本発明に係る遊技機を実施するための形態を実施形態に基づいて以下に説明する。なお、遊技機の一例としてパチンコ遊技機を示すが、本発明はパチンコ遊技機に限られず、コイン遊技機、スロットマシン等のその他の遊技機であってもよく、遊技者にとって有利な有利状態に移行可能な遊技機であれば、どのような遊技機であってもよい。
まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1は、パチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。図2は、主基板における回路構成の一例を示すブロック図である。以下の説明において、図1の手前側をパチンコ遊技機1の前方(前面、正面)側、奥側を背面(後方)側として説明する。パチンコ遊技機1の前面とは、遊技者側からパチンコ遊技機1を見たときに該遊技者と対向する対向面である。フローチャートの各ステップの説明において、たとえば「ステップS1」と記載する箇所を「S1」と略記する場合がある。
図1は、パチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(以下遊技機と略記する場合がある)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成される。遊技盤2には、ガイドレールにより囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域が形成される。遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1の例では、遊技領域の右側方)には、第1特別図柄表示装置4Aと、第2特別図柄表示装置4Bとが設けられる。第1特別図柄表示装置4Aは、図14に示すように、複数種類の第1特別図柄を変動表示(可変表示ともいう)可能な簡易で小型の表示器(たとえば8セグメントLED)で実現される。同様に、第2特別図柄表示装置4Bは、複数種類の第2特別図柄を変動表示(可変表示ともいう)可能な簡易で小型の表示器(たとえば8セグメントLED)で実現される。すなわち、第1特別図柄表示装置4Aおよび第2特別図柄表示装置4Bは、図15〜図28に示す複数種類の表示図柄を変動表示可能に構成される。
図14および図15に示すように、第1特別図柄表示装置4Aおよび第2特別図柄表示装置4Bは、CPU103が第1特別図柄表示装置4Aおよび第2特別図柄表示装置4Bに出力する8桁の2進数で表される出力データに応じて数字や記号を表示可能な7つのセグメントA〜Gと小数点等(ドット)を示すセグメントHとの8セグメントからなり、各セグメントA〜Hの点灯、消灯の組合せにより256パターンの表示図柄を表示可能に構成される。後述するようにこれら256パターンの組合せのうち表示態様が異なるパターン0〜パターン21までの22パターンの表示図柄(図15〜図28参照)を変動表示可能とされる。また、第1特別図柄表示装置4Aおよび第2特別図柄表示装置4Bの各セグメントA〜Hには、主基板11側から伸びる配線が接続されており、CPU103が出力する出力データにおいて、各セグメントに対応する桁の値が「1」であれば該セグメントが点灯し、各セグメントに対応する桁の値が「0」であれば該セグメントが消灯する。つまり、第1特別図柄表示装置4Aおよび第2特別図柄表示装置4Bにおける各セグメントが点灯するか否かは、CPU103から出力される出力データと、主基板11側から各セグメントA〜Hに接続される配線パターンによって決定される。
以下では、第1特別図柄表示装置4Aにおいて変動表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて変動表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。
なお、第1特別図柄の種類と第2特別図柄の種類とは同じ(たとえば、ともに図柄)であるが、種類が異なってもよい。また、各々を識別可能な識別情報の一例として表示図柄が適用されていたが、たとえば、0〜9、00〜99等の数字、アルファベット等の文字、記号等でもよいし、外形は同一でも色彩が異なる図柄や数字等でもよい。
また、複数種類の特別図柄を変動表示するように構成されていたが、変動表示の結果、各々が識別可能な複数種類の識別情報のうちいずれかが導出表示されれば、必ずしも複数種類の識別情報を変動表示しなくても、たとえば複数種類の識別情報のうちいずれか一つを変動表示させるだけでもよい。つまり、変動表示とは、複数種類の識別情報を順次変動表示するものだけでなく、たとえば一の識別情報の表示態様を変化させる(表示と非表示との繰り返しや、形状や色彩を変化させる等)ものも含む。
また、第1特別図柄と第2特別図柄とはそれぞれ1桁の特別図柄で構成されていたが、たとえば2桁以上の表示図柄の組合せからなるものでもよい。
第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示は、変動表示の実行条件である第1始動条件または第2始動条件が成立(たとえば、後述する普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口または普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が入賞したこと)した後、変動表示の開始条件(たとえば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことに基づいて開始され、変動時間が経過すると表示結果(確定停止図柄)を導出表示する。入賞とは、入賞口等の予め入賞領域として定められている領域に遊技球が入ったことである。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を最終的に停止表示させることである。
図1に示すように、遊技盤2における遊技領域の中央付近には、演出図柄を変動表示(可変表示ともいう)可能な演出表示装置5が設けられる。演出表示装置5は、たとえばLCD(液晶表示装置)等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域が形成される。演出表示装置5の表示領域では、特図ゲームにおける第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図の変動表示や第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図の変動表示のそれぞれに対応し、たとえば3つという複数の変動表示部となる演出図柄表示エリアで、各々を識別可能な複数種類の識別情報(装飾識別情報)である演出図柄が変動表示される。この演出図柄の変動表示も変動表示ゲームに含まれる。
演出表示装置5の表示領域には、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L,5C,5Rが配置される。特図ゲームにおいて第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の変動と第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の変動とのいずれかが開始されることに対応して、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにおいて演出図柄(飾り図柄ともいう)の変動表示(たとえば上下方向のスクロール表示)が開始される。その後、特図ゲームにおける変動表示結果として確定特別図柄が停止表示されるときに、演出表示装置5における「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rで、演出図柄の変動表示結果となる確定演出図柄が導出表示される。
このように、演出表示装置5の表示領域では、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム、または、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームと同期して、各々が識別可能な複数種類の演出図柄の変動表示を行ない、変動表示結果となる確定演出図柄を導出表示(または単に「導出」ともいう)する。たとえば特別図柄や演出図柄という、各種の表示図柄を導出表示するとは、演出図柄等の識別情報を停止表示(完全停止表示や最終停止表示ともいう)して変動表示を終了させることである。これに対し、演出図柄の変動表示を開始してから変動表示結果となる確定演出図柄が導出表示されるまでの変動表示中には、演出図柄の変動速度が「0」となって、演出図柄が停留して表示され、たとえば微少な揺れや伸縮等を生じさせる表示状態となることがある。このような表示状態は、仮停止表示ともいい、変動表示における表示結果が確定的に表示されていないものの、スクロール表示や更新表示による演出図柄の変動が進行していないことを遊技者が認識可能となる。なお、仮停止表示には、微少な揺れや伸縮等も生じさせず、所定時間(たとえば1秒間)よりも短い時間だけ、演出図柄を完全停止表示すること等が含まれてもよい。
「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rで変動表示される演出図柄には、たとえば8種類の図柄(英数字「1」〜「8」または漢数字や、英文字、所定のモチーフに関連する8個のキャラクタ画像、数字や文字または記号とキャラクタ画像との組合せ等であればよく、キャラクタ画像は、たとえば人物や動物、これら以外の物体、もしくは、文字等の記号、または、その他の任意の図形を示す飾り画像であればよい)で構成される。演出図柄のそれぞれには、対応する図柄番号が付されている。たとえば、「1」〜「8」を示す英数字それぞれに対して、「1」〜「8」の図柄番号が付されている。なお、演出図柄は8種類に限定されず、大当り組合せやハズレとなる組合せ等適当な数の組合せを構成可能であれば、何種類でもよい(たとえば7種類や9種類等)。
演出図柄の変動表示が開始された後、変動表示結果となる確定演出図柄が導出表示されるまでには、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにおいて、たとえば図柄番号が小さいものから大きいものへと順次に上方から下方へと流れるようなスクロール表示が行なわれ、図柄番号が最大(たとえば「8」)である演出図柄が表示されると、続いて図柄番号が最小(たとえば「1」)である演出図柄が表示される。あるいは、演出図柄表示エリア5L,5C,5Rのうち少なくともいずれか1つ(たとえば「左」の演出図柄表示エリア5L等)において、図柄番号が大きいものから小さいものへとスクロール表示を行なって、図柄番号が最小である演出図柄が表示されると、続いて図柄番号が最大である演出図柄が表示されてもよい。
演出表示装置5の表示領域の下部の左右2箇所には、第1保留記憶表示エリア5D、第2保留記憶表示エリア5Uが設定される。第1保留記憶表示エリア5D、第2保留記憶表示エリア5Uでは、特図ゲームに対応した変動表示の保留記憶数(特図保留記憶数)を特定可能に表示する保留記憶表示が行なわれる。
ここで、特図ゲームに対応した変動表示の保留は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口や、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を、遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生する。すなわち、特図ゲームや演出図柄の変動表示という変動表示ゲームを実行するための始動条件(「実行条件」ともいう)は成立したが、先に成立した開始条件に基づく変動表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されていること等により、変動表示ゲームの開始を許容する開始条件が成立していないときに、成立した始動条件に対応する変動表示の保留が行なわれる。第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生した保留記憶表示を丸型の白色表示とし、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生した保留記憶表示を同様に丸型の白色表示とする。
以下の説明において、第1保留記憶表示エリア5D、第2保留記憶表示エリア5Uを保留表示エリアと称することがあり、保留記憶数は、第1保留記憶表示エリア5D、第2保留記憶表示エリア5Uに表示される保留記憶表示の数により認識できる。さらに、この保留記憶表示が集まった表示を保留表示と称することがある。
第1保留記憶表示エリア5D、第2保留記憶表示エリア5Uにおける保留表示は、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生したものであるか、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生したものであるかに応じて、その表示態様(たとえば表示色や形状)を異ならせてもよい。「実行」と「実施」とは同義である。
図1に示す例では、保留記憶表示エリアとともに、第1特別図柄表示装置4Aおよび第2特別図柄表示装置4Bの上部と下部に、特図保留記憶数を特定可能に表示するための第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられる。第1保留表示器25Aは、第1特図保留記憶数を特定可能に表示する。第2保留表示器25Bは、第2特図保留記憶数を特定可能に表示する。第1特図保留記憶数は、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留されている記憶数である。第2特図保留記憶数は、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留されている記憶数である。第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを加算した変動表示の保留記憶数は、特に、合計保留記憶数ともいう。単に「特図保留記憶数」というときには、通常、第1特図保留記憶数、第2特図保留記憶数および合計保留記憶数のいずれも含む概念を指すが、特に、これらの一部(たとえば第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数を含む一方で合計保留記憶数は除く概念)を指すこともあるものとする。
また、特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示が実行されるが、演出表示装置5を用いた演出を行なう場合において、たとえば、演出図柄の変動表示を含む演出内容が画面上から一瞬消えるような演出が行なわれたり、可動物が画面上の全部または一部を遮蔽するような演出が行なわれる等、近年においては演出態様が多様化してきている。そのため、演出表示装置5上の表示領域を見ていても、現在変動表示中の状態であるのか否か認識しにくい場合も生じる。よって、これら現在変動表示中の状態であるのか否か認識しにくいことを解消することを目的として、演出表示装置5に、演出図柄と特別図柄および普通図柄とに次ぐ第4図柄を表示する第4図柄表示エリアを設けてもよい。これら第4図柄は、第1特別図柄の変動表示に同期して第1特別図柄用の第4図柄の変動表示が行なわれるとともに、第2特別図柄の変動表示に同期して第2特別図柄用の第4図柄の変動表示が行なわれるようにすればよい。第4図柄は、常に一定の動作で変動表示され、画面上から消えたり遮蔽物で遮蔽されたりすることはないため、常に視認することができる。
演出表示装置5の下方には、普通入賞球装置6Aと、普通可変入賞球装置6Bとが設けられる。普通入賞球装置6Aは、たとえば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる始動領域(第1始動領域)としての第1始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置6Bは、図2に示す普通電動役物用となるソレノイド81により、垂直位置となる通常開放状態と傾動位置となる拡大開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物(普通電動役物)を備え、始動領域(第2始動領域)としての第2始動入賞口を形成する。
一例として、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しがたい通常開放状態となる。一方で、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となる傾動制御により、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しやすい拡大開放状態となる。なお、普通可変入賞球装置6Bは、通常開放状態であるときでも、第2始動入賞口には遊技球が進入可能であるものの、拡大開放状態であるときよりも遊技球が進入する可能性が低くなるように構成してもよい。あるいは、普通可変入賞球装置6Bは、通常開放状態において、たとえば第2始動入賞口を閉鎖すること等により、第2始動入賞口には遊技球が進入しないように構成してもよい。このように、第2始動領域としての第2始動入賞口は、遊技球が通過(進入)しやすい拡大開放状態と、遊技球が通過(進入)しにくいまたは通過(進入)できない通常開放状態とに変化する。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球は、たとえば図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出される。普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球は、たとえば図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出される。第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(たとえば3個)の遊技球が賞球として払出され、第1特図保留記憶数が所定の上限値(たとえば「4」)未満であれば、第1始動条件が成立する。第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(たとえば3個)の遊技球が賞球として払出され、第2特図保留記憶数が所定の上限値(たとえば「4」)未満であれば、第2始動条件が成立する。なお、第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づいて払出される賞球の個数と、第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づいて払出される賞球の個数は、互いに同一の個数でもよいし、異なる個数でもよい。
普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bの下方位置には、特別可変入賞球装置7が設けられる。特別可変入賞球装置7は、図2に示す大入賞口扉用となるソレノイド82によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口を通過(進入)できなくする。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口を通過(進入)しやすくする。このように、特定領域としての大入賞口は、遊技球が通過(進入)しやすく遊技者にとって有利な開放状態と、遊技球が通過(進入)できず遊技者にとって不利な閉鎖状態とに変化する。なお、遊技球が大入賞口を通過(進入)できない閉鎖状態に代えて、または閉鎖状態の他に、遊技球が大入賞口を通過(進入)しにくい一部開放状態を設けてもよい。
大入賞口を通過(進入)した遊技球は、たとえば図2に示すカウントスイッチ23によって検出される。カウントスイッチ23によって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(たとえば15個)の遊技球が賞球として払出される。こうして、特別可変入賞球装置7において開放状態となった大入賞口を遊技球が通過(進入)したときには、たとえば第1始動入賞口や第2始動入賞口という、他の入賞口を遊技球が通過(進入)したときよりも多くの賞球が払出される。したがって、特別可変入賞球装置7において大入賞口が開放状態となれば、その大入賞口に遊技球が進入可能となり、遊技者にとって有利な第2状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置7において大入賞口が閉鎖状態となれば、大入賞口に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることが不可能または困難になり、遊技者にとって不利な第1状態となる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられる。一例として、普通図柄表示器20は、7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、特別図柄とは異なる複数種類の識別情報である普通図柄(「普図」または「普通図」ともいう)を変動可能に表示(変動表示)する。このような普通図柄の変動表示は、普図ゲーム(「普通図ゲーム」ともいう)と称される。
普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられる。普図保留表示器25Cは、たとえば4個のLEDを含んで構成され、通過ゲート41を通過した有効通過球数としての普図保留記憶数を表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車および多数の障害釘が設けられる。また、第1始動入賞口、第2始動入賞口および大入賞口とは異なる入賞口として、たとえば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる単一または複数の一般入賞口が設けられてもよい。この場合には、一般入賞口のいずれかに進入した遊技球が所定の一般入賞球スイッチによって検出されたことに基づき、所定個数(たとえば10個)の遊技球が賞球として払出されればよい。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられる。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L,8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果ランプ9が設けられる。パチンコ遊技機1の遊技領域における各構造物(たとえば普通入賞球装置6A、普通可変入賞球装置6B、特別可変入賞球装置7等)の周囲には、装飾用LEDが配置されていてもよい。遊技機用枠3の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)が設けられる。たとえば、打球操作ハンドルは、遊技者等による操作量(回転量)に応じて遊技球の弾発力を調整する。打球操作ハンドルには、打球発射装置が備える発射モータの駆動を停止させるための単発発射スイッチや、タッチリング(タッチセンサ)が設けられていればよい。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する上皿(打球供給皿)が設けられる。遊技機用枠3の下部には、上皿から溢れた余剰球等を、パチンコ遊技機1の外部へと排出可能に保持(貯留)する下皿が設けられる。
下皿を形成する部材には、たとえば下皿本体の上面における手前側の所定位置(たとえば下皿の中央部分)等に、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aは、遊技者が把持する操作桿を含み、操作桿の所定位置(たとえば遊技者が操作桿を把持したときに操作手の人差し指が掛かる位置等)には、トリガボタンが設けられる。トリガボタンは、遊技者がスティックコントローラ31Aの操作桿を操作手(たとえば左手等)で把持した状態において、所定の操作指(たとえば人差し指等)で押引操作すること等により所定の指示操作ができるように構成されていればよい。操作桿の内部には、トリガボタンに対する押引操作等による所定の指示操作を検出するトリガセンサが内蔵されていればよい。
スティックコントローラ31Aの下部における下皿の本体内部等には、操作桿に対する傾倒操作を検出するコントローラセンサユニット35Aが設けられていればよい。たとえば、コントローラセンサユニットは、パチンコ遊技機1と正対する遊技者の側からみて操作桿の中心位置よりも左側で遊技盤2の盤面と平行に配置された2つの透過形フォトセンサ(平行センサ対)と、この遊技者の側からみて操作桿の中心位置よりも右側で遊技盤2の盤面と垂直に配置された2つの透過形フォトセンサ(垂直センサ対)とを組合せた4つの透過形フォトセンサを含んで構成されていればよい。
上皿を形成する部材には、たとえば上皿本体の上面における手前側の所定位置(たとえばスティックコントローラ31Aの上方)等に、遊技者が押下動作等により所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられる。プッシュボタン31Bは、遊技者からの押下動作を、機械的、電気的、または、電磁的に、検出できるように構成されればよい。プッシュボタン31Bの設置位置における上皿の本体内部等には、プッシュボタン31Bにされた遊技者による押下動作を検出するプッシュセンサ35Bが設けられればよい。
また、プリペイドカード等の記録媒体よりなる遊技用カードが挿入されることによって球貸しを可能にする記録媒体処理装置としてのプリペイドカードユニット(以下単に「カードユニット」ともいう。)が、パチンコ遊技機1に隣接して設置される(図示せず)。遊技者が、残高(遊技用価値)を特定可能な情報が記録された遊技用カードをカードユニットに挿入して、所定の貸出要求操作をすることにより、遊技球の貸出しが可能である。貸出された遊技球は、たとえば、上皿内等に供給され、遊技に使用可能となる。カードユニットに挿入された遊技用カードは、遊技者が遊技を終了する際に、所定の返却操作をすることに応じて、抜出し可能な状態となり、遊技者に返却される。
次に、パチンコ遊技機1における遊技の進行を概略的に説明する。パチンコ遊技機1では、遊技領域に設けられた通過ゲート41を通過した遊技球が図2に示すゲートスイッチ21によって検出されたことという、普通図柄表示器20で普通図柄の変動表示を実行するための普図始動条件が成立した後に、たとえば前回の普図ゲームが終了したことという、普通図柄の変動表示を開始するための普図開始条件が成立したことに基づいて、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。
この普図ゲームでは、普通図柄の変動を開始させた後、普図変動時間となる所定時間が経過すると、普通図柄の変動表示結果となる確定普通図柄を停止表示(導出表示)する。このとき、確定普通図柄として、たとえば「7」を示す数字という、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の変動表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、たとえば「7」を示す数字以外の数字や記号という、普図当り図柄以外の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の変動表示結果が「普図ハズレ」となる。普通図柄の変動表示結果が「普図当り」となったことに対応して、普通可変入賞球装置6Bを構成する電動チューリップの可動翼片が傾動位置となる拡大開放制御(傾動制御)が行なわれ、所定時間が経過すると垂直位置に戻る通常開放制御が行なわれる。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が図2の第1始動口スイッチ22Aにより検出されたこと等により第1始動条件が成立した後に、たとえば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したこと等により第1開始条件が成立したことに基づいて、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームが開始される。また、普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が図2の第2始動口スイッチ22Bによって検出されたこと等により第2始動条件が成立した後に、たとえば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したこと等により第2開始条件が成立したことに基づいて、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームが開始される。
第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームでは、特別図柄の変動表示を開始させた後、特図変動時間としての変動表示時間が経過すると、特別図柄の変動表示結果となる確定特別図柄(特図表示結果)を導出表示する。このとき、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄)が停止表示されれば、特定表示結果としての「大当り」となり、大当り図柄とは異なる特別図柄が確定特別図柄として停止表示されれば「ハズレ」となる。なお、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄)が停止表示されるようにしても良く、これら所定表示結果としての所定の特別図柄(小当り図柄)が停止表示される場合には、大当り遊技状態とは異なる特殊遊技状態としての小当り遊技状態に制御すればよい。
特図ゲームでの変動表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利なラウンド(「ラウンド遊技」ともいう)を所定回数実行する特定遊技状態としての大当り遊技状態に移行する制御がされる。このように、大当り遊技状態は、遊技者にとって有利な有利遊技状態である。
特図ゲームにおける確定停止図柄として大当り図柄が導出表示されて特定表示結果としての「大当り」となった後、大当り遊技状態において、特別可変入賞球装置7の大入賞口扉が、所定の上限時間(たとえば29秒間や0.1秒間)が経過するまでの期間または所定個数(たとえば9個)の入賞球が発生するまでの期間で、大入賞口を開放状態とする。これにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第2状態(開放状態)とするラウンドが実行される。
ラウンドの実行中に大入賞口を開放状態とした大入賞口扉は、遊技盤2の表面を落下する遊技球を受け止め、その後に大入賞口を閉鎖状態とすることにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって不利な第1状態(閉鎖状態)に変化させて、1回のラウンドを終了させる。大入賞口の開放サイクルであるラウンドは、その実行回数が所定の上限回数(たとえば「15」等)に達するまで、繰り返し実行可能となっている。なお、ラウンドの実行回数が上限回数に達する前であっても、所定条件の成立(たとえば大入賞口に遊技球が入賞しなかったこと等)により、ラウンドの実行が終了してもよい。
大当り遊技状態におけるラウンドのうち、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第2状態(開放状態)とする上限時間が比較的に長い時間(たとえば29秒等)となるラウンドは、通常開放ラウンドともいう。一方、特別可変入賞球装置7を第2状態(開放状態)とする上限時間が比較的に短い時間(たとえば0.1秒等)となるラウンドは、短期開放ラウンドともいう。
演出表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L,5C,5Rでは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームとのうち、いずれかの特図ゲームが開始されることに対応して、演出図柄の変動表示が開始される。そして、演出図柄の変動表示が開始されてから「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにおける確定演出図柄の停止表示により変動表示が終了するまでの期間では、演出図柄の変動表示状態が所定のリーチ状態となることがある。
リーチ状態とは、演出表示装置5の表示領域で停止表示された演出図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない演出図柄(「リーチ変動図柄」ともいう)については変動が継続している表示状態、あるいは、全部または一部の演出図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示状態のことである。具体的に、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにおける一部(たとえば「左」および「右」の演出図柄表示エリア5L,5R等)では予め定められた大当り組合せを構成する演出図柄(たとえば「7」の英数字を示す演出図柄)が停止表示されているときに未だ停止表示していない残りの演出図柄表示エリア(たとえば「中」の演出図柄表示エリア5C等)では演出図柄が変動している表示状態、あるいは、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにおける全部または一部で演出図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示状態である。
また、リーチ状態となったことに対応して、演出図柄の変動速度を低下させたり、演出表示装置5の表示領域に演出図柄とは異なるキャラクタ画像(人物等を模した演出画像)を表示させたり、背景画像の表示態様を変化させたり、演出図柄とは異なる動画像を再生表示させたり、演出図柄の変動態様を変化させたりすることで、リーチ状態となる以前とは異なる演出動作が実行される場合がある。このようなキャラクタ画像の表示や背景画像の表示態様の変化、動画像の再生表示、演出図柄の変動態様の変化という演出動作を、リーチ演出表示(または単にリーチ演出)という。なお、リーチ演出には、演出表示装置5における表示動作のみならず、スピーカ8L,8Rによる音声出力動作や、遊技効果ランプ9等の発光体における点灯動作(点滅動作)等を、リーチ状態となる以前の動作態様とは異なる動作態様とすることが、含まれていてもよい。
リーチ演出における演出動作としては、互いに動作態様(リーチ態様)が異なる複数種類の演出パターン(「リーチパターン」ともいう)が、予め用意されていればよい。そして、それぞれのリーチ態様では「大当り」となる可能性(「期待度」または「大当り期待度」ともいう)が異なる。すなわち、複数種類のリーチ演出のいずれが実行されるかに応じて、変動表示結果が「大当り」となる可能性を異ならせることができる。
一例として、図5に示すように、ノーマルリーチ、スーパーリーチα、スーパーリーチβというリーチ態様が予め設定される。そして、スーパーリーチα、スーパーリーチβというスーパーリーチのリーチ態様が出現した場合には、ノーマルリーチのリーチ態様が出現した場合に比べて、変動表示結果が「大当り」となる可能性(大当り期待度)が高くなる。さらに、スーパーリーチα、スーパーリーチβというスーパーリーチのリーチ態様においては、スーパーリーチβが出現した場合には、スーパーリーチαが出現した場合よりも変動表示結果が「大当り」となる大当り期待度が高い(大当り期待度:スーパーリーチβ>スーパーリーチα>ノーマルリーチ)。
後述するように、リーチにおいては、変動時間がスーパーリーチβ>スーパーリーチα>ノーマルリーチとなるように設定されており(図5参照)、変動時間が長くなる程、大当り期待度が高くなる。
