JP6179244B2 - 液体吐出装置の製造方法、圧電アクチュエータの製造方法及び液体吐出装置 - Google Patents

液体吐出装置の製造方法、圧電アクチュエータの製造方法及び液体吐出装置 Download PDF

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本発明は、液体を吐出する液体吐出装置の製造方法、液体吐出装置などに用いられる圧電アクチュエータの製造方法、及び、液体吐出装置に関する。
特許文献1に記載の積層圧電セラミックス素子は、積層セラミックス薄板と外部電極とを備えている。積層セラミックス薄板は、圧電セラミックス層と内部電極層とが、積層セラミックス薄板の面方向に沿った所定方向に交互に配列された構造となっている。また、積層セラミックス薄板は、内部電極層が上記所定方向におけるインクチャンネルの中央部と重なり、この内部電極層の両側に配置された2つの圧電セラミックス層が、インクチャンネルの中央部よりも外側の部分と重なるように、インクチャンネルが形成された流路ユニットに接合されている。外部電極は、積層セラミックス薄板の上面及び下面に、上記2つの圧電セラミックス層にまたがるように配置されている。これにより、上記2つの圧電セラミックス層は、2つの外部電極に厚み方向から挟まれている。また、上記2つの圧電セラミックス層のうち、一方の圧電セラミックス層と他方の圧電セラミックス層とは、上記所定方向と平行に互いに逆向きに分極されている。
そして、特許文献1に記載の積層圧電セラミックス素子では、積層セラミックス薄板の下面に配置された外部電極と、積層セラミックス薄板の上面に配置された外部電極との間に駆動電圧を印加すると、これらの外部電極に挟まれた2つの圧電セラミックス層が、圧電滑り変形することで、積層セラミックス薄板のインクチャンネルと重なる部分が、全体としてインクチャンネル側に凸となるように変形する。これにより、インクチャンネル内のインクの圧力が上昇し、インクチャンネルにつながるノズルからインクが吐出される。
また、特許文献1では、このような積層圧電セラミックス素子を製造するために、まず、圧電セラミックス層を形成する板状体と、内部電極を形成する板状体とが交互に積層された積層セラミックスを作製する。次に、積層セラミックスを板状体の積層方向に切断することで、積層セラミックスから積層セラミックス薄板を切り出す。次に、切り出した積層セラミックス薄板の内部電極層間に電圧を印加することによって、各圧電セラミックス層を分極させる。そして、圧電セラミックス層の分極後、積層セラミックス薄板の上面及び下面に外部電極を形成する。
特開平3−128252号公報
ここで、特許文献1に記載の積層圧電セラミックス素子を製造するために、上述したように、圧電セラミックス層と内部電極層とが交互に配列された積層セラミックス薄板を作製し、内部電極層間に電圧を印加することで、圧電セラミックス層を面方向と平行に分極させている。しかしながら、このような積層セラミックス薄板を作製するためには、上述したように、圧電セラミックス層となる板状体と内部電極層となる板状体とが交互に積層された積層セラミックスを作製し、積層セラミックスから積層セラミックス薄板を切り出すといった工程が必要となり、積層圧電セラミックス素子の製造工程が煩雑なものとなってしまう。
本発明の目的は、簡単な工程で、面方向と平行に分極された圧電アクチュエータを備えた液体吐出装置を製造可能な液体吐出装置の製造方法、簡単な工程で、面方向と平行に分極された圧電アクチュエータを製造可能な圧電アクチュエータの製造方法、及び、簡単な工程で製造可能な、面方向と平行に分極された圧電アクチュエータを備えた液体吐出装置を提供することである。
第1の発明に係る液体吐出装置の製造方法は、所定の配列方向に配列された複数の圧力室を含む液体流路が形成された流路ユニットと、前記複数の圧力室内の液体に圧力を付与するための圧電アクチュエータと、前記圧電アクチュエータを駆動するための駆動装置と、を備え、前記駆動装置が、駆動信号を出力するための複数の駆動信号出力端子と、定電位に保持された定電位保持端子と、を備え、前記圧電アクチュエータが、前記複数の圧力室を覆う圧電層と、前記圧電層に設けられ、前記複数の駆動信号出力端子と接続された複数の駆動用電極と、前記圧電層に設けられ、前記定電位保持端子と接続された定電位電極と、を備えた液体吐出装置の製造方法であって、前記圧電層と、前記複数の圧力室に対して個別に設けられ、前記圧電層の前記圧力室側の面となる第1面に前記配列方向に配列された複数の第1電極と、前記複数の圧力室に対して個別に設けられ、前記圧電層の前記第1面と反対側の面となる第2面に前記配列方向に配列され、前記複数の第1電極と重なる複数の第2電極とを含む構造体を作製する構造体作製工程と、前記圧電層の前記第1電極と前記第2電極とに挟まれた複数の部分を、前記配列方向に分極させる分極工程と、前記分極工程の後、前記複数の第1電極及び前記複数の第2電極と、前記駆動信号出力端子及び前記定電位保持端子とを接続する接続工程と、を備え、前記分極工程において、互いに重なる前記第1電極と前記第2電極との組を電極組として、各電極組について、それぞれ、その電極組よりも前記配列方向の一方側に配置された前記電極組と、他方側に配置された前記電極組との間に電位差を生じさせることによって、前記圧電層の各電極組に挟まれた部分を前記配列方向に分極させ、前記接続工程において、各電極組について、第1電極及び前記第2電極のうち、一方の電極を前記駆動信号出力端子と接続し、他方の電極を前記定電位保持端子と接続する。
第8の発明に係る液体吐出装置の製造方法は、所定の配列方向に配列された複数の圧力室を含む液体流路が形成された流路ユニットと、前記複数の圧力室内の液体に圧力を付与するための圧電アクチュエータと、前記圧電アクチュエータを駆動するための駆動装置と、を備え、前記駆動装置が、駆動信号を出力するための複数の駆動信号出力端子と、定電位に保持された定電位保持端子と、を有し、前記圧電アクチュエータが、前記複数の圧力室を覆う圧電層と、前記圧電層に設けられ、前記複数の駆動信号出力端子と接続された複数の駆動用電極と、前記圧電層に設けられ、前記定電位保持端子と接続された定電位電極と、を備えた液体吐出装置の製造方法であって、前記圧電層と、前記複数の圧力室に対して個別に設けられ、前記圧電層の前記圧力室側の面となる第1面に前記配列方向に配列された複数の第1電極とを含む構造体を作製する構造体作製工程と、前記圧電層の前記複数の第1電極と重なる複数の部分を、前記配列方向に分極させる分極工程と、前記分極工程の後、前記複数の圧力室に対して個別に設けられ、前記圧電層の前記第1面と反対側の面となる第2面に前記配列方向に配列され、前記複数の第1電極と重なる複数の第2電極を形成する電極形成工程と、前記電極形成工程の後、前記複数の第1電極及び前記複数の第2電極と、前記駆動信号出力端子及び前記定電位保持端子とを接続する接続工程と、を備え、前記分極工程において、各第1電極について、それぞれ、その第1電極よりも前記配列方向の一方側に配置された前記第1電極と、他方側に配置された前記第1電極との間に電位差を生じさせることによって、前記圧電層の各第1電極と重なる部分を前記配列方向に分極させ、前記接続工程において、前記圧電層を挟む前記第1電極と前記第2電極との組を電極組として、各電極組について、第1電極及び前記第2電極のうち、一方の電極を前記駆動装置の前記駆動信号出力端子と接続し、他方の電極を前記駆動装置の前記定電位保持端子と接続する。
