JP6194952B2 - 通信システム、通信方法、ユーザ端末、制御方法、及び、接続基地局 - Google Patents

通信システム、通信方法、ユーザ端末、制御方法、及び、接続基地局 Download PDF

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Description

本発明は、通信システム、通信方法、ユーザ端末、制御方法、及び、接続基地局に関する。
ユーザ端末と複数の基地局とを備える通信システムが知られている。この種の通信システムの1つは、複数の基地局が有する複数のセルにて同一のデータを表す無線信号をユーザ端末へ伝送するCoMP(Coordinated Multi−Point)通信を行なう(例えば、非特許文献1を参照)。
複数のセルは、接続セルと協調セルとを含む。接続セルは、ユーザ端末と基地局との間の通信を制御するための制御情報を授受するための無線リソースが提供されるセルである。協調セルは、接続セル以外のセルである。
これによれば、通信システムの全体に対するスループット、及び、セルの端部に位置するユーザ端末に対するスループットを高めることができる。
また、上記通信システムに関連する下記の第1通信システム〜第4通信システムが知られている(例えば、特許文献1乃至4を参照)。
第1通信システムは、移動端末が、アンカー基地局及び協調基地局の伝送路状況に基づく情報(CSI)をアンカー基地局にフィードバックする。更に、第1通信システムは、アンカー基地局が、フィードバックされたCSIに基づいてプリコーディング行列を決定する。
また、第2通信システムは、協調元の基地局が協調送信対象のデータ及び協調制御情報を協調先の基地局に送信する。更に、第2通信システムは、協調先の基地局が協調元の基地局から受信した協調制御情報に基づいて協調送信対象のデータを通信端末へ送信する。
また、第3通信システムは、基地局が他の基地局から、X2インターフェースを介してバックホール・メッセージを受信する。更に、第3通信システムは、受信されたバックホール・メッセージ内の同期はずれ情報に基づいてデータブロックを処理し、処理されたデータブロックを移動局へ送信する。
また、第4通信システムは、端末が、CoMP隣接セルに対して制限及び/または推奨を希望するPMI(Precoding Matrix Indicator)情報をサービング基地局へ伝送する。更に、第4通信システムは、サービング基地局が受信したPMI情報をCoMP隣接セルに伝送する。
特開2011−4161号公報 特開2012−178822号公報 特表2012−521112号公報 特表2012−520001号公報
3rd Generation Partnership Project,「Technical Specification Group Radio Access Network;Coordinated multi−point operation for LTE physical layer aspects(Release 11)」,3GPP TR36.819,2011年12月、V11.1.0
ところで、基地局により送信された無線信号の複素平面における位相と、ユーザ端末により受信された無線信号の複素平面における位相と、の差(位相変化量)は、セル毎に異なる。更に、位相変化量は、ユーザ端末の移動等による、無線信号の伝搬環境の変化に伴って、比較的短い時間内に変動する。
そこで、例えば、下記のように通信システムを構成することが考えられる。この通信システムは、ユーザ端末と複数の基地局とを備える。ユーザ端末は、複数の協調セルのそれぞれに対して、当該協調セルにおいて受信された無線信号と、接続セルにおいて受信された無線信号と、に基づいて、個別調整パラメータを取得する。個別調整パラメータは、協調セルにおいて送信される無線信号の複素平面における位相であるセル位相を調整するためのパラメータである。
更に、ユーザ端末は、複数の協調セルのそれぞれに対して取得された個別調整パラメータを含む制御情報を接続基地局へ送信する。接続基地局は、接続セルを有する基地局である。加えて、接続基地局は、個別調整パラメータを各協調基地局へ送信する。協調基地局は、協調セルを有する基地局である。更に、各協調基地局は、個別調整パラメータに基づいてセル位相が調整されるように、CoMP通信の実行を制御する。
しかしながら、接続基地局と協調基地局との間の通信は、比較的大きく遅延する。このため、個別調整パラメータが取得されてから、実際にその個別調整パラメータに基づくCoMP通信が実行されるまでの間に、位相変化量が比較的大きく変化する場合がある。この場合、CoMP通信が実行される時点における位相変化量が個別調整パラメータに適切に反映されていないため、ユーザ端末が受信する無線信号の品質(受信品質)が低下する。
このように、上記のように構成された通信システムにおいては、各セルにおける通信の状態が比較的短い時間内に変動する場合、ユーザ端末における受信品質が低下するという問題があった。
そこで、本発明の目的の一つは、上述した課題である、ユーザ端末における受信品質が低下する場合が生じること、を解決することが可能な通信システムを提供することにある。
なお、上記目的に限らず、後述する発明を実施するための形態に示す各構成により導かれる作用効果であって、従来の技術によっては得られない作用効果を奏することも本発明の他の目的の1つとして位置付けることができる。
かかる目的を達成するため通信システムは、ユーザ端末と複数の基地局とを備える。更に、通信システムは、接続セルと、当該接続セル以外の複数の協調セルと、を含む複数のセルにて同一のデータを表す無線信号を当該ユーザ端末へ伝送するCoMP(Coordinated Multi−Point)通信を行なう。接続セルは、ユーザ端末と基地局との間の通信を制御するための制御情報を授受するための無線リソースが提供されるセルである。
更に、この通信システムは、上記複数の協調セルの中から、上記接続セルにおいて送信される無線信号の複素平面における位相である接続セル位相を調整するための基準となる基準協調セルを選択する選択手段を備える。
加えて、上記ユーザ端末は、上記選択された基準協調セルにおいて受信された無線信号と、上記接続セルにおいて受信された無線信号と、に基づいて、上記接続セル位相を調整するための調整パラメータを取得する調整パラメータ取得手段を備える。更に、上記ユーザ端末は、上記取得された調整パラメータを含む上記制御情報を、上記複数の基地局のうちの上記接続セルを有する接続基地局へ送信する送信手段を備える。
更に、上記接続基地局は、上記制御情報を受信し、当該受信された制御情報に含まれる上記調整パラメータに基づいて上記接続セル位相が調整されるように、上記CoMP通信の実行を制御する制御手段を備える。
開示の通信システムによれば、ユーザ端末における受信品質を高めることができる。
第1実施形態の一例としての通信システムの構成を表す図である。 第1実施形態の一例としての基地局の構成を表す図である。 第1実施形態の一例としてのユーザ端末の構成を表す図である。 第1実施形態の一例としての基地局の機能を表す図である。 第1実施形態の一例としてのユーザ端末の機能を表す図である。 第1実施形態の一例としての通信システムの作動を表すシーケンス図である。 第1実施形態の一例としてのユーザ端末が実行する位相調整量算出処理を表すフローチャートである。 第1実施形態の一例としての基地局が実行する接続セルCoMP通信処理を表すフローチャートである。 第1実施形態の一例としての基地局が実行する協調セルCoMP通信処理を表すフローチャートである。 第1実施形態の一例としての基地局が実行する位相調整量更新処理を表すフローチャートである。 第2実施形態の一例としてのユーザ端末の機能を表す図である。 第3実施形態の一例としてのユーザ端末の機能を表す図である。
上述した課題の少なくとも1つに対処するため、以下、本発明に係る、通信システム、通信方法、ユーザ端末、制御方法、及び、接続基地局、の各実施形態について図1〜図12を参照しながら説明する。
<第1実施形態>
(概要)
第1実施形態に係る通信システムは、ユーザ端末と複数の基地局とを備える。この通信システムは、接続セルと、複数の協調セルと、を含む複数のセルにて同一のデータを表す無線信号をユーザ端末へ伝送するCoMP(Coordinated Multi−Point)通信を行なう。ここで、接続セルは、ユーザ端末と基地局との間の通信を制御するための制御情報を授受するための無線リソースが提供されるセルである。協調セルは、接続セル以外のセルである。
先ず、通信システムは、複数の協調セルの中から、接続セルにおいて送信される無線信号の複素平面における位相である接続セル位相を調整するための基準となる基準協調セルを選択する。
そして、ユーザ端末は、選択された基準協調セルにおいて受信された無線信号と、接続セルにおいて受信された無線信号と、に基づいて、接続セル位相を調整するための調整パラメータを取得する。次いで、ユーザ端末は、取得された調整パラメータを含む制御情報を、複数の基地局のうちの接続セルを有する接続基地局へ送信する。
そして、接続基地局は、制御情報を受信し、受信された制御情報に含まれる調整パラメータに基づいて接続セル位相が調整されるように、CoMP通信の実行を制御する。
上記のように構成された通信システムによれば、接続基地局と他の基地局との間で、無線信号の複素平面における位相を調整するための情報が授受されることなく、接続セル位相が調整される。これにより、各セルにおける通信の状態が比較的短い時間内に変動する場合であっても、ユーザ端末における受信品質が低下することを回避することができる。
以下、第1実施形態について詳細に説明する。
(構成)
図1に示したように、第1実施形態に係る通信システム1は、複数の交換局10−1,…と、複数の基地局20−1,20−2,20−3,…と、複数のユーザ端末(移動局)30−1,…と、を備える。
また、以下において、交換局10−1は、交換局#1と表記され得る。また、複数の交換局10−1,…は、区別する必要がない場合、単に交換局10と表記され得る。同様に、複数の基地局20−1,20−2,20−3は、基地局#1、基地局#2、及び、基地局#3とそれぞれ表記され得る。また、複数の基地局20−1,20−2,20−3,…は、区別する必要がない場合、単に基地局20と表記され得る。
同様に、ユーザ端末30−1は、ユーザ端末#1と表記され得る。また、複数のユーザ端末30−1,…は、区別する必要がない場合、単にユーザ端末30と表記され得る。
なお、交換局10の数、基地局20の数、及び、ユーザ端末30の数、の少なくとも1つは、1つであってもよい。
通信システム1は、移動体通信システムを構成する。本例では、通信システム1は、LTE(Long Term Evolution)に従った通信を行なうように構成される。なお、通信システム1は、LTE−Advancedに従った通信を行なうように構成されていてもよい。また、通信システム1は、WiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)に従った通信を行なうように構成されていてもよい。本例では、通信システム1は、時分割複信(TDD;Time Division Duplex)を行なう。
なお、交換局10は、MME(Mobility Management Entity)とも表記される。更に、基地局20は、eNB(Evolved Node B)とも表記される。加えて、ユーザ端末30は、UE(User Equipment)とも表記される。
交換局10−1,…、及び、基地局20−1,20−2,20−3,…は、通信網NWを介して互いに通信可能に接続されている。本例では、交換局10−1,…、及び、基地局20−1,20−2,20−3,…のそれぞれは、有線通信可能に通信網NWに接続されている。なお、交換局10−1,…、及び、基地局20−1,20−2,20−3,…の少なくとも1つは、無線通信可能に通信網NWに接続されていてもよい。
各基地局20は、少なくとも1つのセルを有する。本例では、セルは、マクロセル、マイクロセル、ナノセル、ピコセル、フェムトセル、ホームセル、又は、セクタセル等である。各基地局20は、自局20が有する(提供する)セル内に位置するユーザ端末30と無線通信可能に構成される。
具体的には、各基地局20は、自局20が有するセルにおいて無線リソース(本例では、時間スロット及び周波数帯域)を提供する。各基地局20は、自局20が有するセル内に位置するユーザ端末30と、当該セルにおいて提供されている無線リソースを用いることにより通信を行なう。これにより、各基地局20は、ユーザ端末30と交換局10との間の通信を中継する。
