JP6193482B2 - Uvの照射によって偏光子の色相を調節するステップを含む偏光板の製造方法 - Google Patents

Uvの照射によって偏光子の色相を調節するステップを含む偏光板の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、偏光子及び偏光板の製造方法に関し、より詳細には、液晶表示装置、有機発光表示装置、PDP(プラズマディスプレイパネル)などの画像表示装置に使用されることができる偏光板の製造方法に関するものである。
一般に、液晶表示装置は、明るくて色再現性の良い画像を提供するために、液晶表面パネルの両面に偏光子を配置して使用されている。偏光子は、通常、ポリビニルアルコール(Polyvinyl alcohol)系フィルムをヨウ素などの二色性材料で染着した後、架橋剤を用いて架橋し、一軸延伸などの方法によって配向させることで製造されている。偏光子は延伸によって作製されるため収縮しやすく、特に、ポリビニルアルコール系フィルムは親水性ポリマーを使用するため、加湿熱条件では変形しやすい。また、フィルム自体の機械的強度が弱いため、フィルムが破断するなどの問題が発生し得る。そのため、偏光子の両側面または一側面に保護フィルムを接着して強度を補った偏光板が用いられている。
一方、近年、液晶表示装置は用途が拡大して携帯端末機から家庭用の大型TVまで幅広く展開されつつあり、これによって各液晶表示装置での優れた表示品質を保障できるように技術の開発が進行されて来ている。液晶表示装置の表示品質において偏光度ほど重要な物性が、まさに偏光子の色相である。
従来は、偏光子の色相を調節するために、染着ステップで、I の染着量を調節したり、ポリビニルアルコール系フィルムが処理浴で浸漬される時間を調節したり、温度などを調節したりするなどの方法が使用された。
しかし、I の場合には、ポリビニルアルコール系フィルムの配向が一定以上にならないとよく作製されず、作製される場合にも少量だけが作製される特徴があるため、偏光子内のI の 染着量を調節して偏光子の色相を調節することは難しかった。
また、色相調節のために架橋ステップで架橋浴に浸漬する時間を調節することもできるが、この方法の場合、延伸ステップで延伸条件が変わると、架橋浴に浸漬する時間も調節しなければならないため、色相調節が難しい問題点がある。
このように既存の偏光子色相の調節方法はその制御が難しく、染着、架橋、延伸ステップの条件が変わると色相も共に変わってしまうので、色相調節のための別途の処理が必要だという問題点があった。
本発明の一側面は、上記のような問題点を解決するためのものであって、既存の偏光子の製造方法より簡単であり、偏光子の温度上昇による変色無しに偏光子の色相を調節する偏光子の製造方法を提供することをその目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の一側面は、ヨウ素または二色性染料が染着されて延伸されたポリビニルアルコール系フィルムを準備するステップ、及び上記延伸されたポリビニルアルコール系フィルムに偏光された紫外線を照射して偏光子の色相を調節するステップを含む偏光子の製造方法を提供する。
また、上記偏光子の色相を調節するステップは、下記式1の値が0.05ないし0.2になるように行われることが好ましい。
また、上記偏光子の色相を調節するステップは、下記式2の値が0.4ないし1.2になるように行われることが好ましい。
また、上記偏光子の色相を調節するステップは、下記式3の値が0.004ないし0.028になるように行われることが好ましい。
なお、上記偏光された紫外線は、ワイヤーグリッド偏光子を用いて形成されることができる。
このとき、上記偏光された紫外線の偏光方向は、ポリビニルアルコール系フィルムの吸収軸と0ないし1.0度の角度を形成するのが好ましく、上記偏光された紫外線の偏光方向は、ポリビニルアルコール系フィルムの吸収軸に平行であるのがより好ましい。
また、上記偏光された紫外線は、強度が0.5ないし3J/cmであるのが好ましい。
また、上記偏光された紫外線を照射して偏光子の色相を調節するステップを経た後、偏光子の温度が20℃ないし70℃であるのが好ましい。
なお、上記偏光子の製造方法において、偏光子の温度を下げるための冷却ステップをさらに含むのが好ましい。
このとき、上記冷却ステップは、温度が10℃ないし30℃の冷却ロールを用いるのが好ましい。
一方、本発明の他の側面は、ヨウ素または二色性染料が染着されて延伸されたポリビニルアルコール系フィルムを準備するステップ、上記延伸されたポリビニルアルコール系フィルムに偏光された紫外線を照射して偏光子の色相を調節するステップ、及び上記偏光子の少なくとも一側面に保護フィルムを接着するステップを含む偏光板の製造方法を提供する。
