JP6210719B2 - コンテンツ配信サーバおよびそのプログラム、ならびに、コンテンツ受信装置およびそのプログラム - Google Patents

コンテンツ配信サーバおよびそのプログラム、ならびに、コンテンツ受信装置およびそのプログラム Download PDF

Info

Publication number
JP6210719B2
JP6210719B2 JP2013096348A JP2013096348A JP6210719B2 JP 6210719 B2 JP6210719 B2 JP 6210719B2 JP 2013096348 A JP2013096348 A JP 2013096348A JP 2013096348 A JP2013096348 A JP 2013096348A JP 6210719 B2 JP6210719 B2 JP 6210719B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
content
reception
delay amount
broadcast
unit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013096348A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014220554A (ja
Inventor
壮 田中
壮 田中
敏 西村
敏 西村
遠藤 洋介
洋介 遠藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Broadcasting Corp
Original Assignee
Japan Broadcasting Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Japan Broadcasting Corp filed Critical Japan Broadcasting Corp
Priority to JP2013096348A priority Critical patent/JP6210719B2/ja
Publication of JP2014220554A publication Critical patent/JP2014220554A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6210719B2 publication Critical patent/JP6210719B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Information Transfer Between Computers (AREA)
  • Two-Way Televisions, Distribution Of Moving Picture Or The Like (AREA)
  • Theoretical Computer Science (AREA)
  • Multimedia (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Databases & Information Systems (AREA)

