JP6204337B2 - 客室空間と設備空間との間に介在された耐荷重性の中間床を備えた回転翼航空機の胴体構造 - Google Patents

客室空間と設備空間との間に介在された耐荷重性の中間床を備えた回転翼航空機の胴体構造 Download PDF

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[0001] 本願は、2013年11月5日に提出された仏国特許出願第1302560号の開示内容全体を、参照により本明細書に組み込
[0002] 本発明は、主に胴体の容積を画定するカバリングを補強するスティフナ部材からなる航空機胴体の分野に係る。本発明は、より詳細には回転翼航空機用のそのような胴体の構造配置に関し、さらに詳細には胴体がさらされる一般的な力に対して機械的に耐荷重性の胴体部材の相互配置に関する。
[0003] 航空の分野において、航空機の胴体構造は、第一にカバリングにより形成される壁を補強する縦スティフナと、そして第二に横スティフナと、によって基本的に構成される、スティフナ部材を備えている。
[0004] 所謂「マルチストリンガ・シェル」の胴体構造のため、縦スティフナは、ロンジロンと、一般にストリンガと称されるカバリングに固定された曲げ部材又は押し出し型材部材と、を備える。そのような状況のもとでは、壁は、特に湾曲時及び捩れ時に胴体により支持される一般的な力のすべてを胴体構造に伝達する。
[0005] 横スティフナは、一般に強フレームと称されるシェイパフレームを基本的に備えており、該フレームは胴体構造に力が印加される区域に位置を合わせて配置される。そのようなフレームは、各々が類似の又は異なる構造及び形状を有していてもよく、典型的には連続して配置され、航空機の前方と後方との間の胴体の縦方向では相互に離隔している。
[0006] また、フレームは、垂直仕切又は水平の設備床といった分割構造の支持を提供することによって胴体の内部を編成するために用いられる。このように、胴体の内部容積は、客室空間機能又は設備空間機能を提供する複数の区画に細分される。こうした分割構造は、基本的に、それらの機能に特有の局所的な力を支持する働きをするものであり、通例、胴体がさらされる一般的な力に対しては耐荷重性を有さない構造であると考えられている。
[0007] この関連において、航空機の胴体の構造の配置の仕方は、航空機の種類、特にそれが飛行機であるかそれとも回転翼航空機であるかと密接に関連している。具体的には、胴体構造は、所与の種類の航空機の胴体が典型的にさらされる一般的な力と、その航空機の飛行任務と、を考慮する必要がある。これらが一緒になって、胴体の配置の仕方及び内部容積を細分する区画の編成の仕方を決定する。
[0008] 回転翼航空機に関しては、胴体がさらされる一般的な力は、基本的に以下のものにより発生される:
・回転翼航空機に揚力、誘導、及び任意の進行方向の推進力を与える、回転翼航空機の1つ以上のロータ、又は実際には1つ以上の推進プロペラ。回転翼航空機は典型的に、回転翼航空機に少なくとも揚力及び推進力を提供する、略垂直の軸を持つ少なくとも1つの主ロータを有する。回転翼航空機の飛行中の姿勢は、主ロータの回転翼を構成する羽根のピッチの周期的な及び/又はまとめての変化について決定を下すパイロットにより変更可能である。回転翼航空機は、尾部下部の端部に取り付けられ回転翼航空機のヨーを誘導する働きをする反トルク装置も備える。通常、そのような反トルク装置は、例えば略水平の軸を有する尾部ロータによって構成されているが、これに限定されるものではない;
・車輪又はスキッドを有する着陸装置などの、回転翼航空機と地面との間の接合部分を形成する1つ以上の着陸装置。そのような着陸装置は、回転翼航空機が地面と接触するときに胴体によって支持される一般的な力を発生させる;
・重い荷物の輸送。ここで「重い」とは通常、300キログラム(kg)を超える重さがあることと考えられ、数(メートル)トン程度であってもよい。典型的にはスリングを利用して輸送されるそのような重い荷物は、通常、軽いと考えられる他の荷物とは区別されている。1つの指標としては、そのような「軽い」荷物は、例えば巻き上げにより及び/又は貨物室内で積荷を輸送することに関してもよく、また、航空機に搭載されている各種軽量設備、あるいは実際には輸送される人々に関してもよい;及び
・燃料タンク及び/又は回転翼航空機を動作させ、特にロータ(複数も可)を駆動するのに必要な機械的動力を提供する動力装置のような、回転翼航空機の重い設備の運搬。
[0009] そのような状況のもとでは、主ロータ(複数も可)及び動力装置は、胴体の中間セグメントを画定する少なくとも2つの横フレームに固定された耐荷重性の上部床を介して胴体に取り付けられる。そのような中間セグメントは、特に、コックピットと反トルク装置を担持する尾部支材との間に介在される。例として、この話題について、米国特許出願公開第2006/0243854号文献(シコルスキー・エアクラフト・コーポレイション)を参照してもよい。同文献には、回転翼航空機の主ロータをそのような耐荷重性の上部床に取り付ける手法が記載されている。
[0010] 着陸装置は通常、胴体の耐荷重性の部材、特に少なくとも1つの横フレームと係合する部材に接続される。例として、仏国特許出願公開第2895369号文献(ユーロコプテール・フランス)を参照してもよい。同文献には、回転翼航空機の胴体にスキッド式着陸装置を取り付ける手法が記載されている。
