JP6186022B2 - 基板処理装置および半導体装置の製造方法 - Google Patents

基板処理装置および半導体装置の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、基板処理装置および半導体装置の製造方法に関し、特に、プラズマを利用し
て基板を処理する基板処理装置および半導体装置の製造方法に関する。
半導体装置製造工程の1つに、プラズマを利用したCVD(Chemical Vap
or Deposition)法やALD(Atomic Layer Deposit
ion)法を用いて基板上に所定の薄膜を堆積する成膜工程がある(特許文献1参照)。
CVD法とは、ガス状原料の気相および表面での反応を利用して、原料ガス分子に含まれ
る元素を構成要素とする薄膜を被処理基板上へ堆積する方法である。CVD法では、形成
する膜を構成する複数の元素を含む複数種類の原料ガス等を同時に被処理基板上に供給し
て成膜する。ALD法の場合、形成する膜を構成する複数の元素を含む複数種類の原料ガ
ス等を交互に被処理基板上に供給して成膜する。ALD法では、薄膜堆積が原子層レベル
で制御される。そして、プラズマは、CVD法で堆積する薄膜の化学反応を促進したり、
薄膜から不純物を除去したり、あるいは、ALD法では吸着した成膜原料の化学反応を補
助したりするためになど用いられる。
特開2003−3297818号公報
しかしながら、半導体装置製造における段階的な微細化に伴い、より低い基板温度で成
膜することが求められるようになっており、そのためには、プラズマを形成する際の高周
波電力を大きくする必要がある。プラズマを形成する際の高周波電力を大きくすると、基
板や形成する膜に与えるダメージが大きくなってしまい、好ましくない。
本発明の主な目的は、プラズマを利用して基板を処理する際に基板や形成する膜に与え
るダメージを小さくでき、しかも基板処理温度を低くできる基板処理装置および半導体装
置の製造方法を提供することにある。
本発明によれば、
複数の基板を積載して保持する基板保持具および前記基板保持具の下部に設置された断熱部を収納し、前記基板を処理する処理室を内部に有する反応管と、
前記反応管内でプラズマを生成するバッファ室と、
棒状電極を内部に有し、前記バッファ室内に前記基板の積載方向に沿って立設される保護管と、を備え、
前記保護管は、前記反応管を貫通して前記バッファ室内に設置され、前記反応管内の前記断熱部の高さ位置においては前記反応管の外側に設けられる基板処理装置が提供される。
また、本発明によれば、
反応管内に形成された基板を処理する処理室内に、複数の基板を積載して保持する基板保持具および前記基板保持具の下部に設置された断熱部を搬入する工程と、
前記反応管内でプラズマを生成するバッファ室内に前記基板の積載方向に沿って立設され、前記反応管内の前記断熱部の高さ位置においては前記反応管の外側に設けられる保護管に覆われた棒状電極によって前記バッファ室内にプラズマを生成し、前記基板を処理する工程と、
を有する半導体装置の製造方法が提供される。
本発明によれば、プラズマを利用して基板を処理する際に基板や形成する膜に与えるダ
メージを小さくでき、しかも基板処理温度を低くできる基板処理装置および半導体装置の
製造方法が提供される。
図1は、本発明の好ましい実施の形態で好適に用いられる基板処理装置の構成を説明するための概略斜透視図である。 図2は、本発明の好ましい第1の実施の形態で好適に用いられる処理炉の一例とそれに付随する部材を説明するための概略構成図であって、処理炉部分を概略縦断面で示す図であり、図3のB−B線概略縦断面である。 図3は、図2に示す処理炉のA−A線概略横断面図である。 図4は、図3のC部の部分拡大概略斜透視図である。 図5は、図3のC部の部分拡大概略縦断面図である。 図6は、本発明の好ましい第1の実施の形態の基板処理装置で好適に用いられるコントローラと当該コントローラによって制御される各部材を説明するためのブロック図である。 図7Aは、レジストパターンの形成方法を説明するための概略縦断面図である。 図7Bは、レジストパターンの形成方法を説明するための概略縦断面図である。 図7Cは、レジストパターンの形成方法を説明するための概略縦断面図である。 図7Dは、レジストパターンの形成方法を説明するための概略縦断面図である。 図7Eは、レジストパターンの形成方法を説明するための概略縦断面図である。 図7Fは、レジストパターンの形成方法を説明するための概略縦断面図である。 図8Aは、パターンの他の形成方法を説明するための概略縦断面図である。 図8Bは、パターンの他の形成方法を説明するための概略縦断面図である。 図8Cは、パターンの他の形成方法を説明するための概略縦断面図である。 図8Dは、パターンの他の形成方法を説明するための概略縦断面図である。 図9は、パターンを形成する際に使用する酸化シリコン膜の製造プロセスを説明するためのフローチャートである。 図10は、パターンを形成する際に使用する酸化シリコン膜の製造プロセスを説明するためのタイミングチャートである。 図11は、本発明の好ましい第1の実施の形態の変形例を説明するための概略横断面図である。 図12は、本発明の好ましい第1の実施の形態の変形例を説明するための概略横断面図である。 図13は、本発明の好ましい第1の実施の形態の変形例を説明するための概略横断面図である。 図14は、本発明の好ましい第2の実施の形態を説明するための部分拡大概略斜透視図である。 図15は、本発明の好ましい第2の実施の形態を説明するための部分拡大概略縦断面図である。 図16は、本発明の好ましい第3の実施の形態を説明するための部分拡大概略斜透視図である。 図17は、本発明の好ましい第3の実施の形態を説明するための部分拡大概略縦断面図である。 図18は、本発明の好ましい第4の実施の形態で好適に用いられる処理炉の一例とそれに付随する部材を説明するための概略構成図であって、処理炉部分を概略縦断面で示す図であり、図19のE−E線概略縦断面である。 図19は、図18に示す処理炉のD−D線概略横断面図である。 図20は、本発明の好ましい第5の実施の形態で好適に用いられる処理炉の一例とそれに付随する部材を説明するための概略構成図であって、処理炉部分を概略縦断面で示す図であり、図21のG−G線概略縦断面である。 図21は、図20に示す処理炉のF−F線概略横断面図である。 図22は、比較例を説明するための概略横断面図である。 図23は、本発明の好ましい第5の実施の形態の実施例と比較例における、成膜条件を説明するための表である。 図24は、本発明の好ましい第5の実施の形態の実施例と比較例における、高周波電力とパーティクルとの関係を説明するための表である。 図25は、本発明の好ましい第5の実施の形態の実施例と比較例における、高周波電力とパーティクルとの関係を説明するための図である。
以下、本発明の好ましい実施の形態について図面を参照しながら説明する。
まず、本発明の各好ましい実施の形態で好適に使用される基板処理装置について説明す
る。この基板処理装置は、半導体装置の製造に使用される半導体製造装置の一例として構
成されているものである。
下記の説明では、基板処理装置の一例として、基板に対し成膜処理等をおこなう縦型の
装置を使用した場合について述べる。しかし、本発明は、縦型装置の使用を前提としたも
のでなく、例えば、枚葉装置を使用しても良い。
図1を参照すれば、基板処理装置101では、基板の一例となるウエハ200を収納し
たカセット110が使用されており、ウエハ200は半導体シリコン等の材料から構成さ
れている。基板処理装置101は筐体111を備えており、筐体111の内部にはカセッ
トステージ114が設置されている。カセット110はカセットステージ114上に工程
内搬送装置(図示せず)によって搬入されたり、カセットステージ114上から搬出され
たりする。
カセットステージ114上にはカセット110が、工程内搬送装置(図示せず)によっ
て、カセット110内のウエハ200が垂直姿勢を保持しかつカセット110のウエハ出
し入れ口が上方向を向くように載置される。カセットステージ114は、カセット110
を筐体111の後方に右回り縦方向90°回転し、カセット110内のウエハ200が水
平姿勢となり、カセット110のウエハ出し入れ口が筐体111の後方を向くように動作
可能となるよう構成されている。
筐体111内の前後方向の略中央部にはカセット棚105が設置されており、カセット
棚105は複数段複数列にて複数個のカセット110を保管するように構成されている。
カセット棚105にはウエハ移載機構125の搬送対象となるカセット110が収納され
る移載棚123が設けられている。
カセットステージ114の上方には予備カセット棚107が設けられ、予備的にカセッ
ト110を保管するように構成されている。
カセットステージ114とカセット棚105との間には、カセット搬送装置118が設
置されている。カセット搬送装置118は、カセット110を保持したまま昇降可能なカ
セットエレベータ118aと、搬送機構としてのカセット搬送機構118bとを備えてい
る。カセット搬送装置118はカセットエレベータ118aとカセット搬送機構118b
との連動動作により、カセットステージ114とカセット棚105と予備カセット棚10
7との間で、カセット110を搬送するように構成されている。
カセット棚105の後方には、ウエハ移載機構125が設置されている。ウエハ移載機
構125は、ウエハ200を水平方向に回転ないし直動可能なウエハ移載装置125aと
、ウエハ移載装置125aを昇降させるためのウエハ移載装置エレベータ125bとを備
えている。ウエハ移載装置125aにはウエハ200をピックアップするためのツイーザ
125cが設けられている。ウエハ移載装置125はウエハ移載装置125aとウエハ移
載装置エレベータ125bとの連動動作により、ツイーザ125cをウエハ200の載置
部として、ウエハ200をボート217に対して装填(チャージング)したり、ボート2
17から脱装(ディスチャージング)したりするように構成されている。
筐体111の後部上方には、ウエハ200を熱処理する処理炉202が設けられており
、処理炉202の下端部が炉口シャッタ147により開閉されるように構成されている。
処理炉202の下方には処理炉202に対しボート217を昇降させるボートエレベー
タ115が設けられている。ボートエレベータ115の昇降台にはアーム128が連結さ
れており、アーム128にはシールキャップ219が水平に据え付けられている。シール
キャップ219はボート217を垂直に支持するとともに、処理炉202の下端部を閉塞
可能なように構成されている。
ボート217は複数の保持部材を備えており、複数枚(例えば50〜150枚程度)の
ウエハ200をその中心を揃えて垂直方向に整列させた状態で、それぞれ水平に保持する
ように構成されている。
カセット棚105の上方には、清浄化した雰囲気であるクリーンエアを供給するクリー
ンユニット134aが設置されている。クリーンユニット134aは供給ファン(図示せ
ず)および防塵フィルタ(図示せず)を備えており、クリーンエアを筐体111の内部に
流通させるように構成されている。
筐体111の左側端部には、クリーンエアを供給するクリーンユニット134bが設置
されている。クリーンユニット134bも供給ファン(図示せず)および防塵フィルタ(
図示せず)を備えており、クリーンエアをウエハ移載装置125aやボート217等の近
傍を流通させるように構成されている。当該クリーンエアは、ウエハ移載装置125aや
ボート217等の近傍を流通した後に、筐体111の外部に排気されるようになっている
続いて、基板処理装置101の主な動作について説明する。
工程内搬送装置(図示略)によってカセット110がカセットステージ114上に搬入
されると、カセット110は、ウエハ200がカセットステージ114の上で垂直姿勢を
保持し、カセット110のウエハ出し入れ口が上方向を向くようにカセットステージ11
4上に載置される。その後、カセット110は、カセットステージ114によって、カセ
ット110内のウエハ200が水平姿勢となり、カセット110のウエハ出し入れ口が筐
体111の後方を向くように、筐体111の後方に右周り縦方向90°回転させられる。
その後、カセット110は、カセット棚105ないし予備カセット棚107の指定され
た棚位置へカセット搬送装置118によって自動的に搬送され受け渡され、一時的に保管
された後、カセット棚105ないし予備カセット棚107からカセット搬送装置118に
よって移載棚123に移載されるか、もしくは直接移載棚123に搬送される。
カセット110が移載棚123に移載されると、ウエハ200はカセット110からウ
エハ移載装置125aのツイーザ125cによってカセット110のウエハ出し入れ口を
通じてピックアップされ、ボート217に装填(チャージング)される。ボート217に
ウエハ200を受け渡したウエハ移載装置125aはカセット110に戻り、後続のウエ
ハ200をボート217に装填する。
予め指定された枚数のウエハ200がボート217に装填されると、処理炉202の下
端部を閉じていた炉口シャッタ147が開き、処理炉202の下端部が開放される。その
後、ウエハ200群を保持したボート217がボートエレベータ115の上昇動作により
処理炉202内に搬入(ローディング)され、処理炉202の下部がシールキャップ21
9により閉塞される。
ローディング後は、処理炉202にてウエハ200に対し任意の処理が実施される。そ
の処理後は、上述の逆の手順で、ウエハ200およびカセット110が筐体111の外部
に搬出される。
