JP2022510879A - 血行力学的シミュレーションのための最も関連のあるx線画像の選択 - Google Patents

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Abstract

一群の候補画像が特に医師等のユーザによる検討のために決定される、生理学的モデルを生成するために1以上の診断画像を選択するための方法及び装置が提供される。これによれば、これら候補画像は、X線血管造影系列の各診断画像に関して導出された密度尺度、動き尺度又は偏差尺度等の1以上の目標尺度を用いて、且つ、該目標尺度を分析することにより決定される。次いで、選択される候補画像から生成されるべき生理学的モデルの要件に基づいた適合性スコアが、各候補画像に割り当てられる。

Description

本発明は、画像選択のための方法、対応する装置及びコンピュータプログラムに関する。特に、本発明は一群の候補画像から1以上の画像を自動的に選択するための適合性スコアを使用する方法に関するもので、これによれば、該適合性スコアは選択された画像の後の使用に、特に該選択された画像に基づいて実行されるべき流体力学シミュレーションの種類に依存する。
X線血管造影を使用して取得された診断画像は、冠状動脈に関する情報を得るための重要なツールを提供する。これらの画像は、種々の異なるアプローチによって冠状動脈疾患を正確に評価することを可能にする。
そのようなアプローチの1つは、冠血流予備量比(FFR)又は瞬時血流予備量比(iFR)等の血行力学的尺度の画像ベースの「仮想的」決定である。FFR及びiFRは共に、例えば対象血管における狭窄による、該対象血管沿った血液の圧力低下に関する尺度である。これらは、大動脈における圧力(Pa)に対する狭窄の遠位側の圧力(Pd)の比率として決定することができる。
過去において、FFR及び/又はiFR測定は、病変から遠位位置及び近位位置における圧力を、圧力センサを含む対応する血管内測定装置を使用して測定することにより典型的に侵襲的に行われていた。FFRの場合、これらの侵襲的測定は、最大血流の間に、即ち充血下で実行されねばならず、このことは、患者に不快感を与え得る。対照的に、iFR測定は、拡張期における特定の期間の間の安静時に実行でき、これにより、患者に充血を引き起こす必要がなくなる。
近年、前記した仮想的アプローチにより、FFR及び/又はiFR値を非侵襲的に決定するための努力が払われてきた。該仮想的アプローチによれば、患者の冠状動脈内の流体力学が、対象血管又は複数の対象血管を経る血流を表す流体力学モデルを含む生理学的モデルに基づいてシミュレーションされる。
本発明の目的は、このような生理学的モデル化に最も適した画像又は複数の画像を最小限のユーザ対話により少ない時間量で選択することを可能にする画像選択方法を提供することである。
更に詳細には、本発明の目的は、特には医師等のユーザに提示するために1以上の系列の診断画像から一群の候補画像を自動的に事前選択することを可能にし、ユーザが少ない量の画像を検討すればよいようにする方法及び装置を提供することである。更に一層詳細には、本発明の目的は、ユーザが特定の種類の流体力学シミュレーションに対する一群の候補画像の適合性を即座に決定することを可能にする方法及び装置を提供することである。
上記目的は、生理学的モデルを生成するために1以上の診断画像を選択する方法により達成され、該方法は、目標構造(標的構造)の複数の診断画像を取得するステップと、前記複数の診断画像の各々に関して、少なくとも1つの対応する目標尺度を有する複数の目標尺度を導出するステップと、前記複数の目標尺度を分析して、一群の候補画像を選択するステップと、該一群の候補画像における各候補画像に適合性スコアを割り当てるステップであって、該適合性スコアが対応する候補画像の前記生理学的モデルの生成に対する適合性(好適性)を示す、割り当てるステップとを有するコンピュータ実施方法である。
特に、これらのステップのうちの1以上は、対応する装置のユニットとして実施され得る。一例において、前記取得するステップは入力ユニットによって実施され得、前記導出するステップは計算ユニットによって実施され得、前記分析するステップは分析ユニットによって実施され得、前記選択するステップ及び前記適合性スコアを割り当てるステップは選択ユニットにより実施され得る。
前記生理学的モデルは、X線血管造影中に取得された冠動脈血管系の複数の診断画像に基づいて生成され得る。好ましくは、取得されたすべての診断画像が使用されるのではなく、むしろその選択が使用される。特に、この選択は、生理学的モデルを生成するために最も適切な診断画像が使用されるようになされる。これによれば、特定の生理学的モデルに対して何の及びどれだけ多くの診断画像が最も適するかは、流体力学シミュレーションの望ましい結果に大きく依存する。
前記複数の診断画像は、特に、医用撮像方式により取得された一連の診断画像を指し得る。幾つかの実施形態において、該複数の診断画像は、1人の患者について取得された複数の系列の診断画像を指すことができ、前記選択処理が、複数の系列の間で実行されるようにする。これにより、異なる系列の診断画像において提供される情報を組み合わせることができ、精度が向上され得る。斯かる1以上の系列の診断画像は、目標構造を視覚化及び識別することを可能にする限り、任意の医用撮像方式を使用して取得できる。適切な医用撮像方式の一例として、コンピュータ断層撮影、磁気共鳴撮像法又は超音波撮像法等が挙げられる。
幾つかの実施形態において、前記1以上の系列の診断画像は、特に、複数のX線血管造影画像、特に2次元X線血管造影画像を含む1以上の系列を指し得る。X線血管造影の場合、目標構造に造影剤が導入され得る。この場合、X線血管造影撮像は造影剤の流入と造影剤の流出との間において目標構造に対し実行される。すなわち、当該X線血管造影画像の系列は、造影剤の流入を表す診断画像の部分群、造影剤で満たされた目標構造を表す診断画像の部分群、及び造影剤の流出を表す診断画像の部分群を有し得る。この場合、短縮の程度が低く、重なりが少ない診断画像を候補画像として選択することが有益であり得る。更に、いずれの場合においても、造影剤の充填は、適切なコントラストを提供するのに十分でなければならない。
選択された1以上の診断画像を使用して、生理学的モデルを生成することができる。このコンテキストにおいて、生理学的モデルという用語は、特に、目標構造の幾何学形状を表す幾何学的モデル及び/又は該目標構造を経る流体力学を表す流体力学モデルを含む該目標構造のモデルを指し得る。
目標構造とは、特に、特定の患者について評価されなければならない関心のある血管又は複数の関心のある血管を指し得る。幾つかの実施形態において、目標構造は、特に、患者の冠動脈血管系を指し得、該冠動脈血管系が1以上の対象血管を含む。
このような場合において、当該生理学的モデルは、上記1以上の選択された診断画像から、該選択された診断画像に表される関心血管又は複数の関心血管をセグメント化すると共に、該関心血管の血管幾何学形状を表す幾何学的モデル、及び/又は該関心血管を経る流体力学を表す流体力学モデルを生成することによって生成され得る。幾つかの実施形態において、当該幾何学的モデルは、特に、2次元の又は第3の次元が近似される準3次元の幾何学的モデルに対応し得る。