第9の発明に係る圧電アクチュエータの製造方法は、圧電層と、前記圧電層の第1面に所定の配列方向に配列された複数の第1電極と、前記圧電層の前記第1面と反対側の第2面に前記配列方向に配列され、前記複数の第1電極と対向する複数の第2電極と、を備え、前記圧電層の前記複数の第1電極と前記複数の第2電極とに挟まれた複数の部分が、前記配列方向に配列された圧電アクチュエータの製造方法であって、前記圧電層と、前記複数の第1電極と、前記複数の第2電極とを含む構造体を形成する構造体形成工程と、前記圧電層の前記複数の部分を前記配列方向に分極させる分極工程と、を備え、前記分極工程において、互いに重なる前記第1電極と前記第2電極との組を電極組として、各電極組について、それぞれ、その電極組よりも前記配列方向の一方側に配置された前記電極組と、他方側に配置された前記電極組との間に電位差を生じさせることによって、前記圧電層の各電極組に挟まれた部分を前記配列方向に分極させる。
第10の発明に係る液体吐出装置は、所定の配列方向に配列された複数の圧力室を含む液体流路が形成された流路ユニットと、前記複数の圧力室内の液体に圧力を付与するための圧電アクチュエータと、前記圧電アクチュエータを駆動するための駆動装置と、を備え、前記圧電アクチュエータは、前記複数の圧力室を覆う圧電層と、前記複数の圧力室に対して個別に設けられ、前記圧電層の前記圧力室側の面に前記配列方向に配列された複数の第1電極と、前記複数の圧力室に対して個別に設けられ、前記圧電層の前記圧力室と反対側の面に前記配列方向に配列され、前記複数の第1電極と対向する複数の第2電極と、を備え、前記圧電層の前記複数の第1電極と前記複数の第2電極とに挟まれた複数の部分が、前記配列方向に分極され、前記駆動装置は、駆動信号を出力するための複数の駆動信号出力端子と、定電位に保持された定電位保持端子と、を備え、前記圧電層を挟む前記第1電極と前記第2電極との組を電極組として、各電極組における前記第1電極及び前記第2電極のうち一方の電極と、前記駆動信号出力端子とが接続され、各電極組における前記第1電極及び前記第2電極のうち他方の電極と、前記定電位保持端子とが接続され、前記複数の第1電極が、前記圧電層に形成されたスルーホールを介して前記圧電層の前記圧力室と反対側の面に引き出され、隣接する2つの前記電極組が、1つの前記圧力室と重なり、前記圧電アクチュエータが、前記圧電層の前記圧力室と反対側の面に配置され、各圧力室と重なる前記隣接する2つの電極組のうち、前記一方の電極組をそれぞれ構成する複数の第1電極、及び、前記他方の電極組をそれぞれ構成する複数の第2電極を互いに導通させる第1導通部と、前記圧電層の前記圧力室と反対側の面に配置され、各圧力室と重なる前記隣接する2つの電極組における、前記他方の前記電極組を構成する前記第1電極と、前記一方の前記電極組を構成する前記第2電極とをそれぞれ導通させる複数の第2導通部と、をさらに備え、前記第1導通部と前記定電位保持端子とが接続されている。
第11の発明に係る液体吐出装置は、圧力室を含む液体流路が形成された流路ユニットと、圧電アクチュエータと、前記圧電アクチュエータを駆動するための駆動装置と、を備え、前記圧電アクチュエータは、前記圧力室を覆う圧電層と、前記圧電層の前記圧力室側の面に配置された第1電極と、前記圧電層の前記圧力室と反対側の面に配置され、前記第1電極と対向する第2電極と、を備え、前記圧電層の前記第1電極と前記第2電極とに挟まれた部分が、前記圧電層の面方向と平行な分極方向に分極され、前記駆動装置は、駆動信号を出力するための駆動信号出力端子と、定電位に保持される定電位保持端子と、を備え、前記第1電極及び前記第2電極のうち一方の電極が、前記駆動信号出力端子とが接続された駆動電極であり、前記第1電極及び前記第2電極のうち他方の電極が、前記定電位保持端子とが接続された定電位電極であり、前記圧力室は、前記分極方向における両端である第1端と第2端とを有し、前記分極方向における前記駆動電極の中心が、前記分極方向における前記圧力室の中心と、前記第1端の間に位置し、前記駆動電極は、前記分極方向における前記駆動電極の中心と前記第2端との間に位置する端である第3端を有し、前記分極方向において、前記圧力室の前記第2端と、前記駆動電極の前記第3端との間には、前記駆動信号出力端子と接続された電極が配置されていない。
これらの発明によると、駆動信号出力端子及び定電位保持端子と接続され、圧電アクチュエータを駆動させるための電極となる第1、第2電極を用いて、圧電層の各電極対に挟まれた部分を配列方向に分極させることができる。したがって、圧電層の内部に分極専用の電極を形成する工程等を省略することができ、液体吐出装置や圧電アクチュエータの製造工程を簡単にすることができる。また、第1の発明では、分極時に1つの電極組を構成する第1電極と前記第2電極とが同電位となるため、圧電層の分極させるべき部分に確実に配列法の電界が発生し、また、圧電層の電極組に挟まれた部分が、圧電層の厚み方向に分極されてしまうことがない。また、第10の発明では、複数の第1、第2電極が互いに導通していない状態で圧電層の各電極組に挟まれた部分を分極させた後に、圧電層の第2面に第1導通部を形成して、複数の第1電極及び複数の第2電極のうち、定電位電極となる電極同士を導通させ、第1導通部を定電位保持端子に接続するため、定電位電極と定電位保持端子との接続とを接続する配線の数が少なくなり、定電位電極と定電位保持端子との接続を簡単に行うことができる。
本発明の実施の形態に係るプリンタの概略構成図である。 図1のインクジェットヘッドの平面図である。 (a)が図2の圧電層の上面の図であり、(b)が図2のインク分離層の上面の図である。 (a)が図2のA−A線断面図であり、(b)が図2のB−B線断面図である。 図2のV−V線断面図であり、(a)が駆動していない状態、(b)が駆動状態を示している。 圧電アクチュエータとCOFとの接続関係を示す図である。 インクジェットヘッドの製造工程を示す工程図である。 図7(a)の状態での図3(a)相当の図である。 図7(b)〜(d)の状態における、電極へのパッドの接触させ方を示す図であり、(a)図4(a)相当の図、(b)が図4(b)相当の図である。 変形例1の図7相当の図である。 変形例2の図3相当の図である。 変形例2の図2相当の図である。 変形例3の図2相当の図である。 変形例3の図5相当の図である。
以下、本発明の好適な実施の形態について説明する。
図1に示すように、本実施の形態に係るプリンタ1は、キャリッジ2、インクジェットヘッド3、搬送ローラ4などを備えている。キャリッジ2は、走査方向に延びた2本のガイドレール5に支持され、ガイドレール5に沿って走査方向に往復移動する。なお、以下では、図1に示すように走査方向の右側及び左側を定義して説明を行う。インクジェットヘッド3は、キャリッジ2に搭載され、その下面に形成された複数のノズル15からインクを吐出させる。搬送ローラ4は、走査方向と直交する搬送方向におけるキャリッジ2の両側に配置され、記録用紙Pを搬送方向に搬送する。そして、プリンタ1では、搬送ローラ4により記録用紙Pを搬送方向に搬送しつつ、キャリッジ2とともに走査方向に往復移動するインクジェットヘッド3からインクを吐出させることによって、記録用紙Pに印刷を行う。
