以下、本発明の一実施の形態について、図面を用いて説明する。
まず、本実施の形態に係る画像形成装置としてのMFP(Multifunction Peripheral)の構成について説明する。
図1は、本実施の形態に係るMFP10のブロック図である。
図1に示すように、MFP10は、種々の操作が入力されるボタンなどの入力デバイスである操作部11と、種々の情報を表示する表示デバイスおよび種々の操作が入力される入力デバイスの両方の機能を有するタッチパネル12と、原稿から画像を読み取る読取デバイスであるスキャナー13と、用紙などの記録媒体に印刷を実行する印刷デバイスであるプリンター14と、図示していない外部のファクシミリ装置と公衆電話回線などの通信回線経由でファックス通信を行うファックスデバイスであるファックス通信部15と、LAN(Local Area Network)、インターネットなどのネットワーク経由で外部の装置と通信を行うネットワーク通信デバイスであるネットワーク通信部16と、各種のデータを記憶しているEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)などの記憶デバイスである記憶部17と、MFP10全体を制御する制御部18とを備えている。
図2は、タッチパネル12に表示されるコピー画面20の一例を示す図である。
図2に示すコピー画面20は、スキャナー13によって原稿から読み取られた画像をプリンター14によって記録媒体に印刷する「コピー」の機能を実行することができることを通知するためのメッセージ21と、印刷される記録媒体のサイズの設定を実行するための「用紙選択」設定ボタン22と、原稿から読み取られた画像の縮小または拡大の設定を実行するための「縮小/拡大」設定ボタン23と、原稿から読み取られた画像の濃度の設定を実行するための「濃度」設定ボタン24と、記録媒体の両面に印刷する両面印刷、および、両面の原稿や片面に2ページ分が配置された見開き原稿から1ページ分ずつ読み取る分割印刷の設定を実行するための「両面/分割」設定ボタン25と、複数枚の原稿を1枚の記録媒体に集約してコピーするページ集約の設定を実行するための「ページ集約」設定ボタン26と、複数枚の原稿と同一のページ順に並んだ印刷物を必要な部数だけ生成するソート、および、印刷物を1部毎に区別可能な状態で排紙する仕分けの設定を実行するための「ソート/仕分け」設定ボタン27と、コピーの実行を開始する印刷実行ボタンとしてのコピー開始ボタン28とを含む。「用紙選択」設定ボタン22、「縮小/拡大」設定ボタン23、「濃度」設定ボタン24、「両面/分割」設定ボタン25、「ページ集約」設定ボタン26および「ソート/仕分け」設定ボタン27は、それぞれ、コピーにおける印刷設定を実行するためのボタンである。
「用紙選択」設定ボタン22は、現在の設定内容を表示する設定内容表示領域22aを備えている。図2に示す例では、設定内容表示領域22aには、印刷される記録媒体のサイズとしてA4サイズが設定されていることが示されている。「用紙選択」設定ボタン22が押されると、印刷される記録媒体のサイズを設定するための「用紙選択」設定画面に遷移する。「用紙選択」設定画面にも、コピー開始ボタン28が含まれている。
「縮小/拡大」設定ボタン23は、現在の設定内容を表示する設定内容表示領域23aを備えている。図2に示す例では、設定内容表示領域23aには、原稿から読み取られた画像の縮小または拡大の設定として、原稿から読み取られた画像を縮小も拡大もしない「100%」が設定されていることが示されている。「縮小/拡大」設定ボタン23が押されると、原稿から読み取られた画像の縮小または拡大を設定するための「縮小/拡大」設定画面に遷移する。「縮小/拡大」設定画面にも、コピー開始ボタン28が含まれている。
「濃度」設定ボタン24は、現在の設定内容を表示する設定内容表示領域24aを備えている。図2に示す例では、設定内容表示領域24aには、原稿から読み取られた画像の濃度の設定として、原稿から読み取られた画像を濃くも薄くもしない「ふつう0」が設定されていることが示されている。「濃度」設定ボタン24が押されると、原稿から読み取られた画像の濃度を設定するための「濃度」設定画面に遷移する。「濃度」設定画面にも、コピー開始ボタン28が含まれている。
「両面/分割」設定ボタン25は、現在の設定内容を表示する設定内容表示領域25aを備えている。図2に示す例では、設定内容表示領域25aには、両面印刷および分割印刷の設定として、片面の原稿から読み取った画像を記録媒体の片面に印刷する「片面→片面」が設定されていることが示されている。「両面/分割」設定ボタン25が押されると、両面印刷および分割印刷を設定するための「両面/分割」設定画面に遷移する。「両面/分割」設定画面にも、コピー開始ボタン28が含まれている。