本発明の偏光子の製造方法は、延伸ステップ以後に紫外線の照射によって偏光子の色相を調節することで、偏光子の染着ステップ、 架橋ステップ、延伸ステップとは独立に偏光子の色相変化を調節することができる長所がある。
このとき、紫外線の強度による偏光子色相の変化量を予測することができて、正確且つ容易に偏光子の色相を調節することができ、偏光度に影響を与えずに、偏光子の色相のみを変化させることができる優れた効果がある。
また、紫外線の照射時に偏光された紫外線を用いることで、紫外線の照射による偏光子の温度上昇を抑制することができるので、偏光子の温度上昇による変色を防止し、予測可能な色相調節が可能である。
偏光された紫外線をポリビニルアルコール系フィルムに照射する一例を示す。 偏光された紫外線の強度による単体透過率及び吸光度の変化グラフである。 偏光された紫外線の強度による単体色相b値の変化グラフである。 実施例1によって製造された偏光子の表面を撮影した写真である。 比較例2によって製造された偏光子の表面を撮影した写真である。
以下、本発明の好ましい実施の形態を説明する。ところが、本発明の実施の形態は種々の他の形態に変形されることができ、本発明の範囲が以下で説明する実施の形態に限定されるものではない。また、本発明の実施の形態は、当該技術分野における平均的な知識を持つ者に本発明をより完全に説明するために提供されるものである。
本発明の発明者らは、偏光子の製造方法において、偏光子の色相を延伸ステップに関わらず調節する方法を開発すべく、研究を重ねた結果、延伸ステップ以後に偏光された紫外線を照射するステップを含むことで、上記のような目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明に係る偏光子の製造方法は、ヨウ素または二色性染料が染着されて延伸されたポリビニルアルコール系フィルムを準備するステップ、及び上記延伸されたポリビニルアルコール系フィルムに偏光された紫外線を照射して偏光子の色相を調節するステップを含むことを特徴とする。
以下、本発明の製造方法の各ステップをより具体的に説明する。
まず、ヨウ素または二色性染料が染着されて延伸されたポリビニルアルコール系フィルムを準備する。このとき、上記ヨウ素または二色性染料が染着されて延伸されたポリビニルアルコール系フィルムを準備するステップは、当該技術分野によく知られているポリビニルアルコール系偏光子の製造方法を通じて製造されるか、または市販のフィルムを購入して使用することができる。
なお、上記ポリビニルアルコール系偏光子の製造方法は、ポリビニルアルコール系(Polyvinyl alcohol)フィルムをヨウ素または二色性染料で染着する染着ステップ、上記ポリビニルアルコール系フィルムとヨウ素または二色性染料とを架橋させる架橋ステップ、及び上記ポリビニルアルコール系フィルムを延伸する延伸ステップを通じて行われることが好ましい。
まず、上記染着ステップは、二色性を有するヨウ素分子または二色性染料分子をポリビニルアルコール系フィルムに染着させるためのものであって、ヨウ素分子または二色性染料分子は、偏光板の延伸方向に振動する光は吸収し、垂直方向に振動する光は通過させることで、特定の振動方向を有する偏光を得ることができるようにする。このとき、一般に、染着は、ポリビニルアルコール系フィルムをヨウ素または二色性染料を含有する溶液の入った処理浴に含浸させることでなされることができる。
このとき、上記染着ステップの溶液に使用される溶媒は、水が一般に使用されるが、水と相溶性を有する有機溶媒が適量添加されていてもよい。一方、ヨウ素または二色性染料は、溶媒100重量部に対して、0.06重量部ないし0.25重量部の割合で使用されることができる。なぜならば、上記ヨウ素または二色性染料が上記範囲内の場合、延伸以後に製造された偏光子の単体透過率が42.0%ないし47.0%の範囲を満足することができるためである。
一方、二色性物質としてヨウ素を用いる場合には、染着効率の改善のためにヨウ化物などの補助剤をさらに含有するのが好ましく、上記補助剤は、溶媒100重量部に対して0.3重量部ないし2.5重量部の割合で使用されることができる。このとき、上記ヨウ化物などの補助剤を添加する理由は、ヨウ素の場合、水に対する溶解度が低いから水に対するヨウ素の溶解度を高めるためである。一方、上記ヨウ素とヨウ化物との配合割合は、1:5ないし1:10程度が好ましい。
このとき、本発明で追加されることができるヨウ化物の具体的な例としては、ヨウ化カリウム、ヨウ化リチウム、ヨウ化ナトリウム, ヨウ化亜鉛、ヨウ化アルミニウム、ヨウ化鉛、ヨウ化銅、ヨウ化バリウム、ヨウ化カルシウム、ヨウ化スズ、ヨウ化チタンまたはこれらの混合物などが挙げられるが、これに限定されるものではない。