Description

本発明は、放送コンテンツおよび通信コンテンツを連携して提供する放送通信連携システムにおいて、各コンテンツ受信装置における放送コンテンツの進行に合わせて通信コンテンツを配信するコンテンツ配信サーバおよびそのプログラム、ならびに、放送コンテンツの進行に合わせて通信コンテンツを受信するコンテンツ受信装置およびそのプログラムに関する。
近年、放送通信連携サービスに向けた研究開発が行われている。例えば、非特許文献1に記載のHybridcast(登録商標)では、放送によりコンテンツ(放送番組)を配信すると同時に、IP網によりユーザのコンテンツ受信装置に個別に追加コンテンツ(IPコンテンツ)をプッシュ型配信する。IPコンテンツの例としては、テレビ放送番組の関連情報、個々のユーザニーズに応じた天気の最新情報、交通の最新情報、アプリケーション、または、ユーザが要求する種々のデータが挙げられる。
テレビ放送番組と連動したプッシュ型情報配信サービスでは、コンテンツ受信装置において、番組の進行に合わせてリアルタイムに情報を配信する形態となる。このようなサービスは、テレビ番組の付加価値を高めるのにとくに有効である。
また、特許文献1には、テレビ放送番組とIP(Internet Protocol)コンテンツとを表示可能なコンテンツ受信装置が開示されている。
特開2012−205075号公報
日本放送協会、「HybridcastTMの概要と技術」、NHK技研R&D、no.124、p.10-17、2010年11月、日本放送出版協会
IPコンテンツのうちテレビ放送番組と連動した配信情報は、例えば、スポーツ中継番組において、放送波により画面上に表示される野球選手やサッカー選手に関する情報や、番組と連動したクイズの質問や回答、情報番組において画面上に表示されている店舗や商品情報、ドラマの1シーンや登場人物が話す内容に応じた情報(字幕)等である。これらは、テレビ放送番組の画面にできる限り同期して配信することが望ましく、例えば、その画面が表示される前に、前もって関連する配信情報が表示されたり、既にその配信情報に関する画面(シーン)が終了しているのに配信情報がそのまま残っていたりすると、視聴者にとっては、非常に違和感がある。よって、できる限りテレビ放送番組の画面とリンクして配信情報(IPコンテンツ)が表示されることが重要となる。
しかしながら、実際にIPコンテンツの情報がコンテンツ配信サーバによりコンテンツ受信装置へ配信されるタイミングは、一斉配信の場合においてもコンテンツ受信装置毎に異なる。テレビ放送番組と同期してIPコンテンツを表示させることができない場合が多かった。その一つ目の理由は、テレビ放送番組の受信形態(例えば伝送方式や経由する中継所の段数)はコンテンツ受信装置によって異なることから、各コンテンツ受信装置におけるテレビ放送番組の到達時間には遅延差が生じてしまい、その結果、テレビ放送番組の進行時間が各コンテンツ受信装置で異なっていた。二つ目の理由は、IPコンテンツを配信する場合もテレビ放送番組と同様に、IPコンテンツを配信するサーバから各コンテンツ受信装置までの距離や伝送メディアによって各コンテンツ受信装置におけるIPコンテンツの到達時間が異なっていた。
このようにテレビ放送番組の到達タイミングに加えて、IPコンテンツの到達タイミングがコンテンツ受信装置によってばらつきがあることから、番組の進行に合わせて一斉にIPコンテンツを配信しても、コンテンツ受信装置においてテレビ放送番組に同期してIPコンテンツを表示することが困難であった。
この点、前記した特許文献1には、テレビ放送番組にリンクしてIPコンテンツを表示することを可能とした技術が記載されているが、この技術は、コンテンツ受信装置に十分なバッファを持たせる必要があることに加え、コンテンツ受信装置において同期処理を行わなくてはならないため、コンテンツ受信装置の構成が複雑になるという問題があった。
本発明は、以上のような問題点に鑑みてなされたものであり、各コンテンツ受信装置における放送コンテンツの進行に合わせて通信コンテンツを配信することにより、コンテンツ受信装置において同期処理を行わなくても、放送コンテンツに同期して通信コンテンツを表示することが可能なコンテンツ配信サーバおよびそのプログラム、ならびに、コンテンツ受信装置およびそのプログラムを提供することを課題とする。
前記課題を解決するために、請求項1に記載のコンテンツ配信サーバは、ネットワークを介して接続された複数のコンテンツ受信装置に対し、前記各コンテンツ受信装置に表示させる通信コンテンツを前記各コンテンツ受信装置における放送コンテンツの進行に合わせて配信するコンテンツ配信サーバであって、セッション制御部と、送信遅延量算出部と、コンテンツ送信部と、を備える構成とした。
かかる構成において、コンテンツ配信サーバは、セッション制御部によって、複数のコンテンツ受信装置から接続要求を受信し、複数のコンテンツ受信装置それぞれとの間のセッションを確立する。
また、コンテンツ配信サーバは、送信遅延量算出部によって、セッション制御部で確立されたセッション毎に、コンテンツ受信装置における放送コンテンツの到達時間と通信コンテンツの到達時間との差分を通信コンテンツの送信遅延量として算出する。
具体的には、送信遅延量算出部は、各コンテンツ受信装置から通知された受信場所情報と、各コンテンツ受信装置における放送コンテンツの受信形態を示す放送受信形態情報と、各コンテンツ受信装置における通信コンテンツの受信遅延量と、に基づき、受信場所情報に応じて予め定めた伝搬遅延量と放送受信形態情報に応じて予め定めた遅延量との合計を放送コンテンツの到達時間として求める。また、送信遅延量算出部は、通信コンテンツの受信遅延量と予め計測された通信コンテンツの制作設備内における遅延量との合計を通信コンテンツの到達時間として求める。これによれば、放送コンテンツの到達時間と通信コンテンツの到達時間とを正確に求めることができる。
そして、コンテンツ配信サーバは、コンテンツ送信部によって、送信遅延量算出部により算出された送信遅延量に応じた時間が経過したセッションから順に通信コンテンツを、確立したセッションにより、対応するコンテンツ受信装置に配信する。
一般に、放送波の方が通信回線よりも伝送に時間がかかるため、放送事業者から放送波を介して配信された放送コンテンツをコンテンツ受信装置が受信するまでの時間(到達時間)から、コンテンツ配信サーバから通信回線を介して配信された通信コンテンツをコンテンツ受信装置が受信するまでの時間(到達時間)との差分をとることで、コンテンツ受信装置における通信コンテンツの到達時間に対する放送コンテンツの到達時間の遅延量がわかる。したがって、この遅延量を送信遅延量としてセッション毎に求め、送信遅延量に応じた時間が経過したセッションから順に通信コンテンツをコンテンツ受信装置に配信することで、複数のコンテンツ受信装置それぞれにおける放送コンテンツの進行に合わせて通信コンテンツを配信することができる。
請求項2に記載のコンテンツ配信プログラムは、ネットワークを介して接続された複数のコンテンツ受信装置に対し、前記各コンテンツ受信装置に表示させる通信コンテンツを前記各コンテンツ受信装置における放送コンテンツの進行に合わせて配信するために、コンピュータを、セッション制御部と、送信遅延量算出部と、コンテンツ送信部、として機能させる構成とした。
かかる構成において、コンテンツ配信プログラムは、セッション制御部によって、複数のコンテンツ受信装置から接続要求を受信し、複数のコンテンツ受信装置それぞれとの間のセッションを確立する。
また、コンテンツ配信プログラムは、送信遅延量算出部によって、セッション制御部で確立されたセッション毎に、コンテンツ受信装置における放送コンテンツの到達時間と通信コンテンツの到達時間との差分を通信コンテンツの送信遅延量として算出する。
具体的には、送信遅延量算出部は、各コンテンツ受信装置から通知された受信場所情報と、各コンテンツ受信装置における放送コンテンツの受信形態を示す放送受信形態情報と、各コンテンツ受信装置における通信コンテンツの受信遅延量と、に基づき、受信場所情報に応じて予め定めた伝搬遅延量と放送受信形態情報に応じて予め定めた遅延量との合計を放送コンテンツの到達時間として求める。また、送信遅延量算出部は、通信コンテンツの受信遅延量と予め計測された通信コンテンツの制作設備内における遅延量との合計を通信コンテンツの到達時間として求める。
そして、コンテンツ配信プログラムは、コンテンツ送信部によって、送信遅延量算出部により算出された送信遅延量に応じた時間が経過したセッションから順に通信コンテンツを、確立したセッションにより、対応するコンテンツ受信装置に配信する。
このコンテンツ配信プログラムは、コンピュータを前記した各手段として機能させるため、複数のコンテンツ受信装置それぞれにおける放送コンテンツの進行に合わせて通信コンテンツを配信することができる。
請求項3に記載のコンテンツ受信装置は、ネットワークを介して接続されたコンテンツ配信サーバから、放送コンテンツの進行に合わせて通信コンテンツを受信する移動端末であるコンテンツ受信装置であって、接続制御部と、遅延量設定要求部と、受信場所計測部と、放送コンテンツ受信部と、コンテンツ受信部と、提示合成処理部とを備えて構成される。
コンテンツ受信端末としては、例えば携帯電話やタブレット端末のようにユーザが持ち運んで利用するものが該当する。
かかる構成において、コンテンツ受信装置は、接続制御部によって、コンテンツ配信サーバに少なくとも接続要求を配信する。
また、コンテンツ受信装置は、遅延量設定要求部によって、記憶部に記憶されたコンテンツ受信装置における放送コンテンツの受信形態を示す放送受信形態情報と、通信コンテンツの受信遅延量と、コンテンツ受信装置の受信場所情報と、を少なくとも含んだ受信状況情報を付加した遅延量設定要求を生成してコンテンツ配信サーバに送信する。
さらに、コンテンツ受信装置は、受信場所計測部によって、コンテンツ受信装置の現在の受信場所を計測する。
また、さらに、コンテンツ受信装置は、放送コンテンツ受信部によって、放送事業者から配信された放送コンテンツを受信する。このとき、放送コンテンツ受信部は、放送コンテンツの伝送のための所要時間の経過後に放送コンテンツを受信することとなる。
そして、コンテンツ受信装置は、コンテンツ受信部によって、コンテンツ配信サーバから配信された通信コンテンツを接続要求に応じて確立されたセッションにより受信する。コンテンツ受信部で受信した通信コンテンツは、遅延量設定要求部による遅延量設定要求に対し、コンテンツ配信サーバにより算出された送信遅延量に応じた時間の経過後にコンテンツ配信サーバから配信されている。この送信遅延量は、放送コンテンツの到達時間と通信コンテンツの到達時間との差分である。よって、コンテンツ受信部は、通信コンテンツの伝送のための所要時間に加え、コンテンツ配信サーバにより算出された送信遅延量に応じた時間の経過後に通信コンテンツを受信することになる。これにより、コンテンツ受信装置における放送コンテンツと通信コンテンツとの到達時間のばらつきを低減することができる。
そして、コンテンツ受信装置は、提示合成処理部によって、放送コンテンツ受信部で受信した放送コンテンツと、コンテンツ受信部で受信した通信コンテンツとを画面等に表示するための合成処理を行う。前記したように、放送コンテンツと通信コンテンツとは同期しているので、提示合成処理部において放送コンテンツと通信コンテンツの同期処理を行う必要がない。このようにして、コンテンツ受信装置は、放送コンテンツと通信コンテンツとを高精度に同期して画面等に表示することが可能となる。
