JP6197257B1 - 根量減少植物栽培方法 - Google Patents

根量減少植物栽培方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6197257B1
JP6197257B1 JP2016176107A JP2016176107A JP6197257B1 JP 6197257 B1 JP6197257 B1 JP 6197257B1 JP 2016176107 A JP2016176107 A JP 2016176107A JP 2016176107 A JP2016176107 A JP 2016176107A JP 6197257 B1 JP6197257 B1 JP 6197257B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
plant
root
ring
root mass
plant cultivation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016176107A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018038343A (ja
Inventor
健 ▲高▼畑
健 ▲高▼畑
篠原 弘亮
弘亮 篠原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokyo University of Agriculture
Original Assignee
Tokyo University of Agriculture
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokyo University of Agriculture filed Critical Tokyo University of Agriculture
Priority to JP2016176107A priority Critical patent/JP6197257B1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6197257B1 publication Critical patent/JP6197257B1/ja
Publication of JP2018038343A publication Critical patent/JP2018038343A/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Cultivation Of Plants (AREA)

Abstract

【課題】従来の透水遮根シートに代わる技術であって、敷設のための多大な労力や資材コストをかけることなく、簡便で効果的に植物の根量を減少させる技術を提供する。【解決手段】内径6mm、厚さ10〜20mmからなる根量減少植物栽培用リングを植物の幼苗期に胚軸部に設置し、その後は通常の栽培方法で植物を栽培し、植物の胚軸部の茎径が前記リングの内径よりも太くならないように抑制しながら栽培することで、光合成産物の根への転流を阻害させ、植物の根量を減少させる。【選択図】図4

