JP6199117B2 - ジフルオロリン酸塩の製造方法 - Google Patents
ジフルオロリン酸塩の製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6199117B2 JP6199117B2 JP2013175924A JP2013175924A JP6199117B2 JP 6199117 B2 JP6199117 B2 JP 6199117B2 JP 2013175924 A JP2013175924 A JP 2013175924A JP 2013175924 A JP2013175924 A JP 2013175924A JP 6199117 B2 JP6199117 B2 JP 6199117B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- chloride
- difluorophosphate
- lithium
- hexafluorophosphate
- mol
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/10—Energy storage using batteries
Landscapes
- Secondary Cells (AREA)
Description
[1]
ヘキサフルオロリン酸塩と水分と塩化物とを溶媒を介在させることなく反応させて、ジフルオロリン酸塩を得る工程を含むジフルオロリン酸塩の製造方法であって、
ヘキサフルオロリン酸塩に、ジフルオロリン酸塩を得るのに必要な反応当量以上の水分と反応当量以上の塩化物とを同時に添加して反応させることを特徴とするジフルオロリン酸塩の製造方法。
[2]
水分が、気体、液体又は固体の形態の水分であることを特徴とする[1]記載のジフルオロリン酸塩の製造方法。
[3]
水分と塩化物とを同時に添加する形態として、塩化物と水分とを、それぞれ別個にジフルオロリン酸塩の入った容器に導入することを特徴とする[1]又は[2]記載のジフルオロリン酸塩の製造方法。
[4]
水分が液体の形態の水分であることを特徴とする[1]〜[3]のいずれかに記載の製造方法。
[5]
ヘキサフルオロリン酸塩と水分のモル比が1:1.05〜1:4.04の範囲であり、ヘキサフルオロリン酸塩と塩化物のモル比が1:3.05〜1:4.44の範囲であることを特徴とする、[1]〜[4]のいずれかに記載のジフルオロリン酸塩の製造方法。
[6]
ヘキサフルオロリン酸塩がヘキサフルオロリン酸リチウム、ヘキサフルオロリン酸ナトリウム、ヘキサフルオロリン酸カリウム、又はヘキサフルオロリン酸アンモニウムのいずれかであることを特徴とする、[1]〜[5]のいずれかに記載のジフルオロリン酸塩の製造方法。
[7]
塩化物がアルカリ金属の塩化物、アルカリ土類金属の塩化物、及び塩化アルミニウムからなる群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする、[1]〜[6]のいずれかに記載のジフルオロリン酸塩の製造方法。
[8]
アルカリ金属の塩化物が塩化リチウム、塩化ナトリウム、及び塩化カリウムから選ばれる少なくとも1種であり、アルカリ土類金属の塩化物が塩化マグネシウム、塩化カルシウム、塩化ストロンチウム、及び塩化バリウムから選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする[7]に記載のジフルオロリン酸塩の製造方法。
[9]
塩化物が塩化オキサリル、塩化アセチル、塩化チオニル及びジメチルジクロロシランからなる群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする、[1]〜[6]のいずれかに記載のジフルオロリン酸塩の製造方法。
原料となるヘキサフルオロリン酸塩は、市販されているグレードのものであれば、特に制限無く使用することができるが、当然に、高純度の原料を使用すれば、高純度の製品を特別な精製方法を経ることなく得られるため、好ましい。
塩化リチウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化セシウムなどのアルカリ金属塩、
塩化マグネシウム、塩化カルシウム、塩化ストロンチウム、塩化バリウムなどのアルカリ土類金属塩、
塩化アルミニウム、塩化アンモニウム、四塩化ケイ素、
塩化鉄(II)、塩化鉄(III)、塩化ニッケル、四塩化チタン、塩化クロム(III)、塩化マンガン、塩化銅などの遷移金属塩、等を好ましい塩化物として挙げることができる。
