JP6190240B2 - 癌に対する治療効果の診断剤 - Google Patents

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Description

本発明は、癌に対する治療効果の診断剤に関する。
陽電子(ポジトロン)放出型断層撮影法(PET法)は、シングルフォトン断層撮影法(SPECT法)よりも、感度、解像度及び定量性に優れていることから近年特に注目されている。
例えば、神経精神疾患の診断は、PET法による神経細胞のグルコース代謝の評価によって、現在行われている。このときPET用プローブとして、18F−フルオロデオキシグルコース([18F]FDG)が用いられている。
さらに、PET法による癌に対する治療効果の診断(判定)も試みられている(非特許文献1〜3)。
Kubota R. et al., J Nucl Med 33 (1992) 1972-1980. Sugiyama M. et al., J Nucl Med 45 (2004) 1754-1758. Murayama C. et al., J Nucl Med 50 (2009) 290-295.
しかしながら、[18F]FDGは、癌細胞のみならず、癌に対する治療(癌治療)によって誘導される活性化免疫細胞(マクロファージ、ミクログリア等)にも取り込まれる性質を有する。そのため、[18F]FDGをプローブとして用いたPET法の場合、特に癌治療を開始した早期の時期(治療開始から2〜10日後)において、癌の治療効果の診断には不適であることが報告されている(非特許文献1〜3)。
一方、選択した癌治療法が、対象である患者に適した治療法であるかどうかを早期に治療効果を診断することは、より効果的でより副作用の少ない治療法の選択につながり、対象である患者の生活の質(QOL)を向上させるために極めて重要である。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、癌治療を開始した早期の時期に治療効果を診断可能な、癌に対する治療効果の診断剤を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意研究を進めた結果、ある特定の化合物をプローブとして使用することで、アポトーシスを起こしている癌細胞を特異的に検出できることを見出し、本願発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、式(1−0)で表される化合物を含む、癌に対する治療効果の診断剤を提供する。

(式(1−0)中、Rは、−O(CH−、−O(CHOC−、−CHO(CH−又は−CHO(CHOC−を示し、nは1〜5の整数を示し、Qは、F又は−OCHを示す。)
上記診断剤は、アポトーシスを起こしている癌細胞を特異的に検出できることから、癌治療を開始した早期の時期に治療効果を診断することができる。
上記化合物は式(1−0’)で表される化合物であってもよい。
上記化合物において、Q18F又は−O11CHであってもよい。このようにすることで、上記化合物はポジトロンを放出することが可能になる。上記化合物から放出されたポジトロンは、すぐに電子と結合してγ線(消滅放射線)を放出する。このγ線をPET法に用いられる装置で測定することによって、上記化合物の体内分布を定量的かつ経時的に画像化することができる。すなわち、PET法によって、癌に対する治療効果の診断が可能になる。
18F又は−O11CHである化合物(1−0)を含む上記診断剤は、陽電子放出型断層撮影法に好適に利用できる。
本発明の他の側面は、癌に罹患している対象に癌治療を行う工程と、式(1−0)で表される化合物を上記対象に投与する工程と、上記癌における上記化合物を検出する工程と、上記癌における上記化合物の集積量を定量解析する工程、を含む、癌に対する治療効果の診断方法を提供する。
本発明の別の他の側面は、癌に対する治療効果の診断用である、式(1−0)で表される化合物を提供する。
本発明の別の他の側面は、癌に対する治療効果を診断するための、式(1−0)で表される化合物の応用を提供する。
本発明の別の他の側面は、癌に対する治療効果の診断剤の製造における、式(1−0)で表される化合物の使用を提供する。
本発明によれば、癌治療を開始した早期の時期に治療効果を診断可能な、癌に対する治療効果の診断剤を提供することが可能になる。
ミトコンドリアComplex−1に対する結合親和性を示すグラフである。 放射線治療後における腫瘍体積の経時変化を示すグラフである。 マウスの腫瘍組織における、放射線治療の効果を示すPET画像の図である。 マウスの腫瘍組織における、PETプローブの取り込み量を示すグラフである。
以下、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。ただし、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
本実施形態に係る癌に対する治療効果の診断剤(以下、単に「診断剤」という場合がある。)は、式(1−0)で表される化合物(以下、「化合物(1−0)」という場合がある。)を含む。
ここで、「癌に対する治療効果の診断剤」とは、ある治療方法が癌細胞又は腫瘍組織に対してどの程度効果があるのかを診断するための薬剤のことを意味し、MC−1が関与する電子伝達系が活性化され、アポトーシスが誘導された癌細胞を検出できる薬剤を意味する。言い換えると、「癌に対する治療効果の診断剤」は、癌細胞のアポトーシス検出剤として把握することもできる。
次に、化合物(1−0)について説明する。Rは、−O(CH−、−O(CHOC−、−CHO(CH−又は−CHO(CHOC−である。nは1〜5の整数であり、2〜4であってもよい。Qは、F又は−OCHであり、18F又は−O11CHであってもよい。Qを−O11CH又は18Fとすることで、化合物(1−0)は、ポジトロンを放出することが可能になる。Qが−O11CHである場合、半減期が20分と短いため、1日に複数回の計測を行うことも可能になる。Q18Fである場合、半減期が110分と−O11CHよりも長いため、1回の計測時間を長くすることが可能になると同時に、あるサイクロトロンを有する製造場所から他の複数の計測場所に供給(デリバリー)することが可能になる。
ピリジン環における、ピリダジン環と結合している−OCH−の結合位置及びRの結合位置は特に制限されないが、ピリダジン環と結合している−OCH−の結合位置がピリジン環の5位であり、Rの結合位置がピリジン環の2位であってもよい。ピリダジン環と結合している−OCH−の結合位置がピリジン環の5位であり、Rの結合位置がピリジン環の2位であるときの構造式を、式(1−0’)として以下に示す。