ここで、コンテンツ受信装置は、遅延量設定要求部によって、受信場所計測部により今回のタイミングで計測された受信場所が、前回のタイミングで計測された受信場所と異なっている場合、今回のタイミングで計測された受信場所を受信場所情報として含んだ遅延量設定要求を生成してコンテンツ配信サーバに送信する。これによって、ユーザの移動に応じてコンテンツ受信装置の受信場所が時々刻々と変化するような場合においても、受信場所に応じた正しい遅延量の設定を受けることができる。
請求項4に記載のコンテンツ受信プログラムは、ネットワークを介して接続されたコンテンツ配信サーバから、放送コンテンツの進行に合わせて通信コンテンツを受信するために、移動端末であるコンテンツ受信装置のコンピュータを、接続制御部と、遅延量設定要求部と、受信場所計測部と、放送コンテンツ受信部と、コンテンツ受信部と、提示合成処理部と、して機能させることを特徴とする。
かかる構成において、コンテンツ受信プログラムは、接続制御部によって、コンテンツ配信サーバに少なくとも接続要求を配信する。
また、コンテンツ受信プログラムは、遅延量設定要求部によって、記憶部に記憶されたコンテンツ受信装置における放送コンテンツの受信形態を示す放送受信形態情報と、通信コンテンツの受信遅延量と、コンテンツ受信装置の受信場所情報と、を少なくとも含んだ受信状況情報を付加した遅延量設定要求を生成してコンテンツ配信サーバに送信する。
さらに、コンテンツ受信プログラムは、受信場所計測部によって、コンテンツ受信装置の現在の受信場所を計測する。受信場所計測部は、所定のタイミングで受信場所を計測する。
また、さらに、コンテンツ受信プログラムは、放送コンテンツ受信部によって、放送事業者から配信された放送コンテンツを受信する。このとき、放送コンテンツ受信部は、放送コンテンツの伝送のための所要時間の経過後に放送コンテンツを受信することとなる。
そして、コンテンツ受信プログラムは、コンテンツ受信部によって、コンテンツ配信サーバから配信された通信コンテンツを受信する。
そして、コンテンツ受信プログラムは、提示合成処理部によって、放送コンテンツと通信コンテンツとを画面等に表示するための合成処理を行う。
ここで、コンテンツ受信プログラムは、遅延量設定要求部が、受信場所計測部により今回のタイミングで計測された受信場所が、前回のタイミングで計測された受信場所と異なっている場合、今回のタイミングで計測された受信場所を受信場所情報として含んだ遅延量設定要求を生成してコンテンツ配信サーバに送信する。これによって、ユーザの移動に応じてコンテンツ受信装置の受信場所が時々刻々と変化するような場合においても、受信場所に応じた正しい遅延量の設定を受けることができる。
このコンテンツ受信プログラムは、コンピュータを前記した各手段として機能させるため、放送コンテンツと通信コンテンツとを画面等に同期して表示することができる。
本発明は、以下に示す優れた効果を奏するものである。
請求項1,2に係る発明によれば、各コンテンツ受信装置における放送コンテンツの到達時間と通信コンテンツの到達時間との差分である送信遅延量をセッション毎に算出し、この送信遅延量に応じた時間が経過したセッションから順に通信コンテンツを対応するコンテンツ受信装置に配信することで、複数のコンテンツ受信装置における放送コンテンツに同期させて通信コンテンツを配信することができる。
また、放送コンテンツの到達時間と通信コンテンツの到達時間とを正確に求めることができるので、通信コンテンツの送信遅延量を正確に算出することができる。
請求項3,4に係る発明によれば、放送コンテンツの進行に合わせて通信コンテンツを受信することができるので、受信側で行う同期処理を少なくすることができ、放送コンテンツと通信コンテンツとを高精度に同期して画面等に表示することができる。このように受信側で行う同期処理を少なくすることができるため、構成を簡素化することができる。また、受信側の処理負担を低減することができるので、同期処理を高速化することができる。さらに、ユーザの移動に応じて受信場所が時々刻々と変化するような場合においても、放送コンテンツと通信コンテンツとを高精度に同期して画面等に表示することができる。
本発明の実施形態に係る放送コンテンツとIPコンテンツとを連携してコンテンツ受信装置に配信する放送通信連携システムの構成例を示す図である。 本発明の実施形態に係るコンテンツ受信装置の構成例を示す図である。 本発明の実施形態に係るIPコンテンツ配信サーバの構成例を示す図である。 本発明の実施形態に係る受信形態/遅延量対応テーブルのデータ構成を示す図である。 本発明の実施形態に係る受信場所/伝搬遅延量対応テーブルのデータ構成を示す図である。 本発明の実施形態に係るセッション/送信遅延量管理テーブルのデータ構成を示す図である。 本発明の実施形態に係るコンテンツ受信装置のフローチャートを示す図である。 本発明の実施形態に係るコンテンツ受信装置における受信場所計測処理のフローチャートを示す図である。 本発明の実施形態に係るIPコンテンツ配信サーバにおける送信遅延量算出処理のフローチャートを示す図である。 本発明の実施形態に係るIPコンテンツ配信サーバにおけるIPコンテンツ配信処理のフローチャートを示す図である。 本発明の実施形態に係るIPコンテンツ配信サーバにおけるセッション切断処理のフローチャートを示す図である。
<放送通信連携システムの概要>
最初に、図1を参照して、本発明の実施形態に係るIPコンテンツ配信サーバ1とコンテンツ受信装置3とを備えた放送通信連携システム9の概要について説明する。
図1に示すように、放送通信連携システム9は、IP網(ネットワーク)2を介して、IPコンテンツ配信サーバ(コンテンツ配信サーバ)1と、複数のコンテンツ受信装置3(3a,3b,3c,3d,…)とが接続されている。そして、IPコンテンツ配信サーバ1は、複数のコンテンツ受信装置3との間にそれぞれセッションを確立し、IP網2を介して複数のコンテンツ受信装置3に確立したセッションによりIPコンテンツ(通信コンテンツ)を配信する。また、放送通信連携システム9は、放送事業者の放送送出装置4から放送送信所5を介して放送波により複数のコンテンツ受信装置3に放送コンテンツを配信する。
ここで、IPコンテンツは放送コンテンツの内容に連動した情報であるため、放送コンテンツと同期して表示されることが求められる。
しかし、各コンテンツ受信装置3における放送コンテンツの到達タイミングとIPコンテンツの到達タイミングは異なり、一般には放送コンテンツの到達タイミングの方がIPコンテンツの到達タイミングより遅いとされている。つまり、放送波による場合の方がIP網による場合よりもコンテンツ受信装置3に到達するまでの時間が長くなる。
また、複数のコンテンツ受信装置3における放送コンテンツの到達時間は、受信形態や受信場所に応じて異なる。
ここでは、複数のコンテンツ受信装置3の受信形態はそれぞれ異なっている。具体的には、コンテンツ受信装置3aが放送事業者から配信された放送波を直接受信する放送波直接受信形態をとり、コンテンツ受信装置3bが放送事業者から配信され、複数の中継局6により中継された放送波を受信する多段中継放送波受信形態をとっている。また、コンテンツ受信装置3cが放送事業者から配信された放送波をCATVヘッドエンド7で受信し、CATV網を介してコンテンツ受信装置3cに配信するCATV受信形態をとり、コンテンツ受信装置3dが放送事業者からの放送波をIP再配信ヘッドエンド8で受信し、専用IP網を介してコンテンツ受信装置3dに配信するIP再配信受信形態をとっている。したがって、それぞれの受信形態に応じて異なる遅延量が発生する。
さらに、複数のコンテンツ受信装置3は、設置場所(受信場所)がそれぞれ異なっているため、それぞれの受信場所に応じて異なる伝搬遅延量が発生する。
一方、複数のコンテンツ受信装置3それぞれにおけるIPコンテンツの到達時間は、IPコンテンツ配信サーバ1におけるIPコンテンツの受信遅延量(コンテンツ制作設備内での遅延量)や複数のコンテンツ受信装置3それぞれにおけるIPコンテンツの受信遅延量に応じて異なる。
そこで、IPコンテンツ配信サーバ1は、放送コンテンツの到達時間とIPコンテンツの到達時間との差分を送信遅延量としてセッション毎に算出し、この送信遅延量が経過したセッションから順にIPコンテンツを対応するコンテンツ受信装置に配信することで、複数のコンテンツ受信装置3において同期処理を行わなくても、放送コンテンツとIPコンテンツとを高精度に同期して画面等に表示可能とするものである。
<コンテンツ受信装置の構成>
次に、図2を参照(適宜図1参照)して、本発明の実施形態に係るコンテンツ受信装置3の構成について説明する。
コンテンツ受信装置3は、IP網2によりIPコンテンツ配信サーバ1からIPコンテンツを受信し、放送波により放送事業者の放送送出装置4(図1参照)から放送コンテンツを受信するものであり、図2に示すように、放送I/F311と、通信I/F312と、放送コンテンツ受信部313と、IPコンテンツ受信部314と、接続制御部315と、遅延量設定要求部316と、IP受信遅延計測部317と、受信場所計測部318と、第1デコーダ319と、第2デコーダ320と、提示合成処理部321と、図示を省略した入出力部と、記憶部322と、を備えて構成される。
コンテンツ受信装置3は、設置場所が固定される固定端末であってもよいし、設置場所が固定されておらず、ユーザによって持ち運び可能な移動端末であってもよい。なお、コンテンツ受信装置3が固定端末である場合、受信場所計測部318を省略してもよい。
放送I/F311は、放送事業者の放送送出装置4(図1参照)から送信された放送コンテンツを受信するインターフェースにより構成される。
通信I/F312は、IP網2を介してIPコンテンツ配信サーバ1からIPコンテンツを受信したり、IPコンテンツ配信サーバ1に対して接続要求、切断要求や遅延量設定要求を送信したりする通信インターフェースにより構成される。
記憶部322には、ここでは、放送受信形態情報181と、ユーザ設定情報182と、IP受信遅延量183と、受信場所情報184とが格納されている。
放送受信形態情報181は、コンテンツ受信装置3が放送コンテンツを受信するときの受信形態の種別を示し、具体的には、「放送波」や「CATV」等の情報が含まれる。
ユーザ設定情報182は、入出力部(図示省略)等を用いてユーザがコンテンツ受信装置3に設定した情報である。設置場所が固定されるコンテンツ受信装置3の設置時に登録する設置場所の住所や郵便番号情報等を示す情報が含まれる。設置場所が固定されるコンテンツ受信装置3においては、後記する受信場所計測部318により受信場所を計測しなくても、ユーザ設定情報182を受信場所の情報としてそのまま用いることができる。
IP受信遅延量(通信コンテンツの受信遅延量)183は、後記するIP受信遅延計測部317により計測された情報である。
受信場所情報184は、後記する受信場所計測部318により計測されたコンテンツ受信装置3の受信場所の情報であり、少なくとも1つ格納される。また、コンテンツ受信装置3のIPアドレス情報から受信場所情報を取得する形としてもよい。
記憶部322は、ハードディスクやフラッシュメモリ、RAM(Random Access Memory)等の記憶手段からなる。
放送コンテンツ受信部313は、放送I/F311を介して放送コンテンツを受信するものである。放送コンテンツ受信部313により受信された放送コンテンツは、第1デコーダ319に出力される。
IPコンテンツ受信部314は、通信I/F312を介してIPコンテンツを受信するものである。IPコンテンツ受信部314により受信されたIPコンテンツは、第2デコーダ320に出力される。
