JP6195421B2 - 研削装置及び研削装置の製造方法 - Google Patents
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Description
この種の研削装置では、例えば特許文献1のように、被削材を研削する際に、研削液を砥石の内周側から外周側に放射状に噴出させて、砥石の外周面及び被削材の研削面を冷却させる。これにより、研削時に被削材に研削焼けが発生すること防いでいる。
特許文献1では、研削液を高圧で砥石の内周側から外周側に噴出させることで、砥石表面の目詰まり防止を図っているが、噴出流路の目詰まりを完全に防ぐことは難しい。このため、噴出流路の目詰まりを管理することが必要となる。
はじめに、図1を参照して第一参考例に係る研削装置及び研削装置の製造方法について説明する。
図1に示すように、研削装置1は、環状に形成された砥石部材2を取り付けるものであり、回転軸部11と、ポンプ12と、検知器13と、出力部14と、を備える。
砥石部材2から噴出した研削液Wには、砥石部材2(砥粒層3)による被削材の研削に伴って生じる砥粒層3の砥粒や被削材の切粉などが含まれる。このため、供給源配管25には、砥粒層3の砥粒や被削材の切粉を研削液Wから除去するフィルタ27が設けられている。
本参考例の研削装置1を製造するためには、はじめに、回転軸部11とポンプ12とを備える装置本体1Zを予め準備する準備工程を実施する。装置本体1Zは、例えば従来周知の研削装置である。装置本体1Zには、例えばモータ15、回転制御部17、ポンプ制御部24、供給源26、フィルタ27等が適宜含まれていてよい。
準備工程後には、検知器13及び出力部14を設置する設置工程を実施する。検知器13のうち圧力計29が装置本体1Zに含まれている場合、設置工程では、ポンプ12から吐出される研削液Wの吐出流量を検知する流量計28のみを設置すればよい。また、本参考例の設置工程では、出力部14として、検知器13からの出力に応じて砥石部材2の噴出流路が目詰まりした旨を示す警報を出力する警報出力部14を設置すればよい。
以上により、研削装置1の製造が完了する。
次に、図2を参照して第二参考例に係る研削装置について説明する。第二参考例において、上記第一参考例と共通する構成については図中に同符号を付してその説明を省略する。
ただし、本参考例において、ポンプ制御部24は、検知器13の流量計28から出力される研削液Wの吐出流量が一定に保持されるようにポンプ12の動作を制御する。また、本参考例の警報出力部14は、検知器13の圧力計29から出力される研削液Wの吐出圧力が所定値以上になった際に、砥石部材2の噴出流路が目詰まりした旨を示す警報を出力する。
また、本参考例の研削装置1Aによれば、ポンプ12から吐出される研削液Wの吐出流量が一定に保持されるため、ポンプ12から吐出される研削液Wの吐出圧力が所定値以上になったことが検知器13の圧力計29において検知されることで、噴出流路の目詰まりを正しく判定することができる。これにより、警報出力部14は噴出流路の目詰まりに関して信頼性の高い警報を出力することができる。
次に、図3を参照して第三参考例に係る研削装置について説明する。第三参考例において、上記第一、第二参考例と共通する構成については図中に同符号を付してその説明を省略する。
また、本参考例の研削装置1Bにおいて、検知器13Bは第一参考例と同様の流量計28を備える。ポンプ制御部24は、第二参考例と同様に、流量計28から出力される研削液Wの吐出流量が一定に保持されるようにポンプ12の動作を制御する。
本参考例の警報出力部14は、検知器13Bの出力検知部30から出力されるポンプ12の駆動力が所定値以上になった際に、砥石部材2の噴出流路が目詰まりした旨を示す警報を出力する。
また、本参考例の研削装置1Bによれば、ポンプ12から吐出される研削液Wの吐出流量が一定に保持されるため、ポンプ12の駆動力が所定値以上になったことが検知器13Bの出力検知部30において検知されることで、噴出流路の目詰まりを正しく判定することができる。これにより、警報出力部14は噴出流路の目詰まりに関して信頼性の高い警報を出力することができる。
次に、図4を参照して第四参考例に係る研削装置について説明する。第四参考例において、上記第一参考例と共通する構成については図中に同符号を付してその説明を省略する。
また、本参考例において、ポンプ制御部24は、第一参考例と同様に、検知器13の圧力計29から出力される研削液Wの吐出圧力が一定に保持されるようにポンプ12の動作を制御する。
また、本参考例の研削装置1Cによれば、噴出流路が目詰まりした際に回転軸部11の回転が停止するため、すなわち、被削材の研削が停止するため、被削材の研削焼けが発生することをより確実に防ぐことができる。
次に、図5を参照して実施形態に係る研削装置について説明する。実施形態において、上記第一参考例と共通する構成については図中に同符号を付してその説明を省略する。
また、本実施形態において、ポンプ制御部24は、第一参考例と同様に、検知器13の圧力計29から出力される研削液Wの吐出圧力が一定に保持されるようにポンプ12の動作を制御する。
