以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
<携帯電話機の構成>
図1(a)ないし(d)は、それぞれ、携帯電話機1の正面図、背面図、左側面図および右側面図である。以下、説明の便宜上、図1(a)ないし(d)に示すように、キャビネット2の長手方向を上下方向と定義し、キャビネット2の短手方向を左右方向と定義する。さらに、これら上下方向および左右方向に垂直な方向を前後方向と定義する。
図1(a)ないし(d)に示されるように、携帯電話機1は、キャビネット2と、ディスプレイ3と、タッチパネル4と、マイクロフォン5と、通話スピーカ6と、外部スピーカ7と、カメラ8と、背面タッチセンサ9と、左タッチセンサ10と、右タッチセンサ11を含む。
キャビネット2は、正面から見て、ほぼ長方形の輪郭を有する。キャビネット2の正面側に、ディスプレイ3が配されている。ディスプレイ3には、各種の画像(画面)が表示される。ディスプレイ3は、液晶ディスプレイであり、液晶パネルと、液晶パネルを照明するバックライトを含む。ディスプレイ3は、有機ELディスプレイ等、他の種類のディスプレイであってもよい。さらに、ディスプレイ3を覆うように、タッチパネル4が配されている。タッチパネル4は、透明なシート状に形成されている。タッチパネル4として、静電容量式、超音波式、感圧式、抵抗膜式、光検知式等、各種方式のタッチパネルが用いられ得る。
キャビネット2の内部には、下端部にマイクロフォン5が配されている。また、キャビネット2の内部には、上端部に通話スピーカ6が配されている。マイクロフォン5は、キャビネット2の正面に形成されたマイク孔5aを通過した音声を受け付ける。マイクロフォン5は、入力された音に応じた電気信号を生成する。通話スピーカ6は、音を出力する。出力された音は、キャビネット2の正面に形成された出力孔6aを通過してキャビネット2の外に放出される。通話の際には、通信先の機器(携帯電話機等)から受信された受話音声が通話スピーカ6から出力され、ユーザが発した発話音声がマイクロフォン5に入力される。なお、音は、音声、報知音等、様々な音を含む。
キャビネット2の内部には、外部スピーカ7が配されている。キャビネット2の背面には、外部スピーカ7と対向する領域に出力孔7aが形成されている。外部スピーカ7から出力された音は、出力孔7aを通過してキャビネット2の外に放出される。
キャビネット2の上部には、背面側にカメラ8が配されている。カメラ8は、携帯電話機1の背面方向に存在する撮影対象を撮影する。カメラ8は、CCD、CMOSセンサ等の撮像素子と、撮影対象の像を撮像素子に結像させるレンズとを含む。
キャビネット2の背面上部には、方形のシート状を有する背面タッチセンサ9が配されている。背面タッチセンサ9は、その上部を構成する上タッチセンサ9aと、その下部を構成する下タッチセンサ9bにより構成されている。本実施の形態では、上タッチセンサ9aおよび下タッチセンサ9bは、ともに静電容量式のタッチセンサとされる。
キャビネット2の左側面および右側面には、それぞれ、縦長方形のシート状を有する左タッチセンサ10および右タッチセンサ11が配されている。左タッチセンサ10および右タッチセンサ11は、ともに静電容量式のタッチセンサである。
図2(a)および(b)は、左タッチセンサ10および右タッチセンサ11の配置位置について説明するための図である。左タッチセンサ10および右タッチセンサ11は、キャビネット2の下端から所定の距離Dを有するように配されている。図2(a)に示すように、ユーザは、通常、人指し指で背面タッチセンサ9をタッチする。この際、ユーザは、携帯電話機1がしっかり支えられるよう、キャビネット2下端の一方の角部を掌で支え、キャビネット2の両側面を親指と中指で保持する習性を有する。また、図2(b)に示すように、ユーザが、ディスプレイ3、即ちタッチパネル4に対するタッチ操作を行うために携帯電話機1を把持する場合、親指側のキャビネット2の側面下部には、掌が触れられる。
ユーザがキャビネット2の両側面を保持する際に親指および中指が触れる位置であって、ユーザがタッチパネル4へのタッチ操作を行う際に掌が触れる領域を避けた位置に、左タッチセンサ10および右タッチセンサ11が配されるよう、上記距離Dが決められる。これにより、左タッチセンサ10および右タッチセンサ11によって、親指および中指によるキャビネット2の両側面の保持を精度良く検出することができる。また、背面タッチセンサ9は、キャビネット2において、左タッチセンサ10および右タッチセンサ11よりも上方に位置する。これにより、ユーザは、掌でキャビネット2下端の一方の角部を支え、親指と中指でキャビネット2の両側面を保持した状態において、人差し指を軽く伸ばした状態で背面タッチセンサ9にタッチできる。よって、人差し指を不自然に曲げるなど、難しい態勢が採られるようなことがなく、ユーザは、人差し指で円滑に背面タッチセンサ9をタッチできる。
図3は、携帯電話機1の全体構成を示すブロック図である。
図3に示されるように、携帯電話機1は、制御部101と、記憶部102と、画像出力部103と、正面タッチ検出部104と、背面タッチ検出部105と、左面タッチ検出部106と、右面タッチ検出部107と、音声入力部108と、音声出力部109と、音声処理部110と、キー入力部111と、通信部112と、撮影部113と、加速度検出部114と、回転検出部115と、タイマー部116を含む。
