JP6198589B2 - ケーブル巻取装置及びその組み立て方法 - Google Patents

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本発明は、ケーブル巻取装置及びその組み立て方法に関する。
車両等の電気配線では、配索スペースの低減を目的として、配線材料としてフラットケーブルを使用することが増えている。
また、車両のスライドシートやスライドドア等の可動部へフラットケーブルを配索する場合では、前記フラットケーブルの基端側に付与した余長部を、引き出し可能にケーブル巻取装置に巻き取らせることが行われている。
図10及び図11は、このようなフラットケーブルの余長部の巻き取りに使用されるケーブル巻取装置を示したものである。
図10及び図11に示したケーブル巻取装置100は、下記特許文献1に開示されたもので、装置ケース110と、ロータ板150と、ロータ付勢手段160と、を備えている。
装置ケース110は、ケース本体120と、該ケース本体120の上部に着脱可能なカバー130と、から構成されている。
ケース本体120は、ケース底壁121と、このケース底壁121の中心に立設された中心軸部122と、を備えている。このケース本体120の中心軸部122の周囲は、フラットケーブル200を収容する環状空間Sになっている。
カバー130は、図11に示すように、環状空間Sの外周を区画する外側環状壁131と、環状空間Sの上を覆う上部壁132と、を備えている。また、外側環状壁131には、図10に示すように、ケーブル引出口134が装備されている。このケーブル引出口134は、環状空間S内に収容したフラットケーブル200の先端側を外部に引き出すための開口である。
図示例の場合、カバー130の上部壁132の内周側には、中心軸部122の周囲を囲う円筒状の内側環状壁136が一体形成されている。
内側環状壁136は、環状空間Sに収容するフラットケーブル200の基端側が固定される部位である。フラットケーブル200の基端201は、この内側環状壁136の外周に巻き着けられて内側環状壁136に固定された後、図10に示すように、この内側環状壁136の上部側に配置される導出口137から外部に引き出される。導出口137から引き出されたフラットケーブル200の基端201は、車体側に装備されている固定構造物上のケーブル接続部(コネクタ)に接続される。
ロータ板150は、ケース底壁121の上に回転自在に装着される回転板151と、この回転板151上に装備されたケーブル反転手段152及びケーブルガイド手段153と、を備えている。
回転板151は、中心軸部122を回転中心として回転自在に、ケース底壁121上に装着される。
ケーブル反転手段152は、図10に示すように、環状空間Sの内周側から回転板151の外周側に導出するフラットケーブル200を、ケーブル引出口134側にUターンさせる。また、ケーブルガイド手段153は、ケーブル反転手段152からケーブル引出口134に向かうフラットケーブル200を、外側環状壁131に沿う円周状に支える。
換言すると、ロータ板150は、基端側が中心軸部122の周囲の内側環状壁136に固定されたフラットケーブル200を外側環状壁131に沿う円周状に巻き取って、フラットケーブル200の先端側をケーブル引出口134から導出させる。
ロータ付勢手段160は、捩りコイルばねで、図11に示すように、ロータ板150と装置ケース110のケース本体120との間に装備されて、ロータ板150にフラットケーブル200を巻き取る方向(図10では、矢印R1方向)のトルクを作用させる。
特開2004−328985号公報
ところが、特許文献1のケーブル巻取装置100では、ロータ板150を定位置に仮固定する手段が装備されていない。そのため、フラットケーブル200の基端側の余長部をロータ板150上のケーブル反転手段152やケーブルガイド手段153に巻き懸ける際に、フラットケーブル200に作用する張力で、ロータ板150が旋回してしまい、フラットケーブル200の組み付け作業がやりづらいという問題があった。
