JP3937021B2 - サンプリング光発生装置とそれを用いた光サンプリング装置 - Google Patents

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Description

この発明は、光信号と光サンプリング信号との非線形光学効果によるサンプリングを行って、光信号の時間に関する強度分布を観測するためのサンプリング光発生装置とそれを用いた光サンプリング装置に関している。
サブピコ秒のサンプリング光を用いて、500GHz帯にある光パルス波形を観測できる光サンプリングオシロスコープ装置が既に市販されている。この装置は、図12に示すように、被測定信号光とサンプリング光とを非線形結晶で混合して和周波光を生成し、この和周波光を受光器で光電変換しA/D(アナログ/デジタル)変換して信号処理することで観測するものである。
この際サンプリング光は、通常、極短パルスレーザを用いて発生する。パルスレーザとして受動モード同期ファイバーレーザを利用した場合、レーザの繰り返し周波数は被測定パルスの繰り返し周波数の分周(N)からわずかにずらした周波数で動作させる。そのため被測定パルスは図12に示しているように時間軸上、1、N+1、2N+1、という順でサンプリングされることとなるが、徐々にずれるため時間上、少しずつシフトしながらパルスの強度を観測することになる。このように同期を徐々にずらすことは、被測定信号光を光電変換した信号を電気回路で分周して局部発振器の周波数と周波数混合して得られる周波数でサンプリング光源を動作させることが多い。
また、非特許文献2のFig.1に記載された構成を図13に示すように、高繰り替えし(10GHz)モードロックファイバーリングレーザ(ML−FRL)1の出力パルス波形をみるために、それと近い繰り返し周波数を持つもう一つのモード同期レーザ(ML−FRL2)からの光パルスを用いることができる。図13の構成では、2つのML−FRLのパルスの繰り返し周波数の差の信号をオシロスコープのトリガとして用いて、ML−FRL1からの光パルスとML−FRL2からの光パルスとを周期的分極性ニオブ酸リチウム結晶(PPLN)に通して、それらの積を濾波器(OBPF)で濾波し、光検出器(PD)で検出して、オシロスコープで観察する。この観察方法では、2台のML−FRLと、それらを、僅かに異なる繰り返し周波数でパルス発振させるようにすることが必要である。
本発明は、被測定信号光の波形を掃引するサンプリング光の発生を光学的に行うものであるので、次に、この点についての従来例を説明する。後に詳しく説明するように、本発明では、強度変調を持つパルスソリトン自己周波数シフトによって僅かに波長の異なるパルスを発生した際、光パルス伝播速度が、その波長に依存することを用いている。
光パルスの波長を変える手段として、光ファイバー中のソリトン自己周波数シフト効果によってパルスの波長変換方法が有効であることが知られている。例えば、非特許文献1の図1に記載されている様に、ピコ秒幅の光パルスを十分に増幅した後、光ファイバーに注入する。ファイバーに注入された光が、ファイバーを伝搬する際に、ソリトンパルスが発生する。この後、ラマン効果によってソリトンの波長は長い方向に徐々にシフトしてゆく。この方法は、ソリトン自己周波数シフトと呼ばれ、また、この方法によって、光ファイバーから発生する光パルスの波長を、1550から1670nmまで、約120nmも変えることが可能である旨報告されている。この波長変換幅は、ファイバーヘ入力する光のピーク値(平均強度に比例する)によって決まる。非特許文献1には、図2に示すように、光パルスにパワーを大きくすることによって、その中心波長を大きくシフトすることが報告されている。また、このようなソリトン周波数シフト法によって発生するパルス列の光パルス幅は200フェムト秒(fs)以下に狭くすることが出来ることも報告されている。
