JP6194960B2 - 軸流ターボ機械の翼の構造及びガスタービンエンジン - Google Patents

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Description

本発明は、効率の改善を図った軸流ターボ機械の翼の構造及びガスタービンエンジンに関する。
軸流コンプレッサや軸流タービンなどの軸流ターボ機械は、軸方向に複数段配置した、複数の動翼を備えたローター及び複数の静翼を備えたステーターを備える。軸流ターボ機械は、例えば、航空機用のガスタービンエンジンにおいて、用いられることが多い。軸流ターボ機械の動翼又は静翼において、流れは翼の背側にて加速される。一般に、翼は、流れの速度が最大に達する位置(即ち、ピークマッハ数に達する位置)をできるだけ当該翼の後縁側に近付けるように設計される。仮に、最大速度に達する位置が翼の後縁であれば、流れが減速する領域は翼において存在しない。一方、最大速度に達する位置が翼の後縁よりも前方に位置する場合、その位置から翼の後縁までの間で気流が減速する。この場合、その減速領域によって剥離が生じて効率が低下したり、二次流れ(ガスの主流とは方向が異なる旋回成分を持つ流れ)が生じたりする可能性がある。
特許文献1は、前翼と後翼とを組合せてなるタンデム翼から構成されたタンデム翼列を開示している。かかるタンデム翼列は、前翼の下面の後縁から後翼の上面に吹き上げる噴流を後翼の上面に沿って流れるように、噴流の速度及び運動量等を調整し、これにより後翼の上面の境界層の剥離を抑制している。
特許文献2は、タンデム動翼と、当該タンデム動翼の下流にあって前記タンデム動翼からの流れを所定角度に転向させるタンデム静翼と、を備えた圧縮機の構造を開示している。タンデム動翼及びタンデム静翼は、特許文献1と同様に、後翼の上面における境界層の剥離を抑制するように構成されている。特許文献2は、かかるタンデム動翼とタンデム静翼とを交互に多段に配置することによって、より少ない段数でより高圧力比を得ることを目的としている。
特許第2954539号公報 特開平11−22486号公報
動翼や静翼は、軸流ターボ機械の径方向に向けて放射状に配置されている。通常、各翼における翼長手方向の一端側の速度比と他端側の速度比とは異なる。ここで、速度比とは、翼の入口における流れの速度(入口速度)に対する当該翼の出口における速度(出口速度)の比である。つまり、速度比は出口速度を入口速度で除した値である。軸流ターボ機械の動翼及び静翼において、翼長手方向の一端側では速度比が大きい。従って、上述の最大速度の位置を後縁付近に設定することは比較的容易である。しかしながら、翼長手方向の他端側では速度比が上記一端側よりも相対的に小さい。従って、最大速度の位置が後縁よりも前方の位置になり易く、減速領域が生じてしまうという問題がある。
特許文献1や特許文献2に記載されたタンデム翼は、翼全体を前翼と後翼とに分離して、後翼の上面における境界層の剥離を抑制しようとするものである。しかしながら上述したように、翼長手方向の一端側と他端側とでは速度比が異なることから、翼長手方向の全域において均一の効果が得られる訳ではない。すなわち、速度比が大きな翼長手方向の一端側を基準にすれば、速度比が小さな翼長手方向の他端側の剥離を抑制することが困難になる。その逆に、速度比が小さな翼長手方向の他端側を基準にすれば、速度比が大きな翼長手方向の一端側における吹き出し力が強くなり過ぎてしまい二次流れを生じる原因となってしまう。
本発明は、以上の事情を鑑みて創案されたものであり、静翼又は動翼における後縁の減速領域を低減するとともに、二次流れの発生又は成長を抑制し、効率の向上を図ることができる、軸流ターボ機械の翼の構造及びガスタービンエンジンを提供することにある。
本発明の第1の態様は、軸流ターボ機械の流路中に配置される動翼又は静翼として用いられる翼の構造であって、翼長手方向の一部に形成された一枚翼構造のシングル翼部と、前記シングル翼部に繋げて前記翼長手方向の残部に形成されたタンデム翼部であって、前記軸流ターボ機械を流れる気流において前方に配置された前翼及び後方に配置された後翼から成るタンデム翼部と、を有し、前記後翼の背側は、前記シングル翼部の背側に連続しており、前記前翼は、前記シングル翼部に対して傾斜していることを要旨とする。