反応温度は特に限定されるものではないが、30〜80℃であることが好ましく、特には20〜70℃であることが好ましい。この温度が低すぎると反応に極めて長時間を要することになる。また、反応中に副生するフッ化水素と塩化物との反応が遅くなり、塩化水素として系外へ蒸発させることが困難となる他、未反応のフッ化水素が系内に残留することとなり、その後精製するときに使用する溶媒を分解するため好ましくない。また一方、反応温度が高すぎるとヘキサフルオロリン酸塩の熱分解が激しくなり、五フッ化リンとして系外に脱離するため、収率が低下する傾向がある。
精製方法は、特に限定されるものではないが、ジフルオロリン酸塩を溶解し、フッ化リチウムの溶解度の小さい溶媒を用いることができる。例えばメタノール、エタノール、プロパノール等のアルコール類、ホルムアルデヒド、アセトン、メチルエチルケトン、イソブチルメチルケトン等のケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、ジメチルエーテル、ジメトキシエタン等のエーテル類、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、フルオロエチレンカーボネート等のカーボネート類が使用でき、これら一種以上の溶媒に反応物を溶解し、不溶解分を分離し、エバポレーター等で脱溶媒することで高純度なジフルオロリン酸塩を得ることができる。
反応生成物の分析はVarian社製NMR System300型を用いて19F-NMRにて行った。また、生成物の収率は、内部標準物質としてヘキサフルオロベンゼンを用いて、19F-NMR分析により目的物と内部標準物質(ケミカルシフト値-166.8ppm)との積分値比により定量した。水分は三菱化学社製 Model CA-06を用い定量した。遊離酸分(HF)はDIONEX社製DX-120 Ion Chromatographyを用い、F-として定量した。不溶解分は150gのDME(1,2‐ジメトキシエタン)に溶解し、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)製メンブレンフィルターでろ過し、不溶解分量を測定した。
露点−50℃未満のドライボックス中でヘキサフルオロリン酸リチウム30.0g(0.1975mol)に塩化リチウム35.4g(0.8351mol)を加え、乳鉢で粉砕混合した後、200mLのパーフルオロアルコキシアルカン(PFA)製ボトルに回収し、窒素ガスを通気して置換し、50℃にて30分間保持した。次に攪拌しながら、70℃の温水中に窒素ガスをバブリングしてなる70℃の蒸気圧分の水14g(0.7769mol)をガスとして導入し、50℃で9時間反応を行い、粗ジフルオロリン酸リチウムを31.1g得た。得られた結晶は19F-NMRおよび31P-NMRにて生成比を算出した。結果、ほぼ定量的に反応が進行していることを確認した。得られたNMRの測定結果を表1に示す。次に、得られた結晶をジメトキシエタンに溶解し、副生したフッ化リチウムをろ別後、脱溶媒し、ジフルオロリン酸リチウムを得た。
露点−50℃未満のドライボックス中でヘキサフルオロリン酸リチウム21.1g(0.1389mol)に塩化リチウム24.7g(0.5827mol)を加え、乳鉢で粉砕混合した後、200mLのPFA製ボトルに回収し、窒素ガスを通気して置換しながら卓上ボールミル回転架台にセットし、回転混合させながら40℃にて30分間保持した。次に攪拌しながら、50℃の温水中に窒素ガスをバブリングしてなる50℃の蒸気圧分の水7.4g(0.4107mol)をガスとして導入し、40℃で10時間の反応を行った。得られた結晶を120℃の乾燥機中で窒素気流の下で乾燥し、粗ジフルオロリン酸リチウムを20.5g得た。得られた結晶を19F-NMR、31P-NMRにて生成比を算出した。結果、ほぼ定量的に反応が進行していることを確認した。得られたNMRの測定結果を表1に示す。次に、得られた結晶をジメトキシエタンに溶解し、副生したフッ化リチウムをろ別後、脱溶媒し、ジフルオロリン酸リチウムを得た。
露点−50℃未満のドライボックス中でヘキサフルオロリン酸リチウム30.0g(0.1975mol)に塩化リチウム35.4g(0.8351mol)を加え、乳鉢で粉砕混合した後、縦型の流動相式反応器に投入し、窒素ガスを通気して置換し、粉体を流動混合させながら60℃にて30分間保持した。次に攪拌しながら、60℃の温水中に窒素ガスをバブリングしてなる60℃の蒸気圧分の水8.4g(0.4661mol)をガスとして導入し、60℃で10時間の反応を行った。得られた結晶を120℃の乾燥機中で窒素気流の下で乾燥し、粗ジフルオロリン酸リチウムを21.5g得た。得られた結晶を19F-NMR、31P-NMRにて生成比を算出した。結果、ほぼ定量的に反応が進行していることを確認した。得られたNMRの測定結果を表1に示す。次に、得られた結晶をメチルエチルケトンに溶解し、副生したフッ化リチウムをろ別後、脱溶媒し、ジフルオロリン酸リチウムを得た。