記憶部102は、ROM、RAM、外部メモリを含む。記憶部102には、各種のプログラムが記憶されている。記憶部102に記憶されるプログラムは、携帯電話機1の各部を制御するための制御プログラムの他、各種アプリケーションプログラム(以下、単に「アプリケーション」と称する)、たとえば、電話、メッセージ、カメラ、ウェブブラウザ、地図、ゲーム、スケジュール管理、等のアプリケーションを含む。さらに、記憶部102に記憶されるプログラムは、後述する、ロック解除処理、ロック設定処理、カウント時間調整処理および音声調整処理を実行するためのプログラムを含む。プログラムは、メーカによって携帯電話機1の製造時に記憶部102に記憶される他、通信網やメモリカード、CD−ROM等の記憶媒体を介して記憶部102に記憶される。
記憶部102には、プログラムの実行の際、一時的に利用または生成されるデータを記憶するワーキング領域も含まれる。
制御部101は、CPUを含む。制御部101は、記憶部102に記憶されたプログラムに従って、携帯電話機1を構成する各部(画像出力部103、正面タッチ検出部104、背面タッチ検出部105、左面タッチ検出部106、右面タッチ検出部107、音声入力部108、音声出力部109、音声処理部110、キー入力部111、通信部112、撮影部113、加速度検出部114、回転検出部115、タイマー部116等)を制御する。
画像出力部103は、図1(a)に示すディスプレイ3を含む。画像出力部103は、制御部101からの制御信号と画像信号に基づき、ディスプレイ3に画像(画面)を表示する。また、画像出力部103は、制御部101からの制御信号に応じて、ディスプレイ3の点灯、消灯および輝度の調整を行う。
正面タッチ検出部104は、図1(a)に示すタッチパネル4を含み、タッチパネル4に対するタッチ操作を検出する。より具体的には、正面タッチ検出部104は、タッチパネル4に対する、ユーザの指、その他の検出対象が接触した位置(以下、「タッチ位置」と称する)を検出する。正面タッチ検出部104は、検出したタッチ位置に基づいて生成された位置信号を制御部101へ出力する。タッチパネル4に対するタッチ操作は、ディスプレイ3に表示される画面やオブジェクトを対象として行われるものであり、ディスプレイ3に対するタッチ操作である、と言い換えることができる。
なお、正面タッチ検出部104は、ユーザの指がディスプレイ3、すなわち、タッチパネル4に近接した段階で、近接した位置をタッチ位置として検出する構成であってもよい。たとえば、正面タッチ検出部104のタッチパネル4が、静電容量式である場合、指がタッチパネル4に近接したときに静電容量の変化が検出閾値を超えるように、その感度が調整される。このような構成とされた場合には、勿論、指が触れた位置もタッチ位置として検出される。
また、タッチパネル4を含むキャビネット2の正面が、ガラス等で構成される透明なカバーで覆われる場合、タッチパネル4へ触れようとする指はタッチパネル4でなくカバーに接触する。この場合、タッチパネル4は、指がカバーに接触したとき、あるいはカバーに近接したときにタッチ位置を検出する。このように、ユーザの指が間接的にタッチパネル4にタッチされる場合も、タッチパネル4に対するタッチ操作がなされる、と言うことができる。
ユーザは、タッチパネル4が設けられることにより、タッチパネル4に指を触れるあるいは近接させることにより、ディスプレイ3に対し様々なタッチ操作を行うことができる。タッチ操作は、たとえば、タップ操作、フリック操作、スライド操作、ダブルタップ操作等を含む。タップ操作とは、ユーザがタッチパネル4に指を接触あるいは近接させた後、短時間のうちに指をタッチパネル4から離す操作である。フリック操作とは、ユーザがタッチパネル4に指を接触あるいは近接させた後、タッチパネル4を指で任意の方向に弾くあるいは掃う操作である。スライド操作とは、ユーザがタッチパネル4に指を接触あるいは近接させたまま、任意の方向へ指を移動させる操作である。ダブルタップ操作は、ユーザが、短時間の間にタップ操作を2回行う操作である。
たとえば、正面タッチ検出部104がタッチ位置を検出した場合に、タッチ位置が検出されてから予め定められた第1時間以内にタッチ位置が検出されなくなると、制御部101は、タッチ操作をタップ操作と判定する。タッチ位置が検出されてから予め定められた第2時間以内に予め定められた第1距離以上タッチ位置が移動した後、タッチ位置が検出されなくなった場合、制御部101は、タッチ操作をフリック操作と判定する。タッチ位置が検出された後、予め定めた第2距離以上タッチ位置が移動すると、制御部101は、タッチ操作をスライド操作と判定する。タップ操作が、予め定めら第3時間内に2回繰り返されると、制御部101は、タッチ操作をダブルタップ操作と判定する。
