JP6181954B2 - 車両の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、エンジンを始動させるスタータを備えた車両の制御装置に関する。
特許文献1には、自動停止要求が発生してからエンジンが停止するまでの惰性回転中に、エンジンの再始動要求が発生すると、スタータモータのピニオンギヤを回転させ、ピニオンギヤの回転速度がリングギヤの回転速度と同期した時点で、ピニオンギヤをリングギヤに噛み込ませた後、スタータモータの出力を最大にしてエンジンをクランキングする、エンジン自動停止再始動装置が開示されている。
特開2005−330813号公報
しかし、エンジンの惰性回転中に、ピニオンギヤとリングギヤとの回転速度差(又はエンジン回転速度)が十分に小さい状態で、ピニオンギヤをリングギヤに噛み込ませるようにしても、回転速度差(エンジン回転速度)の変化速度によって噛み込み音が大きくなる場合があった。
本発明は上記問題点に鑑みなされたものであり、ピニオンギヤとリングギヤとの噛み込み音を抑制できる車両の制御装置を提供することを目的とする。
本発明による車両の制御装置は、スタータモータのピニオンギヤをエンジンのクランク軸に取り付けたリングギヤに噛み込ませ、前記スタータモータにより前記ピニオンギヤを回転させて前記エンジンを始動させるスタータを備えた車両の制御装置において、前記エンジンの回転速度であるエンジン回転速度の変化速度が所定の第2範囲内であるときに前記ピニオンギヤを前記リングギヤに噛み込ませ、前記第2範囲は、前記エンジン回転速度の変化速度が0より大きいプラス領域と、前記エンジン回転速度の変化速度が0より小さいマイナス領域とを含み、前記マイナス領域は、前記プラス領域よりも前記エンジン回転速度の変化速度の範囲が狭い
上記発明によると、ピニオンギヤがリングギヤに噛み込むときに発生する音は、エンジン回転速度の変化速度(加速度)の大きさによって変動するので、前記変化速度に応じてスタータ駆動を行うことで、音の発生を抑制できるタイミングでスタータを駆動することができる。
本願発明の実施形態における車両の全体構成図である。 本願発明の実施形態におけるECUのシステム構成図である。 本願発明の実施形態におけるECUの機能ブロック図である。 本願発明の実施形態におけるピニオンギヤの押し出し動作とリングギヤ回転速度との相関を例示する模式図である。 本願発明の実施形態におけるピニオンギヤの押し出し動作とリングギヤ回転速度との相関を例示する模式図である。 本願発明の実施形態における噛み込み滑りの発生を説明するための図である。 本願発明の実施形態における再始動制御プロセスの一例を示すフローチャートである。 本願発明の実施形態における回転パルス信号の変化を例示するタイムチャートである。 本願発明の実施形態におけるエンジン回転速度及びエンジン回転加速度の変化を例示するタイムチャートである。 本願発明の実施形態におけるスタータの作動許可/禁止の判定とエンジン回転速度との相関を例示するタイムチャートである。 本願発明の実施形態における再始動制御プロセスの一例を示すフローチャートである。
以下に本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明に係る車両の制御装置を適用する車両の一例を示す全体構成図である。
図1に示した車両は、多気筒のエンジン(内燃機関)1と、アイドルストップスタータシステム10と、ECU(電子コントロールユニット、制御装置)11とを備えている。
エンジン1は、クランク軸1aを有すると共に、点火火花を発生させるための点火プラグ14b、この点火プラグ14bの放電に必要な電圧を得るため点火コイル14a、燃料を噴射する燃料噴射弁15などを備えている。
アイドルストップスタータシステム10は、ピニオンギヤ押し出し式のスタータ3と、スタータ3のオン/オフを切り替えるFETなどの半導体スイッチング素子13とを備えており、ECU11によって制御される。
なお、半導体スイッチング素子13は、機械式マグネットスイッチなどに置き換えることができる。
エンジン1のクランク軸1aには、リングギヤ2を取り付けてある。リングギヤセンサ37は、リングギヤ2の歯部を検出してパルス信号に変換するセンサであり、ECU11は、リングギヤセンサ37が出力するパルス信号に基づいてエンジン1の回転速度を算出する。
なお、本実施形態では、エンジン1の回転速度NEを1分間当たりの回転数(rpm)で表すものとする。
スタータ3は、ピニオンギヤ4と、アクチュエータ5と、レバー6と、スタータモータ7と、ピニオンギヤセンサ38とを備えている。
ピニオンギヤ4は、リングギヤ2と噛合可能なギヤであり、スタータモータ7の軸(ピニオン軸)8に軸方向に移動可能に設けられている。