[0011] 重い荷物を輸送するため、一般的にはスリング装備が、胴体の少なくとも1つの耐荷重性部材に取り付けられると同時に、回転翼航空機の不安定化を回避するべく、スリングを用いてこの重い荷物を運ぶ軸が主ロータの軸と略一直線上にあることを確実にする。スリング装備は、場合によっては胴体の下に設置されてもよく、あるいは上部床によって担持され、それから、特に胴体の内部容積を垂直に通過した後、地面に向かって延出してもよい。例として、この話題について、仏国特許出願公開第2970944号文献(ユーロコプテール・フランス)を参照してもよい。同文献には、回転翼航空機に搭載されたそのようなスリング装備が記載されている。
[0012] 燃料タンクは場合により、一般に底部と称される胴体の下部区域に収容されてもよく、底壁又は胴体の底部の基底を構成する下部貨物室に載っている。積載燃料の重量により発生される力にさらされる胴体の下部貨物室は、カバリングによって、ならびにフレームの底縁を係合する胴体の縦スティフナによって、形状を保持される。例として、この話題について、仏国特許出願公開第2756255号文献(ユーロコプテール・フランス)及び欧州特許出願公開第2567896号文献(ユーロコプテール・フランス)を参照してもよい。同文献には、回転翼航空機胴体の下部構造に配置された区画に燃料タンクを設置する手法が記載されている。
[0013] 燃料タンクは、胴体内部の区画内に設置されて、上部床に、及び/又は胴体の少なくとも1つの横フレームに固定されてもよい。例として、この話題について、米国特許第5451015号文献(ベル・ヘリコプター・テクストロン・インコーポレイテッド)を参照してもよい。同文献には、回転翼航空機の機内のコックピットの背後に燃料タンクを設置する手法が記載されている。
[0014] 補助燃料タンク又は主燃料タンクはまた、回転翼航空機の側方に設置され、胴体の少なくとも1つの横フレーム及び/又は胴体の少なくとも1つの梁により担持されていてもよい。例として、この話題について、米国特許第4860972号文献(ERAアビエーション・インコーポレイテッド)及び米国特許第3966147号文献(グラマン・エアロスペース・コーポレーション)を参照してもよい。
[0015] さらに、胴体の内部編成に関して、回転翼航空機の客室空間は通常、前方のコックピットと、コックピットと尾部支材との間の少なくとも1つの中間客室空間と、して編成される。垂直仕切が客室空間を縦方向及び/又は横方向に細分し、該仕切は胴体の横フレームによって直接的又は間接的に支持される。そのような垂直仕切は、回転翼航空機の胴体の内部に、少なくとも1つの客室空間又は少なくとも1つの設備空間のような、様々な空間を提供する働きをする。
[0016] 胴体は通常、客室空間を底部から分離する水平の設備床によっても細分される。客室空間は底部の上方に配置され、コックピットもではないにせよ少なくとも1つの客室空間が底部の1つ以上の区画の上に位置して、貨物室を提供し、あるいは燃料タンクを収容する。
[0017] 底部の利用可能な空間は、場合により、例えば電気ケーブル、動液管又は気流管、あるいは実際には飛行指令を伝達するリンケージを収容するために利用されてもよい。そのような航空機の機内に延びる電気ケーブル、動液管又は気流管、及び/又はリンケージは、以下においては「長い部材」と称される。底部は、場合によっては、回転翼航空機の設備を収容する設備空間及び/又は貨物室を提供するために利用されてもよい。
[0018] 例として、この回転翼航空機胴体の内部配置の話題については、欧州特許出願公開第0581626号文献(ユーロコプテール・フランス)を参照してもよい。
[0019] 客室空間を底部から分離する設備床に関しては、仏国特許出願公開第2974754号文献(ダヘル・エアロスペース)を参照してもよい。同文献には、航空機の設備床を形成するために用いられる複合パネルの実施形態が記載されている。
[0020] 仏国特許出願公開第2939404号文献(エアバス・フランスSA)及び仏国特許出願公開第2939405号文献(エアバス・フランスSA)も参照してもよい。同文献には、設備床を形成するために航空機の機内にそのようなパネルを取り付ける手法が記載されている。設備床は、一般的には梁、クロスメンバ、及び/又は支持脚といった耐荷重性の部材に固定され、これらの部材が胴体に取り付けられる。例として、仏国特許出願公開第2933065号文献(エアバス・フランスSAS)、仏国特許出願公開第2957050号文献(EADSフランス)、仏国特許出願公開第2984273号文献(エロリアSAS)、及び仏国特許出願公開第2947524号文献(エアバス・オペレーションズSAS)を参照してもよい。同文献には、設備床を航空機の機内に取り付ける様々な手法が記載されている。
[0021] 胴体の構造配置を検討する際には、胴体の内部編成が、回転翼航空機が請け負う必要のあり得る様々な飛行任務に適応可能でなければならないという事実を考慮に入れる必要がある。
[0022] 例えば、客室空間内の乗客を輸送することに関する多種多様な飛行任務を考慮すると同時に、搭乗中の乗客の特性及び/又は役割に応じて異なる快適閾値を見込む必要がある。また例えば、特定の飛行任務は、積荷の輸送などの軽い荷物の輸送、及び/又は客室空間の特定の設備の運搬に関する。
[0023] より詳細には、輸送されるそのような軽い荷物は、回転翼航空機の貨物室内又は客室空間内といった、胴体の区画の内部に位置していてもよい。軽い荷物は、巻き上げによって胴体の外部と内部との間で輸送及び/又は移動されてもよい。軽い荷物は通常、固定された巻き上げ機を有する胴体部材が担持する巻き上げ機を用いて直接的又は間接的に行われる巻き上げにより輸送される。