演出図柄の変動表示中には、リーチ演出とは異なり、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となる可能性があること、変動表示結果が「大当り」となる可能性があること等を演出図柄の変動表示態様等により遊技者に報知するための「滑り」や「擬似連」という変動表示演出が実行されることがあるようにしてもよい。これら「滑り」や「擬似連」の変動表示演出は、主基板11の側で変動パターンが決定されること等に対応して実行するか否かが決定されればよい。なお「滑り」の変動表示演出は、主基板11の側で決定された変動パターンにかかわらず、演出制御基板12の側で実行するか否かが決定されてもよい。
演出図柄の変動表示中には、リーチ演出または「滑り」や「擬似連」等の変動表示演出とは異なり、たとえば所定の演出画像を表示することや、メッセージとなる画像表示や音声出力、ランプ点灯等のように、演出図柄の変動表示動作とは異なる演出動作により、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、スーパーリーチによるリーチ演出が実行される可能性があること、変動表示結果が「大当り」となる可能性があること等を、遊技者に予め報知するための予告演出が実行されることがある。予告演出となる演出動作は、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L,5C,5Rの全部で演出図柄の変動表示が開始されてから、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となるより前(「左」および「右」の演出図柄表示エリア5L,5Rで演出図柄が仮停止表示されるより前)に実行(開始)されるものであればよい。また、変動表示結果が「大当り」となる可能性があることを報知する予告演出には、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となった後に実行されるものが含まれていてもよい。
予告演出のうちには、保留表示予告演出となるものが含まれていてもよい。保留表示予告演出は、変動表示結果が「大当り」となる可能性等が、予告される対象となる変動表示を開始するより前に、特図ゲームの保留表示等の表示態様の変化に基づいて示唆される予告演出である。特に、複数回の特図ゲームに対応して複数回実行される演出図柄の変動表示にわたり、変動表示結果が「大当り」となる可能性等を連続して予告する演出は、連続予告演出(連続演出)とも称される。特図ゲームが1回実行される間に、演出図柄を一旦仮停止表示させた後、当該演出図柄を再び変動(擬似連変動、再変動)させる演出表示を所定回数行ない、擬似的に複数回の変動表示が実行されているかのように見せる「擬似連」の変動表示演出を実行する遊技機においては、当該擬似的な複数回の変動表示にわたり、変動表示結果が「大当り」となる可能性等を連続して予告する予告演出も連続予告演出(連続演出)に含まれる。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示(導出表示)される場合には、演出図柄の変動表示が開始されてから、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態とならずに、所定の非リーチ組合せとなる確定演出図柄が停止表示されることがある。このような演出図柄の変動表示態様は、変動表示結果が「ハズレ」となる場合における「非リーチ」(「通常ハズレ」ともいう)の変動表示態様と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示(導出表示)される場合には、演出図柄の変動表示が開始されてから、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となったことに対応して、リーチ演出が実行された後に、または、リーチ演出が実行されずに、所定のリーチハズレ組合せとなる確定演出図柄が停止表示されることがある。このような演出図柄の変動表示結果は、変動表示結果が「ハズレ」となる場合における「リーチ」(「リーチハズレ」ともいう)の変動表示態様と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、大当り図柄となる特別図柄のうち後述する非確変大当りに対応する大当り図柄が停止表示される場合には、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後に、複数種類の大当り組合せのうち、所定の通常大当り組合せ(「非確変大当り組合せ」ともいう)となる確定演出図柄が停止表示される。なお、リーチ演出が実行されずに、確定演出図柄として非確変大当り組合せを停止表示してもよい。
通常大当り組合せ(非確変大当り組合せ)となる確定演出図柄は、たとえば演出表示装置5における「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rで変動表示される図柄番号が「1」〜「8」の演出図柄のうち、図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である演出図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rで所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであればよい。通常大当り組合せを構成する図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である演出図柄は、通常図柄(「非確変図柄」ともいう)と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄が通常大当り図柄となることに対応して、所定のリーチ演出が実行された後に、通常大当り組合せ(非確変大当り組合せ)の確定演出図柄が停止表示される演出図柄の変動表示態様は、変動表示結果が「大当り」となる場合における「非確変」(「通常大当り」ともいう)の変動表示態様(「大当り種別」ともいう)と称される。リーチ演出が実行されずに、確定演出図柄として通常大当り組合せ(非確変大当り組合せ)を停止表示してもよい。「非確変」の大当り種別(後述する非確変大当りA、非確変大当りB、非確変大当りC)で変動表示結果が「大当り」となったことに基づいて、通常開放大当り状態に制御され、その終了後には、時間短縮制御(時短制御)が行なわれる。時短制御が行なわれることにより、特図ゲームにおける特別図柄の変動表示時間(特図変動時間)は、通常状態に比べて短縮される。時短制御では、後述するように普通図柄の当選頻度が高められて、普通可変入賞球装置6Bへの入賞頻度が高められる、いわゆる電チューサポートが実施される。ここで、通常状態とは、大当り遊技状態等の特定遊技状態等とは異なる通常遊技状態であり、パチンコ遊技機1の初期設定状態(たとえばシステムリセットが行なわれた場合のように、電源投入後に初期化処理を実行した状態)と同一の制御が行なわれる。時短制御は、大当り遊技状態の終了後に所定回数(100回、50回、20回のいずれか)の特図ゲームが実行されることと、変動表示結果が「大当り」となることのうち、いずれかの条件が先に成立したときに、終了すればよい。
特図ゲームでの確定特別図柄として、大当り図柄となる特別図柄のうち、後述する確変大当りに対応する大当り図柄が停止表示される場合には、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となったことに対応して、演出図柄の変動表示態様が「通常(非確変)」である場合と同様のリーチ演出が実行された後に、複数種類の大当り組合せのうち、所定の確変大当り組合せとなる確定演出図柄が停止表示されることがある。なお、リーチ演出が実行されずに、確定演出図柄として確変大当り組合せを停止表示してもよい。確変大当り組合せとなる確定演出図柄は、演出表示装置5における「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rで変動表示される図柄番号が「1」〜「8」の演出図柄のうち、図柄番号が通常大当り組合せを構成する偶数「2」、「4」、「6」、「8」および奇数の「3」、「7」である演出図柄が、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rで所定の有効ライン上に揃って停止表示される。このうち、確変大当り組合せを構成する図柄番号が「3」、「7」である演出図柄は、確変図柄と称される。
確定演出図柄が通常大当り組合せであるか確変大当り組合せであるかにかかわらず、特図ゲームにおける確定特別図柄として確変大当り図柄が停止表示される変動表示態様は、変動表示結果が「大当り」となる場合における「確変」の変動表示態様(「大当り種別」ともいう)と称される。「確変」の大当り種別(後述する確変大当りA、確変大当りB、確変大当りC)では、確定特別図柄として確変大当りに対応した変動表示結果で「大当り」となったことに基づいて、通常開放大当り状態に制御され、その終了後には、時短制御とともに確率変動制御(確変制御)が行なわれる。
これら確変制御が行なわれることにより、各回の特図ゲームにおいて変動表示結果(特図表示結果)が「大当り」となる確率は、通常状態に比べて高くなるように向上する。確変制御は、大当り遊技状態の終了後に変動表示結果が「大当り」となって再び大当り遊技状態に制御されるという条件が成立したときに終了すればよい。なお、時短制御と同様に、大当り遊技状態の終了後に所定回数(たとえば時短回数と同じ100回や、時短回数とは異なる90回)の特図ゲームが実行されたときに、確変制御を終了してもよい。また、大当り遊技状態の終了後に特図ゲームが開始されるごとに実行される確変転落抽選で確変制御を終了させる「確変転落あり」の決定がなされたときに、確変制御を終了してよい。
時短制御が行なわれるときには、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける普通図柄の変動時間(普図変動時間)を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の変動表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、変動表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動制御を行なう傾動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御という、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しやすくして第2始動条件が成立する可能性を高めることで遊技者にとって有利となる制御(電チューサポート制御)が行なわれる。このように、時短制御に伴い第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくして遊技者にとって有利となる制御は、高開放制御ともいう。高開放制御としては、これらの制御のいずれか1つが行なわれるようにしてもよいし、複数の制御が組合せられて行なわれるようにしてもよい。
高開放制御が行なわれることにより、第2始動入賞口は、高開放制御が行なわれていないときよりも拡大開放状態となる頻度が高められる。これにより、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立しやすくなり、特図ゲームが頻繁に実行可能となることで、次に変動表示結果が「大当り」となるまでの時間が短縮される。高開放制御が実行可能となる期間は、高開放制御期間ともいい、この期間は、時短制御が行なわれる期間と同一であればよい。
時短制御と高開放制御がともに行なわれる遊技状態は、時短状態または高ベース状態ともいう。また、確変制御が行なわれる遊技状態は、確変状態または高確状態ともいう。確変制御とともに時短制御や高開放制御が行なわれる遊技状態は、高確高ベース状態とも称される。なお、制御される遊技状態としては設定されていないが、確変制御のみが行なわれて時短制御や高開放制御が行なわれない確変状態は、高確低ベース状態とも称される。また、確変制御とともに時短制御や高開放制御が行なわれる遊技状態のみを、特に「確変状態」ということもあり、高確低ベース状態とは区別するために、時短付確変状態ということもある。一方、確変制御のみが行なわれて時短制御や高開放制御が行なわれない確変状態(高確低ベース状態)は、高確高ベース状態と区別するために、時短制御なし確変状態ということもある。確変制御が行なわれずに時短制御や高開放制御が行なわれる時短状態は、低確高ベース状態とも称される。確変制御や時短制御および高開放制御がいずれも行なわれない通常状態は、低確低ベース状態とも称される。通常状態以外の遊技状態において時短制御や確変制御の少なくともいずれかが行なわれるときには、特図ゲームが頻繁に実行可能となることや、各回の特図ゲームにおける変動表示結果が「大当り」となる確率が高められることにより、遊技者にとって有利な状態となる。大当り遊技状態とは異なる遊技者にとって有利な遊技状態は、特別遊技状態とも称される。
なお、小当り図柄を停止表示する場合には、前述した小当り遊技状態に制御した後に、遊技状態の変更が行なわれず、変動表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御すればよい。
確定演出図柄が非確変大当り組合せや確変大当り組合せとなる演出図柄の変動表示中には、再抽選演出を実行してもよい。再抽選演出では、演出表示装置5における「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L,5C,5Rに通常大当り組合せとなる演出図柄を仮停止表示させた後に、たとえば「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rで同一の演出図柄が揃った状態で再び変動させ、確変大当り組合せとなる演出図柄(確変図柄)と、通常大当り組合せとなる演出図柄(通常図柄)とのうちいずれかを、確定演出図柄として停止表示(最終停止表示)させる。ここで、大当り種別が「非確変」である場合に再抽選演出が実行されるときには、その再抽選演出として、仮停止表示させた演出図柄を再変動させた後に通常大当り組合せとなる確定演出図柄を導出表示する再抽選落選演出が行なわれればよい。これに対して、大当り種別が「確変」である場合に再抽選演出が実行されるときには、その再抽選演出として、仮停止表示させた演出図柄を再変動させた後に確変大当り組合せとなる確定演出図柄を停止表示する再抽選当選演出が実行されることもあれば、再抽選落選演出が実行されることもある。
通常大当り組合せ(非確変大当り組合せ)となる確定演出図柄が導出表示された後には、大当り遊技状態の開始時や大当り遊技状態におけるラウンドの実行中、大当り遊技状態においていずれかのラウンドが終了してから次のラウンドが開始されるまでの期間、大当り遊技状態において最終のラウンドが終了してから次の変動表示ゲームが開始されるまでの期間等で、確変状態に制御するか否かの確変報知演出となる大当り中昇格演出が実行されてもよい。なお、大当り中昇格演出と同様の報知演出が、大当り遊技状態の終了後における最初の変動表示ゲーム中等で実行されてもよい。大当り遊技状態において最終のラウンドが終了してから実行される大当り中昇格演出を、特に「エンディング昇格演出」ということもある。
大当り中昇格演出には、確定演出図柄が通常大当り組合せであるにもかかわらず遊技状態が確変状態となる昇格がある旨を報知する大当り中昇格成功演出と、確変状態となる昇格がない旨を報知する大当り中昇格失敗演出とがある。たとえば、大当り中昇格演出では、演出表示装置5の表示領域で演出図柄を変動表示させて通常図柄と確変図柄のいずれかを演出表示結果として停止表示させること、または、演出図柄の変動表示とは異なる演出画像の表示をすること等により、確変状態となる昇格の有無を、遊技者が認識できるように報知すればよい。
パチンコ遊技機1には、たとえば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14という、各種の制御基板が搭載される。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15等も搭載される。その他にも、パチンコ遊技機1における遊技盤2等の背面には、たとえば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板等という、各種の基板が配置される。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載される。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行なう機能、演出制御基板12等からなるサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能等を備えている。また、主基板11は、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bを構成する各LED(たとえばセグメントLED)等の点灯/消灯制御を行なって第1特図や第2特図の変動表示を制御することや、普通図柄表示器20の点灯/消灯/発色制御等を行なって普通図柄表示器20による普通図柄の変動表示を制御することという、所定の表示図柄の変動表示を制御する機能も備えている。
主基板11には、たとえば遊技制御用マイクロコンピュータ100や、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送するスイッチ回路110、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号をソレノイド81,82に伝送するソレノイド回路111等が搭載される。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板15を介して主基板11から伝送された制御信号を受信して、演出表示装置5、スピーカ8L,8Rおよび遊技効果ランプ9という演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種回路が搭載される。すなわち、演出制御基板12は、演出表示装置5における表示動作や、スピーカ8L,8Rからの音声出力動作の全部または一部、遊技効果ランプ9等における点灯/消灯動作の全部または一部という、演出用の電気部品に所定の演出動作を実行させるための制御内容を決定する機能を備えている。
音声制御基板13は、演出制御基板12とは別個に設けられた音声出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データ等に基づき、スピーカ8L,8Rから音声を出力させるための音声信号処理を実行する処理回路等が搭載される。ランプ制御基板14は、演出制御基板12とは別個に設けられたランプ出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データ等に基づき、遊技効果ランプ9等における点灯/消灯駆動を行なうランプドライバ回路等が搭載される。
図2に示すように、主基板11には、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23からの検出信号を伝送する配線が接続されている。なお、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23は、たとえばセンサと称されるもの等のように、遊技媒体としての遊技球を検出できる任意の構成を有するものであればよい。また、主基板11には、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25C等の表示制御を行なうための指令信号を伝送する配線が接続されている。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、中継基板15によって中継される。中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、たとえば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、たとえば演出表示装置5における画像表示動作を制御するために用いられる表示制御コマンドや、スピーカ8L,8Rからの音声出力を制御するために用いられる音声制御コマンド、遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯動作等を制御するために用いられるランプ制御コマンドが含まれる。
図3(A)は、演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、たとえば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。なお、図3(A)に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。また、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成されるが、制御コマンドを構成する制御信号数は、1でもよいし、3以上の複数でもよい。
図3(A)に示す例において、コマンド8001Hは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第1変動開始コマンドである。コマンド8002Hは、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第2変動開始コマンドである。コマンド81XXHは、特図ゲームにおける特別図柄の変動表示に対応して演出表示装置5における「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rで変動表示される演出図柄等の変動パターン(変動時間)を指定する変動パターン指定コマンドである。ここで、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。変動パターン指定コマンドでは、指定する変動パターン等に応じて、異なるEXTデータが設定される。
コマンド8C0YHは、変動表示結果通知コマンドであり、特別図柄や演出図柄等の変動表示結果を指定する演出制御コマンドである。変動表示結果通知コマンドでは、たとえば図3(B)に示すように、変動表示結果が「ハズレ」であるか「大当り」であるかの決定結果(事前決定結果)や、変動表示結果が「大当り」となる場合の大当り種別を複数種類のいずれとするかの決定結果(大当り種別決定結果)に応じて、異なるEXTデータが設定される。
変動表示結果通知コマンドでは、図3(B)に示すように、コマンド8C00Hは、変動表示結果が「ハズレ」となる旨の事前決定結果を示す第1変動表示結果指定コマンドである。コマンド8C01Hは、変動表示結果が「大当り」で大当り種別が「確変大当りA」となる旨の事前決定結果および大当り種別決定結果を通知する第2変動表示結果指定コマンドである。コマンド8C02Hは、変動表示結果が「大当り」で大当り種別が「確変大当りB」となる旨の事前決定結果および大当り種別決定結果を通知する第3変動表示結果指定コマンドである。コマンド8C03Hは、変動表示結果が「大当り」で大当り種別が「確変大当りC」となる旨の事前決定結果および大当り種別決定結果を通知する第4変動表示結果指定コマンドである。コマンド8C04Hは、変動表示結果が「大当り」で大当り種別が「非確変大当りA」となる旨の事前決定結果および大当り種別決定結果を通知する第5変動表示結果指定コマンドである。コマンド8C05Hは、変動表示結果が「大当り」で大当り種別が「非確変大当りB」となる旨の事前決定結果および大当り種別決定結果を通知する第6変動表示結果指定コマンドである。コマンド8C06Hは、変動表示結果が「大当り」で大当り種別が「非確変大当りC」となる旨の事前決定結果および大当り種別決定結果を通知する第7変動表示結果指定コマンドである。なお、小当りを発生させる場合は、小当りに対応する変動表示結果指定コマンド(たとえば、コマンド8C08H)を設定し、変動表示結果が「小当り」となる旨の事前決定結果を通知すればよい。
コマンド8F00Hは、演出表示装置5における「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rで演出図柄の変動停止(確定)を指定する図柄確定コマンドである。コマンド95XXHは、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を指定する遊技状態指定コマンドである。遊技状態指定コマンドでは、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態に応じて、異なるEXTデータが設定される。一例として、コマンド9500Hを時短制御と確変制御とがいずれもされない遊技状態(低確低ベース状態、通常状態)に対応した第1遊技状態指定コマンドとし、コマンド9501Hを時短制御が行なわれる一方で確変制御はされない遊技状態(低確高ベース状態、時短状態)に対応した第2遊技状態指定コマンドとする。また、コマンド9502Hを確変制御が行なわれる一方で時短制御はされない遊技状態(高確低ベース状態、時短制御なし確変状態)に対応した第3遊技状態指定コマンドとし、コマンド9503Hを時短制御と確変制御とがともにされる遊技状態(高確高ベース状態、時短付確変状態)に対応した第4遊技状態指定コマンドとする。
コマンドA0XXHは、大当り遊技状態の開始を示す演出画像の表示を含む大当り開始演出を指定する大当り開始指定コマンド(「ファンファーレコマンド」ともいう)である。コマンドA1XXHは、大当り遊技状態において、大入賞口が開放状態となっている期間であることを通知する大入賞口開放中通知コマンドである。コマンドA2XXHは、大当り遊技状態において、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であることを通知する大入賞口開放後通知コマンドである。コマンドA3XXHは、大当り遊技状態の終了時における演出画像の表示を含む大当り終了演出を指定する大当り終了指定コマンドである。
大当り開始指定コマンドでは、EXTデータを複数種類設けて使い分けることにより、図9で後述するような複数種類の大当り開始演出(たとえば、演出時間が異なる演出)のうちいずれであるかを指定可能である。また、大当り終了指定コマンドでは、EXTデータを複数種類設けて使い分けることにより、図10で後述するような複数種類の大当り終了演出(たとえば演出時間が異なる演出)のうちいずれであるかを指定可能である。なお、大当り開始指定コマンドや大当り終了指定コマンドでは、たとえば変動表示結果通知コマンドと同様のEXTデータが設定されること等により、事前決定結果や大当り種別決定結果に応じて異なるEXTデータが設定されてもよい。あるいは、大当り開始指定コマンドや大当り終了指定コマンドでは、事前決定結果および大当り種別決定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、変動表示結果通知コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。大入賞口開放中通知コマンドや大入賞口開放後通知コマンドでは、たとえば通常開放大当り状態や短期開放大当り状態におけるラウンドの実行回数(たとえば「1」〜「15」)に対応して、異なるEXTデータが設定されてもよい。
コマンドB100Hは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第1始動口スイッチ22Aにより検出されて始動入賞(第1始動入賞)が発生したことに基づき、第1特別図柄表示装置4Aでの第1特図を用いた特図ゲームを実行するための第1始動条件が成立したことを通知する第1始動口入賞指定コマンドである。コマンドB200Hは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第2始動口スイッチ22Bで検出されて始動入賞(第2始動入賞)が発生したことに基づき、第2特別図柄表示装置4Bでの第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立したことを通知する第2始動口入賞指定コマンドである。
コマンドB5XXHは、時短回数の残り回数(変動回数)を通知するための演出制御コマンドであり、時短回数の残り回数(変動回数)に応じたEXTデータが設定されることにより、時短回数の残り回数(変動回数)が通知される。
コマンドC1XXHは、第1保留記憶表示エリア5D等で特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第1特図保留記憶数を通知する第1保留記憶数通知コマンドである。コマンドC2XXHは、第2保留記憶表示エリア5U等で特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第2特図保留記憶数を通知する第2保留記憶数通知コマンドである。第1保留記憶数通知コマンドは、たとえば第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1始動条件が成立したことに基づいて、第1始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。第2保留記憶数通知コマンドは、たとえば第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2始動条件が成立したことに基づいて、第2始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。また、第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドは、第1開始条件と第2開始条件のいずれかが成立したとき(保留記憶数が減少したとき)に、特図ゲームの実行が開始されること等に対応して送信されてもよい。
第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドに代えて、合計保留記憶数を通知する合計保留記憶数通知コマンドを送信してもよい。すなわち、合計保留記憶数の増加(または減少)を通知するための合計保留記憶数通知コマンドが用いられてもよい。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、たとえば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM(Read Only Memory)101と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM(Random Access Memory)102と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行なうCPU(Central Processing Unit)103と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行なう乱数回路104と、I/O(Input/Outputport)105とを備える。
一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU103がROM101から固定データを読出す固定データ読出動作や、CPU103がRAM102に各種の変動データを書込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU103がRAM102に一時記憶されている各種の変動データを読出す変動データ読出動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号の入力を受付ける受信動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を出力する送信動作等も行なわれる。
図4は、主基板11の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図4に示すように、主基板11の側において、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3、普図表示結果判定用の乱数値MR4のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。なお、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。こうした遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。
乱数回路104は、これらの乱数値MR1〜MR4の一部または全部を示す数値データをカウントするものであればよい。CPU103は、たとえば図13に示す遊技制御カウンタ設定部154に設けられたランダムカウンタという、乱数回路104とは異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによって各種の数値データを更新することで、乱数値MR1〜MR4の一部を示す数値データをカウントしてもよい。
特図表示結果判定用の乱数値MR1は、特図ゲームにおける特別図柄等の変動表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを決定するために用いられる乱数値であり、たとえば「1」〜「65536」の範囲の値をとる。大当り種別判定用の乱数値MR2は、変動表示結果を「大当り」とする場合における大当り種別を「確変大当りA」、「確変大当りB」、「確変大当りC」、「非確変大当りA」、「非確変大当りB」、「非確変大当りC」のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、たとえば「1」〜「100」の範囲の値をとる。
変動パターン判定用の乱数値MR3は、特別図柄や演出図柄の変動表示における変動パターンを、予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、たとえば「1」〜「997」の範囲の値をとる。
普図表示結果判定用の乱数値MR4は、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける変動表示結果を「普図当り」とするか「普図ハズレ」とするか等の決定を行なうために用いられる乱数値であり、たとえば「3」〜「13」の範囲の値をとる。
図5は、変動パターンを示している。変動表示結果が「ハズレ」となる場合のうち、演出図柄の変動表示態様が「非リーチ」である場合と「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、変動表示結果が「大当り」となる場合等に対応して、複数の変動パターンが予め用意される。変動表示結果が「ハズレ」で演出図柄の変動表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンは、非リーチ変動パターン(「非リーチハズレ変動パターン」ともいう)と称され、変動表示結果が「ハズレ」で演出図柄の変動表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンは、リーチ変動パターン(「リーチハズレ変動パターン」ともいう)と称される。また、非リーチ変動パターンとリーチ変動パターンは、変動表示結果が「ハズレ」となる場合に対応したハズレ変動パターンに含まれる。変動表示結果が「大当り」である場合に対応した変動パターンは、大当り変動パターンと称される。