ピニオンギヤ4は、図示省略したワンウェイクラッチと一体化されている。ワンウェイクラッチは、エンジン1を正回転させる方向にしか動力を伝えない構造のものである。
このワンウェイクラッチにより、ピニオンギヤ4がリングギヤ2に噛み合っている場合は、リングギヤ2の回転速度は、スタータモータ7の回転速度に対して減速比に応じた同期速度になるか、若しくは、それよりも速い回転速度になる。
すなわち、リングギヤ2がピニオンギヤ4の回転速度よりも低下しようとすると、ワンウェイクラッチが動力を伝達するため、リングギヤ2の回転速度がスタータモータ7に対する同期速度を下回ることはない。一方で、同期速度よりもリングギヤ2の回転速度の方が速い場合は、ワンウェイクラッチが動力を伝達しないため、リングギヤ2からスタータモータ7側へ動力が伝達されることはない。
アクチュエータ5は、レバー6を介してピニオンギヤ4をピニオン軸8の軸方向に移動させるための電動アクチュエータである。
スタータモータ7は、エンジン1をクランキングするためのモータであり、スタータモータ7の回転はその内部にある減速機構で減速することでトルクを増大させてピニオンギヤ4に伝達される。
ピニオンギヤセンサ38は、ピニオン軸8(ピニオンギヤ4)の回転速度NPを検出するためのセンサである。
半導体スイッチング素子13は、アクチュエータ5への通電/遮断を切り替える半導体スイッチング素子13aと、スタータモータ7への通電/遮断を切り替える半導体スイッチング素子13bとで構成され、ECU11は、半導体スイッチング素子13a,13bのオン/オフを制御することで、スタータ3の動作を制御する。
ここで、ECU11のピニオン移送指令(ピニオン押し出し指令)により半導体スイッチング素子13aがオン状態になると、バッテリ12の電力が半導体スイッチング素子13aを介してアクチュエータ5へ供給される。アクチュエータ5に電力が供給されると、アクチュエータ5は、レバー6を介してピニオンギヤ4を図1の右方向である押し出し方向へ移動させるトルクを発生し、ピニオンギヤ4はリングギヤ2と噛合する。
また、ECU11のモータ駆動指令(モータ回転指令信号)により半導体スイッチング素子13bがオン状態になると、バッテリ12の電力が半導体スイッチング素子13bを介してスタータモータ7へ供給される。スタータモータ7に電力が供給されると、スタータモータ7は回転トルクを発生し、ピニオンギヤ4がリングギヤ2と噛合していればクランク軸1aを回転させ、エンジン1をクランキングする。
このように、スタータ3は、ピニオンギヤ4の押し込み動作とスタータモータ7の駆動とを相互に独立して制御できる方式のスタータである。
クランク軸1aにはトランスミッション16が接続されており、エンジン1で発生する回転駆動力は、トランスミッション16、ドライブシャフト17及びタイヤ(駆動輪)18を介して路面に伝えられる。
また、トランスミッション16には、その出力軸の回転を検知する車速センサ33が取り付けられていて、ECU11は、車速センサ33からの出力信号に基づき車速(車両の走行速度)を算出する。
また、バッテリ12のマイナス端子側には、バッテリセンサ39が接続される。バッテリセンサ39は、バッテリ電圧、バッテリ電流、バッテリ周囲温度などのバッテリ状態を検知し、検知した情報をECU11へ出力する。
図2は、ECU11の内部構成を、センサ等から各種の入力信号、及び、制御機器等に出力する各種の出力信号と共に示す図である。
ECU11は、CPU21、ROM22、RAM23を含むマイクロコンピュータを備えると共に、センサ等からの信号を入力するための入力回路24、制御機器等に向けて信号を出力するための出力回路26、入力回路24及び出力回路26とマイクロコンピュータとの間で信号の送受信を行わせるための入出力ポート25などを備えている。
ECU11の入力回路24には、車両のアクセルペダル(図示省略)の踏み込み量を検知するアクセル開度センサ30、エンジン1のスロットルバルブ(図示省略)の開き量を検知するスロットル開度センサ31、エンジン1のシリンダ内へ吸入される吸入空気量を計測するエアフロセンサ32、車両の走行速度を検出する車速センサ33、フットブレーキ(図示省略)の操作を検知するブレーキスイッチ34、エンジン1の点火、噴射タイミングの算出や気筒判定に用いるカム角信号を出力するカム角センサ35、同じくエンジン1の点火、噴射タイミングの算出や気筒判定に用いるクランク角信号を出力するクランク角センサ36、上述したリングギヤセンサ37およびピニオンギヤセンサ38、バッテリセンサ39、が接続されている。
一方、ECU11の出力回路26には、点火コイル14a、燃料噴射弁15、半導体スイッチング素子13a,13bなどが接続されている。