[0024] 所与の飛行任務に応じて予め装備を整えられた積み込み平面を形成する設備床との関連においては、そのような平面は、回転翼航空機の具体的な飛行任務に応じて様々な構成で配置される。例えば、設備床は、特に座席及び/又は積荷をしっかりと固定するため、あるいは実際には種々のコードをしっかりと固定するための様々な固定部材によって予め装備を整えられていてもよい。
[0025] 回転翼航空機の所与の飛行任務のためには、回転翼航空機の設備床は、例えば、変動する可能性のある所定数の乗客を、快適状態のもとで、且つ乗客の特性及び/又は機内での役割に応じて変化する設備状態のもとで輸送するために、予め装備を整えられる必要があることが理解できる。設備床は、積荷の輸送専用に配置されてもよい。例として、この話題について、米国特許第5517895号文献(サンダーソン P・H)、仏国特許出願公開第2953485号文献(エアバス・オペレーションズSAS)、及び仏国特許出願公開第2947527号文献(エアバス・オペレーションズ)を参照してもよい。
[0026] さらに、設備床は一般に、永久に、もしくは、所与の飛行任務専用に、又は実際には航空機の機内における乗客の特性及び/又は役割に応じて乗客により使用されるのに適した特定の電源コンセントを提供するために、客室内に担持される設備に電気的に動力を供給するための電気ケーブルを通すチャネルを備える。
[0027] 飛行任務は多岐にわたるため、回転翼航空機の可能性のあるすべての飛行任務に同じ設備床を用いることは困難である。したがって、代替として、それぞれの飛行任務専用に装備を整えられた種々の設備床が使用される。例として、この話題について、仏国特許出願公開第2960514号文献(エアバス・オペレーションズ)を参照してもよい。
[0028] また、設備空間を構成する底部の上に設備床を有するということは、設備床が、操作者が底部の内部容積にアクセスできるよう特に編成される必要があることを意味している。このために、そのような設備床には、底部へのアクセスを可能にするハッチが様々な手法で配置され分散されている。それにもかかわらず、底部にアクセスすることは、米国特許第5371935号文献(ユナイテッド・テクノロジーズ・コーポレーション)及び米国特許第3966147号文献(グラマン・エアロスペース・コーポレーション)において言及されているように困難である。同文献は、胴体の特定の区画に収容された燃料タンクへのそうしたアクセスの困難性を克服することを提案している。
[0029] したがって、胴体の全体配置は、様々な技術床が迅速且つ容易に交換可能でなければならないという点を考慮に入れる必要があることがわかる。具体的には、胴体の配置の仕方は、具体的に装備を整えられた種々の設備床を容易且つ迅速に交換可能にすると同時に、底部の内部容積へのアクセスの容易さを提供するものであるのが適切である。この底部は、回転翼航空機の下部貨物室内で運搬される燃料タンク又は他の何らかの設備を収容し得る。
[0030] さらに、胴体の構造及びその外部からの編成手法を設計するに当たっては、回転翼航空機が墜落する状況を考慮しなければならない。より詳細には、回転翼航空機の墜落時に人々の確実な安全を達成するためには、胴体の強度及び種々の設備の胴体への設置の仕方を考慮する必要がある。
[0031] 航空機胴体との関連において、「耐荷重性」及び「非耐荷重性」という概念は、部材を説明するために当業者により一般に用いられる概念である。ここで、そのような概念は、胴体により支持される一般的な力に対して耐荷重性であるか否かに関する。
[0032] また、当然ながら、「垂直の」、「水平の」「縦方向の」、「横方向の」、「前方の」、「後方の」、「底」、「最上」、及び「上にある」という概念は相対的なものであり、着陸中の回転翼航空機の状況を基準として、及び回転翼航空機の前方と後方との間の胴体の縦方向の広がりを基準として判断される必要のある概念であることが理解されなければならない。そのような概念は、当業者により一般に用いられている。
[0033] 本発明とは関係しないが回転翼航空機の胴体構造に関する技術的背景の知識として、仏国特許出願公開第1530625号文献(ボーイング・カンパニー)、独国特許出願公開第102006019220号文献(ホッホシューレ・フュア・アンゲヴァンテ)、米国特許出願公開第2009/146010号文献(ネヘミア・コーエン)、独国特許出願公開第19924480号文献(UTIホールディング・アンド・マネジメントAG)、ならびに2014年7月7日に下記のURLアドレスhttp://sobchak.files.wordpress.com/2009/08/ch47cut.gifにてインターネットから取得した「Boeing Vertol Chinook HC Mk1」文献、パイロット・プレス(2012年12月1日)も参照してもよい。
[0034] これに関連して、回転翼航空機の胴体を構成することは、数多くの解決されるべき課題及び克服されるべき困難に直面した当業者の継続的な調査を必要とすることがわかる。
[0035] 解決策を見出し、この解決策に関連した様々な短所と長所との間で満足のいく妥協点を達成することが必要である。これはしばしば、設計者が、自身による解決されるべき課題及び克服されるべき困難の知覚に応じて行う選択に応じてなされるものである。
[0036] この継続的な調査に照らして、本発明の目的は、上述した克服すべき課題及び困難に関して満足のいく妥協点をもたらす有利な解決策を提供する回転翼航空機の胴体構造を提案することである。
[0037] 本発明の回転翼航空機の胴体構造は、回転翼航空機の前方から後方へと縦方向に延び、耐荷重性のスティフナ部材と、耐荷重性のカバリングと、から構成されていて、この耐荷重性のスティフナ部材及び耐荷重性のカバリングが、胴体により支持される一般的な力を引き受ける。