IPコンテンツ受信部314により受信されたIPコンテンツは、前記したように遅延量設定要求部316による遅延量設定要求に応じてIPコンテンツ配信サーバ1で算出された送信遅延量の経過後に送信されたものである。
そのため、放送コンテンツ受信部313で受信した放送コンテンツと、IPコンテンツ受信部314で受信したIPコンテンツとは同期している。したがって、コンテンツ受信装置3において放送コンテンツとIPコンテンツとを高精度に同期して画面等に表示することが可能となる。
接続制御部315は、IPコンテンツ配信サーバに対し接続要求または切断要求を行い、IPコンテンツ配信サーバとの間の接続や切断を制御するものである。接続制御部315は、コンテンツ受信装置3のIPアドレス・ポート番号を含んだ接続要求または切断要求を生成する。接続制御部315により生成された接続要求または切断要求は、通信I/F312を介してIPコンテンツ配信サーバに送信される。
遅延量設定要求部316は、IPコンテンツ配信サーバ1に対し、IPコンテンツの配信を遅らせる時間(送信遅延量)の設定を要求するものである。遅延量設定要求部316は、記憶部322から放送受信形態情報181と、IP受信遅延量183と、受信場所情報184とを受信状況情報として読み出し、この受信状況情報を含んだ遅延量設定要求を生成する。なお、コンテンツ受信装置3の設置場所が固定されている場合、受信場所情報184にかえて、ユーザ設定情報182としてもよい。遅延量設定要求部316により生成された遅延量設定要求は、通信I/F312を介してIPコンテンツ配信サーバに送信される。
IP受信遅延計測部317は、IPコンテンツ配信サーバ1からIPコンテンツが配信されてからコンテンツ受信装置3に到達するまでの受信遅延量を計測するものである。IP受信遅延計測部317は、TCP(Transmission Control Protocol)によりIPコンテンツ配信サーバ1に向けてデータパケットを送信した時刻と、IPコンテンツ配信サーバ1からACK(Acknowledgment)パケットを受信した時刻との差によって、往復遅延時間(RTT)を計測し、その1/2の時間をIP受信とすることができる。IP受信遅延計測部317により計測されたIP受信遅延量は、記憶部322に格納される。
受信場所計測部318は、コンテンツ受信装置3の設置場所(受信場所)を計測するものである。受信場所計測部318は、GPS(Global Positioning System)等を利用したり、図示しない緯度・経度の計測器等を用いたりして、コンテンツ受信装置3の設置場所(受信場所)を計測する。受信場所計測部318により計測された受信場所は、記憶部322に受信場所情報184として格納される。
ここで、コンテンツ受信装置3が、例えば携帯電話やスマートフォンやタブレット端末のようにユーザにより持ち運び可能な移動端末である場合、IPコンテンツ配信サーバ1に接続された状態でユーザが移動することで、接続開始時に、受信場所計測部318により計測した受信場所とは異なる場所でIPコンテンツを受信する場合が考えられる。
このような場合、IPコンテンツ配信サーバ1では、過去に受信場所計測部318により計測した受信場所等に基づいて送信遅延量を算出しているため、現在の受信場所に対応していない。受信場所が数m違うだけでも放送コンテンツとIPコンテンツの到達時間に変化が生じるため、結果として、コンテンツ受信装置3における放送コンテンツとIPコンテンツとの到達時間のばらつきを低減することができないおそれがある。
そのため、受信場所計測部318は、接続開始時だけではなく、それ以降、IPコンテンツ配信サーバ1との接続状態が継続している間に所定のタイミングで受信場所を計測することとする。受信場所計測部318は、新たに(今回)受信場所を計測した場合、記憶部322に格納されている、直近に(前回)計測した受信場所情報184を参照する。受信場所計測部318は、今回計測した受信場所が、前回計測した受信場所と異なっている場合、遅延量設定要求部316に更新された受信場所を出力する。
一方、遅延量設定要求部316は、受信場所計測部318から更新された受信場所を入力すると、更新された受信場所と、IP受信遅延量と、受信形態とを含んだ遅延量設定要求を新たに生成し、通信I/F312を介してIPコンテンツ配信サーバ1に遅延量設定要求を行う。なお、遅延量設定要求には、更新された受信場所のみが含まれることとしてもよい。
第1デコーダ319は、放送コンテンツ受信部313により受信された放送コンテンツに含まれる符号化データを復号するものである。復号方式は、受信した放送コンテンツの符号化方式に対応しており、例えばMPEG(Moving Picture Experts Group)−2や、MPEG−4などの復号方式によることができる。
第2デコーダ320は、IPコンテンツ受信部314により受信されたIPコンテンツIPコンテンツの符号化データを復号するものである。復号方式は、受信したIPコンテンツの符号化方式に対応しており、例えばMPEG−2や、MPEG−4などの復号方式によることができる。
提示合成処理部321は、第1デコーダ319により復号された放送コンテンツと、第2デコーダ320により復号されたIPコンテンツとを入力し、放送コンテンツとIPコンテンツとを表示画面(図示省略)の表示形式に応じて合成して合成データを生成するものである。提示合成処理部321により生成された合成データは、適宜、表示画面(図示省略)等に出力される。
また、提示合成処理部321は、キーボード等の入力手段やモニタ等の出力手段等の間で情報の入出力を行う入出力インターフェースを含んだ構成となっている。提示合成処理部321は、ユーザによるチャンネルの変更等、放送コンテンツの視聴が終了したことを示す情報を検出した場合、その旨を接続制御部315に通知する。
なお、前記した各構成は、例えば、記憶部322に格納されたプログラム(コンテンツ受信プログラム)を、図示を省略したCPU(Central Processing Unit)がメインメモリであるRAM(Random Access Memory)に展開し実行することで実現される。
以上説明したように、コンテンツ受信装置3によれば、受信場所計測部318により所定のタイミングで現在の受信場所を計測し、今回計測した受信場所が、前回計測した受信場所と異なっている場合、新たな受信場所を含んだ遅延量設定要求を生成してIPコンテンツ配信サーバ1に送信することで、IPコンテンツ配信サーバ1において新たな受信場所に応じた送信遅延量の設定を受けることができる。そのため、コンテンツ受信装置3の受信場所が時々刻々と変化したとしても、放送コンテンツとIPコンテンツとを同期して受信することができる。
<IPコンテンツ配信サーバの構成>
次に、図3を参照(適宜図1参照)して、本発明の実施形態に係るIPコンテンツ配信サーバ1の構成について説明する。
図3に示すように、IPコンテンツ配信サーバ1は、IP網2を介して複数のコンテンツ受信装置3に対し、IPコンテンツを配信する装置であり、通信I/F111と、素材受信I/F112と、IPコンテンツ中継部113と、セッション制御部114と、送信遅延量算出部115と、遅延管理部116と、IPコンテンツ送信部117と、図示を省略した入出力部と、記憶部118とを備えて構成される。IPコンテンツは、ここでは、コンテンツ制作現場(図1参照)にて生成される。
通信I/F111は、IP網2を介してコンテンツ受信装置3から接続要求等や遅延量設定要求を受信したり、コンテンツ受信装置3に対してIPコンテンツを送信したりする通信インターフェースにより構成される。遅延量設定要求には、前記したようにコンテンツ受信装置3の受信場所に関する情報、コンテンツ受信装置3の放送受信形態に関する情報やコンテンツ受信装置3におけるIPコンテンツの受信遅延量等が含まれる。通信I/F111により受信された接続要求等や遅延量設定要求は、セッション制御部114に出力される。
また、入出力部は(図示省略)は、提示合成処理部321から得られる、キーボード等の入力手段やモニタ等の出力手段等の間で情報の入出力を行う入出力インターフェースにより構成される。
素材受信I/F112は、IPコンテンツ配信サーバ1の外部(ここではコンテンツ制作現場(図1参照))で生成されたIPコンテンツを受信する通信インターフェースにより構成される。素材受信I/F112により受信されたIPコンテンツは、IPコンテンツ中継部113に出力される。
IPコンテンツ中継部113は、素材受信I/F112と遅延管理部116との間に配置され、素材受信I/F112で受信されたIPコンテンツを遅延管理部116に中継するものである。IPコンテンツ中継部113は、素材受信I/F112を介してIPコンテンツを受信した場合、IPコンテンツを受信した旨をセッション制御部114に通知してもよい。また、IPコンテンツ中継部113は、コンテンツ配信終了時に、コンテンツ配信終了をセッション制御部114に通知してもよい。
セッション制御部114は、コンテンツ受信装置3から接続要求や切断要求を受け取り、コンテンツ受信装置3との間におけるセッションの確立や切断の制御を行う。また、セッション制御部114は、セッションの確立時において、そのセッションにセッションIDを付与し、後記する記憶部118内のセッション/送信遅延量管理テーブル170(図6参照)にそのセッションに関するレコードを追加して、セッションIDに紐付けたそのセッションに関する情報(セッション情報)を記憶する。セッション制御部114は、通信I/F111によりコンテンツ受信装置3から受信した接続要求または切断要求や遅延量設定要求を送信遅延量算出部115に出力する。
送信遅延量算出部115は、IPコンテンツ送信部117によるIPコンテンツの配信開始をどれだけ遅らせるかを示す送信遅延量を算出するものである。
前記したように、仮に放送コンテンツとIPコンテンツとが同時に配信された場合、コンテンツ受信装置3における放送コンテンツの到達時間は、IPコンテンツの到達時間よりも遅いのが通常である。そのため、送信遅延量算出部115により算出した送信遅延量に応じた時間の分だけIPコンテンツの配信開始を遅らせることとすれば、コンテンツ受信装置3における放送コンテンツとIPコンテンツとの到達時間のばらつきを低減することができる。
送信遅延量算出部115は、コンテンツ受信装置3毎の放送コンテンツの到着時間とIPコンテンツとの到着時間との差分を送信遅延量として算出する。
コンテンツ受信装置3毎の放送コンテンツとIPコンテンツとの到達時間の差は、コンテンツ受信装置3毎の放送コンテンツの受信形態、コンテンツ受信装置3毎の受信場所(設置場所)、コンテンツ受信装置3毎のIPコンテンツの受信遅延量、予め計測されたコンテンツ制作設備内の遅延量等に起因して生じる。したがって、送信遅延量算出部115は、これらを加味してコンテンツ受信装置3毎の送信遅延量を算出する。なお、コンテンツ制作現場から配信されたIPコンテンツを、IPコンテンツ配信サーバで受信するまでの遅延量(delayD2)は、コンテンツ制作設備内で生じる遅延であるため、全てのコンテンツ受信装置3において等しくなる。この遅延量(delayD2)は、予め計測され、記憶部118に格納されているものとする。
図4は、本発明の実施形態に係る受信形態/遅延量対応テーブル150のデータ構成を示す図である。
図4に示すように、受信形態/遅延量対応テーブル150には、受信形態情報151毎に、遅延量152を対応付けた情報が含まれる。
受信形態情報151は、コンテンツ受信装置3が放送コンテンツを受信する形態の種別を示すものであり、図4では、「放送波」、「CATV」、「IP再送信」、「ワンセグ」の4つが示されている。
