JP6187373B2 - 排気浄化システムの制御装置 - Google Patents

排気浄化システムの制御装置 Download PDF

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Description

本発明は、内燃機関の排気を浄化する排気浄化システムの制御装置に関する。
従来、内燃機関の排気を浄化する後処理として尿素を用いた尿素SCR(Selective Catalytic Reduction)システムが公知である。尿素SCRシステムでは、排気に尿素を添加することにより、排気に含まれる窒素酸化物(NOx)を還元する。ここで、尿素は、水溶液の尿素水として排気へ添加される。尿素水タンクに貯えられている尿素水は、尿素水ポンプによって加圧され尿素水通路を経由してインジェクタへ供給される(特許文献1)。
この尿素水を加圧する尿素水ポンプは、ブラシレスモータなどのモータによって駆動される。このモータは、停止状態からの始動時、目標とする回転数に収束させるために、定常的な回転状態よりも大きなトルクを発生する。しかし、尿素SCRシステムに用いられる尿素水は、寒冷地において凍結するおそれがある。このように尿素水が凍結した状態または尿素水の解凍が不十分な状態でモータを始動すると、モータで発生する始動時のトルクによって尿素水ポンプの故障を招くおそれがある。一方、尿素水ポンプの故障を回避するためにモータの始動時に発生するトルクを小さくすると、尿素水が凍結していない通常の始動時における立ち上がりや定常的な回転数への収束性が悪化するという問題がある。
特開2008−157218号公報
そこで、本発明の目的は、条件に応じてモータの始動トルクを変更することにより、尿素水ポンプの故障の回避と始動性の向上とを両立する排気浄化システムの制御装置を提供することにある。
請求項1、2または5記載の発明では、トルク変更手段は、モータの前回始動条件に応じてモータの始動トルクを変更する。モータの前回始動条件は、前回のモータの始動時に取得され、記憶手段に記憶されている。トルク変更手段は、この記憶手段に記憶されている前回始動条件を取得する。この前回始動条件は、例えば尿素水の解凍処理の有無やモータを過電流にともなう停止から復帰させた場合など、前回のモータ始動時においてどのような処理が実行されたか否かの始動条件を含んでいる。トルク変更手段は、記憶手段から取得した前回始動条件を参照して、今回のモータの始動時におけるトルクを変更する。これにより、トルク変更手段は、前回始動条件において尿素水の凍結が考慮されているとき、モータに加わるトルクを制限する。一方、トルク変更手段は、前回始動条件において尿素水の凍結が考慮されていないとき、モータに加わるトルクを制限しない。したがって、過大なトルクが加わることによる尿素水ポンプの故障の回避と、制限の加わらないトルクによる始動性の向上とを両立することができる。
請求項3記載の発明では、トルク変更手段は電源の電圧に応じてモータの始動トルクを変更する。そのため、モータの始動トルクは、電源の電圧に応じて安定化される。したがって、モータの始動トルクを精密に制御することができる。
請求項4記載の発明では、トルク変更手段は、前回始動条件が記憶されていないとき、尿素水の温度に応じて始動トルクを変更する。そのため、モータの始動トルクは、記憶手段に前回始動条件が記憶されていないときでも、最新の尿素水の温度に応じて設定される。これにより、尿素水の凍結時におけるモータの無理な始動は回避される。したがって、過大なトルクが加わることによる尿素水ポンプの故障を回避することができる。
第1実施形態による排気浄化システムの制御装置を示すブロック図 第1実施形態による排気浄化システムを示す模式図 第1実施形態による排気浄化システムのモータの電気的な構成を示す概略図 第1実施形態による排気浄化システムの制御装置による処理の流れを示す概略図 低トルク始動におけるタイミングチャートを示す概略図 高トルク始動におけるタイミングチャートを示す概略図 第2実施形態による排気浄化システムの制御装置による処理の流れを示す概略図