[0038] 耐荷重性のスティフナ部材は、特に、胴体の横方向の外形を局所的に画定する耐荷重性の横フレームを備えており、該横フレームは、耐荷重性の縦スティフナにより補強される耐荷重性のカバリングによって、相互に接続されている。胴体は、特に、縦方向でコックピットと反トルク装置を担持する尾部支材との間に介在された中間セグメントを有する。耐荷重性の上部床は、前述のフレームのうち中間フレームと称される少なくとも2つとしっかりと係合される。そのような中間フレームは、胴体の中間セグメントに組み込まれる。上部床は、胴体の頂壁を提供するとともに、回転翼航空機の少なくとも1つの略垂直軸の主ロータと、場合によっては回転翼航空機の少なくとも1つのロータを駆動するのに必要な機械的動力を供給する動力装置と、を胴体に設置するための部材を構成する。
[0039] 胴体は、胴体の内部容積を様々な区画に細分する分割構造を有する。これらの区画は、客室空間機能を有する少なくとも1つの上部区画と、設備空間機能を有する少なくとも1つの下部区画と、を含み、該区画は、胴体の垂直方向の中間区域に配置され上部床が少なくとも部分的にその上にある中間床によって形成されたそのような分割構造により、互いに分離されている。中間床は上面に積み込み平面を呈し、これは特に、人々が動き回ることを可能にするとともに、上部区画への積荷及び/又は回転翼航空機の設備の設置を可能にする働きをする。
[0040] 本発明によれば、前述の中間床は、この中間床が耐荷重性の階を構成するように、前述の中間フレームのうち少なくとも1つとしっかりと係合される。下部区画には胴体の底面に前述のカバリングが無く、この底面は外部に開いて、下部区画に胴体の外部に通じる開放底を提供する。
[0041] 回転翼航空機の分野における慣例とは対照的に、胴体の内部容積を、少なくともその中間セグメントにおいて、胴体の垂直方向の中間区域に配置された耐荷重性階によって細分することが選択されていることがわかる。胴体の内部容積は垂直方向に2つの区画に細分され、その各々が、胴体の全体がさらされる一般的な力に対して耐荷重性の水平壁を有している。そのような耐荷重性の水平壁を利用して、下部区画と上部区画とを互いに独立して配置する手法に特有の困難を克服してもよい。
[0042] 例えば、中間床は、モジュール式の要素を固定するための平面を構成するのに適しており、該モジュール式の要素は予め回転翼航空機の飛行任務に応じて特定の設備を受容するために装備を整えられているスラブとして配置されてもよい。そのようなスラブは、選択的にスラブを交換することにより容易に取り替え可能な擬似床を構成してもよい。また、そのような擬似床は、前述の長い要素のための通路を提供するべく、中間床の上面に対して容易に上昇させることが可能である。
[0043] また例えば、中間床は、下部区画が、回転翼航空機の飛行任務によっては重要であり得る垂直方向の広がりを呈することを可能とするのに適している。これは、少なくとも中間セグメントにおける、カバリングを有さない胴体の底面に形成された回転翼航空機の開放底を通じた、回転翼航空機の外部から下部区画へのアクセスの容易さを活用して実現される。
[0044] 下部区画の前述の開放底を通じた胴体の底面から下部区画へのアクセスは、下部区画に受容され中間床の底面から懸架されることにより固定される燃料タンクの設置及び管理の円滑化に役立つよう利用されてもよい。
[0045] また、下部区画の開放底は、必要な場合には、回転翼航空機に搭載され設置されるスリング装備のような重い設備を、特に中間床の底面から懸架して固定することによって設置及び使用することを容易にする。
[0046] また、巻き上げによる下部区画の内部における積荷の積み込み及び保管は、それ自体が中間床の底面から懸架されて固定されている巻き上げ機を用いることによって、有利に容易化できる。下部区画に収容された前述の巻き上げ機を用いて移動可能なナセルを用いて積荷を下部区画内に積み込んでもよい。有利には、回転翼航空機の飛行時に下部区画の開放底を閉じるために、ナセルを利用してもよい。
[0047] さらに、回転翼航空機の墜落の場合には、中間床が、上部区画内で輸送される人々及び物品の保護を高め、また場合によってはコックピット内の保護も高めるのに適したシールドを形成する。中間床は、例えば下部区画に収容された設備及び/又は着陸装置といった外部要素の上部区画内へのいかなる侵入にも強く抵抗する、頑丈な障壁を形成する。
[0048] そのような着陸装置は、中間床と係合された構造を利用することで、胴体の耐荷重性の部材を直接的又は間接的に介して、回転翼航空機に装着されてもよい。
[0049] 中間床は、前述の開放底を通じて外部から胴体にアクセス可能とすることにより、少なくとも1つの設備を懸架する懸架固定部材を、底面を介して提供する。特に、中間床は、下部区画の耐荷重性の天井を構成する底面に、前述の設備を懸架状態で支持する手段を備える。この設備は、懸架される以下の設備:
・少なくとも1つの燃料タンク;
・重い荷物の運搬専用のスリング装備;及び
・下部区画に積載された軽い荷物の係合専用の巻き上げ装備
のうち少なくともいずれか1つから選択されてもよい。
[0050] そのような懸架対象の設備を懸架する手段は、場合によっては中間床に永久に組み込まれ、必要に応じて、また特に懸架対象のどの設備が懸架により下部区画の内部に設置されるのかに応じて、選択的に使用されてもよい。
[0051] 一実施形態においては、下部区画は、中間床と、カバリングを延長するよう胴体の下部構造に配置された側面のスカートと、の間に画定される。このスカートは、有利には、胴体の外部に開いた底面に配置されたスカートの自由端の縁部に、前述の開放底を画定する。
