JP6196309B2 - 弁を通る動くオブジェクトへの逆流フローを評価するデータを提供する方法と装置 - Google Patents

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Description

本発明は、医療画像処理、特に、血管造影画像処理の技術分野に関するが、非破壊試験への応用分野のような、動く器官の出口を閉じるいかなる弁の機能不全を定量化する必要性があるいかなる分野にも応用することができる。
患者に起こり得る症状は、大動脈弁閉鎖不全(aorta regurgitation)(大動脈弁閉鎖不全症(AI: arotic insufficiency)とも呼ばれる)ある。これが発生すると、心臓の大動脈弁は完全には閉じず、これが原因で心室拡張期の間、血液が、大動脈から左心室へ逆流してしまう。これは、より高い心臓負荷と心臓内のより高い圧力をもたらし、心不全を増大させる。
大動脈弁閉鎖不全は、最も一般的には、ドップラーを用いて逆流噴射の二次元ビューを提供することが出来る経胸腔的超音波心臓検査によって評価される。これは、例えば、非特許文献1、非特許文献2、特許文献1および特許文献2に記載されている。
中心大動脈弁閉鎖不全を評価するためには、超音波を用いることが出来るが、使用される超音波画像の質が制限されていることと、画像の集がオペレータに依存してしまうことにより、超音波により大動脈弁閉鎖不全分類することはあまり正確ではない。さらにまた、れらは、弁周囲の大動脈弁閉鎖不全を正確にかつ再現性良く評価するにはいくつかの厳しい制限を有する。
周囲の弁閉鎖不全は、経皮的大動脈弁交換手術または経カテーテル大動脈弁交換手術において最も頻繁に発生する。これらの臨床手術の最中、超音波は、置換された大動脈弁が発生する画像のアーチファクトのような更なる制限の影響も受ける。
診断目的のため、CTおよびMRによるいくつかの実験が、非特許文献3および非特許文献4に報告されている。しかし、これらは、手術中アプリケーションには適用できないと言う大きい問題点を有する。CTおよびMR画像は、手術後に得る必要があるであろう。これは、余分の作業、追加費用および患者に対するストレスを与えるのみならず、臨床手術中に直接AI重症度を潜在的危険レベルに分類することが出来ないので、患者に対する危険も大幅に増大させるであろう。さらにまた、CT画像を追加して得ることは、患者が高用量の放射線を浴びることを意味する。
カテーテル手術(例えば、経皮的大動脈弁交換手術)の最中に大動脈弁閉鎖不全を評価すること、造影剤流体大動脈基部に注入室心臓チャンバ内の造影剤の量を観察して大動脈弁閉鎖不全の存在を調べる、二次元の血管造影X線画像評価することによって、ますます、実行されるようになって来ている。大動脈弁閉鎖不全の重症度を質的に分類するために、いくつかのファクタが、使用される。現在分類化を行う上でのより詳細なガイドラインは、非特許文献5及び非特許文献6に規定されている。
この種の質的分類の結果の具体例は、以下のテーブルによって表される。
クラス AI(大動脈弁閉鎖不全症)の重症度
弁閉鎖不全
1 僅かな弁閉鎖不全
2 中程度の弁閉鎖不全;治療は必要
3 深刻な弁閉鎖不全;早急な治療が必要
4 致命的弁閉鎖不全
現在、大動脈弁閉鎖不全評価は、主に、血管造影X線像の視認による推定に基づいている。視認による推定は、非常に主観的でかつ再現性がなく、そして部内の観測者と部外の観測者に大きな評価の差をもたらすであろう。従って、信頼性が限定され、これは患者に危険となる可能性がある。
非特許文献7の文献は、公式
ここで、
および
が、左心室および大動脈時間−強度曲線の下のエリアで、そして
および
は、観察対象である左心室領域および大動脈領域の容積である)によりデジタル・サブトラクション血管造影法(DSA)から生成された時間−強度曲線を処理することにより、逆流比(RF)を計算する方法を提案している。
この文献は、それが、AI(大動脈弁閉鎖不全症)を定量化する初めての試みを表しているので、正しい方向に向ている。しかしながら、これが、左心室と大動脈における濃度の比率の計算に限られているので、これは、既に同じ著者によって指摘されかつ次のように要約されているいくつかの限界を有している:
1)血液と造影剤の流れまたはこれらのミキシングが不十分である影響が、時間−強度曲線にエラーをもたらす可能性があること、
2)観察対象である左心室領域の断面が円形であると言う幾何学的な仮定。
これらの限界の他に、以下のものも、存在する:
3)以前のセッションからの若干の濃度の造影剤流体が脈管系に存在する可能性があるという事実には、何の注意も払われていないので、これが、分析に影響してしまうこと、
4)使用された画像処理プロトコルによるピクセル強度の変動によって生じた時−濃度曲線に対する負の影響は、考慮されていないこと、
5)呼吸運動または患者の動きに対しては、何の補正もされていないこと。
非特許文献8は、例えば、心電図同期のデジタル・サブトラクション技術を用いることにより心臓の動きを補償している。このアプローチでは、デジタル・サブトラクションは、R波に同期させた画像にサブトラクションを実行することによって行われる。このアプローチは、心臓の動きを補償するために使用される。しかしながら、呼吸の動きおよび/または患者の動きは、補償されていない。現実にはこれらの動きが存在するので、この同期デジタル・サブトラクションを使用することは、結果として時間−強度曲線内にエラーをもたらすであろう。
従って、血管影法による画像コンピュータ解析することによ大動脈弁閉鎖不全を評価することは、改善する必要がある。
