JP6186691B2 - 発光装置の梱包方法および梱包済み発光装置 - Google Patents
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Description
前記発光装置をスティックに収容することを特徴とする発光装置の梱包方法である。また、可撓性基板上に発光素子が実装された発光装置が、スティックに収容されていることを特徴とする梱包済み発光装置である。
可撓性基板は、発光装置の基板となる部材であり、目的や用途等に応じて所望の形状(大きさ、長さ)とすることができる。可撓性基板は、少なくとも可撓性を有する基体と、この基体の一面上に設けられた複数の配線部とを備える。この可撓性基板は、発光素子と電気的に接続される配線部の一部を除いて、配線部の表面(基体が配置する側と反対側の面)が絶縁膜で被覆されていることが好ましい。
可撓性を有する基体は、可撓性を有する絶縁材料によって形成されていることが好ましい。このような材料としては、特に限定されるものではなく、例えば、絶縁性樹脂のシートを用いることによって好適に形成することができる。具体的には、ポリエチレンテレフタレート、ポリイミド、液晶ポリマーなどの樹脂が好ましい。基体の材料は、発光素子の実装、光反射率、他の部材との密着性などを考慮して、適宜選択することができる。特に、発光素子の実装にはんだを用いる場合には、耐熱性の高いポリイミドを用いることが好ましい。また、基体を形成する材料に、光反射率の高い材料(例えば、酸化チタン等の白色フィラーなど)を含有させていてもよい。可撓性基体は、例えば、10μm〜数mm程度の厚みとすることができるが、特に、10μm〜100μm程度の厚みとすることが好ましい。
特に、本発明においては、長手側と短手側を有する長尺形状とすることで、後述するスティックに効率よく収容することができ、好ましい。
複数の配線部の形状(パターン)は、特に限定されるものではなく、通常、複数の発光素子を搭載する可撓性基板における配線の形状又はパターンと同様又は準じた形状等が挙げられる。特に、発光素子における放熱性、可撓性基板の折れ又は破断等を考慮した強度等を考慮して、その形状を設定することが好ましい。例えば、クランク形状、三角形、四角形等の多角形、円、楕円等の角のない形状、これらの形状に部分的に凹凸を有する形状等の1種又はこれらを組み合わせて利用することができる。なお、配線部の角部は、丸みを帯びていることが好ましい。
このような配線部は、特に、その一部を基体の略全体に配置(好ましくは、切れ目なく配置)させることにより、発光素子及び封止部材への応力負荷を軽減することができるとともに、発光装置が折れ曲がりにくくなり、発光装置をスティックに容易に収容・梱包することができる。このような配線部(以下、延伸部と呼ぶ)としては、具体的には、長尺形状の基体を用いる場合、その長手方向において長く配置させることが好ましく、長手方向の1/3〜1倍の長さで配置させることが好ましい。さらに、基板の両端部に、長手方向に延伸するよう設けられることが好ましい。これにより、発光装置が長手方向の途中で折れ曲がりにくくなるため、さらに発光装置を容易にスティックに収容することができる。
端子として機能し得る配線部は、正側端子と負側端子とによって構成されていればよく、一対の端子のそれぞれを構成する配線部の数は特に限定されない。例えば、一対の端子のそれぞれが、1つの端子のみによって構成されていてもよいし、複数の端子によって構成されていてもよい。
端子として機能し得る配線部は、例えば、一対の外部配線に接続されることが好ましい。これによって、外部配線から電力が供給される。また、一対の外部配線は公知のコネクタ等に接続されていてもよい。
また、配線部は、基体の一面において、できるだけ広い面積で設けられることにより、
放熱性を高めることができる。
絶縁膜は、後述するように、その一部に配線部を露出するような開口部を有しており、この開口部を除いて、可撓性基板の一面(発光素子が配置される面、以下、「表面」ということがある)の略全面を被覆していることが好ましく、上述した配線間の溝部も被覆していることが好ましい。
被覆膜の開口部は、少なくとも、発光素子を正負対となる2つの配線部に接続するため、配線部を露出するように設けられている。