(第1の実施の形態)
次に図2、図3を参照して前述した基板処理装置101に使用される第1の実施の形態
の処理炉202について説明する。
図2および図3を参照すれば、処理炉202にはウエハ200を加熱するための加熱装
置(加熱手段)であるヒータ207が設けられている。ヒータ207は上方が閉塞された
円筒形状の断熱部材と複数本のヒータ素線とを備えており、断熱部材に対しヒータ素線が
設けられたユニット構成を有している。ヒータ207の内側には、ウエハ200を処理す
るための石英製の反応管203がヒータ207と同心円状に設けられている。
反応管203の下方には、反応管203の下端開口を気密に閉塞可能な炉口蓋体として
のシールキャップ219が設けられている。シールキャップ219は反応管203の下端
に垂直方向下側から当接されるようになっている。シールキャップ219は例えばステン
レス等の金属からなり、円盤状に形成されている。反応管203の下部開口端部に設けら
れた環状のフランジとシールキャップ219の上面との間には気密部材(以下Oリング)
220が配置され、両者の間は気密にシールされている。少なくとも、反応管203およ
びシールキャップ219により処理室201が形成されている。
シールキャップ219上にはボート217を支持するボート支持台218が設けられて
いる。ボート支持台218は、例えば石英や炭化珪素等の耐熱性材料で構成され断熱部と
して機能すると共にボートを支持する支持体となっている。ボート217は、ボート支持
台218上に立設されている。ボート217は例えば石英や炭化珪素等の耐熱性材料で構
成されている。ボート217はボート支持台218に固定された底板210とその上方に
配置された天板211とを有しており、底板210と天板211との間に複数本の支柱2
12が架設された構成を有している(図1参照)。ボート217には複数枚のウエハ20
0が保持されている。複数枚のウエハ200は、互いに一定の間隔をあけながら水平姿勢
を保持しかつ互いに中心を揃えた状態で反応管203の管軸方向に多段に積載されボート
217の支柱212に支持されている。
シールキャップ219の処理室201と反対側にはボートを回転させるボート回転機構
267が設けられている。ボート回転機構267の回転軸265はシールキャップを貫通
してボート支持台218に接続されており、回転機構267によって、ボート支持台21
8を介してボート217を回転させることでウエハ200を回転させる。
シールキャップ219は反応管203の外部に設けられた昇降機構としてのボートエレ
ベータ115によって垂直方向に昇降され、これによりボート217を処理室201内に
対し搬入搬出することが可能となっている。
以上の処理炉202では、バッチ処理される複数枚のウエハ200がボート217に対
し多段に積層された状態において、ボート217がボート支持台218で支持されながら
処理室201に挿入され、ヒータ207が処理室201に挿入されたウエハ200を所定
の温度に加熱するようになっている。
図2および図3を参照すれば、原料ガスを供給するための3本のガス供給管310、3
20、330が接続されている。
処理室201内には、ノズル410、420、430が設けられている。ノズル410
、420、430は、反応管203の下部を貫通して設けられている。ノズル410には
ガス供給管310が接続され、ノズル420にはガス供給管320が接続され、ノズル4
30にはガス供給管330が接続されている。
ガス供給管310には、上流側から順に、開閉弁であるバルブ314、液体原料の流量
制御装置である液体マスフローコントローラ312、気化ユニット(気化装置)である気
化器315および開閉弁であるバルブ313が設けられている。
ガス供給管310の下流側の端部は、ノズル410の端部に接続されている。ノズル4
10は、反応管203の内壁とウエハ200との間における円弧状の空間で、反応管20
3の内壁の下部より上部に沿ってウエハ200の積載方向上方に向かって立ち上がるよう
に設けられている。ノズル410はL字型のロングのノズルとして構成されている。ノズ
ル410の側面には原料ガスを供給する多数のガス供給孔411が設けられている。ガス
供給孔411は反応管203の中心を向くように開口している。ガス供給孔411は、下
部から上部にわたって同一または、大きさに傾斜をつけた開口面積を有し、同じピッチで
設けられている。
さらに、ガス供給管310には、バルブ313および気化器315との間に、後述の排
気管232に接続されたベントライン610およびバルブ612が設けられている。
主に、ガス供給管310、バルブ314、液体マスフローコントローラ312、気化器
315、バルブ313、ノズル410、ベントライン610、バルブ612によりガス供
給系301が構成されている。
また、ガス供給管310にはキャリアガス(不活性ガス)を供給するためのキャリアガ
ス供給管510が、バルブ313の下流側で接続されている。キャリアガス供給管510
にはマスフローコントローラ512およびバルブ513が設けられている。主に、キャリ
アガス供給管510、マスフローコントローラ512、バルブ513によりキャリアガス
供給系(不活性ガス供給系)501が構成されている。
ガス供給管310では、液体原料が液体マスフローコントローラ312で流量調整され
て気化器315に供給され、気化されて原料ガスとなって供給される。
原料ガスを処理室201に供給していない間は、バルブ313を閉じ、バルブ612を
開けて、バルブ612を介して原料ガスをベントライン610に流しておく。
そして、原料ガスを処理室201に供給する際には、バルブ612を閉じ、バルブ31
3を開けて、原料ガスをバルブ313の下流のガス供給管310に供給する。一方、キャ
リアガスがマスフローコントローラ512で流量調整されてバルブ513を介してキャリ
アガス供給管510から供給され、原料ガスはバルブ313の下流側でこのキャリアガス
と合流し、ノズル410を介して処理室201に供給される。
ガス供給管320には、上流側から順に、流量制御装置であるマスフローコントローラ
322および開閉弁であるバルブ323が設けられている。
ガス供給管320の下流側の端部は、ノズル420の端部に接続されている。ノズル4
20は、ガス分散空間(放電室、放電空間)であるバッファ室423内に設けられている。
バッファ室423内には、さらに後述する電極保護管451、452が設けられている。
ノズル420、電極保護管451、電極保護管452がバッファ室423内にこの順序で
配置されている。
バッファ室423は、反応管203の内壁とバッファ室壁424とにより形成されてい
る。バッファ室壁424は、反応管203の内壁とウエハ200との間における円弧状の
空間に、反応管203内壁の下部より上部にわたる部分に、ウエハ200の積載方向に沿
って設けられている。バッファ室壁424のウエハ200と隣接する壁にはガスを供給す
るガス供給孔425が設けられている。ガス供給孔425は、電極保護管451と電極保
護管452との間に設けられている。ガス供給孔425は反応管203の中心を向くよう
に開口している。ガス供給孔425は、反応管203の下部から上部にわたって複数設け
られ、それぞれが同一の開口面積を有し、さらに同じピッチで設けられている。
ノズル420は、バッファ室423の一端側に、反応管203の内壁の下部より上部に
沿って、ウエハ200の積載方向上方に向かって立ち上がるように設けられている。ノズ
ル420は、L字型のロングのノズルとして構成されている。ノズル420の側面にはガ
スを供給するガス供給孔421が設けられている。ガス供給孔421はバッファ室423
の中心を向くように開口している。ガス供給孔421は、バッファ室423のガス供給孔
425と同様に、反応管203の下部から上部にわたって複数設けられている。複数のガ
ス供給孔421のそれぞれの開口面積は、バッファ室423内とノズル420内の差圧が
小さい場合には、上流側(下部)から下流側(上部)まで、同一の開口面積で同一のピッ
チとするとよいが、差圧が大きい場合には上流側から下流側に向かって、順次開口面積を
大きくするか、ピッチを小さくするとよい。
本実施の形態においては、ノズル420のガス供給孔421のそれぞれの開口面積や開
口ピッチを、上流側から下流側にかけて上述のように調節することで、まず、ガス供給孔
421のそれぞれから、流速の差はあるもの、流量がほぼ同量であるガスを噴出させる。
そしてガス供給孔421のそれぞれから噴出するガスを、一旦、バッファ室423内に導
入し、バッファ室423内においてガスの流速差の均一化を行っている。
すなわち、ノズル420のガス供給孔421のそれぞれよりバッファ室423内に噴出
したガスはバッファ室423内で各ガスの粒子速度が緩和された後、バッファ室423の
ガス供給孔425より処理室201内に噴出する。これにより、ノズル420のガス供給
孔421のそれぞれよりバッファ室423内に噴出したガスは、バッファ室423のガス
供給孔425のそれぞれより処理室201内に噴出する際には、均一な流量と流速とを有
するガスとなる。
さらに、ガス供給管320には、バルブ323およびマスフローコントローラ322と
の間に、後述の排気管232に接続されたベントライン620およびバルブ622が設け
られている。
主に、ガス供給管320、マスフローコントローラ322、バルブ323、ノズル42
0、バッファ室423、ベントライン620、バルブ622によりガス供給系302が構
成されている。
また、ガス供給管320にはキャリアガス(不活性ガス)を供給するためのキャリアガ
ス供給管520が、バルブ323の下流側で接続されている。キャリアガス供給管520
にはマスフローコントローラ522およびバルブ523が設けられている。主に、キャリ
アガス供給管520、マスフローコントローラ522、バルブ523によりキャリアガス
供給系(不活性ガス供給系)502が構成されている。
ガス供給管320では、気体原料ガスがマスフローコントローラ322で流量調整され
て供給される。
原料ガスを処理室201に供給していない間は、バルブ323を閉じ、バルブ622を
開けて、バルブ622を介して原料ガスをベントライン620に流しておく。
そして、原料ガスを処理室201に供給する際には、バルブ622を閉じ、バルブ32
3を開けて、原料ガスをバルブ323の下流のガス供給管320に供給する。一方、キャ
リアガスがマスフローコントローラ522で流量調整されてバルブ523を介してキャリ
アガス供給管520から供給され、原料ガスはバルブ323の下流側でこのキャリアガス
と合流し、ノズル420、バッファ室423を介して処理室201に供給される。
ガス供給管330には、上流側から順に、流量制御装置であるマスフローコントローラ
332および開閉弁であるバルブ333が設けられている。
ガス供給管330の下流側の端部は、ノズル430の端部に接続されている。ノズル4
30は、ガス分散空間(放電室、放電空間)であるバッファ室433内に設けられている。
バッファ室433内には、さらに後述する電極保護管461、462が設けられている。
ノズル430、電極保護管461、電極保護管462がバッファ室433内にこの順序で
配置されている。
バッファ室433は、反応管203の内壁とバッファ室壁434とにより形成されてい
る。バッファ室壁434は、反応管203の内壁とウエハ200との間における円弧状の
空間に、反応管203内壁の下部より上部にわたる部分に、ウエハ200の積載方向に沿
って設けられている。バッファ室壁434のウエハ200と隣接する壁にはガスを供給す
るガス供給孔435が設けられている。ガス供給孔435は、電極保護管461と電極保
護管462との間に設けられている。ガス供給孔435は反応管203の中心を向くよう
に開口している。ガス供給孔435は、反応管203の下部から上部にわたって複数設け
られ、それぞれが同一の開口面積を有し、さらに同じピッチで設けられている。
ノズル430は、バッファ室433の一端側に、反応管203の内壁の下部より上部に
沿って、ウエハ200の積載方向上方に向かって立ち上がるように設けられている。ノズ
ル430は、L字型のロングのノズルとして構成されている。ノズル430の側面にはガ
スを供給するガス供給孔431が設けられている。ガス供給孔431はバッファ室433
の中心を向くように開口している。ガス供給孔431は、バッファ室433のガス供給孔
435と同様に、反応管203の下部から上部にわたって複数設けられている。複数のガ
ス供給孔431のそれぞれの開口面積は、バッファ室433内とノズル430内の差圧が
小さい場合には、上流側(下部)から下流側(上部)まで、同一の開口面積で同一のピッ
チとするとよいが、差圧が大きい場合には上流側から下流側に向かって、順次開口面積を
大きくするか、ピッチを小さくするとよい。
本実施の形態においては、ノズル430のガス供給孔431のそれぞれの開口面積や開
口ピッチを、上流側から下流側にかけて上述のように調節することで、まず、ガス供給孔
431のそれぞれから、流速の差はあるもの、流量がほぼ同量であるガスを噴出させる。
そしてガス供給孔431のそれぞれから噴出するガスを、一旦、バッファ室433内に導
入し、バッファ室433内においてガスの流速差の均一化を行っている。
すなわち、ノズル430のガス供給孔431のそれぞれよりバッファ室433内に噴出
したガスはバッファ室433内で各ガスの粒子速度が緩和された後、バッファ室433の
ガス供給孔435より処理室201内に噴出する。これにより、ノズル430のガス供給
孔431のそれぞれよりバッファ室433内に噴出したガスは、バッファ室433のガス
