まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1は、パチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。図2は、主基板における回路構成の一例を示すブロック図である。尚、以下の説明において、図1の手前側をパチンコ遊技機1の前方(前面、正面)側、奥側を背面(後方)側として説明する。尚、本実施例におけるパチンコ遊技機1の前面とは、遊技者側からパチンコ遊技機1を見たときに該遊技者と対向する対向面である。尚、本実施例におけるフローチャートの各ステップの説明において、例えば「ステップS1」と記載する箇所を「S1」と略記する場合がある。
図1は、本実施例におけるパチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(以下、遊技機と略記する場合がある)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、第1特別図柄表示装置4Aと、第2特別図柄表示装置4Bとが設けられている。本実施例では、第1特別図柄表示装置4Aは、図9に示すように、複数種類の第1特別図柄を変動表示可能な簡易で小型の表示器(例えば8セグメントLED)で実現されている。同様に、第2特別図柄表示装置4Bは、複数種類の第2特別図柄を変動表示可能な簡易で小型の表示器(例えば8セグメントLED)で実現されている。すなわち、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bは、図10〜図22に示す複数種類の表示図柄を変動表示可能に構成されている。
図9及び図10に示すように、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bは、CPU103が第1特別図柄表示装置4Aおよび第2特別図柄表示装置4Bに出力する8桁の2進数で表される出力データに応じて数字や記号を表示可能な7つのセグメントA〜Gと小数点等(ドット)を示すセグメントHとの8セグメントからなり、各セグメントA〜Hの点灯、消灯の組合せにより256パターンの表示図柄を表示可能に構成されている。本実施例では、後述するようにこれら256パターンの組合せのうち表示態様が異なるパターン0〜パターン21までの22パターンの表示図柄(図10〜図22参照)を変動表示可能とされている。また、本実施例の第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bの各セグメントA〜Hには、主基板11側から伸びる配線が接続されており、CPU103が出力する出力データにおいて、各セグメントに対応する桁の値が「1」であれば該セグメントが点灯し、各セグメントに対応する桁の値が「0」であれば該セグメントが消灯するようになっている。つまり、本実施例の第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bにおける各セグメントが点灯するか否かは、CPU103から出力される出力データと、主基板11側から各セグメントA〜Hに接続される配線パターンによって決定されるようになっている。
以下では、第1特別図柄表示装置4Aにおいて変動表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて変動表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。
尚、本実施例では、第1特別図柄の種類と第2特別図柄の種類とは同じ(例えば、ともに図柄)であるが、種類が異なっていてもよい。また、各々を識別可能な識別情報の一例として表示図柄が適用されていたが、例えば、0〜9、00〜99等の数字、アルファベット等の文字、記号等であってもよいし、外形は同一でも色彩が異なる図柄や数字等であってもよい。
また、本実施例では、複数種類の特別図柄を変動表示するように構成されていたが、変動表示の結果、各々が識別可能な複数種類の識別情報のうちいずれかが導出表示されるようになっていれば、必ずしも複数種類の識別情報を変動表示しなくても、例えば複数種類の識別情報のうちいずれか一つを変動表示させるだけでもよい。つまり、変動表示とは、複数種類の識別情報を順次変動表示するものだけでなく、例えば一の識別情報の表示態様を変化させる(表示と非表示との繰り返しや、形状や色彩を変化させる等)ものも含む。
また、本実施例では、第1特別図柄と第2特別図柄とはそれぞれ1桁の特別図柄にて構成されていたが、例えば2桁以上の表示図柄の組合せからなるものであってもよい。
第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示は、変動表示の実行条件である第1始動条件または第2始動条件が成立(例えば、後述する普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口または普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が入賞したこと)した後、変動表示の開始条件(例えば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことにもとづいて開始され、変動時間が経過すると表示結果(確定停止図柄)を導出表示する。尚、入賞とは、入賞口などのあらかじめ入賞領域として定められている領域に遊技球が入ったことである。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を最終的に停止表示させることである。
図1に示すように、遊技盤2における遊技領域の中央付近には、演出表示装置5が設けられている。演出表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。演出表示装置5の表示領域では、特図ゲームにおける第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図の変動表示や第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図の変動表示のそれぞれに対応して、例えば3つといった複数の変動表示部となる演出図柄表示エリアにて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(装飾識別情報)である演出図柄が変動表示される。この演出図柄の変動表示も、変動表示ゲームに含まれる。
一例として、演出表示装置5の表示領域には、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L,5C,5Rが配置されている。そして、特図ゲームにおいて第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の変動と第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の変動のうち、いずれかが開始されることに対応して、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにおいて演出図柄(飾り図柄ともいう)の変動(例えば上下方向のスクロール表示)が開始される。その後、特図ゲームにおける変動表示結果として確定特別図柄が停止表示されるときに、演出表示装置5における「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて、演出図柄の変動表示結果となる確定演出図柄が導出表示される。
このように、演出表示装置5の表示領域では、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム、または、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームと同期して、各々が識別可能な複数種類の演出図柄の変動表示を行い、変動表示結果となる確定演出図柄を導出表示(あるいは単に「導出」ともいう)する。尚、例えば特別図柄や演出図柄といった、各種の表示図柄を導出表示するとは、演出図柄等の識別情報を停止表示(完全停止表示や最終停止表示ともいう)して変動表示を終了させることである。これに対して、演出図柄の変動表示を開始してから変動表示結果となる確定演出図柄が導出表示されるまでの変動表示中には、演出図柄の変動速度が「0」となって、演出図柄が停留して表示され、例えば微少な揺れや伸縮などを生じさせる表示状態となることがある。このような表示状態は、仮停止表示ともいい、変動表示における表示結果が確定的に表示されていないものの、スクロール表示や更新表示による演出図柄の変動が進行していないことを遊技者が認識可能となる。尚、仮停止表示には、微少な揺れや伸縮なども生じさせず、所定時間(例えば1秒間)よりも短い時間だけ、演出図柄を完全停止表示することなどが含まれてもよい。
「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて変動表示される演出図柄には、例えば8種類の図柄(英数字「1」〜「8」あるいは漢数字や、英文字、所定のモチーフに関連する8個のキャラクタ画像、数字や文字あるいは記号とキャラクタ画像との組合せなどであればよく、キャラクタ画像は、例えば人物や動物、これら以外の物体、もしくは、文字などの記号、あるいは、その他の任意の図形を示す飾り画像であればよい)で構成される。演出図柄のそれぞれには、対応する図柄番号が付されている。例えば、「1」〜「8」を示す英数字それぞれに対して、「1」〜「8」の図柄番号が付されている。尚、演出図柄は8種類に限定されず、大当り組合せやハズレとなる組合せなど適当な数の組合せを構成可能であれば、何種類であってもよい(例えば7種類や9種類など)。
演出図柄の変動表示が開始された後、変動表示結果となる確定演出図柄が導出表示されるまでには、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにおいて、例えば図柄番号が小さいものから大きいものへと順次に上方から下方へと流れるようなスクロール表示が行われ、図柄番号が最大(例えば「8」)である演出図柄が表示されると、続いて図柄番号が最小(例えば「1」)である演出図柄が表示される。あるいは、演出図柄表示エリア5L,5C,5Rのうち少なくともいずれか1つ(例えば「左」の演出図柄表示エリア5Lなど)において、図柄番号が大きいものから小さいものへとスクロール表示を行って、図柄番号が最小である演出図柄が表示されると、続いて図柄番号が最大である演出図柄が表示されるようにしてもよい。
演出表示装置5の表示領域の下部の左右2箇所には、第1保留記憶表示エリア5D、第2保留記憶表示エリア5Uが設定されている。第1保留記憶表示エリア5D、第2保留記憶表示エリア5Uでは、特図ゲームに対応した変動表示の保留記憶数(特図保留記憶数)を特定可能に表示する保留記憶表示が行われる。
ここで、特図ゲームに対応した変動表示の保留は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口や、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を、遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生する。すなわち、特図ゲームや演出図柄の変動表示といった変動表示ゲームを実行するための始動条件(「実行条件」ともいう)は成立したが、先に成立した開始条件に基づく変動表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されていることなどにより、変動表示ゲームの開始を許容する開始条件が成立していないときに、成立した始動条件に対応する変動表示の保留が行われる。本実施例では、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生した保留記憶表示を丸型の白色表示とし、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生した保留記憶表示を同様に丸型の白色表示とする。
尚、以下の説明において、第1保留記憶表示エリア5D、第2保留記憶表示エリア5Uを保留表示エリアと称することがあり、保留記憶数は、第1保留記憶表示エリア5D、第2保留記憶表示エリア5Uに表示される保留記憶表示の数により認識できるようになっている。更に、この保留記憶表示が集まった表示を保留表示と称することがある。
第1保留記憶表示エリア5D、第2保留記憶表示エリア5Uにおける保留表示は、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生したものであるか、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生したものであるかに応じて、その表示態様(例えば表示色や形状)を異ならせても良い。尚、本実施例においては、『実行』と『実施』とは同義である。
図1に示す例では、保留記憶表示エリアとともに、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bの上部と下部に、特図保留記憶数を特定可能に表示するための第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、第1特図保留記憶数を特定可能に表示する。第2保留表示器25Bは、第2特図保留記憶数を特定可能に表示する。第1特図保留記憶数は、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留されている記憶数である。第2特図保留記憶数は、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留されている記憶数である。第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを加算した変動表示の保留記憶数は、特に、合計保留記憶数ともいう。単に「特図保留記憶数」というときには、通常、第1特図保留記憶数、第2特図保留記憶数及び合計保留記憶数のいずれも含む概念を指すが、特に、これらの一部(例えば第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数を含む一方で合計保留記憶数は除く概念)を指すこともあるものとする。
また、本実施例では、特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示が実行されるのであるが、このように演出表示装置5を用いた演出を行う場合において、例えば、演出図柄の変動表示を含む演出内容が画面上から一瞬消えるような演出が行われたり、可動物が画面上の全部または一部を遮蔽するような演出が行われるなど、近年においては演出態様が多様化してきている。そのため、演出表示装置5上の表示領域を見ていても、現在変動表示中の状態であるのか否か認識しにくい場合も生じている。よって、これら現在変動表示中の状態であるのか否か認識しにくいことを解消することを目的として、演出表示装置5に、演出図柄と特別図柄および普通図柄とに次ぐ第4図柄を表示する第4図柄表示エリアを設けても良い。これら第4図柄は、第1特別図柄の変動表示に同期して第1特別図柄用の第4図柄の変動表示が行われるとともに、第2特別図柄の変動表示に同期して第2特別図柄用の第4図柄の変動表示が行われるようにすれば良い。尚、第4図柄は、常に一定の動作で変動表示され、画面上から消えたり遮蔽物で遮蔽されたりすることはないため、常に視認することができる。
演出表示装置5の下方には、普通入賞球装置6Aと、普通可変入賞球装置6Bとが設けられている。普通入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる始動領域(第1始動領域)としての第1始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置6Bは、図2に示す普通電動役物用となるソレノイド81によって、垂直位置となる通常開放状態と傾動位置となる拡大開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物(普通電動役物)を備え、始動領域(第2始動領域)としての第2始動入賞口を形成する。
一例として、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しがたい通常開放状態となる。その一方で、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となる傾動制御により、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しやすい拡大開放状態となる。尚、普通可変入賞球装置6Bは、通常開放状態であるときでも、第2始動入賞口には遊技球が進入可能であるものの、拡大開放状態であるときよりも遊技球が進入する可能性が低くなるように構成してもよい。あるいは、普通可変入賞球装置6Bは、通常開放状態において、例えば第2始動入賞口を閉鎖することなどにより、第2始動入賞口には遊技球が進入しないように構成してもよい。このように、第2始動領域としての第2始動入賞口は、遊技球が通過(進入)しやすい拡大開放状態と、遊技球が通過(進入)しにくいまたは通過(進入)できない通常開放状態とに変化する。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出される。普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出される。第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第1特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)未満であれば、第1始動条件が成立する。第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第2特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)未満であれば、第2始動条件が成立する。尚、第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数と、第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数は、互いに同一の個数であってもよいし、異なる個数であってもよい。
普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bの下方位置には、特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、図2に示す大入賞口扉用となるソレノイド82によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口を通過(進入)できなくする。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口を通過(進入)しやすくする。このように、特定領域としての大入賞口は、遊技球が通過(進入)しやすく遊技者にとって有利な開放状態と、遊技球が通過(進入)できず遊技者にとって不利な閉鎖状態とに変化する。尚、遊技球が大入賞口を通過(進入)できない閉鎖状態に代えて、あるいは閉鎖状態の他に、遊技球が大入賞口を通過(進入)しにくい一部開放状態を設けてもよい。
大入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示すカウントスイッチ23によって検出される。カウントスイッチ23によって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出される。こうして、特別可変入賞球装置7において開放状態となった大入賞口を遊技球が通過(進入)したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口といった、他の入賞口を遊技球が通過(進入)したときよりも多くの賞球が払い出される。したがって、特別可変入賞球装置7において大入賞口が開放状態となれば、その大入賞口に遊技球が進入可能となり、遊技者にとって有利な第2状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置7において大入賞口が閉鎖状態となれば、大入賞口に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることが不可能または困難になり、遊技者にとって不利な第1状態となる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、特別図柄とは異なる複数種類の識別情報である普通図柄(「普図」あるいは「普通図」ともいう)を変動可能に表示(変動表示)する。このような普通図柄の変動表示は、普図ゲーム(「普通図ゲーム」ともいう)と称される。
普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、通過ゲート41を通過した有効通過球数としての普図保留記憶数を表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。また、第1始動入賞口、第2始動入賞口及び大入賞口とは異なる入賞口として、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる単一または複数の一般入賞口が設けられてもよい。この場合には、一般入賞口のいずれかに進入した遊技球が所定の一般入賞球スイッチによって検出されたことに基づき、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出されればよい。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L,8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果ランプ9が設けられている。パチンコ遊技機1の遊技領域における各構造物(例えば普通入賞球装置6A、普通可変入賞球装置6B、特別可変入賞球装置7等)の周囲には、装飾用LEDが配置されていてもよい。遊技機用枠3の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)が設けられている。例えば、打球操作ハンドルは、遊技者等による操作量(回転量)に応じて遊技球の弾発力を調整する。打球操作ハンドルには、打球発射装置が備える発射モータの駆動を停止させるための単発発射スイッチや、タッチリング(タッチセンサ)が設けられていればよい。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する上皿(打球供給皿)が設けられている。遊技機用枠3の下部には、上皿から溢れた余剰球などを、パチンコ遊技機1の外部へと排出可能に保持(貯留)する下皿が設けられている。
下皿を形成する部材には、例えば下皿本体の上面における手前側の所定位置(例えば下皿の中央部分)などに、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aは、遊技者が把持する操作桿を含み、操作桿の所定位置(例えば遊技者が操作桿を把持したときに操作手の人差し指が掛かる位置など)には、トリガボタンが設けられている。トリガボタンは、遊技者がスティックコントローラ31Aの操作桿を操作手(例えば左手など)で把持した状態において、所定の操作指(例えば人差し指など)で押引操作することなどにより所定の指示操作ができるように構成されていればよい。操作桿の内部には、トリガボタンに対する押引操作などによる所定の指示操作を検出するトリガセンサが内蔵されていればよい。
スティックコントローラ31Aの下部における下皿の本体内部などには、操作桿に対する傾倒操作を検出するコントローラセンサユニット35Aが設けられていればよい。例えば、コントローラセンサユニットは、パチンコ遊技機1と正対する遊技者の側からみて操作桿の中心位置よりも左側で遊技盤2の盤面と平行に配置された2つの透過形フォトセンサ(平行センサ対)と、この遊技者の側からみて操作桿の中心位置よりも右側で遊技盤2の盤面と垂直に配置された2つの透過形フォトセンサ(垂直センサ対)とを組合せた4つの透過形フォトセンサを含んで構成されていればよい。
上皿を形成する部材には、例えば上皿本体の上面における手前側の所定位置(例えばスティックコントローラ31Aの上方)などに、遊技者が押下動作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bは、遊技者からの押下動作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。プッシュボタン31Bの設置位置における上皿の本体内部などには、プッシュボタン31Bに対してなされた遊技者による押下動作を検出するプッシュセンサ35Bが設けられていればよい。
次に、パチンコ遊技機1における遊技の進行を概略的に説明する。パチンコ遊技機1では、遊技領域に設けられた通過ゲート41を通過した遊技球が図2に示すゲートスイッチ21によって検出されたことといった、普通図柄表示器20にて普通図柄の変動表示を実行するための普図始動条件が成立した後に、例えば前回の普図ゲームが終了したことといった、普通図柄の変動表示を開始するための普図開始条件が成立したことに基づいて、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。
この普図ゲームでは、普通図柄の変動を開始させた後、普図変動時間となる所定時間が経過すると、普通図柄の変動表示結果となる確定普通図柄を停止表示(導出表示)する。このとき、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字といった、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の変動表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字以外の数字や記号といった、普図当り図柄以外の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の変動表示結果が「普図ハズレ」となる。普通図柄の変動表示結果が「普図当り」となったことに対応して、普通可変入賞球装置6Bを構成する電動チューリップの可動翼片が傾動位置となる拡大開放制御(傾動制御)が行われ、所定時間が経過すると垂直位置に戻る通常開放制御が行われる。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出されたことなどにより第1始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第1開始条件が成立したことに基づいて、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームが開始される。また、普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出されたことなどにより第2始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第2開始条件が成立したことに基づいて、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームが開始される。
第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームでは、特別図柄の変動表示を開始させた後、特図変動時間としての変動表示時間が経過すると、特別図柄の変動表示結果となる確定特別図柄(特図表示結果)を導出表示する。このとき、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄)が停止表示されれば、特定表示結果としての「大当り」となり、大当り図柄とは異なる特別図柄が確定特別図柄として停止表示されれば「ハズレ」となる。尚、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄)が停止表示されるようにしても良く、これら所定表示結果としての所定の特別図柄(小当り図柄)が停止表示される場合には、大当り遊技状態とは異なる特殊遊技状態としての小当り遊技状態に制御すれば良い。
特図ゲームでの変動表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利なラウンド(「ラウンド遊技」ともいう)を所定回数実行する特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。
特図ゲームにおける確定停止図柄として大当り図柄が導出表示されて特定表示結果としての「大当り」となった後、大当り遊技状態において、特別可変入賞球装置7の大入賞口扉が、所定の上限時間(例えば29秒間や0.1秒間)が経過するまでの期間あるいは所定個数(例えば9個)の入賞球が発生するまでの期間にて、大入賞口を開放状態とする。これにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第2状態(開放状態)とするラウンドが実行される。