しかし、非特許文献1の手段では、それぞれの光パルスを、一定振幅を持つように増幅した後、光ファイバーに入力すると、全ての入カパルスの波形が長波長側に移動するような波長変化を引き起こすことになる。これは、そのそれぞれの光パルスでソリトン自己周波数シフトが起こることによる。このようなソリトン自己周波数シフト効果によって発生するパルスの幅は、数百フェムト秒程度の狭いものである。これらのパルスを、光サンプリングに用いることや、ソリトン自己周波数シフト効果を利用した光学的スキャンについては知られていない。
Kazi S. Abedin and Fumito Kubota, Optics Letters vol. 28, no. 19, page 1760-1762 (2003) S.Kawanishi, T.Ymamoto, M. Nakazawa and M.M.FejerMori, ELECTRONICS LETTERS 21st June 2001, vol. 37 No.13, page 842-844 E.M.Dianov, et al., "Simulated Raman conversion of multisoliton pulses in quartz optical fibers" JETRP Lett., vol.41, pp.294-297 (1999) T.Saitoh, et al., "Gain of high-intensity pulse-pumped GaP-AlGaP waveguide Rqaman amplifier" IEE Proceedings Optoelectronics Vol.146, No.5, page 209-212 (1999)
上記の様に、被測定パルスについてN個ごとにサンプリング行う方法では、Nが大きくなるにつれてサンプリング点の数が相対的に低下し、混合後の信号が相対的に弱くなり、雑音に弱いという特徴がある。また被測定パルスと同じ繰り替えしモード同期レーザを利用した方法では、これらの間一定な周波数差を置く必用があり、この差をつくりだすための電気的な制御回路が必用であることが問題である。
この発明では、光パルス波形を簡単に観察することができる光サンプリング装置を提案する。被測定信号光に同期した光源からの光パルスを電気信号に変換することなく、サンプリング光を得ることができる。また、このサンプリング光は、実質的に被測定信号光を掃引する光パルス列であるので、光パルス波形を観察するためのサンプリング光を発生する装置構成が簡単になる。
このため、第1の要件は、サンプリング光発生装置に関して、レーザ光パルス列を入力する入力部と、上記のレーザ光パルス列を予め決められた信号で強度変調することにより時間的に強度変化するレーザパルス列を生成する光変調器と、変調されたレーザ光パルス列を入射して伝播させることにより光ソリトンを発生し、前記ソリトンの強度に依存した伝播速度特性をもつ光伝送媒体と、前記光伝送媒体からの出力光をサンプリング光として、観測しようとする光信号とともに入射して非線形光学効果による混合光を出力する非線形光学媒体と、上記の混合光を濾波する濾波器と、を、備えることである。
また、第2の要件は、サンプリング光発生装置に関して、レーザ光パルス列を入力する入力部と、上記のレーザ光パルス列を予め決められた信号で強度変調することにより時間的に強度変化するレーザパルス列を生成する第1の光変調器と、変調されたレーザ光パルス列を入射することにより、光ソリトンを発生し、前記ソリトンの強度により伝播速度の異なる光伝送媒体と、上記の予め決められた信号を用いて、前記の光伝送媒体からの出力光の第1の光変調器による強度変化を打ち消す第2の光変調器と、第2の光変調器の出力をサンプリング光として、観測しようとする光信号とともに入射して非線形光学効果による混合光を出力する非線形光学媒体と、上記の混合光を濾波する濾波器と、を、備えることである。