供給孔435のそれぞれより処理室201内に噴出する際には、均一な流量と流速とを有
するガスとなる。
さらに、ガス供給管330には、バルブ333およびマスフローコントローラ332と
の間に、後述の排気管232に接続されたベントライン630およびバルブ632が設け
られている。
主に、ガス供給管330、マスフローコントローラ332、バルブ333、ノズル43
0、バッファ室433、ベントライン630、バルブ632によりガス供給系303が構
成されている。
また、ガス供給管330にはキャリアガス(不活性ガス)を供給するためのキャリアガ
ス供給管530が、バルブ333の下流側で接続されている。キャリアガス供給管530
にはマスフローコントローラ532およびバルブ533が設けられている。主に、キャリ
アガス供給管530、マスフローコントローラ532、バルブ533によりキャリアガス
供給系(不活性ガス供給系)503が構成されている。
ガス供給管330では、気体原料ガスがマスフローコントローラ332で流量調整され
て供給される。
原料ガスを処理室201に供給していない間は、バルブ333を閉じ、バルブ632を
開けて、バルブ632を介して原料ガスをベントライン630に流しておく。
そして、原料ガスを処理室201に供給する際には、バルブ632を閉じ、バルブ33
3を開けて、原料ガスをバルブ333の下流のガス供給管330に供給する。一方、キャ
リアガスがマスフローコントローラ532で流量調整されてバルブ533を介してキャリ
アガス供給管530から供給され、原料ガスはバルブ333の下流側でこのキャリアガス
と合流し、ノズル430、バッファ室433を介して処理室201に供給される。
バッファ室423内には、細長い構造を有する棒状電極471および棒状電極472が
、反応管203の下部より上部にわたりウエハ200の積層方向に沿って配設されている
。棒状電極471および棒状電極472は、それぞれ、ノズル420と平行に設けられて
いる。棒状電極471および棒状電極472は、それぞれ、上部より下部にわたって電極
を保護する保護管である電極保護管451、452により覆われることで保護されている
。棒状電極471は、整合器271を介して高周波(RF:Radio Frequen
cy)電源270に接続され、棒状電極472は基準電位であるアース272に接続され
ている。この結果、棒状電極471および棒状電極472間のプラズマ生成領域にプラズ
マが生成される。主に、棒状電極471、棒状電極472、電極保護管451、電極保護
管452、バッファ室423およびガス供給孔425により第1のプラズマ発生構造42
9が構成される。主に、棒状電極471、棒状電極472、電極保護管451、電極保護
管452、整合器271、高周波電源270によりプラズマ発生器(プラズマ発生部)と
しての第1のプラズマ源が構成される。第1のプラズマ源は、ガスをプラズマで活性化さ
せる活性化機構として機能する。バッファ室423はプラズマ発生室として機能する。
バッファ室433内には、細長い構造を有する棒状電極481および棒状電極482が
、反応管203の下部より上部にわたりウエハ200の積層方向に沿って配設されている
。棒状電極481および棒状電極482は、それぞれ、ノズル430と平行に設けられて
いる。棒状電極481および棒状電極482は、それぞれ、上部より下部にわたって電極
を保護する保護管である電極保護管461、462により覆われることで保護されている
。棒状電極481は、整合器271を介して高周波電源270に接続され、棒状電極48
2は基準電位であるアース272に接続されている。この結果、棒状電極481および棒
状電極482間のプラズマ生成領域にプラズマが生成される。主に、棒状電極481、棒
状電極482、電極保護管461、電極保護管462、バッファ室433およびガス供給
孔435により第2のプラズマ発生構造439が構成される。主に、棒状電極481、棒
状電極482、電極保護管461、電極保護管462、整合器271、高周波電源270
によりプラズマ発生器(プラズマ発生部)としての第2のプラズマ源が構成される。第2
のプラズマ源は、ガスをプラズマで活性化させる活性化機構として機能する。バッファ室
433はプラズマ発生室として機能する。
図4、図5を参照すれば、電極保護管461、電極保護管462は、ボート支持台21
8の下部付近の高さの位置で、反応管203に設けた貫通孔204、205をそれぞれ介
して、バッファ室423内に挿入されている。電極保護管461、電極保護管462は、
貫通孔204、205の位置で反応管203に固定されている。電極保護管461、電極
保護管462は、バッファ室423内で、それぞれ取付板401の穴402、403を貫
通して設けられ、取付板401によって固定されている。取付板401は、反応管203
およびバッファ室壁424に固定されている。電極保護管451、電極保護管452も電
極保護管461、電極保護管462と同じ構造である。
電極保護管451および電極保護管452は、棒状電極471および棒状電極472を
それぞれバッファ室423の雰囲気と隔離した状態でバッファ室423内に挿入でき構造
となっている。電極保護管461および電極保護管462は、棒状電極481および棒状
電極482をそれぞれバッファ室433の雰囲気と隔離した状態でバッファ室433内に
挿入できる構造となっている。電極保護管451、452、461、462の内部が外気
(大気)と同一雰囲気であると、電極保護管451、452、461、462にそれぞれ
挿入された棒状電極471、472、481、482はヒータ207による熱で酸化され
てしまう。そこで、電極保護管451、452、461、462の内部には窒素などの不
活性ガスを充填あるいはパージし、酸素濃度を充分低く抑えて棒状電極471、472、
481、482の酸化を防止するための不活性ガスパージ機構が設けられている。
なお、本実施の形態により発生したプラズマをリモートプラズマと呼ぶ。リモートプラ
ズマとは電極間で生成したプラズマをガスの流れ等により被処理物表面に輸送してプラズ
マ処理を行うものである。本実施の形態では、バッファ室423内に2本の棒状電極47
1および472が収容され、バッファ室433内に2本の棒状電極481および482が
収容されているため、ウエハ200にダメージを与えるイオンがバッファ室423、43
3の外の処理室201内に漏れにくい構造となっている。また、2本の棒状電極471お
よび472を取り囲むように(つまり、2本の棒状電極471および472がそれぞれ収
容される電極保護管451および452を取り囲むように)電場が発生し、プラズマが生
成され、2本の棒状電極481および482を取り囲むように(つまり、2本の棒状電極
481および482がそれぞれ収容される電極保護管461および462を取り囲むよう
に)電場が発生し、プラズマが生成される。プラズマに含まれる活性種は、バッファ室4
23のガス供給孔425およびバッファ室433のガス供給孔435を介してウエハ20
0の外周からウエハ200の中心方向に供給される。また、本実施形態のようにウエハ2
00を複数枚、主面を水平面に平行にしてスタック状に積み上げる縦型のバッチ装置であ
れば、反応管203の内壁面、つまり処理すべきウエハ200に近い位置にバッファ室4
23、433が配置されている結果、発生した活性種が失活せずにウエハ200の表面に
到達しやすいという効果がある。
図2、3を参照すれば、反応管の下部に排気口230が設けられている。排気口230
は排気管231に接続されている。ノズル410のガス供給孔411と排気口230は、
ウエハ200を挟んで対向する位置(180度反対側)に設けられている。このようにす
れば、ガス供給孔411より供給される原料ガスが、ウエハ200の主面上を排気管23
1の方向に向かって横切るように流れ、ウエハ200の全面により均一に原料ガスが供給
されやすくなり、ウエハ200上により均一な膜を形成することができる。
本実施の形態では、主に、棒状電極471、棒状電極472、電極保護管451、電極
保護管452、整合器271、高周波電源270により構成される第1のプラズマ源と、
主に、棒状電極481、棒状電極482、電極保護管461、電極保護管462、整合器
271、高周波電源270により構成される第2のプラズマ源とを備えている。プラズマ
を使用して、ウエハ200の処理温度を下げるためには、プラズマを形成する際の高周波
電力を大きくする必要があるが、高周波電力を大きくすると、ウエハ200や形成する膜
に与えるダメージが大きくなってしまう。これに対して、本実施の形態では、第1のプラ
ズマ源および第2のプラズマ源という2つのプラズマ源を設けているので、プラズマ源が
1つの場合に比べて、各プラズマ源に供給する高周波電力が小さくても、充分な量のプラ
ズマを発生させることができる。従って、プラズマを利用してウエハ200を処理する際
にウエハ200や形成する膜に与えるダメージを小さくでき、しかもウエハ200の処理
温度を低くできる。
また、主に、棒状電極471、棒状電極472、電極保護管451、電極保護管452
、バッファ室423およびガス供給孔425により構成される第1のプラズマ発生構造4
29と、主に、棒状電極481、棒状電極482、電極保護管461、電極保護管462
、バッファ室433およびガス供給孔435により構成される第2のプラズマ発生構造4
39は、ウエハ200の中心(反応管203の中心)を通る線に対して線対称に設けられ
ているので、両プラズマ発生構造からウエハ200の全面により均一にプラズマが供給さ
れやすくなり、ウエハ200上により均一な膜を形成することができる。
さらに、排気口230もこのウエハ200の中心(反応管203の中心)を通る線上に
設けられているので、ウエハ200の全面により均一にプラズマが供給されやすくなり、
ウエハ200上により均一な膜を形成することができる。また、さらに、ノズル410の
ガス供給孔411もこのウエハ200の中心(反応管203の中心)を通る線上に設けら
れているので、ウエハ200の全面により均一に原料ガスが供給されやすくなり、ウエハ
200上により均一な膜を形成することができる。
また、ノズル410のガス供給孔411と、バッファ室423のガス供給孔425との
距離と、ノズル410のガス供給孔411と、バッファ室433のガス供給孔435との
距離とが等しくなるようにガス供給孔411、ガス供給孔425、ガス供給孔435が配
置されているので、ウエハ200上により均一な膜を形成することができる。
再び、図2、3を参照すれば、反応管の下部の排気口230には、処理室201内の雰
囲気を排気する排気管231が接続されている。排気管231には処理室201内の圧力
を検出する圧力検出器(圧力検出部)としての圧力センサ245および圧力調整器(圧力
調整部)としてのAPC(Auto Pressure Controller)バルブ
243を介して真空排気装置としての真空ポンプ246が接続されており、処理室201
内の圧力が所定の圧力(真空度)となるよう真空排気し得るように構成されている。真空
ポンプ246の下流側の排気管232は廃ガス処理装置(図示せず)等に接続されている
。なお、APCバルブ243は、弁を開閉して処理室201内の真空排気・真空排気停止
ができ、更に弁開度を調節してコンダクタンスを調整して処理室201内の圧力調整をで
きるようになっている開閉弁である。主に、排気管231、APCバルブ243、真空ポ
ンプ246、圧力センサ245により排気系が構成される。
反応管203内には温度検出器としての温度センサ263が設置されており、温度セン
サ263により検出された温度情報に基づきヒータ207への供給電力を調整することで
、処理室201内の温度が所望の温度分布となるように構成されている。温度センサ26
3は、L字型に構成されており、マニホールド209を貫通して導入され、反応管203
の内壁に沿って設けられている。
反応管203内の中央部にはボート217が設けられている。ボート217は、ボート
エレベータ115により反応管203に対し昇降(出入り)することができるようになっ
ている。ボート217が反応管203内に導入されると、反応管203の下端部がOリン
グ220を介してシールキャップ219で気密にシールされる。ボート217はボート支
持台218に支持されている。処理の均一性を向上するために、ボート回転機構267を
駆動し、ボート支持台218に支持されたボート217を回転させる。
図6を参照すれば、コントローラ280は、操作メニュー等を表示するディスプレイ2
88と、複数のキーを含んで構成され、各種の情報や操作指示が入力される操作入力部2
90と、を備えている。また、コントローラ280は、基板処理装置101全体の動作を
司るCPU281と、制御プログラムを含む各種プログラム等が予め記憶されたROM2
82と、各種データを一時的に記憶するRAM283と、各種データを記憶して保持する
HDD284と、ディスプレイ288への各種情報の表示を制御すると共にディスプレイ
288からの操作情報を受け付けるディスプレイドライバ287と、操作入力部290に
対する操作状態を検出する操作入力検出部289と、後述する温度制御部291、後述す
る圧力制御部294、真空ポンプ246、ボート回転機構267、ボートエレベータ11
5、マスフローコントローラ312、322、332、512、522、532、後述す
るバルブ制御部299等の各部材と各種情報の送受信を行う通信インタフェース(I/F
)部285と、を備えている。
CPU281、ROM282、RAM283、HDD284、ディスプレイドライバ2
