以下、適宜図面を参照しつつ、本発明の遊技機の一実施形態に係るパチンコ遊技機1について説明する。
[パチンコ遊技機1の概略構成例]
まず、図1及び図2を参照しつつ、パチンコ遊技機1の概略構成について説明する。ここで、図1は、パチンコ遊技機1の概略正面図である。図2は、パチンコ遊技機1の一部を示す概略平面図である。図1に例示されるように、パチンコ遊技機1は、入賞や判定(抽選)に関する役物等が設けられた遊技盤2と、遊技盤2を囲む枠部材3とを備えている。枠部材3は、遊技盤2と所定の間隔を隔てて平行配置された透明なガラス板を支持しており、このガラス板と遊技盤2とによって、遊技球が流下可能な遊技領域10が形成されている。
遊技者がハンドル20を握ってレバー21を時計方向に回転させると、上皿28に溜められた遊技球が発射装置(不図示)へと案内され、ハンドル20の回転角度に応じた打球力で遊技領域10へと発射される。この遊技領域10には、不図示の遊技クギや風車等が設けられており、発射された遊技球は、遊技領域10における上部位置へと案内され、遊技クギや風車等に接触することでその移動方向を変化させながら遊技盤2に沿って落下する。なお、遊技球の発射は、遊技者が停止ボタン22を操作することによって一時的に停止される。
上皿28は、発射装置へ供給される遊技球及び賞球を溜めるものである。この上皿28の下方には、賞球を溜める下皿29が設けられている。この下皿29と近接配置された取り出しボタン23を遊技者が操作すると、下皿29の下面の一部が開口されて、下皿29に溜まった遊技球が下皿29の下方に配置された不図示の箱に落下する。
遊技者がレバー21をハンドル20に対して小さい回転角で回転させた状態を維持するいわゆる「左打ち」を行うと、遊技球が相対的に弱い打球力で打ち出される。この場合、遊技球は、矢印31に例示されるように遊技領域10における左側領域を流下する。一方、遊技者がレバー21をハンドル20に対して大きい回転角で回転させた状態を維持するいわゆる「右打ち」を行うと、遊技球が相対的に強い打球力で打ち出される。この場合、遊技球は、矢印32に例示されるように遊技領域10における右側領域を流下する。
左打ちされた遊技球の通過経路には、入賞や判定に関する役物として、第1始動口11、第2始動口12、2つの普通入賞口14、第1ゲート15、及び電動チューリップ17が設けられている。また、右打ちされた遊技球の通過経路には、入賞や判定に関する役物として、上記第2始動口12、大入賞口13、2つの普通入賞口14、第2ゲート16、及び上記電動チューリップ17が設けられている。
遊技領域10に打ち出された遊技球は、遊技盤2に沿って流下する過程で、第1始動口11、第2始動口12、大入賞口13、及び普通入賞口14のいずれかに入球して入賞する。これにより、入賞した箇所に応じた所定数の賞球が上皿28又は下皿29に払い出される。なお、入賞しなかった遊技球は、排出口18を介して遊技領域10から排出される。
第1始動領域としての第1始動口11は、常時開放されている始動口であり、第2始動領域としての第2始動口12は、普通電動役物としての電動チューリップ17が作動しているときだけ開放される始動口である。パチンコ遊技機1では、遊技球が第1始動口11を通過して入賞した場合、又は遊技球が第2始動口12を通過して入賞した場合、遊技者にとって有利な大当たり遊技(特別遊技)を実行するか否かが判定され、その判定結果が後述する表示器4に表示される。
なお、以下の説明では、第1始動口11への遊技球の入賞を条件として実行される判定を「第1特別図柄判定」と呼び、第2始動口12への遊技球の入賞を条件として実行される判定を「第2特別図柄判定」と呼び、これらの判定(抽選)を総称して「特別図柄判定(特別図柄抽選)」と呼ぶものとする。
大入賞口13は、特別図柄判定の結果に応じて開放される特別入賞領域である。この大入賞口13の開口部には、大入賞口13を開閉するプレートが設けられている。大入賞口13は、通常はこのプレートによって閉塞されている。これに対して、特別図柄判定の判定結果が「大当たり」であることを示す所定の大当たり図柄が表示器4に停止表示された場合、上記プレートを作動させて大入賞口13を開放する大当たり遊技が実行される。このため、遊技者は、大当たり遊技中に右打ちを行うことで、大当たり遊技が行われていないときに比べてより多くの賞球を得ることができる。
電動チューリップ17は、第2始動口12に近接配置されており、一対の羽根部材を有している。この電動チューリップ17は、一対の羽根部材が第2始動口12を閉塞する閉姿勢(図1参照)と、第2始動口12を開放する開姿勢(不図示)とに姿勢変化可能に構成されている。
第2始動口12は、図1に例示されるように、通常は電動チューリップ17によって閉塞されている。これに対して、遊技球が第1ゲート15又は第2ゲート16を通過すると、賞球の払い出しは行われないものの、第2始動口12を開放するか否かが判定される。ここで、第2始動口12を開放すると判定された場合、電動チューリップ17の一対の羽根部材が規定時間開姿勢を維持した後に閉姿勢に戻る動作が規定回数行われる。このように、第2始動口12は、電動チューリップ17が作動していないときには遊技球が通過し難い状態であるのに対して、電動チューリップ17が作動することによって遊技球が通過し易い状態となる。なお、以下の説明では、第1ゲート15又は第2ゲート16に対する遊技球の通過を条件として実行される判定(抽選)を「普通図柄判定(抽選)」と呼ぶものとする。
普通入賞口14は、第1始動口11と同様に常時開放されており、遊技球の入賞によって所定個数の賞球が払い出される入賞口である。なお、第1始動口11等とは異なり、普通入賞口14に遊技球が入賞しても判定(抽選)が行われることはない。
[パチンコ遊技機の演出手段の構成]
図1に例示されるように、遊技盤2又は枠部材3には、各種の演出を行うものとして、液晶表示器5、可動役物7、スピーカ24、盤ランプ25、及び回転演出装置38,39が設けられている。また、枠部材3には、図1には示されていない枠ランプ37(図4参照)が内蔵されている。
液晶表示器5は、演出画像を表示する画像表示装置であり、遊技者によって視認され易い位置に設けられている。液晶表示器5には、例えば、特別図柄判定の判定結果を報知する装飾図柄、予告演出などを行うキャラクタやアイテム、特別図柄判定が保留されている数だけ表示される保留画像等の各種表示オブジェクトを含む演出画像が表示される。なお、画像表示装置は、EL表示装置等の他の画像表示装置によって構成されてもよい。
可動役物7は、遊技盤2に対して可動に構成されており、例えば、所定の方向に移動したり、内蔵された発光素子(例えばLED)を発光させたりすることによって各種の演出を行う。可動役物7は、第1始動口11又は第2始動口12への遊技球の入賞に応じて動作する。
盤ランプ25及び枠ランプ37は、点灯又は点滅のパターンの変更、発光色の変更等の光による各種の演出を行う。回転演出装置38,39は、内蔵された発光素子と発光素子の周辺を回転する回転体とによって各種の演出を行う。スピーカ24は、液晶表示器5で行われる表示演出と同期するように楽曲や音声、効果音等を出力して音による演出を行う。
[パチンコ遊技機の操作手段の構成]
図2に例示されるように、枠部材3には、遊技者が操作する操作手段として、演出ボタン26及び演出キー27が設けられている。演出ボタン26は、遊技者が押下することによって操作情報を入力するための押ボタンである。演出ボタン26は、図示しない駆動機構により上方に突出可能に構成され、演出ボタン26を用いた演出の実行時にその上面が通常よりも突出するように構成されている。演出キー27は、遊技者が選択操作を行うためのいわゆる十字キーである。パチンコ遊技機1では、演出ボタン26又は演出キー27の操作に応じた演出が行われる場合がある。
[表示器の構成]
図3は、図1における表示器4の拡大図である。表示器4は、主に特別図柄判定や普通図柄判定に関する情報を表示するものであり、図3に例示されるように、第1特別図柄表示器41、第2特別図柄表示器42、第1特別図柄保留表示器43、第2特別図柄保留表示器44、普通図柄表示器45、普通図柄保留表示器46、遊技状態表示器47、ラウンド表示器48等を有して構成されている。
第1特別図柄表示器41は、第1特別図柄判定が行われると、図柄を変動表示してから第1特別図柄判定の判定結果を示す判定図柄を停止表示することによって第1特別図柄判定の判定結果を報知する。
第2特別図柄表示器42は、第2特別図柄判定が行われると、図柄を変動表示してから第2特別図柄判定の判定結果を示す判定図柄を停止表示することによって第2特別図柄判定の判定結果を報知する。
第1特別図柄表示器41及び第2特別図柄表示器42には、判定図柄として、特別図柄判定の判定結果が「大当たり」であることを示す大当たり図柄、又は特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であることを示すハズレ図柄が停止表示される。
第1特別図柄保留表示器43は、第1特別図柄判定の保留数を表示する。第2特別図柄保留表示器44は、第2特別図柄判定の保留数を表示する。
普通図柄表示器45は、普通図柄判定が行われると、図柄を変動表示してから普通図柄判定の判定結果を示す判定図柄を停止表示することによって普通図柄判定の判定結果を報知する。
普通図柄保留表示器46は、普通図柄判定の保留数を表示する。遊技状態表示器47は、パチンコ遊技機1の電源投入時点における遊技状態を表示する。
ラウンド表示器48は、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に大当たり図柄が停止表示されると、大当たり遊技のラウンド数を表示する。
なお、以下の説明では、第1特別図柄表示器41に表示される図柄を「第1特別図柄」、第2特別図柄表示器42に表示される図柄を「第2特別図柄」と呼び、これらを総称して「特別図柄」と呼ぶ。また、普通図柄表示器45に表示される図柄を「普通図柄」と呼ぶものとする。
[パチンコ遊技機の制御装置の構成]
遊技盤2の裏面側には、賞球として払い出される遊技球を溜めておく球タンクの他に、パチンコ遊技機1の動作を制御する制御装置が設けられている。
以下、図4を参照しつつ、パチンコ遊技機1の制御装置の構成について説明する。ここで、図4は、パチンコ遊技機1の制御装置の構成例を示すブロック図である。図4に示されるように、パチンコ遊技機1の制御装置は、判定(抽選)の実行や大当たり遊技の制御、演出制御部130へのコマンド送信処理等を制御する遊技制御部100、遊技制御部100から受信したコマンドに基づいて演出を統括的に制御する演出制御部130、画像や音による演出を制御する画像音響制御部140、および各種のランプや可動役物7による演出を制御するランプ制御部150を備えている。また、図4に示す他に、パチンコ遊技機1は、賞球の払い出しを制御する払出制御部(図示せず)も備えている。
[遊技制御部の構成]
遊技制御部100は、CPU101、ROM102、およびRAM103を備えている。CPU101は、ROM102に記憶されたプログラムに基づいて、内部抽選や当選の判定等の払い出し賞球数に関連する各種の演算処理を行う。RAM103は、CPU101が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域またはデータ処理などの作業領域として使用される。
