JP2022136480A - 協調無線装置及びそのプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】電波伝搬路における位相変動補償を行う協調無線装置を提供する。【解決手段】基地局20は、端末10から受信したトレーニング信号に基づいて、端末10と基地局20との間の電波伝搬特性を推定する伝搬推定部222と、端末10に送信するデータを、電波伝搬特性が示す搬送波の位相回転で補償する位相補償部225と、位相補償部225が補償したデータを端末10に送信する周波数変換部21と、を備える。【選択図】図5

Description

本発明は、無線双方向時刻同期技術を用いる協調無線装置及びそのプログラムに関する。
従来、光ファイバ等のケーブルを利用した基地局間同期による協調無線通信が提案されている(非特許文献1)。この協調無線通信は、分散配置された基地局間で信号送信を協調して行うことで、端末における通信性能(スループット等)を向上させる。例えば、端末において電波が同相で受信できるように、基地局から送信する信号を制御すれば、端末における受信信号電力を大幅に向上させることができる。
協調無線通信として代表的な従来手法が、3GPPで標準化されたCoMP(Coordinated Multi-Point access)である(非特許文献2)。CoMPでは、各基地局から送信するデータの信号をマスタ基地局が生成し、マスタ基地局が各基地局との間でケーブルを介して同期を行った上で、各基地局が信号を送信する。なお、マスタ基地局とは、各基地局の中から予め選択した1台の基地局のことである。
このCoMPでは、基地局間のケーブル敷設工事が必要となり、その工事や保守に要するコストが高くなる。例えば、工事現場で一時的に基地局を設置する場合、CoMPは、コストが高いため、適さないと考えられる。そこで、光ファイバ等のケーブル敷設に代えて、無線双方向時刻同期技術を用いれば、工事や保守のコストを低減できると考えられる。
なお、無線双方向時刻同期技術とは、ワイワイ(Wi-Wi:Wireless two-way interferometry)とも呼ばれ、離れた場所にある無線デバイスの時刻を正確に合わせるものである(非特許文献3~5)。
NTTドコモ、「LTE-Advanced におけるRemote Radio Headを用いた下りリンクCoMP Coherent Joint Transmission の屋外実験」、2013年. 3GPP TR 36.741 V14.0.0, "Study on further enhancements to Coordinated Multi-Point (CoMP) Operation for LTE," Release 14, 2017年. 「無線双方向時刻比較技術」、[online]、[令和3年2月5日検索]、インターネット<URL:https://www2.nict.go.jp/sts/tft/rsc_wiwi.html> 「時空間認証基盤」、[online]、[令和3年2月5日検索]、インターネット<URL:https://shingi.jst.go.jp/var/rev0/0000/4254/2016_kisoken1_3.pdfl> 「6 時空標準技術の社会実装を目指して」、[online]、[令和3年2月5日検索]、インターネット<URL:https://www.nict.go.jp/publication/shuppan/kihou-journal/houkoku65-2_HTML/2019S-06-01(05-01).pdf>
しかしながら、前記したワイワイでは、基地局間で搬送周波数の位相同期は確立できるものの、電波伝搬路における位相変動補償を行っていないため、端末における受信信号電力の向上が困難である。
そこで、本発明は、電波伝搬路における位相変動補償を行う協調無線装置及びそのプログラムを提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明に係る協調無線装置は、無線双方向時刻同期技術を用いて、他の協調無線装置との間で搬送波の周波数及び時刻の同期が確立されている協調無線装置であって、受信装置から受信したトレーニング信号に基づいて、受信装置と協調無線装置との間の電波伝搬特性を推定する伝搬推定部と、受信装置に送信するデータを、電波伝搬特性が示す搬送波の位相回転で補償する位相補償部と、位相補償部が補償したデータを受信装置に送信する送信部と、を備える構成とした。
かかる構成によれば、協調無線装置は、受信装置と協調無線装置との間の電波伝搬特性を推定し、電波伝搬路における位相変動補償を行うことができる。
なお、本発明は、コンピュータを、前記した協調無線装置として機能させるためのプログラムで実現することもできる。
本発明によれば、電波伝搬路における位相変動補償を行うことができる。