本発明の第2の態様はガスタービンエンジンであって、第1の態様に係る構造の翼を動翼又は静翼として含む軸流ターボ機械を備えることを要旨とする。
前記タンデム翼部は、翼長手方向の一端側及び他端側のうち速度比が小さい側に形成されていてもよい。前記シングル翼部は、前記翼長手方向の一端側及び他端側のうち速度比が大きい側に形成されていてもよい。
前記タンデム翼部は、前記流路の径方向の内周面及び外周面のうち傾斜角度が大きい面に形成されていてもよい。前記シングル翼部は、前記流路の径方向の内周面及び外周面のうち傾斜角度が小さい面に形成されていてもよい。
前記シングル翼部及び前記タンデム翼部は前記動翼を構成してもよい。この場合、前記タンデム翼部は、径方向における前記流路の内周面側に位置してもよい。
前記シングル翼部及び前記タンデム翼部は前記静翼を構成してもよい。この場合、前記タンデム翼部は、径方向における前記流路の内周面側又は外周面側に位置してもよい。
本発明に係る軸流ターボ機械の翼の構造及びガスタービンエンジンによれば、効率低下の原因となる翼後縁部分における減速領域の負荷を、タンデム翼の前翼と後翼とに分散させることができ、翼全体としての減速領域を低減することができ、効率の向上を図ることができる。
また、動翼又は静翼の一部に前翼と後翼とから成るタンデム翼部を形成したことにより、二次流れは後縁に向かって成長し易いところ、前翼の後縁部分で背側と腹側の静圧差を消失させることができ、二次流れを低減することができ、効率の向上を図ることができる。
図1は、本発明の一実施形態に係るガスタービンエンジンのタービン部分における側断面図である。 図2(a)〜図2(c)は、図1に示した動翼及び静翼の構造を示す説明図であり、図2(a)は静翼の斜視図、図2(b)は動翼の斜視図、図2(c)は図2(b)における領域Xの断面図、である。 図3は、動翼及び静翼の径方向位置(翼長手方向位置)に応じた速度比の変化を示す説明図である。 図4は、従来技術における翼の構造の前縁から後縁にかけての気流速度の変化を示す説明図である。 図5は、本実施形態に係る翼の構造の気流速度の変化を示す説明図である。 図6(a)及び図6(b)は、本実施形態に係る翼の構造の効果の一つを示すための説明図であり、図6(a)は従来の翼の構造の断面図、図6(b)は本実施形態に係る翼の構造の断面図、を示している。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の一実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、発明の理解を容易にするための例示に過ぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付すことにより重複した説明を省略し、また、本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
図1に示したように、本実施形態に係るガスタービンエンジンは、複数の動翼1を備えたローター11と複数の静翼2を備えたステーター21とを有する。これら動翼1及び静翼2には、後述する軸流ターボ機械の翼構造が適用されている。ガスタービンエンジンは、例えば、ジェットエンジンであり、図示しないが、上流側から、吸気口、圧縮機、燃焼室、タービン、排気口を有している。図1のローター11及びステーター21は、タービンの一部として図示されている。なお、本実施形態に係る翼構造は、圧縮機の動翼及び静翼にも適用することができる。