発光装置は、その出力、配光等に応じて必要な発光素子の数及び配置が調整され、それによって開口部の個数、位置が決められる。発光素子の個数と同じ個数の開口部又は発光素子の個数と異なる個数の開口部を設けることができる。例えば、発光素子が20個必要な場合で、各発光素子を1つの開口に載置させる場合は、被腹膜には20個の開口を形成させる。あるいは、1つの開口部に2つの発光素子を載置させる場合は、この場合10個の開口部を設けるなど、先に発光素子の数及び配置が決定された後に開口の数及び配置は決定される。場合によっては開口内に発光素子が載置されていなくてもよく、例えば、発光装置をいくつかのランク(例えば、出力の異なる発光装置)として作成する際、同じ可撓性基板(すなわち、被腹膜に設けられる開口部の数及び配置が同じもの)を用いて、発光素子が載置されない開口部とすることで出力を異ならせることができる。また、コネクタなど、発光素子に通電させるための領域にも被腹膜のない領域(開口)を設ける。
なお、フリップチップ実装する場合は、1つの開口部内に溝の一部を露出させるのが好ましい。
発光素子は、可撓性基板の表面の上述した絶縁膜の開口部の内側において、2つの配線部を跨いで又は1つの配線部上に配置される。このような配置により、発光素子を正負一対の配線部に電気的に接続することができる。
複数の発光素子は、発光装置として必要な出力及び配光を充足するように、その個数や色調及び配置が決められ、それに応じて配線部や、被覆膜の開口部等の形状及び位置等が調整される。例えば、可撓性基板上において、短手方向の中央に、かつ長手方向に一列に配置することが挙げられる。
半導体構造は、例えば、透光性を有するサファイア基板上に順次積層された窒化ガリウム系半導体からなるn型層、活性層及びp型層等によって形成することができる。ただし、窒化ガリウム系半導体に限らず、II−IV族、III−V族半導体のいずれを用いてもよい。
n側電極及びp側電極は、公知の電極材料の単層膜又は積層膜によって形成することができる。
発光素子は、可撓性基板上(通常、2つの配線層を跨いで配線層上)に、接合部材によって配置/搭載することができる。
例えば、発光素子を可撓性基板上にフリップチップ実装する場合、p側電極及びn側電極は、一対の接合部材を介して一対の配線部にそれぞれ接続されている。接合部材としては、Sn−Ag−Cu系、Au−Sn系、Sn−Cu系等のはんだ、Au等の金属のバンプ等、異方性導電ペースト、Agペースト等を用いることができる。
フェイスアップ実装される場合には、発光素子は、樹脂などの絶縁性接合部材、前述の導電性の接合部材によって基体上(配線部上)に固定され、ワイヤによって配線部に電気的に接続される。発光素子の基板が導電性の場合は、接合部材によって電気的に接続される。
開口部内に、共に配置させることもできるし、それ以外の開口部内に設けることもできる。ただし、発光素子からの光を吸収しない位置に設けるのが好ましく、発光素子と同数の保護素子は必要ではないため、例えば、複数個の発光素子が直列接続された配線部に1つの保護素子を載置させ、その際に、発光素子の配置に関係なくコネクタ付近に載置させるなど、任意の位置に載置させることができる。
なお、発光素子としては、上述のLEDチップのほかに、LEDチップをパッケージングした発光ダイオードも用いることができる。
封止樹脂(封止部材)は、可撓性基板上において、発光素子を封止及び被覆する。この封止樹脂は、上述した絶縁膜の開口部の全てを塞ぐように配置されることが好ましい。
封止樹脂の形状は、特に限定されるものではないが、発光素子から出射される光の配光性及び指向性を考慮して、凹レンズ、凸レンズとすることが好ましい。なかでも、半球形状の凸レンズとすることがより好ましい。
封止樹脂は、透光性を有する樹脂(例えば、エポキシ樹脂、ユリア樹脂、シリコーン樹脂など上述したアンダーフィルの材料として例示されているもの)であることが好ましい。特に、上述したアンダーフィルが配置されている場合には、それと同じ種類の樹脂であることがより好ましい。ここでの透光性とは、発光素子の出射光の60%程度以上を透過する性質、好ましくは70%以上又は80%以上の光を透過する性質を意味する。