露点−50℃未満のドライボックス中で塩化リチウム14.1g(0.3326mol)に純水3.3g(0.1831mol)を加え、乳鉢で粉砕混合し、200mLのPFA製ボトルに回収した。その後、PFAボトル中にヘキサフルオロリン酸リチウム14.1g(0.0928mol)を加え、窒素ガスを通気して置換しながら振とう機にセットし、50℃にて12時間反応させ、粗ジフルオロリン酸リチウムを16.1g得た。得られた結晶を19F-NMR、31P-NMRにて生成比を算出した。結果、ほぼ定量的に反応が進行していることを確認した。得られたNMRの測定結果を表1に示す。次に、得られた結晶をアセトンに溶解し、副生したフッ化リチウムをろ別後、脱溶媒し、ジフルオロリン酸リチウムを得た。
露点−50℃未満のドライボックス中で塩化リチウム15.7g(0.3704mol)に純水3.3g(0.1831mol)を加え、乳鉢で粉砕混合し、200mLのPFA製ボトルに回収した。その後、PFAボトル中にヘキサフルオロリン酸リチウムを16.9g(0.1113mol)加え、窒素ガスを通気して置換しながら振とう機にセットし、50℃にて16時間反応させ、粗ジフルオロリン酸リチウムを19.3g得た。得られた結晶を19F-NMR、31P-NMRにて生成比を算出した。結果、ほぼ定量的に反応が進行していることを確認した。得られたNMRの測定結果を表1に示す。次に、得られた結晶をアセトンに溶解し、副生したフッ化リチウムをろ別後、脱溶媒し、ジフルオロリン酸リチウムを得た。
露点−50℃未満のドライボックス中でヘキサフルオロリン酸リチウム30.0g(0.1975mol)を乳鉢で粉砕混合した後、200mLのPFA製ボトルに回収し、窒素ガスを通気して置換し50℃にて30分間保持した。次に、攪拌しながら70℃の温水中に窒素ガスをバブリングしてなる70℃の蒸気圧分の水14g(0.7769mol)をガスとして導入し、50℃で9時間反応を行い粗生成物を21.1g得た。得られた結晶を19F-NMR、31P-NMRにて生成比を算出した。得られたNMRの測定結果を表1に示す。反応後の生成物は目的物の他、モノフルオロリン酸リチウムやリン酸塩が多く副生した。
露点−50℃未満のドライボックス中でヘキサフルオロリン酸リチウム30.0g(0.1975mol)を乳鉢で粉砕混合した後、200mLのPFA製ボトルに回収し、窒素ガスを通気して置換し、50℃にて30分間保持した。次に攪拌しながら、純水3.3g(0.1831mol)を加え50℃で9時間反応を行い、粗生成物を23.1g得た。得られた結晶を19F-NMR、31P-NMRにて生成比を算出した。得られたNMRの測定結果を表1に示す。反応後の生成物は目的物の他、モノフルオロリン酸塩やリン酸塩等が多く副生した。
露点−50℃未満のドライボックス中でヘキサフルオロリン酸カリウム18.4g(0.10mol)に塩化カリウム25.8g(0.3458mol)を加え、乳鉢で粉砕混合した後、縦型の流動相式反応器に投入し、窒素ガスを通気して置換し、粉体を流動混合させながら60℃にて30分間保持した。次に攪拌しながら、60℃の温水中に窒素ガスをバブリングしてなる60℃の蒸気圧分の水8.4g(0.4661mol)をガスとして導入し、60℃で10時間の反応を行った。得られた結晶を120℃の乾燥機中で窒素気流下乾燥し、粗ジフルオロリン酸カリウムを14.4g得た。得られた結晶を19F-NMR、31P-NMRにて生成比を算出した。結果、ほぼ定量的に反応が進行していることを確認した。得られたNMRの測定結果を表1に示す。次に、得られた結晶をメチルエチルケトンに溶解し、副生したフッ化カリウムをろ別後、脱溶媒し、ジフルオロリン酸カリウムを得た。
露点−50℃未満のドライボックス中でヘキサフルオロリン酸ナトリウム20.6g(0.1226mol)に塩化ナトリウム14.3g(0.2447mol)を加え、乳鉢で粉砕混合した後、200mLのPFA製ボトルに回収し、窒素ガスを通気して置換しながら卓上ボールミル回転架台にセットし、回転混合させながら25℃にて30分間保持した。次に攪拌しながら、30℃の温水中に窒素ガスをバブリングしてなる30℃の蒸気圧分の水3.7g(0.2053mol)をガスとして導入し、25℃で6時間の反応を行った。得られた結晶を120℃の乾燥機中で窒素気流下乾燥し、粗ジフルオロリン酸ナトリウムを17.1g得た。得られた結晶を19F-NMR、31P-NMRにて生成比を算出した。結果、ほぼ定量的に反応が進行していることを確認した。得られたNMRの測定結果を表1に示す。次に、得られた結晶をジメトキシエタンに溶解し、副生したフッ化ナトリウムをろ別後、脱溶媒し、ジフルオロリン酸ナトリウムを得た。
