JP6205612B1 - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】 興趣性の高い遊技を維持することができる遊技機を提供すること。【解決手段】 パチンコ遊技機1の遊技制御用マイコン81は、変動パターン選択処理(特図2変動パターン選択処理又は特図1変動パターン選択処理)により変動パターンを選択することで、変動時間を決定する。変動パターン選択処理では、前回変動パターン選択処理及び前々回変動パターン選択処理を含む完了変動時間決定群における変動時間を積算して積算変動時間を算出する。そして、変動パターン選択処理では、積算変動時間が積算閾値時間以上の長さであるときには、変動パターンを、通常特図変動パターン判定テーブルではなく、短縮特図変動パターン判定テーブルより選択する。【選択図】図17

Description

本発明は、パチンコ遊技機等の遊技機に関する。
従来よりパチンコ遊技機では、遊技球の入球口(始動口)への入賞に基づいて大当たりの判定を行っている。その判定がなされると、判定結果を示す図柄が、変動表示されたあと停止表示される。また、そのような図柄の変動表示を、時間が異なる複数の候補の中から決定して実行する遊技機が知られている。
例えば、下記特許文献1には、変動時間が異なる複数の特図変動パターンの中から1つの特図変動パターンを決定し、その決定した特図変動パターンにより変動表示を行う遊技機が記載されている。このような遊技機では、変動時間が不規則に決定される。これにより、単調な遊技が継続してしまうことによる興趣性の低下が抑制されるという効果があった。
特開2013−212406号公報
しかし、上記文献に記載されているような変動時間が不規則に決定される遊技機においては、変動時間の長い演出が複数回、続いてしまうことがあった。そして、変動時間の長い演出が連続して行われてしまうことで、遊技が単調なものとなってしまうおそれがあった。すなわち、遊技の興趣性を低下させてしまうおそれがあった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものである。すなわちその課題とするところは、興趣性の高い遊技を維持することが可能な遊技機を提供することである。
本発明は、上記の課題を解決するために次のような手段をとる。なお、以下に記す手段の説明では、後述の[発明を実施するための形態]における対応する構成名や表現、図面に使用した符号等を参考のためにかっこ書きで付記している。但し、本発明の構成要素はこの付記に限定されるものではない。
<A>本発明に係る遊技機は、
遊技領域(3)に設けられた入球口(第1始動口20又は第2始動口21)への遊技球の入球を検知する入球検知手段(第1始動口センサ20a又は第2始動口センサ21a)と、
前記入球検知手段による入球検知に基づいて判定情報(大当たり乱数等の乱数値)を取得する判定情報取得手段(ステップS206又はS212を実行する遊技制御用マイコン81)と、
抽選条件が成立すると前記判定情報取得手段により取得された判定情報に基づいて大当たりの判定を行う判定手段(ステップS1402又はS1408を実行する遊技制御用マイコン81)と、
前記判定手段による判定に基づき、図柄(第1特別図柄表示器41a又は第2特別図柄表示器41b)を変動表示したあと停止表示する図柄表示手段(ステップS1304を実行する遊技制御用マイコン81)と、
前記図柄の変動表示における変動時間を決定する変動時間決定を実行する変動時間決定手段(ステップS1403又はS1409を実行する遊技制御用マイコン81)と、を備えた遊技機において、
前記変動時間決定手段によってすでに実行された前記変動時間決定のうちの前回の前記変動時間決定である前回変動時間決定、及び、前記前回変動時間決定の1つ前に実行された前記変動時間決定である前々回変動時間決定を含む完了変動時間決定群における前記変動時間を積算して積算変動時間を算出する積算変動時間算出手段(ステップS1606等を実行する遊技制御用マイコン81)と、
前記変動時間の候補として、基準時間未満の長さの短変動時間及び前記基準時間以上の長さの長変動時間を記憶している変動時間記憶手段(通常特図変動パターン判定テーブル及び短縮特図変動パターン判定テーブルを記憶している遊技制御用マイコン81)と、を備え、
前記変動時間決定手段は、
前記積算変動時間が予め定めた積算閾値時間以上の長さである場合に(ステップS1607でNO等)、前記長変動時間を前記変動時間に決定することなく、前記短変動時間を前記変動時間に決定する短変動決定手段(ステップS1610又はS1619又はステップS1910又はS1919の処理を実行する遊技制御用マイコン81)を有しているものである。
この構成の遊技機によれば、少なくとも直近の2回を含む過去の変動時間の合計が長かった場合、その次の変動時間が短変動時間に決定される。つまり、変動時間の長い図柄の変動表示が一定回数、連続した後には、変動時間の短い図柄の変動表示が行われる。よって、遊技が単調になってしまうことがなく、興趣性の高い多様な遊技を維持することが可能な遊技機が提供されている。
<B>上記構成の遊技機を次のように構成してもよい。
前記短変動決定手段は、少なくとも今回の前記変動時間決定が前記判定手段による判定結果が大当たりではない判定結果についてのものである場合に実行可能に構成されている(ステップS1602がNOでさらにステップS1604及びステップS1607がともにNO等)ことを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、変動時間の長い図柄の変動表示に対する大当たりへの期待感を高く維持することが可能である。すなわち、一般的に、大当たりに係る変動時間は長い傾向にある。このため、変動時間が長いにも関わらず、停止表示された図柄が大当たりでなかった場合、遊技者の落胆は大きくなりがちである。その落胆の程度は、変動時間の長い図柄の変動表示がある程度、連続してなされた後であればなおのこと大きなものである。例えば、直近の2回がともに大当たりでなかった場合であれば、今回こそ大当たりに当選したかもしれないという大きな期待を裏切ってしまうことになり得るからである。そして、このような遊技者の大きな期待を裏切ってしまった場合には、その後、変動時間の長い図柄の変動表示が行われた場合にも、遊技者は大当たりを期待できなくなってしまうおそれがある。しかし、このような事態を防止可能であり、変動時間の長い図柄の変動表示に対する大当たりへの期待感を高く維持することで,興趣性の高い遊技を維持することが可能である。
本発明によれば、興趣性の高い遊技を維持することが可能な遊技機が提供されている。
実施形態に係る遊技機の正面図である。 同遊技機が備える第2大入賞装置を詳細に示す概略正面図である。 図1に示すA部分の拡大図であり、同遊技機が備える表示器類を示す図である。 同遊技機の主制御基板側の電気的な構成を示すブロック図である。 同遊技機のサブ制御基板側の電気的な構成を示すブロック図である。 当たり種別判定テーブルである。 遊技制御用マイコンが取得する各種乱数を示す表である。 (A)は大当たり判定テーブルであり、(B)はリーチ判定テーブルであり、(C)は普通図柄当たり判定テーブルであり、(D)は普通図柄変動パターン選択テーブルである。 通常特図変動パターン判定テーブルである。 短縮特図変動パターン判定テーブルである。 電チューの開放パターン決定テーブルである。 主制御メイン処理のフローチャートである。 メイン側タイマ割り込み処理のフローチャートである。 始動口センサ検出処理のフローチャートである。 特別動作処理のフローチャートである。 特別図柄待機処理のフローチャートである。 特図2変動パターン選択処理のフローチャートである。 特図2変動パターン選択処理のフローチャートである。 特図1変動パターン選択処理のフローチャートである。 特図1変動パターン選択処理のフローチャートである。 特別電動役物処理のフローチャートである。 サブ制御メイン処理のフローチャートである。 受信割り込み処理のフローチャートである。 1msタイマ割り込み処理のフローチャートである。 10msタイマ割り込み処理のフローチャートである。 受信コマンド解析処理のフローチャートである。 変動演出開始処理のフローチャートである。 複数回、変動パターンが選択されたときを例示したものである。
1.遊技機の構造
実施形態のパチンコ遊技機について、図面に基づいて説明する。なお、以下の説明において遊技機の一例としてのパチンコ遊技機の各部の上下方向及び左右方向は、そのパチンコ遊技機に対面する遊技者にとっての上下方向及び左右方向に一致させて説明する。また、パチンコ遊技機の各部の前方向をパチンコ遊技機に対面する遊技者に近づく方向とし、パチンコ遊技機の各部の後方向をパチンコ遊技機に対面する遊技者から遠のく方向として説明する。
図1に示すように、実施形態のパチンコ遊技機1は、遊技機枠50と、遊技機枠50内に取り付けられた遊技盤2とを備えている。遊技機枠50のうちの前面枠51には、回転角度に応じた発射強度で遊技球を発射させるためのハンドル(発射操作部)60、遊技球を貯留する打球供給皿(上皿)61、及び打球供給皿61に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿(下皿)62が設けられている。また前面枠51には、装飾用の枠ランプ66、及び、音を出力するスピーカ67が設けられている。また前面枠51には、遊技の進行に伴って実行される演出時などに遊技者が操作し得る演出ボタン63が設けられている。
遊技盤2には、ハンドル60の操作により発射された遊技球が流下する遊技領域3が、レール部材4で囲まれて形成されている。また遊技盤2には、複数の盤ランプ(例えば左側盤ランプ813や右側盤ランプ823)が設けられている。遊技領域3には、遊技球を誘導する複数の遊技くぎが突設されている。
また遊技領域3の中央付近には、演出画像を表示可能な演出表示装置(演出表示手段)7が設けられている。演出表示装置7の表示画面(表示部)7aには、後述の第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示(変動表示)に同期した装飾図柄(演出図柄の一例)8L,8C,8Rの可変表示(変動表示)を行う装飾図柄表示領域がある。なお、装飾図柄8L,8C,8Rを表示する演出を装飾図柄変動演出という。装飾図柄変動演出を「演出図柄変動演出」や単に「変動演出」と称することもある。
装飾図柄表示領域は、例えば「左」「中」「右」の3つの図柄表示エリアからなる。左の図柄表示エリアには左装飾図柄8Lが表示され、中の図柄表示エリアには中装飾図柄8Cが表示され、右の図柄表示エリアには右装飾図柄8Rが表示される。装飾図柄はそれぞれ、例えば「1」〜「9」までの数字をあらわした複数の図柄からなる。演出表示装置7は、左、中、右の装飾図柄の組み合わせによって、後述の第1特別図柄表示器41aおよび第2特別図柄表示器41b(図3参照)にて表示される第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示の結果(つまりは大当たり抽選の結果)を、わかりやすく表示する。
例えば大当たりに当選した場合には「777」などのゾロ目で装飾図柄を停止表示する。また、はずれであった場合には「637」などのバラケ目で装飾図柄を停止表示する。これにより、遊技者による遊技の進行状況の把握が容易となる。つまり遊技者は、一般的には大当たり抽選の結果を第1特別図柄表示器41aや第2特別図柄表示器41bにより把握するのではなく、演出表示装置7にて把握する。なお、図柄表示エリアの位置は固定的でなくてもよい。また、装飾図柄の変動表示の態様としては、例えば上下方向にスクロールする態様がある。
演出表示装置7は、上記のような装飾図柄を用いた装飾図柄変動演出のほか、大当たり遊技に並行して行われる大当たり演出や、客待ち用のデモ演出(客待ち演出)などを表示画面7aに表示する。なお装飾図柄変動演出では、数字等の装飾図柄のほか、背景画像やキャラクタ画像などの装飾図柄以外の演出画像も表示される。
また演出表示装置7の表示画面7aには、後述の第1特図保留や第2特図保留の記憶数に応じて演出保留画像(第1特図保留に対応する演出保留画像9A及び第2特図保留に対応する演出保留画像9B)を表示する演出保留表示エリアがある。演出保留画像の表示により、後述の第1特図保留表示器43a(図3参照)にて表示される第1特図保留の記憶数や、第2特図保留表示器43bにて表示される第2特図保留の記憶数を、遊技者にわかりやすく示すことができる。
遊技領域3の中央付近であって演出表示装置7の前方には、センター装飾体10が配されている。センター装飾体10には、装飾可動体15が設けられている。装飾可動体15は、可動式のいわゆるギミックである。センター装飾体10の下部には、上面を転動する遊技球を、後述の第1始動口20へと誘導可能なステージ部11が形成されている。またセンター装飾体10の左部には、入口から遊技球を流入させ、出口からステージ部11へ遊技球を流出させるワープ部12が設けられている。さらにセンター装飾体10の上部には、文字や図形等を表した装飾部材13が配されている。
遊技領域3における演出表示装置7の下方には、遊技球の入球し易さが常に変わらない第1始動口(第1入球口や、第1始動入賞口、固定入球口ともいう)20を備える第1始動入賞装置(第1入球手段や固定入球手段ともいう)19が設けられている。第1始動口20への遊技球の入賞は、第1特別図柄の抽選(大当たり抽選、すなわち大当たり乱数等の取得と判定)の契機となっている。
またセンター装飾体10の右下部には、第2始動口(第2入球口や、第2始動入賞口、可変入球口ともいう)21を備える普通可変入賞装置(普通電動役物いわゆる電チュー)22が設けられている。電チュー22を、可変入球手段や、第2入球手段、第2始動入賞装置ともいう。第2始動口21への遊技球の入賞は、第2特別図柄の抽選(大当たり抽選)の契機となっている。電チュー22は、開閉部材(可動部材)23を備え、開閉部材23の作動によって第2始動口21を開閉するものである。開閉部材23は、電チューソレノイド24(図4参照)により駆動される。開閉部材23が開状態にあるときには、第2始動口21への遊技球の入球が可能となり、閉状態にあるときには、第2始動口21への遊技球の入球が不可能となる。つまり、第2始動口21は、遊技球の入球し易さが変化可能な始動口である。なお、電チューは、開閉部材が開状態にあるときの方が閉状態にあるときよりも第2始動口への入球を容易にするものであれば、閉状態にあるときに第2始動口への入球を不可能とするものでなくてもよい。
また、遊技領域3における第1始動口20の右方には、第1大入賞口(第1特別入賞口)30を備えた第1大入賞装置(第1特別入賞手段や第1特別可変入賞装置ともいう)31が設けられている。第1大入賞装置31は、開状態と閉状態とをとる開閉部材(第1特別入賞口開閉部材)32を備え、開閉部材32の作動により第1大入賞口30を開閉するものである。開閉部材32は、第1大入賞口ソレノイド33(図4参照)により駆動される。第1大入賞口30は、開閉部材32が開状態であるときだけ遊技球が入球可能となる。
また、遊技領域3における第1大入賞口30の上方には、第2大入賞口(第2特別入賞口)35を備えた第2大入賞装置(第2特別入賞手段や第2特別可変入賞装置ともいう)36が設けられている。第2大入賞装置36は、開状態と閉状態とをとる開閉部材(第2特別入賞口開閉部材)37を備え、開閉部材37の作動により第2大入賞口35を開閉するものである。開閉部材37は、第2大入賞口ソレノイド38(図4参照)により駆動される。第2大入賞口35は、開閉部材37が開状態であるときだけ遊技球が入球可能となる。
