詳細な説明
本発明の様々な例示的構造に関する以下の説明においては、本明細書の一部を形成し、一つまたは複数のゴルフクラブ構造またはゴルフクラブヘッド構造を含む様々な例示的物品が実例として示されている添付図面を参照する。さらには、本発明の範囲を逸脱することなく、パーツおよび構造の他の具体的配設を利用することができ、構造的および機能的変更を加えることができることが理解されよう。また、本明細書においては、本発明の様々な例示的特徴および要素を説明するために「上」、「下」、「前」、「後」、「後方」、「側方」、「下面」、「頭上」という語が使用されることがあるが、これらの語は、本明細書中、たとえば図に示す例示的向きおよび/または通常の使用における向きに基づいて便宜上使用される。本明細書におけるいかなる記載も、本発明の範囲に入るために構造の特定の三次元的または空間的向きを要するものと解釈されるべきではない。さらには、本発明は概して、ウッドタイプゴルフクラブに関するものとして記載される。特に、例示的態様において、本明細書に開示されるクラブヘッドはドライバおよびフェアウェイウッドである。しかし、本発明の局面は、ハイブリッドタイプゴルフクラブ、ユーティリティクラブ、パターなどを含むいくつかの種類のゴルフクラブのいずれかで使用可能であり、本明細書または図面におけるいかなる記載も、記載されるウッドタイプゴルフクラブでの使用に本発明を限定するものと解釈されるべきではない。
図1Aは概して、本発明の例示的ゴルフクラブ100および/またはゴルフクラブヘッド102を示す。この例のゴルフクラブ構造100全体は、ゴルフクラブヘッド102に加えて、ホーゼル104と、ホーゼル104に収容されかつ/またはホーゼル104におよび/もしくはそこを通って挿入されるシャフト106と、シャフト106に取り付けられるグリップまたはハンドル108とを含む。場合によっては、必要により、外部ホーゼル104を除くことができ、シャフト106をヘッド102に直接挿入しかつ/または他のやり方で取り付けることができる(たとえばクラブヘッド102の上部に設けられる開口を通るか、内部ホーゼル(たとえばクラブヘッド102によって規定される内部チャンバ内に設けられる)を通るなどして)。ホーゼル104は、ゴルフクラブヘッド102の一体的な部分とみなされてもよく、または、ゴルフクラブヘッド102に取り付けられる別途の構造であってもよい。以下で詳述するように、ゴルフクラブ100は、一つの例示的態様においてホーゼル104と関連する調節部材105を利用してもよい。
本発明を逸脱することなく、当技術分野において公知であり、使用される従来のやり方を含む任意の好適なまたは所望のやり方で、シャフト106をクラブヘッド102に収容し、係合させかつ/または取り付けることができる。より具体的な例としては、シャフト106を、ホーゼル104を介してクラブヘッド102に係合させることができ、かつ/または、たとえば、接着剤、セメント、溶接、はんだ付け、機械的コネクタ(ねじ山、保定要素などの)、さらには解放可能で調節可能な部材もしくはコネクタなどを介するか、クラブヘッド102のボディ内に延びるシャフト収容スリーブもしくは要素などを通るなどして、クラブヘッド構造102に直接取り付けることができる。また、シャフト106は、グラファイト系材料、複合材料または他の非金属材料、鋼材(ステンレス鋼を含む)、アルミニウム材料、他の金属合金材料、ポリマー材料、様々な材料の組み合わせなどの、当技術分野において公知であり、使用される従来の材料を含む任意の好適なまたは所望の材料から作製することができる。また、当技術分野において公知であり、使用される従来のやり方を含む任意の好適なまたは所望のやり方で、たとえば、接着剤またはセメントを使用するか、溶接、はんだ付け、接着剤などを介するか、機械的コネクタ(ねじ山、保定要素などの)を介するなどして、グリップまたはハンドル108を、シャフト106に取り付け、係合させかつ/またはそこから延ばすことができる。別の例としては、必要により、グリップまたはハンドル108を、単体1ピース構成としてシャフト106と一体に形成することができる。さらには、本発明を逸脱することなく、ゴム材料、革材料、その中に埋め込まれるひも材料または他の布材料を含むゴム材料または他の材料、ポリマー材料などをたとえば含む任意の所望のグリップまたはハンドル108用材料を使用することができる。
クラブヘッド102それ自体も、本発明を逸脱することなく、任意の好適なもしくは望ましいやり方でおよび/または任意の好適なもしくは望ましい材料から、たとえば、当技術分野において公知でありかつ使用される従来の材料からおよび/または従来のやり方で、構築することができる。たとえば、図1Aおよび1Bに示す例示的クラブヘッド102において、クラブヘッド102は前面102aを含み、前面は打球面102b(打球面プレートおよびフレームが一緒に打球面102a全体を構築するように、打球面102aと一体的に形成されるかまたはクラブヘッドに取り付けられる、打球面プレートを場合によって含む)を概して含む。前面102aは打球面102aと考えられうる。クラブヘッド102は、上部またはクラウン102c、ソール102d、トウ107およびヒール109をさらに含みうる。クラブヘッド102は後部111を含んでもよい(図2)。
多種多様なクラブヘッド構成全体が、本発明を逸脱することなく可能である。たとえば、必要により、上記のクラブヘッド102の様々な個々のパーツの一部または全部を、(たとえば溶接、接着剤または他の融着技術、機械的コネクタなどによって)一緒に接続される複数のピースから作製することができる。軽量金属材料を含む金属材料などの、当技術分野において従来公知であり、使用される材料を含む、任意の所望の材料および異なる材料の組み合わせから、様々なパーツ(たとえばクラウン、ソール、前面、後部など)を作製することができる。好適な軽量金属材料のより具体的な例としては、鋼、チタンおよびチタン合金、アルミニウムおよびアルミニウム合金、マグネシウムおよびマグネシウム合金などが挙げられる。さらにまたは代わりに、クラブヘッドの様々なパーツを一つまたは複数の複合材で形成することができる。射出成形パーツも可能である。クラブヘッド102は、鍛造、鋳造、または当技術分野において従来公知であり、使用されるクラブヘッド形成プロセスを含む他の所望のプロセスによって作製することもできる。さらには、ゴルフクラブヘッド102は単一の一体的なピース中で形成されることがある。
クラブヘッド構造102を構成する様々な個々のパーツは、複数のピースから作製されている場合、当技術分野において公知でありかつ使用される従来のやり方を含む任意の好適なまたは望ましいやり方で、互いに係合させかつ/または一緒に保持することができる。たとえば、前面102a、打球面102b、上部102c、ソール102dなどの、クラブヘッド構造102の様々なパーツを、接着剤、セメント、溶接、はんだ付けまたは他の結合もしくは仕上げ技術、(ねじ山、ねじ、ナット、ボルトもしくは他のコネクタなどの)機械的コネクタなどで(直接的にまたは中間部材を介して間接的に)一緒に接合および/または固定することができる。必要により、クラブヘッド構造102の様々なパーツの嵌め合い縁部は、それが接合される対向側縁部の中または上に設けられる対応する溝、スロット、表面、レッジ、開口または他の構造の中または上に嵌合される、一つまたは複数の隆起リブ、タブ、レッジまたは他の係合要素を含みうる。セメント、接着剤、機械的コネクタ、仕上げ材料などを上記の隆起リブ/溝/レッジ/縁部または他の接続構造との組み合わせで使用することで、クラブヘッド構造102の様々なパーツを一緒に固着することをさらに支援することができる。
本発明の例のゴルフクラブヘッド構造の寸法および/または他の特性は、本発明を逸脱することなく著しく変動してもよく、寸法は、当技術分野において同様のクラブヘッドおよびクラブに一般的に使用される寸法と一致してもよい。
ゴルフクラブヘッドのいくつかの態様を本明細書に開示する。図1Aおよび1Bおよび2に関する上記のクラブヘッドおよび様々なコンポーネントの記述が、本明細書に記載される他の態様に当てはまることが理解されよう。いくつかの異なる態様が幾何学的ウェイト付け特徴を利用可能であることが認識されよう。幾何学的ウェイト付け特徴は、所望のパフォーマンスを実現するために減少したヘッドウェイトおよび/または再配分されたウェイトを与えることができる。たとえば、クラブヘッド102のヒールおよびトウの後端に向かってより多くのウェイトが置かれうる。本明細書に開示される様々な態様において、ゴルフクラブヘッド102は、離間した脚部を有するボディを有しうるものであり、離間した脚部は、この脚部の間に空隙、空間または間隙を画定する。本明細書のクラブヘッドは、空隙、空間または間隙を画定するように一部分が除去されたと考えられうる。ボディはカバーを含みうるものであり、カバーは、空隙および/または脚部の上に位置しており、ボディの一体的なコンポーネントであっても、別途取り付けられてもよい。特定の態様について、さらなる支持部材および/またはウェイトアセンブリを利用してもよい。調節部材は本明細書に記載のいくつかの態様と共に利用してもよい。
図3〜33は、本発明の局面のクラブヘッドのさらなる態様を開示する。特に、図3〜21は、概して参照番号200で指定される本発明の少なくともいくつかの局面のゴルフクラブヘッドの態様を開示する。ゴルフクラブヘッド200は概してゴルフクラブヘッドボディ202およびカバー204を含む。この特定の態様において、カバー204は、たとえば鋳造法によってクラブヘッドボディ202の一体部分として形成されている。ゴルフクラブヘッド200は、それと対応した幾何学的ウェイト付け特徴を有する。ゴルフクラブヘッド200は概して、前面または打球面208、後部210、トップ212またはクラウン212、ソール214、ヒール216およびトウ218を有する。これらの構造は、図1A、1Bおよび2に関して上述した構造に対応し、打球面208が前面102aに対応し、後部210が後部111に対応し、クラウン212がクラウン102cに対応し、ソール214がソール102dに対応し、ヒール216がヒール109に対応し、トウ218がトウ107に対応することが理解されよう。さらに、ゴルフクラブヘッドボディ202が内部キャビティ219を画定することが理解されよう。
図3〜14に示すように、ゴルフクラブヘッドボディ202はベース部材220ならびに第一の脚部222および第二の脚部224を有する。この態様においてクラブヘッドボディ202は概して一体構造であるため、ベース部材220および脚部222、224は、カバー204から垂下するものとみなされ得る。このようにして、この態様においては概してクラウン212であるカバー204は、本明細書に記載されるようなさらなる構造によってソール214に結着または接続される。ベース部材220は概してヒール216からトウ218まで延び、一つの面に打球面208を画定する。ベース部材220は、内部キャビティ219の一部分を画定することを支援し、例示的態様において、内部キャビティ219は、打球面208の内面から、脚部222、224およびカバー204によって画定された内部区域の端部へと延びる。図面から理解することができるように、打球面208の内面は、内部キャビティ219に面し、かつさらに、第一の脚部222および第二の脚部224によって画定された内部キャビティ219の部分と連絡している。打球面208は、可変フェース構成を利用し、かつクラブヘッドボディ202に別個に接続され得る。可変フェース構成は、参照により本明細書に組み入れられ、その一部とされる米国特許出願第13/211,961号に開示され、記載されている形態の一つをとり得る。図12に示すように、一つの例示的態様において、打球面208は、段状の構成で複数の厚さを有し得、打球面208の中央部分が約3.5ミリメートルの厚さを有し、それが約2.8ミリメートルの厚さを有する中間部分へと段になり、それがさらに、約2.1ミリメートルの厚さを有する外側部分へと段になっている。本発明の原理を逸脱することなく、他の可変フェース厚さ構成が可能である。
図7〜8に示すように、第一の脚部222は、打球面208から離れて延び、第二の脚部224は、打球面208から離れて延びる。第一の脚部222および第二の脚部224は、クラブヘッド200のそれぞれヒール216およびトウ218においてクラブの後部210に向かって延びる。例示的態様において、脚部222、224は、後述する境界区域228からヒール216およびトウ218における後部210に向かって一貫して延びる。したがって、脚部222、224は、境界区域228から外方にクラブヘッド200のヒール216およびトウ218の向かって途切れずに概して直線的配置で延びる。脚部222、224は非直線的配置で延びることもできる。脚部222、224はまた、さらなるウェイト配分およびパフォーマンス特性を達成するために異なる長さに延びることもできる。
クラブヘッド200は幾何学的ウェイト付け特徴を利用し、例示的態様において、第一の脚部222と第二の脚部224との間に空隙226、すなわち空間または隙間が画定されている。したがって、空隙226を形成または画定するためにゴルフクラブヘッド200のこの部分が除去されているとみなされ得る。さらなる例示的態様において、空隙226は概してV字形である。したがって、第一の脚部222および第二の脚部224は互いに向かって近づき、概して境界区域228で突き合う。空隙226は、クラブヘッド200の後部210においてより幅広の寸法を有し、かつクラブヘッド200の中央領域に近接する、概して境界区域228においてより狭い寸法を有する。空隙226はクラブヘッド200の後部210に通じている。一つの例示的態様において、境界区域228は、高さHを有し、かつボディ202の中央部分または領域に近接して配置され、かつベース部支持壁230を画定する。ベース部支持壁230は、空隙226に面する丸みのある面を有し得る。以下さらに詳細に説明するように、第一の脚部222が第一の壁222aを画定し、第二の脚部224が第二の壁224bを画定する。第一の壁222aの近位端がベース部支持壁230の一端に接続し、第二の壁224bの近位端がベース部支持壁230のもう一つの端部に接続する。図面から、ベース部支持壁230が概して垂直な配置でソール面とカバー204の下側との間に延び得ることが理解されよう。例示的態様において、ベース部支持壁230はソール面から垂直軸に対して斜めに延びる。したがって、ベース部支持壁230は、その長手に沿って、クラブヘッドの後部210に向かって、または打球面208に向かって延びることもできる。ベース部支持壁230は、ゴルフクラブヘッド200のソール面と突き合ってリッジ位置を画定し得る。脚部222、224および壁222a、224bは長さが異なることができ、かつまた、異なる長さであり得ることが理解されよう。壁222a、224bの外面が空隙226に面し、かつゴルフクラブヘッド200の外部の一部分を形成するものとみなされ得る。