また、本発明は、光サンプリング装置で特にサンプル光の発生に特徴を有するものに関しており、その第3の要件は、レーザ光パルス列を入力する入力部と、上記のレーザ光パルス列を予め決められた信号で強度変調することにより時間的に強度変化するレーザパルス列を生成する光変調器と、変調されたレーザ光パルス列を入射することにより、光ソリトンを発生し、前記ソリトンの強度により伝播速度の異なる光伝送媒体と、前記光伝送媒体からの出力光をサンプリング光として、観測しようとする光信号とともに入射して非線形光学効果による混合光を出力する非線形光学媒体と、上記の混合光から、例えば、上記のソリトンとの混合光を選択的に濾波する濾波器と、濾波された光の強度を光検出器で検出して、上記の強度変調に用いた信号に同期して表示する表示装置と、を、備えることである。
また、第4の要件は、振幅の一定なサンプル光の発生に特徴を有するものであり、レーザ光パルス列を入力する入力部と、上記のレーザ光パルス列を予め決められた信号で強度変調することにより時間的に強度変化するレーザパルス列を生成する第1の光変調器と、変調されたレーザ光パルス列を入射することにより、光ソリトンを発生し、前記ソリトンの強度により伝播速度の異なる光伝送媒体と、上記の予め決められた信号を用いて、例えば上記の予め決められた信号と強弱を逆にする信号により強度変調して、前記の光伝送媒体からの出力光の第1の光変調器による強度変化を打ち消す第2の光変調器と、第2の光変調器の出力をサンプリング光として、観測しようとする光信号とともに入射して非線形光学効果による混合光を出力する非線形光学媒体と、上記の混合光から、例えば、上記のソリトンとの混合光を選択的に濾波する濾波器と、濾波された光の強度を光検出器で検出して、第1の光変調器に用いた信号に同期して表示する表示装置と、を、備えることである。
また、第5の要件は、上記のレーザパルス列を強度変調する予め決められた信号は、周期的に変動する信号であり、前記信号の強度を2次元情報の一方の成分とし、上記の非線形光学媒体からの出力光の強度を、上記の2次元情報の他方の成分として、表示、記録、あるいは伝送することである。
また、第6の要件は、上記のレーザ発生装置からのレーザ光パルス列を、観測しようとする光信号と同期して発生する構成をもつことである。
また、第7の要件は、上記の予め決められた信号を、観測しようとする光信号の周期を分周した信号に同期させることである。
また、第8の要件は、なるべく強度の揃ったサンプリング光を得るためのものであり、混合光を濾波する濾波器は、入射光の強度に対する飽和特性をもつことである。この飽和特性によりサンプリング光の強度のばらつきを抑制する。
以下に、この発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。以下の説明においては、同じ機能あるいは類似の機能をもった装置に、特別な理由がない場合には、同じ符号を用いるものとする。また、下記の例は一例に過ぎず、本発明の適用の限界を示すものではない。
まず、この発明の基幹となるソリトン自己周波数シフト効果について、図1の構成を用いて説明する。
モードロックファイバーレーザ(MLFL)2は、高周波信号源1から、例えば10GHzの信号を受けて、繰り返し周波数10GHzの光パルス列を発振する。この光パルス列は、光ファイバーを用いた光増幅器3によって増幅される。この増幅度も可変であって、光パルス列のピーク強度を調整するために使われる。増幅された光は、偏波調整器4で偏光方向が選択され、フォトニック結晶ファイバー(PCF)5を通過して、測定器6に送られる。
図1の装置において、PCFへの一定の振幅を持つ入力パルスの平均強度を8mWから1070mWまで徐々に変えたときのファイバー出力面での光スペクトルを図2に示す。図2(a)、(b)、(c)、(d)はそれぞれ、PCF5に入射する時点での10GHzの繰り返し周波数の光パルスで、その平均パワーが8mW、810、950、1070mWの時のスペクトルを示している。このグラフから分かるように、入射強度が大きくなるに従って長波長側にずれる、三角関数であるsech2型のスペクトル成分が発生している。これは、ソリトンであることが知られており、この現象は、ソリトン自己周波数シフト効果によるものであることが知られている。
