JP6194049B1 - 光電子集積回路用の光学系 - Google Patents

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Abstract

【課題】機械的な可動部を使用することなく、光トリガパルスの遅延量を調整する。【解決手段】光学系は、1:N光スプリッタ102と、N個の光トリガパルスの強度を個別に調整可能な光強度変調部103と、N個の光トリガパルスの周波数をそれぞれの強度に応じたシフト量だけ個別にシフトさせる周波数シフト部104と、N個の光トリガパルスにそれぞれの周波数に応じた量だけ個別に光遅延を与える分散媒質部105と、ユニットインターバルずつ順次増大する光遅延量を有し、分散媒質部105のN個の出力端に1本ずつ接続されるN本の固定光遅延線106−1〜106−Nと、N本の光ファイバ芯線109−1〜109−Nを束ねて配置し、光電子集積回路108上の対応する光トリガ型トランジスタ回路に光トリガパルスを照射するNチャンネル光ファイバ結合系107とを備える。【選択図】 図1

Description

本発明は、光トリガパルスによって動作する光トリガ型の光電子集積回路、より詳しくは動作時のユニットインターバルが光トリガパルスの時間間隔に依存する光電子集積回路に対して、光電子集積回路上の各光トリガ型トランジスタ回路に時間をずらして光トリガパルスを照射する光学系に関するものである。
近年、インターネットを中心とするパケットベースのネットワークの隆盛により、光通信の大容量化と柔軟性・拡張性の向上が求められている。また、グローバルなIPネットワークとは別にデータセンター内ネットワークに関しても、低消費電力で大容量なパケットスイッチネットワークの実現が求められている。このため、帯域利用効率、柔軟性および拡張性の面に優れる、光パケットを用いたネットワーク(光パケットスイッチネットワーク)の実現が必要とされている。
このような光パケットスイッチネットワークの実現のためには、非同期任意長のバースト光パケット信号の生成が不可欠である。そのためには、光パケットスイッチネットワークのノードである光パケットルータ内のランダムアクセスメモリ(RAM)から出力される低速な(<1Gbps)パラレル信号を光ファイバで用いられる高速な(>10Gbps)シリアル信号に変換するという動作をバースト信号に対して行わなければならない。一般的なパラレルシリアル変換回路では、内部で用いられるクロック再生のためにこのようなバースト信号に対応することが困難であるとともに、多くの場合、パラレルシリアル変換回路自体が大規模なものとなるため大きな消費電力が必要になるという問題がある。
これらの問題を解決するため、充放電型MSM−PD(Metal-Semiconductor-Metal Photo Detector)(例えば、非特許文献1参照)を利用した光トリガ型サンプリング回路が提案されている(例えば、特許文献1、非特許文献2参照)。さらに、この光トリガ型サンプリング回路を発展させ、差動トリガを用いて光パワー変動耐性を高めることを実現した光トリガ型サンプリングを応用したOCTA(Optically Clocked Transistor Array:光クロックトランジスタアレイ)技術をベースとしたパラレルシリアル変換回路(例えば、特許文献2、非特許文献3参照)も提案されている。この差動トリガ方式パラレルシリアル変換回路の回路図を図3に示す。
図3に示した差動トリガ方式パラレルシリアル変換回路では、光電変換器としてMSM−PD401−1,402−1を用い、またトランジスタとしてHEMT(High Electron Mobility Transistor)401−3,401−4,402−3,402−4を用いている。
基本的な原理としては、第1チャンネルブロック401では、MSM−PD401−1で生成されるパルスが有する急峻な立ち上がりを利用して、第1チャンネル信号入力端子401−5から入力されるパラレル信号を矩形に切り出し、1ビット分のシリアル信号を生成した上で、このシリアル信号を信号出力ライン411に出力することで、第1チャンネル分のパラレルシリアル変換を実現している。
このような動作が1ユニットインターバル(ただし、シリアル信号出力のユニットインターバル。以降「ユニットインターバル」という表現は全てシリアル信号出力のデータレートを基準とする)ずつ時間的にずれて第2チャンネルブロック402、第3チャンネルブロック403と続いていき、第Nチャンネルブロック40Nまで同様の動作が行われ、最終的にまた第1チャンネルブロック401に動作が続いていくというループの動作で、連続的なパラレルシリアル変換動作が実現する。