脚部222と脚部224との間に角度Aが画定され、この角度は、直角、鋭角または鈍角を含め、度数が異なることが可能である。一つの例示的態様において、角度Aは、30度〜100度、より具体的には45度〜90度の一般的範囲であり得る。さらに、角度Aは、ソール214に近い位置からカバーまたはクラウン212の下側に近い位置までで変化し得ることが理解されよう。したがって、図21Bに示すように、角度A1がクラウンの下側の面に(すなわち、垂下する壁とクラウンの下側の面との接合部に)提供され得、角度A2がソールに近接して提供され得る。角度Aはまた、脚部222、224の長手に沿って変化することも可能である。脚部222、224はまた、所望のパフォーマンス特性を提供するために、境界区域228から異なる角度で非対称に延びることもできる。さらに、空隙226およびまた脚部222、224は、中央領域を中心に回動した配置で、たとえば、よりクラブヘッド200の後部ヒールに向けて回動した配置またはよりクラブヘッド200の後部トウに向けて回動した配置で配置されることも可能であることが理解されよう。また、境界区域228は、ゴルフクラブヘッド200のヒール216とトウ218との間の様々な位置に配置されることも可能であることが理解されよう。V字形空隙226が形成されるが、空隙226は、よりU字形に画定された空隙を含む他の形態をとることもでき、ここで境界区域228はより延長されたベース部支持壁230を画定し、ベース部支持壁は、脚部222、224が打球面208に対してある角度で延びる、または概して横向きである場合であっても、脚部222、224を隔てる。ベース部支持壁230は幅が変化し得ることが理解されよう。
そのような構造の場合、内部キャビティ219は打球面208の内面からゴルフクラブヘッド200の後部210まで完全には延びないことが理解されよう。したがって、内部キャビティ219はクラブヘッド200の中央領域の近くで途切れる。さらに、本明細書に記載される幾何学的ウェイト付け特徴が、後部210に近接する幾何学的ウェイト付け特徴の幅が打球面208に近接する幾何学的ウェイト付け特徴の幅よりも大きい、概してV字形であることが理解されよう。
図7〜8にさらに示すように、第一の脚部222は、第一の外側面232を有する第一の壁222aを画定し、第二の脚部224は、第二の外側面234を有する第二の壁224bを画定する。さらに、第一の内側面232aが第一の外側面232とは反対側に画定され、かつ内部キャビティ219に面していることが理解されよう。同様に、第二の内側面234bが第二の外側面234とは反対側に画定され、内部キャビティ219に面している。各側面232、234は、インターフェース区域228に位置する近位端236を有し、クラブ200の後部210に位置する遠位端238をさらに有する。例示的態様において、遠位端238は側面232、234の大部分から内方に延びる。図7〜8から見てとれるように、側面232、234の遠位端238は、内方に延びることにより、遠位端238間のクラブヘッド210の後部210の円弧239の長さを短縮する。これは、ゴルフクラブヘッド200の音特性に対して所望の効果を及ぼすことができる。さらに他の例示的態様において、そのような所望の効果は、遠位端238を外方に延長させ、したがって、遠位端238間の後部210の円弧239を延長させ得る。遠位端238はまた、直線的配置を有し得る。遠位端238のそれぞれの高さはクラブヘッド200の後部210に向かってさらに減少する。図7〜8から見てとれるように、第一の脚部222および第二の脚部224ならびに第一の壁222aおよび第二の壁224bはクラウン212からソール214まで延び、クラウン212とソール214とを接続する。第一の外側面232および第一の内側面232aはクラウン212からソール214まで延びる。第二の外側面234および第二の内側面234bもまた、クラウン212からソール214まで延びる。
図7にさらに示すように、側面232、234および壁222a、224bは、近位端236においてより大きな高さを有し、これらの面は、遠位端238に向かってより小さな高さへと延びる。この高さは概して図7に概略的に示す高さHに対応する。たとえば、ドライバタイプゴルフクラブヘッドの一つの例示的態様において、ベース部支持壁230の近くでカバー204の下側からクラブヘッド200のソールまでの、近位端236における側面232、234の高さは約48〜62ミリメートルである。この高さは、境界区域228に近接する空隙226の深さとみなすことができる。一つの特定のドライバタイプゴルフクラブヘッドにおいて、この高さは約52ミリメートルであり、ゴルフクラブヘッドのフェース中心における打球面高さは約58ミリメートルである。打球面高さFHは、フェース中心において、地面から、概してクラウンと打球面との間の曲率中心によって表されるフェース高さ点までを計測されるという理解のうえ、概して図6に示されている。別の特定のドライバタイプゴルフクラブヘッドにおいて、この高さは約60ミリメートルであり、フェース中心における打球面高さは約62ミリメートルである。フェアウェイタイプゴルフクラブヘッドにおいて、この高さは約33ミリメートルであり、フェース中心における打球面高さは約35ミリメートルである。ハイブリッドタイプゴルフクラブヘッドにおいて、この高さは約33ミリメートルであり、フェース中心における打球面高さは約38ミリメートルである。概して、この高さは、ゴルフクラブヘッドのフェース中心における打球面高さの約85%〜100%であり得る。このような構成は、クラブヘッドの所望のパフォーマンス特性が達成されるようにカバーまたはクラウンの寸法形状を決定することを可能にする。遠位端238に近接するカバー204の下側からソール214までの側面232、234の高さは概して遠位端228において、より小さい。
一つの例示的態様において、各側面232、234は、近位端236から遠位端238に向かって延びる複数のリブ240またはリッジを有する。したがって、側面232、234は、段状の構成または波状起伏を有する。そのような構造は、特定量の剛性をボディ202に付加することを支援する。一つのリブ240を使用することもでき、および一つの脚部222、224だけがリブ240を有することも可能であることが理解されよう。リブ240はさらに、脚部222、224に沿って長さが異なることもでき、かつ脚部222、224に沿って斜めに配置されてもよく、またはより垂直な配置を有してもよい。また、脚部222、224またはゴルフクラブヘッド200の他の部分において他の剛性増強構造を用いることもできる。さらに、例示的態様において、第一の脚部222は概して、第一の側面232と、クラブヘッド200のヒール216を形成するクラブヘッドボディ202とによって画定され、第二の脚部224は概して、第二の側面224と、クラブヘッド200のトウ218を形成するクラブヘッドボディ202とによって画定されることが理解されよう。図面から見てとれるように、クラブヘッドボディ202のソール214は、打球面208に隣接するように、境界区域228におけるクラブヘッド200の中央領域に向けて、第一の脚部222および第二の脚部224の遠位端まで画定され得る。
図7〜9からさらに見てとれるように、例示的態様において、第一の壁222aは、クラブヘッドボディ202から外に、かつ空隙226に面する第一の外側面232を有する。第一の壁222aは、クラブヘッドボディ202の内部キャビティ219に面する第一の内側面232aをさらに有する。例示的態様において、第二の壁224bは、クラブヘッドボディ202から外に、かつ空隙226に面する第二の外側面234を有する。第二の壁224bは、クラブヘッドボディ202の内部キャビティ219に面する第二の内側面234bをさらに有する。壁および面はクラウン212またはカバー204からソール214まで延び、概してこれらの構造を一緒に結着する。
クラブヘッドボディ202は、クラブヘッド200の特徴を改善するためのさらなる内部支持構造を内部キャビティ219中に画定する。構造は、クラブヘッド200のコンポーネントにさらなる支持を提供するために内部キャビティ219中に配置された内部支持部材、ガセットまたはフィンであり得る。したがって、図9に示すように、クラブヘッド200は第一のガセット部材250および第二のガセット部材252を含む。例示的態様において、第一のガセット部材250および第二のガセット部材252は、三角形の部材、特に概して直角三角形の部材であるが、ガセット250、252は、特定の輪郭を付された外側を有し得ることが理解されよう。ガセット250、252は、一定の厚さを有してもよいし、可変性の厚さを有してもよい。第一のガセット部材250は、第一の脚部222の内面および境界区域228の内面に近接して配置されている。特に、第一のガセット部材250は第一の内側面232aの近位端に近接して配置されている。第二のガセット部材252は、第二の脚部224の内面および境界区域228の内面に近接して配置されている。特に、第二のガセット部材252は第二の内側面234bの近位端に近接して配置されている。第一のガセット部材250は、第二のガセット部材252に対して離間した関係にある。特に、第一のガセット部材250は、ベース部支持壁230と第一の脚部222との第一の境界接合部254の近くで接続された一つの側、すなわち第一の側を有し、かつ内部ソール面258に接続された下側、すなわち第二の側を有する。同様に、第二のガセット部材252は、ベース部支持壁230と第二の脚部224との第二の境界接合部256の近くで接続された一つの側、すなわち第一の側を有し、かつ内部ソール面258に接続された下側、すなわち第二の側を有する。ガセット部材250、252は概してベース部支持壁230から打球面208に向かって延びる。ガセット部材250、252を内方に移動させ、ベース部支持壁230の内面上で接続することができることが理解されよう。
図9にさらに示すように、ガセット部材250、252は、境界区域228のベース部支持壁230の一部分上を上に延びる。この距離は異なることができ、かつクラブヘッド200のカバー204の下側の面全体に延びてもよいし、または延びなくてもよい。同様に、ガセット部材250、252は、内部ソール面258の一部分に沿って延びるように寸法決めされており、その距離もまた異なることが可能である。図10および11はガセット部材250、252のさらなる図を示す。例示的態様において、ガセット部材250、252は、図9に矢印によって示すように、打球面208に向かって延びるとき、内部ソール面258上で広がる。図10に示すように、ガセット部材250、252は、ベース部支持壁230の表面上で斜めに垂直に延び得ることが理解されよう。所望により、さらなる支持部材がガセット部材250、252の間に接続されることも可能であることが理解されよう。クラブヘッド200の特定の構成に基づいて、ボール衝突時、クラブヘッド200の部分が、たとえば境界区域228において撓むことが可能であることがわかった。ボール衝突時の音もまた、ゴルフクラブヘッド200の特定の構成によって影響を受ける。
第一のガセット部材250および第二のガセット部材252は、音響特性を含む所望のパフォーマンス特性を与えるために、所望に応じて、境界区域228において剛直性、剛性および負荷強度を付加することに役立ち、屈曲を制限する。増大した耐久性も実現される。ガセット部材250、252はゴルフクラブヘッド200に著しいさらなるウェイトを付加することはない。そのような構造では、ウェイト配分は、ヒール216およびトウ218における後部に向かって移動するようにさらに最大化されうる。また、空隙226の構成も最大化されうる。これらの構造によって、ボール衝突時のゴルフクラブヘッド200の音響特性が所望の周波数レベルにさらに調節される。ガセット部材がソール214の内面に係合しかつそれに沿って延びる場所において、ソール面が概して中実であることに留意されたい。したがって、例示的態様において、他のウェイトポート構造はガセット部材に置かれない。
所望であればさらなるガセット部材が利用されることがあり、あるいは、図示されるものと異なる構成を有するガセット部材が利用することもあることが理解されよう。たとえば、複数のガセット支持部材が、境界区域、または第一の脚部および第二の脚部の内面における異なる場所の周りに広がることがある。ガセット部材250、252は境界接合部254、256よりもむしろ脚部の内面232a、234bにおいて接続されることもある。ガセット部材250、252はクラブヘッドの他の内面に延びかつ接続されることもある。さらには、ガセット部材250、252は、境界フェース区域228を横切ってかつ脚部222、224の内面232a、234bに反して、ゴルフクラブヘッド200の後部に向かって延びるように寸法決めされることがある。ガセット部材250、252は、一つの例示的態様においては金属部材であるが、複合材料を含む他の材料が可能である。ガセット支持部材が鋳造されるか、または同じ形成プロセスにおいてクラブヘッドボディと一体的に形成されることがあることがさらに理解されよう。ガセット支持部材は、別々に形成された後、たとえば溶接、接着剤または他の接続技術によって上記のように接続されてもよい。一つの例示的態様においてガセット部材は三角形の部材として示されるが、ガセット部材は多くの異なる形状およびサイズを有することがある。ガセット部材は所望に応じて特定の切欠部分または輪郭をさらに有することがある。
図8にさらに示すように、境界区域228は、ゴルフクラブヘッド200の打球面208と後部210との間のクラブヘッド200の概して中心部分または中心領域に位置する。クラブヘッド200は、クラブ200の打球面208から後部210までの距離として概して画定される奥行寸法Bを有する(たとえば図2参照)。図15〜17にさらに示すように、ソール面に近接した境界区域228のベース部支持壁230は、打球面208から約「x」の距離に置かれる。あるいは、ソール面に近接した境界区域228のベース部支持壁230は、ゴルフクラブヘッド200の後部210から約「y」の距離に置かれる。代替的に考えると、境界区域228は、打球面208から測定されるクラブ200の奥行Bの約30%〜60%、または打球面208から測定されるクラブ200の奥行Bの40%〜70%の範囲に置かれうる。さらなる例示的態様において、この範囲は、打球面208から測定されるクラブ200の奥行Bの約40%〜50%、または打球面208から測定されるクラブ200の奥行Bの40%〜60%でありうる。ドライバタイプクラブの一つの例示的態様において、奥行全体は約4.365インチであり、打球面208から支持壁230までの距離は約1.875インチである。ドライバタイプクラブの別の例示的態様において、奥行全体は約4.45インチであり、打球面208から支持壁230までの距離は約2.6インチである。フェアウェイウッドタイプゴルフクラブの一つの例示的態様において、奥行全体は約3.375インチであり、打球面208から支持壁230までの距離は約1.5インチである。フェアウェイウッドタイプゴルフクラブの別の例示的態様において、奥行全体は約3.375インチであり、打球面208から支持壁230までの距離は約1.7インチである。ハイブリッドタイプゴルフクラブの一つの例示的態様において、奥行全体は約2.375インチであり、打球面208から支持壁230までの距離は約1.125インチである。ハイブリッドタイプゴルフクラブの別の例示的態様において、奥行全体は約2.375インチであり、打球面208から支持壁230までの距離は約1.25インチである。これらの列挙された寸法から、クラブ200の後部210からベース部支持壁230までの距離yを容易に決定することができる。これらの寸法がさらに、ボール衝突時のクラブヘッドボディの屈曲に対する影響を示し得、ゴルフクラブヘッド200の所望の音響特性に影響しうることがわかった。図15〜17は、ゴルフクラブヘッド200のさらなる代替態様を開示する。図12に示すように、ベース部支持壁230および境界区域228は打球面208のより近くに置かれている。さらに、図13および14において、ベース部支持壁230および境界区域228は打球面208から離れて、クラブヘッド200の後部210のより近くに置かれている。したがって、クラブヘッド200の所望の特性に応じてこれらの態様を利用することができる。