遊技制御部100には、第1始動口スイッチ(SW)111、第2始動口スイッチ(SW)112、電動チューリップ開閉部113、第1ゲートスイッチ(SW)114、第2ゲートスイッチ(SW)115、大入賞口スイッチ(SW)116、大入賞口制御部117、普通入賞口スイッチ(SW)118、および表示器4が接続されている。
第1始動口スイッチ111は、第1始動口11に遊技球が入賞したことを検知して、その検知信号を遊技制御部100に出力する。
第2始動口スイッチ112は、第2始動口12に遊技球が入賞したことを検知して、その検知信号を遊技制御部100に出力する。
電動チューリップ開閉部113は、遊技制御部100からの制御信号に応じて、電動チューリップ17の一対の羽根部材に駆動伝達可能に連結された電動ソレノイドを作動させることによって、第2始動口12を開閉する。
第1ゲートスイッチ114は、遊技球がゲート15を通過したことを検知して、その検知信号を遊技制御部100に出力する。
第2ゲートスイッチ115は、遊技球がゲート16を通過したことを検知して、その検知信号を遊技制御部100に出力する。
大入賞口スイッチ116は、遊技球が大入賞口13に入賞したことを検知して、その検知信号を遊技制御部100に出力する。
大入賞口制御部117は、遊技制御部100からの制御信号に応じて、大入賞口13を閉塞するプレートに駆動伝達可能に連結された電動ソレノイドを作動させることによって、大入賞口13を開閉する。
普通入賞口スイッチ118は、遊技球が普通入賞口14に入賞したことを検知して、その検知信号を遊技制御部100に出力する。
遊技制御部100のCPU101は、第1始動口スイッチ111、第2始動口スイッチ112、大入賞口スイッチ116、または普通入賞口スイッチ118からの検知信号が入力されると、遊技球が入賞した場所に応じた所定数の賞球の払い出しを払出制御部に指示し、払出制御部からの情報に基づいて、払い出す賞球の個数を管理する。
CPU101は、第1始動口スイッチ111からの検知信号が入力されたタイミングで乱数を取得し、取得した乱数を用いて第1特別図柄判定を実行する。また、CPU101は、第2始動口スイッチ112からの検知信号が入力されたタイミングで乱数を取得し、取得した乱数を用いて第2特別図柄判定を実行する。そして、特別図柄判定の結果が大当たりになると、大入賞口制御部117を介して大入賞口13の開閉させることによって、特別遊技を実行する。また、CPU101は、ゲートスイッチ114又は115からの検知信号が入力されたタイミングで乱数を取得し、取得した乱数を用いて普通図柄判定を実行する。そして、普通図柄判定の結果が当たりになると、電動チューリップ開閉部113を介して電動チューリップ17を動作させることによって、第2始動口12を一時的に開放する。
また、CPU101は、特別図柄の変動開始や変動停止を示す情報を演出制御部130に送信する。また、CPU101は、特別図柄抽選の当選確率の変動設定や、普通図柄抽選の当選確率の変動設定に関する情報を演出制御部130に送信する。また、CPU101は、特別図柄の変動時間の短縮設定を示すデータ、第1始動口11または第2始動口12に遊技球が入賞したことを通知するための情報等を演出制御部130に送信する。
また、CPU101は、表示器4に対して、以下のような処理を実行する。すなわち、CPU101は、第1特別図柄判定を実行すると、第1特別図柄表示器41に特別図柄を変動表示させた後にその判定結果を示す特別図柄を停止表示させる。また、CPU101は、第2特別図柄判定を実行すると、第2特別図柄表示器42に特別図柄を変動表示させた後にその判定結果を示す特別図柄を停止表示させる。また、CPU101は、普通図柄判定を実行すると、普通図柄表示器45に普通図柄を変動表示させた後にその判定結果を示す普通図柄を停止表示させる。
また、CPU101は、第1特別図柄判定の保留数を第1特別図柄保留表示器43に表示させ、第2特別図柄判定の保留数を第2特別図柄保留表示器44に表示させ、普通図柄判定の保留数を普通図柄保留表示器46に表示させる。また、CPU101は、パチンコ遊技機1の遊技状態を遊技状態表示器47に表示させる。また、CPU101は、大当たり遊技のラウンド数をラウンド表示器48に表示させる。
[演出制御部の構成]
演出制御部130は、CPU131、ROM132、RAM133、およびRTC(リアルタイムクロック)134を備えている。CPU131は、ROM132に記憶されたプログラムに基づいて、演出を制御する際の演算処理を行う。RAM133は、CPU131が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域またはデータ処理などの作業領域として使用される。RTC134は、現時点の日時を計測する。
演出制御部130は、遊技制御部100から送られる特別図柄判定の結果等を示すデータに基づいて、演出内容を設定する。その際、演出ボタン26または演出キー27からの操作情報の入力を受け付けて、その操作情報に応じた演出内容を設定する場合もある。演出制御部130は、設定した演出内容の演出の実行を指示するコマンドを画像音響制御部140およびランプ制御部150に送信する。
[画像音響制御部の構成]
画像音響制御部140は、CPU141、ROM142、およびRAM143を備えている。CPU141は、ROM142に記憶されたプログラムに基づいて、演出内容を表現する画像を制御する際の演算処理を行う。図には示されていないが、画像音響制御部140は、液晶表示器5に表示される演出画像を生成するVDP(Video Display Processor)、およびスピーカ24から出力される音響データを生成する音響DSP(Digital Signal Processor)を備えている。CPU141は、演出制御部130からのコマンドおよびROM142に記憶されているプログラムに基づいて制御信号を生成してVDPおよび音響DSPに出力することによって、VDPおよび音響DSPの動作を制御する。
音響DSPには、楽曲や音声、効果音等に関する各種音響データを記憶する音響用ROMと、音響DSPによるデータ処理等の作業領域として使用されるSDRAMが接続されている。音響DSPは、CPU141からの制御信号に対応する音響データを音響用ROMからSDRAMに読み出してデータ処理を実行し、データ処理後の音響データをスピーカ24へ出力する。
VDPは、演出画像の生成に必要な素材データを記憶する画像用ROM、演出画像の描画処理を実行する描画エンジン、および描画エンジンによって描画された演出画像を液晶表示器5に出力する出力回路を有している。描画エンジンは、CPU141からの制御信号に基づいて、画像用ROMに記憶されている素材データを用いて、フレームバッファに演出画像を描画する。出力回路は、このフレームバッファに描画された演出画像を所定のタイミングで液晶表示器5に出力する。
[ランプ制御部の構成]
ランプ制御部150は、CPU151、ROM152、およびRAM153を備えている。CPU151は、ROM152に記憶されたプログラムに基づいて、盤ランプ25や枠ランプ37、および可動役物7の動作を制御する際の演算処理を行う。RAM153は、CPU151が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域またはデータ処理などの作業領域として使用される。
ROM152には、発光パターンデータおよび動作パターンデータが記憶されている。ここで、発光パターンデータは、枠ランプ37、盤ランプ25、および可動役物7が備える発光素子のそれぞれの発光パターンを示すデータである。動作パターンデータは、可動役物7の動作パターンを示すデータである。
CPU151は、ROM152に記憶された発光パターンデータの中から、演出制御部130から受信したコマンドに対応する発光パターンデータをRAM153に読み出して、盤ランプ25、枠ランプ37、および可動役物7の発光素子の発光を制御する。また、CPU151は、ROM152に記憶された動作パターンデータの中から、演出制御部130から受信したコマンドに対応する動作パターンデータをRAM153に読み出して、可動役物7を動作させるためのモータの駆動を制御する。
[本実施形態のパチンコ遊技機の遊技状態]
ここで、本実施形態のパチンコ遊技機1の遊技状態について説明する。遊技状態には、大当たりと判定される確率が第1の確率(例えば、1/399)である低確率遊技状態と、大当たりと判定される確率が当該第1の確率よりも高い第2の確率(例えば、1/40)である高確率遊技状態(確変遊技状態)とがある。
また、本実施形態のパチンコ遊技機1の遊技状態には、非時短遊技状態と、時短遊技状態とがある。時短遊技状態は、非時短遊技状態と比べて、普通図柄判定における当たりと判定される確率が相対的に高い(例えば、1/1.1)。また、時短遊技状態では、当たりと判定された場合の電動チューリップ17の開放時間が相対的に長く(例えば、1.8秒×3回)、また普通図柄の変動時間が相対的に短い(例えば、2秒)状態である。すなわち、時短遊技状態では、遊技球がゲート15又はゲート16を通過すると普通図柄判定が行われて、比較的高い確率で当たりとなり、第2始動口12が1.8秒×3回開放して遊技球が入賞し易い状態となる。また、時短遊技状態では、非時短遊技状態と比べて、特別図柄の変動時間が短縮される。
一方、非時短遊技状態は、時短遊技状態と比べると、普通図柄判定における当たりと判定される確率が相対的に低く(例えば、1/20)、また当たりと判定された場合の電動チューリップ17の開放時間が相対的に短く(例えば、0.1秒×1回)、普通図柄の変動時間が相対的に長い(例えば、25秒)状態である。すなわち、非時短遊技状態では、遊技球がゲート15又はゲート16を通過すると普通図柄判定が行われても、当たりとなる確率は比較的低く、かつ、第2始動口12が0.1秒×1回しか開放しないため、遊技球は第2始動口12に入賞し難い。
本実施形態では、大当たり遊技の終了時に、遊技機1が高確率遊技状態又は低確率遊技状態に設定されるとともに、時短遊技状態又は非時短遊技状態に設定される。なお、低確率遊技状態かつ非時短遊技状態を「通常遊技状態」といい、パチンコ遊技機1は、初期的には通常遊技状態に制御される。
[大当たり図柄の説明]
次に、本実施形態のパチンコ遊技機1における大当たり図柄(大当たりの種類)について説明する。
図5は、各始動口への入賞に応じて選択される大当たり図柄の内訳を示す図である。図6は、図5における各大当たり図柄に対応する大当たり遊技の内容および大当たり遊技後の遊技状態を示す図である。
図5および図6に示すように、第1始動口11に遊技球が入賞して大当たりとなった場合は、大当たり図柄X1〜大当たり図柄X10のうちの何れかが第1特別図柄表示器41に停止表示され、それぞれの大当たり図柄に応じた大当たり遊技(特別遊技)が行われる。また、第2始動口12に遊技球が入賞して大当たりとなった場合は、大当たり図柄Y1〜大当たり図柄Y9のうちの何れかが第2特別図柄表示器42に停止表示され、それぞれの大当たり図柄に応じた大当たり遊技(特別遊技)が行われる。
具体的には、第1始動口11への入賞に基づいて大当たりとなった場合、3%の割合で大当たり図柄X1が停止し、52%の割合で大当たり図柄X2が停止し、2.5%の割合で大当たり図柄X3が停止し、2%の割合で大当たり図柄X4が停止し、4%の割合で大当たり図柄X5が停止し、1.5%の割合で大当たり図柄X6が停止し、5%の割合で大当たり図柄X7が停止し、6%の割合で大当たり図柄X8が停止し、1%の割合で大当たり図柄X9が停止し、23%の割合で大当たり図柄X10が停止する。