第1実施形態に係る協調無線通信システムの全体構成の第1例を示す図である。 第1実施形態に係る協調無線通信システムの全体構成の第2例を示す図である。 第1実施形態に係る協調無線通信システムの全体構成の第3例を示す図である。 第1実施形態に係る協調無線通信システムの全体構成の第4例を示す図である。 第1実施形態に係る協調無線通信システムの構成を示すブロック図である。 第1実施形態において、時分割多重のときのトレーニング信号を説明する説明図である。 第1実施形態において、時分割多重及び周波数分割多重のときのトレーニング信号を説明する説明図である。 第1実施形態において、データの受信タイミングがずれている状態を説明する説明図である。 第1実施形態において、データの受信タイミングが一致している状態を説明する説明図である。 第1実施形態において、端末と基地局との協調無線通信の第1例を説明する説明図である。 第1実施形態において、端末と基地局との協調無線通信の第2例を説明する説明図である。 第1実施形態において、端末と基地局との協調無線通信の第3例を説明する説明図である。 第1実施形態に係る協調無線通信システムの動作を示すフローチャートである。 第2実施形態に係る協調無線通信システムの全体構成の第1例を示す図である。 第2実施形態に係る協調無線通信システムの全体構成の第2例を示す図である。 第2実施形態に係る協調無線通信システムの構成を示すブロック図である。 第2実施形態に係る協調無線通信システムの動作を示すフローチャートである。 実施例において、協調無線通信システムのシミュレーション結果を示すグラフである。
以下、本発明の各実施形態について図面を参照して説明する。但し、以下に説明する各実施形態は、本発明の技術思想を具体化するためのものであって、特定的な記載がない限り、本発明を以下のものに限定しない。また、同一の手段には同一の符号を付し、説明を省略する場合がある。
(第1実施形態)
[協調無線通信システムの全体構成]
図1~図4を参照し、第1実施形態に係る協調無線通信システム1の全体構成について説明する。
図1に示すように、協調無線通信システム1は、端末10と、複数の基地局20(20~20)と、複数のモジュール30(30~30)と、を備える(但し、iは2以上の自然数)。なお、モジュール30を「ワイワイ」と図示した。
ここで、本実施形態では、一例として、端末10が「受信装置」であり、基地局20が「協調無線装置」であることとする。従って、端末10が基地局20にトレーニング信号を送信し(上り回線)、基地局20が端末10にデータを送信する(下り回線)。
また、協調無線通信システム1では、基地局20~20のみがワイワイで同期するが、端末10はワイワイで同期しないこととする。また、協調無線通信システム1では、ワイワイで使用する回線αの周波数fWi-Wi(例えば、920MHz)と、協調無線通信で使用する回線βの周波数fcom(例えば、2.5GHz)とが異なる(fWi-Wi≠fcom)。
端末10は、各基地局20からデータを受信するものである。また、端末10は、端末10と各基地局20との間の電波伝搬特性を推定するためのトレーニング信号を各基地局20に送信する。この端末10は、無線通信機能を備えていれば特に制限されず、一般的なコンピュータ、タブレット、又は、スマートフォンである。
基地局20は、ワイワイを用いて、搬送波の周波数及び時刻(クロック)の同期が確立されていることを前提として、電波伝搬路における位相変動補償を行って協調無線通信するものである。ここで、基地局20は、後記するモジュール30によって、ワイワイによる同期が確立される。また、基地局20は、端末10から受信したトレーニング信号を用いて、電波伝搬路における位相変動補償を行い、データを端末10に送信する。このとき、各基地局20のうちの1台(例えば、基地局20)がマスタ基地局として予め選択される。そして、このマスタ基地局に格納されてるデータ又は協調無線通信時に使用することを予め決定されたデータを各基地局20が端末10に送信する。
なお、各基地局20は、同一の構成であることとし、その詳細を後記する。
モジュール30は、基地局20毎に備えられており、ワイワイにより搬送波の時刻及び周波数の同期を確立するものである。ここで、各モジュール30のうちの1台(例えば、モジュール30)をマスタモジュールとし、残り(例えば、モジュール30~30)をスレーブモジュールとする。まず、マスタモジュールとスレーブモジュールとの搬送波位相を比較して、両者の搬送波位相の先頭が揃うようにスレーブモジュールの内部時計の周波数を調整する(位相ロック)。次に、位相ロックが成立した状態において、マスタモジュールとスレーブモジュールとの間で時刻情報をやり取りし、両者の時刻差を調整する。その後、モジュール30は、基準周波数(例えば、10MHz)を発振器21a及びBBU22に出力し、基準時刻(例えば、1PPS)をBBU22に出力する。
なお、協調無線通信システム1の全体構成は、図1の例に限定されない。
図2に示すように、協調無線通信システム1は、端末10の側にモジュール40を備え、基地局20~10及び端末10がワイワイで同期してもよい。このモジュール40は、モジュール30と同様のものである。これにより、フレーム同期やPLLによる周波数引き込みなど、協調無線通信で周波数及び時刻(クロック)を同期するために必要なプリアンブル信号区間を短縮できる。なお、図2の協調無線通信システム1では、ワイワイの周波数fWi-Wiと協調無線通信の周波数fcomとが異なる(fWi-Wi≠fcom)。