[0052] スカートは、好適には、特に横方向の屈曲に対して、形状の保持の仕方を補強する部材を備える。
[0053] この補強部材は、スカートの縦方向及び/又は横方向に等しく良好に延びてよい。例えば、この補強部材は箱形梁として配置されてもよく、好適には、前述の開放底の縁部のスカートの基部に位置していてもよい。
[0054] さらに、中間床の上面は、特に、擬似床を固定するための平面を形成する働きをする。そのような擬似床は、有利には、回転翼航空機の特定の設備専用の固定部材を予めそれぞれ装着された一連のスラブから選択された交換可能なスラブからなる。上部区画は、スラブの選択的な交換によって、回転翼航空機の種々の飛行任務に合致するよう配置されるのに適している。
[0055] 例えば、前述の固定部材は通常、座席を設置するためのレール又は滑車面、積荷を保持するための取り付け部材、人々を懸架可能な紐用の固定部材(ヘリコプタの「巻き上げ」)、コンピュータ機器制御装置を設置するための部材、又は実際には、特に回転翼航空機の機内配電網によってもたらされる、機内の電源への接続のための電源コンセントによって構成されている。
[0056] 上部区画は回転翼航空機が遂行する飛行任務の種類に応じて特定の設備を収容するよう配置されるのに適しており、これは、それらの設備が固定平面上のどこに位置しているかに応じてスラブを容易に選択的に交換することにより、そして、1つ以上の所与の飛行任務の実行時に有用な1つ以上の設備を収容するために特に装備を整えられた一連のスラブからスラブを選択することにより行われる。
[0057] より詳細には、前述のスラブは回転翼航空機の設備のための固定部材をそれぞれ予め装備されており、その設備は、以下の設備:
・少なくとも1つの座席;
・少なくとも1つの積荷取り付け部材;
・人員を懸架状態で支持するための少なくとも1本の紐;
・少なくとも1つのコンピュータ機器及び少なくとも1つの情報表示画面を含む少なくとも1つの制御装置;
・回転翼航空機の機内の電源網への接続のための少なくとも1つのコンセント;及び
・回転翼航空機の情報通信網への接続のための少なくとも1つのコンセント
のうち少なくともいずれか1つを含んでいる。
[0058] 有利な一実施形態においては、中間床の上面と擬似床との間に長い要素のための通路が設けられる。そのような通路は、積み込み平面の表面を通り、上部区画における人々の移動を妨げ、及び/又は上部区画の内部における積荷の積み込みを妨げるそのような長い要素を保護するべく伝統的に設けられている管のために上部区画がその「足跡」面積の一部を失う必要をなくす。
[0059] 上述のように、そのような長い要素は、孤立して又は組み合わせて、場合により以下のもの:
・電力供給ケーブル及び/又は情報伝達ケーブル;
・上部区画がどのように配置されるかに応じて局所的に通気を行う働きをする換気、暖房、及び/又は空調のための装置と連通する管のような気流管;
・例えば下部区画に収容された少なくとも1つの燃料タンクから上部床に設置された動力装置へと燃料を運ぶための管のような液流管;
・飛行指令を伝達するための少なくとも1つのリンケージ;及び
・例えば回転翼航空機のいずれかのロータの回転翼の羽根のような回転翼航空機の部材の動作に動力を提供するために、圧力下で流体を伝達する動液管
を備えてもよい。
[0060] 前述の開放底は、好適には、取り外し可能なシャッタ壁を備え、該シャッタ壁は、第一には取り外すことによって着陸時に回転翼航空機の外部から下部区画へのアクセスを、第二には胴体への取り付けにより飛行時における下部区画の閉鎖要素を、二者択一的に提供する。この取り外し可能なシャッタ壁は、取り外せば回転翼航空機の着陸時に下部区画へのアクセスを有することを可能にし、胴体に取り付けられた場合には、あるいは回転翼航空機が飛行中の場合には、下部区画を閉鎖する働きをする。
[0061] 前述の取り外し可能なシャッタ壁は、有利には、中間床の底面から懸架状態で担持される巻き上げ装備の一部を形成するナセルによって形成されてもよい。
[0062] 例えば、中間床は、クロスメンバによって担持される耐荷重性のパネルにより構成され、クロスメンバは該クロスメンバを相互に接続する耐荷重性のロンジロンを介して少なくとも中間フレームにより固定されている。
[0063] 一実施形態においては、前述のパネルはハニカムパネルとして配置された積層パネルであり、樹脂基体に埋め込まれた多方向繊維を内蔵する複合材料の少なくとも1つの補強層によって補強されている。一変形例においては、積層パネルは、例えばアルミニウム板のような金属板により補強されたハニカムパネルとして配置される。
[0064] パネルは、前述のクロスメンバ及び/又は前述のロンジロンにリベットで留めることにより固定されてもよく、その端部は、好ましくは、少なくとも前述のクロスメンバ内に形成され、そして場合によっては前述のロンジロン内にも形成された、チャネルに収納される。これは、胴体により支持される一般的な力に対する中間床の全体的な強度を補強するためである。
[0065] 有利には、中間床は、前述の上部区画の外部要素の上部区画への侵入に対する保護を提供するシールドを構成する。そのような外部要素は、例えば、回転翼航空機の外部の要素、又は通常は下部区画に収容されている要素、又は実際には着陸装置であってもよい。
[0066] 本発明は、上述した胴体構造を備えた回転翼航空機も提供する。
[0067] 本発明の実施形態を、添付用紙に記載の図面を参照して説明する。