以下、複数の実施形態による排気浄化システムの制御装置を図面に基づいて説明する。なお、複数の実施形態において実質的に同一の構成部位には同一の符号を付し、説明を省略する。
(第1実施形態)
図2に示す排気浄化システム10は、例えば車両に搭載されている内燃機関11から排出される排気に尿素水を添加し、排気に含まれるNOxを還元するSCRシステムを構成している。内燃機関11の排気は、排気管部材12が形成する排気通路13を経由して大気へ放出される。内燃機関11は、例えばディーゼルエンジンである。なお、排気浄化システム10は、ディーゼルエンジンに限らず、ガソリンエンジンやガスタービンエンジンなどに適用してもよい。また、排気浄化システム10は、車載の内燃機関11に限らず、例えば発電ユニットなどの据置型の内燃機関11に適用してもよい。
排気浄化システム10は、尿素水タンク14、尿素水ポンプ15、モータ16、尿素水通路部17および還元触媒18を備えている。尿素水タンク14は、尿素水である尿素の水溶液を貯えている。尿素水ポンプ15は、尿素水タンク14に収容されている。モータ16は、尿素水ポンプ15を駆動する。尿素水ポンプ15は、モータ16へ電力を供給することにより駆動され、尿素水タンク14から吸入した尿素水を加圧して、尿素水通路部17へ吐出する。尿素水通路部17は、尿素水通路19を形成している。還元触媒18は、排気管部材12が形成する排気通路13に設けられている。
排気浄化システム10は、上記に加えてインジェクタ21を備えている。尿素水通路19は、尿素水ポンプ15と反対側の端部がインジェクタ21に接続している。尿素水ポンプ15から吐出された尿素水は、尿素水通路19を経由してインジェクタ21に供給される。インジェクタ21は、排気管部材12に設けられている。インジェクタ21は、排気管部材12を貫いて、先端が排気通路13に露出している。インジェクタ21へ供給された尿素水は、排気通路13を流れる排気へ噴射される。内燃機関11から排出された排気とインジェクタ21から噴射された尿素水とは、排気通路13において混合され、還元触媒18へ流入する。排気に含まれるNOxは、還元触媒18において尿素水に含まれる尿素と化学反応することにより還元される。
上述の排気浄化システム10は、制御装置30によって制御される。制御装置30は、図1に示すように制御ユニット31、記憶部32、温度センサ33、トルク変更部34および凍結判断部35を備えている。制御ユニット31は、CPU、ROMおよびRAMを有するマイクロコンピュータで構成され、ROMに記憶されているコンピュータプログラムによって排気浄化システム10を制御する。記憶部32は、例えばフラッシュメモリなどのように不揮発性の媒体で構成されている。記憶部32は、制御ユニット31のROMやRAMと共用してもよい。記憶部32は、前回始動条件を記憶している。前回始動条件は、モータ16の始動に際して、その前の始動時つまり前回のモータ16の始動条件である。具体的には、前回始動条件は、次のような条件を含んでいる。
(1)過電流復帰:前回のモータ16の始動が過電流の供給にともなう停止からの復帰であるか否か
(2)凍結解凍処理:前回のモータ16の始動が尿素水の解凍を行うための解凍処理の後に行われたか否か
温度センサ33は、温度検出手段に相当し、尿素水タンク14に貯えられている尿素水の温度を検出する。温度センサ33は、検出した尿素水の温度を、電気信号として制御ユニット31へ出力する。制御装置30は、電源としてのバッテリ36、モータ16およびインジェクタ21に接続している。これにより、制御装置30は、バッテリ36から供給された電力を制御することにより、モータ16およびインジェクタ21の駆動を制御する。
制御装置30は、コンピュータプログラムを実行することにより、トルク変更部34および凍結判断部35をソフトウェア的に実現している。これらトルク変更部34および凍結判断部35は、ハードウェア的に実現してもよく、ソフトウェアとハードウェアとの協働によって実現してもよい。トルク変更部34は、モータ16の始動時におけるトルク、すなわち始動トルクを変更する。具体的には、トルク変更部34は、記憶部32に記憶されている前回始動条件に応じてモータ16の始動トルクを変更する。トルク変更部34は、前回始動条件として「過電流復帰」が記憶されているとき、予め設定された第一トルクでモータ16を始動させる。一方、トルク変更部34は、前回始動条件として「凍結解凍処理」が記憶されているとき、予め設定された第二トルクでモータ16を始動させる。