一方、処理浴の温度としては、25℃ないし40℃程度に維持されることができ、その理由は、25℃未満の低い温度では染着効率が落ちる恐れがあり、40℃を超過する非常に高い温度では、ヨウ素の昇華が多く生じてヨウ素の使用量が増える恐れがあるためである。また、ポリビニルアルコール系フィルムを処理浴に浸漬する時間は、30秒ないし120秒程度であってもよく、その理由は、浸漬時間が30秒未満の場合、ポリビニルアルコール系フィルムに染着が均一になされない恐れがあり、120秒を超過する場合には、染着が飽和(saturation)してそれ以上浸漬する必要がないためである。
なお、架橋ステップとしては、ポリビニルアルコール系フィルムをホウ酸水溶液などに沈積させて行う沈積法が一般に使用されるが、フィルムに溶液を噴射する塗布法や噴霧法によって行われることもできる。
このとき、架橋ステップの一例として、沈積法は、上記染着ステップによってヨウ素分子または二色性染料分子がポリビニルアルコール系フィルムに染着されると、架橋剤を用いて上記ヨウ素分子または二色性染料分子をポリビニルアルコール系フィルムの高分子マトリクス上に吸着されるようにし、架橋剤を含有する溶液のある架橋浴にポリビニルアルコール系フィルムを浸漬することで行う。なぜならば、ヨウ素分子または二色性染料分子が高分子マトリクス上にまともに吸着されないと、偏光度が下がって偏光板が自らの役割を果たすことができないためである。
このとき、上記架橋浴の溶液に使用される溶媒は、水が一般に使用されるが、水と相溶性を有する有機溶媒が適量添加されていてもよく、上記架橋剤は、溶媒100重量部に対して0.5重量部ないし5.0重量部の割合で添加されることができる。このとき、上記架橋剤が0.5重量部未満で含有される場合、ポリビニルアルコール系フィルム内で架橋が足りなくて水中でポリビニルアルコール系フィルムの強度が低下する恐れがあり、5.0重量部を超過する場合、過度な架橋が形成されてポリビニルアルコール系フィルムの延伸性を低下させる恐れがある。
また、上記架橋剤の具体的な例として、ホウ酸、ホウ砂などのホウ素化合物、グリオキサール、グルタルアルデヒドなどが挙げられ、これらを単独でまたは組み合わせて使用することができる。
一方、上記架橋浴の温度は、架橋剤の量と延伸比によって異なり、これに限定されるものではないが、一般に45℃ないし60℃であるのが好ましい。通常、架橋剤の量が増えると、ポリビニルアルコール系フィルム鎖の流動性(mobility)を向上するために高い温度条件に架橋浴の温度を調節し、架橋剤の量が少ないと、相対的に低い温度条件に架橋浴の温度を調節する。しかし、本発明は5倍以上の延伸がなされる過程であるため、ポリビニルアルコール系フィルムの延伸性向上のために架橋浴の温度を45℃以上に維持しなければならない。
一方、架橋浴にポリビニルアルコール系フィルムを浸漬させる時間は、30秒ないし120秒程度であることが好ましい。その理由は、浸漬時間が30秒未満の場合、ポリビニルアルコール系フィルムに染着が均一になされない恐れがあり、120秒を超過する場合には、染着が飽和(saturation)してそれ以上浸漬する必要がないためである。
なお、延伸ステップで、延伸とは、フィルムの高分子を一定方向に配向するために、フィルムを一軸に引っ張ることを言う。延伸方法は、湿式延伸法と乾式延伸法とに区分することができ、乾式延伸法は、さらにロール間(inter-roll)延伸法、加熱ロール(heating roll)延伸法、圧縮延伸法、テンター(tenter)延伸法などに、湿式延伸法は、テンター延伸法、ロール間延伸法などに区分される。
本発明において延伸方法は特に制限されず、上記湿式延伸法と乾式延伸法をいずれも使用することができ、必要な場合、これらを組み合わせて使用することもできる。
このとき、延伸ステップは、上記ポリビニルアルコール系フィルムを4倍ないし7倍の延伸比で延伸することが好ましく、45℃ないし60℃の延伸温度で延伸することが好ましい。なぜならば、ポリビニルアルコール系フィルムに偏光性能を付与するためには、ポリビニルアルコール系フィルムの鎖を配向させなければならないが、4倍未満の延伸比では鎖の配向が十分生じないこともあり、7倍超過の延伸比では、ポリビニルアルコール系フィルム鎖が切断することもあるためである。また、上記延伸温度は、架橋剤の含量によって変わり得るが、45℃未満の温度では、ポリビニルアルコール系フィルム鎖の流動性が低下して延伸効率が減少する恐れがあり、60℃を超過する場合、ポリビニルアルコール系フィルムが軟化して強度が弱くなる恐れがあるためである。
なお、延伸ステップは、上記染着ステップまたは架橋ステップと同時にまたは別途に進行されることができる。延伸ステップが染着ステップと同時に進行される場合、上記染着ステップはヨウ素溶液内で行われることが好ましく、架橋ステップと同時に進行される場合であれば、ホウ酸水溶液内で行われることが好ましい。
