JP6197071B2 - トラックフレーム修正機及びトラックフレーム修正方法 - Google Patents

トラックフレーム修正機及びトラックフレーム修正方法 Download PDF

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Description

本発明はトラックフレーム修正機及びトラックフレーム修正方法に係り、特に衝突等によって変形したシャーシフレームを修復することが可能なトラックフレーム修正機及びトラックフレーム修正方法に関する。
国内におけるトラックのフレーム修正作業は、昭和30年から40年代にかけて、「引き理論」、「押し理論」、「ジグ理論」に則って行われていた。つまり、海外から輸入されたフレーム修正機が、車体整備工場で使用され、これによって修正していた。モータリーゼーションの進行とともに、多くの技術者が育ち、修正を行う業界においては、国土交通省(当時運輸省)が定めた「車体整備特認工場」が誕生した。
しかし、その後の社会の変化に対応して、大きく変化しているのが現状である。今まで、経験と、勘と、度胸に基づき、大きなパワーを発揮する修正機でトラックの車体整備が行われて現在に至っているが、これまで業界を牽引し活躍してきたベテランたちが高年齢化しており、深刻な世代交替時代が到来している。また、機器類の老朽化が進み、若い技術者の育成が急務な状況となっている。
さらに、物流を担うトラック業界においても国内外を問わず、普通トラックは車体メーカーが、走行性、経済性、安全性を追及し、車両構造、機能、素材が開発される段階で大きく変化している。
本出願人は、商用車等の車両が損傷している場合における複数の牽引力を必要とする修理処理作業と、押し力を必要とする車両フレームの固定作業を同時に行うことが可能で、作業時間を短縮して、作業効率が良好なトラックフレーム修正機及びトラックフレーム修正機を固定する方法を開発した(特許文献1参照)。
また本発明者らは長年の技術経験を活かし、乗用車のみならずピックアップトラック、商用トラック等の車体整備に対しても、熱い情熱をもって取り組んできており、アフターサービスを担う車体整備業においても、計測、記録、基準に基づいた修理を行うことが必要になってきており、これから、ますます正確な整備が要求される時代となることを見据えて開発を重ねている。
特許第5256337号公報
前記特許文献1では、商乗用車等に好適に活用することができ、車両を搭載した支持手段(架台本体)の高さに影響されずに、車両フレームを固定して矯正することが可能となり、修復・修正すべき車両について、セットアップするための治具等の取り付け修復・修正作業について、順序等を問わずに作業することが可能となるものであった。
このように本出願人は、作業を同時並行に行うことが可能となり、作業時間を大幅に減らし、作業効率を高めることが可能となる技術を提案している。この特許文献1によれば、修復・修正のためにシャーシを含めたフレームの固定作業が他の部分の修復・修正と同時に行うことが可能となる、という絶大な作用効果を奏するものであった。
しかしながら上記利点があっても、フレーム位置が高いシャーシフレームにおいては、特許文献1の技術をそのまま適用することは、困難であった。
一般に、トラックメーカーでは車両ボディを組み立てる際に、各車両ボディパーツに基準穴を形成しており、車種別の専用ジグ(治具)に、各車両ボディパーツの基準穴(「ロケートホール」ともいう)を整合させて組み立てを行っている。事故等で損傷したトラック車両の修正は、トラックフレーム修正機で車両を持ち上げて行うことが一般的である。
このときのトラックフレーム修正機の持ち上げ及びトラックの固定においても、これらの基準穴を利用するが、治具は、基準穴だけでなく、サスペンション等のメカニカルパーツを取付けるポイントも特定し、修理の必要な車両を確実に固定する。そして、トラックフレーム修正機にトラックを固定した後で、修復や修正を行う。
一方、トラックは、トラックメーカーの車種別の仕様基準に基づいて製造されており、トラックの固定には、それぞれのトラックメーカーの仕様基準に沿って修理する必要がある。このためトラックフレーム修正機は、トラックにあった固定を行う必要がある。
特に、従前はシャーシフレームが大きいために、フレームを分割(切断等による)して、修理が必要な部分を特定し、必要部分を修復・修正した後、分割されたフレームを再び溶接等で接合し、元の大きさのシャーシフレームに直していた。
しかし、このようにフレームを分割(切断等による)して、再度接合するということは、修復・修正などの修理に期間(及び時間)を要することになり、非常に作業効率が悪いという問題があった。
またシャーシフレームが大型のため、全体を分割しないで、歪みや変形を修復・修正するためには、修正量を特定しなければならないが、従来の技術では困難であった。
このような事情から、乗用車等の車両よりも、より大型で高さのあるフレームである普通トラック用の車体整備機器として、歪みや変形を修復・修正するときに修正量を確定でき、安全・安心な車体整備が行えるトラックフレーム修正機が要望されている。
本発明は、メーカーが異なる多様な車種に対応できるトラックフレーム修正機で、トラックのフロント側、リア側、ボディ、フレームの歪み、車輪の歪みなどを修復するトラックフレーム修正機であり、特に修復・修正のためにシャーシを含めたフレームの牽引作業を他の部分の修復・修正と同時に行うことが可能なトラックフレーム修正機を提供するものである。
本発明の目的は、高さのあるトラックのシャーシフレームで縦軸・横軸の修正作業が可能で、車両フレームの付属品の取り外しを最小限にし、損傷度合いに応じて小さな力で修正ができ、破損フレームの左右のずれや横曲りに対し、横方向のスケールで調整でき、破損フレーム上下のずれや縦曲りに対し、上下・縦方向のスケールで調整しながら、修正作業ができ、損傷による前後左右のねじれに対し、フレームの片側を固定したうえで、前後・左右・高さの修正が可能なトラックフレーム修正機及びトラックフレーム修正方法を提供することにある。なお、本明細書で記載される「シャーシフレーム」には、トラックフレームの他、トラックのフロント側、リア側、ボディ、各種フレームの歪み、車軸の歪み等を含む概念である。