また、図3に示すように、協調無線通信システム1では、ワイワイの周波数fWi-Wiと協調無線通信の周波数fcomとが同一であってもよい(fWi-Wi=fcom)。つまり、ワイワイの周波数チャンネルと、協調無線通信の周波数チャンネルとを共用化する。この場合、トレーニング信号やデータは、時分割又は周波数分割により多重化する。なお、図3の協調無線通信システム1では、基地局20~20のみがワイワイで同期するが、端末10はワイワイで同期しない。
さらに、図4に示すように、協調無線通信システム1では、ワイワイの周波数fWi-Wiと協調無線通信の周波数fcomとが同一であり(fWi-Wi=fcom)、基地局20~10及び端末10がワイワイで同期してもよい。
なお、図1及び図2では、基地局20及びモジュール30を別々に図示したが、図3及び図4と同様、基地局20がモジュール30を内蔵してもよい。
<位相変動補償の概要>
以下、電波伝搬路における位相変動補償を説明する。
前記したように、協調無線通信システム1では、ワイワイを用いて、分散配置された各基地局20で搬送波の周波数及び時刻(クロック)の同期が確立できている。そして、協調無線通信システム1では、複数の基地局20を用いた協調無線通信(端末10における電波の振幅合成受信)を行うため、各基地局20が位相変動補償を行う。
まず、各基地局20は、ワイワイで時刻及び周波数が同期した無線フレーム構成において、端末10から受信したトレーニング信号を用いて、電波伝搬特性を推定する。周波数fに対する電波伝搬特性H(f)は、以下の式(1)で表される。従って、i番目の基地局20は、以下の式(2)を用いて、電波伝搬特性H(f)の推定値H^(f)を算出する。なお、a(f)は振幅、eはzに対する指数関数、jは虚数単位、p(f)は位相、^は推定値を表す。
Figure 2022136480000002
Figure 2022136480000003
各基地局20は、端末10が振幅合成受信できるように、端末10に送信するデータX(f)を電波伝搬特性H(f)の位相p(f)で補償する。補償後のデータX´D,i(f)は、以下の式(3)で表される。
Figure 2022136480000004
ここで、p(f)=p^(f)であれば、端末10の受信信号R(f)は、以下の式(4)で表される。
Figure 2022136480000005
位相変調のように、|X(f)|=1とすると、受信信号電力が以下の式(5)で表されることから、この協調無線通信により端末10で振幅合成受信が行われていることがわかる。
Figure 2022136480000006
このように、端末10で振幅合成受信を行うためには、p(f)=p^(f)が成立すればよい。すなわち、真値である位相p(f)と推定値である位相p^(f)との位相差を最小にすればよい。
[端末の構成]
図5を参照し、端末10の構成について説明する。
図5に示すように、端末10は、周波数変換部11と、BBU(ベースバンド信号処理装置)12とを備える。また、端末10は、ワイワイで同期する場合、モジュール40を備えてもよい(図5不図示)。
周波数変換部11は、各基地局20との間の通信で使用するベースバンド信号を搬送周波数帯に変換(送信時)、又は、その逆変換(受信時)を行うものであり、例えば、発振器11aと、ミキサ部11bとを備える。ここで、発振器11aは、周波数fcomの搬送波を生成する。また、ミキサ部11bは、トレーニング信号生成部120から入力されたトレーニング信号を搬送波に乗せて送信する。さらに、周波数変換部11は、各基地局20が受信したデータ信号を復調部121に出力する。
BBU12は、ベースバンド信号を処理するものであり、トレーニング信号生成部120と、復調部121とを備える。
トレーニング信号生成部120は、基地局20が電波伝搬特性を推定するためのトレーニング信号x(n)を生成するものである。なお、nは時間(時間領域)を示す。ここで、トレーニング信号生成部120は、一般的に使用されているトレーニング信号を生成すればよい。
例えば、図6に示すように、時分割多重が可能なシングルキャリア伝送の場合を考える。この場合、トレーニング信号生成部120は、トレーニング信号x(n)として、Zadoff-Chu系列等の複素定包絡線波形の信号を生成すればよい。なお、図6では、「T」がトレーニング信号を表し、「D」がデータを表す。
また、例えば、図7に示すように、時分割多重及び周波数分割多重が可能なOFDM伝送の場合を考える。この場合、トレーニング信号生成部120は、トレーニング信号X(n)として、複素定包絡線波形の信号、又は、M系列等の擬似ランダム系列の信号を生成すればよい。
ここで、端末10が全基地局20に対して同一のトレーニング信号x(n)を送信することで、電波伝搬特性H(f)を効率的に推定できる。一方、端末10が基地局20毎にトレーニング信号x(n)を送信し、電波伝搬特性H(f)を推定してもよい。