本発明の一実施形態における胴体構造を有する回転翼航空機の概略図であり、該回転翼航空機を斜視図で示す図である。 本発明の一実施形態における胴体構造を有する回転翼航空機の概略図であり、該回転翼航空機を縦断面図で示す図である。 例えば図1及び2に示す回転翼航空機胴体のような回転翼航空機胴体の中間を通る概略断面図である。
[0068] 図1及び2において、回転翼航空機1は縦方向に、前方に位置するコックピット2と、例えば尾部ロータのような反トルク装置4を支持する尾部支材3と、を備える。コックピット2と尾部支材3とは、回転翼航空機1の胴体の中間セグメント5によって、縦方向に互いに離隔している。
[0069] 中間セグメント5は、客室空間を形成する上部区画6と設備空間を形成する下部区画7とを分ける中間床によって分割されている。
[0070] 回転翼航空機1の胴体は、回転翼航空機の前方から後方へと縦方向に延び、カバリング8を強化するための部材を備える。強化部材は通常、11a及び11bのような縦スティフナと、縦方向に互いに離隔するよう配置されると当時に回転翼航空機1の胴体の横方向の外形を局所的に画定する横フレーム9a,9bならびに10a,10b,10c,及び10dと、を備えている。カバリング8と、フレーム9a,9bならびに10a,10b,10c,及び10dと、縦スティフナ11a,11bと、は胴体の構造の耐荷重性部材である。
[0071] 胴体は、前述の中間セグメント5の少なくとも2つの中間フレーム9a,9bに固定された耐荷重性の上部床12aも有している。上部床12aは、胴体の頂壁を形成するとともに、動力装置13と、主ギアボックス(MGB)15を介して回転翼航空機1の略垂直軸の主ロータ14と、を支持する胴体部材を構成する。
[0072] 中間床は、胴体構造に組み込まれた耐荷重性の中間床12bによって構成され、少なくともその一部の上に上部床12aを有している。中間床12bは、中間セグメント5の少なくとも2つのフレーム、より詳細には上部床12aが固定されている前述の2つの中間フレーム9a,9bに固定されている。
[0073] このように、胴体は、胴体により支持される一般的な力に対して耐荷重性を有する様々な胴体部材から構成された耐荷重性のアセンブリを備えるとともに、以下のもの:
・カバリング8を強化するためのフレーム9a,9b;10a,10b,10c,10dと縦スティフナ11a,11bとを備えた胴体の耐荷重性スティフナ部材;
・特に前述の一般的な力をフレーム9a,9b及び10a,10b,10c,10dへと伝達するための、少なくとも局所的に耐荷重性のカバリング8;
・動力装置13もではないにせよ、回転翼航空機1が必要とする機械的動力をもたらす特に少なくとも主ロータ14を支持する上部床12a;及び
・特に中間床12bにより懸架状態で担持される荷物が発生させる、前述の胴体により支持される一般的な力を特に伝達する、フレーム9a,9b;10a,10b,10c,10dに固定された中間床12b
を備えていることがわかる。
[0074] 中間床12bは、少なくとも中間セグメント5に沿って、また場合によっては、図示するように回転翼航空機1の前方に向かってコックピット2内へ、及び/又は回転翼航空機1の後方へ向かって尾部支材3の方へも延びる。中間床12bは、主に中間セグメント5の区域において、そして必要ならば、場合によってはコックピット2内の少なくとも一部において、上部区画6を下部区画7から分離するために、胴体の中間を垂直方向で分割する構造を形成する。
[0075] コックピット2には、機首設備床18が中間床12bを延長するように配置されていてもよい。そのような機首設備床18は、回転翼航空機の分野で通例であるように、胴体により支持される一般的な力に対して耐荷重性を有さない。機首設備床18は、中間床12bによって、及び/又はフレーム10aのような少なくとも1つのフレームを用いて、特に、例えば図2に示す支柱19として配置された中間部材のような非耐荷重性の中間部材を用いて、簡単に担持されてもよい。
[0076] 中間床12bは、その底面を介して、図1及び2に例示される前方着陸装置20a及び/又は後方着陸装置20bのような少なくとも1つの着陸装置を固定するために用いられてもよい。そのような着陸装置20a,20bは、場合によっては延ばした位置と縮めた位置との間で移動可能であってもよく、また、回転翼航空機1の飛行中には、有利には、図2に示す下部区画7のチャンバ21a,21b内に収容されてもよい。回転翼航空機1の墜落時には、中間床12bはコックピット2及び/又は上部区画6に、着陸装置20a,20bの侵入に対する保護の増強を提供する。
[0077] 図1乃至3において、下部区画7は場合によってはかなりの容積を有してもよく、下部区画7に胴体の外部へと開いた開放底を残すように、カバリング8を備えていない胴体の底面で開口していてもよい。場合によっては、重い設備が、中間床12bから懸架されると同時に、下部貨物室がカバリング8を有さないために操作者にとって回転翼航空機1の外部から容易にアクセス可能となっていてもよい。
[0078] 図2及び3において、懸架対象の設備は、例えば、下部区画7において、少なくとも1つの燃料タンク16と、重い荷物の輸送専用のスリング装備17又は実際には搭載された軽い荷物の輸送専用の巻き上げ装備(図示せず)と、によって構成されていてもよい。
[0079] 中間床12bの底面には、懸架される前述の設備のうち少なくとも1つの物品を懸架状態で支持する手段22が装着される。そのような懸架支持手段22は、例えば、懸架される設備に設けられた付属部材と協働する少なくとも1つの付属部材、例えば燃料タンク16(複数も可)に装着されたストラップ及び/又はスリング装備17又は巻き上げ設備のためのフックのようなものとして、配置されてもよい。