通信システム1は、ユーザ端末30が1つのセル内に位置している場合、当該セルを、当該ユーザ端末30に対する接続セルとして用いる。また、通信システム1は、ユーザ端末30が複数のセル内に位置している場合、当該複数のセルのうちの1つのセルを当該ユーザ端末30に対する接続セルとして用いる。
接続セルは、ユーザ端末30と基地局20との間の通信を制御するための制御情報を授受するための無線リソースが提供されるセルである。換言すると、ユーザ端末30に対して接続セルとして用いられるセルを有する基地局(接続基地局)20は、当該接続セルにおいて、ユーザ端末30との間の通信を制御するための制御情報を授受するための無線リソースを提供する。例えば、通信システム1は、通信品質が最も高いセルを接続セルとして用いる。
接続セルを有する基地局(接続基地局)20は、所定のCoMP条件が成立しているか否かを判定する。例えば、CoMP条件は、通信品質が所定の閾値よりも低いという条件である。なお、CoMP条件は、通信速度(単位時間あたりに通信されるデータの量)が所定の閾値よりも低いという条件であってもよい。また、CoMP条件は、ユーザ端末30の位置を含むセルの数が所定の閾値よりも多いという条件であってもよい。また、CoMP条件は、ユーザ端末30にて測定された、接続セルにおける無線信号の受信電力と、他の少なくとも1つのセルにおける無線信号の受信電力と、の差が所定の閾値よりも小さいという条件であってもよい。
接続基地局20は、ユーザ端末30が複数のセル内に位置している場合において、CoMP条件が成立しているとき、協調セルを選択し、選択された協調セルと接続セルとからなる複数のセルによりCoMP通信を行なう。
CoMP通信は、協調セルと接続セルとからなる複数のセルにて協調制御を行なうことにより、無線信号をユーザ端末30へ伝送する通信である。具体的には、通信システム1は、CoMP通信として、複数のセルにて同一のデータを表す無線信号を同一の無線リソースを用いてユーザ端末30へ伝送するJT(Joint Transmission)を実行する。本例では、同一の無線リソースは、同一の時間スロット、及び、同一の周波数帯域を有する無線リソースである。
本例では、無線信号は、ビット列が、当該ビット列に対応付けられた、複素平面内の位置に対応する成分を有するように、変調を行なうことによって生成される。本例では、複素平面は、同相(In Phase)成分を表す第1の軸と、第1の軸に直交し且つ直交位相(Quadrature Phase)成分を表す第2の軸と、により構成される平面(IQ平面)である。
更に、本例では、基地局20は、各セルにおいて、プリコーディング行列に基づくプリコーディング処理を実行し、プリコーディング処理が実行された無線信号を複数のアンテナ(物理アンテナ)からユーザ端末30へ伝送する。プリコーディング処理は、ユーザ端末30に対する指向性送信(ビームフォーミング)を実行するように、データを表す1つの変調シンボルに対して、物理アンテナ毎の重み付けを行なう処理である。
また、基地局20は、各セルにおいて、同一の周波数帯域にて複数のデータストリームを同時に送信する、空間多重(Spatial Multiplexing)伝送、又は、MIMO多重伝送を、通信の状態に応じて行なうように構成されていてもよい。MIMOは、Multiple−Input and Multiple−Outputの略記である。
図2に示したように、基地局20は、無線通信装置21と、有線通信装置22と、無線信号処理装置23と、デジタル信号処理装置24と、を備える。
無線通信装置21は、複数のアンテナ(物理アンテナ)を備える。無線通信装置21が備えるアンテナの数は、物理アンテナ数とも表記される。無線通信装置21は、アンテナを介して、基地局20が有するセル内に位置するユーザ端末30と無線通信を行なう。
有線通信装置22は、通信ケーブルを接続可能な通信ポートを備える。有線通信装置22は、通信ケーブルを介して通信網NWに接続されることにより、通信網NWに接続された他局(交換局10及び基地局20)と通信を行なう。
無線信号処理装置23は、アンテナを介して受信された無線信号をベースバンド信号に変換し、変換後のベースバンド信号をデジタル信号処理装置24へ出力する。本例では、無線信号は、無線周波数帯域を有するアナログ信号である。更に、無線信号処理装置23は、デジタル信号処理装置24により出力されたベースバンド信号を無線信号に変換し、変換後の無線信号をアンテナを介して外部空間へ送信する。本例では、無線信号処理装置23は、LSI(Large Scale Integration)により構成される。
デジタル信号処理装置24は、無線信号処理装置23により出力されたベースバンド信号に基づいてベースバンド処理を実行する。デジタル信号処理装置24は、無線信号処理装置23により出力されたベースバンド信号と、有線通信装置22を介して他局から受信したデータと、に基づいてベースバンド処理を実行する。
デジタル信号処理装置24は、ベースバンド処理の実行により生成されたデータを、有線通信装置22を介して他局へ送信するとともに、ベースバンド処理の実行によりベースバンド信号を新たに生成する。デジタル信号処理装置24は、生成されたベースバンド信号を無線信号処理装置23へ出力する。
本例では、デジタル信号処理装置24は、DSP(Digital Signal Processor)により構成される。
図3に示したように、ユーザ端末30は、無線通信装置31と、無線信号処理装置32と、デジタル信号処理装置33と、入力装置34と、出力装置35と、を備える。
無線通信装置31は、少なくとも1つのアンテナを備える。無線通信装置31は、アンテナを介して、自端末30の位置を含むセルを有する基地局20と無線通信を行なう。
無線信号処理装置32は、アンテナを介して受信された無線信号をベースバンド信号に変換し、変換後のベースバンド信号をデジタル信号処理装置33へ出力する。更に、無線信号処理装置32は、デジタル信号処理装置33により出力されたベースバンド信号を無線信号に変換し、変換後の無線信号をアンテナを介して外部空間へ送信する。
デジタル信号処理装置33は、無線信号処理装置32により出力されたベースバンド信号に基づいてベースバンド処理を実行する。デジタル信号処理装置33は、無線信号処理装置32により出力されたベースバンド信号と、入力装置を介してユーザにより入力されたデータと、に基づいてベースバンド処理を実行する。
デジタル信号処理装置33は、ベースバンド処理の実行により生成されたデータを出力装置を介して出力するとともに、ベースバンド処理の実行によりベースバンド信号を新たに生成する。デジタル信号処理装置33は、生成されたベースバンド信号を無線信号処理装置32へ出力する。
本例では、ユーザ端末30は、入力装置34を構成する、マイクロフォン、及び、キー式ボタンを備える。更に、ユーザ端末30は、出力装置35を構成するスピーカを備える。加えて、ユーザ端末30は、入力装置34及び出力装置35の両方を構成するタッチパネル式のディスプレイを備える。
(機能)
次に、図4及び図5を参照しながら、通信システム1の機能について説明する。
図4は、1つのセルに対する基地局20の機能を表す。即ち、基地局20の機能は、基地局20が有する少なくとも1つのセルのそれぞれに対して独立に、図4に示した機能を備える。ここでは、1つのセルに対する機能について説明するが、基地局20が複数のセルを有する場合における、他のセルに対する機能についても同様に説明できる。
図4に示したように、基地局20の機能は、DL参照信号生成部201と、DL制御信号生成部202と、DLデータ信号生成部203と、物理チャネル多重部204と、IFFT部205と、を備える。更に、基地局20の機能は、送信RF部206と、送信アンテナ部207と、受信アンテナ部208と、受信RF部209と、を備える。加えて、基地局20の機能は、ULチャネル推定部210と、プリコーディング選択部211と、UL制御信号復調部212と、協調TP決定部213と、プリコーディングタイプ決定部214と、スケジューラ部215と、を備える。
本例では、送信RF部206〜受信RF部209は、無線通信装置21及び無線信号処理装置23により実現される。また、DL参照信号生成部201〜IFFT部205、及び、ULチャネル推定部210〜スケジューラ部215は、デジタル信号処理装置24により実現される。
なお、プリコーディングタイプ決定部214は、選択手段の一例である。また、DLデータ信号生成部203及びスケジューラ部215は、制御手段の一例である。また、プリコーディングタイプ決定部214、及び、スケジューラ部215は、送信手段の一例である。
DL参照信号生成部201は、ダウンリンク(下り)の参照信号(RS;Reference Signal)を生成する。ダウンリンクの参照信号は、DL参照信号とも表記され得る。なお、DL参照信号は、セルを識別するためのセル識別子を含んでいてもよい。
本例では、DL参照信号生成部201は、DL参照信号として、セルに固有の参照信号であるCell−Specific RS(CRS)と、CSIを測定するために用いられる、セルに固有の参照信号であるChannel State Information RS(CSI RS)と、データ信号を復調するために用いられる、ユーザ端末30に固有の参照信号であるUE−Specific RSと、を生成する。
DL制御信号生成部202は、ダウンリンクの制御信号(DL制御信号)を生成する。制御信号は、制御情報を表す信号である。制御情報は、ユーザ端末30と基地局20との間の通信を制御するための情報である。例えば、DL制御信号が表す制御情報は、ユーザ端末30に割り当てた無線リソースを表す情報、及び、後述するCoMP情報等を含む。
DLデータ信号生成部203は、ダウンリンクのデータ信号(DLデータ信号)を生成する。具体的には、DLデータ信号生成部203は、他局から受信されたデータを表す基本データ信号に基づいてDLデータ信号を生成する。
本例では、DLデータ信号生成部203は、基本データ信号に基づいて、1つの系列の変調シンボルを生成する。DLデータ信号生成部203は、生成された変調シンボルを、通信の状態(例えば、通信環境等)に応じて設定されたデータストリーム数の系列の変調シンボル(暫定データ信号)に変換する(シリアル・パラレル変換を行なう)。なお、データストリーム数は、Transmission Layer数、又は、Transmission Rankとも呼ばれる。
更に、DLデータ信号生成部203は、データストリーム数の系列の変調シンボルに対して、プリコーディング処理を実行することにより、自局20が備えるアンテナの数に対応する数の系列の変調シンボル(DLデータ信号)を生成する。
なお、本例では、基地局20は、基地局20が有するセル(自セル)を接続セルとして用いるユーザ端末30に対して、CoMP条件が成立している場合、当該ユーザ端末30が宛先であるDLデータ信号を、CoMP通信により伝送すると決定する。一方、基地局20は、自セルを接続セルとして用いるユーザ端末30に対して、CoMP条件が成立していない場合、当該ユーザ端末30が宛先であるDLデータ信号を、CoMP通信により伝送しないと決定する。
更に、基地局20は、自セルを協調セルとして用いるユーザ端末30が接続セルとして用いるセルを有する基地局(接続基地局)20からCoMP情報を受信した場合も、当該ユーザ端末30が宛先であるDLデータ信号をCoMP通信により伝送すると決定する。即ち、この場合、CoMP情報は、当該接続基地局20が、当該ユーザ端末30に対して、CoMP条件が成立すると判定したことにより、当該接続基地局20により送信されている。
具体的には、DLデータ信号生成部203は、プリコーディング行列と、位相調整量と、に基づいてDLデータ信号を生成する。本例では、DLデータ信号は、スケジューラ部215により出力されたデータを表す信号である。プリコーディング行列は、生成されるDLデータ信号の宛先となるユーザ端末30に対して、プリコーディング選択部211により選択される。位相調整量は、無線信号の複素平面における位相の量を表す。位相調整量は、生成されるDLデータ信号の宛先となるユーザ端末30により送信され、且つ、UL制御信号復調部212により復調されたUL制御信号に含まれる。
DLデータ信号生成部203は、自セルを接続セルとして用いるユーザ端末30が宛先であるDLデータ信号を生成する場合、数式1に示したように、位相の調整を伴うプリコーディング処理を行なうことにより、DLデータ信号を生成する。これにより、無線信号の複素平面における位相が調整される。即ち、接続セルにおいて送信される無線信号の複素平面における位相である接続セル位相が調整される。
なお、接続セルにおいて送信される無線信号と協調セルにおいて送信される無線信号とは、外部空間において合成された後に、ユーザ端末30により受信される。従って、ユーザ端末30により受信される、合成後の無線信号の受信電力がより大きくなるように、基準協調セルにおいて送信される無線信号を基準として、接続セルにおいて送信される無線信号の複素平面における位相が調整される、と言える。