図7〜8にさらに示すように、ベース部220および脚部222、224の外部下面がクラブヘッド200のソール214を概して画定することが理解されよう。打球面208から境界区域228までのベース部220の長さが所望に応じて変動することがあることがさらに理解されよう。第一の脚部および/またはベース部は、クラブヘッド200のヒール216に近接した第一の陥凹区域260を有し、第二の脚部および/またはベース部は、クラブヘッド200のトウ218に近接した第二の陥凹区域262を有する。さらに、第一の陥凹区域260はボア264と連通している。ボア264は、シャフトをたとえばホーゼル104を介してクラブヘッド200に接続するための解除可能で調節可能な接続機構を収容するように寸法決めされている。接続機構がロフト角、フェース角および/またはライ角を調節する能力を有するように構成されうることが理解されよう。接続機構が様々な異なる形態をとることがあり、また、単にシャフトをゴルフクラブヘッドに調節不可能に接続する調節不可能な接続を形成することがあることがさらに理解されよう。解除可能で調節可能な接続機構は調節部材としてさらに考慮されてもよく、さらなる例示的な態様が以下にさらに詳述される。
図8にさらに示すように、ソール214は、その中に画定された移行区域290、すなわち移行面290を有する。移行区域290は、クラブヘッドが空隙区域からソール区域へとシフトするときに役立つ。概して、移行区域290は、第一の壁222aおよび第二の壁224bと、第一の脚部222および第二の脚部224によって画定されるそれぞれのソール面との間の境界に近接して配置され、かつ、そのような構造の間の接合区域をさらに提供する。移行区域290は第一の移行面292および第二の移行面294を有する。第一の移行面292は、第一の壁222aと第一の脚部222のソール面222cとの間で丸みを帯び、それによって、より垂直な第一の壁222aとより水平なソール面222cとの間に、第一の壁222aに対して概して横向きである滑らかな移行を提供している。第一の移行面292は中央セグメント296を有し、中央セグメントは、それから延びる近位セグメント298を有し、かつ、中央セグメント296から近位セグメント298とは反対側に延びる遠位セグメント300をさらに有する。中央セグメント296は、境界区域228に近接して位置し、概して、第一の移行面292の最大幅を有する。近位セグメント298は、打球面208に向かって延び、中央セグメント296から打球面208に向かってテーパ状である。近位セグメント298はある点までテーパ状であるが、近位セグメント298は打球面208に対して概して横向きである。さらに示すように、近位セグメント298は複数のセグメントで構成されている。遠位セグメント300は概して第一の壁222aに沿って延び、また、中央セグメント296からゴルフクラブヘッド200の後部210に向かってテーパ状である。遠位セグメント300は概してゴルフクラブヘッド200の後部ヒール区域まで延びる。第一の移行面292は、近位セグメント298と遠位セグメント300との間に延びる、概して直線のベースライン302を画定する。
第二の移行面294は、第二の壁224と第二の脚部222のソール面224cとの間で丸みを帯び、それによって、より垂直な第二の壁224bとより水平なソール面224cとの間に、第二の壁224aに対して概して横向きである滑らかな移行を提供している。第一の移行面292と同様に、第二の移行面294は中央セグメント304を有し、中央セグメントは、それから延びる近位セグメント306を有し、かつ、中央セグメント304から近位セグメント306とは反対側に延びる遠位セグメント308をさらに有する。中央セグメント304は、境界区域228に近接して位置し、概して、第二の移行面294の最大幅を有する。近位セグメント306は、打球面208に向かって延び、中央セグメント304から打球面208に向かってテーパ状である。近位セグメント306はある点までテーパ状であるが、近位セグメント306は打球面208に対して概して横向きである。さらに示すように、近位セグメント306は複数のセグメントで構成されている。遠位セグメント308は概して第二の壁224bに沿って延び、かつまた、中央セグメント304からゴルフクラブヘッド200の後部210に向かってテーパ状である。遠位セグメント308は概してゴルフクラブヘッド200の後部トウ区域まで延びる。第二の移行面294は、近位セグメント306と遠位セグメント308との間に延びる、概して直線のベースライン310を画定する。
第一の移行面292および第二の移行面294は概して、より垂直に向く壁222a、224bとソール面222c、224cとの間に接合区域を提供する。移行面292、294は概して、凸面、すなわち外方に丸みのある、または輪郭を付された面を含んでもよい。曲率半径、すなわち輪郭は、面の概してカーブした範囲に沿って変化し得、かつ一つの任意の位置において一定の曲率半径であってもよいし、またはそうでなくてもよい。さらに、移行面が概して凹面、すなわち内方に丸みのある、または輪郭を付された面を含み得ることが理解されよう。曲率半径、すなわち輪郭は、面の概してカーブした範囲に沿って変化し得、かつ一つの任意の位置において一定の曲率半径であってもよいし、またはそうでなくてもよい。また、面292、294は、面取りされた構成を有することも可能であることが理解されよう。移行面292、294はまた、必要により、壁とソール面との間でより斜めの平面であってもよく、またはより角ばった構成を有してもよい。また、そのような構成の組み合わせが可能である。移行区域290および面292、294は、面の交わりを減らし、かつより丸みのある、または輪郭を付された構成を提供することが可能である。これらの区域はさらに、クラウン212をソール214に結着することを支援する。一つの例示的態様において、第一の移行面292および第二の移行面294は概して等しい長さを有し、ソール214の表面の大部分に沿って延びる。そのような長さは異なることができ、必要により、移行面292、294のそれぞれの長さが異なることも可能であることが理解されよう。移行面292、294はさらに、ゴルフクラブヘッドの所望の音響特性を達成することを支援する。
図18は、ゴルフクラブヘッド200のソール210の別の図を示す。ソール214は概してソール214の全面にわたって様々な表面の途切れ部を有する。第一の移行面292および第二の移行面294だけでなく、空隙226が設けられている。また、ボア264を有する第一の陥凹区域260および第二の陥凹区域262が設けられている。これらの構造がソール214の表面上に様々な面の途切れ部を提供する。ソール214は、ソール214の表面上に途切れのない区域320をさらに提供する。途切れのない区域320のおおよその境界が、図18に示す仮想線によって示されている。途切れのない区域320は、任意のしるしマーキングを含め、任意の出張り、リッジ、突起、隆起などを有しない。
途切れのない区域320は概して、ベース部区域322ならびにベース部区域322から延びる第一のセグメント324およびベース部区域322から延びる第二のセグメント326を含む。一つの例示的態様において、第一のセグメント324は第二のセグメント326から離間している。特に、第一のセグメント324は第一の移行面292によって第二のセグメント326から離間している。ベース部区域322は、概して打球面208に隣接して配置され、概してヒール216とトウ218との中ほどにある。ベース部区域322は実質的に滑らかな表面を画定し、しるしマーキングを有しないことを含め、表面の途切れ部を有しない。第一のセグメント324はベース部区域322から第一の脚部222に沿って斜めに延びる。例示的態様において、第一のセグメント322は、ボア264を有する第一の凹面260と第一の移行面292との間に配置されている。第一のセグメント324は第一の脚部222に沿って様々な長さに伸びることができる。第一のセグメント324は、図18に概略的に示す、概して打球面208によって画定される平面PLに対して斜めに延びる概して縦方向の軸Lを有する。第一のセグメント324は、経路面を画定するものとみなされ得、かつしるしマーキングを有しないことを含め、表面の途切れ部を有しない。第二のセグメント326は、ベース部区域322から、打球面208から離れかつ空隙226に向かうように延びる。例示的態様において、第二のセグメント326は、境界区域228の近くまで延び、かつ打球面208に対して概して横向きである。第二のセグメント326は、第二の経路面とみなされ得、かつしるしマーキングを有しないことを含め、表面の途切れ部を有しない。途切れのない区域320の特定の位置、形状およびサイズが異なることが可能であることが理解されよう。ベース部材322は、ゴルフクラブの様々なライ角を受け入れるように最大化され得る。途切れのない区域320は概してソール214に沿って滑らかな面を画定する。したがって、途切れのない区域320は、その範囲の至る所で概して滑らかであり、一定であり、変化なく、かつ任意のしるしまたは他のマーキングを有しない表面形態を有する。途切れのない区域320、特に第一のセグメント324および第二のセグメント326は、ゴルフショットに備えるとき、調節部材105と協働して、ゴルファーによる所望のゴルフクラブアライメントを保証する(たとえばゴルファーがゴルフクラブを地に着けるとき)。これを以下さらに詳細に説明する。
図3〜8はカバー204を開示する。説明するように、この態様において、カバー204はクラブヘッドボディ202の一部分として一体的に形成され、クラブヘッド200のクラウン212を概して画定する。カバー204は、クラブヘッドボディ202に接続されかつその一部分を少なくとも覆うように構成されている。カバー204は外部上面に特定の量の湾曲を有しうる。図3〜8に示す例示的態様において、カバー204はクラブヘッドボディ202を実質的に覆うように寸法決めされている。
カバー204は空隙226ならびに第一の脚部222および第二の脚部224を覆う。第一の脚部222および第二の脚部224はカバー204から垂下すると考えられうる。そのような構造では、図4に概して模式的に示すように、カバー204の第一のセグメント270は内部キャビティ219の上に置かれると考えられ得、カバー204の第二のセグメント272は空隙226の上に置かれると考えられうる。例示的態様において、第一のセグメント270の表面積は第二のセグメント272の表面積よりも概して大きい。加えて、第二のセグメント272はクラウン212またはカバー204の全体の領域の一部である。カバー204は、第一の脚部222および第二の脚部224の遠位端の上におよびそれらをちょうど超えた所まで延びる、後部における曲線状の外周を有する。特定の例示的態様において、カバー204は、クラブヘッド200の最外周を有するクラブヘッド200の後部210を画定する。クラブヘッドボディ202が上記で説明した陥凹を伴って形成される場合、カバー204の周辺部分はクラブヘッドボディ202上の陥凹の形状に対応するように寸法決めされる。カバー204の下側表面は空隙226に直面しかつそれと連通している。他の態様に示されるセンサ装着物に加えて、他の構造がこの表面に装着されることがある。空隙226に面するカバー204の下面は、接着剤を介してそこに接着される枠部材を有しうる。耐久性のある結合および振動減衰特性を促進するために、枠は十分な剛性を有し、接着剤は十分な弾性を有する。枠材料は繊維強化プラスチック、金属、プラスチックなどでありうる。接着剤はエポキシ、シリコーン接着剤または3M VHB両面テープであることがある。プラーク部材242またはメダリオン242一つの例示的な態様は、図19の空隙中カバーの下方面に対して締結されている。メダリオン242は、カバー204の下方面で空隙226によって画定される周辺に概して対応する外周を有してもよい。以上述べたように、枠204は、空隙に面する表示をその上に有することがある。説明するように、カバーは、空隙226を完全に収納するようにゴルフクラブのソール表面を包んでもよく、空隙226はクラブヘッド200の上部または下部から見えない。しかし、例示的態様において、カバー204は空隙226および脚部222、224の上に延び、アドレス位置において、ゴルフクラブヘッド200は伝統的なゴルフクラブヘッドの外観を有し、空隙226は見えない。
図3〜9にさらに示すように、カバー204はクラブヘッドボディ202の一部分として一体的に形成されている。一つの例示的態様において、クラブヘッドボディ202は鋳造製造プロセスにおいて形成される。さらなる例示的態様において、クラブヘッドボディ202は完全にチタンから鋳造される。他の金属材料、または複合材料、またはプラスチック射出成形材料、またはこれらの組み合わせが使用されることがあることが理解されよう。特定の材料では、さらなる強度を付加するためにさらなるコーティングプロセスを使用してもよい。また、打球面208がたとえば溶接操作において別途ゴルフクラブヘッドボディ202に接続されることが理解されよう。一体接続を使用しない場合にはボディ202とカバー204との間の代替接続機構を使用してもよいことがさらに理解されよう。カバー204およびクラブヘッドボディ202を、接着剤、セメント、溶接、はんだ付けまたは他の結合もしくは仕上げ技術、機械的コネクタ(ねじ山、ねじ、ナット、ボルトもしくは他のコネクタなどの)、締まり嵌合などによって(直接的にまたは中間部材を介して間接的に)一緒に接続、接合、締結または固定することができる。認識できる通り、カバー204はクラブヘッド200のクラウンを概して形成すると考えられうる。クラブヘッドボディ202の残りの部分は、打球面、およびカバーの下に空隙を画定するように離間した垂下脚部を画定する。カバーは、ゴルフクラブヘッドの残りの場所とは視覚的に異なるように特定の色で仕上げてもよい。
本明細書に記載されるゴルフクラブヘッド200の構造が、向上した特性を有するクラブヘッドを形成するように協働することが理解されよう。空隙の構造は、ヒールおよびトウにおける後部に向かってウェイトをより多く配分する能力を与える。さらなる例示的態様においては、トウおよびヒールにおける後部に向かってウェイトがさらに増大するように製造プロセスにおいて第一の脚部および第二の脚部の肉厚が増大しうる、クラブヘッド200が構築されることがある。脚部の遠位端における肉厚は、トウおよびヒールにおける後部においてウェイトが付加されるように増大しうる。ウェイト部材が脚部の内側で支持されうることがさらに理解されよう。ガセット部材などのさらなる構造は所望の量の剛性および屈曲を与える。得られるクラブヘッドは、向上したパフォーマンス特性および音響特性を与える。