ミトコンドリアComplex−1に対する結合特異性という観点から、化合物(1−0)は、式(1)で表される化合物(以下、「化合物(1)」という場合がある。)であってもよい。
ミトコンドリアComplex−1に対する結合親和性という観点から、化合物(1−0)は、式(1−2)で表される化合物(以下、「化合物(1−2)」という場合がある。)であってもよい。
式(2−0)で表される化合物(以下、「化合物(2−0)」という場合がある。)は、上記化合物(1−0)の前駆体である。
は、脱離可能な置換基(置換スルホニルオキシ基、ハロゲン原子又は水酸基等)である。
上記置換スルホニルオキシ基としては、例えば、トシルオキシ基(−OTs)、メタンスルホニルオキシ基(−OMs)、トリフルオロメタンスルホニルオキシ基(−OTf)、ニトロベンゼンスルホニルオキシ基(−ONs)が挙げられる。上記置換スルホニルオキシ基として−OTsが用いられてもよい。
ハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられる。
式(2−0’)で表される化合物(以下、化合物(2−0’)という場合がある)は、上記化合物(1−0’)の前駆体である。
式(2)で表される化合物(以下、化合物(2)という場合がある)は、上記化合物(1)の前駆体である。
式(2−2)で表される化合物は、上記化合物(1−2)の前駆体である。
(前駆体の合成方法)
Rが−CHO(CH−であり、nが2であり、Qが水酸基である化合物(2−0)は、公知の化合物から合成可能である。例えば、後述する実施例の実験2に記載の合成スキーム(工程1〜10)を経て合成が可能である。Rが−CHO(CHOC−でありQが水酸基である化合物(2−0)は、後述する実施例の実験2に記載の合成スキーム(工程1〜10)及び後述する合成スキーム(c)を参照することで、合成が可能である。
が水酸基である化合物(2)は、公知の化合物から合成可能である。例えば、後述する実施例の実験1に記載の合成スキーム(a)〜(h)を経て合成が可能である。
がトシルオキシ基である化合物(2)は、公知の化合物から合成可能である。例えば、上記Qが水酸基である化合物(2)から後述する実施例に記載の合成スキーム(i)を経て合成が可能である。
化合物(2)からQがFである化合物(1)を製造する方法は、化合物(2)をフッ素化する方法によって行われる。例えば、Qが−OTsである場合、化合物(2)をフッ素化する方法は以下の合成スキーム(A)で表される。Qが、他の置換スルホニルオキシ基又はハロゲン原子である場合にも同様の合成スキームで対応する化合物(1)が合成可能である。
化合物(2)からQ18Fである化合物(1)を製造する方法は、化合物(2)を[18F]フッ素化する方法によって行われる。例えば、Qが−OTsである場合、化合物(2)を[18F]フッ素化する方法は以下の合成スキーム(B)で表される。Qが、他の置換スルホニルオキシ基又はハロゲン原子である場合にも同様の合成スキームで対応する化合物(1)が合成可能である。
化合物(2)を[18F]フッ素化する方法としては、化合物(2)を溶媒中、大環状配位子と[18F]KFとの複合体と反応させることで、[18F]フッ素化することが可能である。
18F]フッ素化するときの溶媒としては、出発物質をある程度溶解できるものであれば特に限定されず、例えば、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)等が挙げられる。上記溶媒として、アセトニトリルが用いられてもよい。
大環状配位子としては、例えば、4,7,13,16,21,24−ヘキサオキサ−1,10−ジアザビシクロ[8.8.8]ヘキサコサン(K[2.2.2])、1,4,7,10,13,16−ヘキサオキサシクロオクタデカン(18−クラウン−6)等が挙げられる。上記大環状配位子として、K[2.2.2]が用いられてもよい。
が水酸基である化合物(2)からQが−OCHである化合物(1)を製造する方法は、例えば、以下の合成スキーム(C)で表される。
が水酸基である化合物(2)からQが−O11CHである化合物(1)を製造する方法は、例えば、以下の合成スキーム(D)で表される。
上記合成スキーム(D)において、11CHOTfは、公知の方法によって合成が可能である。例えば、反応式(E)を経て合成できる。
化合物(1−0)は、ミトコンドリアComplex−1の検出に適している。例えば、蛍光色素等を化合物(1−0)に結合させる、又はポジトロン標識を化合物(1−0)に行えば、ミトコンドリアComplex−1の標識化合物として使用できる。特に化合物(1−0)のQが−O11CH又は18Fである場合、化合物(1−0)はポジトロンを放出することが可能になる。上記化合物(1−0)から放出されたポジトロンは、すぐに電子と結合してγ線を放出する。このγ線をPET法に用いられる装置で測定することによって、化合物(1−0)の体内分布を定量的かつ経時的に画像化することができる。
したがって、上記化合物(1−0)を含む上記診断剤は、アポトーシスを起こしている癌細胞を特異的に“陽性画像”として感度よく検出することが可能である。上記診断剤が、アポトーシスを起こしている癌細胞を特異的に検出できる理由について、これに限定されるものではないが、本発明者らは以下のように考えている。
すなわち、式(1−0)で表される化合物は、後述する実施例で明らかにされているように、ミトコンドリアComplex−1(MC−1)の検出に適した化合物である。癌細胞は、生存に必要なアデノシン三リン酸(APT)を、正常細胞が用いている電子伝達系(MC−1が関与する電子伝達系)ではなく嫌気的解糖系を使って産生している。そのため、上記化合物が癌細胞中の機能低下しているMC−1に結合せず、生きている癌細胞は“陰性画像”(プローブが存在しない部分の画像)として計測される。一方、放射線治療等の癌治療によって遺伝子等が破壊されている癌細胞は代謝が大きく変化して、MC−1が関与する電子伝達系が活性化される。そのため、MC−1が関与する電子伝達系が活性化されている癌細胞は、上記化合物が癌細胞中のMC−1に結合し“陽性画像”(プローブが存在する部分の画像)として計測が可能になる。ここで、MC−1が関与する電子伝達系が活性化されている癌細胞では、大量の活性酸素ラジカルが発生する。しかし、癌細胞には上記ラジカルを除去する酵素活性が正常細胞に比べて低下しているため、DNA鎖又は細胞膜の脂質に上記ラジカルによる障害が生じる。その結果、アポトーシスが誘導されてやがて癌細胞は死んでいく。すなわち、上記化合物は、アポトーシスを起こしている癌細胞を特異的に“陽性画像”として感度よく検出することが可能である。