図3は、その様なソリトンの一例であり、図3(a)はスペクトル特性を、図3(b)はソリトンパルスの自己相関波形を、示している。この図3(a)から分かるように、ソリトンは幅広いスペクトルを持っており、従って、そのパルス幅は非常に短い。また、図4は、入射光の強度に依存した波長の特性を示す一例である。この例から、強度が増加すると長波長側にずれる値が増加する事が分かる。
図5は、波長に対するパルス幅(白四角)、波長に対するスペクトル幅(黒丸)を示す図であり、波長変換が進むに従ってパルス幅が減少し、スペクトル幅が増大する事が分かる。またソリトンの中心波長が約115nm変わる範囲においてパルスは130〜260フェムト秒と短いものであることがわかる。
上記の方法によるパルスの波長変換は、40%以上の高い変換効率で行われている。出力光を光検波器とオシロを用いて観測すると、図6の差し込み図に示してあるように、時間的に離れている2つのパルスが繰り返していることが分かる。ここでは、前方(左側)は波長変換のなかった成分と、後方(右側)は波長変換されたパルスである。さらに、これらの間隔は(遅延)ソリトンの波長の変化量に依存している。図6は、ソリトンの、群遅延対ソリトン波長の特性を示す一例である。この図から分かるように、波長変換値が増大するに従って遅延時間も増大する事が分かる。
本発明では、一定の時間間隔で、パルス列のパルスそれぞれに強度変調を加え、増幅した後、これらを非線形ファイバーに入力する。このため、ソリトン自己周波数シフトによって発生するパルスそれぞれの波長変化量が異なり(図4参照)、非線形ファイバーから出力する時間も変動することが分かる。その際、強度変調が周期的である場合には、ソリトンパルスが基準時間に対して周期的に変動することが容易に分かる。例えば、図6に示すような10GHzの繰り返し周波数のパルス列において、それぞれのパルスのエネルギが0.65pJから0.81pJに周期的に変化しながら非線形ファイバーに入力した場合に、非線形ファイバーの出力端から出力される時間は、約15p秒で周期的に変化することが分かる。
次に、本発明のサンプリング光発生装置を図7に示す。図7は、サンプリング光発生装置100の一例を示すブロック図である。図7において、周期的に光パルスを発生する光パルス光源11からの光パルス列を光変調器12に入力し、入力した光パルスが光パルス列において徐々に変化する様に、低周波信号発生器17からの信号を用いて、それぞれの光パルスに周期的に変化する強度変調を与える。この変調により、異なる振幅を持つ光パルス列を生成できる。
1)この装置では、先ず。周期的に光パルスを発生する光パルス光源11からの光パルス列を光変調器12に入力する。この際、被測定信号は、周期的な光パルス列であり、前記の光源は、被測定信号に同期した光パルス列、あるいは、図には示していないが、その分周信号に同期しているものとする。あるいは、前記の光源と被測定信号の信号源とが同一でもよい。この同期は、一旦、被測定信号を電気信号に変換し、この電気信号を用いて、上記の被測定信号に前記の光源を同期させることで実現できる。また、被被測定信号光を分岐して上記の光源に入射することによっても実現することができる。
2)次に、入力した光パルスが、光パルス列において徐々に変化する様に、また、それぞれの光パルスが周期的に変化するように、強度変調器12で強度変調する。この強度変調で、異なる振幅を持つ光パルス列を生成することができる。
3)この光パルス列を光増幅器13で増幅し、非線形光導波路14である非線形ファイバーに入力する。非線形ファイバーの代わりに、異常分散を示す非線形光学結晶を用いることも出来る(非特許文献3、4)。
4)非線形光導波路14からは、入射光と同じ成分と光ソリトン成分とが出力されるので、濾波器15により光ソリトン成分を選択して出力する。濾波器15は、ソリトン自己周波数シフトを受けていない入力波長成分をカットするためと、入力パルスの振幅を大きくしてシフト量を変えた場合、波長シフト量から独立して一定の振幅のパルスを発生するように働きかけるために用いる。例えば、入力波長成分をカットする目的で、波長選択性のあるファイバ型のブラッグ格子(Bragg Grating)、と、波長シフト量から独立して一定の振幅のパルスを発生するようにするためには、波長依存性のある長周期のブラッグ格子(long-Period Fiber Bragg Grating)を用いることができる。このように得られた出力をサンプリング光として用いるものである。
