JP5520795B2 - 工具ホルダ - Google Patents

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    • B24B41/047Grinding heads for working on plane surfaces

Description

本発明は、交換自在な砥石工具を備えた工作機械用の工具ホルダに関する。
工作機械の中で、砥石を一工具として用い曲面を被削材に加工できる装置があり、従前より存在する治具研削盤、工具研削盤がその一例である。一方、マシニングセンタと称される切削工具を主に用いる装置に砥石を装着して用いる場合がある。本装置では、自動工具交換機能を備え、適切な工具を選択して被削材と工具を所望の位置にNCプログラムによって移動させて、加工を施す。例えば、フライス、ドリル、エンドミル、ボーリングカッタ、タップなどの工具をツールマガジンと称される工具格納装置に収納しておき、加工の種類によってそれらの収納工具から工具交換装置によってプログラムで定められた工具を工具主軸に自動装着し、被削材と工具をプログラムで定められた相対位置に移動して加工を行う機能を備えた装置である。工具は回転して加工するいわゆる転削と呼ばれる加工を行うものが主体となる。
これらのマシニングセンタは、切削工具を用いて加工するのが主体であるが、切削工具では得られない高精度な表面を加工するためや、切削工具では加工が困難な高硬度材料やセラミクスのような脆性材料を加工するために、砥石を工具として使用する場合がある。砥石による金属加工では、加工中に被削材が加工点で生じる熱の影響を受けて酸化する「研削焼け」や、研削焼けがさらに顕著になった「研削割れ」といった熱障害が発生しやすい課題がある。
治具研削盤などでは曲面を加工するため、クーラントを供給する位置が変動してしまい、クーラントを噴射するノズルの位置が固定できないため、取り代を小さく(例えば3/1000mm程度)して発熱を抑制してきた。
図7によりマシニングセンタで研削加工を行った場合の課題を説明する。図7において、20は被削材、21は研削加工面、22は砥石、23はクーラントノズルである。図7において、砥石22はU方向に回転し、クーラントLaの噴射を受けながら加工点Wで研削加工を行いV方向に進行していく。このような状況がマシニングセンタを用いた場合の通例である。ここで、課題となるのは、加工開始位置でクーラントノズル23の位置を調整すると、クーラントノズル23は砥石22に対して相対位置が固定されているので、加工終了位置では、クーラントLaが加工点に向かって噴射されていない状態になる。このようにクーラントノズルの位置が固定されているマシニングセンタのような装置では、砥石22によって曲面の輪郭を加工すると、クーラントLaが供給されずに加工する配置が生じる課題があった。この課題を簡易に解決する手段としてクーラントノズルの数を増やす方法があるが、加工点の全域をカバーするのは、複数の直径が異なる砥石を用いた場合や、形状が異なる砥石を用いる場合には困難であった。また、加工点近傍を大きくカバーできるように噴霧状態のクーラントを供給する手段もあるが、耐熱合金のように難削材を研削対象にした場合には、噴霧状態のクーラントでは、研削焼けが回避できない場合が多い状況にある。
このように砥石を用いた場合に発生する問題点の改善策として、特許文献1に一例が示されており、図8を用いてこの内容の概要を説明する。図8において、30は砥石、31は砥粒、32は樹脂ボンド、33はコーティングである。図8では、気孔を有する樹脂ボンド32に加圧気体を供給し、加工点GRに流入してくる研削液(クーラント)に噴出させて、研削加工部で気液を混流させ、研削液による研削屑除去と冷却を促進させている。この結果として、砥石30の目詰まりを防止する機構が開示されている。しかし、本願はレジンボンドダイヤモンド砥石などの微粒砥石による精密研削を対象に考案されたもので、マシニングセンタのような切削機械のなかで、能率を対象にしたものではなかった。材料除去能率を目的にした研削加工では、加工点GRに、液体に比べてはるかに熱伝導率の低い気体を流入させることは、研削焼けや研削割れといった熱障害の原因を加工点GRに入れるに等しく、高能率研削には弊害になる欠点を有していた。