幾つかの実施形態において、当該流体力学モデルは、特に、集中定数流体力学モデルに対応し得る。このような集中定数流体力学モデルにおいて、血管の流体力学は離散的主体のトポロジーによって近似される。一例として、血管ツリーは、各々が特定の抵抗値を有する抵抗素子のトポロジーによって表され得る。したがって、血管の遠位端の出口も、特定の抵抗素子によって表される。この抵抗器要素は、次いで、当該血管の静脈系への接続を表すように、グランドに接続される。同様に、各抵抗素子は、特定の分岐点での対象血管からの流出を表す等のために、該対象血管を表す一連の抵抗素子に接続され得る。これらの抵抗素子は、通常、グランドにも接続され得る。集中定数流体力学モデルは、ナビエ・ストークス等の他のアプローチと比較して、次元の数を低減させる。したがって、集中定数流体力学モデルを使用することは、血管内の流体力学の単純化された計算を可能にし、したがって、処理時間の点で特に有益である。
目標尺度という用語は、特に、前記少なくとも1つの診断画像において表される目標構造の1以上の特性を指す。このコンテキストにおいて、目標尺度という用語は、特に、目標構造密度尺度、すなわち、当該目標構造のどれだけ多くが当該診断画像において見えるかを示す定量的尺度、当該目標構造の、例えば2つの連続する診断画像の間での、動きを示す動き尺度、当該目標構造の診断画像における重なり(オーバーラップ)の量を示す重なり尺度、当該目標構造の例えばエッジの可視性を示す可視性尺度、及び/又は特定の診断画像の所望の目標取得時間の偏差を示す偏差特徴(尺度)を指し得る。これらの目標尺度の各々は、生理学的モデルを生成するための特定の診断画像の適合性(好適性)に影響し得る。前述したように、1以上の斯様な目標尺度が、前記診断画像の各画像について導出され得る。次いで、該目標尺度を分析して、前記複数の診断画像から、生理学的モデルを生成するために使用することができる一群の適切な候補を選択する。これによれば、当該目標尺度の各々が前記適合性に対して有する影響は、生成されるべき生理学的モデルの種類に依存して変化し得ると理解されるべきである。
一例として、幾つかの実施形態では、生理学的モデルを使用して、血管系の血管寸法等の目標構造の幾何学的パラメータを抽出する。このような場合では、モデル化のために単一の診断画像で十分であり得る。これによれば、幾何学的モデル化を特に正確にするために、例えば冠動脈目標構造の場合においては心拍位相により、当該目標構造のセグメンテーション精度及び動き等の要因が重要な要件となる。即ち、当該方法は、目標構造の重なり、造影剤の充填、目標構造の個々の特徴の鮮明さ、関連する分岐の可視性、及び心拍位相等の運動フェーズなどの要因を考慮した適合性のスコア付けを実行する。
この適合性スコア付けに基づいて、当該方法は幾何学的モデル化に特に適していると考えられる1以上の候補画像を出力することができる。幾つかの実施形態において、該出力はユーザに提供でき、ユーザは、これらの出力を検討して、何の候補画像がモデル化に使用されるべきかを決定できる。幾つかの実施形態において、該出力は、モデル化を実行できるプロセッサに直接供給される。該プロセッサは、適切な候補のいずれかをランダムに使用するか、又は適合性スコアに基づいて候補の1つを選択することができる。
幾つかの実施形態では、流体力学モデルを含む生理学的モデルが、より複雑な血行力学的シミュレーションに使用される。この場合、生理学的モデルを生成するために複数の診断画像が必要となり得る。幾つかの実施形態では、当該目標構造への造影剤流入を表す少なくとも1つの診断画像、当該目標構造からの造影剤流出を表す少なくとも1つの診断画像、及び完全に造影剤で満たされた目標構造を表す少なくとも1つの診断画像が必要とされ得る。これらの3つの異なるフェーズにおける3つ(又はそれ以上)の特定の診断画像を、特に、造影剤の流入及び流出速度の尺度を(3つの全てのフェーズを表す診断画像から)、及び、目標構造としての冠動脈血管系の場合は、血行力学的シミュレーションの境界条件として使用できる心筋灌流の尺度を(流出フェーズを表す診断画像から)決定するために使用することができる。更に、完全な充填フェーズを表す診断画像は、特に、目標構造の詳細を最も正確に調べることを可能にし得る。血管系、すなわちモデル化されるべき対象血管の場合、このことは、当該対象血管からの可能な分岐を識別及び決定することを可能にし、したがって、各出口を生理学的モデルに統合することを可能にする。これにより、血行力学的シミュレーションの精度が全体的に向上する。重なり、造影剤の充填、目標構造の個々の特徴の鮮明さ、及び動きフェーズ等の適切な候補画像に対する上記の要件も同様に考慮されるべきである。
このように、候補画像は、生理学的モデルの要件、したがって血行力学的シミュレーションの複雑さに依存して、目標尺度の分析から識別される。
この目的のために、候補画像という用語は、更なる生理学的モデル化のための可能性のある候補として選択された診断画像を指し得る。幾つかの実施形態では、典型的に、一群の候補画像が識別され、その中から、ユーザ又はプロセッサが所望の候補を選択する。幾つかの実施形態では、単一の候補画像のみが識別され得る。
識別された各候補画像には、次いで、対応する適合性スコアが割り当てられる。適合性スコアという用語は、これによれば、特に、目標構造の生理学的モデル化に対する当該候補画像の適合性を示す定量的値を指し得る。適合性スコアは、必ずしも視覚化されるとは限らず、生理学的モデル化を実施するプロセッサによる内部処理の目的のためだけに決定されるスコアも指し得ると理解されるべきである。
幾つかの実施形態において、当該適合性スコアは、造影剤流入、造影剤流出又は完全充填フェーズの間の目標構造を表す候補画像の分類、及び該特定の画像における目標構造に関して識別された重なり尺度、該画像における目標構造に関して決定された動き尺度等の1以上の各々加重された目標尺度に依存して割り当てられたスコアを特に指すことができる。これら尺度の各々の重み付けは、生理学的モデルに対する前記特徴の影響に従って調整される。すなわち、該重み付けは、対応する生理学的モデルの特定の要件に従って調整され得る。
このように、各生理学的モデルの要件に基づいて適合性スコアを提供することを使用して、ユーザが多くのユーザ対話を必要とせずに多数の画像から適切な画像を識別することを可能にする、簡単で時間の掛からない画像選択を実施することができる。
幾つかの実施形態において、前記複数の目標尺度を導出するステップは、前記複数の診断画像の各々に対して、対応する処理された画像を生成するステップであって、該生成するステップは、複数の定量的値を対応する診断画像の複数のピクセルに割り当てるステップを有し、該定量的値が、当該ピクセルが前記目標構造を表す確率を示すステップと、前記複数の定量的値に基づいて、前記複数の診断画像の各々に関する目標構造密度尺度を導出するステップと、を有する。幾つかの実施形態において、前記複数の診断画像の各々に関する目標構造密度尺度は、前記複数の定量的値の和に基づいて導出される。
幾つかの実施形態において、前記目標尺度を導出することは、目標構造密度尺度を導出することを含む。これによれば、目標構造密度尺度という用語は、特に、目標構造のどれだけ多くが当該診断画像において見えるかを示す定量的尺度を指し得る。すなわち、造影剤充填度が高い目標構造を表す診断画像は、目標構造密度尺度に対してより大きな値を有し、造影剤充填度が低い目標構造を表す診断画像は、目標構造密度尺度に対してより小さな値を有するであろう。
造影剤の流入から造影剤の流出までに取得された一連の診断画像の場合、完全に造影剤で満たされた目標構造を表す診断画像は、流入及び流出フェーズ中の目標構造を表わす診断画像よりも大きな値の目標構造密度尺度を有すると理解されたい。これによれば、診断画像毎に特に1つの目標構造密度尺度が存在し得ると理解されるべきである。当該目標構造が冠動脈血管系に対応する場合、目標構造密度尺度は、特に、各特定の診断画像において見える血管の量を示し得る。