上記診断剤は、例えば、化合物(1−0)を任意の緩衝液に溶解することによって製造することができる。この場合、上記診断剤は、溶液として提供され、上記緩衝成分の他、界面活性剤、防腐剤、安定化剤等のその他の成分を含有してもよい。
本実施形態に係る癌に対する治療効果の診断方法は、癌に罹患している対象に癌治療を行う工程と、式(1−0)で表される化合物を上記対象に投与する工程と、上記癌における上記化合物を検出する工程と、上記癌における上記化合物の集積量を定量解析する工程、を含む。
上述したように上記診断剤は、アポトーシスを起こしている癌細胞を特異的に“陽性画像”として感度よく検出することが可能であるため、上記方法は、癌治療を開始してから早期の時期において、癌の治療効果を診断することが可能である。
上記癌は、特に制限されないが、例えば、肺癌、食道癌、乳癌、胃癌、肝臓癌、胆嚢・胆管癌、膵臓癌、大腸癌、直腸癌、膀胱癌、前立腺癌、子宮癌及び皮膚癌等が挙げられる。
上記対象としては、例えば、ヒト、サル、マウス及びラットが挙げられるがこれらに限定されるものではない。
上記癌治療の方法は、MC−1が関与する電子伝達系が活性化されることで、目的の癌細胞のアポトーシスを誘導することが可能な方法であれば特に制限されない。上記癌治療の方法としては、例えば、放射線治療及び化学療法が挙げられる。放射線治療に用いられる放射線としては、X線、電子線、γ線等が挙げられる。化学療法に用いられる薬剤としては、例えば、ダカルバジン、シスプラチン、アドリアマイシン、ビンブラスチン、タキソール、マイトマイシン、抗体医薬等のがん分子標的薬が挙げられる。
上記化合物を上記対象に投与する方法は、化合物(1−0)が癌組織に到達することができればどの様な方法でもよいが、通常、静脈内投与である。
上記化合物を上記対象に投与する時期は、癌治療を行った後であればいつでもよいが、例えば、癌治療を行ってから2日〜10日後の早期の時期に投与してもよい。
上記化合物の投与量としては、投与する対象及び上記化合物を検出する方法によって変わるが、上記化合物を生体内で検出するのに十分な投与量であれば、特に制限されない。例えば、式(1−0)におけるQ18F又は−O11CHである化合物(1−0)を含む上記診断剤を用いて、癌の治療効果を診断する場合、上記化合物の投与量(「投与放射能量」という場合がある。)は、1MBq/kg体重〜1000MBq/kg体重であってもよい。また、上記化合物の比放射能は、10−10,000GBq/μmolであってもよい。
上記診断剤を用いて、PET法によって癌の治療効果を診断する場合、上記診断剤の投与放射能量は、使用するPETカメラの感度と対象個体の体積に依存するが、げっ歯類(マウス、ラット)ではおおよそ200−500MBq/kg体重を0.1−0.5mLの生理食塩水溶液として投与する。ヒト以外の霊長類(サル類)の場合、40−200MBq/kg体重を0.5−2mLの生理食塩水で投与し、ヒトの場合、2−10MBq/kg体重を1−5mLの生理食塩水溶液として投与する。
上記癌における上記化合物を検出する方法としては、特に制限されず、公知の方法に準じて実施することができる。例えば、式(1−0)におけるQ18F又は−O11CHである化合物(1−0)を含む上記診断剤を用いる場合、PET法によって、上記化合物を検出することが可能である。PET計測の方法としては、上記診断剤の投与直後から60分間のダイナミック計測をしてもよいし、上記診断剤を投与して30−40分間待って癌組織にプローブを十分集積させてから、10−20分間のPET計測をしてもよい。
上記癌における上記化合物の集積量を定量解析する方法としては、特に制限されず、公知の方法に準じて実施することができる。例えば、以下の方法が挙げられる。まず、PET法によって得られた上記プローブの集積画像と、CT計測等によって得られた癌の形態画像を重ねあわせ、癌組織のPET画像を同定する。次に上記癌組織のPET画像上に関心領域を設定して、対象となる個体の体重と投与放射能量とで正規化した値を、癌組織への上記化合物の集積量とする。
以下、本発明について、実施例を挙げて更に詳細に説明する。ただし、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
なお、以下の実施例において、特に断りがない限り、シリカゲルカラムクロマトグラフィに用いたシリカゲルは、関東化学社製のSilica Gel 60N(フラッシュクロマトグラフィー用)40〜50μmを用いた。
<実験1>
BCPP−EFの合成
BCPP−EFを下記工程1〜工程10に従って合成した。以下、各工程を説明する。
工程1
合成スキーム(a)に従って、化合物3を合成した。
ムコクロル酸1(50g、0.29mol)を水(440mL)に溶解し、炭酸ナトリウム(15.3g、0.14mol)を加えた。その溶液に0℃にて、tert−ブチルヒドラジン塩酸塩(36.9g、0.29mol)を加えた。得られた反応液を2.5時間撹拌した。析出した固体をろ過し、冷水で洗浄後、減圧下で析出した固体を乾燥し中間体2を得た。
中間体2に酢酸(500mL)を加え、反応液を30分間還流した。反応液中の酢酸を減圧下で留去した後、塩化メチレン及び炭酸水素ナトリウム水溶液にて分液した。有機層を水洗後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下で有機層を濃縮した。濃縮した残渣をシリカゲルクロマトグラフィ(ヘプタン:クロロホルム=7:3〜0:10)にて精製し、淡黄色固体である化合物3(52.9g、収率80%)を得た。
工程2
合成スキーム(b)に従って、化合物4を合成した。
化合物3(2g、9mmol)の1,4−ジオキサン溶液に、水酸化カリウム(1.5g、27mmol)水溶液(15mL)を加え、混合液を5時間還流した。得られた混合液を氷水に注ぎ、濃塩酸を加えて、析出した固体(粗体)をろ取した。粗体を水、ヘプタンの順に洗浄し、化合物4(1.6g、収率91%)を得た。
工程3
合成スキーム(c)に従って、化合物6を合成した。
ジエチレングリコール(22.8mL、0.24mol)及び3,4−ジヒドロ−2H−ピラン(21.7mL、0.24mol)のTHF(40mL)と塩化メチレン(400mL)との混合溶液に、p−トルエンスルホン酸一水和物(4.57g、24mmol)を−10℃にて加え、反応液を1時間撹拌した。反応液に水を加え、エーテルにて分液した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。その後、減圧下で有機層を濃縮した。濃縮した残渣をシリカゲルクロマトグラフィ(ヘプタン:酢酸エチル=50:50〜0:100)にて精製し、無色液体である化合物6(14g、収率31%)を得た。