遅延量(delayT)152は、受信形態情報151毎に、受信形態情報151に起因して生じる、コンテンツ受信装置3におけるIPコンテンツの到達時間の遅延量が格納される。この遅延量は受信形態情報151毎に予め定められている。図4に示すように、受信形態情報151が「放送波」である場合、遅延量は「0.0s」(遅延なし)であり、受信形態情報151が「CATV」である場合、遅延量は「1.0s」等となっている。図4に示すように、受信形態情報151が「放送波」である場合の遅延量152よりも、「CATV」である場合の遅延量152の方が大きいのは、図1に示したように、CATVシステムでは、放送送出装置4からの放送波をCATVヘッドエンド7と、CATV網とを経由してコンテンツ受信装置3に送信されるため、その分、放送送出装置4からの放送波をコンテンツ受信装置3が直接受信する場合よりも遅延するためである。この遅延量152は、予め計測しておいてもよいし、予め計算により求めてもよい。
図5は、本発明の実施形態に係る受信場所/伝搬遅延量対応テーブル160のデータ構成を示す図である。
図5に示すように、受信場所/伝搬遅延量対応テーブル160には、受信場所(住所)161毎に、伝搬遅延量162を対応付けた情報が含まれる。受信場所(住所)161は、コンテンツ受信装置3の受信場所(設置場所)を示す情報である。
伝搬遅延量162(delayA+delayD1)は、コンテンツ制作現場(図1参照)からの伝搬距離等に起因するコンテンツ受信装置3における放送コンテンツの到達時間の遅延量を示すものである。受信場所(設置場所)はそれぞれのコンテンツ受信装置3で異なるため、放送事業者の放送送出装置4からの伝搬距離もコンテンツ受信装置3毎に異なる。したがって、仮に放送事業者の放送送出装置4から放送コンテンツが一斉に送信されたとしても、伝搬距離等に起因して、それぞれのコンテンツ受信装置3における放送コンテンツの到達時間は異なることになる。伝搬遅延量162は、コンテンツ制作現場から放送送出装置4までの遅延量(delayD1)と、放送送出装置4からコンテンツ受信装置3までの遅延量(delayA)とを含む。伝搬遅延量162は、予め計測しておいてもよいし、予め計算により求めてもよい。
送信遅延量算出部115は、通信I/F111においてコンテンツ受信装置3から受信した受信状況情報を入力し、図4に示した受信形態/遅延量対応テーブル150を参照して、コンテンツ受信装置3の受信形態情報151に応じた遅延量152(delayT)を抽出する。同様に、送信遅延量算出部115は、図5に示した受信場所/伝搬遅延量対応テーブル160を参照し、コンテンツ受信装置3の受信場所(住所)161に応じた伝搬遅延量162(delayA+delayD1)を抽出する。
送信遅延量算出部115は、通信I/F111においてコンテンツ受信装置3から受信した受信状況情報に含まれるIPコンテンツの受信遅延量(delayI)と、コンテンツ受信装置3の受信形態情報151に応じた遅延量152(delayT)と、コンテンツ受信装置3の受信場所161に応じた伝搬遅延量162(delayA+delayD1)と、予め計測されたコンテンツ制作設備からIPコンテンツ配信サーバ1までの遅延量(delayD2)とに基づき、次の式(1)に示すように送信遅延量(delay)を求める。
delay=(delayT+(delayA+delayD1))−(delayI+delayD2)
…式(1)
式(1)において、右辺の左側の括弧内は、コンテンツ受信装置3における放送コンテンツの受信遅延量の合計を示し、右側の括弧内は、IPコンテンツの受信遅延量の合計を示す。前記したように、一般に放送コンテンツの到達時間の方が、IPコンテンツの到達時間より遅くなるので、式(1)で求めた値をIPコンテンツの送信遅延量とすることで、コンテンツ受信装置3における放送コンテンツとIPコンテンツとの到達時間のばらつきを低減することができる。
このようにして求められた送信遅延量は、図6に示すような、記憶部118のセッション/送信遅延量管理テーブル170に格納される。
図6に示すように、セッション/送信遅延量管理テーブル170には、セッションID171毎に、セッション情報172および送信遅延量173の情報が含まれる。
セッションID171には、コンテンツ受信装置3との間で確立されたセッションに固有の識別子がセッション制御部114により付され格納される。例えばセッションID171として、「ID0」等が格納される。
セッション情報172には、セッションID171が付されたセッションのセッション情報、具体的にはIPコンテンツ配信サーバ1にアクセスしているコンテンツ受信装置3を固有識別するために付与する識別情報が格納される。図6においては、例えばセッションID171が「ID0」のセッションに関するセッション情報を、「セッション0」と表記し、セッションID171が「ID1」のセッションに関するセッション情報を、「セッション1」等と表記している。
送信遅延量173には、送信遅延量算出部115で算出されたセッションID171毎の遅延量が格納される。送信遅延量173は、セッション制御部114によりコンテンツ受信装置3との間にセッションを確立した後に生成される。送信遅延量173は、後記する遅延管理部116により適宜読み出される。
なお、このセッション/送信遅延量管理テーブル170に含まれるセッションID171毎のレコードは、セッション制御部114によりコンテンツ受信装置3との間にセッションを確立したときに生成される。また、セッション制御部114は、セッションを切断するときに、そのセッションのセッションIDに紐付くレコードを、記憶部118に記憶されているセッション/送信遅延量管理テーブル170から削除してもよい。
図3に戻り、送信遅延量算出部115は、セッション制御部114からコンテンツ受信装置3からの遅延量設定要求を所定のタイミングで入力した場合、遅延量設定要求に含まれる受信状況情報から放送受信形態情報と、受信場所情報と、IP受信遅延量とを抽出して、新たな送信遅延量を算出し、セッション/送信遅延量管理テーブル170の送信遅延量173(いずれも図6参照)を更新する。
また、送信遅延量算出部115は、セッション制御部114からコンテンツ受信装置3から接続要求を受信した旨の通知を受け取った場合、図6に示したセッション/送信遅延量管理テーブル170のセッションID番号iおよびセッション情報を初期化(i=0)し、セッションIDiのセッションに対応する送信遅延量を再度算出する。セッションIDの総数をNとするとi<Nであればi=i+1として、対応する次のセッションIDの送信遅延量を算出する。セッションIDの総数をNとすると、i<Nであれば、i=i+1として、対応する次のセッションIDの送信遅延量を算出しN−1番目のセッションまで送信遅延量を算出し、セッション/送信遅延量管理テーブル170を更新する。
遅延管理部116は、IPコンテンツ中継部113からIPコンテンツを入力すると、セッション/送信遅延量管理テーブル170に格納されているセッションID171毎の送信遅延量173を抽出し、抽出した送信遅延量173(いずれも図6参照)が経過するまでIPコンテンツを待機させるものである。遅延管理部116は、この動作をセッション/送信遅延量管理テーブル170に格納されている全てのセッションID171(いずれも図6参照)について行う。遅延管理部116は、セッションID毎に送信遅延量が経過するまでIPコンテンツを待機させ、送信遅延量が経過したセッションIDから順に、IPコンテンツを、IPコンテンツ送信部117に出力する。
IPコンテンツ送信部(コンテンツ送信部)117は、遅延管理部116において、送信遅延量が経過されたIPコンテンツを入力し、このIPコンテンツを、通信I/F111を介して確立したセッションにより対応するコンテンツ受信装置3に送信するものである。
記憶部118は、ハードディスクやフラッシュメモリ、RAM(Random Access Memory)等の記憶手段からなり、前記した受信形態/遅延量対応テーブル150や、受信場所/伝搬遅延量対応テーブル160や、セッション/送信遅延量管理テーブル170が記憶される。
なお、前記した各構成は、例えば、記憶部118に格納されたプログラム(コンテンツ配信プログラム)を、図示を省略したCPU(Central Processing Unit)がメインメモリであるRAMに展開し実行することで実現される。
以上説明したように、IPコンテンツ配信サーバは、コンテンツ受信装置3における放送コンテンツとIPコンテンツとの到達時間の差を示す送信遅延量を算出し、この送信遅延量の経過後にIPコンテンツをコンテンツ受信装置に送信することで、コンテンツ受信装置3における放送コンテンツとIPコンテンツとの到達時間のばらつきを低減することができる。
次に、図7〜11を参照(適宜図1〜6参照)して、本発明の実施形態に係るIPコンテンツ配信サーバ1およびコンテンツ受信装置3の動作について説明する。
まず、図7を参照して本発明の実施形態に係るコンテンツ受信装置3の動作について説明する。ここでは、記憶部322に、放送受信形態情報181と、ユーザにより設定されたユーザ設定情報182と、IP受信遅延計測部317により予め計測されたIP受信遅延量183と、受信場所計測部318により予め計測された受信場所情報184とが、予め格納されている。
図7に示すように、コンテンツ受信装置3は、接続制御部315により、IPコンテンツ配信サーバ1に対する接続要求を生成する。接続制御部315は、生成した接続要求を通信I/F312を介してIPコンテンツ配信サーバ1に送信する(ステップS1)。
コンテンツ受信装置3は、遅延量設定要求部316により、記憶部322から放送受信形態情報181と、IP受信遅延量183と、受信場所情報184とを読み出し、これらを含んだ遅延量設定要求を生成する(ステップS2)。
コンテンツ受信装置3は、遅延量設定要求部316によって、生成した遅延量設定要求を、通信I/F312を介してIPコンテンツ配信サーバ1に送信する(ステップS3)。コンテンツ受信装置3は、IPコンテンツ配信サーバ1からIPコンテンツが送信されるまで、待機する。
続いて、コンテンツ受信装置3は、IPコンテンツ受信部314によって、通信I/F312を介して、IPコンテンツ配信サーバ1からIPコンテンツを受信する(ステップS4)。IPコンテンツ受信部314は、受信したIPコンテンツを第2デコーダ320に出力する。
コンテンツ受信装置3は、第2デコーダ320によって、受信したIPコンテンツの符号化データを復号する(ステップS5)。第2デコーダ320は、復号したIPコンテンツを提示合成処理部321に出力する。
コンテンツ受信装置3は、放送コンテンツ受信部313によって、放送I/F311を介して、放送事業者の放送送出装置4から放送コンテンツを受信する(ステップS6)。放送コンテンツ受信部313は、受信した放送コンテンツを第1デコーダ319に出力する。
コンテンツ受信装置3は、第1デコーダ319によって、受信した放送コンテンツに含まれる符号化データを復号する(ステップS7)。第1デコーダ319は、復号した放送コンテンツを提示合成処理部321に出力する。
コンテンツ受信装置3は、提示合成処理部321によって、第1デコーダ319から入力した放送コンテンツと、第2デコーダ320から入力したIPコンテンツとを合成し、合成データを生成する(ステップS8)。提示合成処理部321は、生成した合成データを、適宜表示画面(図示省略)に出力する。