「ページ集約」設定ボタン26は、現在の設定内容を表示する設定内容表示領域26aを備えている。図2に示す例では、設定内容表示領域26aには、ページ集約の設定として、ページ集約を実行しないことを示す「なし」が設定されていることが示されている。「ページ集約」設定ボタン26が押されると、ページ集約を設定するための「ページ集約」設定画面に遷移する。「ページ集約」設定画面にも、コピー開始ボタン28が含まれている。
「ソート/仕分け」設定ボタン27は、現在の設定内容を表示する設定内容表示領域27aを備えている。図2に示す例では、設定内容表示領域27aには、ソートおよび仕分けの設定として、「ソート」が設定されていることが示されている。「ソート/仕分け」設定ボタン27が押されると、ソートおよび仕分けを設定するための「ソート/仕分け」設定画面に遷移する。「ソート/仕分け」設定画面にも、コピー開始ボタン28が含まれている。
図1に示すように、記憶部17は、タッチパネル12に表示されたコピー開始ボタン28(図2参照。)に対する操作によってプリンター14に印刷を実行させる装置制御プログラム17aを記憶している。
記憶部17は、タッチパネル12に対する操作のうちコピー開始ボタン28を起点とした移動操作としてのスワイプに対する印刷設定を示すスワイプ設定テーブル17bを記憶している。
図3は、スワイプ設定テーブル17bの一例を示す図である。
図3に示すスワイプ設定テーブル17bには、画面の種類毎、および、スワイプの種類毎に、印刷設定が対応付けられている。例えば、図3に示すスワイプ設定テーブル17bによれば、コピー画面20において、コピー開始ボタン28を起点として上方向にスワイプされる場合には、印刷される記録媒体のサイズとして、A4サイズが設定される。なお、図3において、「自動サイズ」とは、原稿のサイズと同一のサイズを自動的に設定する設定である。また、図3において、「キャンセル」とは、プリンター14による印刷の実行を中止する設定である。
図1に示す制御部18は、例えば、CPU(Central Processing Unit)と、プログラムおよび各種のデータを記憶しているROM(Read Only Memory)と、CPUの作業領域として用いられるRAM(Random Access Memory)とを備えている。CPUは、ROMまたは記憶部17に記憶されているプログラムを実行する。
制御部18は、記憶部17に記憶されている装置制御プログラム17aを実行することによって、タッチパネル12における表示内容を制御する表示制御手段18a、プリンター14によって実行される印刷における印刷設定を管理する印刷設定管理手段18b、および、プリンター14を制御する印刷制御手段18cとして機能する。
次に、MFP10の動作について説明する。
まず、コピー開始ボタン28を起点としたスワイプに対する印刷設定の指定を受け付ける場合のMFP10の動作について説明する。
MFP10は、コピー画面20におけるコピー開始ボタン28を起点としたスワイプに対する印刷設定の指定を受け付ける処理の開始が操作部11を介して指示されると、図4に示す動作を実行する。
図4は、コピー画面20におけるコピー開始ボタン28を起点としたスワイプに対する印刷設定の指定を受け付ける場合のMFP10の動作のフローチャートである。
図4に示すように、表示制御手段18aは、図5に示すようなスワイプ設定画面30をタッチパネル12に表示させる(S101)。
図5は、コピー画面20におけるコピー開始ボタン28を起点としたスワイプに対する印刷設定の指定を受け付けるためのスワイプ設定画面30の一例を示す図である。
図5に示すように、スワイプ設定画面30は、コピー開始ボタン28を示す画像31と、コピー開始ボタン28を起点とした上方向、左上方向、左方向、左下方向、下方向、右下方向、右方向、右上方向へのスワイプをそれぞれ示す画像32a、33a、34a、35a、36a、37a、38a、39aと、コピー開始ボタン28を起点とした上方向、左上方向、左方向、左下方向、下方向、右下方向、右方向、右上方向へのスワイプに対する印刷設定をそれぞれ示す画像32b、33b、34b、35b、36b、37b、38b、39bと、設定を中止するためのキャンセルボタン40と、設定を決定するためのOKボタン41とを含んでいる。