補助系制御部35は、砥石部材2の噴出流路が目詰まりしたことに基づいて、補助ポンプ31に対して動作開始指令を出力する。また、補助系制御部35は、噴出流路が目詰まりしたことに基づいて、補助系バルブ33に対して補助系配管32を開く指令を出力する。本実施形態において、補助系制御部35は、検知器13の流量計28から出力される研削液Wの吐出流量が所定値以下になった際に、補助ポンプ31に対して動作開始指令を出力し、補助系バルブ33に対して補助系配管32を開く指令を出力する。
また、本実施形態の研削装置1Dによれば、砥石部材2の噴出流路が目詰まりした際に、研削液Wが噴出流路に対して追加で供給されるため、被削材の研削を継続しても、被削材の研削焼けが発生することを防ぐことができる。
また、砥石部材2は、例えば砥粒層3の内周側に環状の砥石基台を取り付けて構成されてもよい。この場合、砥石基台には、その内周側から外周側まで貫通して、多孔質とされた砥粒層3の空間部分や前述の貫通孔に連通し、これらと共に噴出流路を構成する連通孔が形成されればよい。
Claims (8)
- 環状に形成され、内周側から外周側に研削液を噴出させる噴出流路を有する砥石部材が取り付けられる研削装置であって、
前記砥石部材の内周に嵌め入れられて前記砥石部材を回転駆動する回転軸部と、
前記研削液を前記噴出流路に供給するポンプと、
前記ポンプから吐出される前記研削液の少なくとも吐出流量を検知する検知器と、
前記検知器からの出力に応じて、前記噴出流路が目詰まりした旨を示す警報、あるいは、前記噴出流路が目詰まりしたことに基づく指令を出力する出力部と、
を備え、
前記砥石部材は、砥石粉を焼結または接着させて多孔質に形成された円環状の砥粒層のみによって構成されており、
前記噴出流路は多孔質とされた前記砥粒層の空間部分によって構成されており、
補助ポンプが、前記研削液が流れる補助系配管によって前記ポンプから吐出された前記研削液が流れる外部配管に接続され、又は、前記噴出流路に接続されており、前記補助系配管には、前記補助ポンプの下流側に前記補助系配管を開閉する補助系バルブが設けられている研削装置。 - 前記検知器が、前記ポンプから吐出される前記研削液の吐出圧力を検知し、
前記検知器から出力される前記吐出圧力が一定に保持されるように前記ポンプの動作を制御するポンプ制御部、を備え、
前記出力部は、前記検知器から出力される前記吐出流量が所定値以下になった際に前記警報、あるいは、前記指令を出力する請求項1に記載の研削装置。 - 前記検知器が、前記ポンプから吐出される前記研削液の吐出圧力を検知し、
前記検知器から出力される前記吐出流量が一定に保持されるように前記ポンプの動作を制御するポンプ制御部、を備え、
前記出力部は、前記検知器から出力される前記吐出圧力が所定値以上になった際に前記警報、あるいは、前記指令を出力する請求項1に記載の研削装置。 - 前記検知器が、前記ポンプの駆動力を検知し、
前記検知器から出力される前記吐出流量が一定に保持されるように前記ポンプの動作を制御するポンプ制御部、を備え、
前記出力部は、前記検知器から出力される前記ポンプの駆動力が所定値以上となった際に前記警報、あるいは、前記指令を出力する請求項1に記載の研削装置。 - 前記出力部は、前記噴出流路が目詰まりした旨を示す警報を出力する警報出力部、を備える請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の研削装置。
- 前記出力部は、前記噴出流路が目詰まりしたことに基づいて、前記回転軸部を回転駆動する駆動源に対して前記回転軸部の回転停止指令を出力する回転制御部、を備える請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の研削装置。
- 前記研削液を前記噴出流路に追加で供給する前記補助ポンプ、を備え、
前記出力部は、前記噴出流路が目詰まりしたことに基づいて、前記補助ポンプに対して動作開始指令を出力する補助系制御部、を備える請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の研削装置。 - 砥石粉を焼結または接着させて多孔質に形成された円環状の砥粒層のみによって構成され、多孔質とされた前記砥粒層の空間部分によって構成されて内周側から外周側に研削液を噴出させる噴出流路を有する砥石部材が取り付けられる研削装置の製造方法であって、
前記砥石部材の内周に嵌め入れられて前記砥石部材を回転駆動する回転軸部と、前記研削液を前記噴出流路に供給するポンプと、を備える装置本体を準備する準備工程と、
前記ポンプから吐出される前記研削液の少なくとも吐出流量を検知する検知器、及び、前記検知器からの出力に応じて、前記噴出流路が目詰まりした旨を示す警報、あるいは、目詰まりしたことに基づく指令を出力する出力部を設置する設置工程と、
を含み、
前記準備工程では、補助ポンプが、補助系配管によって前記ポンプから吐出された前記研削液が流れる外部配管に接続され、又は、前記噴出流路に接続され、前記補助系配管には、前記補助ポンプの下流側に前記補助系配管を開閉する補助系バルブが設けられる研削装置の製造方法。
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