上記の光パルス列を変調する光変調器では、入力する光パルス列をその繰り返し周波数より低い周波数の正弦関数または鋸波、階段波などの決められた形状をもった周期的な信号で変調することにより、前記の変調信号に従って分布した振幅をもつ光パルス列を周期的に出力することができる。この振幅幅の違いから、上記のソリトン自己周波数シフト効果によって光パルス列の波長が変化する。例えば、入力光パルスの繰り返し周波数をf0、変調周波数をfmとすれば、光パルス列の波長の変化が1/fm 秒ごとに、繰り返すこととなる。特に、光パルスの波長が時間に対して単調に変化するようにするためには、光パルス列の繰り返し信号と変調信号とに同期をとることが望ましい。しかし、非同期の際にでも、光パルスの波長の変化が見られることは明らかである。また、Kを自然数としてK/fm 秒ごとに繰り返しても観測できる事は明らかである。特に、f0とfmの比率が大きいときに(fo/ fm >>1)は、変調とともに光パルスの波長が連続的に変わっていくように見えるサンプリング光が得られる。
上記の様に、ソリトン自己周波数シフト効果によって光パルスの波長を変換した場合のその波長変換量は、非線形光ファイバーを長くすると、それに応じて、大きくすることができる。
図9は、この変調による効果を図式的に示す概念図である。図9(a)は、光パルス光源11からの光パルス列、図9(b)は、低周波信号発生器17からの信号、図9(d)は、強度変調された光パルス列を示している。
図7の構成では、光パルス光源11からの光パルス列を用いる例を示したが、光パルス列としては、図8に示したサンプリング光発生装置101のように、分岐器18を用いて非測定信号の光パルス列を分岐して用いることができる。また、図18の切換スイッチをA側に接続すれば、受光器23で電気パルスに変換された信号は、分周器25で分周され、移相器19で位相を調製されることによって、分周された被測定信号に同期した光パルス列発生器とすることができる。
また、図10に示すサンプリング光発生装置102では、濾波器15の出力を、第2の強度変調器16を用いて、再度、低周波発信機からの信号で強度変調することにより、得られる光パルス列の振幅の変動を抑制することができる。強度変調器16には、低周波信号発生器17からの位相を移相器19でずらした信号を用いる。この信号の周波数を低下させるに従って、最適な移相量は、180度に近づく。
次に、この現象を用いた光パルス信号の波形サンプリング方法とそれを用いた光サンプリング装置200について図11を用いて説明する。
このサンプリングで想定する被測定光信号は、光パルス列である。この被測定光パルス列の繰り返し周波数の分周の、あるいは、その周波数の約数の繰り返し周波数を持つ光パルス列を用意する。この光パルス列としては、サンプリング光発生装置100、101あるいは102を用いることができる。このサンプリング光発生装置の出力と、被測定光を合波器20を用いて合波する。合波されたパルス光は非線形光学結晶21に入射され、非線形光学効果により混合する。上記の被測定光パルス列とサンプリング光の列とを、例えば非線形光学結晶21に入射する。非線形光学結晶21では被測定光とサンプリング光を合成させ、被測定パルス波形をサンプリングした時の振幅の比例した信号を和周波の光信号や4光波混合によって発生することが望ましい。この際、これら二つのパルス列の非線形結晶への入射時間を調整して、それらを同時に結晶に入射するようにする。このためには、図に示していないが、被測定光あるいはサンプリング光を遅延素子で遅延することが望ましい。一般に、ソリトン自己周波数シフト効果によるサンプリング光の幅は百フェムト秒程度にすることが可能である。このサンプリング光は、なるべく短いパルスであることが望ましい。これらの2つのパルス列が重なった間だけ、非線形光学効果が起こり、上記のように、例えば和周波光を発生する。