なお、複数のアンテナを用いるMIMO伝送の場合、複数アンテナ端間の電波伝搬特性を推定するため、アンテナ毎に異なるトレーニング信号x(n)を送信してもよい。
復調部121は、周波数変換部11が受信したデータを一般的な手法(例えば、M値QAM)で復調するものである。ここで、復調部121に入力されるデータは、振幅合成受信が行われているため、式(4)の信号を時間領域に変換した信号として、以下の式(6)で表される。そして、復調部121は、式(6)で表されるデータを復調することで、データd~(k)を出力する。なお、c(n)は時間領域における振幅、kはビット列の順番を示す。
Figure 2022136480000007
[基地局の構成]
図5を参照し、基地局20の構成について説明する。
図5に示すように、基地局20は、周波数変換部(送信部)21と、BBU22と、制御部23とを備える。
なお、前記したように、i台の基地局20が同一構成であることとする。また、図5では、図面を見やすくするため、モジュール30の図示を省略した。
周波数変換部21は、端末10との間の通信で使用するベースバンド信号を搬送周波数帯に変換(送信時)、又は、その逆変換(受信時)を行うものであり、例えば、発振器21aと、ミキサ部21bとを備える。ここで、発振器21aは、モジュール30から入力された基準周波数に従って、周波数fcomの搬送波を生成する。また、ミキサ部21bは、遅延部227から入力されたデータx(n-δ)を搬送波に乗せて送信する。さらに、周波数変換部21は、端末10が受信した搬送波帯のトレーニング信号をベースバンド信号に変換し、トレーニング信号xT,i(n)として遅延計測部220に出力する。
BBU22は、ベースバンド信号を処理するものである。例えば、BBU22は、遅延計測部220と、FFT部221と、伝搬推定部222と、変調部223と、FFT部224と、位相補償部225と、IFFT部226と、遅延部227とを備える。
遅延計測部220は、各基地局20で受信したトレーニング信号xT,i(n)により、端末10と各基地局20との伝搬遅延を含む遅延時間Δを計測するものである。ここで、ワイワイのモジュール30により各基地局20の時刻が同期しているため、全基地局20の間で遅延時間Δの計測開始時刻を予め設定しておくことで、各基地局20でトレーニング信号xT,i(n)を受信した時刻の差が遅延時間Δとなる。そして、遅延計測部220は、計測した遅延時間Δを遅延部227に出力すると共に、周波数変換部11からのトレーニング信号xT,i(n)をFFT部221に出力する。
FFT部221は、一般的な時間-周波数変換処理により、時間領域のトレーニング信号xT,i(n)を周波数領域のトレーニング信号XT,i(f)に変換するものである。例えば、時間-周波数変換処理としては、高速フーリエ変換(FFT:Fast Fourier Transform)があげられる。そして、FFT部221は、周波数領域のトレーニング信号XT,i(f)を伝搬推定部222に出力する。
伝搬推定部222は、FFT部221から入力されたトレーニング信号XT,i(f)に基づいて、端末10と基地局20iとの間の電波伝搬特性H(f)を推定するものである。ここで、伝搬推定部222は、一般的な手法で電波伝搬特性H(f)を推定可能であり、その一例を説明する。
まず、伝搬推定部222は、電波伝搬特性H(f)の影響を受けていない基準トレーニング信号X(f)を予め設定する。次に、伝搬推定部222は、電波伝搬特性H(f)の影響を受けてたトレーニング信号XT,i(f)と基準トレーニング信号X(f)との比に基づいて、電波伝搬特性H(f)を推定する。
図6に示すように、トレーニング信号XT,i(f)が周波数チャンネルの全体を用いる場合(時分割多重の場合)、伝搬推定部222は、以下の式(7)を用いて、電波伝搬特性H(f)を推定する。すなわち、伝搬推定部222は、端末10がトレーニング信号XT,i(f)を送信した周波数fについて、トレーニング信号XT,i(f)と基準トレーニング信号X(f)との比から、電波伝搬特性H(f)の推定値H^(f)を求める。
Figure 2022136480000008
図7に示すように、トレーニング信号XT,i(f)が周波数チャンネルの一部を用いる場合(OFDM伝送などの周波数分割多重の場合)、伝搬推定部222は、以下の式(8)を用いて、電波伝搬特性H(f)を推定する。すなわち、伝搬推定部222は、端末10がトレーニング信号XT,i(f)を送信した周波数fについて、トレーニング信号XT,i(f)と基準トレーニング信号X(f)との比から、電波伝搬特性H(f)の推定値H^(f)を求める。また、伝搬推定部222は、端末10がトレーニング信号XT,i(f)を送信していない周波数fについて、電波伝搬特性H(f)及びH(f)の推定値H^(f)及びH^(f)で線形補間する。なお、fは、周波数fよりも高い周波数で電波伝搬特性H(f)を推定した周波数のうち、最も低い周波数を示す。また、fは、周波数fよりも低い周波数で電波伝搬特性H(f)を推定した周波数のうち、最も高い周波数を示す。