特開平6−21867号公報
本発明が解決しようとする課題は、回転する工具主軸を備えた工作機械にあって、工具主軸が備えるスルークーラント装置を利用して円盤状の砥石の中心部から外周部の研削加工部にクーラントを供給する工作機械と工具ホルダを提供することにある。
本発明の工作機械は、基本的な手段として、工具を交換可能に装着する工具主軸のほぼ中心部を貫通して液体もしくは気体の流路となる空孔を備え、この工具主軸に係合される砥石を保持するホルダにおいても、その回転中心部において、砥石が装着される部位までおおむね軸心部にそって空孔を備え、このホルダの砥石装着部にあっては、空孔の内部から外部に貫通する穴があり、装着する砥石の内周面に、工具主軸とホルダを経由してくる気体もしくは液体を供給し、砥石は多孔質の砥石を使用して、砥石の内周部に供給されてきた気体もしくは液体を砥石の外周側に向かって通過させて、砥石の加工点となる部位に移送されてきた気体もしくは液体を噴出して、加工点を冷却する手段を備える。
また、砥石を保持するホルダにあっては、砥石の内周部が当接する部位に、上述の穴と合わせて円環形状やくぼんだ形状のバッファを備えて、供給されてくる気体や液体を、砥石の内周面全体にいきわたらせることを特徴とする。また、使用する多孔質砥石にあっては、加工に関与しない部分はフランジなどによって封孔してしまうことを特徴とする。
本発明の工作機械では、加工点に供給が必要なクーラントあるいは、噴霧状のクーラント成分を含む気体が、砥石の内周面から砥石の空孔を経由して外周面に向かって供給されてくる。よって、砥石の加工点となる部分には、砥石の内部から必要なクーラント類が供給されてくるため、砥石の外部から加工点を狙ってクーラント類を供給する必要がなく、砥石が工作機械の中でどこに移動しても砥石の加工点にはクーラント類が提供される。よって、加工部位に適応するようにクーラントノズルをNCで制御する複雑な装置構成が不要となる。
また、砥石外部からの供給ではクーラントが届きにくい、深溝のクリープフィード研削(深く切込み、低速で砥石を送る加工法)では効果が顕著であり、砥石内部からクーラント類が噴出するので深さが問題となってクーラント切れを起こして研削焼け、研削割れが生じることを防止できる。
工作機械の概略構造を示した説明図である。 クーラントを砥石内部から供給する経路を示した説明図である。 図2と異なった構造のホルダの一例を示した説明図である。 本願の手段として使用する砥石の構成を示した説明図である。 クーラントが砥石内部から出てくる様子を示した写真である。 研削比の一例を示した棒グラフである。 曲面を加工する場合の課題を示した説明図である。 加圧気体を砥石に供給して研削する公知例の説明図である。
本発明の一実施例を図1ないし図5によって説明する。
図1は本願に関わる工作機械の概略を示した説明図で、1は工作機械全体、1aは工作機械のベッド、1bはコラム、1cはX軸テーブル、1dはY軸テーブル、1eはZ軸テーブル、1fはツールマガジン、2は工具回転軸、2aは回転軸を支持するベアリング(図示せず)などを収納したハウジング、2bはクーラント配管、2cは工具回転軸2の内部を液体あるいは気体が流れる際に、回転する工具回転軸2と固定している配管を連結する回転シール、3は工具ホルダ、4は工具として装着している砥石である。
このような構成の工作機械で、固定配管2bから砥石4による研削加工に必要なクーラントLを固定配管2bから供給すると、クーラントはハウジング2aに収められた回転軸2の概略中心を通過して、砥石を保持しているホルダ3に到達する。
次いで、クーラントLはホルダ3内部に設けられた流路を経て砥石の中央にある穴の側壁に流れる(図1には図示せず)。続いて、砥石4に備えた空孔を通り、砥石4の外壁から放射方向のクーラント流Laとして噴出してくる。このクーラント流Laを加工時に噴出させることで、砥石の外部から加工点に向けて噴射させるクーラントは不要となる。被削材(図示せず)は、ベッド1aの上に搭載されたX軸テーブル1c、Y軸テーブル1dの上に保持具(図示せず)で固定されており、Z軸テーブル1e上に搭載された工具回転軸2を合わせた補間機能で、平面、曲面の加工が可能である。本例では移動軸が3軸構成の装置を用いたが、さらに軸数の多い4軸、5軸の加工機でも適用することができる。なお、砥石4の形を形成している結合剤には多くの種類が存在し、当然のことではあるが無気孔タイプの結合剤で作られた砥石には本手段は使用できない。