目標構造密度尺度を導出することは、目標構造のために特別に調整された画像処理アルゴリズムを使用して、前記複数の診断画像の各々を処理することによって達成される。この処理ステップの出力は、処理された画像(処理済画像)である。即ち、診断画像毎に1つの処理済画像が生成される。
幾つかの実施形態において、対応する診断画像の各ピクセルには、当該ピクセルが上記処理済画像を生成するために当該目標構造に属する可能性又は確率を示す0と1との間の定量的値が割り当てられる。即ち、診断画像における当該目標構造に属する確率が高いピクセルには1に近い値が割り当てられ、背景に属する確率が高いピクセルには0に近い値が割り当てられる。このように、該処理済画像は、0と1との間の値のピクセルマップに対応する。
次いで、このピクセルマップに基づいて、これらピクセルの各々に割り当てられた定量的値を考慮することにより目標構造密度尺度を導出できる。幾つかの実施形態において、このことは、目標構造密度尺度を1つの処理済画像内の全ての定量的値の和として決定することにより達成され得る。目標構造を表すピクセルが背景を表すピクセルよりも大きな値を有し、目標構造内により多くの造影剤の充填がなされるにつれて、該目標構造がより見えるようになるとすると、目標構造密度尺度を得るために上記定量的値を合計すれば、造影剤で満たされた目標構造に対して大きな値を持つ目標構造密度尺度を生じる。したがって、目標構造密度尺度の大きな値は、目標構造が明瞭に見える診断画像に直接比例する。更に、造影剤が少ないと背景が増えるとすると、ピクセルマップの定量的値から和として得られる目標構造密度尺度は、造影剤の流入フェーズ及び造影剤流出フェーズ並びに他の理由で目標構造がよく見えない場合に、一層小さくなるであろう。
前記処理済画像が診断画像から導出されるとすると、このように決定された目標構造密度尺度の値は、対応する診断画像に直接相関され得る。結果として、各診断画像の目標構造密度尺度について得られる値は、先ず診断画像を画像処理してピクセルマップを含む処理済画像を取得し、次いで各ピクセルの定量的値を合計して目標尺度を得ることにより決定することができる。
幾つかの実施形態によれば、前記一群の候補画像を選択するステップは、前記導出された目標構造密度尺度を測定時間の関数として分析するステップと、該分析に基づいて、造影剤流入フェーズを表す第1部分群の候補画像、造影剤完全充填フェーズを表す第2部分群の候補画像及び造影剤流出フェーズを表す第3部分群の候補画像を得るステップとを有する。
幾つかの実施形態において、前記候補画像を選択するステップは、前記目標構造密度尺度を測定時間の関数として分析するステップを有し得る。これによれば、測定時間という用語は、特に、造影剤の流入の開始と造影剤の流出との間の時間を指し、その間に複数の診断画像が取得される。この分析のデータポイントの量は、診断撮像のタイミングに依存する。即ち、取得した画像毎に目標構造密度尺度を示す1つのデータポイントが存在する。
時間の経過に伴う目標構造密度尺度の結果的曲線は、診断画像の各々に関して、当該診断画像が造影剤流入フェーズ、完全充填フェーズ又は造影剤流出フェーズを表すかを決定することを可能にする。すなわち、これらの画像のいずれかを候補として選択すると、このように選択された候補画像は、3つのフェーズに対応する3つの部分群に分割される。
本明細書で前述したように、生理学的モデルの生成のために選択されることを要する画像の量は、生成されるべき生理学的モデルの種類に、すなわち、該生理学的モデルから導出されるべき情報の種類及び量に依存し得る。
より複雑な生理学的モデル化の場合、少なくとも3つ、又はそれ以上の診断画像を選択する必要がある。幾つかの実施形態において、これら少なくとも3つの診断画像の各々は、造影剤の流れの異なるフェーズに対応しなければならない。すなわち、1つの診断画像は造影剤の流入中に取得されたものであり、1つの画像は目標構造が造影剤で完全に満たされたときに取得されたものであり、1つの診断画像は造影剤の流出中に取得されたものである。すなわち、幾つかの実施形態では、前記一群の候補オブジェクト、すなわち適切であると選択された診断画像は、3つの部分群に分割され得、これによれば、各部分群は、造影剤流入フェーズ、完全充填フェーズ及び造影剤流出フェーズと各々呼ばれる上記の造影剤時間フェーズの1つに対応する。
これによれば、前記造影剤流入フェーズは、造影剤の注入から造影剤が目標構造に完全に流入するまでの時間に対応する。前記完全充填フェーズは、造影剤が目標構造内に留まる時間に対応する。前記造影剤流出フェーズは、造影剤注入の終了から造影剤が目標構造から完全に出るまでの時間に対応する。
特定の診断画像(すなわち、潜在的な候補画像)が特定のフェーズに対応するかを識別することは、前記複数の目標構造密度尺度を3つのフェーズ全てをカバーする測定時間の関数として表す曲線を考慮することによって特に実行できる。これによれば、造影剤流入フェーズに属する画像は、通常、測定時間の増加と共に増加する低から中程度の目標構造密度尺度を有する。完全充填フェーズに属する画像は、当該曲線のピーク値を有する目標構造密度尺度に対応する。最後に、造影剤流出フェーズに属する画像は、測定時間の増加と共に減少する低から中程度の値を有する目標構造密度尺度に対応する。
目標構造密度尺度を測定時間の関数として表す該曲線は、ユーザに表示され得るが、分析目的のみのために装置内で内部的に処理される「仮想」曲線に対応し得ることも理解されるべきである。
上述した実施形態において、生理学的モデルを生成するための候補として選択された少なくとも3つの診断画像は、各々、目標構造への造影剤流入の異なる充填フェーズに対応する。しかしながら、他の実施形態において、当該候補は異なる態様で選択され得ることが理解されるべきである。幾つかの実施形態では、例えば目標構造が冠動脈血管系に対応する場合、異なる心拍位相を表す少なくとも3つの診断画像を選択することもできる。これも、目標構造密度尺度を測定時間の関数として分析することによって達成できる。
特に、冠動脈血管系の場合、目標構造密度尺度を測定時間の関数として表す曲線は、冠状動脈の収縮及び拡張によって引き起こされる周期的変動により時間と共に変化し得る。これらの周期的変化は、更に、全ての診断画像の(一貫した)心拍位相を決定することを可能にし、したがって、該決定された心拍位相に基づく診断画像の候補としての選択を可能にする。心拍位相が生理学的モデル化の精度にとって重要な要因であり得る場合、対応して決定された心拍位相を、各候補画像に対する適合性スコアで考慮することができる。しかしながら、幾つかの実施形態では心拍位相を経時的な目標構造密度尺度の周期的変化のみから導出できるが、他の実施形態において、斯かる導出は、心電図検査(ECG)により又は冠動脈内圧力データによりサポートされ得ることも理解されたい。
幾つかの実施形態において、当該方法は、前記第1部分群の候補画像を分析する及び/又は前記第3部分群の候補画像を分析するステップと、前記第1部分群の候補画像及び/又は前記第3部分群の候補画像の各候補画像に関して、前記目標構造の可視性を示す可視性尺度を決定するステップと、を更に有する。
幾つかの実施形態では、造影剤流入フェーズ又は造影剤流出フェーズを表す、少なくとも3つの連続する画像又は非常に短い時間フレーム内で得られた画像を可能な候補として選択する、すなわち、前記第1及び第3部分群に属する潜在的な候補画像を更に分析することが有益であり得る。これによれば、前記分析するステップは、短縮が少なく、重なりが少ない、すなわち、目標構造の可視性に関して適切である3以上の候補画像を識別するために実行されるべきである。目標構造のこのような可視性は、これによれば、特に、いわゆる可視性尺度に関して表現され得る。