Description

本発明は、植物の根量を減少させるためのリング及び植物の減少させるための植物の栽培方法に関する。
トマト、メロン、スイカなど、果実の糖度が商品の価値に直結する植物の栽培においては、根の生長を制御し、根からの吸水量を減らすことで高品質の果実を栽培することが行われている。
根の生長を制御する手段としては、例えば、特開2004‐016017号公報には、
透水係数が10−3〜10−5cm/secの透水遮根シートからなる植物栽培用シートであって、栽培植物の苗を保持した植物栽培用培土の周囲及び底部を前記の透水遮根シートで包み込み、かつ透水遮根シートの上端部は開放状態にして植物を栽培することが記載されている(特許文献1)。
また、特開2004−129616号公報には、ハウス栽培において作物の根全体を囲み且つ周縁部が地上に露出するように地下30cm以内に敷かれる遮根シートであって、透水係数が0.8×10−2cm/sec〜1.0×10−1cm/secの合成繊維不織布からなる遮根シートが記載されている(特許文献2)。
さらに、特開2004−201518号公報には、透水性を有するが伸張する作物の根を通さない透水遮根シートからなる培地バッグを栽培用の容器に収納し、この容器の内側であって培地バッグの透水遮根シートの外側に作物を植え付け、培地バッグに養液を給液しながら作物を栽培する方法が記載されている(特許文献3)。
特開2004‐016017号公報 特開2004−129616号公報 特開2004−201518号公報
植物の根量を減少させるための技術としては、従来は、透水遮根シートを使用して根の生長を抑制し、根からの水分の吸収を制御することで果実の品質向上を狙ったものが主流であった。施工例としては、例えば、圃場に幅約70cm、縦数十メートルの溝を掘り、その溝に透水遮根シートを敷設し、さらに透水遮根シート内に培土を盛ってそこに作物を植えるというものである。透水遮根シート外の培土からは一定量の水分や養分が透過するが、作物の根は透水遮根シートの外に生長することができず、水分吸収量も制御される。
しかしながら、透水遮根シートを使用する従来の根量減少栽培は、遮根シートを圃場全体に埋設しなければならず、敷設のための多大な労力と資材コストを投入しなければならないという問題があった。
従って本発明の目的は、従来の透水遮根シートに代わる技術であって、敷設のための多大な労力や資材コストをかけることなく、簡便で効果的に植物の根量を減少させる技術を提供することにある。
本発明者らは上記課題を解決するため、植物にストレスを与えることで根量を減少させる技術について種々検討を行った。その中で、茎の一部の肥大を抑制することで植物の根量を減少させることができるとの知見を得た。
本発明は係る知見に基づきなされたものであり、植物の根量を減少させるためのリングであって、該リングの厚さが10〜20mmであることを特徴とする、根量減少植物栽培用リングを提供するものである。
また、本発明は、根量を減少させて植物を栽培する方法であって、植物の幼苗期に、厚さが10〜20mmからなるリングの穴を子葉から胚軸にかけてくぐらせるように設置し、茎の一部の肥大を抑制させて栽培することを特徴とする、根量減少植物栽培方法を提供するものである。
本発明の根量減少植物栽培用リング及び根量減少植物栽培方法によれば、従来の透水遮根シートと比較して敷設のための多大な労力や資材コストをかけることなく、簡便で効果的に植物の根量を減少させることができる。また、本発明の根量減少植物栽培用リングは栽培終了後に回収し何度でも繰り返し使用することができる。
本実施形態の根量減少植物栽培用リングの一例を示す図である。 本実施形態の根量減少植物栽培用リングの他の例を示す図である。 幼苗期のトマト苗に根量減少植物栽培用リングを設置した様子を示す写真である。 処理開始後100日目のトマトの胚軸部周辺を撮影した写真である。 実験終了時のトマトの根量を示す写真である。
図1は、本発明の実施形態に係る根量減少植物栽培用リングの一例を示す図である。図1に示すように、実施形態に係る根量減少植物栽培用リング1は、円柱形上に形成された本体に、植物を挿入するための貫通孔2が形成されている。
根量減少植物栽培用リング1の厚さTは、10〜20mmである。10mm未満では植物の茎部の締め付けが弱くなり、根量を減少させるという効果を得ることができない。
根量減少植物栽培用リング1の貫通孔2は、植物を挿入し、植物が生長して茎部の直径が大きくなるにつれて茎部を締め付ける役割を果たす。この根量減少植物栽培用リング1の内径(貫通孔2の直径)Rは植物の種類によって適宜変更されるものであるが、植物の茎部の断面直径に対して小さすぎる場合は植物の生長そのものを阻害し枯死する恐れがある一方、大きすぎる場合は根量を減少させるという効果を得ることができない。例えば、トマトであれば、根量減少植物栽培用リング1の内径Rは5〜6mmであることが好ましい。