本手段では、砥石の外壁全体からクーラントが噴出しているので、加工する部位の形状や深さによってクーラントが到達しないという課題がないので、大切込みのクリープフィード研削も、マシニングセンタやターニングセンタで実行可能となる。また、Ni基耐熱合金のように熱伝導率が小さく加工部位が高温になるため難削材と称される材料の加工も高能率で加工することが、砥石4と研削条件との組み合わせで可能となる。
砥石4を保持しているホルダは近年一般的に使用されるようになったクーラントホール付きのBTシャンクホルダ(図示せず)あるいは、HSKホルダに(図2、図3参照)本願を実現するための機能を付加して使用できる。そこで、ツールマガジン1f内に砥石4を装着したホルダ3を格納しておき、研削加工のときに人手を介さずに自動で加工を進行させることが可能である。
この際に最後に砥石で加工したワークの幅や直径を機内で測定して、その値から判定できる砥石直径をNC装置の工具直径メモリーエリヤの該当する値に書き換えておく。このような操作を行なうことに発想が至ったのは、近年、工作機械の中で工具の直径や長さを測定する機能を備えた装置が増えて安易に使用できるようになったが、工具の直径や長さは工具が停止しているときに測定する。切削工具はほぼ問題なく使用できるレベルにあるが、砥石を対象にした測定は、工具が停止している時にる値と、実際に加工したものから判定する工具データが異なることが多い。これは、切削工具と異なり切れ刃(砥粒)の数が、砥石のほうが圧倒的に多く、どの砥粒が加工した部分の寸法を決めているかわからないためである。さらに、1回格納して再使用する際には砥石のドレス(形状直しや目立て)を行なうことが多く、ここでも誤差要因が加わり、実際に砥石の直径が把握できない。よって、最後に砥石が加工したワークの寸法から、砥石の直径や長さを求めて、メモリーしておくと砥石をマシニングセンタで自動的に使うのに有効である。さらに、この測定を加工機械に測定機能を付加して行なえば、切削と研削が混在したマシニングセンタの真の自動化が図れる。
次に、本発明の砥石のホルダの構造を説明する。
図2(a)は、シャンク3aに工具を形成する部品とその装着する順序を示している。ここで、シャンク3aは中空になっており、クーラントLを工具回転軸側(図面の上側)から供給すると、先端の工具取り付け部分に設けた穴から噴出される構造になっており、穴の周囲は液だめのバッファになっている。このシャンク3aにフランジ3b、シール3c、砥石4、シール3cフランジ3bの順で組み込み、固定ボルト3dで締めると図2(b)の形になる。固定ボルト3dは中空になっており、先端部分に横穴が空いている。よって、固定ボルト3dにクーラントLを注入すると横穴からクーラントが出る構造になっている。
図3(a)は、ホルダ3mに砥石を装着する順序を示した説明図で、図2(a)と同様に図3(a)でも砥石4mをホルダ3に取り付ける。図2との相違点は、砥石の固定がナット3Pになるため、ホルダからの突き出し長さが長くなることである。一方、ホルダ3の内部には機能部分が他に無くなるので、クーラントの穴を砥石の部分まで延長して、その穴周りにクーラント通過穴を加工すれば目的が達成できるので、新規にホルダ類を準備する場合は、図3に示した形状のホルダ3を製作したほうが簡便である。
図3(b)は、図3(a)で示したように組み上げた砥石装着ホルダを示している。この図3(b)でクーラントLを供給すると、固定ボルト横穴3g、ホルダバッファ3h、ホルダ横穴3iを経由し、ホルダ外周バッファ3jで砥石4内周面に至り、砥石4内を通過して、砥石4の作用面である砥石外周面4bから噴出する。クーラントLは、砥石4の作用面である砥石外周面4bからだけ出れば良いので砥石端面4cは端面シール3oで塞いでいる。図2(b)では、加工時に接触する部分が端面4cにある場合を考慮して砥石端面4cにも開口部を設けた構造を示している。