大当たり図柄X1が停止すると、大当たり遊技として、所定の条件(例えば、大入賞口13への遊技球の入賞数が10個に達するまで、又は、大入賞口13が開放されてから29.5秒が経過するまで)を満たすまで、大入賞口13が開放される長開放ラウンド遊技が13回(13ラウンド(「R」と表記する))行われる。また、大当たり図柄X2が停止すると、大当たり遊技として、7Rの長開放ラウンド遊技が行われる。大当たり図柄X1又は大当たり図柄X2が停止して大当たり遊技が行われた後、遊技機1は、次の大当たりまで高確率遊技状態かつ時短遊技状態にて遊技が制御される。
大当たり図柄X1又はX2が停止される大当たりは、「図柄揃い大当たり」と称される大当たりである。ここで、図柄揃い大当たりとは、液晶表示器5に表示される3つの装飾図柄が同種の図柄で揃う大当たりである。図柄揃い大当たりでは、停止される装飾図柄の種類によって、大当たり遊技におけるラウンド数を遊技者は容易に認識可能である。例えば、装飾図柄として「3」が記載された図柄が3つ揃うと13Rの大当たりであり、「2」が記載された図柄が3つ揃うと7Rの大当たりである。
また、大当たり図柄X3が停止すると13Rの長開放ラウンド遊技が行われ、大当たり図柄X4が停止すると8Rの長開放ラウンド遊技が行われ、大当たり図柄X5が停止すると6Rの長開放ラウンド遊技が行われ、大当たり図柄X6が停止すると4Rの長開放ラウンド遊技が行われる。大当たり図柄X3〜X6の何れかが停止して大当たり遊技が行われた後、遊技機1は、次の大当たりまで高確率遊技状態かつ時短遊技状態にて遊技が制御される。
大当たり図柄X3〜X6の何れかが停止される大当たりは、「ランクアップ大当たり」と称される大当たりである。ここで、ランクアップ大当たりとは、液晶表示器5において特定の装飾図柄が停止されることで報知される大当たりであり、停止された装飾図柄によっては、大当たり遊技におけるラウンド数を遊技者は容易には認識できない。第1特別図柄表示器41に大当たり図柄X3〜X6のいずれかが停止表示されたときには大当たりのラウンド数が液晶表示器5では示唆されず、いわゆる初当たりがランクアップ大当たりである場合には、液晶表示器5で大当たり遊技中にランクアップ大当たりの専用演出が行われる。なお、第1特別図柄表示器41に大当たり図柄X3〜X6のいずれかが停止表示される際には、ラウンド表示器48にその大当たり図柄に対応するラウンド数が表示されるため、このラウンド表示器48の表示に基づいて、ランクアップ大当たりのラウンド数を遊技者が把握することが可能である。これらのことは、第2特別図柄表示器42にランクアップ大当たりに対応する大当たり図柄Y3〜Y6のいずれかが停止表示される場合も同様である。
大当たり図柄X7が停止すると、12Rの短開放ラウンド遊技が行われる。大当たり図柄X7が停止して大当たり遊技が行われた後、遊技機1は、次の大当たりまで高確率遊技状態かつ非時短遊技状態にて遊技が制御される。ここで、大当たり図柄X7が停止する大当たりを、「12R潜伏確変大当たり」と称することがある。なお、大当たり図柄X7による大当たり遊技の1Rの短開放ラウンド遊技では、大入賞口13が上記と同様に0.01秒だけ開放されるため、大当たり図柄X7による大当たり遊技は、実質「0R]の大当たり遊技である。なお、大当たり図柄X7による大当たり遊技の1Rのラウンド遊技において、大入賞口13が長開放ラウンド遊技よりも短い時間(例えば、1.5秒)だけ開放されてもよい。
また、大当たり図柄X8が停止すると、上記長開放ラウンド遊技は行われず、短開放ラウンド遊技が複数回行われる。長開放ラウンド遊技は行われないため、遊技者が実質的に賞球を獲得できる実質R数は「0」Rである。大当たり図柄X8が停止して大当たり遊技が行われた後、遊技機1は、次の大当たりまで高確率遊技状態かつ時短遊技状態にて遊技が制御される。ここで、大当たり図柄X8が停止する大当たりを、「突然確変大当たり」と称することがある。
また、大当たり図柄X9が停止すると4Rの長開放ラウンド遊技が行われ、大当たり遊技が行われた後、遊技機1は、次の大当たりまで高確率遊技状態かつ非時短遊技状態にて遊技が制御される。ここで、大当たり図柄X9が停止する大当たりを、「4R潜伏確変大当たり」と称することがある。
また、大当たり図柄X10が停止すると4Rの長開放ラウンド遊技が行われ、大当たり遊技が行われた後、遊技機1は、低確率遊技状態かつ非時短遊技状態にて遊技が制御される。すなわち、大当たり図柄X10が停止すると、大当たり遊技後は通常遊技状態に移行する。ここで、大当たり図柄X10が停止する大当たりを、「4R通常大当たり」と称することがある。
一方、第2始動口12への入賞に基づいて大当たりとなった場合、61%の割合で大当たり図柄Y1が停止し、3%の割合で大当たり図柄Y2が停止し、2%の割合で大当たり図柄Y3が停止し、1%の割合で大当たり図柄Y4が停止し、2%の割合で大当たり図柄Y5が停止し、4%の割合で大当たり図柄Y6が停止し、3%の割合で大当たり図柄Y7が停止し、1%の割合で大当たり図柄Y8が停止し、23%の割合で大当たり図柄Y9が停止する。
大当たり図柄Y1が停止すると、大当たり遊技中に16Rの長開放ラウンド遊技が行われ、大当たり遊技後は、次の大当たりまで高確率遊技状態かつ時短遊技状態にて遊技が制御される。大当たり図柄Y1が停止される大当たりは、上述した図柄揃い大当たりである。
また、大当たり図柄Y2が停止すると、大当たり遊技中に1Rの短開放ラウンド遊技と15Rの長開放ラウンド遊技が行われる。具体的には、第1ラウンド目において、大入賞口13が0.01秒開放する動作が2回行われ、その後、第2ラウンド〜第16ラウンドでは、上記長開放ラウンド遊技が行われる。大当たり遊技後は、次の大当たりまで高確率遊技状態かつ時短遊技状態にて遊技が制御される。
大当たり図柄Y2が停止される大当たりは、「ジャンプアップ大当たり」と称される大当たりである。ここで、「ジャンプアップ大当たり」とは、大当たり遊技の開始直後は、遊技者に不利な大当たり(高確率遊技状態が終了する大当たり;後述する大当たり図柄Y9が停止する大当たり)であるかのような動作(大入賞口13の開放パターンおよび演出)が行われ、その後の所定のタイミングで、遊技者に有利な大当たり(高確率遊技状態へ移行する大当たり)であることが報知される大当たりである。
また、大当たり図柄Y3が停止すると16Rの長開放ラウンド遊技が行われ、大当たり図柄Y4が停止すると8Rの長開放ラウンド遊技が行われ、大当たり図柄Y5が停止すると6Rの長開放ラウンド遊技が行われ、大当たり図柄Y6が停止すると4Rの長開放ラウンド遊技が行われる。大当たり図柄Y3〜Y6の何れかが停止して大当たり遊技が行われた後は、次の大当たりまで高確率遊技状態かつ時短遊技状態にて遊技が制御される。大当たり図柄Y3〜Y6が停止する大当たりは、上述したランクアップ大当たりである。
第2特別図柄表示器42に大当たり図柄Y3〜Y6のいずれかが停止表示されたときには大当たりのラウンド数が液晶表示器5では示唆されず、本実施形態では、大当たり遊技のオープニング中に液晶表示器5で行われるオープニング演出によって、ランクアップ大当たりのラウンド数(16Rのランクアップ大当たりであるか否か等)が示唆される。
なお、他の実施形態では、ランクアップ大当たりに関して、以下のような構成を採用してもよい。すなわち、大当たり図柄X3〜X6や大当たり図柄Y3〜Y6のいずれかが停止表示されるときや大当たり遊技のオープニングではラウンド数を示唆せずに、大当たり遊技中の所定のラウンドにおいてラウンド遊技が継続するか否かの演出を行うようにしてもよい。
また、大当たり図柄X3〜X6や大当たり図柄Y3〜Y6のうちのどの大当たり図柄が停止表示されたとしてもラウンド表示器48が同じ「16R」を示すようにしてもよい。このような構成を採用すると、ラウンド表示器48の表示態様に基づいてランクアップ大当たりのラウンド数を遊技者が把握することが困難になるため、遊技者が大当たり遊技の開始前にラウンド数を把握してしまったことで大当たり遊技中の演出に対して興醒めしてしまうのを抑制することが可能である。このように、ランクアップ大当たりに対応するどの大当たり図柄が停止表示されてもラウンド表示器48が「16R」を示すようにした場合、どの大当たり図柄が停止表示されても16回のラウンド遊技が行われるようにするために、ラウンド遊技が長開放ラウンド遊技と短開放ラウンド遊技とから構成されることになる。例えば大当たり図柄X3が停止表示されて開始される実質13Rのランクアップ大当たりの場合、例えば、13回の長開放ラウンド遊技が行われた後に、3回(=16−13)の短開放ラウンド遊技が行われることになる。また、例えば大当たり図柄Y5が停止表示されて開始される実質6Rのランクアップ大当たりの場合、例えば、6回の長開放ラウンド遊技が行われた後に、10回(=16−6)の短開放ラウンド遊技が行われることになる。
また、大当たり図柄Y7が停止すると、大当たり遊技中に2Rの短開放ラウンド遊技が行われ、大当たり遊技後は、次の大当たりまで高確率遊技状態かつ時短遊技状態にて遊技が制御される。短開放ラウンド遊技中は、大入賞口13の開放時間が短く、遊技球が大入賞口13に殆ど入賞しないため、遊技者が獲得する賞球数を示す実質的なラウンド数は「0」Rである。
また、大当たり図柄Y8が停止すると、大当たり遊技中に2Rの短開放ラウンド遊技が行われ、大当たり遊技後の所定期間(特別図柄が10回変動するまでの期間)は高確率遊技状態かつ時短遊技状態にて遊技が制御される。所定期間が経過すると、次の大当たりまで高確率遊技状態かつ非時短遊技状態にて遊技が制御される。
また、大当たり図柄Y9が停止すると、大当たり遊技中に2Rの短開放ラウンド遊技が行われ、大当たり遊技後の所定期間(特別図柄が10回変動するまでの期間)は低確率遊技状態かつ時短遊技状態にて遊技が制御される。所定期間が経過すると、通常遊技状態(低確率遊技状態かつ非時短遊技状態)に移行する。
[遊技制御部によるメイン処理]
次に、図7を参照しつつ、遊技制御部100によって実行されるメイン処理について説明する。ここで、図7は、遊技制御部100によって実行されるメイン処理の一例を示すフローチャートである。遊技制御部100は、電源投入時や電源断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、図7に示されている一連の処理を割り込みにより一定時間(例えば4ミリ秒)毎に繰り返し実行する。なお、図7以降のフローチャートに基づいて説明する遊技制御部100の処理は、ROM102に記憶されているプログラムをCPU101が実行することによって行われる。
まず、遊技制御部100のCPU101は、大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、変動パターン乱数、および普通図柄乱数の各種乱数を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS1)。ここで、大当たり乱数は、特別図柄判定の結果が大当たりか、ハズレかを決定するための乱数である。図柄乱数は、特別図柄判定の結果が大当たりであった場合に、大当たり図柄(大当たりの種類)を決定するための乱数である。リーチ乱数は、特別図柄判定の結果がハズレの場合に、リーチ有りの演出を行うか或いはリーチ無しの演出を行うかを決定するための乱数である。変動パターン乱数は、特別図柄が変動表示される際の変動パターン(変動時間)を決定するための乱数である。普通図柄乱数は、普通図柄抽選の当選または落選を決定するための乱数である。大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、変動パターン乱数、および普通図柄乱数は、予め定められた範囲で変動し、このステップS1の処理が行われる毎に「1」ずつ加算される。なお、ステップS1において、上記各乱数が予め設定されている最大値に達した場合は、各乱数は初期値にリセットされる。