タービンの流路3は、回転軸Lの周りに配される環状の断面を有し、略回転軸Lに沿って延伸している。流路3は、径方向内側に内周面31及び径方向外側に外周面32を有している。通常、径方向は翼長手方向と一致する。ローター11は、動翼1と、動翼1の根元部分を支持し、内周面31を構成するプラットホームとを備える。一方、ステーター21は、外周面32と、外周面32に固定(支持)された静翼2と、静翼2の径方向内側に設けられ、内周面31を構成するプラットホームとを備える。図1に示したように、動翼1及び静翼2のプラットホームは、全体として所定の形状の流路面(内周面31)を形成するように連続的に形成される。また、外周面32は、タービンの外周を覆うケーシングの一部を構成する。
図2(b)に示したように、動翼1は、翼長手方向の一部に形成されたシングル翼部1sと、シングル翼部1sに繋げて翼長手方向の残部に形成されたタンデム翼部1tと、を有している。
換言すると、シングル翼部1s及びタンデム翼部1tは翼長手方向に延伸する1つの翼本体を形成し、シングル翼部1sは翼長手方向における翼本体の一部に設けられ、タンデム翼部1tは翼長手方向における翼本体の残部に設けられる。さらに換言すると、動翼1は、翼長手方向に延伸するシングル翼部1sと、シングル翼部1sと翼長手方向に連結するタンデム翼部1tとを有している。図2(b)及び(c)に示したように、シングル翼部1sは一枚翼で構成された構造を有する。また、タンデム翼部1tは、タービン(すなわち、軸流ターボ機械)を流れる気流に対して前に配置された前翼12と、気流に対して後に配置された後翼13とから成る。換言すると、タンデム翼部1tは、タービンを流れる気流において前方に配置された前翼12及び後方に配置された後翼13から成る。
図2(a)に示したように、静翼2も、翼長手方向の一部に形成されたシングル翼部2sと、シングル翼部2sに繋げて翼長手方向の残部に形成されたタンデム翼部2tと、を有している。換言すると、シングル翼部2s及びタンデム翼部2tは翼長手方向に延伸する1つの翼本体を形成し、シングル翼部2sは翼長手方向における翼本体の一部に設けられ、タンデム翼部2tは翼長手方向における翼本体の残部に設けられる。さらに換言すると、静翼2は、翼長手方向に延伸するシングル翼部2sと、シングル翼部2sと翼長手方向に連結するタンデム翼部2tとを有している。シングル翼部1sと同様に、シングル翼部2sは一枚翼で構成された構造を有する。また、タンデム翼部2tは、動翼1のタンデム翼部1tと同様に、タービン(すなわち、軸流ターボ機械)を流れる気流に対して前に配置された前翼22と、気流に対して後に配置された後翼23とから成る。換言すると、タンデム翼部2tは、タービンを流れる気流において前方に配置された前翼22及び後方に配置された後翼23から成る。
図1における破線は、タンデム翼部1t,2tが形成されている部分を示している。この図に示すように、本実施形態の動翼1では、流路3の内周面31側にタンデム翼部1tが形成され、流路3の外周面32側にシングル翼部1sが形成されている。また、本実施形態の静翼2では、流路3の外周面32側にタンデム翼部2tが形成され、流路3の内周面31側にシングル翼部2sが形成されている。すなわち、径方向(翼長手方向)におけるシングル翼部1s,2sとタンデム翼部1t,2tの配置(配列)が、動翼1と静翼2とで逆転している。
図3は、動翼及び静翼における径方向(翼長手方向)の位置に応じた速度比の変化を示す説明図である。横軸は、速度比(出口速度/入口速度)を示し、縦軸は、径方向の位置を示している。図中の実線は、動翼1の速度比を示し、一点鎖線は静翼2の速度比を示している。
図3に示したように、動翼1(図1参照)における速度比は、翼長手方向(タービンの径方向)の内側(内周面31側)の方が外側(外周面32側)よりも小さい。一方、静翼2(図1参照)における速度比は、翼長手方向(タービンの径方向)の外側(外周面32側)の方が内側(内周面31側)よりも小さい。ここで、動翼1のタンデム翼部1t及び静翼2のタンデム翼部2tは、図中の破線で囲んだ範囲に形成されている。すなわち、動翼1のタンデム翼部1t及び静翼2のタンデム翼部2tは、翼長手方向の一端側及び他端側のうち速度比が小さい側に形成されている。また、動翼1のシングル翼部1s及び静翼2のシングル翼部2sは、翼長手方向の一端側及び他端側のうち速度比が大きい側に形成されている。