次に、インクジェットヘッド3について詳細に説明する。インクジェットヘッド3は、図2〜図6に示すように、流路ユニット21と圧電アクチュエータ22とを備えている。
流路ユニット21は、ステンレスなどの金属材料からなる4枚のプレート31〜33と、ポリイミドなどの合成樹脂材料、あるいは、プレート31〜33と同様の金属材料からなるプレート34とが、互いに積層されることによって形成されている。
プレート31には、複数の圧力室10が形成されている。圧力室10は、走査方向を長手方向とする略矩形の平面形状を有している。また、複数の圧力室10は、搬送方向に配列されることによって、圧力室列9を形成し、プレート31には、2つの圧力室列9が走査方向に配列されている。プレート32には、複数の圧力室10の走査方向における外側の端部と重なる部分に、略円形の平面形状を有する複数の貫通孔12が形成されている。また、プレート32には、複数の圧力室10の走査方向における内側の端部と重なる部分に、略円形の平面形状を有する複数の貫通孔13が形成されている。
プレート33には、2本のマニホールド流路11が形成されている。2本のマニホールド流路11は、2つの圧力室列9を形成する複数の圧力室10にまたがって走査方向に延び、各圧力室列9を形成する複数の圧力室10の、走査方向における貫通孔12側の略半分と重なっている。また、2本のマニホールド流路11は、搬送方向下流側の端部において互いに接続されている。マニホールド流路11には、互いに接続された、搬送方向の下流側の端部に設けられたインク供給口8からインクが供給される。また、プレート33には、複数の貫通孔13と重なる部分に、略円形の複数の貫通孔14が形成されている。プレート34には、複数の貫通孔13と重なる部分に複数のノズル15が形成されている。
圧電アクチュエータ22は、インク分離層41、圧電層42、複数の下部電極43、複数の上部電極44、導通部45、複数の導通部46、4つの分極用電極47、及び、4つの分極用電極48を備えている。インク分離層41は、チタン酸鉛とジルコン酸鉛との混晶であるチタン酸ジルコン酸鉛を主成分とする圧電材料からなり、流路ユニット21の上面に、複数の圧力室10を覆うように配置されている。インク分離層41は、圧力室10内のインクが次に説明する圧電層42や下部電極43に接触してしまうのを防止するためのものである。なお、インク分離層41は、次に説明する圧電層42とは異なり、圧電材料からなるものであることには限られず、合成樹脂材料などの絶縁性を有する材料からなるものであってもよい。圧電層42は、インク分離層41と同様の圧電材料からなり、インク分離層41の上面に配置されている。
複数の下部電極43は、走査方向を長手方向とする略矩形の平面形状を有し、インク分離層41と圧電層42との間に、搬送方向に沿って配列されている。複数の下部電極43は、複数の下部電極43aと複数の下部電極43bとからなる。複数の下部電極43aは、インク分離層41と圧電層42との間の、右側の圧力室列9を形成する各圧力室10の搬送方向における中央部よりも上流側の部分と重なる領域、及び、左側の圧力室列9を形成する各圧力室10の搬送方向における中央部よりも下流側の部分と重なる領域に配置されている。また、各下部電極43aは、走査方向におけるノズル15側の端部が圧力室10と重ならない部分まで延び、その先端部において、圧電層42に形成されたスルーホール49を介して、圧電層42の上面に引き出されている。
複数の下部電極43bは、インク分離層41と圧電層42との間の、右側の圧力室列9を形成する各圧力室10の搬送方向における中央部よりも下流側の部分と重なる領域、及び、左側の圧力室列9を形成する各圧力室10の搬送方向における中央部よりも上流側の部分と重なる領域に配置されている。また、各下部電極43bは、走査方向におけるノズル15と反対側の端部が圧力室10と重ならない部分まで延び、その先端部において、圧電層42に形成されたスルーホール49を介して圧電層42の上面に引き出されている。
複数の上部電極44は、下部電極43と同様の略矩形の平面形状を有し、圧電層42の上面に、下部電極43と重なるように配置されている。複数の上部電極44は、複数の上部電極44aと複数の上部電極44bとからなる。複数の上部電極44aは、圧電層42の上面の、下部電極43aと重なる部分に配置されている。また、上部電極44aの走査方向におけるノズル15と反対側の端部は、圧力室10と重ならない部分まで延びている。複数の上部電極44bは、圧電層42の上面の下部電極43bと重なる部分に配置されている。また、上部電極44bの走査方向におけるノズル15側の端部は、圧力室10と重ならない部分まで延びている。
また、下部電極43及び上部電極44がこのように配置されているのに対応して、圧電層42は、各下部電極43と上部電極44とに挟まれた部分において、搬送方向と平行な同じ向きに分極されている。
導通部45は、圧電層42の上面の、2つの圧力室列9の間と重なる部分に配置されている。導通部45は、搬送方向に延び、複数の下部電極43b及び複数の上部電極44aを互いに導通させている。複数の導通部46は、圧電層42の上面の、走査方向における各圧力室10のノズル15と反対側に隣接する領域と重なる部分に配置されている。各導通部46は、それぞれ、搬送方向に延び、同じ圧力室10と重なる、下部電極43aと上部電極44bとを導通させている。
4つの分極用電極47は、下部電極43と同様の略矩形の平面形状を有し、インク分離層41と圧電層42との間の、各圧力室列9に対応する複数の下部電極43のうち、最も搬送方向の上流側に配置された下部電極43よりも搬送方向の上流側の部分、及び、最も搬送方向の下流側に配置された下部電極43よりも搬送方向の下流側の部分に配置されている。4つの分極用電極47のうち、搬送方向の上流側の2つの分極用電極47は、右端部においてスルーホール49を介して圧電層42の上面に引き出されている。また、4つの分極用電極47のうち、搬送方向の下流側の2つの分極用電極47は、左端部においてスルーホール49を介して圧電層42の上面に引き出されている。4つの分極用電極48は、上部電極44と同様の略矩形の平面形状を有し、圧電層42の上面に、4つの分極用電極47と重なるように配置されている。
圧電アクチュエータ22の上方には、COF(Chip On Film)50が配置されている。COF50は、圧電アクチュエータ22の上面から、キャリッジ2に搭載されたヘッド基板55まで延びている。COF50は、図6に示すように、複数の個別配線51、2本の共通配線52、ドライバIC53、複数の基板側配線54等を備えている。なお、複数の個別配線51、2本の共通配線52、ドライバIC53、複数の基板側配線54等は、COF50内部や図6の紙面奥側の面に配置されているが、図面を見やすくするため、図6では、これらを実線で描いている。