前記課題は、本発明に係るトラックフレーム修正機によれば、床に形成された作業場所に配設された昇降手段と、該昇降手段上に設けられた車両の支持手段と、前記支持手段上で前記車両の前後方向に移動可能に配設される第1治具ベースと、該第1治具ベースに支持され前記支持手段の幅方向に配設された横架手段と、該横架手段に配設された第2治具ベースと、該第2治具ベースに配設されたキューブ状の治具と、を備えたトラックフレーム修正機であって、前記キューブ状の治具に固定される幅方向のシャーシフレームを挟持するように幅方向両側に所定間隔をおいて複数配置された、アジャストブロックを有し、前記アジャストブロックは幅方向のシャーシフレームを挟持するように幅方向両側に所定間隔をおいて複数配置され、前記アジャストブロックの一方に連結された押圧手段及び、他方に連結された牽引手段と、を有することにより、解決される。
また、前記課題は、本発明に係るトラックフレーム修正機によれば、作業場所に配設された昇降手段と、該昇降手段の上部に設けられた車両方向前後スケールが形成された支持手段と、前記支持手段の上で車両の前後方向に移動可能に設けられた前後移動手段と、該前後移動手段に支持され、前記支持手段の幅方向に配設され、左右スケールが形成された横架手段と、該横架手段に支持されて、前記横架手段を左右に移動可能とすると共に上下方向に移動可能に設けられたキューブと、前記キューブに着脱可能に設けられたスケール付のスライド定盤と、前記キューブ又は前記スライド定盤に対して、直接又はアジャストベースを介して着脱可能に設けられたアジャストブロックと、前記スライド定盤に着脱可能に設けられたジョイント定盤と、前記ジョイント定盤に設けられ前記アジャストブロックの一方を押圧する押圧手段及び他方を牽引する牽引手段と、を備えたこと、により解決される。
このとき、固定ブロックは修理する車のシャーシフレームを固定するものであり、前記アジャストブロックは前記修理する車のシャーシフレームの変形箇所に取り付けられるものであるように構成すると、好適である。
また、前記課題は、本発明に係るトラックフレーム修正方法によれば、請求項1乃至3のいずれか一項に記載のトラックフレーム修正機を用いたトラックフレーム修正方法であって、修正すべきシャーシフレームをトラックフレーム修正機上に載置する第1工程と、前記トラックフレーム修正機の車両方向前後スケールが形成された架台本体上を前記車両方向前後スケールに沿って縦移動させて、上下スケールを車両前後方向に移動する第2工程と、前記修正すべきシャーシフレームを、少なくとも複数のキューブで直接連結する第3工程と、前記修正すべきシャーシフレームの本来あるべき基準位置から一番下がった位置を特定し、前記シャーシフレームの一番下がった位置に複数のキューブのうち少なくとも間になるようにして、前記キューブの少なくとも一つで前記シャーシフレームと連結し固定する第4工程と、前記第4工程で連結された前記キューブの両側方向に位置するキューブで前記シャーシフレームと連結して固定し、上下方向移動ができないように固定する第5工程と、前記第4工程で固定したキューブを前記上下スケールで確認しながら上下方向に移動し、前記シャーシフレームを基準位置に修正して、固定する第6工程と、前記第5工程で上下方向移動ができないように固定したキューブを解除して、キューブを前記上下スケールで確認しながら上下方向に移動し、前記シャーシフレームを基準位置にして、上下方向移動ができないように固定する第7工程と、を備え、前記各キューブに固定された前記シャーシフレームが、基準位置になるようにしたこと、により解決される。
また、前記課題は、本発明に係るトラックフレーム修正方法によれば、請求項1乃至3のいずれか一項に記載のトラックフレーム修正機を用いたトラックフレーム修正方法であって、シャーシフレームの左右のずれや横曲りに対し、修正すべきシャーシフレームをトラックフレーム修正機上に載置する第1工程と、前記トラックフレーム修正機の左右スケールが形成された横架手段上を横移動させて調整し、上下スケール及びキューブを車幅左右方向に移動する第2工程と、前記第2工程で所定位置に移動したキューブとスライド定盤を固定する第3工程と、前記修正すべきシャーシフレームを、少なくとも複数のキューブと、前記スライド定盤を介して固定ブロック及びアジャストブロックで連結する第4工程と、前記修正すべきシャーシフレームを前記左右スケール及び前記上下スケールで確認しながら、前記固定ブロック及びアジャストブロックで挟持し、少なくとも修正すべきシャーシフレームの片側を固定する第5工程と、前記第5工程で挟持された前記アジャストブロックの一方を前記左右スケールで確認しながら押圧手段により押圧し、他方を牽引手段で牽引する第6工程と、を備え、修正すべきシャーシフレームの上下のずれや縦曲り、前後左右のねじれに対し、修正すべきシャーシフレームの片側を固定し、前後・左右・高さを修正すること、により解決される。
このように、修正すべきシャーシフレームの左右のずれや横曲りに対し、左右の横方向のスケールで調整し、修正を行い、破損したシャーシフレームフレームの上下のずれや縦曲りに対し、上下方向のスケールで調整し、損傷による前後左右のねじれに対し、修正すべきシャーシフレームの片側を固定したうえで、前後・左右・高さを修正する修正を行い、ダイヤモンド変形、菱曲りの修正の場合は、固定箇所を1か所決め、後軸と修正すべきシャーシフレームの中心を左右の対称に調整しながら修正を行うものである。
本発明によれば、前記構成により、次のような効果を有する。
(1)フレームベースで縦軸・横軸の修正作業が可能である。
スライド定盤であるアタッチメントベースにスケールが付いているので、定盤ベースにトップジグを組み合わせ、小さな力で、押圧手段或いは牽引手段(タワー)から分散された力を利用することが可能で、必要な箇所の修正が正確にできる。なお、残留応力を取り除く加熱処理装置を利用して局部的な破損箇所の修正を行うことができる。