ECU11は、カム角センサ35、クランク角センサ36からの信号に基づき算出した点火タイミングに基づいて、出力回路26から点火コイル14aに向けて点火信号を出力する。点火信号を受信した点火コイル14aは、シリンダ内の混合気に点火するために、点火プラグ14bへ高電圧の電力を供給する。
また、ECU11は、エアフロセンサ32で計量された吸入空気量やリングギヤセンサ37の出力信号から算出したエンジン回転速度NE(rpm)などから、燃料噴射弁15で噴射する燃料量を算出し、また、カム角センサ35、クランク角センサ36からの信号に基づき噴射タイミングを算出し、出力回路26を介して燃料噴射弁15に噴射タイミング及び噴射時間(開弁時間)を指定する開弁信号を出力する。開弁信号を受信した燃料噴射弁15は、指令の噴射タイミングにて指令の噴射時間だけ開弁し、エンジン1に燃料を噴射する。
スイッチング素子13a,13bは、出力回路26を介してECU11から出力されるPWM駆動信号に応じてデューティ制御され、アクチュエータ5、スタータモータ7への電力供給を制御する。なお、ECU11は、エンジン1の始動要求(スタータ3の駆動要求)に応じてPWM駆動信号をスイッチング素子13a,13bに出力する。
図3は、ECU11の機能ブロック図である。
ECU11は、走行速度算出部11a、回転速度算出部11b、減速時燃料カット制御部11c、燃料噴射復帰制御部11d、コーストストップ制御部11e、スタータ制御部11fなどの機能を備えている。
走行速度算出部11aは、車速センサ33からの出力信号に基づき検出されるトランスミッション16の出力軸の回転速度を、所定の係数によって変換するなどして車速(車両の走行速度)を算出する。
回転速度算出部11bは、リングギヤセンサ37からの出力信号に基づき、エンジン回転速度NE(rpm)を算出する。
減速時燃料カット制御部11cは、所定の減速時燃料カット条件が満たされると、車両の減速中にエンジン1への燃料供給を停止するよう燃料噴射弁15を制御する。
燃料噴射復帰制御部11dは、減速時燃料カット制御部11cによってエンジン1への燃料供給が停止されているときに、例えばエンジン回転速度NE(rpm)が燃料噴射復帰回転速度以下になると、エンジン1への燃料供給を再開するよう燃料噴射弁15を制御する。
コーストストップ制御部11eは、例えば車速がコーストストップ許可車速以下であることなどの所定のコーストストップ条件が満たされると、内燃機関1への燃料の供給を停止するよう燃料噴射弁15を制御し、エンジン1を自動停止させる。そして、コーストストップ条件の成立による燃料噴射の停止後に、運転者の再始動要求が発生した場合や、エンジン1の稼働が必要になった場合に、エンジン1を自動的に再始動させる。
なお、コーストストップ制御部11eは、車両の停止を自動停止の実施条件としないアイドルストップ制御を実施するが、車両が停止していることを少なくとも条件としてエンジン1を自動停止させるアイドルストップ制御を実施させることができる。
また、スタータ制御部11fは、コーストストップ制御部11eによるコーストストップ制御(アイドルストップ制御)によってエンジン1への燃料噴射が停止された後のエンジン1の惰性回転中、つまり、燃料カットによりエンジン1の発生トルクが失われてからエンジン1の回転が完全に停止するまでの期間において、エンジン1の惰性回転に伴って回転しているリングギヤ2にスタータ3のピニオンギヤ4を噛み合わせる制御を行う。
エンジン1の自動停止後の再始動は、再始動要求の発生からできるだけ速やかに実施されるのが望ましいが、ピニオンギヤ4をリングギヤ2に噛み込ませる際、ピニオンギヤ4とリングギヤ2との噛み合い音が発生し、ドライバに不快感を与えるおそれがある。
そこで、本実施形態では、エンジン1を迅速に再始動させるとともに、ピニオンギヤ4とリングギヤ2との噛み合い音を抑制すべく、ECU11は、エンジン自動停止制御後のエンジン1が惰性回転している期間において所定の噛み合わせ条件が成立しているときに、ピニオンギヤ4とリングギヤ2との噛み合わせを実施する。
なお、エンジン1の惰性回転期間におけるピニオンギヤ4とリングギヤ2との噛み合わせは、惰性回転期間中に再始動要求が発生した場合に行わせることができ、また、再始動要求の発生に備えて予め実施することができる。
ここで、ピニオンギヤ4をリングギヤ2に噛み合わせるときに発生する音(噛み込み音)を十分に小さくするには、ピニオンギヤ4に対するリングギヤ2の相対回転速度が低い領域(例えば0±100rpm〜200rpm)、つまり、回転速度差が小さい状態で両者を噛み合せる必要がある。
しかし、相対回転速度が低い領域であっても、回転加速度が大きい場合には噛み込み滑りが発生して、噛み込みがスムースに行われず、噛み込み音が大きくなってしまう場合がある。