この和周波信号を濾波器22で選択して、受光器23で、発生した和周波光を電気信号に変換すれば、この電気信号の強度は、上記の被測定光パルスの強度とゲート光の強度の積に比例する。つまり、サンプリング信号で被測定光信号がサンプリングされたことになる。この電気信号をオシロスコープ24で観測する。オシロスコープ24の時間軸トリガとして、低周波信号発生器17からの信号を用いる。オシロスコープの代わりに、アナログ−デジタル変換器でデジタル信号にしてから表示、伝送あるいは、記録することは、電子計算機を用いて容易に行うことができる。
また、引き続く次のサンプリング光の波長は、上記のものから僅かに異なるため、上記で説明したように、非線形ファイバーを通過する際に異なる遅延時間が生じ、次の被測定パルスとの結合においては、それとは僅かにずれた被測定光パルス部分をサンプリングすることとなる。したがって、上記のように変換した電気信号の強度を変調信号の一周期分の位相に対して表示することにより、非測定光パルスの強度の包絡線の情報を得ることができる。
実時間において被測定光パルスの幅を測定することは、その繰り返し周波数とパルス間隔に対する上記のパルス幅の比とを用いて行うことができる。また被測定光パルスの間隔が大きすぎて測定しづらい場合は、所定の時間(あるいは所定の距離)だけ、被測定光を遅延させるか、サンプリング信号を遅延させる。この遅延により上記のプロットは、変調信号の1周期に対応する軸に沿って移動するので、この移動値に対する上記の電気信号のプロットの幅から、被測定光パルスの幅を導くことは容易である。また、被測定光を遅延させるためには、光路の一部の空間長や屈折率を変えて実質的に光路長を長くできることは良く知られている。また、光サンプリングを遅延させることは、例えば、被測定光からサンプリング信号を用意した場合には、その光路長を調整することにより、あるいは、被測定光に同期した光パルスレーザからサンプリング信号を用意した場合には、同期のタイミングをずらすことによって、実現できる。
上記の光サンプリング装置では、変調信号の振幅に従ってサンプリング光の振幅が変化するので、被測定光の正確なパルス波形を得るためには、補正を行うことが必要である。この補正は、サンプリング光の周波数の変移と振幅の変化との関係を前もって測定しておき、被測定光の波形をコンピュータを用いて表示する際に、その測定値を用いて補正すればよい。
また、サンプリング光の振幅の変化を、サンプリング光を得るために用いた変調信号を用いて補償することができる。この補償を行う例としては、図10に示すように、サンプリング光を前記の変調信号で再度、強度変調する。この変調においては、変調されたサンプリング光の振幅の変動を観察して、変調信号の位相と強度を調整する必要がある。変調信号が十分に低い周波数の信号であるときには、サンプリング光を再度変調するために用いる変調信号は、サンプリング光を得るための変調に用いる変調信号から分岐した信号を用いることが出来るが、その位相が逆位相となるようにすることが望ましい。しかし、その振幅については、サンプリング光を得る際の非線形光学効果による影響があるため、サンプリング光を再度変調する際には、この効果を取り入れた振幅とすることが望ましい。
上記した様に、周期的振幅変調をしたパルス列を用いて周期的に波長が変化するソリトンパルス列の発生を行い、ファイバーを通過する時間が異なるという性質を持つそれらの光パルス列をサンプリング光として用いた場合に、サンプリングパルスそれぞれの振幅が僅かに異なるために非線形結晶での和周波発生効率が異なることがあり得る。このため、これらを考慮して、オシロスコープのデータを補正する必用がある。補正するため方法としては、標準信号光、例えば、連続(CW)光を被測定パルスの変わりに用いるとよい。正しく補正されない場合は、オシロスコープでの観察する信号は周期的に変化する。この変化が無くなるように強度変調に対する補正項を導くことによって、図10の強度変調器16の動作条件を決めることができる。