コンテンツ受信装置3は、接続制御部315によって、放送コンテンツの視聴が終了したか否かを判定する(ステップS9)。接続制御部315は、例えば提示合成処理部321で検出されたユーザによるチャンネルの変更等の通知を受け取った場合、放送コンテンツの視聴が終了したと判定する。一方、接続制御部315は、放送コンテンツの視聴が終了していないと判定した場合(ステップS9でNo)、ステップS2に戻り処理を続ける。
一方、接続制御部315は、放送コンテンツの視聴が終了していると判定した場合(ステップS9でYes)、次のステップS10に進む。
ステップS10において、コンテンツ受信装置3は、接続制御部315によって、IPコンテンツ配信サーバ1に対する切断要求を生成する。接続制御部315は、生成した切断要求を、通信I/F312を介してIPコンテンツ配信サーバ1に送信する。
なお、ステップS4において、IPコンテンツ受信部314によりIPコンテンツを受信したタイミングと、ステップS6において、放送コンテンツ受信部313により放送コンテンツを受信したタイミングとは同期している。
また、ステップS2において、遅延量設定要求部316による遅延量設定要求は、IPコンテンツ配信サーバ1との接続開始直後は必ず実施するが、その後のループ(ステップS9でNoの場合)においては、必ずしも毎回実施する必要はなく、所定のタイミングで実行するようにしてもよい。
次に、図8を参照して、コンテンツ受信装置3が移動端末である場合の受信場所計測処理の動作について説明する。
図8に示すように、コンテンツ受信装置3は、受信場所計測部318によって、所定のタイミングでコンテンツ受信装置3の現在の受信場所を計測する(ステップS21)。
コンテンツ受信装置3は、受信場所計測部318によって、記憶部322に記憶された前回計測された受信場所を抽出する(ステップS22)。
コンテンツ受信装置3は、受信場所計測部318によって、今回計測された受信場所と前回計測された受信場所とを対比し、その結果、今回計測された受信場所が前回計測された受信場所と異なっていると判定した場合(ステップS23でYes)、今回計測された受信場所を遅延量設定要求部316に出力し、次のステップS24に進む。
一方、コンテンツ受信装置3は、受信場所計測部318によって、今回計測された受信場所が前回計測された受信場所と異ならないと判定した場合(ステップS23でNo)、処理を終了する。
ステップS24において、コンテンツ受信装置3は、遅延量設定要求部316によって、受信場所計測部318から今回計測された受信場所を入力し、これを含んだ遅延量設定要求を生成する。そして、遅延量設定要求部316は、遅延量設定要求を通信I/F312を介してIPコンテンツ配信サーバ1に送信する(ステップS25)。
次に、図9を参照して、IPコンテンツ配信サーバ1の動作のうち、送信遅延量算出処理の動作について説明する。
図9に示すように、IPコンテンツ配信サーバ1は、セッション制御部114によって、各コンテンツ受信装置3から接続要求を受信する(ステップS31)。
そして、セッション制御部114は、コンテンツ受信装置3との間でセッションを確立し、確立したセッション毎にセッションIDを付与して、セッション情報とともに記憶部118内のセッション/送信遅延量管理テーブル170に新たなレコードを作成する(ステップS32)。
次に、IPコンテンツ配信サーバ1は、送信遅延量算出部115によって、各コンテンツ受信装置3から遅延量設定要求を受信する(ステップS33)。送信遅延量算出部115は、遅延量設定要求に含まれる放送受信形態情報と、IP受信遅延量と、受信場所情報とを抽出する(ステップS34)。
続いて、送信遅延量算出部115は、放送受信形態情報に基づき、受信形態/遅延量対応テーブル150から対応する遅延量(delayT)を抽出する(ステップS35)。
さらに、送信遅延量算出部115は、受信場所情報に基づき、受信場所/伝搬遅延量対応テーブル160から対応する伝搬遅延量(delayA+delayD1)を抽出する(ステップS36)。
そして、送信遅延量算出部115は、予め計測されたコンテンツ制作現場からIPコンテンツ配信サーバ1までの遅延量(delayD2)と、放送受信形態に応じた遅延量(delayT)と、受信場所に応じた遅延量(delayA+delayD1)と、IP受信遅延量(delayI)とに基づき、送信遅延量(delay)を前記式(1)により算出する(ステップS37)。送信遅延量算出部115は、セッションID毎に送信遅延量を算出する。
そして、送信遅延量算出部115は、算出した送信遅延量を記憶部118のセッション/送信遅延量管理テーブル170に格納されたセッションIDと対応付けて格納する(ステップS38)。
次に、図10を参照して、IPコンテンツ配信サーバ1の動作のうち、IPコンテンツ送信処理の動作について説明する。
図10に示すように、IPコンテンツ配信サーバ1は、IPコンテンツ中継部113によって、素材受信I/F112を介して、コンテンツ制作現場から送信されたIPコンテンツを受信する。そして、IPコンテンツ中継部113は、IPコンテンツを受信した旨の通知をセッション制御部114に通知する(ステップS41)。
IPコンテンツ配信サーバ1は、セッション制御部114によって、IPコンテンツ中継部113からIPコンテンツを受信した旨の通知を受け取ると、送信遅延量算出部115を介して、セッション/送信遅延量管理テーブル170に格納されたセッションID番号iを初期化(i=0)する(ステップS42)。
IPコンテンツ配信サーバ1は、送信遅延量算出部115によって、初期化したセッションIDiのセッションに対し、対応する送信遅延量を算出する(ステップS43)。
送信遅延量算出部115は、セッションIDの総数をNとしたときに、i<Nであるか否かを判定し、i<Nである場合(ステップS44でYes)、次のステップS45に進む。ステップS45において、送信遅延量算出部115は、i=i+1として、ステップS43に戻り処理を続ける。一方、i<Nでない場合(ステップS44でNo)、次のステップS46に進む。
ステップS46において、IPコンテンツ配信サーバ1は、遅延管理部116は、送信遅延量算出部115によってセッションID毎に算出された送信遅延量が経過するまでIPコンテンツを待機させ、送信遅延量が経過したセッションIDから順に、IPコンテンツをIPコンテンツ送信部117へ出力する(ステップS47)。
そして、IPコンテンツ配信サーバ1は、IPコンテンツ送信部117によって、遅延管理部116から入力されたIPコンテンツを、通信I/F111を介してコンテンツ受信装置3に送信する(ステップS48)。
そして、IPコンテンツ配信サーバ1は、セッション制御部114によって、コンテンツ受信装置3からの切断要求を受信した場合、または、セッション制御部114によって、IPコンテンツ中継部113からコンテンツ配信終了通知を受け取った場合、放送番組が終了していると判定し(ステップS49でYes)、処理を終了する。一方、セッション制御部114によって、コンテンツ受信装置3からの切断要求を受信していない場合、または、セッション制御部114によって、IPコンテンツ中継部113からコンテンツ配信終了通知を受け取っていない場合、放送番組の配信が終了していないと判定し(ステップS49でNo)、ステップS41に戻り処理を続ける。
次に、図11を参照して、IPコンテンツ配信サーバ1の動作のうち、セッション切断処理の動作について説明する。
図11に示すように、IPコンテンツ配信サーバ1は、セッション制御部114によって、各コンテンツ受信装置3から切断要求を受信する(ステップS51)。そして、セッション制御部114は、切断要求を受信したセッションについて、記憶部118内のセッション/送信遅延量管理テーブル170のセッションID171、セッション情報172および送信遅延量173(いずれも図6参照)の当該セッションに関するレコードを削除し(ステップS52)、処理を終了する。
以上説明した本発明の実施形態に係るIPコンテンツ配信サーバ1によれば、コンテンツ受信装置3における放送コンテンツとIPコンテンツとの到達時間の差を示す送信遅延量を算出し、この送信遅延量の経過後にIPコンテンツをコンテンツ受信装置3に送信することで、コンテンツ受信装置3における放送コンテンツとIPコンテンツとの到達時間のばらつきを低減することができる。
また、本発明の実施形態に係るコンテンツ受信装置3によれば、受信場所計測部318により所定のタイミングで現在の受信場所を計測し、今回計測した受信場所が前回計測した受信場所と異なっている場合、新たな受信場所を含んだ遅延量設定要求を生成してIPコンテンツ配信サーバ1に送信することで、IPコンテンツ配信サーバ1において新たな受信場所に応じた送信遅延量の設定を受けることができる。このような放送通信連携システム9によれば、コンテンツ受信装置3の受信場所が変化した場合であっても、放送コンテンツとIPコンテンツとを同期して受信することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、ここで説明した実施形態に限定されるものではない。
前記した実施形態では、ネットワークをIP網として説明したが、これに限られるものではない。
また例えば、コンテンツ受信装置3において、受信場所計測部318により新たに計測した受信場所が、前回計測した受信場所と異なっているか否かの判断は、遅延量設定要求部316が行ってもよい。その場合、受信場所計測部318は、新たに計測した受信場所を逐次、遅延量設定要求部316に出力する。遅延量設定要求部316は、直近に(前回)受信場所計測部318から入力された受信場所を一時記憶するための図示しないバッファを備え、今回入力された受信場所が、前回入力された受信場所と異なっているか否かを判断し、異なっている場合に遅延量設定要求を生成する。
また、コンテンツ受信装置3において、受信場所計測部318により、今回計測された受信場所と前回計測された受信場所との距離を求め、この距離と予め設定した閾値とを対比し、距離が閾値よりも小さければ前回計測された受信場所と同じ受信場所であると判断し、遅延量設定要求部316に今回計測された受信場所を通知しないこととしてもよい。この閾値は、受信場所の違いが放送コンテンツの到達時間に影響を及ぼさない程度の範囲で適宜設定することができる。
また、コンテンツ受信装置3において、IP受信遅延計測部317が、例えばICMP(Internet Control Message Protocol)のpingコマンドを実行することにより、IPコンテンツ配信サーバ1に向けて、応答を返信する旨の要求情報(エコー要求)を送信し、IPコンテンツ配信サーバ1からの応答情報(エコー応答)を受信し、要求情報(エコー要求)を送信した時刻と、応答情報(エコー応答)を受信した時刻との差によって、往復遅延時間(RTT)を計測し、その1/2の時間をIP受信遅延量としてもよい。
1 IPコンテンツ配信サーバ(コンテンツ配信サーバ)
2 IP網(ネットワーク)
3 コンテンツ受信装置
4 放送送出装置
5 放送送信所
7 CATVヘッドエンド
8 IP再配信ヘッドエンド
9 放送通信連携システム
111 通信I/F
112 素材受信I/F
113 IPコンテンツ中継部
114 セッション制御部
115 送信遅延量算出部
116 遅延管理部
117 IPコンテンツ送信部(コンテンツ送信部)
118 記憶部
311 放送I/F
312 通信I/F
313 放送コンテンツ受信部
314 IPコンテンツ受信部
315 接続制御部
316 遅延量設定要求部
317 IP受信遅延計測部
318 受信場所計測部
319 第1デコーダ
320 第2デコーダ
321 提示合成処理部
322 記憶部