図22〜27は、本発明の少なくともいくつかの局面のクラブヘッドのさらなる態様を開示し、クラブヘッドにはやはり参照番号200が一般的に割り当てられる。図3〜11に示すクラブヘッドの態様と構造の類似性があることから、さらなる特徴および差異は、図22〜27に示すクラブヘッド200に上記の説明が適用可能であるという理解に基づいて説明する。この態様において、ゴルフクラブヘッド202はクラブヘッド200のソール面に収容体またはウェイトポート280を含む。ウェイトポート280は、境界区域228に近接して、特に、空隙226に隣接するベース部支持壁230に置かれる。ウェイトポート280は雌ねじまたは他のさらなる接続構造を有しうる。ウェイト部材282が設けられ、これは複数のパーツ、雄ねじまたは他の接続機構を有しうる。ウェイト部材282は特定のウェイト値を有してもよく、ウェイトポート280内に固着されうる。ウェイト部材282は、ウェイトの調節可能性を与えるように一緒に接続された複数のパーツを含みうる。ウェイトポート270内でウェイト部材282を使用することで、ゴルファーがゴルフクラブのスイングウェイトを所望のようにカスタマイズすることが可能になる。内部支持部材またはガセットはこの態様、特にウェイトポート280において利用されないが、所望であればそのような構造が組み込まれることがあることが理解されよう。
図1〜27に関して本明細書に記載された態様はドライバタイプゴルフクラブヘッドとみなされ得ることが理解されよう。本発明の原理はさらに、フェアウェイウッドおよびハイブリッドゴルフクラブヘッドを含む他のタイプのゴルフクラブヘッドにも当てはまる。図28〜30は、様々なタイプのそのようなゴルフクラブヘッド、たとえばドライバゴルフクラブヘッド、フェアウェイウッドゴルフクラブヘッドおよびハイブリッドゴルフクラブヘッドを開示する。各クラブヘッドは空隙226を画定し、空隙、壁、境界区域などのそれぞれの寸法はクラブヘッドのタイプごとに異なる。各ゴルフクラブヘッドは、上述したような飾り板またはメダリオンを含み得る。
上述したように、本明細書に記載されるゴルフクラブヘッドの幾何学的ウェイト付け特徴は、慣性モーメント(MOI)特性、重心(CG)特性および音響特性を含む、より良いパフォーマンス特性を可能にする構造を提供する。
上述したように、幾何学的ウェイト付け特性は、ウェイトを、概してクラブヘッドのソールの後部から、よりクラブヘッドの後部ヒールおよびクラブヘッドの後部トウに向けて移動させることを考慮している。本発明の一つの例示的態様において、ゴルフクラブヘッド質量の約5%がこのやり方で動かされる。このような構成は、クラブヘッドの重心(CG)を通過する垂直軸(z軸)を中心として高い慣性モーメント(MOI)(Izz)を提供する。より高いMOIを維持することは、オフセンターボール衝突時のボール速度を増し、かつオフセンター衝突によって生じるサイドスピンの影響を減らす。
幾何学的ウェイト付け特徴はまた、より良いCGの配置を可能にする。構造はさらに、クラブヘッド102との衝突時に所望のボールスピンがボールに付与されるような、より良いCGの配置を可能にする。特定の例示的態様において、CGは、衝突時にボールに付与されるスピンの量が減少するように配置される。本明細書に記載される例示的態様において、CGはゴルフクラブヘッド200の内部キャビティ219内に位置する。そのような性質を達成するために、CGは、CGからヘッドの打球面までの垂直距離が最小限になるように前方に移動される。ウェイトがソールの後部から後部ヒールおよび後部トウ区域に移動されるクラブヘッドの構造は、CGをより打球面に近接して移動させることを可能にする。打球面からCGまでの垂直距離がより大きい場合(たとえば、MOIを増すためにウェイトがゴルフクラブヘッドの後部に動かされたとき)、打球面上の衝突位置に関してボールバックスピンおよびボールサイドスピンのより幅広い変化が生じることが見出された。幾何学的ウェイト付け特徴の構造は、ボールバックスピンおよびボールサイドスピンのより効率的な制御が達成される、MOI特性とCG特性との最適なバランスを提供する。その結果、ゴルフクラブヘッド200を用いたときのボールキャリー距離が改善する。
幾何学的ウェイト付け特徴は、ゴルフクラブヘッドのより良い音響特性をさらに提供する。構造は、より高い固有周波数およびより心地よい音を促進する、より補剛された構成を提供する。多くの従来のゴルフクラブヘッド設計において、ヘッドのクラウンは周縁でのみ支持され、それが相対的に低い固有周波数を招き得、ボール衝突時に、より不快な音がゴルファーに対して発される。
本ゴルフクラブヘッド200および本明細書に記載される他の態様に関して詳述したように、本発明の例示的態様において、脚部は、空隙を画定する壁を有し、かつクラウンから一体に垂下し、ソールに付着する。したがって、周縁で支持されることに加えて、クラウンはまた、周縁から内方に離間した位置でも支持される。壁はクラウンに沿ってかなりの距離、すなわちかなりの専有面積をもって延びる。壁の厚さは、厚さが約±10%変化することも可能であるクラブヘッドボディ202の他の構造と同様、約0.7mmであり得る。そのような構成は、クラブヘッドの第一の屈曲時の周波数が高まるとき、より良い音特性を提供する。クラウンとソールとを接続する壁の構成によって提供される増大した剛性のおかげで、ボール衝突時、クラウンのより小さな部分が任意の有意な振幅を放出する。クラウンモードのより高い周波数、およびクラウンが放出するより小さな振幅の量により、クラブヘッドによって創製される音の量は従来のゴルフクラブ設計に比べて減る。創製される音は、従来のゴルフクラブ設計の音よりも強さが小さく、ピッチが高い。したがって、壁は、減音構造とみなすことができる。壁は、クラウンから垂下し、ソールに接続する。壁の内面は内部キャビティ219に対面するが、壁の外面はゴルフクラブヘッドの外部に面する。壁の外面すなわち外部面は空隙に面し、かつクラブヘッドの外部の一部分を形成するものとみなされ得る。壁はさらに、ゴルフクラブヘッドによって画定される最外周内に位置するものとみなされ得る。
さらに、壁は、境界区域228に近い端部から、遠位端がクラブヘッド200の後部へと内方に曲がる点まで延びる主要な長さを有することが理解されよう。図21Aから見てとれるように、第一の壁222aは、ソールにおいて長さL1を画定し、かつまた、クラウンの下側の面において長さL2を画定する。第二の壁224bは、ソールにおいて長さL3を画定し、かつまた、クラウンの下側の面において長さL4を画定する。図21Bに示すように、長さL5は、壁222aと壁224bとの間の最大空隙距離を表す。脚部222、224の遠位端は内方に曲がり、最終的に、図21Bの仮想線および図17に示す態様によって示されるような、より小さな距離だけ離間する状態になることが可能であることが理解されよう(さらに、本明細書に記載されるクラブヘッド態様のいずれが、図17に示すような内方に曲がる端部を利用してもよいことが理解されよう)。それぞれの長さL1〜L5は異なることができ、かつまた、クラブヘッドの様々なタイプごとに異なることも可能である。以下の表1は、本発明の例示的態様の様々なタイプのゴルフクラブヘッドの例示的な壁の長さおよび最大空隙距離を記載する。
本発明のゴルフクラブヘッドの特定の例示的態様が、表1および以下に詳述する他の様々なデータを記載するさらなる表に記載されていることが理解されよう。態様は、ドライバ#1、ドライバ#2、フェアウェイウッド−3W、フェアウェイウッド−5Wおよびハイブリッドを含む。ドライバ#1は、約400〜430cm3の体積を有する、上級者向けの最新のツアータイプドライバであり得る。ドライバ#1ゴルフクラブヘッドは、以下の特徴:約106.6mmの奥行、約114.7mmの長さ、約65.7mmのヘッド高および約60.5mmのフェース高を有する。これらの特徴は、USGA Procedure for Measuring the Club Head Size of Wood Clubs, USGA-TPX 3003に基づいて決定されたものであることが理解されよう。ドライバ#2は、約430〜460cm3の体積を有する、最新のゲームインプルーブメントタイプゴルフクラブであり得る。ドライバ#2ゴルフクラブヘッドは、以下の特徴:約114.5mmの奥行、約119.8mmの長さ、約62.1mmのヘッド高および約59.3mmのフェース高を有する。フェアウェイウッド−3Wは約180〜190cm3の体積を有し得る。フェアウェイウッド−3Wゴルフクラブヘッドは、以下の特徴:約87.8mmの奥行、約101.5mmの長さ、約42.2mmのヘッド高および約37.7mmのフェース高を有する。フェアウェイウッド−5Wは約170〜175cm3の体積を有し得る。フェアウェイウッド−5Wゴルフクラブヘッドは、以下の特徴:約84.9mmの奥行、約99.7mmの長さ、約39.3mmのヘッド高および約35.3mmのフェース高を有する。ハイブリッドゴルフクラブは約120〜125cm3の体積を有し得る。ハイブリッドクラブヘッドは、以下の特徴:約62.3mmの奥行、約101.2mmの長さ、約39mmのヘッド高および約37.8mmのフェース高を有する。
壁222a、224bの長さL1〜L4は、クラウン212とソール214との間に有意な接続長を提供する。クラウン212の下側の面沿いの長さL2、L4は、クラウン212と一体であり、かつクラウン212から垂下する構造の有意な長さをさらに提供する。このような構成は、より良い所望の音響特性を提供する。空隙中の脚部間の最大距離を表す長さL5もまた、所望のパフォーマンス特性を達成するために変化することができ、かつ他のパラメータに対して寸法決めされることが可能である。
図20A〜20Bはゴルフクラブヘッド200のさらなる特徴を開示する。図8に関して詳述したように、ゴルフクラブヘッド200はその中に空隙226を画定する。第一の脚部222の第一の壁222aは、境界区域228からゴルフクラブヘッド200の後部210およびヒール216に向かって延びる。第二の脚部224の第二の壁224bは、境界区域228からゴルフクラブヘッド200の後部210およびトウ218に向かって延びる。さらに示すように、第一の壁222aおよび第二の壁224bはクラウン212とソール214との間に延び、それらを接続する。壁222a、224bの一端は、クラウン212の下側の面に接続され、かつそこからソール214に向かって延びる。壁222a、224bの他端はソール214に接続されている。壁222a、224bは斜めに延び、壁222a、224は、クラウン212の下側の面からソール214まで外方かつ互いから離れる方向に傾斜している、したがってテーパ状である。壁222a、224bは、クラウン212からソール214まで延びるとき、概して広がる。壁222a、224bはクラブヘッドボディ202の周縁から内方に配置されていることが理解されよう。壁222a、224bはテーパ状である、またはいくらか斜めに延びるが、壁222a、224bは概して垂直に向くことが理解されよう。図20Bに示すように、概してクラウン212の下側の面には、概してベース部支持壁230、壁222a、224bおよび壁222a、224bの間のクラウンの円弧によって第一の空隙周囲長さP1が画定されている。図20Aに示すように、概してソール214には、概してベース部支持壁230、壁222a、224bおよび壁222a、224bの間のクラウンの円弧によって第二の空隙周囲長さP2が画定されている。図面から見てとれるように、壁222a、224bはクラウン212の下側からソール214まで外方に傾斜するため、第一の空隙周囲P1は、第二の空隙周囲P2の長さよりも小さい長さを有する。第二の空隙周囲P2は、第一の空隙周囲P1よりも長さが大きい。したがって、空隙周囲は異なることが可能である。第一の空隙周囲P1は、第二の空隙周囲P2の一定の割合とみなすことができる。空隙周囲P1、P2は、他のタイプのゴルフクラブヘッド、たとえばフェアウェイウッドおよびハイブリッドクラブの場合などについても異なることが可能である。壁222a、224bは、ゴルフクラブヘッド200の空隙周囲および所望のパフォーマンス特性に影響する様々な角度で傾斜し、テーパ状であり得ることが理解されよう。したがって、空隙周囲P1、P2は、ゴルフクラブヘッドの所望のパフォーマンス特性に基づいて変化することができる。空隙周囲P1、P2は、空隙を画定するクラブヘッドボディ202の構造的構成に基づいて周囲の主サイドセグメント間に接合区域をさらに画定する。接合部は、凸状または外方に丸みのある輪郭、凹状または内方に丸みにある輪郭、ベベルまたはより角張った、もしくは直線的な角構成を含む、上記と類似した様々な形態をとることができる。
以下の表2は、本発明の例示的態様の様々なタイプのゴルフクラブヘッドの場合の例示的空隙周囲データを記載する。
壁が外方にテーパ状になり、クラウンの下側の面からソールまで広がるため、第一の空隙周囲P1は概して第二の空隙周囲P2よりも小さい。例示的態様において、第一の空隙周囲P1は、第二の空隙周囲P2の一定の割合範囲内であり得る。ドライバ#1ゴルフクラブヘッドの場合、第一の空隙周囲は第二の空隙周囲の約80〜90%であり得、一つの特定の例示的態様において、第一の空隙周囲は第二の空隙周囲の85.6%である。ドライバ#2ゴルフクラブヘッドの場合もまた、第一の空隙周囲は第二の空隙周囲の約80〜90%であり得、一つの特定の例示的態様において、第一の空隙周囲は第二の空隙周囲の85.6%である。フェアウェイウッド−3Wゴルフクラブヘッドの場合、第一の空隙周囲は第二の空隙周囲の約75〜85%であり得、一つの特定の例示的態様において、第一の空隙周囲は第二の空隙周囲の80.9%である。フェアウェイウッド−5Wゴルフクラブヘッドの場合もまた、第一の空隙周囲は第二の空隙周囲の約75〜85%であり得、一つの特定の例示的態様において、第一の空隙周囲は第二の空隙周囲の78.6%である。ハイブリッドゴルフクラブヘッドの場合、第一の空隙周囲は第二の空隙周囲の約80〜90%であり得、一つの特定の例示的態様において、第一の空隙周囲は第二の空隙周囲の87.2%である。さらに、本発明の様々なゴルフクラブヘッドの場合、第一の空隙周囲は第二の空隙周囲の約70〜90%であり得ることが理解されよう。上述した外方にテーパ状の壁の場合、第一の空隙周囲P1を最小化し、それにより、第一の空隙周囲P1によって画定されるクラウン区域を減らすことができる。これは、この区域におけるボール衝突時、高いモード周波数および減少した振幅を提供する。周囲寸法はまた、より小さいソール面積を生じさせる。周囲の寸法の制御は構造的効率を提供し、空隙および補剛壁の恩典が維持される。したがって、空隙構成の全体的特徴は、所望のパフォーマンス特性を達成するように均衡化される。他の態様において、ゴルフクラブヘッドは、第一の空隙周囲P1が第二の空隙周囲P2よりも大きくなるように構成されることが可能であることが理解されよう。