Figure 0006194952
ここで、yは、物理アンテナ数に対応する数の変調シンボルにより構成される列ベクトルを表すDLデータ信号である。xは、通信の状態に応じて設定されたデータストリーム数の変調シンボルにより構成される列ベクトルを表す暫定データ信号である。Wは、プリコーディング行列である。jは、虚数である。φは、位相調整量である。
このように、DLデータ信号生成部203は、受信されたUL制御情報に含まれる位相調整量に基づいて、基準協調セルにおいて送信される無線信号を基準として、接続セルにおいて送信される無線信号の複素平面における位相が調整されるように、CoMP通信の実行を制御する、と言える。
一方、DLデータ信号生成部203は、自セルを協調セルとして用いるユーザ端末30が宛先であるDLデータ信号を生成する場合、位相の調整を伴わないプリコーディング処理を行なうことにより、DLデータ信号を生成する。即ち、この場合、無線信号の複素平面における位相が調整されない。
Figure 0006194952
物理チャネル多重部204は、DL参照信号生成部201により生成されたDL参照信号と、DL制御信号生成部202により生成されたDL制御信号と、DLデータ信号生成部203により生成されたDLデータ信号と、を多重する。物理チャネル多重部204は、多重された信号(ベースバンド信号)を出力する。
IFFT部205は、物理チャネル多重部204により出力されたベースバンド信号に対して、IFFT(Inverse Fast Fourier Transform)処理を実行することにより、ベースバンド信号を周波数領域から時間領域へ変換する。
送信RF部206は、IFFT部205により変換されたベースバンド信号を無線信号に変換し、変換後の無線信号を送信アンテナ部207へ出力する。
送信アンテナ部207は、送信RF部206により出力された無線信号をアンテナを介して外部空間へ送信する。
受信アンテナ部208は、アンテナを介して外部空間の無線信号を受信し、受信された無線信号を受信RF部209へ出力する。
受信RF部209は、受信アンテナ部208により出力された無線信号をベースバンド信号に変換する。
ULチャネル推定部210は、ユーザ端末30毎に、受信RF部209により出力されたベースバンド信号に含まれるUL参照信号に基づいて、アップリンクのチャネルの状態(ULチャネル状態)を推定する。具体的には、ULチャネル推定部210は、ユーザ端末30と基地局20との間のアップリンクのチャネル(通信路、又は、伝搬路)における伝達関数を推定することによりULチャネル状態を推定する。
なお、上述したように、本例では、通信システム1は、ダウンリンク(DL)の信号及びアップリンク(UL)の信号を多重するために、時分割複信(TDD)を行なう。従って、基地局20及びユーザ端末30の間における、DL及びULのチャネルの状態が対称性を有することが推定される。そこで、通信システム1は、上記推定に基づいて、DLの信号を制御するためにULチャネル状態を用いる。
プリコーディング選択部211は、ユーザ端末30毎に、プリコーディングタイプと、ULチャネル推定部210により推定されたULチャネル状態(ULチャネル推定値)と、に基づいてプリコーディング行列を選択する。本例では、プリコーディング選択部211は、予め記憶されているプリコーディング行列の候補の中から、ユーザ端末30毎に、当該ユーザ端末30に対して決定されたプリコーディングタイプに従って選択する。
プリコーディングタイプは、自セルを接続セルとして用いるユーザ端末30に対して、自局20のプリコーディングタイプ決定部214により決定される。また、プリコーディングタイプは、自セルを協調セルとして用いるユーザ端末30に対して、当該ユーザ端末30が接続セルとして用いるセルを有する基地局(接続基地局)20により決定される。即ち、接続基地局20が他局である場合、プリコーディングタイプは、当該他局から受信される。
UL制御信号復調部212は、受信された無線信号からUL制御信号を復調する。
協調TP決定部213は、自セルを接続セルとして用いるユーザ端末30のそれぞれに対して、RSRP情報に基づいて複数の協調セル(協調TP(Transmission Point))を決定する。RSRP情報は、決定の対象となるユーザ端末30により送信され、且つ、UL制御信号復調部212により復調されたUL制御信号に含まれる。RSRP情報は、セルを識別するためのセル識別子と、当該セルにおける参照信号の受信電力(RSRP(Reference Signal Received Power))と、を対応付けた情報である。
本例では、協調TP決定部213は、RSRPが予め設定された閾値よりも大きいセルを、協調セルとして決定する。なお、協調TP決定部213は、予め設定された協調セル数のセルを協調セルとして決定するように構成されていてもよい。この場合、協調TP決定部213は、RSRPが大きいセルほど優先して協調セルとして決定することが好適である。
協調TP決定部213は、自セルを接続セルとして用いるユーザ端末30のそれぞれに対して、決定された協調セルを表す協調TP情報を生成する。本例では、協調TP情報は、協調セルを識別するためのセル識別子と、協調セルの中で基準協調セルを特定するための情報と、を含む。
プリコーディングタイプ決定部214は、自セルを接続セルとして用いるユーザ端末30のそれぞれに対して、RSRP情報と協調TP情報とに基づいて、複数の協調セルの中から基準協調セルを選択する。本例では、プリコーディングタイプ決定部214は、基準協調セルとして、予め設定された基準協調セル数(ここでは、1つ)の協調セルのみを選択する。
即ち、プリコーディングタイプ決定部214は、決定された協調セルの数が、基準協調セル数よりも多い場合、決定された協調セルの一部の協調セルのみを基準協調セルとして選択する。一方、プリコーディングタイプ決定部214は、決定された協調セルの数が、基準協調セル数と等しい場合、決定された協調セルのすべてを基準協調セルとして選択する。
基準協調セルは、接続セル位相を調整するための基準となる協調セルである。接続セル位相は、接続セルにおいて送信される無線信号の複素平面における位相である。
RSRP情報は、選択の対象となるユーザ端末30により送信され、且つ、UL制御信号復調部212により復調されたUL制御信号に含まれる。協調TP情報は、選択の対象となるユーザ端末30に対して、協調TP決定部213により生成される。
具体的には、プリコーディングタイプ決定部214は、RSRPが大きい協調セルほど優先して、基準協調セルとして選択する。即ち、本例では、プリコーディングタイプ決定部214は、基準協調セルとして、RSRPが最大である協調セルを選択する。
プリコーディングタイプ決定部214は、自セルを接続セルとして用いるユーザ端末30のそれぞれに対して、RSRP情報と協調TP情報とに基づいて、接続セル及び協調セルからなる複数のセルのそれぞれに対するプリコーディングタイプを決定する。RSRP情報は、決定の対象となるユーザ端末30により送信され、且つ、UL制御信号復調部212により復調されたUL制御信号に含まれる。協調TP情報は、決定の対象となるユーザ端末30に対して、協調TP決定部213により生成される。
プリコーディングタイプ決定部214は、自セルを接続セルとして用いるユーザ端末30のそれぞれに対して、セルを識別するためのセル識別子と、当該セルに対して決定されたプリコーディングタイプと、を対応付けたプリコーディングタイプ情報を生成する。
プリコーディングタイプは、プリコーディング行列を選択するために用いる方式である。本例では、プリコーディングタイプは、適応方式(Adaptive Type)、又は、非適応方式(Non Adaptive Type)である。
適応方式は、セルにおける通信の状態に応じてプリコーディング行列を変更する方式である。非適応方式は、セルにおける通信の状態に応じてプリコーディング行列を変更しない方式である。本例では、非適応方式は、所定の変更周期が経過する毎に、予め定められた複数のプリコーディング行列のいずれかに変更するランダム方式である。なお、非適応方式は、予め定められた1つのプリコーディング行列を変更することなく用いる方式であってもよい。
本例では、プリコーディングタイプ決定部214は、接続セル及び基準協調セルのそれぞれに対するプリコーディングタイプとして適応方式を決定する。プリコーディングタイプ決定部214は、非基準協調セルに対するプリコーディングタイプとして非適応方式を決定する。非基準協調セルは、複数の協調セルのうちの、基準協調セル以外の協調セルである。
スケジューラ部215は、自セルを接続セルとして用いるユーザ端末30のそれぞれに対して、CoMP条件が成立しているか否かを判定する。スケジューラ部215は、CoMP条件が成立しているユーザ端末30のそれぞれに対して、CoMP情報が当該ユーザ端末30に伝達されるように、CoMP情報をDL制御信号生成部202へ出力する。
CoMP情報は、協調TP決定部213により生成された協調TP情報と、プリコーディングタイプ決定部214により生成されたプリコーディングタイプ情報と、を含む。更に、本例では、CoMP情報は、CoMP通信が実行されるタイミング(データ送信タイミング)を表すデータ送信タイミング情報と、CoMP通信を実行するために用いられる無線リソースを表す無線リソース情報と、を含む。
更に、スケジューラ部215は、CoMP条件が成立しているユーザ端末30のそれぞれに対して、当該ユーザ端末30が協調セルとして用いるセルを有する基地局(協調基地局)20のそれぞれへ、CoMP情報を送信する。
本例では、CoMP情報が含むプリコーディングタイプ情報は、基準協調セルを有する協調基地局20へ、適応方式を当該基準協調セルにおいて用いるように指示する方式指示の一例である。また、CoMP情報が含むプリコーディングタイプ情報は、非基準協調セルを有する協調基地局20へ、非適応方式を当該非基準協調セルにおいて用いるように指示する方式指示の一例である。
なお、本例では、CoMP通信によりユーザ端末30へ伝送されるデータは、CoMP情報とともに接続基地局20から協調基地局20へ伝送される。なお、CoMP通信によりユーザ端末30へ伝送されるデータは、交換局10から協調基地局20へ直接に伝送されてもよい。
スケジューラ部215は、自セルを協調セルとして用いるユーザ端末30のそれぞれに対して、当該ユーザ端末30が接続セルとして用いるセルを有する基地局(接続基地局)20からCoMP情報を受信する。
図5に示したように、ユーザ端末30の機能は、UL参照信号生成部301と、UL制御信号生成部302と、物理チャネル多重部303と、送信RF部304と、送信アンテナ部305と、受信アンテナ部306と、受信RF部307と、を備える。更に、ユーザ端末30の機能は、FFT部308と、DLデータ信号復調部309と、DL制御信号復調部310と、DLチャネル推定部311と、プリコーディング選択部312と、位相調整量算出部313と、RSRP算出部314と、を備える。
本例では、送信RF部304〜受信RF部307は、無線通信装置31及び無線信号処理装置32により実現される。また、UL参照信号生成部301〜物理チャネル多重部303、及び、FFT部308〜RSRP算出部314は、デジタル信号処理装置33により実現される。
なお、RSRP算出部314は、通信状態取得手段の一例である。また、位相調整量算出部313は、調整パラメータ取得手段の一例である。また、UL制御信号生成部302、物理チャネル多重部303、送信RF部304、及び、送信アンテナ部305は、送信手段の一例である。
UL参照信号生成部301は、アップリンク(上り)の参照信号を生成する。アップリンクの参照信号は、UL参照信号とも表記され得る。本例では、UL参照信号は、Sounding RS(SRS)である。
UL制御信号生成部302は、アップリンクの制御信号(UL制御信号)を生成する。例えば、UL制御信号が表す制御情報は、RSRP情報、位相調整量、ダウンリンクの送信に対する受信の確認(ACK、又は、NACK)、ダウンリンクの受信の品質、及び、無線リソースの割り当ての要求等を含む。ACKは、Acknowledgementの略記である。NACKは、Negative ACKの略記である。
物理チャネル多重部303は、UL参照信号生成部301により生成されたUL参照信号と、UL制御信号生成部302により生成されたUL制御信号と、を多重する。物理チャネル多重部303は、多重された信号(ベースバンド信号)を出力する。
送信RF部304は、物理チャネル多重部303により出力されたベースバンド信号を無線信号に変換し、変換後の無線信号を送信アンテナ部305へ出力する。