米国特許出願公開第2001/0802080号明細書「大動脈弁閉鎖不全のような大動脈弁異常を診断しかつモニタするための非侵襲的方法と装置」 米国特許出願公開第2001/0794528号明細書「弁の逆流血流の超音波定量化」
Wang, A., Bashore, T.M. 著、「心臓弁膜症(Valvular Heart Disease)」、第6章、ISBN(国際標準図書番号)1588299821、Humana Press社、2009年 Miyake, Y., Hozumi, T., Mori I., Sugioka, K., Yamamuro, A., Akasaka, T., Homma, S., Yoshida, K., Yoshikawa, J.による論文「大動脈弁閉鎖不全患者のデジタル・カラー・ドップラ速度分布積分方式を使用する大動脈逆流量および逆流比の自動定量化」(Heart 88(5)、2002年11月、481-484頁) Chen, J.J, Manning, M.A., Frazier, A.A., Jeudy, J., White, C.S. による論文「心臓弁(正常の、病気にかかった、および手術後)の外観のCT 血管造影法」(RadioGraphics 29、2009年、1393-1412頁) Arpasi, P.J., Bis, K.G., Shetty, A.N., White, R.D., Simonetti, O.P. による論文「心電図により起動され、呼吸を止めた、コントラストが増強されたシーケンスによる胸部大動脈のMR血管造影法」(Radiographics 20、2000年、107-120頁) 心臓ジャーナル、Leon, M.B., Piazza, N., Nikolsky E., Blackstone, E.H. による論文「経カテーテルによる大動脈弁移植臨床治験のための標準化された終点の定義:Valve Academic Research Consortiumからのコンセンサス報告」(European Heart Journal(2011)32、205-217頁) Hunt, D.外による論文「大動脈弁閉鎖不全の評価におけるシネ心血管造影法の定量的評価」(The American Journal of Cardiology(1973)31、696-700頁) P. A. Grayburn, S. E. Nissen, J. L. Eliot, J. Evans, A. N. Demariaによる論文「デジタル・サブトラクション血管造影法のコンピュータ分析による大動脈弁閉鎖不全の定量化」(JACC、第10巻、5号、1987年11月、1122-7頁) Hirjiによる論文「肺塞栓の検出における心電図に同期させたデジタル・サブトラクション血管造影法」(Radiology、Vol 152、19-22頁) Y. Jian外による論文「グローバルな制約を有するアクティブ輪郭モデルを使用するX線画像の分割」(IEEE Symposium on Computational Intelligence in Image and Signal Processing、2007年、CIISP 2007、240-245頁) Chen, G.Y., Kegl, B.著「従属複素ウェーブレットおよびフーリエ特徴を用いた不変量パターン認識」2005年 Gelberg, H.J., Brundage, B.H.による「左心室の壁の動きの定量的分析:領域、コードおよび放射線法の対比」(Circulation、59巻、1979年5月、5号、991-1000頁) Lehmkuhl, H., Machning, Th.による論文「デジタル・サブトラクション血管造影法:左心室容積の吸光度評価およびこの単一面アーク長方法によって得られる測定との比較の実現可能性」(Computers in Cardiology、1993年、29-32頁) Michael R. King, Nipa A. Mody著「MATLABにおける生物工学アプリケーションのための数的および統計的手法」(第6章、ISBN(国際標準図書番号)9780521871587、ケンブリッジ大学出版局、2011年)
従って、本発明の目的は、弁または狭搾を通る逆流フローを量的に評価するデータを提供する方法、特に、手術中のアプリケーションの間の処理時間および撮像処理に関連する患者への負担を減少させて撮像することができる画像から、大動脈弁閉鎖不全を量的に評価するデータを提供する方法を提供することである。
本発明は、動くオブジェクトの連続的な画像フレームのシーケンスから、弁(7)を通る前記動くオブジェクト(6)への逆流フローを評価するデータを提供する方法であって、これらの画像が、特定の時間間隔によって分されていて、この方法が、
a)前記画像において観察対象の前記オブジェクトを特定するステップと、
b)使用される画像処理プロトコルおよび/または動きおよび/またはバックグラウンドによるピクセル強度の変動を補償するために前記画像を増補(augment)するステップと、
c)前記増補された画像時間−分析して、時間−度曲線(単数または複数)を得るステップであって、前記時間−度曲線が、ピクセル輝度の時間−変化を表す、ステップと、
d)当該時間−度曲線(単数または複数)に関連する複数のパラメータを決定するステップと、
e)当該パラメータに重み付けを行い前記逆流フローの指標を提供するステップとを、
を備える方法により、この目的を達成する。