複数の個別配線51は、その一端部において導通部46の上面に形成されたバンプ56を介して複数の導通部46と接続されているとともに、導通部46との接続部分から走査方向の左側に向かって延びている。2本の共通配線52は、その一端部において、導通部45の上面に形成されたバンプ57を介して導通部45と接続されているとともに、導通部45との接続部分から走査方向の左側に向かって延びている。また、共通配線52の他端部は、ヘッド基板55に接続されている。
ドライバIC53は、COF50の途中部分に設けられ、複数の駆動信号出力端子61、複数の基板側端子62等を備えている。複数の駆動信号出力端子61は、ドライバIC53の圧電アクチュエータ22側の端部に、搬送方向に沿って配列されている。複数の駆動信号出力端子61は、複数の個別配線51の他端部と接続されている。
複数の基板側端子62は、ドライバIC53のヘッド基板55側の端部に、搬送方向に沿って配列されている。複数の基板側端子63には、複数の基板側配線54の一端部が接続されている。複数の基板側配線54は、複数の基板側端子63との接続部分からヘッド基板55側に延び、他端部がヘッド基板55に接続されている。
ヘッド基板55は、プリンタ1の本体に設けられた制御装置58及び電源装置59と接続されている。制御装置58は、ヘッド基板55の動作を制御する。ヘッド基板55は、制御装置58の制御より、ドライバIC53に制御信号を送信する。ドライバIC53は、ヘッド基板55からの制御信号に応じて、各駆動信号出力端子61から駆動信号を出力することによって、個別配線51、導通部46を介して、下部電極43a及び上部電極44bに、グランド電位及び所定の駆動電位(例えば、20V程度)のいずれかの電位を選択的に付与する。電源装置59は、所定の正の電位に保持された正電位端子66と、グランド電位に保持されたグランド端子67とを備えている。電源装置59は、ヘッド基板55及び複数の共通配線54を介して、ドライバIC53に駆動に必要な電源電圧を供給する。また、電源装置59は、ヘッド基板55、共通配線52及び導通部45を介して、下部電極43b及び上部電極44aをグランド電位に保持する。
ここで、圧電アクチュエータ22を駆動して、ノズル15からインクを吐出させる方法について説明する。圧電アクチュエータ22では、予め、ドライバIC53により、全ての下部電極43a及び上部電極44bが、下部電極43b及び上部電極44aと同様、グランド電位に保持されている。
あるノズル15からインクを吐出させるためには、当該ノズル15に対応する駆動信号出力端子61から駆動電位の信号を出力することで、下部電極43a及び上部電極44bに駆動電位を付与する。すると、下部電極43aと上部電極44aとの間の電位差により、圧電層42のこれらの電極に挟まれた部分に、上部電極44aから下部電極43aに向かう電界が発生する。また、下部電極43bと上部電極44bとの間の電位差により、圧電層42のこれらの電極に挟まれた部分に、下部電極43bから上部電極44aに向かう電界が発生する。これらの電界の向きは分極方向と直交するため、図5(b)に示すように、圧電層42の下部電極43aと上部電極44aとに挟まれた部分、及び、圧電層42の下部電極43bと上部電極44bとに挟まれた部分が、それぞれ、走査方向における圧力室10の中央側ほど下方に位置するように圧電滑り変形する。これにより、インク分離層41及び圧電層42の圧力室10と重なる部分は、全体として圧力室10側に凸となるように変形する。その結果、圧力室10の容積が小さくなることで、圧力室10内のインクの圧力が上昇し、圧力室10に連通するノズル15からインクが吐出される。
次に、インクジェットヘッド3の製造方法について説明する。インクジェットヘッド3を製造するためには、まず、図7(a)、図8に示すように、インク分離層41及び圧電層42に、下部電極43、上部電極44及び分極用電極47、48が形成され、下部電極43及び分極用電極47が圧電層42の上面に引き出された構造体を作製する。そして、作製した構造体を、予め作製しておいた流路ユニット21と接合する。なお、この構造体には、圧電層42の上面に導通部45、46が形成されておらず、複数の下部電極43及び複数の上部電極44は、いずれも他の電極とは導通していない。また、上記構造体の作製方法は従来と同様であるので、ここでは詳細な説明を省略する。
次に、圧電層42の各下部電極43と上部電極44とに挟まれた部分を、圧電層42の面方向に分極させる。ここで、圧電層42分極方法の詳細について説明する。ただし、この段階では、下部電極43及び上部電極44の配列方向が搬送方向と一致していないが、便宜上、下部電極43及び上部電極44の配列方向を搬送方向して説明を行う。また、以下では、インク分離層41と圧電層42との間に配置された複数の下部電極43と分極用電極47とをまとめて電極71とする。同様に、圧電層42の上面に配置された複数の上部電極44と分極用電極48とをまとめて電極72とする。
そして、各圧力室列9に対応する複数の電極71のうち、搬送方向の上流側から[3N−2]番目(N=1、2、・・)の2つおきの電極71を電極71aとし、[3N−1]番目の2つおきの電極71を電極71bとし、[3N]番目の2つおきの電極71を電極71cとする。同様に、各圧力室列9に対応する複数の電極72のうち、搬送方向の上流側から[3N−2]番目の2つおきの電極72を電極72aとし、[3N−1]番目の2つおきの電極72を電極72bとし、[3N]番目の2つおきの電極72を電極72cとする。
圧電層42を分極させるためには、まず、図7(b)に示すように、複数の電極71a、72aを所定の正の電位に保持し、複数の電極71c、72cをグランド電位に保持する。すると、電極71a、72aと、電極71c、72cとの電位差により、圧電層42の電極71bと電極72bとに挟まれた部分に、搬送方向と平行な向きの電界が発生し、この電界により、圧電層42の電極71bと電極72bとに挟まれた部分が、搬送方向と平行な向きに分極される。このとき、図8(a)、(b)に示すように、正の電位に保持された複数のパッド75aを、圧電層42の上面に各電極71aとこれに対応する電極72aとにまたがるように配置することで、複数の電極71a、72aを所定の正の電位に保持する。また、グランド電位に保持された複数のパッド75bを、圧電層42の上面に各電極71cとこれに対応する電極72cとにまたがるように配置することで、複数の電極71c、72cをグランド電位に保持する。
次に、図7(c)に示すように、パッド75a、75bを搬送方向の下流側に電極71、72の間隔と同じ長さだけずらすことによって、複数の電極71b、72bを所定の正の電位に保持し、複数の電極71a、72aをグランド電位に保持する。すると、上述したのと同様に、圧電層42の電極71cと電極72cとに挟まれた部分が、搬送方向と平行な向きに分極される。次に、図7(d)に示すように、パッド75a、75bを搬送方向の下流側に電極71、72の間隔と同じ長さだけずらすことによって、複数の電極71c、72cを所定の正の電位に保持し、複数の電極71b、72bをグランド電位に保持する。すると、上述したのと同様に、圧電層42の電極71aと電極72aとに挟まれた部分が、搬送方向と平行な向きに分極される。そして、図7(b)〜(d)に示す工程によって、圧電層42の下部電極43と上部電極44とに挟まれた全ての部分が、搬送方向と平行な向きに分極される。