前回始動条件として「過電流復帰」が記憶されているとき、モータ16は前回の始動時において通常通り始動している。そのため、トルク変更部34は、モータ16の始動トルクを通常の始動と同様の第一トルクに設定する。これにより、モータ16は、第一トルクに相当する電流が供給され、迅速に定常的な回転数へ上昇する。一方、前回始動条件として「凍結解凍処理」が記憶されているとき、前回の始動時において尿素水の凍結が生じている可能性がある。そのため、通常と同様の始動トルクでモータ16を起動すると、凍結した尿素水によって尿素水ポンプ15やモータ16の故障などを招くおそれがある。そこで、トルク変更部34は、モータ16の始動トルクを第一トルクよりも小さな第二トルクに設定する、これにより、モータ16は、第一トルクよりも小さな第二トルクに相当する電流が供給され、第一トルクによる起動よりも緩やかに回転数が上昇する。その結果、尿素水ポンプ15およびモータ16に過剰な力が加わることがなく、尿素水ポンプ15やモータ16の故障などが低減される。
凍結判断部35は、尿素水タンク14に貯えられている尿素水が凍結しているか否かを判断する。凍結判断部35は、温度センサ33で検出した尿素水の温度に基づいて、尿素水が凍結しているか否かを判断する。尿素水は、尿素の水溶液であり、特定の融点以下になると凍結する。そこで、凍結判断部35は、温度センサ33で検出した尿素水の温度が凍結が予想される温度を下回ると、尿素水タンク14に貯えられている尿素水が凍結していると判断する。また、凍結判断部35は、温度センサ33で尿素水の温度を直接検出して凍結を判断するだけでなく、間接的に凍結を判断する構成でもよい。凍結判断部35は、例えば外気温を検出する外気温センサで検出した外気温、あるいは内燃機関11の冷却水の温度を検出する水温センサで検出した冷却水温などに基づいて尿素水の凍結の有無を判断してもよい。さらに、凍結判断部35は、温度に限らず、尿素水タンク14を撮影した画像などによって凍結の有無を判断する構成でもよい。凍結判断部35において尿素水が凍結していると判断されたとき、制御ユニット31は凍結した尿素水を解凍するための「凍結解凍処理」を実行する。この「凍結解凍処理」は、例えば尿素水タンク14に設けられているヒータを用いて尿素水タンク14の尿素水を加熱することにより行われる。また、「凍結解凍処理」は、尿素水をヒータで加熱するだけでなく、モータ16に回転トルクが生じない程度の電力を供給し、モータ16のコイルの発熱によって尿素水の加熱する構成としてもよい。
上述のモータ16は、図3に示すようにU相、V相、W相に対応する3つの端子41、42、43を有している。これら各端子41、42、43とバッテリ36との間には、それぞれハイサイドスイッチング素子51、52、53が接続されている。ハイサイドスイッチング素子51、52、53は、例えばPチャネルのMOSFETである。また、各端子41、42、43と接地電位(GND)との間には、それぞれローサイドスイッチング素子54、55、56が接続されている。ローサイドスイッチング素子54、55、56は、例えばNチャネルMOSFETである。制御ユニット31は、特定の相のハイサイドスイッチング素子51、52、53とローサイドスイッチング素子54、55、56とが同時にオン状態とならないように制御する。ハイサイドスイッチング素子51、52、53およびローサイドスイッチング素子54、55、56のオン信号入力は、ドライブ回路57に接続されている。ドライブ回路57は、制御ユニット31から接続された信号と、ハイサイドスイッチング素子51、52、53およびローサイドスイッチング素子54、55、56のオン信号とを受けて、各スイッチング素子を駆動する。位置検出部58は、例えばエンコーダなどを有しており、モータ16の図示しない回転子の位置を検出する。