このような可視性尺度を造影剤の流入及び/又は流出フェーズからの画像に関して決定することは、目標構造を経る流速評価を実行するのに特に適した候補画像を選択することを可能にし、これにより、流速、血管壁抵抗等の流体力学モデル化のための重要な境界条件を導出することを可能にする。上記の場合と同様に、このことは、特に、目標構造密度尺度(該目標構造内の造影剤の量を示す)を測定時間の関数として分析することによって達成される。
幾つかの実施形態において、前記目標尺度を導出するステップは、前記複数の診断画像の各々に関して、前記目標構造の動きを示す動き尺度を識別するステップを有する。幾つかの実施形態において、該動き尺度は、前記複数の診断画像の各々に関して、対応する処理された画像(処理済画像)を決定するステップ;及び該処理された画像を測定時間の関数として分析するステップであって、2つの連続する処理された画像を互いに差し引いて前記動き尺度を決定するステップを有する、分析するステップ;により識別される。
幾つかの実施形態において、前記処理された画像は、前記目標構造の動きの程度を決定するためにも使用され得る。このことは、目標構造の大きな動きを表し、したがって、モーションブラーさえ含み得る候補画像の選択を回避することを可能にする。この目的のために、上記の処理済画像は測定時間の関数として考えられる。このことは、各処理済画像を、測定時間の特定の時点で取得された対応する診断画像にマッピングすることにより可能である。このように、処理された画像は、それらの測定時間に基づいて順序付けられる。即ち、一連の処理された画像が得られる。次に、隣接する(連続する)処理済画像において表されるピクセルマップが互いに減算される。これによれば、大きな平均絶対差は、当該2つの対応する診断画像間で大きな動きが発生したことを示し得る。この大きな平均絶対差を、前記目標構造の動きを示す動き尺度として使用することができる。該動き尺度の値が大きいほど、より多くの動きが予想される。
この概念は、冠動脈目標構造の場合に特に重要である。心周期は、冠動脈血管系に冠動脈運動を生じさせ、該運動は、生理学的モデル化のための特定の診断画像の適合性に影響を与え得る。したがって、心周期の特定のフェーズ、典型的には拡張末期に属するとして識別された診断画像は、動きの点で他の診断画像よりも好ましいであろう。
幾つかの実施形態によれば、前記複数の目標尺度を導出するステップは、前記複数の診断画像の各々に関して、前記目標構造における重なりを示す重なり尺度を識別するステップを有する。
生理学的モデル化の精度に影響を与え得る他の要因は、当該目標構造の重なり(オーバーラップ)である。一例として、当該目標構造が(冠動脈)血管系に属する場合、(二次元)診断画像において見える複数の血管は、当該診断画像が撮影された特定の方向からの血管の重なりのために部分的にしか見えない可能性がある。
したがって、特定の診断画像における重なりの量も、いわゆる重なり尺度として適合性スコアにおいて考慮される。重なりは、目標構造固有のアルゴリズムを使用する画像処理により自動的に及び/又は手動で検出され得る。目標構造としての(冠動脈)血管系の場合、重なりは、例えば、前記処理済画像に表されるピクセルマップ内の閉ループを検出することによって検出される。これは、ピクセルマップが背景と構造との間のみを区別するので当てはまる。構造の存在を示す高い定量的値の閉ループは、少なくとも2つの重なり合う血管が存在すると結論付けることを可能にする(血管には通常、流入と流出があるためである)。幾つかの実施形態において、最も近いループは、特に、処理された画像における目標構造マップ内で輪郭追跡を実行することによって識別される。幾つかの実施形態においては、向きのスコアを使用して、最も近いループを診断画像から直接決定することができる。
幾つかの実施形態において、前記複数の目標尺度を導出するステップは、前記複数の診断画像の各々について、追加の手順情報を受信するステップを有する。該追加の手順情報は、診断画像又は生理学的モデル化に影響を与え得る投与薬品の情報を含み得る。そのような薬品の例は、アデノシン、ニトログリセリン又はアセチルコリンである。追加の手順情報は、圧力、(血液)流量、ECGに関する情報、又は診断画像と一緒に若しくは該診断画像の取得の前後のある時点で取得され得る他の情報等の、センサ測定出力を更に有し得る。該追加の手順情報に基づいて、心拍位相、冠動脈静止状態、冠動脈充血状態又は他のもの等の更なる目標尺度を導出できる。
上記追加の手順情報自体も、追加の目標尺度と見なされ得ることが理解されるべきである。一例として、ニトログリセリンの投与なしで、又は該投与から過度に長い時間後に取得された診断画像は、冠動脈の限られた、恐らくは一貫性のない拡張のために、これに基づいて適合性スコアを低下させ得る。幾つかの実施形態において、診断画像は、冠動脈内アデノシン注射の直後に取得された場合にのみ、0を超える適合性スコアを受け得る。これは、対応する生理学的モデル化にとり必要な要件であり得るからである。
幾つかの実施形態において、前記複数の目標尺度を導出するステップは、前記複数の診断画像の各々に関して、所望の目標取得時間からの逸脱を示す偏差尺度を識別するステップを有する。
幾つかの実施形態においては、特に目標構造が時間にわたり変化する動きを示す場合、特定の目標取得時間に取得された診断画像を選択することが有益であり得る。一例として、当該目標構造が冠動脈血管系を含む場合、心周期は、血管系の動きの周期的変動を誘起する。この場合、このような周期的変化を考慮した特定の目標取得時間を決定することができる。すなわち、この目標取得時間において取得される診断画像が、別の測定時間において取得される診断画像よりも優先されなければならない。
したがって、上記目標取得時間は、心周期における最適なフェーズに対応し得る。幾つかの特定の実施形態において、該最適なフェーズは、例えば、拡張末期に対応し得る。他の実施形態では、特に以前に使用された診断画像が拡張末期とは異なるフェーズで使用された場合、他のフェーズも使用することができる。この場合、診断画像のために使用されるべきフェーズは、以前に使用されたフェーズに対応すべきである。即ち、全ての画像にわたるフェーズの一貫性が維持されるべきである。
この目的のために、目標取得時間において取得されなかった診断画像が必ずしも生理学的モデル化に対し余り適していないということではない。一例として、これら診断画像は、より良好なコントラスト等を示し得、これにより、これら画像は、目標取得時間において得られた診断画像よりも適切になる。そのため、前記偏差尺度に関する対応する画像固有の値が、適合性スコアに導入される。該偏差尺度は、選択された最適フェーズ、即ち最適フェーズに到達する1以上の目標取得時間からの距離に関する指標である。冠動脈生理学の場合、該偏差尺度は心周期における最適な段階からの距離の指標である。
幾つかの実施形態によれば、前記適合性スコアは前記1以上の目標尺度の加重和に基づくものである。幾つかの固有の実施形態において、該適合性スコアは、特に、前記動き尺度、前記重なり尺度及び/又は前記偏差尺度の加重和に基づくものである。幾つかの実施形態において、各重み係数は、前記一群の候補画像から選択される1以上の画像に基づいて生成される前記生理学的モデルを用いてモデル化されるべき1以上の血行力学的パラメータに基づいて調整される。
幾つかの実施形態において、候補画像が生理学的モデルを生成するのに特に適しているかどうかに関して示す上記適合性スコアは、上述した尺度の幾つか又は全ての加重和から導出され得る。幾つかの実施形態において、該適合性スコアは、
inflow=χ・(1-w・O-w・M-w・θ)