ラウンドの実行中に大入賞口を開放状態とした大入賞口扉は、遊技盤2の表面を落下する遊技球を受け止め、その後に大入賞口を閉鎖状態とすることにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって不利な第1状態(閉鎖状態)に変化させて、1回のラウンドを終了させる。大入賞口の開放サイクルであるラウンドは、その実行回数が所定の上限回数(例えば「15」など)に達するまで、繰り返し実行可能となっている。尚、ラウンドの実行回数が上限回数に達する前であっても、所定条件の成立(例えば大入賞口に遊技球が入賞しなかったことなど)により、ラウンドの実行が終了するようにしてもよい。
大当り遊技状態におけるラウンドのうち、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第2状態(開放状態)とする上限時間が比較的に長い時間(例えば29秒など)となるラウンドは、通常開放ラウンドともいう。一方、特別可変入賞球装置7を第2状態(開放状態)とする上限時間が比較的に短い時間(例えば0.1秒など)となるラウンドは、短期開放ラウンドともいう。
演出表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L,5C,5Rでは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームとのうち、いずれかの特図ゲームが開始されることに対応して、演出図柄の変動表示が開始される。そして、演出図柄の変動表示が開始されてから「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにおける確定演出図柄の停止表示により変動表示が終了するまでの期間では、演出図柄の変動表示状態が所定のリーチ状態となることがある。
ここで、リーチ状態とは、演出表示装置5の表示領域にて停止表示された演出図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない演出図柄(「リーチ変動図柄」ともいう)については変動が継続している表示状態、あるいは、全部又は一部の演出図柄が大当り組合せの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示状態のことである。具体的には、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにおける一部(例えば「左」及び「右」の演出図柄表示エリア5L,5Rなど)では予め定められた大当り組合せを構成する演出図柄(例えば「7」の英数字を示す演出図柄)が停止表示されているときに未だ停止表示していない残りの演出図柄表示エリア(例えば「中」の演出図柄表示エリア5Cなど)では演出図柄が変動している表示状態、あるいは、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにおける全部又は一部で演出図柄が大当り組合せの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示状態である。
また、リーチ状態となったことに対応して、演出図柄の変動速度を低下させたり、演出表示装置5の表示領域に演出図柄とは異なるキャラクタ画像(人物等を模した演出画像)を表示させたり、背景画像の表示態様を変化させたり、演出図柄とは異なる動画像を再生表示させたり、演出図柄の変動態様を変化させたりすることで、リーチ状態となる以前とは異なる演出動作が実行される場合がある。このようなキャラクタ画像の表示や背景画像の表示態様の変化、動画像の再生表示、演出図柄の変動態様の変化といった演出動作を、リーチ演出表示(あるいは単にリーチ演出)という。尚、リーチ演出には、演出表示装置5における表示動作のみならず、スピーカ8L,8Rによる音声出力動作や、遊技効果ランプ9などの発光体における点灯動作(点滅動作)などを、リーチ状態となる以前の動作態様とは異なる動作態様とすることが、含まれていてもよい。
リーチ演出における演出動作としては、互いに動作態様(リーチ態様)が異なる複数種類の演出パターン(「リーチパターン」ともいう)が、予め用意されていればよい。そして、それぞれのリーチ態様では「大当り」となる可能性(「期待度」あるいは「大当り期待度」ともいう)が異なる。すなわち、複数種類のリーチ演出のいずれが実行されるかに応じて、変動表示結果が「大当り」となる可能性を異ならせることができる。
一例として、本実施例では、図5に示すように、ノーマルリーチ、スーパーリーチα、スーパーリーチβといったリーチ態様が予め設定されている。そして、スーパーリーチα、スーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ態様が出現した場合には、ノーマルリーチのリーチ態様が出現した場合に比べて、変動表示結果が「大当り」となる可能性(大当り期待度)が高くなる。更に、本実施例では、スーパーリーチα、スーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ態様においては、スーパーリーチβが出現した場合には、スーパーリーチαが出現した場合よりも変動表示結果が「大当り」となる大当り期待度が高い(大当り期待度:スーパーリーチβ>スーパーリーチα>ノーマルリーチ)。
尚、本実施例では、後述するように、リーチにおいては、変動時間がスーパーリーチβ>スーパーリーチα>ノーマルリーチとなるように設定されており(図5参照)、変動時間が長くなる程、大当り期待度が高くなるようになっている。
演出図柄の変動表示中には、リーチ演出とは異なり、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、変動表示結果が「大当り」となる可能性があることなどを、演出図柄の変動表示態様などにより遊技者に報知するための「滑り」や「擬似連」といった変動表示演出が実行されることがあるようにしてもよい。これら「滑り」や「擬似連」の変動表示演出は、主基板11の側で変動パターンが決定されることなどに対応して実行するか否かが決定されればよい。尚、「滑り」の変動表示演出は、主基板11の側で決定された変動パターンにかかわらず、演出制御基板12の側で実行するか否かが決定されてもよい。
演出図柄の変動表示中には、リーチ演出あるいは「滑り」や「擬似連」などの変動表示演出とは異なり、例えば所定の演出画像を表示することや、メッセージとなる画像表示や音声出力、ランプ点灯などのように、演出図柄の変動表示動作とは異なる演出動作により、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、スーパーリーチによるリーチ演出が実行される可能性があること、変動表示結果が「大当り」となる可能性があることなどを、遊技者に予め報知するための予告演出が実行されることがある。予告演出となる演出動作は、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L,5C,5Rの全部にて演出図柄の変動表示が開始されてから、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となるより前(「左」及び「右」の演出図柄表示エリア5L,5Rにて演出図柄が仮停止表示されるより前)に実行(開始)されるものであればよい。また、変動表示結果が「大当り」となる可能性があることを報知する予告演出には、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となった後に実行されるものが含まれていてもよい。
予告演出のうちには、保留表示予告演出となるものが含まれていてもよい。保留表示予告演出は、変動表示結果が「大当り」となる可能性などが、予告される対象となる変動表示を開始するより前に、特図ゲームの保留表示などの表示態様の変化に基づいて示唆される予告演出である。特に、複数回の特図ゲームに対応して複数回実行される演出図柄の変動表示にわたり、変動表示結果が「大当り」となる可能性などを連続して予告する演出は、連続予告演出(連続演出)とも称される。尚、特図ゲームが1回実行される間に、演出図柄を一旦仮停止表示させた後、当該演出図柄を再び変動(擬似連変動、再変動)させる演出表示を所定回数行い、擬似的に複数回の変動表示が実行されているかのように見せる「擬似連」の変動表示演出を実行する遊技機においては、当該擬似的な複数回の変動表示にわたり、変動表示結果が「大当り」となる可能性などを連続して予告する予告演出も連続予告演出(連続演出)に含まれる。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示(導出表示)される場合には、演出図柄の変動表示が開始されてから、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態とならずに、所定の非リーチ組合せとなる確定演出図柄が停止表示されることがある。このような演出図柄の変動表示態様は、変動表示結果が「ハズレ」となる場合における「非リーチ」(「通常ハズレ」ともいう)の変動表示態様と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示(導出表示)される場合には、演出図柄の変動表示が開始されてから、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となったことに対応して、リーチ演出が実行された後に、あるいは、リーチ演出が実行されずに、所定のリーチハズレ組合せとなる確定演出図柄が停止表示されることがある。このような演出図柄の変動表示結果は、変動表示結果が「ハズレ」となる場合における「リーチ」(「リーチハズレ」ともいう)の変動表示態様と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、大当り図柄となる特別図柄のうち後述する非確変大当りに対応する大当り図柄が停止表示される場合には、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後に、複数種類の大当り組合せのうち、所定の通常大当り組合せ(「非確変大当り組合せ」ともいう)となる確定演出図柄が停止表示される。尚、リーチ演出が実行されずに、確定演出図柄として非確変大当り組合せを停止表示しても良い。
通常大当り組合せ(非確変大当り組合せ)となる確定演出図柄は、例えば演出表示装置5における「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて変動表示される図柄番号が「1」〜「8」の演出図柄のうち、図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である演出図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであればよい。通常大当り組合せを構成する図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である演出図柄は、通常図柄(「非確変図柄」ともいう)と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄が通常大当り図柄となることに対応して、所定のリーチ演出が実行された後に、通常大当り組合せ(非確変大当り組合せ)の確定演出図柄が停止表示される演出図柄の変動表示態様は、変動表示結果が「大当り」となる場合における「非確変」(「通常大当り」ともいう)の変動表示態様(「大当り種別」ともいう)と称される。尚、リーチ演出が実行されずに、確定演出図柄として通常大当り組合せ(非確変大当り組合せ)を停止表示しても良い。「非確変」の大当り種別(後述する非確変大当りA、非確変大当りB、非確変大当りC)で変動表示結果が「大当り」となったことに基づいて、通常開放大当り状態に制御され、その終了後には、時間短縮制御(時短制御)が行われる。時短制御が行われることにより、特図ゲームにおける特別図柄の変動表示時間(特図変動時間)は、通常状態に比べて短縮される。尚、時短制御では、後述するように普通図柄の当選頻度が高められて、普通可変入賞球装置6Bへの入賞頻度が高められる、いわゆる電チューサポートが実施される。ここで、通常状態とは、大当り遊技状態等の特定遊技状態などとは異なる通常遊技状態であり、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に初期化処理を実行した状態)と同一の制御が行われる。時短制御は、大当り遊技状態の終了後に所定回数(本実施例では、100回、50回、20回のいずれか)の特図ゲームが実行されることと、変動表示結果が「大当り」となることのうち、いずれかの条件が先に成立したときに、終了すればよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、大当り図柄となる特別図柄のうち、後述する確変大当りに対応する大当り図柄が停止表示される場合には、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となったことに対応して、演出図柄の変動表示態様が「通常(非確変)」である場合と同様のリーチ演出が実行された後に、複数種類の大当り組合せのうち、所定の確変大当り組合せとなる確定演出図柄が停止表示されることがある。尚、リーチ演出が実行されずに、確定演出図柄として確変大当り組合せを停止表示しても良い。確変大当り組合せとなる確定演出図柄は、本実施例では、演出表示装置5における「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて変動表示される図柄番号が「1」〜「8」の演出図柄のうち、図柄番号が通常大当り組合せを構成する偶数「2」、「4」、「6」、「8」及び奇数の「3」、「7」である演出図柄が、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示される。このうち、確変大当り組合せを構成する図柄番号が「3」、「7」である演出図柄は、確変図柄と称される。
確定演出図柄が通常大当り組合せであるか確変大当り組合せであるかにかかわらず、特図ゲームにおける確定特別図柄として確変大当り図柄が停止表示される変動表示態様は、変動表示結果が「大当り」となる場合における「確変」の変動表示態様(「大当り種別」ともいう)と称される。尚、本実施例では、「確変」の大当り種別(後述する確変大当りA、確変大当りB、確変大当りC)では、確定特別図柄として確変大当りに対応した変動表示結果にて「大当り」となったことに基づいて、通常開放大当り状態に制御され、その終了後には、時短制御とともに確率変動制御(確変制御)が行われる。
これら確変制御が行われることにより、各回の特図ゲームにおいて変動表示結果(特図表示結果)が「大当り」となる確率は、通常状態に比べて高くなるように向上する。確変制御は、大当り遊技状態の終了後に変動表示結果が「大当り」となって再び大当り遊技状態に制御されるという条件が成立したときに、終了すればよい。尚、時短制御と同様に、大当り遊技状態の終了後に所定回数(例えば時短回数と同じ100回や、時短回数とは異なる90回)の特図ゲームが実行されたときに、確変制御を終了してもよい。また、大当り遊技状態の終了後に特図ゲームが開始されるごとに実行される確変転落抽選にて確変制御を終了させる「確変転落あり」の決定がなされたときに、確変制御を終了してもよい。
時短制御が行われるときには、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける普通図柄の変動時間(普図変動時間)を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の変動表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、変動表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動制御を行う傾動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御といった、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しやすくして第2始動条件が成立する可能性を高めることで遊技者にとって有利となる制御(電チューサポート制御)が行われる。このように、時短制御に伴い第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくして遊技者にとって有利となる制御は、高開放制御ともいう。高開放制御としては、これらの制御のいずれか1つが行われるようにしてもよいし、複数の制御が組み合わせられて行われるようにしてもよい。
高開放制御が行われることにより、第2始動入賞口は、高開放制御が行われていないときよりも拡大開放状態となる頻度が高められる。これにより、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立しやすくなり、特図ゲームが頻繁に実行可能となることで、次に変動表示結果が「大当り」となるまでの時間が短縮される。高開放制御が実行可能となる期間は、高開放制御期間ともいい、この期間は、時短制御が行われる期間と同一であればよい。
時短制御と高開放制御がともに行われる遊技状態は、時短状態あるいは高ベース状態ともいう。また、確変制御が行われる遊技状態は、確変状態あるいは高確状態ともいう。確変制御とともに時短制御や高開放制御が行われる遊技状態は、高確高ベース状態とも称される。尚、本実施例では制御される遊技状態としては設定されていないが、確変制御のみが行われて時短制御や高開放制御が行われない確変状態は、高確低ベース状態とも称される。また、確変制御とともに時短制御や高開放制御が行われる遊技状態のみを、特に「確変状態」ということもあり、高確低ベース状態とは区別するために、時短付確変状態ということもある。一方、確変制御のみが行われて時短制御や高開放制御が行われない確変状態(高確低ベース状態)は、高確高ベース状態と区別するために、時短なし確変状態ということもある。確変制御が行われずに時短制御や高開放制御が行われる時短状態は、低確高ベース状態とも称される。確変制御や時短制御および高開放制御がいずれも行われない通常状態は、低確低ベース状態とも称される。通常状態以外の遊技状態において時短制御や確変制御の少なくともいずれかが行われるときには、特図ゲームが頻繁に実行可能となることや、各回の特図ゲームにおける変動表示結果が「大当り」となる確率が高められることにより、遊技者にとって有利な状態となる。大当り遊技状態とは異なる遊技者にとって有利な遊技状態は、特別遊技状態とも称される。
尚、小当り図柄を停止表示する場合にあっては、前述した小当り遊技状態に制御した後には、遊技状態の変更が行われず、変動表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御すれば良い。
確定演出図柄が非確変大当り組合せや確変大当り組合せとなる演出図柄の変動表示中には、再抽選演出を実行しても良い。再抽選演出では、演出表示装置5における「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L,5C,5Rに通常大当り組合せとなる演出図柄を仮停止表示させた後に、例えば「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて同一の演出図柄が揃った状態で再び変動させ、確変大当り組合せとなる演出図柄(確変図柄)と、通常大当り組合せとなる演出図柄(通常図柄)のうちいずれかを、確定演出図柄として停止表示(最終停止表示)させる。ここで、大当り種別が「非確変」である場合に再抽選演出が実行されるときには、その再抽選演出として、仮停止表示させた演出図柄を再変動させた後に通常大当り組合せとなる確定演出図柄を導出表示する再抽選落選演出が行われば良い。これに対して、大当り種別が「確変」である場合に再抽選演出が実行されるときには、その再抽選演出として、仮停止表示させた演出図柄を再変動させた後に確変大当り組合せとなる確定演出図柄を停止表示する再抽選当選演出が実行されることもあれば、再抽選落選演出が実行されることもある。
通常大当り組合せ(非確変大当り組合せ)となる確定演出図柄が導出表示された後には、大当り遊技状態の開始時や大当り遊技状態におけるラウンドの実行中、大当り遊技状態においていずれかのラウンドが終了してから次のラウンドが開始されるまでの期間、大当り遊技状態において最終のラウンドが終了してから次の変動表示ゲームが開始されるまでの期間などにて、確変状態に制御するか否かの確変報知演出となる大当り中昇格演出が実行されてもよい。尚、大当り中昇格演出と同様の報知演出が、大当り遊技状態の終了後における最初の変動表示ゲーム中などにて実行されてもよい。大当り遊技状態において最終のラウンドが終了してから実行される大当り中昇格演出を、特に「エンディング昇格演出」ということもある。
大当り中昇格演出には、確定演出図柄が通常大当り組合せであるにもかかわらず遊技状態が確変状態となる昇格がある旨を報知する大当り中昇格成功演出と、確変状態となる昇格がない旨を報知する大当り中昇格失敗演出とがある。例えば、大当り中昇格演出では、演出表示装置5の表示領域にて演出図柄を変動表示させて通常図柄と確変図柄のいずれかを演出表示結果として停止表示させること、あるいは、演出図柄の変動表示とは異なる演出画像の表示を行うことなどにより、確変状態となる昇格の有無を、遊技者が認識できるように報知すればよい。
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15なども搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1における遊技盤2などの背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、演出制御基板12などからなるサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能などを備えている。また、主基板11は、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bを構成する各LED(例えばセグメントLED)などの点灯/消灯制御を行って第1特図や第2特図の変動表示を制御することや、普通図柄表示器20の点灯/消灯/発色制御などを行って普通図柄表示器20による普通図柄の変動表示を制御することといった、所定の表示図柄の変動表示を制御する機能も備えている。
主基板11には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100や、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送するスイッチ回路110、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号をソレノイド81,82に伝送するソレノイド回路111などが搭載されている。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板15を介して主基板11から伝送された制御信号を受信して、演出表示装置5、スピーカ8L,8R及び遊技効果ランプ9といった演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種回路が搭載されている。すなわち、演出制御基板12は、演出表示装置5における表示動作や、スピーカ8L,8Rからの音声出力動作の全部または一部、遊技効果ランプ9などにおける点灯/消灯動作の全部または一部といった、演出用の電気部品に所定の演出動作を実行させるための制御内容を決定する機能を備えている。
音声制御基板13は、演出制御基板12とは別個に設けられた音声出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、スピーカ8L,8Rから音声を出力させるための音声信号処理を実行する処理回路などが搭載されている。ランプ制御基板14は、演出制御基板12とは別個に設けられたランプ出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、遊技効果ランプ9などにおける点灯/消灯駆動を行うランプドライバ回路などが搭載されている。
図2に示すように、主基板11には、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23からの検出信号を伝送する配線が接続されている。尚、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23は、例えばセンサと称されるものなどのように、遊技媒体としての遊技球を検出できる任意の構成を有するものであればよい。また、主基板11には、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどの表示制御を行うための指令信号を伝送する配線が接続されている。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、中継基板15によって中継される。中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、例えば演出表示装置5における画像表示動作を制御するために用いられる表示制御コマンドや、スピーカ8L,8Rからの音声出力を制御するために用いられる音声制御コマンド、遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯動作などを制御するために用いられるランプ制御コマンドが含まれている。
図3(A)は、本実施例で用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。尚、図3(A)に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。また、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
図3(A)に示す例において、コマンド8001Hは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第1変動開始コマンドである。コマンド8002Hは、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第2変動開始コマンドである。コマンド81XXHは、特図ゲームにおける特別図柄の変動表示に対応して演出表示装置5における「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rで変動表示される演出図柄などの変動パターン(変動時間)を指定する変動パターン指定コマンドである。ここで、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。尚、変動パターン指定コマンドでは、指定する変動パターンなどに応じて、異なるEXTデータが設定される。
コマンド8C0YHは、変動表示結果通知コマンドであり、特別図柄や演出図柄などの変動表示結果を指定する演出制御コマンドである。変動表示結果通知コマンドでは、例えば図3(B)に示すように、変動表示結果が「ハズレ」であるか「大当り」であるかの決定結果(事前決定結果)や、変動表示結果が「大当り」となる場合の大当り種別を複数種類のいずれとするかの決定結果(大当り種別決定結果)に応じて、異なるEXTデータが設定される。
変動表示結果通知コマンドでは、例えば図3(B)に示すように、コマンド8C00Hは、変動表示結果が「ハズレ」となる旨の事前決定結果を示す第1変動表示結果指定コマンドである。コマンド8C01Hは、変動表示結果が「大当り」で大当り種別が「確変大当りA」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第2変動表示結果指定コマンドである。コマンド8C02Hは、変動表示結果が「大当り」で大当り種別が「確変大当りB」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第3変動表示結果指定コマンドである。コマンド8C03Hは、変動表示結果が「大当り」で大当り種別が「確変大当りC」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第4変動表示結果指定コマンドである。コマンド8C04Hは、変動表示結果が「大当り」で大当り種別が「非確変大当りA」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第5変動表示結果指定コマンドである。コマンド8C05Hは、変動表示結果が「大当り」で大当り種別が「非確変大当りB」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第6変動表示結果指定コマンドである。コマンド8C06Hは、変動表示結果が「大当り」で大当り種別が「非確変大当りC」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第7変動表示結果指定コマンドである。尚、小当りを発生させる場合には、小当りに対応する変動表示結果指定コマンド(例えば、コマンド8C08H)を設定して、変動表示結果が「小当り」となる旨の事前決定結果を通知すれば良い。