(2)機器の操作については車体(修理すべきシャーシフレーム)の移動調整を行う(実施例ではラチェットで行える)。設置されたスケールが基準となる。
具体的には、押圧手段或いは牽引手段において、油圧プレスシリンダーと数本の20t(トン)プリングタワーを採用し、基準スケールの前後・左右方向で対称に移動調整を行う。さらに、オプション設定で3次元マルチアライメント計測システム「タッチ」を利用すれば修理の精度を高めることが可能である。
(3)損傷修正ついては、次のような効果がある。
1)車両フレームの付属品の取り外しを最小限にし、損傷度合いに応じて小さな力で修正が可能となる。
2)破損したシャーシフレームの左右のずれや横曲りに対し、横方向のスケールで調整しながら、修正作業が可能となる。
3)破損したシャーシフレームの上下のずれや縦曲りに対し、上下・縦方向のスケールで調整しながら、修正作業が可能となる。
4)損傷によるシャーシフレームの前後左右のねじれに対し、シャーシフレームの片側を固定したうえで、前後・左右・高さの修正が可能となる。
5)ダイヤモンド変形、菱曲りは固定箇所を1か所決め、後軸とシャーシフレームの中心を左右の対称に調整しながら修正を行うことが可能となる。
そして、構造、素材、修理技法など基礎的な勉強を徹底することにより、新人でも修正作業が可能となり、従来とくらべ、修正作業がトータルで1/2程度の時間でできる(当社比較)。
また、各メーカーに応じた多様なキャブは、各メーカーに合わせた取り付けブラケットが必要であり、キャブ構造ごとに特定のジグが必要となるため、破損すると全損扱いとなっているが、本発明は、キャブもシャーシフレームの修正と同じ設備で修正できる。つまり、キャブのフロントマウンティングとリアマウンティングの寸法もスケール修正が可能であり、また、左右のフロントピラーは数本のプリングタワーで固定し、容易な引き・押し作業をすることで、修正が可能であり、フロントウインドの寸法は対角を確認しながら修正が可能であり、本発明ではスケールによって、正確な精度が得られ、ドア等の組み付け、ガラス取り付けも同時の作業工程で修正が可能となる。
トラックフレーム修正機の概略構成の説明図である。 アジャストベース上にフレームを載置し平面から見た説明図である。 キューブと直接アジャストブロックの結合状態の説明図である。 スライド定盤を用いた例を示す説明図である。 スライド定盤とアジャストベースとスライドロックとの関係を示す説明図であり、(A)は平面図、(B)は正面図、(C)は側面図である。 ジョイント定盤の説明図であり、(A)は平面図、(B)は側面図、(C)は正面図である。 アジャストベースの説明図であり、(A)は平面図、(B)は側面図、(C)は正面図である。 プルタワーの説明図であり、(A)は平面図、(B)は側面図、(C)は正面図である。 プッシュタワーの説明図であり、(A)は平面図、(B)は側面図、(C)は正面図である。 プルタワーベースの説明図であり、(A)は平面図、(B)は側面図、(C)は正面図である。 プッシュタワーベースの説明図であり、(A)は平面図、(B)は側面図、(C)は正面図である。 固定ブロックの説明図であり、(A)は平面図、(B)は側面図、(C)は正面図である。 固定ブロックの他の説明図であり、(A)は平面図、(B)は側面図、(C)は正面図である。 アジャスト定ブロックの説明図であり、(A)は平面図、(B)は側面図、(C)は正面図である。 アジャストブロックに補強材を取り付けた説明図であり、(A)は平面図、(B)は側面図、(C)は正面図である。 アジャストブロックの補強材の説明図であり、(A)は平面図、(B)は側面図、(C)は正面図である。 左右スケールと保持体と上下スケールとキューブとの関連の概略説明図である。 キューブの説明図であり、(A)は平面図、(B)〜(D)は側面図、(E)は底面図である。 キューブの説明図であり、(A)は平面図、(B)〜(D)は側面図、(E)は底面図である。 キューブの説明図であり、(A)は平面図、(B)〜(D)は側面図、(E)は底面図である。 キューブの説明図であり、(A)は平面図、(B)〜(D)は側面図、(E)は底面図である。 トラックフレーム修正機にトラックを載置した状態の説明図である。 従来のトラックフレーム修正機の作業状態を示す説明図である。 従来のトラックフレーム修正機のベースの概略平面図である。 本発明に係るトラックフレーム修正機のベースの概略平面図である。 トラックフレーム修正機にトラックを載置した例であり、(A)は概略平面図、(B)は概略側面図である。 昇降手段と支持手段とを示す概略斜視図である。 トラックフレーム修正機のキューブより下方位置にある状態の部分説明図である。 シャーシフレームの上下曲り修正方法の説明するイメージ図である。 シャーシフレームの上下曲り修正方法の説明するイメージ図である。 シャーシフレームの上下曲り修正方法の説明するイメージ図である。 シャーシフレームのねじれ曲り修正方法の説明するイメージ図である。 シャーシフレームのねじれ曲り修正方法の説明するイメージ図である。 シャーシフレームのねじれ曲り修正方法の説明するイメージ図である。 シャーシフレームのねじれ曲り修正方法の説明するイメージ図である。 (A)はトラックを載置したトラックフレーム修正機の平面図、(B)はトラックの側面図である。
以下に、本発明の第一の実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下に説明例では、トラックのシャーシフレームを例にして説明するが、キャブ構造(キャビン構造)の修正(例えばキャブのフロントマウンティングとリアマウンティング)、左右のフロントピラー、フロントウインド等の修正にも適用できることは当然であり、使用する部材、配置等は限定するものではなく、本発明の趣旨に沿って各種改変することができることは勿論である。