に従って決定される。
これによれば、項χ∈(0,1)は前記目標構造密度尺度に基づいて決定される指標に対応し、これにより、該指標は、当該目標構造密度尺度が対応する診断画像を、造影剤流入フェーズを表す第1部分群の画像、造影剤完全充填フェーズを表す第2部分群の画像又は造影剤流出フェーズを表す第3部分群の画像として識別したかを示す。項w・Oは加重された重なり尺度に対応し、項w・Mは加重された動き尺度に対応し、項w・θは加重された偏差尺度に対応する。
幾つかの実施形態において、重み係数w、w及びwは、生理学的モデルの要件、すなわち、生理学的モデルが使用されるべき目的に依存して調整される。一例として、造影剤流入フェーズからの画像を流入速度の基準として選択する場合、血管の重なりは初期の造影剤流入フェーズでは重要ではないので、重み係数wはかなり小さく設定することができる。したがって、重なり尺度は、動き尺度及び/又は偏差尺度よりも小さく重み付けされ得る。
幾つかの実施形態において、当該方法によって選択された(事前)選択された候補画像は、最終的な選択のために、ユーザ、特に医師に提示され得る。選択を容易にするために、候補画像は、特に、それらの適合性スコアのグラフィック表示と一緒に提示される。提示される適合性スコアは、常に、対応する生理学的モデルに固有であると理解されたい。即ち、当該生理学的モデルが別の目的で使用される場合、適合性スコアは変化し得る。
適合性スコアは、対応する候補画像内に又は該画像と一緒に示される数値のグラフィック表示に対応し得る。幾つかの実施形態において、適合性スコアは、適合性を示すカラーコード化目盛に対応し得る。各診断画像に対して異なる適合性スコアを表す他の方法も想定され得る。スコアを視覚的に提示することにより、ユーザは画像を候補画像から一層容易に選択できる。
他の態様において、流体力学モデルを生成するために1以上の診断画像を選択するための装置は、目標構造の複数の診断画像を取得するように構成された入力ユニットと、前記複数の診断画像の各々に関して、少なくとも1つの対応する目標尺度を有する複数の目標尺度を導出するように構成された計算ユニットと、前記複数の目標尺度を分析するように構成された分析ユニットと、前記複数の目標尺度の分析に基づいて一群の候補画像を選択すると共に、該一群の候補画像における各候補画像に、当該候補画像の前記流体力学モデルの生成に対する適合性を示す適合性スコアを割り当てるように構成された選択ユニットと、を有する。更に他の実施形態によれば、前記選択ユニットは、1以上の候補画像を対応して測定された血行力学的パラメータデータに関連付ける訓練データセットを用いて訓練された分類器を有する。
幾つかの実施形態では、本明細書において上述した方法を実行するように構成された装置が提供される。この目的のために、該装置は、入力ユニット、計算ユニット、分析ユニット及び選択ユニットを有し得る。更に、幾つかの実施形態において、該装置は、前記候補画像及び/又はそれらの対応する適合性スコアのグラフィック表現をユーザに表示するための液晶ディスプレイ等の表示ユニットを備えることができる。幾つかの実施形態において、該装置は、生理学的モデルに特に適した候補画像として提示され、それに応じてユーザにより選択された1以上の診断画像から生理学的モデルを生成するために使用されるモデル化ユニットを更に有し、又は該ユニットに通信可能に接続され得る。該生理学的モデルに基づいて、圧力、流速等の1以上の血行力学的パラメータをシミュレーションでき、すなわち、例えば仮想FFR又はiFRを実行するためにモデル化することができる。
この目的のために、上記モデル化ユニットは生理学的モデルを、選択された診断画像に表される関心のある血管又は関心のある複数の血管をセグメント化すると共に、該関心血管の血管幾何学形状を表す幾何学的モデル及び該関心血管を経る流体力学を表す流体力学モデルを生成することにより生成する。
更に、候補画像を選択するためにプログラムされたアルゴリズムを使用することとは別に、前記装置、特に前記選択ユニットに訓練された分類器を設け、画像選択のために機械学習を使用することも可能である。この目的のために、機械学習アルゴリズムを実施する該分類器は、ユーザの挙動から訓練することができる。すなわち、候補画像の好ましいユーザ選択を追跡することによって訓練することができる。
代わりに又は加えて、上記分類器は、訓練データセットを使用して訓練され得る。これによれば、該訓練データセットは、対応する診断画像と関連付けられる、圧力値またはFFR値等の測定された血行力学的パラメータデータに関する1以上の値を特に含み得る。診断画像と対応する血行力学的パラメータ値の該組み合わせにより、造影剤の充填、心拍位相等に関して最良の診断画像を訓練することができる。即ち、これらの因数は、測定データに対して訓練することにより訓練され得る
幾つかの実施形態において、上記分類器は、測定されたデータセットに対する訓練に基づいて、前記目標構造密度尺度、前記動き尺度、前記重なり尺度及び/又は偏差尺度を導出するようにも訓練され得る。幾つかの実施形態において、該訓練される分類器は、特に、前記重なり尺度決定するために、シミュレーションされた訓練データセットに基づいて重なりを検出するように訓練され得る。
他の態様においては、前述した方法を実行するためのコンピュータプログラムが提供され、該コンピュータプログラムは、処理ユニットにより実行された場合に、前述した装置を制御するように構成される。更に他の態様においては、上述したコンピュータプログラムを記憶したコンピュータ読取可能な媒体が提供される。
請求項1の方法、請求項12の装置、請求項14のコンピュータプログラム及び請求項15のコンピュータ読取可能な媒体は、特に従属請求項に記載されるような同様の及び/又は同一の実施形態を有すると理解されるべきである。
本発明の好ましい実施形態は、従属請求項又は上記実施形態の対応する独立請求項との如何なる組み合わせとすることもできると理解されたい。
本発明の上記及び他の態様は、後述する実施形態から明らかとなり、斯かる実施形態を参照して解説される。
図1は、例示的実施形態による画像選択のための装置を概略的に示す。 図2は、一実施形態による目標尺度の分析の、時間の関数としての例示的グラフを示す。 図3は、一実施形態による例示的選択方法を示す。
各図における図示は概略的なものである。異なる図において、同様又は同一の要素には同一の符号が付されている。
図1は、生理学的モデルを生成するための1以上の候補画像を得るために複数の診断画像からの画像選択を実行するための装置1の例示的な実施形態を概略的に表す。装置1は、入力ユニット100、計算ユニット200、分析ユニット300及び選択ユニット400を備える。更に、装置1は、表示ユニット500に通信可能に接続される。表示ユニット500は、入力手段501に接続され、更にモデル化ユニット2と通信する。
図1による例示的な実施形態において、入力ユニット100は、複数の診断画像10を受信し、該診断画像10を計算ユニット200に供給するように構成される。診断画像10は、X線血管造影画像に対応する。しかしながら、診断画像10は異なる撮像方式を使用して取得され得ることが理解されるべきである。
計算ユニット200は、診断画像10に対して画像処理を実行するように構成される。これによれば、計算ユニット200によって使用される画像処理アルゴリズムは、図1による例示的な実施形態では冠状動脈血管系に対応する目標構造に対して特に適合される。処理された画像は、血管構造を強調する冠状動脈血管系の血管マップを有する。これは、診断画像における各ピクセルに、該ピクセルが血管に属する確率を示すピクセル値を割り当てることによって達成される。即ち、高いピクセル値(1に近い)はピクセルが血管表現に属する可能性が高いことを示し、低いピクセル値(0に近い)はピクセルが背景ピクセルに属する可能性が高いことを示す。