AIを決定する特ケースの場合、動くオブジェクトは、左心室であり、弁は大動脈弁であり、画像フレームは、シーケンスで撮像される左心室のX線画像のシネを表す。より一般的な場合、この弁は、観察対象の、動くオブジェクトである第一の器官と第二の器官の間に位置し、かつこの第一器官から第二の器官の流体の順方向フローを可能にし、かつ第二の器官から第一の器官への逆方向フローを止する、任意の弁または狭搾である。画像獲得に関して、X線が、好適な解決法(特に、血管造影X線)であるが、それらには観察対象のオブジェクトの画のシーケンスを提供することができる限り、造影剤による強調有りまたは無しで超音波、MRI、PET、SPECT等のような、他の画像生成機器も使用することができる。
この方法が、1つの画像フレーム上少なくとも一つのランドマークを検出し、かつ残りの画像フレーム上のランドマークを追跡することによって、このオブジェクトの動きを補正し、この画像の範囲内のオブジェクトの動きを安定させるステップを備えることは好都合である。これは、このオブジェクトの輪郭を検出しおよび/または時間度の決定のための参照として用いられるべき)フレームの少なくとも一つの画像のエリアを検出するステップを備えることもできる。このような参照エリアは、典型的には、このオブジェクトから弁を通る順方向フローが識別される画像のゾーン上にある。
本願の開示において、増補すると言う用語は、ピクセル強が補償され新しい画像を提供するように、入力画像処理することを意味するように、使われる。例えば、プロトコルおよび/または動きおよび/またはバックグラウンドによるピクセル強度の変を補正するためには、数種類の補償が、可能である。例えば、プロトコルまたは動きまたはバックグラウンドによる強度補正には、単一の補償が可能であるが、大動脈弁閉鎖不全決定すべき場合には、2つ以上の補償技術を組合せて、時間−濃度曲線を計算することが、特に、有利である。
画像を増補するステップは、観察対象のオブジェクトのエリアに対する時間度曲線を計算する目的のため動き補正する前に、バックグラウンド補正を実行するステップ、逆に、この参照エリアに対して時間−度曲線を計算するために、バックグラウンドを補正する前に、動きを補正するステップを備えることができる
画像フレームのシネが利用可能なると、この逆流フローの評価を最適化するために、特定の時間間隔に関するサブセット選択することは、通常、有用である。
少なくとも一つの時間−濃度曲線が、ピクセル吸光度が増加しその後減少することを示すと、逆流フローが存在すると識別することは好都合である。何故ならば、このような増加は、第二の器官から第一の器官にこの弁を通って漏れている流体の存在に関係し、他方このような減少は、順方向フローの間にこの第一器官を離れる流体に関しているからである。この現象は、典型的には、造影剤が注入されかつ排出されるオブジェクトのX線画像のシーケンスから得られる吸光度曲線に表れる(この場合、存在する造影剤の量が多ければ多い程、より多くのX線が吸収される)。造影剤を用いて生成される画像処理技術は、確実に、フローの画像化の助けとなるが、当業者は、このフローの存在に関連するピクセル強度における変理解することが出来る限り、造影剤による強調なしで得られた画像、同じ目的を得るために用いることができること理解するであろう。
この方法が、時間−度曲線の増加および減少に関するパラメータを決定するステップを備えることは好都合である。このようなパラメータは、以下のグループ(各下落(downfall)の峻度、総吸光度変化、吸光度曲線の下での積分、最小値および最大値等)に属する一つ以上のパラメータを備えている。
この方法は、吸光度曲線の下落上昇(uplift)の間ピクセル吸光度が、同じまたは既定の異なったレベルに到達するまでに必要な時間間隔を、パラメータとして、決定するステップを備えることもできる。
この弁から距離が異なるエリアにおける下落および上昇に続く、総ピクセル吸光度および/または時間変動重みづけすることによって、特に、観察対象のオブジェクトの異なるエリアにおける吸光度値を時間に渡って比較することによって得ることができる逆流体の噴射ストリーム侵入を、別のパラメータとすることができる。
さらに別のパラメータは、下落および/または上昇の間の、吸光度曲線の峻度を測定することによって得ることができる弁閉鎖不全拡散速度とすることができる。
注入および排出が、下落(downfall)および上昇(uplift)の用語の意味とは反対に使用される場合すなわち、吸光度曲線が、造影剤超音波検査の場合のように最初上昇を示し次で下落を示す場合、同じパラメータを、用語の上昇(uplift)下落(downfall)(その逆も同じ)意味するように決定することができる。
別のパラメータは、観察対象のオブジェクト異なるエリアにおける造影剤の存在の持続時間、または異なるエリアにおける最大吸光度を参照エリアにおける最大吸光度と比較することによって、取得される観察対象のオブジェクト内に存在する造影剤の総量とすることができる。
さらに別のパラメータは、心拍の間の1つ以上の時間−濃度曲線の峻度または造影剤の変化とすることができる。
別のパラメータは、1つ以上のエリアの時間における、造影剤の周期期間における減衰とすることができる。
これらのパラメータの全部または一部は、逆流フローの重症度の分類化を提供するために組合わせることができる。
観察対象のオブジェクトを、弁に最も近いエリアら最も遠いエリアに分割することは、有益である。これは、それらが参照するエリアの機能におけるパラメータも重みづけすることによって、逆流フローに更なる指標を提供することを可能にする。
以前の造影剤のセッションに対して時間−強度曲線(単数または複数)補正することにより、分析の結果の精度を改善することも可能である。