87、操作入力検出部289および通信I/F部285は、システムバスBUS286を
介して相互に接続されている。従って、CPU281は、ROM282、RAM283、
HDD284へのアクセスを行うことができると共に、ディスプレイドライバ287を介
したディスプレイ288への各種情報の表示の制御およびディスプレイ288からの操作
情報の把握、通信I/F部285を介した各部材との各種情報の送受信の制御を行うこと
ができる。また、CPU281は、操作入力検出部289を介して操作入力部290に対
するユーザの操作状態を把握することができる。
温度制御部291は、ヒータ207と、ヒータ207に電力を供給する加熱用電源25
0と、温度センサ263と、コントローラ280との間で設定温度情報等の各種情報を送
受信する通信I/F部293と、受信した設定温度情報と温度センサ263からの温度情
報等に基づいて加熱用電源250からヒータ207への供給電力を制御するヒータ制御部
292とを備えている。ヒータ制御部292もコンピュータによって実現されている。温
度制御部291の通信I/F部293とコントローラ280の通信I/F部285はケー
ブル751で接続されている。
圧力制御部294は、APCバルブ243と、圧力センサ245と、コントローラ28
0との間で設定圧力情報、APCバルブ243の開閉情報等の各種情報を送受信する通信
I/F部296と、受信した設定圧力情報、APCバルブ243の開閉情報等と圧力セン
サ245からの圧力情報等に基づいてAPCバルブ243の開閉や開度を制御するAPC
バルブ制御部295とを備えている。APCバルブ制御部295もコンピュータによって
実現されている。圧力制御部294の通信I/F部296とコントローラ280の通信I
/F部285はケーブル752で接続されている。
真空ポンプ246、ボート回転機構267、ボートエレベータ115、液体マスフロー
コントローラ312、マスフローコントローラ322、332、512、522、532
、高周波電源270とコントローラ280の通信I/F部285は、それぞれケーブル7
53、754、755、756、757、758、759、760、761、762で接
続されている。
バルブ制御部299は、バルブ313、314、323、333、513、523、5
33、612、622、632と、エアバルブであるバルブ313、314、323、3
33、513、523、533、612、622、632へのエアの供給を制御する電磁
バルブ群298とを備えている。電磁バルブ群298は、バルブ313、314、323
、333、513、523、533、612、622、632にそれぞれ対応する電磁バ
ルブ297を備えている。電磁バルブ群298とコントローラ280の通信I/F部28
5はケーブル763で接続されている。
以上のようにして、液体マスフローコントローラ312、マスフローコントローラ32
2、332、512、522、532、バルブ313、314、323、333、513
、523、533、612、622、632、APCバルブ243、加熱用電源250、
温度センサ263、圧力センサ245、真空ポンプ246、ボート回転機構267、ボー
トエレベータ115、高周波電源270等の各部材はコントローラ280に接続されてい
る。コントローラ280は、液体マスフローコントローラ312、マスフローコントロー
ラ322、332、512、522、532の流量制御、バルブ313、314、323
、333、513、523、533、612、622、632の開閉動作制御、APCバ
ルブ243の開閉制御および圧力センサ245からの圧力情報に基づく開度調整動作を介
した圧力制御、温度センサ263からの温度情報に基づく加熱用電源250からヒータ2
07への電力供給量調整動作を介した温度制御、高周波電源270から供給される高周波
電力の制御、真空ポンプ246の起動・停止制御、ボート回転機構267の回転速度調節
制御、ボートエレベータ115の昇降動作制御等をそれぞれ行うようになっている。
次に、上述の基板処理装置を用いて大規模集積回路(LSI:Large Scale
Integration)を製造する半導体装置(デバイス)の製造工程の一例について
説明する。尚、以下の説明において、基板処理装置を構成する各部の動作はコントローラ
280により制御される。
LSIは、シリコンウエハ上に処理を施すウエハプロセスを行なった後、組立工程、試
験工程、信頼性試験工程を経て製造される。ウエハプロセスは、シリコンウエハに酸化、
拡散などの加工を施す基板工程と、その表面に配線を形成する配線工程とに区分され、配
線工程では、リソグラフィ工程を中心に洗浄、熱処理、膜形成などが反復して行なわれる
。リソグラフィ工程では、レジストパターンを形成し、該パターンをマスクとしてエッチ
ングを行なうことにより該パターンの下層を加工する。
次に、図7A〜7Fを参照しながら、ウエハ200上にレジストパターンを形成する処
理シーケンスの一例について説明する。
この例では、パターニングを2回以上行ってパターンを形成するダブルパターニング技術
(DPT:Double Patterning Technology)を用いる。この
DPTによれば、1回のパターニングで形成されるパターンよりも微細なパターンが形成
できる。処理シーケンスでは、ウエハ200上に第1レジストパターン705を形成する
第1レジストパターン形成工程と、第1レジストパターン705上に第1レジスト保護膜
として酸化シリコン膜706を形成する酸化シリコン膜形成工程と、酸化シリコン膜70
6上に第2レジストパターン709を形成する第2レジストパターン工程とを、この順に
実施する。 以下、各工程について説明する。
<第1レジストパターン形成工程>
第1レジストパターン形成工程では、ウエハ200上に形成されたハードマスク702
上に第1レジストパターン705を形成する。最初に、ウエハ200上に形成されたハー
ドマスク702上に、第1レジスト703を塗布する(図7A参照)。
次に、ベーキング、ArFエキシマ光源(193nm)やKrFエキシマ光源(248
nm)等の光源によるマスクパターン等を用いた選択的露光、現像等を行うことで、第1
レジストパターン705を形成する(図7B参照)。
<第1レジスト保護膜形成工程>
第1レジスト保護膜形成工程では、第1レジストパターン形成工程にて形成された第1
レジストパターン705上および第1レジストパターン705が形成されていないハード
マスク702上に、酸化シリコンの薄膜706を第1レジストパターン705の保護膜と
して形成する(図7C参照)。これにより、第1レジストパターン705の形状変化や膜
質変化を防止して後述の第2レジスト707の溶剤から保護する。この酸化シリコン膜7
06の形成を上述した基板処理装置101を使用して行うが、詳細は後述する。
<第2レジストパターン形成工程>
第2レジストパターン形成工程では、第1レジスト保護膜形成工程にて第1レジストパ
ターン705上に形成された酸化シリコン膜706上であって、第1レジストパターン7
05が形成される位置とは異なる位置に、第2レジストパターン709を形成する。本工
程では、第1レジストパターン形成工程と同様の処理を行う。
最初に、第1レジストパターン705の保護膜である酸化シリコン膜706上に、第2
レジスト707を塗布する(図7D参照)。
次に、ベーキング、ArFエキシマ光源(193nm)やKrFエキシマ光源(248
nm)等による露光、現像等を行うことで、第2レジストパターン709を形成する(図
7E参照)。
上記のように、第1レジストパターン形成工程、第1レジスト保護膜形成工程、第2レ
ジストパターン形成工程を実施することにより、微細なレジストパターンを形成すること
が出来る。
また、第2レジストパターン709の形成後であって、所定の処理(例えば寸法検査、
あわせ検査、リワーク処理等)を実施した後、必要に応じて酸化シリコン膜706を除去
するために、次のような第1レジスト保護膜除去工程を実施しても良い。
<第1レジスト保護膜除去工程>
第1レジスト保護膜除去工程では、第1レジスト保護膜形成工程にて形成された第1レ
ジスト保護膜としての酸化シリコン膜706を除去する(図7F参照)。
除去方式には、ウエットエッチング方式とドライエッチング方式の2つがある。ウエッ
トエッチングにより酸化シリコン膜706を除去する場合のエッチング液としては、例え
ば弗化水素酸(HF)液であって、希薄なHF水溶液等が挙げられる。また、ドライエッ
チング方式により酸化シリコン膜604を除去する場合には、例えば、酸素プラズマ等を
用いることができる。
また、上記では、レジストパターンを2回形成する工程について説明したが、レジスト
パターンは3回以上形成してもよく、その場合は、レジストパターン形成工程と酸化シリ
コン膜形成工程を所定回数繰り返して行う。この酸化シリコン膜の形成も上述した基板処
理装置101を使用して行うが、詳細は後述する。
またレジストパターンを3回以上形成する場合、必要に応じて、第1レジストパターン
形成工程→第1レジスト保護膜(第1酸化シリコン膜)形成工程→第2レジストパターン
形成工程→第1レジスト保護膜(第1酸化シリコン膜)除去→第3レジストパターン形成
工程→第2レジスト保護膜(第2酸化シリコン膜)形成工程→第4レジストパターン形成
工程→第2レジスト保護膜(第2酸化シリコン膜)除去→第5レジストパターン形成工程
→・・・というように、保護膜である酸化シリコン膜を1回ずつ除去しても良い。
なお、上記では、第1レジストパターン705はウエハ200上に形成されたハードマ
スク702上に形成することとしているが、ハードマスク702は無くても良い。また、
レジストの代わりにACL(アモルファスカーボン層:Amorphous Carbo
n Layer)を用いても良い。ACLを用いる場合は、ACLを保護するための酸化
シリコン膜を形成する際の処理温度はレジストより高い温度であってもよく、200℃以
下であればよい。200℃以下であればACLが加熱により変質するのを有効に防止でき
る。
次に、図8A〜8Dを参照しながら、ウエハ200上にレジストパターンを形成する処
理シーケンスの他の例について説明する。
この例では、サイドウォールを利用して微細なパターンを形成する自己整合ダブルパタ
ーニング技術(SASP:Self Aligned Double Patterni
ng)を用いる。
まず、ウエハ200上にレジスト721を形成し、リソグラフィ工程でパターニングし
て、第1のレジストパターン722を形成する(図8A参照)。
次に、第1のレジストパターン722上に、低温で酸化シリコン膜723を200℃以
下の低温で形成する(図8B参照)。この酸化シリコン膜723の形成に上述した基板処
理装置101を使用して行うが、詳細は後述する。
次に、ドライエッチング等により、酸化シリコン膜723の異方性エッチングを行い、
レジストパターン722の側壁のみ酸化シリコン膜723をサイドウォール724として
残す(図8C参照)。
次に、酸化シリコン膜のサイドウォール724をマスクとして、ドライエッチング等に
より、露出したレジスト721を垂直方向に異方性エッチングし、レジスト721からな
る微細パターン725を形成する(図8D参照)。
尚、レジストの代わりにACL(アモルファスカーボン層:Amorphous Car
bon Layer)を用いても良い。ACLを用いる場合は、ACLを保護するための
酸化シリコン膜を形成する際の処理温度はレジストより高い温度であってもよく、200
℃以下であればよい。200℃以下であればACLが加熱により変質するのを有効に防止
できる。
次に、基板処理装置101を使用して第1レジスト保護膜としての酸化シリコン膜70
6やエッチングマスクとしての酸化シリコン膜723を200℃以下の低温にて成膜する
例について説明する。
従来のCVD法やALD法では、例えば、CVD法の場合、形成する膜を構成する複数
の元素を含む複数種類のガス等を同時に供給し、また、ALD法の場合、形成する膜を構
成する複数の元素を含む複数種類のガス等を交互に供給する。そして、供給時の供給流量
、供給時間、プラズマパワーなどの処理条件を制御することにより酸化シリコン膜(Si
O膜)や窒化シリコン膜(SiN膜)を形成する。それらの技術では、例えばSiO膜を
形成する場合、膜の組成比が化学量論組成であるO/Si≒2となるように、また例えば
SiN膜を形成する場合、膜の組成比が化学量論組成であるN/Si≒1.33となるよ
うにすることを目的として、供給条件を制御する。
一方、形成する膜の組成比が化学量論組成とは異なる所定の組成比となるようにするこ
とを目的として、供給条件を制御することも可能である。すなわち、形成する膜を構成す
る複数の元素のうち少なくとも一つの元素が他の元素よりも化学量論組成に対し過剰とな
るようにすることを目的として、供給条件を制御する。このように形成する膜を構成する
複数の元素の比率、すなわち、膜の組成比を制御しつつ成膜を行うことも可能である。以
下では、ALD法により、異なる種類の元素を含む複数種類のガスを交互に供給して化学
量論組成を有する酸化シリコン膜を形成するシーケンス例について説明する。
ここでは第1の元素をシリコン(Si)、第2の元素を酸素(O)とし、第1の元素を
含む原料としてシリコン含有原料であって液体原料の、BTBAS(SiH(NH(C
、ビスターシャルブチルアミノシラン)を気化したBTBASガスを、第2の
元素を含む反応ガスとして酸素含有ガスであるOガスを用い、基板上に絶縁膜としての
酸化シリコン膜を形成する例について図9〜図10を参照して説明する。図9は、パター
ンを形成する際に使用する酸化シリコン膜の製造プロセスを説明するためのフローチャー