コマンド8F00Hは、演出表示装置5における「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rで演出図柄の変動停止(確定)を指定する図柄確定コマンドである。コマンド95XXHは、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を指定する遊技状態指定コマンドである。遊技状態指定コマンドでは、例えばパチンコ遊技機1における現在の遊技状態に応じて、異なるEXTデータが設定される。具体的な一例として、コマンド9500Hを時短制御と確変制御がいずれも行われない遊技状態(低確低ベース状態、通常状態)に対応した第1遊技状態指定コマンドとし、コマンド9501Hを時短制御が行われる一方で確変制御は行われない遊技状態(低確高ベース状態、時短状態)に対応した第2遊技状態指定コマンドとする。また、コマンド9502Hを確変制御が行われる一方で時短制御は行われない遊技状態(高確低ベース状態、時短なし確変状態)に対応した第3遊技状態指定コマンドとし、コマンド9503Hを時短制御と確変制御がともに行われる遊技状態(高確高ベース状態、時短付確変状態)に対応した第4遊技状態指定コマンドとする。
コマンドA0XXHは、大当り遊技状態の開始を示す演出画像の表示を指定する大当り開始指定コマンド(「ファンファーレコマンド」ともいう)である。コマンドA1XXHは、大当り遊技状態において、大入賞口が開放状態となっている期間であることを通知する大入賞口開放中通知コマンドである。コマンドA2XXHは、大当り遊技状態において、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であることを通知する大入賞口開放後通知コマンドである。コマンドA3XXHは、大当り遊技状態の終了時における演出画像の表示を指定する大当り終了指定コマンドである。
大当り開始指定コマンドや大当り終了指定コマンドでは、例えば変動表示結果通知コマンドと同様のEXTデータが設定されることなどにより、事前決定結果や大当り種別決定結果に応じて異なるEXTデータが設定されてもよい。あるいは、大当り開始指定コマンドや大当り終了指定コマンドでは、事前決定結果及び大当り種別決定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、変動表示結果通知コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。大入賞口開放中通知コマンドや大入賞口開放後通知コマンドでは、例えば通常開放大当り状態や短期開放大当り状態におけるラウンドの実行回数(例えば「1」〜「15」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。
コマンドB100Hは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第1始動口スイッチ22Aにより検出されて始動入賞(第1始動入賞)が発生したことに基づき、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームを実行するための第1始動条件が成立したことを通知する第1始動口入賞指定コマンドである。コマンドB200Hは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第2始動口スイッチ22Bにより検出されて始動入賞(第2始動入賞)が発生したことに基づき、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立したことを通知する第2始動口入賞指定コマンドである。
コマンドB5XXHは、時短回数の残り回数(変動回数)を通知するための演出制御コマンドであり、時短回数の残り回数(変動回数)に応じたEXTデータが設定されることにより、時短回数の残り回数(変動回数)が通知される。
コマンドC1XXHは、第1保留記憶表示エリア5Dなどにて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第1特図保留記憶数を通知する第1保留記憶数通知コマンドである。コマンドC2XXHは、第2保留記憶表示エリア5Uなどにて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第2特図保留記憶数を通知する第2保留記憶数通知コマンドである。第1保留記憶数通知コマンドは、例えば第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1始動条件が成立したことに基づいて、第1始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。第2保留記憶数通知コマンドは、例えば第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2始動条件が成立したことに基づいて、第2始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。また、第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドは、第1開始条件と第2開始条件のいずれかが成立したとき(保留記憶数が減少したとき)に、特図ゲームの実行が開始されることなどに対応して送信されるようにしてもよい。
第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドに代えて、合計保留記憶数を通知する合計保留記憶数通知コマンドを送信するようにしてもよい。すなわち、合計保留記憶数の増加(または減少)を通知するための合計保留記憶数通知コマンドが用いられてもよい。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM(Read Only Memory)101と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM(Random Access Memory)102と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU(Central Processing Unit)103と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O(Input/Outputport)105とを備えて構成される。
一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU103がROM101から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU103がRAM102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU103がRAM102に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
図4は、主基板11の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図4に示すように、本実施例では、主基板11の側において、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3、普図表示結果判定用の乱数値MR4のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。尚、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。こうした遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。
乱数回路104は、これらの乱数値MR1〜MR4の一部または全部を示す数値データをカウントするものであればよい。CPU103は、例えば図8に示す遊技制御カウンタ設定部154に設けられたランダムカウンタといった、乱数回路104とは異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによって各種の数値データを更新することで、乱数値MR1〜MR4の一部を示す数値データをカウントするようにしてもよい。
特図表示結果判定用の乱数値MR1は、特図ゲームにおける特別図柄などの変動表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「65536」の範囲の値をとる。大当り種別判定用の乱数値MR2は、変動表示結果を「大当り」とする場合における大当り種別を「確変大当りA」、「確変大当りB」、「確変大当りC」、「非確変大当りA」、「非確変大当りB」、「非確変大当りC」のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「100」の範囲の値をとる。
変動パターン判定用の乱数値MR3は、特別図柄や演出図柄の変動表示における変動パターンを、予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「997」の範囲の値をとる。
普図表示結果判定用の乱数値MR4は、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける変動表示結果を「普図当り」とするか「普図ハズレ」とするかなどの決定を行うために用いられる乱数値であり、例えば「3」〜「13」の範囲の値をとる。
図5は、本実施例における変動パターンを示している。本実施例では、変動表示結果が「ハズレ」となる場合のうち、演出図柄の変動表示態様が「非リーチ」である場合と「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、変動表示結果が「大当り」となる場合などに対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。尚、変動表示結果が「ハズレ」で演出図柄の変動表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンは、非リーチ変動パターン(「非リーチハズレ変動パターン」ともいう)と称され、変動表示結果が「ハズレ」で演出図柄の変動表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンは、リーチ変動パターン(「リーチハズレ変動パターン」ともいう)と称される。また、非リーチ変動パターンとリーチ変動パターンは、変動表示結果が「ハズレ」となる場合に対応したハズレ変動パターンに含まれる。変動表示結果が「大当り」である場合に対応した変動パターンは、大当り変動パターンと称される。
大当り変動パターンやリーチ変動パターンには、ノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンと、スーパーリーチα、スーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンとがある。尚、本実施例では、ノーマルリーチ変動パターンを1種類のみしか設けていないが、本発明はこれに限定されるものではなく、スーパーリーチと同様に、ノーマルリーチα、ノーマルリーチβ、…のように、複数のノーマルリーチ変動パターンを設けても良い。また、スーパーリーチ変動パターンでも、スーパーリーチαやスーパーリーチβに加えてスーパーリーチγ…といった3以上のスーパーリーチ変動パターンを設けても良い。
図5に示すように、本実施例におけるノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンの特図変動時間については、スーパーリーチ変動パターンであるスーパーリーチα、スーパーリーチβよりも短く設定されている。また、本実施例におけるスーパーリーチα、スーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンの特図変動時間については、スーパーリーチβのスーパーリーチ演出が実行される変動パターンの方が、スーパーリーチαのスーパーリーチ演出が実行される変動パターンよりも特図変動時間が長く設定されている。
尚、本実施例では、前述したようにスーパーリーチβ、スーパーリーチα、ノーマルリーチの順に変動表示結果が「大当り」となる大当り期待度が高くなるように設定されているため、ノーマルリーチ変動パターン及びスーパーリーチ変動パターンにおいては変動時間が長いほど大当り期待度が高くなっている。
尚、本実施例においては、後述するように、これら変動パターンを、例えば、非リーチの種別や、ノーマルリーチの種別や、スーパーリーチの種別等のように、変動パターンの種別を先に決定してから、該決定した種別に属する変動パターンに属する変動パターンから実行する変動パターンを決定するのではなく、これらの種別を決定することなしに変動パターン判定用の乱数値MR3のみを用いて決定するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、たとえば、変動パターン判定用の乱数値MR3に加えて、変動パターン種別判定用の乱数値を設けて、これら変動パターン種別判定用の乱数値から変動パターンの種別を先に決定してから、該決定した種別に属する変動パターンに属する変動パターンから実行する変動パターンを決定するようにしても良い。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種の選択用データ、テーブルデータなどが格納されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定、設定を行うために予め用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、設定テーブルなどを構成するデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンドテーブルを構成するテーブルデータや、図5に示すような変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルを構成するテーブルデータなどが、記憶されている。
図6は、ROM101に記憶される表示結果判定テーブルの構成例を示している。本実施例では、表示結果判定テーブルとして、第1特図と第2特図とで共通の表示結果判定テーブルを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、小当りを発生させる場合において、小当りの当選確率を第1特図と第2特図とで異なるようにする場合には、第1特図と第2特図とで個別の表示結果判定テーブルを用いるようにしても良い。
表示結果判定テーブルは、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームや第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームにおいて変動表示結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その変動表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果判定用の乱数値MR1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。
本実施例の表示結果判定テーブルでは、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態または時短状態(低確状態)であるか、確変状態(高確状態)であるかに応じて、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される数値(判定値)が、「大当り」や「ハズレ」の特図表示結果に割り当てられている。
表示結果判定テーブルにおいて、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される判定値を示すテーブルデータは、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられる判定用データとなっている。本実施例の表示結果判定テーブルでは、遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態または時短状態(低確状態)であるときよりも多くの判定値が、「大当り」の特図表示結果に割り当てられている。これにより、パチンコ遊技機1において確変制御が行われる確変状態(高確状態)では、通常状態または時短状態(低確状態)であるときに特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率(本実施例では約1/300)に比べて、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなる(本実施例では約1/30)。すなわち、表示結果判定テーブルでは、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態や時短状態であるときに比べて大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなるように、判定用データが大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられている。
図7(A)は、ROM101に記憶される大当り種別判定テーブルの構成例を示している。本実施例の大当り種別判定テーブルは、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定されたときに、大当り種別判定用の乱数値MR2に基づき、大当り種別を複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。大当り種別判定テーブルでは、特図ゲームにおいて変動表示(変動)が行われた特別図柄が第1特図(第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲーム)であるか第2特図(第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲーム)であるかに応じて、大当り種別判定用の乱数値MR2と比較される数値(判定値)が、「確変大当りA」、「確変大当りB」、「確変大当りC」、「非確変大当りA」、「非確変大当りB」、「非確変大当りC」といった複数種類の大当り種別に割り当てられている。
ここで、本実施例における大当り種別について、図7(B)を用いて説明すると、本実施例では、大当り種別として、大当り遊技状態の終了後において高確制御と時短制御とが実行されて高確高ベース状態に移行する確変大当りA、確変大当りB、確変大当りCと、大当り遊技状態の終了後において時短制御のみが実行されて低確高ベース状態に移行する非確変大当りA、非確変大当りB、非確変大当りCとが設定されている。
「確変大当りA」による大当り遊技状態と「非確変大当りA」、「非確変大当りB」による大当り遊技状態は、前述したように、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第2状態に変化させるラウンドが15回(いわゆる15ラウンド)、繰返し実行される通常開放大当りである。また、「確変大当りB」による大当り遊技状態と「非確変大当りC」による大当り遊技状態は、前述したように、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第2状態に変化させるラウンドが10回(いわゆる10ラウンド)、繰返し実行される通常開放大当りであり、「非確変大当りA」による大当り遊技状態は、前述したように、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第2状態に変化させるラウンドが5回(いわゆる5ラウンド)、繰返し実行される通常開放大当りである。
確変大当りAや確変大当りB、確変大当りCの大当り遊技状態の終了後において実行される高確制御は、該大当り遊技状態の終了後において再度大当りが発生するまで継続して実行される。よって、再度発生した大当りが確変大当りAや確変大当りB、確変大当りCである場合には、大当り遊技状態の終了後に再度、高確制御が実行されるので、大当り遊技状態が通常状態を介することなく連続的に発生する、いわゆる連荘状態となる。
また、確変大当りAや確変大当りB、確変大当りC、非確変大当りCの大当り遊技状態の終了後において実行される時短制御は、100回の特図ゲームが実行されること、或いは該所定回数の特図ゲームが実行される前に大当り遊技状態となることにより終了する。尚、非確変大当りAの大当り遊技状態の終了後において実行される時短制御は、50回の特図ゲームが実行されること、或いは該所定回数の特図ゲームが実行される前に大当り遊技状態となることにより終了し、非確変大当りBの大当り遊技状態の終了後において実行される時短制御は、20回の特図ゲームが実行されること、或いは該所定回数の特図ゲームが実行される前に大当り遊技状態となることにより終了する。
図7(A)に示す大当り種別判定テーブルの設定例では、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて、「確変大当りA」、「確変大当りB」、「確変大当りC」、「非確変大当りA」、「非確変大当りB」、「非確変大当りC」の大当り種別に対する判定値の割当てが異なっている。このうち「確変大当りA」、「確変大当りB」、「確変大当りC」に注目すると、変動特図が第1特図である場合には、判定値における「1」〜「40」の範囲の値がラウンド数の多い(15ラウンド)の「確変大当りA」の大当り種別に割り当てられている一方で、判定値における「41」〜「60」の範囲の値がラウンド数の少ない(10ラウンド、5ラウンド)の「確変大当りB」、「確変大当りC」の大当り種別に割り当てられている。また、変動特図が第2特図である場合には、判定値における「1」〜「50」の範囲の値がラウンド数の多い(15ラウンド)の「確変大当りA」の大当り種別に割り当てられている一方で、判定値における「51」〜「60」の範囲の値がラウンド数の少ない(10ラウンド、5ラウンド)の「確変大当りB」、「確変大当りC」に割り当てられている。このような設定により、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合と、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合とで、大当り種別をラウンド数の少ない「確変大当りB」、「確変大当りC」に決定する割合を、異ならせることができる。特に、第2特図を用いた特図ゲームでは大当り種別を「確変大当りB」、「確変大当りC」としてラウンド数の少ない大当り遊技状態に制御する割合が少なくなるので第1特図を用いた特図ゲームと比較して得られる賞球が少ない大当り遊技状態の頻発を回避し、遊技興趣が低下してしまうことを防止できるようになっている。
「非確変大当りA」、「非確変大当りB」、「非確変大当りC」に注目すると、変動特図が第1特図である場合には、判定値における「61」〜「80」の範囲の値が50回の特図ゲームを実行する「非確変大当りA」の大当り種別に割り当てられている一方で、判定値における「81」〜「95」の範囲の値が20回の特図ゲームを実行する「非確変大当りB」の大当り種別に割り当てられている。また、変動特図が第2特図である場合には、判定値における「61」〜「85」の範囲の値が50回の特図ゲームを実行する「非確変大当りA」の大当り種別に割り当てられている一方で、判定値における「86」〜「95」の範囲の値が20回の特図ゲームを実行する「非確変大当りB」の大当り種別に割り当てられている。尚、変動特図が第1特図である場合と第2特図である場合の双方において、判定値における「96」〜「100」の範囲の値が100回の特図ゲームを実行する「非確変大当りC」の大当り種別に割り当てられている。このような設定により、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合と、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合とで、大当り種別を、50回の特図ゲームを実行する「非確変大当りA」と20回の特図ゲームを実行する「非確変大当りB」に決定する割合を異ならせることができる。
尚、図7(A)に示す大当り種別判定テーブルの設定例では、「確変大当りA」、「確変大当りB」、「確変大当りC」の大当り種別に対する判定値の割当ては、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに係わらず「1」〜「60」の範囲とされているので、確変大当り(「確変大当りA」、「確変大当りB」、「確変大当りC」のいずれか)となる確率と非確変大当り(「非確変大当りA」、「非確変大当りB」、「非確変大当りC」のいずれか)となる確率は、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかにかかわらず同一とされている。
よって、上記したように、「確変大当りA」、「確変大当りB」、「確変大当りC」においては、「確変大当りB」、「確変大当りC」に対する判定値の割り当てが、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて異なることに応じて、「確変大当りA」に対する判定値の割り当ても変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて異なり、ラウンド数の多い「確変大当りA」については、変動特図が第2特図である場合の方が第1特図である場合よりも決定され易くなるように設定されている。
また、上記したように、「非確変大当りA」、「非確変大当りB」、「非確変大当りC」においては、「非確変大当りA」、「非確変大当りB」に対する判定値の割り当てが、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて異なることに応じて、「非確変大当りA」に対する判定値の割り当ても変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて異なり、50回の特図ゲームを実行する「非確変大当りA」については、変動特図が第2特図である場合の方が第1特図である場合よりも決定され易くなるように設定されている。
尚、本実施例では、変動特図が第1特図である場合と第2特図である場合とで判定値の割当てを「確変大当りA」、「確変大当りB」、「確変大当りC」の大当り種別において異なる範囲に設定している形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかにかかわらず、判定値の割当てを「確変大当りA」、「確変大当りB」、「確変大当りC」の大当り種別において同一に設定してもよい。
また、本実施例では、変動特図が第1特図である場合と第2特図である場合とで判定値の割当てを「非確変大当りA」、「非確変大当りB」の大当り種別において異なる範囲に設定している形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかにかかわらず、判定値の割当てを「非確変大当りA」、「非確変大当りB」の大当り種別において同一に設定してもよい。
図10〜図15は、変動特図が第1特図である場合に第1特別図柄表示装置4Aに導出表示される表示図柄を決定するために用いられる表示図柄決定テーブルである。本実施例では、各大当り種別において、大当り種別判定用の乱数値MR2の値に応じて第1特別図柄表示装置4Aに導出表示される表示図柄が異なっている。
具体的には、図10は、変動特図が第1特図であり、大当り種別が「確変大当りA」である場合に用いられる確変大当りA用表示図柄決定テーブル(第1特図用)である。この確変大当りA用表示図柄決定テーブル(第1特図用)においては、判定値の「1」〜「40」の範囲の値がセグメントA〜H全てを点灯させるパターン0の表示図柄に割り当てられている。つまり、本実施例では、変動特図が第1特図である場合に大当り種別が「確変大当りA」に決定される場合は、第1特別図柄表示装置4Aに導出表示される表示図柄が一義的にパターン0に決定されるように判定値が設定されている。
図11は、変動特図が第1特図であり、大当り種別が「確変大当りB」である場合に用いられる確変大当りB用表示図柄決定テーブル(第1特図用)である。この確変大当りB用表示図柄決定テーブル(第1特図用)においては、判定値の「41」〜「46」の範囲の値がセグメントA,D,G,Hを点灯させるパターン1の表示図柄に割り当てられており、判定値の「47」〜「49」の範囲の値がセグメントC,D,E,Hを点灯させるパターン2の表示図柄に割り当てられており、判定値の「50」〜「55」の範囲の値がセグメントA,C,E,Fを点灯させるパターン3の表示図柄に割り当てられている。つまり、本実施例では、変動特図が第1特図である場合に大当り種別が「確変大当りB」に決定される場合は、第1特別図柄表示装置4Aに導出表示される表示図柄がパターン1〜パターン3のいずれかに決定されるように判定値が設定されている。