Claims (4)

  1. ネットワークを介して接続された複数のコンテンツ受信装置に対し、前記各コンテンツ受信装置に表示させる通信コンテンツを前記各コンテンツ受信装置における放送コンテンツの進行に合わせて配信するコンテンツ配信サーバであって、
    前記複数のコンテンツ受信装置から接続要求を受信し、前記複数のコンテンツ受信装置それぞれとの間のセッションを確立するセッション制御部と、
    前記セッション制御部で確立された前記セッション毎に、前記コンテンツ受信装置における前記放送コンテンツの到達時間と前記通信コンテンツの到達時間との差分を前記通信コンテンツの送信開始を遅らせる時間を示す送信遅延量として算出する送信遅延量算出部と、
    前記送信遅延量算出部により算出された前記送信遅延量が経過したセッションから順に、前記通信コンテンツを、確立したセッションにより対応する前記コンテンツ受信装置に配信するコンテンツ送信部と、を備え、
    前記送信遅延量算出部は、前記各コンテンツ受信装置から通知された受信場所情報と、前記各コンテンツ受信装置における前記放送コンテンツの受信形態を示す放送受信形態情報と、前記各コンテンツ受信装置における前記通信コンテンツの受信遅延量と、に基づき、前記受信場所情報に応じて予め定めた伝搬遅延量と前記放送受信形態情報に応じて予め定めた遅延量との合計を前記放送コンテンツの到達時間として求め、前記通信コンテンツの受信遅延量と予め計測された前記通信コンテンツの制作設備内における遅延量との合計を前記通信コンテンツの到達時間として求めることを特徴とするコンテンツ配信サーバ。
  2. ネットワークを介して接続された複数のコンテンツ受信装置に対し、前記各コンテンツ受信装置に表示させる通信コンテンツを前記各コンテンツ受信装置における放送コンテンツの進行に合わせて配信するために、コンピュータを、
    前記複数のコンテンツ受信装置から接続要求を受信し、前記複数のコンテンツ受信装置それぞれとの間のセッションを確立するセッション制御部、
    前記セッション制御部で確立された前記セッション毎に、前記コンテンツ受信装置における前記放送コンテンツの到達時間と前記通信コンテンツの到達時間との差分を前記通信コンテンツの送信開始を遅らせる時間を示す送信遅延量として算出する送信遅延量算出部、
    前記送信遅延量算出部により算出された前記送信遅延量が経過したセッションから順に、前記通信コンテンツを、確立したセッションにより対応する前記コンテンツ受信装置に配信するコンテンツ送信部、として機能させ、
    前記送信遅延量算出部は、前記各コンテンツ受信装置から通知された受信場所情報と、前記各コンテンツ受信装置における前記放送コンテンツの受信形態を示す放送受信形態情報と、前記各コンテンツ受信装置における前記通信コンテンツの受信遅延量と、に基づき、前記受信場所情報に応じて予め定めた伝搬遅延量と前記放送受信形態情報に応じて予め定めた遅延量との合計を前記放送コンテンツの到達時間として求め、前記通信コンテンツの受信遅延量と予め計測された前記通信コンテンツの制作設備内における遅延量との合計を前記通信コンテンツの到達時間として求めることを特徴とするコンテンツ配信プログラム。
  3. ネットワークを介して接続されたコンテンツ配信サーバから、放送コンテンツの進行に合わせて通信コンテンツを受信する移動端末であるコンテンツ受信装置であって、
    前記コンテンツ配信サーバに少なくとも接続要求を送信する接続制御部と、
    記憶部に予め記憶された、当該コンテンツ受信装置における前記放送コンテンツの受信形態を示す放送受信形態情報と、前記通信コンテンツの受信遅延量と、受信場所情報と、を含んだ受信状況情報を付加した遅延量設定要求を生成して前記コンテンツ配信サーバに送信する遅延量設定要求部と、
    当該コンテンツ受信装置の現在の受信場所を所定のタイミングで計測する受信場所計測部と、
    放送事業者から配信された前記放送コンテンツを受信する放送コンテンツ受信部と、
    前記コンテンツ配信サーバから配信された前記通信コンテンツを、前記接続要求に応じて確立されたセッションにより受信するコンテンツ受信部と、
    前記放送コンテンツと前記通信コンテンツとを合成する提示合成処理部とを備え、
    前記遅延量設定要求部は、前記受信場所計測部により今回のタイミングで計測された受信場所が、前回のタイミングで計測された受信場所と異なっている場合、前記今回のタイミングで計測された受信場所を前記受信場所情報として含んだ遅延量設定要求を生成して前記コンテンツ配信サーバに送信することを特徴とするコンテンツ受信装置。
  4. ネットワークを介して接続されたコンテンツ配信サーバから、放送コンテンツの進行に合わせて通信コンテンツを受信するために、移動端末であるコンテンツ受信装置のコンピュータを、
    前記コンテンツ配信サーバに少なくとも接続要求を送信する接続制御部、
    記憶部に予め記憶された、当該コンテンツ受信装置における前記放送コンテンツの受信形態を示す放送受信形態情報と、前記通信コンテンツの受信遅延量と、受信場所情報と、を含んだ受信状況情報を付加した遅延量設定要求を生成して前記コンテンツ配信サーバに送信する遅延量設定要求部、
    当該コンテンツ受信装置の現在の受信場所を所定のタイミングで計測する受信場所計測部、
    放送事業者から配信された前記放送コンテンツを受信する放送コンテンツ受信部、
    前記コンテンツ配信サーバから配信された前記通信コンテンツを、前記接続要求に応じて確立されたセッションにより受信するコンテンツ受信部、
    前記放送コンテンツと前記通信コンテンツとを合成する提示合成処理部、として機能させ、
    前記遅延量設定要求部は、前記受信場所計測部により今回のタイミングで計測された受信場所が、前回のタイミングで計測された受信場所と異なっている場合、前記今回のタイミングで計測された受信場所を前記受信場所情報として含んだ遅延量設定要求を生成して前記コンテンツ配信サーバに送信することを特徴とするコンテンツ受信プログラム。
JP2013096348A 2013-05-01 2013-05-01 コンテンツ配信サーバおよびそのプログラム、ならびに、コンテンツ受信装置およびそのプログラム Active JP6210719B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013096348A JP6210719B2 (ja) 2013-05-01 2013-05-01 コンテンツ配信サーバおよびそのプログラム、ならびに、コンテンツ受信装置およびそのプログラム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013096348A JP6210719B2 (ja) 2013-05-01 2013-05-01 コンテンツ配信サーバおよびそのプログラム、ならびに、コンテンツ受信装置およびそのプログラム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014220554A JP2014220554A (ja) 2014-11-20
JP6210719B2 true JP6210719B2 (ja) 2017-10-11