一方、根量減少植物栽培用リング1の外径Dは特に限定はないが、根量減少植物栽培用リング1を設置した際にリング直上の肥大した茎径よりも大きな外径Dを有していることが好ましい。但し、外径Dが大きすぎると設置時の灌水に支障をきたす恐れがあるため、例えば、内径が6mmのとき、外径は20〜30mmであることが好ましい。
根量減少植物栽培用リング1の材質は、植物の茎部の生長によって破壊されない程度の強度を有していれば特に限定されないが、長期間使用しても強度が変わらず、錆びを防止できる観点からはステンレスであることが好ましい。
本実施形態で適用対象となる植物は特に限定されないが、根量を減少させることにより果実の品質向上等の効果が期待できる植物を対象とすることが好ましい。根量を減少させることにより果実の品質向上等の効果が期待できる植物としては、例えば、トマト、メロン、スイカ、ペピーノ等を挙げることができる。
図2は、本実施形態の根量減少植物栽培用リングの他の例を示す図である。図2に示す根量減少植物栽培用リング10は、図1に示す根量減少植物栽培用リング1の厚さHのみが異なり、他の構成は同じである。
本実施形態では、根量減少植物栽培用リング10の厚さHが10mm以下であっても、複数個重ね合わせることにより厚さHが10〜20mmの根量減少植物栽培用リングを構成することができる。
根量が減少された植物を栽培するには、まず、幼苗期の植物に、上述した根量減少植物栽培用リング1の貫通孔2をくぐらせて設置する。その後、植物を通常の栽培方法で栽培する。
植物が成長するに従い茎部の断面直径が大きく(太く)なっていくが、植物の茎部の断面直径が根量減少植物栽培用リング1の内径Rと同じ大きさに達してから、貫通孔2内では根量減少植物栽培用リング1が植物の茎部の生長を抑制しそれ以降茎部が太くならない(貫通孔2外では、植物の生長とともに茎は太くなる)。このとき地下部では光合成産物の根への転流が阻害されるため植物の根の生長も抑制され、地上部は根量減少植物栽培用リング1が装着された部分以外は正常に成長していくが、根量は一定以上にはならない。その結果、本実施形態の根量減少植物栽培用リング1を装着せずに栽培した植物と比較して、根量減少植物栽培用リング1を装着した植物は根量が減少された植物となる。
根量を減少させることは、水分の吸収量が減少するため果実の糖度向上が期待できる。その他、根が病原菌の存在する地中深くにまで到達しないため、青枯れ病等の細菌病を予防することに繋がる。また、根域幅が通常栽培よりも狭くなるため、広い範囲で水や肥料を与える必要がなく、水や養分を効率的に植物に吸収させることができる。
なお、図1に示す根量減少植物栽培用リング1に代えて、図2に示す根量減少植物栽培用リング10を複数枚重ね合わせて使用した場合も同様の効果を奏する。
1.トマト苗のリング処理
対象植物として大玉トマト品種である「桃太郎ファイト」を使用した。種子を1ポット当たり1粒播種し、定植するまで通常の栽培方法で栽培した。
播種して芽が出た際に、根量減少植物栽培用リングとして、内径6mm、外径30mm、厚さ2mmからなるリングを、子葉からくぐらせて胚軸部に設置した(地表面に設置した)。
このとき、根量減少植物栽培用リングを設置しない無処理区、根量減少植物栽培用リングを1枚だけ使用した1枚区(対象区)(厚さ2mm)、根量減少植物栽培用リングを5枚重ねて使用した5枚区(厚さ10mm)、根量減少植物栽培用リングを10枚重ねて使用した10枚区(厚さ20mm)を設定した。図3は幼苗期のトマト苗に根量減少植物栽培用リングを設置した様子を示す写真である。リング設置後は通常の栽培方法に従ってトマトを栽培した。
目視観察を続け、胚軸の直径が根量減少植物栽培用リングの内径に達した日をリング処理開始日とした。その日に大きなポットに定植し、ポットには土壌水分センサーを設置し(深さ20cm)、灌水後の土壌中の体積含水率が19%(pF1.7相当)となるように1日3回潅水を行った。栽培中、第8果房直下で摘心した。また、摘果は1果房当たり最大4果とした。
2.結果
表1にリング処理開始後100日目の茎葉重及び根重を測定した結果を示す。茎葉重については、無処理区よりも5枚区で有意に小さくなることが認められたが、無処理区、1枚区、10枚区との間に有意差は認められなかった。根重については、無処理区よりも5枚区、10枚区で有意に小さくなることが判明した。
図4は処理開始後100日目のトマトの胚軸部周辺を撮影した写真である。無処理区と比べて、5枚区、10枚区では、リング処理開始後20日から根量減少植物栽培用リング上部の茎経が著しく肥大する現象が認められた。また、図5は実験終了時のトマトの根量を示す写真である。5枚区、10枚区の根量は、無処理区、1枚区と比較して、明らかに少ないことがわかる。
表2に収穫した果実についての調査を行った結果を示す。果実数、正常果数、1果実当たりの重量(1果重)、果実の縦/横の比率(果径比)の各項目についてはいずれのリング処理区でも有意差は認められなかった。一方、糖度(Brix)については、5枚区、10枚区において有意に上昇していることが判明した。