本実施形態のトラックフレーム修正機Sは、図1、図27及び図28で示すように、床に形成された作業場所H1に配設された昇降手段としての昇降装置10と、この昇降装置10の上部に設けられた支持手段としての修正機フレームFと、修正機フレームFに保持されて、前記車両の前後方向に設けられスケールが形成された架台本体20と、この架台本体20上を移動可能に設けられた前後移動手段としてのクロスビームギアサポート30と、このクロスビームギアサポート30に支持され、架台本体20の幅方向に配設され左右スケール41が形成された横架手段としてのクロスビーム40と、このクロスビーム40に配設されて、クロスビーム40を左右に移動とする保持体45と、この保持体45に保持された上下スケール47と、この上下スケール47で上下距離を確認して上下方向に移動可能に設けられたキューブ50と、キューブ50に着脱可能に設けられたスケールが形成されたスライド定盤60と、キューブ50又はスライド定盤60に対して、直接又はアジャストベース90を介して着脱可能に設けられたアジャストブロック70と、スライド定盤60に着脱可能に設けられたジョイント定盤80と、ジョイント定盤80に設けられアジャストブロック70の一方を押圧する押圧手段100(プッシュタワー101、プッシュシリンダー102等)と、アジョイント定盤80に設けられアジャストブロック70の他方を牽引する牽引手段110(プルタワー111,プルシリンダー112,チェーン115等)と、を備えている。
そして、本実施形態の架台本体20は、図27及び図28で示すように、2つの長手方向の中空鋼材21,21が所定間隔で平行に連結部22で連結されて形成されている。この架台本体20には、芯出し治具やそのほかの計測装置を固定することができるようになっている。上記中空鋼材21の外側側面には、目盛(スケールが形成された)の付いたギアプレート23が配設されて、移動量の計測が可能となっている。
この架台本体20の前後方向及び左右方向の構造・作用等の詳細は、公知であり、特許第5256337号公報に詳述されているので、その説明を省略する。
本実施形態のキューブ50は、図18乃至図21で示すように、支柱50aと、支柱50aの自由端部にヘッド部50bが形成され、ヘッド部50bは正六面体をしている。
支柱50aには、図18で示すように、キューブ50が上下移動時に案内する凹部52が形成され、凹部52には所定間隔で、上下移動時に位置固定できるように固定孔53が形成されている。また支柱50aの凹部52が形成されていない部分には、直線状に案内部54がヘッド部50bまで伸びるように形成されている。この構成により、キューブ50は、凹部52及び案内部54で、上下移動が円滑に行えるようになっている。
ヘッド部50bには、少なくとも上面側には、ねじ孔51(本例では4箇所が等間隔でキューブの形状に合わせて等間隔)が形成され、後述するボルト等により、スライド定盤60と着脱可能に締結できるように構成している。
従って、本実施例におけるキューブ50,スライド定盤60,アジャストブロック70,ジョイント定盤80,アジャストベース90等に形成される貫通孔(ボルト孔、ボルト穴)等は、同じピッチで形成されていることが好ましいが、用いる箇所により、異ならせてもよい。
図19乃至図21は、キューブ50の支柱50aの長さが異なるもので、車の高さや修理する箇所に対応できるように構成されており、作用等は同様である。
なお、図4はキューブ50にスライド定盤60を用いた例を示す説明図であり、スライド定盤60は200×1800×30に14mmのねじ孔51を25ピッチに開け、スライド定盤60の下部に位置させ、キューブ50のねじ孔51を3箇所で固定し、幅左右に片側900m<1800mのスケールを設置してある。
スライド定盤60は、左右にスケールを設置し、左右の横曲がり、ねじを計測しながら修正基準の定盤の働きをする、アタッチメントベースでもある。スライド定盤60は必要な場所に配置することができ、図3はスライド定盤60を使用しない例であり、トップジクセットも可能である。
スライド定盤60は、図1,図2,図4,図5で示すように、キューブ50と着脱可能に連結し、アジャストブロック70,ジョイント定盤80,アジャストベース90等を修理するトラックの大きさに合わせて着脱可能に固着するもので、所定位置に所定の数の貫通孔61が形成されている。
そして、貫通孔61によって、キューブ50のねじ孔51とボルトによって一体に締結されている(本例では3箇所をキューブ50と固定している)。そしてスライド定盤60の左右のスケールを設置して左右の横曲り、ねじを計測しながら修正基準の定盤の働きをするものである。
また、スライド定盤60に形成された貫通孔61によって、アジャストブロック70,ジョイント定盤80,アジャストベース90等にそれぞれ形成された貫通孔によって、ボルトナット等により、着脱可能に締結できるように構成されている。
アジャストベース90は、図1及び図2、図4及び図5、図7で示すように、キューブ50に取り付けられたスライド定盤60とアジャストブロック70とを連結するもので、スライド定盤60の上でスケールを基準に移動させるものであり、スライド定盤60の上面側に位置する上部ガイド部92aと、スライド定盤60を案内しスライド定盤60の下側を固定する下部ガイド部92bとから構成されている。
アジャストベース90には、アジャストブロック70を締結する貫通孔91が形成されている。そして、ガイド部92(上部ガイド部92a,下部ガイド部92b)にはスライド定盤60を固定可能に締結孔93a、93bが形成されている。上部ガイド部92aの締結孔93aは、左右に設けられ、本例では一列に5個形成され、下部ガイド部92bには締結孔93bが締結孔93aのいずれかと整合するように形成され、これら締結孔93a,93bを整合させて、不図示のボルトナットでスライド定盤60を挟み込みして固定可能に形成されている。
図7はアジャストベース90の説明図であり、(A)は平面図、(B)は側面図、(C)は正面図である。アジャストベース90は300×250×90で左右に22mmの固定用ボルトナットで固定する。アジャストブロック70との組み合わせのために14mm25間隔にピッチ1.75mmのボルト穴をセットする。