工程4
合成スキーム(d)に従って、化合物9を合成した。
アルゴン雰囲下、0℃にて水素化ナトリウム(1.51g、37.8mmol(60% in oil))に、6−クロロ−3−ピリジンメタノール7(5g、34.8mmol)のDMF溶液(30mL)をゆっくり加えた。その後、反応液に1−クロロ−3−メチル−2−ブテン8(4.11mL、36.5mmol)を更に加え、25℃にて反応液を1時間撹拌した。残存している原料に対し、1−クロロ−3−メチル−2−ブテン(2.0mL、17.7mmol)を更に加え、50℃にて反応液を1時間撹拌した。
残存している原料に対し、水素化ナトリウム(1.51g、37.8mmol(60% in oil))と1−クロロ−3−メチル−2−ブテン(8.0mL、71.1mmol)とを加え、50℃にて反応液を30分間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルにて分液した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。その後、減圧下で有機層を濃縮した。濃縮した残渣をシリカゲルクロマトグラフィ(ヘプタン:酢酸エチル=95:5〜85:15)にて精製し、無色液体である化合物9(7.0g、収率96%)を得た。
工程5
合成スキーム(e)に従って、化合物10を合成した。
アルゴン雰囲下、0℃にて水素化ナトリウム(320mg、8mmol(60% in oil))に、化合物6(1.90g、10mmol)の1,4―ジオキサン溶液(8mL)をゆっくり加え、60℃にて反応液を30分間撹拌した。その後、化合物9(0.84g、4mmol)の1,4―ジオキサン溶液(4mL)を反応液に加え、マイクロウェーブで170℃にて30分間反応液を撹拌した。反応液を冷却した後、反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、クロロホルムにて分液した。有機層を水と飽和食塩水とで洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。その後、減圧下で有機層を濃縮した。濃縮した残渣をシリカゲルクロマトグラフィ(ヘプタン:酢酸エチル=95:5〜85:15)にて精製し、化合物10(4.9g、収率96%)を得た。
工程6
合成スキーム(f)に従って、化合物11を合成した。
アルゴン雰囲下、カリウムtert−ブトキシド(15.3g、0.13mol)のDMSO溶液(130mL)に、化合物10(5g、13.6mmol)をゆっくり加え、60℃にて反応液を40分間撹拌した。反応液を冷却した後、反応液に飽和塩化アンモニウム水溶水を加え、酢酸エチルにて分液した。有機層を水と飽和食塩水とで洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。その後、減圧下で有機層を濃縮した。濃縮した残渣をシリカゲルクロマトグラフィ(ヘプタン:酢酸エチル=80:20)にて精製し、淡黄色液体である化合物11(2.7g、収率68%)を得た。
工程7
合成スキーム(g)に従って、化合物12を合成した。
アルゴン雰囲下、化合物4(1.43g、7.04mmol)、化合物11(2.3g、7.74mmol)及びトリフェニルホスフィン(2.77g、10.6mmol)のTHF溶液(100mL)に、アゾジカルボン酸ジイソプロピル(2.09mL、10.6mmol)を加え、25℃にて反応液を16時間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルにて分液した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。その後、減圧下で有機層を濃縮した。濃縮した残渣をシリカゲルクロマトグラフィ(1回目、ヘプタン:酢酸エチル=90:10〜60:40、2回目、クロロホルム:メタノール=99:1)にて精製し、化合物12(2.7g、収率80%)を得た。
工程8
合成スキーム(h)に従って、化合物13を合成した。
化合物12(96mg、7.2mmol)のメタノール溶液(1mL)に、p−トルエンスルホン酸一水和物(2mg、0.01mmol)を加え、25℃にて反応液を16時間撹拌した。減圧下で反応液を濃縮した後、濃縮した残渣をシリカゲルクロマトグラフィ(ヘプタン:酢酸エチル=70:30〜20:80)にて精製し、無色固体である化合物13(96.9mg、収率99%)を得た。
工程9
合成スキーム(i)に従って、化合物14を合成した。
化合物13(450mg、1.13mmol)、トリエチルアミン(1.58mL、11.3mmol)及び4−ジメチルアミノピリジン(13.8mg、0.11mmol)の塩化メチレン溶液(10mL)に、p−トルエンスルホニルクロリド(0.32g、1.69mmol)を−10℃以下にて加え、反応液を16時間撹拌した。反応液に水を加え、塩化メチレンにて目的化合物を2回抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。その後、減圧下で有機層を濃縮した。濃縮した残渣をシリカゲルクロマトグラフィ(ヘプタン:酢酸エチル=90:10〜40:60)にて精製し、化合物14(610mg、収率97%)を得た。
工程10
合成スキーム(j)に従って、化合物15(BCPP−EF)を合成した。
アルゴン雰囲気下、化合物14(110mg、0.2mmol)及びテトラブチルアンモニウムフルオリド(0.6mL、0.6mmol(THF中、1.0mol/L))の混合溶液を25℃にて16時間撹拌した。反応液を減圧下で濃縮した後、濃縮した残渣をシリカゲルクロマトグラフィ(ヘプタン:酢酸エチル=90:10〜50:50)にて精製し、BCPP−EFである化合物15(70mg、収率88%)を得た。
BCPP−EMの合成
BCPP−EMを上記工程1〜工程8及び下記工程11に従って合成した。以下、工程11について説明する。
工程11
合成スキーム(k)に従って、化合物16を合成した。
アルゴン雰囲下、0℃にて水素化ナトリウム(12mg、0.3mmol(60% in oil))に、化合物13(80mg、0.2mmol)の1,4―ジオキサン溶液(2mL)を加えた。その後反応液にヨウ化メチル(125μL、2mmol)を加え、封管容器内25℃にて反応液を1時間撹拌した。反応液を冷却した後、反応液に水を加え、酢酸エチルにて分液した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。その後、減圧下で有機層を濃縮した。濃縮した残渣をシリカゲルクロマトグラフィ(ヘプタン:酢酸エチル=70:30〜30:70)にて精製し、化合物16(62mg、収率75%)を得た。