上述の通り、動翼1における外周面32側の速度比が、内周面31側の速度比よりも大きい。これは、動翼1の外周面32側の周速(周方向速度)が内周面31側の周速(周方向速度)よりも大きいからである。詳述すると、動翼1の入口における流入速度(すなわち、前段の静翼2の出口における後段の動翼1への流入速度)は、内周面31側よりも外周面32側の方が小さい。加えて、外周面32側の周速は内周面31側の周速よりも大きい。そのため、相対流入速度に換算した場合は、外周面32側が内周面31側よりも益々小さくなる。一方、相対出口速度は内周面31側も外周面32側も略同じ大きさである。従って、動翼1の速度比は外周面32側が内周面31側よりも大きくなる。
また、静翼2における外周面32側の速度比が、内周面31側の速度比よりも小さい。これは、図1に示したように、内周面31側と比較して、流路3の外周面32側が流れ方向に沿って拡大していることによってディフューザー効果が現れ、このディフューザー効果によって外周面32側での気流の加速が内周面31側に比べて抑制されるからである。ここで、内周面31の軸方向に対する傾斜角度をα、外周面32の軸方向に対する傾斜角度をβとすると、図1に示した流路3では、傾斜角度βは傾斜角度αよりも大きい。したがって、静翼2のタンデム翼部2tは、流路3の径方向の内周面31及び外周面32のうち傾斜角度が大きい面に形成されていると言い換えることもできる。同様に、静翼2のシングル翼部2sは、流路3の径方向の内周面31及び外周面32のうち傾斜角度が小さい面に形成されていると言い換えることもできる。
なお、図1に示した実施形態では、傾斜角度βが傾斜角度αよりも大きい。しかしながら、この大小関係は図1に示す実施形態に限定されない。例えば、傾斜角度αは傾斜角度βよりも大きくてもよい。或いは、流路3の軸方向の一部のみで傾斜角度βが傾斜角度αよりも大きくてもよい。
静翼2において、タンデム翼部2tを翼長手方向の一端側及び他端側のうち速度比が小さい側に形成するか、流路3の径方向の内周面31及び外周面32のうち傾斜角度が大きい側に形成するか、については、両者の気流に与える影響の度合を考慮して選択することができる。その結果、静翼2のタンデム翼部2tは、流路3の径方向の内周面31側に形成される場合もあるし、外周面32側に形成される場合もある。
次に、上述した本実施形態に係る軸流ターボ機械の翼の構造の作用について説明する。図4は、従来技術における翼の構造の前縁から後縁にかけての気流速度の変化を示す説明図である。図5は、本実施形態に係る翼の構造の気流速度の変化を示す説明図である。
図4に示した翼は従来技術による通常の構造を有する。即ち、この翼は一枚翼構造のシングル翼部によって構成され、タンデム翼部を有しない。図4の上段に示した翼の断面図において、実線L1は翼の背側、一点鎖線L2は翼の腹側、破線L3は隣接する翼同士の間隔が最も狭くなるスロート部を示している。
また、図4の下段に示したグラフにおいて、横軸は翼の軸方向位置を示し、縦軸は気流速度を示している。また、グラフ中の実線L4は速度比が大きい場合の背側の速度、一点鎖線L5は速度比が大きい場合の腹側の速度を示し、実線L6は速度比が小さい場合の背側の速度、一点鎖線L7は速度比が小さい場合の腹側の速度を示している。
速度比が大きい場合には、実線L4で示したように、翼の背側における最大速度(ピークマッハ数)は翼の後縁に位置する。この場合、出口速度は最大速度と等しいため、減速領域は生じない。一方、速度比が小さい場合には、実線L6で示したように、翼の背側における最大速度は翼の後縁よりも前方(スロート部の位置)に位置する。従って、この場合、出口速度は最大速度よりも小さくなる。このため、速度比が小さい場合には、翼の背側において、最大速度に達する位置と後縁との間に減速領域が生じ、減速領域は効率の低下や二次流れの発生を誘引する。
そこで、本実施形態においては、図1〜図3に示したように、速度比が小さな動翼1の内周面31側及び静翼2の外周面32側にタンデム翼部1t,2tを設けている。これにより、減速領域の負荷(最大速度と出口速度の差)がタンデム翼部1t,2tの前翼12,22と後翼13,23とに分散し、効率の低下及び二次流れの発生が抑制される。