上述したように、ゴルフクラブヘッド200の構造は内部キャビティ219および空隙226を画定する。ゴルフクラブヘッド200および本明細書に記載される他のゴルフクラブヘッド態様は、それに関連する体積を有することが理解されよう。クラブヘッド体積は、United States Golf Association and R&A Rules Limited Procedure For Measuring the Clubhead Size of Wood Clubsを使用して測定され得る。そのような手法において、クラブヘッドの体積は、水押し退け重量法を使用して測定される。さらに、この手法にしたがって、空隙構造および他の空所を粘土または軟塊で埋め、テープで覆って、クラブヘッドのソールの上に滑らかな輪郭を生成してもよいことが理解されよう。クラブヘッド体積はまた、必要により、ゴルフクラブヘッドの三次元モデリングから計算され得る。さらに、内部キャビティ219が容積V1を有することが理解されよう。さらに、空隙226が容積V2を画定し得ることが理解されよう。空隙226の容積は、カバーの下側の面および壁222a、224bによって部分的に画定される。第一の壁および第二の壁ならびにクラウンの円弧の上方への仮想延長が空隙226の上境界を画定し、そのような仮想延長はソール上に滑らかな輪郭を生成する。空隙226の容積V2は、内部キャビティ219の容積V1の一定の割合であるように寸法決めされ得る。上述したように、境界区域228の位置および脚部222、224間の角度は変化することができる。そのような変化は内部キャビティ219および空隙226それぞれの容積V1、V2に影響することができ、それらがさらに、望みどおりゴルフクラブヘッド200のパフォーマンス特性に影響する。
以下の表3は、本発明の例示的態様の様々なタイプのゴルフクラブヘッドの場合の例示的容積データを記載する。
空隙226の容積V2は内部キャビティ219の容積V1の一定の割合範囲内であり得ることが理解されよう。ドライバ#1ゴルフクラブヘッドの場合、空隙容積は内部キャビティ容積の20〜25%であり得、一つの例示的態様において、空隙容積は内部キャビティ容積の21.6%である。ドライバ#2ゴルフクラブヘッドの場合、空隙容積は内部キャビティ容積の15〜20%であり得、一つの例示的態様において、空隙容積は内部キャビティ容積の16.7%である。フェアウェイウッド−3Wゴルフクラブヘッドの場合、空隙容積は内部キャビティ容積の15〜20%であり得、一つの例示的態様において、空隙容積は内部キャビティ容積の19.4%である。フェアウェイウッド−5Wゴルフクラブヘッドの場合、空隙容積は内部キャビティ容積の15〜20%であり得、一つの例示的態様において、空隙容積は内部キャビティ容積の18.8%である。ハイブリッドゴルフクラブヘッドの場合、空隙容積は内部キャビティ容積の15〜20%であり得、一つの例示的態様において、空隙容積は内部キャビティ容積の17.1%である。さらに、本発明の様々なゴルフクラブヘッドの場合、空隙容積は内部キャビティ容積の約15〜25%または、さらなる態様においては、内部キャビティ容積のさらに15〜20%であり得ることが理解されよう。それぞれの容積は、ゴルフクラブの所望のパフォーマンス特性を達成するように寸法決めされる。
前述のように、脚部222、224および壁222a、224bは互いから斜めに延びる。壁222a、224は、クラウンの下側の面からソールまで外方にテーパ状である。そのようなものとして、図21に示すように、角度A1はクラウンの下側の面において画定される。角度A2は概してソールにおいて画定される。以下の表4は、本発明の例示的態様の様々なタイプのゴルフクラブヘッドの場合の例示的角度A1、A2データを記載する。
表1は、壁および最大キャビティ距離に関する代表的な長さに関するデータを含むが、表4は、壁間の角度に関するデータを含む。長さおよび角度は、所望のパフォーマンス特性を達成するために、様々な関係で寸法決めすることが可能であることが理解されよう。
詳述したように、本発明の例示的態様において、ゴルフクラブヘッドのクラウンは概して脚部および空隙を覆う。クラウン、すなわちカバーは、空隙226に対面するセグメント272(図4に概略的に示す)を有する。このセグメントは一定の表面積エリア1を有する。クラウンは、クラウンの残り部分に概して面するホーゼル区域の部分を概して含み得る全表面積エリア2を有し得る。以下の表5は、本発明の例示的態様の様々なタイプのゴルフクラブヘッドの場合の例示的クラウン表面積データ、エリア1、エリア2を記載する。
したがって、空隙に対面するクラウンのセグメントの表面積はクラウンの全表面積の一定の割合であり得る。ドライバ#1ゴルフクラブヘッドの場合、空隙上のクラウンの表面積はクラウンの全表面積の10〜20%であり得、一つの例示的態様において、空隙上のクラウンの表面積はクラウンの全表面積の15.2%である。ドライバ#2ゴルフクラブヘッドの場合もまた、空隙上のクラウンの表面積はクラウンの全表面積の10〜20%であり得、一つの例示的態様において、空隙上のクラウンの表面積はクラウンの全表面積の13.3%である。フェアウェイウッド−3Wおよび5Wゴルフクラブヘッドの場合、空隙上のクラウンの表面積はクラウンの全表面積の10〜20%であり得、一つの例示的態様において、空隙上のクラウンの表面積はクラウンの全表面積の14.2%である。ハイブリッドゴルフクラブヘッドの場合、空隙上のクラウンの表面積はクラウンの全表面積の10〜20%であり得、一つの例示的態様において、空隙上のクラウンの表面積はクラウンの全表面積の16.4%である。さらに、本発明の様々なゴルフクラブヘッドの場合、空隙上のクラウンの表面積は、クラウンの全表面積の10〜25%またはクラウンの全表面積のさらに10〜20%であり得ることが理解されよう。
特定の寸法、特性および/または寸法および特性の範囲が上記いくつかの表および本明細書の他の段落で述べられているが、当業者は、これらの寸法および範囲が本発明の例であることを認識するであろう。本発明を逸脱することなく、たとえば、クラブのタイプ、ユーザの好み、ユーザスイング特性などに依存して、範囲ならびに特定の寸法および特性における多くの変更が使用され得る。そのようなデータはまた、他の所望のクラブパラメータおよびシャフト選択によっても変化し得る。特定の例示的態様において、本明細書に記載されるデータは±10%の範囲で変化し得る。さらに、本明細書に開示されるデータから、さらなるパラメータ、関係、割合などを当業者が容易に決定し、かつ認識することが可能であることが理解されよう。加えて、ゴルフクラブヘッド構造は、本発明の範囲に入るために、本明細書に記載される様々なデータ値のすべてを満たす寸法または特性を有しなければならないわけではない。
図31は、概して参照番号400で指定される、本発明の別のゴルフクラブヘッドを示す。他の態様に関して詳述したように、ゴルフクラブヘッド400はボディ402およびカバー404を有する。ボディ402は、空隙426によって離間した第一の脚部422および第二の脚部424を有する。空隙426は、他の態様と同様に概してV字形である。ゴルフクラブヘッド400は、境界区域428をさらに画定する。カバー404は、ボディ402と一体である、または他のやり方でボディに接続されている。第一の脚部422および第二の脚部424は、境界区域428に向かって互いに近づく。図31〜33のゴルフクラブヘッド400はまた、クラブヘッドの他の態様に関して本明細書で詳述された他の構造および特徴を有してもよいことが理解されよう。
ゴルフクラブヘッド400は、クラブヘッド400のパフォーマンスをさらに改善するためにウェイトアセンブリを利用する。ウェイトアセンブリまたはウェイトは境界区域428と操作可能に対応する。例示的態様において、ヘッド400の境界区域428は、例示的態様においては収容管442の形態にあるレセプタクルまたはレシーバ442を支持する。ウェイトアセンブリのウェイト440は、収容管442によって受けられるように構成されている。図31は、ウェイト440を、管442の中にある状態およびさらに分解状態の両方で示す。ウェイト440は、いくつかの例において、ゴルフクラブヘッド400の中に組み込まれ、かつ、いくつかの態様においては、ゴルフクラブヘッド400中に形成されたV字形空隙426のベース部に配置された収容管442の中に受けられ得る。したがって、図31に示すように、境界区域428は、概して第一の脚部422と第二の脚部424との接合部で収容管442を支持する。第一の脚部422および第二の脚部424は収容管442に近づく。収容管442は概して、カバー404の下側からクラブヘッドボディ402のソール面の近くまで延びる高さを有する。収容管442は、望みどおりに異なる高さを有し得、かつ一端または両端がクラウンの下側またはソールから離間するように取り付けられ得る。ウェイト440は、一端440aが反対側端440bよりも重くてもよく、所望により、ウェイト440を反転させることができることが理解されよう。したがって、クラブヘッド400のパフォーマンス特性を変化させるために、異なるウェイト付け特性および配置が可能である。また、ウェイト440を収容管442の中に固定するために、収容管442中の雌ねじと嵌合するためのねじ込みファスナ444を提供することもできる。
収容管442およびウェイト440は、ウェイト440が収容管442の中に滑り込み得るような対応する形状を有し得る。いくつかの例において、ウェイト440および収容管442は、円柱形、正方形、長方形などであり得る。収容管442は縦軸を有し得、ウェイトは縦軸を有し得る。ウェイト440が管442の中に受けられたとき、縦軸どうしは概して一致し得る。図31に示す態様において、管442の縦軸は、打球面が一定量のロフトを有し得るという理解のうえで、概して垂直かつ打球面に対して概して平行である。収容管442は、ゴルフクラブヘッド400の一つまたは複数の部分と共に一体に形成されてもよいし、または別個の部分として形成され、かつ公知の接続法、たとえば接着剤、機械的ファスナ、スナップ嵌めなどを使用してゴルフクラブヘッド400に接続されてもよい。
図31に示す例において、収容管442は配置において概して垂直である(たとえば、ゴルフクラブヘッドがアドレス位置にあるとき、垂直位置にある)。しかし、本発明を逸脱することなく、様々な他の管配置、位置などが使用され得る。そのような他の配置、位置などを以下さらに詳細に説明する。
収容管442は、単一ウェイト付け部材であってもよいし、または異なるウェイト付け特性または重さ値を有する端部を有してもよいウェイト440を受け得る。たとえば、ウェイト440は、一端440aが反対側端440bよりも重くてもよい。いくつかの態様においては、重い方の端部を、ゴルフクラブヘッドのトップに近接して配置して、第一のウェイト配置を提供してもよいし、または、ゴルフクラブヘッドのボトムに近接して配置して第二のウェイト配置を提供してもよい。異なるウェイト配置はクラブヘッド400のパフォーマンスに影響することが可能である。V字形の空隙426は、ゴルフクラブヘッド400のボディ、ウェイト440などへのより容易なアクセスを許容して、ウェイトを高位置から低位置までより容易に調節し得る。他の構造が空隙426において境界区域と操作可能に対応して、ウェイト部材をその上に取り外し可能に支持することができる。
追加的または代替的に、ウェイト部材440は、互いに解放可能に固着し得る複数のウェイトまたはウェイト440の部分、たとえば一つのピースがもっとも重い三つのピース(たとえば、図Aに仮想線で示す)を含み得る。また、異なるウェイトは異なる重さ値を有し得る。いくつかの例において、重い部材は部材の端部または中央にあることが可能である。本発明を逸脱することなく、ウェイト部材の様々な他の組み合わせを使用し得る。ウェイト部材440の全高は、ねじ込みファスナ444の長さとともに、収容管442の高さに概して一致し得、ウェイト440が管442の中にぴったり嵌まり、かつ使用中、管の中で滑らないようになっている。管442および/またはウェイト440は、所望により、衝撃吸収特徴を有し得ることが理解されよう。
いくつかの態様において、V字形の空隙426のベース部は角を有し得、収容管442がその角に適合し得る。したがって、ウェイト部材440は、収容管442内でウェイト440を調節することにより、ハイブリッド的に、たとえば高/低、前/後に調節され得る。また、複数の収容管442を垂直、水平または角配置で利用することができる。収容管はまた、第一の脚部422および第二の脚部424の表面沿いを含む、境界区域428から離間した位置に配置されてもよい。
V字形空隙426のベース部におけるウェイト440および収容管442の配置は、ゴルフクラブヘッド400の中央領域の近くにある重心の調節を支援し得る。管442中のウェイトを管442の中で集中させると、低い重心または高い重心を提供することができる。ウェイト440はまた、よりニュートラルな重心を提供するように構成されてもよい。ウェイト440の挿入または取出しが、さらなる重量を加えたり、またはゴルフクラブヘッド400の全重量からさらなる重量を除いたりし得、かつ重量を加えたり、または中央領域から重量を除いたりし得、それにより、ゴルフクラブヘッド400のパフォーマンス特性を調節する。管442中でウェイト440によって提供されるそのようなウェイト付け特性は、ボールスピンに変化を提供することにより、ゴルフボール弾道にさらに影響することができる。このウェイト付け特徴は、ボールスピンに約500〜600rpmの変化を提供し得ることがわかった。ボールスピンに影響するように調節可能なウェイト440を管442中に利用し、打出し角およびボール速度を考慮して、ゴルファーは、所望のボール弾道、距離および他の特性を達成するようにゴルフクラブをカスタマイズすることができる。調節可能なウェイト付け特徴はさらに、使用される特定のゴルフボールに関して所望のボールスピンを生じさせるようにクラブヘッド400をカスタマイズするために使用することができる。
図31において利用されているウェイトアセンブリはまた、いくつかの代替形態をとることができる。たとえば、クラブヘッドボディは、第一の脚部および第二の脚部がそれらの間にV字形空隙を画定するように形成され得る。この態様において、空隙はクラブヘッドのクラウンからクラブヘッドのソールまで完全に延びる。空隙に面する脚部の側、すなわち壁は、側面を画定する材料で閉じられてもよいし、または脚部の側面が開放構造を有することもできる。V字形空隙に一致するように同じくV字形であるカバー部材を提供することができる。カバー部材は、トップ部分および垂下する脚部ならびにその中に収容管を画定する構造を有する。収容管は、上記のようにウェイトを受けるように構成されている。カバー部材はV字形空隙の中に配置され、カバー部材のトップ部分がクラブヘッドボディのクラウンに取り付けられる。カバー部材の垂下する脚部はクラブヘッドボディの脚部に対面し、かつまた、クラブヘッドボディの脚部に接続されてもよい。そのようなものとして、クラブヘッドボディは、図31に示すクラブヘッドと同様に形成される。一つの例示的態様において、クラブヘッドボディは、チタンのような鋳造金属ボディである。カバー部材はプラスチック射出成形法で形成される。プラスチックカバー部材は、同じくチタンのような金属から作られているそのような対応する構造とは逆に、クラブヘッドの総重量を減らす。金属質の外観を提供し、かつ部材をさらに強化するために、プラスチックカバー部材上にコーティング処理を利用することもできる。さらに、さらなるウェイト部材を利用する、本明細書に記載された様々な態様において、ウェイト部材は、ゴルフクラブヘッドまたはヘッドの部分の残りよりも重い材料であり得ることが理解されよう。他の例示的態様において、ウェイト部材は、ゴルフクラブヘッドまたはその部分の残りと同じ材料でできていてもよい。特定の例示的態様において、ウェイト部材は、鋼、アルミニウム、チタン、マグネシウム、タングステン、グラファイトまたは複合材料ならびにそれらの合金および/または組み合わせで形成され得る。