大当り変動パターンやリーチ変動パターンには、ノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンと、スーパーリーチα、スーパーリーチβというスーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンとがある。なお、ノーマルリーチ変動パターンを1種類のみしか設けていないが、これに限らず、スーパーリーチと同様に、ノーマルリーチα、ノーマルリーチβ、…のように、複数のノーマルリーチ変動パターンを設けてもよい。また、スーパーリーチ変動パターンでも、スーパーリーチαやスーパーリーチβに加えてスーパーリーチγ…という3以上のスーパーリーチ変動パターンを設けてもよい。
突確大当りが実行されるときには、ハズレ変動パターンと同程度の変動時間で変動表示がされる特殊変動パターンとしての特殊変動A,Bのいずれかが選択されて変動表示がされる。突確大当りが実行されるときの変動パターンは、変動表示時間がハズレ変動パターンの変動表示時間よりも短いものであってよく、リーチ変動パターンの変動表示時間と同様の長いものであってもよい。
図5に示すように、ノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンの特図変動時間は、スーパーリーチ変動パターンであるスーパーリーチα、スーパーリーチβよりも短く設定される。スーパーリーチα、スーパーリーチβというスーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンの特図変動時間は、スーパーリーチβのスーパーリーチ演出が実行される変動パターンの方が、スーパーリーチαのスーパーリーチ演出が実行される変動パターンよりも特図変動時間が長く設定される。
前述したようにスーパーリーチβ、スーパーリーチα、ノーマルリーチの順に変動表示結果が「大当り」となる大当り期待度が高くなるように設定されるため、ノーマルリーチ変動パターンおよびスーパーリーチ変動パターンにおいては変動時間が長いほど大当り期待度が高くなっている。
なお、後述するように、これら変動パターンを、たとえば、非リーチの種別や、ノーマルリーチの種別や、スーパーリーチの種別等のように、変動パターンの種別を先に決定してから、該決定した種別に属する変動パターンに属する変動パターンから実行する変動パターンを決定するのではなく、これらの種別を決定せずに変動パターン判定用の乱数値MR3のみを用いて決定するようにしているが、これに限らず、たとえば、変動パターン判定用の乱数値MR3に加えて、変動パターン種別判定用の乱数値を設けて、これら変動パターン種別判定用の乱数値から変動パターンの種別を先に決定した後、決定した種別に属する変動パターンに属する変動パターンから実行する変動パターンを決定してもよい。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種の選択用データ、テーブルデータ等が格納されている。ROM101には、CPU103が各種の判定や決定、設定をするために予め用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、設定テーブル等を構成するデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンドテーブルを構成するテーブルデータや、図5に示すような変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルを構成するテーブルデータ等が、記憶されている。
図6は、ROM101に記憶される表示結果判定テーブルの構成例を示している。表示結果判定テーブルとして、第1特図と第2特図とで共通の表示結果判定テーブルを用いているが、これに限らず、たとえば、小当りを発生させる場合において、小当りの当選確率を第1特図と第2特図とで異なるようにする場合には、第1特図と第2特図とで個別の表示結果判定テーブルを用いるようにしてもよい。
表示結果判定テーブルは、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームや第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームにおいて変動表示結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その変動表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果判定用の乱数値MR1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。
表示結果判定テーブルでは、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態または時短状態(低確状態)であるか、確変状態(高確状態)であるかに応じて、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される数値(判定値)が、「大当り」や「ハズレ」の特図表示結果に割当てられている。
表示結果判定テーブルにおいて、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される判定値を示すテーブルデータは、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割当てられる判定用データである。表示結果判定テーブルでは、遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態または時短状態(低確状態)であるときよりも多くの判定値が、「大当り」の特図表示結果に割当てられる。これにより、確変制御が行なわれる確変状態(高確状態)では、通常状態または時短状態(低確状態)であるときに特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率(約1/300)に比べて、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなる(約1/30)。すなわち、表示結果判定テーブルでは、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態や時短状態であるときに比べて大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなるように、判定用データが大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割当てられている。
図7(A)は、ROM101に記憶される大当り種別判定テーブルの構成例を示している。大当り種別判定テーブルは、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定されたときに、大当り種別判定用の乱数値MR2に基づき、大当り種別を複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。大当り種別判定テーブルでは、特図ゲームにおいて変動表示がされた特別図柄が第1特図(第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲーム)であるか第2特図(第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲーム)であるかに応じて、大当り種別判定用の乱数値MR2と比較される数値(判定値)が、「確変大当りA」、「確変大当りB」、「確変大当りC」、「非確変大当りA」、「非確変大当りB」、「非確変大当りC」、「突確大当り」という複数種類の大当り種別に割当てられている。なお、「突確大当り」は、第1特図でのみ選択可能であるが、第1特図および第2特図の両方で選択可能としてもよく、第2特図でのみ選択可能としてもよい。
ここで、大当り種別について、図7(B)を用いて説明すると、大当り種別として、大当り遊技状態の終了後において高確制御(確変制御)と時短制御とが実行されて高確高ベース状態に移行する確変大当りA、確変大当りB、確変大当りC、および、突確大当りと、大当り遊技状態の終了後において高確制御と時短制御とのどちらも実行されずに低確低ベース状態となる場合、および、時短制御のみが実行されて低確高ベース状態に移行する場合がある非確変大当りA、非確変大当りB、非確変大当りCとが設定される。
「確変大当りA」による大当り遊技状態と「非確変大当りA」、「非確変大当りB」による大当り遊技状態とは、前述したように、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第2状態に変化させるラウンドが15回(いわゆる15ラウンド)、繰返し実行される通常開放大当りである。また、「確変大当りB」による大当り遊技状態と「非確変大当りC」による大当り遊技状態は、前述したように、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第2状態に変化させるラウンドが10回(いわゆる10ラウンド)、繰返し実行される通常開放大当りであり、「非確変大当りA」による大当り遊技状態は、前述したように、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第2状態に変化させるラウンドが5回(いわゆる5ラウンド)、繰返し実行される通常開放大当りである。「突確大当り」による大当り遊技状態は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第2状態に変化させるラウンドが2回(いわゆる2ラウンド)、繰返し実行される短期開放大当りである。
突確大当りは、通常開放大当りと比べて、ラウンド数が少なく(2回)、大入賞口の開放時間が極めて短い態様(0.1秒間開放)で大入賞口が開放されることにより、大当り遊技状態の終了後等に確変状態となったことを報知する場合に、遊技者に対し突然に確変状態となったかのように見せることが可能なものであり、「突然確変大当り」と呼ばれる。また、「突然確変大当り」は、「突確」または「突確大当り」という略称で呼ばれる。突確大当りは、大当り遊技状態において、0.1秒間の開放が2回しか行なわれないため、実質的に大入賞口への入賞が得られず賞球が得られない当りである。また、突確大当りの代わりに、実質的に賞球が得られる開放パターンで大入賞口が開放される2ラウンドの確変大当りを設けてもよい。
なお、大当りの他に、突確大当りと同様の開放回数および開放時間による開放パターンで大入賞口を開放する小当りを設けてもよい。小当りとなったときには、小当り遊技状態終了後に、大当り確率とベースとがともに、小当り遊技状態の開始前に対して変更されないようにする。このような小当りを設ければ、突確大当りと小当りとのそれぞれの当り遊技状態の終了後に確変状態となっているか否かを報知しないときには、開放パターンを見て突確大当りと小当りとのいずれが実行されたことが遊技者に認識されてしまったときでも、同じ開放パターンとなる当りが2種類あるので、確変状態となっているか否かが遊技者にとって把握しにくくなるため、実際には確変状態となっていないときでも遊技者の確変状態に対する期待感を高めることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
確変大当りAや確変大当りB、確変大当りC、突確大当りの大当り遊技状態の終了後において実行される高確制御は、該大当り遊技状態の終了後において再度大当りが発生するまで継続して実行される。よって、再度発生した大当りが確変大当りAや確変大当りB、確変大当りC、突確大当りである場合には、大当り遊技状態の終了後に再度、高確制御が実行されるので、大当り遊技状態が通常状態を介することなく連続的に発生する、いわゆる連荘状態となる。
また、確変大当りAや確変大当りB、確変大当りC、突確大当りの大当り遊技状態の終了後において実行される時短制御は、100回または200回のような予め定められた回数の特図ゲームが実行されること、或いは該所定回数の特図ゲームが実行される前に大当り遊技状態となることで終了する。非確変大当りAや非確変大当りB、非確変大当りCの大当り遊技状態の終了後において実行される時短制御は、50回、20回、100回等の予め定められた回数の特図ゲーム(演出図柄の変動表示でもある)が実行されること、或いは該所定回数の特図ゲームが実行される前に大当り遊技状態となることにより終了する。非確変大当りAや非確変大当りB、非確変大当りCの大当り遊技状態の終了後は、時短制御が実行されない場合もある。
非確変大当りA〜Cのそれぞれについては、高ベース状態において大当りとする決定がされたときに時短制御が実行され、低ベース状態において大当りとする決定がされたときに時短制御が実行されない。
なお、非確変大当りA〜Cのそれぞれについては、たとえば、高ベース状態において大当りとする決定がされたときに一律100回の特図ゲームの期間中に継続する時短制御が実行され、低ベース状態において大当りとする決定がされたときに、非確変大当りAは50回、非確変大当りBは20回、非確変大当りCは100回の特図ゲームの期間中に継続する時短制御が実行されるようにしてもよい。また、突確大当りについては、低ベース状態において大当りとする決定がされたときに時短制御が実行されないようにしてもよい。
非確変大当りA〜Cの後に時短制御をするか否かは、後述する特定演算(図8参照)の演算結果に基づき決定される。確変大当りA〜C、非確変大当りA〜C、および、突確大当りのそれぞれについて、時短制御をするときの時短制御を継続する特図ゲームの回数(時短制御継続回数)は、後述する特定演算(図8参照)の演算結果に基づき決定される。
図7(A)に示す大当り種別判定テーブルの設定例では、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて、「確変大当りA」、「確変大当りB」、「確変大当りC」、「非確変大当りA」、「非確変大当りB」、「非確変大当りC」、「突確大当り」の大当り種別に対する判定値の割当てが異なっている。このうち「確変大当りA」、「確変大当りB」、「確変大当りC」、「突確大当り」に注目すると、変動特図が第1特図である場合には、判定値における「1」〜「40」の範囲の値がラウンド数の多い(15ラウンド)の「確変大当りA」の大当り種別に割当てられる一方で、判定値における「41」〜「60」および「101」〜「105」の範囲の値がラウンド数の少ない(10ラウンド、5ラウンド、2ラウンド)の「確変大当りB」、「確変大当りC」、「突確大当り」の大当り種別に割当てられる。また、変動特図が第2特図である場合には、判定値における「1」〜「55」の範囲の値がラウンド数の多い(15ラウンド)の「確変大当りA」の大当り種別に割当てられる一方で、判定値における「56」〜「65」の範囲の値がラウンド数の少ない(10ラウンド、5ラウンド)の「確変大当りB」、「確変大当りC」に割当てられる。この設定により、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合と、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合とで、大当り種別をラウンド数の少ない「確変大当りB」、「確変大当りC」に決定する割合を異ならせることができる。特に、第2特図を用いた特図ゲームでは大当り種別を「確変大当りB」、「確変大当りC」としてラウンド数の少ない大当り遊技状態に制御する割合が少なくなるので第1特図を用いた特図ゲームと比較して得られる賞球が少ない大当り遊技状態の頻発を回避し、遊技興趣の低下を防止できる。
「非確変大当りA」、「非確変大当りB」、「非確変大当りC」に注目すると、変動特図が第1特図である場合は、判定値における「61」〜「80」の範囲の値が50回の特図ゲームを実行するときがある「非確変大当りA」の大当り種別に割当てられる一方で、判定値における「81」〜「95」の範囲の値が20回の特図ゲームを実行するときがある「非確変大当りB」の大当り種別に割当てられる。また、変動特図が第2特図である場合は、判定値における「61」〜「85」の範囲の値が50回の特図ゲームを実行するときがある「非確変大当りA」の大当り種別に割当てられる一方で、判定値における「86」〜「95」の範囲の値が20回の特図ゲームを実行するときがある「非確変大当りB」の大当り種別に割当てられる。変動特図が第1特図である場合と第2特図である場合との双方において、判定値における5個の値(第1特図では「96」〜「100」、第2特図では「101」〜「105」の範囲の値)が100回の特図ゲームを実行するときがある「非確変大当りC」の大当り種別に割当てられる。これにより、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立したことに基づき大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合と、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立したことに基づき大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合とで、大当り種別を、「非確変大当りA」と「非確変大当りB」とに決定する割合を異ならせることができる。
図7(A)に示す大当り種別判定テーブルの例では、確変状態となる「確変大当りA」、「確変大当りB」、「確変大当りC」および「突確大当り」の大当り種別に対する判定値の割当ては、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに係わらず60個(第1特図の場合は「1」〜「60」および「101」〜「105」の範囲、第2特図の場合は「1」〜「65」の範囲)とされているので、確変大当り(「確変大当りA」、「確変大当りB」、「確変大当りC」、「突確大当り」のいずれか)となる確率と非確変大当り(「非確変大当りA」、「非確変大当りB」、「非確変大当りC」のいずれか)となる確率は、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかにかかわらず同一とされる。
よって、上記したように、「確変大当りA」、「確変大当りB」、「確変大当りC」においては、「確変大当りB」、「確変大当りC」、「突確大当り」に対する判定値の割当てが、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて異なることに応じて、「確変大当りA」に対する判定値の割当ても変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて異なり、ラウンド数の多い「確変大当りA」については、変動特図が第2特図である場合の方が第1特図である場合よりも決定され易くなるように設定される。
また、上記したように「非確変大当りA」、「非確変大当りB」、「非確変大当りC」においては、「非確変大当りA」、「非確変大当りB」に対する判定値の割当てが、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて異なることに応じて、「非確変大当りA」に対する判定値の割当ても変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて異なり、50回の特図ゲームを実行するときがある「非確変大当りA」は、変動特図が第2特図である場合の方が第1特図である場合よりも決定され易くなるように設定される。
なお、変動特図が第1特図である場合と第2特図である場合とで判定値の割当てを「確変大当りA」、「確変大当りB」、「確変大当りC」、「突確大当り」の大当り種別において異なる範囲に設定している形態を例示しているが、これに限らず、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかにかかわらず、判定値の割当てを「確変大当りA」、「確変大当りB」、「確変大当りC」、「突確大当り」の大当り種別で同一に設定してもよい。
また、変動特図が第1特図と第2特図とで判定値の割当てを「非確変大当りA」、「非確変大当りB」の大当り種別で異なる範囲に設定した例を示すが、これに限らず、変動特図が第1特図と第2特図とのどちらであるかにかかわらず、判定値の割当てを「非確変大当りA」、「非確変大当りB」の大当り種別で同一に設定してもよい。
図8は、特定演算に関するデータを記憶した特定演算テーブル(ROM101の所定領域に設けられる)を示す図である。パチンコ遊技機1では、大当り遊技状態とすることが事前決定されたときに、「x+y」という特定演算の演算式を用いて特定演算をして演算結果(以下、特定演算結果という場合もある)を記憶し、その記憶した演算結果に基づいて、たとえば、遊技制御および演出制御に関する所定の設定がされる。
図8においては、特定演算に用いる第1の値である評価値xおよび第2の値である評価値yと、特定演算内容と、特定演算結果との関係が示されている。評価値xは、大当り遊技状態の発生時の遊技状態を評価する値であり、低ベース状態のときに「0」が選択され、高ベース状態のときに「1」が選択される。評価値yは、発生する大当り遊技状態の種別に対応して選択され、非確変大当りAで「1」、非確変大当りBで「3」、非確変大当りCで「5」、確変大当りAで「7」、確変大当りBで「9」、確変大当りCで「11」、突確大当りで「13」がそれぞれ選択される。
図8に示すように、大当り発生時(大当り決定時)のベース状態に対応する評価値xと、発生する大当りの種別に対応する評価値yとが選択されて、「x+y」という演算式の特定演算が実行され、その演出結果(特定演算結果)がROM101に設けられた特定演算結果記憶領域に記憶される。一例をあげると、図8に示すように、低ベース状態で非確変大当りAが決定されると、特定演算内容が「0+1=1」となり、その特定演算結果「1」が、ROM101に設けられた特定演算結果記憶領域に記憶される。
このような特定演算により、図8に示すように、大当り決定時のベース状態および大当り種別と演算結果との対応関係は、次のようになる。低ベース状態で非確変大当りAが決定されたときは特定演算結果が「1」となる。高ベース状態で非確変大当りAが決定されたときは特定演算結果が「2」となる。低ベース状態で非確変大当りBが決定されたときは特定演算結果が「3」となる。高ベース状態で非確変大当りBが決定されたときは特定演算結果が「4」となる。低ベース状態で非確変大当りCが決定されたときは特定演算結果が「5」となる。高ベース状態で非確変大当りCが決定されたときは特定演算結果が「6」となる。低ベース状態で確変大当りAが決定されたときは特定演算結果が「7」となる。高ベース状態で確変大当りAが決定されたときは特定演算結果が「8」となる。低ベース状態で確変大当りBが決定されたときは特定演算結果が「9」となる。高ベース状態で確変大当りBが決定されたときは特定演算結果が「10」となる。低ベース状態で確変大当りCが決定されたときは特定演算結果が「11」となる。高ベース状態で確変大当りCが決定されたときは特定演算結果が「12」となる。低ベース状態で突確大当りが決定されたときは特定演算結果が「13」となる。高ベース状態で突確大当りが決定されたときは特定演算結果が「14」となる。
特定演算結果は、「1」〜「14」のそれぞれで、大当り遊技状態の発生時(決定時)の遊技状態と大当り種別との組合せが異なる。これにより、特定演算結果から、大当り遊技状態の発生時(決定時)の遊技状態と大当り種別との組合せを特定することが可能である。
このような大当りとすることが決定されたときに、決定された大当り種別と、大当りとすることが決定されたときの遊技状態とを用いた特定演算の演算結果として記憶された特定演算結果は、たとえば、当該大当りの大当り開始演出種類(演出時間)の決定(図9参照)、当該大当りの大当り終了演出種類(演出時間)の決定(図10参照)、当該大当り遊技状態終了後の時短制御の有無の決定(図11参照)、当該大当り遊技状態終了後の時短制御の種類(時短継続回数)の決定(図11参照)、および、当該大当りとなる変動表示の変動パターン種類の決定(図12参照)のような所定の設定をするために用いられる。
なお、大当り種別の評価値は、非確変大当りA〜Cについて、別々の値ではなく、共通する値を用いてもよく、確変大当りA〜Cについて別々の値ではなく、共通する値を用いてもよい。
図9は、大当り開始演出(演出時間)の種類を選択決定するために用いられる大当り開始演出選択テーブルを示す図である。図9では、記憶された特定演算結果と、選択する大当り開始演出の種類とが対応付けられている。
大当り開始演出(演出時間)の種類を選択決定するときには、大当り決定の際に特定演算により演算されて記憶された特定演算結果を読出し、図9の大当り開始演出選択テーブルを用いて、読出した特定演算結果の値に対応する大当り開始演出の種類(演出時間)を選択決定し、決定した大当り開始演出の種類(演出時間)で大当り開始演出が実行される。たとえば、図9では、低ベース状態において確変大当りA〜Cのいずれかとする決定がされたとき、すなわち特定演算結果が「7」,「9」,「11」のいずれかであるときは、これらの特定演算結果に対応する第1確変大当り開始演出である10秒間の大当り開始演出を選択する決定がされる。
図9に示す大当り開始演出については、確変大当りA〜Cおよび突確大当りのそれぞれに関し、低ベース状態で大当りとする決定がされたときの方が、高ベース状態で大当りとする決定がされたときよりも演出時間が長く設定されている。これは、低ベース状態でこれら高確率状態に移行する大当り種別となったときは、高確率状態に移行することを報知する演出を実行するための演出時間を確保するために、演出時間を長く設定したものである。なお、大当り開始演出については、確変大当りA〜Cおよび突確大当りのそれぞれに関し、高ベース状態で大当りとする決定がされたときの方が、低ベース状態で大当りとする決定がされたときよりも演出時間を長く設定してもよい。
図10は、大当り終了演出(演出時間)の種類を選択決定するために用いられる大当り終了演出選択テーブルを示す図である。図10では、記憶された特定演算結果と選択する大当り終了演出の種類とが1対1で対応付けられている。
大当り終了演出(演出時間)の種類を選択決定するときには、大当り決定の際に特定演算で演算されて記憶された特定演算結果を読出し、図10の大当り終了演出選択テーブルを用いて、読出した特定演算結果の値に対応する大当り終了演出の種類(演出時間)を選択決定し、決定した大当り終了演出(演出時間)の種類で大当り終了演出が実行される。たとえば、図10では、低ベース状態において確変大当りA〜Cのいずれかとする決定がされたとき、すなわち特定演算結果が「7」,「9」,「11」のいずれかであるときは、これらの特定演算結果に対応する第1確変大当り終了演出である10秒間の大当り終了演出を選択する決定がされる。
図10に示す大当り終了演出については、確変大当りA〜Cおよび突確大当りのそれぞれに関し、低ベース状態で大当りとする決定がされたときの方が、高ベース状態で大当りとする決定がされたときよりも演出時間が長く設定されている。これは、低ベース状態でこれら高確率状態に移行する大当り種別となったときは、高確率状態に移行することを報知する演出を実行するための演出時間を確保するために、演出時間を長く設定したものである。なお、大当り終了演出については、確変大当りA〜Cおよび突確大当りのそれぞれに関し、高ベース状態で大当りとする決定がされたときの方が、低ベース状態で大当りとする決定がされたときよりも演出時間を長く設定してもよい。
図11は、時短制御の有無および時短制御継続期間(継続回数)を選択決定するために用いられる時短選択テーブルを示す図である。図11の時短選択テーブルでは、記憶された特定演算結果と、「時短制御なし」、および、時短制御をするときの「時短継続期間(継続回数)」のそれぞれとが1対1で対応付けられている。
図11の時短選択テーブルでは、非確変大当りAについて、低ベース状態で大当り決定された特定演算結果が「1」の場合には「時短制御なし」が選択され、高ベース状態で大当り決定された特定演算結果が「2」の場合には「50回(第1継続期間)で時短制御を実行する」が選択される。また、非確変大当りBについて、低ベース状態で大当り決定された特定演算結果が「3」の場合には「時短制御なし」が選択され、高ベース状態で大当り決定された特定演算結果が「4」の場合には「20回(第2継続期間)で時短制御を実行する」が選択される。また、非確変大当りCについて、低ベース状態で大当り決定された特定演算結果が「5」の場合には「時短制御なし」が選択され、高ベース状態で大当り決定された特定演算結果が「6」の場合には「100回(第3継続期間)で時短制御を実行する」が選択される。
図11の時短選択テーブルでは、確変大当りAについて、低ベース状態で大当り決定された特定演算結果が「7」の場合には「100回(第3継続期間)で時短制御を実行する」が選択され、高ベース状態で大当り決定された特定演算結果が「8」の場合には「200回(第4継続期間)で時短制御を実行する」が選択される。また、確変大当りBについて、低ベース状態で大当り決定された特定演算結果が「9」の場合には「100回(第3継続期間)で時短制御を実行する」が選択され、高ベース状態で大当り決定された特定演算結果が「10」の場合には「200回(第4継続期間)で時短制御を実行する」が選択される。また、確変大当りCについて、低ベース状態で大当り決定された特定演算結果が「11」の場合には「100回(第3継続期間)で時短制御を実行する」が選択され、高ベース状態で大当り決定された特定演算結果が「12」の場合には「200回(第4継続期間)で時短制御を実行する」が選択される。また、突確大当りについて、低ベース状態で大当り決定された特定演算結果が「13」の場合には「100回(第3継続期間)で時短制御を実行する」が選択され、高ベース状態で大当り決定された特定演算結果が「14」の場合には「200回(第4継続期間)で時短制御を実行する」が選択される。
以上に示したように、時短選択テーブルでは、大当り遊技状態の終了後に時短制御をするか否かの決定と、時短制御をするときの継続期間の決定とをすることが可能である。なお、非確変大当りA〜Cのそれぞれについては、確変大当りA〜Cのそれぞれのように、時短選択テーブルにより、低ベース状態において決定された大当りについて時短制御をする決定(継続回数の決定も含む)をしてもよい。また、確変大当りA〜Cのそれぞれについては、非確変大当りA〜Cのそれぞれのように、時短選択テーブルにより、低ベース状態において決定された大当りについて時短制御をしない決定をしてもよい。
また、非確変大当りについて、時短制御に関する決定をするときには、特定演算結果(1〜14)のそれぞれについて、異なる割合(たとえば、特定演算結果1<2<3<4<5<6<7<8<9<10<11<12<13<14の割合の高低関係)で時短制御をするか否かを決定し、時短制御をする決定がされたときに、時短制御の継続期間を選択決定するテーブルを用いて、その継続期間を選択決定してもよい。また、このような時短制御の実行有無の決定および時短制御の継続期間の選択決定は、確変大当りに適用してもよい。その場合には、非確変大当りと確変大当りとで時短制御をするか否かの決定選択割合を同じにしてもよく、非確変大当りよりも確変大当りの方が時短制御をする決定割合が高くなるように設定してもよい。また、非確変大当りと確変大当りとで時短制御の継続期間の選択割合を同じにしてもよく、非確変大当りよりも確変大当りの方が長い継続期間を選択する割合が高くなるように設定してもよい。
図12は、大当りとする決定がされたときの変動パターンを選択決定するために用いられる変動パターン判定テーブルを示す図である。
図12(A)は、記憶された特定演算結果が「1」(低ベース、かつ、非確変大当りA)、「3」(低ベース、かつ、非確変大当りB)、「5」(低ベース、かつ、非確変大当りC)のいずれかのときに用いる第1非確変大当り変動パターン判定テーブルである。図12(B)は、記憶された特定演算結果が「2」(高ベース、かつ、確変大当りA)、「3」(高ベース、かつ、確変大当りB)、「5」(高ベース、かつ、確変大当りC)のいずれかのときに用いる第2非確変大当り変動パターン判定テーブルである。図12(C)は、記憶された特定演算結果が「7」(低ベース、かつ、確変大当りA)、「9」(低ベース、かつ、確変大当りB)、「11」(低ベース、かつ、確変大当りC)のいずれかのときに用いる第1確変大当り変動パターン判定テーブルである。図12(D)は、記憶された特定演算結果が「8」(高ベース、かつ、確変大当りA)、「10」(高ベース、かつ、確変大当りB)、「12」(高ベース、かつ、確変大当りC)のいずれかのときに用いる第2確変大当り変動パターン判定テーブルである。図12(E)は、記憶された特定演算結果が「13」(低ベース、かつ、突確大当り)のときに用いる第1突確大当り変動パターン判定テーブルである。図12(F)は、記憶された特定演算結果が「14」(高ベース、かつ、突確大当り)のときに用いる第2突確大当り変動パターン判定テーブルである。
図12(A)〜(F)のそれぞれでは、変動パターンの判定値(MR3)と、選択する変動パターンの種類とが対応付けられている。記憶された特定演算結果が「1」〜「12」のときには、変動パターンとして、ノーマルリーチと、スーパーリーチαと、スーパーリーチβとのうちから1つの変動パターンが選択される。たとえば、図12(A)について、判定値が701〜900の数値範囲内のときは、スーパーリーチαが選択される。また、記憶された特定演算結果が「13」,「14」のときには、変動パターンとして、特殊変動Aと、特殊変動Bとのどちらかの変動パターンが選択される。たとえば、図12(E)について、判定値が1〜700の数値範囲内のときは、特殊変動Aが選択される。
図12(A),(B)を比較して、非確変大当りA〜Cのいずれかに決定された場合に、特定演算結果が「1」,「3」,または「5」のとき(低ベース状態での大当り決定)には、特定演算結果が「2」,「4」,または「6」のとき(高ベース状態での大当り決定)と比べ、スーパーリーチαの選択割合が高く、スーパーリーチβの選択割合が低い。
図12(C),(D)を比較して、確変大当りA〜Cのいずれかに決定された場合に、特定演算結果が「7」,「9」,または「11」のとき(低ベース状態での大当り決定)には、特定演算結果が「8」,「10」,または「12」のとき(高ベース状態での大当り決定)と比べ、スーパーリーチαの選択割合が高く、スーパーリーチβの選択割合が低い。
図12(E),(F)を比較して、確変大当りに決定された場合に、特定演算結果が「13」のとき(低ベース状態での大当り決定)には、特定演算結果が「14」のとき(高ベース状態での大当り決定)と比べて、特殊変動Aの選択割合が高く、特殊変動Bの選択割合が低い。
図9〜図12に示したように、特定演算結果に応じて、大当り遊技状態の制御時間の設定(大当り種別の判定結果の報知態様の設定も含む)、大当り遊技状態終了後の遊技状態の設定(時短制御の有無の設定、時短制御の継続期間の設定)、および、変動パターンのような大当り遊技状態に対応する演出態様等の所定の設定がされるので、単に、大当りの種別に応じて予め定められた各種設定をする場合と比べて、遊技制御のバリエーションを豊富化することができる。
図9〜図12に示すような所定の設定をするために必要となる特定演算は、後述する図31に示すように、大当り判定および大当り種別判定をした直後のタイミングで実行される。しかし、特定演算は、前述した所定の設定をする前であればどのタイミングで実行されてもよい。
なお、前述した所定の設定のうち、大当り遊技状態終了後の遊技状態の設定としては、確実な時短制御に移行させるものではなく、変動パターンを選択決定するテーブルを、通常状態(たとえば、低確低ベース状態)で用いられるような、特定の短い変動パターンの選択割合が低い第1変動パターン選択テーブルを、当該第1変動パターン選択テーブルよりも特定の短い変動パターンの選択割合が高い第2変動パターン選択テーブルに変更して用いるという、変動パターンの選択割合の変更設定をしてもよく、その変更をするか否か、および、変更をする継続期間を特定演算結果に基づいて設定してもよい。
また、前述した所定の設定のうち、大当り遊技状態に対応する演出態様の設定は、変動パターンに限らず、大当り予告等の各種予告の予告パターン、演出用の可動物の動作パターン、演出用の音声の出力パターン、および、演出用のランプ等の発光手段の発光パターン等の大当り遊技状態に対応するその他の種類の演出態様のいずれか1つ、または、いずれか複数の組合せに適用してもよい。つまり、大当り遊技状態に対応する演出態様は、遊技者にとって有利かどうかを何らかの態様で報知可能なものであればよい。