また、図2(A),(B)に示すように、第2大入賞装置36の内部には、第2大入賞口35を通過した遊技球が通過可能な特定領域(V領域)39および非特定領域70が形成されている。なお、第2大入賞装置36において、特定領域39および非特定領域70の上流には、第2大入賞口35への遊技球の入賞を検知する第2大入賞口センサ35aが配されている。また、特定領域39には、特定領域39への遊技球の通過を検知する特定領域センサ39aが配されている。また、非特定領域70には、非特定領域70への遊技球の通過を検知する非特定領域センサ70aが配されている。第2大入賞装置36は、第2大入賞口35を通過した遊技球を特定領域39または非特定領域70のいずれかに振り分ける振分部材71と、振分部材71を駆動する振分部材ソレノイド73とを備えている。
図2(A)は、振分部材ソレノイド73の通電時を示している。図2(A)に示すように、振分部材ソレノイド73の通電時には、振分部材71は特定領域39への遊技球の通過を許容する第1状態(通過許容状態)にある。振分部材71が第1状態にあるときは、第2大入賞口35に入賞した遊技球は、第2大入賞口センサ35aを通過したあと特定領域39を通過する。この遊技球のルートを第1のルートという。
図2(B)は、振分部材ソレノイド73の非通電時を示している。図2(B)に示すように、振分部材ソレノイド73の非通電時には、振分部材71は特定領域39への遊技球の通過を妨げる第2状態(通過阻止状態)にある。振分部材71が第2状態にあるときは、第2大入賞口35に入賞した遊技球は、第2大入賞口センサ35aを通過したあと非特定領域70を通過する。この遊技球のルートを第2のルートという。
なお本パチンコ遊技機1では、特定領域39への遊技球の通過が後述の高確率状態への移行の契機となっている。つまり特定領域39は、確変作動口となっている。これに対して非特定領域70は、確変作動口ではない。また、第1大入賞装置31には、確変作動口としての特定領域は設けられていない。すなわち非特定領域しか設けられていない。
図1に戻り、センター装飾体10の右方であって電チュー22の上方には、遊技球が通過可能なゲート(通過口ともいう)28が設けられている。ゲート28への遊技球の通過は、電チュー22を開放するか否かを決める普通図柄抽選(すなわち普通図柄乱数(当たり乱数)の取得と判定)の実行契機となっている。さらに遊技領域3の下部には、普通入賞口27が設けられている。また遊技領域3の最下部には、遊技領域3へ打ち込まれたもののいずれの入賞口にも入賞しなかった遊技球を遊技領域3外へ排出するアウト口16が設けられている。
このように各種の入賞口等が配されている遊技領域3には、左右方向の中央より左側の左遊技領域(第1遊技領域)3Aと、右側の右遊技領域(第2遊技領域)3Bとがある。左遊技領域3Aを遊技球が流下するように遊技球を発射する打方を、左打ちという。一方、右遊技領域3Bを遊技球が流下するように遊技球を発射する打方を、右打ちという。本形態のパチンコ遊技機1では、左打ちにて遊技したときに遊技球が流下する流路を、第1流路R1といい、右打ちにて遊技したときに遊技球が流下する流路を、第2流路R2という。
第1流路R1上には、第1始動口20と、アウト口16とが設けられている。遊技者は第1流路R1を流下するように遊技球を打ち込むことで、第1始動口20への入賞を狙うことができる。なお、第1流路R1上にゲートは配されていない。よって、左打ちをしている場合に電チュー22が開放されることはない。
一方、第2流路R2上には、ゲート28と、電チュー22と、第2大入賞装置36と、第1大入賞装置31と、アウト口16とが設けられている。遊技者は第2流路R2を流下するように遊技球を打ち込むことで、ゲート28への通過や、第2始動口21、第1大入賞口30、及び第2大入賞口35への入賞を狙うことができる。
また図1に示すように、遊技盤2の右下部には表示器類40が配置されている。表示器類40には、図3に示すように、第1特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器41a、第2特別図柄を可変表示する第2特別図柄表示器41b、及び、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器42が含まれている。また表示器類40には、第1特別図柄表示器41aの作動保留(第1特図保留)の記憶数を表示する第1特図保留表示器43a、第2特別図柄表示器41bの作動保留(第2特図保留)の記憶数を表示する第2特図保留表示器43b、および普通図柄表示器42の作動保留(普図保留)の記憶数を表示する普図保留表示器44が含まれている。
第1特別図柄の可変表示は、第1始動口20への遊技球の入賞を契機として行われる。第2特別図柄の可変表示は、第2始動口21への遊技球の入賞を契機として行われる。なお以下の説明では、第1特別図柄および第2特別図柄を総称して特別図柄ということがある。また、第1特別図柄表示器41aおよび第2特別図柄表示器41bを総称して特別図柄表示器41ということがある。また、第1特図保留表示器43aおよび第2特図保留表示器43bを総称して特図保留表示器43ということがある。
特別図柄表示器41では、特別図柄を可変表示(変動表示)したあと停止表示することにより、第1始動口20又は第2始動口21への入賞に基づく抽選(特別図柄抽選、大当たり抽選)の結果を報知する。停止表示される特別図柄(停止図柄、可変表示の表示結果として導出表示される特別図柄)は、特別図柄抽選によって複数種類の特別図柄の中から選択された一つの特別図柄である。停止図柄が予め定めた特定特別図柄(特定の停止態様の特別図柄すなわち大当たり図柄)である場合には、停止表示された特定特別図柄の種類(つまり当選した大当たりの種類)に応じた開放パターンにて大入賞口(第1大入賞口30及び第2大入賞口35)を開放させる大当たり遊技(特別遊技の一例)が行われる。なお、特別遊技における大入賞口の開放パターンについては後述する。
具体的には特別図柄表示器41は、例えば横並びに配された8個のLEDから構成されており、その点灯態様によって大当たり抽選の結果に応じた特別図柄を表示するものである。例えば大当たり(後述の複数種類の大当たりのうちの一つ)に当選した場合には、「○○●●○○●●」(○:点灯、●:消灯)というように左から1,2,5,6番目にあるLEDが点灯した大当たり図柄を表示する。また、ハズレである場合には、「●●●●●●●○」というように一番右にあるLEDのみが点灯したハズレ図柄を表示する。ハズレ図柄として全てのLEDを消灯させる態様を採用してもよい。なおハズレ図柄は、特定特別図柄ではない。また、特別図柄が停止表示される前には所定の変動時間にわたって特別図柄の変動表示がなされるが、その変動表示の態様は、例えば左から右へ光が繰り返し流れるように各LEDが点灯するという態様である。なお変動表示の態様は、各LEDが停止表示(特定の態様での点灯表示)されていなければ、全LEDが一斉に点滅するなどなんでもよい。
本パチンコ遊技機1では、第1始動口20または第2始動口21への遊技球の入賞(入球)があると、その入賞に対して取得した大当たり乱数等の各種乱数の値(数値情報、判定用情報)は、特図保留記憶部85(図4参照)に一旦記憶される。詳細には、第1始動口20への入賞であれば第1特図保留として第1特図保留記憶部85a(図4参照)に記憶され、第2始動口21への入賞であれば第2特図保留として第2特図保留記憶部85b(図4参照)に記憶される。各々の特図保留記憶部85に記憶可能な特図保留の数には上限があり、本形態における上限値はそれぞれ4個となっている。
特図保留記憶部85に記憶された特図保留は、その特図保留に基づく特別図柄の可変表示が可能となったときに消化される。特図保留の消化とは、その特図保留に対応する大当たり乱数等を判定して、その判定結果を示すための特別図柄の可変表示を実行することをいう。従って本パチンコ遊技機1では、第1始動口20または第2始動口21への遊技球の入賞に基づく特別図柄の可変表示がその入賞後にすぐに行えない場合、すなわち特別図柄の可変表示の実行中や特別遊技の実行中に入賞があった場合であっても、所定個数を上限として、その入賞に対する大当たり抽選の権利を留保することができるようになっている。
そしてこのような特図保留の数は、特図保留表示器43に表示される。具体的には特図保留表示器43はそれぞれ、例えば4個のLEDで構成されており、特図保留の数だけLEDを点灯させることにより特図保留の数を表示する。
普通図柄の可変表示は、ゲート28への遊技球の通過を契機として行われる。普通図柄表示器42では、普通図柄を可変表示(変動表示)したあと停止表示することにより、ゲート28への遊技球の通過に基づく普通図柄抽選の結果を報知する。停止表示される普通図柄(普図停止図柄、可変表示の表示結果として導出表示される普通図柄)は、普通図柄抽選によって複数種類の普通図柄の中から選択された一つの普通図柄である。停止表示された普通図柄が予め定めた特定普通図柄(所定の停止態様の普通図柄すなわち普通当たり図柄)である場合には、現在の遊技状態に応じた開放パターンにて第2始動口21を開放させる補助遊技が行われる。なお、第2始動口21の開放パターンについては後述する。
具体的には普通図柄表示器42は、例えば2個のLEDから構成されており(図3参照)、その点灯態様によって普通図柄抽選の結果に応じた普通図柄を表示するものである。例えば抽選結果が当たりである場合には、「○○」(○:点灯、●:消灯)というように両LEDが点灯した普通当たり図柄を表示する。また抽選結果がハズレである場合には、「●○」というように右のLEDのみが点灯した普通ハズレ図柄を表示する。普通ハズレ図柄として全てのLEDを消灯させる態様を採用してもよい。なお普通ハズレ図柄は、特定普通図柄ではない。普通図柄が停止表示される前には所定の変動時間にわたって普通図柄の変動表示がなされるが、その変動表示の態様は、例えば両LEDが交互に点灯するという態様である。なお変動表示の態様は、各LEDが停止表示(特定の態様での点灯表示)されていなければ、全LEDが一斉に点滅するなどなんでもよい。
本パチンコ遊技機1では、ゲート28への遊技球の通過があると、その通過に対して取得した普通図柄乱数(当たり乱数)の値は、普図保留記憶部86(図4参照)に普図保留として一旦記憶される。普図保留記憶部86に記憶可能な普図保留の数には上限があり、本形態における上限値は4個となっている。
普図保留記憶部86に記憶された普図保留は、その普図保留に基づく普通図柄の可変表示が可能となったときに消化される。普図保留の消化とは、その普図保留に対応する普通図柄乱数(当たり乱数)を判定して、その判定結果を示すための普通図柄の可変表示を実行することをいう。従って本パチンコ遊技機1では、ゲート28への遊技球の通過に基づく普通図柄の可変表示がその通過後にすぐに行えない場合、すなわち普通図柄の可変表示の実行中や補助遊技の実行中に入賞があった場合であっても、所定個数を上限として、その通過に対する普通図柄抽選の権利を留保することができるようになっている。
そしてこのような普図保留の数は、普図保留表示器44に表示される。具体的には普図保留表示器44は、例えば4個のLEDで構成されており、普図保留の数だけLEDを点灯させることにより普図保留の数を表示する。
2.遊技機の電気的構成
次に図4及び図5に基づいて、本パチンコ遊技機1における電気的な構成を説明する。図4及び図5に示すようにパチンコ遊技機1は、大当たり抽選や遊技状態の移行などの遊技利益に関する制御を行う主制御基板(遊技制御基板)80、遊技の進行に伴って実行する演出に関する制御を行うサブ制御基板(演出制御基板)90、遊技球の払い出しに関する制御を行う払出制御基板110等を備えている。主制御基板80は、メイン制御部を構成し、サブ制御基板90は、後述する画像制御基板100、サブ駆動基板107、および音声制御基板106とともにサブ制御部99(演出制御手段に相当)を構成する。なお、サブ制御部99は、少なくともサブ制御基板90を備え、演出手段(演出表示装置7、スピーカ67、枠ランプ66、左側盤ランプ813や右側盤ランプ823などの盤ランプ、装飾可動体15等)を用いた遊技演出を制御可能であればよい。つまりサブ制御部の構成は、実行予定の演出や遊技機の製造し易さ等に応じて適宜変更可能である。
またパチンコ遊技機1は、電源基板150を備えている。電源基板150は、主制御基板80、サブ制御基板90、及び払出制御基板110に対して電力を供給するとともに、これらの基板を介してその他の機器に対して必要な電力を供給する。電源基板150には、バックアップ電源回路151が設けられている。バックアップ電源回路151は、本パチンコ遊技機1に対して電力が供給されていない場合に、後述する主制御基板80のRAM84やサブ制御基板90のRAM94に対して電力を供給する。従って、主制御基板80のRAM84やサブ制御基板90のRAM94に記憶されている情報は、パチンコ遊技機1の電断時であっても保持される。また、電源基板150には、電源スイッチ155が接続されている。電源スイッチ155のON/OFF操作により、電源の投入/遮断が切り換えられる。なお、主制御基板80のRAM84に対するバックアップ電源回路を主制御基板80に設けたり、サブ制御基板90のRAM94に対するバックアップ電源回路をサブ制御基板90に設けたりしてもよい。
図4に示すように、主制御基板80には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1の遊技の進行を制御する遊技制御用ワンチップマイコン(以下「遊技制御用マイコン」)81が実装されている。遊技制御用マイコン81には、遊技の進行を制御するためのプログラム等を記憶したROM83、ワークメモリとして使用されるRAM84、ROM83に記憶されたプログラムを実行するCPU82、データや信号の入出力を行うためのI/Oポート部(入出力回路)87が含まれている。RAM84には、上述した特図保留記憶部85(第1特図保留記憶部85aおよび第2特図保留記憶部85b)と普図保留記憶部86とが設けられている。さらに、本形態のRAM84には、第1変動パターン記憶部89aおよび第2変動パターン記憶部89bが設けられている。第1変動パターン記憶部89aおよび第2変動パターン記憶部89bはそれぞれ、すでに選択された変動パターンを記憶することができるものである。この点については、後に詳述する。なお、ROM83は外付けであってもよい。
主制御基板80には、中継基板88を介して各種センサやソレノイドが接続されている。そのため、主制御基板80には各センサから信号が入力され、各ソレノイドには主制御基板80から信号が出力される。具体的にはセンサ類としては、第1始動口センサ20a、第2始動口センサ21a、ゲートセンサ28a、第1大入賞口センサ30a、第2大入賞口センサ35a、特定領域センサ39a、非特定領域センサ70a、および普通入賞口センサ27aが接続されている。
第1始動口センサ20aは、第1始動口20内に設けられて第1始動口20に入賞した遊技球を検出するものである。第2始動口センサ21aは、第2始動口21内に設けられて第2始動口21に入賞した遊技球を検出するものである。ゲートセンサ28aは、ゲート28内に設けられてゲート28を通過した遊技球を検出するものである。第1大入賞口センサ30aは、第1大入賞口30内に設けられて第1大入賞口30に入賞した遊技球を検出するものである。第2大入賞口センサ35aは、第2大入賞口35内に設けられて第2大入賞口35に入賞した遊技球を検出するものである。特定領域センサ39aは、第2大入賞口35内の特定領域39に設けられて特定領域39を通過した遊技球を検出するものである。非特定領域センサ70aは、第2大入賞口35内の非特定領域70に設けられて非特定領域70を通過した遊技球を検出するものである。普通入賞口センサ27aは、各普通入賞口27内に設けられて普通入賞口27に入賞した遊技球を検出するものである。
