JP6191986B2 - 全固体電気二重層を利用した可変電気伝導素子およびそれを用いた電子装置 - Google Patents

全固体電気二重層を利用した可変電気伝導素子およびそれを用いた電子装置 Download PDF

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本発明は、固体内の酸化物イオンまたは水素イオンの移動による電気二重層の形成によって電気抵抗を変化させることが可能な電気伝導素子、及びそのような電気伝導素子を用いた電子装置に関するものである。
多くの電子機器に使われている金属/絶縁体/半導体構造の電界効果型トランジスタは、電界を使って半導体内の伝導キャリア密度を制御することによって動作する。この伝導キャリア密度の制御は、半導体と金属の間に電圧(ゲート電圧)を印加することにより絶縁体(誘電体)が充電され、さらには半導体表面にゲート電圧に比例した電荷(伝導キャリア)が蓄積されることによって行われる。電界効果型トランジスタは、半導体表面付近の伝導キャリア密度を制御することによってソース電極とドレイン電極の間の電気抵抗を変化させ、これによりメモリや演算を可能にしている。しかし、金属/絶縁体/半導体構造の電界効果によって得られる伝導キャリア密度は比較的小さいため、物質の電気的特性を著しく変化させたり、新しい機能や特性を発現させるには不十分であった(例えば、非特許文献1、2)。
一方、電解液または電解液を染みこませたゲルを利用した電気二重層の形成によって、より大きな伝導キャリア密度を生じさせる方法が提案されている。ここでは、絶縁体(誘電体)の代わりに正、負イオンが溶媒にとけた電解液または電解ゲルが利用されている。この方法により、比較的な大きな伝導キャリア密度(1014cm−2)が得られている。しかし、この方法では液体または半液体状のゲルを用いるため、実用化の素子として利用するには、液漏れや腐食などの問題があった(非特許文献2、3、4)。
また、電解液を使わずに、固体内をイオンが移動する固体電解質を利用した電気二重層の形成法が報告されている。ここでは、水素イオン(H)が多孔質シリコンの孔の表面上を移動することによって電気二重層が形成されている。この水素イオンの移動による電気二重層の形成によって、ソース電極とドレイン電極の間の抵抗を変化させている。しかし、多孔質SiO膜は、機械的耐久性が低く、また素子が曝される雰囲気によって移動する水素イオンの濃度が著しく変化するなどの問題があった(非特許文献5)。
本発明の課題は、固体内を酸化物イオン(O-2:酸素イオンとも言う)または水素イオン(H:プロトンとも言う)が移動するイオン伝導体材料を用いて、耐久性に優れ、雰囲気の影響が少ない素子であって、全固体型の電気二重層による生じる伝導キャリアによって電気抵抗を変化させることが可能な素子を供給することにある。
本発明の一側面によれば、酸化物イオンまたは水素イオンが伝導できるイオン伝導体材料層と、前記イオン伝導体材料層を挟むゲート電極層及び絶縁体あるいは半導体材料と、前記絶縁体あるいは半導体材料の表面上または内部に設けられたドレイン電極層およびソース電極層とを設けた電気伝導素子であって、前記イオン伝導体材料層がガドリニウム添加セリア(Ce 1−x Gd 2−x/2 (0<x≦0.5))またはイットリウム添加安定化ジルコニア(Zr 1−x 2−x/2 (0<x≦0.2))からなる電気伝導素子が与えられる。
ここで、前記ドレイン電極層及び前記ソース電極層と前記絶縁体あるいは半導体材料との間にバッファー層を設けてよい。
また、前記ゲート電極層と前記ソース電極層または前記ドレイン電極層との間に電圧を印加することによって、前記イオン伝導体材料層内の酸化物イオンおよび酸素欠陥または水素イオンおよび少なくとも水酸化物イオンが移動して、前記絶縁体あるいは半導体材料と前記イオン伝導体材料層との界面に電気二重層が生成されるようにしてよい。
また、前記電気二重層の形成によって前記絶縁体あるいは半導体内であって前記絶縁体あるいは半導体材料と前記イオン伝導体材料層との界面に隣接した位置に伝導キャリアが生成され、それにともなって前記ドレイン電極とソース電極間の導電性に変化が与えられてよい