[0080] 前述の開放底23により、下部区画7への容易なアクセスがもたらされる。この下部区画7へのアクセスの容易さは、懸架のための設備の設置及び整備を容易にする働きをし、あるいはスリング装備17のスリングを回転翼航空機の外部へ渡すことを可能にする働きをする。
[0081] 開放底23は、有用な場合、特に回転翼航空機の飛行中に、下部区画7を閉じる取り外し可能なシャッタ壁24によって任意で閉じられてもよい。例えば、そのようなシャッタ壁24は、ねじやクリップといった容易に反転可能な接合手段によって開放底23の縁部で胴体に固定されたキャップとして配置されてもよい。シャッタ壁24は、スリング装備17を用いて重い荷物を輸送するため、あるいは、前述の燃料タンク16のような懸架される設備を設置及び/又は整備するために、容易に取り外され得る。中間床12bから懸架される巻き上げ装備(図示せず)の一部を形成するナセルが前述のシャッタ壁24として用いられ得ることに注意しなければならない。
[0082] 回転翼航空機の墜落時には、中間床12bが、少なくとも上部区画6の内部、そして場合によってはコックピット2内に位置している人々及び物品を、下部区画7に収容されている懸架された設備16,17に対して保護するためのシールドを提供するのが有利である。
[0083] さらに、やはり図2及び3に示すように、中間床12bは上部区画6の内部に積み込み平面を提供する。そのような積み込み平面は、通常、乗客の輸送のため、及び/又は上部区画6の内部の積荷30の輸送のために用いられる。
[0084] 開放底23により胴体の外部から下部区画7へのアクセスがもたらされるので、中間床12bの上面は下部区画7へのアクセスをもたらすことに関して何ら制約を受けず、したがって回転翼航空機の飛行任務に応じて自由に編成可能である。このために、中間床12bの上面は、個々に装備を整えられ必要に応じて交換され得るモジュール式のスラブ28からなる擬似床27を固定するための平面を構成するのに適している。
[0085] そのような装備を整えられたスラブ28は、図示するように積荷取り付け設備30を固定するための部材29などの固定部材が選択的に備えてもよい。当然ながら、スラブ28には、上部区画6の内部に設置される設備専用の固定部材29が装着される。
[0086] そのような固定部材は回転翼航空機の分野においては公知であり、例えば、図2に示す座席31のような座席を固定するための部材、又は器具や設備を固定するための部材、又は実際にはそのような器具や設備を相互接続し、あるいは搭載された電源網からそれらに電気的に動力を提供する電気的接続を固定するための部材、もしくは乗客の個人装備によって使用されるのに適した部材によって構成される。
[0087] 擬似床27のモジュール式の性質は、積荷、特定の設備、及び/又は乗客の輸送といった遂行する様々な飛行任務に回転翼航空機を適合させるのを容易にするために利用される。乗客に関しては、擬似床27がモジュール式であることは、乗客の数、特性、及び/又は機内での課題に応じて回転翼航空機により提供される快適状態及び収容状態を適合させるために利用されてもよい。
[0088] 中間床12bの上面に固定された擬似床27を利用することによって、胴体の様々なセグメント間に延びる要素のための少なくとも1つの通路32を提供することが容易になる。そのような通路32は、擬似床を上昇させることによって容易に提供され得る。そのような通路が存在することによって、上部区画6、ならびに場合によってはコックピット2の装備を必要に応じて整えることが容易になる。
[0089] 図3において、下部区画7は、中間床12bと、上部区画6及び場合によってはコックピット2を画定する胴体壁を延長する胴体の側面のスカート25と、の間に画定される。スカート25の自由端は、底面において、下部区画7の開放底23を画定する。スカート25は、好適には特に横方向の屈曲に対して形状を維持するのに役立つ補強部材26を備える。例えば、そのような補強部材26は、スカート25の基部に位置する縦方向の箱形梁として配置されてもよい。
[0090] 例えば、中間床12bは胴体のスティフナ部材34,35により担持されるパネル33からなる。そのようなスティフナ部材は、特に、クロスメンバ34を相互接続する耐荷重性のロンジロン35を用いて少なくとも中間フレーム9a,9bにより固定された耐荷重性のクロスメンバ34を備えてもよい。

Claims (14)

  1. 回転翼航空機(1)の前方と後方との間で縦方向に延び、耐荷重性のスティフナ部材と耐荷重性のカバリング(8)とから構成された、前記回転翼航空機(1)の胴体構造であって、
    前記スティフナ部材は、前記回転翼航空機(1)の前記胴体構造の横方向の外形を局所的に画定する耐荷重性の横フレーム(9a,9b,10a,10b,10c,10d)と、耐荷重性の縦スティフナ(11a,11b)と、を備え、
    前記胴体構造は、縦方向でコックピット(2)と前記回転翼航空機(1)の尾部支材(3)との間に介在された中間セグメント(5)を有し、前記尾部支材(3)は反トルク装置(4)を担持し、
    前記胴体構造は、前記耐荷重性の横フレーム(9a,9b)のうち中間フレーム(9a,9b)と称される少なくとも2つとしっかりと係合され、前記胴体構造の前記中間セグメント(5)に組み込まれた耐荷重性の上部床(12a)を有し、前記上部床(12a)は、少なくとも1つの略垂直軸の主ロータ(14)を前記回転翼航空機(1)に設置するために前記胴体構造の耐荷重性の頂壁を提供し、