トである。図10は、パターンを形成する際に使用する酸化シリコン膜の製造プロセスを
説明するためのタイミングチャートである。
まず、ヒータ207に電力を供給する加熱用電源250を制御して処理室201内を、
200℃以下、より好ましくは100℃以下の温度であって例えば100℃となるような
温度に保持しておく。
その後、第1レジストパターン705が形成された(図7B参照)複数枚のウエハ20
0または第1のレジストパターン722が形成された(図8A参照)複数枚のウエハ20
0をボート217に装填(ウエハチャージ)する(ステップS201)。
その後、真空ポンプ246を起動する。また、炉口シャッタ147(図1参照)を開け
る。複数枚のウエハ200を支持したボート217は、ボートエレベータ115によって
持ち上げられて処理室201内に搬入(ボートロード)される(ステップS202)。こ
の状態で、シールキャップ219はOリング220を介して反応管203の下端をシール
した状態となる。その後、ボート217をボート駆動機構267により回転させ、ウエハ
200を回転させる。
その後、APCバルブ243を開いて真空ポンプ246により処理室201内が所望の
圧力(真空度)となるように真空引きし、ウエハ200の温度が100℃に達して温度等
が安定したら(ステップS203)、処理室201内の温度を100℃に保持した状態で
次のステップを順次実行する。
この際、処理室201内の圧力は、圧力センサ245で測定され、この測定された圧力
に基づきAPCバルブ244の開度がフィードバック制御される(圧力調整)。また、処
理室201内が所望の温度となるようにヒータ207によって加熱される。この際、処理
室201内が所望の温度となるように、温度センサ263が検出した温度情報に基づき加
熱用電源250からヒータ207への電力供給具合がフィードバック制御される(温度調
整)。
次に、BTBASガスとOガスを処理室201内に供給することにより酸化シリコン
膜706(図7C参照)、723(図8B参照)を成膜する酸化シリコン膜形成工程を行
う。酸化シリコン膜形成工程では次の4つのステップ(S204〜S207)を順次繰り
返して実行する。本実施の形態では、ALD法を用いて酸化シリコン膜を形成する。
(BTBAS供給:ステップS204)
ステップS204では、ガス供給系301のガス供給管310、ノズル410よりBT
BASを処理室201内に供給する。バルブ313を閉じておき、バルブ314、612
を開ける。BTBASは常温で液体であり、液体のBTBASが液体マスフローコントロ
ーラ312で流量調整されて気化器315に供給され気化器315で気化される。BTB
ASを処理室201に供給する前は、バルブ313を閉じ、バルブ612を開けて、バル
ブ612を介してBTBASをベントライン610に流しておく。
そして、BTBASを処理室201に供給する際には、バルブ612を閉じ、バルブ3
13を開けて、BTBASをバルブ313の下流のガス供給管310に供給すると共に、
バルブ513を開けて、キャリアガス(N)をキャリアガス供給管510から供給する
。キャリアガス(N)の流量はマスフローコントローラ512で調整する。BTBAS
はキャリアガス(N)とバルブ313の下流側で合流し混合され、ノズル410のガス
供給孔411を介して処理室201に供給されつつ排気管231から排気される。この時
、APCバルブ243を適正に調整して処理室201内の圧力を50〜900Paの範囲
であって、例えば300Paに維持する。液体マスフローコントローラ312で制御する
BTBASの供給量は0.05〜3.00g/minの範囲であって、例えば1.00g
/minにする。BTBASにウエハ200を晒す時間は2〜6秒間で範囲であって、例
えば3秒間である。また、ヒータ207に電力を供給する加熱用電源250を制御して処
理室201内を、200℃以下、より好ましくは100℃以下の温度であって例えば10
0℃となるような温度に保持しておく。
このとき、処理室201内に流しているガスは、BTBASと不活性ガスであるN
みであり、Oは存在しない。したがって、BTBASは気相反応を起こすことはなく、
ウエハ200の表面や下地膜と表面反応(化学吸着)して、原料(BTBAS)の吸着層
またはSi層(以下、Si含有層)を形成する。BTBASの化学吸着層とは、BTBA
S分子の連続的な吸着層の他、不連続な化学吸着層をも含む。Si層とは、Siにより構
成される連続的な層の他、これらが重なってできるSi薄膜をも含む。なお、Siにより
構成される連続的な層をSi薄膜という場合もある。
同時に、ガス供給管320の途中につながっているキャリアガス供給管520から、バ
ルブ523を開けてN(不活性ガス)を流すと、O側のノズル420、バッファ室4
23やガス供給管320にBTBASが回り込むことを防ぐことができる。同様に、同時
にガス供給管330の途中につながっているキャリアガス供給管530から、バルブ53
3を開けてN(不活性ガス)を流すと、O側のノズル430、バッファ室433やガ
ス供給管330にBTBASが回り込むことを防ぐことができる。なお、BTBASが回
り込むのを防止するためなので、マスフローコントローラ522、532で制御するN
(不活性ガス)の流量は少なくてよい。
(残留ガス除去:ステップS205)
ステップS205では、残留BTBAS等の残留ガスを処理室201内から除去する。
ガス供給管310のバルブ313を閉めて処理室201へのBTBASの供給を停止し、
バルブ612を開けてベントライン610へBTBASを流す。このとき排気管231の
APCバルブ243を全開として、真空ポンプ246により処理室201内を20Pa以
下となるまで排気し、処理室201内に残留する残留BTBAS等の残留ガスを処理室2
01内から排除する。このときN等の不活性ガスを、BTBAS供給ラインであるガス
供給管310から、さらには、ガス供給管320、330から、処理室201内へ供給す
ると、さらに残留BTBAS等の残留ガスを排除する効果が高まる。
(活性化したO供給:ステップS206)
ステップS206では、Oをガス供給系302のガス供給管320よりノズル420
のガス供給孔421を介してバッファ室423内に供給し、Oをガス供給系303のガ
ス供給管330よりノズル430のガス供給孔431を介してバッファ室433内に供給
する。このとき、棒状電極471および棒状電極472間に高周波電源270から整合器
271を介して高周波電力を印加することで、バッファ室423内に供給されたOガス
はプラズマ励起され、活性種としてガス供給孔425から処理室201内に供給されつつ
ガス排気管231から排気される。また、棒状電極481および棒状電極482間に高周
波電源270から整合器271を介して高周波電力を印加することで、バッファ室433
内に供給されたOガスはプラズマ励起され、活性種としてガス供給孔435から処理室
201内に供給されつつガス排気管231から排気される。
はマスフローコントローラ322で流量調整されてガス供給管320よりバッファ
室423内に供給され、マスフローコントローラ332で流量調整されてガス供給管33
0よりバッファ室433内に供給される。Oは、バッファ室423に供給する前は、バ
ルブ323を閉じ、バルブ622を開けて、バルブ622を介してベントライン620に
流しておき、バッファ室433に供給する前は、バルブ333を閉じ、バルブ632を開
けて、バルブ632を介してベントライン630に流しておく。そして、Oをバッファ
室423に供給する際には、バルブ622を閉じ、バルブ323を開けて、Oをバルブ
323の下流のガス供給管320に供給すると共に、バルブ523を開けて、キャリアガ
ス(N)をキャリアガス供給管520から供給する。キャリアガス(N)の流量はマ
スフローコントローラ522で調整する。Oはキャリアガス(N)とバルブ323の
下流側で合流し混合され、ノズル420を介してバッファ室423供給される。また、O
をバッファ室433に供給する際には、バルブ632を閉じ、バルブ333を開けて、
をバルブ333の下流のガス供給管330に供給すると共に、バルブ533を開けて
、キャリアガス(N)をキャリアガス供給管530から供給する。キャリアガス(N
)の流量はマスフローコントローラ532で調整する。Oはキャリアガス(N)とバ
ルブ333の下流側で合流し混合され、ノズル430を介してバッファ室433供給され
る。
ガスをプラズマ励起することにより活性種として流すときは、APCバルブ243
を適正に調整して処理室201内の圧力を、例えば50〜900Paの範囲内の圧力であ
って、例えば500Paとする。マスフローコントローラ322で制御するOガスの供
給流量は、例えば2000〜9000sccmの範囲内の流量であって、例えば6000
sccmとする。マスフローコントローラ332で制御するOガスの供給流量は、例え
ば2000〜9000sccmの範囲内の流量であって、例えば6000sccmとする
。Oガスをプラズマ励起することにより得られた活性種にウエハ200を晒す時間、す
なわちガス供給時間は、例えば3〜20秒間の範囲内の時間であって、例えば9秒とする
。なお、高周波電源270から棒状電極471および棒状電極472間に印加する高周波
電力は、例えば20〜600Wの範囲内の電力であって、例えば200Wとなるよう設定
し、高周波電源270から棒状電極481および棒状電極482間に印加する高周波電力
は、例えば20〜600Wの範囲内の電力であって、例えば200Wとなるよう設定する
。また、ヒータ207に電力を供給する加熱用電源250を制御して処理室201内を、
200℃以下、より好ましくは100℃以下の温度であって例えば100℃となるような
温度に保持しておく。Oガスはそのままでは反応温度が高く、上記のようなウエハ温度
、処理室内圧力では反応しづらいので、プラズマ励起することにより活性種としてから流
すようにしており、このためウエハ200の温度は上述のように設定した低い温度範囲と
することが可能となる。ただし、温度変更には時間がかかるためBTNASガスを供給す
る際の温度と同一とすることが好ましい。
このとき、処理室201内に流しているガスはOガスをプラズマ励起することにより
得られた活性種(Oプラズマ)であり、処理室201内にはBTBASガスは流してい
ない。したがって、Oガスは気相反応を起こすことはなく、活性種となった、もしくは
活性化されたOガスは、ステップS204でウエハ200上に形成された第1の層とし
てのシリコン含有層と反応する。これによりシリコン含有層は酸化されて、シリコン(第
1の元素)及び酸素(第2の元素)を含む第2の層、すなわち、酸化シリコン層(SiO
層)へと改質される。
同時に、ガス供給管310の途中につながっているキャリアガス供給管510から、バ
ルブ513を開けてN(不活性ガス)を流すと、BTBAS側のノズル410やガス供
給管310にOが回り込むことを防ぐことができる。なお、Oが回り込むのを防止す
るためなので、マスフローコントローラ512で制御するN(不活性ガス)の流量は少
なくてよい。
(残留ガス除去:ステップS207)
ステップS207では、未反応もしくは酸化に寄与した後の残留O等の残留ガスを処
理室201内から除去する。ガス供給管320のバルブ323を閉めて処理室201への
の供給を停止し、バルブ622を開けてベントライン620へOを流し、ガス供給
管330のバルブ333を閉めて処理室201へのOの供給を停止し、バルブ632を
開けてベントライン630へOを流す。このとき排気管231のAPCバルブ243を
全開として、真空ポンプ246により処理室201内を20Pa以下となるまで排気し、
処理室201内に残留する残留O等の残留ガスを処理室201内から排除する。このと
きN等の不活性ガスを、O供給ラインであるガス供給管320、330から、さらに
は、ガス供給管310から、処理室201内へ供給すると、さらに残留O等の残留ガス
を排除する効果が高まる。
上記ステップS204〜S207を1サイクルとし、少なくとも1回以上行なう(ステ
ップS208)ことによりウエハ200上にALD法を用いて所定膜厚の酸化シリコン膜
706(図7C参照)、酸化シリコン膜723(図8B参照)を成膜する。
上述したステップS204〜S207を1サイクルとして、このサイクルを少なくとも
1回以上行うことにより、第1レジストパターン705およびハードマスク702上に、
第1レジスト保護膜として、所定膜厚のシリコン(第1の元素)および酸素(第2の元素
)を含む酸化シリコン膜706が形成され(図7C参照)、第1のレジストパターン72
2上に酸化シリコン膜723が形成される(図8B参照)。
所定膜厚の酸化シリコン膜706または酸化シリコン膜723を形成する成膜処理がな
されると、N等の不活性ガスを処理室201内へ供給しつつ排気することで処理室20
1内を不活性ガスでパージする(ガスパージ:ステップS210)。なお、ガスパージは
、残留ガスを除去したのち、APCバルブ243を閉じ、バルブ513、523、533
を開いて行うN等の不活性ガスの処理室201内への供給と、その後、バルブ513、
523、533を閉じてN等の不活性ガスの処理室201内への供給を停止すると共に
、APCバルブ243を開いて行う処理室201内の真空引きとを繰り返して行うことが
好ましい。
その後、ボート回転機構267を止め、ボート217の回転を止める。その後、バルブ
513、523、533を開いて処理室201内の雰囲気をN等の不活性ガスで置換し
(不活性ガス置換)、処理室201内の圧力を常圧に復帰する(大気圧復帰:ステップS