そこで、ECU11は、ピニオンギヤ4の回転速度に対するリングギヤ2の相対回転速度が所定速度よりも低く、かつ、相対回転速度の加速度(変化率)が所定値よりも小さいときに、ピニオンギヤ4をリングギヤ2に噛み込ませるように、ピニオンギヤ4の押し出し制御のタイミングを制御する。
上記のように、ピニオンギヤ4の回転速度(0rpmを含む)に対するリングギヤ2の相対回転速度、及び、相対回転速度の加速度に基づきスタータ3を駆動制御することで、ピニオンギヤ4とリングギヤ2との噛み込み音を安定して小さく抑制しつつ、自動停止制御直後の惰性回転状態からエンジン1を速やかに再始動させることができる。
以下では、ECU11によるピニオンギヤ4の押し出し制御を詳述する。
図4は、ピニオンギヤ4の押し出し動作に伴う位置変化と、エンジン1が惰性回転している状態でのリングギヤ2の回転速度NRとの相関を例示する。
なお、図4及び後述する図5では、説明を簡略化するために、ピニオンギヤ4とリングギヤ2との噛み合わせ動作が許容される速度条件であるか否かをリングギヤ2の回転速度NRで示すが、回転しているピニオンギヤ4とリングギヤ2とを噛み合わせる場合には、図4及び図5における「リングギヤ回転速度」を、ピニオンギヤ回転速度とリングギヤ回転速度との速度差(相対回転速度)に読み替える。
図4における「ピニオン停止位置」とは、ECU11にてスタータ3(アクチュエータ5)の駆動を実施する前のピニオンギヤ4の位置、つまり、アクチュエータ5による押し出しが行われていない状態での初期位置である。
ピニオンギヤ4が初期位置からリングギヤ2との当接位置まで移動するには時間(以下、移送時間という)を要するため、ピニオンギヤ4の押し出しを開始したときのリングギヤ2の回転速度と、ピニオンギヤ4がリングギヤ2に当接するようになったときのリングギヤ2の回転速度とは異なる。ここで、噛み込み音を抑制するためには、ピニオンギヤ4がリングギヤ2に当接するときの回転速度が所定の回転速度である必要がある。
そこで、ECU11は、ピニオンギヤ4の移送時間だけ先のリングギヤ2の回転速度NR(=エンジン回転速度NE)を推定し、推定した回転速度が所定の範囲以内にあるかどうかで、ピニオンギヤ4の押し出し開始タイミングを判断する。これにより、移送時間内における回転速度の変動によって、実際に噛み込みが開始されるときに、所期の回転速度条件から外れてしまうことを抑制できる。
そして、ECU11は、ピニオンギヤ4の移送時間だけ先のリングギヤ2の回転速度NRの推定値が所定の範囲以内であると判断すると、スタータ3を駆動してピニオンギヤ4の押し出し動作を開始する。つまり、半導体スイッチング素子13aにオン信号(押し出し指令信号)を出力してアクチュエータ5への通電を開始し、アクチュエータ5によってピニオンギヤ4をリングギヤ2に近づく方向に押し出す。
ここで、ピニオンギヤ4とリングギヤ2が当接を開始する際、実際のリングギヤ2の回転速度NR(=エンジン回転速度NE)が所定範囲内であれば(回転速度が十分に小さければ)、リングギヤ2とピニオンギヤ4とから大きな異音を発生させることなく噛み込みが開始される。
そして、図4におけるケース(1)の場合は、噛み込み音が十分に抑制された状態で、噛み込み位置(押し出し完了位置、クランキング開始位置)までピニオンギヤ4が移動して、スタータモータ7とクランク軸1aとが連結し、クランキングが可能な状態となる。しかし、図4中のケース(2)では、噛み込み滑りが発生して、噛み込み位置までピニオンギヤ4が移動する際に異音が発生する場合がある。
既述した図4は、エンジン1の惰性回転中にエンジン回転速度NEが減少変化しているときの噛み込み動作を例示するが、図5は、逆にエンジン回転速度NEが増大変化しているときの噛み込み動作を例示する。
図5に例示する場合も、ECU11は、ピニオンギヤ4の移送時間だけ先のリングギヤ2の回転速度NRの推定値が所定の範囲以内であると判断すると、スタータ3を駆動してピニオンギヤ4の押し出し動作を開始する。
ここで、ピニオンギヤ4とリングギヤ2が当接を開始する際、実際のリングギヤ2の回転速度NR(=エンジン回転速度NE)が所定範囲内であれば(回転速度が十分に小さければ)、リングギヤ2とピニオンギヤ4とから異音を発生させることなく噛み込みが開始され、図5のケース(1)の場合は、噛み込み音が十分に抑制された状態で、噛み込み位置(押し出し完了位置、クランキング開始位置)までピニオンギヤ4が移動するが、図5のケース(2)の場合、ピニオンギヤ4が噛み込み位置まで移動する際に噛み込み滑りが発生して異音が発生する場合がある。
図6は、ピニオンギヤ4を押し出してリングギヤ2と噛み合わせる動作において、ピニオンギヤ4とリングギヤ2とが面取り部で噛み込み滑りを起こす様子を示す。
ピニオンギヤ4とリングギヤ2は、噛み込みを円滑に行わせるために、各ギヤ(歯部)に面取りが施されている。面取りとは、リングギヤ2及びピニオンギヤ4の角または隅を斜めに削りとった加工である。