そこで、本発明の目的は、上記課題を解消することに係り、フラットケーブルの基端側の余長部を装置内に組み付ける作業が容易で、組立性を向上させることのできるケーブル巻取装置及びその組み立て方法を提供することにある。
本発明の前述した目的は、下記の構成により達成される。
(1) フラットケーブルを巻回状態に収容するための環状空間を有した装置ケースと、
前記環状空間の底部となる前記装置ケースのケース底壁に回転自在に装着されて前記フラットケーブルの余長部を引き出し可能に巻回するロータ板と、
前記装置ケースと前記ロータ板との間に装備されて前記ロータ板に前記フラットケーブルを巻き取る方向のトルクを作用させるロータ付勢手段と、
を備えて、前記フラットケーブルの前記余長部を引き出し可能に前記ロータ板上に巻き取るケーブル巻取装置であって、
前記フラットケーブルを引き出す方向に前記ロータ板を所定量だけ回動させて前記ロータ付勢手段に所定の巻き取り方向のトルクを生じさせた状態で前記ロータ板の回転を規制する、前記装置ケースに着脱可能な仮止め手段を備えたことを特徴とするケーブル巻取装置。
(2) 前記仮止め手段は、前記環状空間の外周を区画する前記装置ケースの外側環状壁を貫通して形成された仮係止用孔部を挿通して、前記仮係止用孔部と対向する前記ロータ板の外周面上の位置に窪んで形成された仮係止用凹部に嵌合する止めピンであることを特徴とする上記(1)のケーブル巻取装置。
(3) 前記装置ケースが、
前記ケース底壁と該ケース底壁の中心に立設された中心軸部と前記ケース底壁の外周に立設された前記外側環状壁とによって上方に開口した前記環状空間を画成したケース本体と、
前記ケース本体とは別体で、前記ケース本体に着脱可能に形成されて前記環状空間の上方を覆うカバーと、
を備えたことを特徴とする上記(2)のケーブル巻取装置。
(4) 上記(3)のケーブル巻取装置の組み立て方法であって、
前記フラットケーブルを引き出す方向に前記ケース本体上の前記ロータ板を所定量だけ回動させた状態で前記仮止め手段によって前記ケース本体に固定することで、前記ロータ付勢手段にケーブル巻き取り方向のトルクを蓄積させる仮止め手段装着工程と、
前記仮止め手段によって回転が規制された前記ロータ板上に前記フラットケーブルを配索するケーブル配索工程と、
前記ロータ板上への前記フラットケーブルの配索を済ませた状態で、前記仮止め手段を前記ケース本体から取り外すことで、前記ロータ付勢手段の付勢力によって前記ロータ板を巻き取り方向に回転させて、前記フラットケーブルの前記余長部を前記ロータ板に巻き付けた状態にする仮止め手段離脱工程と、
を順に実施することで、前記フラットケーブルの前記余長部を前記ロータ板に巻き付けた組み立て状態を得ることを特徴とするケーブル巻取装置の組み立て方法。
上記(1)の構成によれば、フラットケーブルの基端側の余長部を装置内に組み付ける際には、装置ケース内に装着されているロータ板を仮止め手段によって装置ケースに固定しておくことで、フラットケーブルの組み付け時に不用意にロータ板が旋回することを防止することができ、フラットケーブルの装置内への組み付け作業を容易にすることができる。
上記(2)の構成によれば、仮止め手段は、装置ケースの外側環状壁と該外側環状壁の内側のロータ板の外周とに跨って嵌合する止めピンで、仮止め手段自体が単純な構造であるため、安価に、ロータ板を装置ケースに固定することができる。
また、仮止め手段の装着箇所を、外側環状壁の外周上の複数箇所に設定することで、仮止め手段による固定強度を簡単に向上させることができる。
上記(3)の構成によれば、装置ケースが、ケース本体と、該ケース本体の上部を覆うカバーとに分割される構成になっている。そのため、ケース本体にロータ板とロータ付勢手段とを取り付けると、フラットケーブルを収容する環状空間Sが上方に開放する空間として露呈していて、環状空間Sへのフラットケーブルの組み込みが容易にできる。