背面タッチ検出部105は、図1(b)に示す背面タッチセンサ9を含み、背面タッチセンサ9に対するタッチ操作を検出する。より具体的には、背面タッチ検出部105は、背面タッチセンサ9の上タッチセンサ9aまたは下タッチセンサ9bへユーザの指などが接触したことを検出し、上タッチセンサ9aがタッチされたことを示す上タッチ検出信号または下タッチセンサ9bがタッチされたことを示す下タッチ検出信号を制御部101へ出力する。制御部101は、上タッチ検出信号を受け取ると、上タッチセンサ9aに対するタッチ操作がなされたと判定する。また、制御部101は、下タッチ検出信号を受け取ると、下タッチセンサ9bに対するタッチ操作がなされたと判定する。背面タッチ検出部105は、上タッチセンサ9a上のタッチ位置および下タッチセンサ9b上のタッチ位置は検出できない。
左面タッチ検出部106は、図1(c)に示す左タッチセンサ10を含む。左面タッチ検出部106は、左タッチセンサ10へユーザの指などが接触したことを検出し、タッチ検出信号を制御部101へ出力する。制御部101は、左面タッチ検出部106からタッチ検出信号を受け取ると、左タッチセンサ10がタッチなされたと判定する。右面タッチ検出部107は、図1(d)に示す右タッチセンサ11を含む。右面タッチ検出部107は、右タッチセンサ11へユーザの指などが接触したことを検出し、タッチ検出信号を制御部101へ出力する。制御部101は、右面タッチ検出部107からタッチ検出信号を受け取ると、右タッチセンサ11がタッチなされたと判定する。
音声入力部108は、マイクロフォン5を含む。音声入力部108は、マイクロフォン5からの電気信号を音声処理部110へ出力する。
音声出力部109は、通話スピーカ6および外部スピーカ7を含む。音声出力部109には、音声処理部110からの電気信号が入力される。音声出力部109は、通話スピーカ6または外部スピーカ7から音を出力させる。また、音声出力部109は、制御部101からの制御信号に応じて、通話スピーカ6および外部スピーカ7の音量を調整する。
音声処理部110は、音声入力部108からの電気信号にA/D変換等を施し、変換後のデジタルの音声信号を制御部101へ出力する。音声処理部110は、制御部101からのデジタルの音声信号にデコード処理およびD/A変換等を施し、変換後の電気信号を音声出力部109に出力する。
キー入力部111は、少なくとも1つ以上のハードキーを含む。たとえば、キー入力部111は、携帯電話機1に電源を投入するための電源キー等を含む。キー入力部111は、押下されたハードキーに対応する信号を制御部101に出力する。
通信部112は、通話や通信を行うため、信号を変換するための回路、電波を送受信するアンテナ等を含む。通信部112は、制御部101から入力される通話や通信のための信号を無線信号に変換し、変換された無線信号を、アンテナを介して基地局や他の通信装置等の通信先へ送信する。さらに、通信部112は、アンテナを介して受信した無線信号を制御部101が利用できる形式の信号へ変換し、変換された信号を制御部101へ出力する。
撮影部113は、図1(b)に示すカメラ8、撮像制御回路などを含む。撮影部113は、制御部101からの制御信号に従って画像を撮影し、撮影された画像の画像データに各種の画像処理を施し、処理後の画像データを制御部101に出力する。
加速度検出部114は、3軸加速度センサを含む。3軸加速度センサは、携帯電話機1の前後方向、上下方向および左右方向の3方向に生じる加速度を検出する。加速度検出部114は、3軸加速度センサが検出した加速度を示す加速度信号を制御部101に出力する。
回転検出部115は、ジャイロセンサを含み、携帯電話機1の横方向への回転したときの角速度を検出する。回転検出部115は、ジャイロセンサが検出した角速度を示す角速度信号を制御部101に出力する。制御部101は、回転検出部115から角速度信号が出力されるとことにより、携帯電話機1が横方向に回転したと判定する。
タイマー部116は、制御部101により設定された時間をカウントし、タイムアップすると、タイムアップ信号を制御部101に出力する。
さて、携帯電話機1では、背面タッチセンサ9に対する所定のタッチ操作により、当該タッチ操作に割り当てられた処理が実行される。図2(b)に示すように、ユーザが携帯電話機1を把持し、ディスプレイ3に対して人差し指でタッチ操作を行う場合、掌や指が、キャビネット2の背面に宛がわれる。よって、ユーザは、携帯電話機1を把持している間に、意図なく指等を背面タッチセンサ9に触れやすい。
図2(a)にて説明したとおり、ユーザは、意図して背面タッチセンサ9へタッチ操作を行う場合、親指と中指とでキャビネット2の両側面を保持し、人差し指で背面タッチセンサ9へタッチすることが多い。そこで、携帯電話機1では、上述のとおり、キャビネット2の両側面における親指と中指とで保持される位置に左タッチセンサ10および右タッチセンサ11が配される。制御部101は、左タッチセンサ10および右タッチセンサ11の双方が指の接触を検出している間に、背面タッチセンサ9に対するタッチ操作が行われると、このタッチ操作を有効とし、このタッチ操作に割り当てられた処理を行う。即ち、左タッチセンサ10および右タッチセンサ11の少なくとも一方が指のタッチを検出していなければ、背面タッチセンサ9に対するタッチ操作が行われても、このタッチ操作は無効とされ、このタッチ操作に割り当てられた処理が行われない。よって、背面タッチセンサ9への誤操作により、ユーザの意図しない処理が誤って実行されることが防止される。
背面タッチセンサ9を用いた操作に係る具体的な処理について、以下に説明する。