図32および33は、図31に類似した別のウェイト配置を示す。類似したコンポーネントを指定するために類似した参照番号を利用する。ゴルフクラブヘッド400は、ゴルフクラブヘッドの後部にV字形空隙426を画定するクラブヘッドボディ402を含み得る。クラブヘッドボディ400は、空隙426を画定する離間した一対の脚部422、424を有し、その空隙中で脚部422、424は近づき、クラブヘッドボディ402中に境界区域428が画定されている。さらに、ゴルフクラブヘッド400は、境界区域または概してゴルフクラブヘッドの中央領域もしくはその近くに(たとえばV字形空隙426のベース部に)配置されたウェイト440を含み得る。ウェイトアセンブリまたはウェイトは境界区域と操作可能に対応している。図31の配置と同様に、ウェイトは円柱形であり得、かつ例示的態様においては、レシーバ、たとえば収容管442中に受けられ得る。
図31に関して上述した配置と同様に、ウェイトは、異なるウェイト付け特性または重さ値を有する端部を有し得る。たとえば、一端440aが他端440bよりも重くてもよい。さらなる重量は、端部440aがウェイト440のより大きな部分であることによってもよいし(図32に示すように)、またはウェイトを形成するために使用される材料が端部ごとに異なってもよい。ウェイト440と対応するウェイト配分を調節するために、ウェイト440を収容管442から取り出し、かつ回動または反転させ得る。すなわち、重い方の端部が収容管422の上寄り部分の近く(たとえば、ゴルフクラブヘッドのソールの近く)であってもよいし、または重い方の端部がゴルフクラブヘッド400のトップまたはクラウンに近接するようにウェイト440を反転させてもよい。
追加的または代替的に、ウェイトは、上記のように、異なる重量特性を有する複数のウェイト部分で構成され得る。たとえば、部分440aおよび440bは、ウェイト配分を調節し、それにより、ゴルフクラブヘッド400のパフォーマンス特性を調節するために複数の構成で一緒に接続され得るウェイト440の別々の部分であり得る。図32には二つのウェイト部分が示されているが、所望により、ウェイト440を形成するために三つ以上の部分が使用されてもよい。
いくつかの例において、収容管442は、ウェイト440を収容管442内に固定するためのファスナ444を含んでもよい。たとえば、ウェイト440が挿入されたのちウェイト440の配置を維持するために、スクリューまたは他のねじ込みファスナ444が収容管442の中に挿入されてもよい。収容管442は、ねじ込みファスナ444を受けるための嵌合するねじを有する。ウェイトを取り出す、または調節するためには、ファスナ444を取り出したのち、ウェイト440を取り出し得る。上述した態様と同様に、ウェイト440およびファスナ444へのアクセスは、ゴルフクラブヘッド400の後部に形成された空隙426を介して成され得る。いくつかの他の代替態様において、ウェイト440を管440の中に固定することも可能であることが理解されよう。
追加的または代替的に、ウェイト440はねじ込みファスナ450に螺着または接続されて、ねじの調節が収容管442内でウェイト440を動かすようにし得る。たとえば、ねじ込みファスナ450の回転がファスナ450を収容管442内で上下動させ得る。すると、ファスナ450に接続されたウェイト440もまた、ねじ込みファスナ450とともに上下動し得る。図32および33にさらに示すように、収容管442の露出面が、クラブヘッドの外から管442の中のウェイト440を見ることを可能にする窓460を有してもよい。ウェイト440は、提供された特定のウェイト付け配置の容易な判定を可能にするためのしるしを付されてもよい。しるしは、言葉および色またはそれらの組み合わせを含むが、それらに限定されるわけではない多様な異なる形態で提供され得る。
収容管を含む上述の態様は概して、収容管の外部が露出している状態を示すが、本発明を逸脱することなく、収容管はゴルフクラブヘッドの後方部分内に閉じ込められてもよい。たとえば、ゴルフクラブヘッドの境界区域が収容管またはウェイト部材を受けるための他の構造を完全に閉じ込めてもよい。
さらに、本発明の例示的態様において調節部材105を利用し得ることが理解されよう。調節部材105は、ゴルフクラブヘッドに操作可能に接続され、かつゴルフクラブヘッドの特定のパラメータ、たとえばロフト角、フェース角および/またはライ角を調節することができる。他のパラメータも調節することができる。調節部材105は、本明細書に記載される態様のいずれに利用することも可能であることが理解されよう。
図34A〜46Cは、本発明のクラブヘッドとともに利用される、概して参照番号105で指定される調節部材の一つの例示的態様を開示する。調節部材105は、ロフト角およびフェース角のような二つのパラメータを調節することができるホーゼルベース部の部材である。調節部材105は、以下さらに詳細に説明するように、ゴルフクラブヘッド200のホーゼル104の中に受けられ、かつゴルフクラブヘッド200のボア264(図8)中のさらなる接続構造と協働する。
図34A〜46Cは、本発明の例の、ゴルフクラブヘッドとシャフトとの間の調節部材105または解放可能な接続104を示す。これらの図において、ゴルフクラブヘッドは概して概略的に示されており、上記図1〜33に記載されたゴルフクラブヘッド100、200、400のいずれも、本明細書に記載された調節部材105とともに利用することができることが理解されよう。
図35Aは、調節部材/解放可能な接続105の分解図を示す。図35Aに示すように、ゴルフクラブヘッド200とシャフト106との間のこの解放可能な接続105は、シャフトアダプタ500、ホーゼルアダプタ600およびホーゼルリング700を含む。概して、ホーゼルリング700は、ゴルフクラブヘッド200中のクラブヘッドチャンバまたはボア264と係合するように構成され、ホーゼルアダプタ600は、ロックリング700およびゴルフクラブヘッド200に係合するように構成され、シャフトアダプタ500は、ホーゼルアダプタ600に係合するように構成され、シャフト106は、シャフトアダプタ500と係合するように構成されている。これらの例示的コンポーネント/パーツの係合の詳細を以下さらに詳細に説明する。
解放可能な接続105は、以下に説明するように、二つの異なるスリーブ、シャフトアダプタ500およびホーゼルアダプタ600を含む。これら二つの異なるスリーブは、二つの異なるクラブヘッドパラメータを独立して調節する能力を提供する。加えて、本発明の局面にしたがって、一つのスリーブを利用して、シャフトアダプタ500またはホーゼルアダプタ600のいずれかが除かれて、ゴルフクラブヘッド200の他のパラメータまたは特性を実質的に変化させずに(または最小限しか変化させずに)一つのクラブヘッドパラメータだけを他のパラメータまたは特性から独立して調節し得るようにしてもよい。別の態様においては、シャフトアダプタ500またはホーゼルアダプタ600のいずれか一方が、軸外れまたは斜めのボアを含んでもよく、シャフトアダプタ500またはホーゼルアダプタ600の他方が、軸外れまたは斜めのボアを含まなくてもよい。加えて、本発明の局面にしたがって、二つの異なるスリーブ500、600が軸外れまたは斜めのボアとともに利用されてもよいが、それらは、ゴルフクラブヘッドの他のパラメータまたは特性を実質的に変化させずに(または最小限しか変化させずに)一つのクラブヘッドパラメータを独立して調節する能力を提供し得る。この態様の場合、一つのクラブヘッドパラメータだけを他のパラメータまたは特性から独立して調節し得る。これらの調節のそれぞれに関して、二つの異なるクラブヘッドパラメータを独立して調節するのか、または一つのクラブヘッドパラメータを調節するのかにかかわらず、ゴルフクラブヘッドの他のパラメータまたは特性の変化は実質的に(または最小限しか)あり得ない。
この例示的態様においては、シャフトアダプタ500および/またはホーゼルアダプタ600を様々な配置形態に回動させるために、シャフトアダプタ500またはホーゼルアダプタ600のいずれをもクラブヘッド200から取り出す必要はない。シャフトアダプタ500およびホーゼルアダプタ600は解放可能な接続105内に閉じ込まれたままである(たとえば図41A〜44を参照)。この閉じ込み特徴を達成するための一つの例示的態様において、シャフトアダプタ500はストップリング501を含み得る。ストップリング501は圧縮Oリングの形態であり得る。本発明を逸脱することなく、ストップリング501はまた、Cクリップのような他の機械的特徴であってもよい。このストップリング501は、ホーゼルアダプタ600をクラブヘッド200から取り出すことなくシャフトアダプタ500から係合解除することを可能にし、それによってホーゼルアダプタ600および/またはシャフトアダプタ500をクラブヘッド200から取り出すことなく回動させることを可能にする。クラブヘッド200の配置形態を回動および/または変更するためにはシャフトアダプタ500および/またはホーゼルアダプタ600をクラブヘッド102から取り出す必要があり得る、閉じ込み特徴を利用しない他の態様が考えられ得る。
図35Aおよび35Bは解放可能な接続105の分解図を示す。概して、ホーゼルリング700は、ゴルフクラブヘッド200中のクラブヘッドボア264と係合するように構成され、ホーゼルアダプタ600は、ホーゼルリング700およびゴルフクラブヘッド200に係合するように構成され、シャフトアダプタ500は、ホーゼルアダプタ600に係合するように構成され、シャフト106は、シャフトアダプタ500と係合するように構成されている。これらの例示的なコンポーネント/パーツの係合の詳細を以下さらに詳細に説明する。
図36A〜36Dに示すように、シャフトアダプタ500は、第一端504および反対側の第二端506を有する概して円柱形のボディ502を含む。第一端504は、ゴルフクラブシャフト106の端部を受けるための円柱形内部チャンバ508への開口を画定する。第二端506は、以下さらに詳細に説明するように、シャフトアダプタ500をクラブヘッドボディ202に確実に係合させることを支援する固定構造(たとえば、この例示的構造においてはねじ穴510)を含む。加えて、第二端506はストップリング505を含む。ストップリング505はシャフトアダプタ500の第二端506から半径方向に延び得る。ストップリング505は、シャフトアダプタ500と係合したホーゼルアダプタ600を止め、かつ保持し得るが、それによってホーゼルアダプタ600および/またはシャフトアダプタ500をゴルフクラブヘッド200から取り出すことなくそれらの調節および回動を許し得る。ストップリング505は、シャフトアダプタ500と一体であってもよい、すなわち、シャフトアダプタ500の第二端506から半径方向に延びるように、シャフトアダプタ500の一部として形成されてもよい、および/またはシャフトアダプタ500の一部であってもよい。加えて、ストップリング505は、シャフトアダプタ500の第二端506の周囲に半径方向に延びるチャネル507に嵌まり込む別個の圧縮Oリングであってもよい。別個のストップリング505(圧縮Oリング)はゴムまたは金属材料であり得る。
図示するように、シャフトアダプタ500の第一端504の少なくとも一部分は第一の回動阻止構造512を含む。本発明を逸脱することなく多様な回動阻止構造を提供し得るが、この例示的構造において、回動阻止構造512は、シャフトアダプタ500の外面の縦軸526の一部分に沿って延びるスプライン512aを構成する。シャフトアダプタ500のスプライン512aは、シャフトアダプタが嵌め込まれる部材(たとえば、以下さらに詳細に説明するように、ホーゼルアダプタ)に対するシャフトアダプタ500の回動を阻止し得る。本発明を逸脱することなく多様な回動阻止構造を使用し得る。これらのスプラインとホーゼルアダプタの円柱形内部との間の相互作用を以下さらに説明する。本発明を逸脱することなく、他のスプライン配置形態を利用し得る。
第一の回動阻止構造512は、ホーゼルアダプタ600を第一の回動阻止構造512から係合解除し、シャフトアダプタ500上に捕らえられた状態ででも回動させることができるよう、シャフトアダプタ500の長さに沿って延び得る。
図36Aおよび36Bはさらに、シャフトアダプタ200の第一端504が拡大部分514を含むことを示す。拡大部分514は、シャフトアダプタ500がホーゼルアダプタ600およびクラブヘッドボディ202の中に延びることを防ぐストップを提供し、かつ、シャフトアダプタ500をホーゼルアダプタ600およびクラブヘッドボディ202に固定するための強固なベースを提供する。また、第一端504の外形は、シャフト106、ホーゼルアダプタ600およびゴルフクラブヘッド200の間の滑らかな移行ならびに従来の美的外観を提供するようにテーパ状であり得る。
この例示的なシャフトアダプタ500の他の特徴は、たとえば図36Cに示すような、シャフト106が中に受けられる「軸外れ」または斜めのボアホールまたは内部チャンバ508を含み得る。より具体的には、この図示される例において、シャフトアダプタ500の円柱形外面は第一の軸方向に延び、ボアホール508の円柱形内面は、第一の軸方向とは異なる第二の軸方向に延び、それによってシャフトアダプタオフセット角を形成している。このようにして、シャフトアダプタ500の外部は、ホーゼルアダプタ600の内部および開口の軸方向に一致する一定の軸方向を維持するが、シャフト106は、クラブヘッド200およびホーゼルアダプタ600から、クラブヘッド200、ホーゼルアダプタ600およびクラブヘッド200の打球面208に対して異なる、かつ調節可能な角度で離れて延びる。この所与の例において、シャフト位置および/または角度はゴルフクラブヘッド200の所与のフェース角と対応する。一つの回動位置がニュートラルフェースであり得、一つの回動位置がオープンフェースであり得、一つの回動位置がクローズフェースであり得る。本発明を逸脱することなく、他の回動位置を利用し得る。シャフト位置および/またはフェース角は、たとえばホーゼルアダプタ600およびクラブヘッドホーゼル104に対してシャフトアダプタ500を回動させることによって調節され得る。
本発明のいくつかの例にしたがって、第一の軸方向と第二の軸方向との間には任意の所望のシャフトアダプタオフセット角を維持し得るが、このシャフトアダプタオフセット角またはフェース角調節は、0.25度〜10度の間、いくつかの例において0.5度〜8度の間、0.75度〜6度の間またはさらに1度〜4度の間であり得る。本発明のより具体的な例において、シャフトアダプタオフセット角またはフェース角調節は約1.5度オフセットまたは2.0度オフセットされ得る。
図37A〜37Eは本発明の例示的なホーゼルアダプタ600を示す。図示するように、ホーゼルアダプタ600は概して円柱形である。ホーゼルアダプタ600は第一端604および反対側の第二端606を有する。第一端604は、シャフトアダプタ500を受けるためのボアホール608への開口を画定する。第一端604内かつボアホール608の内面に沿って、第一端604は、シャフトアダプタ500上の第一の回動阻止構造512と係合する(たとえば、回動に対して連結的なやり方で)ように構成された第二の回動阻止構造612を含む。