利用者は、タッチパネル12において画像32bに触れることによって、コピー開始ボタン28を起点とした上方向へのスワイプに対する新たな印刷設定を指定することができる。画像32bについて説明したが、画像33b、34b、35b、36b、37b、38bおよび39bについても同様である。
なお、利用者は、画像32b、33b、34b、35b、36b、37b、38bおよび39bの何れか2つ以上に同一の印刷設定を指定することも可能である。
図4に示すように、印刷設定管理手段18bは、S101の処理の後、OKボタン41が押されたか否かを判断する(S102)。
印刷設定管理手段18bは、OKボタン41が押されていないとS102において判断すると、キャンセルボタン40が押されたか否かを判断する(S103)。
印刷設定管理手段18bは、キャンセルボタン40が押されていないとS103において判断すると、S102の処理を実行する。
印刷設定管理手段18bは、キャンセルボタン40が押されたとS103において判断すると、図4に示す動作を終了する。
印刷設定管理手段18bは、OKボタン41が押されたとS102において判断すると、OKボタン41が押された時点でスワイプ設定画面30において指定されている設定をスワイプ設定テーブル17bに反映する(S104)。すなわち、印刷設定管理手段18bは、コピー開始ボタン28を起点としたスワイプに対する印刷設定の指定を受け付ける。
印刷設定管理手段18bは、S104の処理が終了すると、図4に示す動作を終了する。
なお、MFP10は、図4に示す動作と同様の動作によって、「用紙選択」設定画面など、コピー画面20以外の画面の種類毎に、コピー開始ボタン28を起点としたスワイプに対する印刷設定の指定を受け付けることができる。
次に、コピーのモードで動作する場合のMFP10の動作について説明する。
MFP10は、コピーのモードで動作することが操作部11を介して指示されると、図6および図7に示す動作を実行する。
図6は、コピーのモードにおけるMFP10の動作のフローチャートである。図7は、図6の続きのフローチャートである。
図6および図7に示すように、表示制御手段18aは、図2に示すようなコピー画面20をタッチパネル12に表示させる(S131)。
次いで、制御部18は、「用紙選択」設定ボタン22が押されたか否かを判断する(S132)。
制御部18は、「用紙選択」設定ボタン22が押されたとS132において判断すると、印刷される記録媒体のサイズを設定するための「用紙選択」設定処理を実行した後(S133)、S131の処理を実行する。
制御部18は、「用紙選択」設定ボタン22が押されていないとS132において判断すると、「縮小/拡大」設定ボタン23が押されたか否かを判断する(S134)。
制御部18は、「縮小/拡大」設定ボタン23が押されたとS134において判断すると、原稿から読み取られた画像の縮小または拡大を設定するための「縮小/拡大」設定処理を実行した後(S135)、S131の処理を実行する。
制御部18は、「縮小/拡大」設定ボタン23が押されていないとS134において判断すると、「濃度」設定ボタン24が押されたか否かを判断する(S136)。
制御部18は、「濃度」設定ボタン24が押されたとS136において判断すると、原稿から読み取られた画像の濃度を設定するための「濃度」設定処理を実行した後(S137)、S131の処理を実行する。
制御部18は、「濃度」設定ボタン24が押されていないとS136において判断すると、「両面/分割」設定ボタン25が押されたか否かを判断する(S138)。
制御部18は、「両面/分割」設定ボタン25が押されたとS138において判断すると、両面印刷および分割印刷を設定するための「両面/分割」設定処理を実行した後(S139)、S131の処理を実行する。
制御部18は、「両面/分割」設定ボタン25が押されていないとS138において判断すると、「ページ集約」設定ボタン26が押されたか否かを判断する(S140)。
制御部18は、「ページ集約」設定ボタン26が押されたとS140において判断すると、ページ集約を設定するための「ページ集約」設定処理を実行した後(S141)、S131の処理を実行する。
制御部18は、「ページ集約」設定ボタン26が押されていないとS140において判断すると、「ソート/仕分け」設定ボタン27が押されたか否かを判断する(S142)。
制御部18は、「ソート/仕分け」設定ボタン27が押されたとS142において判断すると、ソートおよび仕分けを設定するための「ソート/仕分け」設定処理を実行した後(S143)、S131の処理を実行する。
印刷制御手段18cは、「ソート/仕分け」設定ボタン27が押されていないとS142において判断されると、タッチパネル12におけるコピー開始ボタン28の部分に触れられているか否かを判断する(S144)。