<実施例1>
携帯電話機1は、ロック機能を備える。携帯電話機1が使用されなくなると、即ち、タッチパネル4に対するタッチ操作がなされない時間が、所定の制限時間を超えると、ディスプレイ3が消灯され、タッチパネル4に対する少なくとも一部のタッチ操作が制限されるロック状態となる。ユーザは、携帯電話機1を再び操作する際には、所定の解除操作を行い、ロック状態を解除する必要がある。
本実施例では、ロック状態を解除するための一連の操作の一つに背面タッチセンサ9が用いられる。制御部101は、ロック状態になると、解除操作を受け付けてロック状態を解除するためのロック解除処理を開始する。
図4は、ロック解除処理を示すフローチャートである。図5(a)ないし(c)は、ロック状態が解除される際のディスプレイ3の表示状態を示す図である。
図5(a)に示すように、ロック状態では、ディスプレイ3は消灯されている。本実施例では、ディスプレイ3を点灯し、ディスプレイ3にロック解除画面201を表示させるためのタッチ操作が、背面タッチセンサ9により受け付けられる。
制御部101は、まず、左タッチセンサ10および右タッチセンサ11の双方がタッチされたか否かを監視する(S101)。ユーザは、背面タッチセンサ9を人差し指でタッチする際、まず、親指と中指でキャビネット2の両側面を保持する(図2(a)参照)。これにより、左タッチセンサ10と右タッチセンサ11の双方に指が触れる。
左タッチセンサ10および右タッチセンサ11の双方がタッチされた判定すると(S101:YES)、制御部101は、背面タッチセンサ9に対して、ディスプレイ3を点灯するためのタッチ操作がなされたか否かを監視する(S102)。点灯のためのタッチ操作は、たとえば、上タッチセンサ9aおよび下タッチセンサ9bの何れか一方に対するダブルタップ操作とすることができる。
ユーザは、親指と中指でキャビネット2の両側面を保持した状態で、背面タッチセンサ9に対して、点灯のためのタッチ操作を行う。これにより、制御部101は、左タッチセンサ10および右タッチセンサ11の双方がタッチされている間に背面タッチセンサ9に対して、点灯のためのタッチ操作がなされたと判定すると(S102:YES)、このタッチ操作を有効とし、ディスプレイ3を点灯させ、ディスプレイ3にロック解除画面201を表示させる(S103)。ロック解除画面201は、たとえば、図5(b)に示すように、日時情報が表わされた画面とされる。
なお、背面タッチセンサ9に対して、点灯のためのタッチ操作が行われても、左タッチセンサ10および右タッチセンサ11の双方がタッチされていなければ、そのタッチ操作は、制御部101によって受け付けられない。
ユーザが、キャビネット2の両側面を保持した後で背面タッチセンサ9へのタッチ操作を中止する場合もある。この場合、少なくとも一つ側面から指が離され得る。制御部101は、左タッチセンサ10および右タッチセンサ11の少なくとも一方から指がリリースされたと判定すると(S104:YES)、ステップS101に処理を戻し、再び、左タッチセンサ10および右タッチセンサ11の双方がタッチされたか否かの監視を行う。
ロック解除画面201がディスプレイ3に表示されると、ディスプレイ3に対する、ロック状態を解除するためのタッチ操作が、タッチパネル4により受け付けられる。
制御部101は、左タッチセンサ10および右タッチセンサ11の何れか一方から指がリリースされたか否かを監視する(S105)。
ユーザは、携帯電話機1を片手で把持したまま、親指でディスプレイ3に対してロック解除のためのタッチ操作を行うことが多い。この場合、まず、親指をキャビネット2の側面から離す。たとえば、携帯電話機1が右手で把持されている場合には、右タッチセンサ11から親指が離れる。親指の付け根部分との間でキャビネット2を保持するため、中指は、引き続き、左タッチセンサ10に触れられたままとなる。
左タッチセンサ10および右タッチセンサ11の何れか一方から指がリリースされたと判定されると(S105:YES)、制御部101は、タッチパネル4に対して、ロック解除のためのタッチ操作がなされたか否かを監視する(S106)。
ロック解除のタッチ操作は、たとえば、タッチパネル4の任意の位置に対する、所定の移動距離より長いスライド操作、および、所定の強さよりも強いフリック操作とされる。なお、ロック解除画面201に、鍵のアイコンなどのオブジェクト画像が含まれても良く、この場合、ロック解除のタッチ操作は、たとえば、オブジェクト画像の位置に対応するタッチパネル4の位置に対する、所定の移動距離より長いスライド操作、および、所定の強さよりも強いフリック操作とされる。
ユーザは、キャビネット2の側面から親指を離すと、続いて、その親指で、タッチパネル4に対し、ロック解除のためのタッチ操作を行う。これにより、制御部11は、左タッチセンサ10および右タッチセンサ11の何れか一方がタッチされた状態にある間に、タッチパネル4に対してロック解除のためのタッチ操作がなされた判定すると(S106:YES)、ロック状態を解除し、ロック解除後に表示されるべき画面として、たとえば、図5(c)に示す、ホーム画面202をディスプレイ3に表示させる(S107)。