この面取りはリングギヤ2及びピニオンギヤ4が止まっている状態で噛み込みを行う場合、つまり、エンジン1の回転が止まっている状態から再始動させる場合に有効であるが、リングギヤ2の回転中(エンジン1の惰性回転中)にピニオンギヤ4を飛び込ませる場合は、角部を削り角面や丸面などの形状に加工した面取り部が、噛み込み滑りを助長することになってしまう。
そして、面取り部での滑り易さは、リングギヤ2とピニオンギヤ4の回転速度差(相対回転速度)には影響されず、回転速度差の変化率(回転加速度)に応じて変化し、変化率(回転加速度)が大きいほど滑り易くなる。
従って、ピニオンギヤ4の停止状態でリングギヤ2に噛み込ませるシステムでは、エンジン回転速度NEの単位時間あたりの変化量(回転加速度)が大きい場合、ピニオンギヤ4を回転させた状態でリングギヤ2に噛み込ませるシステムでは、リングギヤ2とピニオンギヤ4の回転速度差(ピニオンギヤ4に対するリングギヤ2の相対回転速度)の単位時間あたりの変化量(回転加速度)が大きい場合に、リングギヤ2にピニオンギヤ4が噛み込む際に、リングギヤ2またはピニオンギヤ4に施された面取り部で噛み込み滑りを起こしてしまい、ピニオンギヤ4とリングギヤ2の回転速度差が所定範囲以内であるにも関わらず、異音を発生させてしまうことになる。
つまり、図4及び図5に示す場合、ケース(1)に比べてケース(2)での回転加速度が大きいため、ケース(1)に比べてケース(2)において噛み込み滑りが大きくなり、ケース(2)の場合はケース(1)の場合よりも噛み込み音が発生し易い。
そこで、ECU11は、リングギヤ2とピニオンギヤ4との噛み込み許可条件に、リングギヤ2とピニオンギヤ4の回転速度差の単位時間あたりの変化量(回転加速度)の条件、具体的には、前記変化量(回転加速度)が所定値よりも小さいという条件を含めることで、リングギヤ2とピニオンギヤ4の噛み込み時に発生する異音(噛み込み音)を小さくする。
つまり、ECU11は、ピニオンギヤ4とリングギヤ2の回転速度差が0rpmを含む所定範囲以内であって、かつ、回転加速度が0rpm/msを含む所定範囲内であるときに、リングギヤ2とピニオンギヤ4との噛み込みを行わせるように、エンジン1の惰性回転中におけるピニオンギヤ4の押し出しを制御することで、リングギヤ2とピニオンギヤ4の噛み込み時に発生する異音(噛み込み音)を小さくする。
なお、リングギヤ2とピニオンギヤ4の回転速度差の単位時間あたりの変化量(回転加速度)が所定値よりも小さいという条件は、噛み込み動作開始前にピニオンギヤ4を予回転させるシステム、予回転を実施しないシステム、更に、予回転を実施しないシステムでは、ピニオンギヤ4の押し出し開始に同期してスタータモータ7への通電を開始するシステム、回転停止状態のピニオンギヤ4をリングギヤ2に噛み込ませるシステムのいずれにも適用することができる。
図7は、ECU11による再始動制御の一例を示すフローチャートであり、アイドルストップ中の再始動要求に対して、ピニオンギヤ4の押し出しとスタータモータ7への通電とを同期させて実施し、リングギヤ2へピニオンギヤ4を噛み込ませて再始動する方式での制御プロセスを示す。この制御フローチャートで示した動作の処理は、ECU11にて繰り返し実行される。
ECU11は、ステップ101にてアイドルストップ条件の成立を判定すると、ステップ102にて燃料噴射弁15による燃料噴射を停止する。その結果、エンジン1は惰性回転を始める。
その後、ECU11は、ステップ103にて、例えば図示省略したブレーキペダルから足が離れるなどの運転者からの再始動要求、いわゆるチェンジ・オブ・マインド要求が有りと判定すると、ステップ104で、ECU11は、リングギヤセンサ37からの回転パルス信号の入力がないか否かを判定する。
回転パルス信号の入力がない場合、つまり、図8に示すように、エンジン回転速度NEの低下に伴ってリングギヤセンサ37から出力される回転パルス信号の周期が長くなり、最近の演算周期間で回転パルス信号の入力がなかった場合、ECU11は、ステップ105にて、現時点でのエンジン回転速度NE及び回転加速度ΔNEの推定演算を行う。
一方、回転パルス信号の入力があった場合、ECU11は、ステップ106にて、最新の回転パルス信号(最新に計測したパルス周期)に基づき現時点でのエンジン回転速度NEを算出し、更に、今回求めたエンジン回転速度NEと前回求めたエンジン回転速度NEとからエンジン回転加速度ΔNEを算出する。
上述した燃料カット動作により、エンジン1が吸入行程→圧縮行程→膨張行程→排気行程を繰り返し、図9に示したように、エンジン回転速度NEは脈動しながら低下するので、ECU11は、ステップ105にて、前回の演算タイミングで求めた回転速度NEと前回の演算タイミングでのクランク位相とから現時点(今回の演算タイミング)での回転速度NEとクランク位相とを演算する。