Figure 2022136480000009
その後、伝搬推定部222は、推定した電波伝搬特性H(f)を位相補償部225に出力する。
変調部223は、端末10に送信するデータd(k)を一般的な手法(例えば、M値QAM)で変調することで、時間領域のデータx(n)を生成するものである。そして、変調部223は、時間領域のデータx(n)をFFT部224に出力する。
FFT部224は、一般的な時間-周波数変換処理により、変調部223から入力された時間領域のデータx(n)を周波数領域のデータX(f)に変換するものである。例えば、時間-周波数変換処理としては、前記したFFTがあげられる。そして、FFT部224は、周波数領域のデータX(f)を位相補償部225に出力する。
位相補償部225は、FFT部224から入力されたデータX(f)を、電波伝搬特性H(f)の推定値H^(f)が示す電波伝搬路における位相回転で補償するものである。具体的には、位相補償部225は、補償前のデータX(f)と、伝搬推定部222から入力された電波伝搬特性H(f)の推定値H^(f)の位相p^(f)とを前記した式(3)に代入することで、補償後のデータX´D,i(f)を算出する。すなわち、位相補償部225は、式(3)を用いて、電波伝搬で加わる位相回転を予め戻しておくことでデータX(f)を補償する。そして、位相補償部225は、補償後のデータX´D,i(f)をIFFT部226に出力する。
IFFT部226は、一般的な時間-周波数逆変換処理により、位相補償部225から入力された周波数領域のデータX´D,i(f)を時間領域のデータx´D,i(n)に変換するものである。例えば、時間-周波数逆変換処理としては、逆高速フーリエ変換(IFFT:Inverse Fast Fourier Transform)があげられる。そして、IFFT部226は、時間領域のデータx´D,i(n)を遅延部227に出力する。
遅延部227は、遅延計測部220から入力された遅延時間Δに応じて、IFFT部226から入力されたデータx´D,i(n)を遅延させるものである。例えば、遅延部227は、予め設定した基準時間Δから遅延時間Δだけデータx´D,i(n)を遅延させ、遅延後のデータx´D,i(n-δ)を周波数変換部11に出力する。なお、時間δ=Δ-Δが成立する。
図8に示すように、振幅合成受信では、端末10が各基地局20からの各データx´D,i(n)を加算するため、各データx´D,i(n)の受信タイミングがずれると、受信電力の損失が生じる。そこで、遅延部227は、図9に示すように、各データx´D,i(n)の受信タイミングが一致するように時間δ(δ,δ,…,δ)だけ遅延させることで、受信電力の損失を抑制する。これにより、基地局20は、離散的なデータ列を送信する場合においても、位相同期をデータ信号全体に渡って行うことが可能となる。
図5に戻り、基地局20の構成の説明を続ける。
制御部23は、BBU22の各種制御を行うものである。具合的には、制御部23は、マスタ基地局と基地局20との時刻差の閾値処理、及び、トレーニング信号の受信電力の閾値処理によって、協調無線に参加するか否かを判定する。そして、制御部13は、その判定結果に基づいて、BBU12によるデータ送信を制御する。
なお、制御部13の詳細は、後記する。
<端末と基地局との協調無線通信>
図10~図12を参照し、端末10と基地局20との協調無線通信について説明する。
なお、図10~図12では、「同期」がワイワイによる同期、「T」がトレーニング信号、「D」がデータを表す。
図10では、ワイワイの周波数fWi-Wiと協調無線通信の周波数fcomとが異なることとする。この場合、協調無線通信システム1では、ワイワイによる同期の終了後、端末10が上り回線で各基地局20にトレーニング信号を送信し、各基地局20が電波伝搬特性を測定する。その後、協調無線通信システム1では、各基地局20が下り回線でデータを端末10に送信する。
図11では、ワイワイの周波数fWi-Wiと協調無線通信の周波数fcomとが同一であり、時分割多重を行うこととする。この場合、協調無線通信システム1では、ワイワイによる同期の終了後、端末10が各基地局20にトレーニング信号を送信し、各基地局20が電波伝搬特性を測定する。その後、協調無線通信システム1では、各基地局20がデータを端末10に送信する。
図12では、ワイワイの周波数fWi-Wiと協調無線通信の周波数fcomとが同一であり、周波数分割多重及び時分割多重を行うこととする。この場合、協調無線通信システム1では、ワイワイによる同期と同時に、各基地局20がデータを端末10に送信する。その後、協調無線通信システム1では、端末10が各基地局20にトレーニング信号を送信し、各基地局20が電波伝搬特性を測定する。
なお、端末10と基地局20との協調無線通信は、図10~図12の例に限定されない。
[協調無線通信システムの動作]
図13を参照し、協調無線通信システム1の動作について説明する。
ステップS1において、各基地局20は、マスタ基地局を基準として、ワイワイにより同期を確立する。ここで、端末10がモジュール40を備える場合、端末10もワイワイにより同期を確立してもよい。