本発明は、コンピュータのメモリに直接ロード可能であるコンピュータ製品であって、この製品がコンピュータで駆動される時に上述した方法実施するためのソフトウエア・コード部分を備えるコンピュータ製品にも、関する。
別の態様によると、本発明は、二次元画像を取得するためのX線装置に関する。この装置は、患者の左心室の連続的な画像フレームのシネを得るための手段、トリガーイベントの後(特に、大動脈基部への造影剤の注入の後、画像フレームのこのようなシネを収集するための手段を備える。この装置は、このトリガーイベントの後に特定数の心拍を収集するために、患者の心周期と同期するための手段を備えることも出来る。この装置は、更に、この大動脈弁を通る逆流フローの分類を決定する本発明の方法を実行するようにプログラムされている処理手段を備える。
この処理手段は、本発明の方法を実行する専用の(単数または複数の)プロセッサ、または特に有利な構成では、このマシンの主要な画像獲得機能を有する同じ処理手段またはその一部とすることができる(その結果、非常にコンパクトでかつ強力な装置を得ることができる)
本発明の更なる改良は、この従属請求項の主題を形成するであろう。
本発明の特性及びそこから導出される利点は、添付の図面に図示される、限定するものではない実施態様の以下の説明からより明らかになるであろう。
好ましい実施例の本発明の主ステップのフローチャートである。 輪郭を表示する左心室のX線画像を示す。 大動脈基部も見える左心室の別の画像を示す。 輪郭を表示する代替態様を示す。 左心室の異なる部分からの2本の吸光度曲線を示す。 左心室の異なる部分から生じているにもかかわらず、大部分が重なっている2本の吸光度曲線を示す。 時間とともに左心室の造影剤が増加する、吸光度曲線を示す。 多くの心臓収縮の後に造影剤流出が発生する、吸光度曲線を示す。 心室の曲線が、参照曲線の近くにある(弁閉鎖不全の可能性が高い兆候を示す)2本の吸光度曲線を示す。 心室の曲線が、造影剤注入にほとんどいかなる反応も示さない(弁閉鎖不全の可能性が低い兆候を示す)2本の吸光度曲線を示す。 込みが浅くかつ下落が急峻な、吸光度曲線を示す。 流入は高いが、流出より高い、吸光度曲線を示す。 分析される心室内のさまざまな領域の吸光度曲線を示す。 左心室内の弁閉鎖不全が、2Dカラーマップによって視覚化されている具体例を示す。 プロトコル・ピクセル強度補正によって導出させることが出来るヒストグラム・ピークシフトの一例を示す。 以前のセッションの造影剤が存在することによる造影剤の変化の一例を示す。
本発明は、特に、X線画像の二次元(2D)血管造影フィルムに基づ大動脈弁閉鎖不全の定量化データの提供において有利であり、そして本発明は、主にこの分野に関して開示されるであろう。この場合、観察対象のオブジェクトは左心室であり、かつ弁は大動脈弁である。しかしながら、この左心室、大動脈および大動脈弁は、一方向閉鎖弁を介して連通する流体内のいかなるオブジェクトによっても置換させることができることは理解されるべきである。
本発明のこの着想は、(ほぼ3心拍をカバーする)1、2秒のX線画像の二次元(2D)血管造影フィルムに基づいて、大動脈弁閉鎖不全デジタル定量化データを作成することである。この解決法は、(CTおよびMRのような方法とは対照的に)介入の間、容易に適用でき、かつ視認による評価と比較してより正確で、自動的に生成されかつ再現性のある結果を与える効果がある。この方法では、単一画像フィルム(数秒間単一角度の下で実行される画像の撮影)しか必要でなく、かつこのような撮影が、通常、この介入の間に実行されるので、患者なる時間を費やすことも不要で、かつ患者に対し更なる暴露を与えることも、生じない。
要するに、この方法は、従来このような目的のためには使用されていなかった二次元血管造影X線画像に基づいて、信頼性が高く、再現可能で、自動的に生成される大動脈弁閉鎖不全定量化データを提供する。血管造影画像に基づくAI定量化のためのこの新規な方法は、それが容易に現行の臨床作業の流れに組み込まれると言う効果もある。手術の間に、すでに得られている画像以外の余分の画像は不必要であるので、患者は、更に、如何なるストレス、放射線も、診療手順も受ける必要は無く、そして医師作業テーブルいかなる画像処理デバイスも加する必要はない。
図1のフローチャート・ダイアグラムを参照して、次に、本発明の実施態様を説明する。
分析のために、単一の位置から撮影される、ほぼ3心拍をカバーする、血管造影X線画像のシーケンスが、使用される。これらの画像は、左心室、大動脈弁、挿入されるいかなるステントの全体または一部、および大動脈の小部分をカバーする。造影剤は、この分析の第一心拍開始時に、この大動脈に存在していて、かつ挿入されるべきである。弁閉鎖不全の場合には、この造影剤は、左心室に入るであろう。
図1に示されるフローチャートに基づいて、この分析は、次のステップ進んでいく。
ステップ1.観察対象のオブジェクトの輪郭検出
この分析のために、左心室6に属するエリアが、計算される。このエリアは、例えば、図2の輪郭106のような大動脈基部を含む左心室全体、または左心室の中のサブ領域(例えば、図3bの輪郭107のような左心室流出路)とすることができる。この入力輪郭106、107は、例えば、非特許文献9に教示されるアルゴリズムによって、自動的に検出させることも、ユーザによって手動で設定させることも可能である。この輪郭は、好ましくは弛緩期の心室(図2)を示すフレーム内で、計算されるべきである。
ステップ2.参照エリアの検出