図1による例示的な実施形態において、計算ユニット200は、次いで、処理された画像毎のピクセル値の和を決定することによって、受信された処理された画像を分析する。この和は、目標構造の密度尺度に対応する。したがって、より高い値の多くのピクセル(すなわち、血管表現に属する多くのピクセル)を有する処理された画像は、残部よりも高い目標構造密度尺度を有する。典型的には、より高い目標構造密度尺度は、より高い度合の造影剤充填にも対応する。多くの血管構造を充填する低い度合の造影剤は見えないからである。これに対応して、血管を充填する低い度合の造影剤を有する画像に対して、目標構造密度尺度はより低くなるであろう。
図1による例示的な実施形態において、計算ユニット200は、次いで、上記目標構造密度尺度を、オプションとして前記診断画像及び/又は処理された画像と共に分析ユニット300に供給する。
分析ユニット300は、次いで、上記目標構造密度尺度を測定時間の関数として分析する。すなわち、分析ユニット300は、各診断画像について、特定の診断画像が取得された時点を決定し、この時点を該特定の診断画像の対応する目標構造密度尺度と相関させる。このコンテキストにおいて、測定時間という用語は、特に、初期の造影剤の流入から血管系からの後の造影剤の流出までの時間に対応する。
該目標構造密度尺度の曲線に基づいて、分析ユニット300は当該診断画像を3つの画像の部分群に振り分ける。すなわち、初期の造影剤流入フェーズに属する画像、造影剤の完全な充填フェーズに属する画像及び造影剤の流出フェーズに属する画像を識別できる。
この目的のために、図2目標構造密度尺度Dの測定時間tの関数としてのグラフ20を概略的に示す。図2の下部には、診断画像11、12、13及び14を含む複数の診断画像10が示されている。図2による特定の実施形態において、診断画像11、12、13及び14は二次元X線血管造影画像に対応する。目標構造密度尺度Dは、各診断画像における血管密度を示す密度尺度に対応する。
診断画像11に関する目標構造密度尺度Dはグラフ20では21として示され、診断画像12に関する目標構造密度尺度Dは22として示され、診断画像13に関する目標構造密度尺度Dは23として示され、診断画像14に関する目標構造密度尺度Dは24として示されている。これらの目標構造密度尺度に基づいて、診断画像11、12、13及び14は、本明細書で上述した3つの異なるフェーズのうちの1つに割り当てられる。
図2による例示的な実施形態において、診断画像11に関する目標構造密度尺度21は、低から中程度の範囲にあり、増加している。したがって、診断画像11は、初期の造影剤流入フェーズに属する。同様に、目標構造密度尺度22は、診断画像12に関する造影剤流入フェーズを示しているように見える。目標構造密度尺度23及び24は、高い範囲内にある。したがって、対応する診断画像13及び14は、造影剤の完全な充填フェーズに属すると見なすことができる。
グラフ20からも分かるように、目標構造密度尺度Dの値は、時間の経過に伴い周期的な変化を示す。これは心拍の位相によるものである。幾つかの実施形態において、分析ユニット300は心拍位相を導出するために上記の周期的変化を使用できる。これにより、全ての候補画像に関して一貫した心拍位相を決定できる。
図1に戻ると、分析ユニット300は目標構造密度尺度Dを時間tの関数として表す上記曲線を使用して、診断画像10に関し各画像が造影剤流入フェーズ、造影剤完全充填フェーズ又は造影剤流出フェーズに属するかを決定することができる。更に、分析ユニット300は該曲線の周期的変化を使用して、全診断画像について1つの一貫した心拍位相を決定する。
図1による例示的な実施形態において、分析ユニット300は、更に、動き尺度Mを決定するように構成され得る。この目的のために、分析ユニット300は、2つの隣接する血管マップ、即ち2つの連続して取得された診断画像から導出された2つの処理された画像で表される血管マップを差し引くことによる血管マッピングを含む処理された画像を使用するように構成される。2つの隣接する画像を差し引くことにより、隣接する血管マップの平均絶対差を決定することができ、これを動き尺度Mとして使用できる。該平均絶対差の値が大きい場合、(冠状動脈)運動は大きく、該値が小さい場合は、該動きは小さいと見なすことができる。即ち、より大きな値の動き尺度Mは、より小さい値よりも多い動きを示す。
分析ユニット300は、更に、重なり尺度Oを決定するように構成される。図1による例示的な実施形態において、分析ユニット300は、処理された画像に表される各マップにおいて閉ループを識別するように構成される。これらの閉ループは、重なり合う血管を示していると見なすことができる。これらの閉ループに基づいて、分析ユニット300は、処理された各画像に関して、対応する診断画像10における重なりの量を示す重なり尺度Oを決定することができる。
図1による例示的な実施形態において、分析ユニット300は、次いで、前記複数の診断画像、それらの対応する目標構造密度尺度並びに動き及び重なり尺度、そして、オプションとして前記複数の処理された画像を選択ユニット400に供給する。該選択ユニット400は、上記複数の診断画像、目標尺度、動き尺度及び重なり尺度、並びに複数の処理された画像(供給された場合)を受信し、これらの情報を使用して、前記複数の診断画像の各診断画像に関して、これら診断画像の特定の目的に対する適合性(好適性)を示す各適合性スコアを決定する。図1による実施形態においては、選択ユニット400によって、目標構造としての冠動脈血管系に関する1以上の血行力学的パラメータを導出する目的で、該冠動脈血管系の幾何学的モデル及び流体力学モデルを含む生理学的モデルを生成するのに最も適した診断画像が選択されなければならない。
図1による例示的な実施形態において、選択ユニット400は、
S =χ・(1-w・O-w・M-w・θ)
に従って適合性スコアSを計算し、これによれば、項χ∈(0,1)は、前記目標構造密度尺度に基づいて決定された指標に対応し、該指標は、目標構造密度尺度が対応する診断画像を、造影剤流入フェーズを表す第1部分群の画像として識別したか、造影剤の完全充填フェーズを表す第2部分群の画像として識別したか、又は造影剤流出フェーズを表す第3部分群の画像として識別したかを示す。項w・Oは、前記重なり特徴の対応する重み係数による積に対応する。更に、項w・Mは、前記動き尺度の対応する重み係数による積に対応する。
目標構造が冠動脈血管系である図1による例示的な実施形態では、項w・θが更に考慮される。θは、心周期の最適なフェーズからの当該特定の画像の距離を示す偏差尺度に対応する。図1の実施形態において、この最適なフェーズは拡張末期に対応する。したがって、偏差尺度θは該拡張末期からの距離を示す。係数wは、該偏差尺度の重み係数に対応する。
図1による実施形態において、重み係数w、w及びwは画像ベースの生理学的モデルの要件に応じて調整される。一例として、流体力学モデルには流入速度に関する参照情報が必要である。この場合、前記重なり尺度に対する重み係数wはかなり小さく設定され得る。これは、初期の造影剤流入フェーズでは、血管内に造影剤がほとんど存在せず、したがって、血管の重なりは無視でき得るからである。対照的に、造影剤の完全充填フェーズから画像を選択する場合、重なり尺度はより大きく重み付けされなければならない。このフェーズでは血管の重なりがより重要であるからである。