ステップS1に続いて、CPU101は、始動口スイッチ(SW)処理を実行する(ステップS2)。始動口スイッチ処理では、CPU101は、第1始動口スイッチ111又は第2始動口スイッチ112からの検知信号の入力の有無を監視して、ステップS1の処理によって適宜更新される各乱数(大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数)について、検知信号が入力された時点の値を取得して、RAM103に記憶する。この始動口スイッチ処理については、図8を参照して、後に詳述する。
ステップS2に続いて、CPU101は、ゲートスイッチ(SW)処理を実行する(ステップS3)。ゲートスイッチ処理では、CPU101は、ゲートスイッチ114又は115からの検知信号の入力の有無を監視し、検知信号の入力があった場合、ステップS1の処理で更新された普通図柄乱数の値を取得して、RAM103に記憶する。このゲートスイッチ処理については、図9を参照して、後に詳述する。
ステップS3に続いて、CPU101は、特別図柄処理を実行する(ステップS4)。詳細は後述するが、特別図柄処理では、特別図柄判定の結果が大当たりであったか否か、大当たりであった場合の大当たり図柄が判定される。また、CPU101は、ステップS2の始動口スイッチ処理で取得された乱数を用いて特別図柄判定を実行し、第1特別図柄表示器41または第2特別図柄表示器42に特別図柄を変動表示させてから特別図柄判定の結果を示す特別図柄を停止表示させる。特別図柄処理については、図10を参照して、後に詳述する。
ステップS4に続いて、CPU101は、普通図柄処理を実行する(ステップS5)。普通図柄処理では、CPU101は、ステップS3のゲートスイッチ処理で取得された普通図柄乱数を用いて普通図柄判定を実行し、普通図柄表示器45に普通図柄を変動表示させてから普通図柄判定の結果を示す普通図柄を停止表示させる。普通図柄処理については、図14を参照して、後に詳述する。
ステップS5に続いて、CPU101は、ステップS4の特別図柄処理における特別図柄判定で大当たりとなった場合に、大入賞口制御部117を介して大入賞口13を開閉する大入賞口処理を実行する(ステップS6)。大入賞口処理については、図15を参照して、後に詳述する。
ステップS6に続いて、CPU101は、電動チューリップ処理を実行する(ステップS7)。電動チューリップ処理では、CPU101は、ステップS5の普通図柄処理における普通図柄抽選に当選した場合に、電動チューリップ開閉部113を介して電動チューリップ17の一対の羽根部材を作動させる。電動チューリップ処理については、図17を参照して、後に詳述する。
ステップS7に続いて、CPU101は、遊技球の入賞個数の管理および入賞に応じた賞球の払い出しを制御する賞球処理を実行する(ステップS8)。具体的には、CPU101は、第1始動口11、第2始動口12、大入賞口13、および普通入賞口14の何れかに遊技球が入賞した場合、入賞した場所に応じた個数の賞球を払い出しする。例えば、CPU101は、第1始動口11または第2始動口12に遊技球が入賞した場合は、3個の賞球を払い出し、大入賞口13に遊技球が入賞した場合は15個の賞球を払い出す。
ステップS8に続いて、CPU101は、出力処理を実行する(ステップS9)。ステップS9の出力処理では、CPU101は、ステップS2の始動口スイッチ処理やステップS4の特別図柄処理、ステップS6の大入賞口処理等でRAM103にセットされた各種コマンドを演出制御部130に送信する。
[遊技制御部による始動口スイッチ処理]
次に、図8を参照して、遊技制御部100において実行される始動口スイッチ処理の詳細について説明する。ここで、図8は、図7のステップS2における始動口スイッチ処理の詳細フローチャートである。
図8に示すように、ステップS201において、遊技制御部100のCPU101は、第1始動口スイッチ111が「ON」になったか否か(第1始動口11に遊技球が入賞したか否か)を判定する。ここで、第1始動口スイッチ111が「ON」になったと判定した場合(ステップS201:YES)、RAM103に記憶されている第1特別図柄判定の保留数U1が、予めROM102に記憶されている第1特別図柄判定の最大保留数Umax1(例えば、4)未満であるか否かを判定する(ステップS202)。
CPU101は、保留数U1が最大保留数Umax1未満であると判定した場合(ステップS202:YES)、保留数U1の値を「1」加算した値に更新する(ステップS203)。そして、CPU101は、ステップS1の処理によって更新した各種乱数(大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数)の値を取得して、RAM103に格納する(ステップS204)。
ここでは、第1始動口11に遊技球が入賞したことに応じて取得された各種乱数がRAM103に格納されることにより、ステップS203で保留数U1を増加させた保留玉に係る第1特別図柄判定の権利が、保留されることになる。詳細は後述するが、保留された第1特別図柄判定の権利は、ステップS4の特別図柄処理において消化されて、第1特別図柄が変動表示されて所定時間経過後に停止表示されることにより、当該第1特別図柄判定の結果が報知される。
続いて、CPU101は、ステップS204でRAM103に格納された各種乱数に基づいて事前判定処理を実行する(ステップS205)。ステップS205の事前判定処理は、保留された第1特別図柄判定の権利についての判定処理であり、大当たりか否かや大当たり図柄、変動パターン等を判定して当該判定結果を示す事前判定情報を生成する処理である。その後、CPU101は、事前判定情報を含む保留コマンドをRAM103にセットする(ステップS206)。ステップS206でセットされる保留コマンドは、第1特別図柄判定が保留されたことを通知するためのコマンドであって、図7のステップS9における出力処理において演出制御部130へと送信される。なお、ステップS205の事前判定処理では、ステップS204で取得された各種乱数がそのまま事前判定情報として生成されて、当該事前判定情報が保留コマンドに含められてもよい。
ステップS201で「NO」と判定した場合、ステップS202で「NO」と判定した場合、又はステップS206の処理を実行した場合、CPU101は、ステップS207の処理を実行する。ステップS207では、CPU101は、第2始動口スイッチ112が「ON」になったか否か(第2始動口12に遊技球が入賞したか否か)を判定する。ここで、第2始動口スイッチ112が「ON」になったと判定した場合(ステップS207:YES)、RAM103に記憶されている第2特別図柄判定の保留数U2が、予めROM102に記憶されている第2特別図柄判定の最大保留数Umax2(例えば、4)未満であるか否かを判定する(ステップS208)。
CPU101は、保留数U2が最大保留数Umax2未満であると判定した場合(ステップS208:YES)、保留数U2の値を「1」加算した値に更新する(ステップS209)。そして、CPU101は、ステップS1の処理で更新した各種乱数(大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数)を取得して、RAM103に格納する(ステップS210)。
そして、CPU101は、ステップS210の処理によってRAM103に格納された各種乱数を用いて、上記ステップS205の処理と同様に事前判定処理を実行し(ステップS211)、事前判定情報を含む保留コマンドをRAM103にセットする(ステップS212)。
ステップS207で「NO」と判定された場合、ステップS208で「NO」と判定された場合、又はステップS212の処理が行われた場合、CPU101は、始動口スイッチ処理を終了して、ゲートスイッチ処理に処理を進める。
[遊技制御部によるゲートスイッチ処理]
図9は、図7のステップS3におけるゲートスイッチ処理の詳細フローチャートである。図9に示されるように、CPU101は、ゲートスイッチ114又は115からの検知信号(ゲートスイッチ114又は115が「ON」になったことを示すON信号)が入力されたか否かに基づいて、ゲートスイッチ114又は115が「ON」になったか否かを判定する(ステップS301)。
CPU101は、ゲートスイッチ114又は115が「ON」になったと判定した場合(ステップS301:YES)、RAM103に記憶されている普通図柄判定の保留数Gが、普通図柄判定の最大保留数Gmax(例えば、4)未満であるか否かを判定する(ステップS302)。
CPU101は、保留数Gが最大保留数Gmax未満であると判定した場合(ステップS302:YES)、保留数Gを「1」加算した値に更新し(ステップS303)、この処理によって保留された普通図柄判定に使用される普通図柄乱数を取得して、RAM103に格納する(ステップS304)。なお、ステップS304において格納された普通図柄乱数に対して上記ステップS205と同様に事前判定処理が行われ、当該事前判定処理の結果が普通図柄の保留コマンドとして演出制御部130に送信されてもよい。
[遊技制御部による特別図柄処理]
次に、図10〜図13を参照しつつ、遊技制御部100によって実行される特別図柄処理の詳細について説明する。ここで、図10は、図7のステップS4における特別図柄処理を示す詳細フローチャートである。図11は、図10のステップS407における大当たり判定処理の詳細を示すフローチャートである。図12は、図10のステップS408における変動パターン設定処理の詳細を示すフローチャートである。
図10に示されるように、遊技制御部100のCPU101は、例えばRAM103に記憶されている情報に基づいて、特別遊技中(大当たり遊技中)であるか否かを判定する(ステップS401)。ここで、特別遊技中であると判定された場合(ステップS401:YES)、CPU101は、特別図柄処理を終了する。
CPU101は、特別遊技中ではないと判定した場合(ステップS401:NO)、特別図柄(第1特別図柄又は第2特別図柄)が変動表示中であるか否かを判定する(ステップS402)。ここで、特別図柄が変動表示中ではないと判定した場合(ステップS402:NO)、RAM103に記憶されている第2特別図柄判定の保留数U2が「1」以上であるか否かを判定し(ステップS403)、「1」以上であると判定した場合(ステップS403:YES)、保留数U2を「1」減算して保留玉を1だけ消化する(ステップS404)。
CPU101は、保留数U2が「1」以上ではない(第2特別図柄判定が保留されていない)と判定した場合(ステップS403:NO)、RAM103に記憶されている第1特別図柄判定の保留数U1が「1」以上であるか否かを判定し(ステップS405)、「1」以上であると判定した場合(ステップS405:YES)、保留数U1を「1」減算して保留玉を1だけ消化する(ステップS406)。一方、CPU101は、ステップS405で保留数U1が「1」以上でないと判定した場合(ステップS405:NO)、客待ちコマンドをRAM103に設定して、図10に示す特別図柄処理を終了する。