また、封止樹脂は、光散乱材(硫酸バリウム、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化珪素など)を含有していてもよい。
封止樹脂の大きさは、特に限定されないが、可撓性基板の可撓性を損なわない程度の大きさであることが好ましく、例えば、発光素子の全てを被覆することができる大きさ以上であって、発光素子の一辺の長さの2倍程度の径又は長さ以下であることがより好ましい。具体的には、一辺(直径)1mm〜4mm程度が挙げられる。
スティックは、壁と壁に囲まれた中空部を備える筒状の部材であり、中空部に発光装置が収容される。また、端部の少なくとも一方に、中空部に発光装置を収容するための開口部を有している。
スティックの外形は、直方体、半円筒等、収容する発光装置の外形等に応じて適宜選択することができる。特に、中空部の延伸方向に長いことが好ましい。このような形状にすることで、長尺形状の発光装置を容易に収容することができる。
中空部の断面形状は矩形、半円、台形形状等、収容する発光装置の外形等に応じて適宜選択することができる。
材料は、半導体用の収納容器に用いられる公知のものであればよく、例えば、ポリカーボネート樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリエステル樹脂、ポリサルフォン樹脂などが挙げられる。また、透明な樹脂で製造すると、スティックに発光装置を収納する際に目視できるため、梱包が容易になり好ましい。
第1の保持部は、発光装置の収容時に、発光装置の発光素子の実装されている面と対向するように設けられる。
第1の保持部を設ける位置は、特に限定されないが、中空部の延伸方向(スティックの長手方向)の端から端まで設けられていることが好ましい。また、図3Bに示すように、可撓性基板の上に設けられている部材(発光素子、封止部材、コネクタなど)と離間して、それらの部材を挟んだ両側に設けられていることが好ましく、特に封止部材の高さの一番高い部分よりも突出して設けられることが好ましい。これにより、封止部材と第1の保持部が干渉するため、発光装置が可撓性基板の幅(短手)方向へ大きくずれることを防止することができ、発光装置の取り扱いや梱包が容易とすることができる。加えて、第1の保持部材は、可撓性基板の上に設けられている部材(発光素子、封止部材、コネクタなど)の高さの距離よりも長い距離で壁部から突出することが好ましい。このようにすることで、発光素子が実装されている面が下側になるようにスティックが置かれた際にも、発光装置の基板と第1の保持部が接触するため、可撓性基板の上に設けられている部材がスティックの壁部と接触しないようにすることができる。これにより、可撓性基板の上に設けられている部材を保護することができ、発光装置の取り扱いを容易とすることができる。
可撓性基板の配線部の表面は、上述の絶縁膜で被覆されることが好ましい。これにより、万一、第1の保持部と配線部が接触した際にも配線部が傷つくことがないため、ショート不良等や破損が発生しにくくすることができる。
第2の保持部は、発光装置の裏面側に設けられていればよいが、発光装置を支持するために、中空部の延伸方向(スティックの長手方向)の端から端まで、複数、図3Bに示すように、収容される発光装置の短手方向に左右対称に設けられていることが好ましい。
また、図3Bに示すように、発光装置の配線部の延伸部や封止部材の下方に配置されることが好ましい。本発明の発光装置の基材は可撓性を有する薄いもの(例えば、10μm〜100μm厚の樹脂)であるため強度が低く、保持部との接触や摩擦により破損するおそれがあるが、基材よりも強度が高い延伸部や封止部材の下に配置されことにより、発光装置を破損しにくくすることでき、発光装置の取り扱いや梱包を容易とすることができる。