た、前記ゲート電極、ソース電極およびドレイン電極は白金、パラジウム、ロジウムおよびルテニウムからなる群から選択された少なくとも一つからなってよい。
また、前記バッファー層はアルミニウム、チタニウム、タングステン及び銅からなる群から選択された少なくとも一つからなってよい。
また、前記絶縁体あるいは半導体の材料が、チタン酸ストロンチウム、シリコン、ガリウムヒ素、ダイヤモンド、あるいは酸化チタン、酸化タングステン、酸化タンタル、酸化亜鉛、酸化スズなどの金属酸化物からなってよい。
本発明の他の側面によれば、上記何れかの電気伝導素子を、抵抗スイッチまたはメモリ素子の少なくとも一つとして使用した電子装置が与えられる。
本発明によれば、ゲート電極への電圧印加によってイオン伝導体と半導体または絶縁体との界面に電荷二重層が形成され、その効果により半導体または絶縁体表面上に構築したドレイン電極とソース電極との間の電気抵抗を変化させることが可能である。しかも、従来の電子素子との混載が容易な全固体型構造であり、耐久性に優れて雰囲気の影響が少ない素子が実現できるようになる。また、電解液を使用しないことにより低温や高温での電解液の凍結や蒸発・沸騰等の問題がないため、広い温度領域で動作させる場合に有利である。
本発明の3端子型可変電気伝導素子の構造を示す図。 酸化物イオンの移動によって動的に構成される全固体型の電気二重層を利用した可変電気伝導素子の動作原理を示す図。 水素イオンの移動によって動的に構成される全固体型の電気二重層を利用した可変電気伝導素子の動作原理を示す図。 本発明の第1の実施例の素子におけるチタン酸ストロンチウム基板と酸素欠陥を含むガドリニウム添加セリアとの界面の透過電子顕微鏡写真を示す図。 本発明の第1の実施例の素子における酸化物イオン伝導度と温度との関係を示す図。 本発明の第1の実施例の素子におけるゲート電圧とドレイン・ソース間の電流の関係(上側のグラフ)、およびゲート電圧とゲート・ソース間の電流の関係(下側のグラフ)を示す図。 本発明の第1の実施例の素子において異なったゲート電圧に対するドレイン・ソース間の電圧と電流との関係を示す図。 本発明における電気二重層の特性を調べるために作成した2端子型素子の概念図。 図8に概念的に示された2端子型素子においてイオンの移動によって絶縁体表面上に形成された電気二重層のキャパシタンスと温度との関係を示す図。 図8に概念的に示された2端子型素子において電気二重層の形成によって生じた絶縁体内の伝導キャリア密度及び移動度を示す図。 本発明の第2の実施例の素子において異なったゲート電圧に対するドレイン・ソース間の電圧と電流との関係を示す図。
[素子の構造]
本発明の一実施例によれば、その素子は、3端子の電極構造を有する。図1に概念図で示すように、酸化物イオンが移動できるイオン伝導体6をゲート電極1と絶縁体あるいは半導体5で挟んだ積層構造によって形成する。この時、絶縁体あるいは半導体5の表面上には、金属バッファー層4を介してドレイン電極2およびソース電極3も形成する。なお、イオン伝導体6としては、酸化物イオン伝導性を有するものに代えて水素イオン伝導性のものを使用することもできる。その場合には、イオン伝導体6中を酸化物イオン7及び酸素欠陥8が移動する代わりに水素イオン及び負の電荷の水酸化物イオン(OH)等(その多くは水酸化物イオンであるが他の負の電荷イオンを含むことがある)が移動することになる。
なお、図1及び以降の概念図は本発明に係る3端子素子の構造あるいはその特性を調べるために作成した2端子素子の構造を概念的に示すものであるため、実際の構造がこれらの図に示す構造と完全に相似形となることが必要とされるわけではないし、またこれらの図には明示されていない要素を追加したり、同等な別の要素で置換することもできる。例えば、図1では、ゲート電極1とドレイン電極2との間及びゲート電極1とソース電極3との間の間隔が等しく設けられているが、必要に応じてこの間隙を異ならせることもできる。また、ドレイン電極2およびソース電極3は絶縁体あるいは半導体5の表面上に設けられているが、必要に応じて絶縁体あるいは半導体5の内部に形成することもできる。なお、絶縁体あるいは半導体5を絶縁体とする構成においてドレイン電極2およびソース電極3をその内部に形成する場合には、これら電極を完全に内部に埋め込むのではなく、それらの最表面が当該絶縁体の表面に現れるようにする。