送信アンテナ部305は、送信RF部304により出力された無線信号をアンテナを介して外部空間へ送信する。
受信アンテナ部306は、アンテナを介して外部空間の無線信号を受信し、受信された無線信号を受信RF部307へ出力する。
受信RF部307は、受信アンテナ部306により出力された無線信号をベースバンド信号に変換する。
FFT部308は、受信RF部307により変換されたベースバンド信号に対して、FFT(Fast Fourier Transform)処理を実行することにより、ベースバンド信号を時間領域から周波数領域へ変換する。
DLデータ信号復調部309は、FFT部308により変換されたベースバンド信号からDLデータ信号を復調する。
DL制御信号復調部310は、FFT部308により変換されたベースバンド信号からDL制御信号を復調する。
DLチャネル推定部311は、自端末30の位置を含むセルのそれぞれに対して、FFT部308により変換されたベースバンド信号に含まれるDL参照信号に基づいて、ダウンリンクのチャネルの状態(DLチャネル状態)を推定する。具体的には、DLチャネル推定部311は、セル毎に、自端末(ユーザ端末)30と基地局20との間のダウンリンクのチャネルにおける伝達関数を推定することによりDLチャネル状態を推定する。
プリコーディング選択部312は、DL制御信号復調部310により復調されたDL制御信号がCoMP情報を含む場合、当該CoMP情報に基づいてプリコーディング行列を選択する。具体的には、プリコーディング選択部312は、接続セル及び協調セルからなる複数のセルのそれぞれに対して、当該セルと対応付けられたプリコーディングタイプと、DLチャネル状態(DLチャネル推定値)と、に基づいてプリコーディング行列を選択する。プリコーディングタイプは、CoMP情報が備えるプリコーディングタイプ情報により表される。DLチャネル状態は、DLチャネル推定部311により推定される。
プリコーディング選択部312は、プリコーディング選択部211と同じアルゴリズムに従ってプリコーディング行列を選択する。即ち、プリコーディングタイプが同一であり、且つ、ULチャネル推定値とDLチャネル推定値とが一致している場合、プリコーディング選択部211及びプリコーディング選択部312は、同一のプリコーディング行列を選択する。
位相調整量算出部313は、DL制御信号復調部310により復調されたDL制御信号がCoMP情報を含む場合、当該CoMP情報と、プリコーディング選択部312により選択されたプリコーディング行列と、に基づいて、位相調整量を算出(取得)する。位相調整量は、接続セル位相を調整するための調整パラメータの一例である。本例では、位相調整量算出部313は、数式3に基づいて位相調整量を算出する。
Figure 0006194952
φは、位相調整量である。capacityは、通信路容量を算出する関数である。通信路容量は、CoMP通信において、単位時間当たりに伝送可能な情報の量の上限である。Hは、接続セルに対して推定されたDLチャネル状態である。Wは、接続セルに対して選択されたプリコーディング行列である。Hは、基準協調セルに対して推定されたDLチャネル状態である。Wは、基準協調セルに対して選択されたプリコーディング行列である。
φは、位相調整量である。capacityは、通信路容量を算出する関数である。通信路容量は、CoMP通信において、単位時間当たりに伝送可能な情報の量の上限である。Hは、接続セルに対して推定されたDLチャネル状態を表す行列である。Wは、接続セルに対して選択されたプリコーディング行列である。Hは、基準協調セルに対して推定されたDLチャネル状態を表す行列である。Wは、基準協調セルに対して選択されたプリコーディング行列である。
ところで、チャネル(無線チャネル)は、基地局20が備えるアンテナと、ユーザ端末30が備えるアンテナと、の任意の組み合わせのそれぞれに対して存在する。従って、例えば、基地局20がM個のアンテナを備え、且つ、ユーザ端末30がN個のアンテナを備える場合、M×N個の無線チャネルが存在する。このため、H、及び、Hのそれぞれは、M×Nの行列として表現される。
即ち、位相調整量算出部313は、基準協調セルにおいて受信された無線信号と、接続セルにおいて受信された無線信号と、に基づいて位相調整量を取得する、と言える。
更に、位相調整量算出部313は、接続セル及び基準協調セルのみによりCoMP通信が行なわれた場合において当該CoMP通信における通信路容量を最大にする位相調整量を取得する、と言える。
位相調整量算出部313は、算出された位相調整量をUL制御信号生成部302へ出力する。
RSRP算出部314は、自端末30の位置を含むセルのそれぞれに対して、DL制御信号とDLチャネル状態とに基づいて、RSRPを算出(取得)する。RSRPは、セルにおける通信の状態を表す通信状態パラメータの一例である。DL制御信号は、算出の対象となるセルにおける無線信号に基づいてDL制御信号復調部310により復調される。DLチャネル状態は、算出の対象となるセルにおける無線信号に基づいてDLチャネル推定部311により推定される。
RSRP算出部314は、自端末30の位置を含むセルのそれぞれに対して、当該セルを識別するためのセル識別子と、当該セルに対して算出されたRSRPと、を対応付けたRSRP情報を生成する。RSRP算出部314は、生成されたRSRP情報をUL制御信号生成部302へ出力する。
なお、本例では、通信システム1は、通信状態パラメータとして、RSRPを用いていたが、SINR、パスロス(Path Loss)、CQI、RSRQ、又は、基地局20が備えるアンテナの数(アンテナ数)等を用いてもよい。SINRは、Signal to Interference plus Noise Power Ratioの略記である。CQIは、Channel Quality Indicatorの略記である。RSRQは、Reference Signal Received Qualityの略記である。通信システム1は、通信状態パラメータとして、RSRP、SINR、パスロス、CQI、RSRQ、及び、アンテナ数の任意の組み合わせを用いてもよい。
(作動)
次に、上述した通信システム1の作動について、図6乃至図10を参照しながら説明する。なお、ここでは、1つのユーザ端末#1に対する作動について説明する。ところで、通信システム1は、他のユーザ端末30に対しても同様に作動する。
本例では、ユーザ端末#1の位置が、基地局#1が有するセル、基地局#2が有するセル、及び、基地局#3が有するセルのそれぞれに含まれるとともに、基地局#1が有するセルをユーザ端末#1が接続セルとして用いる場合を想定する。更に、CoMP条件が成立する場合を想定する。
各基地局20は、所定のDL参照信号送信周期が経過する毎に、DL参照信号を送信する。
同様に、各ユーザ端末30は、所定のUL参照信号送信周期が経過する毎に、UL参照信号を送信する。
更に、ユーザ端末#1は、図7にフローチャートにより示した位相調整量算出処理を実行する。具体的には、ユーザ端末#1は、位相調整量算出処理の実行を開始すると、自端末30−1を含むセルのそれぞれ(各セル)において、DL参照信号を受信するまで待機する(図7のステップS201)。
その後、ユーザ端末#1は、各セルにおいてDL参照信号を受信する(図6のステップS101〜S103)。これにより、ユーザ端末#1は、「Yes」と判定して、各セルにおけるRSRPを算出する(図6のステップS104,図7のステップS202)。次いで、ユーザ端末#1は、RSRP情報を生成し、生成されたRSRP情報を接続基地局#1へ送信する(図6のステップS105,図7のステップS203)。そして、ユーザ端末#1は、接続基地局#1からCoMP情報を受信するまで待機する(図7のステップS204)。
一方、接続基地局#1は、図8にフローチャートにより示した接続セルCoMP通信処理を実行する。具体的には、接続基地局#1は、接続セルCoMP通信処理の実行を開始すると、RSRP情報を受信するまで待機する(図8のステップS301)。そして、接続基地局#1は、RSRP情報を受信すると、「Yes」と判定して、協調セルを決定する。本例では、基地局#2が有するセル、及び、基地局#3が有するセルのそれぞれが協調セルとして決定される場合を想定する。
更に、接続基地局#1は、決定された協調セルの中から基準協調セルを選択する。本例では、基地局#2が有するセルが基準協調セルとして選択される場合を想定する。加えて、接続基地局#1は、接続セル、及び、協調セルのそれぞれに対してプリコーディングタイプを決定する(図6のステップS106,図8のステップS302)。
上述したように、本例では、接続基地局#1は、接続セル(自局20−1が有するセル)、及び、基準協調セル(基地局#2が有するセル)のそれぞれに対するプリコーディングタイプとして適応方式を決定する。更に、接続基地局#1は、非基準協調セル(基地局#3が有するセル)に対するプリコーディングタイプとして非適応方式を決定する。
そして、接続基地局#1は、協調セル、基準協調セル及びプリコーディングのそれぞれを表す情報を含むCoMP情報を、ユーザ端末#1及び協調基地局(基地局#2及び基地局#3)のそれぞれへ送信する(図6のステップS107,図8のステップS303)。次いで、接続基地局#1は、UL参照信号を受信するまで待機する(図8のステップS304)。
一方、ユーザ端末#1は、CoMP情報を受信すると、図7のステップS204にて「Yes」と判定して、DL参照信号を受信するまで待機する(図7のステップS205)。
また、協調基地局#2は、図9にフローチャートにより示した協調セルCoMP通信処理を実行する。具体的には、協調基地局#2は、協調セルCoMP通信処理の実行を開始すると、CoMP情報を受信するまで待機する(図9のステップS401)。そして、協調基地局#2は、接続基地局#1からCoMP情報を受信すると、「Yes」と判定して、自セルに対して決定されたプリコーディングタイプが適応方式であるか否かを判定する(図9のステップS402)。
上記仮定に従えば、協調基地局#2は、「Yes」と判定してUL参照信号を受信するまで待機する(図9のステップS403)。
また、協調基地局#3も、協調基地局#2と同様に、図9に示した協調セルCoMP通信処理を実行する。協調基地局#3は、自セルに対して決定されたプリコーディングタイプが非適応方式であるため、図9のステップS402にて「No」と判定して図9のステップS405へ進む。
そして、協調基地局#3は、非適応方式に従ってプリコーディング行列を選択する(図6のステップS117,図9のステップS405)。そして、協調基地局#3は、CoMP情報に含まれるデータ送信タイミング情報が表すタイミング(データ送信タイミング)が到来したか否かを判定する(図9のステップS406)。データ送信タイミングが到来していない場合、協調基地局#3は、ステップS402へ戻り、ステップS402〜S406の処理を繰り返し実行する。
その後、ユーザ端末#1は、再び、各セルにおいてDL参照信号を受信する(図6のステップS108〜S110)。これにより、ユーザ端末#1は、図7のステップS205にて「Yes」と判定して、各セルにおけるDLチャネル状態を推定する(図7のステップS206)。
次いで、ユーザ端末#1は、各セルに対して、DLチャネル状態と、CoMP情報に含まれるプリコーディングタイプ情報が表すプリコーディングタイプと、に基づいてプリコーディング行列を選択する(図6のステップS111,図7のステップS207)。
そして、ユーザ端末#1は、接続セルに対する、プリコーディング行列及びDLチャネル状態と、基準協調セルに対する、プリコーディング行列及びDLチャネル状態と、に基づいて、位相調整量を算出する(図6のステップS112,図7のステップS208)。次いで、ユーザ端末#1は、算出された位相調整量を接続基地局#1へ送信する(図6のステップS113,図7のステップS209)。
その後、ユーザ端末#1は、CoMP通信によるデータ信号の受信が完了するまで、図7のステップS205〜S210の処理を繰り返し実行する。そして、ユーザ端末#1は、CoMP通信によるデータ信号の受信が完了すると、図7のステップS210にて「Yes」と判定して位相調整量算出処理を終了する。
一方、接続基地局#1は、図10にフローチャートにより示した位相調整量更新処理を実行する。具体的には、接続基地局#1は、位相調整量更新処理の実行を開始すると、位相調整量を受信するまで待機する(図10のステップS501)。そして、接続基地局#1は、ユーザ端末#1から位相調整量を受信すると、「Yes」と判定して、記憶している位相調整量を、受信された位相調整量(即ち、最新の位相調整量)に更新する(図10のステップS502)。その後、接続基地局#1は、ステップS501へ戻り、ステップS501〜S502の処理を繰り返し実行する。