また、動翼1の外周面32側及び静翼2の内周面31側では速度比が大きく、効率低下の要因となる減速領域が生じ難い。従って、動翼1の外周面32側及び静翼2の内周面31側にタンデム翼を設けた場合は、却って効率が低下する可能性がある。そこで、本実施形態では、動翼1の外周面32側及び静翼2の内周面31側にシングル翼部1s,2sが設けられ、残りの部分にタンデム翼部1t,2tが設けられている。
つまり、本実施形態では、動翼1及び静翼2の翼長手方向における速度比の変化(大きさ)に応じて、タンデム翼部1t,2tとシングル翼部1s,2sとが使い分けられている。これにおり、翼全体としての効率が向上し、且つ、二次流れの発生が抑制される。なお、翼長手方向の一部にタンデム翼部1t,2tを有する翼は、例えば、パーシャルタンデム翼と称される。
図5は、速度比が小さい場合における、本実施形態に係る翼の構造の気流速度の変化を示している。図5の上段に示した翼の断面図において、実線L8は前翼12の背側、一点鎖線L9は前翼12の腹側、実線L10は後翼13の背側、一点鎖線L11は後翼13の腹側を示し、破線L12は従来の翼の背側、二点鎖線L13は従来の翼の腹側を示し、破線L14はスロート部を示している。
また、図5の下段に示したグラフは、横軸が翼における軸方向の位置を示し、縦軸が気流速度を示している。グラフ中の実線L15は前翼12の背側の速度、一点鎖線L16は前翼12の腹側の速度、実線L17は後翼13の背側の速度、一点鎖線L18は後翼13の腹側の速度を示し、破線L19は従来の翼の背側の速度、二点鎖線L20は従来の翼の腹側の速度を示している。
図5に示したように、動翼1の速度比が小さい部分にタンデム翼部1tを適用することで、従来の翼の構造の場合に減速領域にて生じる減速負荷(最大速度と出口速度の差:減速量)が前翼12と後翼13とに分散され、低減される。したがって、減速負荷と相関する効率が向上する。また、前翼12の背側の気流と腹側の気流とが前翼12の後縁にて繋がり、翼間の静圧の差を前翼12で一旦消失させることができる。これにより、二次流れの発生及び成長を抑制することができる。なお、図5では動翼1の作用について説明したが、静翼2の作用についても同様のものが得られる。
また、図5に示したように、前翼12の後縁と後翼13の前縁とが、気流の直交方向に間隔を隔てつつ、気流の方向に重なり合っている。この部分には、ノズル状の流路Zが形成される。流路Zは、前翼12の腹側の流れが流路Zを通過する際にその流れを加速し、後翼13の背側に供給する。従って、後翼13の背側の境界層厚さを薄くすることができ、翼の性能を向上させることができる。
すなわち、流路Zによって加速された気流を後翼13の背側に吹き付けることで、後翼13の背側における層流から乱流への境界層遷移時に発生する剥離渦の発生を抑制することができ、翼素性能を向上させることができる。なお、これについては、静翼2のタンデム翼部2tでも同様のものが得られる。
図2(a)及び(b)に示したように、動翼1の後翼13の背側は、シングル翼部1sの背側と連続していてもよい。すなわち、後翼13の背面の少なくとも一部は、シングル翼部1sの背面と滑らかに接続していてもよい。また、動翼1の前翼12は、シングル翼部1sに対して傾斜していてもよい。同様に、静翼2の後翼23の背側は、シングル翼部2sの背側と連続していてもよい。すなわち、後翼23の背面の少なくとも一部は、シングル翼部2sの背面と滑らかに接続していてもよい。また、静翼2の前翼22は、シングル翼部2sに対して傾斜していてもよい。かかる構成により、スロート部Tの位置は、シングル翼部1s,2sからタンデム翼部1t,2tにかけて変化しない。すなわち、シングル翼部のみからなる従来の翼から、タンデム翼部1t,2tを有するパーシャルタンデム翼への設計変更が容易になる。
また、前翼12がシングル翼部1sに対して傾斜しているので、前翼12がボウ・スタッキング(Bow stacking)された状態となり、前翼12の翼長手方向端部の流れが傾斜に沿って前翼12の翼長手方向中央に導かれ、二次流れを低減することができる。