一方、本発明の延伸されたポリビニルアルコール系フィルムを準備するステップは、上記延伸ステップ以後に積層体の乾燥ステップをさらに含むことができる。このとき、上記乾燥は、これに限定されるものではないが、偏光子の光学特性を考慮すると、20℃ないし100℃、より好ましくは40℃ないし90℃程度の温度で行われることが好ましく、上記乾燥時間は、1ないし10分程度であることが好ましい。乾燥工程は、ポリビニルアルコールの表面及び内部の水分除去を通じて偏光子の製造工程中の水分によるポリビニルアルコール系偏光子の物性低下を防止し、乾燥過程で延伸されたポリビニルアルコール系フィルムの幅収縮を円滑に誘導して、ポリビニルアルコール及びヨウ素で構成された錯体の配向性を増大させて偏光子の偏光度を向上する役割をする。このとき、上記乾燥するステップは、染着、架橋、補色処理などを行った後、進行するのが好ましい。
上記のような方法を通じて延伸されたポリビニルアルコール系フィルムが準備されると、上記準備されたポリビニルアルコール系フィルムに、偏光された紫外線(Ultra Violet)を照射して偏光子の色相を調節するステップを行う。
本発明者らの研究によれば、延伸された偏光子に紫外線の照射ステップを行う場合、紫外線の強度によって偏光子の色相b値と単体透過率を所望の通り調節できることが分かった。より具体的に、ヨウ素または二色性染料が染着されて延伸されたポリビニルアルコール系フィルムに紫外線を照射する場合、ヨウ素または二色性染料の分子が振動運動によってエネルギー的に不安定になるか電子励起状態に遷移することになり、この過程で偏光子の色が変わるか、偏光が初めから解消されることがある。このとき、適切なエネルギーの紫外線が照射される場合、偏光子を所望の色に調節することができる。しかし、上記のように偏光子に非偏光紫外線を照射する場合、偏光子の一部領域の温度を上昇させることになり、このため偏光子に変色またはムラが発生し得ることが確認された。
本発明者らは、上記のように偏光子の変色またはムラを防止すべく研究を重ねた結果、上記紫外線として偏光された紫外線を照射することで、このような問題点を解決できることを見出した。具体的に、偏光された紫外線を用いる場合、単位面積当たり偏光子が吸収するエネルギー量が少ないので、照射ステップで偏光子の温度上昇が抑制され、偏光子の予想外の変色及びムラの発生が予防される。よって、本発明の偏光子の製造方法によれば、非常に簡単な工程で染着、架橋、延伸ステップでの工程条件に関わらず所望の色相の偏光子を製造することができるため、従来のように複雑な色相調節の処方が不要となる。
一方、上記偏光された紫外線は、当該技術分野によく知られている方法で紫外線を偏光させたものであって、これに制限されるものではないが、効率及び工程の便宜上、ワイヤーグリッド偏光子(Wire Grid Polarizer)を用いるのが好ましい。
具体的に、本発明の偏光子の製造方法は、紫外線ランプと紫外線ポラライザー(ワイヤーグリッド偏光子)を用いて、偏光された紫外線をポリビニルアルコール系フィルムの表面に照射して行うことができる。このとき、図1に示すように、照射される紫外線の偏光方向を調節(例えば、紫外線ポラライザーの回転など)することで、偏光子の吸収軸と任意の角度(θ)で照射されるように調節することができる。
このとき、上記偏光された紫外線の偏光方向は、偏光子の吸収軸と0ないし1.0度の角度を形成するのが好ましい。特に、偏光された紫外線の偏光方向がフィルムの吸収軸に平行な方向(θ=0゜)になるように照射するのが最も好ましい。これは、上記範囲を満足する場合、照射する偏光された紫外線の照射効率及び熱発生の面で有利であるためである。
一方、上記偏光子の色相を調節するステップは、これに制限されるものではないが、下記式1の値が0.05ないし0.2になるように行われることが好ましく、例えば、下記式1の値が0.1ないし0.2になるように行われることが好ましい。これは、偏光された紫外線の照射前後の単体色相b値の変化率が上記範囲内の場合、偏光子の偏光度に影響を与えずに、単体色相b値のみを調節することができるためである。
このとき、単体色相b値において、単体色相とは、単一の偏光子の色相を色差計を使用して測定したものを示し、色相b値とは、CIE座標系で色相を表現する値を言い、色相b値とは、b=200[(Y/Yn)1/3−(Z/Zn)1/3]で計算され、+bは黄色、−bは青色を意味する(ここで、Yn、Znは基準となるホワイト色相のY、Zに該当する。)。すなわち、単体色相b値とは、単一の偏光子の色相を色差計を使用して測定したCIE座標系での色相b値を意味する。
本発明において、上記単体色相b値は、JASCO V−7000という光学測定装備を用いて測定し、上記光学測定装備内で単体色相b値を測定して装備に数値で示す。このとき、偏光子で単体色相b値の高低は、短波長での吸光度の高低を意味し、より具体的に、短波長での吸光度が高ければ、単体色相b値が高く、短波長での吸光度が低ければ、単体色相b値が低い。