また、この砥石内部をクーラントに通過させる加工に供するには、5MPa以上のクーラント圧力が望ましいが、砥石全集に均等な圧力のクーラントを供給するには、クーラントLが砥石4の内周4aに接するホルダの部分に油溜りになる部分(バッファ)を設けて、供給元から全集に均等な圧力のクーラントを供給する必要がありバッファ3sを設けている。
続いて、図2および図3によって、クーラントがホルダ3を経由して砥石4へクーラントが流れる流路を詳細に説明する。図2および図3は、図1において、ホルダ3および砥石4を回転軸芯が含まれる面で切断した縦断面図である。
図2において、3はホルダ、3aはシャンク、3bはフランジ、3cは端面シール、3dは固定ボルト、3eはホルダ貫通穴、3fはボルト中央穴、3gはボルト横穴、3hはホルダ内バッファ、3iはホルダ横穴、3jはホルダ外周バッファ、4は砥石、4aは砥石内周面、4bは砥石外周面、4cは砥石端面である。3aのシャンクはHSK−A63規格で図1の工具主軸2の取り付け部に装着する形態で描いている。
この図2に示した構造は、砥石固定ボルト3dにもクーラントLの流路を設けている。このようにすることで、砥石4から先の突出を短くできるため、砥石4から先に干渉物がある場合には有利な装着手段である。この図3(b)のように組み上げたホルダ3を図1の工具回転軸2に装着してクーラントLを噴出しながら砥石4が加工を行う形態では、外部からクーラントを供給する必要がなく、砥石4は輪郭運動で曲面の加工が可能となる。
なお、砥石4内をクーラントが通過するため、砥石4はビトリファイド結合剤で、ポーラスなものである必要がある。荒加工に向いている。空孔がないあるいは微細な、結合剤がレジンボンド、メタルボンドあるいは電着の砥石には向いていない。しかし、それらの砥石でもクーラント通路をドリル穴などで人為的に開口すれば、本クーラント供給法は適用が十分に可能である。
図3では、流路を簡略化したホルダ構造の一例を示す。図3において、3はホルダ、3mはシャンク、3nはフランジ、3oは端面シール、3pはナット、3qはホルダ中心部穴、3rはホルダ横穴、3sはホルダ外周バッファである。
この図3に示したような構造で、ホルダ3はK方向に引かれて工具回転軸内(図示せず)でシャンク3mが工具回転軸に密着している。まず、工具回転主軸を経由してクーラントLが供給されてくると、ホルダ中心部穴3qを経由してホルダ横穴3rを通過して、ホルダ外周バッファ3sに供給される。ここで、ホルダ外周バッファ3sはシャンク3の工具装着部外周にリング形状に形成された溝であるため、クーラントLは、砥石4の内周面4aの全体に行きわたる。ここで、クーラントLは、砥石の内周面4aから砥石4内に進入し、砥石4内の気孔を経由して砥石の外周面4bから噴出クーラントLaとして排出する。
この図2の形態の砥石では、砥石の端面4cは加工に関与しないので、不要にクーラントを噴出させないように、加工部位に干渉しない部分は、端面シール3cによってシールしている。この端面シール3cは、砥石端面4cからクーラントが噴出しても問題がない場合は装着しなくてもかまわない。また、端面シール3cを用いずに樹脂のような封止剤で封孔してもかまわない。
そこで、砥石端面4cをシール剤により空孔を封止した例が図2(c)である。端面シール3cは、砥石4の端面4cを覆い砥石外周面4bまで達している。この場合の端面シール3cは、板状のものではなく、粘度の高いシリコン充填剤、あるいはエポキシ樹脂が適する。端面シール3cを施せば、クーラントLは砥石4の作用面である砥石外周面4bから噴出されるので、無駄な部分(例えば、砥石端面4c)から流出するのを防止できる。この図3(c)のように砥石端面4c全面をシールする場合は、シールの材質は、砥石4と同時に摩耗する地要があるため被削材より軟らかい素材で製作する必要がある。例えば、アルミ板や紙シートの接着などの手段が採用できる。