図12は、変動特図が第1特図であり、大当り種別が「確変大当りC」である場合に用いられる確変大当りC用表示図柄決定テーブル(第1特図用)である。この確変大当りC用表示図柄決定テーブル(第1特図用)においては、判定値の「56」〜「57」の範囲の値がセグメントA,D,Gを点灯させるパターン4の表示図柄に割り当てられており、判定値の「58」がセグメントC,D,Eを点灯させるパターン5の表示図柄に割り当てられており、判定値の「59」〜「60」の範囲の値がセグメントA,C,E,F,Hを点灯させるパターン6の表示図柄に割り当てられている。つまり、本実施例では、変動特図が第1特図である場合に大当り種別が「確変大当りC」に決定される場合は、第1特別図柄表示装置4Aに導出表示される表示図柄がパターン4〜パターン6のいずれかに決定されるように判定値が設定されている。
図13は、変動特図が第1特図であり、大当り種別が「非確変大当りA」である場合に用いられる非確変大当りA用表示図柄決定テーブル(第1特図用)である。この非確変大当りA用表示図柄決定テーブル(第1特図用)においては、判定値の「61」〜「68」の範囲の値がセグメントB,C,E,Fを点灯させるパターン7の表示図柄に割り当てられており、判定値の「69」〜「71」の範囲の値がセグメントA,B,F,G,Hを点灯させるパターン8の表示図柄に割り当てられており、判定値の「72」〜「80」の範囲の値がセグメントA,B,D,F,Gを点灯させるパターン9の表示図柄に割り当てられている。つまり、本実施例では、変動特図が第1特図である場合に大当り種別が「非確変大当りA」に決定される場合は、第1特別図柄表示装置4Aに導出表示される表示図柄がパターン7〜パターン9のいずれかに決定されるように判定値が設定されている。
図14は、変動特図が第1特図であり、大当り種別が「非確変大当りB」である場合に用いられる非確変大当りB用表示図柄決定テーブル(第1特図用)である。この非確変大当りB用表示図柄決定テーブル(第1特図用)においては、判定値の「81」〜「87」の範囲の値がセグメントB,C,E,F,Hを点灯させるパターン10の表示図柄に割り当てられており、判定値の「88」がセグメントA,B,F,Gを点灯させるパターン11の表示図柄に割り当てられており、判定値の「89」〜「95」の範囲の値がセグメントA,B,D,F,G,Hを点灯させるパターン12の表示図柄に割り当てられている。つまり、本実施例では、変動特図が第1特図である場合に大当り種別が「非確変大当りB」に決定される場合は、第1特別図柄表示装置4Aに導出表示される表示図柄がパターン10〜パターン12のいずれかに決定されるように判定値が設定されている。
図15は、変動特図が第1特図であり、大当り種別が「非確変大当りC」である場合に用いられる非確変大当りC用表示図柄決定テーブル(第1特図用)である。この非確変大当りC用表示図柄決定テーブル(第1特図用)においては、判定値の「96」〜「97」の範囲の値がセグメントA,B,D,G,Hを点灯させるパターン13の表示図柄に割り当てられており、判定値の「98」がセグメントB,C,D,E,Hを点灯させるパターン14の表示図柄に割り当てられており、判定値の「99」〜「100」の範囲の値がセグメントA,B,C,E,Fを点灯させるパターン15の表示図柄に割り当てられている。つまり、本実施例では、変動特図が第1特図である場合に大当り種別が「非確変大当りC」に決定される場合は、第1特別図柄表示装置4Aに導出表示される表示図柄がパターン13〜パターン15のいずれかに決定されるように判定値が設定されている。
図16は、変動特図が第2特図であり、大当り種別が「確変大当りA」である場合に用いられる確変大当りA用表示図柄決定テーブル(第2特図用)である。この確変大当りA用表示図柄決定テーブル(第2特図用)においては、判定値の「1」〜「50」の範囲の値がセグメントA〜H全てを点灯させるパターン0の表示図柄に割り当てられている。つまり、本実施例では、変動特図が第2特図である場合に大当り種別が「確変大当りA」に決定される場合は、第2特別図柄表示装置4Bに導出表示される表示図柄が一義的にパターン0に決定されるように判定値が設定されている。
図17は、変動特図が第2特図であり、大当り種別が「確変大当りB」である場合に用いられる確変大当りB用表示図柄決定テーブル(第2特図用)である。この確変大当りB用表示図柄決定テーブル(第2特図用)においては、判定値の「51」〜「52」がセグメントA,D,G,Hを点灯させるパターン1の表示図柄に割り当てられており、判定値の「53」〜「55」の範囲の値がセグメントC,D,E,Hを点灯させるパターン2の表示図柄に割り当てられており、判定値の「56」〜「57」がセグメントB,D,G,Hを点灯させるパターン16の表示図柄に割り当てられている。つまり、本実施例では、変動特図が第2特図である場合に大当り種別が「確変大当りB」に決定される場合は、第2特別図柄表示装置4Bに導出表示される表示図柄がパターン1、パターン2またはパターン16のいずれかに決定されるように判定値が設定されている。
図18は、変動特図が第2特図であり、大当り種別が「確変大当りC」である場合に用いられる確変大当りC用表示図柄決定テーブル(第2特図用)である。この確変大当りC用表示図柄決定テーブル(第2特図用)においては、判定値の「58」がセグメントA,D,Gを点灯させるパターン4の表示図柄に割り当てられており、判定値の「59」がセグメントC,D,Eを点灯させるパターン5の表示図柄に割り当てられており、判定値の「60」がセグメントB,C,G,Hを点灯させるパターン17の表示図柄に割り当てられている。つまり、本実施例では、変動特図が第2特図である場合に大当り種別が「確変大当りC」に決定される場合は、第2特別図柄表示装置4Bに導出表示される表示図柄がパターン4、パターン5またはパターン17のいずれかに決定されるように判定値が設定されている。
図19は、変動特図が第2特図であり、大当り種別が「非確変大当りA」である場合に用いられる非確変大当りA用表示図柄決定テーブル(第2特図用)である。この非確変大当りA用表示図柄決定テーブル(第2特図用)においては、判定値の「61」〜「68」の範囲の値がセグメントB,C,E,Fを点灯させるパターン7の表示図柄に割り当てられており、判定値の「69」〜「71」の範囲の値がセグメントA,B,F,G,Hを点灯させるパターン8の表示図柄に割り当てられており、判定値の「72」〜「85」の範囲の値がセグメントB,D,F,G,Hを点灯させるパターン18の表示図柄に割り当てられている。つまり、本実施例では、変動特図が第2特図である場合に大当り種別が「非確変大当りA」に決定される場合は、第2特別図柄表示装置4Bに導出表示される表示図柄がパターン7、パターン8またはパターン18のいずれかに決定されるように判定値が設定されている。
図20は、変動特図が第2特図であり、大当り種別が「非確変大当りB」である場合に用いられる非確変大当りB用表示図柄決定テーブル(第2特図用)である。この非確変大当りB用表示図柄決定テーブル(第2特図用)においては、判定値の「86」〜「91」の範囲の値がセグメントB,C,E,F,Hを点灯させるパターン10の表示図柄に割り当てられており、判定値の「92」がセグメントA,B,F,Gを点灯させるパターン11の表示図柄に割り当てられており、判定値の「93」〜「95」の範囲の値がセグメントB,D,F,Gを点灯させるパターン19の表示図柄に割り当てられている。つまり、本実施例では、変動特図が第2特図である場合に大当り種別が「非確変大当りB」に決定される場合は、第2特別図柄表示装置4Bに導出表示される表示図柄がパターン10、パターン11またはパターン19のいずれかに決定されるように判定値が設定されている。
図21は、変動特図が第2特図であり、大当り種別が「非確変大当りC」である場合に用いられる非確変大当りC用表示図柄決定テーブル(第2特図用)である。この非確変大当りC用表示図柄決定テーブル(第2特図用)においては、判定値の「96〜97」の範囲の値がセグメントA,B,D,G,Hを点灯させるパターン13の表示図柄に割り当てられており、判定値の「98」がセグメントB,C,D,E,Hを点灯させるパターン14の表示図柄に割り当てられており、判定値の「99」〜「100」の範囲の値がセグメントA,B,C,D,Eを点灯させるパターン20の表示図柄に割り当てられている。つまり、本実施例では、変動特図が第2特図である場合に大当り種別が「非確変大当りC」に決定される場合は、第2特別図柄表示装置4Bに導出表示される表示図柄がパターン13、パターン14またはパターン20のいずれかに決定されるように判定値が設定されている。
図22は、変動特図が第1特図、第2特図の双方において特図表示結果判定用の乱数値MR1が大当りの判定値の範囲外である場合において用いられるはずれ用表示図柄決定テーブル(第1特図・第2特図用)である。このはずれ用表示図柄決定テーブル(第1特図・第2特図用)においては、大当りの判定値の範囲外全てがセグメントDを点灯させるパターン21に割り当てられている。つまり、本実施例では、特図表示結果(変動表示結果)がはずれに決定される場合は、変動特図が第1特図である場合は第1特別図柄表示装置4Aに導出表示される表示図柄が一義的にパターン21に決定されるように判定値が設定されているとともに、変動特図が第2特図である場合は第2特別図柄表示装置4Bに導出表示される表示図柄が一義的にパターン21に決定されるように判定値が設定されている。
つまり、本実施例では、パターン0は、CPU103が出力データ「11111111」を出力することで第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに導出表示されるパターンであり、パターン1は、CPU103が出力データ「10010011」を出力することで第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに導出表示されるパターンであり、パターン2は、CPU103が出力データ「00111001」を出力することで第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに導出表示されるパターンであり、パターン3は、CPU103が出力データ「10101100」を出力することで第1特別図柄表示装置4Aに導出表示されるパターンである。
パターン4は、CPU103が出力データ「10010010」を出力することで第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに導出表示されるパターンであり、パターン5は、CPU103が出力データ「00111000」を出力することで第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに導出表示されるパターンであり、パターン6は、CPU103が出力データ「10101101」を出力することで第1特別図柄表示装置4Aに導出表示されるパターンである。
パターン7は、CPU103が出力データ「01101100」を出力することで第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに導出表示されるパターンであり、パターン8は、CPU103が出力データ「11000111」を出力することで第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに導出表示されるパターンであり、パターン9は、CPU103が出力データ「11010110」を出力することで第1特別図柄表示装置4Aに導出表示されるパターンである。
パターン10は、CPU103が出力データ「01101101」を出力することで第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに導出表示されるパターンであり、パターン11は、CPU103が出力データ「11000110」を出力することで第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに導出表示されるパターンであり、パターン12は、CPU103が出力データ「11010111」を出力することで第1特別図柄表示装置4Aに導出表示されるパターンである。
パターン13は、CPU103が出力データ「11010011」を出力することで第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに導出表示されるパターンであり、パターン14は、CPU103が出力データ「01111001」を出力することで第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに導出表示されるパターンであり、パターン15は、CPU103が出力データ「11101100」を出力することで第1特別図柄表示装置4Aに導出表示されるパターンである。
また、パターン16は、CPU103が出力データ「01010011」を出力することで第2特別図柄表示装置4Bに導出表示されるパターンであり、パターン17は、CPU103が出力データ「01100011」を出力することで第2特別図柄表示装置4Bに導出表示されるパターンであり、パターン18は、CPU103が出力データ「01010111」を出力することで第2特別図柄表示装置4Bに導出表示されるパターンであり、パターン19は、CPU103が出力データ「01010110」を出力することで第2特別図柄表示装置4Bに導出表示されるパターンであり、パターン20は、CPU103が出力データ「11111000」を出力することで第2特別図柄表示装置4Bに導出表示されるパターンであり、パターン21は、CPU103が出力データ「00010000」を出力することで第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに導出表示されるパターンである。
これら表示図柄決定テーブルのうち、図11に示す確変大当りB用表示図柄決定テーブル(第1特図用)と図12に示す確変大当りC用表示図柄決定テーブル(第1特図用)に注目すると、パターン1とパターン4、パターン2とパターン5、パターン3とパターン6のそれぞれにおける相違点は、ドットのセグメントHが点灯するか否かのみとなっている。このため、第1特別図柄表示装置4Aにおいて確変大当りBを示すパターン1〜パターン3の表示図柄が導出表示される場合と確変大当りCを示すパターン4〜パターン6の表示図柄が導出表示される場合とでは、遊技者は導出表示された表示図柄が確変大当りBのパターンの表示図柄であるか確変大当りCの表示図柄であるかをドットのセグメントHが点灯しているか否かのみで判別しなければならない。つまり、第1特別図柄表示装置4Aに確変大当りBを示すパターン1〜パターン3の表示図柄が導出表示される場合と確変大当りCを示すパターン4〜パターン6の表示図柄が導出表示される場合とでは、セグメントHの点灯と消灯との違いのみで、遊技者にとって大当り種別が確変大当りBであるか確変大当りCであるか判別困難である表示図柄を第1特別図柄表示装置4Aに導出表示することができるようになっている。
尚、図11に示すように、セグメントC,D,EとセグメントHが点灯するパターン2の表示図柄には、乱数値MR2がとりうる範囲(41〜55)のうち3個の乱数値(47、48、49)が判定値に割り当てられている一方で、図12に示すように、パターン2と同じくセグメントC,D,Eが点灯するパターン5の表示図柄には、乱数値MR2がとりうる範囲(56〜60)のうち1個の乱数値(58)が判定値に割り当てられている。このため、大当り種別が確変大当りBまたは確変大当りCである場合に第1特別図柄表示装置4AにセグメントC,D,Eが点灯する表示図柄が導出表示された場合は、3/4(75%)の確率で確変大当りCよりもラウンド数の多い確変大当りBの大当り遊技が実行される。つまり、第1特別図柄表示装置4AにセグメントC,D,Eが点灯する表示図柄が導出表示された場合は、確変大当りCよりもラウンド数の多い確変大当りBの大当り遊技が実行されることに対して遊技者が期待できるように判定値が設定されている。
尚、図11及び図12に示す第1特図用の表示図柄決定テーブルと同様に、図17及び図18に示す第2特図用の表示図柄決定テーブルにおいても、セグメントC,D,EとセグメントHが点灯するパターン2の表示図柄には、乱数値MR2がとりうる範囲(51〜57)のうち3個の乱数値(53、54、55)が判定値に割り当てられている一方で、パターン2と同じくセグメントC,D,Eが点灯するパターン5の表示図柄には、乱数値MR2がとりうる範囲(58〜60)のうち1個の乱数値(59)が判定値に割り当てられている。このため、大当り種別が確変大当りBまたは確変大当りCである場合に第2特別図柄表示装置4BにセグメントC,D,Eが点灯する表示図柄が導出表示された場合においても、確変大当りCよりもラウンド数の多い確変大当りBの大当り遊技が実行されることに対して遊技者が期待できるように判定値が設定されている。
また、図11に示す確変大当りB用表示図柄決定テーブル(第1特図用)と図15に示す非確変大当りC用表示図柄決定テーブル(第1特図用)に注目すると、パターン1とパターン13、パターン2とパターン14、パターン3とパターン15のそれぞれにおける相違点は、セグメントBが点灯するか否かのみとなっている。このため、第1特別図柄表示装置4Aにおいて確変大当りBを示すパターン1〜パターン3の表示図柄が導出表示される場合と非確変大当りCを示すパターン13〜パターン15の表示図柄が導出表示される場合とでは、遊技者は導出表示された表示図柄が確変大当りBのパターンの表示図柄であるか非確変大当りCの表示図柄であるかをセグメントBが点灯しているか否かのみで判別しなければならない。つまり、第1特別図柄表示装置4Aに確変大当りBを示すパターン1〜パターン3の表示図柄が導出表示される場合と非確変大当りCを示すパターン13〜パターン15の表示図柄が導出表示される場合とでは、セグメントBの点灯と消灯との違いのみで、遊技者にとって大当り種別が確変大当りBであるか非確変大当りCであるか判別困難である表示図柄を第1特別図柄表示装置4Aに導出表示することができるようになっている。
尚、図11に示すように、セグメントC,D,EとセグメントHが点灯するパターン2の表示図柄には、乱数値MR2がとりうる範囲(41〜55)のうち3個の乱数値(47、48、49)が判定値に割り当てられている一方で、図15に示すように、パターン2と同じくセグメントC,D,E及びセグメントHが点灯するとともにセグメントBが点灯するパターン14の表示図柄には、乱数値MR2がとりうる範囲(96〜100)のうち1個の乱数値(98)が判定値に割り当てられている。このため、大当り種別が確変大当りBまたは非確変大当りCである場合に第1特別図柄表示装置4AにセグメントC,D,E,Hが点灯する表示図柄が導出表示された場合は、3/4(75%)の確率で大当り遊技終了後に確変制御が実行される確変大当りBの大当り遊技が実行される。つまり、第1特別図柄表示装置4AにセグメントC,D,E,Hが点灯する表示図柄が導出表示された場合は、大当り遊技終了後に確変制御が実行されることに対して遊技者が期待できるように判定値が設定されている。
尚、図11及び図15に示す第1特図用の表示図柄決定テーブルと同様に、図17及び図21に示す第2特図用の表示図柄決定テーブルにおいても、セグメントC,D,EとセグメントHが点灯するパターン2の表示図柄には、乱数値MR2がとりうる範囲(51〜57)のうち3個の乱数値(53、54、55)が判定値に割り当てられている一方で、パターン2と同じくセグメントC,D,E及びセグメントHが点灯するとともにセグメントBが点灯するパターン14の表示図柄には、乱数値MR2がとりうる範囲(96〜100)のうち1個の乱数値(98)が判定値に割り当てられている。このため、大当り種別が確変大当りBまたは非確変大当りCである場合に第2特別図柄表示装置4BにセグメントC,D,E,Hが点灯する表示図柄が導出表示された場合においても、大当り遊技終了後に確変制御が実行されることに対して遊技者が期待できるように判定値が設定されている。
また、図13に示す非確変大当りA用表示図柄決定テーブル(第1特図用)と図14に示す非確変大当りB用表示図柄決定テーブル(第1特図用)に注目すると、パターン7とパターン10、パターン8とパターン11、パターン9とパターン12のそれぞれにおける相違点は、セグメントHが点灯するか否かのみとなっている。このため、第1特別図柄表示装置4Aにおいて非確変大当りAを示すパターン7〜パターン9の表示図柄が導出表示される場合と非確変大当りBを示すパターン10〜パターン12の表示図柄が導出表示される場合とでは、遊技者は導出表示された表示図柄が非確変大当りAのパターンの表示図柄であるか非確変大当りBの表示図柄であるかをセグメントHが点灯しているか否かのみで判別しなければならない。つまり、第1特別図柄表示装置4Aに非確変大当りAを示すパターン7〜パターン9の表示図柄が導出表示される場合と非確変大当りBを示すパターン10〜パターン12の表示図柄が導出表示される場合とでは、セグメントHの点灯と消灯との違いのみで、遊技者にとって大当り種別が非確変大当りAであるか非確変大当りBであるか判別困難である表示図柄を第1特別図柄表示装置4Aに導出表示することができるようになっている。
尚、図13に示すように、セグメントA,B,F,GとセグメントHが点灯するパターン8の表示図柄には、乱数値MR2がとりうる範囲(61〜80)のうち3個の乱数値(69,70,71)が判定値に割り当てられている一方で、図14に示すように、パターン8と同じくセグメントA,B,F,Gが点灯するパターン11の表示図柄には、乱数値MR2がとりうる範囲(81〜95)のうち1個の乱数値(88)が判定値に割り当てられている。このため、第1特別図柄表示装置4AにセグメントA,B,F,Gが点灯する表示図柄が導出表示された場合は、3/4(75%)の確率で大当り遊技終了後に非確変大当りBよりも時短制御が実行される特図ゲーム(変動表示)の回数が多い非確変大当りAの大当り遊技が実行される。つまり、大当り種別が非確変大当りAまたは非確変大当りBである場合に第1特別図柄表示装置4AにセグメントA,B,F,Gが点灯する表示図柄が導出表示された場合は、大当り遊技終了後に非確変大当りBよりも時短制御が実行される特図ゲーム(変動表示)の回数が多い非確変大当りAの大当り遊技が実行されることに対して遊技者が期待できるように判定値が設定されている。
尚、図13及び図14に示す第1特図用の表示図柄決定テーブルと同様に、図19及び図20に示す第2特図用の表示図柄決定テーブルにおいても、セグメントA,B,F,GとセグメントHが点灯するパターン8の表示図柄には、乱数値MR2がとりうる範囲(61〜85)のうち3個の乱数値(69、70、71)が判定値に割り当てられている一方で、パターン8と同じくセグメントA,B,F,Gが点灯するパターン11の表示図柄には、乱数値MR2がとりうる範囲(86〜95)のうち1個の乱数値(92)が判定値に割り当てられている。このため、大当り種別が非確変大当りAまたは非確変大当りBである場合に第2特別図柄表示装置4BにセグメントA,B,F,Gが点灯する表示図柄が導出表示された場合においても、大当り遊技終了後に非確変大当りBよりも時短制御が実行される特図ゲーム(変動表示)の回数が多い非確変大当りAの大当り遊技が実行されることに対して遊技者が期待できるように判定値が設定されている。尚、時短制御が実行されている間は、前述したように、普図ゲームで普通図柄の変動表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、変動表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動制御を行う傾動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御といった、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しやすくして第2始動条件が成立する可能性を高めることで遊技者にとって有利となる制御(電チューサポート制御)が実行されるようになっている。つまり、時短制御が実行されている間は、主に第2特図の変動表示が実行されるようになっている。
このように、本実施例における図10〜図15に示す第1特図用の表示図柄決定テーブルと図16〜図21に示す第2特図用の表示図柄決定テーブルでは、大当り種別が同一であっても、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて、割り当てられている判定値の範囲と割り当てられている表示図柄とが異なっている箇所が存在する。具体的には、図11に示すように、変動特図が第1特図である場合、セグメントA,D,GとセグメントHが点灯するパターン1の表示図柄には、乱数値MR2がとりうる範囲(41〜55)のうち6個の乱数値(41〜46)が判定値に割り当てられている一方で、図15に示すように、パターン1と同じくセグメントA,D,GとセグメントB,Hが点灯するパターン13の表示図柄には、乱数値MR2がとりうる範囲(96〜100)のうち2個の乱数値(96〜97)が判定値に割り当てられている。このため、大当り種別が確変大当りBまたは非確変大当りCである場合に第1特別図柄表示装置4AにセグメントA,D,G,Hが点灯する表示図柄が導出表示された場合は、3/4(75%)の確率で大当り遊技終了後に確変制御が実行される確変大当りBの大当り遊技が実行される。
また、変動特図が第2特図である場合、図17に示すように、セグメントA,D,GとセグメントHが点灯するパターン1の表示図柄には、乱数値MR2がとりうる範囲(51〜57)のうち2個の乱数値(51〜52)が判定値に割り当てられている一方で、図21に示すように、パターン1と同じくセグメントA,D,GとセグメントB,Hが点灯するパターン13の表示図柄には、乱数値MR2がとりうる範囲(96〜100)のうち2個の乱数値(96〜97)が判定値に割り当てられている。このため、大当り種別が確変大当りBまたは非確変大当りCである場合に第2特別図柄表示装置4BにセグメントA,D,G,Hが点灯する表示図柄が導出表示された場合は、1/2(50%)の確率で大当り遊技終了後に確変制御が実行される確変大当りBの大当り遊技が実行される。
また、変動特図が第1特図である場合、図11に示すように、セグメントA,D,GとセグメントHが点灯するパターン1の表示図柄には、乱数値MR2がとりうる範囲(41〜55)のうち6個の乱数値(41〜46)が判定値に割り当てられている一方で、図12に示すように、パターン1と同じくセグメントA,D,Gが点灯するパターン4の表示図柄には、乱数値MR2がとりうる範囲(56〜60)のうち2個の乱数値(56〜57)が判定値に割り当てられている。このため、大当り種別が確変大当りBまたは確変大当りCである場合に第1特別図柄表示装置4AにセグメントA,D,Gが点灯する表示図柄が導出表示された場合は、3/4(75%)の確率で大当り遊技終了後に確変制御が実行される確変大当りBの大当り遊技が実行される。
また、変動特図が第2特図である場合、図17に示すように、セグメントA,D,GとセグメントHが点灯するパターン1の表示図柄には、乱数値MR2がとりうる範囲(51〜57)のうち2個の乱数値(51〜52)が判定値に割り当てられている一方で、図18に示すように、パターン1と同じくセグメントA,D,Gが点灯するパターン13の表示図柄には、乱数値MR2がとりうる範囲(58〜60)のうち1個の乱数値(58)が判定値に割り当てられている。このため、大当り種別が確変大当りBまたは確変大当りCである場合に第2特別図柄表示装置4BにセグメントA,D,Gが点灯する表示図柄が導出表示された場合は、2/3(約66.67%)の確率で確変大当りCよりもラウンド数の多い確変大当りBの大当り遊技が実行される。
また、変動特図が第1特図である場合、図13に示すように、セグメントB,C,E,Fが点灯するパターン7の表示図柄には、乱数値MR2がとりうる範囲(61〜80)のうち8個の乱数値(61〜68)が判定値に割り当てられている一方で、図14に示すように、パターン7と同じくセグメントB,C,E,FとセグメントHが点灯するパターン10の表示図柄には、乱数値MR2がとりうる範囲(81〜95)のうち7個の乱数値(81〜87)が判定値に割り当てられている。このため、大当り種別が非確変大当りAまたは非確変大当りBである場合に第1特別図柄表示装置4AにセグメントB,C,E,Fが点灯する表示図柄が導出表示された場合は、3/4(75%)の確率で大当り遊技終了後に確変制御が実行される確変大当りBの大当り遊技が実行される。
また、変動特図が第2特図である場合、図17に示すように、セグメントA,D,GとセグメントHが点灯するパターン1の表示図柄には、乱数値MR2がとりうる範囲(51〜57)のうち2個の乱数値(51〜52)が判定値に割り当てられている一方で、図18に示すように、パターン1と同じくセグメントA,D,Gが点灯するパターン13の表示図柄には、乱数値MR2がとりうる範囲(58〜60)のうち1個の乱数値(58)が判定値に割り当てられている。このため、大当り種別が確変大当りBまたは確変大当りCである場合に第2特別図柄表示装置4BにセグメントA,D,Gが点灯する表示図柄が導出表示された場合は、8/15(約53.33%)の確率で非確変大当りBよりも大当り遊技終了後に時短制御が実行される特図ゲーム(変動表示)回数が多い非確変大当りAの大当り遊技が実行される。