500mLのPFA製ボトルに顆粒状のヘキサフルオロリン酸リチウム100.1g(0.6589mol)を入れ、窒素ガスでシールしながら振とう機にセットし、純水47.5g(2.6375mol)と塩化リチウム粉末123.0g(2.9016モル)をそれぞれ0.2g/min、2.1g/minの速度で導入し、40℃で22時間反応を行った。
得られた結晶を120℃の乾燥機中で窒素気流下乾燥し、粗ジフルオロリン酸リチウム56.8gを得た。得られた結晶を19F-NMR、31P-NMRにて生成比を算出した。結果、ほぼ定量的に反応が進行していることを確認した。得られたNMRの測定結果を表1に示す。次に、得られた結晶を酢酸エチルに溶解し、副生したフッ化リチウムをろ別後、脱溶媒し、ジフルオロリン酸リチウムを得た。
500mLのPFA製ボトルに顆粒状のヘキサフルオロリン酸リチウム100.3g(0.6603mol)を入れたものを、窒素ガスでシールしながら振とう機にセットし、その上で純水27.9g(1.5487mol)と塩化チオニル260.5g(2.1896mol)をそれぞれ0.2g/min、1.7g/minの速度で導入し、25℃で22時間反応を行った。得られた結晶を120℃の乾燥機中で窒素気流下乾燥し、粗ジフルオロリン酸リチウムを61.4g得た。得られた結晶を19F-NMR、31P-NMRにて生成比を算出した。結果、ほぼ定量的に反応が進行していることを確認した。得られたNMRの測定結果を表1に示す。次に、得られた結晶を酢酸エチルに溶解し、副生したフッ化リチウムをろ別後、脱溶媒し、ジフルオロリン酸リチウムを得た。
500mLのPFA製ボトルに顆粒状のヘキサフルオロリン酸リチウム100.1g(0.6589mol)を入れたものを、窒素ガスでシールしながら振とう機にセットし、純水28.6g(1.5875mol)とジメチルジクロロシラン261.4g(2.0254mol)をそれぞれ0.2g/min、1.9g/minの速度で導入し、20℃で20時間反応を行った。得られた結晶を120℃の乾燥機中で窒素気流下乾燥し、粗ジフルオロリン酸リチウムを60.5g得た。得られた結晶を19F-NMR、31P-NMRにて生成比を算出した。結果、ほぼ定量的に反応が進行していることを確認した。得られたNMRの測定結果を表1に示す。次に、得られた結晶を酢酸エチルに溶解し、副生したフッ化リチウムをろ別後、脱溶媒し、ジフルオロリン酸リチウムを得た。
500mLのPFA製ボトルに顆粒状のヘキサフルオロリン酸リチウム100.2g(0.5662mol)を入れたものを、窒素ガスでシールしながら振とう機にセットし、純水24.5g(1.3600mol)と塩化オキサリル259.2g(2.0421mol)をそれぞれ0.2g/min、2.0g/minの速度で導入し、30℃で21時間反応を行った。得られた結晶を120℃の乾燥機中で窒素気流下乾燥し、粗ジフルオロリン酸リチウムを54.9g得た。得られた結晶を19F-NMR、31P-NMRにて生成比を算出した。結果、ほぼ定量的に反応が進行していることを確認した。得られたNMRの測定結果を表1に示す。次に、得られた結晶を酢酸エチルに溶解し、副生したフッ化リチウムをろ別後、脱溶媒し、ジフルオロリン酸リチウムを得た。
500mLのPFA製ボトルに顆粒状のヘキサフルオロリン酸リチウム100.3g(0.6603mol)を入れ、窒素ガスでシールしながら振とう機にセットし、純水28.5g(1.5820mol)と塩化アセチル176.3g(2.2459mol)をそれぞれ0.2g/min、1.2g/minの速度で導入し、30℃で22時間反応を行った。得られた結晶を120℃の乾燥機中で窒素気流下乾燥し、粗ジフルオロリン酸リチウムを58.4g得た。得られた結晶を19F-NMR、31P-NMRにて生成比を算出した。結果、ほぼ定量的に反応が進行していることを確認した。得られたNMRの測定結果を表1に示す。次に、得られた結晶を酢酸エチルに溶解し、副生したフッ化リチウムをろ別後、脱溶媒し、ジフルオロリン酸リチウムを得た。
500mLのPFA製ボトルに顆粒状のヘキサフルオロリン酸リチウム100.3g(0.6603mol)を入れ、窒素ガスでシールしながら振とう機にセットし、純水28.6g(1.5880mol)とプロピオン酸塩化物203.5g(2.1995mol)をそれぞれ0.2g/min、1.4g/minの速度で導入し、45℃で24時間反応を行った。得られた結晶を120℃の乾燥機中で窒素気流下乾燥し、粗ジフルオロリン酸リチウムを50.7g得た。得られた結晶を19F-NMR、31P-NMRにて生成比を算出した。結果、ほぼ定量的に反応が進行していることを確認した。得られたNMRの測定結果を表1に示す。次に、得られた結晶を酢酸エチルに溶解し、副生したフッ化リチウムをろ別後、脱溶媒し、ジフルオロリン酸リチウムを得た。