その後、ユーザ端末#1がUL参照信号を送信する(図6のステップS114)と、接続基地局#1及び協調基地局#2のそれぞれは、ユーザ端末#1からUL参照信号を受信する。
これにより、接続基地局#1は、図8のステップS304にて「Yes」と判定して、接続セルにおけるULチャネル状態を推定する(図8のステップS305)。
そして、接続基地局#1は、推定されたULチャネル状態と、自セルに対して決定したプリコーディングタイプ(即ち、適応方式)と、に基づいてプリコーディング行列を選択する(図6のステップS115,図8のステップS306)。次いで、接続基地局#1は、データ送信タイミングが到来したか否かを判定する(図8のステップS307)。データ送信タイミングが到来していない場合、接続基地局#1は、ステップS304へ戻り、ステップS304〜S307の処理を繰り返し実行する。
一方、協調基地局#2は、図9のステップS403にて「Yes」と判定して、基準協調セルにおけるULチャネル状態を推定する(図9のステップS404)。そして、協調基地局#2は、推定されたULチャネル状態と、自セルに対して決定されたプリコーディングタイプ(即ち、適応方式)と、に基づいてプリコーディング行列を選択する(図6のステップS116,図9のステップS405)。
次いで、協調基地局#2は、データ送信タイミングが到来したか否かを判定する(図9のステップS406)。データ送信タイミングが到来していない場合、協調基地局#2は、ステップS402へ戻り、ステップS402〜S406の処理を繰り返し実行する。
その後、データ送信タイミングが到来すると、接続基地局#1は、図8のステップS307にて「Yes」と判定する。そして、接続基地局#1は、記憶されている最新の位相調整量に基づく位相の調整を伴うプリコーディング処理を行なうことにより生成されたDLデータ信号をユーザ端末#1へ送信する(図6のステップS118,図8のステップS308)。その後、接続基地局#1は、図8の接続セルCoMP通信処理を終了する。
また、データ送信タイミングが到来すると、協調基地局#2は、図9のステップS406にて「Yes」と判定する。そして、協調基地局#2は、位相の調整を伴わないプリコーディング処理を行なうことにより生成されたDLデータ信号をユーザ端末#1へ送信する(図6のステップS119,図9のステップS407)。
同様に、データ送信タイミングが到来すると、協調基地局#3は、図9のステップS406にて「Yes」と判定する。そして、協調基地局#3は、位相の調整を伴わないプリコーディング処理を行なうことにより生成されたDLデータ信号をユーザ端末#1へ送信する(図6のステップS120,図9のステップS407)。
これにより、ユーザ端末#1は、基地局#1、基地局#2、及び、基地局#3が、CoMP通信によって送信したDLデータ信号を受信する。
なお、通信システム1は、CoMP条件が成立している間、CoMP通信によるDLデータ信号の送信を繰り返し実行するように構成されることが好適である。
また、ここでは、通信システム1の作動について、複数の基地局20のそれぞれがセル(接続セル又は協調セル)を1つずつ有する場合を一例として説明した。なお、1つの基地局20が接続セル及び協調セルを有する場合、及び、1つの基地局20が2つ以上の協調セルを有する場合も同様に説明できる。
また、DL参照信号の送信から位相調整量の送信までの第1処理(図6のステップS108〜S113)の後に、UL参照信号の送信からプリコーディング行列の選択までの第2処理(図6のステップS114〜S117)が実行される場合を一例として説明した。なお、第2処理の後に、第1処理が実行される場合も同様に説明できる。
以上、説明したように、第1実施形態に係る通信システム1は、複数の協調セルの中から、接続セル位相を調整するための基準となる基準協調セルを選択する。更に、ユーザ端末30は、選択された基準協調セルにおいて受信された無線信号と、接続セルにおいて受信された無線信号と、に基づいて、接続セル位相を調整するための調整パラメータ(本例では、位相調整量)を取得する。加えて、ユーザ端末30は、取得された調整パラメータを含む制御情報を、接続基地局20へ送信する。更に、接続基地局20は、制御情報を受信し、当該受信された制御情報に含まれる調整パラメータに基づいて接続セル位相が調整されるように、CoMP通信の実行を制御する。
これによれば、接続基地局20と他の基地局20との間で、無線信号の複素平面における位相を調整するための情報が授受されることなく、接続セル位相が調整される。これにより、各セルにおける通信の状態が比較的短い時間内に変動する場合であっても、ユーザ端末30における受信品質が低下することを回避することができる。
更に、第1実施形態に係る通信システム1は、複数のセルのそれぞれにおいて、プリコーディング行列に基づくプリコーディング処理が実行された無線信号をユーザ端末30へ伝送する。加えて、通信システム1は、適応方式を基準協調セルにおいて用いるとともに、非適応方式を非基準協調セルにおいて用いる。
上述したように、接続セル位相は、基準協調セル及び接続セルのそれぞれにおいてユーザ端末30が受信した無線信号に基づいて調整される。従って、基準協調セルにおいて、通信の状態に応じてプリコーディング行列が変更された場合であっても、接続セル位相を適切に調整することができる。この結果、ユーザ端末30における受信品質が低下することを回避することができる。
加えて、第1実施形態に係る通信システム1において、非適応方式は、所定の変更周期が経過する毎に、予め定められた複数のプリコーディング行列のいずれかに変更する方式である。
例えば、非基準協調セルにおいて、通信の状態に応じてプリコーディング行列が変更される場合であっても、通信の状態がほとんど変化しない期間においては、プリコーディング行列が特定の行列に維持される。ここで、非基準協調セルは、基準協調セル以外の協調セルである。この期間において、非基準協調セル位相と、接続セル位相と、の差に起因して、ユーザ端末30における受信品質が過度に低下している場合、受信品質が過度に低い状態が比較的長い時間に亘って維持されてしまう。これに対し、上記構成によれば、ユーザ端末30における受信品質が過度に低い状態が維持されることを回避することができる。
更に、第1実施形態に係る通信システム1は、複数のセルのそれぞれに対して、当該セルにおける通信の状態を表す通信状態パラメータ(本例では、RSRP)を取得する。加えて、通信システム1は、複数のセルのそれぞれに対して取得された通信状態パラメータに基づいて、基準協調セルを選択する。
ところで、通信の状態が良好である協調セルほど、当該協調セルにおける無線信号の複素平面における位相(協調セル位相)と、接続セル位相と、の差が、ユーザ端末30における受信品質に及ぼす影響が大きい。従って、上記のように構成された通信システム1によれば、通信の状態が相対的に良好である協調セルを基準協調セルとして選択することにより、ユーザ端末30における受信品質が低下することを回避することができる。
加えて、第1実施形態に係る通信システム1は、通信状態パラメータとして、RSRPを用いるとともに、当該RSRPが大きい協調セルほど優先して、基準協調セルとして選択する。
ところで、RSRPが大きい協調セルほど、協調セル位相と、接続セル位相と、の差が、ユーザ端末30における受信品質に及ぼす影響が大きい。従って、上記のように構成された通信システム1によれば、ユーザ端末30における受信品質が低下することを回避することができる。
更に、第1実施形態に係る通信システム1は、基準協調セルとして1つの協調セルのみを選択する。加えて、通信システム1は、接続セル及び基準協調セルのみによりCoMP通信が行なわれた場合において当該CoMP通信における通信路容量を最大にする調整パラメータを取得する。
これによれば、実際のCoMP通信における通信路容量を大きくすることができる。
なお、第1実施形態に係る通信システム1において、基準協調セル数は、通信状態パラメータ、及び、協調セルの数の少なくとも1つに基づいて変更されてもよい。この場合、基準協調セル数は、協調セルの数が多くなるほど多くなるように設定されることが好適である。また、基準協調セル数は、通信状態パラメータとしてのRSRPが大きくなるほど多くなるように設定されることが好適である。
非基準協調セル位相と接続セル位相との差がユーザ端末30における受信品質に及ぼす影響と、セルにおける通信の状態又は協調セルの数と、は比較的強い相関を有する。従って、このように通信システム1を構成することにより、基準協調セル数を適切に調整することができる。この結果、ユーザ端末30における受信品質が低下することを回避することができる。
また、第1実施形態に係る通信システム1は、非基準協調セルを接続基地局20が有する場合、接続セル位相に加えて、協調セル位相を調整するように構成されていてもよい。協調セル位相は、接続基地局20が有する非基準協調セルにおいて送信される無線信号の複素平面における位相である。
これによれば、接続基地局20と他の基地局20との間で、無線信号の複素平面における位相を調整するための情報が授受されることなく、非基準協調セルにおける協調セル位相が調整される。これにより、ユーザ端末30における受信品質が低下することを回避することができる。
また、第1実施形態に係る通信システム1は、ユーザ端末30毎に独立に、CoMP通信を行なうための処理を実行するように構成されていた。ところで、通信システム1は、ユーザ端末30に割り当てられる無線リソースの単位であるリソースブロック(RB;Resource Block)毎に独立に、CoMP通信を行なうための処理を実行するように構成されていてもよい。
また、第1実施形態に係る通信システム1において、基地局20は、RRH(Remote Radio Head)を備え、RRHによりセルを形成するように構成されていてもよい。
また、第1実施形態に係る通信システム1においては、ユーザ端末30及び接続基地局20の両方がプリコーディング行列を選択するように構成されていた。ところで、通信システム1は、ユーザ端末30及び接続基地局20の一方のみがプリコーディング行列を選択し、当該一方がユーザ端末30及び接続基地局20の他方へ、選択されたプリコーディング行列を通知してもよい。この場合、当該一方は、当該他方へ、プリコーディング行列を特定するための情報(例えば、PMI(Precoding Matrix Indicator))を送信することが好適である。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態に係る通信システムについて説明する。第2実施形態に係る通信システムは、上記第1実施形態に係る通信システムに対して、複数の協調セルを基準協調セルとして選択する点において相違している。以下、かかる相違点を中心として説明する。なお、第2実施形態の説明において、上記第1実施形態にて使用した符号と同じ符号を付したものは、同一又はほぼ同様のものである。
図11に示したように、第2実施形態に係る通信システム1は、第1実施形態に係るユーザ端末30に代えて、ユーザ端末30Aを備える。ユーザ端末30Aの機能は、第1実施形態に係るユーザ端末30の機能の、位相調整量算出部313を位相調整量算出部313Aに置換した機能である。
また、本例では、プリコーディングタイプ決定部214が、基準協調セルとして選択する協調セルの数である基準協調セル数は、2以上の値Nに予め設定されている。
位相調整量算出部313Aは、位相調整量を算出するために用いる数式が位相調整量算出部313と相違する点を除いて、位相調整量算出部313と同様の機能を有する。具体的には、位相調整量算出部313Aは、数式3に代えて数式4に基づいて位相調整量φを算出する。
Figure 0006194952
は、i番目の基準協調セルに対して推定されたDLチャネル状態を表す行列である。Wは、i番目の基準協調セルに対して選択されたプリコーディング行列である。ここで、iは、1からNまでの整数である。Nは、基準協調セル数である。
即ち、位相調整量算出部313Aは、接続セル及び複数の基準協調セルのみによりCoMP通信が行なわれた場合において当該CoMP通信における通信路容量を最大にする位相調整量を取得する、と言える。
このように構成された通信システム1によっても、第1実施形態に係る通信システム1と同様の作用及び効果を奏することができる。
なお、プリコーディングタイプ決定部214は、基準協調セルのそれぞれに対するプリコーディングタイプとして適応方式を決定するように構成されていた。ところで、プリコーディングタイプ決定部214は、1つの基準協調セルに対するプリコーディングタイプとして適応方式を決定するとともに、他の基準協調セルのそれぞれに対するプリコーディングタイプとしてランダム方式を決定してもよい。