なお、本発明において、紫外線照射後の偏光子の単体色相b値は、3.5ないし4.0の範囲を満足するのが好ましい。これは、偏光板を直交に配置したとき、単体色相b値が3.5未満の場合、青みがかった(bluish)色感を示し、4.0を超過する場合、黄色がかった(yellowish)色感を示して、ナチュラルブラック(natural black)色相を実現しにくいこともあり、CR値を低下させる恐れがあるためである。延伸された偏光子の単体色相b値が上記の範囲を満足できない場合、偏光された紫外線を照射することで、単体色相b値を変化させることができ、このとき、偏光紫外線の強度を調節することで、上記範囲内に調節することができる。
また、上記偏光子の色相を調節するステップは、これに制限されるものではないが、下記式2の値が0.4ないし1.2になるように行われることが好ましく、例えば、下記式2の値が0.5ないし1.0になるように行われることが好ましい。これは、偏光された紫外線の照射前後の直交色相b値の変化率が上記範囲内の場合、偏光子の偏光度に影響を与えずに、直交色相b値のみを調節することができるためである。
このとき、直交色相b値において、直交色相とは、一対の偏光子を吸収軸が直交する状態で配置したときの色相を色差計を使用して測定したものを示し、色相b値とは、CIE座標系で色相を表現する値を言い、色相b値は、b=200[(Y/Yn)1/3−(Z/Zn)1/3]で計算され、+bは黄色、−bは青色を意味する(ここで、Yn、Znは基準となるホワイト色相のY、Zに該当する。)。すなわち、直交色相b値とは、一対の偏光子を吸収軸が直交する状態で配置したときの色相を色差計を使用して測定したCIE座標系での色相b値を意味する。
なお、上記直交色相b値は、JASCO V−7000という光学測定装備を用いて測定した。このとき、これに制限されるものではないが、本発明において、紫外線の照射後の偏光子の直交色相b値は−1ないし1程度であることが好ましく、0に近いほどナチュラルブラック(natural black)色相が実現できるため好ましい。
本発明の直交色相b値を調節することを例に挙げて説明すれば、染着、架橋、延伸ステップ後、直交色相b値が0より小さな数値が出る場合、偏光された紫外線を照射して、直交色相b値を上昇させて0に近い数値に調節できるのである。
一方、本発明者らの研究によれば、偏光子に偏光された紫外線を照射する場合、偏光子の色相だけでなく、偏光子の単体透過率も調節できることが分かった。すなわち、染着、架橋、延伸ステップ以後に、偏光子が好ましい単体透過率を有しない場合、偏光された紫外線の照射だけで単体透過率を変化させることができる。また、本発明による場合、偏光された紫外線の強度による単体透過率の変化を予測することができ、変化させようとする単体透過率の数値分だけ、偏光された紫外線の強度で照射して、簡単に所望の数値範囲内に調節できる長所がある。
例えば、上記偏光子の色相を調節するステップは、下記式3の値が0.004ないし0.028になるように行われることができ、例えば、下記式3の値が0.01ないし0.028になるように行われることが好ましい。これは、偏光された紫外線の照射前後の単体透過率が上記範囲内の場合、偏光子の偏光度に影響を与えずに、単体透過率のみを調節することができるためである。
このとき、上記単体(single body)透過率とは、 単一偏光子の透過率を意味し、本発明の場合、JASCO V−7000という光学測定装備を用いて単体透過率を測定した。
本発明の方法によって製造された偏光子の単体透過率は、42.0%ないし47%の数値範囲を満足するのが好ましく、例えば、42.5%ないし43%であってもよい。なぜならば、偏光子の透過率が42%未満の場合、光を多く吸収して画面が暗いことがあり、透過率が47%を超過する場合、偏光度が低下してブラック(black)色相をまともに実現しにくいことがあるためである。
一方、上記偏光された紫外線は0.5ないし3.0J/cmの強度で照射するのがより好ましく、例えば、0.8J/cmないし1.5J/cmの強度で照射することができる。偏光された紫外線の強度が上記範囲を満足する場合、十分な色相変化を起こすことができ、紫外線による偏光子の硬化現象を防止することができるので、容易に色相調節が可能である。これに加え、上述したように、紫外線の照射はヨウ素または二色性染料の分子をエネルギー的に不安定にさせて、偏光を解消することができるので、上記範囲の紫外線の強度を満足する場合、偏光度を低下させることなく色相調節が可能である。
図2には、紫外線の強度による直交透過率値による吸光度値の変化グラフが示されている。このとき、図2のx軸は紫外線の強度(J/cm)を示し、y軸は直交透過率値(Tc)による吸光度値(Ac)を示しており、直交透過率をTcとしたとき、吸光度値Acは−log(Tc)で計算される。一方、吸光度値(Ac)が大きいとは、直交透過率値(Tc)が小さいということを意味し、直交透過率値(Tc)が小さいとは、ヨウ素の配向がよくできて偏光度が高いということを意味する。