18F]BCPP−EFの合成
18F]BCPP−EF(化合物17)を上記工程1〜工程9及び下記合成スキーム(l)に従って合成した。
標識合成は[18F]標識化合物自動合成装置(F−110、F−120、住友重機械工業、東京)を用いて行った。ターゲットから回収し、陰イオン交換樹脂AG1−X8(バイオラッドラボラトリーズ、ヘラクレス、米国)にトラップした[18F]Fを40mM KCO水溶液(0.5mL、20μmol)で脱着した。得られた溶液に、K[2,2,2](Merck、Darmstadt、Germany)(15mg、20μmol)のCHCN(Aldrich、St. Louis、MO、USA)溶液(2mL)を加えて、He気流下で反応液を共沸脱水した。残渣にCHCN(1mL)を加えて共沸脱水を2度繰り返し、水分が除去された[18F]KF/K[2,2,2]を調製した。[18F]KF/K[2,2,2]に、前駆体(化合物14、6.29mg、11.3μmol)のCHCN(シグマアルドリッチ、セントルイス、米国)溶液(1.5mL)を加え、80℃で10分間フッ素化を行った。得られた反応混合物にCHCNとHOとの混合液(CHCN:HO=3:7、1.5mL)を加えて反応を停止させた。その後、反応液をHPLCインジェクターに移送した。さらに反応容器をCHCNとHOとの混合液(CHCN:HO=3:7、1.5mL)で共洗いし、同様に上記混合液をHPLCインジェクターに移送した。粗生成物をHPLC[カラム Inertsil ODS−3(5μ、10.0x250mm、GLサイエンス、東京)、移動相CHCN:HO=500:500、流速6mL/min、波長254nm]によって精製した。保持時間17.4分の放射能ピークを分取し、分収した溶液をエバポレータで濃縮乾固した。その後、濃縮乾固した生成物を0.1%Tween80/生理食塩水(5mL)に再溶解し、[18F]BCPP−EF(2.36GBq)を回収した。
生成物の一部を採り、HPLC[カラム Finepak SIL C18S (5μ、4.6x150mm、日本分光、東京)、移動相 CHCN:30mM CHONH:CHCOOH=500:500:2、流速2mL/min、波長254nm]によって分析した。放射化学的収率、比放射能、及び放射化学的純度はそれぞれ16.98%(decay corrected)、84.3GBq/μmol、100%であった。全合成時間は照射終了時(End of bombardment、EOB)から約63分であった。
18F]BCPP−EFについて、前駆体(化合物14)3.54mgで合成した場合は、放射化学的収率が4.02%であった。上記前駆体を6.29mgに増やすことで放射化学的収率が16.98%まで向上した。得られた最終生成物の放射化学的純度は100%、比放射能は84.3GBq/μmolであり、PET実験に十分な純度と収量を得ることができた。
11C]BCPP−EMの合成
11C]BCPP−EMを上記工程1〜工程8及び下記合成スキーム(m)に従って合成した。
サイクロトロン(HM−18、住友重機械工業、東京)にて、陽子を18MeVに加速した。一方で、純窒素ガス(Gグレード、ジャパンファインプロダクツ、神奈川)をおよそ17kg/cmの圧力で封入したターゲットガスを準備した。上記ターゲットガスに、上記陽子をおよそ20μAの電流値で照射して、14N(p,α)11C核反応によって[11C]を製造した。ターゲットガス内で、[11C]は[11C]COの化学形で存在した。上記[11C]COを含むターゲットガスを自動合成装置(住友重機械工業、東京)で、冷却した0.1M LiAlH/テトラヒドロフラン(THF)溶液(500μL)(ABXアドバンストバイオケミカルズコンパウンズ、ドイツ)に導入した。このときの上記ターゲットガスの流量は、400mL/minであった。上記ターゲットガスを導入した後、得られた反応溶液に窒素ガス(ガス流量、200mL/min)をバブリングし、200℃に加熱してTHFを留去した。THFを留去した後、反応器を一旦冷却し、ヨウ化水素酸(ナカライテスク、京都、0.5ml)を反応溶液に加え150℃に加熱した。生成した[11C]ヨウ化メチルを蒸留し、200℃に加熱したAgOTf(シグマアルドリッチ、米国)カラムを通過させることで[11C]メチルトリフレートとした。カラムを通過した[11C]メチルトリフレートは、直ちに前駆体(化合物13)の溶液に導入した。
前駆体(化合物13、2mg)を2−ブタノン(和光純薬工業、東京、0.3mL)に溶解した。得られた前駆体溶液にNaH(約2mg)を加えて調製した。得られた前駆体溶液に、蒸留されてきた上記[11C]メチルトリフレートを導入し、放射能が平衡に達した時点で上記[11C]メチルトリフレートの導入を停止した。その後、40℃で5分間の条件で前駆体のメチル化反応を行った。
高速液体クロマトグラフィー(固定相 Megapak SIL C18−10 7.6×250mm(日本分光、東京)、移動相 アセトニトリル(和光純薬工業、大阪):30mM 酢酸アンモニウム水溶液(和光純薬工業、大阪)=450:550、流速6mL/min、波長254nm)にて、[11C]BCPP−EMの溶液を分取した。分取した溶液をエバポレーター(住友重機械工業、東京)にて溶離液を留去し、残渣に生理食塩溶液(大塚製薬、東京)を加え、最終製剤とした。
最終製剤の放射能を測定した(アロカ、東京)。最終製剤の一部を高速液体クロマトグラフィー(固定相 Finepack C18−S 4.6×150mm(日本分光、東京)、移動相 アセトニトリル(和光純薬工業、大阪):30mM 酢酸アンモニウム(ナカライテスク、京都):酢酸(和光純薬工業、大阪)=500:500:2、流速2mL/min、波長254nm)にて分析した。
およそ60分間、上記陽子を上記ターゲットガスに照射した場合、[11C]BCPP−EMの生産量は、0.26−2.01GBq、放射化学的純度は93.6%以上であった。
分離HPLCにおける、[11C]BCPP−EMの前駆体(化合物13)の保持時間は5.2分、[11C]BCPP−EMの保持時間は10分であった。分析HPLCにおける、[11C]BCPP−EMの保持時間は4.0分であった。
<実験2>
BMS−Pの合成
BMS−P(化合物15’’)を下記工程1〜工程12に従って合成した。以下、各工程を説明する。