制御部18は、触れられていないとS144において判断されると、S132の処理を実行する。
表示制御手段18aは、触れられているとS144において判断されると、コピー開始ボタン28を起点としたスワイプに対する印刷設定の内容を、コピー開始ボタン28に対してスワイプの方向に存在する位置に配置して表示する(S145)。
図8は、スワイプに対する印刷設定の内容が表示されているコピー画面20の一例を示す図である。
S145の処理において、表示制御手段18aは、スワイプ設定テーブル17bでコピー画面20に関して設定されているスワイプの方向と、印刷設定との関係に基づいて、例えば図8に示すように、コピー開始ボタン28を起点としたスワイプに対する印刷設定の内容を、コピー開始ボタン28に対してスワイプの方向に存在する位置に配置して表示する。
図6および図7に示すように、印刷制御手段18cは、S145の処理の後、タッチパネル12に触れられていなくなったと判断するまで、タッチパネル12に触れられていなくなったか否かを判断する(S146)。
表示制御手段18aは、タッチパネル12に触れられていなくなったとS146において判断されると、コピー開始ボタン28を起点としたスワイプに対する印刷設定の内容の表示を終了する(S147)。したがって、表示制御手段18aは、コピー画面20を例えば図8に示す状態から図2に示す状態に戻す。
図6および図7に示すように、印刷制御手段18cは、S147の処理が終了すると、タッチパネル12に触れられていなくなったとS146において判断される前に、コピー開始ボタン28を起点としたスワイプが入力されたか否かを判断する(S148)。
印刷制御手段18cは、コピー開始ボタン28を起点としたスワイプが入力されなかった、すなわち、コピー開始ボタン28が押されたのみであるとS148において判断すると、種々の印刷設定に関して現在の設定内容でコピーを実行して(S149)、S132の処理を実行する。
印刷制御手段18cは、コピー開始ボタン28を起点としたスワイプが入力されたとS148において判断すると、入力されたスワイプの方向に対してコピー画面20に関してスワイプ設定テーブル17bにおいて設定されている印刷設定を取得する(S150)。
次いで、印刷制御手段18cは、S150において取得した印刷設定が「キャンセル」であるか否かを判断する(S151)。
印刷制御手段18cは、「キャンセル」であるとS151において判断すると、S132の処理を実行する。
印刷制御手段18cは、「キャンセル」ではないとS151において判断すると、S150において取得した印刷設定でコピーを実行する(S152)。例えば、スワイプ設定テーブル17bが図3に示すものである場合に、左上方向のスワイプが入力されたとき、印刷制御手段18cは、B4サイズの記録媒体を使用してコピーを実行する。なお、印刷制御手段18cは、S150において取得した印刷設定の種類とは異なる種類の印刷設定に関しては、S152において現在の設定内容でコピーを実行する。例えば、S150において取得した印刷設定の種類が「印刷される記録媒体のサイズの設定」である場合に、印刷制御手段18cは、「原稿から読み取られた画像の縮小または拡大の設定」など、「印刷される記録媒体のサイズの設定」とは異なる種類の印刷設定に関しては、S152において現在の設定内容でコピーを実行する。
印刷制御手段18cは、S152の処理の後、S132の処理を実行する。
以下、S133の「用紙選択」設定処理、S135の「縮小/拡大」設定処理、S137の「濃度」設定処理、S139の「両面/分割」設定処理、S141の「ページ集約」設定処理およびS143の「ソート/仕分け」設定処理を代表して、S135の「縮小/拡大」設定処理について説明する。
図9は、S135の「縮小/拡大」設定処理のフローチャートである。
図9に示すように、表示制御手段18aは、図10に示すような「縮小/拡大」設定画面50をタッチパネル12に表示させる(S161)。
図10は、「縮小/拡大」設定画面50の一例を示す図である。
図10に示す「縮小/拡大」設定画面50は、「コピー」の機能を実行することができることを通知するためのメッセージ21と、縮小または拡大の倍率の指定を受け付けるスピンボックス51と、設定を中止するためのキャンセルボタン52と、設定を決定するためのOKボタン53と、コピー開始ボタン28とを含む。
図9に示すように、印刷設定管理手段18bは、S161の処理の後、OKボタン53が押されたか否かを判断する(S162)。