次に、圧電層42の上面に、図3に示すような導通部45、46を形成する。さらに、圧電アクチュエータ22の上面に、図6に示すようなCOF50を配置して、複数の導通部46と複数の個別配線51とを接続し、導通部45と共通配線52とを接続する。これにより、複数の導通部46が複数の駆動信号出力端子61に接続され、導通部45がグランド端子67に接続される。
以上に説明した実施の形態によると、圧電アクチュエータ22の駆動に用いられる下部電極43及び上部電極44と、圧電層42の搬送方向における最も外側の下部電極43と上部電極44とに挟まれた部分を分極させるための分極用電極47、48とを用いて、圧電層42の下部電極43と上部電極44とに挟まれた部分を、搬送方向と平行な向きに分極させることができる。また、下部電極43及び分極用電極47は、インク分離層41と圧電層42との間に配置された電極であり、上部電極44及び分極用電極48は、圧電層42の上面に配置された電極である。したがって、圧電層42を搬送方向と平行な向きに分極させるために、圧電層42の内部に電極を形成する必要がない。したがって、圧電層の内部に電極を形成するために必要な工程を省略ことができ、インクジェットヘッド3の製造工程を簡単にすることができる。
また、圧電層42を分極させる際に、互いに対応する下部電極43と上部電極44、及び、分極用電極47と分極用電極48とが同電位になる。したがって、圧電層42の分極させるべき部分に発生する電界の向きが確実に搬送方向と平行な向きとなり、圧電層42を確実に搬送方向と平行な向きに分極させることができる。また、圧電層42の下部電極43と上部電極44とに挟まれた部分に、圧電層42の厚み方向の電界が発生することがない。したがって、圧電層42の下部電極43と上部電極44とに挟まれた部分が圧電層42の厚み方向に分極されてしまうことがない。
また、本実施の形態では、インク分離層41と圧電層42との間に配置された下部電極43及び分極用電極71が、スルーホール49を介して圧電層42の上面に引き出されているため、上述したように、圧電層42の上面にパッド75a、75bを接触させることにより、容易に、下部電極43及び分極用電極71を上記所定の正の電位及びグランド電位に保持させることができる。
また、本実施の形態では、圧電層42を分極させる段階で、圧電層42の上面に導通部45、46が形成されていないため、各下部電極43、各上部電極44及び各分極用電極71、72に個別に電位を付与することができる。これにより、上述したような工程で圧電層42を分極させることができる。一方で、圧電層42を分極させた後には、圧電層42の上面に導通部45、46を形成することで、複数の下部電極43aと複数の上部電極44bとを導通部45によって互いに導通させ、同じ圧力室10と重なる下部電極43bと上部電極44aとを、それぞれ導通部46によって導通させている。これにより、個別配線51及び共通配線52の数や、ドライバIC53の駆動信号出力端子61及びヘッド基板55のグランド端子67と接続される端子の数を少なくすることができ、電極43、44と端子61、67との接続を簡単に行うことができる。
また、本実施の形態では、圧電層42の、下部電極43aと上部電極44aとに挟まれた部分、及び、下部電極43bと上部電極44bとに挟まれた部分は、圧電層の面方向と平行な同じ向きに分極されている。一方で、1つの圧力室10と重なる下部電極43a、43b及び上部電極44a、44bのうち、下部電極43aと上部電極44bとが互いに導通されてグランド電位に保持され、下部電極43bと上部電極44aとが互いに導通され、これら2つの電極に駆動電位が付与される。したがって、上述したように、下部電極43b及び上部電極44aに駆動電位が付与されたときに、圧電層42の、下部電極43aと上部電極44aとの挟まれた部分、及び、下部電極43bと上部電極44bとの挟まれた部分が、搬送方向における圧力室10の中央側ほど下方にくるように圧電滑り変形する。これにより、インク分離層41及び圧電層42の圧力室10と重なる部分の変形量を大きくすることができる。
また、本実施の形態では、分極用電極47、48が設けられているため、搬送方向における最も外側の下部電極43及び上部電極44に隣接して配置された下部電極43及び上部電極44と、分極用電極47、48との間に電位差を生じさせることによって、圧電層42の上記最も外側の下部電極43と上部電極44とに挟まれた部分を分極させることができる。
また、本実施の形態では、圧電層42の各下部電極43と上部電極44とに挟まれた部分を分極させるために、その下部電極43及び上部電極44の搬送方向の上流側に隣接する下部電極43及び上部電極44と、下流側に隣接する下部電極43及び上部電極44との間に電位差を生じさせる。したがって、電位差を生じさせる下部電極43及び上部電極44の距離を短くすることができ、これらの下部電極43及び上部電極44間にそれほど大きな電位差を生じさせなくても、圧電層42に分極させるのに必要な電界を発生させることができる。
また、本実施の形態では、下部電極43及び上部電極44の数が多い場合でも、図7(b)〜(d)に示す3つの工程によって、圧電層42の下部電極43と上部電極44とに挟まれた全ての部分を、搬送方向と平行な向きに分極させることができる。
なお、本実施の形態では、インクジェットヘッド3が本発明に係る液体吐出装置に相当する。また、インク分離層41と圧電層42との間の面が本発明に係る第1面に相当し、圧電層42の上面が本発明に係る第2面に相当する。また、下部電極43aと上部電極44bとが本発明に係る定電位電極に相当し、下部電極43bと上部電極44aとが本発明に係る駆動用電極に相当する。また、下部電極43が本発明に係る第1電極に相当し、上部電極44が本発明に係る第2電極に相当する。また、分極用電極47が本発明に係る第3電極に相当し、分極用電極48が本発明に係る第4電極に相当する。また、導通部45が、本発明に係る第1導通部に相当し、導通部46が本発明に係る第2導通部に相当する。また、ドライバIC53、ヘッド基板55、制御装置58及び電源装置59を合わせたものが、本発明に係る駆動装置に相当し、グランド端子67が本発明に係る定電位保持端子に相当する。また、搬送方向が、本発明に係る配列方向に相当する。また、図7(a)の工程が、本発明に係る構造体形成工程に相当する。また、図(b)の工程が本発明に係る第1分極工程に相当し、図7(c)の工程が本発明に係る第2分極工程に相当し、図7(d)の工程が本発明に係る第3分極工程に相当する。そして、図7(b)〜(d)の工程を合わせたものが、本発明に係る分極工程に相当する。また、下部電極43となる電極71と、上部電極44となる電極72との組が、本発明に係る電極組に相当する。また、これらのうち、互いに対応する電極71bと電極72bとの組が、本発明に係る第1電極組に相当し、互いに対応する電極71cと電極72cとの組が、本発明に係る第2電極組に相当し、互いに対応する電極71aと電極72aとの組が、本発明に係る第3電極組に相当する。また、分極後に、圧電層42の上面に導通部45、46とを形成する工程が、本発明に係る導通部形成工程に相当する。また、導通部45、46の形成後、圧電アクチュエータ22にCOF50を接続することで、複数の導通部46と複数の駆動信号出力端子61、及び、導通部45とグランド端子67とを接続する工程が、本発明に係る接続工程に相当する。