制御ユニット31は、位置検出部58で検出したモータ16の回転子の位置に基づいて、モータ16の各相への通電パターンを切り替える。これにより、モータ16は、回転駆動される。また、位置検出部58が設けられていないセンサレスのモータ16の場合、制御ユニット31は通電していない相に発生する誘起電圧をモニタリングすることにより、モータ16の位置を推定する。このセンサレスのモータ16の場合、モータ16の始動時は誘起電圧が発生せず位置の検出ができない。そこで、制御ユニット31は、センサレスのモータ16の起動時、特定の2パターンの方向へ通電して回転子の位置を固定する位置固定制御を行う。そして、制御ユニット31は、回転子の位置固定制御に続いて、予め設定された時間内に通電パターンを強制的に切り替える固定駆動制御を行う。固定駆動制御によって誘起電圧による位置の検出が行われると、制御ユニット31は、定常的な回転を継続する定常回転制御へ移行する。本実施形態の場合、モータ16は、センサレスを例に説明している。
次に、上記の構成による制御装置30による処理の流れを図4に基づいて説明する。
モータ16を始動する時期になると、トルク変更部34は記憶部32から前回始動条件を取得する(S101)。すなわち、トルク変更部34は、記憶部32に記憶されている前回始動条件を取得する。そして、トルク変更部34は、取得した前回始動条件が「凍結解凍処理」であるか否かを判断する(S102)。すなわち、トルク変更部34は、前回始動条件として「凍結解凍処理」が含まれているか否かを判断する。前回始動条件に「凍結解凍処理」が含まれているとき、前回のモータ16の始動時において、このモータ16の始動に先立って凍結した尿素水を解凍するための処理が行われたことを意味する。
トルク変更部34は、前回始動条件に「凍結解凍処理」が含まれているとき(S102:Yes)、第二トルクでモータ16を始動する(S103)。一方、トルク変更部34は、前回始動条件に「凍結解凍処理」が含まれていないとき(S102:No)、第一トルクでモータ16を始動する(S104)。そのため、前回始動条件に「凍結解凍処理」が含まれていないとき、モータ16は、短期間で目標となる回転数まで立ち上がる。
以上のように、トルク変更部34は、モータ16を始動するとき、前回始動条件を取得し、取得した前回始動条件に応じてモータ16を始動する始動トルクを設定する。
次に、図5および図6に基づいてモータ16の制御のタイミングチャートを説明する。
図5において、処理のスタートをt0とする。凍結判断部35は、尿素水の凍結が予想されるとき、t0からt1にかけて尿素水を解凍するための「凍結解凍処理」を実行する。トルク変更部34は、「凍結解凍処理」が完了した後、t2において前回始動条件を取得する。この場合、t0からt1で「凍結解凍処理」が実行されているので、前回始動条件は「凍結解凍処理」を含んでいる。そのため、トルク変更部34は、モータ16の始動トルクとして第二トルクを設定する。これにより、制御ユニット31は、t3においてモータ16へ出力するトルク指令値として、第二トルクに対応する低トルク指令値を出力する。制御ユニット31は、位置固定制御が終了するt4に引き続き、固定駆動制御が終了するt5まで、この低トルク指令値を維持する。このt3からt4にあるとき、制御ユニット31は、モータ16の回転子の位置を固定する位置固定制御のために予め設定されたDuty比のPWM信号を出力する。t4において位置固定制御が完了して固定駆動制御に移行すると、制御ユニット31は、低トルク指令値に応じたDuty比のPWM信号を出力する。このとき、PWM信号は、通常の始動時よりも低いDuty比として出力される。これにより、モータ16の回転数は、t4から時間の経過とともに増加するとともに、目標となる回転数に近づくにつれて回転数の増加が緩やかになる。そして、t5においてモータ16が目標とする回転数に到達すると、制御ユニット31はモータ16を定常的な回転数に維持する定常回転数制御へ移行する。制御ユニット31は、定常回転数制御にあるとき一定のDuty比のPWM信号を出力する。制御ユニット31は、定常的な回転数に到達して予め設定した期間、すなわちモータ16の始動期間が経過したt6になると、低トルク指令値を「0」とする。制御ユニット31は、モータ16の駆動を停止するt7になると、PWM信号の出力を停止する。その結果、モータ16は、回転数が低下して停止する。このt3からt7は、第二トルクでモータ16を始動させる低トルク始動に相当する。