またソレノイド類としては、電チューソレノイド24、第1大入賞口ソレノイド33、第2大入賞口ソレノイド38、および振分部材ソレノイド73が接続されている。電チューソレノイド24は、電チュー22の開閉部材23を駆動するものである。第1大入賞口ソレノイド33は、第1大入賞装置31の開閉部材32を駆動するものである。第2大入賞口ソレノイド38は、第2大入賞装置36の開閉部材37を駆動するものである。振分部材ソレノイド73は、第2大入賞装置36の振分部材71を駆動するものである。
さらに主制御基板80には、特別図柄表示器41、普通図柄表示器42、特図保留表示器43、および普図保留表示器44が接続されている。すなわち、これらの表示器類40の表示制御は、遊技制御用マイコン81によりなされる。
また主制御基板80は、払出制御基板110に各種コマンドを送信するとともに、払い出し監視のために払出制御基板110から信号を受信する。払出制御基板110には、賞球払出装置120、貸球払出装置130およびカードユニット135(パチンコ遊技機1に隣接して設置され、挿入されているプリペイドカード等の情報に基づいて球貸しを可能にするもの)が接続されているとともに、発射制御回路111を介して発射装置112が接続されている。発射装置112には、ハンドル60(図1参照)が含まれる。
払出制御基板110は、遊技制御用マイコン81からの信号や、パチンコ遊技機1に接続されたカードユニット135からの信号に基づいて、賞球払出装置120の賞球モータ121を駆動して賞球の払い出しを行ったり、貸球払出装置130の球貸モータ131を駆動して貸球の払い出しを行ったりする。払い出される賞球は、その計数のため賞球センサ122により検知される。また払い出される貸球は、その計数のため球貸センサ132により検知される。なお遊技者による発射装置112のハンドル60(図1参照)の操作があった場合には、タッチスイッチ114がハンドル60への接触を検知し、発射ボリューム115がハンドル60の回転量を検知する。そして、発射ボリューム115の検知信号の大きさに応じた強さで遊技球が発射されるよう発射モータ113が駆動されることとなる。なお本パチンコ遊技機1においては、0.6秒程度で一発の遊技球が発射されるようになっている。
また主制御基板80は、サブ制御基板90に対し各種コマンドを送信する。主制御基板80とサブ制御基板90との接続は、主制御基板80からサブ制御基板90への信号の送信のみが可能な単方向通信接続となっている。すなわち、主制御基板80とサブ制御基板90との間には、通信方向規制手段としての図示しない単方向性回路(例えばダイオードを用いた回路)が介在している。
図5に示すように、サブ制御基板90には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1の演出を制御する演出制御用ワンチップマイコン(以下「演出制御用マイコン」)91が実装されている。演出制御用マイコン91には、遊技の進行に伴って演出を制御するためのプログラム等を記憶したROM93、ワークメモリとして使用されるRAM94、ROM93に記憶されたプログラムを実行するCPU92、データや信号の入出力を行うためのI/Oポート部(入出力回路)97が含まれている。なお、ROM93は外付けであってもよい。
サブ制御基板90には、画像制御基板100、音声制御基板106、サブ駆動基板107が接続されている。サブ制御基板90の演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、画像制御基板100のCPU102に演出表示装置7の制御を行わせる。
画像制御基板100は、画像表示等の制御のためのプログラム等を記憶したROM103、ワークメモリとして使用されるRAM104、及び、ROM103に記憶されたプログラムを実行するCPU102を備えている。なお、ROM103には、演出表示装置7に表示される静止画データや動画データ、具体的にはキャラクタ、アイテム、図形、文字、数字および記号等(演出図柄を含む)や背景画像等の画像データが格納されている。画像制御基板100のCPU102は、演出制御用マイコン91からの指令に基づいてROM103から画像データを読み出す。そして、読み出した画像データに基づいて表示制御を実行する。
また演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、音声制御基板106を介してスピーカ67から音声、楽曲、効果音等を出力する。スピーカ67から出力する音声等の音響データは、サブ制御基板90のROM93に格納されている。なお、音声制御基板106にCPUを実装してもよく、その場合、そのCPUに音声制御を実行させてもよい。さらにこの場合、音声制御基板106にROMを実装してもよく、そのROMに音響データを格納してもよい。また、スピーカ67を画像制御基板100に接続し、画像制御基板100のCPU102に音声制御を実行させてもよい。さらにこの場合、画像制御基板100のROM103に音響データを格納してもよい。
また演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、サブ駆動基板107を介して、枠ランプ66や盤ランプ813,823等のランプの点灯制御を行う。詳細には演出制御用マイコン91は、各ランプの発光態様を決める発光パターンデータ(点灯/消灯や発光色等を決めるデータ、ランプデータともいう)を作成し、発光パターンデータに従って各ランプの発光を制御する。なお、発光パターンデータの作成にはサブ制御基板90のROM93に格納されているデータを用いる。
さらに演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、サブ駆動基板107を介して装飾可動体15を動作させる。装飾可動体15の動作態様を決める動作パターンデータ(駆動データともいう)の作成にはサブ制御基板90のROM93に格納されているデータを用いる。
またサブ制御基板90には、演出ボタン検出スイッチ(SW)63a及びセレクトボタン検出スイッチ64aが接続されている。演出ボタン検出スイッチ63aは、演出ボタン63(図1参照)が押下操作されたことを検出するものである。演出ボタン63が押されると演出ボタン検出スイッチ63aからサブ制御基板90に対して検知信号が出力される。また、セレクトボタン検出スイッチ64aは、セレクトボタン(図示省略)が押下操作されたことを検出するものである。セレクトボタンが押されるとセレクトボタン検出スイッチ64aからサブ制御基板90に対して検知信号が出力される。なお、セレクトボタンは、上ボタン、下ボタン、左ボタン、及び右ボタンの4つのボタンからなる十字キーであり、演出ボタン63に隣接して配されている。
3.大当たり等の説明
本形態のパチンコ遊技機1では、大当たり抽選(特別図柄抽選)の結果として、「大当たり」と「はずれ」がある。「大当たり」のときには、特別図柄表示器41に「大当たり図柄」が停止表示される。「はずれ」のときには、特別図柄表示器41に「ハズレ図柄」が停止表示される。大当たりに当選すると、停止表示された特別図柄の種類(大当たりの種類)に応じた開放パターンにて、大入賞口(第1大入賞口30および第2大入賞口35)を開放させる「大当たり遊技」が実行される。大当たり遊技を特別遊技ともいう。
大当たり遊技は、本形態では、複数回のラウンド遊技(単位開放遊技)と、初回のラウンド遊技が開始される前のオープニング(OPとも表記する)と、最終回のラウンド遊技が終了した後のエンディング(EDとも表記する)とを含んでいる。各ラウンド遊技は、OPの終了又は前のラウンド遊技の終了によって開始し、次のラウンド遊技の開始又はEDの開始によって終了する。ラウンド遊技間の大入賞口の閉鎖の時間(インターバル時間)は、その閉鎖前の開放のラウンド遊技に含まれる。
大当たりには複数の種別がある。大当たりの種別は図6に示す通りである。図6に示すように、本形態では大きく分けて2つの種別がある。特定大当たりと通常大当たりである。特定大当たりを「Vロング大当たり」ともいい、通常大当たりを「Vショート大当たり」ともいう。「Vロング大当たり」は、その大当たり遊技中に特定領域39への遊技球の通過が容易に可能な第1開放パターン(Vロング開放パターン)で開閉部材32及び開閉部材37を作動させる大当たりである。「Vショート大当たり」は、その大当たり遊技中に特定領域39への遊技球の通過が不可能又は困難な第2開放パターン(Vショート開放パターン)で開閉部材32及び開閉部材37を作動させる大当たりである。
より具体的には、特図1の抽選(第1特別図柄の抽選)にて当選可能な「Vロング大当たり」は、1Rから8Rまでは第1大入賞口30を1R当たり最大29.5秒にわたって開放し、9Rから15Rまでは第1大入賞口30を1R当たり最大0.1秒にわたって開放し、16R(最終ラウンド)では第2大入賞口35を1R当たり最大29.5秒にわたって開放する大当たりである。つまり、この大当たりの総ラウンド数は16Rであるものの、実質的なラウンド数は9Rである。実質的なラウンド数とは、1ラウンド当たりの入賞上限個数(本形態では8個)まで遊技球が入賞可能なラウンド数のことである。このVロング大当たりでは9Rから15Rまでは、大入賞口の開放時間が極めて短く、賞球の見込めないラウンドとなっている。なお、16Rでは、第2大入賞口35内の特定領域39への通過が容易に可能である。また、特図1の抽選によって「特定大当たり」に当選した場合には、第1特別図柄表示器41aに「特図1_特定図柄」が停止表示される。
また、特図2の抽選(第2特別図柄の抽選)にて当選可能な「Vロング大当たり」は、1Rから15Rまでは第1大入賞口30を1R当たり最大29.5秒にわたって開放し、16R(最終ラウンド)では第2大入賞口35を1R当たり最大29.5秒にわたって開放する大当たりである。つまり、この大当たりは実質的なラウンド数も16Rである。もちろん、16Rでは、第2大入賞口35内の特定領域39への通過が容易に可能である。特図2の抽選によって「特定大当たり」に当選した場合には、第2特別図柄表示器41bに「特図2_特定図柄」が停止表示される。
これに対して、特図1の抽選にて当選可能な「Vショート大当たり」は、1Rから8Rまでは第1大入賞口30を1R当たり最大29.5秒にわたって開放し、9Rから15Rまでは第1大入賞口30を1R当たり最大0.1秒にわたって開放し、16R(最終ラウンド)では第2大入賞口35を1R当たり最大0.1秒にわたって開放する大当たりである。つまり、この大当たりの総ラウンド数は16Rであるものの、実質的なラウンド数は8Rである。
このVショート大当たりにおける16Rでは、第2大入賞口35の開放時間が極めて短く、第2大入賞口35内の特定領域39に遊技球が通過することはほぼ不可能となっている。なお、Vショート大当たりにおける16Rでは、第2大入賞口35の開放時間が短いことだけでなく、第2大入賞口35の開放タイミングと振分部材71の作動タイミング(第2状態(図2(B)参照)から第1状態(図2(A)参照)に制御されるタイミング)との関係からも、特定領域39に遊技球が通過することはほぼ不可能となっている。特図1の抽選によって「通常大当たり」に当選した場合には、第1特別図柄表示器41aに「特図1_通常図柄」が停止表示される。
また、特図2の抽選にて当選可能な「Vショート大当たり」は、1Rから15Rまでは第1大入賞口30を1R当たり最大29.5秒にわたって開放し、16R(最終ラウンド)では第2大入賞口35を1R当たり最大0.1秒にわたって開放する大当たりである。つまり、この大当たりの総ラウンド数は16Rであるものの、実質的なラウンド数は15Rである。もちろん、16Rでは、第2大入賞口35内の特定領域39への通過がほぼ不可能となっている。特図2の抽選によって「通常大当たり」に当選した場合には、第2特別図柄表示器41bに「特図2_通常図柄」が停止表示される。
本形態のパチンコ遊技機1では、大当たり遊技中の特定領域39への遊技球の通過に基づいて、その大当たり遊技の終了後の遊技状態を、後述の高確率状態に移行させる。従って、上記のVロング大当たりに当選した場合には、大当たり遊技の実行中に特定領域39へ遊技球を通過させることで、大当たり遊技後の遊技状態を高確率状態に移行させ得る。これに対して、Vショート大当たりに当選した場合には、その大当たり遊技の実行中に特定領域39へ遊技球を通過させることができないため、その大当たり遊技後の遊技状態は、後述の通常確率状態(非高確率状態)となる。
但し、通常確率状態に制御された場合であっても、後述する時短状態には制御される。なお、この場合の時短回数は100回に設定される。時短回数とは、時短状態における特別図柄の変動表示の上限実行回数のことである。
なお、図6に示すように、特図1の抽選における大当たりの振分率は、Vロング大当たり(特定大当たり)が50%、Vショート大当たり(通常大当たり)が50%となっている。これに対して、特図2の抽選における大当たりの振分率は、Vロング大当たり(特定大当たり)が80%、Vショート大当たり(通常大当たり)が20%となっている。このように本パチンコ遊技機1では、第1始動口20に遊技球が入賞して行われる大当たり抽選(特図1の抽選)よりも、第2始動口21に遊技球が入賞して行われる大当たり抽選(特図2の抽選)の方が、遊技者にとって有利となるように設定されている。
ここで本パチンコ遊技機1では、大当たりか否かの抽選は「大当たり乱数」に基づいて行われ、当選した大当たりの種別の抽選は「当たり種別乱数」に基づいて行われる。図7(A)に示すように、大当たり乱数は0〜65535までの範囲で値をとる。当たり種別乱数は、0〜9までの範囲で値をとる。なお、第1始動口20又は第2始動口21への入賞に基づいて取得される乱数には、大当たり乱数および当たり種別乱数の他に、「リーチ乱数」および「変動パターン乱数」がある。
リーチ乱数は、大当たり判定の結果がはずれである場合に、その結果を示す装飾図柄変動演出においてリーチを発生させるか否かを決める乱数である。リーチとは、複数の装飾図柄のうち変動表示されている装飾図柄が残り一つとなっている状態であって、変動表示されている装飾図柄がどの図柄で停止表示されるか次第で大当たり当選を示す装飾図柄の組み合わせとなる状態(例えば「7↓7」の状態)のことである。なお、リーチ状態において停止表示されている装飾図柄は、表示画面7a内で多少揺れているように表示されていたり、拡大と縮小を繰り返すように表示されていたりしてもよい。このリーチ乱数は、0〜255までの範囲で値をとる。
また、変動パターン乱数は、変動時間を含む変動パターンを決めるための乱数である。変動パターン乱数は、0〜99までの範囲で値をとる。また、ゲート28への通過に基づいて取得される乱数には、図7(B)に示す普通図柄乱数(当たり乱数)がある。普通図柄乱数は、電チュー22を開放させる補助遊技を行うか否かの抽選(普通図柄抽選)のための乱数である。普通図柄乱数は、0〜65535までの範囲で値をとる。
4.遊技状態の説明
次に、本形態のパチンコ遊技機1の遊技状態に関して説明する。パチンコ遊技機1の特別図柄表示器41および普通図柄表示器42には、それぞれ、確率変動機能と変動時間短縮機能がある。特別図柄表示器41の確率変動機能が作動している状態を「高確率状態」といい、作動していない状態を「通常確率状態(非高確率状態)」という。高確率状態では、大当たり確率が通常確率状態よりも高くなっている。すなわち、大当たりと判定される大当たり乱数の値が通常確率状態で用いる大当たり判定テーブルよりも多い大当たり判定テーブルを用いて、大当たり判定を行う(図8(A)参照)。つまり、特別図柄表示器41の確率変動機能が作動すると、作動していないときに比して、特別図柄表示器41による特別図柄の可変表示の表示結果(すなわち停止図柄)が大当たり図柄となる確率が高くなる。