ここで、図4により使用する砥石4に必要な特徴を示しておく。図4(a)は、円盤形状の砥石で、日本工業規格JISのR6211では、1号平形砥石として規定されている砥石の外観である。加工に使用する部位は外周面4bである。この砥石4を目立てして使用できる状態に整えて、B方向から外周面4bを観察したのが、図5(b)である。
図4(b)において、5dは空孔、5eは砥粒、5fは結合剤である。日本工業規格JISのR6210の「ビトリファイド研削砥石」の分類では、砥粒の粒度は60番、結合度はH、組織は10の砥石である。この砥石の空孔5dは、研削加工時に生じる切りくずを一時保持する目的、あるいは、加工点に到達する前に外部から供給されたクーラントを一時的に貯留して加工点で放出する目的で、意図的に設定されている。一般的に空孔5dは砥石内部にも形成され、隣り合う空孔が密接に連続しているのが通例で、砥石4に流体を注入すると、内部の空孔5dを経由して注入点以外の場所から流体が排出されてくる。
図2および図3を用い、砥石4の内部を貫通してクーラントが噴出してくるとここまでで説明しているが、これは前述したような空孔を有する砥石4の性質によるものである。
さらに詳しく砥石4の内部の気孔4dを通過してクーラントが噴出してくる状態を図5によって説明する。図5において使用した符号は、図4と同一である。
図5(a)においては、図4に示した砥石4がホルダ3に装着されて、工作機械(全容は図示せず)の工具回転軸2に装着された状態を示す。
図5(b)は、図1のクーラント配管2Bから、クーラントポンプ(図示せず)の圧力が1Mpaで、クーラントLが供給されたときに砥石外周面4bから噴出したクーラントLaを示している。砥石4は図4で説明した仕様のもので、粒度60、結合度H、組織10のビトリファイド結合剤の砥石である。砥石のサイズは外径が120mm、内径が31.75mm、厚さが6mmである。砥石4は回転しておらず停止している。一般的な外部クーラントの平面研削盤では、クーラントポンプの吐出圧力は0.2Mpa程度であるので、それと比較すると5倍程度の圧力をかけているが、外観ではクーラントの供給不足が見てとられ、流量は約10リットル/分である。この流量は、加工点に集中してクーラントを供給するには十分であるが、加工に関与しない砥石4の外周面4b全体から噴出する量としては不十分である。一例として、難削材に分類され、ジェットエンジンのタービン材などに用いられるNi基耐熱合金であるインコネル718AG材を、砥石周速が30m/s、切り込みが0.2mm、砥石送り速度が420mm/分、砥石幅6mmのクリープフィード研削条件で、加工すると加工した面に研削焼けが発生する。
図5(c)は、図5(b)と同様であるが、クーラントポンプ(図示せず)の圧力を7Mpaに設定したもので、砥石外周全面から滝のようにクーラントが噴出している。この図5(c)の状態で、流量は約30リットル/分であり砥石を回転させると図5(d)のように砥石外周面4b全域からクーラントLaが噴出している。
この図5(d)のクーラント供給状態を用いて、前述したと同じように、砥石周速30m/s、砥石送り速度420mm/min、で砥石幅6mmの全幅を用いて、耐熱合金インコネル718AG材をクリープフィード研削すると、切り込みを6mmと大きくしても研削焼けが起こらずに加工ができる。これは、直線加工のみならず、曲線で形成された輪郭形状を加工する場合にも有効であり、加工する部位に応じて機械を停止し、クーラントノズルの向きを調整しながら加工するという煩雑な作業が不要となる。また、クーラントが加工点に届きにくい、切込みの大きなクリープフィード研削にも、砥石内部からクーラントが噴出してくるために、有効なクーラント供給法である。
上述した加工条件は、使用する砥石や対象材料によって最適値は異なってくるが、図1に示した構成で、砥石4の内部を貫通してクーラントを供給する装置構成は、クーラントノズルの向きを変えるために装置の稼動を停止させることがなく砥石で曲面の輪郭を加工できるため、非常に高能率な研削加工が提供できる。