次に、本実施の形態に種々の変更を加えた変形例について説明する。
上述の実施の形態では、図7(b)〜(d)に示す工程において、それぞれ、圧電層42の、2つおきの下部電極43と上部電極44とに挟まれた複数の部分を一度に分極させたが、これには限られない。例えば、1組のパッド75aとパッド75bとを用いて、圧電層42の各下部電極43と上部電極とに挟まれた部分を1つずつ順に分極させるなどしてもよい。
また、上述の実施の形態では、圧電層42の各下部電極43と上部電極44とに挟まれた部分を分極させるために、その下部電極43及び上部電極44の搬送方向の上流側に隣接する電極71、72と、下流側に隣接する電極71、72との間に電位差を生じさせたが、これには限られない。圧電層42の各下部電極43と上部電極44とに挟まれた部分を分極させるために、その下部電極43及び上部電極44よりも搬送方向の上流側に配置された別の電極71、72と、下流側に配置された別の電極71、72との間に電位差を生じさせてもよい。この場合には、圧電層42の、隣接する2以上の下部電極43とこれに対応する2以上の上部電極44とに挟まれた部分を一度に分極させることができる。
また、上述の実施の形態では、圧電アクチュエータ22に分極用電極47、48が設けられていたが、圧電アクチュエータ22に分極用電極47、48が設けられていなくてもよい。この場合でも、例えば、搬送方向における圧電層42の側面にパッドを接触させ、このパッドと、搬送方向における最も外側の下部電極43及び上部電極44よりも内側の下部電極43及び上部電極44との間に電位差を生じさせることによって、圧電層42の搬送方向における最も外側の下部電極43と上部電極44とに挟まれた部分を分極させることができる。
また、上述の実施の形態では、圧電層42の分極後に、圧電層42の上面に導通部45、46を形成したが、これには限られない。例えば、圧電層42の分極後に、導通部45、46のうち導通部45のみを形成し、下部電極43b及び上部電極44aを、個別にドライバIC53と接続してもよい。ただし、この場合には、個別配線51の数、及び、駆動信号出力端子61の数が、上述の実施の形態の約2倍となる。
さらには、上記の例において、圧電層42の分極後に、導通部45を形成せずに、下部電極43b及び上部電極44aを、個別にグランド端子67と接続してもよい。ただし、この場合には、COF50上の下部電極43b及び上部電極44aと接続される配線の数や、ヘッド基板55のグランド端子67と接続される端子の数が大幅に増加する。
また、上述の実施の形態では、下部電極43が圧電層42の上面に引き出されていたが、これには限られない。例えば、インク分離層41が、平面視で圧電層42からはみ出すように延び、インク分離層41の上面に、下部電極43から圧電層42からはみ出した部分まで引き出された配線が形成されていてもよい。この場合には、この配線を介して、分極時や圧電アクチュエータ22の駆動時に下部電極43に電位を付与することができる。
また、上述の実施の形態では、圧電層42の各下部電極43と上部電極44とに挟まれた部分を分極させるのに、その下部電極43及び上部電極44よりも搬送方向の上流側に配置された電極71、72と、下流側に配置された電極71、72との間に電位差を生じさせたが、これには限られない。
一変形例(変形例1)では、インクジェットヘッド3を製造するために、まず、図10(a)に示すように、インク分離層41と圧電層42との積層体に、下部電極43、分極用電極47が形成され、下部電極43a、43b及び分極用電極47が圧電層42の上面まで引き出された構造体を作製する。そして、作製した構造体を、予め作製しておいた流路ユニット21と接合する。なお、この構造体には、圧電層42の上面に上部電極44、導通部45、46及び分極用電極48が形成されていない。
次に、圧電層42を分極させる。ただし、変形例1では、この段階で圧電層42の上面に上部電極44が配置されていないため、まず、図10(b)に示すように、複数の電極71aを所定の正の電位に保持し、複数の電極71cをグランド電位に保持することで、圧電層42の電極71bと重なる部分を、搬送方向と平行な向きに分極させる。次に、図10(c)に示すように、複数の電極71bを所定の正の電位に保持し、複数の電極71aをグランド電位に保持することで、圧電層42の電極71cと重なる部分を搬送方向と平行な向きに分極させる。次に、図10(d)に示すように、複数の電極71cを所定の正の電位に保持し、複数の電極71bをグランド電位に保持することで、圧電層42の電極71aと重なる部分を、搬送方向と平行な向きに分極させる。そして、圧電層42の分極後に、図10(e)に示すように、圧電層42の上面に上部電極44を形成する。また、上部電極44の形成と同時に、圧電層42の上面に図2に示すような導通部45、46を形成する。
また、圧電アクチュエータの構造は、上述の実施の形態のものには限られない。例えば、一変形例(変形例2)では、図11、図12に示すように、下部電極43bが、上述の実施の形態とは逆に走査方向のノズル15側に延びている。そして、導通部45が、圧電層42の上面に引き出された下部電極43a、43bを互いに導通させている。また、上部電極44bが、上述の実施の形態とは逆に走査方向ノズル15と反対側に延びている。そして、導通部46が、同じ圧力室10(図2参照)と重なる上部電極44aと上部電極44bと導通させている。また、圧電層42の下部電極43aと上部電極44aとに挟まれた部分と、下部電極43bと上部電極44bとに挟まれた部分とは、搬送方向と平行な互いに反対向きに分極されている。
この場合でも、上部電極44a、44bに駆動電位を付与すると、図12(b)に示すように、圧電層42の下部電極43aと上部電極44aとに挟まれた部分、及び、下部電極43bと上部電極44bとに挟まれた部分が圧電滑り変形することで、インク分離層41及び圧電層42の圧力室10と重なる部分が全体として圧力室10側に凸となるように変形する。
ただし、この場合には、圧電層42の下部電極43aと上部電極44aとに挟まれた部分と、下部電極43bと上部電極44bとに挟まれた部分とで、分極の向きが逆となっているため、圧電層42の各下部電極43aと上部電極44aとに挟まれた部分の分極と、圧電層42の各下部電極43bと上部電極44bとに挟まれた部分の分極とを別の工程で行うなどする必要がある。なお、変形例3では、下部電極43が本発明に係る定電位電極に相当し、上部電極44が本発明に係る駆動用電極に相当する。
また、別の一変形例(変形例3)では、図13、図14に示すように、圧電アクチュエータ22に下部電極43b、上部電極44b及び導通部46(図2参照)が設けられていない。また、下部電極43a、上部電極44a及び分極用電極47、48の搬送方向の長さが、上述の実施の形態よりも長く、下部電極43a及び上部電極44aは、圧力室10の搬送方向における略半分と重なっている。