図37Cに示すように、ホーゼルアダプタ600の第一端604の内部の少なくとも一部分は第二の回動阻止構造612を含む。本発明を逸脱することなく多様な回動阻止構造を提供し得るが、この例示的構造において、第二の回動阻止構造612は、内部縦軸に沿って延びるスプライン612aを構成する。ホーゼルアダプタ600のスプライン612aは、シャフトアダプタが嵌め込まれるホーゼルアダプタ600に対する(そして、最終的にはゴルフクラブヘッドに対する)シャフトアダプタ500の回動を阻止し得る。ホーゼルアダプタ600のスプライン612aおよびシャフトアダプタ500のスプライン512aは、互いに相互作用し、それによってホーゼルアダプタ600内のシャフトアダプタ500の回動の段数を制限するように構成され得る。これを以下さらに説明する。
この例示的なホーゼルアダプタ600の他の特徴は、たとえば図37Cに示すような、シャフトアダプタ200が中に受けられる「軸外れ」または斜めのボアホールまたは内部チャンバ608を含み得る。より具体的には、この図示される例において、ホーゼルアダプタ600の円柱形外面は第一の軸方向に延び、ボアホール308の円柱形内面は、第一の軸方向とは異なる第二の軸方向に延び、それによってホーゼルアダプタオフセット角を形成している。このようにして、ホーゼルアダプタ600の外部は、クラブヘッドチャンバまたはボア264およびホーゼルリング700の内部ならびに開口の軸方向に一致する一定の軸方向を維持するが、シャフトアダプタ500(ひいてはシャフト106)は、クラブヘッド200から、クラブヘッド200、ホーゼルアダプタ600およびゴルフクラブヘッド200の打球面208に対して異なる、かつ調節可能な角度で離れて延びる。この所与の例において、シャフト位置および/または角度は所与のロフト角と対応する。ロフト角の回動位置は、約7.5度から始めて12.5度までのロフト角によって画定され得る。本発明を逸脱することなく、より低いロフト角およびより高いロフト角の同様な配置形態を利用し得る。クラブヘッド位置および/またはロフト角は、たとえばホーゼルリング700およびクラブヘッド200に対してホーゼルアダプタ600を回動させることによって調節され得る。
本発明のいくつかの例にしたがって、第一の軸方向と第二の軸方向との間には任意の所望のホーゼルアダプタオフセット角を維持し得るが、このホーゼルアダプタオフセット角またはフェース角調節は、0.25度〜10度の間、いくつかの例において0.5度〜8度の間、0.75度〜6度の間またはさらに1度〜4度の間であり得る。本発明のより具体的な例において、ホーゼルアダプタオフセット角またはフェース角調節は約1度または0.5度オフセットされ得る。
ホーゼルアダプタ600の第二端606は、固定部材808を受けるための第二の開口610を画定する。概して、第二の開口610は、固定部材808が第二の開口610を自由に通過してシャフトアダプタ500中のねじ穴510と係合することができるようにサイズ決めされる。または、必要により、固定部材808はまた、第二の開口610においてホーゼルアダプタ600と係合してもよい(たとえば、第二の開口610が、固定部材808に設けられたねじと係合するねじを含んでもよい)。固定部材808はまた、球面座金808Aおよびねじ保定装置408Bを含み得る。
図38Bに示すように、球面座金808Aは、ねじボルト部材808のヘッドと嵌合または係合する側に凸面830を有し得る。加えて、ねじボルト部材808のヘッドは、球面座金808Aの凸面830と嵌合する凹面832を有し得る。この凸凹面830−832嵌合が、ねじボルト部材808および解放可能な接続105の残りに関して軸外れスリーブが起こし得る回動を支援し、それからの整合ミスを許容する。
図35Aに示すように、固定システムはまた、ねじ保定装置808Bを含み得る。ねじ保定装置808Bはクラブヘッドチャンバ264中に位置し得る。加えて、ねじ保定装置808Bは、ねじ保定装置が、ボア264中に配置された取り付けプレート810よりも大きくなるようにサイズ決めされ得る。ねじ保定装置808Bは、ねじボルト部材808を保定し、ねじボルト部材808がクラブヘッド200から抜け落ちることを許さない。
ホーゼルアダプタ600はまた、ゴルフクラブヘッド200に対して非回動可能であり得る。図37Aおよび37B図に示すように、ホーゼルアダプタ300の外面602に沿う第一端604の外部は、ホーゼルリング700上の第四の回動阻止構造712と係合する(たとえば、回動に対して連結的なやり方で)ように構成された第三の回動阻止構造622を含む。図示するように、ホーゼルアダプタ600の第一端604の少なくとも一部分は、ホーゼルアダプタ600の外面602上の第三の回動阻止構造622を含む。本発明を逸脱することなく多様な回動阻止構造を提供し得るが、この例示的構造において、回動阻止構造622は、ホーゼルアダプタ600の外面の縦軸に沿って延びるスプライン622aを構成する。ホーゼルアダプタ600の外面上のスプライン622aは、ホーゼルアダプタが嵌め込まれる部材(たとえば、以下さらに詳細に説明するように、クラブヘッドまたはホーゼルリング700)に対するホーゼルアダプタ600の回動を阻止し得る。第三の回動阻止構造622は、ホーゼルアダプタ600の縦方向全長に沿って延び得る。
図37Aおよび37Bはさらに、ホーゼルアダプタ600の第一端604が拡大部分618を含むことを示す。拡大部分618は、ホーゼルアダプタ600がクラブヘッドボディ202の中に延びることを防ぐストップを提供し、かつ、ホーゼルアダプタ600をクラブヘッドボディ202に固定するための強固なベースを提供する。また、第一端604の外形は、シャフト106とクラブヘッド200との間の滑らかな移行および従来の美的外観を提供するようにテーパ状であり得る。
本発明を逸脱することなく、ホーゼルアダプタ600は、任意の所望の材料および任意の所望の数の独立したパーツから作られ得る。この図示される例においては、ホーゼルアダプタ600全体が、金属または金属合金、プラスチックなどのような従来の材料から一体1ピース構造として作られている。本発明の少なくともいくつかの例示的構造において、ホーゼルアダプタ600は、チタン、アルミニウム、マグネシウム、鋼または他の金属もしくは金属合金材料から作られる。加えて、ホーゼルアダプタ600は、自己強化ポリプロピレン(SRP)、たとえばPrimoSpire(登録商標)SRPから作られてもよい。本発明を逸脱することなく、ボアおよび/または表面構造(たとえばスプライン612a、スプライン622aおよび拡大部分618)は、当技術分野において一般に公知であり、および/または使用されている製造法、たとえばドリル加工、タッピング、機械加工、旋盤加工、押出し、研削、鋳造、成形などを含む任意の所望のやり方で材料中に製造され得る。シャフトアダプタ500およびホーゼルアダプタ600ならびの他の任意のパーツは、金属もしくはプラスチックまたは他の適当な材料の任意の組み合わせであってもよい。たとえば、ホーゼルアダプタ600は高強度プラスチックであってもよく、一方でシャフトアダプタ500は金属製である。本発明を逸脱することなく、他の組み合わせを利用し得る。
例示的なホーゼルリング700が図35Aおよび35Bに示されている。図示するように、ホーゼルリング700は概して円柱形である。ボアホール708の内側に沿って、ホーゼルリング700は、ホーゼルアダプタ600上の第三の回動阻止構造622と係合する(たとえば、回動に対して連結的なやり方で)ように構成された第四の回動阻止構造712を含む。ホーゼルリング700の内部の少なくとも一部分は第四の回動阻止構造712を含む。本発明を逸脱することなく多様な回動阻止構造を提供し得るが、この例示的構造において、第四の回動阻止構造712は、内部縦軸に沿って延びるスプライン712aを構成する。ホーゼルリング700のスプライン712aは、ホーゼルアダプタが嵌め込まれるクラブヘッド200に対するホーゼルアダプタ600の回動を阻止し得る。ホーゼルリング700のスプライン712aおよびホーゼルアダプタ600の外部スプライン622aは、互いに相互作用し、それによってホーゼルリング700内のホーゼルアダプタ600の回動の段数を制限するように構成され得る。この相互作用を以下さらに説明する。
ホーゼルリング700はまた、ゴルフクラブヘッド200に対して非回動可能であり得る。例示的態様において、ホーゼルリング700は、当技術分野において公知である、および/または使用されている任意の手段、たとえば接着剤、グルー、エポキシ樹脂、セメント、溶接、ろう付け、はんだ付けまたは他の融着技術などによってクラブヘッドチャンバ264に固定され得る。図35Aは、クラブヘッドチャンバ264中でクラブヘッド200に固定されたホーゼルリング700を示す。加えて、ホーゼルリング700はクラブヘッド200の一体部分であってもよく、その場合、ホーゼルリング700はクラブヘッドチャンバ264中に成形され得る。
本発明を逸脱することなく、ホーゼルリング700は、任意の所望の材料および任意の所望の数の独立したパーツから作られ得る。この図示される例においては、ホーゼルリング700全体が、金属または金属合金、プラスチックなどのような従来の材料から一体1ピース構造として作られている。本発明の少なくともいくつかの例示的構造において、ホーゼルリング700は、チタン、アルミニウム、マグネシウム、鋼または他の金属もしくは金属合金材料から作られる。本発明を逸脱することなく、ボアおよび/または表面構造(たとえばスプライン712a)は、当技術分野において一般に公知である、および/または使用されている製造法、たとえばドリル加工、タッピング、機械加工、旋盤加工、押出し、研削、鋳造、成形などを含む任意の所望のやり方で材料中に製造され得る。
図38A〜40は、一緒に嵌合されたすべてのコンポーネントを示す調節部材/解放可能な接続105を示す。加えて、図35A、35B、38A、39および40に示すように、調節部材/解放可能な接続105はまた、シャフトリング107を含み得る。シャフトリング107は、シャフト106からシャフトアダプタ500までの滑らかな移行を提供し得る。
以下、図35Aに関連して、シャフトアダプタ500(およびその取り付けられたシャフト106)およびホーゼルアダプタ600の回動位置の調節をさらに詳細に説明する。ホーゼルアダプタ600に対するシャフトアダプタ200の回動位置の変更は、ゴルフクラブ全体の様々なパラメータ、たとえばロフト角、フェース角またはライ角の一つまたは複数を調節し得る。図35A〜40に示すような例示的態様において、ホーゼルアダプタ600に対するシャフトアダプタ200の回動位置の変更はフェース角を調節し得る。クラブヘッド200の他のパラメータ、たとえばインセット距離、オフセット距離、フェードバイアス、ドローバイアスなどが調節可能であるように設計されてもよい。加えて、ホーゼルリング700およびクラブヘッド200に対するホーゼルアダプタ600の回動位置の変更はゴルフクラブ全体の様々なパラメータの一つまたは複数を調節し得る。図35A〜40に示す例示的態様において、ホーゼルリング700およびクラブヘッド200に対するホーゼルアダプタ600の回動位置の変更はロフト角を調節し得る。これらの特定の態様において、シャフトアダプタ500およびホーゼルアダプタ600は、それらがフェース角(シャフトアダプタ500)およびロフト角(ホーゼルアダプタ600)を独立的に調節することを可能にする独立した軸外れボアを有する。
ユーザがクラブヘッド200の「設定」(たとえば、シャフト106に対するクラブヘッドボディ202の位置および/または配向)を容易に識別することを可能にするために、シャフト106、シャフトアダプタ500、ホーゼルアダプタ600および/またはクラブヘッド200のいずれかまたはすべてがマーキングまたはインジケータもしくは他のしるしを含み得る。図36Aおよび36Bはシャフトアダプタ500上(たとえば拡大部分514上)のインジケータ520を示す。図37Aおよび37Bはホーゼルアダプタ300上(たとえば拡大部分318上)のインジケータ620を示す。様々なインジケータの相対的位置に注目することにより、クラブフィッタまたは他のユーザは、クラブヘッドボディ202およびその打球面208に対するシャフト106の位置を容易に決定し、知ることができる。必要により、インジケータ(たとえばインジケータ520または620)は、特定の量的情報、たとえば具体的に特定されたロフト角およびフェース角と対応してもよいし、および/またはそれらを含んでもよい。
ゴルフクラブ調節可能設計は、概して、ゴルフクラブヘッド200の特定の調節可能性を考慮する嵌合パーツおよび協働係合面を含むものであった。しかし、これらの本設計は、ロフト角、フェース角およびライ角に関して考え得る多くの調節可能な組み合わせを提供する。この調節可能性はいくつかの恩典をゴルファーに提供するが、ゴルファーへの数多くのオプションはまた、ゴルファーを混乱させ、ゴルファーにとって面倒である可能性がある。特定の例示的態様において、本設計、具体的には様々な回動阻止構造のスプライン配置形態は、ゴルファーにとってより使いやすい、調節可能性オプションの限られたセットを提供する。たとえば、調節可能性は、三つの異なる調節可能なロフト角および三つの異なる調節可能なフェース角だけに限定され得る。ロフト角は7.5度から12.5度まで異なり得る。フェース角は概して、ニュートラル、オープンおよびクローズと呼ばれ得る。したがって、各クラブヘッドは、限られた数の回動可能位置、たとえば全部で九つの異なるフェース角およびロフト角配置形態を有する。回動阻止構造の配置形態は、シャフトアダプタ500およびホーゼルアダプタ600の回動位置を制限して、ゴルファーにとってより簡単で効率化された調節特徴を提供する。したがって、本明細書における図面および記載から、様々なスプライン配置形態は、特定の位置は所望の調節を提供することを許されるが、さらなる位置は調節可能性オプションを特定的に制限することを阻止される(たとえば、それぞれのスプラインが一緒に嵌合することができない)ように構造化された係合面を有する。したがって、シャフトアダプタ500、ホーゼルアダプタ600およびホーゼルリング700のそれぞれのスプライン配置形態は、コンポーネント間の協働的嵌合および係合を阻止する面を画定する。
別の例示的なオプションセットは、四つの異なる調節可能なロフト角および三つの異なる調節可能なフェース角を使用し、それによって全部で12の異なるフェース角およびロフト角配置形態を有するクラブヘッドを創製することである。別の例示的なオプションセットは、五つの異なる調節可能なロフト角および三つの異なる調節可能なフェース角を使用し、それによって全部で15の異なるフェース角およびロフト角配置形態を有するクラブヘッドを創製することである。別の例示的なオプションセットは、七つの異なる調節可能なロフト角および三つの異なる調節可能なフェース角を使用し、それによって全部で21の異なるフェース角およびロフト角配置形態を有するクラブヘッドを創製することである。本発明を逸脱することなく、調節可能なフェース角およびロフト角の他の配置形態を利用し得る。それぞれのスプライン配置形態が、そのような詳述した異なる配置形態を提供するように変形されることが理解されよう。