この場合、位相調整量算出部313Aは、数式4に代えて、プリコーディングタイプとしてランダム方式が決定された基準協調セルに対応する、数式4の右辺における項H・Wを、数式5に示した項に置換した数式を用いることが好適である。
Figure 0006194952
ここで、Wi,kは、ランダム方式において選択される複数のプリコーディング行列のうちのk番目のプリコーディング行列である。Mは、ランダム方式において選択されるプリコーディング行列の総数である。即ち、数式5に示した項は、ランダム方式を用いる基準協調セルにおける、DLチャネル状態とプリコーディング行列との積の時間平均値に相当する。
<第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態に係る通信システムについて説明する。第3実施形態に係る通信システムは、上記第1実施形態に係る通信システムに対して、複数の協調セルを基準協調セルとして選択する点において相違している。以下、かかる相違点を中心として説明する。なお、第3実施形態の説明において、上記第1実施形態にて使用した符号と同じ符号を付したものは、同一又はほぼ同様のものである。
図12に示したように、第3実施形態に係る通信システム1は、第1実施形態に係るユーザ端末30に代えて、ユーザ端末30Bを備える。ユーザ端末30Bの機能は、第1実施形態に係るユーザ端末30の機能の、位相調整量算出部313を位相調整量算出部313Bに置換した機能である。
また、本例では、プリコーディングタイプ決定部214が、基準協調セルとして選択する協調セルの数である基準協調セル数は、2以上の値Nに予め設定されている。
位相調整量算出部313Bは、位相調整量を算出するために用いる数式が位相調整量算出部313と相違する点を除いて、位相調整量算出部313と同様の機能を有する。具体的には、位相調整量算出部313Bは、数式3に代えて、数式6及び数式7に基づいて位相調整量φを算出する。
Figure 0006194952
Figure 0006194952
φは、i番目の基準協調セルに対する暫定位相調整量である。暫定位相調整量φは、接続セル、及び、i番目の基準協調セルのみによりCoMP通信が行なわれた場合において当該CoMP通信における通信路容量を最大にする、接続セル位相を調整するための暫定調整パラメータの一例である。wは、i番目の基準協調セルに対する重み付け係数である。ここで、iは、1からNまでの整数である。Nは、基準協調セル数である。Hは、i番目の基準協調セルに対して推定されたDLチャネル状態を表す行列である。Wは、i番目の基準協調セルに対して選択されたプリコーディング行列である。
本例では、重み付け係数wは、同一の値に設定される。即ち、数式6は、単純平均(算術平均)を表す。なお、重み付け係数wは、互いに異なる値に設定されてもよい。この場合、数式6は、加重平均を表す。更に、この場合、重み付け係数wは、基準協調セルにおける通信状態パラメータに基づいて設定されることが好適である。例えば、重み付け係数wは、RSRPが大きくなるほど大きくなる値に設定される。
このように、位相調整量算出部313Bは、複数の基準協調セルのそれぞれに対して、暫定位相調整量φを取得する、と言える。更に、位相調整量算出部313Bは、複数の基準協調セルのそれぞれに対して取得された暫定位相調整量φに基づいて位相調整量φを取得する、と言える。
このように構成された通信システム1によっても、第1実施形態に係る通信システム1と同様の作用及び効果を奏することができる。
なお、第3実施形態に係るユーザ端末30Bは、位相調整量φを接続基地局20へ送信するように構成されていた。ところで、ユーザ端末30Bは、暫定位相調整量φを接続基地局20へ送信するように構成されていてもよい。この場合、接続基地局20は、受信された暫定位相調整量φと、数式6と、に基づいて位相調整量φを取得するように構成される。即ち、この場合、暫定位相調整量φが、調整パラメータの一例である、と言える。
以上、上記実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は、上述した実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成及び詳細に、本願発明の範囲内において当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
なお、上記各実施形態において、各装置(交換局、基地局、又は、ユーザ端末)の各機能は、回路等のハードウェアにより実現されていた。ところで、各装置は、処理装置と、プログラム(ソフトウェア)を記憶する記憶装置と、を備えるコンピュータを有するとともに、処理装置がそのプログラムを実行することにより、各機能を実現するように構成されていてもよい。この場合、プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されていてもよい。例えば、記録媒体は、フレキシブルディスク、光ディスク、光磁気ディスク、及び、半導体メモリ等の可搬性を有する媒体である。
また、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内において、上記実施形態の他の変形例として、上述した実施形態及び変形例の任意の組み合わせが採用されてもよい。
(付記)以上の実施形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)
ユーザ端末と複数の基地局とを備えるとともに、当該ユーザ端末と当該基地局との間の通信を制御するための制御情報を授受するための無線リソースが提供されるセルである接続セルと、当該接続セル以外の複数の協調セルと、を含む複数のセルにて同一のデータを表す無線信号を当該ユーザ端末へ伝送するCoMP(Coordinated Multi−Point)通信を行なう通信システムであって、
前記複数の協調セルの中から、前記接続セルにおいて送信される無線信号の複素平面における位相である接続セル位相を調整するための基準となる基準協調セルを選択する選択手段を備え、
前記ユーザ端末は、
前記選択された基準協調セルにおいて受信された無線信号と、前記接続セルにおいて受信された無線信号と、に基づいて、前記接続セル位相を調整するための調整パラメータを取得する調整パラメータ取得手段と、
前記取得された調整パラメータを含む前記制御情報を、前記複数の基地局のうちの前記接続セルを有する接続基地局へ送信する送信手段と、
を備え、
前記接続基地局は、
前記制御情報を受信し、当該受信された制御情報に含まれる前記調整パラメータに基づいて前記接続セル位相が調整されるように、前記CoMP通信の実行を制御する制御手段を備える通信システム。
(付記2)
付記1に記載の通信システムであって、
前記複数のセルのそれぞれにおいて、プリコーディング行列に基づくプリコーディング処理が実行された前記無線信号を前記ユーザ端末へ伝送するように構成され、且つ、
前記セルにおける通信の状態に応じてプリコーディング行列を変更する適応方式を、前記基準協調セルにおいて用いるとともに、前記セルにおける通信の状態に応じてプリコーディング行列を変更しない非適応方式を、前記複数の協調セルのうちの前記基準協調セル以外の非基準協調セルにおいて用いるように構成された通信システム。
(付記3)
付記2に記載の通信システムであって、
前記非適応方式は、所定の変更周期が経過する毎に、予め定められた複数のプリコーディング行列のいずれかに変更する方式である通信システム。
(付記4)
付記1乃至付記3のいずれか一項に記載の通信システムであって、
前記複数のセルのそれぞれに対して、当該セルにおける通信の状態を表す通信状態パラメータを取得する通信状態取得手段を備え、
前記選択手段は、前記複数のセルのそれぞれに対して取得された通信状態パラメータに基づいて、前記基準協調セルを選択するように構成された通信システム。
(付記5)
付記4に記載の通信システムであって、
前記選択手段は、前記通信状態パラメータとして、RSRP(Reference Signal Received Power)を用いるとともに、当該RSRPが大きい協調セルほど優先して、前記基準協調セルとして選択するように構成された通信システム。
(付記6)
付記5に記載の通信システムであって、
前記選択手段は、前記RSRPが最大である協調セルを、前記基準協調セルとして選択するように構成された通信システム。
(付記7)
付記1乃至付記6のいずれか一項に記載の通信システムであって、
前記選択手段は、前記セルにおける通信の状態を表す通信状態パラメータ、及び、前記協調セルの数、の少なくとも1つに基づいて、前記基準協調セルとして選択される協調セルの数を変更するように構成された通信システム。
(付記8)
付記1乃至付記7のいずれか一項に記載の通信システムであって、
前記選択手段は、前記基準協調セルとして複数の協調セルを選択するように構成され、
前記調整パラメータ取得手段は、前記選択された複数の基準協調セルのそれぞれに対して、前記接続セル及び当該基準協調セルのみによりCoMP通信が行なわれた場合において当該CoMP通信における通信路容量を最大にする、前記接続セル位相を調整するための暫定調整パラメータを取得するとともに、前記選択された複数の基準協調セルのそれぞれに対して取得された暫定調整パラメータに基づいて前記調整パラメータを取得するように構成された通信システム。
(付記9)
付記1乃至付記7のいずれか一項に記載の通信システムであって、
前記選択手段は、前記基準協調セルとして複数の協調セルを選択するように構成され、
前記調整パラメータ取得手段は、前記選択された複数の基準協調セルのそれぞれに対して、前記接続セル及び当該基準協調セルのみによりCoMP通信が行なわれた場合において当該CoMP通信における通信路容量を最大にする前記調整パラメータを取得するように構成された通信システム。
(付記10)
付記1乃至付記7のいずれか一項に記載の通信システムであって、
前記選択手段は、前記基準協調セルとして複数の協調セルを選択するように構成され、
前記調整パラメータ取得手段は、前記接続セル及び前記選択された複数の基準協調セルのみによりCoMP通信が行なわれた場合において当該CoMP通信における通信路容量を最大にする前記調整パラメータを取得するように構成された通信システム。
(付記11)
付記1乃至付記7のいずれか一項に記載の通信システムであって、
前記選択手段は、前記基準協調セルとして1つの協調セルのみを選択するように構成され、
前記調整パラメータ取得手段は、前記接続セル及び前記基準協調セルのみによりCoMP通信が行なわれた場合において当該CoMP通信における通信路容量を最大にする前記調整パラメータを取得するように構成された通信システム。
(付記12)
付記1乃至付記11のいずれか一項に記載の通信システムであって、
前記複数の協調セルのうちの、前記選択された基準協調セル以外の非基準協調セルを前記接続基地局が有する場合、前記接続セル位相に加えて、当該非基準協調セルにおいて送信される無線信号の複素平面における位相である協調セル位相を調整するように構成された通信システム。
(付記13)
付記1乃至付記12のいずれか一項に記載の通信システムであって、
前記調整パラメータは、位相の量を表し、
前記制御手段は、前記調整パラメータが表す位相の量に基づいて、前記接続セル位相を調整するように構成された通信システム。
(付記14)
付記1乃至付記13のいずれか一項に記載の通信システムであって、
前記複数の基地局のうちの、前記接続基地局以外の協調基地局が、少なくとも1つの前記協調セルを有する通信システム。
(付記15)
ユーザ端末と複数の基地局とを備えるとともに、当該ユーザ端末と当該基地局との間の通信を制御するための制御情報を授受するための無線リソースが提供されるセルである接続セルと、当該接続セル以外の複数の協調セルと、を含む複数のセルにて同一のデータを表す無線信号を当該ユーザ端末へ伝送するCoMP(Coordinated Multi−Point)通信を行なう通信システムに適用される通信方法であって、
前記複数の協調セルの中から、前記接続セルにおいて送信される無線信号の複素平面における位相である接続セル位相を調整するための基準となる基準協調セルを選択し、
前記ユーザ端末が、前記選択された基準協調セルにおいて受信された無線信号と、前記接続セルにおいて受信された無線信号と、に基づいて、前記接続セル位相を調整するための調整パラメータを取得し、
前記ユーザ端末が、前記取得された調整パラメータを含む前記制御情報を、前記複数の基地局のうちの前記接続セルを有する接続基地局へ送信し、