また、図3(B)に示された変動表示結果指定コマンドについては、低ベース状態用のコマンドと、高ベース状態用のコマンドとに分け、ベース状態に応じて選択したコマンドを送信するようにしてもよい。このようにすれば、このようなコマンドを受信することにより演算制御CPU120の側でベース状態を認識可能となるので、ベース状態を認識して行なう演出制御を容易化することができる。
また、図9、図10のようなデータテーブルとしては、図11のような、記憶された特定演算結果と、選択する対象事項との関係が1対1で対応付けられたデータテーブルを用いて行なってもよい。また、図11のようなデータテーブルとしては、図9、図10のような、記憶された特定演算結果と、選択する対象事項との関係が複数対1で対応付けられたデータを含むデータテーブルを用いて行なってもよい。また、図12のようなデータテーブル群としては、図11のような、記憶された特定演算結果と、変動パターンテーブルとの関係が1対1で対応付けられたものを用いてもよい。
図15〜図20は、変動特図が第1特図である場合に第1特別図柄表示装置4Aに導出表示される表示図柄を決定するために用いられる表示図柄決定テーブルである。各大当り種別において、大当り種別判定用の乱数値MR2の値に応じて第1特別図柄表示装置4Aに導出表示される表示図柄が異なっている。
具体的に、図15は、変動特図が第1特図であり、大当り種別が「確変大当りA」である場合に用いられる確変大当りA用表示図柄決定テーブル(第1特図用)である。この確変大当りA用表示図柄決定テーブル(第1特図用)においては、判定値の「1」〜「40」の範囲の値がセグメントA〜H全てを点灯させるパターン0の表示図柄に割当てられている。つまり、変動特図が第1特図である場合に大当り種別が「確変大当りA」に決定される場合は、第1特別図柄表示装置4Aに導出表示される表示図柄が一義的にパターン0に決定されるように判定値が設定されている。
図16は、変動特図が第1特図であり、大当り種別が「確変大当りB」である場合に用いられる確変大当りB用表示図柄決定テーブル(第1特図用)である。この確変大当りB用表示図柄決定テーブル(第1特図用)においては、判定値の「41」〜「46」の範囲の値がセグメントA,D,G,Hを点灯させるパターン1の表示図柄に割当てられており、判定値の「47」〜「49」の範囲の値がセグメントC,D,E,Hを点灯させるパターン2の表示図柄に割当てられており、判定値の「50」〜「55」の範囲の値がセグメントA,C,E,Fを点灯させるパターン3の表示図柄に割当てられている。つまり、変動特図が第1特図である場合に大当り種別が「確変大当りB」に決定される場合は、第1特別図柄表示装置4Aに導出表示される表示図柄がパターン1〜パターン3のいずれかに決定されるように判定値が設定されている。
図17は、変動特図が第1特図であり、大当り種別が「確変大当りC」である場合に用いられる確変大当りC用表示図柄決定テーブル(第1特図用)である。この確変大当りC用表示図柄決定テーブル(第1特図用)では、判定値の「56」〜「57」の範囲の値がセグメントA,D,Gを点灯させるパターン4の表示図柄に割当てられており、判定値の「58」がセグメントC,D,Eを点灯させるパターン5の表示図柄に割当てられ、判定値の「59」〜「60」の範囲の値がセグメントA,C,E,F,Hを点灯させるパターン6の表示図柄に割当てられる。つまり、変動特図が第1特図である場合に大当り種別が「確変大当りC」に決定される場合は、第1特別図柄表示装置4Aに導出表示される表示図柄がパターン4〜パターン6のいずれかに決定されるように判定値が設定される。
図18は、変動特図が第1特図であり、大当り種別が「非確変大当りA」である場合に用いられる非確変大当りA用表示図柄決定テーブル(第1特図用)である。この非確変大当りA用表示図柄決定テーブル(第1特図用)においては、判定値の「61」〜「68」の範囲の値がセグメントB,C,E,Fを点灯させるパターン7の表示図柄に割当てられており、判定値の「69」〜「71」の範囲の値がセグメントA,B,F,G,Hを点灯させるパターン8の表示図柄に割当てられており、判定値の「72」〜「80」の範囲の値がセグメントA,B,D,F,Gを点灯させるパターン9の表示図柄に割当てられている。つまり、変動特図が第1特図である場合に大当り種別が「非確変大当りA」に決定される場合は、第1特別図柄表示装置4Aに導出表示される表示図柄がパターン7〜パターン9のいずれかに決定されるように判定値が設定されている。
図19は、変動特図が第1特図であり、大当り種別が「非確変大当りB」である場合に用いられる非確変大当りB用表示図柄決定テーブル(第1特図用)である。この非確変大当りB用表示図柄決定テーブル(第1特図用)においては、判定値の「81」〜「87」の範囲の値がセグメントB,C,E,F,Hを点灯させるパターン10の表示図柄に割当てられており、判定値の「88」がセグメントA,B,F,Gを点灯させるパターン11の表示図柄に割当てられており、判定値の「89」〜「95」の範囲の値がセグメントA,B,D,F,G,Hを点灯させるパターン12の表示図柄に割当てられている。つまり、変動特図が第1特図である場合に大当り種別が「非確変大当りB」に決定される場合は、第1特別図柄表示装置4Aに導出表示される表示図柄がパターン10〜パターン12のいずれかに決定されるように判定値が設定されている。
図20は、変動特図が第1特図であり、大当り種別が「非確変大当りC」である場合に用いられる非確変大当りC用表示図柄決定テーブル(第1特図用)である。この非確変大当りC用表示図柄決定テーブル(第1特図用)においては、判定値の「96」〜「97」の範囲の値がセグメントA,B,D,G,Hを点灯させるパターン13の表示図柄に割当てられており、判定値の「98」がセグメントB,C,D,E,Hを点灯させるパターン14の表示図柄に割当てられており、判定値の「99」〜「100」の範囲の値がセグメントA,B,C,E,Fを点灯させるパターン15の表示図柄に割当てられている。つまり、変動特図が第1特図である場合に大当り種別が「非確変大当りC」に決定される場合は、第1特別図柄表示装置4Aに導出表示される表示図柄がパターン13〜パターン15のいずれかに決定されるように判定値が設定されている。
図21は、変動特図が第1特図であり、大当り種別が「突確大当り」である場合に用いられる突確大当り用表示図柄決定テーブル(第1特図用)である。この突確大当り用表示図柄決定テーブル(第1特図用)においては、判定値の「101」〜「105」の範囲の値がセグメントA,B,Dを点灯させるパターン12の表示図柄に割当てられている。つまり、変動特図が第1特図である場合に大当り種別が「突確大当り」に決定される場合は、第1特別図柄表示装置4Aに導出表示される表示図柄が一義的にパターン22に決定されるように判定値が設定されている。
図22は、変動特図が第2特図であり、大当り種別が「確変大当りA」である場合に用いられる確変大当りA用表示図柄決定テーブル(第2特図用)である。この確変大当りA用表示図柄決定テーブル(第2特図用)においては、判定値の「1」〜「55」の範囲の値がセグメントA〜H全てを点灯させるパターン0の表示図柄に割当てられている。つまり、変動特図が第2特図である場合に大当り種別が「確変大当りA」に決定される場合は、第2特別図柄表示装置4Bに導出表示される表示図柄が一義的にパターン0に決定されるように判定値が設定されている。
図23は、変動特図が第2特図であり、大当り種別が「確変大当りB」である場合に用いられる確変大当りB用表示図柄決定テーブル(第2特図用)である。この確変大当りB用表示図柄決定テーブル(第2特図用)においては、判定値の「56」〜「57」がセグメントA,D,G,Hを点灯させるパターン1の表示図柄に割当てられており、判定値の「58」〜「60」の範囲の値がセグメントC,D,E,Hを点灯させるパターン2の表示図柄に割当てられており、判定値の「61」〜「62」がセグメントB,D,G,Hを点灯させるパターン16の表示図柄に割当てられている。つまり、変動特図が第2特図である場合に大当り種別が「確変大当りB」に決定される場合は、第2特別図柄表示装置4Bに導出表示される表示図柄がパターン1、パターン2またはパターン16のいずれかに決定されるように判定値が設定されている。
図24は、変動特図が第2特図であり、大当り種別が「確変大当りC」である場合に用いられる確変大当りC用表示図柄決定テーブル(第2特図用)である。この確変大当りC用表示図柄決定テーブル(第2特図用)においては、判定値の「63」がセグメントA,D,Gを点灯させるパターン4の表示図柄に割当てられており、判定値の「64」がセグメントC,D,Eを点灯させるパターン5の表示図柄に割当てられており、判定値の「65」がセグメントB,C,G,Hを点灯させるパターン17の表示図柄に割当てられている。つまり、変動特図が第2特図である場合に大当り種別が「確変大当りC」に決定される場合は、第2特別図柄表示装置4Bに導出表示される表示図柄がパターン4、パターン5またはパターン17のいずれかに決定されるように判定値が設定されている。
図25は、変動特図が第2特図であり、大当り種別が「非確変大当りA」である場合に用いられる非確変大当りA用表示図柄決定テーブル(第2特図用)である。この非確変大当りA用表示図柄決定テーブル(第2特図用)においては、判定値の「66」〜「73」の範囲の値がセグメントB,C,E,Fを点灯させるパターン7の表示図柄に割当てられており、判定値の「74」〜「76」の範囲の値がセグメントA,B,F,G,Hを点灯させるパターン8の表示図柄に割当てられており、判定値の「77」〜「90」の範囲の値がセグメントB,D,F,G,Hを点灯させるパターン18の表示図柄に割当てられている。つまり、変動特図が第2特図である場合に大当り種別が「非確変大当りA」に決定される場合は、第2特別図柄表示装置4Bに導出表示される表示図柄がパターン7、パターン8またはパターン18のいずれかに決定されるように判定値が設定されている。
図26は、変動特図が第2特図であり、大当り種別が「非確変大当りB」である場合に用いられる非確変大当りB用表示図柄決定テーブル(第2特図用)である。この非確変大当りB用表示図柄決定テーブル(第2特図用)においては、判定値の「91」〜「96」の範囲の値がセグメントB,C,E,F,Hを点灯させるパターン10の表示図柄に割当てられており、判定値の「97」がセグメントA,B,F,Gを点灯させるパターン11の表示図柄に割当てられており、判定値の「98」〜「100」の範囲の値がセグメントB,D,F,Gを点灯させるパターン19の表示図柄に割当てられている。つまり、変動特図が第2特図である場合に大当り種別が「非確変大当りB」に決定される場合は、第2特別図柄表示装置4Bに導出表示される表示図柄がパターン10、パターン11またはパターン19のいずれかに決定されるように判定値が設定されている。
図27は、変動特図が第2特図であり、大当り種別が「非確変大当りC」である場合に用いられる非確変大当りC用表示図柄決定テーブル(第2特図用)である。この非確変大当りC用表示図柄決定テーブル(第2特図用)においては、判定値の「101」〜「102」の範囲の値がセグメントA,B,D,G,Hを点灯させるパターン13の表示図柄に割当てられており、判定値の「103」がセグメントB,C,D,E,Hを点灯させるパターン14の表示図柄に割当てられており、判定値の「104」〜「105」の範囲の値がセグメントA,B,C,D,Eを点灯させるパターン20の表示図柄に割当てられている。つまり、変動特図が第2特図である場合に大当り種別が「非確変大当りC」に決定される場合は、第2特別図柄表示装置4Bに導出表示される表示図柄がパターン13、パターン14またはパターン20のいずれかに決定されるように判定値が設定されている。
図28は、変動特図が第1特図、第2特図の双方において特図表示結果判定用の乱数値MR1が大当りの判定値の範囲外である場合において用いられるはずれ用表示図柄決定テーブル(第1特図・第2特図用)である。このはずれ用表示図柄決定テーブル(第1特図・第2特図用)においては、大当りの判定値の範囲外全てがセグメントDを点灯させるパターン21に割当てられている。つまり、特図表示結果(変動表示結果)がはずれに決定される場合は、変動特図が第1特図である場合は第1特別図柄表示装置4Aに導出表示される表示図柄が一義的にパターン21に決定されるように判定値が設定されているとともに、変動特図が第2特図である場合は第2特別図柄表示装置4Bに導出表示される表示図柄が一義的にパターン21に決定されるように判定値が設定されている。
つまり、パターン0は、CPU103が出力データ「11111111」を出力することで第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに導出表示されるパターンであり、パターン1は、CPU103が出力データ「10010011」を出力することで第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに導出表示されるパターンであり、パターン2は、CPU103が出力データ「00111001」を出力することで第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに導出表示されるパターンであり、パターン3は、CPU103が出力データ「10101100」を出力することで第1特別図柄表示装置4Aに導出表示されるパターンである。
パターン4は、CPU103が出力データ「10010010」を出力することで第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに導出表示されるパターンであり、パターン5は、CPU103が出力データ「00111000」を出力することで第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに導出表示されるパターンであり、パターン6は、CPU103が出力データ「10101101」を出力することで第1特別図柄表示装置4Aに導出表示されるパターンである。
パターン7は、CPU103が出力データ「01101100」を出力することで第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに導出表示されるパターンであり、パターン8は、CPU103が出力データ「11000111」を出力することで第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに導出表示されるパターンであり、パターン9は、CPU103が出力データ「11010110」を出力することで第1特別図柄表示装置4Aに導出表示されるパターンである。
パターン10は、CPU103が出力データ「01101101」を出力することで第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに導出表示されるパターンであり、パターン11は、CPU103が出力データ「11000110」を出力することで第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに導出表示されるパターンであり、パターン12は、CPU103が出力データ「11010111」を出力することで第1特別図柄表示装置4Aに導出表示されるパターンである。
パターン13は、CPU103が出力データ「11010011」を出力することで第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに導出表示されるパターンであり、パターン14は、CPU103が出力データ「01111001」を出力することで第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに導出表示されるパターンであり、パターン15は、CPU103が出力データ「11101100」を出力することで第1特別図柄表示装置4Aに導出表示されるパターンである。
パターン16は、CPU103が出力データ「01010011」を出力することで第2特別図柄表示装置4Bに導出表示されるパターンであり、パターン17は、CPU103が出力データ「01100011」を出力することで第2特別図柄表示装置4Bに導出表示されるパターンであり、パターン18は、CPU103が出力データ「01010111」を出力することで第2特別図柄表示装置4Bに導出表示されるパターンであり、パターン19は、CPU103が出力データ「01010110」を出力することで第2特別図柄表示装置4Bに導出表示されるパターンであり、パターン20は、CPU103が出力データ「11111000」を出力することで第2特別図柄表示装置4Bに導出表示されるパターンであり、パターン21は、CPU103が出力データ「00010000」を出力することで第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに導出表示されるパターンである。パターン22は、CPU103が出力データ「11010000」を出力することにより第1特別図柄表示装置4Aに導出表示されるパターンである。
これら表示図柄決定テーブルのうち、図16の確変大当りB用表示図柄決定テーブル(第1特図用)と図17の確変大当りC用表示図柄決定テーブル(第1特図用)に注目すると、パターン1とパターン4、パターン2とパターン5、パターン3とパターン6のそれぞれにおける相違点は、ドットのセグメントHが点灯するか否かのみである。このため、第1特別図柄表示装置4Aにおいて確変大当りBを示すパターン1〜パターン3の表示図柄が導出表示される場合と確変大当りCを示すパターン4〜パターン6の表示図柄が導出表示される場合とでは、遊技者は導出表示された表示図柄が確変大当りBのパターンの表示図柄であるか確変大当りCの表示図柄であるかをドットのセグメントHが点灯しているか否かのみで判別しなければならない。つまり、第1特別図柄表示装置4Aに確変大当りBを示すパターン1〜パターン3の表示図柄が導出表示される場合と確変大当りCを示すパターン4〜パターン6の表示図柄が導出表示される場合とでは、セグメントHの点灯と消灯との違いのみで、遊技者にとって大当り種別が確変大当りBであるか確変大当りCであるか判別困難である表示図柄を第1特別図柄表示装置4Aに導出表示できる。
図16に示すように、セグメントC,D,EとセグメントHが点灯するパターン2の表示図柄には、乱数値MR2がとりうる範囲(41〜55)のうち3個の乱数値(47、48、49)が判定値に割当てられている一方で、図17に示すように、パターン2と同じくセグメントC,D,Eが点灯するパターン5の表示図柄には、乱数値MR2がとりうる範囲(56〜60)のうち1個の乱数値(58)が判定値に割当てられている。このため、大当り種別が確変大当りBまたは確変大当りCである場合に第1特別図柄表示装置4AにセグメントC,D,Eが点灯する表示図柄が導出表示された場合は、3/4(75%)の確率で確変大当りCよりもラウンド数の多い確変大当りBの大当り遊技が実行される。つまり、第1特別図柄表示装置4AにセグメントC,D,Eが点灯する表示図柄が導出表示された場合は、確変大当りCよりもラウンド数の多い確変大当りBの大当り遊技が実行されることに対して遊技者が期待できるように判定値が設定されている。
図16および図17に示す第1特図用の表示図柄決定テーブルと同様に、図23および図24に示す第2特図用の表示図柄決定テーブルにおいても、セグメントC,D,EとセグメントHが点灯するパターン2の表示図柄には、乱数値MR2がとりうる範囲(56〜62)のうち3個の乱数値(58、59、60)が判定値に割当てられている一方、パターン2と同じくセグメントC,D,Eが点灯するパターン5の表示図柄には、乱数値MR2がとりうる範囲(63〜65)のうち1個の乱数値(64)が判定値に割当てられている。このため、大当り種別が確変大当りBまたは確変大当りCである場合に第2特別図柄表示装置4BにセグメントC,D,Eが点灯する表示図柄が導出表示された場合においても、確変大当りCよりもラウンド数の多い確変大当りBの大当り遊技が実行されることに対して遊技者が期待できるように判定値が設定されている。
また、図16の確変大当りB用表示図柄決定テーブル(第1特図用)と図20の非確変大当りC用表示図柄決定テーブル(第1特図用)に注目すると、パターン1とパターン13、パターン2とパターン14、パターン3とパターン15のそれぞれにおける相違点は、セグメントBが点灯するか否かのみとなっている。このため、第1特別図柄表示装置4Aにおいて確変大当りBを示すパターン1〜パターン3の表示図柄が導出表示される場合と非確変大当りCを示すパターン13〜パターン15の表示図柄が導出表示される場合とでは、遊技者は導出表示された表示図柄が確変大当りBのパターンの表示図柄であるか非確変大当りCの表示図柄であるかをセグメントBが点灯しているか否かのみで判別しなければならない。つまり、第1特別図柄表示装置4Aに確変大当りBを示すパターン1〜パターン3の表示図柄が導出表示される場合と非確変大当りCを示すパターン13〜パターン15の表示図柄が導出表示される場合とでは、セグメントBの点灯と消灯との違いのみで、遊技者にとって大当り種別が確変大当りBであるか非確変大当りCであるか判別困難である表示図柄を第1特別図柄表示装置4Aに導出表示することができる。
図16に示すように、セグメントC,D,EとセグメントHが点灯するパターン2の表示図柄には、乱数値MR2がとりうる範囲(41〜55)のうち3個の乱数値(47、48、49)が判定値に割当てられている一方で、図20に示すように、パターン2と同じくセグメントC,D,EおよびセグメントHが点灯するとともにセグメントBが点灯するパターン14の表示図柄には、乱数値MR2がとりうる範囲(96〜100)のうち1個の乱数値(98)が判定値に割当てられている。このため、大当り種別が確変大当りBまたは非確変大当りCである場合に第1特別図柄表示装置4AにセグメントC,D,E,Hが点灯する表示図柄が導出表示された場合は、3/4(75%)の確率で大当り遊技終了後に確変制御が実行される確変大当りBの大当り遊技が実行される。つまり、第1特別図柄表示装置4AにセグメントC,D,E,Hが点灯する表示図柄が導出表示された場合は、大当り遊技終了後に確変制御が実行されることに対して遊技者が期待できるように判定値が設定されている。
図16および図20に示す第1特図用の表示図柄決定テーブルと同様に、図23および図27に示す第2特図用の表示図柄決定テーブルにおいても、セグメントC,D,EとセグメントHが点灯するパターン2の表示図柄には、乱数値MR2がとりうる範囲(56〜62)のうち3個の乱数値(58、59、60)が判定値に割当てられている一方で、パターン2と同じくセグメントC,D,EおよびセグメントHが点灯するとともにセグメントBが点灯するパターン14の表示図柄には、乱数値MR2がとりうる範囲(101〜105)のうち1個の乱数値(103)が判定値に割当てられている。このため、大当り種別が確変大当りBまたは非確変大当りCである場合に第2特別図柄表示装置4BにセグメントC,D,E,Hが点灯する表示図柄が導出表示された場合でも、大当り遊技終了後に確変制御が実行されることに対して遊技者が期待できるように判定値が設定される。
また、図18に示す非確変大当りA用表示図柄決定テーブル(第1特図用)と図19に示す非確変大当りB用表示図柄決定テーブル(第1特図用)に注目すると、パターン7とパターン10、パターン8とパターン11、パターン9とパターン12のそれぞれにおける相違点は、セグメントHが点灯するか否かのみとなっている。このため、第1特別図柄表示装置4Aにおいて非確変大当りAを示すパターン7〜パターン9の表示図柄が導出表示される場合と非確変大当りBを示すパターン10〜パターン12の表示図柄が導出表示される場合とでは、遊技者は導出表示された表示図柄が非確変大当りAのパターンの表示図柄であるか非確変大当りBの表示図柄であるかをセグメントHが点灯しているか否かのみで判別しなければならない。つまり、第1特別図柄表示装置4Aに非確変大当りAを示すパターン7〜パターン9の表示図柄が導出表示される場合と非確変大当りBを示すパターン10〜パターン12の表示図柄が導出表示される場合とでは、セグメントHの点灯と消灯との違いのみで、遊技者にとって大当り種別が非確変大当りAであるか非確変大当りBであるか判別困難である表示図柄を第1特別図柄表示装置4Aに導出表示できる。
図18に示すように、セグメントA,B,F,GとセグメントHが点灯するパターン8の表示図柄には、乱数値MR2がとりうる範囲(61〜80)のうち3個の乱数値(69,70,71)が判定値に割当てられている一方で、図19に示すように、パターン8と同じくセグメントA,B,F,Gが点灯するパターン11の表示図柄には、乱数値MR2がとりうる範囲(81〜95)のうち1個の乱数値(88)が判定値に割当てられている。このため、第1特別図柄表示装置4AにセグメントA,B,F,Gが点灯する表示図柄が導出表示された場合は、3/4(75%)の確率で大当り遊技終了後に非確変大当りBよりも時短制御が実行されるときの特図ゲーム(変動表示)の回数が多い非確変大当りAの大当り遊技が実行される。つまり、大当り種別が非確変大当りAまたは非確変大当りBである場合に第1特別図柄表示装置4AにセグメントA,B,F,Gが点灯する表示図柄が導出表示された場合は、大当り遊技終了後に非確変大当りBよりも時短制御が実行されるときの特図ゲーム(変動表示)の回数が多い非確変大当りAの大当り遊技が実行されることに対して遊技者が期待できるように判定値が設定されている。
図18および図19に示す第1特図用の表示図柄決定テーブルと同様に、図25および図26に示す第2特図用の表示図柄決定テーブルにおいても、セグメントA,B,F,GとセグメントHが点灯するパターン8の表示図柄には、乱数値MR2がとりうる範囲(66〜90)のうち3個の乱数値(74、75、76)が判定値に割当てられている一方で、パターン8と同じくセグメントA,B,F,Gが点灯するパターン11の表示図柄には、乱数値MR2がとりうる範囲(91〜100)のうち1個の乱数値(97)が判定値に割当てられている。このため、大当り種別が非確変大当りAまたは非確変大当りBである場合に第2特別図柄表示装置4BにセグメントA,B,F,Gが点灯する表示図柄が導出表示された場合においても、大当り遊技終了後に非確変大当りBよりも時短制御が実行されるときの特図ゲーム(変動表示)の回数が多い非確変大当りAの大当り遊技が実行されることに対して遊技者が期待できるように判定値が設定されている。時短制御が実行されている間は、前述したように、普図ゲームで普通図柄の変動表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、変動表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動制御を行なう傾動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御という、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しやすくして第2始動条件が成立する可能性を高めることで遊技者にとって有利となる制御(電チューサポート制御)が実行される。つまり、時短制御が実行されている間は、主に第2特図の変動表示が実行される。
このように、図15〜図20の第1特図用の表示図柄決定テーブルと図22〜図27の第2特図用の表示図柄決定テーブルでは、大当り種別が同一でも、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて、割当てられている判定値の範囲と割当てられている表示図柄とが異なっている箇所が存在する。具体的に、図16に示すように、変動特図が第1特図である場合、セグメントA,D,GとセグメントHが点灯するパターン1の表示図柄には、乱数値MR2がとりうる範囲(41〜55)のうち6個の乱数値(41〜46)が判定値に割当てられている一方で、図20に示すように、パターン1と同じくセグメントA,D,GとセグメントB,Hが点灯するパターン13の表示図柄には、乱数値MR2がとりうる範囲(96〜100)のうち2個の乱数値(96〜97)が判定値に割当てられている。このため、大当り種別が確変大当りBまたは非確変大当りCである場合に第1特別図柄表示装置4AにセグメントA,D,G,Hが点灯する表示図柄が導出表示された場合は、3/4(75%)の確率で大当り遊技終了後に確変制御が実行される確変大当りBの大当り遊技が実行される。
また、変動特図が第2特図である場合、図23に示すように、セグメントA,D,GとセグメントHが点灯するパターン1の表示図柄には、乱数値MR2がとりうる範囲(56〜62)のうち2個の乱数値(56〜57)が判定値に割当てられている一方で、図27に示すように、パターン1と同じくセグメントA,D,GとセグメントB,Hが点灯するパターン13の表示図柄には、乱数値MR2がとりうる範囲(101〜105)のうち2個の乱数値(101〜102)が判定値に割当てられている。このため、大当り種別が確変大当りBまたは非確変大当りCである場合に第2特別図柄表示装置4BにセグメントA,D,G,Hが点灯する表示図柄が導出表示された場合は、1/2(50%)の確率で大当り遊技終了後に確変制御が実行される確変大当りBの大当り遊技が実行される。
また、変動特図が第1特図である場合、図16に示すように、セグメントA,D,GとセグメントHが点灯するパターン1の表示図柄には、乱数値MR2がとりうる範囲(41〜55)のうち6個の乱数値(41〜46)が判定値に割当てられている一方で、図17に示すように、パターン1と同じくセグメントA,D,Gが点灯するパターン4の表示図柄には、乱数値MR2がとりうる範囲(56〜60)のうち2個の乱数値(56〜57)が判定値に割当てられている。このため、大当り種別が確変大当りBまたは確変大当りCである場合に第1特別図柄表示装置4AにセグメントA,D,Gが点灯する表示図柄が導出表示された場合は、3/4(75%)の確率で大当り遊技終了後に確変制御が実行される確変大当りBの大当り遊技が実行される。
また、変動特図が第2特図である場合、図23に示すように、セグメントA,D,GとセグメントHが点灯するパターン1の表示図柄には、乱数値MR2がとりうる範囲(56〜62)のうち2個の乱数値(56〜57)が判定値に割当てられている一方で、図24に示すように、パターン1と同じくセグメントA,D,Gが点灯するパターン4の表示図柄には、乱数値MR2がとりうる範囲(63〜65)のうち1個の乱数値(63)が判定値に割当てられている。このため、大当り種別が確変大当りBまたは確変大当りCである場合に第2特別図柄表示装置4BにセグメントA,D,Gが点灯する表示図柄が導出表示された場合は、2/3(約66.67%)の確率で確変大当りCよりもラウンド数の多い確変大当りBの大当り遊技が実行される。
また、変動特図が第1特図である場合、図18に示すように、セグメントB,C,E,Fが点灯するパターン7の表示図柄には、乱数値MR2がとりうる範囲(61〜80)のうち8個の乱数値(61〜68)が判定値に割当てられている一方で、図19に示すように、パターン7と同じくセグメントB,C,E,FとセグメントHが点灯するパターン10の表示図柄には、乱数値MR2がとりうる範囲(81〜95)のうち7個の乱数値(81〜87)が判定値に割当てられている。このため、大当り種別が非確変大当りAまたは非確変大当りBである場合に第1特別図柄表示装置4AにセグメントB,C,E,Fが点灯する表示図柄が導出表示された場合は、3/4(75%)の確率で大当り遊技終了後に確変制御が実行される確変大当りBの大当り遊技が実行される。
また、変動特図が第2特図である場合、図23に示すように、セグメントA,D,GとセグメントHが点灯するパターン1の表示図柄には、乱数値MR2がとりうる範囲(56〜62)のうち2個の乱数値(56〜57)が判定値に割当てられている一方で、図24に示すように、パターン1と同じくセグメントA,D,Gが点灯するパターン4の表示図柄には、乱数値MR2がとりうる範囲(63〜65)のうち1個の乱数値(63)が判定値に割当てられている。このため、大当り種別が確変大当りBまたは確変大当りCである場合に第2特別図柄表示装置4BにセグメントA,D,Gが点灯する表示図柄が導出表示された場合は、8/15(約53.33%)の確率で非確変大当りBよりも大当り遊技終了後に時短制御が実行される特図ゲーム(変動表示)回数が多い非確変大当りAの大当り遊技が実行される。
このように、パターン1とパターン4、パターン1とパターン13、パターン7とパターン10のように変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに導出表示される比率(確率)が異なる表示図柄を設けることにより、第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに導出表示される表示図柄から、遊技者が過去に導出表示された表示図柄に基づく経験則により大当り種別を特定することが困難となっている。
さらに、パターン1とパターン4、パターン1とパターン13、パターン7とパターン10に加えて、パターン2とパターン5、パターン2とパターン14、パターン8とパターン11のように変動特図が第1特図であるか第2特図であるかにかかわらず第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに導出表示される比率(確率)が同一である表示図柄とが混在することにより、遊技者の過去に導出表示された表示図柄に基づく経験則にズレを生じさせ、第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに導出表示される表示図柄から遊技者が大当り種別を特定することをより困難としている。
なお、変動特図が第2特図である場合、パターン1とパターン4、パターン1とパターン13、パターン7とパターン10の表示図柄においては、より有利な側の大当り種別(たとえば、確変大当りBと確変大当りCであれば確変大当りB、確変大当りBと非確変大当りCであれば確変大当りB、非確変大当りAと非確変大当りBであれば非確変大当りA)の大当り遊技が実行される確率は、変動特図が第1特図である場合と比較して低くなるように判定値が割当てられており、変動特図が第2特図である場合、パターン2とパターン5、パターン2とパターン14、パターン8とパターン11の表示時柄においては、より有利な側の大当り種別の大当り遊技が実行される確率は、変動特図が第1特図である場合と比較して等しくなるように判定値が割当てられている形態を例示しているが、これに限らず、変動特図が第2特図である場合は、パターン1とパターン4、パターン1とパターン13、パターン7とパターン10、パターン2とパターン5、パターン2とパターン14、パターン8とパターン11の表示図柄においては、より有利な側の大当り種別の大当り遊技が実行される確率が、変動特図が第1特図である場合と比較して高くなるように判定値が割当てられるようにしてもよい。
また、図16〜図20の第1特図用の表示図柄決定テーブルと図22〜図27の第2特図用の表示図柄決定テーブルを比較すると、図22〜図27の第2特図用の表示図柄決定テーブルには、図16〜図20の第1特図用の表示図柄決定テーブルで判定値が割当てられているパターン3、パターン6、パターン9、パターン12、パターン15の表示図柄とは異なるパターン16、パターン17、パターン18、パターン19、パターン20の表示図柄に判定値が割当てられている。このため、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bとでは導出表示する表示図柄の一部が異なっており、遊技者が第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bとのいずれか一方で導出表示される表示図柄を記憶することで判別可能となったとしても、他方の特別図柄表示装置で導出表示される表示図柄については判別困難となっている。