図6において、処理のスタートをt10とする。図6に示す処理の場合、前回のモータ16の始動に先立って「凍結解凍処理」は実行されていないとする。トルク変更部34は、モータ16を始動する前にt11において前回始動条件を取得する。この場合、前回始動条件に「凍結解凍処理」は含まれていない。そのため、トルク変更部34は、始動トルクとして第一トルクを設定する。これにより、制御ユニット31は、t12においてモータ16へ出力するトルク指令値として、第一トルクに対応する高トルク指令値を出力する。制御ユニット31は、位置固定制御が終了するt13に引き続き、固定駆動制御が終了するt14まで、この高トルク指令値を維持する。このt12からt13にあるとき、制御ユニット31は、位置固定制御のために予め設定されたDuty比のPWM信号を出力する。t13において位置固定制御が完了して固定駆動制御に移行すると、制御ユニット31は、高トルク指令値に応じたDuty比のPWM信号を出力する。このとき、PWM信号は、通常の始動時と同様の高いDuty比として出力される。これにより、モータ16は、t13から時間の経過とともに目標となる回転数に向けて回転数が増加する。第一トルクに対応する高トルク指令値でモータを始動したとき、上述のようにPWM信号のDuty比は高い。そのため、高トルク指令値でモータを始動したとき、モータ16は、低トルク指令値で始動したときと比較して、短期間で目標とする回転数に到達する。そして、モータ16は、t14において目標とする回転数に到達すると、定常回転数制御へ移行する。制御ユニット31は、定常回転数制御にあるとき一定のDuty比のPWM信号を出力する。制御ユニット31は、定常的な回転数に到達して予め設定した期間、すなわちモータ16の始動期間が経過したt15になると、高トルク指令値を「0」とする。これにより、モータ16は、一定の定常的な回転数で回転を継続する。このt10からt15は、第一トルクでモータ16を始動させる高トルク始動に相当する。
以上説明したように第1実施形態では、トルク変更部34は、モータ16の前回始動条件に応じてモータ16の始動トルクを変更する。トルク変更部34は、記憶部32から取得した前回始動条件を参照して、今回のモータ16の始動時におけるトルクを変更する。これにより、トルク変更部34は、前回始動条件において尿素水の凍結が考慮されているとき、モータ16が発するトルクを通常の始動トルクである第一トルクよりも低い第二トルクに制限する。そのため、前回のモータ16の始動において尿素水の解凍処理が行われていたとき、モータ16はトルクの低い第二トルクで始動される。これにより、モータ16およびこれによって駆動される尿素水ポンプ15には、過大な力が加わらない。一方、トルク変更部34は、前回始動条件において尿素水の凍結を考慮した凍結解凍処理が実行されていないとき、モータ16に加わるトルクを通常通りの第一トルクに設定する。これにより、モータ16は、短期間で目標とする回転数まで到達する。したがって、尿素水ポンプ15の故障の回避と、始動性の向上とを両立することができる。
(第2実施形態)
第2実施形態による排気浄化システム10の制御装置30について説明する。
第2実施形態による排気浄化システム10の制御装置30は、第1実施形態と構成が共通し、処理の流れが異なる。第2実施形態による制御装置の処理の流れを図7に基づいて説明する。第1実施形態の処理の同様の処理については、説明を省略する。