印刷設定管理手段18bは、OKボタン53が押されていないとS162において判断すると、キャンセルボタン52が押されたか否かを判断する(S163)。
印刷制御手段18cは、キャンセルボタン52が押されていないとS163において判断されると、タッチパネル12におけるコピー開始ボタン28の部分に触れられているか否かを判断する(S164)。
印刷設定管理手段18bは、触れられていないとS164において判断されると、S162の処理を実行する。
表示制御手段18aは、触れられているとS164において判断されると、コピー開始ボタン28を起点としたスワイプに対する印刷設定の内容を、コピー開始ボタン28に対してスワイプの方向に存在する位置に配置して表示する(S165)。
図11は、スワイプに対する印刷設定の内容が表示されている「縮小/拡大」設定画面50の一例を示す図である。
S165の処理において、表示制御手段18aは、スワイプ設定テーブル17bで「縮小/拡大」設定画面50に関して設定されているスワイプの方向と、印刷設定との関係に基づいて、例えば図11に示すように、コピー開始ボタン28を起点としたスワイプに対する印刷設定の内容を、コピー開始ボタン28に対してスワイプの方向に存在する位置に配置して表示する。
図9に示すように、印刷制御手段18cは、S165の処理の後、タッチパネル12に触れられていなくなったと判断するまで、タッチパネル12に触れられていなくなったか否かを判断する(S166)。
表示制御手段18aは、タッチパネル12に触れられていなくなったとS166において判断されると、コピー開始ボタン28を起点としたスワイプに対する印刷設定の内容の表示を終了する(S167)。したがって、表示制御手段18aは、「縮小/拡大」設定画面50を例えば図11に示す状態から図10に示す状態に戻す。
図9に示すように、印刷制御手段18cは、S167の処理が終了すると、タッチパネル12に触れられていなくなったとS166において判断される前に、コピー開始ボタン28を起点としたスワイプが入力されたか否かを判断する(S168)。
印刷制御手段18cは、コピー開始ボタン28を起点としたスワイプが入力されなかった、すなわち、コピー開始ボタン28が押されたのみであるとS168において判断すると、タッチパネル12に触れられていなくなったとS166において判断された時点でスピンボックス51において指定されていた印刷設定でコピーを実行する(S169)。なお、印刷制御手段18cは、スピンボックス51において指定されていた印刷設定の種類、すなわち、「原稿から読み取られた画像の縮小または拡大の設定」とは異なる種類の印刷設定、例えば、「印刷される記録媒体のサイズの設定」などに関しては、S169において現在の設定内容でコピーを実行する。
印刷設定管理手段18bは、S169の処理の後、S162の処理を実行する。
印刷制御手段18cは、コピー開始ボタン28を起点としたスワイプが入力されたとS168において判断すると、入力されたスワイプの方向に対して「縮小/拡大」設定画面50に関してスワイプ設定テーブル17bにおいて設定されている印刷設定を取得する(S170)。
次いで、印刷制御手段18cは、S170において取得した印刷設定が「キャンセル」であるか否かを判断する(S171)。
印刷設定管理手段18bは、「キャンセル」であるとS171において判断されると、S162の処理を実行する。
印刷制御手段18cは、「キャンセル」ではないとS171において判断すると、S170において取得した印刷設定でコピーを実行する(S172)。例えば、S165において図11に示す「縮小/拡大」設定画面50が表示されていた場合に、左上方向のスワイプが入力されたとき、印刷制御手段18cは、原稿から読み取られた画像を倍率86%で縮小したコピーを実行する。なお、印刷制御手段18cは、S170において取得した印刷設定の種類とは異なる種類の印刷設定に関しては、S172において現在の設定内容でコピーを実行する。例えば、S170において取得した印刷設定の種類が「原稿から読み取られた画像の縮小または拡大の設定」である場合に、印刷制御手段18cは、「印刷される記録媒体のサイズの設定」など、「原稿から読み取られた画像の縮小または拡大の設定」とは異なる種類の印刷設定に関しては、S172において現在の設定内容でコピーを実行する。
印刷設定管理手段18bは、S172の処理の後、S162の処理を実行する。
印刷設定管理手段18bは、キャンセルボタン52が押されたとS163において判断すると、図9に示す「縮小/拡大」設定処理を終了する。