500mLのPFA製ボトルに顆粒状のヘキサフルオロリン酸リチウム100.1g(0.6589mol)を入れ、窒素ガスでシールしながら振とう機にセットし、純水25.5g(1.4159mol)と五塩化リン粉末456.5g(2.1922mol)をそれぞれ0.2g/min、3.5g/minの速度で導入し、30℃で20時間反応を行った。得られた結晶を120℃の乾燥機中で窒素気流下乾燥し、粗ジフルオロリン酸リチウムを55.8g得た。得られた結晶を19F-NMR、31P-NMRにて生成比を算出した。結果、ほぼ定量的に反応が進行していることを確認した。得られたNMRの測定結果を表1に示す。次に、得られた結晶を酢酸エチルに溶解し、副生したフッ化リチウムをろ別後、脱溶媒し、ジフルオロリン酸リチウムを得た。
500mLのPFA製ボトルに顆粒状のヘキサフルオロリン酸リチウム100.3g(0.6603mol)を入れ、窒素ガスでシールしながら振とう機にセットし、純水26.1g(1.4492mol)と三塩化リン300.2g(2.1860mol)をそれぞれ0.2g/min、2.2g/minの速度で導入し、30℃で20時間反応を行った。得られた結晶を120℃の乾燥機中で窒素気流下乾燥し、粗ジフルオロリン酸リチウムを56.6g得た。得られた結晶を19F-NMR、31P-NMRにて生成比を算出した。結果、ほぼ定量的に反応が進行していることを確認した。得られたNMRの測定結果を表1に示す。次に、得られた結晶を酢酸エチルに溶解し、副生したフッ化リチウムをろ別後、脱溶媒し、ジフルオロリン酸リチウムを得た。
500mLのPFA製ボトルに顆粒状のヘキサフルオロリン酸リチウム100.2g(0.6596mol)を入れ、窒素ガスでシールしながら振とう機にセットし、純水27.2g(1.5103mol)と塩化ホスホニル335.2g(2.1861mol)をそれぞれ0.2g/min、2.5g/minの速度で導入し、30℃で20時間反応を行った。得られた結晶を120℃の乾燥機中で窒素気流下乾燥し、粗ジフルオロリン酸リチウムを57.1g得た。得られた結晶を19F-NMR、31P-NMRにて生成比を算出した。結果、ほぼ定量的に反応が進行していることを確認した。得られたNMRの測定結果を表1に示す。次に、得られた結晶を酢酸エチルに溶解し、副生したフッ化リチウムをろ別後、脱溶媒し、ジフルオロリン酸リチウムを得た。
20Lのテフロン(登録商標)製反応器にヘキサフルオロリン酸リチウム1500.0g(9.8743mol)の顆粒を導入した。次いで純水400.0g(22.2037mol)と塩化チオニル3925.0g(32.9913mol)をそれぞれ2.9g/min、29.4g/minの速度で導入し、窒素ガスでシールし、攪拌しながら30℃で20時間反応を行った。得られた結晶を120℃で窒素気流下乾燥し、粗ジフルオロリン酸リチウムを822.2g得た。得られた結晶を19F-NMR、31P-NMRにて生成比を算出した。結果、ほぼ定量的に反応が進行していることを確認した。得られたNMRの測定結果を表1に示す。次に、得られた結晶を酢酸エチルに溶解し、副生したフッ化リチウムをろ別後、脱溶媒し、ジフルオロリン酸リチウムを得た。
250mLのPFA製ボトルに顆粒状のヘキサフルオロリン酸リチウム7.1g(0.0467mol)と塩化チオニル11.0g(0.0925mol)を入れ、そこにジメトキシエタン34gを加えてヘキサフルオロリン酸リチウムを溶解させた。その後、純水1.7g(0.0944mol)を滴下し、70℃で30分間反応を行った。得られた反応液を19F-NMR、31P-NMRにて生成比を算出した。得られたNMRの測定結果を表1に示す。結果、ヘキサフルオロリン酸リチウムの加水分解反応が十分に進行していないことが確認できた。
露点−50℃未満のドライボックス中でヘキサフルオロリン酸リチウム10.0g(0.0658mol)に塩化リチウム11.2g(0.2642mol)を加え、乳鉢で粉砕混合した後、200mLのPFA製ボトルに回収し、そこに酢酸エチル49gを加えてヘキサフルオロリン酸リチウムを溶解させた。次に、窒素ガスを通気して置換し、50℃にて30分間保持した後、70℃で攪拌しながら純水2.4g(0.1333mol)を滴下し、70℃で60分間反応を行った。得られた反応液を19F-NMR、31P-NMRにて生成比を算出した。得られたNMRの測定結果を表1に示す。ジフルオロリン酸リチウムが99.4%の選択性で得られたが、反応液に黄色い着色が見られたことから、電池特性への悪影響が考えられる。
Claims (9)
- ヘキサフルオロリン酸塩と水分と塩化物とを溶媒を介在させることなく反応させて、ジフルオロリン酸塩を得る工程を含むジフルオロリン酸塩の製造方法であって、