ステップS2において、端末10は、トレーニング信号を各基地局20に送信する。
ステップS3において、各基地局20は、制御部23によって、ワイワイによる同期が確立できているか否かを判定する。具体的には、制御部23は、マスタ基地局と各基地局20との時刻差が予め設定された閾値未満であるか否かを判定する。なお、マスタ基地局では、ステップS3の処理を行わずともよい。
時刻差が閾値以上の場合(ステップS3でNo)、制御部23は、ワイワイによる同期が確立できていないと判断し、ステップS6の処理に進む。
時刻差が閾値未満の場合(ステップS3でYes)、制御部23は、ワイワイによる同期が確立できていると判断し、ステップS4の処理に進む。
ステップS4において、各基地局20は、制御部23によって、電波伝搬特性の推定が成功したか否かを判定する。具体的には、制御部23は、トレーニング信号の受信電力が予め設定された閾値以上であるか否かを判定する。
トレーニング信号の受信電力が閾値未満の場合(ステップS4でNo)、制御部23は、電波伝搬特性の推定が成功していないと判定し、ステップS6の処理に進む。
トレーニング信号の受信電力が閾値以上の場合(ステップS4でYes)、制御部23は、電波伝搬特性の推定が成功したと判定し、ステップS5の処理に進む。
ステップS5において、各基地局20は、周波数変換部21によって、協調無線通信でデータを端末10に送信し、処理を終了する。
ステップS6において、各基地局20は、協調無線通信に参加しないので、データを端末10に送信せずに、処理を終了する。
[作用・効果]
以上のように、第1実施形態に係る協調無線通信システム1は、端末10と基地局20との間の電波伝搬特性を推定し、電波伝搬路における位相変動補償を行うことができる。これにより、協調無線通信システム1では、光ファイバ等のケーブル敷設が不要となり、その工事や保守に要するコストを抑制できる。例えば、協調無線通信システム1は、地面付近で移動するロボットの遠隔制御のように、電波伝搬特性が変化しやすい環境においても、安定した協調無線通信を提供できる。
(第2実施形態)
[システムの全体構成]
図14及び図15を参照し、第1実施形態に係る協調無線通信システム1Bの全体構成について、第1実施形態と異なる点を説明する。
協調無線通信システム1Bでは、基地局50が端末70にトレーニング信号を送信し、端末70が基地局50にデータを送信する点が、第1実施形態と異なる。本実施形態では、基地局50が「受信装置」であり、端末70が「協調無線装置」であることとする。
図14に示すように、協調無線通信システム1Bは、基地局50と、モジュール60と、複数の端末70(70~70)と、複数のモジュール80(80~80)と、を備える(但し、iは2以上の自然数)。
ここで、協調無線通信システム1Bでは、基地局50及び端末70~70がワイワイで同期することとする。また、協調無線通信システム1Bでは、ワイワイで使用する回線αの周波数fWi-Wiと、協調無線通信で使用する回線βの周波数fcomとが異なる(fWi-Wi≠fcom)。これにより、フレーム同期やPLLによる周波数引き込みなど、協調無線通信で周波数及び時刻(クロック)を同期するために必要なプリアンブル信号区間を短縮できる。
基地局50は、各端末70からデータを受信するものである。また、基地局50は、基地局50と各端末70との間の電波伝搬特性を推定するためのトレーニング信号を各端末70に送信する。
モジュール60は、基地局50に対応するように備えられ、ワイワイにより搬送波の周波数及び時刻(クロック)の同期を確立するものである。なお、ワイワイによる搬送波の周波数及び時刻(クロック)の同期は、第1実施形態と同様のため、これ以上の説明を省略する。
端末70は、ワイワイを用いて、搬送波の周波数及び時刻(クロック)の同期が確立されていることを前提として、電波伝搬路における位相変動補償を行って協調無線通信するものである。ここで、端末70は、モジュール80によって、ワイワイによる同期が確立される。また、端末70は、基地局50から受信したトレーニング信号を用いて、電波伝搬路における位相変動補償を行い、データを基地局50に送信する。このとき、各端末70のうちの1台(例えば、端末70)がマスタ端末として予め選択される。そして、このマスタ端末に格納されてるデータ又は協調無線通信時に使用することを予め決定されたデータを各端末70が基地局50に送信する。
なお、各端末70は、同一の構成であることとし、その詳細を後記する。
モジュール80は、端末70毎に備えられており、ワイワイにより搬送波の時刻及び周波数の同期を確立するものである。ここで、基地局50が備えるモジュール60をマスタモジュールとし、端末70が備えるモジュール80をスレーブモジュールとする。なお、ワイワイによる搬送波の周波数及び時刻(クロック)の同期は、第1実施形態と同様のため、これ以上の説明を省略する。
図14では、基地局50及びモジュール60を別々に図示したが、基地局50がモジュール60を内蔵してもよい。また、端末70及びモジュール80を別々に図示したが、端末70がモジュール80を内蔵してもよい。