CPU101は、ステップS404またはステップS406の処理に続いて、大当たり判定処理を実行する(ステップS407)。以下、図11を参照して、大当たり判定処理について説明する。
図11に示すように、CPU101は、まず、大当たりか否かの判定を行う(ステップS431)。具体的には、CPU101は、図10のステップS404の処理に続いて大当たりか否かの判定を行う場合、ステップS404の処理で保留数U2を減算させた保留玉に係る大当たり乱数(ステップS2の処理でRAM103に格納された大当たり乱数)が、ROM102に予め記憶されている大当たり乱数の当選値と一致するか否かを判定する。これにより、CPU101は、第2特別図柄判定の結果が大当たりであるか否かを判定する。なお、遊技状態が高確率遊技状態である場合は、低確率遊技状態よりも大当たりと判定される確率が高い。一方、図10のステップS406の処理に続いて大当たりか否かの判定を行う場合、CPU101は、ステップS406の処理で保留数U1を減算させた保留玉に係る大当たり乱数(ステップS2の処理でRAM103に格納された大当たり乱数)が、ROM102に予め記憶されている大当たり乱数の当選値と一致するか否かを判定する。これにより、CPU101は、第1特別図柄判定の結果が大当たりであるか否かを判定する。
ここで、特別図柄判定の結果が大当たりである場合(ステップS431:YES)、CPU101は、上述した大当たり乱数と一緒にステップS2の処理でRAM103に格納された図柄乱数に基づいて、図柄乱数判定処理を行う(ステップS432)。具体的には、CPU101は、ステップS2の処理でRAM103に格納された図柄乱数が、ROM102に予め記憶されている各大当たり図柄のそれぞれに割り当てられた乱数値のいずれと一致するかを判定することにより、大当たり図柄を判定する。そして、CPU101は、判定した大当たり図柄を、設定情報としてRAM103に設定する(ステップS433)。
一方、ステップS431において大当たりでないと判定された場合(ステップS431:NO)、CPU101は、特別図柄判定の結果がハズレであることを表すハズレ図柄を、設定情報としてRAM103に設定する(ステップS434)。
ステップS433の処理、またはステップS434の処理の後、CPU101は、大当たり判定処理を終了して、図10の特別図柄処理に処理を戻す。
図10に戻り、ステップS407の大当たり判定処理に続いて、CPU101は、変動パターン設定処理を実行する(ステップS408)。以下、図12を参照して、変動パターン設定処理について説明する。
図12に示すように、CPU101は、後述する確変遊技フラグがOFFか否かに基づいて、低確率遊技状態か否かを判定する(ステップS461)。現在、低確率遊技状態と判定した場合(ステップS461:YES)、CPU101は、現在、後述する時短遊技フラグがOFFか否かに基づいて、非時短遊技状態か否かを判定する(ステップS462)。非時短遊技状態と判定した場合(ステップS462:YES)、CPU101は、変動パターンテーブルとして通常テーブルをRAM103にセットする(ステップS463)。時短遊技状態と判定した場合(ステップS462:NO)、CPU101は、変動パターンテーブルとして低確時短テーブルをRAM103にセットする(ステップS464)。
一方、低確率遊技状態ではない、すなわち、高確率遊技状態であると判定した場合(ステップS461:NO)、CPU101は、時短遊技状態か否かを判定する(ステップS465)。時短遊技状態と判定した場合(ステップS465:YES)、CPU101は、変動パターンテーブルとして高確時短テーブルをRAM103にセットし(ステップS466)、時短遊技状態でないと判定した場合(ステップS465:NO)、CPU101は、変動パターンテーブルとして潜確テーブルをRAM103にセットする(ステップS467)。
ここで、変動パターンテーブルは、特別図柄の変動パターン(変動時間)を決定するための条件を既定したテーブルである。各変動パターンテーブルには複数の変動パターンが含まれており、大当たり判定の結果が大当たりのときに選択される変動パターン、ハズレであってリーチ無しのときに選択される変動パターン、ハズレであってリーチ有りのときに選択される変動パターンが含まれる。
CPU101は、ステップS463、ステップS464、ステップS466、又は、ステップS467の処理に続いて、ステップS407の大当たり判定の結果がハズレであったか否かを判定する(ステップS468)。この大当たり判定の結果がハズレでない場合、すなわち、大当たりである場合(ステップS468:NO)は、CPU101は、次のステップ470に処理を進める。
ステップS407の大当たり判定の結果がハズレであると判定した場合(ステップS468:YES)、CPU101は、リーチ乱数判定処理を行う(ステップS469)。リーチ乱数判定処理では、CPU101は、取得したリーチ乱数に基づいてリーチの有無を判定する。そして、CPU101は、ステップS469の処理に続いて、ステップS470の処理を実行する。
ステップS470では、CPU101は、変動パターン乱数判定処理を行う。具体的には、CPU101は、セットした変動パターンテーブルを用いて、ステップS2の処理でRAM103に格納された変動パターン乱数に基づいて、変動パターンを選択する。より具体的には、CPU101は、大当たりか否か、大当たりである場合は大当たり図柄、ハズレである場合はリーチの有無、上記ステップS403又はステップS405で減算される前のU2又はU1の値等に基づいて、変動パターンテーブルに含まれる1つの変動パターンを決定する。
このようにして、CPU101は、ステップS2で取得された変動パターン乱数と、ステップS463、ステップS464,ステップS466、又は、ステップS467でセットした変動パターンテーブルとに基づいて、特別図柄の変動パターンを決定する。決定された変動パターンは、設定情報としてRAM103に設定される(ステップS471)。ステップS471の処理の後、CPU101は、図12に示す変動パターン設定処理を終了して、図10のステップS409以降の処理を進める。
図10に戻り、ステップS408の処理に続いて、CPU101は、ステップS407の処理で設定した図柄の設定情報、ステップS408の処理で設定した変動パターンの設定情報、パチンコ遊技機1の遊技状態を示す情報等を含む変動開始コマンドを生成してRAM103にセットする(ステップS409)。この変動開始コマンドは、特別図柄の変動表示に伴う演出の実行を指示するコマンドであって、図7のステップS9の出力処理が実行されることによって演出制御部130へ送信される。
ステップS409の処理に続いて、CPU101は、ステップS409の処理でセットした変動開始コマンドに含まれている設定情報に基づいて、特別図柄の変動表示を開始し(ステップS410)、変動時間の計測を開始する(ステップS411)。なお、特別図柄の変動表示は、ステップS407〜S409の処理がステップS404の処理に続いて行われた場合には第2特別図柄表示器42を用いて行われ、ステップS406の処理に続いて行われた場合には第1特別図柄表示器41を用いて行われる。
CPU101は、ステップS402の処理で「YES」と判定した場合、またはステップS411の処理を実行した場合、ステップS411における変動時間の計測開始から、ステップS408の処理で設定された変動パターンに対応する変動時間が経過したか否かを判定する(ステップS412)。
CPU101は、変動時間が経過したと判定した場合(ステップS412:YES)、特別図柄の変動表示が停止されることを通知する変動停止コマンドをRAM103にセットし(ステップS413)、ステップS410の処理で開始した特別図柄の変動表示を終了し(ステップS414)、計測した変動時間をリセットする(ステップS415)。これにより、第1特別図柄表示器41または第2特別図柄表示器42において、ステップS407の大当たり判定処理の判定結果に応じた図柄(大当たり図柄やハズレ図柄)が停止表示され、特別図柄判定の結果が報知される。なお、ステップS413の処理でセットされた変動停止コマンドは、図7のステップS9の出力処理が実行されることによって演出制御部130へ送信される。
CPU101は、ステップS415の処理の後、停止中処理を実行する(ステップS416)。停止中処理の詳細については後述する。
ステップS401で「YES」と判定された場合、ステップS405で「NO」と判定された場合、ステップS412で「NO」と判定された場合、またはステップS416の処理が行われた場合、CPU101は、図10に示す特別図柄処理を終了して、図7のステップS5の普通図柄処理を実行する。
次に、図10のステップS416の停止中処理について説明する。図13は、図10のステップS416における停止中処理を示す詳細フローチャートである。
図13に示されるように、CPU101は、上記ステップS407の大当たり判定処理の結果に基づいて、特別図柄判定の結果が大当たりか否かを判定する(ステップS480)。そして、CPU101は、大当たりと判定した場合(ステップS480:YES)、RAM103に記憶されている大当たり遊技フラグを「ON」に設定する(ステップS481)。
CPU101は、ステップS481の処理に続いて、RAM103に記憶されている時短遊技フラグ及び確変遊技フラグを「OFF」に設定する(ステップS482)。CPU101は、ステップS482の処理に続いて、オープニングを開始し(ステップS483)、オープニングコマンドをRAM103にセットする(ステップS484)。このオープニングコマンドは、大当たり遊技が開始されることを示すオープニング演出および大当たり遊技中の大当たり演出を演出制御部130に行わせるためのコマンドであり、当該コマンドは、図7のステップS9の出力処理が実行されることによって演出制御部130へ送信される。
一方、CPU101は、大当たりでない(すなわち、ハズレ)と判定した場合(ステップS480:NO)、時短遊技フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS485)。ここで、時短遊技フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS485:YES)、RAM103に記憶されている時短遊技残余回数Jを「1」減算し、当該Jを更新する(ステップS486)。時短遊技残余回数Jは、時短遊技状態が維持される残りの特別図柄の変動回数(特別図柄判定の実行回数)を示し、大当たり遊技が行われた後に実行される遊技状態設定処理において設定される。遊技状態設定処理の詳細については後述する。
ステップS486の処理に続いて、CPU101は、時短遊技残余回数Jが「0」であるか否かを判定する(ステップS487)。ここで、時短遊技残余回数Jが「0」であると判定した場合(ステップS487:YES)、CPU101は、時短遊技フラグを「OFF」に設定する(ステップS488)。
ステップS488の処理を実行した場合、時短遊技フラグが「ON」ではないと判定した場合(ステップS485:NO)、又は時短遊技残余回数Jが「0」ではないと判定した場合(ステップS487:NO)、CPU101は、確変遊技フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS489)。