アジャストベース90はスライド定盤60の上を、スケールを基準に移動させるものである。アジャストブロック70とアジャストベース90の組み合わせにより、より正確な基準寸法を確認できる。
図5はスライド定盤60にアジャストベース90とアジャストブロック70を取り付けた状態の説明図であり、(A)は平面図、(B)は正面図、(C)は側面図である。
アジャストベース90は300×250×90で左右に22mmの固定用ボルトナットで固定する。アジャストブロック70との組み合わせのために14mm25間隔にピッチ1.75mmのボルト穴をセットする。
このように、アジャストブロック70とアジャストベース90の組み合わせにより、より正確な基準寸法を確認することが可能となる。
アジャストブロック70は、シャーシフレームSF等を直接保持し修正するときに力を加えるものであり、図1乃至図5で示すように、キューブ50やスライド定盤60と連結されるものである。図3で示すように、キューブ50と直接連結するように構成し、或いは図1,図2,図4,図5のように、スライド定盤60を介して連結される。なお記号CMは、修理するシャーシフレームSFを連結するクロスメンバーである。
図3はキューブ50に直接アジャストブロック70を取り付けた例の説明図である。アジャストブロック70は120×350×19を3ヶ所に使用する。
寸法の異なるシャーシフレームSFに対し、損傷状況にあわせアジャストブロック70と固定ブロック120(図3には不図示)により上下の捩れや、曲がりをキューブ50にセットして上下左右の損傷を、スケールを基準に修正が出来る。又シャーシフレームSFのウエー部の捩れによる直角を修正することを可能にするものである。
これにより、架台本体20を6Mに変更強化でき、また、キューブ50の寸法変更、ギヤーとギヤーカイドレールの変更強化することができる。
ジョイント定盤80は、図1及び図2で示すように、スライド定盤60の端部側にボルトナットで着脱可能に水平に固定されるもので、本実施形態では、図6で示すように、所定の厚さの鋼板から形成され、所定間隔毎に貫通孔(ボルトの挿通孔)81が所定間隔で所定数形成されている。本例では、縦4、横14の数で貫通孔81が形成されている。
そして、この貫通孔81を利用して、図1で示すように、ジョイント定盤80の一端側をスライド定盤60側に固定し、他端側に押圧手段100又は牽引手段110となるプッシュタワー101又はプルタワー111を、ボルトナットで着脱可能に水平に固定されるものである。
本実施形態の押圧手段100と、牽引手段110は、公知のものを使用できるが、図1で示すように、押圧手段100はプッシュタワー101,プッシュシリンダー102等、牽引手段110はプルタワー111, プルシリンダー112,チェーン115等から構成されている。
本例の押圧手段100を構成するプッシュタワー101は、図1,図9及び図11で示すように、ジョイント定盤80の貫通孔81と連結するための連結孔101dを四隅に形成したタワーベース101aに、二本の柱体101c,101cが溶接等により一体に形成されて、上面には上部板体101bで補強されて一体に形成されたものである。
そして、各柱体101cには、後述するプッシュシリンダー102を取り付ける取付穴101eが所定数(本例では4つ)所定間隔で形成されている。ジョイント定盤80はプッシュタワー101の位置を、修理する車の幅に応じて、プッシュシリンダー102を取り付け、押すことが可能となっており、必要に応じて寸法調整するものである。
本例のプッシュシリンダー102は、公知のシリンダ装置であり、シリンダ102aの端部の固定部102cをプッシュタワー101の取付穴101eに固定し、ピストン102bの端部をアジャストブロック70に突き当てる。
プッシュタワー101にプッシュシリンダー102を取付けて必要に応じて、押すことが可能となる(10ton〜20ton)。ジョイント定盤80はプッシュタワー101の位置を車の幅に応じて、プッシュシリンダー102を取付け、必要に応じて、寸法調整を可能とする。プルタワー111にプルシリンダー112を取付け、フレーム専用ジグより必要に応じて、引くことを可能とする(10ton〜20ton)。ジョイント定盤80はプルタワー111の位置を車の幅に応じて、プルシリンダー112を取付け、必要に応じて、寸法調整を可能とする。
本例の牽引手段110を構成するプルタワー111は、図1,図8及び図10で示すように、ジョイント定盤80の貫通孔81と連結するための連結孔110dを四隅と柱体110cの配置位置の中央近傍に形成したタワーベース110aに、二本の柱体110c,110cが溶接等により一体に形成されて、上面には上部板体110bで補強されて一体に形成されたものである。
そして、各柱体110cには、アジャストブロック70を水平に引くことができるように方向転換器114が設けられ、この方向転換器114が配置できるように、取付穴110eが所定数(本例では15つ)所定間隔で形成されている。
また柱体110cの上部には、プルシリンダー112を取り付けるための取付部113及び係合穴113aが形成されている。プルシリンダー112は、公知のものを用いることができ、シリンダ112aとピストン112bとから構成されている。
シリンダ112aには、固定部112cが設けられ、上記取付部113に取り付けるように構成されている。
ピストン112bの先端は、チェーン115が連結されており、このチェーン115は、方向転換器114により、アジャストブロック70を水平に牽引することができるようになっている。これにより、図示しないフレーム専用治具等により、必要に応じて引くことが可能となっている。なお、ジョイント定盤80はプルタワー111の位置を車の幅に応じて、寸法調整が可能にしている。
図12及び図13は固定ブロックの説明図であり、固定ブロック120は修理する車のシャーシフレームSFを固定するものであり、キューブ50或いはアジャストベース90を介してスライド定盤60に取り付けられる取付部121と、取付部121から直角に上方に延伸する固定部122と、がL字状に形成されているものである。