印刷設定管理手段18bは、OKボタン53が押されたとS162において判断すると、OKボタン53が押された時点でスピンボックス51において指定されている設定を「原稿から読み取られた画像の縮小または拡大の設定」として記憶部17に記憶して(S173)、図9に示す「縮小/拡大」設定処理を終了する。したがって、図9に示す「縮小/拡大」設定処理の終了後に表示部12に表示されるコピー画面20の「縮小/拡大」設定ボタン23の設定内容表示領域23aには、S173において記憶された倍率が表示される。
以上においては、S135の「縮小/拡大」設定処理について説明したが、S133の「用紙選択」設定処理、S137の「濃度」設定処理、S139の「両面/分割」設定処理、S141の「ページ集約」設定処理およびS143の「ソート/仕分け」設定処理についても、それぞれの印刷設定の指定を受け付け可能であること、および、それぞれの設定画面に関してスワイプに対してスワイプ設定テーブル17bにおいて設定されている印刷設定でコピーを実行可能であることは同様である。
以上に説明したように、MFP10は、スワイプが実行される場合に(S148でYESまたはS168でYES)、実行されるスワイプに対して管理している印刷設定を適用してプリンター14に印刷を実行させる(S152またはS172)ので、印刷設定が指定されて印刷が実行されるための操作を容易化することができる。
MFP10は、図3に示すように、複数種類のスワイプのそれぞれに対して異なる印刷設定を管理可能であるので、スワイプが実行される場合に、実行されるスワイプの種類に応じた印刷設定を適用してプリンター14に印刷を実行させることができる。
MFP10は、図3に示すように、複数種類の画面のそれぞれのスワイプに対して異なる印刷設定を管理可能であるので、スワイプが実行される場合に、実行されるスワイプの種類と、スワイプが実行される画面の種類とに応じた印刷設定を適用してプリンター14に印刷を実行させることができる。
なお、MFP10は、スワイプに対する印刷設定を利用者毎に管理可能にすることによって、スワイプが実行される場合に、実行されるスワイプの種類と、スワイプが実行される画面の種類と、利用者の識別情報とに応じた印刷設定を適用してプリンター14に印刷を実行させることも可能である。
MFP10は、図4に示すように、スワイプに対する印刷設定の指定を受け付けるので、スワイプに応じて適用する印刷設定の内容を利用者の好みに応じて変更させることができる。
なお、MFP10は、スワイプに対する印刷設定が変更されることができずに固定されている方式でも良い。
MFP10は、タッチパネル12におけるコピー開始ボタン28の部分に触れられている場合に(S144でYESまたはS164でYES)、スワイプに対する印刷設定の内容を、コピー開始ボタン28に対してスワイプの方向に存在する位置に配置して表示する(S145またはS165)ので、スワイプを実行することによって適用される印刷設定の内容を利用者に直感的に認識させることができる。したがって、MFP10は、利便性を向上することができる。
なお、MFP10は、コピー画面20においてタッチパネル12におけるコピー開始ボタン28の部分に触れられてスワイプされた場合に、「用紙選択」設定ボタン22などの設定ボタンの設定内容表示領域の内容を、スワイプに対する印刷設定の内容に変更して表示しても良い。この場合にも、MFP10は、スワイプを実行することによって適用される印刷設定の内容を利用者に認識させることができるので、利便性を向上することができる。
MFP10は、本実施の形態において、スワイプされた後、タッチパネル12に触れられていなくなった時点で、コピーを開始する。しかしながら、MFP10は、タッチパネル12に触れられていなくなったか否かに関わらず、スワイプされた時点でコピーを開始しても良い。
MFP10は、本実施の形態において、印刷設定として、「印刷される記録媒体のサイズの設定」、「原稿から読み取られた画像の縮小または拡大の設定」、「原稿から読み取られた画像の濃度の設定」、「両面印刷および分割印刷の設定」、「ページ集約の設定」および「ソートおよび仕分けの設定」に対応している。しかしながら、MFP10は、他の印刷設定に対応しても良い。例えば、MFP10は、記録媒体の供給トレイを複数備えている場合に、「印刷される記録媒体を供給する供給トレイの設定」に対応しても良い。
本発明の移動操作は、本実施の形態においてスワイプであるが、フリックなど、スワイプ以外の移動操作であっても良い。
本発明の画像形成装置は、本実施の形態においてMFPであるが、コピー専用機など、MFP以外の画像形成装置であっても良い。