ホーム画面202は、各種のアプリケーションを起動するための起動用アイコン202aを含む。また、ディスプレイ3には、ホーム画面202の上方に、通知バー203が表示される。通知バー203は、現在時刻、バッテリー残量を示す残量メータ、電波の強度を示す強度メータ等を含む。さらに、ディスプレイ3には、ホーム画面202の下方に、各種の操作キーを有する操作キー群204が表示される。何れかの起動用アイコン202aに対してタッチ操作がなされると、操作がなされた起動用アイコン202aに対応するアプリケーションが起動する。なお、ロック解除後に表示されるべき画面として、ホーム画面202以外の画面、たとえば、電話のアプリケーション、メールのアプリケーション等、特定のアプリケーションの実行画面が表示されても良い。
ユーザは、ロック解除画面201が表示された後、ロック解除を行わない場合がある。たとえば、ユーザが、ロック解除画面201に含まれる日時情報をだけを確認するような場合である。この場合、ユーザは、キャビネット2の両側面を親指と中指とで保持したまま、背面タッチセンサ9に対して、ディスプレイ3を消灯するためのタッチ操作を行う。本実施例では、ディスプレイ3を消灯するためのタッチ操作が、ディスプレイ3を点灯するためのタッチ操作と同じタッチ操作、たとえば、ダブルタッチ操作とされる。
左タッチセンサ10および右タッチセンサ11の何れか一方から指がリリースされることなく(S105:NO)、背面タッチセンサ9に対して、ディスプレイ3を消灯するためのタッチ操作がなされると(S108:YES)、制御部101は、ロック解除画面201を消去させ、ディスプレイ3を消灯させる(S109)。
なお、ロック解除画面201が表示された状態において、ユーザが、親指を、一旦キャビネット2の側面から離し、再び側面に接触させた場合も(S106:NO→S110:YES)、制御部101は、ステップS108へ処理を進め、背面タッチセンサ9に対して、ディスプレイ3を消灯するためのタッチ操作がなされたか否かを判定する。さらに、ユーザが、一端、親指および中指をキャビネット2の側面から離し、再び、中指をキャビネット2の側面に接触させた場合も(S111:YES→S112:YES)、制御部101は、ステップS106へ処理を進め、タッチパネル4に対してロック解除のためのタッチ操作がなされたか否かを判定する。
ロック状態が解除されると(S107)、制御部101は、ロック解除処理を終了する。
ロック状態が解除され、ホーム画面202などがディスプレイ3に表示されると、制御部101により、ロック設定処理が開始される。さらに、制御部101により、カウント時間調整処理が、ロック解除処理と並行して実行される。ロック設定処理は、ディスプレイ3、即ちタッチパネル4に対するタッチ操作が一定の時間なされない場合に、ディスプレイ3を消灯させ、ロック状態に移行させるための処理である。カウント時間調整処理は、ロック設定処理において、タイマー部116による時間カウントを調整するための処理である。
なお、ロック解除画面201が表示された後、タッチパネル4へのロック解除のためのタッチ操作、あるいは、背面タッチセンサ9への消灯のためのタッチ操作がなされないまま所定の制限時間が経過すると、制御部101は、ロック解除画面201を閉じて、ディスプレイ3を消灯させてもよい。具体的には、制御部101は、ステップS103でロック解除画面201を表示すると、タイマー部116を動作させる。そして、制御部101は、ステップS108で消灯のためのタッチ操作がないと判定すると(S108:NO)、タイマー部116のカウント時間が制限時間に達したか否かを判定する。制限時間に達した場合、制御部101は、ステップS109の処理に移行し、ロック解除画面201を閉じて、ディスプレイ3を消灯させる。一方、制限時間に達していない場合、制御部101は、ステップS105の処理に戻り、左タッチセンサ10および右タッチセンサ11の何れか一方から指がリリースされたか否かの判定を行う。また、制御部101は、ステップS111で左タッチセンサ10および右タッチセンサ11の双方からの指のリリースがないと判定すると(S111:NO)、タイマー部116のカウント時間が制限時間に達したか否かを判定する。制限時間に達した場合、制御部101は、ステップS109の処理に移行する。一方、制限時間に達していない場合、制御部101は、ステップS106の処理に戻り、ロック解除のためのタッチ操作の有無を判定する。さらに、制御部101は、ステップS112で左タッチセンサ10および右タッチセンサ11の何れにも指のタッチがないと判定すると(S112:NO)、タイマー部116のカウント時間が制限時間に達したか否かを判定する。制限時間に達した場合、制御部101は、ステップS109の処理に移行する。一方、制限時間に達していない場合、制御部101は、ステップS112の処理に戻る。なお、タイマー部116は、ステップS107の処理またはステップS109の処理が実行される際に停止され、リセットされる。
図6は、ロック設定処理を示すフローチャートである。図7は、カウント時間調整処理を示すフローチャートである。