このように、本実施例では、パターン1とパターン4、パターン1とパターン13、パターン7とパターン10のように変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに導出表示される比率(確率)が異なる表示図柄を設けることにより、第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに導出表示される表示図柄から、遊技者が過去に導出表示された表示図柄にもとづく経験則により大当り種別を特定することが困難となっている。
更に、これらパターン1とパターン4、パターン1とパターン13、パターン7とパターン10に加えて、パターン2とパターン5、パターン2とパターン14、パターン8とパターン11のように変動特図が第1特図であるか第2特図であるかにかかわらず第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに導出表示される比率(確率)が同一である表示図柄とが混在していることにより、遊技者の過去に導出表示された表示図柄にもとづく経験則にズレを生じさせ、第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに導出表示される表示図柄から遊技者が大当り種別を特定することをより困難としている。
尚、本実施例では、変動特図が第2特図である場合、パターン1とパターン4、パターン1とパターン13、パターン7とパターン10の表示図柄においては、より有利な側の大当り種別(例えば、確変大当りBと確変大当りCであれば確変大当りB、確変大当りBと非確変大当りCであれば確変大当りB、非確変大当りAと非確変大当りBであれば非確変大当りA)の大当り遊技が実行される確率は、変動特図が第1特図である場合と比較して低くなるように判定値が割り当てられており、変動特図が第2特図である場合、パターン2とパターン5、パターン2とパターン14、パターン8とパターン11の表示時柄においては、より有利な側の大当り種別の大当り遊技が実行される確率は、変動特図が第1特図である場合と比較して等しくなるように判定値が割り当てられている形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、変動特図が第2特図である場合は、パターン1とパターン4、パターン1とパターン13、パターン7とパターン10、パターン2とパターン5、パターン2とパターン14、パターン8とパターン11の表示図柄においては、より有利な側の大当り種別の大当り遊技が実行される確率が、変動特図が第1特図である場合と比較して高くなるように判定値が割り当てられるようにしても良い。
また、図11〜図15に示す第1特図用の表示図柄決定テーブルと図16〜図21に示す第2特図用の表示図柄決定テーブルを比較すると、図16〜図21に示す第2特図用の表示図柄決定テーブルには、図11〜図15に示す第1特図用の表示図柄決定テーブルにて判定値が割り当てられているパターン3、パターン6、パターン9、パターン12、パターン15の表示図柄とは異なるパターン16、パターン17、パターン18、パターン19、パターン20の表示図柄に判定値が割り当てられている。このため、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bとでは導出表示する表示図柄の一部が異なっており、遊技者が第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bとのいずれか一方にて導出表示される表示図柄を記憶することで判別可能となったとしても、他方の特別図柄表示装置にて導出表示される表示図柄については判別困難となっている。
また、図11〜図15に示す第1特図用の表示図柄決定テーブルと図16〜図21に示す第2特図用の表示図柄決定テーブルに示すように、大当り種別が確変大当りAである場合に第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに表示され得る表示図柄の数はとも1つ(パターン0の表示図柄のみ)であるのに対して、大当り種別が確変大当りA以外である場合に第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに表示され得る表示図柄の数は、それぞれの大当り種別に対して3つである。つまり、本実施例においては、大当り種別が確変大当りAである場合に第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに表示され得る表示図柄の数は、大当り種別が確変大当りA以外である場合に第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに表示され得る表示図柄の数よりも少数となっている。
更に、図11に示す確変大当りB用表示図柄決定テーブル(第1特図用)と図15に示す非確変大当りC用表示図柄決定テーブル(第1特図用)とに注目すると、確変大当りBと非確変大当りCには、それぞれ対応する停止図柄として3つのパターンの表示図柄が設定されており、確変大当りBには、41〜55までの15個の判定値が割り当てられており、非確変大当りCには96〜100までの5個の判定値が割り当てられている。つまり、変動特図が第1特図である場合、本実施例では確変大当りBに対応する表示図柄のパターン数を非確変大当りCに対応する表示図柄のパターン数で除した値である「1」は、確変大当りBに割り当てられている判定値数を非確変大当りに割り当てられている判定値の数で除した値「3」よりも小さくなっている。
また、図11に示す確変大当りB用表示図柄決定テーブル(第1特図用)と図12に示す確変大当りC用表示図柄決定テーブル(第1特図用)とに注目すると、確変大当りBと確変大当りCには、それぞれ対応する停止図柄として3つのパターンの表示図柄が設定されており、確変大当りBには、41〜55までの15個の判定値が割り当てられており、確変大当りCには56〜60までの5個の判定値が割り当てられている。つまり、変動特図が第1特図である場合、本実施例では確変大当りBに対応する表示図柄のパターン数を非確変大当りCに対応する表示図柄のパターン数で除した値である「1」は、確変大当りBに割り当てられている判定値数を非確変大当りCに割り当てられている判定値の数で除した値「3」よりも小さくなっている。
また、図13に示す非確変大当りA用表示図柄決定テーブル(第1特図用)と図14に示す非確変大当りB用表示図柄決定テーブル(第1特図用)とに注目すると、非確変大当りAと非確変大当りBには、それぞれ対応する停止図柄として3つのパターンの表示図柄が設定されており、非確変大当りAには、61〜80までの20個の判定値が割り当てられており、非確変大当りBには81〜95までの15個の判定値が割り当てられている。つまり、変動特図が第1特図である場合、本実施例では非確変大当りAに対応する表示図柄のパターン数を非確変大当りBに対応する表示図柄のパターン数で除した値である「1」は、非確変大当りAに割り当てられている判定値数を非確変大当りBに割り当てられている判定値の数で除した値「約1.333」よりも小さくなっている。
同様に、図17に示す確変大当りB用表示図柄決定テーブル(第2特図用)と図21に示す非確変大当りC用表示図柄決定テーブル(第2特図用)とに注目すると、確変大当りBと非確変大当りCには、それぞれ対応する停止図柄として3つのパターンの表示図柄が設定されており、確変大当りBには、51〜57までの7個の判定値が割り当てられており、非確変大当りCには96〜100までの5個の判定値が割り当てられている。つまり、変動特図が第1特図である場合、本実施例では確変大当りBに対応する表示図柄のパターン数を非確変大当りCに対応する表示図柄のパターン数で除した値である「1」は、確変大当りBに割り当てられている判定値数を非確変大当りに割り当てられている判定値の数で除した値「1.4」よりも小さくなっている。
また、図17に示す確変大当りB用表示図柄決定テーブル(第2特図用)と図18に示す確変大当りC用表示図柄決定テーブル(第2特図用)とに注目すると、確変大当りBと確変大当りCには、それぞれ対応する停止図柄として3つのパターンの表示図柄が設定されており、確変大当りBには、51〜57までの7個の判定値が割り当てられており、確変大当りCには58〜60までの3個の判定値が割り当てられている。つまり、変動特図が第1特図である場合、本実施例では確変大当りBに対応する表示図柄のパターン数を非確変大当りCに対応する表示図柄のパターン数で除した値である「1」は、確変大当りBに割り当てられている判定値数を非確変大当りCに割り当てられている判定値の数で除した値「約2.333」よりも小さくなっている。
また、図19に示す非確変大当りA用表示図柄決定テーブル(第2特図用)と図20に示す非確変大当りB用表示図柄決定テーブル(第2特図用)とに注目すると、非確変大当りAと非確変大当りBには、それぞれ対応する停止図柄として3つのパターンの表示図柄が設定されており、非確変大当りAには、61〜85までの25個の判定値が割り当てられており、非確変大当りBには86〜95までの15個の判定値が割り当てられている。つまり、変動特図が第1特図である場合、本実施例では非確変大当りAに対応する表示図柄のパターン数を非確変大当りBに対応する表示図柄のパターン数で除した値である「1」は、非確変大当りAに割り当てられている判定値数を非確変大当りBに割り当てられている判定値の数で除した値「約1.666」よりも小さくなっている。
また、本実施例では、図10〜図21に示すように、大当り種別毎に割り当てられている表示図柄の個数は、大当り種別毎に割り当てられている判定値の個数よりも少ないため、大当り種別毎に割り当てられている判定値毎に1:1で表示図柄を割り当てる場合と比較して、予め記憶しておく表示図柄の容量を小さく抑えることができるようになっている。
また、本実施例では、大当り種別毎に割り当てられている表示図柄の個数を、大当り種別毎に割り当てられている判定値の個数よりも少なくしているが、この場合は、はずれの表示図柄のパターンをパターン21以外にも設けることで、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bに導出表示される表示図柄が大当りの表示図柄(いずれかの大当り種別を示す表示図柄)であるか、はずれの表示図柄であるかを遊技者が判別困難となるようにしても良い。尚、はずれの表示図柄数は、該はずれの表示図柄数と大当りの表示図柄数が第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bで表示可能な図柄数(本実施例であれば256)以下となる数であれば良い。
また、ROM101には、変動パターン判定用の乱数値MR3に基づいて変動パターンを決定するための変動パターン判定テーブルも記憶されており、変動パターンを、事前決定結果に応じて前述した複数種類のうちのいずれかの変動パターンに決定する。
具体的には、変動パターン判定テーブルとしては、特図表示結果を「大当り」にすることが事前決定されたときに使用される大当り用変動パターン判定テーブルと、特図表示結果を「ハズレ」にすることが事前決定されたときに使用されるハズレ用変動パターン判定テーブルとが予め用意されている。
大当り用変動パターン判定テーブルにおいては、ノーマルリーチ大当りの変動パターン(PB1−1)、スーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1−2)、スーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1−3)の各変動パターンに対して、変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。尚、本実施例では、これらの判定値が、大当りの種別が「確変大当りA」、「確変大当りB」、「確変大当りC」である場合にはスーパーリーチβが決定され易く、大当りの種別が「非確変大当りA」、「非確変大当りB」、「非確変大当りC」である場合には、スーパーリーチαが決定され易いように割り当てられていることで、スーパーリーチβの変動パターンが実行されたときには、「確変大当りA」、「確変大当りB」または「確変大当りC」となるのではないかという遊技者の期待感を高めることできる。
また、ハズレ用変動パターン判定テーブルには、保留記憶数が1個以下である場合に使用されるハズレ用変動パターン判定テーブルAと、合計保留記憶数が2〜4個である場合に使用されるハズレ用変動パターン判定テーブルBと、合計保留記憶数が5〜8個である場合に使用されるハズレ用変動パターン判定テーブルCと、遊技状態が時短制御の実施されている高ベース状態である場合に使用されるハズレ用変動パターン判定テーブルDとが予め用意されている。
ハズレ用変動パターン判定テーブルAにおいては、短縮なしの非リーチハズレの変動パターン(PA1−1)、ノーマルリーチハズレの変動パターン(PA2−1)、スーパーリーチαハズレの変動パターン(PA2−2)、スーパーリーチβハズレの変動パターン(PA2−3)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。また、ハズレ用変動パターン判定テーブルBにおいては、合計保留記憶数が2〜4個に対応する短縮の非リーチハズレの変動パターン(PA1−2)、ノーマルリーチハズレの変動パターン(PA2−1)、スーパーリーチαハズレの変動パターン(PA2−2)、スーパーリーチβハズレの変動パターン(PA2−3)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。また、ハズレ用変動パターン判定テーブルCにおいては、合計保留記憶数が5〜8個に対応する短縮の非リーチハズレの変動パターン(PA1−3)、ノーマルリーチハズレの変動パターン(PA2−1)、スーパーリーチαハズレの変動パターン(PA2−2)、スーパーリーチβハズレの変動パターン(PA2−3)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。また、ハズレ用変動パターン判定テーブルDにおいては、時短制御中に対応する短縮の非リーチハズレの変動パターン(PA1−4)、ノーマルリーチハズレの変動パターン(PA2−1)、スーパーリーチαハズレの変動パターン(PA2−2)、スーパーリーチβハズレの変動パターン(PA2−3)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。
尚、図5に示すように、短縮なしの非リーチハズレの変動パターン(PA1−1)よりも非リーチハズレの変動パターン(PA1−2)の方が変動時間は短く、さらに、変動パターン(PA1−2)よりも非リーチハズレの変動パターン(PA1−3)の方が変動時間は短い。よって、保留記憶数が増加した場合には、変動時間が短い非リーチハズレの変動パターンが決定されることにより、保留記憶が消化されやすくなって、保留記憶数が上限数である4に達しているときに始動入賞することで、保留記憶がなされない無駄な始動入賞が発生し難くなるようになるとともに、保留記憶数が減少した場合には、変動時間が長い短縮なしの非リーチハズレの変動パターン(PA1−1)が決定されることによって、変動表示の時間が長くなることにより、変動表示が実行されないことによる遊技の興趣低下を防ぐことができるようになる。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102は、その一部または全部が所定の電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMであればよい。すなわち、パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM102の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特図プロセスフラグなど)と未払出賞球数を示すデータとは、バックアップRAMに保存されるようにすればよい。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。
このようなRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、例えば図8に示すような遊技制御用データ保持エリア150が設けられている。図8に示す遊技制御用データ保持エリア150は、第1特図保留記憶部151Aと、第2特図保留記憶部151Bと、普図保留記憶部151Cと、遊技制御フラグ設定部152と、遊技制御タイマ設定部153と、遊技制御カウンタ設定部154と、遊技制御バッファ設定部155とを備えている。
第1特図保留記憶部151Aは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞(第1始動入賞)が発生したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第1特図保留記憶部151Aは、第1始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第1始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第1特図保留記憶部151Aに記憶された保留データは、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける変動表示結果(特図表示結果)に基づき大当りとなるか否かなどを判定可能にする保留情報となる。
第2特図保留記憶部151Bは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞(第2始動入賞)が発生したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第2特図保留記憶部151Bは、第2始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第2始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第2特図保留記憶部151Bに記憶された保留データは、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける変動表示結果(特図表示結果)に基づき大当りとなるか否かなどを判定可能にする保留情報となる。
尚、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第1始動条件の成立に基づく保留情報(第1保留情報)と、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第2始動入賞の成立に基づく保留情報(第2保留情報)とを、共通の保留記憶部にて保留番号と対応付けて記憶するようにしてもよい。この場合には、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれを遊技球が通過(進入)したかを示す始動口データを保留情報に含め、保留番号と対応付けて記憶させればよい。
普図保留記憶部151Cは、通過ゲート41を通過した遊技球がゲートスイッチ21によって検出されたにもかかわらず、未だ普通図柄表示器20により開始されていない普図ゲームの保留情報を記憶する。例えば、普図保留記憶部151Cは、遊技球が通過ゲート41を通過した順に保留番号と対応付けて、その遊技球の通過に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された普図表示結果判定用の乱数値MR4を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。
遊技制御フラグ設定部152には、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況などに応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、遊技制御フラグ設定部152には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
遊技制御タイマ設定部153には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられる各種のタイマが設けられている。例えば、遊技制御タイマ設定部153には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
遊技制御カウンタ設定部154には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるカウント値を計数するための複数種類のカウンタが設けられている。例えば、遊技制御カウンタ設定部154には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。ここで、遊技制御カウンタ設定部154には、遊技用乱数の一部または全部をCPU103がソフトウェアにより更新可能にカウントするためのランダムカウンタが設けられてもよい。
遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタには、乱数回路104で生成されない乱数値、例えば、乱数値MR2〜MR4を示す数値データが、ランダムカウント値として記憶され、CPU103によるソフトウェアの実行に応じて、定期的あるいは不定期に、各乱数値を示す数値データが更新される。CPU103がランダムカウント値を更新するために実行するソフトウェアは、ランダムカウント値を乱数回路104における数値データの更新動作とは別個に更新するためのものであってもよいし、乱数回路104から抽出された数値データの全部又は一部にスクランブル処理や演算処理といった所定の処理を施すことによりランダムカウント値を更新するためのものであってもよい。
遊技制御バッファ設定部155には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、遊技制御バッファ設定部155には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるI/O105は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送された各種信号を取り込むための入力ポートと、遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成されている。
図2に示すように、演出制御基板12には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM121と、演出制御用CPU120のワークエリアを提供するRAM122と、演出表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理などを実行する表示制御部123と、演出制御用CPU120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
一例として、演出制御基板12では、演出制御用CPU120がROM121から読み出した演出制御用のプログラムを実行することにより、演出用の電気部品による演出動作を制御するための処理が実行される。このときには、演出制御用CPU120がROM121から固定データを読み出す固定データ読出動作や、演出制御用CPU120がRAM122に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、演出制御用CPU120がRAM122に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
演出制御用CPU120、ROM121、RAM122は、演出制御基板12に搭載された1チップの演出制御用マイクロコンピュータに含まれてもよい。
演出制御基板12には、演出表示装置5に対して映像信号を伝送するための配線や、音声制御基板13に対して音番号データを示す情報信号としての効果音信号を伝送するための配線、ランプ制御基板14に対してランプデータを示す情報信号としての電飾信号を伝送するための配線などが接続されている。
尚、演出制御基板12の側においても、主基板11と同様に、例えば、予告演出等の各種の演出の種別を決定するための乱数値(演出用乱数ともいう)が設定されている。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたROM121には、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のデータテーブルなどが格納されている。例えば、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルを構成するテーブルデータ、各種の演出制御パターンを構成するパターンデータなどが記憶されている。
一例として、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の演出装置(例えば演出表示装置5やスピーカ8L,8R、遊技効果ランプ9及び装飾用LED、演出用模型など)による演出動作を制御するために使用する演出制御パターンを複数種類格納した演出制御パターンテーブルが記憶されている。演出制御パターンは、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて実行される各種の演出動作に対応して、その制御内容を示すデータなどから構成されている。演出制御パターンテーブルには、例えば特図変動時演出制御パターンと、予告演出制御パターンと、各種演出制御パターン等が、格納されていればよい。
特図変動時演出制御パターンは、複数種類の変動パターンに対応して、特図ゲームにおいて特別図柄の変動が開始されてから特図表示結果となる確定特別図柄が導出表示されるまでの期間における、演出図柄の変動表示動作やリーチ演出、再抽選演出などにおける演出表示動作、あるいは、演出図柄の変動表示を伴わない各種の演出表示動作といった、様々な演出動作の制御内容を示すデータなどから構成されている。予告演出制御パターンは、例えば、予め複数パターンが用意された予告パターンに対応して実行される予告演出となる演出動作の制御内容を示すデータなどから構成されている。各種演出制御パターンは、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて実行される各種の演出動作に対応して、その制御内容を示すデータなどから構成されている。
特図変動時演出制御パターンのうちには、例えばリーチ演出を実行する変動パターンごとに、それぞれのリーチ演出における演出態様を異ならせた複数種類のリーチ演出制御パターンが含まれてもよい。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたRAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データを保持する領域として、図示しない演出制御用データ保持エリアが設けられている。この演出制御用データ保持エリアは、演出制御フラグ設定部と、演出制御タイマ設定部と、演出制御カウンタ設定部と、演出制御バッファ設定部とを備えている。
演出制御フラグ設定部には、例えば演出表示装置5の画面上における演出画像の表示状態などといった演出動作状態や主基板11から伝送された演出制御コマンド等に応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、演出制御フラグ設定部には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
演出制御タイマ設定部には、例えば演出表示装置5の画面上における演出画像の表示動作などといった各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のタイマが設けられている。例えば、演出制御タイマ設定部には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
演出制御カウンタ設定部には、各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のカウンタが設けられている。例えば、演出制御カウンタ設定部には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。
演出制御バッファ設定部には、各種演出動作の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、演出制御バッファ設定部には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