確変遊技フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS489:YES)、CPU101は、RAM103に記憶されている高確率遊技残余回数Xを「1」減算し、当該Xを更新する(ステップS490)。ここで、高確率遊技残余回数Xは、高確率遊技状態で特別図柄判定が行われる残りの回数を示し、大当たり遊技が行われた後に実行される遊技状態設定処理(後述する)において設定される。
ステップS490の処理に続いて、CPU101は、高確率遊技残余回数Xが「0」であるか否かを判定する(ステップS491)。ここで、高確率遊技残余回数Xが「0」であると判定した場合(ステップS491:YES)、RAM103に記憶されている確変遊技フラグを「OFF」に設定する(ステップS492)。
ステップS492の処理が実行された場合、ステップS484の処理が実行された場合、確変遊技フラグが「ON」ではないと判定された場合(ステップS489:NO)、又は高確率遊技残余回数Xが「0」ではないと判定された場合(ステップS491:NO)、CPU101は、図13の停止中処理を終了する。
[遊技制御部による普通図柄処理]
次に、図14を参照しつつ、遊技制御部100によって実行される普通図柄処理の詳細について説明する。図14は、図7のステップS5における普通図柄処理を示す詳細フローチャートである。
まず、遊技制御部100のCPU101は、RAM103に記憶されている補助フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS501)。補助フラグは、普通図柄判定の結果が当りである場合に「ON」に設定されるフラグであり、電動チューリップ17を作動させる当たり遊技中であるか否かを示すフラグである。電動チューリップ17は、普通図柄判定の結果が当りである場合、所定のパターンで動作する。電動チューリップ17の動作パターンは、遊技機1が時短遊技状態か否か(時短遊技フラグがONか否か)によって異なる。また、当たりの種類が長開放当たりか短開放当たりかで、電動チューリップ17の動作パターンは異なる。ここで、補助フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS501:YES)、CPU101は、図14の普通図柄処理を終了する。
補助フラグが「ON」に設定されていないと判定した場合(ステップS501:NO)、CPU101は、普通図柄表示器45における普通図柄の変動表示中であるか否かを判定し(ステップS502)、普通図柄の変動表示中ではないと判定した場合(ステップS502:NO)、RAM103に記憶されている普通図柄判定の保留数Gが「1」以上であるか否かを判定する(ステップS503)。ここで、保留数Gが「1」以上ではないと判定した場合(ステップS503:NO)、CPU101は、図14の普通図柄処理を終了する。
CPU101は、保留数Gが「1」以上であると判定した場合(ステップS503:YES)、保留数Gを「1」減算した値に更新し(ステップS504)、普通図柄乱数判定処理を実行する(ステップS505)。具体的には、遊技球が第1ゲート15又は第2ゲート16を通過したことに応じて上記ステップS3の処理で取得された普通図柄乱数が、ROM102に記憶されている普通図柄乱数の当選値(時短遊技状態か否かにより異なる)と一致するか否かに基づいて、普通図柄判定の結果が当たりであるか否かを判定する(ステップS506)。なお、時短遊技状態である場合、普通図柄判定の結果が当たりとなる確率は非時短遊技状態よりも高い。
CPU101は、普通図柄判定の結果が当たりではないと判定した場合(ステップS506:NO)、RAM103にハズレ図柄をセットする(ステップS507)。
一方、CPU101は、普通図柄判定の結果が当たりであると判定した場合(ステップS506:YES)、CPU101は、普通図柄判定の当たりの種類が長開放当たりか否かを判定する(ステップS508)。ROM102には、普通図柄乱数の当選値として、当選後に第2始動口12を長開放することとなる長開放当たりの当選値と、第2始動口12を短開放することとなる短開放当たりの当選値とが設定されている。CPU101は、取得された普通図柄乱数に基づいて、長開放当たりか否かを判定する。なお、普通図柄判定の当落を決定するための普通図柄乱数(第1普通図柄乱数)とは別に、普通図柄の当たりの種類を決定するための乱数(第2普通図柄乱数)が設けられてもよい。この場合、第1普通図柄乱数に基づいて当たりか否かが判定され、当たりである場合に、第2普通図柄乱数に基づいて当たりの種類(長開放当たり、又は短開放当たり)が決定されてもよい。
長開放当たりであると判定した場合(ステップS508:YES)、CPU101は、長開放当たり図柄をRAM103にセットする(ステップS509)。一方、長開放当たりでないと判定した場合(ステップS508:NO)、CPU101は、短開放当たり図柄をRAM103にセットする(ステップS510)。
ステップS507の処理、ステップS509の処理、又はステップS510の処理に続いて、CPU101は、RAM103に記憶されている時短遊技フラグがONか否かに基づいて、時短遊技状態か否かを判定する(ステップS511)。
CPU101は、時短遊技状態ではないと判定した場合(ステップS511:NO)、普通図柄表示器45において普通図柄を変動表示させる時間である普通図柄変動時間を例えば25秒にセットする(ステップS512)。逆に、時短遊技状態であると判定した場合(ステップS511:YES)、普通図柄変動時間を比較的短い値、例えば2秒にセットする(ステップS513)。このステップS512又はステップS513の処理によってセットされた普通図柄変動時間は、RAM103に一時的に記憶される。
ステップS512又はステップS513の処理に続いて、CPU101は、普通図柄表示器45において普通図柄の変動表示を開始させ(ステップS514)、その変動表示開始からの経過時間の計測を開始する(ステップS515)。
一方、CPU101は、普通図柄表示器45において普通図柄の変動表示中であると判定した場合(ステップS502:YES)、普通図柄の変動表示を終了させるか否かを判定する(ステップS516)。具体的には、ステップS513の処理によって計測を開始した経過時間が、上記ステップS512又はステップS513の処理で設定された普通図柄変動時間に達したか否かに基づいて、普通図柄の変動表示の終了タイミングになったか否かを判定する。ここで、終了タイミングになっていないと判定した場合(ステップS516:NO)、CPU101は、図14の普通図柄処理を終了する。
CPU101は、普通図柄の変動表示の終了タイミングになったと判定した場合(ステップS516:YES)、普通図柄表示器45による普通図柄の変動表示を終了させる(ステップS517)。具体的には、CPU101は、上記ステップS507、ステップS509、又はステップS510の処理でセットした図柄を普通図柄表示器45に停止表示させる。これにより、普通図柄判定の結果が遊技者に対して報知される。
ステップS517の処理に続いて、CPU101は、上記ステップS515の処理によって計測が開始された経過時間をリセットする(ステップS518)。そして、上記ステップS506と同様に、普通図柄判定の結果が当たりであるか否かを判定し(ステップS519)、当たりであると判定した場合(ステップS519:YES)、補助フラグを「ON」に設定する(ステップS520)。この補助フラグが「ON」に設定されて、後述する電動チューリップ処理が行われることで、電動チューリップ17が作動する。
ステップS520の処理を行った場合、ステップS516の処理でNOと判定した場合、またはステップS519の処理でNOと判定した場合、CPU101は、図14の普通図柄処理を終了する。
[遊技制御部による大入賞口処理]
次に、図15を参照しつつ、遊技制御部100によって実行される大入賞口処理の詳細について説明する。図15は、図7のステップS6における大入賞口処理を示す詳細フローチャートである。図15に示されるように、遊技制御部100のCPU101は、大当たり遊技フラグがONであるか否かを判定する(ステップS601)。ここで、大当たり遊技フラグは、図13に示す上記ステップS481でONに設定されるフラグである。大当たり遊技フラグがONの場合(ステップS601:YES)、CPU101は、オープニング中か否かを判定する(ステップS602)。
オープニング中であれば(ステップS602:YES)、CPU101は、オープニング時間が経過したか否かを判定する(ステップS603)。オープニング時間が経過していれば(ステップS603:YES)、CPU101は、大当たり判定処理の結果に応じて、R(大当たり遊技におけるラウンド数を示す)に「0」を設定するとともに、Rmaxの値、大入賞口13の開放パターン(開放時間や開放回数等)等を設定する(ステップS604)。
ここで、大当たり図柄によって、Rmaxの値が異なる。例えば、大当たり図柄Y1の場合、Rmaxに「16」が設定される。
ステップS604に続いて、CPU101は、Rに「1」を加算してRAM103に保存する(ステップS605)。次に、CPU101は、ステップS604で設定した開放パターンに基づいて大入賞口13の開放制御を開始し(ステップS606)、ラウンドの開始を示すラウンド開始コマンドをRAM103にセットする(ステップS607)。ステップS607の処理の後、CPU101は、次にステップS611の処理を実行する。
一方、オープニング中でなければ(ステップS602:NO)、CPU101は、エンディング中か否かを判定する(ステップS608)。エンディング中であれば(ステップS608:YES)、CPU101は、次にステップS617の処理を実行する。エンディング中でなければ(ステップS608:NO)、CPU101は、ラウンド遊技とラウンド遊技との間のインターバル中か否かを判定する(ステップS609)。インターバル中である場合(ステップS609:YES)、CPU101は、インターバル時間が経過したか否かを判定し(ステップS610)、経過していれば(ステップS610:YES)、次にステップS605の処理を実行する。インターバル時間が経過していない場合は(ステップS610:NO)、CPU101は、大入賞口処理を終了する。
一方、インターバル中でない場合(ステップS609:NO)、すなわち、ラウンド遊技中である場合、CPU101は、ラウンド終了条件が成立したか否かを判定する(ステップS611)。ラウンド終了条件が成立していない場合(ステップS611:NO)、CPU101は、大入賞口処理を終了する。
ここで、長開放ラウンド遊技のラウンド終了条件は、例えば、ステップS606でこのラウンドの大入賞口の開放制御を開始してから例えば29.5秒が経過したこと、又は、ステップS606でこのラウンドの大入賞口の開放制御を開始してからの遊技球の大入賞口への入賞数が所定値になったことである。CPU101は、この2つの条件のうちの何れかの条件が満たされた場合、ラウンド終了条件が成立したと判定する。また、短開放ラウンド遊技のラウンド終了条件は、このラウンドの大入賞口の開放制御を開始してから例えば0.01秒が経過したことである。