モータ16を始動する時期になると、トルク変更部34は記憶部32に前回始動条件が記憶されているか否かを判断する(S201)。トルク変更部34は、前回始動条件が記憶されていると判断したとき(S201:Yes)、第1実施形態におけるS101からS104の処理を実行する(S202〜S205)。一方、トルク変更部34は、前回始動条件が記憶部32に記憶されていないと判断したとき(S201:No)、温度センサ33から尿素水の温度を取得する(S206)。すなわち、トルク変更部34は、前回始動条件が記憶部32に記憶されていないとき、尿素水タンク14における尿素水の温度を取得する。トルク変更部34は、取得した尿素水の温度に基づいてモータ16の始動トルクを設定する(S207)。そして、トルク変更部34は、設定した始動トルクでモータを始動する(S208)。すなわち、トルク変更部34は、取得した尿素水の温度が低く凍結が予想されるとき、モータ16の始動トルクを第二トルクと同様に低いトルクに設定する。一方、トルク変更部34は、取得した尿素水の温度が高く凍結のおそれがないとき、モータ16の始動トルクを第一トルクと同様に高いトルクに設定する。
このように、第2実施形態では、トルク変更部34は、前回始動条件が記憶されていないとき、尿素水の温度に応じて始動トルクを変更する。そのため、モータ16の始動トルクは、記憶部32に前回始動条件が記憶されていないときでも、最新の尿素水の温度に応じて設定される。これにより、尿素水の凍結時におけるモータ16の無理な始動は回避される。したがって、過大なトルクが加わることによる尿素水ポンプ15の故障を回避することができる。
(その他の実施形態)
上述の複数の実施形態において、トルク変更部34は、バッテリ36の電圧に応じてモータ16の始動トルクを変更してもよい。このようにバッテリ36の電圧に応じて始動トルクを変更することにより、モータ16の始動トルクはバッテリ36の電圧に応じて安定化される。したがって、モータ16の始動トルクを精密に制御することができる。
以上説明した本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の実施形態に適用可能である。
図面中、10は排気浄化システム、14は尿素水タンク、15は尿素水ポンプ、16はモータ、30は制御装置、32は記憶部(記憶手段)、33は温度センサ(温度検出手段)、34はトルク変更部(トルク変更手段)、35は凍結判断部(凍結判断手段)、36はバッテリ(電源)を示す。

Claims (4)

  1. 尿素水タンク(14)に貯えられた尿素水を吐出する尿素水ポンプ(15)と、前記尿素水ポンプ(15)を駆動するモータ(16)とを備える排気浄化システム(10)において、前記排気浄化システム(10)を制御する制御装置(30)であって、
    前記モータ(16)を始動するとき、その始動時の条件を記憶する記憶手段(32)と、
    前記モータ(16)を始動するとき、前記記憶手段に記憶されている前回の前記モータ(16)の始動時における条件を前回始動条件として取得し、取得した前記前回始動条件に応じて前記モータ(16)の始動トルクを変更するトルク変更手段(34)と、
    を備え
    前記トルク変更手段(34)は、
    前記前回始動条件が、前記モータ(16)へ過電流が供給された状態からの復帰であるとき、前記始動トルクを第一トルクに設定し、
    前記前回始動条件が、凍結した尿素水を解凍する状態であったとき、前記始動トルクを前記第一トルクよりも小さな第二トルクに設定する制御装置。
  2. 前記尿素水タンク(14)に貯えられている尿素水の凍結の有無を判断する凍結判断手段(35)をさらに備え、
    前記トルク変更手段(34)は、前記前回始動条件として前記凍結判断手段(35)において判断した尿素水の凍結の有無を用いて、前記モータ(16)の始動トルクを変更する請求項1記載の制御装置。
  3. 前記トルク変更手段(34)は、前記モータ(16)へ電力を供給する電源の電圧に応じて前記始動トルクを補正する請求項1または2記載の制御装置。
  4. 前記尿素水タンク(14)に貯えられている尿素水の温度を検出する温度検出手段(33)をさらに備え、
    前記トルク変更手段(34)は、前記記憶手段(32)に前記前回始動条件が記憶されていないとき、前記温度検出手段(33)で検出した尿素水の温度に基づいて前記始動トルクを変更する請求項1から3のいずれか一項記載の制御装置。
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