Claims (4)

  1. 根量を減少させて植物を栽培する方法であって、
    植物の幼苗期に、厚さが10〜20mmからなるリングの穴を子葉から胚軸にかけてくぐらせるように設置し、茎の一部の肥大を抑制させて栽培することを特徴とする、
    根量減少植物栽培方法。
  2. 前記リングの内径が6mmである、請求項に記載の根量減少植物栽培方法。
  3. 前記植物が、トマト、メロン、スイカからなる群から選択された少なくとも1種類である、請求項又はに記載の根量減少植物栽培方法。
  4. 前記リングが、厚さ10mm以下の複数のリングからなる、請求項のいずれか1項に記載の根量減少植物栽培方法。
JP2016176107A 2016-09-09 2016-09-09 根量減少植物栽培方法 Active JP6197257B1 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016176107A JP6197257B1 (ja) 2016-09-09 2016-09-09 根量減少植物栽培方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016176107A JP6197257B1 (ja) 2016-09-09 2016-09-09 根量減少植物栽培方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP6197257B1 true JP6197257B1 (ja) 2017-09-20
JP2018038343A JP2018038343A (ja) 2018-03-15

Family

ID=59895602

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016176107A Active JP6197257B1 (ja) 2016-09-09 2016-09-09 根量減少植物栽培方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6197257B1 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7168931B2 (ja) * 2018-10-31 2022-11-10 国立大学法人東海国立大学機構 トマト果実糖度及び/又は耐ストレス性の向上に用いることができるトマト用台木

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59140818A (ja) * 1983-01-31 1984-08-13 大濱 哲章 栽培補助具
JPS60256322A (ja) * 1984-06-01 1985-12-18 大濱 哲章 根系制御装置
JP2000014248A (ja) * 1998-07-02 2000-01-18 Fukuoka Marumoto Kk 栽培方法
JP2000279037A (ja) * 1999-04-01 2000-10-10 Supina:Kk 自然のグリーンマットの形成方法

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59140818A (ja) * 1983-01-31 1984-08-13 大濱 哲章 栽培補助具
JPS60256322A (ja) * 1984-06-01 1985-12-18 大濱 哲章 根系制御装置
JP2000014248A (ja) * 1998-07-02 2000-01-18 Fukuoka Marumoto Kk 栽培方法
JP2000279037A (ja) * 1999-04-01 2000-10-10 Supina:Kk 自然のグリーンマットの形成方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018038343A (ja) 2018-03-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Nelson Noni cultivation in Hawaii
CN103828590B (zh) 一种盐碱地种植接骨木的方法
JP5152869B2 (ja) イチゴ苗の養成方法、及びイチゴ栽培方法
Pal et al. Cultivation of cucumber in greenhouse
JP2006320296A (ja) チャの育苗方法
Arshad et al. Effect of different levels of NPK fertilizers on the growth and yield of greenhouse cucumber (Cucumis sativus) by using drip irrigation technology
CN104082007A (zh) 一种番荔枝扦插繁育方法
CN107691091A (zh) 一种葡萄营养生长和生殖生长平衡控制栽培方法
CN104396671A (zh) 一种猕猴桃的种植方法
CN110226465A (zh) 一种适于低洼地的百香果栽培方法
CN108293504A (zh) 一种培育菌根化苗木的育苗装置和方法
JP5626354B2 (ja) オタネニンジンの栽培方法
CN103329726A (zh) 一种红树林的淡水种植方法
CN109618742A (zh) 一种林业幼苗抚养用的辅助培育装置
KR20100072623A (ko) 자연농업
JPWO2019225606A1 (ja) 種子の発芽方法、植物の栽培方法、種子及び種子の製造方法、並びに米
JP6197257B1 (ja) 根量減少植物栽培方法
CN104541901A (zh) 牛蒡种植方法
JP2007014295A (ja) 育苗方法
CN106993501A (zh) 一种白肉枇杷果树高产栽培方法
CN105494017A (zh) 一种利用苗木侧枝提高扦插繁殖系数的方法
JPH06245659A (ja) 甘藷苗の水耕栽培方法
CN104604472A (zh) 蓝莓露地生产栽培方法
CN103947414A (zh) 菊芋的栽植方法
KR20120040926A (ko) 폐쇄형 육묘 시스템을 이용한 딸기 묘 육묘 방법

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170509

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170606

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170804

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6197257

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250