また、図16〜図20の第1特図用の表示図柄決定テーブルと図22〜図27の第2特図用の表示図柄決定テーブルとに示すように、大当り種別が確変大当りAである場合に第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに表示され得る表示図柄の数は1つ(パターン0の表示図柄のみ)であるのに対し、大当り種別が確変大当りA以外である場合に第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに表示され得る表示図柄の数は、それぞれの大当り種別に対して3つである。つまり、大当り種別が確変大当りAである場合に第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに表示され得る表示図柄の数は、大当り種別が確変大当りA以外である場合に第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに表示され得る表示図柄の数よりも少数である。
さらに、図16の確変大当りB用表示図柄決定テーブル(第1特図用)と図20の非確変大当りC用表示図柄決定テーブル(第1特図用)とに注目すると、確変大当りBと非確変大当りCとには、それぞれ対応する停止図柄として3つのパターンの表示図柄が設定され、確変大当りBには、41〜55までの15個の判定値が割当てられており、非確変大当りCには96〜100までの5個の判定値が割当てられる。つまり、変動特図が第1特図である場合、確変大当りBに対応する表示図柄のパターン数を非確変大当りCに対応する表示図柄のパターン数で除した値である「1」は、確変大当りBに割当てられている判定値数を非確変大当りに割当てられている判定値の数で除した値「3」よりも小さい。
また、図16の確変大当りB用表示図柄決定テーブル(第1特図用)と図17の確変大当りC用表示図柄決定テーブル(第1特図用)とに注目すると、確変大当りBと確変大当りCには、それぞれ対応する停止図柄として3つのパターンの表示図柄が設定されており、確変大当りBには、41〜55までの15個の判定値が割当てられており、確変大当りCには56〜60までの5個の判定値が割当てられている。つまり、変動特図が第1特図である場合、確変大当りBに対応する表示図柄のパターン数を非確変大当りCに対応する表示図柄のパターン数で除した値である「1」は、確変大当りBに割当てられている判定値数を非確変大当りCに割当てられている判定値の数で除した値「3」よりも小さい。
また、図18の非確変大当りA用表示図柄決定テーブル(第1特図用)と図19の非確変大当りB用表示図柄決定テーブル(第1特図用)とに注目すると、非確変大当りAと非確変大当りBには、それぞれ対応する停止図柄として3つのパターンの表示図柄が設定されており、非確変大当りAには、61〜80までの20個の判定値が割当てられており、非確変大当りBには81〜95までの15個の判定値が割当てられている。つまり、変動特図が第1特図である場合、非確変大当りAに対応する表示図柄のパターン数を非確変大当りBに対応する表示図柄のパターン数で除した値である「1」は、非確変大当りAに割当てられている判定値数を非確変大当りBに割当てられている判定値の数で除した値「約1.333」よりも小さい。
同様に、図23の確変大当りB用表示図柄決定テーブル(第2特図用)と図27の非確変大当りC用表示図柄決定テーブル(第2特図用)とに注目すると、確変大当りBと非確変大当りCには、それぞれ対応する停止図柄として3つのパターンの表示図柄が設定され、確変大当りBには、56〜62までの7個の判定値が割当てられ、非確変大当りCには101〜105までの5個の判定値が割当てられている。つまり、変動特図が第1特図である場合、確変大当りBに対応する表示図柄のパターン数を非確変大当りCに対応する表示図柄のパターン数で除した値である「1」は、確変大当りBに割当てられている判定値数を非確変大当りに割当てられている判定値の数で除した値「1.4」よりも小さい。
また、図23の確変大当りB用表示図柄決定テーブル(第2特図用)と図24の確変大当りC用表示図柄決定テーブル(第2特図用)とに注目すると、確変大当りBと確変大当りCには、それぞれ対応する停止図柄として3つのパターンの表示図柄が設定され、確変大当りBには、56〜62までの7個の判定値が割当てられており、確変大当りCには63〜65までの3個の判定値が割当てられている。つまり、変動特図が第1特図である場合、確変大当りBに対応する表示図柄のパターン数を非確変大当りCに対応する表示図柄のパターン数で除した値である「1」は、確変大当りBに割当てられている判定値数を非確変大当りCに割当てられた判定値の数で除した値「約2.333」よりも小さい。
また、図25の非確変大当りA用表示図柄決定テーブル(第2特図用)と図26の非確変大当りB用表示図柄決定テーブル(第2特図用)とに注目すると、非確変大当りAと非確変大当りBとにはそれぞれ対応する停止図柄として3つのパターンの表示図柄が設定され、非確変大当りAには66〜90までの25個の判定値が割当てられ、非確変大当りBには91〜100までの20個の判定値が割当てられる。つまり変動特図が第1特図である場合、非確変大当りAに対応する表示図柄のパターン数を非確変大当りBに対応する表示図柄のパターン数で除した値である「1」は、非確変大当りAに割当てられた判定値数を非確変大当りBに割当てられた判定値の数で除した値「約1.666」よりも小さい。
また、図15〜図27に示すように、大当り種別毎に割当てられている表示図柄の個数は、大当り種別毎に割当てられている判定値の個数よりも少ないため、大当り種別毎に割当てられている判定値毎に1:1で表示図柄を割当てる場合と比較して、予め記憶しておく表示図柄の容量を小さく抑えることができる。
また、大当り種別毎に割当てられる表示図柄の個数を、大当り種別毎に割当てられる判定値の個数よりも少なくしているが、はずれの表示図柄のパターンをパターン21以外にも設けることで、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bに導出表示される表示図柄が大当りの表示図柄(いずれかの大当り種別を示す表示図柄)であるか、はずれの表示図柄であるかを遊技者が判別困難となるようにしてもよい。なお、はずれの表示図柄数は、該はずれの表示図柄数と大当りの表示図柄数が第1特別図柄表示装置4Aおよび第2特別図柄表示装置4Bで表示可能な図柄数(256)以下となる数であればよい。
また、ROM101には、変動パターン判定用の乱数値MR3に基づいて変動パターンを決定するための変動パターン判定テーブルも記憶されており、変動パターンを、事前決定結果に応じて前述した複数種類のうちのいずれかの変動パターンに決定する。
具体的に、変動パターン判定テーブルとしては、特図表示結果を「大当り」にすることが事前決定されたときに使用される大当り用変動パターン判定テーブル(図12参照)と、特図表示結果を「ハズレ」にすることが事前決定されたときに使用されるハズレ用変動パターン判定テーブル(図示省略)とが予め用意されている。
図12に示すように、大当り用変動パターン判定テーブルにおいては、ノーマルリーチ大当りの変動パターン(PB1−1)、スーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1−2)、スーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1−3)、特殊変動Aの変動パターン(PC1−1)、特殊変動Bの変動パターン(PC1−2)の各変動パターンに対して、変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割当てられている。これらの判定値が、大当りの種別が「確変大当りA」、「確変大当りB」、「確変大当りC」である場合にはスーパーリーチβが決定され易く、大当りの種別が「非確変大当りA」、「非確変大当りB」、「非確変大当りC」である場合には、スーパーリーチαが決定され易いように割当てられていることで、スーパーリーチβの変動パターンが実行されたときには、「確変大当りA」、「確変大当りB」または「確変大当りC」となるのではないかという遊技者の期待感を高めることができる。
ハズレ用変動パターン判定テーブルには、保留記憶数が1個以下である場合に使用されるハズレ用変動パターン判定テーブルAと、合計保留記憶数が2〜4個である場合に使用されるハズレ用変動パターン判定テーブルBと、合計保留記憶数が5〜8個である場合に使用されるハズレ用変動パターン判定テーブルCと、遊技状態が時短制御の実施されている高ベース状態である場合に使用されるハズレ用変動パターン判定テーブルDとが予め用意されている。
ハズレ用変動パターン判定テーブルAにおいては、短縮なしの非リーチハズレの変動パターン(PA1−1)、ノーマルリーチハズレの変動パターン(PA2−1)、スーパーリーチαハズレの変動パターン(PA2−2)、スーパーリーチβハズレの変動パターン(PA2−3)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割当てられている。また、ハズレ用変動パターン判定テーブルBにおいては、合計保留記憶数が2〜4個に対応する短縮の非リーチハズレの変動パターン(PA1−2)、ノーマルリーチハズレの変動パターン(PA2−1)、スーパーリーチαハズレの変動パターン(PA2−2)、スーパーリーチβハズレの変動パターン(PA2−3)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割当てられている。また、ハズレ用変動パターン判定テーブルCにおいては、合計保留記憶数が5〜8個に対応する短縮の非リーチハズレの変動パターン(PA1−3)、ノーマルリーチハズレの変動パターン(PA2−1)、スーパーリーチαハズレの変動パターン(PA2−2)、スーパーリーチβハズレの変動パターン(PA2−3)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割当てられている。また、ハズレ用変動パターン判定テーブルDにおいては、時短制御中に対応する短縮の非リーチハズレの変動パターン(PA1−4)、ノーマルリーチハズレの変動パターン(PA2−1)、スーパーリーチαハズレの変動パターン(PA2−2)、スーパーリーチβハズレの変動パターン(PA2−3)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割当てられている。
図5に示すように、短縮なしの非リーチハズレの変動パターン(PA1−1)よりも非リーチハズレの変動パターン(PA1−2)の方が変動時間は短く、さらに、変動パターン(PA1−2)よりも非リーチハズレの変動パターン(PA1−3)の方が変動時間は短い。よって、保留記憶数が増加した場合には、変動時間が短い非リーチハズレの変動パターンが決定されることで、保留記憶が消化されやすくなって、保留記憶数が上限数である4に達しているときに始動入賞することで、保留記憶がなされない無駄な始動入賞が発生し難くなるとともに、保留記憶数が減少した場合は、変動時間が長い短縮なしの非リーチハズレの変動パターン(PA1−1)が決定されることにより、変動表示の時間が長くなるので、変動表示が実行されないことによる遊技の興趣低下を防ぐことができる。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102は、その一部または全部が所定の電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMであればよい。すなわち、パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM102の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特図プロセスフラグ等)と未払出賞球数を示すデータとは、バックアップRAMに保存されるようにすればよい。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータに基づいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。
このようなRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行等を制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、たとえば図13に示すような遊技制御用データ保持エリア150が設けられる。図13に示す遊技制御用データ保持エリア150は、第1特図保留記憶部151Aと、第2特図保留記憶部151Bと、普図保留記憶部151Cと、遊技制御フラグ設定部152と、遊技制御タイマ設定部153と、遊技制御カウンタ設定部154と、遊技制御バッファ設定部155とを備えている。
第1特図保留記憶部151Aは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞(第1始動入賞)が発生したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第1特別図柄表示装置4Aの第1特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第1特図保留記憶部151Aは、第1始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付け、その遊技球の通過(進入)における第1始動条件の成立に基づきCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データ等を保留データとし、その記憶数が所定の上限値(たとえば「4」)に達するまで記憶する。第1特図保留記憶部151Aに記憶された保留データは、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、特図ゲームにおける変動表示結果(特図表示結果)に基づき大当りとなるか否か等を判定可能にする保留情報となる。
第2特図保留記憶部151Bは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)し始動入賞(第2始動入賞)が発生したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第2特別図柄表示装置4Bの第2特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第2特図保留記憶部151Bは、第2始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第2始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データ等を保留データとし、その数が所定の上限値(たとえば「4」)に達するまで記憶する。第2特図保留記憶部151Bに記憶された保留データは、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、特図ゲームにおける変動表示結果(特図表示結果)に基づき大当りとなるか否か等を判定可能にする保留情報となる。
なお、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第1始動条件の成立に基づく保留情報(第1保留情報)と、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第2始動入賞の成立に基づく保留情報(第2保留情報)とを、共通の保留記憶部で保留番号と対応付けて記憶してもよい。この場合には、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれを遊技球が通過(進入)したかを示す始動口データを保留情報に含め、保留番号と対応付けて記憶させればよい。
普図保留記憶部151Cは、通過ゲート41を通過した遊技球がゲートスイッチ21により検出されたにもかかわらず、未だ普通図柄表示器20により開始されていない普図ゲームの保留情報を記憶する。たとえば、普図保留記憶部151Cは、遊技球が通過ゲート41を通過した順に保留番号と対応付けて、その遊技球の通過に基づきCPU103により乱数回路104等から抽出された普図表示結果判定用の乱数値MR4を示す数値データ等を保留データとし、その数が所定の上限値(たとえば「4」)に達するまで記憶する。
遊技制御フラグ設定部152には、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況等に応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられる。たとえば、遊技制御フラグ設定部152には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態またはオフ状態を示すデータが記憶される。
遊技制御タイマ設定部153には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられる各種のタイマが設けられる。たとえば、遊技制御タイマ設定部153には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
遊技制御カウンタ設定部154には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるカウント値を計数するための複数種類のカウンタが設けられる。たとえば、遊技制御カウンタ設定部154には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。遊技制御カウンタ設定部154には、遊技用乱数の一部または全部をCPU103がソフトウェアにより更新可能にカウントするためのランダムカウンタが設けられてもよい。
遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタには、乱数回路104で生成されない乱数値、たとえば、乱数値MR2〜MR4を示す数値データが、ランダムカウント値として記憶され、CPU103によるソフトウェアの実行に応じて、定期的または不定期に、各乱数値を示す数値データが更新される。CPU103がランダムカウント値を更新するために実行するソフトウェアは、ランダムカウント値を乱数回路104における数値データの更新動作とは別個に更新するためのものでもよいし、乱数回路104から抽出された数値データの全部または一部にスクランブル処理や演算処理という所定の処理を施すことによりランダムカウント値を更新するためのものでもよい。
遊技制御バッファ設定部155には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられる。たとえば、遊技制御バッファ設定部155には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
図2の遊技制御用マイクロコンピュータ100のI/O105は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送された各種信号を取込むための入力ポートと遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含む。
図2に示すように、演出制御基板12には、プログラムに従って制御動作を行なう演出制御用CPU120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM121と、演出制御用CPU120のワークエリアを提供するRAM122と、演出表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理等を実行する表示制御部123と、演出制御用CPU120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行なう乱数回路124と、I/O125とが搭載される。
一例として、演出制御基板12では、演出制御用CPU120がROM121から読出した演出制御用のプログラムを実行することにより、演出用の電気部品による演出動作を制御するための処理が実行される。このときには、演出制御用CPU120がROM121から固定データを読出す固定データ読出動作や、演出制御用CPU120がRAM122に各種の変動データを書込んで一時記憶させる変動データ書込動作、演出制御用CPU120がRAM122に一時記憶されている各種の変動データを読出す変動データ読出動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部から各種信号の入力を受付ける受信動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部へと各種信号を出力する送信動作等も行なわれる。
演出制御用CPU120、ROM121、RAM122は、演出制御基板12に搭載された1チップの演出制御用マイクロコンピュータに含まれてもよい。
演出制御基板12には、演出表示装置5に対して映像信号を伝送するための配線や、音声制御基板13に対して音番号データを示す情報信号としての効果音信号を伝送するための配線、ランプ制御基板14に対してランプデータを示す情報信号としての電飾信号を伝送するための配線等が接続されている。
演出制御基板12の側においても、主基板11と同様に、たとえば、予告演出等の各種の演出の種別を決定するための乱数値(演出用乱数ともいう)が設定されている。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたROM121には、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のデータテーブル等が格納されている。たとえば、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の判定や決定、設定をするために用意された複数の判定テーブルを構成するテーブルデータ、各種の演出制御パターンを構成するパターンデータ等が記憶されている。
一例として、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の演出装置(たとえば演出表示装置5やスピーカ8L,8R、遊技効果ランプ9および装飾用LED、演出用模型等)による演出動作を制御するために使用する演出制御パターンを複数種類格納した演出制御パターンテーブルが記憶されている。演出制御パターンは、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて実行される各種の演出動作に対応して、その制御内容を示すデータ等から構成される。演出制御パターンテーブルには、たとえば特図変動時演出制御パターン、予告演出制御パターン、各種演出制御パターン等が格納されていればよい。
特図変動時演出制御パターンは、複数種類の変動パターンに対応して、特図ゲームにおいて特別図柄の変動が開始されてから特図表示結果となる確定特別図柄が導出表示されるまでの期間における、演出図柄の変動表示動作やリーチ演出、再抽選演出等における演出表示動作、または、演出図柄の変動表示を伴わない各種の演出表示動作という、様々な演出動作の制御内容を示すデータ等から構成される。予告演出制御パターンは、たとえば、予め複数パターンが用意された予告パターンに対応して実行される予告演出となる演出動作の制御内容を示すデータ等から構成される。各種演出制御パターンは、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて実行される各種の演出動作に対応して、その制御内容を示すデータ等から構成される。特図変動時演出制御パターンのうちには、たとえばリーチ演出を実行する変動パターンごとに、それぞれのリーチ演出における演出態様を異ならせた複数種類のリーチ演出制御パターンが含まれてもよい。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたRAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データを保持する領域として、図示しない演出制御用データ保持エリアが設けられる。演出制御用データ保持エリアは、演出制御フラグ設定部と、演出制御タイマ設定部と、演出制御カウンタ設定部と、演出制御バッファ設定部とを備えている。
演出制御フラグ設定部には、演出表示装置5の画面上での演出画像の表示状態等の演出動作状態や主基板11から伝送された演出制御コマンド等に応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられる。演出制御フラグ設定部には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態またはオフ状態を示すデータが記憶される。
演出制御タイマ設定部には、たとえば演出表示装置5の画面上における演出画像の表示動作等という各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のタイマが設けられる。たとえば、演出制御タイマ設定部には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
演出制御カウンタ設定部には、各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のカウンタが設けられる。たとえば、演出制御カウンタ設定部には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。
演出制御バッファ設定部には、各種演出動作の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられる。たとえば、演出制御バッファ設定部には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
演出制御バッファ設定部の所定領域に、保留記憶表示エリア5D,5Uで保留記憶表示を行なうための始動入賞バッファが設定されている。始動入賞バッファには、第1特図保留記憶の合計保留記憶数の最大値(たとえば「4」)に対応した格納領域(バッファ番号「1」〜「4」に対応した領域)が設けられ、各格納領域に、始動入賞の有無を示すデータ(具体的に始動入賞無しを示す「0」と、始動入賞有りを示す「1」)とが記憶されている。これら始動入賞バッファのデータは、第1始動口入賞指定コマンドや第2始動口入賞指定コマンドの受信や、第1変動開始コマンドや第2変動開始コマンドの受信に応じて、後述する演出制御プロセス処理内の保留表示更新処理(S72、図36参照)で更新されるとともに、更新後の始動入賞バッファのデータに基づいて保留記憶表示エリア5D,5Uにおける保留記憶表示が更新される。
具体的に、第1始動入賞口への始動入賞があったことに基づいて第1始動口入賞指定コマンドを受信したときには、保留記憶表示エリア5Dにおける保留記憶表示に、丸型の白色表示が新たに追加される一方、新たに第1特図の変動が開始されたことに基づいて第1変動開始コマンドを受信したときには、保留記憶表示エリア5Dにおける保留記憶表示のうち、最上位(最も先に始動入賞した保留記憶)の丸型の白色表示が消去されて、その他の丸型の白色表示が、所定方向(たとえば、左方向)にシフト(移動)するように、保留表示を更新する。同様に、第2始動入賞口への始動入賞があったことに基づいて第2始動口入賞指定コマンドを受信したときには、保留記憶表示エリア5Uにおける保留記憶表示に、丸型の白色表示が新たに追加される一方、新たに第2特図の変動が開始されたことに基づいて第2変動開始コマンドを受信したときには、保留記憶表示エリア5Uにおける保留記憶表示のうち、最上位(最も先に始動入賞した保留記憶)の丸型の白色表示が消去されて、その他の丸型の白色表示が、所定方向(たとえば、左方向)にシフト(移動)するように、保留表示を更新する。
次に、パチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理を開始すると、CPU103は、割込み禁止に設定した後、必要な初期設定をする。この初期設定では、たとえばRAM102がクリアされる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定をする。これにより、以後、所定時間(たとえば、2ミリ秒)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。初期設定が終了すると、割込みを許可した後、ループ処理に入る。なお、遊技制御メイン処理では、パチンコ遊技機1の内部状態を前回の電力供給停止時における状態に復帰させるための処理を実行してから、ループ処理に入るようにしてもよい。
遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受付けると、図29に示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図29に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23という各種スイッチから入力される検出信号の状態を判定する(S11)。次に、所定のメイン側エラー処理を実行することでパチンコ遊技機1の異常診断を行ない、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(S12)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、たとえばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報等のデータを出力する(S13)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる乱数値MR1〜MR4という遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(S14)。この後、特別図柄プロセス処理を実行する(S15)。特別図柄プロセス処理では、遊技制御フラグ設定部152に設けられた特図プロセスフラグの値をパチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて更新し、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおける表示動作の制御や、特別可変入賞球装置7における大入賞口の開閉動作設定等を、所定の手順で行なうために、各種の処理が選択されて実行される。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(S16)。CPU103は、普通図柄プロセス処理を実行することにより、普通図柄表示器20における表示動作(たとえばセグメントLEDの点灯、消灯等)を制御して、普通図柄の変動表示や普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動動作設定等を可能にする。
普通図柄プロセス処理を実行した後、CPU103は、コマンド制御処理を実行することにより、主基板11から演出制御基板12等のサブ側の制御基板に対して制御コマンドを伝送させる(S17)。一例として、コマンド制御処理では、遊技制御バッファ設定部155に設けられた送信コマンドバッファの値によって指定されたコマンド送信テーブルにおける設定に対応して、I/O105に含まれる出力ポートのうち、演出制御基板12に対して演出制御コマンドを送信するための出力ポートに制御データをセットした後、演出制御INT信号の出力ポートに所定の制御データをセットして演出制御INT信号を所定時間にわたりオン状態としてからオフ状態とすること等により、コマンド送信テーブルでの設定に基づく演出制御コマンドの伝送を可能とする。コマンド制御処理を実行した後には、割込み許可状態に設定してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図30は、特別図柄プロセス処理として、図29に示すS15で実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(S21)。該始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、遊技制御フラグ設定部152に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、S22〜S29の処理のいずれかを選択して実行する。
S21の始動入賞処理では、第1始動口スイッチ22Aや第2始動口スイッチ22Bによる第1始動入賞や第2始動入賞があったか否かを判定し、入賞があった場合には、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を抽出して、第1始動入賞である場合には、第1特図保留記憶部151Aにおける空きエントリの最上位に格納し、第2始動入賞である場合には、第2特図保留記憶部151Bにおける空きエントリの最上位に格納する。
S22の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この特別図柄通常処理では、第1特図保留記憶部151Aや第2特図保留記憶部151Bに記憶されている保留データの有無等に基づいて、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームを開始するか否かの判定が行なわれる。また、特別図柄通常処理では、特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データに基づき、特別図柄や演出図柄の変動表示結果を「大当り」とするか否かを、その変動表示結果が導出表示される前に決定(事前決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、特図ゲームにおける特別図柄の変動表示結果に対応して、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける確定特別図柄(表示図柄;大当り図柄やハズレ図柄のいずれか)が設定される。特別図柄通常処理では、特別図柄や演出図柄の変動表示結果を事前決定したときに、特図プロセスフラグの値が“1”に更新される。
S23の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。変動パターン設定処理には、変動表示結果を「大当り」とするか否かの事前決定結果等に基づき、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データを用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理等が含まれる。変動パターン設定処理が実行され特別図柄の変動表示が開始されたときは、特図プロセスフラグの値が“2”に更新される。
S22の特別図柄通常処理やS23の変動パターン設定処理により、特別図柄の変動表示結果となる確定特別図柄や特別図柄および演出図柄の変動表示時間を含む変動パターンが決定される。すなわち、特別図柄通常処理や変動パターン設定処理は、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を用いて、特別図柄や演出図柄の変動表示態様を決定する処理を含む。