212)。その後、ボートエレベータ115によりシールキャップ219を下降して、反
応管203の下端を開口するとともに、処理済ウエハ200がボート217に支持された
状態で反応管203の下端から処理室201の外部に搬出(ボートアンロード:ステップ
S214)する。その後、反応管203の下端を炉口シャッタ147で閉じる。その後、
真空ポンプ246を止める。その後、処理済ウエハ200はボート217より取出される
(ウエハディスチャージ:ステップS216)。これにより1回の成膜処理(バッチ処理
)が終了する。
次に、図11を参照して、本実施の形態の一変形例を説明する。
上記第1の実施の形態では、主に、棒状電極471、棒状電極472、電極保護管45
1、電極保護管452、バッファ室423およびガス供給孔425により構成される第1
のプラズマ発生構造429と、主に、棒状電極481、棒状電極482、電極保護管46
1、電極保護管462、バッファ室433およびガス供給孔435により構成される第2
のプラズマ発生構造439は、ウエハ200の中心(反応管203の中心)を通る線に対
して線対称に設けられており、排気口230もこのウエハ200の中心(反応管203の
中心)を通る線上に設けられており、ノズル410のガス供給孔411もこのウエハ20
0の中心(反応管203の中心)を通る線上に設けられており、第1のプラズマ発生構造
429と第2のプラズマ発生構造439は排気口230近傍に設けられているが、本変形
例では、第1のプラズマ発生構造429と第2のプラズマ発生構造439はウエハ200
を挟んで対向する位置(180度反対側)に設けられ、ウエハ200の中心および反応管
203の中心に対して点対称に設けられ、また、ノズル410は、排気口230と第2の
プラズマ発生構造439との間に設けられている点が上記第1の実施の形態と異なるが、
他の点は同じである。
本変形例でも、主に、棒状電極471、棒状電極472、電極保護管451、電極保護
管452、整合器271、高周波電源270により構成される第1のプラズマ源と、主に
、棒状電極481、棒状電極482、電極保護管461、電極保護管462、整合器27
1、高周波電源270により構成される第2のプラズマ源とを備えているので、プラズマ
源が1つの場合に比べて、各プラズマ源に供給する高周波電力が小さくても、充分な量の
プラズマを発生させることができる。従って、プラズマを利用してウエハ200を処理す
る際にウエハ200や形成する膜に与えるダメージを小さくでき、しかもウエハ200の
処理温度を低くできる。
また、主に、棒状電極471、棒状電極472、電極保護管451、電極保護管452
、バッファ室423およびガス供給孔425により構成される第1のプラズマ発生構造4
29と、主に、棒状電極481、棒状電極482、電極保護管461、電極保護管462
、バッファ室433およびガス供給孔435により構成される第2のプラズマ発生構造4
39は、ウエハ200を挟んで対向する位置(180度反対側)に設けられ、ウエハ20
0の中心および反応管203の中心に対して点対称に設けられているので、両プラズマ発
生構造からウエハ200の全面により均一にプラズマが供給されやすくなり、ウエハ20
0上により均一な膜を形成することができる。
次に、図12を参照して、本実施の形態の他の変形例を説明する。
上記第1の実施の形態では、ノズル410のガス供給孔411は、主に、棒状電極47
1、棒状電極472、電極保護管451、電極保護管452、バッファ室423およびガ
ス供給孔425により構成される第1のプラズマ発生構造429と、主に、棒状電極48
1、棒状電極482、電極保護管461、電極保護管462、バッファ室433およびガ
ス供給孔435により構成される第2のプラズマ発生構造439は、ウエハ200の中心
(反応管203の中心)を通る線に対して線対称に設けられており、ノズル410のガス
供給孔411もこのウエハ200の中心(反応管203の中心)を通る線上に設けられて
いるが、本変形例では、第1のプラズマ発生構造429と、第2のプラズマ発生構造43
9は、ウエハ200の中心(反応管203の中心)を通る線に対して線対称に設けられて
いるが、ノズル410のガス供給孔411はこのウエハ200の中心(反応管203の中
心)を通る線上に設けられていない点が上記第1の実施の形態と異なるが、他の点は同じ
である。
本変形例でも、主に、棒状電極471、棒状電極472、電極保護管451、電極保護
管452、整合器271、高周波電源270により構成される第1のプラズマ源と、主に
、棒状電極481、棒状電極482、電極保護管461、電極保護管462、整合器27
1、高周波電源270により構成される第2のプラズマ源とを備えているので、プラズマ
源が1つの場合に比べて、各プラズマ源に供給する高周波電力が小さくても、充分な量の
プラズマを発生させることができる。従って、プラズマを利用してウエハ200を処理す
る際にウエハ200や形成する膜に与えるダメージを小さくでき、しかもウエハ200の
処理温度を低くできる。
また、主に、棒状電極471、棒状電極472、電極保護管451、電極保護管452
、バッファ室423およびガス供給孔425により構成される第1のプラズマ発生構造と
主に、棒状電極481、棒状電極482、電極保護管461、電極保護管462、バッフ
ァ室433およびガス供給孔435により構成される第2のプラズマ発生構造は、ウエハ
200の中心(反応管203の中心)を通る線に対して線対称に設けられているので、両
プラズマ発生構造からウエハ200の全面により均一にプラズマが供給されやすくなり、
ウエハ200上により均一な膜を形成することができる。
次に、図13を参照して、本実施の形態のさらに他の変形例を説明する。
本変形例では、上記図12に示す他の変形例に対して、主に、棒状電極481’、棒状
電極482’、電極保護管461’、電極保護管462’、バッファ室433’およびガ
ス供給孔435’により構成され、主に、棒状電極481、棒状電極482、電極保護管
461、電極保護管462、バッファ室433およびガス供給孔435により構成される
第2のプラズマ発生構造439と同じ構造の、第3のプラズマ発生構造439’を、追加
し、この第3のプラズマ発生構造439’を、主に、棒状電極471、棒状電極472、
電極保護管451、電極保護管452、バッファ室423およびガス供給孔425により
構成される第1のプラズマ発生構造429と、ウエハ200の中心および反応管203の
中心に対して点対称に設けている。
本変形例では、主に、棒状電極471、棒状電極472、電極保護管451、電極保護
管452、整合器271、高周波電源270により構成される第1のプラズマ源と、主に
、棒状電極481、棒状電極482、電極保護管461、電極保護管462、整合器27
1、高周波電源270により構成される第2のプラズマ源に、さらに、主に、棒状電極4
81’、棒状電極482’、電極保護管461’、電極保護管462’、整合器271、
高周波電源270により構成される第3のプラズマ源が追加されているので、プラズマ源
が2つの場合に比べて、各プラズマ源に供給する高周波電力がさらに小さくても、充分な
量のプラズマを発生させることができる。従って、プラズマを利用してウエハ200を処
理する際にウエハ200や形成する膜に与えるダメージをより小さくでき、しかもウエハ
200の処理温度をより低くできる。
(第2の実施の形態)
図14、図15を参照して、本実施の形態を説明する。
第1の実施の形態では、電極保護管461、電極保護管462は、ボート支持台218
の下部付近の高さの位置で、反応管203に設けた貫通孔204、205をそれぞれ介し
て、バッファ室423内に挿入され、棒状電極481、482もボート支持台218の下
部付近の高さの位置でバッファ室423内に挿入され、電極保護管461、電極保護管4
62は、バッファ室423内で、取付板401によって固定され、電極保護管451、電
極保護管452と棒状電極471、472も電極保護管461、電極保護管462と棒状
電極481、482と同じ構造であるが、本実施の形態では、電極保護管461、電極保
護管462は、ボート支持台218の上部付近(製品ウエハが搭載される最下段より少し
下の部分)の高さの位置で、反応管203に設けた貫通孔206、207をそれぞれ介し
て、バッファ室423内に挿入され、ボート支持台218の上部付近(製品ウエハが搭載
される最下段より少し下の部分)の高さの位置より下側の位置では、反応管203の外側
に設けられ、棒状電極481、482もボート支持台218の上部付近の高さの位置でバ
ッファ室423内に挿入され、ボート支持台218の上部付近(製品ウエハが搭載される
最下段より少し下の部分)の高さの位置より下側の位置では、反応管203の外側に設け
られ、電極保護管461、電極保護管462は、反応管203の外側でそれぞれ取付板4
01の穴405、406を貫通して設けられ、取付板401によって固定され、取付板4
01は、反応管203に固定され、電極保護管451、電極保護管452と棒状電極47
1、472も電極保護管461、電極保護管462と棒状電極481、482と同じ構造
である点が第1の実施の形態と異なるが、他の点は同じである。本実施の形態では、棒状
電極481、482は、ボート支持台218の上部付近の高さの位置でバッファ室423
内に挿入され、ボート支持台218の上部付近(製品ウエハが搭載される最下段より少し
下の部分)の高さの位置より下側の位置では、反応管203の外側に設けられているので
、ボート支持台218の上部付近(製品ウエハが搭載される最下段より少し下の部分)の
高さの位置より下側の位置での放電を抑制できる。なお、棒状電極482(481、47
1、472)の曲部490の曲率よりも、曲部491の曲率の方が大きい。
(第3の実施の形態)
図16、図17を参照して、本実施の形態を説明する。
第1の実施の形態では、棒状電極471、472、481、482の太さは、高さに拘
らず同じであるが、本実施の形態では、棒状電極471、472、481、482は、ボ
ート支持台218の上部付近(製品ウエハが搭載される最下段より少し下の部分)の高さ
の位置から下側では、ボート支持台218の上部付近より上側よりも細くなっている点が
第1の実施の形態と異なるが、他の点は同じである。棒状電極471、472、481、
482を細くすることにより、エネルギーが弱くなり、ボート支持台218の上部付近(
製品ウエハが搭載される最下段より少し下の部分)の高さの位置より下側の位置での放電
を抑制でき、エネルギー消費を抑制することができる。
(第4の実施の形態)
図18、図19を参照して、本実施の形態を説明する。
上述の第1の実施の形態では、主に、棒状電極471、棒状電極472、電極保護管4
51、電極保護管452、バッファ室423およびガス供給孔425により構成される第
1のプラズマ発生構造429と、主に、棒状電極481、棒状電極482、電極保護管4
61、電極保護管462、バッファ室433およびガス供給孔435により構成される第
2のプラズマ発生構造439は、反応管203の内側に設けたが、本実施の形態では、プ
ラズマ発生構造を反応管203の外側に突き出して設ける点が第1の実施の形態と異なる
が、他の点は同様である。
反応管203の側壁に、反応管の下部から上部にわたる上下に細長い矩形の開口822
が設けられ、開口822を覆って反応管203の外壁にプラズマ形成室壁428が設けら
れている。プラズマ形成室壁428は、断面コの字状をなし上下に細長く形成されている
。プラズマ形成室壁428は、例えば石英で形成されている。プラズマ形成室壁428内
にはプラズマ形成室821が形成される。プラズマ形成室821は開口822を介して反
応管203の内部と連通している。開口822はボート217に積層されて搭載された複
数のウエハ200の最下部よりも下側から最下部よりも上側にわたって上下に細長く形成
されている。
プラズマ形成室821の奥の部分(反応管203の中心から最も離れた部分)に、ノズ
ル426が立設されている。ノズル426の下部の部分は、一端反応管203内部側に折
れ曲がり、その後、プラズマ形成室壁428の下側の反応管203の管壁から反応管20
3の外部に突き出し、その端部はガス供給管320に接続されている。
ノズル426は、反応管203の内壁の下部より上部に沿って、ウエハ200の積載方
向上方に向かって立ち上がるように設けられている。ノズル426の上端は閉塞されてい
る。ノズル426の側面には、ガスを供給するガス供給孔427が、ボート217に積層
されて搭載された複数のウエハ200の最下部よりも下側から最下部よりも上側にわたっ
てウエハ200の積載方向に沿って複数設けられている。ガス供給孔427は反応管20
3の中心に向かって開口している。複数のガス供給孔427の開口面積は同一であり、同
一のピッチで設けられている。
プラズマ形成室壁428の両側壁428a、428bの外面に上下方向に沿って互いに
対向して、細長い一対のプラズマ形成電極473、474が設けられている。プラズマ形
成電極473、474をそれぞれ覆って電極カバー475、476が設けられている。電
極カバー475、476の内部に、窒素などの不活性ガスを充填あるいはパージし、酸素
濃度を充分低く抑えてプラズマ形成電極473、474の酸化を防止するための不活性ガ
スパージ機構が設けられている。
プラズマ形成電極473は、整合器271を介して高周波電源270に接続され、プラ
ズマ形成電極474は基準電位であるアース272に接続されている。主に、プラズマ形
成電極473、474、プラズマ形成室壁428、プラズマ形成室821、開口822、