以下、パラレルシリアル変換のより具体的な過程について第1チャンネルブロック401を中心に述べる。まず、差動トリガ方式パラレルシリアル変換回路では、電位VNH,VMSMが正にバイアスされ、電位VNLが負にバイアスされている。したがって、MSM−PD401−1の一方の電極Aには抵抗401−8を介して正の電位が印加され、MSM−PD401−1の他方の電極BおよびHEMT401−3のゲートには抵抗401−9,401−10により負の電位が印加され、HEMT401−4のゲートには抵抗402−7により正の電位が印加されるので、光トリガパルスがない状態ではHEMT401−3はオフ状態、HEMT401−4はオン状態となっている。
ここで、MSM−PD401−1に光トリガパルス401−6が照射されると、MSM−PD401−1の一方の電極Aには負のパルスが発生し、他方の電極Bには正のパルスが発生する。HEMT401−3はオフ状態にあるが、このMSM−PD401−1の電極Bで生成される正のパルスによりHEMT401−3はオンとなる。HEMT401−4はオン状態のままである。したがって、HEMT401−3とHEMT401−4の両方がオンとなるため、第1チャンネル信号入力端子401−5の信号が信号出力ライン411に流れ始める。
光トリガパルス401−6の1ユニットインターバル後に、光トリガパルス402−6を第2チャンネルブロック402のMSM−PD402−1に照射する。これにより、MSM−PD401−1と同様、MSM−PD402−1の一方の電極Aには負のパルスが発生し、他方の電極Bには正のパルスが発生する。MSM−PD402−1の電極Aから生成された負のパルスはキャパシタ402−2を通ってレベル変換されるとともに、HEMT401−4をオフにする。このように1ユニットインターバルだけずれた光トリガパルス402−6の照射により、光トリガパルス401−6の照射から光トリガパルス402−6の照射までの1ユニットインターバルの間だけ、第1チャンネル信号入力端子401−5の信号を信号出力ライン411に切り出して出力することができる。
この光トリガパルス照射は次の第3チャンネルブロック403で1ユニットインターバルの時間分ずれて同じように起こり、1ユニットインターバルの間だけ、第2チャンネル信号入力端子402−5の信号が信号出力ライン411に出力される。このような動作が繰り返されて、各チャンネル信号入力端子の信号が1ユニットインターバルごとに切り出され、パラレルシリアル変換が実現される。
図3に示した差動トリガ方式パラレルシリアル変換回路を差動入力型にした構成を図4に示す。第1チャンネルブロック501は、MSM−PD501−1と、キャパシタ501−2と、HEMT501−3,501−4,501−11と、抵抗501−7〜501−10,501−12〜501−14とを備えている。第2チャンネルブロック502は、MSM−PD502−1と、キャパシタ502−2と、HEMT502−3,502−4,502−11と、抵抗502−7〜502−10,502−12〜502−14とを備えている。他のチャンネルブロックについても同様である。
図4に示した構成では、HEMT501−11と抵抗501−12〜501−14とからなる回路が第1チャンネル差動信号入力端子501−5に入力される信号を単相信号に変換してHEMT501−4に入力する。同様に、HEMT502−11と抵抗502−12〜502−14とからなる回路が第2チャンネル差動信号入力端子502−5に入力される信号を単相信号に変換してHEMT502−4に入力する。その他の構成の動作は図3に示した差動トリガ方式パラレルシリアル変換回路と同様である。
図3、図4に示した差動トリガ方式パラレルシリアル変換回路では、上記のとおり1ユニットインターバルだけずれた光トリガパルスの照射を第1チャンネルブロック、第2チャンネルブロック、第3チャンネルブロック、・・・・、第Nチャンネルブロックに対して順番に行い、第Nチャンネルブロックに光トリガパルスが与えられた後、1ユニットインターバル後に光トリガパルスが再び第1チャンネルブロックに与えられる、というループの動作が行われる。