取付部121には、図12(A)及び図13(A)で示すように、キューブ50或いはアジャストベース90を介してスライド定盤60との取付用のボルト穴123が複数形成されている。本例では、2列、各4つのボルト穴123が形成されている。このボルト穴123は、アジャストブロックの取付部と同じピッチ等で形成されている。
なお図12と図13の各固定ブロック120は、固定部122に連結用のボルト穴が形成されているか否かの違いであり、ボルト穴は修正作業において、シャーシフレームSF等を固定するため等の各種アタッチメントを取り付けるためのものである。
図14乃至図16は、アジャストブロックの説明図であり、シャーシフレームSF等に押圧、牽引等の力を加えるときに、伝達する役割を果たすものであり、変形等を修正する箇所に取り付けられるものである。アジャストブロック70は修理する車のシャーシフレームSFの変形箇所に取り付けられるものであり、キューブ50或いはアジャストベース90を介してスライド定盤60に取り付けられる取付部71と、取付部71から直角に上方に延伸するアジャスト部72と、がL字状に形成されているものである。
取付部71は、上記固定ブロック120と同様に形成されており、アジャスト部72は、図1で示すように、プッシュシリンダー102のピストン102bの先端と当接し押圧可能とし、或いはプルシリンダー112に取り付けられたチェーン115と連結する係合穴74等が所定位置に形成されている。これにより、アジャストブロック70を牽引可能に構成されている。
図15は、補強部材75が取着されたアジャストブロック70を示すものである。図16は補強部材75を示すもので、L字状に形成された取付部71とアジャスト部72の箇所に、図15で示すように固定されている。これにより取付部71とアジャスト部72の変形がしないように補強されている。
図17は左右スケールと保持体と上下スケールとキューブとの関連の概略説明するものであり、クロスビーム40に形成された左右スケール41で計測しながら保持体45を左右に移動して固定し、次に保持体45にキューブ50の支柱50aを上下移動可能に保持させ、保持体45上に排泄された上下スケール47で、上下移動量を計測しながら上下位置を確認し、所定位置で支柱50aを固定し、キューブ50のヘッド部50bで一体となったスライド定盤60、アジャストベース90を介して着脱可能に設けられたアジャストブロック70、スライド定盤60に着脱可能に設けられたジョイント定盤80等の上下位置を固定する。
車両の修復・修正作業には、部品等の交換や修理用のハンマーや当て治具等を用いて修理などを行うが、作業し易い位置に、昇降手段としての昇降装置10で車両を位置させて行う。そして、車両のダメージの無いポイントおよび修復や修正の終了したポイントは、高さ、幅、長さ、トップ治具の各固定ボルト(ナット)を確実に締めて、ポイントをロックする。このとき、治具に引っ張り力(牽引力)が加わらないようにする。
一方、フレームやシャーシ等の歪みなどを修正するためには、押圧手段100である押圧装置や牽引手段110である牽引装置によって牽引して行うが、牽引するときに、固定したポイントのすぐ近くを、押圧或いは牽引する等して、行う。
このように、トラックフレーム修正機Sによれば、修復・修正すべきトラックについて、セットアップするための治具等の取り付け作業等の押圧力や牽引力を必要としない修復・修正作業と、押圧力や牽引力を必要とする修復・修正作業について、順序等を問わずに作業することが可能となる。したがって、作業を同時並行に行うことが可能となるため、作業時間を大幅に減らし、作業効率を高めることが可能となる。
一般に、トラックフレーム修正機は、車体工場の作業者が使用する、いわゆるベンチと称されるトラックフレーム修正機を構成する形式のものである。例えばその代表的な平面構造は、図22で示すように、トラックを任意に載置することができるような幅で設けられた2つの前後方向進路を備えた、修正機に渡り板を載置したものとなっている。
しかし、従来例を示す図23及び図24で示すように、トラックフレーム修正機の幅が修理するトラックの車幅より狭いため、車輪がトラックフレーム修正機からはみ出てしまうだけでなく、トラックフレーム修正機より上にあげるには、シャーシフレーム自体で保持しなくてはならないことになる(つまり車輪で支持できない)。
しかし、図25及び図26で示すトラックフレーム修正機Sの例では、トラックフレーム修正機Sの幅は、車幅より大きい。十分な幅を持って構成されているので、渡り板を取り付けた架台本体20は、車両を載せる際に床と面一となるように構成され、自走或いは牽引によって、容易にトラックフレーム修正機S上に載置させることができる。
したがって、車両(トラック)が乗り越えなければならないような段差が生じないように構成することができ、これらの前後方向の架台本体20に横架手段であるクロスビーム40を配して、このクロスビーム40と共に、渡り板を載置した構造で、渡り板を利用して修復・修正すべき車両を架台本体20に搭載した後で、後述するように、各種治具ベース及び治具を取り付けるように構成することが可能である。
なお、図25及び図26の例では、トラックフレーム修正機Sを前後で2つの部分に分けて構成した例であり、図36はトラックフレーム修正機Sを1つの装置で構成し、トラックを載置した例である。
より具体的には、設置されたスケールを基準に、ラチェットレンチ等を操作して機器等を操作して移動調整を行う。
本発明では、押圧手段100であるプッシュタワー101及びプッシュシリンダー102と牽引手段110であるプルタワー111とプルシリンダー112を採用しており、基準スケールの前後・左右方向で対称に移動調整を行う。さらに、3次元マルチアライメント計測システム「タッチ」(オプション設定)を利用すれば修理の精度を増すことができる。