ロック設定処理が開始されると、制御部101は、タイマー部116に予め定められた制限時間を設定し、タイマー部116に時間のカウントを開始させる(S201)。制御部101は、タッチパネル4へのタッチ操作がないまま制限時間が経過し、タイマー部116がタイムアップすると(S202:NO→S203:YES)、ディスプレイ3を消灯させ、ロック状態に移行させる(S204)。一方、制限時間が経過する前に、タッチパネル4へのタッチ操作があった場合(S202:YES)、制御部101は、カウント時間調整処理に基づいてタイマー部116による時間カウントが停止していなければ(S205:NO)、タイマー部116のカウント時間をリセットした後、再びタイマー部116に時間のカウントを開始させる(S206)。一方、カウント時間調整処理に基づいてタイマー部116による時間カウントが停止していれば(S205:NO)、制御部101は、タイマー部116のカウント時間をリセットするのみとし、タイマー部116に時間のカウントを再開させない(S207)。
制御部101は、ロック状態に移行させると、ロック設定処理を終了する。
次に、ロック設定処理と並行してカウント時間調整処理が開始されると、制御部101は、左タッチセンサ10および右タッチセンサ11の少なくとも一方が指でタッチされているか否かを監視する(S301)。左タッチセンサ10および右タッチセンサ11の少なくとも一方が指でタッチされている場合(S301:YES)、ユーザにより携帯電話機1が把持されていると考えられるため、制御部101は、背面タッチセンサ9(上タッチセンサ9aまたは下タッチセンサ9b)がタッチされたか否かを監視する(S302)。背面タッチセンサ9に単純に指を触れるタッチ操作が、タイマー部116のカウントを停止させ、ロック状態への移行を遅延させるための操作に割り当てられている。
ユーザは、携帯電話機1に対する操作は行わないものの、ディスプレイ3の点灯を継続させておきたい間、背面タッチセンサ9に指を触れておく。
左タッチセンサ10および右タッチセンサ11の少なくとも一方が指でタッチされている間に、背面タッチセンサ9がタッチされると(S302:YES)、制御部101は、タイマー部116に時間カウントを停止させる(S303)。これにより、ユーザが背面タッチセンサ9に指を触れている間は、携帯電話機1に対する操作がなされなくてもロック状態に移行しない。
その後、制御部101は、背面タッチセンサ9から指がリリースされるか(S304:YES)、あるいは、左タッチセンサ10および右タッチセンサ11の双方から指がリリースされると(S305:YES)、タイマー部116に時間カウントを再開させる(S306)。
次に、ステップS301において、左タッチセンサ10と右タッチセンサ11の双方ともがタッチされていない場合(S301:NO)、制御部101は、背面タッチセンサ9がタッチされたか否かを判定する(S307)。携帯電話機1がユーザに把持されておらず、机などに置かれている場合は、通常、左タッチセンサ10、右タッチセンサ11、および背面タッチセンサ9の何れもがタッチされていない状態となる。このような場合は、携帯電話機1の使用が直ちには再開され難いと考えられる。そこで、制御部101は、タイマー部116のカウント時間を繰り上げる(S308)。これにより、タイマー部116のカウント時間が、早く制限時間に到達するので、携帯電話機1が机などに置かれた状態となった場合には、速やかにロック状態へ移行される。
なお、使用されなくなった後、携帯電話機1がカバンに入れられ、カバンの中のものが背面タッチセンサ9に触れても、それと同時に、カバンの中のものが左タッチセンサ10または右タッチセンサ11に触れさえしなければ、タイマー部116が停止することはなく、ロック状態への移行が遅れることもない。
ロック設定処理によってロック状態に移行すると(S309:YES)、制御部101は、カウント時間調整処理を終了する。
以上、本実施例によれば、キャビネット2の左右の側面に配された左タッチセンサ10および右タッチセンサ11の双方がタッチされている間でなければ、背面タッチセンサ9に対して、ディスプレイ3を点灯するためのタッチ操作がなされても、ディスプレイ3が点灯しない。よって、ユーザの意図なく、背面タッチセンサ9がタッチされることにより、誤ってディスプレイ3が点灯してしまうことを防止でき、無駄な電力消費を防止できる。
さらに、本実施例によれば、左タッチセンサ10および右タッチセンサ11の少なくとも一方がタッチされていることにより、携帯電話機1が把持されている状態にあると看做されなければ、タッチパネル4に対するタッチ操作、具体的には、ロック状態を解除するためのタッチ操作が受け付けられない。よって、ユーザの意図なく、タッチパネル4へのタッチ操作が生じてしまうことにより、当該タッチ操作に割り当てられた処理、具体的にはロックの解除が行われてしまうことを防止できる。
さらに、本変更例によれば、左タッチセンサ10および右タッチセンサ11の少なくとも一方がタッチされていることにより、携帯電話機1が把持されている状態にあると看做される場合、即ち、操作は行われていなくても携帯電話機1が使用されていると考えられる場合に、背面タッチセンサ9へのタッチ操作により、ロック状態への移行が遅延される。よって、背面タッチセンサ9への誤操作が生じることにより、携帯電話機1が使用されていないにもかかわらずロック状態への移行が遅延されてしまう、ということが防止される。
<実施例2>