被測定光の繰り替えしパルス周波数が非常に高く、これを電気信号に変換した信号を電気回路で扱うことが困難な場合でも、本発明では、サンプリング光を得るための変調信号の周波数を任意に低くすることにより、オシロスコープを用いて容易に表示することができる。また、コンピュータを用いれば、表示や伝送あるいは保存や記録などを容易に行うことができる。この際、分解能も強度変調を変えて容易に調整することができる。
上記では、サンプリング光発生装置を用いて、光サンプリング装置を例示した。しかし、本発明が、上記の例に限定されるべき理由はない。また、上記した本発明のサンプリング光発生装置は、容易に他の用途にも用いることができる。例えば、上記のサンプリング光発生装置は、与えられた一定の周波数の光パルス信号から、周期的に周波数が変化するように並んだパルス列を生成することができる。これは、振幅変調でありながら周波数変調となることを意味しており、パルス信号の周波数変調を行なう場合に用いることが出来る。
ソリトン自己周波数シフト効果を用いた装置のブロック図である。 ソリトン自己周波数シフト効果を示す図である。 ソリトンの(a)はスペクトル特性を、(b)は自己相関波形を示す図である。 入射光の強度に依存した波長の特性を示す図である。 波長に対するパルス幅(白丸)、波長に対するスペクトル幅(黒丸)を示す図である。 ソリトンの、群遅延対波長の特性を示す図である。 本発明のサンプリング光発生装置を示すブロック図である。 サンプリング光発生装置を示すブロック図である。 変調による効果を図式的に示す概念図である。 サンプリング光発生装置を示すブロック図である。 光サンプリング装置を示すブロック図である。 第1の従来例である光サンプリングオシロスコープ装置を示すブロック図である。 第2の従来例を示すブロック図である。
符号の説明
1 信号源
2 モードロックファイバーレーザ
3 光増幅器
4 偏波調整器
5 フォトニック結晶ファイバ(PCF)
6 測定器
11 光パルス光源
12 光変調器
13 光増幅器
14 非線形光導波路
15 濾波器
16 強度変調器
17 低周波信号発生器
18 分岐器
19 移相器
20 合波器
21 非線形光学結晶
22 濾波器
23 受光器
24 オシロスコープ
25 分周器
100、101、102 サンプリング光発生装置
200 光サンプリング装置

Claims (8)

  1. レーザ光パルス列を入力する入力部と、
    上記のレーザ光パルス列を予め決められた変調信号で強度変調することによりパルスの高さが上記の変調信号に従って時間的に強度変化するレーザパルス列を生成する光変調手段と、
    変調されたレーザ光パルス列を入射して伝播させることにより光ソリトンを発生し、ソリトン自己周波数シフト効果とその伝播速度の波長依存性によって前記ソリトンの強度に依存した伝播速度特性をもつ光伝送媒体と、
    前記光伝送媒体からの出力光をサンプリング光として、観測しようとする光信号とともに入射して非線形光学効果による混合光を出力する非線形光学媒体と、
    上記の混合光を濾波する濾波手段と、
    を、備え
    上記の観測しようとする光信号は、周期的な光パルス列であり、
    上記のレーザ光パルス列は、上記の観測しようとする光信号に同期し、
    上記のサンプリング光は、上記の変調手段に印加する変調信号に同期した遅延をもつことを特徴とするサンプリング光発生装置。
  2. レーザ光パルス列を入力する入力部と、
    上記のレーザ光パルス列を予め決められた変調信号で強度変調することによりパルスの高さが上記の変調信号に従って時間的に強度変化するレーザパルス列を生成する第1の光変調手段と、
    変調されたレーザ光パルス列を入射することにより、光ソリトンを発生し、ソリトン自己周波数シフト効果とその伝播速度の波長依存性によって前記ソリトンの強度により伝播速度の異なる光伝送媒体と、
    上記の予め決められた信号を用いて、前記の光伝送媒体からの出力光の第1の光変調手段による強度変化を打ち消す第2の光変調手段と、
    第2の光変調手段の出力をサンプリング光として、観測しようとする光信号とともに入射して非線形光学効果による混合光を出力する非線形光学媒体と、