Family

ID=51938674

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013096348A Active JP6210719B2 (ja) 2013-05-01 2013-05-01 コンテンツ配信サーバおよびそのプログラム、ならびに、コンテンツ受信装置およびそのプログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6210719B2 (ja)

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006157278A (ja) * 2004-11-26 2006-06-15 Mitsubishi Electric Corp 情報配信システム
JP5349981B2 (ja) * 2009-01-13 2013-11-20 キヤノン株式会社 表示制御装置、及び表示制御方法
JP5454248B2 (ja) * 2010-03-12 2014-03-26 ソニー株式会社 送信装置、および送信方法
JP5997500B2 (ja) * 2011-05-20 2016-09-28 日本放送協会 放送通信連携受信装置
JP6018799B2 (ja) * 2011-05-20 2016-11-02 日本放送協会 放送通信連携システム
JP5560235B2 (ja) * 2011-06-01 2014-07-23 株式会社日立製作所 到着パケット同期方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014220554A (ja) 2014-11-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11627351B2 (en) Synchronizing playback of segmented video content across multiple video playback devices
US20190297591A1 (en) Synchronizing media presentation at multiple devices
JP6610555B2 (ja) 受信装置、送信装置、およびデータ処理方法
EP3334175A1 (en) Streaming media and caption instant synchronization displaying and matching processing method, device and system
EP4099703A2 (en) Switching between transmitting a preauthored video frame and a composited video frame
WO2015090095A1 (zh) 一种信息推送方法、设备和系统
US20150189401A1 (en) Advertisement scheme
CN101465996B (zh) 一种网络电视显示时间的方法及设备和系统
CN102215116A (zh) 在数字广播系统中提供时间偏移服务的方法、设备及系统
US10979477B1 (en) Time synchronization between live video streaming and live metadata
US11089073B2 (en) Method and device for sharing multimedia content
JP5868433B2 (ja) 一時停止メディアを再開する方法および装置
KR101769115B1 (ko) 큐톤 광고 서비스를 제공하는 시스템, 미디어 재생 장치 및 광고 컨텐츠 제공 서버
van Brandenburg et al. Immersive second-screen experiences using hybrid media synchronization
WO2013112087A1 (en) Methods and apparatuses for resuming paused media
CN111669605B (zh) 多媒体数据与其关联互动数据的同步方法和装置
JP6210719B2 (ja) コンテンツ配信サーバおよびそのプログラム、ならびに、コンテンツ受信装置およびそのプログラム
EP2479984A1 (en) Device and method for synchronizing content received from different sources
US20180324480A1 (en) Client and Method for Playing a Sequence of Video Streams, and Corresponding Server and Computer Program Product
JP6195757B2 (ja) コンテンツ配信サーバおよびコンテンツ配信プログラム
JP2014007702A (ja) 映像受信装置、映像送受信システム及び映像受信方法
CN107017978B (zh) 终端设备间的信息同步方法及装置
AU2014274511A1 (en) Methods and apparatuses for resuming paused media
EP3386203A1 (en) Signalling of auxiliary content for a broadcast signal
US11856242B1 (en) Synchronization of content during live video stream

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160330

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170420

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170530

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170725

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170815

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170912

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6210719

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250