第1チャンネルブロックから第Nチャンネルブロックまで順々に時間をずらして光トリガパルスを照射するためには、図5で図示されるような光学系が必要であった。図5では、OEIC(Opto-Electronic Integrated Circuit:光電子集積回路)306上に16個のチャンネルブロック401,402,403,・・・・,4016(N=16)が集積されている例を示している。光学系は、光トリガパルス301を16分岐させる1:16光スプリッタ302と、微調整用の可変光遅延線303−1〜303−16と、0ユニットインターバルから15ユニットインターバルまでの1ユニットインターバルずつずれた光遅延量を有する固定光遅延線304−1〜304−16と、各固定光遅延線304−1〜304−16を伝搬する光トリガパルスをOEIC306上の各チャンネルブロック401〜4016のMSM−PDに照射する16チャンネルファイバアレイ305とから構成される。図5の307−1〜307−16は光ファイバ芯線である。
特開2004−88660号公報 特開2012−004617号公報
高畑清人、他4名、「スリー・ポイント・スリー・ピコセカンズ・エレクトリカル・パルス・ジェネレイション・フロム・ア・ディスチャージ・ベイスド・メタル・セミコンダクター・メタル・フォトディテクター(3.3 ps electrical pulse generation from a discharge-based metal-semiconductor-metal photodetector)」、エレクトロニクス・レターズ(Electronics Letters)、アイトリプルイー(IEEE)、2005年1月、第41巻、第1号、pp.38−40 リョウヘイ・ウラタ(R.Urata)、他4名、「アン・オプティカリィ・クロックト・トランジスター・アレイ・フォー・ハイスピード・アシンクロニャス・ラベル・スワッピング・フォーティギガビットパーセンコンズ・アンド・ビヨンド(An Optically Clocked Transistor Array for High-Speed Asynchronous Label Swapping: 40 Gb/s and Beyond)」、ジャーナル・オブ・ライトウェーブ・テクノロジー(JOURNAL OF LIGHTWAVE TECHNOLOGY)、アイトリプルイー(IEEE)、2008年3月、第26巻、第6号、pp.692−703 石川裕士、他5名、「ア・ノーベル・オプティカリィ・クロックト・トランジスター・アレイ・ユージング・ディファレンシャル・オペレイション・フォー・パラレル・トゥ・シリアル・コンバージョン(A novel optically clocked transistor array using differential operation, for parallel-to-serial conversion)」、イーシーオーシー2010(ECOC 2010)
光トリガ型のOEICは、動作時のユニットインターバルが光トリガパルスの時間間隔に依存している。そのため、他の機器から信号を受け取る動作をするOEICなどの場合には、受信信号のビットレートに合わせて光トリガパルスの時間間隔を微調整する必要が生じる場合がある。そのような場合、図5で図示したように、光トリガパルスにユニットインターバルごとの遅延を与える固定光遅延線304−1〜304−16とは別に、微調整用の可変光遅延線303−1〜303−16を使用することがあった。しかしながら、可変光遅延線は一般的に機械的な可動部を必要とし、信頼性の面で問題があった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、機械的な可動部を使用することなく、光トリガパルスの遅延量を調整することが可能な光電子集積回路用の光学系を提供することを目的とする。
本発明は、Nチャンネル(Nは2以上の整数)の光トリガ型トランジスタ回路が配置された光電子集積回路に対して、各光トリガ型トランジスタ回路の受光素子に光トリガパルスを所定のユニットインターバルずつ時間をずらして照射する光電子集積回路用の光学系であって、光トリガパルスをN分岐させる1:N光スプリッタと、前記1:N光スプリッタによってN分岐された光トリガパルスの各々の強度を、これら光トリガパルスの各々に任意の遅延量を与えるために個別に調整可能な光強度変調部と、前記光強度変調部によって強度が調整されたN個の光トリガパルスの各々の周波数を、それぞれの強度に応じたシフト量だけ個別にシフトさせる周波数シフト部と、前記周波数シフト部によって周波数シフトされたN個の光トリガパルスの各々に、それぞれの周波数に応じた量だけ個別に光遅延を与える分散媒質部と、前記ユニットインターバルずつ順次増大する光遅延量を有し、前記分散媒質部のN個の出力端に1本ずつ接続されるN本の固定光遅延線と、前記N本の固定光遅延線の出力端に1本ずつ接続されるN本の光ファイバ芯線を束ねて配置し、これら光ファイバ芯線の出力端から前記光電子集積回路上の対応する光トリガ型トランジスタ回路に光トリガパルスを照射するNチャンネル光ファイバ結合系とを備えることを特徴とするものである。