適合性スコアSは、このように、前記目標構造密度尺度の指標に対する、1から前記動き尺度、重なり尺度及び偏差尺度の加重和を減算したものとして決定される係数の積として決定され得る。かくして、結果として得られるスコアは、上記特徴の影響が小さいほど高くなる。したがって、高い適合性スコアは、診断画像が有望な結果をもたらす可能性が高いことを示す。
図1による実施形態において、計算ユニット400は、適合性スコアSを決定して一群の候補画像を導出し、これらの候補画像を対応する適合性スコアと共に表示ユニット500に供給する。表示ユニット500は、受信された候補画像のグラフィック表現を生成し、該グラフィック表現をユーザに表示する。オプションとして、当該適合性スコアは、対応する候補画像と一緒に表示することができる。
このように、ユーザは、生理学的モデリングに対する適合性に基づいて自動的に事前に選択された一群の候補画像を閲覧することができる。これにより、ユーザは、これらの候補画像のみを調べれば良い。これら候補画像は、客観的に、利用可能な最良の画像であるからである。
次いで、ユーザはユーザインターフェース501を介して1以上の診断画像を選択し(目視検査及び/又は適合性スコアに基づいて)、表示ユニット2に(最終的に)選択された診断画像をモデル化ユニット2に供給するよう促す。モデル化ユニット2は、次いで、上記1以上の選択された画像を使用して、幾何学的モデル及び流体力学モデルを含む生理学的モデルを生成する。該生成されたモデルは、次いで、表示ユニット500に再び供給され、該モデルのグラフィック表現がユーザに提示され得る。
図3は、一実施形態による画像選択のための方法のフローチャートを概略的に表したものである。ステップS101においては、複数の診断画像10が入力ユニット100において受信される。ステップS102において、入力ユニット100は、これらの診断画像10を計算ユニット200に供給する。
ステップS201においては、上記診断画像10が計算ユニット200において受信される。ステップS202において、計算ユニット200は、本明細書に提示される例示的な実施形態においては冠動脈血管系に対応する目標構造に対して特に調整された画像処理アルゴリズムを使用して上記診断画像を処理する。該処理によって、各診断画像に対して、冠動脈血管系に関する血管マップを含む処理された画像が得られる。このことは、血管に属するピクセルの確率を示すピクセル値を、当該診断画像における各ピクセルに割り当てることによって達成される。ステップS203においては、処理された各画像におけるピクセルのピクセル値の合計が計算されて、目標構造密度尺度が決定される。ステップS204においては、各画像に関する目標構造密度尺度、複数の診断画像から導出された複数の処理された画像、及び複数の診断画像が分析ユニット300に供給される。
ステップS301において、当該分析ユニットは、複数の処理された画像、複数の診断画像、及び目標構造密度尺度を受信する。ステップS302において、分析ユニット300は、更なる分析のために、上記目標構造密度尺度を測定時間の関数としてプロットする。ステップS303において、分析ユニット300は、該目標構造密度尺度の時間の関数としての曲線を分析し、該分析に基づいて、図2に関連して説明したように、対応する画像が初期造影剤流入フェーズに属するか、造影剤完全充填フェーズに属するか、又は造影剤の流出フェーズに属するかを識別する。ステップS304において、分析ユニット300は、更に、上記目標構造密度尺度の曲線を使用して、各診断画像が取得された心拍位相を決定する。これにより、ユーザに提案され得る全候補画像に対して一貫した心拍位相を提供できる。
ステップS305において、分析ユニット300は動き尺度Mを決定する。図3による例示的な実施形態において、このことは、2つの隣接する処理画像の血管マッピングを差し引いて、隣接する血管マップの平均絶対差を得ることによって達成される。この場合、該平均絶対差は動き尺度Mとして使用でき、これによれば、より大きな値は大きな冠動脈運動を示し、より小さな値はより小さな冠動脈運動を示す。ステップS305の出力は、考慮された各診断画像に関する動き尺度値を含まなければならないと理解されるべきである。
ステップS306において、分析ユニット300は、更に、前記複数の処理された画像の各々に示された各血管マップに現れる閉ループを識別することによって、重なり尺度Oを決定する。処理された画像毎に、どれだけ多くの閉ループが識別されるかに応じて、各処理画像に対応する重なり尺度Mが、1つの特定の診断画像における重なりの量を示すように設定される。ステップS306の出力は、通常、考慮された各診断画像に関する重なり尺度値を含むと理解されたい。
ステップS307において、分析ユニット300は、前記複数の診断画像、それらの目標構造密度尺度、並びに、それらの決定された動き及び重なり尺度、そして、オプションとして前記処理された画像を選択ユニット400に供給する。
ステップS401において、選択ユニット400は、上記複数の診断画像、それらの目標構造密度尺度、動き及び重なり尺度、並びに上記複数の処理された画像(供給された場合)を受信する。
ステップS402において、選択ユニット400は当該画像が必要とされる処理の要件を考慮する。図2の特定の実施形態では、幾何学的モデル及び流体力学モデルを含む生理学的モデルを生成するために前記診断画像が使用されなければならない。これらの要件に基づいて、選択ユニット400は関動き尺度及び重なり尺度の各々に対して対応する重み係数を設定する。更に、該選択ユニットは、診断画像毎に、心周期の最適位相からの距離を示す偏差尺度、及び当該診断画像に対してモデル化処理により設定された要件にも依存する対応する重み係数を導出する。
ステップS403において、選択ユニット400は、一群の候補画像を(事前に)選択するために、図1に関連して本明細書で上述したように適合性スコアSを決定する。ステップS404において、選択ユニット400は、これらの候補画像を対応する適合性スコアと共に表示ユニット500に供給する。
ステップS501において、表示ユニット500は、事前に選択された上記一群の候補画像及び対応する適合性スコアを受信し、ステップS502において、該一群の候補画像における各候補画像のグラフィック表現を生成する。ステップS503において、表示ユニット500は、上記一群の候補画像から各候補画像のグラフィック表現をユーザに表示し、該グラフィック表現は、オプションとして、対応する適合性スコアを含み得る。
ステップS504において、ユーザは提示された一群の候補画像を検討し、該一群の候補画像に表された1以上の診断画像を選択する。この選択は、上記の選択された1以上の診断画像が、ステップS601において、モデル化ユニット2に供給されるように促す。該1以上の選択された診断画像の受信に応答して、モデル化ユニット2は、血行力学的シミュレーションのために、幾何学的モデル及び流体力学モデルを含む生理学的モデルを生成する。このようにして、多くのユーザ対話を必要とせずに診断画像を効率的且つ迅速な態様で選択することを可能にする方法が可能になる。
上記の実施形態において、診断画像はX線血管造影法を使用して取得されているが、コンピュータ断層撮影、超音波撮像法、磁気共鳴撮像法等の他の画像化方式も同様に使用できると理解されたい。
更に、上記の実施形態では、当該方法は冠動脈血管系に適用されたが、この方法は、異なる目標構造、特に、人及び/又は動物の身体の異なる部分を表す目標構造の画像の画像選択に等しく使用できると理解されたい。
また、上記の実施形態では、選択が、目標構造密度尺度並びに(重み付けされた)動き尺度、重なり特徴及び偏差尺度に基づくものであったが、Cアーム角度、大動脈圧力値、IVUS若しくはガイドワイヤー等の血管内装置の不在、及び/又はフレームレート等の更なる要因も当該選択に含まれ得ることを理解されたい。