    上記の混合光を濾波する濾波手段と、
    を、備え
    上記の観測しようとする光信号は、周期的な光パルス列であり、
    上記のレーザ光パルス列は、上記の観測しようとする光信号に同期し、
    上記のサンプリング光は、上記の変調手段に印加する変調信号に同期した遅延をもつことを特徴とするサンプリング光発生装置。
  3. レーザ光パルス列を入力する入力部と、
    上記のレーザ光パルス列を予め決められた変調信号で強度変調することによりパルスの高さが上記の変調信号に従って時間的に強度変化するレーザパルス列を生成する光変調手段と、
    変調されたレーザ光パルス列を入射して伝播させることにより光ソリトンを発生し、ソリトン自己周波数シフト効果とその伝播速度の波長依存性によって前記ソリトンの強度に依存した伝播速度特性をもつ光伝送媒体と、
    前記光伝送媒体からの出力光をサンプリング光として、観測しようとする光信号とともに入射して非線形光学効果による混合光を出力する非線形光学媒体と、
    上記の混合光を濾波する濾波手段と、
    濾波された光の強度を検出して、上記の強度変調に用いた信号に同期して表示する表示装置と、
    を、備え
    上記の観測しようとする光信号は、周期的な光パルス列であり、
    上記のレーザ光パルス列は、上記の観測しようとする光信号に同期し、
    上記のサンプリング光は、上記の変調手段に印加する変調信号に同期した遅延をもつことを特徴とする光サンプリング装置。
  4. レーザ光パルス列を入力する入力部と、
    上記のレーザ光パルス列を予め決められた変調信号で強度変調することによりパルスの高さが上記の変調信号に従って時間的に強度変化するレーザパルス列を生成する第1の光変調手段と、
    変調されたレーザ光パルス列を入射することにより、光ソリトンを発生し、ソリトン自己周波数シフト効果とその伝播速度の波長依存性によって前記ソリトンの強度により伝播速度の異なる光伝送媒体と、
    上記の予め決められた信号を用いて、前記の光伝送媒体からの出力光の第1の光変調手段による強度変化を打ち消す第2の光変調手段と、
    第2の光変調手段の出力をサンプリング光として、観測しようとする光信号とともに入射して非線形光学効果による混合光を出力する非線形光学媒体と、
    上記の混合光を濾波する濾波手段と、
    濾波された光の強度を検出して、第1の光変調手段に用いた信号に同期して表示する表示装置と、
    を、備え
    上記の観測しようとする光信号は、周期的な光パルス列であり、
    上記のレーザ光パルス列は、上記の観測しようとする光信号に同期し、
    上記のサンプリング光は、上記の変調手段に印加する変調信号に同期した遅延をもつことを特徴とする光サンプリング装置。
  5. 上記のレーザパルス列を強度変調する予め決められた信号は、周期的に変動する信号であり、前記信号の強度を2次元情報の一方の成分とし、上記の非線形光学媒体からの出力光の強度を、上記の2次元情報の他方の成分として、表示、記録、あるいは伝送することを特徴とする請求項3あるいは4のいずれかに記載の光サンプリング装置。
  6. 上記のレーザ発生装置からのレーザ光パルス列を、観測しようとする光信号と同期して発生する構成をもつことを特徴とする請求項3、4あるいは5のいずれかに記載の光サンプリング装置。
  7. 上記の予め決められた信号を、観測しようとする光信号の周期を分周した信号に同期されることを特徴とする請求項3ないし6のいずれかに記載の光サンプリング装置。
  8. 混合光を濾波する濾波手段は、入射光の強度に対する飽和特性をもち、この飽和特性によりサンプリング光の強度のばらつきを抑制することを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の光サンプリング装置。
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