この方法は、例えば、心臓弁小葉7のすぐ後にある大動脈8の開始点で、通常、ある程度の量の造影剤が通過する画像内の何れかに存在する制御エリアを使用することができる。これは、結果として、図3aまたは図3bにおいて参照番号108で示されるような輪郭になり得る。この参照を比較しかつ使用して、左心室内で測定された造影剤の強度をスケール変換することが出来る。これは、ここでも、ステップ1記載したY. jian(非特許文献9)によるアルゴリズムと同じものによって自動的に検出させる、またはユーザによって指示させることができる。
ステップ3.時間−度曲線の計算
時間−度曲線は、画像(特に、潅流画像)のシーケンスのピクセル明るさの時間変化を表す。正確な定量化のために、これらの曲線(本明細書では吸光度(densiometry)曲線とも呼ばれる)は、図12に示されるように、心室エリア(ステップ1)および参照エリア(ステップ2)の両方に対して作成されるであろう。
しかし、両方のエリアにおいて関心となるものが異なるので、これらの曲線が作成される方法は、異なる。心エリアでは、(心室の動きにより度曲線計算に負に影響を与えるかもしれず、かつそれらの曲線に望ましくない効果を引き起こすことになる)静的バックグラウンドの影響を除去すること、非常に重要である。参照エリアでは、主な目的は、後述するように、アプローチがわずかに相違しても造影剤の注入を検出することである
ステップ301a.動きの補正
AI(大動脈弁閉鎖不全症)分析を実行するために、図2の左心室6に属するエリア、画像を取得する間位置を安定させておくのが良い。呼吸動作、患者の動き、そして心臓の収縮の全てが、画像の取得時に左心室および大動脈が動いてしまう原因となる。動き補正は、大動脈8内に存在する静的ランドマーク(例えば、大動脈心臓弁小葉7周辺に挿入されたステント)にしてなされるであろう。
このランドマークは、非特許文献9に教示されるようなアルゴリズムによって自動的に検出させる、またはユーザによって指示させることができる。
画像の安定化は、動き補正によって達成され、かつ非特許文献10のような既存のガウス分布またはフーリエ自己相関法(これにより、例えば、結果的に、取得された画像の範囲内の各ピクセル位置での変換ベクトルのセットが得られる)に基づいてなすことが出来る。
ステップ301b.ピクセル強度動についてのプロトコル補正
時間−度曲線の作成を開始することが可能となる前に、この画像は前処理させることができる。どの画像生成機器も、使用可能なある量の設定/プロトコルを有する。この画像を得るために使用された画像生成機器に応じて、プロトコル強度補正を、この画像内に存在させることが出来る。
例えば、X線画像が使用されるときには、いくつかの画像処理プロトコルは、特定のフレームには造影剤が存在するという事実に応答して、この画像のピクセル強度を変化させることが出来る。造影剤が投与されると、それは、画像において黒い領域として出現する。これに応答して、この画像のピクセル強度は、この造影剤を補償するように変化することができる。これらの強度が変化するので、造影剤領域では、より多くの詳細を見ることが出来る。しかしながら、この造影剤領域に属さないピクセルの強度も、(例えば、バックグラウンド・ピクセルに対して)調整されてしまう。しかしながら、これらのピクセルの要素は、生理的には変化していない。
ピクセル度が時間と共に変化することは、造影剤が投与されたことに関係すると仮定ているので、ピクセル強度プロトコル調整をすることは、時間−度曲線に負の影響を与えかつ誤った定量化をもたらす。
これを調整するために、あらゆるフレームの画像吸光度のヒストグラムが、参照画像の画像吸光度のヒストグラムと比較される。この参照画像には、造影剤の注入が開始される前のフレームが選ばれる。図14から分かるように、プロトコルによるピクセル強度の補正は、このヒストグラムのピークをシフトさせる。この参照ヒストグラムを使用して、あらゆるフレームのピークが、このプロトコル調整を補償するために、シフトバックされる。次いで、この補正されたフレームは、更なる計算に使用される。
ステップ302.心室エリアの時間−度曲線の計算
左心室の空間位置は、心室内の実際の総強度と同様に、大動脈弁閉鎖不全の重症度を評価するために重要であるので、(ステップ2で規定される)左心室において計算される領域は、いくつかの異なる領域に細分割することが可能である。このために、この計算された左室輪郭106は、ベース入力として使用される。例えば、大動脈基部を含む左心室全体計算場合には、この輪郭は、206、306、406および全体領域506によって示される多くの基本的な心室エリア(図3a)に分割することが出来る。これらの心室エリアは、非特許文献11のような文献に記述される一般的な方法に基づいている。
この左心室内の時間−濃度曲線は、これらのサブ領域内で、この画像シーケンスを入力データとして使用して得られた、予め処理された増補画面から、導出される。血管造影X線画像処理は、投影画像処理法であるので、この左心室は、例えば、脊髄またはカテーテルのような挿入されたデバイスのX線吸収によるバックグラウンドの影響を受ける。この左心室内の造影剤流体からしか生じない時間度を計算するために、動きの補正を適用する前に、入力画像シーケンスにサブトラクションを実行することは有利であろう。これは、結果としてバックグラウンドの影響を大幅に削減することになるであろう。この左心室のサブ領域内の時間度の計算は、予め処理された画像シーケンス
に基づいている。ここで、
は、フィルム
からの画像
であり、
は、吸光度画像を作成する目的で作成されるマスクであり、
は、ステップ301aにおいて計算された変ベクトルを画像に適用する関数であり、