図41Aおよび41Bの例示的態様は、五つのロフト角および三つのフェース角の調節可能性を許すスプライン配置形態を示す。調節可能なロフト角は、8度、9度、10度、11度および12度を含み得る。図45A〜45Eは、この所与のクラブヘッド、たとえば図1〜21に示すゴルフクラブヘッド200の場合の例示的なロフト角150を示す。調節可能なフェース角は、オープン(「O」)、ニュートラル(「N」)およびクローズ(「C」)を含み得る。図32A〜32Cは、この所与のクラブヘッドの場合の例示的なフェース角160を示す。図44の例示的態様は、五つのロフト角および三つのフェース角の調節可能性を許すスプライン配置形態を示す。このスプライン配置形態は、8.5度、9.5度、10.5度、11.5度および12.5度を含み得るロフト角の調節可能性を許す。調節可能なフェース角は、オープンまたは左(「L」)、ニュートラル(「N」)およびクローズまたは右(「R」)を含み得る。図29の例示的態様は、七つのロフト角および三つのフェース角の調節可能性を有するスプライン配置形態を示す。このスプライン配置形態は、8度、9度、9.5度、10度、10.5度、11度および12度(図示せず)を含み得る調節可能なロフト角を含む。調節可能なフェース角は、オープン(「O」)、ニュートラル(「N」)およびクローズ(「C」)を含み得る。図28A〜30は、本発明を逸脱することなく、調節可能性オプションの他の例示的態様を示す。
「ニュートラル」フェース角は、基準点/基準フェース角であり、フェースまたはクラブヘッドの実際に「ニュートラルな」フェース角でなくてもよいことが理解されよう。たとえば、「ニュートラル」は、フェースの1度クローズのフェース角を表してもよい。2度フェース角調節を使用する場合、「クローズ」は、3度クローズのフェースを有することになり、「オープン」は、1度オープンのフェースを有することになる。別の例において、「ニュートラル」は、3度オープンのフェース角を表してもよい。2度フェース角調節を使用する場合、「クローズ」は、1度オープンのフェースを有することになり、「オープン」は、5度オープンのフェースを有することになる。
次に、本発明がいかにして上記のようなシャフトアダプタ500およびホーゼルアダプタ600の回動ならびに調節可能なフェース角およびロフト角位置を提供し、かつ制限するのかを説明するために、図35A〜40に示す態様のスプライン配置形態を説明する。図35A〜40の態様は、3ロフト角および3フェース角調節可能スプライン配置形態を示す。ホーゼルアダプタ600の内部スプライン612aおよびシャフトアダプタ500のスプライン512aは、互いに係合し、それによってホーゼルアダプタ600内のシャフトアダプタ500の回動の段数を制限し、それが他方で、ゴルフクラブヘッド200の配置形態の具体的な数をそれによって決定するように構成され得る。加えて、ホーゼルリング700のスプラインおよびホーゼルアダプタ600の外部スプライン622もまた、互いに係合し、それによってホーゼルリング700内のホーゼルアダプタ600の回動の段数を制限するように構成され得る。たとえば、ホーゼルリング700とホーゼルアダプタ600の外部スプライン622とのスプライン配置形態は、三つの異なる回動位置(たとえば、三つの異なるロフト角)に回動するように制限され得る。他の態様において、シャフトアダプタ500とホーゼルアダプタ600とのスプライン配置形態は、他のさらなる調節可能なフェース角およびロフト角位置に関してシャフトアダプタ500およびホーゼルアダプタ600の回動を提供し、かつ制限する。
したがって、調節部材105は、本発明の例示的態様におけるロフト角およびフェース角のようなパラメータの調節を可能にする。そのようなクラブヘッドパラメータ調節は、たとえばゴルフクラブシャフト106に対するゴルフクラブヘッドの全体配置に影響する。図34A〜34Cは、調節部材105を操作してロフト角およびフェース角を調節することができる方法を示す。調節部材105をクラブヘッド中で緩めてもよく、シャフトアダプタおよびホーゼルアダプタを所望の設定に回したのち、クラブヘッド中で再び締め付けることができる。図34A〜34Cは、調節するためにホーゼルから取り出された調節部材105を示すが、調節部材105は、ボア中でクラブヘッドに接続されたままで緩めることができ、それでもなお、シャフトアダプタおよびホーゼルアダプタを回して設定を調節することを可能にすることが理解されよう。そのような調節はまた、たとえばゴルファーが、ゴルフショットに備えてゴルフボールにアドレスするとき、ゴルフクラブを「地に着ける」とき、たとえば、ゴルファーが、ゴルフボールを打つことに備えてゴルフクラブヘッドを地面に置くとき、ゴルフクラブ位置に影響し得る。したがって、調節部材の選択位置に基づくゴルフクラブヘッドの配置形態に依存して、ゴルフクラブが地に着く方法が影響され得る。上述したように、図18は、ゴルフクラブヘッド200のソール面が途切れのない区域320を有することを示す。途切れのない区域320は、ゴルファーがアドレス時にゴルフクラブヘッドを地に着けるとき、調節部材105を介する調節に及ぼす任意の影響を最小限にする。たとえば、ソール214が特定の位置に表面の途切れ部を有するならば、調節部材105を介する特定の調節は、アドレス時にゴルフクラブヘッドが配置される方法に影響を及ぼし得る。ソール214の途切れのない面は任意のそのような影響を減らすか、または除く。したがって、途切れのない区域320は、調節部材105を介してゴルファーによって設定された配置形態に対応してゴルフクラブヘッドが地に着くように、調節部材105と協働する。調節部材による接地に対する影響を最小限にするか、または除くことにより、ゴルファーは、アドレス時にゴルフクラブをゴルフボールにスクエアに当てる能力を改善することができる。
本発明のゴルフクラブヘッドのいくつかの異なる態様を本明細書において説明してきた。この様々な態様は、利点および向上したパフォーマンス特性を示すいくつかの異なる特徴および構造を有する。様々な特徴および構造のいずれかを組み合わせることで本発明の特定のクラブヘッドを形成することができることが理解されよう。本発明で開示されるゴルフクラブヘッドの様々なタイプがあるパラメータに基づいて共に群分け可能であり、キットまたはクラブのセットとして提供しうることが理解されよう。
本明細書に開示されるゴルフクラブヘッドの構造はいくつかの利点を提供する。ゴルフクラブヘッドの独自の幾何学的形状は、ゴルフクラブヘッドの質量特性に有益な変化を与える。幾何学的ウェイト付け特徴は減少したウェイトおよび/または改善されたウェイト配分を与える。クラブヘッドに画定される空隙は、通常は存在するであろう材料の代わりに空隙が画定される従来のゴルフクラブヘッドからその材料が除去されることから、全体の重量を減少させうる。空隙はまた、改善されたパフォーマンス特性を与えるためにクラブヘッド全体にわたってウェイトを配分することに役立つ。空隙は、トウおよびヒールにおけるクラブヘッドの後部の角にウェイトを配分する。クラブヘッドの重心の場所を最適化しながら慣性モーメントの増大が達成された。これにより、寛容度のより高いゴルフクラブヘッド、およびより容易にロフトが付いたゴルフショットを与えうるゴルフクラブヘッドを得ることができる。特定の例示的態様において、空隙を形成するために除去されたゴルフクラブヘッドの部分に関する重量は約4〜15グラム、より具体的には8〜9グラムでありうる。他の例示的態様において、この節減された重量はクラブヘッドの他の区域に、たとえばトウおよびヒールにおける後部に向かって再配分されうる。特定の例示的態様において、重量の約2%〜7.5%がより伝統的なゴルフクラブヘッド設計から再配分される。なおさらなる例において、空隙は、クラブのソール面および後部から延びる想像上の平面によって画定されるボリュームを有し、かつ脚部の側面およびカバーの下面部分と協働すると考えられうる。内部キャビティも特定のボリュームを有しうる。これらのボリュームは所望のパフォーマンス特性に影響するように寸法決めされる。ウェイトの節減または他のウェイト再配分を与えるように、クラブヘッドの特定の部分が代替材料から形成されうることがさらに理解されよう。一つの例示的態様において、空隙を画定する壁は、複合材またはポリマー系材料などの他の材料から作製されうる。
説明するように、ウェイトはパフォーマンス向上のためにより望ましいクラブヘッドの場所に再配分されうる。たとえば、中心に位置する間隙、ならびにヒール側およびトウ側の後部に向かって外方に延びる脚部では、より多くのウェイトがそのような区域に位置する。これはより望ましい慣性モーメント特性を与える。本明細書に記載される設計において、クラブヘッドの重心を通る縦軸(z軸)の周りの慣性モーメント(MOI)(Izz)は、ゴルフクラブのタイプに応じて約1500gm・cm2〜5900gm・cm2の範囲でありうる。ドライバタイプゴルフクラブの例示的態様において、クラブヘッドの重心を通る縦軸(z軸)の周りの慣性モーメント(Izz)は約3800gm・cm2〜5900gm・cm2の範囲であり得、さらなる例示的態様において、Izz慣性モーメントは4300gm・cm2〜5200gm・cm2の範囲でありうる。フェアウェイウッドタイプゴルフクラブの例示的態様において、クラブヘッドの重心を通る縦軸(z軸)の周りの慣性モーメント(Izz)は約2000gm・cm2〜3500gm・cm2の範囲であり得、さらなる例示的態様において、Izz慣性モーメントは2200gm・cm2〜3000gm・cm2の範囲でありうる。ハイブリッドタイプゴルフクラブの例示的態様において、クラブヘッドの重心を通る縦軸(z軸)の周りの慣性モーメント(Izz)は約2000gm・cm2〜3500gm・cm2の範囲であり得、さらなる例示的態様において、Izz慣性モーメントは2200gm・cm2〜3000gm・cm2の範囲であり得、さらなる例示的態様において、Izz慣性モーメントは1800gm・cm2〜2800gm・cm2の範囲でありうる。調節可能な接続機構をホーゼルにおいて利用する特定の態様において、Izz慣性モーメントは約4400gm・cm2〜4700gm・cm2である。これらの値は変動しうる。そのような慣性モーメント特性では、改善されたボール距離がセンターヒット時に実現されうる。また、そのような慣性モーメント特性では、クラブヘッドはオフセンターヒット時のひねりに対するさらなる抵抗を示し、失われる距離が短くなり、ボールのばらつきの低下がなお実現される。したがって、寛容度のより高いクラブヘッド設計が実現される。その結果、ゴルファーはゴルフクラブのスイングスピードを増大させることにさらに自信を持つことができる。
さらには、クラブヘッドの重心は、パフォーマンスを向上させる場所に置かれる。ゴルフクラブヘッドの例示的態様の構造において、重心は、クラブヘッドの空隙の場所の外側、およびクラブヘッドの内部キャビティまたは内部ボリュームの内側に位置する。特定の例示的態様において、重心は打球面の内面とベース部支持壁の内面との間、または内部キャビティ内に位置する。
さらには、ゴルフクラブヘッドの幾何学的形状および構造は、向上した音響特性を与える。たとえば図29〜44における上記のようなクラウン、幾何学的ウェイト付け特徴および内部支持部材の構造では、ゴルフクラブヘッドの六つの剛性ボディモード以外のゴルフクラブヘッドの第一の固有周波数が2750〜3200Hzの範囲であることが特定された。さらなる例示的態様において、ゴルフクラブヘッドの第一の固有周波数は少なくとも3000Hzである。2500Hz未満のそのような周波数を与えるゴルフクラブヘッド構造は、音および/または戦術的フィードバックを含む望ましくない感触を与えることでユーザに不快感を与える傾向があることがわかった。本明細書において提供される構造は、増大した周波数をより望ましいレベルで与える。
さらには、本明細書において使用される移動可能なウェイト機構は、ウェイトを配分するためのさらなるオプションを与えることで、慣性モーメント特性および重心特性のさらなる調節可能性を与える。たとえば、ヒールおよびトウにおけるクラブヘッドの後部に向かってさらに移動可能なウェイトを与える、本明細書に記載される態様は、より容易にロフトが付いたゴルフショットを与えることができる。また、ウェイトがクラブヘッドの前部にさらに向かうことで、より棒球のショット、たとえば風が比較的強い条件で望まれるショットを与えることができる。また、特定の態様において、ウェイトはゴルフクラブヘッドのクラウンまたはソールのより近くに置かれうる。そのような移動可能なウェイト付け特徴はさらなるカスタマイズを与える。最後に、フェース角、ロフト角および/またはライ角に関するクラブヘッドの調節可能性を与えるために、様々な調節可能な接続機構をクラブヘッドで使用することができる。そのような調節可能な接続機構はたとえば米国特許出願第13/593,058号にさらに開示されており、これらの出願は参照により本明細書に組み入れられる。他の調節可能な機構が使用されることもある。上記の調節可能な接続機構を利用するさらなる態様は、ゴルファーがゴルフクラブのロフト角などのゴルフクラブのパラメータを調節することを可能にする。特定のゴルファーは、7.5度、8度または8.5度、さらには9度などであるがそれに限定されない比較的低いロフト角の設定を望む。そのような低ロフト角設定はボール衝突時に比較的低いボールスピンを与えうる。比較的重いウェイトをゴルフクラブヘッドのソールに向かって低く配置するために、たとえば図31〜33に示す移動可能なウェイト機構が利用されることがある。このウェイト付け構成は低ロフト角設定における増大したボールスピンを与えることができる。特定の他のゴルファーは、11度、11.5度、12度または12.5度などであるがそれに限定されない比較的高ロフトの設定を望むことがある。そのような高ロフト角設定はボール衝突時に比較的高いボールスピンを与えうる。比較的重いウェイトをゴルフクラブヘッドの上部に向かって高く配置するために、移動可能なウェイト機構が利用されることがある。このウェイト付け構成は高ロフト角設定における減少したボールスピンを与えることができる。さらなる移動可能なウェイト機構は、パフォーマンス特性に影響しかつ特定のロフト角設定における特定の所望の打ち出し条件を与えるように、高低方向および前後方向のウェイト付け構成の組み合わせを与えることがある。
上述のように、ゴルフクラブヘッド200は戦略的に配置された途切れのない区域320を有している。表面の途切れ部の、空隙である途切れた区域の表面は、ゴルファーが調節部材105を介して選択したゴルフクラブヘッド構造に対応するゴルフクラブに、ゴルファーを一貫して向けることを可能にする。
したがって、様々な態様の基本的な新規特徴を示し、説明し、指摘してきたが、例示される装置の形態および詳細ならびにそれらの操作の様々な省略、置換および変更を、当業者が本発明の真意および範囲を逸脱することなく行うことができると理解されよう。たとえば、同一の結果を実現するために実質的に同一の機能を実質的に同一の方法で行う要素および/または段階のすべての組み合わせが本発明の範囲内であることが明確に意図されている。記載される一つの態様から別の態様への要素の置換も完全に意図および想定される。したがって、本明細書に添付される特許請求の範囲の範囲による指示によってのみ限定されることが意図される。