ここで、図6は、本実施形態に係る翼構造の効果の一つを示す説明図であり、(a)は従来の翼構造断面図、(b)は本実施形態に係る翼構造の断面図、を示している。図中の太矢印は、気流の方向を示している。
図6(a)に示した従来の翼構造においては、一枚の翼で気流の向きを入口の矢印から出口の矢印の方向に大きく変更していることから、翼の前縁LEの腹側で剥離が生じ易く、これが二次流れを生じる要因にもなっていた。そこで、従来の翼構造では、剥離領域を低減するために、腹側の翼形状を一点鎖線L21で示したように厚肉化する対策が取られることが多く、重量の増加を招いていた。
一方、図6(b)に示した本実施形態では、前翼12の前縁LEから腹側に流れる気流は前翼12の後縁TEから背側に噴き出されることから、従来の翼構造と比較して、前翼12の腹側に流れる気流の剥離を抑制することができ、前翼12を厚肉化する必要がなく、翼の軽量化を図ることができる。
以上、添付図面を参照しつつ本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上述した各実施形態に限定されないことは勿論であり、特許請求の範囲に記載された範疇における各種の変更例又は修正例についても、本発明の技術的範囲に属することは言うまでもない。
例えば、上述した実施形態では、流路3中に動翼1及び静翼2が配置され、動翼1は流路3の径方向の内周面31側にタンデム翼部1tが形成され、静翼2は流路3の径方向の外周面32側にタンデム翼部2tが形成されている場合について、図示して説明したが、本発明は、動翼1のみを有する軸流ターボ機械や静翼2のみを有する軸流ターボ機械にも適用することができるし、動翼1及び静翼2を有する軸流ターボ機械においていずれか一方にのみ適用することもできる。また、本発明は、ガスタービンエンジン以外の軸流ターボ機械にも適用することができる。

Claims (6)

  1. 軸流ターボ機械の流路中に配置される動翼又は静翼として用いられる翼の構造であって、
    翼長手方向の一部に形成された一枚翼構造のシングル翼部と、
    前記シングル翼部に繋げて前記翼長手方向の残部に形成されたタンデム翼部であって、前記軸流ターボ機械を流れる気流において前方に配置された前翼及び後方に配置された後翼から成るタンデム翼部と、
    を有し、
    前記後翼の背側は、前記シングル翼部の背側に連続しており、
    前記前翼は、前記シングル翼部に対して傾斜していることを特徴とする軸流ターボ機械の翼の構造。
  2. 前記タンデム翼部は、前記翼長手方向の一端側及び他端側のうち速度比が小さい側に形成され、
    前記シングル翼部は、前記翼長手方向の一端側及び他端側のうち速度比が大きい側に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の軸流ターボ機械の翼の構造。
  3. 前記タンデム翼部は、径方向における前記流路の内周面及び外周面のうち傾斜角度が大きい面に形成され、
    前記シングル翼部は、径方向における前記流路の前記内周面及び前記外周面のうち傾斜角度が小さい面に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の軸流ターボ機械の翼の構造。
  4. 前記シングル翼部及び前記タンデム翼部は前記動翼を構成し、
    前記タンデム翼部は、径方向における前記流路の内周面側に位置することを特徴とする請求項1に記載の軸流ターボ機械の翼の構造。
  5. 前記シングル翼部及び前記タンデム翼部は前記静翼を構成し、
    前記タンデム翼部は、径方向における前記流路の内周面側又は外周面側に位置することを特徴とする請求項1に記載の軸流ターボ機械の翼の構造。
  6. 請求項1から5の何れか1項に記載の構造の翼を動翼又は静翼として含む軸流ターボ機械を備えることを特徴とするガスタービンエンジン。
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