イオン伝導体6の材料としては、例えば、酸化物イオン7および酸素欠陥8を有するガドリニウム添加セリア(Ce1−xGd−x/2 0<x≦0.5))を用いることができる。このイオン伝導体6の厚さは5nm〜200nm程度が好ましく、特に10〜50nmの範囲が好ましい。ここで酸素欠陥の量はGdとCeとの組成比で決まる。酸素欠陥の量の点からは、x=0.1〜0.3程度とするのが好ましい。イオン伝導体の材料としては、Ce1−xGd−x/2 外も使用可能であり、具体的には、安定化ジルコニア、安定化ビスマス酸化物、酸素欠陥を有するタングステン酸化物、亜鉛酸化物、スズ酸化物などの金属酸化物を使用できる。また、イオン伝導体には金属酸化物以外に各種の添加物を加えることもできる。例えば、ガドリニウム添加セリアは、酸素欠陥量の少ないセリアに酸素欠陥を増加させるためのガドニウムを添加したものと考えることができる。
また、水素イオン伝導性のイオン伝導体6としては、例えばイットリウム添加安定化ジルコニア(Zr1−x−x/2 0<x≦0.2))を用いた。このZr1−x−x/2 、その固体内において475K付近から室温付近の範囲において水素イオン(プロトン)が移動することで知られている(非特許文献6)。これ以外にも例えばBaZr0.80.23−x(0<x≦0.2)やナフィオン(イー アイ デュポン ドゥ ヌムール アンド カンパニーの登録商標)等のプロトン伝導性の高分子化合物も使用可能である。
また、ゲート電極1、ドレイン電極2、ソース電極3として白金(Pt)を用いることができる。電極の厚さは、10nm〜100nm程度が好ましく、特に10〜30nmの範囲が好ましい。ゲート電極1、ドレイン電極2、ソース電極3は、Pt以外にも選択が可能である。具体的には、白金、金、パラジウム、ロジウム、ルテニウムおよびそれらの一部の合金などの、化学的安定性の高い貴金属である。バッファー層4としてアルミニウム(Al)を用いることができる。バッファー層の厚さは、0.1nm〜10nm程度が好ましく、特に1〜5nmの範囲が好ましい。バッファー層4は、Al以外にも選択が可能である。具体的には、チタニウム、タングステン、銅およびそれらの一部の合金などである。
なお、バッファー層はすべての電極材料で必要であるわけではない。例えば、白金や金を用いた電極では、半導体あるいは絶縁体5との間でショットキー障壁を形成してしまうため、バッファー層を挿入してオーミックな電気伝導性を得る必要がある。しかし、アルミニウムなどを用いた電極ではそれ自体でオーミックな性質が得られるので、バッファー層は不要となる。
絶縁体あるいは半導体5の材料としては、例えば、チタン酸ストロンチウム(SrTiO)を用いることができる。この絶縁体あるいは半導体5は単結晶あるいはエピタキシャル膜が好ましい。絶縁体あるいは半導体5の材料としては、電界効果によって電気伝導キャリア(電子やホール)濃度が変動しやすい絶縁体や半導体であればSrTiO以外も使用可能である。具体的には、シリコン、ガリウムヒ素、ダイヤモンド、あるいは酸化チタン、酸化タングステン、酸化タンタル、酸化亜鉛、酸化スズなどの金属酸化物を使用できる。
[可変電気伝導素子の動作]
図2を参照しながら、酸化物イオン伝導性のイオン伝導体を使用した場合の本発明の動的に設定可能な可変電気伝導素子の動作を説明する。図2には、図1に示す3端子素子において、ゲート電極1とソース電極3、およびドレイン電極2とソース電極3との間にそれぞれ電圧を印加することにより遷移可能な状態を示している。