この場合には、上部電極44aに駆動電位が付与されると、図14(b)に示すように、圧電層42の上部電極44aと下部電極43aとに挟まれた部分が、搬送方向における圧力室10の中央側の部分ほど下方にくるように圧電滑り変形し、これにより、インク分離層41及び圧電層42の圧力室10と重なる部分が全体として圧力室10側に凸となるように変形する。
また、この場合にも、上述の実施の形態の場合と同様にして、圧電層42の各下部電極43aと上部電極44aとに挟まれた部分を分極させることができる。ただし、変形例3の場合には、下部電極43a同士の間隔及び上部電極44a同士の間隔が、上述の実施の形態の下部電極43aと下部電極43bとの間隔、及び、上部電極44aと上部電極44bとの間隔に比べて大きいため、圧電層42に分極に必要な電界を発生させるために、電極間に生じさせる電位差を大きくする必要がある。
また、以上では、ノズルからインクを吐出させるインクジェットヘッドに本発明を適用した例について説明したが、これには限られない。インク以外の液体を吐出する、インクジェットヘッド以外の液体吐出装置、さらには、液体吐出装置以外の装置に用いられる圧電アクチュエータに本発明を適用することも可能である。
3 インクジェットヘッド
10 圧力室
21 流路ユニット
22 圧電アクチュエータ
42 圧電層
43、43a、43b 下部電極
44、44a、44b 上部電極
45、46 導通部
47、48 分極用電極
53 ドライバIC
55 ヘッド基板
56 制御装置
57 電源装置
61 駆動信号出力端子
67 グランド端子

Claims (11)

  1. 所定の配列方向に配列された複数の圧力室を含む液体流路が形成された流路ユニットと、
    前記複数の圧力室内の液体に圧力を付与するための圧電アクチュエータと、
    前記圧電アクチュエータを駆動するための駆動装置と、を備え、
    前記駆動装置が、
    駆動信号を出力するための複数の駆動信号出力端子と、
    定電位に保持された定電位保持端子と、を備え、
    前記圧電アクチュエータが、
    前記複数の圧力室を覆う圧電層と、
    前記圧電層に設けられ、前記複数の駆動信号出力端子と接続された複数の駆動用電極と、
    前記圧電層に設けられ、前記定電位保持端子と接続された定電位電極と、を備えた液体吐出装置の製造方法であって、
    前記圧電層と、前記複数の圧力室に対して個別に設けられ、前記圧電層の前記圧力室側の面となる第1面に前記配列方向に配列された複数の第1電極と、前記複数の圧力室に対して個別に設けられ、前記圧電層の前記第1面と反対側の面となる第2面に前記配列方向に配列され、前記複数の第1電極と重なる複数の第2電極とを含む構造体を作製する構造体作製工程と、
    前記圧電層の前記第1電極と前記第2電極とに挟まれた複数の部分を、前記配列方向に分極させる分極工程と、
    前記分極工程の後、前記複数の第1電極及び前記複数の第2電極と、前記駆動信号出力端子及び前記定電位保持端子とを接続する接続工程と、を備え、
    前記分極工程において、
    互いに重なる前記第1電極と前記第2電極との組を電極組として、
    各電極組について、それぞれ、その電極組よりも前記配列方向の一方側に配置された前記電極組と、他方側に配置された前記電極組との間に電位差を生じさせることによって、前記圧電層の各電極組に挟まれた部分を前記配列方向に分極させ、
    前記接続工程において、
    各電極組について、第1電極及び前記第2電極のうち、一方の電極を前記駆動信号出力端子と接続し、他方の電極を前記定電位保持端子と接続することを特徴とする液体吐出装置の製造方法。
  2. 前記構造体作製工程において、前記複数の第1電極が、前記圧電層に形成されたスルーホールを介して前記圧電層の前記第2面に引き出された前記構造体を作製することを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置の製造方法。
  3. 前記分極工程の後、前記圧電層の前記第2面に、前記複数の第1電極及び前記複数の第2電極のうち、前記定電位電極となる電極同士を導通させる第1導通部を形成する導通部形成工程、をさらに備え、
    前記接続工程において、前記第1導通部と前記定電位保持端子とを接続することを特徴とする請求項2に記載の液体吐出装置の製造方法。
  4. 隣接する2つの前記電極組が、1つの前記圧力室と重なるものであって、
    前記導通部形成工程において、前記圧電層の前記第2面に、
    各圧力室と重なる前記隣接する2つの電極組のうち、一方の電極組をそれぞれ構成する複数の第1電極、及び、他方の電極組をそれぞれ構成する複数の第2電極を互いに導通させる前記第1導通部と、
    各圧力室と重なる前記隣接する2つの電極組における、前記他方の電極組を構成する前記第1電極と、前記一方の電極組を構成する前記第2電極とをそれぞれ導通させる複数の第2導通部と、を形成し、
    前記接続工程において、前記複数の第2導通部を前記複数の駆動信号出力端子に接続することを特徴とする請求項3に記載の液体吐出装置の製造方法。
  5. 前記構造体作製工程において、前記圧電層の前記第1面の、前記配列方向における最も外側の第1電極よりも外側の部分に配置された第3電極と、前記圧電層の前記第2面の、前記第3電極と対向する部分に配置された第4電極と、をさらに備えた前記構造体を作製し、
    前記分極工程において、前記最も外側の電極組よりも前記配列方向の内側に配置された前記電極組と、前記第3電極及び前記第4電極との間に電位差を生じさせることによって、前記圧電層の前記最も外側の電極組に挟まれた部分を前記配列方向に分極させることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の液体吐出装置の製造方法。
  6. 前記分極工程において、
    各電極組について、それぞれ、その電極組の前記配列方向における一方側に隣接して配置された前記電極組と、他方側に隣接して配置された前記電極組との間に電位差を生じさせることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の液体吐出装置の製造方法。
  7. 前記分極工程が、
    前記複数の電極組のうち、ある2つおきの複数の電極組を複数の第1電極組とし、
    前記複数の第1電極組の前記配列方向の一方側に隣接する複数の電極組を複数の第2電極組とし、
    前記複数の第2電極組の前記配列方向の前記一方側に隣接する複数の電極組を複数の第3電極組として、
    前記複数の第2電極組と、前記複数の第3電極組との間に電位差を生じさせることにより、前記圧電層の前記複数の第1電極組に挟まれた部分を分極させる第1分極工程と、
    前記複数の第3電極組と、前記複数の第1電極組との間に電位差を生じさせることにより、前記圧電層の前記複数の第2電極組に挟まれた部分を分極させる第2分極工程と、
    前記複数の第1電極組と、前記複数の第2電極組との間に電位差を生じさせることにより、前記圧電層の前記複数の第3電極組に挟まれた部分を分極させる第3分極工程と、を備えていることを特徴とする請求項6に記載の液体吐出装置の製造方法。