図5(c)(d)に示した砥石貫通クーラントと従来の外部クーラントで加工点を狙ってクーラントを供給して研削比を比較した結果を図6に示す。図6において、6は試験用の被削材でインコネル718AG材のブロックで、その他の符号は図5と同様である。図6のグラフでは、(a)加工点に集中して外部からクーラントを供給する従来の手法と、(b)本願の砥石内を貫通してクーラントを供給した場合の研削比を比較している。研削比とは被削材が除去された体積を砥石が摩耗した体積で除した値であり、砥石の摩耗を評価する指標として用いられている。研削比は大きいほど、砥石摩耗が小さい加工状態である。ここで、砥石4の直径はいずれも120mmで、厚さは6mmである。加工条件は、砥石周速30m/s、砥石送り速度は420mm/s、深さ1mmの直線溝加工で、クリープフィード研削の領域に属する加工を行った結果である。本結果では、ノズル5から加工点を集中的にクーラント噴射する外部クーラント(a)と本願の砥石内貫通供給(b)で、同等の結果が得られている。このように、本願の砥石内貫通クーラントLbを供給する装置では、砥石の加工位置にとらわれずに外部から集中的に加工点を狙ってクーラントLaを噴射すると同等の研削比で加工が可能で、クーラントノズル5の位置の制約を受けずに高能率な加工が可能となる。
また、工具交換装置を備える装置構成にすれば、切削加工と研削加工を連続して加工することが可能となり、高能率な切削・研削装置にできる。さらに、従来の技術として公開されていた、クーラントノズルの位置をNC装置で制御するような複雑な構成が不要であるため、簡易なクーラント供給機構で高能率な加工が可能となる。
1 工作機械
1a ベッド
1b コラム
1c X軸テーブル
1d Y軸テーブル
1e Z軸テーブル
1f ツールマガジン
2 工具回転軸
2a ハウジング
2b クーラント配管
2c 回転シール
3 ホルダ
3a シャンク
3b フランジ
3c 端面シール
3d 固定ボルト
3e ホルダ貫通穴
3f ボルト中央穴
3g ボルト横穴
3h ホルダ内バッファ
3i ホルダ横穴
3j ホルダ外周バッファ
3m シャンク
3n フランジ
3o 端面シール
3p ナット
3q ホルダ中心部穴
3r ホルダ横穴
3s ホルダ外周バッファ
4 砥石
4a 砥石内周面
4b 砥石外周面
4c 砥石端面
5d 空孔
5e 砥粒
5f 結合剤
5 外部クーラントノズル
6 試加工用被削材
10 平面研削盤
11 ワークテーブル
12 砥石
13 被削材
14 クーラントノズル
15 クーラント
16 加工点
20 曲面を有する被削材
21 被削材の曲面
22 砥石
23 クーラントノズル
30 砥石
31 砥粒
32 樹脂ボンド
33 コーティング

Claims (4)

  1. 回転軸の内部を軸方向に貫通するクーラント流路が形成される工作機械の工具回転軸に対して着脱自在に係合されるとともに軸方向に貫通するクーラント流路が前記工具回転軸と連続するように形成された工具ホルダであって、
    前記工具ホルダ砥石係合部は、軸方向に貫通するクーラント流路に連通する横穴と、横穴の外周部に形成されるクーラントのバッファ用のリング溝を備え、
    前記工具ホルダに装着される円盤状の砥石は、内周面から外周面に連通する空孔が形成されるとともに、円盤状の砥石の両端面の空孔は砥石外周面に達する封止剤で封孔される構造を備えることを特徴とする工具ホルダ
  2. 前記封止剤は、シリコン充填剤またはエポキシ樹脂であることを特徴とする請求項1記載の工具ホルダ
  3. 回転軸の内部を軸方向に貫通するクーラント流路が形成される工作機械の工具回転軸に対して着脱自在に係合されるとともに軸方向に貫通するクーラント流路が前記工具回転軸と連続するように形成された工具ホルダであって、
    前記工具ホルダ砥石係合部は、軸方向に貫通するクーラント流路に連通する横穴と、横穴の外周部に形成されるクーラントのバッファ用のリング溝を備え、
    前記工具ホルダに装着される円盤状の砥石は、内周面から外周面に連通する空孔が形成されるとともに、円盤状の砥石の両端面は砥石外周面に達するシールで覆われる構造を備えることを特徴とする工具ホルダ。
  4. 前記シールは、砥石と同時に摩耗するアルミ板または紙シートであって、砥石の両端面に接着されることを特徴とする請求項3記載の工具ホルダ。
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