また、本発明の光電子集積回路用の光学系の1構成例において、前記分散媒質部は、前記ユニットインターバルよりも小さい量の光遅延をN個の光トリガパルスの各々に与えることを特徴とするものである。
また、本発明の光電子集積回路用の光学系の1構成例は、前記N本の固定光遅延線と前記Nチャンネル光ファイバ結合系とを石英系導波路で一体的に形成することを特徴とするものである。
また、本発明の光電子集積回路用の光学系の1構成例において、前記周波数シフト部は、チャンネル毎に設けられたN本の非線形効果光ファイバからなることを特徴とするものである。
また、本発明の光電子集積回路用の光学系の1構成例において、前記分散媒質部は、前記周波数シフト部によって周波数シフトされたN個の光トリガパルスの各々を、その周波数に応じて分波するN個の第1のアレイ導波路型回折格子と、各第1のアレイ導波路型回折格子の分波先の出力端に接続され、分波先毎に異なる光遅延量を有する複数個の固定光遅延線と、この固定光遅延線の出力光をチャンネル毎に合波するN個の第2のアレイ導波路型回折格子とから構成されることを特徴とするものである。
本発明によれば、光電子集積回路用の光学系に、光強度変調部と周波数シフト部と分散媒質部とを設けることにより、任意の遅延量をN個の光トリガパルスに個別に与えることが可能となる。そして、本発明では、光学系から機械的な可動部を排することで、信頼性を向上させることができる。
また、本発明では、分散媒質部において、ユニットインターバルよりも小さい量の光遅延をN個の光トリガパルスの各々に与えるようにすることにより、光学系のサイズを縮小することが可能となる。
また、本発明では、N本の固定光遅延線とNチャンネル光ファイバ結合系とを石英系導波路で一体的に形成することにより、光学系のサイズを縮小することが可能となる。
本発明の光学系の構成を示す模式図である。 本発明の実施の形態に係る光学系の構成を示す模式図である。 従来の差動トリガ方式パラレルシリアル変換回路の構成を示す回路図である。 従来の差動入力型の差動トリガ方式パラレルシリアル変換回路の構成を示す回路図である。 従来の光学系の構成を示す模式図である。
[発明の原理]
図1は本発明の光学系の構成を示す模式図である。本発明の光学系は、光トリガパルス101をN分岐(Nは2以上の整数)させる1:N光スプリッタ102と、光強度変調部103と、周波数シフト部104と、分散媒質部105と、N本の固定光遅延線106−1〜106−Nと、Nチャンネル光ファイバ結合系107とから構成される。
光トリガパルス101は、1:N光スプリッタ102の一個の入力端に入力され、1:N光スプリッタ102でN分岐される。N分岐された光トリガパルスは、それぞれ1:N光スプリッタ102のN個の出力端から出力される。1:N光スプリッタ102のN個の出力端には、光強度変調部103が接続されている。
光強度変調部103は、1:N光スプリッタ102によってN分岐された光トリガパルスの各々の強度を個別に調整することが可能である。
周波数シフト部104は、光強度変調部103によって強度が調整されたN個の光トリガパルスの各々の周波数(波長)を、それぞれの光強度に応じたシフト量だけ個別にシフトさせる。
分散媒質部105は、周波数シフト部104によって周波数シフトされたN個の光トリガパルスの各々に、それぞれの周波数に応じた量だけ個別に光遅延を与える。分散媒質部105のN個の出力端には、固定光遅延線106−1〜106−Nが接続されている。
固定光遅延線106−1〜106−Nは、固定光遅延線106−1の光遅延量を基準(0ユニットインターバル)としたとき、固定光遅延線106−2の光遅延量が固定光遅延線106−1から見て1ユニットインターバル増大し、固定光遅延線106−3の光遅延量が固定光遅延線106−1から見て2ユニットインターバル増大し、最後の固定光遅延線106−Nの光遅延量が固定光遅延線106−1から見て(N−1)ユニットインターバル増大するというように、1ユニットインターバルずつ順次増大する光遅延量を有している。
Nチャンネル光ファイバ結合系107は、N本の光ファイバ芯線109−1〜109−Nを束ねて1列に配置したものである。このNチャンネル光ファイバ結合系107のN本の光ファイバ芯線109−1〜109−Nの入力端に固定光遅延線106−1〜106−Nの出力端が接続される。
本発明の光学系が光トリガパルスを照射する相手となるOEIC108上には、Nチャンネルの光トリガ型トランジスタ回路が集積されている。光トリガ型トランジスタ回路の例としては、図3、図4で説明したチャンネルブロック401〜40N,501〜50Nがある。これらチャンネルブロックは、全体として差動トリガ方式パラレルシリアル変換回路を構成する。