前記接続基地局が、前記制御情報を受信し、当該受信された制御情報に含まれる前記調整パラメータに基づいて前記接続セル位相が調整されるように、前記CoMP通信の実行を制御する、通信方法。
(付記16)
付記15に記載の通信方法であって、
前記複数のセルのそれぞれにおいて、プリコーディング行列に基づくプリコーディング処理が実行された前記無線信号を前記ユーザ端末へ伝送し、
前記セルにおける通信の状態に応じてプリコーディング行列を変更する適応方式を、前記基準協調セルにおいて用いるとともに、前記セルにおける通信の状態に応じてプリコーディング行列を変更しない非適応方式を、前記複数の協調セルのうちの前記基準協調セル以外の協調セルである非基準協調セルにおいて用いる、通信方法。
(付記17)
付記16に記載の通信方法であって、
前記非適応方式は、所定の変更周期が経過する毎に、予め定められた複数のプリコーディング行列のいずれかに変更する方式である通信方法。
(付記18)
付記15乃至付記17のいずれか一項に記載の通信方法であって、
前記複数のセルのそれぞれに対して、当該セルにおける通信の状態を表す通信状態パラメータを取得し、
前記選択において、前記複数のセルのそれぞれに対して取得された通信状態パラメータに基づいて、前記基準協調セルを選択する、通信方法。
(付記19)
ユーザ端末と複数の基地局とを備えるとともに、当該ユーザ端末と当該基地局との間の通信を制御するための制御情報を授受するための無線リソースが提供されるセルである接続セルと、当該接続セル以外の複数の協調セルと、を含む複数のセルにて同一のデータを表す無線信号を当該ユーザ端末へ伝送するCoMP(Coordinated Multi−Point)通信を行なう通信システムにおける当該ユーザ端末であって、
前記複数の協調セルの中から、前記接続セルにおいて送信される無線信号の複素平面における位相である接続セル位相を調整するための基準として選択された基準協調セルにおいて受信された無線信号と、当該接続セルにおいて受信された無線信号と、に基づいて、当該接続セル位相を調整するための調整パラメータを取得する調整パラメータ取得手段と、
前記取得された調整パラメータを含む前記制御情報を、前記複数の基地局のうちの前記接続セルを有する接続基地局へ送信する送信手段と、
を備えるユーザ端末。
(付記20)
付記19に記載のユーザ端末であって、
前記調整パラメータ取得手段は、前記基準協調セルとして複数の協調セルが選択された場合において、当該選択された複数の基準協調セルのそれぞれに対して、前記接続セル及び当該基準協調セルのみによりCoMP通信が行なわれたときに当該CoMP通信における通信路容量を最大にする、前記接続セル位相を調整するための暫定調整パラメータを取得するとともに、前記選択された複数の基準協調セルのそれぞれに対して取得された暫定調整パラメータに基づいて前記調整パラメータを取得するように構成されたユーザ端末。
(付記21)
付記19に記載のユーザ端末であって、
前記調整パラメータ取得手段は、前記基準協調セルとして複数の協調セルが選択された場合において、当該選択された複数の基準協調セルのそれぞれに対して、前記接続セル及び当該基準協調セルのみによりCoMP通信が行なわれた場合において当該CoMP通信における通信路容量を最大にする前記調整パラメータを取得するように構成されたユーザ端末。
(付記22)
付記19に記載のユーザ端末であって、
前記調整パラメータ取得手段は、前記基準協調セルとして複数の協調セルが選択された場合において、前記接続セル及び当該選択された複数の基準協調セルのみによりCoMP通信が行なわれたときに当該CoMP通信における通信路容量を最大にする前記調整パラメータを取得するように構成されたユーザ端末。
(付記23)
付記19に記載のユーザ端末であって、
前記調整パラメータ取得手段は、前記基準協調セルとして1つの協調セルのみが選択された場合において、前記接続セル及び当該基準協調セルのみによりCoMP通信が行なわれたときに当該CoMP通信における通信路容量を最大にする前記調整パラメータを取得するように構成されたユーザ端末。
(付記24)
ユーザ端末と複数の基地局とを備えるとともに、当該ユーザ端末と当該基地局との間の通信を制御するための制御情報を授受するための無線リソースが提供されるセルである接続セルと、当該接続セル以外の複数の協調セルと、を含む複数のセルにて同一のデータを表す無線信号を当該ユーザ端末へ伝送するCoMP(Coordinated Multi−Point)通信を行なう通信システムにおける当該ユーザ端末の制御方法であって、
前記複数の協調セルの中から、前記接続セルにおいて送信される無線信号の複素平面における位相である接続セル位相を調整するための基準として選択された基準協調セルにおいて受信された無線信号と、当該接続セルにおいて受信された無線信号と、に基づいて、当該接続セル位相を調整するための調整パラメータを取得し、
前記取得された調整パラメータを含む前記制御情報を、前記複数の基地局のうちの前記接続セルを有する接続基地局へ送信する、制御方法。
(付記25)
付記24に記載の制御方法であって、
前記基準協調セルとして複数の協調セルが選択された場合において、当該選択された複数の基準協調セルのそれぞれに対して、前記接続セル及び当該基準協調セルのみによりCoMP通信が行なわれたときに当該CoMP通信における通信路容量を最大にする、前記接続セル位相を調整するための暫定調整パラメータを取得するとともに、前記選択された複数の基準協調セルのそれぞれに対して取得された暫定調整パラメータに基づいて前記調整パラメータを取得する、制御方法。
(付記26)
付記24に記載の制御方法であって、
前記基準協調セルとして複数の協調セルが選択された場合において、当該選択された複数の基準協調セルのそれぞれに対して、前記接続セル及び当該基準協調セルのみによりCoMP通信が行なわれた場合において当該CoMP通信における通信路容量を最大にする前記調整パラメータを取得する、制御方法。
(付記27)
付記24に記載の制御方法であって、
前記基準協調セルとして複数の協調セルが選択された場合において、前記接続セル及び当該選択された複数の基準協調セルのみによりCoMP通信が行なわれたときに当該CoMP通信における通信路容量を最大にする前記調整パラメータを取得する、制御方法。
(付記28)
付記24に記載の制御方法であって、
前記基準協調セルとして1つの協調セルのみが選択された場合において、前記接続セル及び当該基準協調セルのみによりCoMP通信が行なわれたときに当該CoMP通信における通信路容量を最大にする前記調整パラメータを取得する、制御方法。
(付記29)
ユーザ端末と複数の基地局とを備えるとともに、当該ユーザ端末と当該基地局との間の通信を制御するための制御情報を授受するための無線リソースが提供されるセルである接続セルと、当該接続セル以外の複数の協調セルと、を含む複数のセルにて同一のデータを表す無線信号を当該ユーザ端末へ伝送するCoMP(Coordinated Multi−Point)通信を行なう通信システムにおける、当該複数の基地局のうちの当該接続セルを有する接続基地局であって、
前記複数の協調セルの中から、前記接続セルにおいて送信される無線信号の複素平面における位相である接続セル位相を調整するための基準となる基準協調セルを選択する選択手段と、
前記選択された基準協調セルにおいて受信された無線信号と、前記接続セルにおいて受信された無線信号と、に基づいて前記ユーザ端末によって取得された、前記接続セル位相を調整するための調整パラメータを含む前記制御情報を当該ユーザ端末から受信し、当該受信された制御情報に含まれる当該調整パラメータに基づいて当該接続セル位相が調整されるように、前記CoMP通信の実行を制御する制御手段と、
を備える接続基地局。
(付記30)
付記29に記載の接続基地局であって、
前記通信システムは、前記複数のセルのそれぞれにおいて、プリコーディング行列に基づくプリコーディング処理が実行された前記無線信号を前記ユーザ端末へ伝送するように構成され、
前記接続基地局は、
前記基準協調セルを有する基地局へ、前記セルにおける通信の状態に応じてプリコーディング行列を変更する適応方式を当該基準協調セルにおいて用いるように指示する方式指示を送信するとともに、前記複数の協調セルのうちの当該基準協調セル以外の非基準協調セルを有する基地局へ、前記セルにおける通信の状態に応じてプリコーディング行列を変更しない非適応方式を当該非基準協調セルにおいて用いるように指示する方式指示を送信する送信手段を備える接続基地局。
(付記31)
付記29又は付記30に記載の接続基地局であって、
前記複数のセルのそれぞれに対して、当該セルにおける通信の状態を表す通信状態パラメータを取得する通信状態取得手段を備え、
前記選択手段は、前記複数のセルのそれぞれに対して取得された通信状態パラメータに基づいて、前記基準協調セルを選択するように構成された接続基地局。
(付記32)
付記31に記載の接続基地局であって、
前記選択手段は、前記通信状態パラメータとして、RSRP(Reference Signal Received Power)を用いるとともに、当該RSRPが大きい協調セルほど優先して、前記基準協調セルとして選択するように構成された接続基地局。
(付記33)
付記29乃至付記32のいずれか一項に記載の接続基地局であって、
前記選択手段は、前記セルにおける通信の状態を表す通信状態パラメータ、及び、前記協調セルの数、の少なくとも1つに基づいて、前記基準協調セルとして選択される協調セルの数を変更するように構成された接続基地局。
(付記34)
ユーザ端末と複数の基地局とを備えるとともに、当該ユーザ端末と当該基地局との間の通信を制御するための制御情報を授受するための無線リソースが提供されるセルである接続セルと、当該接続セル以外の複数の協調セルと、を含む複数のセルにて同一のデータを表す無線信号を当該ユーザ端末へ伝送するCoMP(Coordinated Multi−Point)通信を行なう通信システムにおける、当該複数の基地局のうちの当該接続セルを有する接続基地局の制御方法であって、
前記複数の協調セルの中から、前記接続セルにおいて送信される無線信号の複素平面における位相である接続セル位相を調整するための基準となる基準協調セルを選択し、
前記選択された基準協調セルにおいて受信された無線信号と、前記接続セルにおいて受信された無線信号と、に基づいて前記ユーザ端末によって取得された、前記接続セル位相を調整するための調整パラメータを含む前記制御情報を当該ユーザ端末から受信し、当該受信された制御情報に含まれる当該調整パラメータに基づいて当該接続セル位相が調整されるように、前記CoMP通信の実行を制御する、制御方法。
(付記35)
付記34に記載の制御方法であって、
前記通信システムは、前記複数のセルのそれぞれにおいて、プリコーディング行列に基づくプリコーディング処理が実行された前記無線信号を前記ユーザ端末へ伝送するように構成され、
前記制御方法は、
前記基準協調セルを有する基地局へ、前記セルにおける通信の状態に応じてプリコーディング行列を変更する適応方式を当該基準協調セルにおいて用いるように指示する方式指示を送信するとともに、前記複数の協調セルのうちの当該基準協調セル以外の非基準協調セルを有する基地局へ、前記セルにおける通信の状態に応じてプリコーディング行列を変更しない非適応方式を当該非基準協調セルにおいて用いるように指示する方式指示を送信する、制御方法。
(付記36)
付記34又は付記35に記載の制御方法であって、
前記複数のセルのそれぞれに対して、当該セルにおける通信の状態を表す通信状態パラメータを取得し、
前記選択において、前記複数のセルのそれぞれに対して取得された通信状態パラメータに基づいて、前記基準協調セルを選択する、制御方法。
(付記37)
付記36に記載の制御方法であって、
前記選択において、前記通信状態パラメータとして、RSRP(Reference Signal Received Power)を用いるとともに、当該RSRPが大きい協調セルほど優先して、前記基準協調セルとして選択する、制御方法。
(付記38)
付記34乃至付記37のいずれか一項に記載の制御方法であって、
前記選択において、前記セルにおける通信の状態を表す通信状態パラメータ、及び、前記協調セルの数、の少なくとも1つに基づいて、前記基準協調セルとして選択される協調セルの数を変更する、制御方法。
1 通信システム
10 交換局
20 基地局
21 無線通信装置
22 有線通信装置
23 無線信号処理装置
24 デジタル信号処理装置
201 DL参照信号生成部
202 DL制御信号生成部
203 DLデータ信号生成部
204 物理チャネル多重部
205 IFFT部
206 送信RF部
207 送信アンテナ部
208 受信アンテナ部
209 受信RF部
210 ULチャネル推定部
211 プリコーディング選択部