損傷修正の手順は、先ず、修理するトラックの高さ、長さ、損傷個所等を特定し、各種部品やパーツを取り付けて、準備を行い、トラックフレーム修正機Sの架台本体20上に修理するトラックを載置する。
次に、前記したトラックフレーム修正機Sに基づいて、各種修正を行う。ここではシャーシフレームSFの上下曲りの修正方法と、シャーシフレームSFの捩れ曲り修正方法について説明する。
図29乃至図31は、シャーシフレームSFの上下曲りの修正方法の概略を説明するイメージ図である。
この例では、三つのキューブを用いた例で説明する。シャーシフレームSFの本来あるべき基準位置から損傷等によって変形した一番下がった位置を特定し、この一番下がった位置に第1のキューブ50(中央のキューブ)でシャーシフレームSFと連結し、この両側の位置に第2及び第3のキューブ50でシャーシフレームSFと連結する。なお、図の左右方向が車両の前後方向である。
つまり、先ず保持体45(上下スケール47が保持されている)を、左右スケール41が形成された横架手段としてのクロスビーム40の上を横移動させて、車幅左右方向に移動する。
そして、図29で示すように、それぞれ所定位置において、保持体45が前後に動かないようにクロスビームギアサポート30を移動した後固定する。第2及び第3のキューブ50が上下方向に動かないように固定し、第1のキューブ50(中央のキューブ)を上下方向に移動させ、基準位置になるように力を加えて、修正して固定する。修正のために、加える力は、押圧手段100であるプッシュタワー101及びプッシュシリンダー102と牽引手段110であるプルタワー111とプルシリンダー112、さらには治具等を用いて、基準スケールの前後・左右方向で対称に移動調整を行いながら修正する。なお前後の移動はクロスビームギアサポート30によってクロスビーム40を車体前後に移動して行う。
次に、第1のキューブ50(中央のキューブ)を上下方向に移動し、基準位置になったら、その位置で固定した後で、図30で示すように、第2及び第3のキューブ50の上下方向への固定を解除して、第1のキューブ50と同様に、第2及び第3のキューブ50を上下方向に移動させ、図31で示すように、各キューブ50を操作して力を加え(基準位置になるようにスケールで計測しながら複数繰り返すこともある)、基準位置になるように修正して固定する。そして、図31で示すように、各キューブ50によって上下方向の位置を基準位置に合うようにして、力を加え修正するが、シャーシフレームSFが基準位置になるようにして修正して固定し、歪んだ上下曲りを修正する。
図32乃至図35は、シャーシフレームSFの捩れ曲り修正方法の概略を説明するするイメージ図である。2つのキューブ50で修正する例を示している。
図32はシャーシフレームSFの捩れ曲りを修正するときのイメージ図であり、キューブ50を捩れ部分などが生じている車両の左右方向に移動させて特定し上下方向に移動する。つまり、図32で示すように、二つあるキューブ50をクロスビーム40で車両の左右方向に移動して、捩れ曲りなどの歪みの位置を特定しキューブ50が左右に移動しないように固定する。
そして、一方のキューブ50を上下移動しないように固定し、他方のキューブ50を上下方向に移動して、高さの位置を特定する。
次に、図33で示すように、キューブ50に直接、治具132を連結し、この治具132を用いて左右のシャーシフレームSFを両側から挟み込み、一方のキューブ50を上下方向の移動ができないように固定する。そして、他方のキューブ50を上下方向に、力を加えて移動させ、基準位置になるように修正して、固定する。
次に、初めに上下方向に移動できないように固定したキューブ50を解除し、上下方向に移動して、力を加えて、基準位置になるように修正して、固定する。
なお、加える力は、押圧手段100であるプッシュタワー101及びプッシュシリンダー102と牽引手段110であるプルタワー111とプルシリンダー112、さらには治具等を用いて、基準スケールの前後・左右方向で対称に移動調整を行いながら修正を行う。なお前後の移動はクロスビームギアサポート30によってクロスビーム40を車体前後に移動して行う。
図34は、スライド定盤60を用いた例を示しており、具体的には、図1で示すように、スライド定盤60にアジャストベース90を介してアジャストブロック70を取り付ける。そして、アジャストブロック70で左右のシャーシフレームSFを挟み込み固定する。固定したシャーシフレームSFに対し、スライド定盤60及びアジャストブロック70に、同時に力を加え、上下方向のシャーシフレームSFの捩れ曲がりを修正して、図35で示すように、各種トラックの種類に応じて、それぞれの基準に合わせた修正を行う。
上記で記載した例において、治具はメーカ毎、トラックの種類毎に、それぞれ規格があるので、この規格に合った状態になるように、各種多様な治具が用いられるが、これらは上記説明した部材、部品等取り付けるときに、多くのねじ孔,穴等が形成されているので、これに合わせて取り付け、修理すべき位置の調整や部材、部品等の取り付け調整等を行うことができるものである。
メーカーが異なる多様な車種に対応できるトラックフレーム修正機であるが、各例で説明したシャーシフレームは勿論であるが、トラックのフロント側、リア側、ボディ、各種フレームの歪み、車輪の歪みなどを修復することが可能である。
10 昇降装置(昇降手段)
20 架台本体
21 中空鋼材
22 連結部
23 ギアプレート
30 クロスビームギアサポート
40 クロスビーム(横架手段)
41 左右スケール
45 保持体
50 キューブ
50a 支柱
50b ヘッド部
51 ねじ孔
60 スライド定盤
61 貫通孔
70 アジャストブロック
71 取付部
72 アジャスト部
74 係合穴
75 補強部材
80 ジョイント定盤
81 貫通孔
90 アジャストベース
91 貫通孔
92 ガイド部
92a 上部ガイド部
92b 下部ガイド部
93a、93b 締結孔
100 押圧手段
101 プッシュタワー
101a タワーベース
101c 柱体
101d 連結孔
101e 取付穴
102 プッシュシリンダー