本実施例では、演出制御バッファ設定部の所定領域に、保留記憶表示エリア5D,5Uにて保留記憶表示を行うための始動入賞バッファが設定されている。始動入賞バッファには、第1特図保留記憶の合計保留記憶数の最大値(例えば「4」)に対応した格納領域(バッファ番号「1」〜「4」に対応した領域)が設けられており、各格納領域に、始動入賞の有無を示すデータ(具体的には始動入賞無しを示す「0」と、始動入賞有りを示す「1」)とが記憶されている。尚、これら始動入賞バッファのデータは、第1始動口入賞指定コマンドや第2始動口入賞指定コマンドの受信や、第1変動開始コマンドや第2変動開始コマンドの受信に応じて、後述する演出制御プロセス処理内の保留表示更新処理(S72、図30参照)にて更新されるとともに、更新後の始動入賞バッファのデータに基づいて保留記憶表示エリア5D,5Uにおける保留記憶表示が更新される。
具体的には、第1始動入賞口への始動入賞があったことに基づいて第1始動口入賞指定コマンドを受信したときには、保留記憶表示エリア5Dにおける保留記憶表示に、丸型の白色表示が新たに追加される一方、新たに第1特図の変動が開始されたことに基づいて第1変動開始コマンドを受信したときには、保留記憶表示エリア5Dにおける保留記憶表示のうち、最上位(最も先に始動入賞した保留記憶)の丸型の白色表示が消去されて、その他の丸型の白色表示が、所定方向(例えば、左方向)にシフト(移動)するように、保留表示を更新する。同様に、第2始動入賞口への始動入賞があったことに基づいて第2始動口入賞指定コマンドを受信したときには、保留記憶表示エリア5Uにおける保留記憶表示に、丸型の白色表示が新たに追加される一方、新たに第2特図の変動が開始されたことに基づいて第2変動開始コマンドを受信したときには、保留記憶表示エリア5Uにおける保留記憶表示のうち、最上位(最も先に始動入賞した保留記憶)の丸型の白色表示が消去されて、その他の丸型の白色表示が、所定方向(例えば、左方向)にシフト(移動)するように、保留表示を更新する。
次に、本実施例におけるパチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理を開始すると、CPU103は、割込み禁止に設定した後、必要な初期設定を行う。この初期設定では、例えばRAM102がクリアされる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定を行う。これにより、以後、所定時間(例えば、2ミリ秒)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。初期設定が終了すると、割込みを許可した後、ループ処理に入る。尚、遊技制御メイン処理では、パチンコ遊技機1の内部状態を前回の電力供給停止時における状態に復帰させるための処理を実行してから、ループ処理に入るようにしてもよい。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図23のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図23に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチから入力される検出信号の状態を判定する(S11)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(S12)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する(S13)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる乱数値MR1〜MR4といった遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(S14)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(S15)。特別図柄プロセス処理では、遊技制御フラグ設定部152に設けられた特図プロセスフラグの値をパチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて更新し、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおける表示動作の制御や、特別可変入賞球装置7における大入賞口の開閉動作設定などを、所定の手順で行うために、各種の処理が選択されて実行される。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(S16)。CPU103は、普通図柄プロセス処理を実行することにより、普通図柄表示器20における表示動作(例えばセグメントLEDの点灯、消灯など)を制御して、普通図柄の変動表示や普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動動作設定などを可能にする。
普通図柄プロセス処理を実行した後、CPU103は、コマンド制御処理を実行することにより、主基板11から演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して制御コマンドを伝送させる(S17)。これらの一例として、コマンド制御処理では、遊技制御バッファ設定部155に設けられた送信コマンドバッファの値によって指定されたコマンド送信テーブルにおける設定に対応して、I/O105に含まれる出力ポートのうち、演出制御基板12に対して演出制御コマンドを送信するための出力ポートに制御データをセットした後、演出制御INT信号の出力ポートに所定の制御データをセットして演出制御INT信号を所定時間にわたりオン状態としてからオフ状態とすることなどにより、コマンド送信テーブルでの設定に基づく演出制御コマンドの伝送を可能とする。コマンド制御処理を実行した後には、割込み許可状態に設定してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図24は、特別図柄プロセス処理として、図23に示すS15にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(S21)。該始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、遊技制御フラグ設定部152に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、S22〜S29の処理のいずれかを選択して実行する。
S21の始動入賞処理では、第1始動口スイッチ22Aや第2始動口スイッチ22Bによる第1始動入賞や第2始動入賞があったか否かを判定し、入賞があった場合には、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を抽出して、第1始動入賞である場合には、第1特図保留記憶部151Aにおける空きエントリの最上位に格納し、第2始動入賞である場合には、第2特図保留記憶部151Bにおける空きエントリの最上位に格納する。
S22の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この特別図柄通常処理では、第1特図保留記憶部151Aや第2特図保留記憶部151Bに記憶されている保留データの有無などに基づいて、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データに基づき、特別図柄や演出図柄の変動表示結果を「大当り」とするか否かを、その変動表示結果が導出表示される前に決定(事前決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、特図ゲームにおける特別図柄の変動表示結果に対応して、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける確定特別図柄(表示図柄;大当り図柄やハズレ図柄のいずれか)が設定される。特別図柄通常処理では、特別図柄や演出図柄の変動表示結果を事前決定したときに、特図プロセスフラグの値が“1”に更新される。
S23の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、変動表示結果を「大当り」とするか否かの事前決定結果などに基づき、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データを用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。変動パターン設定処理が実行されて特別図柄の変動表示が開始されたときには、特図プロセスフラグの値が“2”に更新される。
S22の特別図柄通常処理やS23の変動パターン設定処理により、特別図柄の変動表示結果となる確定特別図柄や特別図柄および演出図柄の変動表示時間を含む変動パターンが決定される。すなわち、特別図柄通常処理や変動パターン設定処理は、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を用いて、特別図柄や演出図柄の変動表示態様を決定する処理を含んでいる。
S24の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。例えば、S24の特別図柄変動処理が実行されるごとに、遊技制御タイマ設定部153に設けられた特図変動タイマにおける格納値である特図変動タイマ値を1減算あるいは1加算して、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームであるか、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームであるかにかかわらず、共通のタイマによって経過時間の測定が行われる。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。このように、S24の特別図柄変動処理は、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームでの特別図柄の変動や、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームでの特別図柄の変動を、共通の処理ルーチンによって制御する処理となっていればよい。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新される。
S25の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の変動表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、遊技制御フラグ設定部152に設けられた大当りフラグがオンとなっているか否かの判定などが行われ、大当りフラグがオンである場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフである場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
S26の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、変動表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、例えば大当り種別が「確変大当りA」、「確変大当りB」、「確変大当りC」、「非確変大当りA」、「非確変大当りB」、「非確変大当りC」のいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする期間の上限を設定するようにしてもよい。一例として、大当り種別に関係なく、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「29秒」に設定するとともに、ラウンドを実行する上限回数となる大入賞口の開放回数を、「確変大当りA」、「非確変大当りA」または「非確変大当りB」である場合には、「15回」に設定することにより、通常開放大当り状態とする設定が行われればよい。一方、大当り種別が「確変大当りB」または「非確変大当りC」である場合には、ラウンドを実行する上限回数となる大入賞口の開放回数を「10回」に設定することにより、通常開放大当り状態とする設定が行われればよく、大当り種別が「確変大当りC」である場合には、ラウンドを実行する上限回数となる大入賞口の開放回数を「5回」に設定することにより、通常開放大当り状態とする設定が行われればよい。このときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される。
S27の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新される。
S28の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が大入賞口開放回数最大値に達したか否かを判定する処理や、大入賞口開放回数最大値に達した場合に大当り終了指定コマンドを送信するための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が大入賞口開放回数最大値に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、大入賞口開放回数最大値に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。
S29の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、演出表示装置5やスピーカ8L,8R、遊技効果ランプ9などといった演出装置により、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御や時短制御を開始するための各種の設定(確変フラグや時短フラグのセット)を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
尚、大当り終了処理においては、遊技制御バッファ設定部155に記憶されている大当り種別バッファ値を読み出して、大当り種別が「確変大当りA」、「確変大当りB」、「確変大当りC」、「非確変大当りA」、「非確変大当りB」、「非確変大当りC」のいずれであったかを特定する。そして、特定した大当り種別が「非確変大当りA」、「非確変大当りB」または「非確変大当りC」ではないと判定された場合には、確変制御を開始するための設定(確変フラグのセット)を行う。
また、特定した大当り種別に応じて、時短制御を開始するための設定(時短フラグのセットと時短制御中に実行可能な特図ゲームの上限値に対応して予め定められたカウント初期値(本実施例では「100」、「50」、「20」のいずれか)を時短回数カウンタにセット)を行う。
図25は、特別図柄通常処理として、図24のS22にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図25に示す特別図柄通常処理において、CPU103は、まず、第2特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(S141)。第2特図保留記憶数は、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。例えば、S141の処理では、遊技制御カウンタ設定部154に記憶されている第2保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。
S141にて第2特図保留記憶数が「0」以外であるときには(S141;N)、第2特図保留記憶部151Bにて保留番号「1」に対応して記憶されている保留データとして、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データをそれぞれ読み出す(S142)。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
S142の処理に続いて、第2特図保留記憶数カウント値や合計保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第2特図保留記憶数と合計保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第2特図保留記憶部のデータを更新する。具体的には、第2特図保留記憶部151Bにて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」〜「4」に対応するエントリ)に記憶された乱数値MR1〜MR3を示す保留データを、1エントリずつ上位にシフトする(S143)。
その後、変動特図指定バッファの格納値である変動特図指定バッファ値を「2」に更新した後(S144)、S149に移行する。
一方、S141にて第2特図保留記憶数が「0」であるときには(S141;Y)、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(S145)。第1特図保留記憶数は、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。例えば、S145の処理では、遊技制御カウンタ設定部154にて第1保留記憶数カウンタが記憶する第1保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。このように、S145の処理は、S141にて第2特図保留記憶数が「0」であると判定されたときに実行されて、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する。これにより、第2特図を用いた特図ゲームは、第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行が開始されることになる。
尚、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるものに限定されず、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口を遊技球が進入(通過)して始動入賞が発生した順に、特図ゲームの実行が開始されるようにしてもよい。この場合には、始動入賞が発生した順番を特定可能なデータを記憶するテーブルを設けて、その記憶データから第1特図と第2特図のいずれを用いた特図ゲームの実行を開始するかを決定できればよい。
S145にて第1特図保留記憶数が「0」以外であるときには(S145;N)、第1特図保留記憶部151Aにて保留番号「1」に対応して記憶されている保留データとして、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データをそれぞれ読み出す(S146)。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
S146の処理に続いて、第1特図保留記憶数カウント値や合計保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第1特図保留記憶数と合計保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第1特図保留記憶部のデータを更新する。具体的には、第1特図保留記憶部151Aにて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」〜「4」に対応するエントリ)に記憶された乱数値MR1〜MR3を示す保留データを、1エントリずつ上位にシフトする(S147)。
その後、変動特図指定バッファの格納値である変動特図指定バッファ値を「1」に更新した後(S148)、S149に移行する。
S149においては、特別図柄の変動表示結果である特図表示結果を「大当り」と「ハズレ」のいずれとするかを決定するための使用テーブルとして、図6に示す表示結果判定テーブルを選択してセットする。続いて、変動用乱数バッファに格納された特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データを、「大当り」や「ハズレ」の各特図表示結果に割り当てられた判定値と比較して、特図表示結果を「大当り」と「ハズレ」のいずれとするかを決定する(S150)。尚、このS150においては、その時点の遊技状態が、確変フラグがセットされている高確状態であれば、特図表示結果判定用の乱数値MR1が10000〜12180の範囲に該当すれば「大当り」と判定し、該当しなければ「ハズレ」と判定する。また、確変フラグがセットされていない低確状態であれば、特図表示結果判定用の乱数値MR1が1〜219の範囲に該当すれば「大当り」と判定し、該当しなければ「ハズレ」と判定する。
このように、S149で選択される特図表示結果判定テーブルにおいては、その時点の遊技状態(高確、低確)に対応して異なる判定値が「大当り」に割り当てられていることから、S150の処理では、特図ゲームなどの変動表示が開始されるときの遊技状態が高確状態であるか否かに応じて、異なる判定用データ(判定値)を用いて特図表示結果を「大当り」とするか否かが決定されることで、遊技状態が高確状態である場合には、低確状態である場合よりも高確率で「大当り」と判定される。
S150にて特図表示結果を決定した後には、その特図表示結果が「大当り」であるか否かを判定する(S151)。S151にて「大当り」ではないと判定された場合には(S151;N)、CPU103は、第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに導出表示する表示図柄を決定する表示図柄決定テーブルとして、図22に示すはずれ用表示図柄決定テーブル(第1特図・第2特図用)選択する(S156a)。そして、CPU103は、該はずれ用表示図柄決定テーブル(第1特図・第2特図用)にもとづいて、第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに導出表示する表示図柄をパターン21に決定し(S156b)、S157に移行する。
一方、「大当り」であると判定された場合には(S151;Y)、遊技制御フラグ設定部152に設けられた大当りフラグをオン状態にセットする(S152)。このときには、大当り種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、図7(A)に示す大当り種別決定テーブルを選択してセットする(S153)。こうしてセットされた大当り種別決定テーブルを参照することにより、変動用乱数バッファに格納された大当り種別判定用の乱数値MR2を示す数値データと、大当り種別決定テーブルにおいて「確変A」、「確変B」、「確変C」、「非確変A」、「非確変B」、「非確変C」の各大当り種別に割り当てられた判定値のいずれと合致するかに応じて、大当り種別を複数種別のいずれとするかを決定する(S154)。
S154の処理にて大当り種別を決定することにより、大当り遊技状態の終了後における遊技状態を、時短状態と、時短状態よりも遊技者にとって有利度が高い確変状態とのうち、いずれの遊技状態に制御するかが、変動表示結果としての確定特別図柄が導出される以前に決定されることになる。こうして決定された大当り種別に対応して、例えば遊技制御バッファ設定部155に設けられた大当り種別バッファの格納値である大当り種別バッファ値を設定することなどにより(S155)、決定された大当り種別を記憶する。一例として、大当り種別が「確変大当りA」であれば大当り種別バッファ値を「1」とし、「確変大当りB」であれば大当り種別バッファ値を「2」とし、大当り種別が「確変大当りC」であれば大当り種別バッファ値を「3」とし、「非確変大当りA」であれば大当り種別バッファ値を「4」とし、「非確変大当りB」であれば大当り種別バッファ値を「5」とし、大当り種別が「非確変大当りC」であれば大当り種別バッファ値を「6」とすればよい。
S155の実行後、CPU103は、S144またはS148にて更新された変動特図指定バッファ値が「1」であるか否か、つまり、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかを判定する(S156c)。変動特図指定バッファ値が「1」である場合、すなわち変動特図が第1特図である場合は(S156c;Y)、大当り種別に応じた第1特図用の表示図柄決定テーブルを選択する(S156d)。具体的には、S155にて設定した大当り種別バッファが「1」であれば図10に示す確変大当りA用表示図柄決定テーブル(第1特図用)を選択し、S155にて設定した大当り種別バッファが「2」であれば図11に示す確変大当りB用表示図柄決定テーブル(第1特図用)を選択し、S155にて設定した大当り種別バッファが「3」であれば図12に示す確変大当りC用表示図柄決定テーブル(第1特図用)を選択し、S155にて設定した大当り種別バッファが「4」であれば図13に示す非確変大当りA用表示図柄決定テーブル(第1特図用)を選択し、S155にて設定した大当り種別バッファが「5」であれば図14に示す非確変大当りB用表示図柄決定テーブル(第1特図用)を選択し、S155にて設定した大当り種別バッファが「6」であれば図15に示す非確変大当りC用表示図柄決定テーブル(第1特図用)を選択すれば良い。
また、変動特図指定バッファ値が「1」ではない場合、すなわち変動特図指定バッファ値が「2」であり変動特図が第2特図である場合は(S156c;N)、大当り種別に応じた第2特図用の表示図柄決定テーブルを選択する(S156e)。具体的には、S155にて設定した大当り種別バッファが「1」であれば図16に示す確変大当りA用表示図柄決定テーブル(第2特図用)を選択し、S155にて設定した大当り種別バッファが「2」であれば図17に示す確変大当りB用表示図柄決定テーブル(第2特図用)を選択し、S155にて設定した大当り種別バッファが「3」であれば図18に示す確変大当りC用表示図柄決定テーブル(第2特図用)を選択し、S155にて設定した大当り種別バッファが「4」であれば図19に示す非確変大当りA用表示図柄決定テーブル(第2特図用)を選択し、S155にて設定した大当り種別バッファが「5」であれば図20に示す非確変大当りB用表示図柄決定テーブル(第2特図用)を選択し、S155にて設定した大当り種別バッファが「6」であれば図21に示す非確変大当りC用表示図柄決定テーブル(第2特図用)を選択すれば良い。
そして、S156dまたはS156eの実行後は、これらS156dまたはS156eにて選択した表示図柄決定テーブルと乱数値MR2にもとづいて、第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに導出表示する表示図柄をパターン0〜パターン20のいずれかに決定し(S156f)、特図プロセスフラグの値を変動パターン設定処理に対応した値である“1”に更新してから(S157)、特別図柄通常処理を終了する。
尚、S145にて第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数が「0」である場合には(S145;Y)、所定のデモ表示設定を行ってから(S158)、特別図柄通常処理を終了する。このデモ表示設定では、例えば演出表示装置5において所定の演出画像を表示することなどによるデモンストレーション表示(デモ画面表示)を指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)が、主基板11から演出制御基板12に対して送信済みであるか否かを判定する。このとき、既に、客待ちデモ指定コマンドを送信済みであれば、そのままデモ表示設定を終了する。これに対して、未送信であれば、客待ちデモ指定コマンドを送信するための設定を行ってから、デモ表示設定を終了する。
図26は、変動パターン設定処理として、図24のS23にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図26に示す変動パターン設定処理において、CPU103は、まず、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(S161)。そして、大当りフラグがオンであれば(S161;Y)、変動パターンを複数種別のいずれかに決定するための使用テーブルとして、大当り用変動パターン判定テーブルを選択してセットする(S162)。
S161にて大当りフラグがオフであるときには(S161;N)、例えば遊技制御フラグ設定部152に設けられた時短フラグがオンであるか否か(セットされているか)を判定することなどにより、遊技状態が確変状態や時短状態で時短制御が行われる時短制御中であるか否かを判定する(S163)。そして、時短フラグがオンであれば(S163;Y)、変動パターンを複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、ハズレ用変動パターン判定テーブルDを選択してセットする(S164)。
一方、時短制御中ではないとき、つまり、時短フラグがオフであるとき(セットされていないとき)には(S163;N)、例えば遊技制御カウンタ設定部154に設けられた合計保留記憶数カウンタの格納値を読み取ることなどにより、合計保留記憶数を特定し、該特定した合計保留記憶数が2以上であるか否かを判定する(S165)。
特定した合計保留記憶数が2以上でない場合(S165;N)には、変動パターンを複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、ハズレ用変動パターン判定テーブルAを選択してセットする(S166)。