212 UL制御信号復調部
213 協調TP決定部
214 プリコーディングタイプ決定部
215 スケジューラ部
30,30A,30B ユーザ端末
31 無線通信装置
32 無線信号処理装置
33 デジタル信号処理装置
34 入力装置
35 出力装置
301 UL参照信号生成部
302 UL制御信号生成部
303 物理チャネル多重部
304 送信RF部
305 送信アンテナ部
306 受信アンテナ部
307 受信RF部
308 FFT部
309 DLデータ信号復調部
310 DL制御信号復調部
311 DLチャネル推定部
312 プリコーディング選択部
313,313A,313B 位相調整量算出部
314 RSRP算出部
NW 通信網

Claims (17)

  1. ユーザ端末と複数の基地局とを備えるとともに、当該ユーザ端末と当該基地局との間の通信を制御するための制御情報を授受するための無線リソースが提供されるセルである接続セルと、当該接続セル以外の複数の協調セルと、を含む複数のセルにて同一のデータを表す無線信号を当該ユーザ端末へ伝送するCoMP(Coordinated Multi−Point)通信を行なう通信システムであって、
    前記複数の協調セルの中から、前記接続セルにおいて送信される無線信号の複素平面における位相である接続セル位相を調整するための基準となる基準協調セルを選択する選択手段を備え、
    前記ユーザ端末は、
    前記選択された基準協調セルにおいて受信された無線信号と、前記接続セルにおいて受信された無線信号と、に基づいて、前記接続セル位相を調整するための調整パラメータを取得する調整パラメータ取得手段と、
    前記取得された調整パラメータを含む前記制御情報を、前記複数の基地局のうちの前記接続セルを有する接続基地局へ送信する送信手段と、
    を備え、
    前記接続基地局は、
    前記制御情報を受信し、当該受信された制御情報に含まれる前記調整パラメータに基づいて前記接続セル位相が調整されるように、前記CoMP通信の実行を制御する制御手段を備える通信システム。
  2. 請求項1に記載の通信システムであって、
    前記複数のセルのそれぞれにおいて、プリコーディング行列に基づくプリコーディング処理が実行された前記無線信号を前記ユーザ端末へ伝送するように構成され、且つ、
    前記セルにおける通信の状態に応じてプリコーディング行列を変更する適応方式を、前記基準協調セルにおいて用いるとともに、前記セルにおける通信の状態に応じてプリコーディング行列を変更しない非適応方式を、前記複数の協調セルのうちの前記基準協調セル以外の非基準協調セルにおいて用いるように構成された通信システム。
  3. 請求項2に記載の通信システムであって、
    前記非適応方式は、所定の変更周期が経過する毎に、予め定められた複数のプリコーディング行列のいずれかに変更する方式である通信システム。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の通信システムであって、
    前記複数のセルのそれぞれに対して、当該セルにおける通信の状態を表す通信状態パラメータを取得する通信状態取得手段を備え、
    前記選択手段は、前記複数のセルのそれぞれに対して取得された通信状態パラメータに基づいて、前記基準協調セルを選択するように構成された通信システム。
  5. 請求項4に記載の通信システムであって、
    前記選択手段は、前記通信状態パラメータとして、RSRP(Reference Signal Received Power)を用いるとともに、当該RSRPが大きい協調セルほど優先して、前記基準協調セルとして選択するように構成された通信システム。
  6. 請求項5に記載の通信システムであって、
    前記選択手段は、前記RSRPが最大である協調セルを、前記基準協調セルとして選択するように構成された通信システム。
  7. 請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の通信システムであって、
    前記選択手段は、前記セルにおける通信の状態を表す通信状態パラメータ、及び、前記協調セルの数、の少なくとも1つに基づいて、前記基準協調セルとして選択される協調セルの数を変更するように構成された通信システム。
  8. 請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載の通信システムであって、
    前記選択手段は、前記基準協調セルとして複数の協調セルを選択するように構成され、
    前記調整パラメータ取得手段は、前記選択された複数の基準協調セルのそれぞれに対して、前記接続セル及び当該基準協調セルのみによりCoMP通信が行なわれた場合において当該CoMP通信における通信路容量を最大にする、前記接続セル位相を調整するための暫定調整パラメータを取得するとともに、前記選択された複数の基準協調セルのそれぞれに対して取得された暫定調整パラメータに基づいて前記調整パラメータを取得するように構成された通信システム。
  9. 請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載の通信システムであって、
    前記選択手段は、前記基準協調セルとして複数の協調セルを選択するように構成され、
    前記調整パラメータ取得手段は、前記選択された複数の基準協調セルのそれぞれに対して、前記接続セル及び当該基準協調セルのみによりCoMP通信が行なわれた場合において当該CoMP通信における通信路容量を最大にする前記調整パラメータを取得するように構成された通信システム。
  10. 請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載の通信システムであって、
    前記選択手段は、前記基準協調セルとして複数の協調セルを選択するように構成され、
    前記調整パラメータ取得手段は、前記接続セル及び前記選択された複数の基準協調セルのみによりCoMP通信が行なわれた場合において当該CoMP通信における通信路容量を最大にする前記調整パラメータを取得するように構成された通信システム。
  11. 請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載の通信システムであって、
    前記選択手段は、前記基準協調セルとして1つの協調セルのみを選択するように構成され、
    前記調整パラメータ取得手段は、前記接続セル及び前記基準協調セルのみによりCoMP通信が行なわれた場合において当該CoMP通信における通信路容量を最大にする前記調整パラメータを取得するように構成された通信システム。
  12. 請求項1乃至請求項11のいずれか一項に記載の通信システムであって、
    前記複数の協調セルのうちの、前記選択された基準協調セル以外の非基準協調セルを前記接続基地局が有する場合、前記接続セル位相に加えて、当該非基準協調セルにおいて送信される無線信号の複素平面における位相である協調セル位相を調整するように構成された通信システム。
  13. ユーザ端末と複数の基地局とを備えるとともに、当該ユーザ端末と当該基地局との間の通信を制御するための制御情報を授受するための無線リソースが提供されるセルである接続セルと、当該接続セル以外の複数の協調セルと、を含む複数のセルにて同一のデータを表す無線信号を当該ユーザ端末へ伝送するCoMP(Coordinated Multi−Point)通信を行なう通信システムに適用される通信方法であって、
    前記複数の協調セルの中から、前記接続セルにおいて送信される無線信号の複素平面における位相である接続セル位相を調整するための基準となる基準協調セルを選択し、
    前記ユーザ端末が、前記選択された基準協調セルにおいて受信された無線信号と、前記接続セルにおいて受信された無線信号と、に基づいて、前記接続セル位相を調整するための調整パラメータを取得し、
    前記ユーザ端末が、前記取得された調整パラメータを含む前記制御情報を、前記複数の基地局のうちの前記接続セルを有する接続基地局へ送信し、
    前記接続基地局が、前記制御情報を受信し、当該受信された制御情報に含まれる前記調整パラメータに基づいて前記接続セル位相が調整されるように、前記CoMP通信の実行を制御する、通信方法。
  14. ユーザ端末と複数の基地局とを備えるとともに、当該ユーザ端末と当該基地局との間の通信を制御するための制御情報を授受するための無線リソースが提供されるセルである接続セルと、当該接続セル以外の複数の協調セルと、を含む複数のセルにて同一のデータを表す無線信号を当該ユーザ端末へ伝送するCoMP(Coordinated Multi−Point)通信を行なう通信システムにおける当該ユーザ端末であって、
    前記複数の協調セルの中から、前記接続セルにおいて送信される無線信号の複素平面における位相である接続セル位相を調整するための基準として選択された基準協調セルにおいて受信された無線信号と、当該接続セルにおいて受信された無線信号と、に基づいて、当該接続セル位相を調整するための調整パラメータを取得する調整パラメータ取得手段と、
    前記取得された調整パラメータを含む前記制御情報を、前記複数の基地局のうちの前記接続セルを有する接続基地局へ送信する送信手段と、
    を備えるユーザ端末。
  15. ユーザ端末と複数の基地局とを備えるとともに、当該ユーザ端末と当該基地局との間の通信を制御するための制御情報を授受するための無線リソースが提供されるセルである接続セルと、当該接続セル以外の複数の協調セルと、を含む複数のセルにて同一のデータを表す無線信号を当該ユーザ端末へ伝送するCoMP(Coordinated Multi−Point)通信を行なう通信システムにおける当該ユーザ端末の制御方法であって、
    前記複数の協調セルの中から、前記接続セルにおいて送信される無線信号の複素平面における位相である接続セル位相を調整するための基準として選択された基準協調セルにおいて受信された無線信号と、当該接続セルにおいて受信された無線信号と、に基づいて、当該接続セル位相を調整するための調整パラメータを取得し、
    前記取得された調整パラメータを含む前記制御情報を、前記複数の基地局のうちの前記接続セルを有する接続基地局へ送信する、制御方法。
  16. ユーザ端末と複数の基地局とを備えるとともに、当該ユーザ端末と当該基地局との間の通信を制御するための制御情報を授受するための無線リソースが提供されるセルである接続セルと、当該接続セル以外の複数の協調セルと、を含む複数のセルにて同一のデータを表す無線信号を当該ユーザ端末へ伝送するCoMP(Coordinated Multi−Point)通信を行なう通信システムにおける、当該複数の基地局のうちの当該接続セルを有する接続基地局であって、
    前記複数の協調セルの中から、前記接続セルにおいて送信される無線信号の複素平面における位相である接続セル位相を調整するための基準となる基準協調セルを選択する選択手段と、
    前記選択された基準協調セルにおいて受信された無線信号と、前記接続セルにおいて受信された無線信号と、に基づいて前記ユーザ端末によって取得された、前記接続セル位相を調整するための調整パラメータを含む前記制御情報を当該ユーザ端末から受信し、当該受信された制御情報に含まれる当該調整パラメータに基づいて当該接続セル位相が調整されるように、前記CoMP通信の実行を制御する制御手段と、
    を備える接続基地局。
  17. ユーザ端末と複数の基地局とを備えるとともに、当該ユーザ端末と当該基地局との間の通信を制御するための制御情報を授受するための無線リソースが提供されるセルである接続セルと、当該接続セル以外の複数の協調セルと、を含む複数のセルにて同一のデータを表す無線信号を当該ユーザ端末へ伝送するCoMP(Coordinated Multi−Point)通信を行なう通信システムにおける、当該複数の基地局のうちの当該接続セルを有する接続基地局の制御方法であって、
    前記複数の協調セルの中から、前記接続セルにおいて送信される無線信号の複素平面における位相である接続セル位相を調整するための基準となる基準協調セルを選択し、
    前記選択された基準協調セルにおいて受信された無線信号と、前記接続セルにおいて受信された無線信号と、に基づいて前記ユーザ端末によって取得された、前記接続セル位相を調整するための調整パラメータを含む前記制御情報を当該ユーザ端末から受信し、当該受信された制御情報に含まれる当該調整パラメータに基づいて当該接続セル位相が調整されるように、前記CoMP通信の実行を制御する、制御方法。
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