、この左心室に対して結果として得られる予め処理された画像であり、これは濃度曲線を導出するために用いられる。画像の完全なフィルムが利用可能であるので、各画像における各心室領域の合計は、度曲線ポイントを形成するであろう(図12)。
この画像吸光度
は、例えば、非特許文献12に開示される知の方法を用いて計算される。これらの吸光度画像を作成するために使用されるバックグラウンド・マスク
は、造影剤注入前の周期期間(相対的な画像強度およびステップ2で検出されたエリアを使用して自動的に検出される周期期間)に基づいている。相対的な画像強度は、参照エリアに造影剤が注入される時点で大幅に変化するので、強度における検出可能なピークまたは平坦域がこの時点を形成し、これにより、造影剤注入前の周期期間を規定することが可能になる。
ステップ301bに記載されているプロトコル補正は、上で計算された
画像シーケンスに適用される。
この心室エリアに対する時間−度曲線が既に計算されていると、この曲線に補正を適用ることができる。介入の間、造影剤は、複数のセッションの間に患者に入れることが可能である。このため、以前のセッションの(若干の)造影剤が、依然として、患者の脈管系に存在している可能性がある。以前のセッションによる造影剤の絶対量は変化しないが、左心室の容積は変化するので、この画像に存在する造影剤流体の度は変化する。この変化は、図15から分かるように、この心室エリアの時間−度曲線に見ることができる。
に存在する造影剤は、この領域の時間−度曲線に否定的結果を与える。例えば、この弁閉鎖不全は、実際の場合より重篤であるように見える。これに対処するために、造影剤注入の前に、平均波が、このフレームの各時間−度曲線に対して計算される。次いで、この時間−濃度曲線からこの平均波をサブトラクトする(減じる)ことが、周期的に実行される。
ステップ303.大動脈エリアの時間−度曲線の計算
大動脈領域の時−濃度曲線は、ステップ2で規定された参照エリアから、画像シーケンスを入力データとして使用して得られる予め処理されていて増補されている画面から、導出される。この参照エリア内に存在する造影剤の量について信頼性が高い度情報を形成するために、この参照エリアは、心臓および/または呼吸の動きに対して固定させておくことが好ましい。この理由により度を抽出するためにサブトラクションを実行する前に、動き補正を適用することが可能となる。したがって、予め処理された画像は、次のように作成されるであろう:
ここで、
は、フィルム
からの画像
であり、
は、吸光度画像を作成する目的で作成されるマスクであり、
は、ステップ301aで計算された変ベクトルを画像に適用する関数であり、および
は、参照エリアに対して結果として得られる画像であり、これは、濃度曲線を導出するために用いられるであろう。利用可能な画像の完全なフィルムが存在するので、各画像における参照エリアの合計は、度曲線上のポイント(図12)を形成するであろう。
この画像吸光度
は、例えば、非特許文献12に開示される公知の方法を使用して計算される。これらの吸光度画像を作成するために用いられるバックグラウンド・マスク
は、ステップ302に記載したものと同じ方法を使用して作成される。
ステップ301bに記載したプロトコルの補正は、上で計算された画像シーケンス
に適用される。
ステップ4.AI分類
この分析は、例えば、以下のパラメータに基づく:
−左心室における弁閉鎖不全噴射ストリームの浸透;造影剤がどの程度遠くまで届くかの指標
−左心室に造影剤が存在する時間長。
−左心室の造影剤の量。
−強度曲線の峻度;造影剤が左心室を拡散する速度。
−心拍の間の造影剤の変化。
−大動脈エリアの時間度における造影剤周期期間における減衰。
このAI定量化のための入力は、典型的には、予め処理された画像の2つのシーケンスステップ3に記載したこれらの画像から導出された時間−度曲線である。
これらの測定は、この制御造影剤のエリアを考慮することによって、加えられた造影剤の量の違いに対してスケール変換される。この時間−濃度曲線(図12)において、心臓の収縮が谷を生じ、心臓の拡張がピークを生じ、これらが共同して心臓の1回の心拍を形成するので、グラフのピークおよび谷を見出すことによって、心拍検出される。画像撮像における画像獲得の間の時間との組合せで心拍数を考慮することにより、またはリンクされた心拍記録装置を使用することによって、この検出は、さらに、強化される。
例えば、左心室全体計算場合には、噴射ストリームの浸透左心室の異なるエリアにおいて吸光度および心拍を時間に渡って比較することによって、算定される。心臓弁から遠く離れているエリア(したがって、図3aの領域406のような心尖部により近いエリア)は、吸光度のレベルが減少していることを示すであろう(図4の矢印を参照:曲線401は、低い位置にありかつ心尖部により近いエリアに関係し、曲線402は、高い位置にありかつ心臓弁に近いエリアに関係する)。左心室の心尖部(図3aの領域406)に近い領域の吸光度レベルが高い(心尖部に近いエリアに関係する図5の曲線502が、図3aの心臓弁領域に近いエリア206に関係する曲線501と吸光度で同程度に高い)場合には、これは、定量化を弁閉鎖不全の重篤なレベルの方にシフトさせるのに対し、通常のバックグラウンド・レベルに比較して明確な度増加が存在しない場合には、定量化を弁閉鎖不全がより軽度であるケースにシフトさせる。
左心室に造影剤が存在する時間は、画像シーケンス異なる、規定エリアにおける吸光度の時間分析により算定される(図12に示される具体例では、曲線1202は心臓弁の近くのエリアに関係し、曲線1203は中間領域としてのエリアに関係し、曲線1204は心尖部に近いエリアに関係し、曲線1201は参照エリアに関係する)。心拍の間に大量の造影剤が残存する場合、左心室から流れ去る血液が不十分であるので(図6に、造影剤の蓄積が、このデータにフィットする増加傾向ライン601によって示されている)、弁閉鎖不全の重症度は高い