S24の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定をする処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理等が含まれる。たとえば、S24の特別図柄変動処理が実行されるごとに、遊技制御タイマ設定部153に設けられた特図変動タイマにおける格納値である特図変動タイマ値を1減算または1加算して、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームであるか、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームであるかにかかわらず、共通のタイマによって経過時間の測定が行なわれる。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行なわれる。このように、S24の特別図柄変動処理は、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームでの特別図柄の変動や、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームでの特別図柄の変動を、共通の処理ルーチンによって制御する処理となっていればよい。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新される。
S25の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bで特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の変動表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定をする処理が含まれる。そして、遊技制御フラグ設定部152に設けられた大当りフラグがオンとなっているか否かの判定等が行なわれ、大当りフラグがオンである場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフである場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
S26の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。大当り開放前処理には、変動表示結果が「大当り」となったこと等に基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定をする処理等が含まれる。このときには、たとえば大当り種別が「確変大当りA」、「確変大当りB」、「確変大当りC」、「非確変大当りA」、「非確変大当りB」、「非確変大当りC」のいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする期間の上限を設定してもよい。一例として、大当り種別に関係なく、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「29秒」に設定するとともに、ラウンドを実行する上限回数となる大入賞口の開放回数を、「確変大当りA」、「非確変大当りA」または「非確変大当りB」である場合には、「15回」に設定することで、通常開放大当り状態とする設定がされればよい。一方、大当り種別が「確変大当りB」または「非確変大当りC」である場合には、ラウンドを実行する上限回数となる大入賞口の開放回数を「10回」に設定することで、通常開放大当り状態とする設定がされればよく、大当り種別が「確変大当りC」である場合には、ラウンドを実行する上限回数となる大入賞口の開放回数を「5回」に設定することで、通常開放大当り状態とする設定がされればよい。このときは特図プロセスフラグの値が“5”に更新される。
S27の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数等に基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理等が含まれる。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理等を実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新される。
S28の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が大入賞口開放回数最大値に達したか否かを判定する処理や、大入賞口開放回数最大値に達した場合に大当り終了指定コマンドを送信するための設定をする処理等が含まれる。そして、ラウンドの実行回数が大入賞口開放回数最大値に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、大入賞口開放回数最大値に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。
S29の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、演出表示装置5やスピーカ8L,8R、遊技効果ランプ9等という演出装置により、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御や時短制御を開始するための各種の設定(確変フラグや時短フラグのセット)を行なう処理等が含まれる。こうした設定が行なわれたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
大当り終了処理においては、遊技制御バッファ設定部155に記憶されている大当り種別バッファ値を読出して、大当り種別が「確変大当りA」、「確変大当りB」、「確変大当りC」、「非確変大当りA」、「非確変大当りB」、「非確変大当りC」のいずれであったかを特定する。そして、特定した大当り種別が「非確変大当りA」、「非確変大当りB」または「非確変大当りC」ではないと判定された場合には、確変制御を開始するための設定(確変フラグのセット)を行なう。
また、特定した大当り種別に応じ、時短制御を開始するための設定(時短フラグのセットと時短制御中に実行可能な特図ゲームの上限値に対応し予め定められたカウント初期値(「200」、「100」、「50」、「20」のいずれか)を時短回数カウンタにセット)をする。
図31は、特別図柄通常処理として、図30のS22で実行される処理の一例を示すフローチャートである。図31に示す特別図柄通常処理において、CPU103は、まず、第2特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(S141)。第2特図保留記憶数は、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。たとえば、S141の処理では、遊技制御カウンタ設定部154に記憶されている第2保留記憶数カウント値を読出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。
S141で第2特図保留記憶数が「0」以外であるときには(S141;N)、第2特図保留記憶部151Bで保留番号「1」に対応して記憶されている保留データとして、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データをそれぞれ読出す(S142)。このとき読出された数値データは、たとえば変動用乱数バッファ等に格納されて、一時記憶されればよい。
S142の処理に続いて、第2特図保留記憶数カウント値や合計保留記憶数カウント値を1減算して更新すること等により、第2特図保留記憶数と合計保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第2特図保留記憶部のデータを更新する。具体的に、第2特図保留記憶部151Bで保留番号「1」より下位のエントリ(たとえば保留番号「2」〜「4」に対応するエントリ)に記憶された乱数値MR1〜MR3を示す保留データを、1エントリずつ上位にシフトする(S143)。その後、変動特図指定バッファの格納値である変動特図指定バッファ値を「2」に更新した後(S144)、S149に移行する。
一方、S141で第2特図保留記憶数が「0」であるときには(S141;Y)、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(S145)。第1特図保留記憶数は、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。たとえば、S145の処理では、遊技制御カウンタ設定部154で第1保留記憶数カウンタが記憶する第1保留記憶数カウント値を読出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。このように、S145の処理は、S141で第2特図保留記憶数が「0」であると判定されたときに実行されて、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する。これにより、第2特図を用いた特図ゲームは、第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行が開始される。
なお、第2特図を用いた特図ゲームを第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行するものに限らず、たとえば第1始動入賞口や第2始動入賞口を遊技球が進入(通過)して始動入賞が発生した順に、特図ゲームの実行を開始してもよい。この場合は、始動入賞が発生した順番を特定可能なデータを記憶するテーブルを設けて、その記憶データから第1特図と第2特図のいずれを用いた特図ゲームの実行を開始するかを決定できればよい。
S145で第1特図保留記憶数が「0」以外であるときには(S145;N)、第1特図保留記憶部151Aで保留番号「1」に対応して記憶されている保留データとして、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データをそれぞれ読出す(S146)。このとき読出された数値データは、たとえば変動用乱数バッファ等に格納されて、一時記憶されればよい。
S146の処理に続いて、第1特図保留記憶数カウント値や合計保留記憶数カウント値を1減算して更新すること等により、第1特図保留記憶数と合計保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第1特図保留記憶部のデータを更新する。具体的に、第1特図保留記憶部151Aで保留番号「1」より下位のエントリ(たとえば保留番号「2」〜「4」に対応するエントリ)に記憶された乱数値MR1〜MR3を示す保留データを、1エントリずつ上位にシフトする(S147)。その後、変動特図指定バッファの格納値である変動特図指定バッファ値を「1」に更新した後(S148)、S149に移行する。
S149では、特別図柄の変動表示結果である特図表示結果を「大当り」と「ハズレ」のいずれとするかを決定するための使用テーブルとして、図6の表示結果判定テーブルを選択してセットする。次に、変動用乱数バッファに格納された特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データを、「大当り」や「ハズレ」の各特図表示結果に割当てられた判定値と比較して、特図表示結果を「大当り」と「ハズレ」のいずれとするかを決定する(S150)。S150では、その時点の遊技状態が、確変フラグがセットされている高確状態であれば、特図表示結果判定用の乱数値MR1が10000〜12180の範囲に該当すれば「大当り」と判定し、該当しなければ「ハズレ」と判定する。また、確変フラグがセットされていない低確状態であれば、特図表示結果判定用の乱数値MR1が1〜219の範囲に該当すれば「大当り」と判定し、該当しなければ「ハズレ」と判定する。
このように、S149で選択される特図表示結果判定テーブルにおいては、その時点の遊技状態(高確、低確)に対応して異なる判定値が「大当り」に割当てられていることから、S150の処理では、特図ゲーム等の変動表示が開始されるときの遊技状態が高確状態であるか否かに応じて、異なる判定用データ(判定値)を用いて特図表示結果を「大当り」とするか否かが決定されることで、遊技状態が高確状態である場合には、低確状態である場合よりも高確率で「大当り」と判定される。
S150で特図表示結果を決定した後には、その特図表示結果が「大当り」であるか否かを判定する(S151)。S151で「大当り」ではないと判定された場合には(S151;N)、CPU103は、第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに導出表示する表示図柄を決定する表示図柄決定テーブルとして、図28に示すはずれ用表示図柄決定テーブル(第1特図・第2特図用)を選択する(S156a)。そして、CPU103は、該はずれ用表示図柄決定テーブル(第1特図・第2特図用)に基づいて、第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに導出表示する表示図柄をパターン21に決定し(S156b)、S157に移行する。
一方、「大当り」であると判定された場合には(S151;Y)、遊技制御フラグ設定部152に設けられた大当りフラグをオン状態にセットする(S152)。このときには、大当り種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、図7(A)に示す大当り種別決定テーブルを選択してセットする(S153)。セットされた大当り種別決定テーブルを参照することにより、変動用乱数バッファに格納された大当り種別判定用の乱数値MR2を示す数値データと、大当り種別決定テーブルにおいて「確変大当りA」、「確変大当りB」、「確変大当りC」、「非確変大当りA」、「非確変大当りB」、「非確変大当りC」、「突確大当り」の各大当り種別に割当てられた判定値のいずれと合致するかに応じ、大当り種別を複数種別のいずれとするかを決定する(S154)。
S154の処理で大当り種別を決定することにより、大当り遊技状態の終了後における遊技状態を、時短状態と、時短状態よりも遊技者にとって有利度が高い確変状態とのうち、いずれの遊技状態に制御するかが、S155a〜S155dにより、変動表示結果としての確定特別図柄の導出以前に決定される。決定された大当り種別に対応して、たとえば遊技制御バッファ設定部155に設けられた大当り種別バッファの格納値である大当り種別バッファ値を設定すること等により(S155)、決定された大当り種別を記憶する。大当り種別が「確変大当りA」であれば大当り種別バッファ値を「1」とし、「確変大当りB」であれば大当り種別バッファ値を「2」とし、大当り種別が「確変大当りC」であれば大当り種別バッファ値を「3」とし、「非確変大当りA」であれば大当り種別バッファ値を「4」とし、大当り種別が「非確変大当りB」であれば大当り種別バッファ値を「5」とし、大当り種別が「非確変大当りC」であれば大当り種別バッファ値を「6」とし、大当り種別が「突確大当り」であれば大当り種別バッファ値を「7」とすればよい。
次に、S154で記憶された大当り種別バッファ値に基づいて、大当り種別を確認する(S155a)。また、遊技のベース状態が高ベース状態であるか低ベース状態であるかを認識するために、時短フラグの状態を確認する(S155b)。そして、S155aで確認した大当り種別と、S155bで確認した時短フラグとを用い、図8の特定演算テーブルのデータに基づいて、図8に示した特定演算を実行し(S155c)、その特定演算の演算結果を特定演算結果記憶領域に記憶させる(S155d)。これにより、大当りとすると決定されたときには、その大当りとなる変動表示の開始前のタイミングにおいて、その大当りの大当り種別と、大当り決定がされたときのベース状態とに基づいて、図8に示したような特定演算が実行されて演算結果が記憶される。
S155dの実行後、CPU103は、S144またはS148で更新された変動特図指定バッファ値が「1」であるか否か、つまり、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかを判定する(S156c)。変動特図指定バッファ値が「1」である場合、すなわち変動特図が第1特図である場合は(S156c;Y)、大当り種別に応じた第1特図用の表示図柄決定テーブルを選択する(S156d)。具体的に、S155で設定した大当り種別バッファが「1」であれば図15の確変大当りA用表示図柄決定テーブル(第1特図用)を選択し、S155で設定した大当り種別バッファが「2」であれば図16の確変大当りB用表示図柄決定テーブル(第1特図用)を選択し、S155で設定した大当り種別バッファが「3」であれば図17の確変大当りC用表示図柄決定テーブル(第1特図用)を選択し、S155で設定した大当り種別バッファが「4」であれば図18の非確変大当りA用表示図柄決定テーブル(第1特図用)を選択し、S155で設定した大当り種別バッファが「5」であれば図19の非確変大当りB用表示図柄決定テーブル(第1特図用)を選択し、S155で設定した大当り種別バッファが「6」であれば図20の非確変大当りC用表示図柄決定テーブル(第1特図用)を選択すればよい。S155で設定した大当り種別バッファが「7」であれば図21の突確大当り用表示図柄決定テーブル(第1特図用)を選択すればよい。
変動特図指定バッファ値が「1」ではない場合、すなわち変動特図指定バッファ値が「2」であり変動特図が第2特図である場合は(S156c;N)、大当り種別に応じた第2特図用の表示図柄決定テーブルを選択する(S156e)。具体的に、S155で設定した大当り種別バッファが「1」であれば図22の確変大当りA用表示図柄決定テーブル(第2特図用)を選択し、S155で設定した大当り種別バッファが「2」であれば図23の確変大当りB用表示図柄決定テーブル(第2特図用)を選択し、S155で設定した大当り種別バッファが「3」であれば図24の確変大当りC用表示図柄決定テーブル(第2特図用)を選択し、S155で設定した大当り種別バッファが「4」であれば図25の非確変大当りA用表示図柄決定テーブル(第2特図用)を選択し、S155で設定した大当り種別バッファが「5」であれば図26の非確変大当りB用表示図柄決定テーブル(第2特図用)を選択し、S155で設定した大当り種別バッファが「6」であれば図27の非確変大当りC用表示図柄決定テーブル(第2特図用)を選択する。
そして、S156dまたはS156eの実行後は、これらS156dまたはS156eで選択した表示図柄決定テーブルと乱数値MR2に基づいて、第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに導出表示する表示図柄をパターン0〜パターン20のいずれかに決定し(S156f)、特図プロセスフラグの値を変動パターン設定処理に対応した値である“1”に更新してから(S157)、特別図柄通常処理を終了する。
S145で第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数が「0」である場合には(S145;Y)、所定のデモ表示設定を行なってから(S158)、特別図柄通常処理を終了する。このデモ表示設定では、たとえば演出表示装置5において所定の演出画像を表示すること等によるデモンストレーション表示(デモ画面表示)を指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)が、主基板11から演出制御基板12に対して送信済みであるか否かを判定する。このとき、既に、客待ちデモ指定コマンドを送信済みであれば、そのままデモ表示設定を終了する。これに対して、未送信であれば、客待ちデモ指定コマンドを送信するための設定を行なってから、デモ表示設定を終了する。
図32は、変動パターン設定処理として、図30のS23で実行される処理の一例を示すフローチャートである。図32に示す変動パターン設定処理において、CPU103は、まず、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(S161)。大当りフラグがオンであれば(S161;Y)、変動パターンを複数種別のいずれかに決定するための使用テーブルとして、特定演算結果に対応する大当り用変動パターン判定テーブルを選択してセットする(S162)。具体的に、S162では、S155dで記憶された特定演算結果を読出して確認し、確認した特定演算結果に対応する変動パターン判定テーブルを、図12(A)〜(F)に示す変動パターン判定テーブルの中から選択する。これにより、大当りとすることが決定されたときには、変動表示の開始前のタイミングにおいて、特定演算結果に対応して設定された割合で変動パターンを選択決定することが可能となる。
S161で大当りフラグがオフであるときには(S161;N)、たとえば遊技制御フラグ設定部152に設けられた時短フラグがオンであるか否か(セットされているか)を判定すること等により、遊技状態が確変状態や時短状態で時短制御が行なわれる時短制御中であるか否かを判定する(S163)。そして、時短フラグがオンであれば(S163;Y)、変動パターンを複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、ハズレ用変動パターン判定テーブルDを選択してセットする(S164)。
一方、時短制御中ではないとき、つまり、時短フラグがオフであるとき(セットされていないとき)には(S163;N)、たとえば遊技制御カウンタ設定部154に設けられた合計保留記憶数カウンタの格納値を読み取ること等により、合計保留記憶数を特定し、該特定した合計保留記憶数が2以上であるか否かを判定する(S165)。
特定した合計保留記憶数が2以上でない場合(S165;N)には、変動パターンを複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、ハズレ用変動パターン判定テーブルAを選択してセットする(S166)。
また、特定した合計保留記憶数が2以上である場合(S165;Y)には、S167に進んで、合計保留記憶数が5以上であるか否かをさらに判定する(S167)。
合計保留記憶数が5以上でない場合(S167;N)には、変動パターンを複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、ハズレ用変動パターン判定テーブルBを選択してセットする(S168)。
また、合計保留記憶数が5以上である場合(S167;Y)には、変動パターンを複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、ハズレ用変動パターン判定テーブルCを選択してセットする(S169)。
S162,S164,S166,S168,S169の処理のいずれかを実行した後には、たとえば変動用乱数バッファ等に格納されている変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データ等に基づき、選択された大当り用変動パターン判定テーブルまたはハズレ用変動パターン判定テーブルA〜Dのいずれかを参照することにより、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する(S170)。
大当りフラグがオフであるときには、S170の処理で変動パターンを決定することにより、演出図柄の変動表示態様を「リーチ」とするか否かが決定される。すなわち、S170の処理には、変動表示結果が「ハズレ」となる場合に、演出図柄の変動表示状態をリーチ状態とするか否かを決定する処理が含まれる。
S170で変動パターンを決定した後は、変動特図指定バッファ値に応じて、第1特別図柄表示装置4Aの第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bの第2特図を用いた特図ゲームとのいずれかを開始させるように、特別図柄の変動を開始させるための設定をする(S171)。一例として、変動特図指定バッファ値が「1」であれば、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定をする。一方、変動特図指定バッファ値が「2」であれば、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定をする。
S171の処理に続いて、特別図柄の変動開始時用となる各種コマンドを送信するための設定をする(S172)。たとえば、変動特図指定バッファ値が「1」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して遊技状態指定コマンド、第1変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、変動表示結果通知コマンド、第1保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第1変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレス(先頭アドレス)を示す設定データを、遊技制御バッファ設定部155に設けられた送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納する。他方、変動特図指定バッファ値が「2」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して遊技状態指定コマンド、第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、変動表示結果通知コマンド、第2保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第2変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを示す設定データを、送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタにより指定されたバッファ領域に格納する。
S172の処理を実行した後、その変動パターンの決定結果に応じた特別図柄の変動表示時間である特図変動時間を設定する(S173)。特別図柄の変動表示時間となる特図変動時間は、特図ゲームにおいて特別図柄の変動を開始してから変動表示結果(特図表示結果)となる確定特別図柄が導出表示されるまでの所要時間である。その後、特図プロセスフラグの値を特別図柄変動処理に対応した値である“2”に更新してから(S174)、変動パターン設定処理を終了する。
S172でのコマンド送信設定に基づいて、変動パターン設定処理が終了してから図29に示すS17のコマンド制御処理が実行されるごとに、主基板11から演出制御基板12に対して遊技状態指定コマンド、第1変動開始コマンドまたは第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、変動表示結果通知コマンド、第1保留記憶数通知コマンドまたは第2保留記憶数通知コマンドが、順次に送信される。なお、これらの演出制御コマンドが送信される順番は任意に変更可能であり、たとえば変動表示結果通知コマンドを最初に送信してから、第1変動開始コマンドまたは第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、遊技状態指定コマンド、第1保留記憶数通知コマンドまたは第2保留記憶数通知コマンドの順等で送信されてもよい。
なお、第1始動入賞口または第2始動入賞口への始動入賞に基づく変動表示が開始される前のタイミング、具体的には、遊技球が第1始動入賞口または第2始動入賞口に始動入賞したタイミング(保留記憶情報が記憶されたタイミング)で、その始動入賞時に得られた各種データを記憶した保留記憶情報を先読みし、その先読みした保留記憶情報に基づいて、予め大当りとなるか否かの決定、大当りの種別の決定、および、変動パターンの決定を、前述した各種乱数値に対応して設定された大当り判定値、大当り種別判定値、および、変動パターン種別判定値に基づいて先読み判定する入賞時演出処理を実行してよい。そのようにすることによって、演出制御用CPU120では、始動入賞に基づく演出図柄の変動表示が実行されるよりも前に予め変動表示結果を予測し、始動入賞時の各種判定結果に基づいて、演出図柄の変動表示中に大当りとなること(大当りとなる可能性)を予告する先読み予告等の先読み演出を実行することが可能である。先読み演出は、連続する複数回の変動表示に跨って実行してもよく、1回の変動表示において実行してもよい。
このような先読み演出をするときには、始動入賞時に得られた各種データを記憶した保留記憶情報を先読みする先読み処理プログラム(モジュール)を、前述した特別図柄通常処理および変動パターン設定処理と共通化することにより、先読み処理においても前述の特別図柄通常処理および変動パターン設定処理を実行し、保留記憶情報を先読みする構成を採用してもよい。その場合は、前述したような特定演算を特別図柄通常処理等で同様に実行し、その特定演算結果に基づいて、先読み演出を実行するようにしてもよい。この場合には、先読み処理の処理内容を、前述の特別図柄通常処理および変動パターン設定処理と共通化したことにより、先読み処理において実行する情報処理量は多くなる場合があるが、プログラムの共通化により遊技制御全体のプログラム容量を削減することができる。
また、S163〜S169に示したように、時短フラグがセットされているか否か、すなわち、低ベース状態であるか高ベース状態であるかに基づいて、異なるハズレ用変動パターン判定テーブルを使用して変動パターンを決定する例を示したが、ハズレ図柄を、低ベース状態用のハズレ図柄と、高ベース状態用のハズレ図柄との2種類に分けて、特別図柄通常処理においてハズレ図柄を決定し、S163においては、ハズレ図柄の種類(低ベース状態用/高ベース状態用)に応じて、処理を分岐させるようにしてもよい(たとえば、低ベース状態用のハズレのときはS165に進み、高ベース状態用のハズレのときはS174に進むように処理を分岐させる。)。
図33は、特別図柄停止処理として、図30のS25で実行される処理の一例を示すフローチャートである。特別図柄停止処理において、CPU103は、S32の特別図柄表示制御処理で参照される終了フラグをセットして特別図柄の変動を終了させ、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bに停止図柄を導出表示する制御を行なう(S181)。変動特図指定バッファ値が第1特図を示す「1」である場合には、第1特別図柄表示装置4Aでの第1特別図柄の変動を終了させ、変動特図指定バッファ値が第2特図を示す「2」である場合には、第2特別図柄表示装置4Bでの第2特別図柄の変動を終了させる。また、演出制御基板12に図柄確定コマンドを送信する制御を行なう(S182)。そして、大当りフラグがセットされているか否かを判定し(S183)、大当りフラグがセットされていない場合(S183;N)には、S190aに移行する。
一方、大当りフラグがセットされている場合(S183;Y)に、確変フラグや時短フラグがセットされていれば、確変フラグおよび時短フラグをクリアし(S184)、演出制御基板12に、記憶されている大当りの種別に応じて大当り開始1指定コマンド(確変大当りA)、大当り開始2指定コマンド(確変大当りB)、大当り開始3指定コマンド(確変大当りC)、大当り開始4指定コマンド(非確変大当りA)、大当り開始5指定コマンド(非確変大当りB)、大当り開始6指定コマンド(非確変大当りC)、大当り開始7指定コマンド(突確大当り)を送信するための設定をする(S185)。
さらにCPU103は、演出制御基板12に通常状態を示す遊技状態指定コマンドを送信するための設定をする(S186)。
そして、大当り開始演出の演出時間を計時する大当り表示時間タイマに特定演算結果に対応する大当り開始演出の演出時間(大当りが発生したことを、たとえば、演出表示装置5において報知する演出時間であり、大当り開始演出時間という場合がある)に相当する値を設定する(S187)。具体的に、S187では、S155dで記憶された特定演算結果を読出して確認し、確認した特定演算結果に対応する大当り開始演出の大当り開始演出時間を、図9に示す大当り開始演出選択テーブルの中から選択し、大当り表示時間タイマに、選択した大当り開始演出時間に対応する数値が設定される。これにより、大当りとすることが決定されたときには、特定演算結果に対応して設定された大当り開始演出時間で大当り開始演出を実行することが可能となる。また、実行する大当りの種別に応じ、ROM101に記憶されている開放パターンデータを参照し、開放回数、開放時間、ラウンド間のインターバル時間等の開放態様を示すデータを所定の記憶領域にセットする(S188)。開放回数を一例として挙げれば、確変大当りA、非確変大当りA、非確変大当りBの場合には15回、確変大当りB、非確変大当りCの場合には10回、確変大当りCの場合には5回、突確大当りの場合には2回を開放回数カウンタに設定する。大当り遊技状態では、この開放態様に基づき大入賞口が開放される。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大当り開放前処理(S26)に対応した値である“4”に更新する(S189)。
S190aでは、時短フラグがセットされているか否かを判定する(S190a)。時短フラグがセットされていないときは、S196に進む。一方、時短フラグがセットされているときは、時短回数カウンタの値が「0」であるか否かを判定する(S190)。時短回数カウンタの値が「0」である場合(S190;Y)には、S196に進む。
一方、時短回数カウンタの値が「0」でない場合(S190;N)、つまり、時短回数が残存している高ベース状態である場合には、該時短回数カウンタの値を−1する(S191)。そして、減算後の時短回数カウンタの値が「0」であるか否かを判定し(S193)、「0」でない場合(S193;N)にはS196に進み、時短回数カウンタの値が「0」である場合(S193;Y)には、時短制御を終了させるために、時短フラグをクリアした後(S194)、確変フラグまたは時短フラグのセット状態に対応した遊技状態(具体的に低確低ベース)に対応した遊技状態指定コマンドの送信設定を行なった後(S195)、S196に進む。S196では、特図プロセスフラグの値を特別図柄通常処理に対応した値である“0”に更新してから、当該特別図柄停止処理を終了する。
図34は、大当り終了処理として、図30のS29で実行される処理の一例を示すフローチャートである。
大当り終了処理において、CPU103は、大当り終了演出の演出時間を計時する大当り終了表示タイマが動作中、つまりタイマカウント中であるか否かを判定する(S201)。大当り終了表示タイマが動作中でない場合(S201;N)には、S155dで記憶された特定演算結果を読出して確認し、確認した特定演算結果に対応する大当り終了演出を図10に示す大当り終了演出選択テーブルの中から選択することにより、大当り終了演出時間(演出表示装置5において大当り終了演出を行なう時間)を決定する(S202)。そして、大当り終了表示タイマに、S202で決定された大当り終了演出時間に相当する値を設定する(S203)。そして、S202で決定された大当り終了演出を指定した大当り終了指定コマンドの送信設定をする(S204)。これにより、大当りとすることが決定されたときには、特定演算結果に対応して設定された大当り終了演出時間において大当り終了演出を実行することが可能となる。
一方、大当り終了表示タイマが動作中である場合(S201;Y)には、大当り終了表示タイマの値を1減算する(S205)。そして、CPU103は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち、大当り終了表示時間が経過したか否か確認する(S206)。経過していなければ処理を終了する。
大当り終了表示時間が経過したとき(S206;Y)、CPU103は、記憶されている大当り種別が確変大当りA、確変大当りB、確変大当りC、突確大当りのいずれかであるかを判定する(S207)。大当り種別が確変大当りA、確変大当りB、確変大当りC、突確大当りのいずれかである場合(S207;Y)には、確変フラグをセットし(S208)、S209に進む。一方、大当り種別が確変大当りA、確変大当りB、確変大当りC、突確大当りのいずれかでない場合(S207;N)には、確変フラグをセットせずにS209に進む。