ノズル426およびガス供給孔427により第1のプラズマ発生構造820が構成される
。主に、プラズマ形成電極473、474、整合器271、高周波電源270によりプラ
ズマ発生器(プラズマ発生部)としての第1のプラズマ源が構成される。
以上のように構成された結果、ガスがプラズマ形成室821の奥の部分に設けられたノ
ズル426のガス供給孔427からプラズマ形成電極473、474間に供給され、プラ
ズマ形成電極473、474間のプラズマ生成領域でプラズマが生成され、開口822を
介して、反応管203の中心に向けて拡散しつつ流れる。
反応管203の側壁に、反応管の下部から上部にわたる上下に細長い矩形の開口832
が設けられ、開口832を覆って反応管203の外壁にプラズマ形成室壁438が設けら
れている。プラズマ形成室壁438は、断面コの字状をなし上下に細長く形成されている
。プラズマ形成室壁438は、例えば石英で形成されている。プラズマ形成室壁438内
にはプラズマ形成室831が形成される。プラズマ形成室831は開口832を介して反
応管203の内部と連通している。開口832はボート217に積層されて搭載された複
数のウエハ200の最下部よりも下側から最下部よりも上側にわたって上下に細長く形成
されている。
プラズマ形成室831の奥の部分(反応管203の中心から最も離れた部分)に、ノズ
ル436が立設されている。ノズル436の下部の部分は、一端反応管203内部側に折
れ曲がり、その後、プラズマ形成室壁438の下側の反応管203の管壁から反応管20
3の外部に突き出し、その端部はガス供給管330に接続されている。
ノズル436は、反応管203の内壁の下部より上部に沿って、ウエハ200の積載方
向上方に向かって立ち上がるように設けられている。ノズル436の上端は閉塞されてい
る。ノズル436の側面には、ガスを供給するガス供給孔437が、ボート217に積層
されて搭載された複数のウエハ200の最下部よりも下側から最下部よりも上側にわたっ
てウエハ200の積載方向に沿って複数設けられている。ガス供給孔437は反応管20
3の中心に向かって開口している。複数のガス供給孔437の開口面積は同一であり、同
一のピッチで設けられている。
プラズマ形成室壁438の両側壁438a、438bの外面に上下方向に沿って互いに
対向して、細長い一対のプラズマ形成電極483、484が設けられている。プラズマ形
成電極483、484をそれぞれ覆って電極カバー485、486が設けられている。電
極カバー485、486の内部に、窒素などの不活性ガスを充填あるいはパージし、酸素
濃度を充分低く抑えてプラズマ形成電極483、484の酸化を防止するための不活性ガ
スパージ機構が設けられている。
プラズマ形成電極483は、整合器271を介して高周波電源270に接続され、プラ
ズマ形成電極484は基準電位であるアース272に接続されている。主に、プラズマ形
成電極483、484、プラズマ形成室壁438、プラズマ形成室831、開口832、
ノズル436およびガス供給孔437により第2のプラズマ発生構造830が構成される
。主に、プラズマ形成電極483、484、整合器271、高周波電源270によりプラ
ズマ発生器(プラズマ発生部)としての第2のプラズマ源が構成される。
以上のように構成された結果、ガスがプラズマ形成室831の奥の部分に設けられたノ
ズル436のガス供給孔437からプラズマ形成電極483、484間に供給され、プラ
ズマ形成電極483、484間のプラズマ生成領域でプラズマが生成され、開口832を
介して、反応管203の中心に向けて拡散しつつ流れる。
上記のような構成を備えたプラズマ発生構造820、830によっても、リモートプラ
ズマが生成される。すなわち、プラズマ発生構造820、830で発生したラジカルが処
理室201内のウエハ200の全面に到達するまでに失活せず、かつプラズマ発生構造8
20、830で発生したイオンが処理室内のウエハ200にダメージを与えるほどには到
達しない。
本実施の形態のように、プラズマ発生構造820、830を反応管203の外部に突き
出して設けると、第1の実施の形態のように、バッファ室423、433を反応管203
の内部に設けた場合と比較して、ウエハ200の外周と反応管203の内周面との距離を
より近くにすることができる。
本実施の形態では、主に、プラズマ形成電極473、474、整合器271、高周波電
源270により構成される第1のプラズマ源と、主に、プラズマ形成電極483、484
、整合器271、高周波電源270により構成される第2のプラズマ源を備えているので
、プラズマ源が1つの場合に比べて、各プラズマ源に供給する高周波電力が小さくても、
充分な量のプラズマを発生させることができる。従って、プラズマを利用してウエハ20
0を処理する際にウエハ200や形成する膜に与えるダメージを小さくでき、しかもウエ
ハ200の処理温度を低くできる。
また、主に、プラズマ形成電極473、474、プラズマ形成室壁428、プラズマ形
成室821、開口822、ノズル426およびガス供給孔427により構成される第1の
プラズマ発生構造820と、主に、プラズマ形成電極483、484、プラズマ形成室壁
438、プラズマ形成室831、開口832、ノズル436およびガス供給孔437によ
り構成される第2のプラズマ発生構造830は、ウエハ200の中心(反応管203の中
心)を通る線に対して線対称に設けられているので、両プラズマ発生構造からウエハ20
0の全面により均一にプラズマが供給されやすくなり、ウエハ200上により均一な膜を
形成することができる。
さらに、排気口230もこのウエハ200の中心(反応管203の中心)を通る線上に
設けられているので、ウエハ200の全面により均一にプラズマが供給されやすくなり、
ウエハ200上により均一な膜を形成することができる。また、さらに、ノズル410の
ガス供給孔411もこのウエハ200の中心(反応管203の中心)を通る線上に設けら
れているので、ウエハ200の全面により均一に原料ガスが供給されやすくなり、ウエハ
200上により均一な膜を形成することができる。
(第5の実施の形態)
図20、図21を参照して、本実施の形態を説明する。
以上の実施の形態は、バッファ室423、433、433’やプラズマ形成室821、
831にOガスを供給して酸素のプラズマを発生させる構造であったが、バッファ室や
プラズマ形成室を用いてプラズマを発生させる構造のものであれば、膜種やガス種に限定
はなく、例えば、DCS(ジクロロシラン:SiHCl)とNH(アンモニア)を
用いて窒化シリコン膜を形成する場合でもよく、本実施の形態は、そのような場合に関す
るものである。
図2、12を参照して説明した第1の実施の形態の他の変形例では、ガス供給系301
おいて、液体状のBTBASを使用したので、液体マスフローコントローラ312と気化
器315を使用し、また、ガス供給系302、303からOを供給したが、本実施の形
態では、気体状のDCSを使用するので、ガス供給系301の液体マスフローコントロー
ラ312と気化器315に代えてマスフローコントローラ316を使用したガス供給管3
40を有するガス供給系304を使用し、また、ガス供給系302、303からNH
供給する点が第1の実施の形態の他の変形例と異なるが他の点は同じである。
また、比較例として、図22に示すように、棒状電極471、棒状電極472、電極保
護管451、電極保護管452、バッファ室423およびガス供給孔425により構成さ
れる第1のプラズマ発生構造429のみを備え、ガス供給系も、ガス供給系303を備え
ず、ガス供給管340を備えるガス供給系304およびガス供給管320を備えるガス供
給系302のみ備える基板処理装置101を用いる。
この比較例においては、基板温度650℃程度の低温で、DCS(ジクロロシラン)と
NH(アンモニア)プラズマを用いてALD法によるアモルファス窒化シリコン膜(以
下、SiNと略す)の形成を行った。ウエハ200上へのSiN形成は、DCS供給工程
、DCS排気工程、NHプラズマ供給工程、NH排気工程を複数回繰り返して行うこ
とで行われる。この4つの工程を繰り返すことにより、ウエハ200上に所定の膜厚のS
iN膜の堆積を行うことができる。ALD法では、そのサイクル処理の数で膜厚が制御で
きる。
しかしながら、上記のようなプラズマを利用したALD法においては、プラズマを利用
しない方法に対してパーティクルが発生しやすいという欠点を持っている。この問題は、
被処理基板であるウエハ200以外に堆積する累積膜のマイクロクラック発生による剥離
異物汚染であると考えられる。さらに連続的に累積する膜厚が大きくなると顕著に発生す
るArea性パーティクル問題でもある。また、高周波電力を上げるとパーティクル個数
は増加し悪化する。このパーティクル発生という結果は、高周波電力が行った仕事の一部
でもあると考えられる。半導体装置製造において微細化が進むにつれウエハ200の温度
が低下する傾向にあり、不足するエネルギーを補充するために高周波電力を大きくする必
要があるため、よりパーティクルが発生するようになってきている。
本実施の形態では、主に、棒状電極471、棒状電極472、電極保護管451、電極
保護管452、バッファ室423およびガス供給孔425により構成される第1のプラズ
マ発生構造429と、主に、棒状電極481、棒状電極482、電極保護管461、電極
保護管462、バッファ室433およびガス供給孔435により構成される第2のプラズ
マ発生構造439とを備え、主に、棒状電極471、棒状電極472、電極保護管451
、電極保護管452、整合器271、高周波電源270により構成される第1のプラズマ
源と、主に、棒状電極481、棒状電極482、電極保護管461、電極保護管462、
整合器271、高周波電源270により構成される第2のプラズマ源とを備えているので
、高周波電力を分散でき、プラズマ源が1つの場合に比べて、各プラズマ源に供給する高
周波電力が小さくても、充分な量のプラズマを発生させることができる。従って、プラズ
マを利用してウエハ200を処理する際にウエハ200や形成する膜に与えるダメージを
小さくでき、しかもウエハ200の処理温度を低くできる。また、前述のArea性パー
ティクルの発生を抑制できる。
図21に示す本実施の形態の基板処理装置と、図22に示す比較例の基板処理装置の両
方を用い、ウエハ200として300mmウエハを用い、ウエハ200の温度350℃と
して、図23に示す成膜条件にてパーティクル発生量の比較を行った。反応管203のS
iN累積膜厚みが1.2μm〜1.3μmにおける結果である。なお、図23における高
周波電力のX軸の値は、図24の高周波電力のX軸の欄に記載されている。図24は高周
波電力とサイズ0.08μm以上のパーティクル発生量の関係を示した表であり、図25
は図24の表をグラフ化したものである。
この結果から明らかなように、同一の高周波電力でも、本実施の形態のように高周波電
力を分散供給したほうがパーティクル発生量は少ないことが判る。また、図13に示すよ
うに3分配したほうが効果が大きいのは言うまでもない。
ほとんどのALD法によるSiN成膜装置は、成膜処理とガスクリーニング処理の繰り
返しで運用されているので、本実施の形態によれば、パーティクル発生量を抑制できるの
で、ガスクリーニングの周期を延長することができる。
なお、上記各実施の形態では、ALD法を使用する場合を例に説明したが、CVD法を
使用する場合でも、複数のプラズマ源を備えることによって、高周波電力を分散でき、プ
ラズマ源が1つの場合に比べて、各プラズマ源に供給する高周波電力が小さくても、充分
な量のプラズマを発生させることができる。従って、プラズマを利用してウエハ200を
処理する際にウエハ200や形成する膜に与えるダメージを小さくでき、しかもウエハ2
00の処理温度を低くできる。また、パーティクルの発生を抑制できる。
また、上記実施の形態では、キャリアガスとして、N(窒素)を使用したが、窒素に
代えて、He(ヘリウム)、Ne(ネオン)、Ar(アルゴン)等を使用してもよい。
また、上記実施の形態では、液体原料を気化するのに、気化器315を使用したが、気
化器に代えてバブラーを使用してもよい。
(本発明の好ましい態様)
以下に、本発明の好ましい態様について付記する。
(付記1)
本発明の好ましい一態様によれば、
基板を処理する処理室と、
前記処理室と区画され、前記処理室へ開口するガス供給口をそれぞれ有する複数のバッ
ファ室と、
第1の処理ガスを前記複数のバッファ室にそれぞれ供給可能な第1の処理ガス供給系と

高周波電力を出力する電源と、
前記電源により高周波電力が印加されることによって、前記バッファ室の内部で前記第
1の処理ガスを活性化させるプラズマ発生用の電極と、
第2の処理ガスを前記処理室に供給する第2の処理ガス供給系と、
前記処理室を排気する排気系と、
基板を、前記活性化された第1の処理ガスおよび、前記第2の処理ガスに曝し、前記基
板を200℃以下に加熱しつつ前記基板上に膜を形成するよう前記第1の処理ガス供給系
、前記電源、前記第2の処理ガス供給系および前記排気系を制御する制御手段と、
を備える基板処理装置が提供される。
(付記2)
付記1の基板処理装置であって、好ましくは、前記処理室および前記バッファ室は反応
管の内部に設けられる。
(付記3)
付記1または2の基板処理装置であって、好ましくは、前記電極は前記バッファ室内に
設けられる。
(付記4)
付記1または2の基板処理装置であって、好ましくは、前記電極は前記バッファ室外に
設けられる。
(付記5)
付記1〜4のいずれかの基板処理装置であって、好ましくは、前記第2の処理ガスは活
性化させないで用いる。
(付記6)