工程1
化合物5a(10.00g、68.41mmol)、トリエチルアミン(10.38g、102.6mmol)及び4−ジメチルアミノピリジン(836mg、6.841mmol)の塩化メチレン溶液(100mL)に、氷冷下でp−トルエンスルホニルクロライド(13.69g、71.83mmol)を分けて添加した。添加後、氷冷下で反応液を16時間撹拌した。反応液に氷水(200mL)を注ぎ込み、塩化メチレン(100mL)で、目的化合物を抽出した。有機層を飽和食塩水(100mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。その後、有機層の溶媒を減圧留去した。得られた残渣を中圧分取(シリカゲル120g、ヘキサン/酢酸エチル=5/1〜1/1)で精製し、無色液体である化合物5b(18.38g、収率89.4%)を得た。
工程2
Ar雰囲気下、塩化カルシウム(29.92g、269.6mmol)、エタノール(390mL)及びTHF(390mL)を、反応器に仕込み、続いて氷冷下、水素化ホウ素ナトリウム(20.40g、539.2mmol)を分割して反応器に投入した。水素化ホウ素ナトリウムを投入した後、氷冷下で反応液を2.5時間撹拌した。反応液に氷冷下、化合物7’(30.09g、134.8mmol)を分割して投入し、氷冷下で反応液を30分間攪拌した。反応液を氷水(1.5L)に注ぎ込んだ後、塩化アンモニウム(300g)を撹拌しながら反応液に加えた。目的化合物を酢酸エチル(1L×2)で抽出した。有機層を水(1L)、飽和食塩水(1L)で順次洗浄した。硫酸マグネシウムで有機層を乾燥した後、有機層の溶媒を減圧留去し、淡黄褐色固体である化合物9’(16.12g、収率66.0%)を得た。
工程3
化合物9’(17.07g、94.21mmol)及びp−トルエンスルホン酸一水和物(18.11g、94.21mmol)の塩化メチレン溶液(500mL)に、氷冷下、3,4−ジヒドロ−2H−ピラン(23.55mL、259.2mmol)を加え、室温で反応液を18時間攪拌した。有機層を飽和重曹水(500mL)、飽和食塩水(500mL)で順次洗浄した。硫酸マグネシウムで有機層を乾燥した後、有機層の溶媒を減圧留去することで、淡黄褐色液体である化合物10’’’(42.72g、粗収率170.9%)を得た。化合物10’’’はクルードのまま次工程に供した。
工程4
Ar雰囲気下、水素化アルミニウムリチウム(7.988g、210.5mmol)のTHF懸濁液(100mL)に、クルードの化合物10’’’(42.72g、Net=24.99g,94.21mmol)のTHF溶液(200mL)を氷冷下で滴下した。その後、室温で反応液を1時間攪拌した。氷冷下、反応液に水(8mL)、15%水酸化ナトリウム水溶液(8mL)、水(24mL)を順次滴下して反応を停止した。得られた混合物をろ過し、スラリーを酢酸エチル(600mL)で洗浄した。得られたろ液を飽和食塩水(300mL)で洗浄、硫酸ナトリウムで乾燥した。その後、ろ液の溶媒を減圧留去した。得られた残渣を中圧分取(シリカゲル200g、ヘキサン/酢酸エチル=1/1〜酢酸エチルonly)で精製し、淡黄褐色液体である化合物16’(14.98g、化合物9’からの収率71.2%)を得た。
工程5
Ar雰囲気下、化合物16’(14.98g、67.09mmol)のDMF溶液(60mL)に氷冷下、水素化ナトリウム(3.489g、60%換算として87.22mmol)を分けて添加し、室温で反応液を1時間攪拌した。続いて化合物8(10.53g、100.7mmol)を、反応液に加え、50℃で3時間攪拌した。反応液に氷水(300mL)を加え、酢酸エチル(300mL)で目的化合物を抽出した。有機層を水(300mL)、飽和食塩水(300mL)で順次洗浄した。硫酸マグネシウムで有機層を乾燥した後、有機層の溶媒を減圧留去した。得られた残渣を中圧分取(シリカゲル200g、ヘキサン/酢酸エチル=10/1〜1/1)で精製し、淡黄褐色液体である化合物17’(15.40g、収率78.8%)を得た。
工程6
化合物17’(15.40g、52.85mmol)のメタノール溶液(154mL)に、p−トルエンスルホン酸一水和物(502.7mg、2.643mmol)を加え、室温で反応液を18時間攪拌した。その後、反応液を8時間加熱還流した。反応液を濃縮し、得られた残渣を中圧分取(シリカゲル200g、ヘキサン/酢酸エチル=1/1〜酢酸エチルonly)で精製し、淡黄褐色液体である化合物18’(10.78g、収率98.4%)を得た。
工程7
Ar雰囲気下、化合物18’(10.76g、51.91mmol)のジオキサン溶液(100mL)に、氷冷下、水素化ナトリウム(2.430g、60%換算として60.74mmol)を分けて添加し、室温で反応液を15分攪拌した。続いて化合物5b(18.24g、60.74mmol)のジオキサン溶液(60mL)を加え、50℃で反応液を2時間攪拌した。反応液に氷水(300mL)を加え、酢酸エチル(200mL×2)で目的化合物を抽出した。有機層を飽和食塩水(200mL)で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した後、有機層の溶媒を減圧留去した。得られた残渣を中圧分取(シリカゲル200g、ヘキサン/酢酸エチル=4/1〜酢酸エチルonly)で精製し、淡黄褐色液体である化合物19(14.21g、収率81.6%)を得た。
工程8
Ar雰囲気下、化合物19(14.21g、43.67mmol)のDMSO溶液(375mL)に、カリウムt−ブトキシド(49.00g、436.7mmol)を添加し、60℃で反応液を30分間攪拌した。反応液を氷水中(1L)に注ぎ込み、酢酸エチル(500mL×4)で目的化合物を抽出した。有機層を飽和食塩水(500mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。その後、有機層の溶媒を減圧留去した。得られた残渣を中圧分取(シリカゲル200g、ヘキサン/酢酸エチル=1/1〜酢酸エチルonly)で精製し、淡黄色液体である化合物11’’、(4.201g、収率37.1%)を得た。
工程9
Ar雰囲気下、化合物4(3.185g、15.72mmol)、化合物11’’(4.201g、15.72mmol)及びトリフェニルホスフィン(6.185g、23.58mmol)のTHF溶液(200mL)に、氷冷下、アゾジカルボン酸ジイソプロピル(DIAD、4.768g、23.58mmol)のTHF溶液(23mL)を滴下し、室温で反応液を16時間攪拌した。反応液を濃縮し、得られた残渣を中圧分取(シリカゲル200g、ヘキサン/酢酸エチル=4/1〜1/1、2回)で精製し、微黄色液体である化合物12’’、(431mg、収率6.1%)を得た。