S209では、S155dで記憶された特定演算結果を読出して確認し、図11に示す時短選択テーブルを用いて、確認した特定演算結果に対応する時短継続期間(時短制御なしを含む)を選択することにより、特定演算結果に基づいて、時短制御の有無、および、時短制御の継続期間(継続回数)を決定する。これにより、大当りとすると決定されたときには、変動表示の開始前のタイミングで、その大当り遊技状態の終了後に時短制御をするか否かの決定と、時短制御をするときの継続期間(継続回数)の決定とがされる。
次に、S209により時短制御を実行する決定がされたか否かを判定し(S210)、時短制御を実行する決定がされたときは、時短フラグをセットする(S211)。そして、時短の継続回数(継続期間)を計数する時短回数カウンタに、S209で決定した時短制御の継続回数の値をセットし(S212)、S213に進む。一方、S209で時短制御を実行しない決定がされたときは、時短フラグをセットせずにS213に進む。
S213では、大当りフラグをリセットする。そして、セットされた確変フラグや時短フラグに基づく遊技状態を演出制御基板12に通知するための遊技状態指定コマンドの送信設定をした後(S215)、特図プロセスフラグの値を特別図柄通常処理に対応した値である“0”に更新する(S216)。
前述したように、パチンコ遊技機1では、図9〜図12、および、図31〜図34で説明したように、大当りとすることが決定されたときに、決定された大当り種別と、大当りとすることが決定されたときの遊技状態とを用いた特定演算の演算結果として記憶された特定演算結果に基づいて、当該大当りとなる変動表示の変動パターン種類の決定(図12参照)、当該大当りの大当り開始演出種類(演出時間)の決定(図9参照)、当該大当りの大当り終了演出種類(演出時間)の決定(図10参照)、当該大当り遊技状態終了後の時短制御の有無の決定(図11参照)、および、当該大当り遊技状態終了後の時短制御の種類(時短継続回数)の決定(図11参照)がされる。
これにより、特定演算を用いて所定の設定をするときに、一度特定演算をして演算結果を記憶しておき、所定の設定をするごとに、その演算結果の記憶情報を読出して所定の設定のために用いるので、所定の設定をするごとに特定演算をして当該設定をする場合と比較して、大当り遊技状態のような有利遊技状態に関連する制御を行なうときのプログラムのコード容量を削減することができ、情報処理負担を軽減できる。
また、特定演算結果に基づき、大当り遊技状態終了後の時短制御の有無の決定、および、当該大当り遊技状態終了後の時短制御の種類(時短継続回数)の決定をすることにより、大当り遊技状態終了後の遊技状態が設定されるので、大当りとする決定がされたときの遊技状況に応じた遊技制御がされることにより、遊技の興趣を向上させることができる。
また、特定演算結果に基づき、大当りとなる変動表示の変動パターン種類の決定をすることにより、大当りとするか否かおよび大当り種別の判定結果の報知態様(たとえば、大当りとなるリーチ変動パターンの種類の他、大当り開始演出時間および大当り終了演出時間も含む)が設定されるので、大当りとする決定がされたときの遊技状況に応じた遊技制御がされることにより、遊技の興趣を向上させることができる。
また、特定演算結果に基づき、大当り遊技状態に移行したときの大当り開始演出時間および大当り終了演出時間のような、大当り遊技状態での制御時間の決定をすることにより、大当り遊技状態の制御時間が設定されるので、大当りとする決定がされたときの遊技状況に応じた遊技制御がされることにより、遊技の興趣を向上させることができる。
次に、演出制御基板12の動作を説明する。図35は、演出制御基板12に搭載される演出制御用CPU120が実行する演出制御メイン処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU120は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(たとえば、2ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行なうための初期化処理を行なう(S51)。その後、演出制御用CPU120は、タイマ割込フラグの監視(S52)を行なうループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU120は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセット(オン)されていたら、演出制御用CPU120は、そのフラグをクリアし(S53)、以下の処理を実行する。
演出制御用CPU120は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等を行なう(コマンド解析処理:S54)。コマンド解析処理において演出制御用CPU120は、受信コマンドバッファに格納されている主基板11から送信されてきたコマンドの内容を確認する。遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信された演出制御コマンドは、演出制御INT信号に基づく割込処理で受信され、RAMに形成されたバッファ領域に保存されている。コマンド解析処理では、バッファ領域に保存されている演出制御コマンドがどのコマンド(図3参照)であるのか解析する。
次に、演出制御用CPU120は、演出制御プロセス処理を行なう(S55)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置5の表示制御を実行する。
次に、大当り図柄判定用乱数等の演出用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する演出用乱数更新処理を実行し(S56)。その後、S52に移行する。
遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信された演出制御コマンドは、演出制御INT信号に基づく割込処理で受信され、RAMに形成されているバッファ領域に保存されている。コマンド解析処理では、バッファ領域に保存されている演出制御コマンドがどのコマンド(図3参照)であるのかを解析する。
図36は、演出制御メイン処理における演出制御プロセス処理(S55)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU120は、まず、演出表示装置5の第1保留記憶表示エリア5Dおよび第2保留記憶表示エリア5Uにおける保留記憶表示を、始動入賞時受信コマンドバッファの記憶内容に応じた表示に更新する保留表示更新処理を実行する(S72)。
その後、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値に応じてS73〜S79のうちのいずれかの処理を行なう。各処理において、以下のような処理を実行する。
変動パターンコマンド受信待ち処理(S73):遊技制御用マイクロコンピュータ100から変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する。具体的に、コマンド解析処理でセットされる変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する。変動パターンコマンドを受信していれば、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(S74)に対応した値に変更する。
演出図柄変動開始処理(S74):演出図柄の変動が開始するように制御する。次に、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(S75)に対応した値に更新する。
演出図柄変動中処理(S75):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミング等を制御するとともに、変動時間の終了を監視する。そして、変動時間が終了したら、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(S76)に対応した値に更新する。
演出図柄変動停止処理(S76):全図柄停止を指示する演出制御コマンド(図柄確定コマンド)を受信したことに基づいて、演出図柄の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行なう。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(S77)または変動パターンコマンド受信待ち処理(S73)に対応した値に更新する。
大当り表示処理(S77):変動時間の終了後、大当り開始指定コマンドの受信に応じて、演出表示装置5に大当りの発生を報知するための画面を表示する制御を含む大当り開始演出を行なう。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り遊技中処理(S78)に対応した値に更新する。図9に示したように、大当り開始演出は複数種類設けられており、大当り表示処理では、複数種類の大当り開始演出のそれぞれに対応する演出時間および演出態様に基づいて、大当り開始指定コマンドにより指定された種類の大当り開始演出を実行する。
大当り遊技中処理(S78):大当り遊技中の制御を行なう。たとえば、大入賞口開放中指定コマンドや大入賞口開放後指定コマンドを受信したら、演出表示装置5におけるラウンド数の表示制御等を行なう。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了演出処理(S79)に対応した値に更新する。
大当り終了演出処理(S79):大当り終了指定コマンドの受信に応じて、演出表示装置5において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を含む大当り終了演出を行なう。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(S73)に対応した値に更新する。図10に示したように、大当り終了演出は複数種類設けられており、大当り終了演出処理では、複数種類の大当り終了演出のそれぞれに対応して設定された演出時間および演出態様に基づいて、大当り終了指定コマンドにより指定された種類の大当り終了演出を実行する。大当り終了演出処理により大当り終了演出が実行されるときには、所定時間(たとえば、10秒間)以上の演出時間の大当り終了演出が指定された場合に、遊技カードの抜き忘れ注意報知(「たとえば、遊技カードを抜き忘れないように注意してください!」というようなメッセージを演出表示装置5で表示する)等の特定の報知をする。これにより、遊技の状況に応じた報知ができる。
なお、所定時間(たとえば、10秒間)以上の演出時間の大当り終了演出が指定された場合に特定の報知をする演出のその他の例としては、大当り遊技状態終了後に確変状態となるときに、確変状態に突入する旨の報知をしてもよい。また、大当り終了演出に限らず、大当り開始演出についても、所定時間(たとえば、10秒間)以上の演出時間が指定されたときに、大当り表示処理(S77)において、所定の報知をする演出をしてもよい。たとえば、大当り遊技状態中または時短中等の所定の遊技状態のときに、右打ち(遊技領域の右側へ向けて遊技球を発射する)をし、所定の遊技状態以外の通常遊技状態のときに左打ち(遊技領域の左側へ向けて遊技球を発射する)をするような遊技形態のパチンコ遊技機において、大当り開始演出について所定時間以上の演出時間が指定されたときに、右打ちを指示する旨の報知をしてもよい。これにより、大当り遊技状態のような有利遊技状態に移行するときの遊技の状況に応じた報知をすることができる。
図37は、図36に示された演出制御プロセス処理における演出図柄変動開始処理(S74)を示すフローチャートである。演出図柄変動開始処理において、演出制御用CPU120は、まず、始動入賞時受信コマンドバッファにおける第1特図保留記憶のバッファ番号に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグを、バッファ番号1個分ずつ上位にシフトする(S272)。先頭のバッファ番号の内容には、シフトする先が存在しないためにシフトすることはできないので消去される。
S272の実行後、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンド格納領域から変動パターン指定コマンドを読出す(S275)。
次に表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(すなわち、受信した変動表示結果指定コマンド)を読出し(S276)、該読出した変動表示結果指定コマンドが第1変動表示結果指定コマンドであるか否か、つまり、変動表示結果がはずれであるか否かを判定する(S276a)。読出した変動表示結果指定コマンドが第1変動表示結果指定コマンドである場合は(S276a;Y)、はずれに応じた演出図柄の停止図柄を決定し(S276b)、S281へ移行する。S276bにおいて演出制御用CPU120は、たとえばS275で読出した変動パターンコマンドが非リーチの変動パターンコマンドであれば、3図柄が全て異なる演出図柄の組合せ(「148」、「392」等)を決定し、S275で読出した変動パターンコマンドがリーチの変動パターンコマンドであれば、リーチはずれとなる演出図柄の組合せ(「121」、「434」等)を決定すればよい。
また、読出した変動表示結果指定コマンドが第1変動表示結果指定コマンドでない場合、つまり、大当りである場合は(S276b;N)、変動表示結果指定コマンドが示す大当り種別に応じた演出図柄の停止図柄を決定する(S276c)。具体的に、演出制御用CPU120は、図38に示すように、変動表示結果指定コマンドが確変大当りAを示す第2変動表示結果指定コマンドである場合は、50%の割合で停止図柄として3図柄が「3」で揃う演出図柄の組合せ(「333」)に決定し、50%の割合で停止図柄として3図柄が「7」で揃う演出図柄の組合せ(「777」)に決定する。つまり、変動表示結果指定コマンドが確変大当りAを示す第2変動表示結果指定コマンドである場合は、停止図柄を確変図柄である「3」揃いまたは「7」揃いに決定する。
変動表示結果指定コマンドが確変大当りBを示す第3変動表示結果指定コマンドである場合は、50%の割合で停止図柄として3図柄が「2」で揃う演出図柄の組合せ(「222」)に決定し、50%の割合で停止図柄として3図柄が「4」で揃う演出図柄の組合せ(「444」)に決定する。変動表示結果指定コマンドが確変大当りCを示す第4変動表示結果指定コマンドである場合は、50%の割合で停止図柄として3図柄が「2」で揃う演出図柄の組合せ(「222」)に決定し、50%の割合で停止図柄として3図柄が「4」で揃う演出図柄の組合せ(「444」)に決定する。
変動表示結果指定コマンドが非確変大当りAを示す第5変動表示結果指定コマンドである場合は、50%の割合で停止図柄として3図柄が「6」で揃う演出図柄の組合せ(「666」)に決定し、50%の割合で停止図柄として3図柄が「8」で揃う演出図柄の組合せ(「888」)に決定する。変動表示結果指定コマンドが非確変大当りBを示す第6変動表示結果指定コマンドである場合は、50%の割合で停止図柄として3図柄が「6」で揃う演出図柄の組合せ(「666」)に決定し、50%の割合で停止図柄として3図柄が「8」で揃う演出図柄の組合せ(「888」)に決定する。変動表示結果指定コマンドが非確変大当りCを示す第7変動表示結果指定コマンドである場合は、50%の割合で停止図柄として3図柄が「2」で揃う演出図柄の組合せ(「222」)に決定し、50%の割合で停止図柄として3図柄が「4」で揃う演出図柄の組合せ(「444」)に決定する。このように、変動表示結果が大当りとなる場合は、大当り種別が確変大当りAである場合を除き、停止図柄を非確変図柄である「2」、「4」、「6」、「8」揃いのいずれかに決定する。
また、変動表示結果が大当りであり、大当り種別が確変大当りB、確変大当りC、非確変大当りCのいずれかである場合は、演出図柄の停止図柄として3図柄が「2」または「4」で揃う演出図柄の組合せ(「222」または「444」)に決定するので、停止図柄として3図柄が「2」または「4」揃いで導出表示された時点では、遊技者は該停止図柄から大当り種別が確変大当りBであるのか、確変大当りCであるのか、非確変大当りCであるのかが特定困難となる。
同様に、変動表示結果が大当りであり、大当り種別が非確変大当りAまたは非確変大当りBである場合は、演出図柄の停止図柄として3図柄が「6」または「8」で揃う演出図柄の組合せに決定するので、停止図柄として3図柄が「6」または「8」揃いで導出表示された時点では、遊技者は該停止図柄から大当り種別が非確変大当りAであるのか、非確変大当りBであるのかが特定困難となっている。
また、変動表示結果が大当りであり、大当り種別が確変大当りAである場合は、演出図柄の停止図柄として3図柄が「3」または「7」で揃う演出図柄の組合せに決定するが、演出図柄の停止図柄として3図柄が「3」または「7」で揃う大当り種別は確変大当りAのみであるため、停止図柄として3図柄が「3」または「7」揃いで導出表示された時点で、遊技者は大当り種別が確変大当りAであることを特定可能となる。
これら停止図柄の決定においては、演出制御用CPU120は、たとえば、停止図柄を決定するための乱数を抽出し、演出図柄の組合せを示すデータと数値とが対応付けられている停止図柄決定テーブルを用いて、演出図柄の停止図柄を決定すればよい。すなわち、抽出した乱数に一致する数値に対応する演出図柄の組合せを示すデータを選択することによって停止図柄を決定すればよい。
なお、変動表示結果指定コマンドが確変大当りBを示す第3変動表示結果指定コマンドである場合と確変大当りCを示す第4変動表示結果指定コマンドである場合は、それぞれ50%の割合で停止図柄として3図柄が「2」または「4」で揃う演出図柄の組合せに決定するが、これに限らず、変動表示結果指定コマンドが確変大当りBを示す第3変動表示結果指定コマンドである場合と確変大当りCを示す第4変動表示結果指定コマンドである場合とでは、それぞれ異なる割合で停止図柄として3図柄が「2」で揃う演出図柄の組合せと、3図柄が「4」で揃う演出図柄の組合せを決定してもよい。たとえば、表示結果指定コマンドが確変大当りBを示す第3変動表示結果指定コマンドである場合、75%の割合で停止図柄として3図柄が「2」で揃う演出図柄の組合せを決定する一方で、表示結果指定コマンドが確変大当りCを示す第4変動表示結果指定コマンドである場合は、25%の割合で停止図柄として3図柄が「2」で揃う演出図柄の組合せ決定を決定すればよい。
変動表示結果指定コマンドが確変大当りBを示す第3変動表示結果指定コマンドである場合と確変大当りCを示す第4変動表示結果指定コマンドである場合とで停止図柄として3図柄が「2」で揃う演出図柄の組合せと「4」で揃う演出図柄の組合せの決定割合を異ならせることで、演出表示装置5に停止図柄として3図柄が「2」で揃う演出図柄の組合せが導出表示された場合は、3/4(75%)の確率で確変大当りCよりもラウンド数の多い確変大当りBの大当り遊技が実行される。つまり、演出表示装置5に停止図柄として3図柄が「2」で揃う演出図柄の組合せが導出表示された場合は、確変大当りCよりもラウンド数の多い確変大当りBの大当り遊技が実行されることに対し遊技者が期待できる。
変動表示結果指定コマンドが確変大当りBを示す第3変動表示結果指定コマンドである場合と非確変大当りCを示す第7変動表示結果指定コマンドである場合は、それぞれ50%の割合で停止図柄として3図柄が「2」または「4」で揃う演出図柄の組合せに決定しているが、変動表示結果指定コマンドが確変大当りBを示す第3変動表示結果指定コマンドである場合と非確変大当りCを示す第7変動表示結果指定コマンドである場合とでは、それぞれ異なる割合で停止図柄として3図柄が「2」で揃う演出図柄の組合せと、3図柄が「4」で揃う演出図柄の組合せを決定してもよい。たとえば、表示結果指定コマンドが確変大当りBを示す第3変動表示結果指定コマンドである場合は、75%の割合で停止図柄として3図柄が「2」で揃う演出図柄の組合せを決定する一方で、表示結果指定コマンドが非確変大当りCを示す第7変動表示結果指定コマンドである場合は、25%の割合で停止図柄として3図柄が「2」で揃う演出図柄の組合せ決定を決定すればよい。
このように、変動表示結果指定コマンドが確変大当りBを示す第3変動表示結果指定コマンドである場合と非確変大当りCを示す第7変動表示結果指定コマンドである場合とで停止図柄として3図柄が「2」で揃う演出図柄の組合せと「4」で揃う演出図柄の組合せの決定割合を異ならせることで、演出表示装置5に停止図柄として3図柄が「2」で揃う演出図柄の組合せが導出表示された場合は、3/4(75%)の確率で大当り遊技終了後に確変制御がされる確変大当りBの大当り遊技が実行される。つまり、演出表示装置5に停止図柄として3図柄が「2」で揃う演出図柄の組合せが導出表示された場合は、大当り遊技終了後に確変制御がされない非確変大当りCよりも大当り遊技終了後に確変制御がされる確変大当りBの大当り遊技が実行されることに対して遊技者が期待できる。
なお、変動表示結果指定コマンドが非確変大当りAを示す第5変動表示結果指定コマンドである場合と非確変大当りBを示す第6変動表示結果指定コマンドである場合は、それぞれ50%の割合で停止図柄として3図柄が「6」または「8」で揃う演出図柄の組合せに決定するが、これに限らず、変動表示結果指定コマンドが非確変大当りAを示す第5変動表示結果指定コマンドである場合と非確変大当りBを示す第6変動表示結果指定コマンドである場合とでは、異なる割合で停止図柄として3図柄が「6」で揃う演出図柄の組合せと、3図柄が「8」で揃う演出図柄の組合せとを決定してもよい。たとえば、表示結果指定コマンドが非確変大当りAを示す第5変動表示結果指定コマンドである場合は、75%の割合で停止図柄として3図柄が「6」で揃う演出図柄の組合せを決定し、表示結果指定コマンドが非確変大当りBを示す第6変動表示結果指定コマンドである場合は、25%の割合で停止図柄として3図柄が「6」で揃う演出図柄の組合せを決定すればよい。
このように、変動表示結果指定コマンドが非確変大当りAを示す第5変動表示結果指定コマンドである場合と非確変大当りBを示す第6変動表示結果指定コマンドである場合とで停止図柄として3図柄が「6」で揃う演出図柄の組合せと「8」で揃う演出図柄の組合せの決定割合を異ならせることで、演出表示装置5に停止図柄として3図柄が「6」で揃う演出図柄の組合せが導出表示された場合は、3/4(75%)の確率で非確変大当りBよりも大当り遊技終了後に時短制御が実行される特図ゲーム(変動表示)回数が多い非確変大当りAの大当り遊技が実行される。つまり、演出表示装置5に停止図柄として3図柄が「6」で揃う演出図柄の組合せが導出表示された場合は、非確変大当りBよりも大当り遊技終了後に時短制御が実行される特図ゲーム(変動表示)回数が多い非確変大当りAの大当り遊技が実行されることに対して遊技者が期待できるようになる。
S281において演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドに応じた演出制御パターン(プロセステーブル)を選択する。そして、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(S282)。
プロセステーブルには、演出表示装置5の表示を制御するための表示制御実行データ、各LEDの点灯を制御するためのランプ制御実行データ、スピーカ8L,8Rから出力する音の制御するための音制御実行データや、プッシュボタン31Bやスティックコントローラ31Aの操作を制御するための操作部制御実行データ等が、各プロセスデータn(1〜N番まで)に対応付けて時系列に順番配列されている。
次に、演出制御用CPU120は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音制御実行データ1、操作部制御実行データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置5、演出用部品としての各種ランプおよび演出用部品としてのスピーカ8L,8R、操作部(プッシュボタン31B、スティックコントローラ31A等))の制御を実行する(S283)。たとえば、演出表示装置5において変動パターンに応じた画像を表示させるために、表示制御部123に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行なわせるために、ランプ制御基板14に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ8L,8Rからの音声出力を行なわせるために、音声制御基板13に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
なお、この実施形態では、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドに1対1に対応する変動パターンによる演出図柄の変動表示が行なわれるように制御するが、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドに対応する複数種類の変動パターンから、使用する変動パターンを選択してもよい。
次に、変動時間タイマに、変動パターン指定コマンドで特定される変動時間に相当する値を設定する(S284)。また、変動制御タイマに所定時間を設定する(S285)。所定時間はたとえば30msであり、演出制御用CPU120は、所定時間が経過する毎に左中右の演出図柄の表示状態を示す画像データをVRAMに書込み、表示制御部123がVRAMに書込まれた画像データに応じた信号を演出表示装置5に出力し、演出表示装置5が信号に応じた画像を表示することで演出図柄の変動が実現される。次に、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(S75)に対応した値にする(S286)。
図39は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動中処理(S75)を示すフローチャートである。演出図柄変動中処理において、演出制御用CPU120は、以下のような処理を行なう。まず、プロセスタイマ、変動時間タイマ、変動制御タイマのそれぞれの値を−1する(S301,S302,S303)。
次に、プロセスタイマがタイマアウトしたか否か確認する(S306)。プロセスタイマがタイマアウトしていたら、プロセスデータの切替えを行なう(S307)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されたプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによりプロセスタイマをあらためてスタートさせる(S308)。また、次に設定された表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音制御実行データ、操作部制御データ等に基づき演出装置(演出用部品)に対する制御状態を変更する(S309)。
次に、変動制御タイマがタイマアウトしているか否かを確認する(S310)。タイマアウトしている場合には(S310;Y)、左中右の演出図柄の次表示画面(前回の演出図柄の表示切り替え時点から30ms経過後に表示されるべき画面)の画像データを作成し、VRAMの所定領域に書込む(S311)。これにより、演出表示装置5において、演出図柄の変動制御が実現される。表示制御部123は、設定されている背景画像等の所定領域の画像データと、プロセステーブルに設定されている表示制御実行データに基づく画像データとを重畳したデータに基づく信号を演出表示装置5に出力する。これにより、演出表示装置5において、演出図柄の変動における背景画像、キャラクタ画像および演出図柄が表示される。また、変動制御タイマに所定値を再セットする(S312)。
また、演出制御用CPU120は、変動時間タイマがタイマアウトしているか否か確認する(S313)。変動時間タイマがタイマアウトしていれば、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(S76)に応じた値に更新する(S315)。変動時間タイマがタイマアウトしていなくても、図柄確定指定コマンドを受信したことを示す確定コマンド受信フラグがセットされていたら(S314;Y)、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(S76)に応じた値に更新する(S315)。変動時間タイマがタイマアウトしていなくても図柄確定指定コマンドを受信したら変動を停止させる制御に移行するので、たとえば、基板間でのノイズ等に起因して長い変動時間を示す変動パターンコマンドを受信したような場合でも、正規の変動時間経過時(特別図柄の変動終了時)に、演出図柄の変動を終了させることができる。
演出図柄の変動制御に用いられているプロセステーブルには、演出図柄の変動表示中のプロセスデータが設定されている。つまり、プロセステーブルにおけるプロセスデータ1〜nのプロセスタイマ設定値の和は演出図柄の変動時間に相当する。よって、S306の処理において最後のプロセスデータnのプロセスタイマがタイマアウトしたときには、切り替えるべきプロセスデータ(表示制御実行データやランプ制御実行データ等)はなく、プロセステーブルに基づく演出図柄の演出制御は終了する。
図40は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動停止処理(S76)を示すフローチャートである。演出図柄変動停止処理において、演出制御用CPU120は、図柄確定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(S851)。図柄確定コマンド受信フラグがセットされていない場合は、演出図柄変動停止処理を終了し、図柄確定コマンド受信フラグがセットされている場合には、図柄確定コマンド受信フラグをリセットし(S852)、演出図柄変動開始処理のS276bまたはS276cにおいて決定した停止図柄を導出表示する制御を行なう(S853)。次に、演出制御用CPU120は、大当りとすることに決定されているか否か確認する(S854)。大当りとすることに決定されているか否かは、たとえば、表示結果指定コマンド格納領域に格納されている表示結果指定コマンドによって確認できる。この実施の形態では、決定されている停止図柄によって、大当りとすることに決定されているか否か確認することもできる。大当りとすることに決定されていない場合は、演出図柄停止処理を終了し、大当りとすることに決定されている場合には、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(S804)に応じた値に更新し(S855)、演出図柄停止処理を終了する。
なお、前述の実施の形態では、特定演算結果に応じて所定の設定をする制御をパチンコ機で行なう例と示したが、このような制御は、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて表示手段における図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組合せになると、所定数のメダルが遊技者に払出されるスロットマシン(スロット機)に適用することも可能である。スロットマシンは、例えば複数種類の識別情報となる図柄の可変表示といった所定の遊技を行い、その遊技結果に基づいて所定の遊技価値を付与可能となる任意の遊技機であり、より具体的には、1ゲームに対して所定の賭数(メダル枚数またはクレジット数)を設定することによりゲームが開始可能になるとともに、各々が識別可能な複数種類の識別情報(図柄)を可変表示する可変表示装置(例えば複数のリールなど)の表示結果が導出表示されることにより1ゲームが終了し、その表示結果に応じて入賞(例えばチェリー入賞、スイカ入賞、ベル入賞、リプレイ入賞、BB入賞、RB入賞、CB入賞等)が発生可能とされた遊技機である。たとえば、貫通型RB、CBのような有利遊技状態の種類(第1の値)と、リプレイタイム(特定の入賞の発生が許容される確率が高まる状態)中に当選したか否か(第2の値)とに基づいて特定演算をし、演算結果に応じて、当選役の種類(通常時短はベル入賞の当選、リプレイタイム中はチェリー入賞の当選)、リール制御の種類、フリーズ演出(ストップボタンの操作を有効化するタイミングを遅延して、当選等を報知する演出)の有無等の所定の設定を選択決定すればよい。
次に、前述した実施の形態により得られる主な効果を説明する。
(1) 図31のS155a〜S155dのように、大当りとすることが決定されたときの大当り種別とベース状態とに基づいて特定演算し、その特定演算の演算結果を記憶しておき、その記憶された演算結果が、図32のS162,S170,S173の変動パターンの決定、図33のS186a,S187の大当り開始演出時間の決定、図34のS202,S203の大当り終了演出時間の決定、図34のS202,S203の時短制御の有無の決定、および、図34のS209,S212の時短制御の継続回数の決定のような所定の設定のために用いられる。これにより、特定演算を用いて所定の設定をするときに、一度特定演算をして演算結果を記憶しておき、所定の設定をするごとに、その演算結果の記憶情報を読出して所定の設定のために用いるので、所定の設定をするごとに特定演算をして当該設定をする場合と比較して、大当り遊技状態のような有利遊技状態に関連する制御を行なうときの情報処理負担を軽減できる。
(2) 第1特別図柄表示装置4Aおよび第2特別図柄表示装置4Bにより、大当り遊技状態のような有利遊技状態に移行するときに、非確変大当りA〜C、確変大当りA〜C、および、突確大当りのような複数種類の有利遊技状態の種類に応じた表示結果が導出表示されるので、有利遊技状態を把握可能とし、遊技の興趣を向上させることができる。
(3) 図31のS155dに示すように、一度特定演算をして演算結果を記憶しておき、図32のS162,S170,S173、図33のS186a,S187、図34のS202,S203、図34のS209,S212に示すように、特定演算を用いて所定の設定をするときに、その演算結果の記憶情報を用いて所定の設定をするので、有利遊技状態に関連する制御を行なうときの情報処理負担をさらに軽減できる。
(4) 図33のS186a,S187、および、図34のS202,S203に示すように、大当り遊技状態のような有利遊技状態に移行するときに、記憶された特定演算の演算結果に応じて、大当り開始演出時間、および、大当り終了演出時間のような所定の演出時間を設定するので、有利遊技状態に移行するときの遊技の状況に応じた演出をすることができる。
(5) 図36のS79で説明したように、大当り終了演出時間のような所定の演出時間が予め定められた時間以上であるときに、遊技カードの抜き忘れ注意報知が実行されるので、遊技の状況に応じた報知をすることができる。
(6) 図15〜図27に示したように、第1特別図柄表示装置4Aおよび第2特別図柄表示装置4Bに表示結果として導出表示される識別情報の数が、大当り種別のような有利遊技状態の種類に応じて異なるので、遊技の興趣を向上させつつ、大当り遊技状態のような有利遊技状態の種類に対応する識別情報を記憶する容量を低減できる。
(7) たとえば、大当り種別が確変大当りAである場合に対応する表示図柄のパターンの数は1つであり、大当り種別が非確変大当りAや非確変大当りBである場合に対応する表示図柄のパターンの数は3つであることを前述したように、表示結果として導出表示される確変大当りAに対応する表示図柄の数が、表示結果として導出表示される確変大当りBや非確変大当りCに対応する表示図柄の数よりも少ないため、演出図柄の組合せによって確変大当りAの大当り遊技となることが特定できるにもかかわらず、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bに導出表示される表示図柄によって確変大当りAの大当り遊技となることが分かり難くなってしまうことを防ぐことができるので、遊技の興趣を向上することができる。