造影剤の注入後心臓の第一収縮期後に、有意な強度が、残存していない場合には、これは、弁閉鎖不全をほとんどまたは全く示さないであろう(図7には、造影剤の排出が大きいことが示されている)造影剤注入の後の3つ以上の心拍に対して高レベルの造影剤が残存している場合には、これは、大動脈弁閉鎖不全の重症度の分類を高レベルにシフトさせる。中間のケースは、中間の重症度レベルを示すであろう。このステップの最初に説明したように、心拍は自動的に検出され、そしてこのパラメータを定量化するために、時−濃度曲線の積分及び部分積分並びに複数の心拍の後に存在する造影剤参照エリアとの比較、使用される。
心室に存在する造影剤の総量は、ステップ302でなされた補正の後、この左心室エリアにおける結合された最大強度および制御エリアにおける最大吸光度に、直接、関連する。これらがほぼ類似している場合、これは、弁閉鎖不全の重篤症例を示す(図8において、参照グラフ802は、心室グラフ801に非常に類似している)。健康状態では、全ての造影剤が心臓弁によって収容されるので、造影剤は、全くこの心室に存在するはずがない(心室のグラフ902が参照グラフ901における造影剤の増大にほとんど反応ない図9に図示されるように、軽症の弁閉鎖不全図は、僅かな影響しか示さないもしれない)。
これら両極端の間にある全てのケースは、ここでも、心拍積分と、制御エリアと比較し心室エリアの完全な曲線についての積分との比較を使用して、吸光度に従ってスケール変換される。
この造影剤が左心室の中を拡散する速度は、時間−濃度曲線吸光度の変化の速度(吸光度曲線の峻度)を分析することにより算定される。この時間−度曲線は、(吸光度の最大値まで吸光度が上行する部分と、吸光度が下降する部分の2つの重要な部分を有する。吸光度部分急峻に上行する曲線は、弁閉鎖不全が高い定量化を示し、吸光度部分急峻に下行する曲線は、弁閉鎖不全が低い定量化を示す。図10は、急峻に下行する吸光度1001と共に、ゆるやかに上行する吸光度曲線1002を例示する。峻度ファクタは、両方とも、最終的な定量化において重みづけされる。
1回の心拍の間のエリアにおける造影剤の変化は、弁閉鎖不全のより詳細な知見を与える。吸光度の数値の下端は全般の流出を示す。造影剤の大きい流出が補償される場合には、造影剤の大きい流入は、悪いものではないかもしれない。図11は、大きい流入が、より大きい流出によって補償されている例示す。具体的には、ここで考察されるパラメータは、心拍の間の造影剤全般的な増加及び低下、並びに部分積分(この積分は心拍の開始時の吸光度をベースレベルとする)を含む。
−濃度曲線における造影剤流体の周期期間における造影剤の減衰は、弁閉鎖不全があると言う洞察を提供する。弁閉鎖不全が存在するときのみ、大動脈からの時間−度曲線が、造影剤流体の周期期間における減衰を示す。さらにまた、大動脈弁閉鎖不全の場合には、左心室の中に周期信号が存在する。
従って、少なくともこの大動脈時間−度曲線に、高速フーリエ変換が、計算される。非特許文献13に説明されているように、時間−濃曲線ごとに、この心周期に対応する周波数の複素数の大きさ合成形法を使用して積分を計算することによって、計算される。
この定量化は、上記の値を重み付けし、かつ出力として定量的弁閉鎖不全パラメータを生成する。
図13は、図12に示された結果を左心室に関係するその空間位置に組み合わせて、左心室の弁閉鎖不全が2Dカラーマップによって視覚化されている具体例を示す。事実、逆フロー、時間強度曲線および/またはこのような時間強度曲線に関係するパラメータにより得られるカラーマップによって視覚化させることができる。これは、例えば、左心室の中の各ピクセル内で、参照にスケール変換され時間−濃度曲線の積分を計算することによって達成させることができる。ここに挙げた具体例では、ベース領域、左心室の心尖領域比較してより多くの弁閉鎖不全されている。本発明の方法の成果をカラーマップにより提示するこの方法は、非常に強力である。弁閉鎖不全マップは、事実、例えば、不透明度を変化させることによって、例えば、異なる画像生成機器から得られた画像のような(登録されているまたは登録されていない入力画像または関連した画像と共に、重ねて表示させることができ、これにより、機能不全の概要が即時に提供される弁閉鎖不全マップは、例えば、参照にスケール変換された時間−濃度曲線の全体の積分として、静的に、または、例えば、視覚されているフレームに関する時間−濃度曲線の下位積分を表示することによって、動的に、提示させることができる。時間−度曲線をカラーマップとして表すこと本発明により、いかなるパラメータの決定からしたがって、弁閉鎖不全の数値的指標から)独立して、達成させることができることは明らかである

Claims (22)

  1. 動くオブジェクトの連続的な画像フレームのシーケンスから、弁(7)を通る前記動くオブジェクト(6)への逆流フローを評価するデータを提供する方法であって、れらの画像が、特定の時間間隔によって適時に分されていて、
    a)前記画像において観察対象の前記オブジェクト(6)を特定するステップと、
    )使用される画像処理プロトコルおよび/または動きおよび/またはバックグラウンドによるピクセル強度の変動を補償するために前記画像を増補するステップと、
    c)前記増補された画像時間−分析して、時間−度曲線(単数または複数)を得るステップであって、前記時間−度曲線が、ピクセル輝度の時間−変化を表す、ステップと、