工程10
化合物12’’(430mg、0.9515mmol)のメタノール溶液(4.3mL)に、p−トルエンスルホン酸一水和物(9.05mg、0.0457mmol)を加え、室温で反応液を18時間攪拌した。反応液を更に60℃で4時間撹拌した。反応液を濃縮し、得られた残渣を中圧分取(シリカゲル60g、ヘキサン/酢酸エチル=3/1〜酢酸エチルonly)で精製し、無色液体である化合物13’’、(242mg、収率69.2%)を得た。
工程11
化合物13’’(140.6mg、0.3822mmol)、トリエチルアミン(386.7mg、3.822mmol)及び4−ジメチルアミノピリジン(4.67mg、0.03822mmol)の塩化メチレン溶液(3mL)に、−10℃でp−トルエンスルホニルクロライド(109.3mg、0.5734mmol)を添加した。p−トルエンスルホニルクロライドを添加した後、−10℃で反応液を16時間撹拌した。反応液に氷水(20mL)を注ぎ込み、塩化メチレン(20mL)で目的化合物を抽出した。有機層を飽和食塩水(10mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。その後、有機層の溶媒を減圧留去し、赤褐色で粘稠な液体である化合物14’’(201.2mg、粗収率100.8%)を得た。化合物14’’は、クルードのまま直ちに次工程に供した。
工程12
クルードな化合物14’’(195mg、Net=193.5mg,0.3706mmol)をTHF(2mL)に溶解し、1MのTBAF/THF(2mL)、TBAF・xHO(500mg)を加え、室温で反応液を2時間攪拌した。反応液に氷水(50mL)を注ぎ込み、酢酸エチル(50mL)で目的化合物を抽出した。有機層を飽和食塩水(20mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。その後、有機層の溶媒を減圧留去した。得られた残渣を中圧分取(シリカゲル60g、ヘキサン/酢酸エチル=4/1〜1/1)で精製し、化合物13’’(50mg)から別途調製及び精製したロットとあわせて赤褐色液体である化合物15’’(BMS−P)(47.6mg、収率25.4%)を得た。
ミトコンドリアComplex−1に対する結合親和性の評価
被験物質及び陽性物質のdose−response curveを作成し,被験物質及び陽性物質がトレーサーとミトコンドリアComplex−1(レセプター)との結合を50%抑制する濃度(IC50値)及び絶対阻害定数(Ki)を算出した。被験物質としては、[18F]BMS−747158−02(2−tert−ブチル−4−クロロ−5−[4−(2−フルオロ−エトキシメチル)−ベンジルオキシ]−2H−ピリダジン−3−オン、以下、「BMS」という場合がある。)、BCPP−EF、BCPP−BF、BCPP−PF、BCPP−EM及びBMS−Pを用いた。詳細を以下に示す。
ミトコンドリア画分原液の調製
動物組織を秤量(湿重量)し、2倍量のホモジネート緩衝液(250mmol/Lのスクロース、1mmol/Lのコハク酸及び0.2mmol/LのEDTAの10mmol/LのTris−HCl緩衝液(pH、7.40))を加え、氷冷下でホモジナイズした。その後、ホモジナイズした懸濁液を遠心分離した(1200×g、4°C、20分間)。上清を採取し、遠心分離した(26000×g、4°C、15分間)。沈殿している残渣を採取し、100mg tissue eq./mLとなるようにホモジネート緩衝液を加えホモジナイズした。得られたミトコンドリア画分原液は使用時まで−80°Cに保存した。ミトコンドリア画分のタンパク質濃度はBCA Protein Assay Reagent(PIERCE社製)を用いて測定した。動物組織は、ラットの脳及びウシの心臓を用いた。
ミトコンドリア画分溶液の調製
上記ミトコンドリア画分原液を緩衝液で希釈することによって、最終濃度の2倍濃度のミトコンドリア画分溶液を調製した(用時調製)。ミトコンドリア画分溶液の最終濃度は、45μg protein/mLとした。
被験物質溶液の調製
被験物質をDMSOで段階希釈することによって、最終濃度の100倍濃度の溶液を調製した。さらに、調製した各濃度の溶液を、Milli−Q水で10倍希釈することによって最終濃度の10倍濃度の被験物質溶液を調製した(用時調製)。
被験物質の最終濃度は、以下の濃度範囲とした:
BMS ;3×10−11〜3×10−8mol/L
BCPP−EF ;1×10−10〜1×10−7mol/L
BCPP−BF ;3×10−11〜3×10−8mol/L
BCPP−PF ;1×10−10〜1×10−7mol/L
BCPP−EM ;3×10−10〜3×10−7mol/L
BMS―P ;1×10−7〜1×10−4mol/L。
陽性物質溶液の調製
陽性物質を秤量し、DMSOで溶解した。得られた溶液をDMSOで段階希釈することによって、最終濃度の100倍濃度の溶液を調製した。さらに、調製した各濃度の溶液を、Milli−Q水で10倍希釈することによって、最終濃度の10倍濃度の陽性物質溶液を調製した(用時調製)。陽性物質は、ロテノンを用いた。陽性物質の最終濃度は、3×10−11〜3×10−8mol/Lとした。
置換物質溶液の調製
置換物質を秤量し、DMSOで溶解することによって、最終濃度の100倍濃度の溶液を調製した。さらに、調製した溶液を、Milli−Q水で10倍希釈することによって最終濃度の10倍濃度の置換物質溶液を調製した(用時調製)。置換物質は、ロテノンを用いた。置換物質の最終濃度は、1×10−5mol/Lとした。
トレーサー溶液の調製
トレーサー原液を緩衝液で希釈することによって、最終濃度の10倍濃度のトレーサー溶液を調製した(用時調製)。トレーサーは、Dihydrorotenone [2−isopropyl−H(N)]を用いた。
トレーサーの最終濃度は、1回目が4.5nmol/Lであり、2回目が4.4nmol/Lであり、3回目が4.5nmol/Lであった。
測定手順
以下の順序に従い測定を実施した。各濃度において2例サンプルを調製し、それぞれ3回測定した。
1:非特異的結合を算出するためのチューブには、置換物質溶液を100μL添加した(DMSOの最終濃度:1%)。総結合を算出するためのチューブには、10%DMSOを100μL添加した(DMSOの最終濃度:1%)。被験物質又は陽性物質の阻害率を算出するためのチューブには、被験物質溶液又は陽性物質溶液を、それぞれ100μL添加した(DMSOの最終濃度:1%)。