Nチャンネル光ファイバ結合系107から出射したN個の光トリガパルスは、それぞれ対応するチャンネルブロックの受光素子(図3、図4の例ではMSM−PD)に照射される。
本発明では、周波数シフト部104におけるN個の光トリガパルスの周波数シフト量が、それぞれの光トリガパルスの強度によって決まり、分散媒質部105においてそれぞれの周波数に応じた遅延量がN個の光トリガパルスに与えられるので、光強度変調部103によってN個の光トリガパルスの強度を個別に調整することにより、任意の遅延量をN個の光トリガパルスに個別に与えることが可能となる。そして、本発明では、OEIC用の光学系から機械的な可動部を排することで、信頼性を向上させることができる。
[実施の形態]
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図2は本発明の実施の形態に係る光学系の構成を示す模式図である。本実施の形態の光学系は、1:16光スプリッタ202と、光強度変調部203と、周波数シフト部204と、分散媒質部205と、16本の固定光遅延線206−1〜206−16と、16チャンネル光ファイバ結合系207とから構成される。本実施の形態は、図1に示したOEICと光学系の構成においてN=16の場合を示している。
図1と同様に、OEIC208上には、16チャンネルの光トリガ型トランジスタ回路が集積されている。光トリガ型トランジスタ回路の例としては、図3、図4で説明したチャンネルブロック401〜40N,501〜50Nがある。OEIC208に搭載された各チャンネルブロック401〜4016(または501〜5016)には、光トリガパルス201を1ユニットインターバルずつ時間的にずらして照射する必要があり、個々のチャンネルブロックに対しては16ユニットインターバル周期で光トリガパルス201を照射する必要がある。したがって、第16チャンネルブロックに光トリガパルス201が照射されてから1ユニットインターバル後には第1チャンネルブロックに光トリガパルス201が照射される構成となっている。
このように第1チャンネルブロックから第16チャンネルブロックまで順々に時間をずらして光トリガパルス201を照射するためには、図1の固定光遅延線106−1〜106−Nと同様に、1ユニットインターバルずつ順次増大する光遅延量を有する16本の固定光遅延線206−1〜206−16を設けるようにすればよい。固定光遅延線206−1〜206−16は、それぞれの光遅延量に応じて光路長が設定されている。
本実施の形態では、10分の1ユニットインターバルオーダー程度の遅延量の調整を、この固定光遅延線206−1〜206−16の前段階の部分にて、物理的な可動部位を必要とすることなく実現する。
図1と同様に、光トリガパルス201は、1:16光スプリッタ202により16分岐される。1:16光スプリッタ202の16個の出力端には、光強度変調部203が接続されている。
光強度変調部203は、1:16光スプリッタ202によって16分岐された光トリガパルスを入力とする16個のエルビウムドープファイバ光増幅器(Erbium-Doped Fiber Amplifier:EDFA)209−1〜209−16と、EDFA209−1〜209−16の出力光を入力とする波長フィルタ210−1〜210−16とから構成される。
EDFA209−1〜209−16は、例えば各EDFA209−1〜209−16に入力される励起光の強度を個別に調整することにより信号光(光トリガパルス)の利得の制御が可能であり、1:16光スプリッタ202から入力される16個の光トリガパルスの各々の強度を個別に調整することが可能である。
EDFA209−1〜209−16の出力光には、広いスペクトル幅を持つ自然放出増幅光が含まれる。そこで、このようなノイズ光を排除するため、EDFA209−1〜209−16の各出力に狭帯域の波長フィルタ210−1〜210−16を設け、所定の周波数の光トリガパルスのみが波長フィルタ210−1〜210−16を透過するようにしている。
次に、周波数シフト部204は、光強度変調部203によって強度が調整された16個の光トリガパルスの各々の周波数を個別にシフトさせる16本の非線形効果光ファイバ(Highly NonLinear Fiber:HNLF)211−1〜211−16によって構成される。各HNLF211−1〜211−16に入力される光トリガパルスは、ソリトン自己周波数シフト(Soliton Self-Frequency Shift:SSFS)と呼ばれる現象により周波数が変化する。このときの周波数シフト量は、それぞれの光トリガパルスの強度によって決まる。