また、特別図柄表示器41の変動時間短縮機能が作動している状態を「時短状態」といい、作動していない状態を「非時短状態」という。時短状態では、特別図柄の変動時間(変動表示開始時から表示結果の導出表示時までの時間)が、非時短状態よりも短くなっている。すなわち、変動時間の短い変動パターンが選択されることが非時短状態よりも多くなるように定められた変動パターンテーブルを用いて、変動パターンの判定を行う(図9および図10参照)。つまり、特別図柄表示器41の変動時間短縮機能が作動すると、作動していないときに比して、特別図柄の可変表示の変動時間として短い変動時間が選択されやすくなる。その結果、時短状態では、特図保留の消化のペースが速くなり、始動口への有効な入賞(特図保留として記憶され得る入賞)が発生しやすくなる。そのため、スムーズな遊技の進行のもとで大当たりを狙うことができる。
特別図柄表示器41の確率変動機能と変動時間短縮機能とは同時に作動することもあるし、片方のみが作動することもある。そして、普通図柄表示器42の確率変動機能および変動時間短縮機能は、特別図柄表示器41の変動時間短縮機能に同期して作動するようになっている。すなわち、普通図柄表示器42の確率変動機能および変動時間短縮機能は、時短状態において作動し、非時短状態において作動しない。よって、時短状態では、普通図柄抽選における当選確率が非時短状態よりも高くなっている。すなわち、当たりと判定される普通図柄乱数(当たり乱数)の値が非時短状態で用いる普通図柄当たり判定テーブルよりも多い普通図柄当たり判定テーブルを用いて、当たり判定(普通図柄の判定)を行う(図8(C)参照)。つまり、普通図柄表示器42の確率変動機能が作動すると、作動していないときに比して、普通図柄表示器42による普通図柄の可変表示の表示結果が、普通当たり図柄となる確率が高くなる。
また時短状態では、普通図柄の変動時間が非時短状態よりも短くなっている。本形態では、普通図柄の変動時間は非時短状態では4秒であるが、時短状態では1秒である(図8(D)参照)。さらに時短状態では、補助遊技における電チュー22の開放時間が、非時短状態よりも長くなっている(図11参照)。すなわち、電チュー22の開放時間延長機能が作動している。加えて時短状態では、補助遊技における電チュー22の開放回数が非時短状態よりも多くなっている(図11参照)。すなわち、電チュー22の開放回数増加機能が作動している。
普通図柄表示器42の確率変動機能と変動時間短縮機能、および電チュー22の開放時間延長機能と開放回数増加機能が作動している状況下では、これらの機能が作動していない場合に比して、電チュー22が頻繁に開放され、第2始動口21へ遊技球が頻繁に入賞することとなる。その結果、発射球数に対する賞球数の割合であるベースが高くなる。従って、これらの機能が作動している状態を「高ベース状態」といい、作動していない状態を「低ベース状態」という。高ベース状態では、手持ちの遊技球を大きく減らすことなく大当たりを狙うことができる。なお、高ベース状態とは、いわゆる電サポ制御(電チュー22により第2始動口21への入賞をサポートする制御)が実行されている状態である。よって、高ベース状態を電サポ制御状態や入球容易状態ともいう。これに対して、低ベース状態を非電サポ制御状態や非入球容易状態ともいう。
高ベース状態は、上記の全ての機能が作動するものでなくてもよい。すなわち、普通図柄表示器42の確率変動機能、普通図柄表示器42の変動時間短縮機能、電チュー22の開放時間延長機能、および電チュー22の開放回数増加機能のうち一つ以上の機能の作動によって、その機能が作動していないときよりも電チュー22が開放され易くなっていればよい。また、高ベース状態は、時短状態に付随せずに独立して制御されるようにしてもよい。
本形態のパチンコ遊技機1では、Vロング大当たりへの当選による大当たり遊技後の遊技状態は、その大当たり遊技中に特定領域39への通過がなされていれば、高確率状態かつ時短状態かつ高ベース状態である。この遊技状態を特に、「高確高ベース状態」という。高確高ベース状態は、所定回数(本形態では160回)の特別図柄の可変表示が実行されるか、又は、大当たりに当選してその大当たり遊技が実行されることにより終了する。
また、Vショート大当たりへの当選による大当たり遊技後の遊技状態は、その大当たり遊技中に特定領域39の通過がなされていなければ(なされることは略ない)、通常確率状態(非高確率状態すなわち低確率の状態)かつ時短状態かつ高ベース状態である。この遊技状態を特に、「低確高ベース状態」という。低確高ベース状態は、所定回数(本形態では100回)の特別図柄の可変表示が実行されるか、又は、大当たりに当選してその大当たり遊技が実行されることにより終了する。
なお、パチンコ遊技機1を初めて遊技する場合において電源投入後の遊技状態は、通常確率状態かつ非時短状態かつ低ベース状態である。この遊技状態を特に、「低確低ベース状態」という。低確低ベース状態を「通常遊技状態」と称することもある。また、特別遊技(大当たり遊技)の実行中の状態を「特別遊技状態(大当たり遊技状態)」と称することとする。さらに、高確率状態および高ベース状態のうち少なくとも一方の状態に制御されている状態を、「特典遊技状態」と称することとする。
高確高ベース状態や低確高ベース状態といった高ベース状態では、右打ちにより右遊技領域3B(図1参照)へ遊技球を進入させた方が有利に遊技を進行できる。電サポ制御により低ベース状態と比べて電チュー22が開放されやすくなっており、第1始動口20への入賞よりも第2始動口21への入賞の方が容易となっているからである。そのため、普通図柄抽選の契機となるゲート28へ遊技球を通過させつつ、第2始動口21へ遊技球を入賞させるべく右打ちを行う。これにより左打ちをするよりも、多数の始動入賞(始動口への入賞)を得ることができる。なお本パチンコ遊技機1では、大当たり遊技中も右打ちにて遊技を行う。
これに対して、低ベース状態では、左打ちにより左遊技領域3A(図1参照)へ遊技球を進入させた方が有利に遊技を進行できる。電サポ制御が実行されていないため、高ベース状態と比べて電チュー22が開放されにくくなっており、第2始動口21への入賞よりも第1始動口20への入賞の方が容易となっているからである。そのため、第1始動口20へ遊技球を入賞させるべく左打ちを行う。これにより右打ちするよりも、多数の始動入賞を得ることができる。
5.遊技制御用マイコン81の動作
[主制御メイン処理]次に図12〜図21に基づいて遊技制御用マイコン81の動作について説明する。なお、遊技制御用マイコン81の動作説明にて登場するカウンタ、タイマ、フラグ、ステータス、バッファ等は、RAM84に設けられている。主制御基板80に備えられた遊技制御用マイコン81は、パチンコ遊技機1の電源がオンされると、ROM83から図12に示した主制御メイン処理のプログラムを読み出して実行する。同図に示すように、主制御メイン処理では、まず初期設定を行う(ステップS001)。初期設定では例えば、スタックの設定、定数設定、割り込み時間の設定、CPU82の設定、SIO、PIO、CTC(割り込み時間の管理のための回路)の設定や、各種のフラグ、ステータス及びカウンタ等のリセット等を行う。フラグの初期値は「0」つまり「OFF」であり、ステータスの初期値は「1」であり、カウンタの初期値は「0」である。なお初期設定(S001)は、電源投入後に一度だけ実行され、それ以降は実行されない。
初期設定(S001)に次いで、割り込みを禁止し(S002)、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)を実行する。この普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)では、図7に示した種々の乱数カウンタ値を1加算して更新する。各乱数カウンタ値は上限値に至ると「0」に戻って再び加算される。なお各乱数カウンタの周期初期値は「0」以外の値であってもよく、ランダムに変更されるものであってもよい。また各乱数の少なくとも一部は、カウンタIC等からなる公知の乱数生成回路を利用して生成される所謂ハードウェア乱数であってもよい。全ての乱数をハードウェア乱数とする場合、ソフトウェアによる乱数の更新処理は必要ない。また乱数発生回路は、遊技制御用マイコン81に内蔵されていてもよい。
普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)が終了すると、割り込みを許可する(S004)。割り込み許可中は、メイン側タイマ割り込み処理(S005)の実行が可能となる。メイン側タイマ割り込み処理(S005)は、例えば4msec周期でCPU82に繰り返し入力される割り込みパルスに基づいて実行される。すなわち、例えば4msec周期で実行される。そして、メイン側タイマ割り込み処理(S005)が終了してから、次にメイン側タイマ割り込み処理(S005)が開始されるまでの間に、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)による各種カウンタ値の更新処理が繰り返し実行される。なお、割り込み禁止状態のときにCPU82に割り込みパルスが入力された場合は、メイン側タイマ割り込み処理(S005)はすぐには開始されず、割り込み許可(S004)がされてから開始される。
[メイン側タイマ割り込み処理]次に、メイン側タイマ割り込み処理(S005)について説明する。図13に示すように、メイン側タイマ割り込み処理(S005)では、まず出力処理(S101)を実行する。出力処理(S101)では、以下に説明する各処理において主制御基板80のRAM84に設けられた出力バッファにセットされたコマンド等を、サブ制御基板90や払出制御基板110等に出力する。
出力処理(S101)に次いで行われる入力処理(S102)では、主にパチンコ遊技機1に取り付けられている各種センサ(第1始動口センサ20a,第2始動口センサ21a、第1大入賞口センサ30a、第2大入賞口センサ35a、普通入賞口センサ27a等(図4参照))が検知した検出信号を読み込み、入賞口の種類に応じた賞球を払い出すための払い出しデータをRAM84の出力バッファにセットする。また、入力処理(S102)では、下皿62の満杯を検出する下皿満杯スイッチからの検出信号も取り込み、下皿満杯データとしてRAM84の出力バッファに記憶する。
次に行われる普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)は、図12の主制御メイン処理で行う普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)と同じである。即ち、図7に示した各種乱数カウンタ値(普通図柄乱数カウンタ値も含む)の更新処理は、メイン側タイマ割り込み処理(S005)の実行期間と、それ以外の期間(メイン側タイマ割り込み処理(S005)の終了後、次のメイン側タイマ割り込み処理(S005)が開始されるまでの期間)との両方で行われている。
普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)に次いで、後述する始動口センサ検出処理(S104)を行い、続いて普通動作処理(S105)を行う。普通動作処理(S105)では、始動口センサ検出処理にて取得した普通図柄乱数を所定の判定テーブル(図8(C)参照)を用いて判定する。そして、その判定結果を報知するための普通図柄の表示(変動表示と停止表示)を行う。普通図柄乱数の判定の結果、普通当たり図柄に当選していた場合には、遊技状態に応じた所定の開放パターン(開放時間や開放回数、図11参照)に従って電チュー22を開放させる補助遊技を行う。
次に遊技制御用マイコン81は、後述する特別動作処理(S106)を行い、続いて特定領域センサ検出処理(S107)を行う。特定領域センサ検出処理(S107)では、特定領域センサ39aによる遊技球の検知があったか否かを判定し、それが所定のV有効期間におけるものであれば、VフラグをONにする。V有効期間は、後述する特別電動役物処理(図21参照)におけるステップS2206で設定される期間である。また、この特別電動役物処理における遊技状態設定処理(ステップS2221)では、VフラグがONであれば、確変フラグをONにする。これにより、大当たり遊技後の遊技状態が高確率状態に制御される。
次に遊技制御用マイコン81は、その他の処理(S108)を実行する。そして、メイン側タイマ割り込み処理(S005)を終了する。その他の処理(S108)としては、後述の特図2保留球数に基づいて第2特図保留表示器43bをその数を示す表示態様に制御したり、後述の特図1保留球数に基づいて第1特図保留表示器43aをその数を示す表示態様に制御したりする。そして、次にCPU82に割り込みパルスが入力されるまでは主制御メイン処理のステップS002〜S004の処理が繰り返し実行され(図12参照)、割り込みパルスが入力されると(約4msec後)、再びメイン側タイマ割り込み処理(S005)が実行される。再び実行されたメイン側タイマ割り込み処理(S005)の出力処理(S101)においては、前回のメイン側タイマ割り込み処理(S005)にてRAM84の出力バッファにセットされたコマンド等が出力される。
[始動口センサ検出処理]図14に示すように、始動口センサ検出処理(S104)ではまず、ゲート28に遊技球が通過したか否か、即ち、ゲートセンサ28aによって遊技球が検出されたか否か判定する(S201)。ゲート28を遊技球が通過していれば(S201でYES)、ゲート通過処理(S202)を行う。一方、遊技球がゲート28を通過していなければ(S201でNO)、ゲート通過処理(S202)をパスしてステップS203に進む。ゲート通過処理(S202)では、ゲートセンサ28aがONしていれば、すでに記憶されている普通図柄乱数が4個未満であることを条件に普通図柄乱数(図7(B)参照)を取得し、普図保留記憶部86に格納する。
ステップS203では、第2始動口21に遊技球が入賞したか否か、即ち、第2始動口センサ21aによって遊技球が検出されたか否か判定する(S203)。第2始動口21に遊技球が入賞していない場合(S203でNO)にはステップS209に進むが、第2始動口21に遊技球が入賞した場合には(S203でYES)、特図2保留球数(第2特図保留の数、具体的にはRAM84に設けた第2特図保留の数をカウントするカウンタの数値)が「4」(上限記憶数)に達しているか否か判定する(S204)。そして、特図2保留球数が「4」に達している場合(S204でYES)には、ステップS209に進むが、特図2保留球数が「4」未満である場合には(S204でNO)、特図2保留球数に1を加算する(S205)。
続いて特図2関係乱数取得処理(S206)を行う。特図2関係乱数取得処理(S206)では、大当たり乱数カウンタ値(ラベル−TRND−A)、当たり種別乱数カウンタ値(ラベル−TRND−AS)、リーチ乱数カウンタ値(ラベル−TRND−RC)及び変動パターン乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T1)を取得し(つまり図7(A)に示す乱数値群を取得し)、それら取得乱数値を第2特図保留記憶部85bのうち現在の特図2保留球数に応じた第2特図保留記憶部85bの記憶領域に格納する。
続いて始動口センサ検出処理(S104)では、第1始動口20に遊技球が入賞したか否か、即ち、第1始動口センサ20aによって遊技球が検出されたか否かを判定する(S209)。第1始動口20に遊技球が入賞していない場合(S209でNO)には処理を終えるが、第1始動口20に遊技球が入賞した場合には(S209でYES)、特図1保留球数(第1特図保留の数、具体的にはRAM84に設けた第1特図保留の数をカウントするカウンタの数値)が「4」(上限記憶数)に達しているか否か判定する(S210)。そして、特図1保留球数が「4」に達している場合(S210でYES)には、処理を終えるが、特図1保留球数が「4」未満である場合には(S210でNO)、特図1保留球数に「1」を加算する(S211)。