ヘキサフルオロリン酸塩に、ジフルオロリン酸塩を得るのに必要な反応当量以上の水分と反応当量以上の塩化物とを同時に添加して反応させる工程を含み、ここでヘキサフルオロリン酸塩と水分のモル比が1:1.05〜1:4.04の範囲であることを特徴とするジフルオロリン酸塩の製造方法。 - 水分が、気体、液体又は固体の形態の水分であることを特徴とする請求項1記載のジフルオロリン酸塩の製造方法。
- 水分と塩化物とを同時に添加する形態として、塩化物と水分とを、それぞれ別個にジフルオロリン酸塩の入った容器に導入することを特徴とする請求項1又は2に記載のジフルオロリン酸塩の製造方法。
- 水分が液体の形態の水分であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法。
- ヘキサフルオロリン酸塩と塩化物のモル比が1:3.05〜1:4.44の範囲であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載のジフルオロリン酸塩の製造方法。
- ヘキサフルオロリン酸塩がヘキサフルオロリン酸リチウム、ヘキサフルオロリン酸ナトリウム、ヘキサフルオロリン酸カリウム、又はヘキサフルオロリン酸アンモニウムのいずれかであることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載のジフルオロリン酸塩の製造方法。
- 塩化物がアルカリ金属の塩化物、アルカリ土類金属の塩化物、及び塩化アルミニウムからなる群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載のジフルオロリン酸塩の製造方法。
- アルカリ金属の塩化物が塩化リチウム、塩化ナトリウム、及び塩化カリウムから選ばれる少なくとも1種であり、アルカリ土類金属の塩化物が塩化マグネシウム、塩化カルシウム、塩化ストロンチウム、及び塩化バリウムから選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項7に記載のジフルオロリン酸塩の製造方法。
- 塩化物が塩化オキサリル、塩化アセチル、塩化チオニル及びジメチルジクロロシランからなる群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載のジフルオロリン酸塩の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013175924A JP6199117B2 (ja) | 2013-08-27 | 2013-08-27 | ジフルオロリン酸塩の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013175924A JP6199117B2 (ja) | 2013-08-27 | 2013-08-27 | ジフルオロリン酸塩の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2015044701A JP2015044701A (ja) | 2015-03-12 |
JP6199117B2 true JP6199117B2 (ja) | 2017-09-20 |
Family
ID=52670584
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013175924A Active JP6199117B2 (ja) | 2013-08-27 | 2013-08-27 | ジフルオロリン酸塩の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6199117B2 (ja) |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR102632698B1 (ko) * | 2015-04-27 | 2024-02-02 | 칸토 덴카 코교 가부시키가이샤 | 디플루오로인산염의 정제 방법 |
JP6761178B2 (ja) * | 2016-12-02 | 2020-09-23 | セントラル硝子株式会社 | ジフルオロリン酸リチウムの製造方法 |
JP7020749B2 (ja) * | 2018-03-26 | 2022-02-16 | 三井化学株式会社 | ジフルオロリン酸リチウムの製造方法 |
KR101925044B1 (ko) * | 2018-06-21 | 2018-12-04 | 주식회사 천보 | 디플루오로인산리튬염 결정체를 고순도로 제조하는 방법 및 이를 이용한 2차 전지용 비수계 전해액 |
KR101925053B1 (ko) | 2018-06-22 | 2018-12-04 | 주식회사 천보 | 디플루오로인산리튬염 결정체를 고순도로 제조하는 방법 및 이를 이용한 2차 전지용 비수계 전해액 |