  8. 所定の配列方向に配列された複数の圧力室を含む液体流路が形成された流路ユニットと、
    前記複数の圧力室内の液体に圧力を付与するための圧電アクチュエータと、
    前記圧電アクチュエータを駆動するための駆動装置と、を備え、
    前記駆動装置が、
    駆動信号を出力するための複数の駆動信号出力端子と、
    定電位に保持された定電位保持端子と、を有し、
    前記圧電アクチュエータが、
    前記複数の圧力室を覆う圧電層と、
    前記圧電層に設けられ、前記複数の駆動信号出力端子と接続された複数の駆動用電極と、
    前記圧電層に設けられ、前記定電位保持端子と接続された定電位電極と、を備えた液体吐出装置の製造方法であって、
    前記圧電層と、前記複数の圧力室に対して個別に設けられ、前記圧電層の前記圧力室側の面となる第1面に前記配列方向に配列された複数の第1電極とを含む構造体を作製する構造体作製工程と、
    前記圧電層の前記複数の第1電極と重なる複数の部分を、前記配列方向に分極させる分極工程と、
    前記分極工程の後、前記複数の圧力室に対して個別に設けられ、前記圧電層の前記第1面と反対側の面となる第2面に前記配列方向に配列され、前記複数の第1電極と重なる複数の第2電極を形成する電極形成工程と、
    前記電極形成工程の後、前記複数の第1電極及び前記複数の第2電極と、前記駆動信号出力端子及び前記定電位保持端子とを接続する接続工程と、を備え、
    前記分極工程において、
    各第1電極について、それぞれ、その第1電極よりも前記配列方向の一方側に配置された前記第1電極と、他方側に配置された前記第1電極との間に電位差を生じさせることによって、前記圧電層の各第1電極と重なる部分を前記配列方向に分極させ、
    前記接続工程において、
    前記圧電層を挟む前記第1電極と前記第2電極との組を電極組として、
    各電極組について、第1電極及び前記第2電極のうち、一方の電極を前記駆動装置の前記駆動信号出力端子と接続し、他方の電極を前記駆動装置の前記定電位保持端子と接続することを特徴とする液体吐出装置の製造方法。
  9. 圧電層と、
    前記圧電層の第1面に所定の配列方向に配列された複数の第1電極と、
    前記圧電層の前記第1面と反対側の第2面に前記配列方向に配列され、前記複数の第1電極と対向する複数の第2電極と、を備え、
    前記圧電層の前記複数の第1電極と前記複数の第2電極とに挟まれた複数の部分が、前記配列方向に配列された圧電アクチュエータの製造方法であって、
    前記圧電層と、前記複数の第1電極と、前記複数の第2電極とを含む構造体を形成する構造体形成工程と、
    前記圧電層の前記複数の部分を前記配列方向に分極させる分極工程と、を備え、
    前記分極工程において、
    互いに重なる前記第1電極と前記第2電極との組を電極組として、
    各電極組について、それぞれ、その電極組よりも前記配列方向の一方側に配置された前記電極組と、他方側に配置された前記電極組との間に電位差を生じさせることによって、前記圧電層の各電極組に挟まれた部分を前記配列方向に分極させることを特徴とする圧電アクチュエータの製造方法。
  10. 所定の配列方向に配列された複数の圧力室を含む液体流路が形成された流路ユニットと、
    前記複数の圧力室内の液体に圧力を付与するための圧電アクチュエータと、
    前記圧電アクチュエータを駆動するための駆動装置と、を備え、
    前記圧電アクチュエータは、
    前記複数の圧力室を覆う圧電層と、
    前記複数の圧力室に対して個別に設けられ、前記圧電層の前記圧力室側の面に前記配列方向に配列された複数の第1電極と、
    前記複数の圧力室に対して個別に設けられ、前記圧電層の前記圧力室と反対側の面に前記配列方向に配列され、前記複数の第1電極と対向する複数の第2電極と、を備え、
    前記圧電層の前記複数の第1電極と前記複数の第2電極とに挟まれた複数の部分が、前記配列方向に分極され、
    前記駆動装置は、
    駆動信号を出力するための複数の駆動信号出力端子と、
    定電位に保持された定電位保持端子と、を備え、
    前記圧電層を挟む前記第1電極と前記第2電極との組を電極組として、
    各電極組における前記第1電極及び前記第2電極のうち一方の電極と、前記駆動信号出力端子とが接続され、
    各電極組における前記第1電極及び前記第2電極のうち他方の電極と、前記定電位保持端子とが接続され、
    前記複数の第1電極が、前記圧電層に形成されたスルーホールを介して前記圧電層の前記圧力室と反対側の面に引き出され、
    隣接する2つの前記電極組が、1つの前記圧力室と重なり、
    前記圧電アクチュエータが、
    前記圧電層の前記圧力室と反対側の面に配置され、各圧力室と重なる前記隣接する2つの電極組のうち、前記一方の電極組をそれぞれ構成する複数の第1電極、及び、前記他方の電極組をそれぞれ構成する複数の第2電極を互いに導通させる第1導通部と、
    前記圧電層の前記圧力室と反対側の面に配置され、各圧力室と重なる前記隣接する2つの電極組における、前記他方の前記電極組を構成する前記第1電極と、前記一方の前記電極組を構成する前記第2電極とをそれぞれ導通させる複数の第2導通部と、をさらに備え、
    前記第1導通部と前記定電位保持端子とが接続されていることを特徴とする液体吐出装置。
  11. 力室を含む液体流路が形成された流路ユニットと、
    電アクチュエータと、
    前記圧電アクチュエータを駆動するための駆動装置と、を備え、
    前記圧電アクチュエータは、
    記圧力室を覆う圧電層と、
    記圧電層の前記圧力室側の面に配置された第1電極と、
    記圧電層の前記圧力室と反対側の面に配置され、前記第1電極と対向する第2電極と、を備え、
    前記圧電層の前記第1電極と前記第2電極とに挟まれた部分が、前記圧電層の面方向と平行な分極方向に分極され、
    前記駆動装置は、
    駆動信号を出力するための駆動信号出力端子と、
    定電位に保持される定電位保持端子と、を備え
    記第1電極及び前記第2電極のうち一方の電極、前記駆動信号出力端子とが接続された駆動電極であり、
    記第1電極及び前記第2電極のうち他方の電極が、前記定電位保持端子とが接続された定電位電極であり、
    前記圧力室は、前記分極方向における両端である第1端と第2端とを有し、
    前記分極方向における前記駆動電極の中心が、前記分極方向における前記圧力室の中心と、前記第1端の間に位置し、
    前記駆動電極は、前記分極方向における前記駆動電極の中心と前記第2端との間に位置する端である第3端を有し、
    前記分極方向において、前記圧力室の前記第2端と、前記駆動電極の前記第3端との間には、前記駆動信号出力端子と接続された電極が配置されていないことを特徴とする液体吐出装置。
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