また、特定した合計保留記憶数が2以上である場合(S165;Y)には、S167に進んで、合計保留記憶数が5以上であるか否かをさらに判定する(S167)。
合計保留記憶数が5以上でない場合(S167;N)には、変動パターンを複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、ハズレ用変動パターン判定テーブルBを選択してセットする(S168)。
また、合計保留記憶数が5以上である場合(S167;Y)には、変動パターンを複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、ハズレ用変動パターン判定テーブルCを選択してセットする(S169)。
S162,S164,S166,S168,S169の処理のいずれかを実行した後には、例えば変動用乱数バッファなどに格納されている変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データなどに基づき、選択された大当り用変動パターン判定テーブルまたはハズレ用変動パターン判定テーブルA〜Dのいずれかを参照することにより、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する(S170)。
尚、大当りフラグがオフであるときには、S170の処理にて変動パターンを決定することにより、演出図柄の変動表示態様を「リーチ」とするか否かが決定される。すなわち、S170の処理には、変動表示結果が「ハズレ」となる場合に、演出図柄の変動表示状態をリーチ状態とするか否かを決定する処理が含まれている。
S170にて変動パターンを決定した後には、変動特図指定バッファ値に応じて、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームのいずれかを開始させるように、特別図柄の変動を開始させるための設定を行う(S171)。一例として、変動特図指定バッファ値が「1」であれば、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。一方、変動特図指定バッファ値が「2」であれば、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。
S171の処理に続いて、特別図柄の変動開始時用となる各種コマンドを送信するための設定を行う(S172)。例えば、変動特図指定バッファ値が「1」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して遊技状態指定コマンド、第1変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、変動表示結果通知コマンド、第1保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第1変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレス(先頭アドレス)を示す設定データを、遊技制御バッファ設定部155に設けられた送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納する。他方、変動特図指定バッファ値が「2」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して遊技状態指定コマンド、第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、変動表示結果通知コマンド、第2保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第2変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを示す設定データを、送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納する。
S172の処理を実行した後、その変動パターンの決定結果に応じた特別図柄の変動表示時間である特図変動時間を設定する(S173)。特別図柄の変動表示時間となる特図変動時間は、特図ゲームにおいて特別図柄の変動を開始してから変動表示結果(特図表示結果)となる確定特別図柄が導出表示されるまでの所要時間である。その後、特図プロセスフラグの値を特別図柄変動処理に対応した値である“2”に更新してから(S174)、変動パターン設定処理を終了する。
S172でのコマンド送信設定に基づいて、変動パターン設定処理が終了してから図23に示すS17のコマンド制御処理が実行されるごとに、主基板11から演出制御基板12に対して遊技状態指定コマンド、第1変動開始コマンドまたは第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、変動表示結果通知コマンド、第1保留記憶数通知コマンドまたは第2保留記憶数通知コマンドが、順次に送信されることになる。尚、これらの演出制御コマンドが送信される順番は任意に変更可能であり、例えば変動表示結果通知コマンドを最初に送信してから、第1変動開始コマンドまたは第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、遊技状態指定コマンド、第1保留記憶数通知コマンドまたは第2保留記憶数通知コマンドの順などで送信されるようにしてもよい。
図27は、特別図柄停止処理として、図24のS25にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。特別図柄停止処理において、CPU103は、S32の特別図柄表示制御処理で参照される終了フラグをセットして特別図柄の変動を終了させ、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bに停止図柄を導出表示する制御を行う(S181)。尚、変動特図指定バッファ値が第1特図を示す「1」である場合には、第1特別図柄表示装置4Aでの第1特別図柄の変動を終了させ、変動特図指定バッファ値が第2特図を示す「2」である場合には、第2特別図柄表示装置4Bでの第2特別図柄の変動を終了させる。また、演出制御基板12に図柄確定コマンドを送信する制御を行う(S182)。そして、大当りフラグがセットされているか否かを判定し(S183)、大当りフラグがセットされていない場合(S183;N)には、S190に移行する。
一方、大当りフラグがセットされている場合(S183;Y)には、CPU103は、確変フラグや時短フラグがセットされていれば、確変フラグおよび時短フラグをクリアし(S184)、演出制御基板12に、記憶されている大当りの種別に応じて大当り開始1指定コマンド(確変大当りA)、大当り開始2指定コマンド(確変大当りB)、大当り開始3指定コマンド(確変大当りC)、大当り開始4指定コマンド(非確変大当りA)、大当り開始5指定コマンド(非確変大当りB)、大当り開始6指定コマンド(非確変大当りC)を送信するための設定を行う(S185)。
さらにCPU103は、演出制御基板12に通常状態を示す遊技状態指定コマンドを送信するための設定を行う(S186)。
そして、大当り表示時間タイマに大当り表示時間(大当りが発生したことを、例えば、演出表示装置5において報知する時間)に相当する値を設定する(S187)。また、大入賞口開放回数カウンタに開放回数(例えば、確変大当りA、非確変大当りA、非確変大当りBの場合には15回、確変大当りB、非確変大当りCの場合には10回、確変大当りCの場合には5回)をセットする(S188)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大当り開放前処理(S26)に対応した値である“4”に更新する(S189)。
一方、S190においてCPU103は、時短回数カウンタの値が「0」であるか否かを判定する。時短回数カウンタの値が「0」である場合(S190;Y)には、S196に進む。
一方、時短回数カウンタの値が「0」でない場合(S190;N)、つまり、時短回数が残存している高ベース状態である場合には、該時短回数カウンタの値を−1する(S191)。そして、減算後の時短回数カウンタの値が「0」であるか否かを判定し(S193)、「0」でない場合(S193;N)にはS196に進み、時短回数カウンタの値が「0」である場合(S193;Y)には、時短制御を終了させるために、時短フラグをクリアした後(S194)、確変フラグまたは時短フラグのセット状態に対応した遊技状態(具体的には低確低ベース)に対応した遊技状態指定コマンドの送信設定を行った後(S195)、S196に進む。
S196では、特図プロセスフラグの値を特別図柄通常処理に対応した値である“0”に更新してから、当該特別図柄停止処理を終了する。
図28は、大当り終了処理として、図24のS29にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。
大当り終了処理において、CPU103は、大当り終了表示タイマが動作中、つまりタイマカウント中であるか否かを判定する(S201)。大当り終了表示タイマが動作中でない場合(S201;N)には、大当り終了表示タイマに、演出表示装置5において大当り終了表示を行う時間(大当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(S204)、処理を終了する。
一方、大当り終了表示タイマが動作中である場合(S201;Y)には、大当り終了表示タイマの値を1減算する(S205)。そして、CPU103は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち、大当り終了表示時間が経過したか否か確認する(S206)。経過していなければ処理を終了する。
大当り終了表示時間を経過していれば(S206;Y)、CPU103は、記憶されている大当り種別が確変大当りA、確変大当りB、確変大当りCのいずれかであるかを判定する(S207)。
大当り種別が確変大当りA、確変大当りB、確変大当りCのいずれかである場合(S207;Y)には、確変フラグをセットし(S208)、時短フラグをセットする(S211)。また、大当り種別が確変大当りA、確変大当りB、確変大当りCのいずれでもない場合(S207;N)、つまり、大当り種別が非確変大当りA、非確変大当りB、非確変大当りCのいずれかである場合は、時短フラグのみをセットする(S211)。
S211の実行後、CPU103は、時短回数カウンタに大当り種別に応じた値をセットする(S212)。具体的には、大当り種別が確変大当りA、確変大当りB、確変大当りCまたは非確変大当りCである場合は、時短回数カウンタに「100」をセットし、大当り種別が非確変大当りAである場合は、時短回数カウンタに「50」をセットし、大当り種別が非確変大当りBである場合は、時短回数カウンタに「20」をセットしてS213に移行する。
S213では、大当りフラグをリセットし、大当り種別に応じた大当り終了指定コマンドの送信設定を行う(S214)。そして、セットされた確変フラグや時短フラグに基づく遊技状態を演出制御基板12に通知するための遊技状態指定コマンドの送信設定を行った後(S215)、特図プロセスフラグの値を特別図柄通常処理に対応した値である“0”に更新する(S216)。
次に、演出制御基板12の動作を説明する。図29は、演出制御基板12に搭載されている演出制御用CPU120が実行する演出制御メイン処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU120は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(例えば、2ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(S51)。その後、演出制御用CPU120は、タイマ割込フラグの監視(S52)を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU120は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセット(オン)されていたら、演出制御用CPU120は、そのフラグをクリアし(S53)、以下の処理を実行する。
演出制御用CPU120は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等を行う(コマンド解析処理:S54)。このコマンド解析処理において演出制御用CPU120は、受信コマンドバッファに格納されている主基板11から送信されてきたコマンドの内容を確認する。尚、遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信された演出制御コマンドは、演出制御INT信号にもとづく割込処理で受信され、RAMに形成されているバッファ領域に保存されている。コマンド解析処理では、バッファ領域に保存されている演出制御コマンドがどのコマンド(図3参照)であるのか解析する。
次いで、演出制御用CPU120は、演出制御プロセス処理を行う(S55)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置5の表示制御を実行する。
次いで、大当り図柄判定用乱数などの演出用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する演出用乱数更新処理を実行し(S56)。その後、S52に移行する。
尚、遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信された演出制御コマンドは、演出制御INT信号にもとづく割込処理で受信され、RAMに形成されているバッファ領域に保存されている。コマンド解析処理では、バッファ領域に保存されている演出制御コマンドがどのコマンド(図3参照)であるのかを解析する。
図30は、演出制御メイン処理における演出制御プロセス処理(S55)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU120は、先ず、演出表示装置5の第1保留記憶表示エリア5D及び第2保留記憶表示エリア5Uにおける保留記憶表示を、始動入賞時受信コマンドバッファの記憶内容に応じた表示に更新する保留表示更新処理を実行する(S72)。
その後、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値に応じてS73〜S79のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。
変動パターンコマンド受信待ち処理(S73):遊技制御用マイクロコンピュータ100から変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する。具体的には、コマンド解析処理でセットされる変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する。変動パターンコマンドを受信していれば、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(S74)に対応した値に変更する。
演出図柄変動開始処理(S74):演出図柄の変動が開始されるように制御する。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(S75)に対応した値に更新する。
演出図柄変動中処理(S75):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミング等を制御するとともに、変動時間の終了を監視する。そして、変動時間が終了したら、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(S76)に対応した値に更新する。
演出図柄変動停止処理(S76):全図柄停止を指示する演出制御コマンド(図柄確定コマンド)を受信したことにもとづいて、演出図柄の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(S77)または変動パターンコマンド受信待ち処理(S73)に対応した値に更新する。
大当り表示処理(S77):変動時間の終了後、演出表示装置5に大当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り遊技中処理(S78)に対応した値に更新する。
大当り遊技中処理(S78):大当り遊技中の制御を行う。例えば、大入賞口開放中指定コマンドや大入賞口開放後指定コマンドを受信したら、演出表示装置5におけるラウンド数の表示制御等を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了演出処理(S79)に対応した値に更新する。
大当り終了演出処理(S79):演出表示装置5において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(S73)に対応した値に更新する。
図31は、図30に示された演出制御プロセス処理における演出図柄変動開始処理(S74)を示すフローチャートである。演出図柄変動開始処理において、演出制御用CPU120は、まず、始動入賞時受信コマンドバッファにおける第1特図保留記憶のバッファ番号に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグを、バッファ番号1個分ずつ上位にシフトする(S272)。尚、先頭のバッファ番号の内容については、シフトする先が存在しないためにシフトすることはできないので消去される。
S272の実行後、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンド格納領域から変動パターン指定コマンドを読み出す(S275)。
次いで、表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(すなわち、受信した変動表示結果指定コマンド)を読み出し(S276)、該読み出した変動表示結果指定コマンドが第1変動表示結果指定コマンドであるか否か、つまり、変動表示結果がはずれであるか否かを判定する(S276a)。読み出した変動表示結果指定コマンドが第1変動表示結果指定コマンドである場合は(S276a;Y)、はずれに応じた演出図柄の停止図柄を決定し(S276b)、S281へ移行する。S276bにおいて演出制御用CPU120は、例えば、S275にて読み出した変動パターンコマンドが非リーチの変動パターンコマンドであれば、3図柄が全て異なる演出図柄の組み合わせ(「148」、「392」等)を決定し、S275にて読み出した変動パターンコマンドがリーチの変動パターンコマンドであれば、リーチはずれとなる演出図柄の組み合わせ(「121」、「434」等)を決定すれば良い。
また、読み出した変動表示結果指定コマンドが第1変動表示結果指定コマンドでない場合、つまり、大当りである場合は(S276b;N)、変動表示結果指定コマンドが示す大当り種別に応じた演出図柄の停止図柄を決定する(S276c)。具体的には、演出制御用CPU120は、図32に示すように、変動表示結果指定コマンドが確変大当りAを示す第2変動表示結果指定コマンドである場合は、50%の割合で停止図柄として3図柄が「3」で揃う演出図柄の組み合わせ(「333」)に決定し、50%の割合で停止図柄として3図柄が「7」で揃う演出図柄の組み合わせ(「777」)に決定する。つまり、本実施例では、変動表示結果指定コマンドが確変大当りAを示す第2変動表示結果指定コマンドである場合は、停止図柄を確変図柄である「3」揃いまたは「7」揃いに決定する。
変動表示結果指定コマンドが確変大当りBを示す第3変動表示結果指定コマンドである場合は、50%の割合で停止図柄として3図柄が「2」で揃う演出図柄の組み合わせ(「222」)に決定し、50%の割合で停止図柄として3図柄が「4」で揃う演出図柄の組み合わせ(「444」)に決定する。変動表示結果指定コマンドが確変大当りCを示す第4変動表示結果指定コマンドである場合は、50%の割合で停止図柄として3図柄が「2」で揃う演出図柄の組み合わせ(「222」)に決定し、50%の割合で停止図柄として3図柄が「4」で揃う演出図柄の組み合わせ(「444」)に決定する。
変動表示結果指定コマンドが非確変大当りAを示す第5変動表示結果指定コマンドである場合は、50%の割合で停止図柄として3図柄が「6」で揃う演出図柄の組み合わせ(「666」)に決定し、50%の割合で停止図柄として3図柄が「8」で揃う演出図柄の組み合わせ(「888」)に決定する。変動表示結果指定コマンドが非確変大当りBを示す第6変動表示結果指定コマンドである場合は、50%の割合で停止図柄として3図柄が「6」で揃う演出図柄の組み合わせ(「666」)に決定し、50%の割合で停止図柄として3図柄が「8」で揃う演出図柄の組み合わせ(「888」)に決定する。変動表示結果指定コマンドが非確変大当りCを示す第7変動表示結果指定コマンドである場合は、50%の割合で停止図柄として3図柄が「2」で揃う演出図柄の組み合わせ(「222」)に決定し、50%の割合で停止図柄として3図柄が「4」で揃う演出図柄の組み合わせ(「444」)に決定する。
このように、本実施例では、変動表示結果が大当りとなる場合は、大当り種別が確変大当りAである場合を除き、停止図柄を非確変図柄である「2」、「4」、「6」、「8」揃いのいずれかに決定する。
また、本実施例では、変動表示結果が大当りであり、大当り種別が確変大当りB、確変大当りC、非確変大当りCのいずれかである場合は、演出図柄の停止図柄として3図柄が「2」または「4」で揃う演出図柄の組み合わせ(「222」または「444」)に決定するので、停止図柄として3図柄が「2」または「4」揃いで導出表示された時点では、遊技者は該停止図柄から大当り種別が確変大当りBであるのか、確変大当りCであるのか、非確変大当りCであるのかが特定困難となっている。
同様に、本実施例では、変動表示結果が大当りであり、大当り種別が非確変大当りAまたは非確変大当りBである場合は、演出図柄の停止図柄として3図柄が「6」または「8」で揃う演出図柄の組み合わせに決定するので、停止図柄として3図柄が「6」または「8」揃いで導出表示された時点では、遊技者は該停止図柄から大当り種別が非確変大当りAであるのか、非確変大当りBであるのかが特定困難となっている。
また、本実施例では、変動表示結果が大当りであり、大当り種別が確変大当りAである場合は、演出図柄の停止図柄として3図柄が「3」または「7」で揃う演出図柄の組み合わせに決定するが、演出図柄の停止図柄として3図柄が「3」または「7」で揃う大当り種別は確変大当りAのみであるため、停止図柄として3図柄が「3」または「7」揃いで導出表示された時点で、遊技者は大当り種別が確変大当りAであることを特定可能となっている。
これら停止図柄の決定においては、演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄を決定するための乱数を抽出し、演出図柄の組合せを示すデータと数値とが対応付けられている停止図柄決定テーブルを用いて、演出図柄の停止図柄を決定すれば良い。すなわち、抽出した乱数に一致する数値に対応する演出図柄の組合せを示すデータを選択することによって停止図柄を決定すれば良い。
尚、本実施例では、変動表示結果指定コマンドが確変大当りBを示す第3変動表示結果指定コマンドである場合と確変大当りCを示す第4変動表示結果指定コマンドである場合は、それぞれ50%の割合で停止図柄として3図柄が「2」または「4」で揃う演出図柄の組み合わせに決定しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、変動表示結果指定コマンドが確変大当りBを示す第3変動表示結果指定コマンドである場合と確変大当りCを示す第4変動表示結果指定コマンドである場合とでは、それぞれ異なる割合で停止図柄として3図柄が「2」で揃う演出図柄の組み合わせと、3図柄が「4」で揃う演出図柄の組み合わせを決定してもよい。具体的には、例えば、表示結果指定コマンドが確変大当りBを示す第3変動表示結果指定コマンドである場合は、75%の割合で停止図柄として3図柄が「2」で揃う演出図柄の組み合わせを決定する一方で、表示結果指定コマンドが確変大当りCを示す第4変動表示結果指定コマンドである場合は、25%の割合で停止図柄として3図柄が「2」で揃う演出図柄の組み合わせ決定を決定すれば良い。
このように、変動表示結果指定コマンドが確変大当りBを示す第3変動表示結果指定コマンドである場合と確変大当りCを示す第4変動表示結果指定コマンドである場合とで停止図柄として3図柄が「2」で揃う演出図柄の組み合と「4」で揃う演出図柄の組み合わせの決定割合を異ならせることで、演出表示装置5に停止図柄として3図柄が「2」で揃う演出図柄の組み合わせが導出表示された場合は、3/4(75%)の確率で確変大当りCよりもラウンド数の多い確変大当りBの大当り遊技が実行される。つまり、演出表示装置5に停止図柄として3図柄が「2」で揃う演出図柄の組み合わせが導出表示された場合は、確変大当りCよりもラウンド数の多い確変大当りBの大当り遊技が実行されることに対して遊技者が期待できるようになる。
尚、本実施例では、変動表示結果指定コマンドが確変大当りBを示す第3変動表示結果指定コマンドである場合と非確変大当りCを示す第7変動表示結果指定コマンドである場合は、それぞれ50%の割合で停止図柄として3図柄が「2」または「4」で揃う演出図柄の組み合わせに決定しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、変動表示結果指定コマンドが確変大当りBを示す第3変動表示結果指定コマンドである場合と非確変大当りCを示す第7変動表示結果指定コマンドである場合とでは、それぞれ異なる割合で停止図柄として3図柄が「2」で揃う演出図柄の組み合わせと、3図柄が「4」で揃う演出図柄の組み合わせを決定してもよい。具体的には、例えば、表示結果指定コマンドが確変大当りBを示す第3変動表示結果指定コマンドである場合は、75%の割合で停止図柄として3図柄が「2」で揃う演出図柄の組み合わせを決定する一方で、表示結果指定コマンドが非確変大当りCを示す第7変動表示結果指定コマンドである場合は、25%の割合で停止図柄として3図柄が「2」で揃う演出図柄の組み合わせ決定を決定すれば良い。
このように、変動表示結果指定コマンドが確変大当りBを示す第3変動表示結果指定コマンドである場合と非確変大当りCを示す第7変動表示結果指定コマンドである場合とで停止図柄として3図柄が「2」で揃う演出図柄の組み合と「4」で揃う演出図柄の組み合わせの決定割合を異ならせることで、演出表示装置5に停止図柄として3図柄が「2」で揃う演出図柄の組み合わせが導出表示された場合は、3/4(75%)の確率で大当り遊技終了後に確変制御が実行される確変大当りBの大当り遊技が実行される。つまり、演出表示装置5に停止図柄として3図柄が「2」で揃う演出図柄の組み合わせが導出表示された場合は、大当り遊技終了後に確変制御が実行されない非確変大当りCよりも大当り遊技終了後に確変制御が実行される確変大当りBの大当り遊技が実行されることに対して遊技者が期待できるようになる。
尚、本実施例では、変動表示結果指定コマンドが非確変大当りAを示す第5変動表示結果指定コマンドである場合と非確変大当りBを示す第6変動表示結果指定コマンドである場合は、それぞれ50%の割合で停止図柄として3図柄が「6」または「8」で揃う演出図柄の組み合わせに決定しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、変動表示結果指定コマンドが非確変大当りAを示す第5変動表示結果指定コマンドである場合と非確変大当りBを示す第6変動表示結果指定コマンドである場合とでは、それぞれ異なる割合で停止図柄として3図柄が「6」で揃う演出図柄の組み合わせと、3図柄が「8」で揃う演出図柄の組み合わせを決定してもよい。具体的には、例えば、表示結果指定コマンドが非確変大当りAを示す第5変動表示結果指定コマンドである場合は、75%の割合で停止図柄として3図柄が「6」で揃う演出図柄の組み合わせを決定する一方で、表示結果指定コマンドが非確変大当りBを示す第6変動表示結果指定コマンドである場合は、25%の割合で停止図柄として3図柄が「6」で揃う演出図柄の組み合わせ決定を決定すれば良い。
このように、変動表示結果指定コマンドが非確変大当りAを示す第5変動表示結果指定コマンドである場合と非確変大当りBを示す第6変動表示結果指定コマンドである場合とで停止図柄として3図柄が「6」で揃う演出図柄の組み合と「8」で揃う演出図柄の組み合わせの決定割合を異ならせることで、演出表示装置5に停止図柄として3図柄が「6」で揃う演出図柄の組み合わせが導出表示された場合は、3/4(75%)の確率で非確変大当りBよりも大当り遊技終了後に時短制御が実行される特図ゲーム(変動表示)回数が多い非確変大当りAの大当り遊技が実行される。つまり、演出表示装置5に停止図柄として3図柄が「6」で揃う演出図柄の組み合わせが導出表示された場合は、非確変大当りBよりも大当り遊技終了後に時短制御が実行される特図ゲーム(変動表示)回数が多い非確変大当りAの大当り遊技が実行されることに対して遊技者が期待できるようになる。