携帯電話機1の側面に、いわゆるサイドキーと称される2個で一組のハードキーが備えられる場合、ユーザは、そのサイドキーへの操作により、通話スピーカ6および外部スピーカ7の音量調整を行うことができる。本変更例では、通話スピーカ6および外部スピーカ7の音量調整のための操作に背面タッチセンサ9が用いられる。携帯電話機1には、サイドキーが備えられていても良いし備えられていなくても良い。サイドキーが備えられている場合には、ユーザは、背面タッチセンサ9およびサイドキーのうち、状況に応じて操作がしやすい方への操作によって音量調整を行うことができる。サイドキーが備えられていない場合は、その分、製品コストの削減を図ることができる。
制御部101は、実施例1で説明したロック状態が解除され、ホーム画面202等、操作や閲覧の対象となる画面がディスプレイ3に表示されると、通話スピーカ6および外部スピーカ7の音量調整を行うための音量調整処理を開始する。音量調整処理は、制御部101により、繰り返し実行される。
図8は、音量調整処理を示すフローチャートである。
本実施例では、通話スピーカ6および外部スピーカ7のうち、音量調整の操作がなされた際に使用されているスピーカの音量が調整される。背面タッチセンサ9では、音量を増加させるためのタッチ操作が上タッチセンサ9aにより受け付けられ、音量を減少させるためのタッチ操作が下タッチセンサ9bにより受け付けられる。上タッチセンサ9aへ単純に指を触れるタッチ操作が、音量を増加させる操作に割り当てられ、下タッチセンサ9bへ単純に指を触れるタッチ操作が、音量を減少させる操作に割り当てられている。
制御部101は、まず、左タッチセンサ10および右タッチセンサ11の双方がタッチされたか否かを監視する(S401)。左タッチセンサ10および右タッチセンサ11の双方がタッチされた判定すると(S401:YES)、制御部101は、背面タッチセンサ9がタッチされたか否かを監視する(S402)。
背面タッチセンサ9がタッチされる前に、左タッチセンサ10および右タッチセンサ11の少なくとも一方から指がリリースされたと判定されると(S402:NO→S403:YES)、制御部101は、ステップS401に処理を戻し、再び、左タッチセンサ10および右タッチセンサ11の双方がタッチされたか否かの監視を行う。
ユーザが、親指と中指でキャビネット2の両側面を保持した後、背面タッチセンサ9にタッチすると、制御部101は、左タッチセンサ10および右タッチセンサ11の双方がタッチされている間に背面タッチセンサ9がタッチされたと判定する(S402:YES)。制御部101は、上タッチセンサ9aおよび下タッチセンサ9bの何れがタッチされたのかを判定する(S404)。
上タッチセンサ9aがタッチされたのであれば(S404:上)、制御部101は、音声出力部109により、通話スピーカ6および外部スピーカ7のうち、現在使用されているスピーカの音量を増加させる(S405)。上タッチセンサ9aがタッチされ続けている間、制御部101は、一定の時間毎に一定の割合で音量を増加させる。
制御部101は、上タッチセンサ9aから指がリリースされるか(S406:YES)、あるいは、左タッチセンサ10および右タッチセンサ11の少なくとも一方から指がリリースされると(S407:YES)、音声出力部109により、音量の増加を停止させる(S408)。
一方、下タッチセンサ9bがタッチされたのであれば(S404:下)、制御部101は、音声出力部109により、通話スピーカ6および外部スピーカ7のうち、現在使用されているスピーカの音量を減少させる(S409)。上タッチセンサ9aがタッチされ続けている間、制御部101は、一定の時間毎に一定の割合で音量を減少させる。
制御部101は、下タッチセンサ9bから指がリリースされるか(S410:YES)、あるいは、左タッチセンサ10および右タッチセンサ11の少なくとも一方から指がリリースされると(S411:YES)、音声出力部109により、音量の減少を停止させる(S412)。
音量調整が終了すると(S408、S412)、制御部101は、音声調整処理を終了する。
以上、本実施例によれば、キャビネット2の左右の側面に配された左タッチセンサ10および右タッチセンサ11の双方がタッチされている間でなければ、背面タッチセンサ9に対して、音量を調整するためのタッチ操作がなされても、対象となるスピーカの音量が増減されない。よって、ユーザの意図なく、背面タッチセンサ9がタッチされることにより、誤って音量が増減されてしまうことを防止でき、ユーザに不快感を与えてしまうことを防止できる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施の形態等によって何ら制限されるものではなく、また、本発明の実施の形態も、上記以外に種々の変更が可能である。
<変更例>
ユーザは、手首を折り、掌を体の正面に向けるようにして携帯電話機1を保持したまま、背面タッチセンサ9に人差し指でタッチするよりも、手首を伸ばし、掌を体の正面と垂直な方向に向けるようにして携帯電話機1を保持したまま、背面タッチセンサ9に人差し指でタッチする方が、背面タッチセンサ9に対するタッチ操作を行いやすい。このため、ユーザは、意図的に背面タッチセンサ9をタッチする場合、体の正面に向けていた掌を、体の正面と垂直な方向に向けることが多い。この場合、ユーザに保持された携帯電話機1は、上下方向の軸を中心として、横方向に90度程度回転する。