102a シリンダ
102c 固定部
102b ピストン
110 牽引手段
110a タワーベース
110b 上部板体
110c 柱体
110d 連結孔
110e 取付穴
111 プルタワー
112 プルシリンダー
112a シリンダ
112b ピストン
112c 固定部
113 取付部
113a 係合穴
114 方向転換器
115 チェーン
120 固定ブロック
121 取付部
122 固定部
123 ボルト穴
131,132 治具
CM クロスメンバー
H1 作業場所
F 修正機フレーム(支持手段)
S トラックフレーム修正機
SF シャーシフレーム

Claims (5)

  1. 床に形成された作業場所に配設された昇降手段と、
    該昇降手段上に設けられた車両の支持手段と、
    前記支持手段上で前記車両の前後方向に移動可能に配設される第1治具ベースと、
    該第1治具ベースに支持され前記支持手段の幅方向に配設された横架手段と、
    該横架手段に配設された第2治具ベースと、
    該第2治具ベースに配設されたキューブ状の治具と、
    を備えたトラックフレーム修正機であって、
    前記キューブ状の治具に固定される幅方向のシャーシフレームを挟持するように幅方向両側に所定間隔をおいて複数配置された、アジャストブロックを有し、
    前記アジャストブロックは幅方向のシャーシフレームを挟持するように幅方向両側に所定間隔をおいて複数配置され、
    前記アジャストブロックの一方に連結された押圧手段及び、他方に連結された牽引手段と、
    を有することを特徴とするトラックフレーム修正機。
  2. 作業場所に配設された昇降手段と、
    該昇降手段の上部に設けられた車両方向前後スケールが形成された支持手段と、
    前記支持手段の上で車両の前後方向に移動可能に設けられた前後移動手段と、
    該前後移動手段に支持され、前記支持手段の幅方向に配設され、左右スケールが形成された横架手段と、
    該横架手段に支持されて、前記横架手段を左右に移動可能とすると共に上下方向に移動可能に設けられたキューブと、
    前記キューブに着脱可能に設けられたスケール付のスライド定盤と、
    前記キューブ又は前記スライド定盤に対して、直接又はアジャストベースを介して着脱可能に設けられたアジャストブロックと、
    前記スライド定盤に着脱可能に設けられたジョイント定盤と、
    前記ジョイント定盤に設けられ前記アジャストブロックの一方を押圧する押圧手段及び他方を牽引する牽引手段と、を備えたことを特徴とするトラックフレーム修正機。
  3. 固定ブロックは修理する車のシャーシフレームを固定するものであり、前記アジャストブロックは前記修理する車のシャーシフレームの変形箇所に取り付けられるものであることを特徴とする請求項1又は2記載のトラックフレーム修正機。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一項に記載のトラックフレーム修正機を用いたトラックフレーム修正方法であって、
    修正すべきシャーシフレームをトラックフレーム修正機上に載置する第1工程と、
    前記トラックフレーム修正機の車両方向前後スケールが形成された架台本体上を前記車両方向前後スケールに沿って縦移動させて、上下スケールを車両前後方向に移動する第2工程と、
    前記修正すべきシャーシフレームを、少なくとも複数のキューブで直接連結する第3工程と、
    前記修正すべきシャーシフレームの本来あるべき基準位置から一番下がった位置を特定し、前記シャーシフレームの一番下がった位置に複数のキューブのうち少なくとも間になるようにして、前記キューブの少なくとも一つで前記シャーシフレームと連結し固定する第4工程と、
    前記第4工程で連結された前記キューブの両側方向に位置するキューブで前記シャーシフレームと連結して固定し、上下方向移動ができないように固定する第5工程と、
    前記第4工程で固定したキューブを前記上下スケールで確認しながら上下方向に移動し、前記シャーシフレームを基準位置に修正して、固定する第6工程と、
    前記第5工程で上下方向移動ができないように固定したキューブを解除して、キューブを前記上下スケールで確認しながら上下方向に移動し、前記シャーシフレームを基準位置にして、上下方向移動ができないように固定する第7工程と、を備え、
    前記各キューブに固定された前記シャーシフレームが、基準位置になるようにしたことを特徴とするトラックフレーム修正方法。
  5. 請求項1乃至3のいずれか一項に記載のトラックフレーム修正機を用いたトラックフレーム修正方法であって、
    シャーシフレームの左右のずれや横曲りに対し、修正すべきシャーシフレームをトラックフレーム修正機上に載置する第1工程と、
    前記トラックフレーム修正機の左右スケールが形成された横架手段上を横移動させて調整し、上下スケール及びキューブを車幅左右方向に移動する第2工程と、
    前記第2工程で所定位置に移動したキューブとスライド定盤を固定する第3工程と、
    前記修正すべきシャーシフレームを、少なくとも複数のキューブと、前記スライド定盤を介して固定ブロック及びアジャストブロックで連結する第4工程と、
    前記修正すべきシャーシフレームを前記左右スケール及び前記上下スケールで確認しながら、前記固定ブロック及びアジャストブロックで挟持し、少なくとも修正すべきシャーシフレームの片側を固定する第5工程と、
    前記第5工程で挟持された前記アジャストブロックの一方を前記左右スケールで確認しながら押圧手段により押圧し、他方を牽引手段で牽引する第6工程と、
    を備え、修正すべきシャーシフレームの上下のずれや縦曲り、前後左右のねじれに対し、修正すべきシャーシフレームの片側を固定し、前後・左右・高さを修正することを特徴とするトラックフレーム修正方法。
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