そして、フラットケーブルの組み込みが完了した後に、ケース本体の上部にカバーを組み付けることで、簡単に組み立て完了状態を得ることができ、ケーブル巻取装置における組立性を向上させることができる。
また、フラットケーブルを組み付ける前に、フラットケーブルを引き出す方向にケース本体上のロータ板を所定量だけ回動させた状態で仮止め手段によってケース本体に固定しておくことで、ロータ板上へのフラットケーブルの組み付け時にロータ板が不用意に旋回することがなく、ロータ板へのフラットケーブルの組み付けを容易にすることができる。そして、ロータ板へのフラットケーブルの組み付けの後で、カバーをケース本体に取り付け、その後で、仮止め手段をケース本体から取り外すと、ロータ付勢手段の付勢力によってロータ板が巻き取り方向に回転して、フラットケーブルの基端側の余長部がロータ板に巻き取られた状態が簡単に得られる。
上記(4)の構成によれば、仮止め手段装着工程と、ケーブル配索工程と、仮止め手段離脱工程と、を順に実施することで、簡単に、且つ確実に、フラットケーブルの基端側の余長部をロータ板に巻き付けた組み立て状態を得ることができ、ケーブル巻取装置の組立性を向上させることができる。
本発明によるケーブル巻取装置及びその組み立て方法によれば、フラットケーブルの基端側の余長部を装置内に組み付ける作業が容易で、ケーブル巻取装置の組立性を向上させることができる。
以上、本発明について簡潔に説明した。さらに、以下に説明される発明を実施するための形態(以下、「実施形態」という。)を添付の図面を参照して通読することにより、本発明の詳細は更に明確化されるであろう。
図1は本発明の一実施形態のケーブル巻取装置の組み立て状態の斜視図である。 図2は本発明の一実施形態のケーブル巻取装置におけるケース本体とロータ板との分解斜視図である。 図3は本発明の一実施形態のロータ板の回転板と該回転板上に取り付けられる複数のローラとの分解斜視図である。 図4は図3に示した回転板上に複数のローラが取り付けられた状態の斜視図である。 図5は図4の状態からロータ板をフラットケーブルの引き出し方向に所定量だけ回動させた状態で、仮止め手段によりケース本体に仮固定された状態の斜視図である。 図6はロータ板を図5のように仮止め手段によって仮固定する際の操作説明図である。 図7は本発明の一実施形態のケーブル巻取装置の組み立て方法におけるケーブル配索工程の説明図である。 図8は本発明の一実施形態のケーブル巻取装置の組み立て方法におけるカバー組み付け工程の説明図である。 図9は本発明の一実施形態のケーブル巻取装置の組み立て方法で、カバーの取り付けが完了した状態の斜視図である。 図10は従来のケーブル巻取装置の水平断面図である。 図11は図10のA−A断面図である。
以下、本発明に係るケーブル巻取装置、及びその組み立て方法の好適な実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1〜図9は本発明に係るケーブル巻取装置、及びその組み立て方法の一実施形態を示したもので、図1は本発明の一実施形態のケーブル巻取装置の組み立て状態の斜視図、図2は本発明の一実施形態のケーブル巻取装置におけるケース本体とロータ板との分解斜視図、図3は本発明の一実施形態のロータ板の回転板と該回転板上に取り付けられる複数のローラとの分解斜視図、図4は図3に示した回転板上に複数のローラが取り付けられた状態の斜視図、図5は図4の状態からロータ板をフラットケーブルの引き出し方向に所定量だけ回動させた状態で、仮止め手段によりケース本体に仮固定された状態の斜視図、図6はロータ板を図5のように仮止め手段によって仮固定する際の操作説明図、図7は本発明の一実施形態のケーブル巻取装置の組み立て方法におけるケーブル配索工程の説明図、図8は本発明の一実施形態のケーブル巻取装置の組み立て方法におけるカバー組み付け工程の説明図、図9は本発明の一実施形態のケーブル巻取装置の組み立て方法で、カバーの取り付けが完了した状態の斜視図である。
この一実施形態のケーブル巻取装置1は、図1及び図2に示すように、装置ケース30と、ロータ板40と、ロータ付勢手段50と、仮止め手段60と、を備えている。
装置ケース30は、図1及び図8に示すように、ケース本体31と、該ケース本体31の上部に取り付けられるカバー32と、で構成されている。
ケース本体31は、図2及び図3に示すように、ケース底壁311と、このケース底壁311の中心部に立設された中心軸部312と、ケース底壁311の外周部に立設された外側環状壁313と、を備えている。
中心軸部312は、図3に示すように、ケース底壁311の中心部から垂直上方に延びた柱状である。この中心軸部312は、後述するフラットケーブル200の基端側を配索するスリット312sが、軸方向に沿って形成されている。この中心軸部312は、スリット312sにフラットケーブル200の基端側の部位を割り込ませることで、フラットケーブル200の基端側の部位を固定(支持)する。
外側環状壁313は、図2及び図3に示すように、ケース底壁311の外周部から垂直上方に延びた壁材である。
本実施形態のケース本体31は、図3に示すように、ケース底壁311と中心軸部312と外側環状壁313とによって、上方に開口した環状空間Sを画成している。環状空間Sは、フラットケーブル200を収容する空間である。
ケース本体31の外側環状壁313には、図3に示すように、ケーブル引出口314と、複数の仮係止用孔部315と、が形成されている。
外側環状壁313に形成されたケーブル引出口314は、図7及び図8に示すように、環状空間Sに収容したフラットケーブル200の先端202側を外部に引き出すための開口である。このケーブル引出口314は、フラットケーブル200を起立状態で挿通させるスリット状である。
フラットケーブル200は、図7に示すように、その基端201と先端202に、コネクタ210が装備されている。また、フラットケーブル200の基端201は、図8及び図9に示すように、中心軸部312に係止された後、中心軸部312の上端から外部に引き出される。
このフラットケーブル200の基端201のコネクタ210は、ケーブル巻取装置1の取り付け箇所の周辺に配置される車体上の固定構造物上の接続部に接続される。フラットケーブル200の基端201側に確保される余長部203は、外側環状壁313に沿って環状空間S内を周回するように、環状空間S内に配索される。
フラットケーブル200の先端202側は、外側環状壁313の外側環状壁313のケーブル引出口314から外部に引き出される。フラットケーブル200の先端202側には、図7及び図8に示すように、スライダ220が装着される。このスライダ220は、車体上の可動部の移動経路に沿って延設される不図示のスライドガイドにスライド可能に支持される。
外側環状壁313に形成された複数の仮係止用孔部315は、周方向に一定間隔で装備されている。この仮係止用孔部315は、後述する仮止め手段60を取り付ける孔で、外側環状壁313を貫通している。本実施形態の場合、仮係止用孔部315は、図2に示すように、外側環状壁313の下端縁に開口する切欠構造になっている。仮係止用孔部315は、ケース本体31内に侵入した水やダストの排出部としても機能するので、巻き取り性能の低下を防止できる。
カバー32は、図8に示すように、ケース本体31とは別体の部品である。このカバー32は、ケース本体31に着脱可能である。このカバー32は、図8に示すように、ケース本体31と結合させるための結合片321を有している。この結合片321は、外側環状壁313上に装備されたカバー係止突起316と係合することで、カバー32をケース本体31に結合する。
本実施形態のカバー32は、ケース本体31の上部に結合させることで、図9に示すように、環状空間Sの上方を覆う。
なお、本実施形態のカバー32は、図8に示すように、環状空間S側の面に、ケーブルガイド溝322が備えられている。このケーブルガイド溝322は、中心軸部312の上端から外部に引き出されるフラットケーブル200が係合するガイド溝である。
ロータ板40は、図2及び図3に示すように、ケース底壁311の上に装着される回転板41と、この回転板41の上に回転自在に装備される複数(図示例では6個)のローラ42と、を備えている。
回転板41は、中心軸部312の周囲を回転自在に、ケース底壁311に装着される。この回転板41の表面には、図3に示すように、周方向に所定の間隔で、ローラ支持突起410が装備されている。ローラ支持突起410は、前述のローラ42を回転自在に支持する突起である。
複数のローラ42は、回転板41上のローラ支持突起410に被嵌装着されることで、回転自在に支持される。複数のローラ42の内の一つは、図8に示すように、中心軸部312から回転板41の外周側に導出するフラットケーブル200をケーブル引出口314側にUターンさせるケーブル反転手段として機能する。また、ケーブル反転手段として機能するローラ42を除くその他のローラ42は、ケーブル反転手段からケーブル引出口314に向かうフラットケーブル200を外側環状壁313に沿う円周状に支えるケーブルガイド手段として機能する。
即ち、本実施形態のロータ板40は、回転板41と、該回転板41に装備されてフラットケーブル200をケーブル引出口314側にUターンさせるケーブル反転手段(ローラ42)と、ケーブル反転手段からケーブル引出口314に向かうフラットケーブル200を外側環状壁313に沿う円周状に支えるケーブルガイド手段(ローラ42)と、を備えている。
そして、本実施形態の回転板41は、その外周面に、複数の仮係止用凹部411が装備されている。複数の仮係止用凹部411は、ケース底壁311における複数の仮係止用孔部315と対応する位置に装備されている。各仮係止用凹部411は、図6に示すように、ロータ板40をフラットケーブル200の引き出し方向に所定の角度回転させたときに、ケース底壁311上の仮係止用孔部315の上に重なるように、装備されている。
各仮係止用凹部411は、仮係止用孔部315に装着した仮止め手段60が嵌合することで、ロータ板40をケース本体31に固定する。
ロータ付勢手段50は、図2に示すように、渦巻きばねである。このロータ付勢手段50は、図2に示すように、ロータ板40(回転板41)の裏面と装置ケース30のケース底壁311との間に装備されて、ロータ板40にフラットケーブル200を巻き取る方向(図1の矢印R2方向)のトルクを作用させる。
ロータ板40は、ロータ付勢手段50による付勢力で、フラットケーブル200の基端側の余長部203(図7参照)を、引き出し可能に巻き取る。
仮止め手段60は、装置ケース30に着脱可能な止めピンである。この仮止め手段60は、図6に示すように、係合ピン部61と、この係合ピン部61に基端に連なる鍔部62と、鍔部62から突出した把持用ピン部63と、を備えている。
係合ピン部61は、位置が重なっている仮係止用孔部315と仮係止用凹部411とに嵌合して、回転板41をケース底壁311に固定する。鍔部62は、係合ピン部61よりも大径に形成されている。この鍔部62は、係合ピン部61を仮係止用孔部315と仮係止用凹部411に嵌合させた際に、ケース底壁311の外表面に当接して、位置決めを果たす。把持用ピン部63は、係合ピン部61と略同径のピンで、係合ピン部61を、仮係止用孔部315と仮係止用凹部411に嵌合させたり、抜き取るときの把持部となる部位である。
本実施形態の場合、仮止め手段60は、フラットケーブル200を引き出す方向(図5の矢印R3方向)にロータ板40を所定量だけ回動させてロータ付勢手段50に所定の巻き取り方向のトルクを生じさせた状態で、図6に示すように、周方向に等間隔で離間した3箇所で、装置ケース30に装着される。装置ケース30に装着された仮止め手段60の係合ピン部61は、仮係止用孔部315と仮係止用凹部411とを挿通していて、ロータ板40の回転を規制する。仮係止用孔部315と仮係止用凹部411とが3箇所において対応しているので、ロータ板40を回動させたときの回動量が分かり易く、トルク管理が容易である。
次に、以上に説明したケーブル巻取装置1の組み立て方法を説明する。
この一実施形態のケーブル巻取装置1は、プリ組み立て工程と、仮止め手段装着工程と、ケーブル配索工程と、カバー組み付け工程と、仮止め手段離脱工程と、を順に実施することで、組み立てる。
ここに、プリ組み立て工程は、図2に示すように、ケース本体31のケース底壁311上に、ロータ付勢手段50と、回転板41と、を組み付け、さらに図3に示すように、ケース底壁311に組み付けた回転板41上に複数のローラ42を組み付けて、図4に示した組み立て状態を得る作業工程である。
プリ組み立て工程に続く仮止め手段装着工程は、前記フラットケーブル200を引き出す方向にケース本体31上の前記ロータ板40を所定量だけ回動させた状態で、図6(a)及び(b)に示すように、仮止め手段60をケース本体31上の仮係止用孔部315に装着し、仮止め手段60によってロータ板40をケース本体31に固定することで、ロータ付勢手段50にケーブル巻き取り方向のトルクを蓄積させる作業工程である。
この仮止め手段装着工程を終えると、図5に示した状態になる。
仮止め手段装着工程に続くケーブル配索工程は、図7に示すように、仮止め手段60によって回転が規制されたロータ板40上にフラットケーブル200を配索する作業工程である。この工程では、フラットケーブル200の基端201側を図8に示すように、中心軸部312に組み付け、また、フラットケーブル200の先端202側は、図8に示すように、外側環状壁313のケーブル引出口314から外部に引き出す。
ケーブル配索工程に続くカバー組み付け工程は、図8及び図9に示すように、カバー32をケース本体31に取り付ける作業工程である。このケーブル配索工程が完了すると、図9に示した組み立て状態になっている。
最後の工程である仮止め手段離脱工程は、図9に示した組み立て状態で、仮止め手段60をケース本体31から取り外す作業工程である。仮止め手段60をケース本体31から取り外すと、ロータ付勢手段50の付勢力によってロータ板40が巻き取り方向に回転させられる。これによって、図1に矢印X2で示すように、フラットケーブル200の基端側の余長部203が装置ケース30内に引き込まれてロータ板40に巻き付けられた状態になる。
以上に説明した一実施形態のケーブル巻取装置1の場合、フラットケーブル200の基端側の余長部203を装置内に組み付ける際には、装置ケース30内に装着されているロータ板40を仮止め手段60によって装置ケース30に固定しておくことで、フラットケーブル200の組み付け時に不用意にロータ板40が旋回することを防止することができ、フラットケーブル200の装置内への組み付け作業を容易にすることができる。
また、一実施形態のケーブル巻取装置1の場合、仮止め手段60は、装置ケース30の外側環状壁313と該外側環状壁313の内側のロータ板40の外周とに跨って嵌合する止めピンで、仮止め手段60自体が単純な構造であるため、安価に、ロータ板40を装置ケース30に固定することができる。
また、仮止め手段60の装着箇所を、外側環状壁313の外周上の複数箇所に設定することで、仮止め手段60による固定強度を簡単に向上させることができる。
また、一実施形態のケーブル巻取装置1の場合、装置ケース30が、ケース本体31と、該ケース本体31の上部を覆うカバー32とに分割される構成になっている。そのため、ケース本体31にロータ板40とロータ付勢手段50とを取り付けると、フラットケーブル200を収容する環状空間Sが上方に開放する空間として露呈していて、環状空間Sへのフラットケーブル200の組み込みが容易にできる。
そして、フラットケーブル200の組み込みが完了した後に、ケース本体31の上部にカバー32を組み付けることで、簡単に組み立て完了状態を得ることができ、ケーブル巻取装置1における組立性を向上させることができる。
また、一実施形態のケーブル巻取装置1の場合、フラットケーブル200を組み付ける前に、フラットケーブル200を引き出す方向にケース本体31上のロータ板40を所定量だけ回動させた状態で仮止め手段60によってケース本体31に固定しておくことで、ロータ板40上へのフラットケーブル200の組み付け時にロータ板40が不用意に旋回することがなく、ロータ板40へのフラットケーブル200の組み付けを容易にすることができる。そして、ロータ板40へのフラットケーブル200の組み付けの後で、カバー32をケース本体31に取り付け、その後で、仮止め手段60をケース本体31から取り外すと、ロータ付勢手段50の付勢力によってロータ板40が巻き取り方向に回転して、フラットケーブル200の基端側の余長部203がロータ板40に巻き取られた状態が簡単に得られる。
また、以上に説明したケーブル巻取装置の組み立て方法によれば、仮止め手段装着工程と、ケーブル配索工程と、仮止め手段離脱工程と、を順に実施することで、簡単に、且つ確実に、フラットケーブル200の基端側の余長部203をロータ板40に巻き付けた組み立て状態を得ることができ、ケーブル巻取装置1の組立性を向上させることができる。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。その他、上述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、数、配置箇所、等は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
例えば、仮止め手段は、単一でも十分な固定強度が確保できる場合には、装備数量を単一に減らして、仮止め手段の係脱操作を減らすことができる。
また、仮止め手段は、カバーの上面から下方に向けて装着する構成でもよい。
ここで、上述した本発明に係るケーブル巻取装置及びその組み立て方法の実施形態の特徴をそれぞれ以下[1]〜[4]に簡潔に纏めて列記する。
[1] フラットケーブル(200)を巻回状態に収容するための環状空間(S)を有した装置ケース(30)と、
前記環状空間(S)の底部となる前記装置ケース(30)のケース底壁(311)に回転自在に装着されて前記フラットケーブル(200)の余長部(203)を引き出し可能に巻回するロータ板(40)と、
前記装置ケース(30)と前記ロータ板(40)との間に装備されて前記ロータ板(40)に前記フラットケーブル(200)を巻き取る方向のトルクを作用させるロータ付勢手段(50)と、
を備えて、前記フラットケーブル(200)の前記余長部(203)を引き出し可能に前記ロータ板(40)上に巻き取るケーブル巻取装置(1)であって、
前記フラットケーブル(200)を引き出す方向に前記ロータ板(40)を所定量だけ回動させて前記ロータ付勢手段(50)に所定の巻き取り方向のトルクを生じさせた状態で前記ロータ板(40)の回転を規制する、前記装置ケース(30)に着脱可能な仮止め手段(60)を備えたことを特徴とするケーブル巻取装置(1)。
[2] 前記仮止め手段(60)は、前記環状空間(S)の外周を区画する前記装置ケース(30)の外側環状壁(313)を貫通して形成された仮係止用孔部(315)を挿通して、前記仮係止用孔部(315)と対向する前記ロータ板(40)の外周面上の位置に窪んで形成された仮係止用凹部(411)に嵌合する止めピンであることを特徴とする上記[1]のケーブル巻取装置(1)。
[3] 前記装置ケース(30)が、
前記ケース底壁(311)と該ケース底壁(311)の中心に立設された中心軸部(312)と前記ケース底壁(311)の外周に立設された前記外側環状壁(313)とによって上方に開口した前記環状空間(S)を画成したケース本体(31)と、
前記ケース本体(31)とは別体で、前記ケース本体(31)に着脱可能に形成されて前記環状空間(S)の上方を覆うカバー(32)と、
を備えたことを特徴とする上記[2]のケーブル巻取装置(1)。
[4] 上記[3]のケーブル巻取装置の組み立て方法であって、
前記フラットケーブル(200)を引き出す方向に前記ケース本体(31)上の前記ロータ板(40)を所定量だけ回動させた状態で前記仮止め手段(60)によって前記ケース本体(31)に固定することで、前記ロータ付勢手段(50)にケーブル巻き取り方向のトルクを蓄積させる仮止め手段装着工程と、