分散媒質部205は、周波数シフト部204によって周波数シフトされた16個の光トリガパルスの各々を、その周波数に応じて分波する16個のアレイ導波路型回折格子(Arrayed-Waveguide Grating:AWG)212−1〜212−16と、各AWG212−1〜212−16の分波先の出力端に接続され、分波先毎に異なる光遅延量を有する複数個(本実施の形態では1チャンネルあたり4個)の固定光遅延線213−1−1〜213−16−4と、固定光遅延線213−1−1〜213−16−4の出力光をチャンネル毎に合波する16個のAWG214−1〜214−16とから構成される。
固定光遅延線213−1−1〜213−16−4は、ユニットインターバルよりも小さい量(例えば10分の1ユニットインターバルオーダー程度)ずつ順次増大または順次減少する光遅延量をチャンネル毎に有する。各チャンネルの固定光遅延線213−1−1〜213−16−4は、それぞれの光遅延量に応じて光路長が設定されている。本実施の形態では、1チャンネルあたり4個の固定光遅延線213−1−1〜213−16−4が設けられているので、AWG212−1〜212−16によって分波された各チャンネルの光トリガパルスには、それぞれ4段階の光遅延量のうちいずれかの遅延量が付与されることになる。これら光遅延量の最大値は、1ユニットインターバル未満になるように設定されている。
固定光遅延線213−1−1〜213−16−4の出力光をAWG214−1〜214−16によってチャンネル毎にまとめて合波することにより、所望の遅延量を有する光トリガパルスを得ることができる。
こうして、分散媒質部205は、全体として離散的な分散特性を持つ媒質としてふるまう役割を担っている。
AWG214−1〜214−16の出力端には、それぞれ固定光遅延線206−1〜206−16が接続されている。
図1と同様に、16チャンネル光ファイバ結合系207は、16本の光ファイバ芯線215−1〜215−16を束ねて1列に配置したものである。この光ファイバ芯線215−1〜215−16の入力端に固定光遅延線206−1〜206−16の出力端が接続される。
16チャンネル光ファイバ結合系207から出射した16個の光トリガパルスは、OEIC208上の対応するチャンネルブロックの受光素子(図3、図4の例ではMSM−PD)に照射される。
本実施の形態では、分散媒質部205における光遅延量の調整幅を1ユニットインターバル未満とすることにより、光トリガパルスの時間間隔を微調整することが可能となり、また光トリガパルスの時間間隔の調整に必要な光強度変調部203の強度変調範囲の狭域化と、周波数シフト部204に用いる非線形効果光ファイバの短縮と、分散媒質部205の規模の縮小とを実現することができるので、光学系のサイズを縮小することが可能となる。
なお、本実施の形態では、OEIC208に集積された光トリガ型トランジスタ回路が16チャンネル(16個)の例で説明したが、他のチャンネル数の構成でも本実施の形態と同じ効果が得られることは言うまでもない。
本実施の形態では、光強度変調部203の主たる強度変調素子としてEDFAを採用したが、EDFAの代わりに、SOA(Semiconductor Optical Amplifier)などの増幅素子や、VOA(Variable Optical Attenuator)などの減衰素子を用いてもよい。
本実施の形態では、周波数シフト部204のHNLFによる光トリガパルスの形状の変化について問題としなかったが、光トリガパルスの形状の変化が後段のOEIC208の動作に悪影響を与える場合は、周波数シフト部204の後に波形整形手段を設けることで補償可能である。
本実施の形態では、周波数シフト部204の非線形効果光ファイバとしてHNLFを採用したが、実用的な非線形効果を持つ光ファイバであればHNLFである必要はなく、HNLFの代わりに、DSF(Dispersion Shifted Fiber:分散シフトファイバ)などを用いてもよい。
本実施の形態では、分散媒質部205をAWGと固定光遅延線により構成したが、グレーティング等を用いた空間工学系や、単なる光ファイバを用いても同様の効果を得ることができる。
本実施の形態では、光強度変調部203で各チャンネルの光トリガパルスの強度を個別に調整することにより、各チャンネルの光トリガパルスの強度にばらつきが出ることになるが、OEIC208に集積された光トリガ型トランジスタ回路が図3や図4に示したような回路である場合、回路が光パワー変動耐性を持つので、特に問題なく効果を得ることができる。