ラウンド終了条件が成立している場合(ステップS611:YES)、CPU101は、このラウンドにおける大入賞口の開放制御を終了する(ステップS612)。続いて、CPU101は、RがRmaxと等しいか否かを判定する(ステップS613)。すなわち、CPU101は、現在のラウンドがステップS604で設定した最大ラウンド数と等しいか否かを判定する。
RがRmaxと等しくないと判定した場合(ステップS613:NO)、CPU101は、インターバル時間の計測を開始し(ステップS614)、その後、大入賞口処理を終了する。
RがRmaxと等しいと判定した場合(ステップS613:YES)、CPU101は、エンディングを開始し(ステップS615)、エンディングコマンドをRAM103にセットする(ステップS616)。
CPU101は、ステップS616の処理を行った場合、またはステップS608の処理でYESと判定した場合、ステップS615でエンディングを開始してから予め設定されたエンディング時間が経過したか否かを判定する(ステップS617)。エンディング時間が経過していれば(ステップS617:YES)、CPU101は、遊技状態設定処理を実行する(ステップS618)。遊技状態設定処理の詳細については、後述する。ステップS618の遊技状態設定処理の後、CPU101は、大当たり遊技フラグをOFFに設定する(ステップS619)。
ステップS601の処理でNOと判定した場合、ステップS611の処理でNOと判定した場合、ステップS617の処理でNOと判定した場合、ステップS610の処理でNOと判定した場合、ステップS603の処理でNOと判定した場合、ステップS614の処理を実行した場合、または、ステップS619の処理を実行した場合、CPU101は、図15に示す大入賞口処理を終了する。
[遊技制御部による遊技状態設定処理]
次に、図15のステップS618の遊技状態設定処理について説明する。図16は、図15のステップS618における遊技状態設定処理を示す詳細フローチャートである。
図16に示されるように、CPU101は、今回の大当たりの種類が高確率遊技状態への移行を伴う高確大当たりか否かを判定する(ステップS630)。具体的には、CPU101は、今回の大当たりが、大当たり図柄X1〜X9、Y1〜Y8のうちの何れかによる大当たりか否かを判定する。高確大当たりであった場合(ステップS630:YES)、CPU101は、確変遊技フラグをONに設定し(ステップS631)、高確率遊技残余回数XにXmaxを設定する(ステップS632)。ここで、Xmaxは予め定められた値であり、Xmaxとして非常に大きな値、例えば、10000が設定される。Xに非常に大きな値Xmaxが設定されるため、事実上、次の大当たりとなるまで高確率遊技状態にて遊技が制御される。
ステップS632の処理を行った場合、又は、ステップS630でNOと判定した場合、CPU101は、今回の大当たりが大当たり図柄X7、X9、X10の何れかによる大当たりか否かを判定する(ステップS633)。大当たり図柄X7、X9、X10は、図6に示すように、時短遊技状態の設定がされない大当たりである。ステップS633でYESと判定した場合、CPU101は、図16に示す遊技状態設定処理を終了する。
一方、ステップS633でNOと判定した場合、CPU101は、時短遊技フラグをONに設定する(ステップS634)。続いて、CPU101は、今回の大当たりが大当たり図柄Y8又はY9による大当たりか否かを判定する(ステップS635)。ステップS635でYESと判定した場合、CPU101は、時短遊技残余回数Jに「10」を設定する(ステップS636)。
一方、ステップS635でNOと判定した場合、CPU101は、時短遊技残余回数JにJmaxを設定する(ステップS637)。Jmaxは予め定められた値であり、Jmaxとして非常に大きな値、例えば、10000が設定される。Jに非常に大きな値Jmaxが設定されるため、事実上、次の大当たりとなるまで時短遊技状態にて遊技が制御される。
ステップS636の処理を行った場合、ステップS637の処理を行った場合、又は、ステップS633でYESと判定した場合、CPU101は、図16に示す遊技状態設定処理を終了する。
[遊技制御部による電動チューリップ処理]
次に、図7のステップS7の電動チューリップ処理の詳細について説明する。図17は、図7のステップS7における電動チューリップ処理の詳細フローチャートである。
まず、遊技制御部100のCPU101は、補助フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS701)。ここで、補助フラグが「ON」に設定されていないと判定した場合(ステップS701:NO)、CPU101は、電動チューリップ処理を終了する。
CPU101は、補助フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS701:YES)、電動チューリップ(図17では電チューと称す)17が動作中であるか否かを判定する(ステップS702)。ここで、電動チューリップ17が動作中ではないと判定した場合(ステップS702:NO)、CPU101は、上記ステップS509又はステップS510でセットした図柄に基づいて、長開放当たりか否かを判定する(ステップS703)。長開放当たりと判定した場合(ステップS703:YES)、CPU101は、電動チューリップ17の動作パターンとして、例えば第2始動口12を0.1秒開放した後に5.5秒開放する動作を1回行う動作パターンをRAM103にセットする(ステップS707)。
一方、長開放当たりでないと判定した場合(ステップS703:NO)、CPU101は、時短遊技フラグがONか否かを判定することにより、時短遊技状態か否かを判定する(ステップS704)。
CPU101は、時短遊技状態ではないと判定した場合(ステップS704:NO)、例えば第2始動口12を0.1秒間開放する動作を1回行う動作パターンをRAM103にセットする(ステップS705)。
一方、CPU101は、時短遊技状態であると判定した場合(ステップS704:YES)、電動チューリップ17の動作パターンとして、例えば第2始動口12を1.8秒間開放する動作を3回行う動作パターンをRAM103にセットする(ステップS706)。
CPU101は、ステップS705、ステップS706、又はステップS707の処理によって電動チューリップ17の動作パターンを設定した後、設定した動作パターンでの電動チューリップ17の動作を電動チューリップ開閉部113に開始させる(ステップS708)。
CPU101は、ステップS708の処理を実行した場合、または電動チューリップ17の動作中であると判定した場合(ステップS702:YES)、ステップS708の処理で開始された電動チューリップ17の動作が完了したか否かを判定する(ステップS709)。ここで、電動チューリップ17の動作が完了したと判定した場合(ステップS709:YES)、CPU101は、RAM103に記憶されている補助フラグを「OFF」に設定する(ステップS710)。
ステップS701の処理でNOと判定した場合、ステップS709の処理でNOと判定した場合、またはステップS710の処理を実行した場合、CPU101は、電動チューリップ処理を終了する。
[本実施形態のパチンコ遊技機で行われる特徴的演出]
通常遊技状態(低確率遊技状態且つ非時短遊技状態)において、大当たりとなった場合、大当たり図柄によって高確率遊技状態且つ時短遊技状態(高確率時短遊技状態)に移行する。この状態では、大当たりとなる確率が通常遊技状態よりも高く、第2始動口12に遊技球が入賞し易い。そのため、第2特別図柄判定が次々と行われると共に、比較的短時間で次の大当たりとなる。その大当たりが高確時短遊技状態に移行する大当たりであれば、当該大当たり遊技の後も、高確時短遊技状態が継続する。一方、その大当たりが高確時短遊技状態に移行しない大当たり、例えば図6の大当たり図柄Y9やX10に対応する大当たりであれば、高確時短遊技状態が終了する。以下においては、この高確時短遊技状態によって遊技が制御されている間の期間において行われる演出について説明する。
まず、演出を実行する手段の1つとして機能する液晶表示器5について説明しておくと、液晶表示器5には、主として、装飾図柄51と、保留アイコン52とが表示される。図18は、液晶表示器における装飾図柄及び保留アイコンの表示例を示す説明図である。装飾図柄51は、左側領域53a、中間領域53b、右側領域53cの3つの領域に表示される所定の図柄(例えば0〜9の数字を示す演出図柄)によって構成される。これら3つの領域における装飾図柄51(左から左図柄51a、中図柄51b、右図柄51cともいう)は、特別図柄の変動に応じて変動し、特別図柄の変動時間が経過すると停止する。例えば、特別図柄判定において大当たりと判定された場合には、3つの領域において同種の装飾図柄51が停止表示され、その後大当たり遊技が行われる。
保留アイコン52は、特別図柄判定を行う権利を示す画像である。詳細には、本実施形態における保留アイコン52は、第1特別図柄判定を行う権利と、第2特別図柄判定を行う権利を示す画像である。そして、本実施形態では、保留アイコン52が、現在変動中の特別図柄に係る特別図柄判定を行う権利を除くと、第1特別図柄判定を行う権利と第2特別図柄判定を行う権利の双方を含めて、最大で8つ保留される。例えば、図18では、液晶表示器5の下方中央の変動中領域54に、現在変動中の特別図柄に対応する1つの当該保留(当該変動)アイコン520が表示され、その変動中領域54を基準として、左側の特1アイコン表示領域55に、第1特別図柄判定を行う権利に係るアイコン521〜524(以下、特1保留アイコンとも言う)が表示され、右側の特2アイコン表示領域56に第2特別図柄判定を行う権利に係るアイコン525〜528(以下、特2保留アイコンとも言う)が表示される。
また、本実施形態では、液晶表示器5において、特1保留アイコンと特2保留アイコンの双方が表示されている場合、つまり第1特別図柄判定を行う権利と第2特別図柄判定を行う権利の双方が保留されている場合に、特2保留アイコンに対応する権利を優先的に消化する特2優先消化機能が備えられている。なお、別の実施形態では、第1特別図柄判定を行う権利と第2特別図柄判定を行う権利の双方が保留されている場合に、特1保留アイコンに対応する権利を優先的に消化する特1優先消化機能が備えられてもよいし、第1特別図柄判定を行う権利と第2特別図柄判定を行う権利が入賞順に消化される機能が備えられていてもよい。
なお、図18における各保留アイコン52の中に示されている数字は、説明の便宜上、消化される順番を示したものであり、液晶表示器5において実際に表示されるものではない。
本実施形態のパチンコ遊技機1では、3つの装飾図柄51のうち2つの同種の装飾図柄(例えば左右の装飾図柄)51が有効ラインに停止すると、大当たりになるかどうかを煽るリーチ演出が行われる。特に、本実施形態では、特定の大当たり遊技後(大当たり図柄X1〜X6,X8,Y1〜Y7の何れかに対応する大当たり遊技後)の高確率遊技状態且つ時短遊技状態(以下、高確時短遊技状態ともいう)では、特別図柄判定の結果に基づいて、リーチ演出としてバトル演出が行われる。より具体的には、変動パターン設定処理によって設定された変動パターンに基づいて、バトル演出が行われる。なお、有効ラインとは、左図柄51a、中図柄51b、右図柄51cが直列状に並んで形成されるラインであり、上記した左側領域53a、中間領域53b、右側領域53cの3つの領域により形成される。例えば、有効ラインは、図18に示すように、液晶表示器5を正面にして左右方向に伸びたラインである。その他の有効ラインには、液晶表示器5を正面にして右上がり方向に伸びたラインであったり、右下がり方向に伸びたライン等がある。