次いで、ECU11は、ステップ107にて、ピニオンギヤ4の押し出しを開始してからピニオンギヤ4がリングギヤ2に接触するようになるまでの移送時間だけ、現時点から先のタイミングにおけるエンジン回転速度NEを予測する。更に、ECU11は、押し出し開始に同期してスタータモータ7への通電を開始させた場合の前記移送時間におけるピニオンギヤ4の回転速度NPの上昇を予測する。
そして、ECU11は、予測ピニオン回転速度NPと予測エンジン回転速度NE(予測リングギヤ回転速度NR)とに基づき、移送時間だけ先の時点でのエンジン回転速度NEとピニオン回転速度NPとの速度差NEP(NE−NP=NEP)、つまり、ピニオンギヤ4の回転速度NPに対するリングギヤ2の相対回転速度を演算するとともに、前記速度差NEPの加速度ΔNEPを演算する。
そして、ECU11は、ステップ108で、回転速度差NEPが0rpmを含む第1範囲内であって、かつ、回転加速度ΔNEPが0rpm/msを含む第2範囲内であるか否かを判定する。ここで、速度差NEPが第1範囲内であって、かつ、回転加速度ΔNEPが第2範囲内である場合、つまり、速度差NEPが所定値よりも小さく、かつ、加速度ΔNEPが所定値よりも小さい場合、ECU11は、同期条件の成立を判定して、ステップ109にて、スタータモータ7及びアクチュエータ5への通電を開始させる。
すなわち、図10における時刻t2からt3との間のように、回転速度差NEPが第1範囲(OK領域)内であっても、回転加速度ΔNEPが第2範囲(OK領域)外であれば、スタータ3の駆動(スタータモータ7及びアクチュエータ5への通電)は禁止され、時刻t1から時刻t2の間、又は、時刻t3以降のように、回転速度差NEPが第1範囲内であって、かつ、回転加速度ΔNEPが第2範囲内であるときに、スタータ3の駆動(スタータモータ7及びアクチュエータ5への通電)は許可される。
これにより、ピニオンギヤ4とリングギヤ2との噛み込みが開始されるときに、両者間における回転速度差が小さく、かつ、回転速度差の変化率が小さいから、ピニオンギヤ4とリングギヤ2との噛み込み音を安定して抑制することができる。
また、ピニオンギヤ4の押し出し開始に同期してスタータモータ7への通電が開始され、ピニオンギヤ4の回転の上昇過程で噛み込みが行われる方式において、実際に噛み込みが開始されるときのピニオンギヤ4の回転速度とリングギヤ2の回転速度とから、スタータ駆動(押し出し及びモータ通電)のタイミングを決定するので、ピニオンギヤ4とリングギヤ2との回転速度差が小さく、かつ、回転速度差の変化率が小さいという条件下での噛み込みを精度良く行わせることができる。
なお、回転速度差NEPの第1範囲は、例えば、−5rpm〜100rpmとすることができ、また、加速度ΔNEPの第2範囲は、例えば、−5rpm/ms〜+10rpm/msに設定することができる。
エンジン回転速度NEの逆転状態でピニオンギヤ4とリングギヤ2との噛み込みを行わせると、相互に回転方向が異なることで噛み込み音が発生し易いので、加速度ΔNEPの第2範囲(駆動許可領域)は、マイナス領域をプラス領域よりも狭くして、エンジン回転速度NEが急減して逆転状態に至る可能性がある場合には、スタータ駆動を禁止するようにしてある。
つまり、エンジン回転速度NE(回転速度差)が上昇しているときと、エンジン回転速度NE(回転速度差)が減少しているときとで、スタータの駆動タイミングを変え、エンジン回転速度NEの増大変化している場合には減少変化している場合よりも、スタータ駆動が許可され易いようにしてあり、これにより、エンジン回転速度NEが減少する場合には、エンジン回転速度NEが増大する場合に比べて変化速度がより小さいときにスタータ3を駆動することになる。
上記のように、第2範囲(駆動許可領域)のマイナス領域をプラス領域よりも狭くすることで、ピニオンギヤ4とリングギヤ2との噛み込み音を抑制しつつ、スタータ3の駆動許可領域を可及的に広く設定して、スタータ3の駆動を速やかに行わせることができる。
なお、回転速度差NEPの第1範囲を、0rpm以上かつ所定速度以下の領域に設定し、加速度ΔNEPの第2範囲を、0rpm/ms以上かつ所定加速度以下の領域に設定することができ、また、第1範囲及び第2範囲を、プラス側とマイナス側とが同じ幅を持つ範囲とすることもできる。
ここで、ECU11におけるエンジン回転速度NE(リングギヤ回転速度NR)の予測方法を詳述する。
惰性回転中のエンジン回転速度NEは一定の変化率で減速していくという挙動はとらず、エンジン回転速度NEの変化率(回転加速度)がクランク角に対応して周期的に変化しながら回転速度を下げていく。そこで、この周期的に変化しているエンジン回転速度NEの変化率を利用して、将来のエンジン回転速度NE、すなわち、リングギヤ2の回転速度NRを予測する。