    前記胴体構造は、前記胴体構造の内部容積において複数の区画を画定する分割構造を備え、前記区画は、客室空間機能を有する少なくとも1つの上部区画(6)と、設備空間機能を有する少なくとも1つの下部区画(7)と、を含み、前記上部区画(6)と前記下部区画(7)とは、前記胴体構造の垂直方向の中間区域に配置された中間床(12b)によって互いに分離され、前記上部床(12a)は、少なくとも部分的に前記胴体構造の前記中間床(12b)の上にあり、前記中間床(12b)は、前記上部区画(6)における積み込み平面を画定する上面を有し、前記中間床(12b)は、少なくとも前記中間フレーム(9a,9b)としっかりと係合されて耐荷重性床を形成し、前記中間床(12b)は、補強されたパネル(33)と、前記胴体構造に属するスティフナ部材(34,35)と、により構成され、前記補強されたパネル(33)は、前記スティフナ部材(34,35)に固定されるか、及び/又は、前記スティフナ部材(34,35)の受容端に係合され、
    縦方向において中間フレームと称される前記耐荷重性の横フレーム(9a,9b)の間で、前記下部区画(7)には、前記胴体構造の底面に前記カバリング(8)が無く、下部区画(7)に前記胴体構造の外部に通じる開放底(23)を提供することにより前記底面が前記外部に開いている、回転翼航空機の胴体構造。
  2. 前記中間床(12b)は、底面を有し、
    前記中間床(12b)は、前記開放底(23)を通じて外部から前記胴体構造にアクセス可能とすることにより、懸架される少なくとも1つの設備(16,17)のための懸架固定部材を受容する、請求項1に記載の回転翼航空機の胴体構造。
  3. 前記中間床(12b)は、前記下部区画(7)の天井を構成する底面を介して、懸架される前記設備(16,17)を支持する懸架支持手段(22)を備え、
    前記設備は、以下:
    ・少なくとも1つの燃料タンク(16);
    ・重い荷物の輸送専用のスリング装備(17);及び
    ・下部区画(7)内に搭載された軽い荷物の係合専用の巻き上げ装備
    のうち少なくとも1つから選択される、請求項2に記載の回転翼航空機の胴体構造。
  4. 前記下部区画(7)は、前記中間床(12b)と、前記カバリング(8)を延長するよう前記胴体構造の下部構造に配置された側面のスカート(25)と、の間に画定され、
    前記スカート(25)は、前記胴体構造の外部に開いた底面に配置された前記スカート(25)の自由端の縁部に前記開放底(23)を画定する、請求項1に記載の回転翼航空機の胴体構造。
  5. 前記中間床(12b)の上面は、前記回転翼航空機(1)の特定の設備専用の固定部材(29)を予めそれぞれ装着された一連のスラブ(28)から選択された交換可能なスラブ(28)からなる擬似床(27)を固定するための平面を形成し、
    前記上部区画(6)は、前記スラブ(28)の選択的な交換によって、前記回転翼航空機(1)の種々の飛行任務に合致するよう配置されるのに適している、請求項1に記載の回転翼航空機の胴体構造。
  6. 前記スラブ(28)は、以下の設備:
    ・少なくとも1つの座席(31);
    ・少なくとも1つの積荷付属部材(30);
    ・人員を懸架状態で支持するための少なくとも1本の紐;
    ・少なくとも1つのコンピュータ機器及び少なくとも1つの情報表示画面を含む少なくとも1つの制御装置;
    ・前記回転翼航空機(1)の機内の電源網への接続のための少なくとも1つのコンセント;及び
    ・前記回転翼航空機(1)の情報通信網への接続のための少なくとも1つのコンセント
    のうち少なくとも1つから選択された前記回転翼航空機(1)の設備を固定するための前記固定部材(29)がそれぞれ予め装備されている、請求項5に記載の回転翼航空機の胴体構造。
  7. 前記中間床(12b)の前記上面と前記擬似床(27)との間に長い要素のための通路(32)が設けられる、請求項5に記載の回転翼航空機の胴体構造。
  8. 前記開放底(23)は、取り外し可能なシャッタ壁(24)を備え、
    前記取り外しシャッタ壁は、取り外すことによって着陸時には前記回転翼航空機の外部から前記下部区画へのアクセスを、前記胴体構造への取り付けによって飛行時には前記下部区画の閉鎖要素を提供する、請求項1に記載の回転翼航空機の胴体構造。
  9. 前記取り外しシャッタ壁(24)は、前記中間床(12b)の底面から懸架状態で担持される巻き上げ装備の一部を形成するナセルにより形成される、請求項8に記載の回転翼航空機の胴体構造。
  10. 前記補強されたパネル(33)は、耐荷重性のクロスメンバ(34)としてのスティフナ部材によって担持される耐荷重性のパネル(33)であり
    前記クロスメンバ(34)は、前記クロスメンバ(34)を相互に接続する耐荷重性のロンジロン(35)を介して少なくとも中間フレーム(9a,9b)により固定されている、請求項1に記載の回転翼航空機の胴体構造。
  11. 前記パネル(33)は、強化ハニカムパネルとして配置された積層パネルである、請求項10に記載の回転翼航空機の胴体構造。
  12. 前記パネル(33)は、端部が前記ロンジロン(35)もではないにせよ少なくとも前記クロスメンバ(34)によって形成されたチャネル内に組み込まれる、請求項10に記載の回転翼航空機の胴体構造。
  13. 前記中間床(12b)は、前記上部区画(6)の外部の要素の前記上部区画(6)への侵入に対する保護を提供するシールドを構成する、請求項1に記載の回転翼航空機の胴体構造。
  14. 請求項1に記載の胴体構造を備えた、回転翼航空機(1)。
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