協調無線通信システム1Bの全体構成は、図14の例に限定されない。
図15に示すように、協調無線通信システム1Bでは、ワイワイで使用する回線αの周波数fWi-Wiと協調無線通信で使用する回線βの周波数fcomとが同一であってもよい(fWi-Wi=fcom)。つまり、ワイワイの周波数チャンネルと、協調無線通信の周波数チャンネルとを共用化する。この場合、トレーニング信号やデータは、時分割又は周波数分割により多重化する。なお、図15の協調無線通信システム1Bでは、基地局50及び端末70~70がワイワイで同期する。
[基地局の構成]
図16を参照し、基地局50の構成について説明する。なお、図16では、図面を見やすくするため、モジュール60,80の図示を省略した。
図16に示すように、基地局50は、周波数変換部51と、BBU52とを備える。
周波数変換部51は、各端末70との間の通信で使用するベースバンド信号を搬送周波数帯に変換(送信時)、又は、その逆変換(受信時)を行うものであり、例えば、発振器51aと、ミキサ部51bとを備える。
BBU52は、ベースバンド信号を処理するものであり、トレーニング信号生成部520と、復調部521とを備える。
なお、基地局50の各手段は、図5の端末10と同様の同様のため、これ以上の説明を省略する。
[端末の構成]
図16を参照し、端末70の構成について説明する。
図16に示すように、端末70は、周波数変換部71と、BBU72と、制御部73とを備える。
周波数変換部71は、基地局50との間の通信で使用するベースバンド信号を搬送周波数帯に変換(送信時)、又は、その逆変換(受信時)を行うものであり、例えば、発振器71aと、ミキサ部71bとを備える。
BBU72は、ベースバンド信号を処理するものである。例えば、BBU72は、遅延計測部720と、FFT部721と、伝搬推定部722と、変調部723と、FFT部724と、位相補償部725と、IFFT部726と、遅延部727とを備える。
なお、端末70の各手段は、図5の基地局20と同様の同様のため、これ以上の説明を省略する。
[協調無線通信システムの動作]
図17を参照し、協調無線通信システム1Bの動作について説明する。
ステップS10において、各端末70は、マスタモジュール(基地局50が備えるモジュール60)を基準として、ワイワイにより同期を確立する。
ステップS11において、基地局50は、トレーニング信号を各端末70に送信する。
ステップS12において、各端末70は、制御部73によって、ワイワイによる同期が確立できているか否かを判定する。具体的には、制御部73は、マスタ端末と各端末70との時刻差が予め設定された閾値未満であるか否かを判定する。なお、マスタ端末では、ステップS12の処理を行わずともよい。
時刻差が閾値以上の場合(ステップS12でNo)、制御部73は、ワイワイによる同期が確立できていないと判断し、ステップS15の処理に進む。
時刻差が閾値未満の場合(ステップS12でYes)、制御部73は、ワイワイによる同期が確立できていると判断し、ステップS13の処理に進む。
ステップS13において、各端末70は、制御部73によって、電波伝搬特性の推定が成功したか否かを判定する。具体的には、制御部73は、トレーニング信号の受信電力が予め設定された閾値以上であるか否かを判定する。
トレーニング信号の受信電力が閾値未満の場合(ステップS13でNo)、制御部73は、電波伝搬特性の推定が成功していないと判定し、ステップS15の処理に進む。
トレーニング信号の受信電力が閾値以上の場合(ステップS13でYes)、制御部73は、電波伝搬特性の推定が成功したと判定し、ステップS14の処理に進む。
ステップS14において、各端末70は、周波数変換部71によって、協調無線通信でデータを基地局50に送信し、処理を終了する。
ステップS15において、各端末70は、協調無線通信に参加しないので、データを基地局50に送信せずに、処理を終了する。
[作用・効果]
以上のように、第2実施形態に係る協調無線通信システム1Bは、基地局50と端末70との間の電波伝搬特性を推定し、電波伝搬路における位相変動補償を行うことができる。これにより、協調無線通信システム1Bでは、光ファイバ等のケーブル敷設が不要となり、その工事や保守に要するコストを抑制できる。例えば、協調無線通信システム1Bは、地面付近で移動するロボットの遠隔制御のように、電波伝搬特性が変化しやすい環境においても、安定した協調無線通信を提供できる。
以上、本発明の各実施形態を詳述してきたが、本発明は前記した各実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
前記した各実施形態では、協調無線通信を行うこととして説明したが、本発明は、これに限定されない。例えば、本発明は、無線通信だけでなく、無線電力伝送にも適用することができる。この場合、本発明は、受信信号電力を大幅に向上させることから、高効率な無線電力伝送手法となり、従来にはないバッテリーレス無線端末の実現にもつながる。