予測制御においては、まず、クランク角とエンジン回転速度NEの加速度の関係を近似的に関連付けるフィッティング関数をあらかじめ作成する。フィッティング関数を作成するにあたっては、惰性回転中における実際のエンジン回転速度NEの挙動とその時のクランク角情報を取得し、連続したエンジン回転速度NEからエンジン回転速度NEの変化率(=回転加速度)を求める。
クランク角に対応してこのエンジン回転速度NEの変化率は周期的に変化し、概ねクランク角によって一意に決まると仮定したうえで、クランク角をパラメータとしエンジン回転速度NEの変化率を近似的に求めるフィッティング関数を決める。
将来のエンジン回転速度NEを予測する場合は、予測開始時のエンジン回転速度NEとクランク角を初期条件として、このエンジン回転加速度NEを示しているフィッティング関数を解析的または数値的に時間積分することで惰性回転中の将来の任意の時刻でのエンジン回転速度NEを予測することができる。
例えばフィッティング関数を数値的に時間積分する際は次のように積分することができる。初期条件のクランク角情報からフィッティング関数を使って加速度を計算し微小時間をかけることで微小時間後のエンジン回転速度NEの変化量を得ることができ、係る回転速度NEの変化量を初期条件のエンジン回転速度NEに加えることで微小時間後のエンジン回転速度NEを得ることができる。
また、初期条件のエンジン回転速度に微小時間をかけることで微小時間後のクランク角の変化量を求めることができ、係るクランク角の変化量を初期条件のクランク角に加えることで微小時間後のクランク角を得ることができる。こうして微小時間後のエンジン回転速度とクランク角を連続的に計算していくことで、将来の任意の時刻でのエンジン回転速度NE(リングギヤ回転速度NR)を予測する。
上記の予測制御によって、ピニオンギヤ4の移送時間だけ先のタイミングにおけるエンジン回転速度NEを精度良く予測でき、もって、実際に噛み込みが開始されるときに回転速度条件を満たすことになるタイミングで、ピニオンギヤ4の押し出しを開始させることができる。
なお、図7の制御フローチャートでは、ピニオンギヤ4の押し出し開始とスタータモータ7への通電開始とを同期させるので、図1〜図3に示した2つ半導体スイッチ13a、13bを備えるシステムに代えて、アクチュエータ5への通電とスタータモータ7への通電とを1つのスイッチ(例えば、キースイッチ)でオン/オフさせるシステムに適用できる。
また、図7の制御フローチャートでは、ピニオンギヤ4の移送時間だけ先の時点での回転速度及び回転加速度を予測したが、簡易的には、ピニオン回転速度NPが0rpmである現時点での回転速度差NEP及び加速度ΔNEPがそれぞれ所定範囲内であるときに、つまり、エンジン回転速度NE及びエンジン回転加速度ΔNEがそれぞれ所定範囲内であるときに、スタータ3の駆動(スタータモータ7及びアクチュエータ5への通電)を開始させる構成とすることができる。
また、図1〜図3に示した2つ半導体スイッチ13a、13bを備えるシステムの場合には、回転停止状態のピニオンギヤ4を、エンジン回転速度NE及びエンジン回転加速度ΔNEの条件に基づきリングギヤ2に噛み込ませた後、スタータモータ7への通電を開始させることができる。すなわち、現時点でのエンジン回転速度NEが第1範囲内で、かつ、現時点でのエンジン回転加速度ΔNEが第2範囲内であるときに、ピニオンギヤ4の押し出しを開始させ、その後にスタータモータ7への通電を開始させることができる。
更に、ピニオンギヤ4がリングギヤ2に噛み込む直前の位置で待機させ、回転速度差NEP及び加速度ΔNEPの条件が成立したときに、ピニオンギヤ4がリングギヤ2に噛み込む位置にまで押し出しを行う構成とすることができる。
また、再始動要求に先だって、ピニオンギヤ4をリングギヤ2に噛み込ませる所謂プリメッシュ方式の再始動制御においても、回転速度差NEP及び加速度ΔNEPを条件とする押し出し制御を適用することができる。
図11のフローチャートは、ECU11による再始動制御の一例を示すフローチャートであり、アイドルストップ中に再始動要求に先立って、スタータ3を予回転させてピニオンギヤ4をリングギヤ2に予め噛み込ませておき、その後の再始動要求の発生に応じてスタータモータ7を駆動させる方式での制御プロセスを示す。この制御フローチャートで示した動作の処理は、ECU11にて繰り返し実行される。
ECU11は、ステップ201にてアイドルストップ条件の成立を判定すると、ステップ202にて、燃料噴射弁15による燃料噴射を停止させる。係る燃料カットの実施によって、エンジン1の発生トルクが失われ、エンジン1は惰性回転するようになる。