図2のグラフに示されるように、偏光された紫外線の強度が3J/cmを超過する場合、吸光度値(Ac)が急激に小さくなることが分かる。このように吸光度値(Ac)が小さくなる場合、直交透過度(Tc)値は高くなり、偏光度が低くなるということが分かる。すなわち、直交透過度(Tc)値が高くなる現象は、偏光された紫外線の強度が3J/cm を超過してポリビニルアルコール系フィルムの配向に悪影響を与えて発生するものと見られる。
また、下記図3には、偏光された紫外線の強度による単体色相b値の変化グラフが示されている。このとき、図3のx軸は、偏光された紫外線の強度(J/cm)を示し、y軸のb値は単体色相b値を意味する。図3を通じて、偏光された紫外線の強度が0.5J/cm未満の低エネルギーの場合、偏光子の色相変化が軽微であって、偏光子の色相を調節するためには、少なくとも0.5J/cm強度の偏光された紫外線が必要であることが分かる。
一方、上記偏光された紫外線を照射して偏光子の色相を調節するステップを経た後、偏光子の温度が20℃ないし70℃程度であることが好ましく、25℃ないし60℃程度であることがより好ましい。上述したように、ヨウ素または二色性染料が染着された延伸フィルムは、紫外線が照射されると、フィルムの温度が増加し、ポリビニルアルコール系フィルムの場合、フィルム表面の温度が80℃を超えると、長波長帯の可視光線を吸収するI が分解され、これにより、フィルムが変色し、結果として偏光子の全般にムラ及び形態の変形が生じる問題点がある。しかし、本発明による偏光された紫外線を照射する場合、紫外線の照射以後、偏光子の温度が上記範囲を満足するようになり、この場合、偏光子の変色及びムラの発生が著しく減少する。
なお、本発明の偏光子の製造方法は、偏光子の温度を下げるための冷却ステップをさらに含むことができる。上述したように、偏光子に紫外線を照射する場合、偏光子の温度上昇によってムラ及び変色の問題が発生し得るので、これを防ぐための追加の工程である。このとき、上記冷却ステップは、上記偏光子の色相を調節するステップの以前または以後に行われることができるが、紫外線の照射による偏光子の温度上昇を抑制させるという点で、偏光された紫外線の照射以後に行うのが好ましい。
より具体的に、上記冷却ステップは、紫外線照射ステップまたは巻取ステップで同時に行われてもよく、紫外線照射ステップの前/後に別途の工程として行われてもよい。これに限定されるものではないが、例えば、上記冷却ステップは、冷却ロールを用いるのが好ましく、上記紫外線照射ステップの前/後に行われる延伸ステップまたは巻取ステップで使用されるロールを低温の冷却ロールとして使用することで行うこともできる。特に、偏光された紫外線の照射ステップを考慮するとき、延伸された偏光子の乾燥ステップと巻取ステップとの間に行われることが最も好ましい。
一方、上記冷却ステップは、温度が10℃ないし60℃程度であることが好ましく、10℃ないし30℃程度または10℃ないし20℃の冷却ロールを用いるのがより好ましい。冷却ロールの温度が上記範囲を満足する場合、フィルムが損傷及び変形することなくフィルム自体の温度を下げることができる。
なお、上記のような本発明の製造方法によって製造された偏光子は、紫外線の照射前の偏光度と紫外線の照射後の偏光度との差がほとんどない。既存の色相調節方式では、偏光子の色相を調節しながら、偏光度が変化する問題点があって、色相のみを別に調節しにくい問題点があったが、本発明の偏光子の製造方法は、偏光度に影響を与えずに、偏光子の色相のみを変化させることができる優れた効果がある。すなわち、本発明の偏光子の製造方法によって製造された偏光子は、偏光された紫外線を照射することによって偏光子の色相物性を簡単で精巧に調節しつつも、偏光度に優れた偏光子を製造することができる長所がある。
また、既存には単体透過率(Ts)が上昇すると、偏光度(DOP;Degree Of Polarization)は減少するのが一般的だった。よって、既存の方式では、偏光子の染着、架橋、延伸ステップの条件を変更して単体透過率を上昇させようとする場合、偏光度が減少する問題点があったが、本発明のように染着、架橋、延伸ステップ以後に偏光された紫外線を照射して偏光子の単体透過率を調節する場合には、単体透過率は上昇しつつ、偏光度は一定水準に維持させることができる長所がある。
また、本発明の製造方法によって製造された偏光子の偏光度は、99.995%以上であってもよく、例えば、99.996%以上または99.997%以上であるのがより好ましい。偏光度が高い場合、CR(Contrast Ratio)に優れた偏光板を作製することができるが、本発明の製造方法によって偏光された紫外線を照射して偏光子の色相を調節する場合、99.995%以上の優れた偏光度を有する偏光子を製造することができる長所がある。
一方、偏光度(Degree Of Polarization)は、 √{(Ts−Tc)/(Ts+Tc)}と定義され、上記Tsは単体透過率、上記Tcは直交透過率を意味する。また、上記直交透過率とは、一対の偏光子を吸収軸が直交する状態で配置したときの透過率を意味する。