S281において演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドに応じた演出制御パターン(プロセステーブル)を選択する。そして、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(S282)。
尚、プロセステーブルには、演出表示装置5の表示を制御するための表示制御実行データ、各LEDの点灯を制御するためのランプ制御実行データ、スピーカ8L,8Rから出力する音の制御するための音制御実行データや、プッシュボタン31Bやスティックコントローラ31Aの操作を制御するための操作部制御実行データ等が、各プロセスデータn(1〜N番まで)に対応付けて時系列に順番配列されている。
次いで、演出制御用CPU120は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音制御実行データ1、操作部制御実行データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置5、演出用部品としての各種ランプおよび演出用部品としてのスピーカ8L,8R、操作部(プッシュボタン31B、スティックコントローラ31A等))の制御を実行する(S283)。例えば、演出表示装置5において変動パターンに応じた画像を表示させるために、表示制御部123に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプ制御基板14に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ8L,8Rからの音声出力を行わせるために、音声制御基板13に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
尚、この実施例では、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドに1対1に対応する変動パターンによる演出図柄の変動表示が行われるように制御するが、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドに対応する複数種類の変動パターンから、使用する変動パターンを選択するようにしてもよい。
そして、変動時間タイマに、変動パターン指定コマンドで特定される変動時間に相当する値を設定する(S284)。また、変動制御タイマに所定時間を設定する(S285)。尚、所定時間は例えば30msであり、演出制御用CPU120は、所定時間が経過する毎に左中右の演出図柄の表示状態を示す画像データをVRAMに書き込み、表示制御部123がVRAMに書き込まれた画像データに応じた信号を演出表示装置5に出力し、演出表示装置5が信号に応じた画像を表示することによって演出図柄の変動が実現される。次いで、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(S75)に対応した値にする(S286)。
図33は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動中処理(S75)を示すフローチャートである。演出図柄変動中処理において、演出制御用CPU120は、プロセスタイマ、変動時間タイマ、変動制御タイマのそれぞれの値を−1する(S301,S302,S303)。
そして、演出制御用CPU120は、プロセスタイマがタイマアウトしたか否か確認する(S306)。プロセスタイマがタイマアウトしていたら、プロセスデータの切り替えを行う(S307)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをあらためてスタートさせる(S308)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音制御実行データ、操作部制御データ等にもとづいて演出装置(演出用部品)に対する制御状態を変更する(S309)。
次に、変動制御タイマがタイマアウトしているか否かを確認する(S310)。変動制御タイマがタイマアウトしている場合には(S310;Y)、演出制御用CPU120は、左中右の演出図柄の次表示画面(前回の演出図柄の表示切り替え時点から30ms経過後に表示されるべき画面)の画像データを作成し、VRAMの所定領域に書き込む(S311)。そのようにして、演出表示装置5において、演出図柄の変動制御が実現される。表示制御部123は、設定されている背景画像等の所定領域の画像データと、プロセステーブルに設定されている表示制御実行データにもとづく画像データとを重畳したデータに基づく信号を演出表示装置5に出力する。そのようにして、演出表示装置5において、演出図柄の変動における背景画像、キャラクタ画像および演出図柄が表示される。また、変動制御タイマに所定値を再セットする(S312)。
また、演出制御用CPU120は、変動時間タイマがタイマアウトしているか否か確認する(S313)。変動時間タイマがタイマアウトしていれば、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(S76)に応じた値に更新する(S315)。変動時間タイマがタイマアウトしていなくても、図柄確定指定コマンドを受信したことを示す確定コマンド受信フラグがセットされていたら(S314;Y)、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(S76)に応じた値に更新する(S315)。変動時間タイマがタイマアウトしていなくても図柄確定指定コマンドを受信したら変動を停止させる制御に移行するので、例えば、基板間でのノイズ等に起因して長い変動時間を示す変動パターンコマンドを受信したような場合でも、正規の変動時間経過時(特別図柄の変動終了時)に、演出図柄の変動を終了させることができる。
尚、演出図柄の変動制御に用いられているプロセステーブルには、演出図柄の変動表示中のプロセスデータが設定されている。つまり、プロセステーブルにおけるプロセスデータ1〜nのプロセスタイマ設定値の和は演出図柄の変動時間に相当する。よって、S306の処理において最後のプロセスデータnのプロセスタイマがタイマアウトしたときには、切り替えるべきプロセスデータ(表示制御実行データやランプ制御実行データ等)はなく、プロセステーブルにもとづく演出図柄の演出制御は終了する。
図34は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動停止処理(S76)を示すフローチャートである。演出図柄変動停止処理において、演出制御用CPU120は、図柄確定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(S851)。図柄確定コマンド受信フラグがセットされていない場合は、演出図柄変動停止処理を終了し、図柄確定コマンド受信フラグがセットされている場合には、図柄確定コマンド受信フラグをリセットし(S852)、演出図柄変動開始処理のS276bまたはS276cにおいて決定した停止図柄を導出表示する制御を行う(S853)。次いで、演出制御用CPU120は、大当りとすることに決定されているか否か確認する(S854)。大当りとすることに決定されているか否かは、例えば、表示結果指定コマンド格納領域に格納されている表示結果指定コマンドによって確認できる。なお、この実施の形態では、決定されている停止図柄によって、大当りとすることに決定されているか否か確認することもできる。大当りとすることに決定されていない場合は、演出図柄停止処理を終了し、大当りとすることに決定されている場合には、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(S804)に応じた値に更新し(S855)、演出図柄停止処理を終了する。
以上、本実施例におけるパチンコ遊技機1にあっては、表示結果として導出表示される確変大当りAに対応する表示図柄の数が、表示結果として導出表示される確変大当りBや非確変大当りCに対応する表示図柄の数よりも少ないため、演出図柄の組み合わせによって確変大当りAの大当り遊技となることが特定できるにもかかわらず、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bに導出表示される表示図柄によって確変大当りAの大当り遊技となることが分かり難くなってしまうことを防ぐことができるので、遊技の興趣を向上することができる。
また、確変大当りAに対応する表示図柄として1の表示図柄のみが導出表示されるので、確変大当りAの大当り遊技となることをわかり易くすることができる。
また、確変大当りBと非確変大当りCが決定される決定割合が変化しても、これら確変大当りCと非確変大当りCの決定割合の変化に連動して、導出表示される表示図柄の決定割合が変化してしまう度合いを小さくできるので、確変大当りBと非確変大当りCの決定割合が変化することにより、導出表示される表示図柄から確変大当りBの大当り遊技と非確変大当りCの大当り遊技のいずれであるのかが判別されやすくなってしまうことを防ぐことができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bとで異なる表示図柄が導出表示されるようになるため、遊技の興趣を向上させることができる。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、前記実施例では、遊技機の一例としてパチンコ遊技機1を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、予め定められた球数の遊技球が遊技機内部に循環可能に内封され、遊技者による貸出要求に応じて貸し出された貸出球や、入賞に応じて付与された賞球数が加算される一方、遊技に使用された遊技球数が減算されて記憶される、所謂、封入式遊技機にも本発明を適用可能である。
また、本実施例では、変動時間及びリーチ演出の種類等の変動態様を示す変動パターンを演出制御用CPU120に通知するために、変動を開始するときに1つの変動パターン指定コマンドを送信する例を示したが、2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを演出制御用CPU120に通知するようにしてもよい。具体的には、2つのコマンドにより通知する場合、CPU103は、1つ目のコマンドでは、例えば、擬似連の有無、滑り演出の有無等、リーチとなる以前(リーチとならない場合には所謂第2停止の前)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信し、2つ目のコマンドではリーチの種類や再抽選演出の有無等、リーチとなった以降(リーチとならない場合には所謂第2停止の後)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信するようにしてもよい。この場合、演出制御用CPU120は2つのコマンドの組合せから導かれる変動時間に基づいて変動表示における演出制御を行うようにすればよい。
尚、CPU103の方では2つのコマンドのそれぞれにより変動時間を通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な変動態様については演出制御用CPU120の方で選択を行うようにしてもよい。2つのコマンドを送る場合、同一のタイマ割込内で2つのコマンドを送信するようにしてもよく、1つ目のコマンドを送信した後、所定期間が経過してから(例えば次のタイマ割込において)2つ目のコマンドを送信するようにしてもよい。尚、それぞれのコマンドで示される変動態様はこの例に限定されるわけではなく、送信する順序についても適宜変更可能である。このように2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを通知する様にすることで、変動パターン指定コマンドとして記憶しておかなければならないデータ量を削減することができる。
また、前記実施例では、大当り種別が確変大当りAである場合には、パターン0の表示図柄を第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに導出表示する停止図柄として決定し、大当り種別が確変大当りA以外である場合には、各3パターンの表示図柄から第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに導出表示する停止図柄を決定する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、大当り種別が確変大当りAである場合に第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに導出表示する停止図柄として決定する表示図柄のパターン数は、大当り種別が確変大当りA以外である場合に第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに導出表示する停止図柄として決定する表示図柄のパターン数よりも少数であれば良い。
また、前記実施例では、大当り種別が確変大当りAである場合には、パターン0の表示図柄を第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに導出表示する停止図柄として決定し、大当り種別が確変大当りA以外である場合には、各3パターンの表示図柄から第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに導出表示する停止図柄を決定する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、大当り種別が確変大当りA以外である場合に第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに導出表示する停止図柄として決定する表示図柄のパターン数は、大当り種別が確変大当りAである場合に第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに導出表示する停止図柄として決定する表示図柄のパターン数よりも多数であれば良い。
また、前記実施例では、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bに設けられているセグメントとして、数字や記号を表示可能な7つのセグメントA〜Gと小数点等(ドット)を示すセグメントHの配置例を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、変形例1として図35に示すように、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bにドット状のセグメントA〜Hを直線状に配置するようにしても良い。
このように第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4BにセグメントA〜Hを直線状に配置する場合においても、図36〜図38に示すように、前記実施例と同様にCPU103から出力データを出力し、各パターンの表示図柄を第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに導出表示すれば良い。
尚、このように第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4BにセグメントA〜Hを直線状に配置する場合は、図37及び図38に示すように、前記実施例と同様にパターン2とパターン5との相違点をセグメントHが点灯しているか否かのみとすることで、パターン2とパターン5の表示図柄を遊技者が判別困難としても良いが、例えば、図37及び図39に示すように、パターン2にて点灯するセグメントを1ずつ左にシフトした形態をパターン5の表示図柄とすることで、パターン2とパターン5の表示図柄を遊技者が判別困難としても良い。
また、前記実施例では、第1特別図柄表示装置4Aに導出表示するパターンの表示図柄と、第2特別図柄表示装置4Bに導出表示するパターンの表示図柄とでは、一部のパターンの表示図柄が異なる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1特別図柄表示装置4Aに導出表示するパターンの表示図柄と、第2特別図柄表示装置4Bに導出表示するパターンの表示図柄は、全て同一であっても良く、また、全て異なっていても良い。
また、前記実施例では、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じてCPU103が出力する出力データの一部を異ならせることによって、第1特別図柄表示装置4Aに導出表示するパターンの表示図柄と第2特別図柄表示装置4Bに導出表示するパターンの表示図柄とで一部のパターンの表示図柄が異なる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、主基板11から第1特別図柄表示装置4Aに伸びる配線と第2特別図柄表示装置4Bに伸びる配線において、第2特別図柄表示装置4Bにおける配線の接続先のセグメントを第1特別図柄表示装置4Aにおける配線の接続先のセグメントと異ならせることにより、変動特図にかかわらずCPU103から同一の出力データを出力しながら、第1特別図柄表示装置4Aに導出表示するパターンの表示図柄と第2特別図柄表示装置4Bに導出表示するパターンの表示図柄を異ならせるようにしても良く、このようにすることで、前記実施例のように第1特別図柄表示装置4Aにて導出表示する表示図柄と第2特別図柄にて導出表示する表示図柄とで異なる表示図柄を新たに設ける必要がなく、予め記憶する表示図柄のデータ量を抑えることができる。また、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じてCPU103が出力する出力データの一部を異ならせるとともに、第2特別図柄表示装置4Bにおける配線の接続先のセグメントを第1特別図柄表示装置4Aにおける配線の接続先のセグメントと異ならせることにより第1特別図柄表示装置4Aに導出表示するパターンの表示図柄と第2特別図柄表示装置4Bに導出表示するパターンの表示図柄を異ならせるようにしても良い。
また、前記実施例では、大当り種別が確変大当りBである場合と非確変大当りCである場合は、演出表示装置5において停止図柄として3図柄が「2」または「4」で揃う演出図柄の組み合わせを導出表示することで大当り種別が確変大当りBであるか非確変大当りCであるかを特定困難な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、停止図柄として、例えば「1」〜「9」等の数字とは異なる特殊図柄が揃う演出図柄の組み合わせを導出表示し、大当り種別が確変大当りBであるか非確変大当りCであるかを特定困難としてもよい。
また、前記実施例では、大当り種別が確変大当りBである場合と非確変大当りCである場合は、演出表示装置5において停止図柄として3図柄が「2」または「4」で揃う演出図柄の組み合わせを導出表示することで大当り種別が確変大当りBであるか非確変大当りCであるかを特定困難な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、停止図柄として、例えば中図柄(「中」の演出図柄表示エリア5Cに導出表示される演出図柄)に右図柄(「右」の演出図柄表示エリア5Rに導出表示される演出図柄)及び左図柄(「左」の演出図柄表示エリア5Lに導出表示される演出図柄)とは異なる特殊図柄を導出表示し、大当り種別が確変大当りBであるか非確変大当りCであるかを判定困難としても良い。
また、前記実施例では、大当り種別が確変大当りBである場合と確変大当りCである場合は、演出表示装置5において停止図柄として3図柄が「2」または「4」で揃う演出図柄の組み合わせを導出表示することで大当り種別が確変大当りBであるか確変大当りCであるかを特定困難な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、大当り種別が確変大当りBまたは確変大当りCである場合は、特別図柄の変動表示中または停止図柄が導出表示された時点においてスピーカ8L,8Rから同一の音出力や遊技効果ランプ9の同一色による発光等を行うことにより大当り種別が確変大当りBであるか確変大当りCであるかを特定困難としてもよい。
また、前記実施例では、確変大当りAに第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに導出表示する表示図柄として1つのパターンの表示図柄(パターン0の表示図柄)を割り当て、確変大当りA以外の大当り種別に第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに導出表示する表示図柄としてそれぞれ3つのパターンの表示図柄を割り当てることで、予め記憶しておく表示図柄の容量を小さくする形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、確変大当りAに割り当てられている判定値全てに同一のパターンの表示図柄(パターン0の表示図柄)を割り当て、確変大当りBに割り当てられている判定値全てにパターン1〜パターン3のいずれかの表示図柄を割り当てることにより、予め記憶しておく表示図柄の容量を小さくしないようにすることで、デバッグ作業時に確変大当りAや確変大当りBに割り当てられている表示図柄の確認を行いやすいようにし、該デバッグ作業を効率的に行えるようにしても良い。
また、前記実施例では、確変大当りAに第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに導出表示する表示図柄として1つのパターンの表示図柄(パターン0の表示図柄)を割り当て、確変大当りA以外の大当り種別に第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに導出表示する表示図柄としてそれぞれ3つのパターンの表示図柄を割り当てることで、予め記憶しておく表示図柄の容量を小さくする形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、確変大当りAに割り当てられている判定値全てに同一のパターンの表示図柄(パターン0の表示図柄)を割り当て、確変大当りBに割り当てられている判定のそれぞれに個別の表示図柄を割り当てることで、大当り種別が確変大当りAである場合は、第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに導出表示する表示図柄にパターン0の表示図柄が導出表示されることで大当り種別が確変大当りAであることを分かり易くする一方で、大当り種別が確変大当りBである場合は、判定値のそれぞれに割り当てられた個別の表示図柄のいずれかを第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに導出表示することで、大当り種別が確変大当りBであるか否かをより特定困難としてもよい。
また、前記実施例では、第1始動入賞口に遊技球が入賞することに応じて第1特別図柄の変動表示を実行する第1特別図柄表示装置4Aと、第2始動入賞口に遊技球が入賞することに応じて第2特別図柄の変動表示を実行する第2特別図柄表示装置4Bとをパチンコ遊技機1に設けた形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1に設ける特別図柄表示装置は1つのみであっても良い。このようにパチンコ遊技機1に設ける特別図柄表示装置を1つのみとする場合は、始動入賞口を1つのみとしても良く、また、該1つの特別図柄表示装置において第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示を実行するようにしても良い。
また、前記実施例では、大当り種別として15ラウンドの大当り遊技の実行後に確変制御と100回の特図ゲーム(変動表示)に渡って時短制御が実行される確変大当りA、10ラウンドの大当り遊技の実行後に確変制御と100回の特図ゲーム(変動表示)に渡って時短制御が実行される確変大当りB、5ラウンドの大当り遊技の実行後に確変制御と100回の特図ゲーム(変動表示)に渡って時短制御が実行される確変大当りC、15ラウンドの大当り遊技の実行後に50回の特図ゲーム(変動表示)に渡って時短制御が実行される非確変大当りA、15ラウンドの大当り遊技の実行後に20回の特図ゲーム(変動表示)に渡って時短制御が実行される非確変大当りB及び10ラウンドの大当り遊技の実行後に100回の特図ゲーム(変動表示)に渡って時短制御が実行される非確変大当りCを設けたが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら確変大当りA〜C、非確変大当りA〜C以外にも確変制御が実行されるか否か、時短制御が実行される特図ゲーム(変動表示)の回数、大当り遊技におけるラウンド数が異なる大当り種別を設けても良い。
また、前記実施例では、大当り種別が確変大当りAである場合は、該確変大当りAを第1特定遊技状態として、第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに導出表示する表示図柄をパターン0に一義的に決定し、大当り種別が確変大当りBまたは非確変大当りCである場合は、確変大当りBを第2特定遊技状態、非確変大当りCを第3特定遊技状態として第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに導出表示する表示図柄を遊技者が判別困難なパターン1〜パターン3、パターン13〜パターン15、パターン16、パターン20のいずれかに決定する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えは、確変大当りAと同じく確変大当りCを第1特定遊技状態に含め、第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに導出表示する表示図柄をパターン0に一義的に決定してもよい。
また、前記実施例では、確変大当りAを第1特定遊技状態、確変大当りBを第2特定遊技状態、非確変大当りCを第3特定遊技状態とし、大当り種別がこれら確変大当りB、非確変大当りCまたは確変大当りCである場合と、非確変大当りAまたは非確変大当りBである場合は、それぞれで遊技者が特定困難な表示図柄を第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに導出表示するとともに、演出表示装置5において演出図柄を同一の数字揃いで導出表示する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第2特定遊技状態である確変大当りBと第3特定遊技状態である非確変大当りCでのみ遊技者が特定困難な表示図柄を第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに導出表示するとともに、演出表示装置5において演出図柄を同一の数字揃いで導出表示すようにし、第1特定遊技状態、第2特定遊技状態及び第3特定遊技状態のいずれでもない大当り種別(確変大当りC、非確変大当りA、非確変大当りB)においては、それぞれで異なる表示図柄を第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに導出表示するとともに、演出表示装置5において演出図柄を異なる数字揃いで導出表示するようにしても良い。
また、前記実施例では、大当り遊技において大入賞口の開放を実施することで多くの遊技球を獲得できる大当りのみを発生させる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、確変大当りBを、ラウンド遊技における大入賞口の開放時間を著しく短くして(短期開放ラウンド)、大入賞口が開放したことを遊技者に認識されないようにし、更に大当り遊技終了後に時短制御を実行しないようにすることで、該確変大当りBの発生により、突然に確変状態となったように見せる突確大当りとしても良い。尚、このように確変大当りBを突確大当りとする場合には、前記実施例の非確変大当りCに替えて、確変大当りBの大当り遊技における大入賞口の開放パターンと同一の開放パターンにて大入賞口を開放する小当りを設けるようにして、確変大当りBや小当りの発生後の遊技状態が、高確状態であるのか、或いは低確状態にあるのかが不明な状態(いわゆる潜伏状態)が発生するようにしても良い。このように小当りを設ける場合は、前記実施例における図15または図21に示す非確変大当りC用表示図柄決定テーブルを用いて第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに導出表示する表示図柄を決定することで、第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに確変大当りBを示す表示図柄が導出表示される場合と小当りを示す表示図柄が導出表示される場合とで、遊技者が第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに表示されている表示図柄から確変大当りBであるか小当りであるか判別が困難となるようにしても良い。