    d)当該時間−度曲線(単数または複数)に関連する複数のパラメータを決定するステップと、
    e)当該パラメータに重み付けを行い前記逆流フローの指標を提供するステップとを、
    備える、逆流フローを評価するデータを提供する方法。
  2. 前記オブジェクト(6)の輪郭を検出するステップを更に備える、請求項1に記載の方法。
  3. 時間−度曲線決定のための参照として使用されるべき、前記フレームの少なくとも1つの画像におけるエリア(108)を検出するステップを更に備える、請求項1または2に記載の方法。
  4. 照エリア(108)が、前記オブジェクト(6)から前記弁(7)への順方向フローが特定される前記画像のゾーンに位置している、請求項3に記載の方法。
  5. 以前の造影剤のセッションに対して時間−強度曲線(単数または複数)を補正するステップを更に備える、請求項1〜4の何れか1項に記載の方法。
  6. 前記弁に最も近いエリア(206)から前記弁から最も遠いエリア(406)に、前記観察対象のオブジェクト(6)をエリア(206、306、406)に分割するステップを更に備える、請求項1〜5の何れか1項に記載の方法。
  7. 前記画像を増補する前記ステップが、1つの画像フレーム上の少なくとも1つのランドマークを検出しかつ残りの画像フレーム上の当該ランドマークを追跡して前記オブジェクト(6)の動きを補正するステップを備える、請求項1〜6の何れか1項に記載の方法。
  8. 前記画像を増補する前記ステップが、前記観察対象のオブジェクト(6)の時間−度曲線(単数または複数)を計算するための動き補正の前にバックグラウンド補正を実行することを備える、請求項1〜7の何れか1項に記載の方法。
  9. 前記画像を増補する前記ステップが、参照エリア(108)のための時間−度曲線を計算するためのバックグラウンド補正の前に動き補正を実行することを備える、請求項1〜8の何れか1項に記載の方法。
  10. 時間間隔が選択され、当該時間間隔の前記連続的な画像フレームが前記逆流フローの前記評価を作成するために使用される、請求項1〜9の何れか1項に記載の方法。
  11. 前記弁(7)が、第一の器官(6)と第二の器官(8)の間に位置し、前記弁(7)が、前記第一の器官(6)から前記第二の器官(8)への流体の順方向フローを可能にし、かつ前記第二の器官(8)から前記第一の器官(6)への逆方向フローを止し、前記第一の器官が観察対象の前記動くオブジェクトである請求項1〜10の何れか1項に記載の方法。
  12. 少なくとも一つの時間−度曲線において、ピクセルの吸光度が増加しその後減少するときに、逆流フローが特定され、当該増加が、前記第二の器官から前記第一の器官に前記弁を介して漏れる流体の存在に関連し、当該減少が、順方向フローの間に前記第一の器官から離れ当該流体に関連している、請求項11に記載の方法。
  13. 前記観察対象のオブジェクト(6)の前記異なるエリア(206、306、406)内で時間に渡って吸光度値を比較することによって、逆流流体の噴射ストリーム侵入をパラメータと決定するステップを更に備える、請求項1〜12の何れか1項に記載の方法。
  14. 観察対象のオブジェクト(6)のまたは観察対象のオブジェクト(6)の1以上のエリア(206、306、406)の造影剤の存在の持続時間を、パラメータとして決定するステップを更に備える、請求項1〜13の何れか1項に記載の方法。
  15. 観察対象の全部のオブジェクト(6)および/または観察対象の前記オブジェクト(6)の1以上のエリア(206、306、406)における最大の吸光度と参照エリア(108)の前記最大の吸光度とを比較することにより、観察対象の前記オブジェクト(6)内に存在する造影剤の総量をパラメータとして決定するステップを更に備える、請求項1〜14の何れか1項に記載の方法。
  16. 1以上の時間−度曲線の峻度および/または心拍の間の造影剤の変化を、パラメータとして決定するステップを更に備える、請求項1〜15の何れか1項に記載の方法。
  17. 前記パラメータが、前記逆流フローの重症度の分類を提供するために、結合される、請求項1〜16の何れか1項に記載の方法。
  18. 前記オブジェクトが、左心室であり、かつ前記弁が、大動脈弁であり、そして前記画像フレームが、順に撮像される前記左心室のX線画像のシネを表す、請求項1〜17の何れか1項に記載の方法。
  19. 前記逆流フローが、時間強度曲線および/または当該時間強度曲線に関連したパラメータによって得られたカラーマップによって視覚化される、請求項1〜18の何れか1項に記載の方法。
  20. デジタルコンピュータのメモリに直接ロード可能なコンピュータ製品であって、前記コンピュータ製品がコンピュータで実行されると、請求項1〜19の何れか1項に記載の方法を実行するソフトウエアコード部分を備えるコンピュータ製品。
  21. 二次元画像を得るためのX線装置であって、患者の左心室の連続する画像フレームのシネを得るための手段と、トリガーイベントの後画像フレームの当該シネを収集するための手段とを備え、更に、大動脈弁を通る前記逆流フローの分類を決定する請求項1〜19の何れか1項に記載の方法を実施するようにプログラムされている処理手段を備える、装置。
  22. 前記トリガーイベントの後の特定数の心拍を収集するために、前記患者の心周期と同期させる手段を備え、前記トリガーイベントが大動脈基部内の造影剤の注入である、請求項21に記載の装置。
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