JP2020200234A (ja) * | 2020-09-01 | 2020-12-17 | セントラル硝子株式会社 | ジフルオロリン酸リチウムの製造方法 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5277550B2 (ja) * | 2007-03-12 | 2013-08-28 | セントラル硝子株式会社 | ジフルオロリン酸リチウムの製造方法及びこれを用いた非水電解液電池 |
JP4560132B2 (ja) * | 2008-12-02 | 2010-10-13 | ステラケミファ株式会社 | ジフルオロリン酸塩の製造方法 |
-
2013
- 2013-08-27 JP JP2013175924A patent/JP6199117B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2015044701A (ja) | 2015-03-12 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6226643B2 (ja) | ジフルオロリン酸リチウムの製造方法 | |
JP6199117B2 (ja) | ジフルオロリン酸塩の製造方法 | |
JP4616925B2 (ja) | ジフルオロリン酸塩の製造方法 | |
KR101773539B1 (ko) | 디플루오로인산염의 제조 방법 | |
US8889091B2 (en) | Manufacture of LiPO2F2 from POF3 or PF5 | |
CN107720717B (zh) | 一种二氟磷酸锂的制备方法 | |
JP4810867B2 (ja) | リチウムイオン電池用電解液の製造方法 | |
JP4560132B2 (ja) | ジフルオロリン酸塩の製造方法 | |
JP6910324B2 (ja) | ジスルホニルアミド塩の顆粒または粉末 | |
WO2021025107A1 (ja) | ジフルオロリン酸リチウムの製造方法、ジフルオロリン酸エステルの製造方法、ジフルオロリン酸リチウム、非水電解液の製造方法、及び非水二次電池の製造方法 | |
US9567217B2 (en) | Method for producing difluorophosphate | |
KR101521069B1 (ko) | 디플루오로인산염의 정제 방법 | |
KR101955096B1 (ko) | 매우 간단하고 효율적인 리튬 비스(플루오로술포닐)이미드의 새로운 제조방법 | |
KR20200049164A (ko) | 매우 효율적인 리튬 비스(플루오로술포닐)이미드의 새로운 제조방법 | |
EP3774656A1 (en) | Production of lithium hexafluorophosphate | |
CA2677301A1 (en) | Manufacturing method of hexafluorophosphate | |
JP5891598B2 (ja) | フルオロスルホン酸リチウムの製造方法、およびフルオロスルホン酸リチウム | |
JP5151121B2 (ja) | リチウムイオン電池用電解液の製造方法およびそれを用いたリチウムイオン電池 | |
JP7475343B2 (ja) | 精製リチウムビス(フルオロスルホニル)イミド(lifsi)生成物、粗lifsiの精製方法、および精製lifsi生成物の使用 | |
JP2017210392A (ja) | 電解液材料の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20160805 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20170510 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20170518 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20170614 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20170725 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20170823 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6199117 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |