JP6198457B2 - ケリソンパンチ - Google Patents

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本発明は、脊椎手術用器具の一つで骨切削鉗子(ケリソンパンチ)に関する。
例えば、ヘルニアの手術では、体表面から脊椎の患部近くまで挿入したカニューレを通して施術するが、患部へ到達するのに脊椎の骨や靭帯が施術の邪魔になるとき、ケリソンパンチを用いて邪魔な骨や靭帯の一部を削り取って除去する。
施術は内視鏡とモニターを用い、カニューレの先端周辺に創られる狭い空間でケリソンパンチを操作するという高度に繊細なものであるため、ケリソンパンチは術者にとって扱いやすいものでなくてはならない。
従来、例えば、特許文献1〜4に開示されているようにそれぞれに改良を加えたケリソンパンチが提案されている。特許文献1ではドリルビット(25)を先端に設けたカッター(16)を液圧モーター(12)によって駆動する構造とし、ケリソンパンチの先端部を細くしている。特許文献2では、術部から切り取った截取片(56)を可動挟持部(6)の延長部(42)に形成した内部通路(44)から内部孔(41)へ遊動する構造にして術者が小片を截取するたびにカニューレからケリソンパンチを抜き出さなくてもよいようにしている。特許文献3では、洗浄や滅菌処理を行い易くするためケリソンパンチを分解しやすくしている。特許文献4では、工具の使用や特別な組立を必要とすることなく、ケリソンパンチの切断エレメントや貯蔵チャンバーを使い捨てとし、これらを簡単な操作で交換可能としている。
特表2006−507895号公報 特表2005−503837号公報 特開2004−298636号公報 特表平10−500314号公報
ケリソンパンチは、通常、ハンドル部分と挿入部分とからなり、挿入部分は本体部材とスライド部材とからなる。そして、ハンドル部分を操作すると、挿入部分のスライド部材が本体部材に対して前後移動し、先端部の切截部においてフットプレート(本体部材側)に切刃(スライド部材側)が当接し、術部の小片を截取する。
この場合、モニターに映し出される内視鏡による術部の状況は、ケリソンパンチの前記挿入部分の長手方向の軸線(以下、前後軸線)に沿った方向となるため術者はケリソンパンチのハンドル部分を握る手の手首を様々に折り曲げたり回転させたりしながら挿入部分先端の切截部を意図する位置に配置して施術する。しかし、前記挿入部分の前後軸線が直線であり、また、切截部がその軸線上の先端に配置されているので、挿入部分を軸周りに回転させても切截部はその位置で回転するだけで、術部に対する位置は変わらない。このため切截部を他の術部へ変更する場合、近接した箇所であっても、挿入部分の前後軸線の方向を変える操作をしなければならない。また、術部を前記の軸線から少し離れた位置に見る感覚で切截する方が切截箇所を見やすく施術しやすい場合がある。
従来のケリソンパンチは、前記のように、種々の改良が加えられているが、カニューレに挿入される挿入部分はいずれもほぼ直線に構成されているので、カニューレの狭い開口面積に制限されて、前記のような前後軸線方向を変える操作をしなければならないことの解決や切截箇所を見やすくすることなどの達成が困難である。
この発明が解決しようとする問題点は、ケリソンパンチの前記挿入部分を軸周りに回転させると先端の切截部が従来よりも広い範囲を移動し、挿入部の前後軸線方向を変えなくても近接した次の箇所を切截でき、また、切截箇所を挿入部分の軸線を外れた方向から見る感覚で施術できるケリソンパンチの提供及びその製造方法の提供である。
ハンドル部分と挿入部分を備え、挿入部分は本体部材とスライド部材からなり、ハンドル部分を操作すると、前記の本体部材に対してスライド部材が前後に移動し、挿入部分先端のフットプレートに対して切刃が当接して術部の切截が行われる構造のケリソンパンチとする。そして、カニューレに挿入する部分となるこのパンチの挿入部分を、前後方向の軸線(前後軸線)に関して先端側が上方へ湾曲すると共に、同先端側が挿入部分の基部付近において前記の前後軸周りに30°〜90°の範囲において設定した所定の角度で捩った構造とする。
このケリソンパンチは次の工程により製造される。
1.原形工程
ステンレス板材からの切り抜き成形と溶融したステンレス材を鋳型に流し込む鋳型成形とにより各部品の原形を得る。
2.粗仕上げ工程
各部品の原形に溝加工、孔加工、及び表面の粗仕上げ加工を行い、粗仕上げ部品を得る。必要な場合には、原形部品間で溶接を行い一体部品とする。
3.仮組立て工程
粗仕上げ部品を仮に組立て、各部品の相対的位置、寸法、ハンドル部を操作したときの各部の作動具合などを試行し、不都合部分を改善する。
4.捩り・湾曲工程
仮組立てされたケリソンパンチにおいて、本体部材にスライド部材が重合している挿入部分を前記の前後軸線の周りに約30°〜90°の間の設定した所定角度に捩る。さらに、その先端側の部分を前後軸線に関して上方と側方へ20°〜30°の間の設定した所定角度に湾曲させる。
5.仕上げ工程
仮に組立てた部品を分解し、それぞれに仕上げ加工を施す。仕上げ加工は、各部品に対する表面仕上げや研磨、面取り、丸み付けなどである。
以上の工程中、特に3,4の工程が特徴的である。
本発明のケリソンパンチは、挿入部分の基部を30°〜90°の範囲で設定した角度に捩ると共に先端側を上方と側方へ湾曲させてあることにより、挿入部分をその前後軸線周りに回転させると挿入部分の先端における切截部が前後軸線を中心に振れ回り、挿入部分の軸線方向を変えなくても、フットプレートと切刃とからなる切截部を近接した領域の術部へ移転させることができる。また、切截部は、前記の前後軸線周りに30°〜90°の範囲で設定した所定の角度に捩じられているので、切截部を前記の軸線から離れた方向から見ている感覚となり、施術しやすい。
このようなケリソンパンチは、仮組立て工程、捩り・湾曲工程において、挿入部分の本体部材にスライド部材を組み合わせフットプレートに切刃を当接した状態で、挿入部分をその基部付近において前記軸線の回りに30°〜90°の範囲で設定した角度に捩ると共に先端側の部分を挿入部の前後軸線に関して上方と側方へ湾曲させて湾曲部を作ってあるので、完成品の挿入部分は、本体部材とスライド部材の摺合せに狂いが生じにくく、術部の必要箇所を切截する際の精度が高い。また、本体部材に対するスライド部材の移動がなめらかで操作性の良いケリソンパンチを得ることができる。
(イ)はケリソンパンチの正面側から見た斜視図、(ロ)は先端部を拡大して示す斜視図。 (イ)は平面図、(ロ)は左側面図、(ハ)は挿入部分の3種捩り状態を示した図。 ケリソンパンチを分解して示した正面側から見た斜視図。 挿入部分の先端部を示した分解斜視図。 挿入部分の先端部を概略で示す正面図。 図1のA−A部分の断面図。 図1のB−B部分の断面図。 スライド部材を取外して示した正面図。 使用状態で示した正面図。 各部品を原形の状態で示した正面側からの斜視図。 各部品を原形の状態で示した正面側からの斜視図(他の例)。
以下、図示した実施例について説明する。
図1に示すケリソンパンチ1は、大きく分けると図において鎖線で区分けしたように、挿入部分2とハンドル部分3とからなる。挿入部分2は、カニューレに差し込まれる部分であり、概略、本体部材4とスライド部材5を重合させた構造である。ハンドル部分3は挿入部分2を操作するための部分であり、前ハンドル6と後ハンドル7を備え、後ハンドル7に対して前ハンドル6を回動軸8を中心に回動可能としてある。両ハンドル6,7間にはリーフばね9(9a,9b)が取り付けられ、後ハンドル7に対して前ハンドルを開き方向に常時付勢している。
前ハンドル6は上端部で前記スライド部材5の後端部と係合軸10により連繋している(後述)ので、後ハンドル7に対して前ハンドル6を引き寄せると前ハンドル6は回動軸8を中心に、図において、左回転し、係合軸10によってスライド部材5が前方に移動される構造となっている。
挿入部分2について具体的に述べる。
挿入部分2の先端部は切截部11とされており、本体部材4の先端にフットプレート12が形成される一方、スライド部材5の先端に切刃13が形成されている。いずれも、本体部材4、スライド部材5の先端から上方へ突出して形成され、スライド部材5が前方へ移動されると、先端の切刃13がフットプレート12に当接してこれらの間に介在させた術部を小片として切り取るものである。
切刃13がフットプレート12に当接した状態においてスライド部材5と本体部材4は上下に重合しており、この状態で挿入部分2、すなわち、本体部材4とスライド部材5は、全体として挿入部分2の基部15の付近において前記の前後軸線14を中心として、この実施例において、約45°右側(手前)に捩られ(図2ロのγ)、また、先端側の部分が挿入部分2の長手方向に設定した前後軸線14に関して上方へ湾曲(図1における符号α)するとともに、前方へ湾曲(図2イのβ)した形態とされている。
なお、実施例のケリソンパンチ1は挿入部分2の形態に関して図2(ハ)に示すように、右捩じり、捩じりなし、左捩じりの3タイプを一組とする中の右捩じりタイプである。
図3、図4に示すように、本体部材4の上面には、先端側から基部への順序で、第1縁付きガイド溝16と第1導入溝17、第2縁付きガイド溝18と第2導入溝19及びガイド溝20が形成されており、また、スライド部材5の下面には、前記の第1、第2の縁付きガイド溝16、18と適合する位置に設けた第1縁付き凸部22と第2縁付き凸部23および前記のガイド溝20と対応した位置に設けた凸部24が形成されている。
第1の縁付きガイド溝16と第1の導入溝17は連続しており(図4)、第2の縁付きガイド溝18と第2の導入溝19は連続している。第1と第2の縁付きガイド溝16、18は図6に断面で示すように、溝の両側から張り出す縁部21を有し、第1、第2の導入溝17,19はこのような縁部を有していない。
一方、第1、第2の縁付き凸部22、23は、下部に両側に張り出した縁部25を有した断面が逆T字形となる凸部である。
第1、第2の縁付きガイド溝16、18や第1、第2の導入溝17,19はそれぞれ前記の前後軸線14に沿って長く、また、スライド部材5の移動量よりやや長い程度に形成されている。
本体部材4とスライド部材5との間には、図5に概略で示しているように、第1の縁付きガイド溝16と第1縁付き凸部22の凹凸嵌合により第1ガイド部2aが構成され、第2の縁付きガイド溝18と第2の縁付き凸部23の凹凸嵌合により第2ガイド部2bが構成され、さらにガイド溝20と凸部24とにより、第3ガイド部2cが形成されている。
第1縁付きガイド溝16と第1縁付き凸部22との嵌合状態は図6に断面にて示すように、第1縁付きガイド溝16の両側から張り出す縁部21に第1縁付き凸部の両側に張り出した縁部25が係合して上方へ抜け出ない構造となっている。第2の縁付きガイド溝18と第2の縁付き凸部23との嵌合状態も同様である。第1、第2の縁付きガイド溝16,18へ第1、第2の縁付き凸部22,23を嵌め込むには、それぞれの溝16,18に続く第1、第2の導入溝17,19を利用する。これらの導入溝17,19には両側から張り出す縁部がなく第1、第2の縁付き凸部22,23を溝内へ簡単に嵌め込むことができるから(図7)、嵌めた後、スライド部材5を前方へ移動させると第1、第2の縁付き凸部22,23を第1、第2縁付きガイド溝16,18へ簡単に嵌め込むことができる。
本体部材4とスライド部材5間のこの様な凹凸嵌合による前記のガイド部2a,2b,2cによって、本体部材4に対してスライド部材5が前後に移動するとき、スライド部材5の先端部が本体部材4から浮き上がったり、側方へずれたりするのが阻止され、フットプレート12へ切刃13を正しく当接させることができる。
本体部材4(図3)は、基体部26と一体であり、基体部26にはさらに後ハンドル7が一体とされている。すなわち、前記の本体部材4と基体部26および後ハンドル7は一体に成形されている。基体部26は、前ハンドル6の上端部を回動可能に取り付ける部分であり、上下方向に貫通したガイドスリット27が形成されると共に基体部26の面に直交した軸孔28が形成されている。
前ハンドル6は上部が少し肉薄のレバー部29とされ、レバー部29の基部に軸孔30がまた上部に係合用の軸孔31が形成されている。
レバー部29は、前記のガイドスリット27に下方から挿通され、基体部26の軸孔28に軸孔30に重ね、これらに挿通される回動軸8(ねじ付き軸)で前ハンドル6が基体部26に対して回動可能に取付けられている。なお、この状態でレバー部29の上部は本体部材4の上面32から突出し、前記の係合用の軸孔31が露出している(図8)。
前記のスライド部材5は後部の下面に前記のガイドスリット27と同様のガイド溝33を備え、この部分に回動軸8と同じ方向に貫通した係合用の軸孔34が形成されている。スリット形のガイド溝33に前記レバー部29の突出部分を嵌め込み、スライド部材5の外側から、前記の軸孔28,31に係合軸10を差し込んで前ハンドル6とスライド部材5を連繋する。
リーフばね9a,9bは上端部が相互に係合されると共にそれぞれの下部が前後のハンドル6,7の内面側にねじ35により固定されている。
後ハンドル7に対して前ハンドル6がリーフばね9の付勢で開かれている状態(図1)では、係合軸10を介してスライド部材5が後方へ引ひかれており、切刃13が本体部材4側のフットプレート12から離れた状態となっている。
この状態から、術者がハンドル部分3を操作し、図9のように前ハンドル6を後ハンドル7側に引くとスライド部材5は本体部材4の上面を移動して、先端部の切刃13がフットプレート12に当接する。
なお、後ハンドル7は中間部に親指と人差し指との間に接する支持部7aを有する。支持部7aは、図2(イ)のように、左方へ突出し後方へ湾曲した特別な形態とされている。
したがって、図1の状態でケリソンパンチ1のハンドル部分3を持って、挿入部分2をカニューレに差し込み、内視鏡の視野のもと、フットプレート12と切刃13の間に除去すべき術部を挟むように配置する。この場合、フットプレート12と切刃13の部分は、この実施例において、約45°捩られているので、フットプレート12と切刃13とで挟み込む部分が術者側に向いており、切截される箇所を確認しやすい。また、後ハンドル7の支持部7aは、左方へ突出し後方へ湾曲した特別な形態なので手の親指と人差し指との間の上面形状に馴染み、ケリソンパンチ1を使用するときに、ケリソンパンチ1自体の重さを支持するとともに挿入部分2先端の切截部11を移動させる支点となるので、使用状態を安定に維持できる。
次いで、図9のように、前ハンドル6を絞ると、スライド部材5は、本体部材4の上面に沿ってスムーズに移動し、やがて、切刃13がフットプレート12に当接する。これにより、フットプレート12と切刃13の間にあった術部を予定どおり切截することができる。
この場合、挿入部分2の先端部分は、この実施例において上方へ湾曲すると共に約45°捩られているので、本体部材4に対してスライド部材5が移動すると、本体部材4からスライド部材5が浮き上がるような傾向が生じるが、本体部材4とスライド部材5は前記のように、第1、第2のガイド部2a,2bの存在によって浮き上がることはなく、第3のガイド部2cにより、側方へずれていくような動きも阻止される。
本体部材4に対してスライド部材5は、挿入部分2に捩り(γ)があるところから、スライド部材5が後方へ移動したとき、捩り部分の曲線間で移動に伴うわずかな空隙が生じるが、フットプレート12と切刃13との間では、本体部材4及びスライド部材5の先端部にばね性があることもあって、切刃13が摺動する区間において隙間が生じることはない。したがって、ケリソンパンチとしての機能に影響はない。
術部の一か所を切截したのち、隣接あるいは近接した他の術部を切截するときは、挿入部分2をその前後軸線14を軸に回転すると、挿入部分2の先端部は、この実施例において前記の前後軸線14よりも上方へ湾曲しているので、フットプレート12と切刃13による切截部11は、前記の前後軸線14を中心に振れ回る格好となり、挿入部分2の軸線位置を変えることなく、前後軸線14周りの回転だけで術部に対する切截位置を変えることができる。また、挿入部先端の切截部11は基体部26の面から45°捩じられて前後軸線14から離れた位置となるので挿入部分2の他の部分が視野の妨げになることが少ない。
実施例のケリソンパンチは次の工程を経て製造される。
原形工程
挿入部分2とハンドル部分3に分けて作られる(図10)。
挿入部分2のスライド部材原形36と本体部材原形37は、ステンレス(SUS420)の板材を切り抜いて成形する。なお、この場合、スライド部材5は、前記のスライド部材原形36と基部側のスライド部材基部側原形36bとに分離されて成形される。
前記のスライド部材基部側原形36bとハンドル部分3となる基体部原形38、後ハンドル原形39、前ハンドル原形40は、溶融させたステンレス材料(SUS630)を鋳型に鋳込み、鋳物としてそれぞれの原形を得る。なお、基体部原形38と後ハンドル原形39は一体の鋳物として成形される。
粗仕上げ工程
まず、前記のスライド部材原形36と基部側のスライド部材基部側原形36bとを溶接により一体化する。
本体部材原形37を基体部原形38と後ハンドル原形39の一体成形物(原形)に溶接し、一体化する。
溶接はアルゴンガス中でのTIG溶接などで行われる。
前記の各原形部品(符号36〜40)の寸法及び表面精度を仮組み付けに支障のない程度に仕上げ、粗仕上げ部品とする。
ついで、工作機械を用いて、粗仕上げ本体部材37a(図示を省略)の設定された位置に第1、第2の縁付きガイド溝16,18、第1、第2の導入溝17,19、ガイド溝20、粗仕上げ基体部38aにガイドスリット27及び軸孔28,30などを形成し、また、粗仕上げスライド部材36aに第1、第2の縁付き凸部22,23及び凸部24を形成する。なお、これらの凸部は別途棒材から成形したものを本体側へ嵌合により取り付けてもよい。
フットプレート12、切刃13も粗仕上げされる。
挿入部分2となるSUS420部材は刃付け前に焼きいれ処理(1000°C程度)される。前ハンドル原形40(SUS630)は470°Cで1時間の熱処理をする。
仮組立工程
そして、これらの粗仕上げ部品を組立てて仮組立品を得、各部の位置、回転、スライド状態およびその他機構上の一次調整を行う。調整は手工具などを使って行う。
粗仕上げをした本体部材37aと粗仕上げをしたスライド部材36aから成る粗仕上げ挿入部41aは、図10のように前後軸線14に沿った直線状であり、粗仕上げ本体部材37aの上面に粗仕上げスライド部材36aが重合して粗仕上げスライド部材36aが前後に移動可能であるとともに、粗仕上げ本体部材37aの先端部に予定されているフットプレート12に粗仕上げスライド部材36aの先端部に予定されている切刃13が当接した配置とされる。
そして、粗仕上げ挿入部41a(粗仕上げ本体部材37aに粗仕上げスライド部材36aを重合させたもの)を重合状態のまま、その基部付近を加熱しつつ前記軸線の回りに30°〜90°の範囲で設定した角度に捩る(γ)(捩り工程)。ついで、その粗仕上げ挿入部41aの先端側部分を工具を用いて前後軸線14に沿って20°〜30°の範囲で設定した所定の角度だけ上方へ湾曲(α)させ、同時に平面視で側方へも湾曲させて湾曲部を作る(湾曲工程)。なお、粗仕上げ挿入部41aを捩ったことにより、本体部材4に対してスライド部材5が前後軸線14に沿って移動するとき両部材4,5間に当たりが生じるので、この部分をやすり掛けなどして調整する。
仕上げ工程
挿入部分2のSUS420部材に焼き戻し(260°C程度)を行い、前工程の加熱によって硬化したステンレス組成を軟化させ、素材に靱性を付与し、仕上げの刃付けをする。
仮組立てを解き、各部品を寸法的にさらに精密に仕上げると共に、研磨及び表面処理などを施す。この仕上げ加工は、切刃13への刃付けや挿入部分2を先端へ向けて細く、また、断面が丸くなるような優美な形態に仕上げる、すなわち、全体として、身体組織に接触しても損傷を与えない形態にすることを含む。
そして、各部品を再度組み付け、製品とする。最後に、フットプレート12と切刃13の当接具合や前ハンドル6のレバー部29とガイドスリット27とのすり合わせ具合を見て切刃13の再付与など最終的な調整を行う。
なお、スライド部材5先端部の上方及び前方への湾曲の程度(α、β)を本体部材4側よりもわずかに緩くして、ばね性を発揮させ、スライド部材5先端部の第1、第2の縁付き凸部22,23が本体部材4の第1、第2の縁付きガイド溝16,18の縁部に軽く圧接されて摺動する構成とすることもある。
この製造工程は、前記の仮組立工程において、粗仕上げ本体部材37aに粗仕上げスライド部材36aを重合させた状態とし、そのまま粗仕上げ挿入部41aとして全体を湾曲させ、また、捩じる加工をする点を特徴とする。この特徴により、製品における本体部材4とスライド部材5との接合面の曲面形態が一致し、スライド部材5の移動が円滑である。また、切截部11におけるフットプレート12と切刃13の当接が繰り返し精密に行われる。
以上、実施例を説明した。
前ハンドル6や後ハンドル7の形態は、実施例のものに限定されない。
スライド部材5と前ハンドル6との連繋構造は、前ハンドル6のレバー部29をフォーク状に形成して外側からスライド部材5の後部を挟むように連繋してもよい。
スライド部材5、本体部材4は、原形工程の際、図10のように、先端部と後部とに分離せず、一体に原形成形(鍛造など)してもよい(図11)。この場合、前記の溶接工程は必要がない。
1 ケリソンパンチ
2 挿入部分
2a 第1ガイド部
2b 第2ガイド部
2c 第3ガイド部
3 ハンドル部分
4 本体部材
5 スライド部材
6 前ハンドル
7 後ハンドル
7a 支持部
8 回動軸
9 リーフばね
10 係合軸
11 切截部
12 フットプレート
13 切刃
14 前後軸線
15 基部
16 第1縁付きガイド溝
17 第1導入溝
18 第2縁付きガイド溝
19 第2導入溝
20 ガイド溝
21 縁部
22 第1縁付き凸部
23 第2縁付き凸部
24 凸部
25 縁部
26 基体部
27 ガイドスリット
28 軸孔
29 レバー部
30 軸孔
31 (係合用の)軸孔
32 (本体部材の)上面
33 ガイド溝
34 (係合用の)軸孔
35 ねじ
36 スライド部材原形
36a 粗仕上げスライド部材
37 本体部材原形
37a 粗仕上げ本体部材
38 基体部原形
39 後ハンドル原形
40 前ハンドル原形
41a 粗仕上げ挿入部

Claims (3)

  1. ハンドル部分と挿入部分を備え、挿入部分は本体部材とスライド部材からなり、ハンドル部分を操作すると、前記の本体部材に対してスライド部材が前後に移動し、挿入部分先端のフットプレートに対して切刃が当接して術部の切截が行われるケリソンパンチであって、挿入部分は先端側が挿入部分の基部付近において前後軸周りに30°〜90°の範囲において設定した所定の角度で捩ってあると共に前後方向の前後軸線に沿って先端側の部分が上方と側方へ湾曲していることを特徴としたケリソンパンチ。
  2. ハンドル部分と挿入部分を備え、挿入部分は本体部材とスライド部材からなり、ハンドル部分を操作すると、前記本体部材に対してスライド部材が前後に移動し、挿入部分先端のフットプレートに対して切刃が当接して術部の切截が行われるケリソンパンチの製造方法であって、
    ハンドル部分は前ハンドルと後ハンドル及び後ハンドルと一体の基体部とで構成し、
    前ハンドル原形、後ハンドル原形、スライド部材原形、本体部材原形及び基体部原形を得る原形工程、
    これら原形に各部に設定されたガイド溝やガイドスリット及び各部軸孔を形成し、さらに原形表面の粗仕上げ加工を行って粗仕上げ部品を得る粗仕上げ工程、
    粗仕上げ部品を仮組立して各部の位置、回転、スライド状態およびその他機構上の一次調整を行って仮組立品を得る仮組立工程、および仮組立品において、本体部にスライド部を組み合わせフットプレートに切刃を当接した状態で、挿入部分の先端側を挿入部分の基部付近において前記挿入部分の前後軸線の周りに30°〜90°の範囲で設定した角度に捩ると共に挿入部の前後軸線に沿って20°〜30°の範囲の設定した所定角度で上方と側方へ湾曲させて湾曲部を作る湾曲部工程とを有することを特徴としたケリソンパンチの製造方法。
  3. 請求項2の工程後、仮組立てを分解し、各部品ごとに研磨と寸法の調整及び表面処理の最終仕上げを施した後、再度組み付けて製品とすることを特徴としたケリソンパンチの製造方法。
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