次に、本発明のまた他の側面は、ヨウ素または二色性染料が染着されて延伸されたポリビニルアルコール系フィルムを準備するステップ;上記延伸されたポリビニルアルコール系フィルムに偏光された紫外線を照射して偏光子の色相を調節するステップ;及び上記偏光子の少なくとも一側面に保護フィルムを接着するステップを含む偏光板の製造方法を提供する。
上記ヨウ素または二色性染料が染着されて延伸されたポリビニルアルコール系フィルムを準備するステップ、及び上記延伸されたポリビニルアルコール系フィルムに偏光された紫外線を照射して偏光子の色相を調節するステップは、上述した通りであるので、具体的な説明は省略する。
上述したような方法を通じて色相が調節された偏光子が製造されると、上記偏光子の少なくとも一側面に保護フィルムを接着するステップを行って偏光板を製造する。このとき、上記保護フィルムを接着するステップは、当該技術分野によく知られている偏光板の製造方法を通じて行われることができ、その方法が特に制限されるものではない。例えば、偏光子の一面または両面に接着剤を塗布した後、保護フィルムを貼り合わせて乾燥処理する方法で行われることができる。塗布方法としては、当該分野に公知された方法、これに制限されるものではないが、例えば、流延法、メイヤーバー、エアーナイフ、グラビア、スプレー、ブレード、ダイコーター、キャスティング、スピンコート、リバースロール、キスロールなどの方法を用いることができる。上記乾燥処理は、例えば、熱風を用いて行われることができ、乾燥温度は、約40℃ないし100℃程度、好ましくは60℃ないし100℃で20秒ないし1,200秒間行われることができる。
例えば、このとき、上記保護フィルムとしては、偏光子を保護するために偏光子の両側面に貼り付ける多様な透明フィルム、トリアセチルセルロース(TriAcethyl Cellulose; TAC)のようなアセテート系、ポリエステル系、ポリエーテルスルホン系、ポリカーボネート系、ポリアミド系、ポリイミド系、ポリオレフィン系、アクリル系樹脂フィルムなどが使用されることができるが、これに限定されるものではない。
なお、上記接着剤は、水系接着剤または光硬化型接着剤を使用することができる。接着剤は、偏光子と保護フィルムとを十分貼り合わせることができ、光学的な透視度に優れ、経時的な黄変などの変化がないものであれば、その種類が特に制限されないが、例えば、ポリビニルアルコール系樹脂と架橋剤を含有した水系接着剤組成物を使用することができる。また、上記偏光板には、保護フィルム以外にも追加の機能向上のために、広視野角補償板や輝度向上フィルムのような機能性フィルムが付加的に含まれることもできる。
製造例
ポリビニルアルコール(PVA)系フィルム(日本合成 Co.Ltd.製、重合度:2600)を水洗槽、膨潤槽を経て、IとKIを含む水溶液で染着させた後、ホウ酸とKIを含有する水溶液で6倍まで延伸して偏光子を製造した。
実施例1
上記製造例によって製造されたポリビニルアルコール系偏光子の単体透過率、単体色相b値及び直交色相b値を測定した後、偏光方向が吸収軸に平行な偏光された紫外線(Fusion社、UV 16B)を上記製造された偏光子に0.5J/cmのエネルギーで照射した後、単体透過率、単体色相b値及び直交色相b値を測定した。
実施例2
上記製造例によって製造されたポリビニルアルコール系偏光子の単体透過率、単体色相b値及び直交色相b値を測定した後、偏光方向が吸収軸に平行な偏光された紫外線(Fusion社、UV 16B)を上記製造された偏光子に1.0J/cmのエネルギーで照射した後、単体透過率、単体色相b値及び直交色相b値を測定した。
実施例3
上記製造例によって製造されたポリビニルアルコール系偏光子の単体透過率、単体色相b値及び直交色相b値を測定した後、偏光方向が吸収軸に平行な偏光された紫外線(Fusion社、UV 16B)を上記製造された偏光子に1.5J/cmのエネルギーで照射した後、単体透過率、単体色相b値及び直交色相b値を測定した。
実施例4
上記製造例によって製造されたポリビニルアルコール系偏光子の単体透過率、単体色相b値及び直交色相b値を測定した後、偏光方向が吸収軸に平行な偏光された紫外線(Fusion社、UV 16B)を上記製造された偏光子に2.0J/cmのエネルギーで照射した後、単体透過率、単体色相b値及び直交色相b値を測定した。
実施例5
上記製造例によって製造されたポリビニルアルコール系偏光子の単体透過率、単体色相b値及び直交色相b値を測定した後、偏光方向が吸収軸に平行な偏光された紫外線(Fusion社、UV 16B)を上記製造された偏光子に2.5J/cm2bのエネルギーで照射した後、単体透過率、単体色相b値及び直交色相b値を測定した。
比較例1