素子の作成時状態では、図1に示す様に、イオン伝導体6内に酸化物イオン7と酸素欠陥8が均一に分布している。次に、図2に示す様に、この作成時状態の素子のゲート電極1とソース電極3との間に、ゲート電極1を正の極性とした電圧(以下、Vgsで表わし、ゲート電極側の電圧を素子への印加電圧の極性とする。つまり、この場合は正の電圧となる)を印加すると、イオン伝導体6内の負の電荷を有する酸化物イオン7は、ゲート電極1とイオン伝導体6との界面(以下、ゲート電極側界面と称する。また、絶縁体あるいは半導体5とイオン伝導体6との界面を絶縁体あるいは半導体側界面と称する)付近に移動する。このVgsは固体電解質における酸化物イオンのイオン伝導度によって変化するが、実用性を考慮すれば0.5V〜10V程度が好ましく、より好ましくは2〜3V程度、特に3V程度が好ましい。印加時間は100ナノ秒〜100秒程度が好ましい。負の極性の酸化物イオン7がゲート電極界面に集まることにより、当該界面直上には正の電荷h(正の極性の伝導キャリア9)が蓄積されて電気二重層が形成される。また、その電圧印加による酸化物イオン7の移動は酸素欠陥8を介して行われるため、正の極性を有する酸素欠陥8は絶縁体あるいは半導体側界面付近に移動する。これによりゲート電極界面とは反対側のソース・ドレイン電極側界面の直下には負の電荷e(負の極性の伝導キャリア10)が蓄積されることから、こちら側にも電気二重層が形成される。この蓄積された負の電荷eは、絶縁体あるいは半導体5において伝導キャリアとして振る舞う。この時の素子状態は図2に示す状態になる。図2の状態では、ソース・ドレイン間のこの負の電荷eによるソース・ドレイン間の電気伝導がゲート電極に印加された電圧による電界効果により制御される。
図2では素子動作に利用される伝導キャリアが電子の場合について図示しているが、正孔も素子動作のための伝導キャリアとして利用可能である。具体的には、図2において、ゲート電極1とソース電極3との間の印加電圧の極性を反対にすると伝導キャリアは正孔になる。つまり、ゲート電圧を負の極性とした場合には、酸素イオン7と酸素欠陥8の移動する方向は反対になり、酸素イオン7が絶縁体あるいは半導体側界面付近に移動すると同時に、正の電荷が当該界面直下に蓄積されて電気二重層が形成される。
本素子では、この酸化物イオン7と酸素欠陥8の移動をゲート電圧で制御することにより、絶縁体あるいは半導体5において蓄積される伝導キャリア量を制御する。この伝導キャリア量の変化によって、絶縁体あるいは半導体5の表面に設置したドレイン電極2とソース電極4の間の電気伝導度を変化させることができる。伝導キャリアとして、電子を使うか、正孔を使うかは、絶縁体あるいは半導体の性質がp型かn型かによって決まる。
次に、図3を参照しながら、水素イオン伝導性のイオン伝導体を使用した場合の本発明の動的に設定可能な可変電気伝導素子の動作を説明する。この構成においては、素子の作成時状態では、酸素イオン伝導性の場合について図1に示したものと同様に、イオン伝導体6内に水素イオンが均一に分布している。次に、図3に示す様に、この作成時状態の素子のゲート電極1とソース電極3との間に、正の極性のVgsを印加すると、イオン伝導体6内の正の電荷を有する水素イオンHは、絶縁体あるいは半導体側界面付近に移動する。このVgsは固体電解質における水素イオンHのイオン伝導度によって変化するが、実用性を考慮すれば0.5V〜10V程度が好ましく、より好ましくは2〜3V程度、特に3V程度が好ましい。印加時間は100ナノ秒〜100秒程度が好ましい。正の極性の水素イオンHが絶縁体あるいは半導体側界面付近に集まる(図3では+記号入りの小円で示す)ことにより、当該界面直上には正の電荷e(負の極性の伝導キャリア10)が蓄積されて電気二重層が形成される。一方、対向するゲート電極界面においては正の極性の水素イオンHが減少して、負の極性の水酸化物イオン等が残される(図3では−記号入りの小円で示す)ことになる。また、図3には図示していないが、図2に示した酸素欠陥と同様に、イオン伝導体6中の水酸化物イオン等はゲート電極1側に移動する。そのため、ゲート電極界面付近には正の電荷h(正の極性の伝導キャリア9)が蓄積されることから、こちら側にも電気二重層が形成される。絶縁体あるいは半導体側界面付近に蓄積された負の電荷eは、絶縁体あるいは半導体5において伝導キャリアとして振る舞う。この時の素子状態は図3に示す状態になる。図3の状態では、ソース・ドレイン間のこの負の電荷eによるソース・ドレイン間の電気伝導がゲート電極1に印加された電圧による電界効果により制御される。