付記1の基板処理装置であって、好ましくは、前記第1の処理ガスは酸素含有ガスであ
り、第2の処理ガスはシリコン含有ガスであり、前記基板上に形成する膜は酸化シリコン
膜である。
(付記7)
付記6の基板処理装置であって、好ましくは、前記第1の処理ガスは酸素であり、前記
第2の処理ガスはBTBASである。
(付記8)
付記1の基板処理装置であって、好ましくは、前記基板を100℃以下に加熱しつつ前
記膜を形成する。
(付記9)
付記1の基板処理装置であって、好ましくは、
前記第2の処理ガス供給系は、前記処理室内に立設されガス供給口を有するノズルに接
続され、前記ノズルを介して前記ガス供給口から前記第2の処理ガスを前記処理室に供給
し、
前記排気系は、前記処理室に開口する排気口に接続され、
前記ノズルのガス供給口と前記排気口は前記基板を挟んで対向する位置に設けられる。
(付記10)
付記9の基板処理装置であって、好ましくは、前記複数のバッファ室は、前記複数のバ
ッファ室のガス供給口と前記ノズルのガス供給口との距離がそれぞれ実質的に等しい。
(付記11)
本発明の好ましい他の態様によれば、
高周波電力が電極に印加されて複数のバッファ室内に発生したプラズマにより活性化さ
れた第1の処理ガスに、レジストまたはアモルファスカーボンのパターンが形成された基
板を曝す工程と、
プラズマにより活性化させずに第2の処理ガスに、前記基板を曝す工程と、
を前記基板を200℃以下に加熱しつつ行うことにより、前記基板に酸化シリコン膜を形
成する半導体装置の製造方法が提供される。
(付記12)
本発明の好ましいさらに他の態様によれば、付記11の半導体デバイスの製造方法を用
いて形成された半導体装置が提供される。
(付記13)
本発明の好ましいさらに他の態様によれば、
処理室内に設けられた2つ以上のプラズマ形成用バッファ室と、
前記2つ以上のプラズマ形成用バッファ室に高周波電力を分散して供給する高周波電力
供給手段と、を備える基板処理装置が提供される。
(付記14)
付記13の基板処理装置であって、好ましくは、処理室下段の電極太さを細くした構造
を有する高周波電極を装備する。
(付記15)
本発明の好ましいさらに他の態様によれば、
シリコンを含む第1の原料を複数枚の基板へ供給する工程と、
前記第1の原料、およびその副生成ガスを一定時間排気処理する工程と、
アンモニアをプラズマ形成用バッファ室へ供給しながらプラズマを発生させて、アンモ
ニアラジカルを前記複数枚の基板へ供給する工程と、
残留ガスを一定時間排気処理する工程と、を備える半導体装置の製造方法が提供される
(付記16)
本発明の好ましいさらに他の態様によれば、
シリコンを含む第一の原料を複数枚の基板へ供給する工程と、
前記第一の原料、およびその副生成ガスを一定時間排気処理する工程と、
酸素をプラズマ形成用バッファ室へ供給しながらプラズマを発生させて、酸素ラジカル
を前記複数枚の基板へ供給する工程と、
残留ガスを一定時間排気処理する工程と、を備える半導体装置の製造方法が提供される
(付記17)
本発明の好ましいさらに他の態様によれば、
基板を処理する処理室と、
前記基板を加熱する加熱手段と、
前記処理室と区画され、前記処理室へ開口するガス供給口をそれぞれ有する複数のプラ
ズマ形成室と、
第1の原料ガスを前記複数のプラズマ形成室にそれぞれ供給可能な第1の原料ガス供給
系と、
高周波電力を出力する高周波電源と、
前記電源により高周波電力が印加されることによって、前記複数のプラズマ形成室の内
部で前記第1の原料ガスをそれぞれ励起させるプラズマ発生用の複数の電極と、
第2の原料ガスを前記処理室に供給する第2の原料ガス供給系と、
前記処理室を排気する排気系と、
前記基板を200℃以下に加熱しつつ、前記基板を、前記活性化された第1の原料ガス
および、前記第2の原料ガスに曝し、前記基板上に膜を形成するよう、前記加熱手段、前
記第1の原料ガス供給系、前記高周波電源、前記第2の原料ガス供給系および前記排気系
を制御する制御手段と、
を備える基板処理装置が提供される。
(付記18)
本発明の好ましいさらに他の態様によれば、
基板を処理する処理室と、
前記処理室内を加熱する加熱手段と、
前記処理室内の温度を検出する温度検出手段と、
前記処理室と区画され、前記処理室へ開口するガス供給口をそれぞれ有する複数のプラ
ズマ形成室と、
第1の原料ガスを前記複数のプラズマ形成室にそれぞれ供給可能な第1の原料ガス供給
系であって、前記第1の原料ガスの流量を制御する第1の流量制御手段と、前記第1の原
料ガスの前記複数のプラズマ形成室への供給を制御する第1のバルブとを備える前記第1
の原料ガス供給系と、
高周波電力を出力する高周波電源と、
前記高周波電源により高周波電力が印加されることによって、前記複数のプラズマ形成
室の内部で前記第1の原料ガスをそれぞれ励起させるプラズマ発生用の複数の電極と、
第2の原料ガスを前記処理室に供給する第2の原料ガス供給系であって、前記第2の原
料ガスの流量を制御する第2の流量制御手段と、前記第2の原料ガスの前記処理室への供
給を制御する第2のバルブとを備える前記第2の原料ガス供給系と、
前記処理室を排気する排気系と、
前記温度検出手段によって検出された温度情報に基づいて、前記処理室内の温度を20
0℃以下に加熱するよう前記加熱手段を制御し、前記複数の電極に所定量の高周波電力を
印加するように前記高周波電源を制御し、前記第1の原料ガスが前記複数のプラズマ形成
室にそれぞれ所定量供給されるように前記第1の流量制御手段および前記第1のバルブを
制御し、前記第2の原料ガスが処理室に所定量供給されるように前記第2の流量制御手段
および前記第2のバルブを制御し、前記処理室が所定の排気量で排気されるように前記排
気系を制御する制御手段と、
を備える基板処理装置が提供される。
(付記19)
本発明の好ましいさらに他の態様によれば、
基板を処理する処理室内の温度を検出する温度検出手段によって検出された温度情報に
基づいて、前記処理室内を加熱する加熱手段を制御して前記処理室内の温度を200℃以
下に加熱し、
前記処理室と区画され、前記処理室へ開口するガス供給口をそれぞれ有する複数のプラ
ズマ形成室に、第1の原料ガスをそれぞれ供給可能な第1の原料ガス供給系を制御して前
記第1の原料ガスを前記複数のプラズマ形成室にそれぞれ所定量供給し、
高周波電力を出力する高周波電源を制御して、前記高周波電源により高周波電力が印加
されることによって、前記複数のプラズマ形成室の内部で前記第1の原料ガスをそれぞれ
励起させるプラズマ発生用の複数の電極に、所定量の高周波電力を印加し、
第2の原料ガスを前記処理室に供給する第2の原料ガス供給系を制御して前記第2の原
料ガスを前記処理室に所定量供給し、
前記処理室を排気する排気系を制御して、前記処理室を所定の排気量で排気して、
前記基板を200℃以下に加熱しつつ、前記基板を、活性化された第1の原料ガスおよ
び、前記第2の原料ガスに曝し、前記基板上に膜を形成する工程を備える半導体装置の製
造方法が提供される。
(付記20)
本発明の好ましいさらに他の態様によれば、
コンピュータを、
基板を処理する処理室内の温度を検出する温度検出手段によって検出された温度情報に
基づいて、前記処理室内を加熱する加熱手段を制御して前記処理室内の温度を200℃以
下に加熱し、
前記処理室と区画され、前記処理室へ開口するガス供給口をそれぞれ有する複数のプラ
ズマ形成室に、第1の原料ガスをそれぞれ供給可能な第1の原料ガス供給系を制御して前
記第1の原料ガスを前記複数のプラズマ形成室にそれぞれ所定量供給し、
高周波電力を出力する高周波電源を制御して、前記高周波電源により高周波電力が印加
されることによって、前記複数のプラズマ形成室の内部で前記第1の原料ガスをそれぞれ
励起させるプラズマ発生用の複数の電極に、所定量の高周波電力を印加し、
第2の原料ガスを前記処理室に供給する第2の原料ガス供給系を制御して前記第2の原
料ガスを前記処理室に所定量供給し、
前記処理室を排気する排気系を制御して、前記処理室を所定の排気量で排気するように
制御する、制御手段として機能させるプログラムが提供される。
(付記21)
本発明の好ましいさらに他の態様によれば、付記20のプログラムを記録したコンピュ
ータ読み取り可能な記録媒体が提供される。
(付記22)
本発明の好ましいさらに他の態様によれば、付記21の記録媒体を備える基板処理装置
が提供される。
以上、本発明の種々の典型的な実施の形態を説明してきたが、本発明はそれらの実施の
形態に限定されない。従って、本発明の範囲は、次の特許請求の範囲によってのみ限定さ
れるものである。
101 基板処理装置
105 カセット棚
107 予備カセット棚
110 カセット
111 筐体
114 カセットステージ
115 ボートエレベータ
118 カセット搬送装置
118a カセットエレベータ
118b カセット搬送機構
123 移載棚
125 ウエハ移載機構
125a ウエハ移載装置
125b ウエハ移載装置エレベータ
125c ツイーザ
128 アーム
134a クリーンユニット
134b クリーンユニット
147 炉口シャッタ
200 ウエハ
201 処理室
202 処理炉
203 反応管
204、205、206、207 貫通孔
207 ヒータ
210 底板
211 天板
212 支柱
217 ボート
218 ボート支持台
219 シールキャップ
220 Oリング
230 排気口
231 排気管
232 排気管
243 APCバルブ
245 圧力センサ
246 真空ポンプ
250 加熱用電源
263 温度センサ
265 回転軸
267 ボート回転機構
270 高周波電源
271 整合器
272 アース
280 コントローラ
281 CPU
282 ROM
283 RAM
284 HDD
285、293、296 I/F部
286 バス
287 ディスプレイドライバ
288 ディスプレイ
289 操作入力検出部
290 操作入力部
291 温度制御部
292 ヒータ制御部
294 圧力制御部
295 APCバルブ制御部
297 電磁バルブ
298 電磁バルブ群
299 バルブ制御部
301、302、303、304 ガス供給系
310、320、330、330’、340 ガス供給管
312 液体マスフローコントローラ
315 気化器
322、332、512、522、532 マスフローコントローラ
313、314、323、333、513、523、533、612、622、632
バルブ
401、404 取付板
402、403、405、406 穴
410、420、430、430’、426、436 ノズル
411、421、431、431’、427、437 ガス供給孔
423、433、433’ バッファ室
424、434、434’ バッファ室壁
425、435、435’ ガス供給孔
428、438 プラズマ形成壁
428a、428b、438a、438b 側壁
451、452、461、462、461’、462’ 電極保護管
471、472、481、482、481’、482’、481a、482a 棒状電極
473、474、483、484 電極
501、502、503 キャリアガス供給系(不活性ガス供給系)
510、520、530 キャリアガス供給管
610、620、630 ベントライン

Claims (2)

  1. 複数の基板を積載して保持する基板保持具および前記基板保持具の下部に設置された断熱部を収納し、前記基板を処理する処理室を内部に有する反応管と、
    前記反応管内でプラズマを生成するバッファ室と、
    棒状電極を内部に有し、前記バッファ室内に前記基板の積載方向に沿って立設される保護管と、
    前記保護管を固定する取付部と、を備え、
    前記取付部は、前記反応管の前記断熱部の上部付近の高さ位置より下側の位置の外壁に固定され、前記保護管を挿通する穴を有し、
    前記保護管は、
    前記バッファ室内の前記断熱部の上部付近の高さ位置において屈曲する第1の曲部を有しており、
    前記第1の曲部より下側の部分が前記バッファ室内から前記反応管に形成された貫通孔を介して前記反応管外へ貫通しており、
    前記貫通孔より下側の位置においては前記反応管外で前記反応管と平行に下方へ延伸しており、
    前記反応管と平行に延伸している部分において前記取付部の穴を貫通して固定されており、
    前記取付部より下側の位置において屈曲する第2の曲部を有しており、
    前記第2の曲部の曲率は、前記第1の曲部の曲率よりも大きい、基板処理装置。
  2. 反応管内に形成された基板を処理する処理室内に、複数の基板を積載して保持する基板保持具および前記基板保持具の下部に設置された断熱部を搬入する工程と、
    前記反応管内でプラズマを生成するバッファ室内に前記基板の積載方向に沿って立設され、前記バッファ室内の前記反応管内の前記断熱部の上部付近の高さ位置において屈曲する第1の曲部を有し、前記第1の曲部より下側の部分が前記バッファ室内から前記反応管に形成された貫通孔を介して前記反応管外へ貫通し、前記貫通孔より下側の位置において前記反応管外で前記反応管と平行に下方へ延伸し、前記反応管と平行に延伸している部分において前記反応管の前記断熱部の上部付近の高さ位置より下側の位置の外壁に固定された取付部の穴を貫通して固定され、前記取付部より下側の位置において屈曲する第2の曲部を有する保護管に覆われた棒状電極によって前記バッファ室内にプラズマを生成し、前記基板を処理する工程と、
    を有しており、
    前記第2の曲部の曲率は、前記第1の曲部の曲率よりも大きい、半導体装置の製造方法。
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