上記製造例によって製造されたポリビニルアルコール系偏光子の単体透過率、単体色相b値及び直交色相b値を測定した後、吸収軸に平行な非偏光された紫外線(Fusion社、UV 16B)を2.5J/cmのエネルギーで照射した後、単体透過率、単体色相b値及び直交色相b値を測定した。
比較例2
上記製造例によって製造されたポリビニルアルコール系偏光子の単体透過率、単体色相b値及び直交色相b値を測定した後、吸収軸に平行な偏光された紫外線(Fusion社、UV 16B)を5.0J/cmのエネルギーで照射した後、単体透過率、単体色相b値及び直交色相b値を測定した。
上記実施例1ないし5及び比較例1ないし2において、紫外線を照射する前に測定した各数値と、紫外線を特定の強度で照射した後に測定した各数値とを、下記式4で換算した変化量、及び紫外線照射後の偏光子の温度を下記表1に示す。
上記表1の結果をみると、紫外線を照射する場合、単体透過率、単体色相b値及び直交色相b値が上昇することが分かり、紫外線の強度が増加するほど各数値の変化量が上昇することが分かる。また、本発明は、紫外線の強度による各数値の変化量を予測することができ、染着、架橋、延伸ステップ以後により簡単に特定の強度の紫外線のみを照射し、各色相値、透過率などを調節することができる。また、上記のような偏光子の色相調節が、染着、架橋、延伸ステップの条件の変化に関わらず行われることができる長所がある。
また、実施例5と比較例1とを比べてみると、同一のエネルギーの紫外線を照射した場合にも、非偏光された紫外線を照射する場合、偏光子の表面温度が 80℃を超過することになり、偏光子が変色する。また、比較例2をみると、照射されたエネルギーが3J/cmを超過する場合、偏光子の表面温度が 100℃を超えることになって、下記図5から確認できるように、偏光子の色が黄変する。
以上、本発明の実施例について詳細に説明したが、本発明の権利範囲はこれに限定されるものではなく、請求の範囲に記載された本発明の技術的思想を逸脱しない範囲内で種々の修正及び変形が可能であるということは、当技術分野における通常の知識を有する者には自明であろう。
1:偏光された紫外線
2:ポリビニルアルコール系フィルム
3:ポリビニルアルコール系フィルムの吸収軸

Claims (10)

  1. ヨウ素または二色性染料が染着されて45℃ないし60℃の延伸温度で4倍ないし7倍に延伸されたポリビニルアルコール系フィルムを準備するステップ;及び
    前記延伸されたポリビニルアルコール系フィルムに、非偏光紫外線を照射せずに、偏光された紫外線を照射して偏光子の色相を調節するステップを含む偏光子の製造方法であって、
    前記偏光された紫外線は、強度が0.8ないし3J/cm であり、
    紫外線照射後の前記偏光子の単体色相b値は3.5ないし4.0の範囲を満足し、前記偏光子の色相を調節するステップは、下記式1の値が0.05ないし0.2になるように行われる、方法。
  2. 前記偏光子の色相を調節するステップは、下記式2の値が0.4ないし1.2になるように行われる請求項1に記載の偏光子の製造方法。
  3. 前記偏光子の色相を調節するステップは、下記式3の値が0.004ないし0.028になるように行われる請求項1に記載の偏光子の製造方法。
  4. 前記偏光された紫外線は、ワイヤーグリッド偏光子を用いて形成される請求項1に記載の偏光子の製造方法。
  5. 前記偏光された紫外線の偏光方向は、ポリビニルアルコール系フィルムの吸収軸と0ないし1.0度の角度を形成する請求項1に記載の偏光子の製造方法。
  6. 前記偏光された紫外線の偏光方向は、ポリビニルアルコール系フィルムの吸収軸に平行である請求項1に記載の偏光子の製造方法。
  7. 前記偏光された紫外線を照射して偏光子の色相を調節するステップを経た後、偏光子の温度が20℃ないし70℃である請求項1に記載の偏光子の製造方法。
  8. 偏光子の温度を下げるための冷却ステップをさらに含む請求項1に記載の偏光子の製造方法。
  9. 前記冷却ステップは、温度が10℃ないし30℃の冷却ロールを用いる請求項に記載の偏光子の製造方法。
  10. ヨウ素または二色性染料が染着されて45℃ないし60℃の延伸温度で4倍ないし7倍に延伸されたポリビニルアルコール系フィルムを準備するステップ;
    前記延伸されたポリビニルアルコール系フィルムに、非偏光紫外線を照射せずに、偏光された紫外線を照射して偏光子の色相を調節するステップ;及び
    前記偏光子の少なくとも一側面に保護フィルムを接着するステップを含む偏光板の製造方法であって、
    前記偏光された紫外線は、強度が0.8ないし3J/cm であり、
    紫外線照射後の前記偏光子の単体色相b値は3.5ないし4.0の範囲を満足し、前記偏光子の色相を調節するステップは、下記式1の値が0.05ないし0.2になるように行われる、方法。
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