そして、ECU11は、ステップ203にて、ピニオンギヤ4の予回転実施の条件が成立していると判断すると、ステップ204で、ピニオンギヤ4を初期位置に保持したまま(アクチュエータ5をオフに保持したまま)スタータモータ7に通電することで、ピニオンギヤ4を予回転させる。
ここで、ECU11は、例えばエンジン回転速度NEが所定速度にまで低下したことを予回転実施条件とし、予回転実施条件が成立したときに、ピニオンギヤ4の回転速度が所定回転速度に達するまで、或いは、所定時間だけ、スタータモータ7への通電を行って、ピニオンギヤ4を予回転させる。スタータモータ7への通電を停止した後は、ピニオンギヤ4は惰性回転するようになる。
ECU11は、ピニオンギヤ4を予回転させた後、ステップ205で、ピニオンギヤ4の押し出しを開始してからピニオンギヤ4がリングギヤ2に接触するようになるまでの移送時間だけ、現時点から先のタイミングにおけるエンジン回転速度NEを予測し、更に、前記移送時間だけ先のタイミングにおけるピニオンギヤ4の回転速度NPを予測する。
即ち、ピニオンギヤ4とリングギヤ2との噛み込みは、双方が惰性回転している状態で行われるので、噛み込みが実際に開始されるときの両者の回転速度を予測し、所定条件を満たす状態で噛み込みが開始されることになるか否かを判断する。
そして、ECU11は、移送時間だけ先の時点でのエンジン回転速度NEとピニオン回転速度NPとの速度差NEP(NE−NP=NEP)、つまり、ピニオンギヤ4に対するリングギヤ2の相対回転速度を演算するとともに、前記速度差NEPの加速度ΔNEPを演算する。
次いで、ECU11は、ステップ206で、回転速度差NEPが0rpmを含む第1範囲内であって、かつ、回転加速度ΔNEPが0rpm/msを含む第2範囲内であるか否かを判定する。ここで、速度差NEPが第1範囲内であって、かつ、加速度ΔNEPが第2範囲内である場合、つまり、速度差NEPが所定値よりも小さく、かつ、加速度ΔNEPが所定値よりも小さい場合、ECU11は、同期条件の成立を判定し、ステップ207にて、アクチュエータ5への通電を開始させてピニオンギヤ4を押し出してリングギヤ2に噛み込ませる。
上記押し出し制御によれば、ピニオンギヤ4とリングギヤ2との噛み込みが開始されるときに、両者間における回転速度差が小さく、かつ、回転速度差の変化率が小さいから、ピニオンギヤ4とリングギヤ2との噛み込み音を安定して抑制することができる。
ピニオンギヤ4をリングギヤ2に噛み込ませた後、ECU11は、ステップ208で、再始動要求の発生を判定すると、ステップ209にてスタータモータ7への通電を行ってエンジン1をクランキングさせる。
なお、ピニオンギヤ4を予回転させた後、再始動要求に基づき追加の予回転を実施する構成とすることができる。
上記実施形態で説明した各技術的思想は、矛盾が生じない限りにおいて、適宜組み合わせて使用することができる。
また、好ましい実施形態を参照して本発明の内容を具体的に説明したが、本発明の基本的技術思想及び教示に基づいて、当業者であれば、種々の変形態様を採り得ることは自明である。
1…エンジン(内燃機関)、2…リングギヤ、3…スタータ、4…ピニオンギヤ、5…アクチュエータ、6…レバー、7…スタータモータ、10…アイドルストップスタータシステム、11…ECU、13…半導体スイッチング素子、15…燃料噴射弁、37…リングギヤセンサ、38…ピニオンギヤセンサ

Claims (4)

  1. スタータモータのピニオンギヤをエンジンのクランク軸に取り付けたリングギヤに噛み込ませ、前記スタータモータにより前記ピニオンギヤを回転させて前記エンジンを始動させるスタータを備えた車両の制御装置において、
    前記エンジンの回転速度であるエンジン回転速度の変化速度が所定の第2範囲内であるときに前記ピニオンギヤを前記リングギヤに噛み込ませ、
    前記第2範囲は、前記エンジン回転速度の変化速度が0より大きいプラス領域と、前記エンジン回転速度の変化速度が0より小さいマイナス領域とを含み、
    前記マイナス領域は、前記プラス領域よりも前記エンジン回転速度の変化速度の範囲が狭い車両の制御装置。
  2. 前記エンジン回転速度の変化速度が前記第2範囲内であり、かつ、前記エンジン回転速度が所定の第1範囲内であるときに、前記ピニオンギヤを前記リングギヤに噛み込ませる請求項1に記載の車両の制御装置。
  3. 前記ピニオンギヤの押し出し開始から前記ピニオンギヤが前記リングギヤに到達するまでの移送時間だけ先のエンジン回転速度を予測し、予測したエンジン回転速度に基づいて前記エンジン回転速度の変化速度を演算する請求項1または2に記載の車両の制御装置。
  4. 前記エンジン回転速度が、前記ピニオンギヤの回転速度に対する前記リングギヤの相対回転速度である請求項1から3までのいずれか一項に記載の車両の制御装置。
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