前記した各実施形態では、協調無線装置を独立したハードウェアとして説明したが、本発明は、これに限定されない。例えば、協調無線装置は、コンピュータが備えるCPU、メモリ、ハードディスク等のハードウェア資源を、前記した各手段として協調動作させる3次元モデル生成プログラムで実現することもできる。このプログラムは、通信回線を介して配布してもよく、CD-ROMやフラッシュメモリ等の記録媒体に書き込んで配布してもよい。
図18を参照し、実施例として、本発明に係る協調無線通信システムの受信信号電力をシミュレーションした結果について説明する。
3台の基地局で構成される協調無線通信システムについて、計算機シミュレーションによる評価を行った。電波伝搬モデルは、自由空間モデルとした。ワイワイ同期における同期ずれ(ジッタ)は、実測値を用いた。巡回拡張Zadoff-Chu系列のトレーニング信号、及び、図10の時分割多重によるプロトコルを用いた。協調無線通信の周波数fcomは、2GHzとした。この条件において、基地局から50mの等距離にある端末の受信信号電力を評価した。
図18に示すように、従来の電力合成時における平均値は、-15.2dBmであった。これに対して、本発明に係る協調無線通信システムでは、受信信号電力の平均値を-10.6dBmに改善できた。両方の差は4.6dB(=2.88)であり、理想的な振幅合成時の差が4.8dB(=3.00)であることから、本発明に係る協調無線通信システムでは理想的な特性が得られることがわかった。
1,1B 協調無線通信システム
10 端末(受信装置)
11 周波数変換部
11a 発振器
11b ミキサ部
12 BBU(ベースバンド信号処理装置)
120 トレーニング信号生成部
121 復調部
20(20~20) 基地局(協調無線装置)
21 周波数変換部(送信部)
21a 発振器
21b ミキサ部
22 BBU(ベースバンド信号処理装置)
220 遅延計測部
221 FFT部
222 伝搬推定部
223 変調部
224 FFT部
225 位相補償部
226 IFFT部
227 遅延部
23 制御部
30(30~30) モジュール
40 モジュール
50 基地局(受信装置)
51 周波数変換部
52 BBU
51a 発振器
51b ミキサ部
520 トレーニング信号生成部
521 復調部
60 モジュール
70(70~70) 端末(協調無線装置)
71 周波数変換部(送信部)
71a 発振器
71b ミキサ部
72 BBU
720 遅延計測部
721 FFT部
722 伝搬推定部
723 変調部
724 FFT部
725 位相補償部
726 IFFT部
727 遅延部
73 制御部
80(80~80) モジュール

Claims (6)

  1. 無線双方向時刻同期技術を用いて、他の協調無線装置との間で搬送波の周波数及び時刻の同期が確立されている協調無線装置であって、
    受信装置から受信したトレーニング信号に基づいて、前記受信装置と前記協調無線装置との間の電波伝搬特性を推定する伝搬推定部と、
    前記受信装置に送信するデータを、前記電波伝搬特性が示す前記搬送波の位相回転で補償する位相補償部と、
    前記位相補償部が補償したデータを前記受信装置に送信する送信部と、
    を備えることを特徴とする協調無線装置。
  2. 前記トレーニング信号により遅延時間を計測する遅延計測部と、
    前記遅延計測部が計測した遅延時間に応じて、前記位相補償部が補償したデータを遅延させる遅延部と、をさらに備え、
    前記送信部は、前記遅延部が遅延させたデータを前記受信装置に送信することを特徴とする請求項1に記載の協調無線装置。
  3. 前記他の協調無線装置の中から予め選択した1台のマスタ協調無線装置と当該協調無線装置との時刻差の閾値処理、及び、前記トレーニング信号の受信電力の閾値処理によって、協調無線に参加するか否かを判定する制御部、をさらに備え、
    前記送信部は、前記制御部が前記協調無線に参加すると判定した場合、前記データを前記受信装置に送信することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の協調無線装置。
  4. 前記協調無線装置は、基地局又は端末の何れか一方であり、
    前記伝搬推定部は、前記基地局又は前記端末の残り他方から前記トレーニング信号を受信し、
    前記送信部は、前記残り他方に前記データを送信することを特徴とする請求項1から請求項3の何れか一項に記載の協調無線装置。
  5. 前記伝搬推定部は、前記電波伝搬特性の影響を受けていない基準トレーニング信号を予め設定し、前記電波伝搬特性の影響を受けた前記トレーニング信号と前記基準トレーニング信号との比に基づいて、前記電波伝搬特性を推定することを特徴とする請求項1から請求項4の何れか一項に記載の協調無線装置。
  6. コンピュータを、請求項1から請求項5の何れか一項に記載の協調無線装置として機能させるためのプログラム。
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