2:各チューブに緩衝液(300μL)を添加した。
3:各チューブにトレーサー溶液(100μL)を添加した。
4:各チューブにミトコンドリア画分溶液(500μL)を添加した。
5:各チューブ含まれる反応液を22°Cで30分間インキュベートした。
6:反応液をセルハーベスターによって濾過(GF/C、Whatman)し、濾過した濾紙を50mmol/LのTris−HCl緩衝液(pH、7.40、3mL)で3回洗浄した。
7:測定するためのバイアルビンに、濾紙を移し、液体シンチレーター(PICO−FLUORTM PLUS、5mL)を添加し、液体シンチレーションカウンターで、放射能量を測定(測定時間、2分間)した。
阻害率の算出
阻害率は、「100−結合率」の式によって算出した。
結合率:[(B−N)/(B−N)]×100(%)
B :被験物質存在下での結合放射能量(個別値)
:被験物質非存在下での総結合放射能量(平均値)
N :非特異的結合放射能量(平均値)
阻害率が0%以下の場合には0%として、100%を超えた場合には100%として阻害率を算出した。
陽性物質に関しても被験物質と同様に阻害率を算出した。
Dose−response curveの作成(IC50値の算出)
Dose−response curveは、被験物質存在下での特異的結合放射能(B−N)と非存在下での総結合放射能(B−N)との比((B−N)/(B−N))をlogit変換した後、被験物質の最終濃度の常用対数値に対してプロットするlogit−logモデルにあてはめて作成した。
Dose−response curveの回帰は、次の回帰式を用いた。
Y=aX+b
(Y=logit y=ln(y/(1−y))、y=(B−N)/(B−N))
(X=log x、xは被験物質の最終濃度を示す。)
(a=定数、b=定数)
得られた回帰式から、IC50値を算出した。回帰の際、被験物質の最終濃度における阻害率平均が5%〜95%の範囲を超えたものについては採用せず、範囲内の連続して増加する阻害率を用いてIC50値を算出することとした。
Ki値の算出
IC50値の算出の試験に用いたトレーサー濃度(L)、得られたIC50値及び、Scatchard解析の試験により求めたトレーサーのミトコンドリアComplex−1に対するKd値を用いて、次式より被験物質及び陽性物質のKi値を算出した。
Dose−response curveを図1に示す。いずれの被験物質においても、濃度依存的にミトコンドリアComplex−1に結合することが分かった。BCPP−BFが、最も低いIC50を示しており、ミトコンドリアComplex−1に対する親和性が高いことが示唆された。一方、BMS−Pは、他の被験物質よりも高いIC50を示しており、弱い親和性でミトコンドリアComplex−1に結合することが示唆された。
マウスを用いた癌治療の効果の判定
腫瘍体積の計測
げっ歯類の上皮細胞由来の悪性腫瘍であって、放射線感受性が高い細胞であるSCCVII細胞(1×10個/0.5mL)を、雌のC3H/HeNマウス(8週齢)の後肢大腿部の皮下に移植した。
定期的にノギスで腫瘍を計測し、腫瘍体積(Tvol)を以下の計算式によって算出した。
Tvol=πlwh/6(mm)(l=長径(mm)、w=幅(mm)、h=高さ(mm))
腫瘍体積の計測は、後述するX線の照射による癌治療を施してから14日目まで行った。その結果を図2に示す。
X線の照射による癌治療
腫瘍体積がおおよそ100mmに達した時点で、エネルギーが250keVであるX線を照射できる装置(Hitachi Power Solutions MBR−1520R−3)を使用して、マウスの腫瘍部位に1.2Gy/分の線量率でX線照射による癌治療を施した。X線照射の条件として、非照射(0Gy、コントロール)、6Gy、15Gy及び30Gyの4条件を設定し、照射処理後も定期的に上述の方法に準じて腫瘍体積を計測した。
PET計測による、癌治療の効果の判定
X線照射の2日後及び7日後に、腫瘍組織を有するマウス(担癌マウス)をイソフルレンのガスによって麻酔した。その後、動物用PETカメラ(HAMAMATSU SHR−38000)のガントリー内に1度に4匹のマウスを固定した。吸収補正のために68Ge−68Gaの校正線源で15分間のトランスミッション計測を実施した後、マウスの尾静脈からおおよそ5MBq/0.2mLの[18F]BCPP−EFを投与して、60分間のダイナミックエミッション計測を実施した。マウスの腫瘍組織における、放射線治療の効果を示すPET画像を図3に示す。
PET計測が終了した後、麻酔を施したまま固定台ごと小動物用X−CT(SHIMADZ ClairvivoCT)に移動させて、10分間のCT計測を実施した。CT計測で得られた形態画像(X−CT画像)を収集し、[18F]BCPP−EFを投与してから40〜60分後のPET集積画像を、X−CT画像に重ね合わせ、がん組織のPET画像を同定した。
上記癌組織のPET画像上に関心領域を設定して、各個体の体重と投与放射能量で正規化した値を、癌組織への[18F]BCPP−EFの集積量とした。結果を図4に示す。
結果
マウスの後肢大腿部に移植したがん細胞の増殖速度は、放射線の照射線量に応じて低下したことが分かった(図2)。
放射線治療の前には[18F]BCPP−EFを投与しても腫瘍組織への集積が認められず、PET画像において腫瘍組織の部分が“陰性画像”であった。しかし、放射線照射の2日後において、腫瘍組織への[18F]BCPP−EFの集積が増加して“陽性画像”として治療効果が得られている腫瘍組織の部分を検出できた。放射線の照射線量が増加するに伴い[18F]BCPP−EFの集積の増加が認められた(図3及び4)。さらに、その照射線量に比例した[18F]BCPP−EFの集積の増加は、放射線照射の7日後まで継続した(図3及び4)。
以上のことから、[18F]BCPP−EF等の化合物(1−0)を含む診断剤は、癌治療を開始した早期の時期に、治療効果を診断できることが示された。

Claims (4)

  1. 式(1−0)で表される化合物を含む、癌に対する治療効果の診断剤。

    (式(1−0)中、Rは、−O(CH−、−O(CHOC−、−CHO(CH−又は−CHO(CHOC−を示し、nは1〜5の整数を示し、Qは、F又は−OCHを示す。)
  2. 前記化合物が式(1−0’)で表される化合物である、請求項1に記載の診断剤。
  3. 18F又は−O11CHである、請求項1又は2に記載の診断剤。
  4. 陽電子放出型断層撮影法用である、請求項3に記載の診断剤。
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