図3では素子動作に利用される伝導キャリアが電子の場合について図示しているが、酸化物イオン伝導性のイオン伝導体を使用した場合と同様、ここでも正孔を素子動作のための伝導キャリアとして利用可能である。具体的には、図3において、ゲート電極1とソース電極3との間の印加電圧の極性を反対にすると伝導キャリアは正孔になる。つまり、ゲート電圧を負の極性とした場合には、水素イオンの移動する方向は反対になり、水素イオンがゲート電極界面付近に移動すると同時に、正の電荷が絶縁体あるいは半導体界面直下に蓄積されて電気二重層が形成される。
なお、何れのタイプのイオン伝導体6を使用した構成でも、図1に概念的に示した構造に更に他の制御電極を追加するなどして電極・端子を増加させた場合も、図1の3つの端子が維持されている限り、上述の3端子構造に包含されるものである。換言すれば、本願の「3端子素子」とは、素子に他の電極・端子を追加することで端子数が3よりも多くなった場合も含む概念であることに注意されたい。これに限定する意図はないが、そのような追加の電極の一例を挙げれば、図2における半導体あるいは絶縁体5の底面に電極を付けることができる。素子の材料、サイズ等の各種のパラメータにもよるが、ゲート電極と新たな底面電極との間で電圧を印加することによって、固体電解質内の酸化物イオンをドレイン電極とソース電極の間で均質に移動させることが可能になる場合もある。底面電極の追加により、素子の端子数を単純に数えると4端子素子となるが、底面電極を追加する前の3端子素子の構造はそのまま維持されているので、この素子も本発明の3端子素子に包含される。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、当然のこととして、本発明は以下の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲のみにより規定されるものであることに注意されたい。
[実施例1]
図1に構造を概念的に示した3端子型素子を作成し、そのゲート電極1に電圧を印加した時のドレイン電極2とソース電極3の間の電気伝導性の変化を測定した。ここで、ソース電極3は接地しておいた。この素子は、ゲート電極1、ドレイン電極2およびソース電極3としてPtを用い、酸化物イオンのイオン伝導体6として酸素欠陥を含むガドリニウム添加セリア(Ce1−xGd−x/2 を用いた。また、ドレイン電極2およびソース電極3と絶縁体あるいは半導体5との間でオーミックな電気伝導性を得るために、バッファー層4としてAl層を挟んだ。公知のRFスパッタ法およびパルスレーザデポジション(PLD)法を用いて、図1に示した3端子素子構造を(001)方位のチタン酸ストロンチウム(SrTiO)単結晶基板上にAl/Pt/Ce1−xGd−x/2 Ptの順で積層することで、この素子を作製した。イオン伝導体6であるCe1−xGd−x/2 の組成はx=0.2であり、厚さは400nmであった。作成した素子内のCe1−xGd−x/2 SrTiOとの界面付近の透過電子顕微鏡写真を図4に示す。Ce1−xGd−x/2 およびSrTiOとの界面は、細孔などが無い緻密な構造であり、機械的にも強度なものであった。
Ce1−xGd−x/2 の交流インピーダンス測定によって測定した温度と酸素イオン伝導度との関係を図5に示す。Ce1−xGd−x/2 の酸素イオン伝導度および酸素イオンの移動のための活性化エネルギー(Ea=0.76eV)は、公知のCe1−xGd−x/2 それらと同等の値であった(非特許文献7)。次に、ゲート電極1とソース電極3との間に電圧(Vgs)を印加した時のドレイン電極2とソース電極3の間の電流(ids)の変化を図6(上側のグラフ)に示す。この時のドレイン電極2とソース電極3との間にはVds=0.5Vの電圧を印加し、測定温度は475Kであった。ここでは、Vgsを0から3.5Vに増加させた後、3.5Vから0Vへと減少させた。idsは、Vgsが0から2.5V付近まで範囲では数ナノアンペアの大きさからほとんど変化しなかったが、2.5Vから3.5Vの間では数マイクロアンペアまで急激に増加した。そしてidsは、Vgsが3.5Vから3.0V付近まで範囲において2マイクロアンペア程度少し増加した後、3.0Vから2.0Vの間では数ナノアンペアまで急激に減少し、2.0Vから0Vの間ではほとんど変化しなかった。