そこで、本変更例では、誤操作防止の効果を高めるため、左タッチセンサ10および右タッチセンサ11がタッチされている間に、さらに、携帯電話機1の横方向への回転が検出されると、背面タッチセンサ9に対するタッチ操作が行われたか否かが判定される構成が採られる。本変更例では、上記の構成が、実施例2の音量調整処理に適用される。
図9は、本変更例に係る、音量調整処理を示すフローチャートである。図9の音量調整処理では、図8の音量調整処理に対し、ステップS401とステップS402の間に、ステップS421の処理が挿入される。なお、図9では、ステップS404以降の処理が省略されている。
本変更例では、左タッチセンサ10および右タッチセンサ11の双方がタッチされたと判定されると(S401:YES)、制御部101は、回転検出部115からの加速度信号に基づいて、携帯電話機1が横方向へ回転したか否かを監視する(S421)。そして、制御部101は、携帯電話機1が横方向へ回転した場合に(S421:YES)、背面タッチセンサ9がタッチされたか否かの監視を行う(S402)。
本変更例によれば、ユーザが携帯電話機1を背面タッチセンサ9へのタッチ操作が行いやすい方向に向けたことが検出されなければ、背面タッチセンサ9へのタッチ操作がなされても、そのタッチ操作が有効とされない。このため、ユーザが意図せず背面タッチセンサ9にタッチすることにより生じる誤操作を、一層防止することができる。
本変更例のステップS421の処理が、実施例1のロック解除処理に適用されても良い。この場合、ステップS421の処理が、図4に示すロック解除処理のステップS101とステップS102との間に挿入される。
<その他の変更例>
上記実施の形態では、キャビネット2の背面に配された背面タッチセンサ9の上タッチセンサ9aおよび下タッチセンサ9bとして、静電容量式のタッチセンサが用いられるが、これに限らず、感圧式など他の方式のタッチセンサが用いられても良い。あるいは、タッチセンサと同様に指の接触を検出できるデバイスである、指紋認証デバイスが、上タッチセンサ9aおよび下タッチセンサ9bとして用いられても良い。 さらに、タッチ位置の検出が行えない上タッチセンサ9aおよび下タッチセンサ9bに替えて、タッチ位置が検出可能なタッチパネルが、キャビネット2の背面に配されても良い。この場合、実施例2の音量調整処理では、タッチパネルにタッチされた位置に応じて音量が増加または減少されると良い。
さらに、左タッチセンサ10および右タッチセンサ11が、上タッチセンサ9aおよび下タッチセンサ9bと同様、感圧式など他の方式のタッチセンサ、または、指紋認証デバイスとされても良い。
さらに、上記実施の形態(実施例1)では、左タッチセンサ10および右タッチセンサ11の何れか一方がタッチされた状態にある間に、タッチパネル4に対してロック解除のためのタッチ操作がなされると、ロック状態が解除される。しかしながら、必ずしも、タッチパネル4に対するタッチ操作によりロック状態が解除される構成とされなくても良い。たとえば、左タッチセンサ10および右タッチセンサ11の双方がタッチされている間に、背面タッチセンサ9に対してロックを解除するためのタッチ操作、たとえば、タップ操作がなされると、ロック状態が解除される構成が採られても良い。
さらに、上記実施の形態(実施例2)では、上タッチセンサ9aと下タッチセンサ9bとを用いて通話スピーカ6および外部スピーカ7の音量調整が行われる例が示される。この他、上タッチセンサ9aと下タッチセンサ9bとを用いた操作が行われる例として、ディスプレイ3の明るさ調整を例示できる。この場合、制御部101により実行される明るさ調整処理は、図8の音量調整処理におけるステップS405の処理が、明るさを増加させる処理に置き換えられ、ステップS409の処理が、明るさを減少させる処理に置き換えられたものとなる。
さらに、実施例2の音量調整処理が電話の通話中に実行される構成とされる場合、キャビネット2の正面側に、近接センサが配されるとともに、左タッチセンサ10および右タッチセンサ11の双方がタッチされている間に近接センサがユーザの耳など検出対象物を検出すると、背面タッチセンサ9へのタッチ操作が判定される構成とされても良い。この場合、図9に示す変更例における音量調整処理のステップS421の処理が、近接センサが検出対象物を検出したか否かの判定処理に置き換えられる。通話中、通話スピーカ6の音量調整は、ユーザが携帯電話機1を耳に当てながら行うことが多いと考えられる。よって、このような構成とすれば、通話中のユーザの意図した操作により、精度良く音量調整を行うことができる。
さらに、上記実施の形態では、スマートフォン型の携帯電話機に本発明が適用されている。しかしながら、これに限らず、ストレート式、折りたたみ式、スライド式等、他のタイプの携帯電話機に本発明が適用されても良い。
さらに、本発明は、携帯電話機に限られず、PDA(Personal DigitalAssistant)、タブレットPC(Tablet PC)等の他の携帯端末装置に適用可能である。
この他、本発明の実施形態は、特許請求の範囲に示された技術的思想の範囲内において、適宜、種々の変更が可能である。