特に、封止部材が可撓性基板の上に設けられる場合には、第2の保持部は封止部材の端部の下に設けられることが好ましい。これにより、信頼性よく梱包することができる。つまり、封止部材と離れた位置に外側に第2の保持部を設けると、封止部材の重量などで可撓性基板が撓むおそれがあり、端部より内側(封止部材の中央に近い位置)に設けると、バランスが悪くなってしまい、発光装置がスティック内で傾斜してしまうおそれがあるが、封止部材の端部の下に設けることで、このような問題が発生しにくく、安定して梱包することができる。特に、封止部材の中心部が重たい場合、例えば、封止部材が半球形状などの中央部に突出する形状を有している場合や、発光素子の接合部材としてはんだや金属材料を用いる場合に、好ましい。なお、発光素子がパッケージングされている発光ダイオードである場合には、上述と同様の理由により、第2の保持部は発光素子の端部の下に設けられることが好ましい。
なお、スティックに発光装置を収容した後は、開口部を弾性体などのふたで塞ぐことが好ましい。
この実施の形態1の発光装置100は、図1Aおよび図1Bに示すように、可撓性基板10と、可撓性基板10の表面に配置された発光素子30と、可撓性基板10上であって発光素子30を被覆する封止樹脂20を有する。
配線部12のうち、一対の配線部13が外部端子131と接続される。
このような発光素子30は、可撓性基板10の反射膜15から露出した一対の配線部12に、n側電極33及びp側電極32が配置された面を下に向けて、接合部材35によって電気的に接続されている。
一対の配線部12間の溝部14には、アンダーフィル36(酸化チタンが30重量%程度含有されたシリコーン樹脂)が充填されている。
10 可撓性基板
11 基体
12、13 配線部
14 溝部
15 反射膜
16 延伸部
20 封止樹脂(封止部材)
30 発光素子
31 半導体構造
32 p側電極
33 n側電極
35 接合部材
36 アンダーフィル
400 スティック
401 中空部
41a、41b 第1の保持部
42a、42b 第2の保持部
Claims (8)
- 可撓性基板上に複数の発光素子と、前記複数の発光素子のそれぞれを封止する封止部材と、を備える発光装置の梱包方法であって、
前記可撓性基板は、少なくとも可撓性を有する基体と、前記基体の一面上に設けられた複数の配線部と、を備え、前記基体は長手方向と短手方向を持つ長尺形状であり、
壁と前記壁に囲まれた中空部とを備える筒状のスティックに前記発光装置を収容し、前記スティックは、前記封止部材と離間して、前記基体の短手方向であり、かつ、前記封止部材を挟んだ両側に、前記可撓性基板の上面から前記封止部材の高さの一番高い部分までの距離よりも長い距離で前記壁から突出する第1の保持部を備えることを特徴とする発光装置の梱包方法。 - 前記スティックは、前記可撓性基板の幅方向における前記封止部材が存在する範囲の下方に第2の保持部を備えることを特徴とする請求項1に記載の発光装置の梱包方法。
- 前記基体の長手方向において、前記配線部の長さが前記基体の1/3〜1倍の長さであることを特徴とする請求項3に記載の発光装置の梱包方法。
- 前記配線部が、前記基体の短手方向の両端部に配置され、前記長手方向に延伸することを特徴とする請求項3または4に記載の発光装置の梱包方法。
- 可撓性基板上に複数の発光素子と、前記複数の発光素子のそれぞれを封止する封止部材と、を備える発光装置が、壁と前記壁に囲まれた中空部とを備える筒状のスティックに収容され、
前記可撓性基板は、少なくとも可撓性を有する基体と、前記基体の一面上に設けられた複数の配線部と、を備え、前記基体は長手方向と短手方向を持つ長尺形状であり、
前記スティックは、前記封止部材と離間して、前記基体の短手方向であり、かつ、前記封止部材を挟んだ両側に、前記可撓性基板の上面から前記封止部材の高さの一番高い部分までの距離よりも長い距離で前記壁から突出する第1の保持部を備えることを特徴とする梱包済み発光装置。 - 前記スティックは、前記可撓性基板の幅方向における前記封止部材が存在する範囲の下方に第2の保持部を備えることを特徴とする請求項6に記載の梱包済み発光装置。
- 前記基体の長手方向において、前記配線部の長さが前記基体の1/3〜1倍の長さであることを特徴とする請求項8に記載の梱包済み発光装置。
- 前記配線部が、前記基体の短手方向の両端部に配置され、前記長手方向に延伸することを特徴とする請求項8または9に記載の梱包済み発光装置。
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