図6(下側のグラフ)は、Vgsを0から3.5Vの間で印加している時、ゲート電極1とソース電極との間に流れる電流(igs)を示す。igsはVgsが0から3.5Vの間では数ナノアンペアから数十ナノアンペア程度の変化であり、idsと比べるとigsは二桁程度小さいことが示された。すなわち、ゲート電極1とソース電極3との間を流れる電流は、ドレイン電極2とソース電極3との間を流れる電流に比べて著しく小さいため、デバイスの電気特性に影響を与えていないことが示された。図7は、それぞれVgs=2.5、2.6、2.7、2.8、2.9、3.0、3.1および3.2Vに保ちながら、Vdsを0Vから0.5Vへと変化させた時のidsの変化を示す。同じ大きさのVdsに対して、idsはVgsの増加とともに増加し、例えばVds=0.3Vにおいて、idsはVgs=2.6Vでは数百ナノアンペアであったが、Vgs=3.2Vでは約5マイクロアンペアであった。
次に、Vgsの印加によってイオン伝導体6内で酸素イオン7および酸素欠陥8を移動させることにより、絶縁体あるいは半導体5の界面に形成される電気二重層の容量(キャパシタンス)を調べた。測定は、図8に示す様に、Pt電極10/Ce1−xGd−x/2 1%Nd添加SrTiO電極11構造の2端子素子を用いた。ここで、Ce1−xGd−x/2 組成はx=0.2であった。Pt電極10と1%Nd添加SrTiO電極11との間に電圧を印加させて酸素イオン7および酸素欠陥8を移動させた。図8には、1%Nd添加SrTiO電極11に負の極性の電圧を印加させることによる電荷二重層の形成の概念を示した。酸素欠陥8の移動によってCe1−xGd−x/2 1%Nd添加SrTiO電極との界面で形成される電気二重層の容量を交流インピーダンス測定法によって測定した。図9は、得られた電気二重層の容量と測定温度との関係を示す。容量は、温度に関係なく約14μFcm−2の大きさだった。測定した値を下式(非特許文献8)
に代入することで、電気二重層の形成によって生じた負の伝導キャリア9の移動度μを見積もることが出来る。ここでL、W及びCは、それぞれ伝導キャリア9が生成した領域の長さ、幅及び電気二重層の容量である。図10に示すように、見積もられたμは0.55cm−2/VSであった。この値は、液体の電解液内のイオン移動を利用してSrTiO基板上に形成される電気二重層によって生成する伝導キャリアの移動度(0.4〜0.7cm−2/VS)と同等であった(非特許文献9)。また、図10に示す伝導キャリアの濃度は、公知のQ=CVの式を用いて見積もることができる。ここでQは電荷量である。見積もられた伝導キャリアの濃度は、Vgs=2.0Vにおいて、約1014cm−2であり、これも液体の電解液内のイオン移動を利用してSrTiO基板上に形成される電気二重層によって生成する伝導キャリアの濃度に匹敵するものであった(非特許文献2)。
[実施例2]
図1と同様な構成において水素イオン伝導性のイオン伝導体6を使用した場合の本発明の素子を作成し、その特性を測定した。
公知のRFスパッタ法およびパルスレーザデポジション(PLD)法を用いて、図1に示した3端子素子構造を(001)方位のチタン酸ストロンチウム(SrTiO)単結晶基板上にAl/Pt/Zr1−x−x/2 Ptの順で積層することで、この素子を作製した。イオン伝導体6であるZr1−x−x/2 の組成はx=0.1であり、厚さは400nmであった。また、透過電子顕微鏡の観察により、直径100ナノメートル以上の孔を有していない膜であることを確認した。
図11は、それぞれVgs=1.3、1.5、1.8、2.0、2.1、および2.2Vに保ちながら、Vdsを0Vから0.5Vへと変化させた時のidsの変化を示す。同じ大きさのVdsに対して、idsはVgsの増加とともに増加し、例えばVds=0.3Vにおいて、idsはVgs=1.8Vでは約80ナノアンペアであったが、Vgs=2.2Vでは約600ナノアンペアであった。