更に、上記の実施形態において、当該選択は手作りのアルゴリズムによって実行されているが、機械学習ベースの方法も画像選択に使用できると理解されたい。
当業者であれば、開示された実施形態に対する他の変形例を、請求項に記載された本発明を実施するに際して当該図面、開示及び添付請求項の精査から理解し実施できるものである。
請求項において、“有する”なる文言は、他の要素又はステップを排除するものではなく、単数形は複数を排除するものではない。
単一のユニット又は装置は、請求項に記載された幾つかの項目の機能を満たすことができる。特定の手段が互いに異なる従属請求項に記載されているという単なる事実は、これら手段の組合せを有利に使用することができないことを示すものではない。
1つ又は幾つかのユニット又は装置により実行される、処理された画像の生成、複数の目標尺度の導出、複数の目標尺度の分析、候補画像の選択、及び/又は整合性スコアの決定及び割り当て等の手順は、如何なる他の数のユニット又は装置により実行することもできる。本発明によるこれらの手順は、これにより、コンピュータプログラムのプログラムコード手段として、及び/又は専用ハードウェアとして実施できる。
コンピュータプログラムは、他のハードウェアと一緒に、またはその一部として供給される光記憶媒体又は固体媒体等の適切な媒体により保存/配布することができるのみならず、インターネット又は他の有線若しくは無線通信システムなどを介して等のように、他の形態で配布することもできる。
請求項における如何なる符号も、当該範囲を制限するものとして解釈されるべきではない。
本発明は流体力学モデルを生成するために1以上の診断画像を選択する方法に関するもので、該方法は、目標構造の複数の診断画像を取得するステップと、該複数の診断画像の各々に関して少なくとも1つの対応する目標尺度を有する複数の目標尺度を導出するステップと、前記複数の目標尺度を分析して一群の候補画像を選択するステップと、前記一群の候補画像における各候補画像に適合性スコアを割り当てるステップであって、該整合性スコアが前記流体力学モデルを生成するための対応する候補画像の適合性を示すステップと、を有する。
当該画像選択のための方法及び装置により、ユーザが最も適した診断画像を一層迅速に且つ少ない量のユーザ対話で見付けることができるように一群の候補画像を事前に選択することを可能にする自動的画像選択処理が確立される。

Claims (15)

  1. 生理学的モデルを生成するために1以上の診断画像を選択するコンピュータ実施方法であって、
    目標構造の複数の診断画像を取得するステップと、
    前記複数の診断画像の各々に関して、少なくとも1つの対応する目標尺度を有する複数の目標尺度を導出するステップと、
    前記複数の目標尺度を分析して、一群の候補画像を選択するステップと、
    前記一群の候補画像における各候補画像に適合性スコアを割り当てるステップであって、該適合性スコアが対応する候補画像の前記生理学的モデルの生成に対する適合性を示すステップと、
    を有する、コンピュータ実施方法。
  2. 前記複数の目標尺度を導出するステップが、
    前記複数の診断画像の各々に対して、対応する処理された画像を生成するステップであって、該生成するステップは、複数の定量的値を対応する診断画像の複数のピクセルに割り当てるステップを有し、該定量的値が、当該ピクセルが前記目標構造を表す確率を示す、生成するステップと、
    前記複数の定量的値に基づいて、前記複数の診断画像の各々に関する目標構造密度尺度を導出するステップと、
    を有する、請求項1に記載のコンピュータ実施方法。
  3. 前記複数の診断画像の各々に関する目標構造密度尺度が前記複数の定量的値の和に基づいて導出される、請求項2に記載のコンピュータ実施方法。
  4. 前記一群の候補画像を選択するステップが、
    前記導出された目標構造密度尺度を測定時間の関数として分析するステップと、
    前記分析に基づいて、造影剤流入フェーズを表す第1部分群の候補画像、造影剤完全充填フェーズを表す第2部分群の候補画像及び造影剤流出フェーズを表す第3部分群の候補画像を得るステップと、
    を有する、請求項2又は請求項3に記載のコンピュータ実施方法。
  5. 前記第1部分群の候補画像を分析する及び/又は前記第3部分群の候補画像を分析するステップと、
    前記第1部分群の候補画像及び/又は前記第3部分群の候補画像の各候補画像に関して、前記目標構造の可視性を示す可視性尺度を決定するステップと、
    を更に有する、請求項4に記載のコンピュータ実施方法。
  6. 前記目標尺度を導出するステップが、
    前記複数の診断画像の各々に関して、前記目標構造の動きを示す動き尺度を識別するステップ、
    を有する、請求項2から5の何れか一項に記載のコンピュータ実施方法。
  7. 前記動き尺度が、
    前記複数の診断画像の各々に関して、対応する処理された画像を決定するステップ、及び
    前記処理された画像を測定時間の関数として分析するステップであって、2つの連続する処理された画像を互いに差し引いて前記動き尺度を決定するステップを有する、分析するステップ、
    により識別される、請求項6に記載のコンピュータ実施方法。
  8. 前記複数の目標尺度を導出するステップが、
    前記複数の診断画像の各々に関して、前記目標構造における重なりを示す重なり尺度を識別するステップ、
    を有する、請求項1から7の何れか一項に記載のコンピュータ実施方法。
  9. 前記複数の目標尺度を導出するステップが、
    前記複数の診断画像の各々に関して、所望の目標取得時間からの逸脱を示す偏差尺度を識別するステップ、
    を有する、請求項1から8の何れか一項に記載のコンピュータ実施方法。
  10. 前記適合性スコアが導出された1以上の前記目標尺度の加重和に基づくものである、請求項1から9の何れか一項に記載のコンピュータ実施方法。
  11. 各重み係数が、前記一群の候補画像から選択される1以上の画像に基づいて生成される前記生理学的モデルを用いてモデル化されるべき1以上の血行力学的パラメータに基づいて調整される、請求項10に記載のコンピュータ実施方法。
  12. 生理学的モデルを生成するために1以上の診断画像を選択するための装置であって、
    目標構造の複数の診断画像を取得する入力ユニットと、
    前記複数の診断画像の各々に関して、少なくとも1つの対応する目標尺度を有する複数の目標尺度を導出する計算ユニットと、
    前記複数の目標尺度を分析する分析ユニットと、
    前記複数の目標尺度の分析に基づいて一群の候補画像を選択すると共に、該一群の候補画像における各候補画像に、当該候補画像の前記生理学的モデルの生成に対する適合性を示す適合性スコアを割り当てる選択ユニットと、
    を有する、装置。
  13. 前記選択ユニットが、1以上の候補画像を対応して測定された血行力学的パラメータデータに関連付ける訓練データセットを用いて訓練された分類器を有する、請求項12に記載の装置。
  14. 処理ユニットにより実行された場合に請求項1から10の何れか一項に記載のコンピュータ実施方法を実行する、請求項12又は請求項13に記載の装置を制御するためのコンピュータプログラム。
  15. 請求項14に記載のコンピュータプログラムを記憶した、コンピュータ読取可能な媒体。
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