本実施の形態では、固定光遅延線206−1〜206−16と16チャンネル光ファイバ結合系207とを別個に設けているが、固定光遅延線206−1〜206−16と16チャンネル光ファイバ結合系207とを石英系導波路で一体的に形成するようにしてもよい。これにより、光学系のサイズを縮小することが可能となる。
また、図1、図2では、OEIC上に光トリガ型トランジスタ回路が1列(1次元)に配置された例を示したが、光トリガ型トランジスタ回路の配置に応じて光ファイバ結合系の構成を変えるようにすればよく、例えばOEIC上に光トリガ型トランジスタ回路が2次元状に配置された構成に対しても本発明を適用可能である。
本発明は、光電子集積回路に光トリガパルスを照射する光学系の技術に適用することができる。
101,201…光トリガパルス、102…1:N光スプリッタ、103,203…光強度変調部、104,204…周波数シフト部、105,205…分散媒質部、106−1〜106−N,206−1〜206−16,213−1−1〜213−16−4…固定光遅延線、107…Nチャンネル光ファイバ結合系、108,208…光電子集積回路、109−1〜109−N,215−1〜215−16…光ファイバ芯線、202…1:16光スプリッタ、207…16チャンネル光ファイバ結合系、209−1〜209−16…エルビウムドープファイバ光増幅器、210−1〜210−16…波長フィルタ、211−1〜211−16…非線形効果光ファイバ、212−1〜212−16,214−1〜214−16…アレイ導波路型回折格子、401〜40N,501〜50N…チャンネルブロック、401−1,402−1,501−1,502−1…MSM−PD。

Claims (5)

  1. Nチャンネル(Nは2以上の整数)の光トリガ型トランジスタ回路が配置された光電子集積回路に対して、各光トリガ型トランジスタ回路の受光素子に光トリガパルスを所定のユニットインターバルずつ時間をずらして照射する光電子集積回路用の光学系であって、
    光トリガパルスをN分岐させる1:N光スプリッタと、
    前記1:N光スプリッタによってN分岐された光トリガパルスの各々の強度を、これら光トリガパルスの各々に任意の遅延量を与えるために個別に調整可能な光強度変調部と、
    前記光強度変調部によって強度が調整されたN個の光トリガパルスの各々の周波数を、それぞれの強度に応じたシフト量だけ個別にシフトさせる周波数シフト部と、
    前記周波数シフト部によって周波数シフトされたN個の光トリガパルスの各々に、それぞれの周波数に応じた量だけ個別に光遅延を与える分散媒質部と、
    前記ユニットインターバルずつ順次増大する光遅延量を有し、前記分散媒質部のN個の出力端に1本ずつ接続されるN本の固定光遅延線と、
    前記N本の固定光遅延線の出力端に1本ずつ接続されるN本の光ファイバ芯線を束ねて配置し、これら光ファイバ芯線の出力端から前記光電子集積回路上の対応する光トリガ型トランジスタ回路に光トリガパルスを照射するNチャンネル光ファイバ結合系とを備えることを特徴とする光電子集積回路用の光学系。
  2. 請求項1記載の光電子集積回路用の光学系において、
    前記分散媒質部は、前記ユニットインターバルよりも小さい量の光遅延をN個の光トリガパルスの各々に与えることを特徴とする光電子集積回路用の光学系。
  3. 請求項1または2記載の光電子集積回路用の光学系において、
    前記N本の固定光遅延線と前記Nチャンネル光ファイバ結合系とを石英系導波路で一体的に形成することを特徴とする光電子集積回路用の光学系。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の光電子集積回路用の光学系において、
    前記周波数シフト部は、チャンネル毎に設けられたN本の非線形効果光ファイバからなることを特徴とする光電子集積回路用の光学系。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の光電子集積回路用の光学系において、
    前記分散媒質部は、前記周波数シフト部によって周波数シフトされたN個の光トリガパルスの各々を、その周波数に応じて分波するN個の第1のアレイ導波路型回折格子と、各第1のアレイ導波路型回折格子の分波先の出力端に接続され、分波先毎に異なる光遅延量を有する複数個の固定光遅延線と、この固定光遅延線の出力光をチャンネル毎に合波するN個の第2のアレイ導波路型回折格子とから構成されることを特徴とする光電子集積回路用の光学系。
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