続いて特図1関係乱数取得処理(S212)を行う。特図1関係乱数取得処理(S212)では、特図2関係乱数取得処理(S206)と同様に、大当たり乱数カウンタ値(ラベル−TRND−A)、当たり種別乱数カウンタ値(ラベル−TRND−AS)、リーチ乱数カウンタ値(ラベル−TRND−RC)及び変動パターン乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T1)を取得し(つまり図7(A)に示す乱数値群を取得し)、それら取得乱数値を第1特図保留記憶部85aのうち現在の特図1保留球数に応じた第1特図保留記憶部85aの記憶領域に格納する。
[特別動作処理]図15に示すように特別動作処理(S106)では、特別図柄表示器41および大入賞装置(第1大入賞装置31および第2大入賞装置36)に関する処理を4つの段階に分け、それらの各段階に「特別動作ステータス1,2,3,4」を割り当てている。そして、遊技制御用マイコン81は、「特別動作ステータス」が「1」である場合には(S1301でYES)、特別図柄待機処理(S1302)を行い、「特別動作ステータス」が「2」である場合には(S1301でNO、S1303でYES)、特別図柄変動中処理(S1304)を行い、「特別動作ステータス」が「3」である場合には(S1301,S1303で共にNO、S1305でYES)、特別図柄確定処理(S1306)を行い、「特別動作ステータス」が「4」である場合には(S1301,S1303,S1305の全てがNO)、特別電動役物処理(S1307)を行う。なお特別動作ステータスは、初期設定では「1」である。
特別図柄待機処理(S1302)では、始動口センサ検出処理(図14参照)にて取得した大当たり乱数等の乱数値を所定の判定テーブル(図6、図8(A)、(B)、図9、図10参照)を用いて判定する。そして、大当たり抽選の結果を報知するための特別図柄の変動表示を開始して、特別動作ステータスを「2」にセットする。特別図柄待機処理(S1302)については後に詳述する。
特別図柄変動中処理(S1304)では、特別図柄の変動時間が経過したか否かを判定し、経過したら特別図柄を停止表示するとともに、変動停止コマンドを出力バッファにセットして、特別動作ステータスを「3」にセットする。
特別図柄確定処理(S1306)では、停止した特別図柄が大当たり図柄か否かを判定して、大当たり図柄であれば、特別電動役物処理を実行するために特別動作ステータスを「4」にセットする。このときに大当たりのオープニングコマンドを出力バッファにセットする。大当たり図柄でなければ、再び特別図柄待機処理を実行するために特別動作ステータスを「1」にセットする。なお、特別図柄確定処理(S1306)では、高確率状態の制御期間を管理するために、確変フラグがONであれば確変カウンタの値を1ディクリメントして「0」になれば確変フラグをOFFする。また、時短状態(つまりは高ベース状態)の制御期間を管理するために、時短フラグがONであれば時短カウンタの値を1ディクリメントして「0」になれば時短フラグをOFFする。また、特別動作ステータスを「4」にする際に、確変フラグや時短フラグがONであればOFFに戻す。つまり、大当たり遊技中は低確低ベース状態に制御される。
特別電動役物処理(S1307)では、当選した大当たりの種類に応じた所定の開放パターン(開放時間や開放回数、図6参照)に従って第1大入賞口30及び第2大入賞口35を開放させる大当たり遊技(特別遊技)を行う。特別電動役物処理(S1307)については後に詳述する。
[特別図柄待機処理]図16に示すように、特別図柄待機処理(S1302)ではまず、第2始動口21の保留球数(即ち特図2保留球数)が「0」であるか否かを判定する(S1401)。特図2保留球数が「0」である場合(S1401でYES)、即ち、第2始動口21への入賞に起因して取得した乱数カウンタ値群の記憶がない場合には、第1始動口20の保留球数(即ち特図1保留球数)が「0」であるか否かを判定する(S1407)。そして、特図1保留球数も「0」である場合(S1407でYES)、即ち、第1始動口20への入賞に起因して取得した乱数カウンタ値群の記憶もない場合には、客待ちフラグがONか否かを判定し(S1415)、ONであれば本処理を終え、ONでなければ、客待ちコマンドを出力バッファにセットするとともに(S1416)、客待ちフラグをONにする(S1417)。
ステップS1401において特図2保留球数が「0」でない場合(S1401でNO)、即ち、第2始動口21への入賞に起因して取得した乱数カウンタ値群の記憶(特図2の保留情報)が1つ以上ある場合には、特図2大当たり判定処理(S1402)を行う。
特図2大当たり判定処理(S1402)では、大当たり乱数値を読み出して、現在の遊技状態に応じた大当たり判定テーブル(図8(A)参照)に基づいて、大当たりの当否判定を行う。大当たり判定の結果が大当たりであれば、当たり種別乱数値を読み出して、当たり種別判定テーブル(図6参照)に基づいて当たり種別を判定する。そして、当たり種別に応じた特図停止図柄データ(図6参照)をRAM84に設けた特図バッファにセットする。さらに、大当たり判定の結果が大当たりであったときには、大当たりフラグをONする。一方、当否判定の結果が「ハズレ」であれば、ハズレ図柄に応じた特図停止図柄データを特図バッファにセットする。
[特図2変動パターン選択処理]特別図柄待機処理(図16)では、特図2大当たり判定処理(S1402)に次いで、特図2変動パターン選択処理を行う(S1403)。図17および図18に示すように、特図2変動パターン選択処理(S1403)ではまず、遊技状態が時短状態か否か(時短フラグがONか否か)を判定する(S1601)。そして、時短状態でなければ(S1601でNO)、すなわち非時短状態であれば、大当たりフラグがONか否かを判定し(S1602)、ONであれば(S1602でYES)、非時短状態中大当たりの通常テーブル(図9に示す通常特図変動パターン判定テーブルの非時短状態且つ大当たりに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T1)に基づいて変動パターンを選択する(S1603)。すなわち、本処理では、変動パターンP1、P2、P3、P4のうちのいずれかが選択される。
一方、大当たりフラグがONでなければ(S1602でNO)、前回大当たり判定および前々回大当たり判定の結果のうち、少なくとも一方が大当たりであるかを判定する(S1604)。すなわち、前回大当たり判定および前々回大当たり判定の結果がともにハズレでないかを判定する。前回大当たり判定は、今回の特別図柄待機処理(S1302)における特図2大当たり判定処理(S1402)の1つ前に実行された特図2大当たり判定処理(S1402)又は特図1大当たり判定処理(S1408)のことである。前々回大当たり判定は、そのさらに1つ前、つまり今回の特別図柄待機処理(S1302)における特図2大当たり判定処理(S1402)の2つ前に実行された特図2大当たり判定処理(S1402)又は特図1大当たり判定処理(S1408)のことである。
そして、前回大当たり判定および前々回大当たり判定の結果のうち、少なくとも一方が大当たりである場合(S1604でYES)、リーチ乱数カウンタ値(ラベル−TRND−RC)がリーチ成立乱数値か否かを判定する(S1605)。
一方、前回大当たり判定および前々回大当たり判定の結果がともに大当たりでない場合、すなわち両方ともがハズレである場合には(S1604でNO)、前回変動時間と前々回変動時間との積算によって積算変動時間を算出する(S1606)。前回変動時間は、今回の特図2変動パターン選択処理 (S1403)の1つ前に実行された特図2変動パターン選択処理 (S1403)又は特図1変動パターン選択処理(S1409)で選択された前回変動パターンの変動時間のことである。前々回変動時間は、さらにその1つ前、つまり今回の特図2変動パターン選択処理 (S1403)の2つ前に実行された特図2変動パターン選択処理 (S1403)又は特図1変動パターン選択処理(S1409)で選択された前々回変動パターンの変動時間のことである。なお、前回変動パターンはRAM84の第1変動パターン記憶部89aに、前々回変動パターンは第2変動パターン記憶部89bに、それぞれ記憶されている。このため、第1変動パターン記憶部89aおよび第2変動パターン記憶部89bに記憶されている変動パターンを参照することで、前回変動時間および前々回変動時間を取得することができる。
さらに、算出した積算変動時間が(S1606)、予め定めた積算閾値時間未満であるか否かを判定する(S1607)。なお、本形態では、積算閾値時間を、60000msとしている。この積算閾値時間の60000msは、SPリーチを基準に定めたものである。すなわち、本形態では、前回変動パターンおよび前々回変動パターンがともに、変動時間が割と長いSPリーチ(図9の備考参照)の変動パターンであった場合に、積算変動時間が積算閾値以上になるように定めている。積算変動時間が積算閾値時間未満であれば(S1607でYES)、リーチ乱数カウンタ値(ラベル−TRND−RC)がリーチ成立乱数値か否かを判定する(S1605)。すなわち、前回大当たり判定および前々回大当たり判定の結果の両方ともが大当たりでなく(S1604でNO)、算出した積算変動時間(S1606)が積算閾値時間未満である場合にも(S1607でYES)、リーチ乱数カウンタ値(ラベル−TRND−RC)がリーチ成立乱数値か否かを判定する(S1605)。
リーチ乱数カウンタ値(ラベル−TRND−RC)がリーチ成立乱数値か否かの判定は、図8(B)を参照して、リーチ乱数カウンタ値に基づいて行うことができる。そして、リーチ乱数カウンタ値がリーチ成立乱数値である場合(S1605でYES)、即ち、リーチ有りハズレの場合には、非時短状態中リーチ有りハズレの通常テーブル(図9に示す通常特図変動パターン判定テーブルの非時短状態且つリーチ有りハズレに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1608)。すなわち、本処理では、変動パターンP11、P12、P13、P14のうちのいずれかが選択される。
リーチ乱数カウンタ値がリーチ成立乱数値でない場合(S1605でNO)、即ち、リーチ無しハズレの場合には、非時短状態中リーチ無しハズレの通常テーブル(図9に示す通常特図変動パターン判定テーブルの非時短状態且つリーチ無しハズレに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1609)。すなわち、本処理では、変動パターンP21、P22のどちらかが選択される。
また、本形態では、ステップS1607において、積算変動時間が積算閾値時間以上の長さであった場合には(S1607でNO)、非時短状態中ハズレの短縮テーブル(図10に示す短縮特図変動パターン判定テーブルの非時短状態且つハズレに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1610)。すなわち、積算変動時間が積算閾値時間以上の長さであった場合には(S1607でNO)、通常特図変動パターン判定テーブル(図9)ではなく、短縮特図変動パターン判定テーブル(図10)を用いて変動パターンを選択する。
本形態の短縮特図変動パターン判定テーブルは、図10に示すように、変動時間が短い変動パターンのみを有するものである。具体的には,短縮特図変動パターン判定テーブルは,変動時間が基準時間未満の変動パターンのみを有している。なお、本形態では、基準時間を30000msとしている。この30000msは、通常特図変動パターン判定テーブル(図9)の非時短状態且つ大当たりの弱SPリーチAのテーブルに係る変動パターンP3の変動時間を基準として定めたものである。そして、本処理では、短縮特図変動パターン判定テーブルのうちの変動パターンP61が選択される。すなわち、本形態では、例えば、3回連続でハズレであり、その3回のうちの前2回が連続してSPリーチであった場合には、3回目において、変動時間の長いSPリーチが選択されないようになっている。つまり、3回連続でハズレに係るSPリーチが行われることがないようにされている。
またステップS1601において、遊技状態が時短状態であると判定した場合(S1601でYES)には、図18に示すように、参照する変動パターンテーブルを時短状態中のテーブル(図9、図10)とする。このこと以外は、上記のステップS1602〜S1610と同様の流れで図18に示す処理(S1611〜S1619)を行う。すなわち、今回の大当たり判定の結果が大当たりである場合には、通常特図変動パターン判定テーブル(図9)の該当部分を参照し、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する。また、今回はハズレであるが、前回および前々回大当たり判定の結果の少なくとも一方が大当たりである場合にも、通常特図変動パターン判定テーブル(図9)の該当部分を参照し、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する。加えて、今回がハズレであり且つ前回および前々回大当たり判定の結果が両方ともハズレであっても、積算変動時間が積算閾値時間未満である場合には、通常特図変動パターン判定テーブル(図9)の該当部分を参照し、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する。これに対し、今回がハズレであり且つ前回および前々回大当たり判定の結果が両方ともハズレであり、さらに積算変動時間が積算閾値時間以上である場合には、通常特図変動パターン判定テーブル(図9)ではなく、短縮特図変動パターン判定テーブル(図10)の該当部分を参照し、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する。
さらに、特図2変動パターン選択処理では、上記のようにして変動パターンの選択を行った後、図17に示すように、変動パターンの格納領域のシフトを行う(S1620)。具体的には、第2変動パターン記憶部89bをクリアするとともに、第1変動パターン記憶部89aの前回変動パターンの記憶を、第2変動パターン記憶部89bへとシフトする。さらに、第1変動パターン記憶部89aをクリアし、第2変動パターン記憶部89bへとシフトした前回変動パターンの記憶を第1変動パターン記憶部89aから削除する。続いて、今回変動パターンの格納を行う(S1621)。具体的には、今回、選択された変動パターンを、クリアされた第1変動パターン記憶部89aに記憶する。すなわち、ステップS1620およびステップS1621により、第1変動パターン記憶部89aに今回変動パターンが、第2変動パターン記憶部89bに前回変動パターンがそれぞれ記憶された状態となる。そして、第1変動パターン記憶部89aに記憶された今回変動パターンおよび第2変動パターン記憶部89bに記憶された前回変動パターンは、次回の変動パターンを選択する際の積算変動時間の算出時においては、それぞれ前回変動パターンおよび前々回変動パターンとして参照される。
また、今回変動パターンの格納を行った後、その他の処理(S1622)を行ってこの処理を終える。なお、その他の処理(S1622)では、選択した今回変動パターンに応じた変動パターン指定コマンドをRAM84の出力バッファにセットする。セットした変動パターン指定コマンドは、後述の変動開始コマンドに含められて、出力処理(S101)によりサブ制御基板90に送られる。