このような効果が得られるパチンコ遊技機1は、次のように構成される。始動条件が成立したこと(たとえば、第1始動入賞口または第2始動入賞口に遊技球が入賞したこと)にもとづいて可変表示を行って識別情報(たとえば、特別図柄)の表示結果を導出表示する可変表示手段(たとえば、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B)に、予め定められた特定表示結果(たとえば、大当り図柄)が導出表示されたときに遊技者にとって有利な特定遊技状態(たとえば、大当り遊技状態)に制御する遊技機(たとえば、パチンコ遊技機1)であって、
前記可変表示手段における表示結果を前記特定表示結果とするか否かを、表示結果が導出される前に決定する事前決定手段(たとえば、CPU103が特別図柄通常処理を実行する部分)と、
前記特定表示結果とすることを前記事前決定手段により決定したときに制御する前記特定遊技状態の種別を、第1特定遊技状態(たとえば、確変大当りA)、第2特定遊技状態(たとえば、非確変大当りA)、第3特定遊技状態(たとえば、非確変大当りB)のそれぞれに割当てられた判定値に基づいて決定する特定遊技状態種別決定手段(たとえば、CPU103が特別図柄通常処理におけるS153、S154を実行する部分)と、
前記特定遊技状態種別決定手段により前記第1特定遊技状態が決定された場合には、前記特定遊技状態として前記第1特定遊技状態に制御した後に可変表示の実行を第1回数(たとえば100回)終了するまで前記始動条件の成立頻度および可変表示の実行頻度の少なくとも一方が高まる有利遊技状態(たとえば、時短状態)に制御し、前記特定遊技状態種別決定手段により前記第2特定遊技状態が決定された場合には、前記特定遊技状態として前記第2特定遊技状態に制御した後に可変表示の実行を第2回数(たとえば、50回)終了するまで前記有利遊技状態に制御し、前記特定遊技状態種別決定手段により前記第3特定遊技状態が決定された場合には、前記特定遊技状態として遊技者が獲得可能な遊技価値の大きさが前記第2特定遊技状態と同じである前記第3特定遊技状態に制御した後に可変表示の実行を前記第2回数よりも少ない第3回数(たとえば、20回)終了するまで前記有利遊技状態に制御する遊技状態制御手段(たとえば、CPU103が、大当り終了処理のS211及びS212を実行する部分)と、
前記特定遊技状態種別決定手段により前記第1特定遊技状態が決定された場合に特定演出(たとえば、演出図柄の「3」または「7」揃いでの導出表示)を実行するとともに、前記特定遊技状態種別決定手段により前記第2特定遊技状態が決定された場合と前記第3特定遊技状態が決定された場合とにおいて共通の演出(たとえば、演出図柄の「6」または「8」揃いでの導出表示)を実行する演出実行手段(たとえば、演出制御用CPU120が演出図柄変動停止処理のS853を実行する部分)と、を備え、
前記可変表示手段には、前記特定遊技状態の種別に応じた識別情報が導出表示され(たとえば、大当り種別が確変大当りAであればパターン0の表示図柄が導出表示され、大当り種別が非確変大当りAであればパターン7〜パターン9またはパターン18のいずれかの表示図柄が導出表示され、大当り種別が非確変大当りBであればパターン10〜パターン12またはパターン19のいずれかの表示図柄が導出表示される)、
前記可変表示手段に表示結果として導出表示される前記第1特定遊技状態に対応する識別情報の数は、前記可変表示手段に表示結果として導出表示される前記第2特定遊技状態に対応する識別情報の数、および前記可変表示手段に表示結果として導出表示される前記第3特定遊技状態に対応する識別情報の数よりも少ない(たとえば大当り種別が確変大当りAである場合に対応する表示図柄のパターンの数は1つであり、大当り種別が非確変大当りAや非確変大当りBである場合に対応する表示図柄のパターンの数は3つである)。
(8) たとえば、大当り種別が確変大当りAである場合、CPU103が特別図柄通常処理のS156dまたはS156eにおいて確変大当りA用表示図柄決定テーブル(第1特図用)または確変大当りA用表示図柄決定テーブル(第2特図用)を選択し、S156fにおいて停止図柄をパターン0の表示図柄に一義的に決定することで、演出図柄変動停止処理のS853においてパターン0の表示図柄を導出表示することを前述したように、確変大当りAに対応する表示図柄として1の表示図柄のみが導出表示されるので、確変大当りAの大当り遊技となることをわかり易くすることができる。
このような効果が得られるパチンコ遊技機1は、次のように構成される。前記可変表示手段には、前記第1特定遊技状態に対応する識別情報として1の識別情報のみが導出表示される(たとえば、大当り種別が確変大当りAである場合、CPU103が特別図柄通常処理のS156dまたはS156eにおいて確変大当りA用表示図柄決定テーブル(第1特図用)または確変大当りA用表示図柄決定テーブル(第2特図用)を選択し、S156fにおいて停止図柄をパターン0の表示図柄に一義的に決定することで、演出図柄変動停止処理のS853においてパターン0の表示図柄を導出表示する)。
(9) たとえば、変動特図が第1特図である場合は、非確変大当りAに対応する表示図柄のパターン数を非確変大当りBに対応する表示図柄のパターン数で除した値である「1」は、非確変大当りAに割当てられている判定値数を非確変大当りBに割当てられている判定値の数で除した値「約1.333」よりも小さいことを前述したように、確変大当りBと非確変大当りCが決定される決定割合が変化しても、これら確変大当りCと非確変大当りCの決定割合の変化に連動して、導出表示される表示図柄の決定割合が変化してしまう度合いを小さくできるので、確変大当りBと非確変大当りCの決定割合が変化することにより、導出表示される表示図柄から確変大当りBの大当り遊技と非確変大当りCの大当り遊技のいずれであるのかが判別されやすくなってしまうことを防ぐことができ、遊技の興趣を向上させることができる。
このような効果が得られるパチンコ遊技機1は、次のように構成される。前記第2特定遊技状態と前記第3特定遊技状態には、異なる数の判定値が割当てられており(たとえば、変動特図が第1特図である場合は、非確変大当りAに61〜80までの20個の判定値が割当てられており、非確変大当りBには81〜95までの15個の判定値が割当てられている)、
前記可変表示手段に表示結果として導出表示される前記第2特定遊技状態に対応する識別情報の数を前記可変表示手段に表示結果として導出表示される前記第3特定遊技状態に対応する識別情報の数で除した値は、前記第2特定遊技状態に割当てられている判定値の数を前記第3特定遊技状態に割当てられている判定値の数で除した値よりも小さい(たとえば、変動特図が第1特図である場合は、非確変大当りAに対応する表示図柄のパターン数を非確変大当りBに対応する表示図柄のパターン数で除した値である「1」は、非確変大当りAに割当てられている判定値数を非確変大当りBに割当てられている判定値の数で除した値「約1.333」よりも小さい)。
(10) たとえば、大当り種別が非確変大当りAである場合、第1特別図柄表示装置4Aにおいて導出表示される表示図柄はパターン7〜パターン9のいずれかであり、第2特別図柄表示装置4Bにおいて導出表示される表示図柄はパターン7、パターン8、パターン18のいずれかであることを前述したように、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bとで異なる表示図柄が導出表示されるようになるため、遊技の興趣を向上させることができる。
このような効果が得られるパチンコ遊技機1は、次のように構成される。前記可変表示手段は、第1可変表示手段(たとえば、第1特別図柄表示装置4A)と、該第1可変表示手段とは異なる第2可変表示手段(たとえば、第2特別図柄表示装置4B)と、を含み、
前記第2可変表示手段において表示結果として導出表示される前記第2特定遊技状態または前記第3特定遊技状態に対応する識別情報は、前記第1可変表示手段において表示結果として導出表示される前記第2特定遊技状態または前記第3特定遊技状態に対応する識別情報とは異なる(たとえば、大当り種別が非確変大当りAである場合、第1特別図柄表示装置4Aにおいて導出表示される表示図柄はパターン7〜パターン9のいずれかであり、第2特別図柄表示装置4Bにおいて導出表示される表示図柄はパターン7、パターン8、パターン18のいずれかである)。
次に、以上に説明した実施の形態の変形例や特徴点等を以下に列挙する。
(1) 前述した実施形態では、特定演算を用いて所定の設定をする対象とする複数種類の有利遊技状態の一例として大当り遊技状態を示したが、これに限らず、有利遊技状態としては、小当り遊技状態を含めてもよい。小当り遊技状態後には、ベース状態等の遊技状態が変化しないので、小当りを特定演算を用いて所定の設定する対象とした場合に、小当り遊技状態の終了後に、時短制御ではなく、変動パターンを選択決定するテーブルについて、通常状態(たとえば、低確低ベース状態)で用いられるような、特定の短い変動パターンの選択割合が低い第1変動パターン選択テーブルを、当該第1変動パターン選択テーブルよりも特定の短い変動パターンの選択割合が高い第2変動パターン選択テーブルに変更して用いるという、変動パターンの選択割合の変更設定をし、その変更をするか否か、および、変更をする継続期間を特定演算結果に基づいて設定してもよい。
(2) 前述した実施形態で特定演算に用いる第1の値である評価値xを異ならせる遊技状態としては、高ベース状態と低ベース状態とのベース状態である例を示した。しかし、高確変状態と低確率状態との大当り確率で評価値xを異ならせてもよい。
(3) 前述した実施形態で特定演算に用いる第1の値である評価値xを異ならせる遊技状態としては、ベース状態および大当り確率の組合せで評価値xを異ならせてもよい。たとえば、低確低ベース状態と、低確高ベース状態と、高確低ベース状態と、高確高ベース状態とで評価値xを異ならせてもよい。
(4) 前述した実施形態で特定演算に用いる第1の値である評価値xを異ならせる遊技状態としては、確変状態の継続期間が大当り遊技状態終了後の特図ゲームの回数により規定される構成において、確変状態の継続期間における特図ゲームの残り回数により評価値xを異ならせてもよい。たとえば、残り回数が20回以下の状態と、残り回数が40回以下の状態と、残り回数が60回以下の状態とで評価値xを異ならせてもよい。
(5) 前述した実施形態で特定演算に用いる第1の値である評価値xを異ならせる遊技状態としては、1日のうちの午前と午後とで評価値xを異ならせてもよい。また、曜日に応じて評価値xを異ならせてもよい。また、1年における月に応じて評価値xを異ならせてもよい(たとえば、各月ごとに異なる。偶数月と奇数月とで異なる。1月〜6月と7月〜12月とで異なる)。
(6) 前述した実施形態で特定演算に用いる第2の値である評価値yを異ならせる複数種類の有利遊技状態としては、非確変大当りと、確変大当りと、突確大当りとの3種類である例を示した。しかし、これに限らず、有利遊技状態として小当りを含める場合には、非確変大当りと、確変大当りと、突確大当りと小当りとの4種類で、評価値yを異ならせてもよい。
(7) 前述した実施形態で特定演算に用いる第2の値である評価値yを異ならせる複数種類の有利遊技状態として、非確変大当りAと非確変大当りBと非確変大当りCとで評価値yを同じとし、また、確変大当りAと確変大当りBと確変大当りCとで評価値yを同じとすることにより、非確変大当りグループと、確変大当りグループとの間で評価値yを異ならせてもよい。
(8) 前述した実施形態で特定演算に用いる第2の値である評価値yを異ならせる複数種類の有利遊技状態としては、大当り後に確変状態とならない非確変大当りと、確変大当りおよび突確大当りを含む大当り後に確変状態となる確変大当りとの2種類で、評価値yを異ならせてもよい。
(9) 前述した実施形態で特定演算に用いる第2の値である評価値yを異ならせる複数種類の有利遊技状態としては、大当り後に確変状態となるか否かに関わらず、大当り遊技状態での最大ラウンド数の違いにより、評価値yを異ならせてもよい。
(10) 前述した実施形態で特定演算に用いる第2の値である評価値yを異ならせる複数種類の有利遊技状態としては、大当り後に確変状態となるか否かにより評価x値を異ならせ、かつ、大当り遊技状態での最大ラウンド数の違いによっても評価値yを異ならせてもよい。
(11) 前述した実施形態で特定演算に用いる第2の値である評価値yを異ならせる複数種類の有利遊技状態としては、大当り遊技状態での各ラウンドの開放時間が異なる複数種類の大当りが有利遊技状態として含まれる場合には、前述したような評価値yを異ならせる演算方式とは別に、または、前述したような評価値yを異ならせる演算方式に加えて、各ラウンドの開放時間の違いによって評価値yを異ならせてもよい。
(12) 前述した実施形態で特定演算に用いる第2の値である評価値yを異ならせる複数種類の有利遊技状態としては、大当り遊技状態の全ラウンドでの合計開放時間が異なる複数種類の大当りが有利遊技状態として含まれる場合には、前述したような評価値yを異ならせる演算方式とは別に、または、前述したような評価値yを異ならせる演算方式に加えて、大当り遊技状態の全ラウンドでの合計開放時間の違いによって評価値yを異ならせてもよい。
(13) 前述した実施形態で特定演算に用いる特定演算式は、加算に限らず、減算、乗算、および、除算というその他の演算式を用いてもよい。また、特定演算式は、たとえば、評価値xと評価値yというような2つの値を用いるものの他に、3つ以上の値を用いた演算式であってもよい。その場合には、3つ以上の値について、加算のみするものであってもよく、3つ以上の値について、加算、減算、乗算、および、除算のうちの演算を組合せたものであってもよい(たとえば、加算と減算との組合せ、加算と乗算との組合せ、加算と除算との組合せ、減算と加算との組合せ、減算と除算との組合せ、加算と減算と乗算との組合せ、加算と減算と除算との組合せ、減算と乗算と除算との組合せ、加算と減算と乗算と除算との組合せ等)。
(14) 前述した実施形態で特定演算に用いる値(評価値x、評価値y)は、遊技者にとって有利な度合に応じて異なるようにしてもよい。たとえば、15ラウンドの確変大当りの方が2ラウンドの突確大当りよりも評価値を大きくする等、遊技者にとって有利な度合が高いもの程、評価値を大きくしてもよい。一方、15ラウンドの確変大当りの方が2ラウンドの突確大当りよりも評価値を小さくする等、遊技者にとって有利な度合が高いもの程、評価値を小さくしてもよい。このようにすれば、特定演算結果の大小関係に基づいて、大当りのような有利遊技状態の価値の大きさを区別することができる。これにより、特定演算結果に基づいて、演出モードを変更する等、特定の演出制御を実行することができる。
(15) 前述した実施形態では、特別図柄の大当りに関して特定演算をし、その演算結果を用いて所定の設定をする例を示した。しかし、これに限らず、普通図柄の当りに関して特定演算をし、その演算結果を用いて所定の設定をしてもよい。たとえば、普通図柄について、当り時における普通可変入賞球装置6Bの開放態様(たとえば、開放回数、開放時間等)が異なる複数種類の当り(有利遊技状態)が設けられたパチンコ遊技機においては、当該当りの種類を第1の値とし、かつ、時短状態であるか否かを第2の値とする特定演算式を用いて、特定演算をし、その特定演算結果に基づいて、当り時における普通可変入賞球装置6Bの開放パターン、および、普通図柄の変動時間等の制御事項を選択決定をする所定の設定をしてもよい。また、このような所定の設定をするパチンコ遊技機1において、普通可変入賞球装置6Bの開放報知演出と、普通図柄の変動表示結果が当りとなるか否かをルーレット等の特定の表示画像の表示態様により示唆する示唆演出とを演出表示装置5で実行する場合には、演出制御基板12側で実行するこれらの演出と、主基板11側で実行する普通図柄の変動表示、および、普通可変入賞球装置6Bの開放制御等との動作を整合させるために、たとえば、普通図柄の変動時間、普通可変入賞球装置6Bの開放パターン、および、示唆演出の有無等の普通図柄の制御の実行に関する情報を特定可能な演出制御コマンドを主基板11側から演出制御基板12側に送信するようにしてもよい。
(16) 前述した実施形態では、特別図柄の大当りに関して特定演算をし、その特定演算結果を用いて所定の設定をする例として、変動パターン、大当り開始時演出時間、大当り終了時演出時間、および、時短継続回数というような遊技制御に関連する設定をする例を示した。しかし、これに限らず、特定演算結果を用いて所定の設定をする例としては、予告演出(大当り予告演出)、リーチ演出、および、擬似連演出等の演出制御に関連する事項(演出制御側で抽選等により決定する事項)を選択決定して設定をするようにしてもよい。また、スロットマシンについて特定演算結果を用いて所定の設定をする例としては、AT(アシストタイムを示し、リールの導出条件(例えば停止順や停止タイミング)が満たされることを条件に発生する操作手順が報知される遊技状態)を付与する抽選等のような演出制御に関連する事項(演出制御側で抽選等により決定する事項)を選択決定して設定をするようにしてもよい。
(17) パチンコ遊技機の制御に特定演算式を用いる例として、第1の値、および、第2の値という2つの値を演算に用いる演算式を採用する場合には、遊技状態に対応する第2の値として前述したベース状態を特定可能な値の代わりに、確変状態であるか否かを特定可能な値を用いてもよい。また、パチンコ遊技機の制御に特定演算式として、第1の値、第2の値、および、第3の値という3つの値を演算に用いる演算式を採用する場合には、遊技状態に対応する第2の値および第3の値として、時短状態であるか否かを特定可能な値を第2の値として用い、確変状態であるか否かを特定可能な値を第3の値として用いてもよい。また、スロットマシンの制御に特定演算式として、第1の値、および、第2の値という2つの値を演算に用いる演算式を採用する場合には、遊技状態に対応する第2の値として、AT状態であるか否かを特定可能な値を用いてもよい。また、遊技状態に対応する第2の値として、AT状態であるか否かを特定可能な値の代わりに、を用前述したベース状態を特定可能な値の代わりに、RT(リプレイタイムを示し、特定の入賞(たとえば、リプレイ入賞やシングルボーナス入賞)の発生が許容される確率が高まる遊技状態)状態であるか否かを特定可能な値を用いてもよい。また、スロットマシンの制御に特定演算式として、第1の値、第2の値、および、第3の値という3つの値を演算に用いる演算式を採用する場合には、遊技状態に対応する第2の値および第3の値として、AT状態であるか否かを特定可能な値を第2の値として用い、RT状態であるか否かを特定可能な値を第3の値として用いてもよい。また、スロットマシンの制御に特定演算式を用いる場合の第1の値としては、ボーナスとして遊技制御側で付与する(遊技制御側での抽選等の決定により実行するか否かを決める制御)前述のような有利遊技状態の他に、演出制御側で付与する(演出制御側での抽選等の決定により実行するか否かを決める制御)有利遊技状態を示唆する演出であるか否か(有利遊技状態の種類でもよい)を特定可能な値を用いてもよい。たとえば、遊技制御側のフリーズ期間中に演出制御側で実行するか否かを抽選して所定の有利遊技状態が継続しているように見せる所定演出が実行されているか否かを特定可能な値を特定演算式の第1の値として用いてもよい。一例として、演出制御側で所定条件の成立に応じて上乗せするか否かを決定して実行するAT状態またはRT状態の上乗せ演出制御(AT状態またはRT状態の継続期間が上乗せ的に増加するように見せる演出)が実行されているか否かを特定可能な値を特定演算式の第1の値として用いてもよい。また、スロットマシンの制御に特定演算式を用いる場合の第1の値としては、所定の小役が発生した状態であるか否かを特定可能な値を用いてもよい。
(18) 変動時間およびリーチ演出の種類等の変動態様を示す変動パターンを演出制御用CPU120に通知するために、変動を開始するときに1つの変動パターン指定コマンドを送信する例を示したが、2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを演出制御用CPU120に通知してもよい。具体的に、2つのコマンドにより通知する場合、CPU103は、1つ目のコマンドでは、たとえば、擬似連の有無、滑り演出の有無等、リーチとなる以前(リーチとならない場合には所謂第2停止の前)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信し、2つ目のコマンドではリーチの種類や再抽選演出の有無等、リーチとなった以降(リーチとならない場合には所謂第2停止の後)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信してもよい。この場合、演出制御用CPU120は2つのコマンドの組合せから導かれる変動時間に基づき、変動表示における演出制御をすればよい。
(19) CPU103の方では2つのコマンドのそれぞれにより変動時間を通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な変動態様については演出制御用CPU120の方で選択をしてもよい。2つのコマンドを送る場合、同一のタイマ割込内で2つのコマンドを送信するようにしてもよく、1つ目のコマンドを送信した後、所定期間が経過してから(たとえば次のタイマ割込において)2つ目のコマンドを送信してもよい。なお、それぞれのコマンドで示される変動態様はこの例に限定されるわけではなく、送信する順序についても適宜変更可能である。このように2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを通知する様にすることで、変動パターン指定コマンドとして記憶しておかなければならないデータ量を削減することができる。
(20) 前記実施形態では、大当り種別が確変大当りAである場合には、パターン0の表示図柄を第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに導出表示する停止図柄として決定し、大当り種別が確変大当りA以外である場合には、各3パターンの表示図柄から第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに導出表示する停止図柄を決定する形態を例示したが、これに限らず、大当り種別が確変大当りAである場合に第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに導出表示する停止図柄として決定する表示図柄のパターン数は、大当り種別が確変大当りA以外である場合に第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに導出表示する停止図柄として決定する表示図柄のパターン数よりも少数であればよい。
(21) 前記実施形態では、大当り種別が確変大当りAである場合には、パターン0の表示図柄を第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに導出表示する停止図柄として決定し、大当り種別が確変大当りA以外である場合には、各3パターンの表示図柄から第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに導出表示する停止図柄を決定する形態を例示したが、これに限らず、大当り種別が確変大当りA以外である場合に第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに導出表示する停止図柄として決定する表示図柄のパターン数は、大当り種別が確変大当りAである場合に第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに導出表示する停止図柄として決定する表示図柄のパターン数よりも多数であればよい。
(22) 前記実施形態では、第1特別図柄表示装置4Aおよび第2特別図柄表示装置4Bに設けられるセグメントとして、数字や記号を表示可能な7つのセグメントA〜Gと小数点等(ドット)を示すセグメントHの配置例を例示したが、これに限らず、たとえば、変形例1として図41に示すように、第1特別図柄表示装置4Aおよび第2特別図柄表示装置4Bにドット状のセグメントA〜Hを直線状に配置してもよい。このように第1特別図柄表示装置4Aおよび第2特別図柄表示装置4BにセグメントA〜Hを直線状に配置する場合においても、図42〜図44に示すように、前記実施形態と同様にCPU103から出力データを出力し、各パターンの表示図柄を第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに導出表示すればよい。なお、このように第1特別図柄表示装置4Aおよび第2特別図柄表示装置4BにセグメントA〜Hを直線状に配置する場合は、図43および図44に示すように、前記実施形態と同様にパターン2とパターン5との相違点をセグメントHが点灯しているか否かのみとすることで、パターン2とパターン5の表示図柄を遊技者が判別困難としてもよいが、たとえば、図43および図45に示すように、パターン2で点灯するセグメントを1ずつ左にシフトした形態をパターン5の表示図柄とすることで、パターン2とパターン5の表示図柄を遊技者が判別困難としてもよい。
(23) 前記実施形態では、第1特別図柄表示装置4Aに導出表示するパターンの表示図柄と、第2特別図柄表示装置4Bに導出表示するパターンの表示図柄とでは、一部のパターンの表示図柄が異なる形態を例示したが、これに限らず、第1特別図柄表示装置4Aに導出表示するパターンの表示図柄と、第2特別図柄表示装置4Bに導出表示するパターンの表示図柄は、全て同一でも良く、また、全て異なっていてもよい。
(24) 前記実施形態では、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じてCPU103が出力する出力データの一部を異ならせることによって、第1特別図柄表示装置4Aに導出表示するパターンの表示図柄と第2特別図柄表示装置4Bに導出表示するパターンの表示図柄とで一部のパターンの表示図柄が異なる形態を例示したが、これに限らず、たとえば、主基板11から第1特別図柄表示装置4Aに伸びる配線と第2特別図柄表示装置4Bに伸びる配線において、第2特別図柄表示装置4Bにおける配線の接続先のセグメントを第1特別図柄表示装置4Aにおける配線の接続先のセグメントと異ならせることにより、変動特図にかかわらずCPU103から同一の出力データを出力しながら、第1特別図柄表示装置4Aに導出表示するパターンの表示図柄と第2特別図柄表示装置4Bに導出表示するパターンの表示図柄を異ならせるようにしても良く、このようにすることで、前記実施形態のように第1特別図柄表示装置4Aで導出表示する表示図柄と第2特別図柄で導出表示する表示図柄とで異なる表示図柄を新たに設ける必要がなく、予め記憶する表示図柄のデータ量を抑えることができる。また、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じてCPU103が出力する出力データの一部を異ならせるとともに、第2特別図柄表示装置4Bにおける配線の接続先のセグメントを第1特別図柄表示装置4Aにおける配線の接続先のセグメントと異ならせることにより第1特別図柄表示装置4Aに導出表示するパターンの表示図柄と第2特別図柄表示装置4Bに導出表示するパターンの表示図柄を異ならせるようにしてもよい。
(25) 前記実施形態では、大当り種別が非確変大当りAである場合と非確変大当りBである場合は、演出表示装置5において停止図柄として3図柄が「6」または「8」で揃う演出図柄の組合せを導出表示することで大当り種別が非確変大当りAであるか非確変大当りBであるかを特定困難な形態を例示したが、これに限らず、停止図柄として、たとえば「1」〜「9」等の数字とは異なる特殊図柄が揃う演出図柄の組合せを導出表示し、大当り種別が非確変大当りAであるか非確変大当りBであるかを特定困難としてもよい。
(26) 前記実施形態では、大当り種別が非確変大当りAである場合と非確変大当りBである場合は、演出表示装置5において停止図柄として3図柄が「6」または「8」で揃う演出図柄の組合せを導出表示することで大当り種別が非確変大当りAであるか非確変大当りBであるかを特定困難な形態を例示したが、これに限らず、停止図柄として、たとえば中図柄(「中」の演出図柄表示エリア5Cに導出表示される演出図柄)に右図柄(「右」の演出図柄表示エリア5Rに導出表示される演出図柄)および左図柄(「左」の演出図柄表示エリア5Lに導出表示される演出図柄)とは異なる特殊図柄を導出表示し、大当り種別が非確変大当りAであるか非確変大当りBであるかを判定困難としてもよい。
(27) 前記実施形態では、大当り種別が非確変大当りAである場合と非確変大当りBである場合は、演出表示装置5において停止図柄として3図柄が「6」または「8」で揃う演出図柄の組合せを導出表示することで大当り種別が非確変大当りAであるか非確変大当りBであるかを特定困難な形態を例示したが、これに限らず、変動表示結果が非確変大当りAまたは非確変大当りBである場合は、特別図柄の変動表示中または停止図柄が導出表示された時点においてスピーカ8L,8Rから同一の音出力や遊技効果ランプ9の同一色による発光等をすることにより大当り種別が非確変大当りAであるか非確変大当りBであるかを特定困難としてもよい。
(28) 前記実施形態では、確変大当りAに第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに導出表示する表示図柄として1つのパターンの表示図柄(パターン0の表示図柄)を割当て、確変大当りA以外の大当り種別に第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに導出表示する表示図柄としてそれぞれ3つのパターンの表示図柄を割当てることで、予め記憶しておく表示図柄の容量を小さくする形態を例示したが、これに限らず、たとえば、確変大当りAに割当てられている判定値全てに同一のパターンの表示図柄(パターン0の表示図柄)を割当て、確変大当りBに割当てられている判定値全てにパターン1〜パターン3のいずれかの表示図柄を割当てることにより、予め記憶しておく表示図柄の容量を小さくしないことで、デバッグ作業時に確変大当りAや確変大当りBに割当てられている表示図柄の確認を行ないやすいようにし、該デバッグ作業を効率的に行なえるようにしてもよい。
(29) また、前記実施形態では、確変大当りAに第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに導出表示する表示図柄として1つのパターンの表示図柄(パターン0の表/E示図柄)を割当て、確変大当りA以外の大当り種別に第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに導出表示する表示図柄としてそれぞれ3つのパターンの表示図柄を割当てることで、予め記憶しておく表示図柄の容量を小さくする形態を例示したが、これに限らず、たとえば、確変大当りAに割当てられている判定値全てに同一のパターンの表示図柄(パターン0の表示図柄)を割当て、確変大当りBに割当てられている判定のそれぞれに個別の表示図柄を割当てることで、大当り種別が確変大当りAである場合は、第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに導出表示する表示図柄にパターン0の表示図柄が導出表示されることで大当り種別が確変大当りAであることを分かり易くする一方で、大当り種別が確変大当りBである場合は、判定値のそれぞれに割当てられた個別の表示図柄のいずれかを第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに導出表示することで、大当り種別が確変大当りBであるか否かをより特定困難としてもよい。
(30) 前記実施形態では、確変大当りAを第1特定遊技状態、非確変大当りAを第2特定遊技状態、非確変大当りBを第3特定遊技状態とし、大当り種別がこれら非確変大当りAまたは非確変大当りBである場合と、確変大当りB、確変大当りCまたは非確変大当りCである場合は、それぞれで遊技者が特定困難な表示図柄を第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに導出表示するとともに、演出表示装置5において演出図柄を同一の数字揃いで導出表示する形態を例示したが、これに限らず、第2特定遊技状態である確変大当りBと第3特定遊技状態である非確変大当りCでのみ遊技者が特定困難な表示図柄を第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに導出表示するとともに、演出表示装置5において演出図柄を同一の数字揃いで導出表示すようにし、第1特定遊技状態、第2特定遊技状態および第3特定遊技状態のいずれでもない大当り種別(確変大当りB、確変大当りC、非確変大当りC)においては、それぞれで異なる表示図柄を第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに導出表示するとともに、演出表示装置5において演出図柄を異なる数字揃いで導出表示してもよい。
(31) 本実施の形態として、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払い出す遊技機を説明したが、遊技媒体が封入され、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払い出すことなく遊技点(得点)を加算する封入式の遊技機を採用してもよい。封入式の遊技機には、遊技媒体の一例となる複数の玉を遊技機内で循環させる循環経路が形成されているとともに、遊技点を記憶する記憶部が設けられており、玉貸操作に応じて遊技点が記憶部に加算され、玉の発射操作に応じて遊技点が記憶部から減算され、入賞の発生に応じて遊技点が記憶部に加算される。また、遊技機は、発射装置および玉払出装置を備えた遊技枠に遊技球が打ち込まれる遊技領域を形成する遊技盤を取り付けた構成としたが、これに限らず、発射装置は玉払出装置などの基本的な機能を共通化し、遊技の特長的構成である遊技盤のみを流通させるようにしてもよい。この場合、遊技の特長的構成であるところの遊技盤を遊技機と称する。また、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払い出すスロットマシンを採用してもよく、あるいは、遊技媒体が封入され、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払い出すことなく遊技点(得点)を加算する封入式のスロットマシンを採用してもよい。基盤とドラムとが流通可能で、筺体が共通なもので基盤のみあるいは基盤とドラムとを遊技機と称する。 このような封入式の遊技機には、遊技点を計数した上で、計数結果を記録媒体処理装置(遊技用装置)の一例となるカードユニットに送信する機能を設けてもよい。この場合、遊技点の計数を指示するための計数操作手段(計数ボタン)を封入式の遊技機に設けることが望ましい。たとえば、遊技点の計数結果は“持点”に変換されて、カードユニットに挿入されている(受付けられている)カードまたは端末などの「遊技者によって携帯される記録媒体」に直接記録される。あるいは、カードユニットに接続された点数管理用サーバで記録媒体に記録されているカードIDを管理し、計数結果をカードユニットから点数管理用サーバに送信することによって、点数管理用サーバがカードID毎に遊技者の持点を記憶するようにしてもよい。
(32) 前述した実施の形態では「割合(比率、確率)」を例示したが、「割合(比率、確率)」は、これに限るものではなく、たとえば0%〜100%の範囲内の値のうち、0%を含む値、100%を含む値、0%および100%を含まない値であってもよい。
(33) 前述した実施の形態では、確変大当りとして、変動表示結果が導出表示された後、大当り遊技状態の終了後に、無条件で確変状態に制御される確変状態制御例を示した。しかし、これに限らず、特別可変入賞球装置7における大入賞口内に設けられた特定領域を遊技球が通過したことが検出手段により検出されたときに、確変状態に制御される、確変判定装置タイプの確変状態制御が実行されるようにしてもよい。
(34) なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。