前記仮止め手段(60)によって回転が規制された前記ロータ板(40)上に前記フラットケーブル(200)を配索するケーブル配索工程と、
前記ロータ板(40)上への前記フラットケーブル(200)の配索を済ませた状態で、前記仮止め手段(60)を前記ケース本体(31)から取り外すことで、前記ロータ付勢手段(50)の付勢力によって前記ロータ板(40)を巻き取り方向に回転させて、前記フラットケーブル(200)の前記余長部(203)を前記ロータ板(40)に巻き付けた状態にする仮止め手段離脱工程と、
を順に実施することで、前記フラットケーブル(200)の前記余長部(203)を前記ロータ板(40)に巻き付けた組み立て状態を得ることを特徴とするケーブル巻取装置の組み立て方法。
1 ケーブル巻取装置
30 装置ケース
31 ケース本体
32 カバー
40 ロータ板
50 ロータ付勢手段
60 仮止め手段
200 フラットケーブル
203 余長部
311 ケース底壁
312 中心軸部
313 外側環状壁
314 ケーブル引出口
315 仮係止用孔部
411 仮係止用凹部
S 環状空間

Claims (4)

  1. フラットケーブルを巻回状態に収容するための環状空間を有した装置ケースと、
    前記環状空間の底部となる前記装置ケースのケース底壁に回転自在に装着されて前記フラットケーブルの余長部を引き出し可能に巻回するロータ板と、
    前記装置ケースと前記ロータ板との間に装備されて前記ロータ板に前記フラットケーブルを巻き取る方向のトルクを作用させるロータ付勢手段と、
    を備えて、前記フラットケーブルの前記余長部を引き出し可能に前記ロータ板上に巻き取るケーブル巻取装置であって、
    前記フラットケーブルを引き出す方向に前記ロータ板を所定量だけ回動させて前記ロータ付勢手段に所定の巻き取り方向のトルクを生じさせた状態で前記ロータ板の回転を規制する、前記装置ケースに着脱可能な仮止め手段を備えたことを特徴とするケーブル巻取装置。
  2. 前記仮止め手段は、前記環状空間の外周を区画する前記装置ケースの外側環状壁を貫通して形成された仮係止用孔部を挿通して、前記仮係止用孔部と対向する前記ロータ板の外周面上の位置に窪んで形成された仮係止用凹部に嵌合する止めピンであることを特徴とする請求項1に記載のケーブル巻取装置。
  3. 前記装置ケースが、
    前記ケース底壁と該ケース底壁の中心に立設された中心軸部と前記ケース底壁の外周に立設された前記外側環状壁とによって上方に開口した前記環状空間を画成したケース本体と、
    前記ケース本体とは別体で、前記ケース本体に着脱可能に形成されて前記環状空間の上方を覆うカバーと、
    を備えたことを特徴とする請求項2に記載のケーブル巻取装置。
  4. 請求項3に記載のケーブル巻取装置の組み立て方法であって、
    前記フラットケーブルを引き出す方向に前記ケース本体上の前記ロータ板を所定量だけ回動させた状態で前記仮止め手段によって前記ケース本体に固定することで、前記ロータ付勢手段にケーブル巻き取り方向のトルクを蓄積させる仮止め手段装着工程と、
    前記仮止め手段によって回転が規制された前記ロータ板上に前記フラットケーブルを配索するケーブル配索工程と、
    前記ロータ板上への前記フラットケーブルの配索を済ませた状態で、前記仮止め手段を前記ケース本体から取り外すことで、前記ロータ付勢手段の付勢力によって前記ロータ板を巻き取り方向に回転させて、前記フラットケーブルの前記余長部を前記ロータ板に巻き付けた状態にする仮止め手段離脱工程と、
    を順に実施することで、前記フラットケーブルの前記余長部を前記ロータ板に巻き付けた組み立て状態を得ることを特徴とするケーブル巻取装置の組み立て方法。
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