図16に戻り、特図2変動パターン選択処理(S1403)に続いて遊技制御用マイコン81は、特図2保留球数を1ディクリメントする(S1404)。そして、第2特図保留記憶部85bにおける各種カウンタ値の格納場所(記憶領域)を現在の位置から読み出される側に一つシフトするとともに、第2特図保留記憶部85bにおける保留4個目に対応する記憶領域(読み出される側から最も遠い記憶領域)をクリアする(S1405)。このようにして、第2特図保留が保留された順に消化されるようにしている。
続いて遊技制御用マイコン81は、特図2変動開始処理(S1406)を実行する。特図2変動開始処理(S1406)では、特別動作ステータスを「2」にセットするとともに変動開始コマンドをセットして、第2特別図柄の変動表示を開始する。なお、特図2変動開始処理(S1406)でセットされる変動開始コマンド(特図2変動開始コマンドともいう)には、特図2大当たり判定処理(S1402)でセットされた特図停止図柄データの情報や特図2変動パターン選択処理(S1403)でセットされた変動パターンの情報(変動時間の情報を含む情報)が含まれている。その後、遊技制御用マイコン81は、客待ちフラグがONか否かを判定し(S1413)、ONであれば客待ちフラグをOFFして(S1414)本処理を終え、ONでなければステップS1414を実行することなく本処理を終える。
また、特図2保留球数が「0」であるが特図1保留球数が「0」でない場合(S1401でYES且つS1407でNO)、即ち、特図2の保留情報はないが、第1始動口20への入賞に起因して取得した乱数カウンタ値群の記憶(特図1の保留情報)が1つ以上ある場合には、特図1大当たり判定処理(S1408)を行う。特図1大当たり判定処理(S1408)は、特図2大当たり判定処理(S1402)と同様の処理であるため説明を省略する。
[特図1変動パターン選択処理]特別図柄待機処理(図16)では、特図1大当たり判定処理(S1408)に次いで、特図1変動パターン選択処理を行う(S1409)。図19および図20に示すように、特図1変動パターン選択処理(S1409)では、図17および図18に示した特図2変動パターン選択処理(S1403)と同様の流れで処理(S1901〜S1922)を行う。従って本処理の詳細な説明は割愛する。
図16に戻り、特図1変動パターン選択処理(S1409)に続いて遊技制御用マイコン81は、特図1保留球数を1ディクリメントする(S1410)。そして、第1特図保留記憶部85aにおける各種カウンタ値の格納場所(記憶領域)を、現在の位置から読み出される側に一つシフトするとともに、第1特図保留記憶部85aにおける保留4個目に対応する記憶領域(読み出される側から最も遠い記憶領域)をクリアする(S1411)。このようにして、第1特図保留が保留された順に消化されるようにしている。
続いて遊技制御用マイコン81は、特図1変動開始処理(S1412)を実行する。特図1変動開始処理(S1412)では、特別動作ステータスを「2」にセットするとともに変動開始コマンドをセットして、第1特別図柄の変動表示を開始する。なお、特図1変動開始処理(S1412)でセットされる変動開始コマンド(特図1変動開始コマンドともいう)には、特図1大当たり判定処理(S1408)でセットされた特図停止図柄データの情報や特図1変動パターン選択処理(S1409)でセットされた変動パターンの情報(変動時間の情報を含む情報)が含まれている。その後、遊技制御用マイコン81は、客待ちフラグがONか否かを判定し(S1413)、ONであれば客待ちフラグをOFFして(S1414)本処理を終え、ONでなければステップS1414を実行することなく本処理を終える。
上記のように本形態では、第1特図保留に基づく特別図柄の変動表示は、第2特図保留が「0」の場合(S1401でYESの場合)に限って行われる。すなわち第2特図保留の消化は、第1特図保留の消化に優先して実行される。そして本形態では、第2特図保留に基づく抽選の方が、第1特図保留に基づく抽選よりも、遊技者にとって利益の大きい大当たり(Vロング大当たり)に当選しやすくなっている(図6参照)。
[特別電動役物処理]図21に示すように、特別電動役物処理(S1307)ではまず、大当たり終了フラグがONであるか否かを判定する(S2201)。大当たり終了フラグは、実行中の大当たり遊技において大入賞装置(第1大入賞装置31および第2大入賞装置36)の開放が全て終了したことを示すフラグである。
大当たり終了フラグがONでなければ(S2201でNO)、大入賞口(第1大入賞口30又は第2大入賞口35)の開放中か否か(すなわち大入賞装置の開放中か否か)を判定する(S2202)。開放中でなければ(S2202でNO)、大入賞口(第1大入賞口30又は第2大入賞口35)を開放させる時間に至ったか否か、すなわち大当たりのオープニングの時間が経過して初回のラウンド遊技における開放開始の時間に至ったか、又は、一旦閉鎖した大入賞口を再び開放させるまでのインターバル時間(閉鎖時間)が経過して開放開始の時間に至ったか否かを判定する(S2203)。
ステップS2203の判定結果がNOであれば、そのまま処理を終える。一方、ステップS2203の判定結果がYESであれば、現在実行中の大当たり遊技がVロング大当たりとしての大当たり遊技か否かを判定する(S2204)。そして、Vロング大当たりでなければステップS2207に進むが、Vロング大当たりであれば、第2大入賞口35を開放させる第16ラウンドを開始するタイミングであるか否かを判定する(S2205)。第16ラウンドを開始するタイミングでなければ(S2205でNO)、そのままステップS2207に進む。これに対して、第16ラウンドを開始するタイミングであれば(S2205でYES)、V有効期間設定処理(S2206)を行う。
V有効期間設定処理(S2206)では、Vロング大当たりの第16ラウンドにおける第2大入賞口35の開放中および第2大入賞口35の閉塞後の数秒間を、特定領域センサ39aによる遊技球の検知を有効と判定するV有効期間に設定する。なお本形態ではこれ以外の期間(大当たり遊技を実行していないときも含む)を、特定領域センサ39aによる遊技球の検知を無効と判定するV無効期間に設定している。ここで、特定領域センサ39aによる遊技球の検知を有効と判定するというのは、特定領域センサ39aによる遊技球の検知に基づいてVフラグをONするということである。また、特定領域センサ39aによる遊技球の検知を無効と判定するというのは、特定領域センサ39aによる遊技球の検知があってもVフラグをONしないということである。なお、V有効期間に第2大入賞口35の閉塞後の数秒間を含めているのは、第2大入賞口35の閉塞直前に第2大入賞口35へ遊技球が入賞することがあるのを考慮したものである。
すなわち本形態では、V有効期間中のV通過(特定領域39への遊技球の通過)の検知時のみVフラグをONし、V有効期間外(V無効期間中)のV通過検知時にはVフラグをONしないこととしている。このようにすることで、不正行為によるV通過に基づいてVフラグがONされることのないように、すなわち高確率状態に制御されることのないようにしている。
ステップS2207では、大当たりの種類に応じた開放パターン(図6参照)に従って大入賞口(第1大入賞口30又は第2大入賞口35)を開放させる。なお、振分部材71は、第16ラウンドのラウンド遊技の開始から常に一定の動作で動いている。Vロング大当たりの開放パターン(Vロング開放パターン)では、第16ラウンドにおいて、第2大入賞口35に入賞した遊技球が余裕をもって特定領域39を通過できるように開閉部材37が開放される。これに対して、Vショート大当たりの開放パターン(Vショート開放パターン)では、第16ラウンドにおいて、第2大入賞口35に入賞することがほぼできないように開閉部材37が開放される。また、Vショート開放パターンにおいては、仮に遊技球が第2大入賞口35に入賞できたとしても特定領域39を通過することができないように、振分部材71の動作に対する開閉部材37の開放タイミングが設定されている。
続くステップS2208では、ラウンド指定コマンド送信判定処理を行う。ラウンド指定コマンド送信判定処理(S2208)では、ステップS2207での大入賞口の開放が1回のラウンド遊技中での初めての開放か否かを判定し、そうであれば、実行中の大当たり遊技のラウンド数の情報を含むラウンド指定コマンドを、RAM84の出力バッファにセットする。なお本形態では、1回のラウンド遊技中に複数回の大入賞口の開放がなされることはない。そのため、このステップS2208では、必ずラウンド指定コマンドがセットされることとなる。
特別電動役物処理(図21)のステップS2202において、大入賞口(第1大入賞口30又は第2大入賞口35)の開放中であれば(S2202でYES)、大入賞口の閉鎖条件が成立しているか否かを判定する(S2209)。本形態では、閉鎖条件は、そのラウンド遊技における大入賞口への入賞個数が規定の最大入賞個数(本形態では1ラウンド当たり8個)に達したこと、又は、大入賞口を閉鎖させる時間に至ったこと(すなわち大入賞口を開放してから所定の開放時間(図6参照)が経過したこと)のいずれかが満たされていることである。そして、大入賞口の閉鎖条件が成立していなければ(S2209でNO)、処理を終える。
これに対して、大入賞口の閉鎖条件が成立している場合(S2209でYES)には、大入賞口(第1大入賞口30又は第2大入賞口35)を閉鎖(閉塞)する(S2210)。そして、ステップS2210の閉鎖によって1回のラウンド遊技が終了する場合には(S2211でYES)、ラウンドカウンタの値を1ディクリメントし(S2212)、ラウンドカウンタの値が「0」であるか否か判定する(S2213)。「0」でなければ(S2213でNO)、次のラウンド遊技を開始するためにそのまま処理を終える。なお、ラウンドカウンタは、ラウンド遊技の実行回数をカウントするためのカウンタであり、大当たり遊技の実行開始時に「16」にセットされるものとする。
一方ステップS2213でラウンドカウンタの値が「0」であれば(S2213でYES)、大当たり遊技を終了させる大当たり終了処理として、大当たりのエンディングコマンドをセットするとともに(S2214)、大当たりのエンディングを開始する(S2215)。そして、大当たり終了フラグをセットして処理を終える(S2216)。
またステップS2201において大当たり終了フラグがONであれば(S2201でYES)、最終ラウンドが終了しているので、大当たりのエンディングの時間が経過したか否かを判定し(S2217)、エンディング時間が経過していなければ(S2217でNO)処理を終える。一方、エンディング時間が経過していれば(S2217でYES)、大当たり終了フラグをOFFするとともに(S2218)、大当たりフラグをOFFし(S2219)、特別動作ステータスを「1」にセットする(S2220)。これにより、次回のメイン側タイマ割り込み処理において、特別動作処理(図15)として再び特別図柄待機処理(S1302)が実行されることになる。その後、遊技状態設定処理(S2221)を行って本処理を終える。
遊技状態設定処理(S2221)では、VフラグがONか否かを判定し、ONであれば確変フラグ及び時短フラグをONするとともに、VフラグをOFFする。そして、確変カウンタ及び時短カウンタに「160」をセットする。これにより、今回の大当たり遊技後の遊技状態が高確高ベース状態になる。一方、VフラグがONでなければ、時短フラグをONするとともに、時短カウンタに「100」をセットする。これにより、今回の大当たり遊技後の遊技状態が、低確高ベース状態になる。
6.演出制御用マイコン91の動作
[サブ制御メイン処理]次に図22〜図27に基づいて演出制御用マイコン91の動作について説明する。なお、演出制御用マイコン91の動作説明にて登場するカウンタ、タイマ、フラグ、ステータス、バッファ等は、RAM94に設けられている。サブ制御基板90に備えられた演出制御用マイコン91は、パチンコ遊技機1の電源がオンされると、ROM93から図22に示したサブ制御メイン処理のプログラムを読み出して実行する。同図に示すように、サブ制御メイン処理では、まずCPU初期化処理を行う(S4001)。CPU初期化処理(S4001)では、スタックの設定、定数設定、CPU92の設定、SIO、PIO、CTC(割り込み時間の管理のための回路)等の設定等を行う。
続いて、電源断信号がONで且つRAM94の内容が正常であるか否かを判定する(S4002)。そしてこの判定結果がNOであれば、RAM94の初期化をして(S4003)、ステップS4004に進む。一方、判定結果がYESであれば(S4002でYES)、RAM94の初期化をせずにステップS4004に進む。すなわち、電源断信号がONでない場合、又は電源断信号がONであってもRAM94内容が正常でない場合には(S4002でNO)、RAM94を初期化するが、停電などで電源断信号がONとなったがRAM94内容が正常に保たれている場合には(S4002でYES)、RAM94を初期化しない。なお、RAM94を初期化すれば、各種のフラグ、ステータス及びカウンタ等の値はリセットされる。また、このステップS4001〜S4003は、電源投入後に一度だけ実行され、それ以降は実行されない。
ステップS4004では、割り込みを禁止する。次いで、乱数更新処理を実行する(S4005)。乱数更新処理(S4005)では、種々の演出決定用乱数カウンタの値を更新する。なお、演出決定用乱数には、変動演出パターンを決定するための変動演出パターン決定用乱数、種々の予告演出を決定するための予告演出決定用乱数等がある。乱数の更新方法は、前述の主制御基板80が行う乱数更新処理と同様の方法をとることができる。更新に際して乱数値を1ずつ加算するのではなく、2ずつ加算するなどしてもよい。これは、前述の主制御基板80が行う乱数更新処理においても同様である。
乱数更新処理(S4005)が終了すると、コマンド送信処理を実行する(S4006)。コマンド送信処理では、サブ制御基板90のRAM94内の出力バッファに格納されている各種のコマンドを、画像制御基板100に送信する。コマンドを受信した画像制御基板100は、コマンドに従い演出表示装置7を用いて各種の演出(装飾図柄変動演出や、大当たり遊技に伴う大当たり演出(オープニング演出、開放遊技演出、エンディング演出)、デモ演出等)を実行する。なお、画像制御基板100による各種の演出の実行に伴ってサブ制御基板90は、音声制御基板106を介してスピーカ67から音声を出力したり、サブ駆動基板107を介して各ランプを発光させたり、装飾可動体15やボール役物800を動作させたりする。演出制御用マイコン91は続いて、割り込みを許可する(S4007)。以降、ステップS4004〜S4007をループさせる。割り込み許可中においては、受信割り込み処理(S4008)、1msタイマ割り込み処理(S4009)、および10msタイマ割り込み処理(S4010)の実行が可能となる。
[受信割り込み処理]受信割り込み処理(S4008)では、図23に示すように、ストローブ信号(STB信号)がONか否か、すなわち主制御基板80から送られたストローブ信号が演出制御用マイコン91の外部INT入力部に入力されたか否かを判定する(S4101)。そして、ストローブ信号がONでなければ処理を終え、ONであれば主制御基板80の出力処理(S101)により送信されてきた各種のコマンドをRAM94に格納する(S4102)。この受信割り込み処理は、他の割り込み処理(S4009、S4010)に優先して実行される処理である。
[1msタイマ割り込み処理]1msタイマ割り込み処理(S4009)は、サブ制御基板90に1msec周期の割り込みパルスが入力される度に実行される。図24に示すように、1msタイマ割り込み処理(S4009)ではまず、入力処理(S4201)を行う。入力処理(S4201)では、演出ボタン検出スイッチ63a及びセレクトボタン検出スイッチ64aからの検知信号に基づいてスイッチデータ(エッジデータ及びレベルデータ)を作成する。
続いて、ランプデータ出力処理(S4202)を行う。ランプデータ出力処理(S4202)では、画像演出等の演出に合うタイミングで枠ランプ66、盤ランプ813,823等を発光させるべく、後述の10msタイマ割り込み処理におけるその他の処理(S4304)で作成したランプデータをサブ駆動基板107に出力する。つまり、ランプデータに従って各ランプを所定の発光態様で発光させる。
次いで、駆動制御処理(S4203)を行う。駆動制御処理(S4203)では、画像演出等の演出に合うタイミングで装飾可動体15を動作させるべく、駆動データを作成したり、出力したりする。後述の10msタイマ割り込み処理における各処理でセットされる駆動データもこの処理で出力される。つまり、駆動データに従って、装飾可動体15を所定の動作態様で動作させる。
そして、ウォッチドッグタイマのリセット設定を行うウォッチドッグタイマ処理(S4204)を行って、本処理を終える。
[10msタイマ割り込み処理]10msタイマ割り込み処理(S4010)は、サブ制御基板90に10msec周期の割り込みパルスが入力される度に実行される。図25に示すように、10msタイマ割り込み処理(S4010)ではまず、後述する受信コマンド解析処理(S4301)を行う。次いで、1msタイマ割り込み処理で作成したスイッチデータを10msタイマ割り込み処理用のスイッチデータとしてRAM94に格納するスイッチ状態取得処理を行う(S4302)。続いて、スイッチ状態取得処理にて格納したスイッチデータに基づいて表示画面7aの表示内容等を設定するスイッチ処理(S4303)を行う。
その後、演出制御用マイコン91は、その他の処理(S4304)として、後述の受信コマンド解析処理(S4301)での演出選択結果に応じて、ランプデータ(各ランプの点灯を制御するデータ)を作成したり、音声データ(スピーカ67からの音声の出力を制御するデータ)の作成及び音声制御基板106への出力をしたりする。また、各種の演出決定用乱数を更新したりする。
[受信コマンド解析処理]図26に示すように、受信コマンド解析処理(S4301)ではまず、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から変動開始コマンドを受信したか否か判定し(S4401)、受信していれば後述の変動演出開始処理(S4402)を行う。
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から変動停止コマンドを受信したか否か判定し(S4403)、受信していれば変動演出終了処理(S4404)を行う。変動演出終了処理(S4404)では、変動停止コマンドを解析し、その解析結果に基づいて、変動演出を終了させるための変動演出終了コマンドをRAM94の出力バッファにセットする。
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80からオープニングコマンドを受信したか否か判定し(S4405)、受信していればオープニング演出選択処理(S4406)を行う。オープニング演出選択処理(S4406)では、オープニングコマンドを解析して、その解析結果に基づいて、大当たり遊技のオープニング中に実行するオープニング演出のパターン(内容)を選択する。そして、選択したオープニング演出パターンにてオープニング演出を開始するためのオープニング演出開始コマンドをRAM94の出力バッファにセットする。
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80からラウンド指定コマンドを受信したか否か判定し(S4407)、受信していればラウンド演出選択処理(S4408)を行う。ラウンド演出選択処理(S4408)では、ラウンド指定コマンドを解析して、その解析結果に基づいて、大当たり遊技のラウンド遊技中に実行するラウンド演出(開放遊技演出)のパターン(内容)を選択する。そして、選択したラウンド演出パターンにてラウンド演出を開始するためのラウンド演出開始コマンドをRAM94の出力バッファにセットする。
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80からエンディングコマンドを受信したか否か判定し(S4409)、受信していればエンディング演出選択処理(S4410)を行う。エンディング演出選択処理(S4410)では、エンディングコマンドを解析して、その解析結果に基づいて、大当たり遊技のエンディング中に実行するエンディング演出のパターン(内容)を選択する。そして、選択したエンディング演出パターンにてエンディング演出を開始するためのエンディング演出開始コマンドをRAM94の出力バッファにセットする。
続いて、演出制御用マイコン91は、その他の処理(S4411)として、上記のコマンド以外の受信コマンドに基づく処理(例えば、V通過を示すV通過コマンドに基づいてV通過報知を行う処理等)を行う。そして、受信コマンド解析処理を終える。
[変動演出開始処理]図27に示すように、変動演出開始処理(S4402)ではまず、演出制御用マイコン91は、変動開始コマンドを解析する(S4701)。変動開始コマンドには、変動パターン選択処理(ステップS1403又はS1409)でセットされた変動パターンの情報や、大当たり判定処理(ステップS1402又はS1408)でセットされた特図停止図柄データの情報が含まれている。なお、これらの情報を別々のコマンドで取得する構成としてもよい。また、ここで演出制御用マイコン91が取得した情報は、これ以降に実行する処理においても適宜利用可能なものとする。
次に演出制御用マイコン91は、変動演出パターンの選択を行う(S4702)。具体的には、変動演出パターン決定用乱数を取得するとともに、変動パターンの種類(図9のP1等)に応じて分類されている複数のテーブルの中から、変動開始コマンドの解析結果に基づいて一つのテーブルを選択し、その選択したテーブルを用いて、取得した変動演出パターン決定用乱数を判定することにより、変動演出パターンを選択する。変動演出パターンが決まれば、変動演出の時間、装飾図柄の変動表示態様、リーチ演出の有無、リーチ演出の内容、SW演出(演出ボタン演出)の有無、SW演出の内容、演出展開構成、装飾図柄の背景の種類等からなる変動演出の内容の詳細が決まることとなる。
続いて演出制御用マイコン91は、変動演出において最終的に停止表示する装飾図柄(演出図柄)8L,8C,8Rの選択を行う(S4703)。具体的には、演出図柄決定用乱数を取得するとともに、特別図柄の種類やリーチの有無に応じて分類されている複数のテーブルの中から、変動開始コマンドの解析結果に基づいて一つのテーブルを選択し、その選択したテーブルを用いて、取得した演出図柄決定用乱数を判定することにより、装飾図柄を選択する。これにより、最終的に停止表示される装飾図柄8L,8C,8Rの組み合わせ(例えば「777」等)が決定される。
続いて演出制御用マイコン91は、予告演出の選択を行う(S4704)。具体的には、予告演出決定用乱数を取得するとともに、特別図柄の種類やリーチの有無に応じて分類されている複数のテーブルの中から、変動開始コマンドの解析結果に基づいて一つのテーブルを選択し、その選択したテーブルを用いて、取得した予告演出決定用乱数を判定することにより、予告演出を選択する。これにより、いわゆるステップアップ予告演出やチャンスアップ予告演出などの予告演出の内容が決定される。
そして、選択した変動演出パターン、演出図柄、及び予告演出にて変動演出を開始するための変動演出開始コマンドをRAM94の出力バッファにセットして(S4705)、変動演出開始処理を終了する。ステップS4705でセットされた変動演出開始コマンドが、コマンド送信処理(S4006)により画像制御基板100に送信されると、画像制御基板100のCPU102は、所定の演出画像をROM103から読み出して、演出表示装置7の表示画面7aにて変動演出を行う。
ここで、本形態の特別図柄待機処理(S1302)の特図2変動パターン選択処理(図17、図18)および特図1変動パターン選択処理(図19、図20)では、ほぼ通常特図変動パターン判定テーブル(図9)を用いて変動パターンが選択される。今回の大当たり判定処理(S1403,S1409)の判定結果が前々回および前回に引き続きハズレであり、且つ、前回および前々回の積算変動時間が積算閾値時間以上の長さであるような場合は、その他の場合と比較して、頻度が低いからである。そして、通常特図変動パターン判定テーブル(図9)には、大当たり判定の結果がハズレである場合の変動パターンとして、変動時間の異なるものが複数用意されている。このため、大当たり判定の結果がハズレである場合が複数回、連続したとしても、多様な遊技が提供されるようになっている。
さらに、通常特図変動パターン判定テーブル(図9)に示すように、大当たり判定の結果が大当たりである場合には、ハズレである場合よりも、変動時間の長い変動パターンの選択される頻度が高いものである。つまり、変動時間の長い変動パターンが選択されたときほど、大当たりの期待度が高まるようになっている。
また、本形態の特図2変動パターン選択処理および特図1変動パターン選択処理では、今回の大当たり判定処理の判定結果が前々回および前回に引き続きハズレであり、且つ、前回および前々回の積算変動時間が積算閾値時間以上の長さである場合、通常特図変動パターン判定テーブル(図9)ではなく、短縮特図変動パターン判定テーブル(図10)を用いて変動パターンを選択する。通常特図変動パターン判定テーブルには、図9に示すように、変動時間が基準時間未満の長さの変動パターンと、基準時間以上の長さの変動パターンとが含まれている。
通常特図変動パターン判定テーブルに対し、短縮特図変動パターン判定テーブルは、特別な変動パターン判定テーブルであり、図10に示すように、基準時間未満の、変動時間の短い変動パターンしか記憶されていない。このため、短縮特図変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンが選択された場合には、基準時間以上の長い変動パターンが選択されることなく、必ず、基準時間未満の短い変動パターンが選択される。すなわち、本形態では、短縮特図変動パターン判定テーブルを用いた場合には、基準時間以上の変動時間に決定されることなく、基準時間未満の短い変動時間に決定されるようになっている。
図28を用い、遊技制御用マイコン81により、変動パターンが複数回、選択されたときの例について説明する。なお、図28には、変動パターンの選択が6回、行われたときまでを示している。また、図28において、6回の大当たり判定の判定結果はすべて、ハズレである。図28に示すように、まず、最初の変動パターンの選択においては(1回目)、前々回変動時間および前回変動時間がともに、0msである。このため、積算変動時間についても0msであり、積算閾値時間(60000ms)未満である。よって、最初の変動パターンは、通常特図変動パターン判定テーブル(図9)より選択される。図28では、最初の変動パターンとして、変動時間が10000msの変動パターンP21(リーチ無し)が選択されている。
次に、2回目においても、前々回変動時間は0msである。一方、2回目においては、前回変動時間が10000msであるため、積算変動時間は10000msである。ただし、2回目においても、積算変動時間が積算閾値時間未満であるため、変動パターンは通常特図変動パターン判定テーブルより選択される。図28に示すように、2回目には、変動時間が30000msの変動パターンP13(弱SPリーチA)が選択されている。
続いて、3回目から5回目の変動パターンの選択においても、積算変動時間が積算閾値時間未満であるため、変動パターンは通常特図変動パターン判定テーブルより選択される。具体的に、3回目には、変動時間15000msの変動パターンP14(ノーマルリーチ)が選択されている。また、4回目には、変動時間が30000msの変動パターンP13(弱SPリーチA)が、5回目には、変動時間30000msの変動パターンP12(弱SPリーチB)が選択されている。つまり、4回目、5回目には、連続して変動時間が30000msのSPリーチが選択されている。
これにより、本形態では、6回目の変動パターンの選択において、積算変動時間が60000msとなり、積算閾値時間以上となっている。よって、6回目の変動パターンは、短縮特図変動パターン判定テーブル(図10)より、変動時間が基準時間(30000ms)未満の5000msである変動パターンP61が選択されている。
そして、本形態とは異なり、6回目の変動パターンについても通常特図変動パターン判定テーブルより選択した場合、6回目の変動パターンとして、変動時間が基準時間以上のものが選択され得る。例えば、変動時間が50000msの変動パターンP11(強SPリーチ)である。つまり、6回目の変動パターンが、4回目、5回目に引き続き、変動時間の長いSPリーチとなってしまうことがある。このように、何度も連続してSPリーチが実行されてしまうと、単調な遊技が継続することとなり、遊技者がSPリーチに飽きてしまうおそれがある。また、ハズレに係るSPリーチが2回連続した後、さらに今回もSPリーチが実行された場合、遊技者は、今回こそ大当たりに当選したかもしれないという多大な期待を抱き得る。しかし、今回もハズレであった場合、その多大な期待が裏切られた遊技者は、大きく落胆し、SPリーチに対する期待を失ってしまうおそれがある。そして、何度も連続してハズレに係るSPリーチが実行されてしまうと、それ以降どんな演出がなされたとしても、遊技者は大当たりの期待を抱けないまま遊技を行うことになりかねない。すなわち、興趣性の乏しい遊技となってしまうおそれがある。
これに対し、本形態では、6回目の変動パターンとして、必ず、基準時間未満の変動パターンP61が選択される。このため、遊技者は、4回目、5回目と2回連続して長い変動時間の演出がなされた以降にも、SPリーチに飽きることなく、また、変動時間の長い演出に対する期待感を高く維持したまま遊技を継続することができる。すなわち、本形態により、興趣性の高い遊技を維持することができる。
また、本形態では、前回および前々回がハズレ且つ積算変動時間が積算閾値時間以上であった場合において、今回もハズレであるときには、変動時間が基準時間以上の変動パターンが選択されることはない。一方、今回が大当たりであるときであれば、変動時間が基準時間以上の変動パターンが選択され得る。このため、本形態では、例えば、ハズレに係るSPリーチが続いた後、今回の変動パターンもSPリーチである場合には、図柄が停止表示される前に、大当たりが確定していることを認識することができる。これにより、本形態では、ハズレに係るSPリーチが続いた後の変動パターンとして、遊技者がSPリーチを期待するという新たな興趣を提供することが可能となっている。
7.本形態の効果
以上詳細に説明したように、本形態のパチンコ遊技機1の遊技制御用マイコン81は、変動パターン選択処理(特図2変動パターン選択処理(図17、図18)又は特図1変動パターン選択処理(図19、図20))により、変動パターンを選択する。なお、変動パターンが選択によって決定されることで、変動時間についても決定する。また、変動パターン選択処理では、積算変動時間を算出する。積算変動時間は、前回変動時間と前々回変動時間との積算により算出している。前回変動時間は、すでに実行された変動パターン選択処理のうちの最後の変動パターン選択処理である前回変動パターン選択処理で選択された前回変動パターンの変動時間である。前々回変動時間は、前回変動パターンの1つ前に実行された変動パターン選択処理である前々回変動パターン選択処理で選択された前々回変動パターンの変動時間である。つまり、積算変動時間は、前回変動パターン選択処理および前々回変動パターン選択処理を含む完了変動時間決定群における変動時間を積算して算出している。また、変動パターンは、遊技制御用マイコン81のROM83に記憶されている通常特図変動パターン判定テーブル(図9)又は短縮特図変動パターン判定テーブル(図10)より選択される。つまり、これら特図変動パターン判定テーブルは、変動パターンの候補が記されているものである。通常特図変動パターン判定テーブルには、変動時間が基準時間以上の長さである変動パターンが含まれている。短縮特図変動パターン判定テーブルには、変動時間が基準時間未満の長さである変動パターンしか含まれていない。そして、変動パターン選択処理では、完了変動時間決定群および今回の変動パターン選択処理がいずれも、大当たり判定の結果が大当たりではなくハズレについてのものであるとともに、積算変動時間が積算閾値時間以上の長さであるときには、変動パターンを、短縮特図変動パターン判定テーブルより選択している。これにより、変動時間の長いハズレについての変動パターンが、前々回および前回に引き続き選択されてしまうことがないようにされている。よって、長い変動時間の変動パターンに対しての、大当たりの期待度が低下してしまうことを抑制しつつ、多様な遊技が提供できるようにされている。従って、興趣性の高い遊技を維持することが可能な遊技機が提供されている。
8.変更例
以下、変更例について説明する。なお、変更例の説明において、上記形態のパチンコ遊技機1と同様の構成については、同じ符号を付して説明を省略する。勿論、変更例に係る構成同士を適宜組み合わせて構成してもよい。
上記形態では、完了変動時間決定群は、前回変動パターン選択処理および前々回変動パターン選択処理のみを含むものとして説明している。しかし、完了変動時間決定群は、前回変動パターン選択処理および前々回変動パターン選択処理を少なくとも含むものであればよく、これらに加えて、すでに実行された変動パターン選択処理がさらに含まれているものとしてもよい。具体的には、例えば、完了変動時間決定群を、前々回変動パターン選択処理のさらに1つ前に実行された変動パターン選択処理が含まれるものとしてもよい。すなわち、積算変動時間を、すでに選択されている直近の3回の変動パターンの変動時間を積算することで算出してもよい。さらには、完了変動時間決定群を、前回変動パターン選択処理から2回以上、過去に連続して行われた変動パターン選択処理を含むものとしてもよい。そして、積算変動時間は、完了変動時間決定群に含まれる変動パターン選択処理においてそれぞれ選択された変動パターンすべての変動時間を積算して算出すればよい。
また上記形態では、時短状態と非時短状態との間で遊技状態が変わった直後に行われる変動パターン選択処理においても、変動パターンが、短縮特図変動パターン判定テーブルより選択されることがある。例えば、完了変動時間決定群の中に時短状態中に実行された変動パターン選択処理が含まれており、今回の変動パターン選択処理が非時短状態中に行われるものであるような場合である。しかし、時短状態と非時短状態との間で遊技状態が変わった直後には、変動パターンを必ず、通常特図変動パターン判定テーブルより選択するようにしてもよい。すなわち、完了変動時間決定群に含まれる変動パターン選択処理および今回の変動パターン選択処理の中に、時短状態中のものと、非時短状態中のものとが存在していた場合には、変動パターンを必ず、通常特図変動パターン判定テーブルより選択するようにしてもよい。具体的には、例えば、第1変動パターン記憶部89aおよび第2変動パターン記憶部89bを、時短状態と非時短状態との間で遊技状態が変わったときに、クリアすることとすればよい。
なお、上記形態においては、非時短状態から時短状態への遊技状態の変更は、必ず、大当たりを経て行われる。つまり、時短状態中の変動パターン選択処理において、完了変動時間決定群の中に非時短状態中に実行された変動パターン選択処理が含まれていた場合には、変動パターンが、短縮特図変動パターン判定テーブルより選択されることがない。よって、このような遊技機においては、時短状態から非時短状態へ遊技状態が変わったときにのみ、第1変動パターン記憶部89aおよび第2変動パターン記憶部89bをクリアすることとすれば足りる。
また上記形態では、特図2変動パターン選択処理および特図1変動パターン選択処理において、前回大当たり判定および前々回大当たり判定の結果について、少なくとも一方が大当たりであるか否かを判定している(S1604,S1613,S1904,S1913)。しかし、これらの判定(S1604,S1613,S1904,S1913)は、大当たり判定の結果が大当たりであるときに第1変動パターン記憶部89aおよび第2変動パターン記憶部89bをクリアすることとした場合には、行わなくてもよい。大当たりの機会に前回変動時間および前々回変動時間がゼロリセットされることで、その後の2回、積算変動時間が積算閾値時間未満となるからである。
また上記形態では、完了変動時間決定群および今回の変動パターン選択処理がいずれも、大当たり判定の結果が大当たりではない判定結果についてのものであるとともに、積算変動時間が積算閾値時間以上の長さであるときには、変動パターンを、短縮特図変動パターン判定テーブルより選択するものとしている。しかし、必ずしも短縮特図変動パターン判定テーブルを用いる必要はない。すなわち、通常特図変動パターン判定テーブルに基準時間未満の長さの変動パターンが含まれている場合には、短縮特図変動パターン判定テーブルより変動パターンを選択することに替えて、通常特図変動パターン判定テーブルのうちの基準時間未満の長さの変動パターンを選択することとしてもよい。具体的には、例えば、通常特図変動パターン判定テーブル(図9)のうちの、変動パターンP22や変動パターンP52を用いることとすればよい。なお、この場合には、変動パターン乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T1)に因らず、これを無視してリーチ無しハズレの通常テーブルを参照することとなる。
また上記形態では、積算変動時間の算出タイミングを、今回の変動パターン選択処理についての大当たりフラグがOFFであり、完了変動時間決定群の判定結果がいずれもハズレであると判定された後としている。しかし、今回の変動パターン選択処理についての大当たりフラグの判定、完了変動時間決定群の判定結果がいずれもハズレであるかの判定、積算変動時間の算出を行う順番は、これに限られるものではない。例えば、今回の変動パターン選択処理についての大当たりフラグの判定の前に、積算変動時間の算出を行うこともできる。
また、上記形態では、今回の変動パターン選択処理において、積算変動時間を算出している。しかし、今回の変動パターン選択処理において用いる積算変動時間は、前回の変動パターンが選択された後であれば、算出しておくことができる。このため、積算変動時間の算出は、例えば、選択された変動パターンの格納処理(S1621,S1921)や、その次のその他の処理(S1622,S1922)とあわせて行ってもよい。また、このような場合には、算出した積算変動時間を次回の変動パターン選択処理において参照するため、積算変動時間を記憶させておく領域をRAM84に設けておけばよい。
また上記形態では、短縮特図変動パターン判定テーブルに、非時短状態と時短状態とで、それぞれ1つずつの変動パターンしか記憶されていない。しかし、短縮特図変動パターン判定テーブルの非時短状態と時短状態とにそれぞれ、基準時間未満の範囲内で異なる変動時間の変動パターンを複数、記憶させておいてもよい。
また、上記形態では、基準時間を30000ms、積算閾値時間を60000msとして説明したが、当然、基準時間および積算閾値時間はこれに限られるものではない。つまり、基準時間を30000msとは異なる時間としてもよい。また、積算閾値時間を60000msとは異なる時間としてもよい。
また、上記形態では、特図2変動パターン選択処理および特図1変動パターン選択処理のいずれにおいても、大当たり判定の結果が3回連続してハズレであるとともに、積算変動時間が積算閾値時間以上の長さであるときに、変動パターンを、短縮特図変動パターン判定テーブルより選択することとしている。しかし、大当たり判定の結果が3回連続してハズレであるとともに、積算変動時間が積算閾値時間以上の長さであるときに変動パターンを短縮特図変動パターン判定テーブルより選択するのは、特図2変動パターン選択処理および特図1変動パターン選択処理のどちらか一方だけとしてもよい。つまり、特図2変動パターン選択処理および特図1変動パターン選択処理のどちらか一方においては、大当たり判定の結果が3回連続してハズレであるとともに、積算変動時間が積算閾値時間以上の長さであるときであっても、変動パターンを、通常特図変動パターン判定テーブルより選択することとしてもよい。
また、上記形態は、時短状態中および非時短状態中のいずれにおいても、大当たり判定の結果が3回連続してハズレであるとともに、積算変動時間が積算閾値時間以上の長さであるときに、変動パターンを、短縮特図変動パターン判定テーブルより選択することとしている。しかし、大当たり判定の結果が3回連続してハズレであるとともに、積算変動時間が積算閾値時間以上の長さであるときに変動パターンを短縮特図変動パターン判定テーブルより選択するのは、時短状態中および非時短状態中のどちらか一方だけとしてもよい。つまり、時短状態中および非時短状態中のどちらか一方においては、大当たり判定の結果が3回連続してハズレであるとともに、積算変動時間が積算閾値時間以上の長さであるときであっても、変動パターンを、通常特図変動パターン判定テーブルより選択することとしてもよい。
また、上記形態では、RAM84の第1変動パターン記憶部89aおよび第2変動パターン記憶部89bに完了変動時間決定群に係る変動パターンを記憶させている。しかし、必ずしも変動パターンを記憶させる必要はなく、RAM84に完了変動時間決定群に係る変動時間を記憶させておくこととしてもよい。
また、上記形態では、完了変動時間決定群がハズレについてのものであるとともに、積算変動時間が積算閾値時間以上の長さであり、さらに今回の変動パターン選択処理がハズレについてのものである場合に、変動パターンを、変動時間が基準時間未満の長さのテーブルから選択することとしている。しかし、完了変動時間決定群に大当たりについてのものが含まれているとともに、積算変動時間が積算閾値時間以上の長さであり、さらに今回の変動パターン選択処理がハズレについてのものであるときにも、変動パターンを、変動時間が基準時間未満の長さのテーブルから選択することとしてもよい。大当たりの直後である今回も変動時間の長い変動パターンが実行された場合、遊技者は、短期間に立て続けに大当たりに当選したかもしれないという多大な期待を抱き得る。短期間に立て続けに大当たりに当選するケースは稀だからである。しかし、この多大な期待を裏切ってしまうことで、遊技者はその後、変動時間の長い変動パターンが実行されたとしても、大当たりが期待できなくなってしまうおそれがある。このような事態を防止することで、変動時間の長い変動パターンに対する期待を高く維持することができ,興趣性の高い遊技を維持することが可能だからである。
また、完了変動時間決定群がハズレについてのものであるとともに、積算変動時間が積算閾値時間以上の長さであり、さらに今回の変動パターン選択処理が大当たりについてのものであるときにも、変動パターンを、変動時間が基準時間未満の長さのテーブルから選択することとしてもよい。ハズレに係る変動時間の長い変動パターンが連続した後、短い変動時間の変動パターンで大当たりに当選するという、意外性の高い演出を提供することができるからである。
また、完了変動時間決定群に大当たりについてのものが含まれているとともに、積算変動時間が積算閾値時間以上の長さであり、さらに今回の変動パターン選択処理が大当たりについてのものであるときにも、変動パターンを、変動時間が基準時間未満の長さのテーブルから選択することとしてもよい。変動時間の短い変動パターンが実行されたことにより、今回はハズレであるかもしれないと落胆した遊技者に驚きを与えることができるからである。さらには、大当たりに立て続けに当選した場合にも、遊技者は短期間で多くの利益を得られるため、スピード感があるテンポの良い遊技を実現することができるからである。
また上記形態では、いわゆるV確機(特定領域39の通過に基づいて高確率状態に制御する遊技機)として構成したが、当選した大当たり図柄の種類に基づいて高確率状態への移行が決定される遊技機として構成してもよい。また上記形態では、いわゆるST機(確変の回数切りの遊技機)として構成したが、一旦高確率状態に制御されると次の大当たり遊技の開始まで高確率状態への制御が続く遊技機(いわゆる確変ループタイプの遊技機)として構成してもよい。また上記形態では、特図2の変動を特図1の変動に優先して実行するように構成した。これに対して、特図2の変動と特図1の変動を始動口への入賞順序に従って実行するように構成してもよい。この場合、第1特図保留と第2特図保留とを合算して記憶可能な記憶領域をRAM84に設け、その記憶領域に入賞順序に従って判定用情報を記憶し、記憶順の古いものから消化するように構成すればよい。また、特図2の変動中であっても特図1の変動を実行でき、且つ、特図1の変動中であっても特図2の変動を実行できるように構成してもよい。つまり、所謂同時変動を行う遊技機として構成してもよい。また、いわゆる1種2種混合機や、ハネモノタイプの遊技機として構成してもよい。すなわち、本発明は、遊技機のゲーム性を問わず、種々のゲーム性の遊技機に対して好適に採用することが可能である。
1…パチンコ遊技機
3…遊技領域
7…画像表示装置
20…第1始動口
20a…第1始動口センサ
21…第2始動口
21a…第2始動口センサ
22…電チュー
28…ゲート
30…第1大入賞口
31…第1大入賞装置
32…開閉部材
35…第2大入賞口
36…第2大入賞装置
37…開閉部材
80…主制御基板
81…遊技制御用マイコン
90…サブ制御基板
91…演出制御用マイコン
100…画像制御基板
R1…第1流路
R2…第2流路
99…サブ制御部(演出制御手段)

Claims (2)

  1. 遊技領域に設けられた入球口への遊技球の入球を検知する入球検知手段と、
    前記入球検知手段による入球検知に基づいて判定情報を取得する判定情報取得手段と、
    抽選条件が成立すると前記判定情報取得手段により取得された判定情報に基づいて大当たりの判定を行う判定手段と、
    前記判定手段による判定に基づき、図柄を変動表示したあと停止表示する図柄表示手段と、
    前記図柄の変動表示における変動時間を決定する変動時間決定を実行する変動時間決定手段と、を備えた遊技機において、
    前記変動時間決定手段によってすでに実行された前記変動時間決定のうちの前回の前記変動時間決定である前回変動時間決定、及び、前記前回変動時間決定の1つ前に実行された前記変動時間決定である前々回変動時間決定を含む完了変動時間決定群における前記変動時間を積算して積算変動時間を算出する積算変動時間算出手段と、
    前記変動時間の候補として、基準時間未満の長さの短変動時間及び前記基準時間以上の長さの長変動時間を記憶している変動時間記憶手段と、を備え、
    前記変動時間決定手段は、
    前記積算変動時間が予め定めた積算閾値時間以上の長さである場合に、前記長変動時間を前記変動時間に決定することなく、前記短変動時間を前記変動時間に決定する短変動決定手段を有していることを特徴とする遊技機。
  2. 前記短変動決定手段は、少なくとも今回の前記変動時間決定が前記判定手段による判定結果が大当たりではない判定結果についてのものである場合に実行可能に構成されていることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
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