なお、上記実施例では、酸化物イオンのイオン伝導体としてCe1−xGd−x/2 水素イオンのイオン伝導体としてZr1−x−x/2 また絶縁体あるいは半導体5の材料としてはSrTiOを用いた素子を示したが、酸化物イオンあるいは水素イオンの移動を実現できる金属酸化物材料であれば、Ce1−xGd−x/2 るいはZr1−x−x/2 以外の材料をイオン伝導体とし、また絶縁体あるいは半導体の材料であればSrTiO以外の材料を使用しても本発明を実施できることは言うまでもない。
本発明によれば、全固体型の素子でありながら、局所的な酸化物イオンおよび酸素欠陥、あるいは水素イオン及び水酸化物イオン等の移動を利用して絶縁体あるいは半導体との界面において電気二重層を形成し、さらに絶縁体あるいは半導体との界面に生成した伝導キャリアの濃度を制御することにより、電気抵抗を可変することが可能な電気素子を提供することが可能になる。この可変電気伝導素子は、スイッチ素子やメモリ素子としての応用が可能であるため、産業上大いに利用されることが期待される。また、伝導キャリア密度を大きくすることができる上に全固体構造であるために低温領域で動作可能であることから、本発明素子構造を利用することによって超伝導を発現させることも可能である。
1:ゲート電極
2:ドレイン電極
3:ソース電極
4:バッファー層
5:絶縁体あるいは半導体
6:酸化物イオン伝導体
7:酸化物イオン
8:酸素欠陥
9:正の極性の伝導キャリア
10:負の極性の伝導キャリア
11:白金電極
12:1%Nd添加SrTiO電極
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Claims (7)

  1. 酸化物イオンまたは水素イオンが伝導できるイオン伝導体材料層と、
    前記イオン伝導体材料層を挟むゲート電極層及び絶縁体あるいは半導体材料と、
    前記絶縁体あるいは半導体材料の表面上または内部に設けられたドレイン電極層およびソース電極層と
    を設けた電気伝導素子であって、
    前記イオン伝導体材料層がガドリニウム添加セリア(Ce 1−x Gd 2−x/2 (0<x≦0.5))またはイットリウム添加安定化ジルコニア(Zr 1−x 2−x/2 (0<x≦0.2))からなる、電気伝導素子。
  2. 前記ドレイン電極層及び前記ソース電極層と前記絶縁体あるいは半導体材料との間にバッファー層を設けた、請求項1に記載の電気伝導素子。
  3. 前記ゲート電極層と前記ソース電極層または前記ドレイン電極層との間に電圧を印加することによって、前記イオン伝導体材料層内の酸化物イオンおよび酸素欠陥または水素イオンおよび少なくとも水酸化物イオンが移動して、前記絶縁体あるいは半導体材料と前記イオン伝導体材料層との界面に電気二重層が生成される、請求項1または2に記載の電気伝導素子。
  4. 前記電気二重層の形成によって前記絶縁体あるいは半導体内であって前記絶縁体あるいは半導体材料と前記イオン伝導体材料層との界面に隣接した位置に伝導キャリアが生成され、それにともなって前記ドレイン電極とソース電極間の導電性に変化が与えられる、請求項3に記載の電気伝導素子。
  5. 前記ゲート電極、ソース電極およびドレイン電極は白金、パラジウム、ロジウムおよびルテニウムからなる群から選択された少なくとも一つからなる、請求項1から4の何れかに記載の電気伝導素子。
  6. 前記バッファー層はアルミニウム、チタニウム、タングステン及び銅からなる群から選択された少なくとも一つからなる、請求項2から5の何れかに記載の電気伝導素子。
  7. 前記絶縁体あるいは半導体の材料が、チタン酸ストロンチウム、シリコン、ガリウムヒ素、ダイヤモンド、あるいは酸化チタン、酸化タングステン、酸化タンタル、酸化亜鉛、酸化スズなどの金属酸化物からなる、請求項1から6の何れかに記載の電気伝導素子。
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