上記高確時短遊技状態において行われるバトル演出では、液晶表示器5において、対立するキャラクタ同士の対決動画が再生される。すなわち、バトル演出では、遊技者側のキャラクタ(以下、正義キャラクタという)と、その正義キャラクタと対立するキャラクタ(敵キャラクタ)とが対決し、正義キャラクタが勝利するかどうかを煽る演出が行われる。そして、このバトル演出において正義キャラクタが勝利すれば高確時短遊技状態が継続し、逆に正義キャラクタが敗北すれば高確時短遊技状態が概ね終了する。ここで、バトル演出において正義キャラクタが敗北した場合は、高確時短遊技状態が概ね終了するとしたのは、以下に詳述するが、大当たり図柄によって高確時短遊技状態が継続する場合があるからである。なお。バトル演出では、液晶表示器5における演出の他、可動役物7、スピーカ24や、盤ランプ25、枠ランプ37等を用いた演出が行われる。
本実施形態のバトル演出では、対戦相手として、予め設定された相対的に強さが異なる複数(本実施形態では13)のグループ(以下、敵グループという)から、1つの敵グループが選択される。つまり、本実施形態では、選択される敵グループの強さによって、正義キャラクタが勝利する期待度が異なる設定である。すなわち、本実施形態では、バトル演出において、相対的に強い敵グループが選択された場合は、正義キャラクタが勝利する期待度が相対的に低く、逆に相対的に弱い敵グループが選択された場合は、正義キャラクタが勝利する期待度が相対的に高くなる。
(敵グループの相対的強さの表示)
そこで、本実施形態では、興趣性を高める観点から、バトル演出が行われる以前から、どの対戦相手が選択された方が有利なのかといった情報を遊技者に認識させるべく、液晶表示器5に、バトル演出で対決し得る敵グループの相対的な強さを示す強さ指標画像60が表示される。より具体的には、強さ指標画像60は、高確時短遊技状態中において、バトル演出が行われる特別図柄の変動の間や、バトル演出が行われない特別図柄の変動の間、さらには特別図柄の変動が行われていない間(客待ち状態の間)に表示される。また、本実施形態では、強さ指標画像60は、上記した大当たり図柄(大当たり図柄X1〜X6及びX8、大当たり図柄Y1〜Y7)が判定された場合の大当たり遊技後の高確時短遊技状態において、液晶表示器5に表示される。なお、他の実施形態では、液晶表示器5に表示される強さ指標画像60に替えて、複数の敵グループに対応する役物やLEDランプ等を用いて表示しても構わない。
図19は、強さ指標画像が表示された画面図である。図20は、図19の強さ指標画像を拡大した説明図である。図19に示すように、強さ指標画像60は、液晶表示器5の上部側に表示される画像であり、バトル演出に登場する13の敵グループに対応する13の敵グループ画像601〜613により構成されている。より詳細には、強さ指標画像60は、各敵グループ画像601〜613を液晶表示器5の左右方向に直線状に配列して形成されている。また、各敵グループ画像601〜613は、液晶表示器5の左側が右側に比べて相対的に強い敵グループ画像が配置する並びになっている。すなわち、強さ指標画像60は、最左端に最も強い敵グループ画像601が配され、最右端に最も弱い敵グループ画像613が配された配列となっている。なお、他の実施形態では、右側に行くほど強い敵グループが配置された構成であっても良いし、強さ指標画像の形状を、直線状とせず、円形状や円弧状、あるいは所定の関数によって求められる線上に沿って敵グループ画像を並べた構成であっても良い。
また、上記したように、バトル演出では、強い敵グループが選択されるよりも、弱い敵グループが選択される方が、正義キャラクタが勝利する相対的な期待度は高く設定されている。そのため、強さ指標画像60は、敵グループの相対的な強さを示すと同時に、正義キャラクタの勝利への期待度を示す指標にもなっている。したがって、強さ指標画像60は、最左端に配された敵グループ画像601が正義キャラクタが勝利する期待度が最も低いことを示し、最右端に配された敵グループ画像613が正義キャラクタが勝利する期待度が最も高いことを示す。
強さ指標画像60は、図20に示すように、左から順番に、「A・aグループ」、「B・bグループ」、「D・dグループ」、「E・eグループ」、「F・fグループ」、「G・gグループ」、「H・hグループ」、「M・mグループ」、「N・nグループ」、「Q・qグループ」、「R・rグループ」、「T・tグループ」、「Y・yグループ」のそれぞれに対応する各敵グループ画像601〜613によって構成されている。そのため、この強さ指標画像60においては、液晶表示器5の左側に位置する「A・aグループ」に対応する敵グループ画像601に近づくほど相対的に強い、つまり正義キャラクタが勝利する期待度が相対的に低いことを示し、逆に、液晶表示器5の右側に位置する「Y・yグループ」に対応する敵グループ画像613に近づくほど相対的に弱い、つまり正義キャラクタが勝利する期待度が相対的に高いことを示す。
また、図20に示すように、それぞれの敵グループは、異なる2人のキャラクタ(以下、敵キャラクタという)のコンビで構成されており、その2人の合計強さで各敵グループの相対的な強さが設定されている。例えば、A・aグループは、敵キャラクタAと敵キャラクタaのコンビで結成されており、双方の強さの合計に基づいて、A・aグループに対応する敵グループ画像601は、強さ指標画像60の最左端に配置されている。
図21は、それぞれの敵グループを構成する敵キャラクタの相対的な強さを示す表である。なお、個々の敵キャラクタの相対的強さは、敵グループの相対的強さを設定するものであり、本実施形態の強さ指標画像60において表示されるものではない。図21に示すように、A・aグループでは、コンビを結成する敵キャラクタ(以下、強敵側キャラともいう)Aが、敵キャラクタ(以下、弱敵側キャラともいう)aよりも相対的に強い設定である。すなわち、A・aグループでは、弱敵側キャラaが選択される場合の方が、強敵側キャラAが選択される場合よりも、正義キャラクタが勝利する期待度は相対的に高い。バトル演出では、このA・aグループが選択される場合、強敵側キャラAと弱敵側キャラaの何れか一方又は双方が選ばれて、正義キャラクタとの対決が行われる。なお、バトル演出では、以下に示す他の敵グループが選択される場合も同様である。
敵グループB・bでは、コンビを結成する敵キャラクタ(強敵側キャラ)Bが、敵キャラクタ(弱敵側キャラ)bよりも相対的に強い設定である。すなわち、B・bグループでは、弱敵側キャラbが選択される場合の方が、強敵側キャラBが選択される場合よりも、正義キャラクタが勝利する期待度は相対的に高い。また、B・bグループの強敵側キャラBは、上記A・aグループの強敵側キャラAと同じ強さであり、B・bグループの弱敵側キャラbは、上記A・aグループの弱敵側キャラaと同じ強さである。そのため、上記A・aグループから強敵側キャラAが選択された場合と、B・bグループから強敵側キャラBが選択された場合との間で、正義キャラクタが勝利する期待度に差はない。また、上記A・aグループから弱敵側キャラaが選択された場合と、B・bグループから弱敵側キャラbが選択された場合との間でも、正義キャラクタが勝利する期待度に差はない。
D・dグループでは、コンビを結成する敵キャラクタ(強敵側キャラ)Dが、敵キャラクタ(弱敵側キャラ)dよりも相対的に強い設定である。すなわち、D・dグループでは、弱敵側キャラdが選択される場合の方が、強敵側キャラDが選択される場合よりも、正義キャラクタが勝利する期待度が相対的に高い。また、D・dグループの強敵側キャラDは、上記B・bグループの強敵側キャラBよりも弱く、D・dグループの弱敵側キャラdは、上記B・bグループの弱敵側キャラbよりも弱い設定である。そのため、D・dグループから強敵側キャラDが選択される場合の方が、上記B・bグループの強敵側キャラBが選択される場合よりも、正義キャラクタが勝利する期待度は相対的に高い。また、D・dグループの弱敵側キャラdが選択される場合の方が、上記B・bグループから弱敵側キャラbが選択される場合よりも、正義キャラクタが勝利する期待度は相対的に高い。
E・eグループでは、コンビを結成する敵キャラクタ(強敵側キャラ)Eが、敵キャラクタ(弱敵側キャラ)eよりも相対的に強い設定である。すなわち、E・eグループでは、弱敵側キャラeが選択される場合の方が、強敵側キャラEが選択される場合よりも、正義キャラクタが勝利する期待度は相対的に高い。また、E・eグループの強敵側キャラEは、上記D・dグループの強敵側キャラDよりも強く、E・eグループの弱敵側キャラeは、上記D・dグループの弱敵側キャラdよりも相対的に弱い設定である。そのため、E・eグループから強敵側キャラEが選択される場合の方が、上記D・dグループから強敵側キャラDが選択される場合よりも、正義キャラクタが勝利する期待度は相対的に低い。また、E・eグループから弱敵側キャラeが選択される場合の方が、上記D・dグループから弱敵側キャラdが選択されるよりも、正義キャラクタが勝利する期待度は相対的に高い。すなわち、E・eグループは、D・dグループよりも相対的に弱いグループである一方で、個々の敵キャラクタの比較では、強敵側キャラEの方が、強敵側キャラDよりも相対的に強く、正義キャラクタが勝利する期待度が相対的に低い設定である。
F・fグループでは、コンビを結成する敵キャラクタ(強敵側キャラ)Fが、敵キャラクタ(弱敵側キャラ)fよりも相対的に強い設定である。すなわち、F・fグループでは、弱敵側キャラfが選択される場合の方が、強敵側キャラFが選択される場合よりも、正義キャラクタが勝利する期待度は相対的に高い。また、F・fグループの強敵側キャラFは、上記E・eグループの強敵側キャラEよりも相対的に弱く、F・fグループの弱敵側キャラfは、上記E・eグループの弱敵側キャラeよりも相対的に強い設定である。そのため、F・fグループから強敵側キャラFが選択された方が、上記E・eグループから強敵側キャラEが選択されるよりも、正義キャラクタが勝利する期待度は相対的に高い。また、F・fグループから弱敵側キャラfが選択される場合の方が、上記E・eグループから弱敵側キャラeが選択される場合よりも、正義キャラクタが勝利する期待度は相対的に低い。すなわち、F・fグループは、E・eグループよりも相対的に弱いグループである一方で、個々の敵キャラクタの比較では、弱敵側キャラfの方が、弱敵側キャラeよりも相対的に強く、正義キャラクタが勝利する期待度は相対的に低い設定である。
G・gグループでは、コンビを結成する敵キャラクタ(強敵側キャラ)Gが、敵キャラクタ(弱敵側キャラ)gよりも相対的に強い設定である。すなわち、G・gグループでは、弱敵側キャラgが選択される場合の方が、強敵側キャラGが選択される場合よりも、正義キャラクタが勝利する期待度は相対的に高い。また、G・gグループの強敵側キャラGは、上記F・fグループの強敵側キャラFの強さと同一であり、G・gグループの弱敵側キャラgは、上記F・fグループの弱敵側キャラfの強さと同一に設定されている。そのため、G・gグループから強敵側キャラGが選択された場合と、F・fグループから強敵側キャラBが選択された場合との間で、正義キャラクタが勝利する期待度に差はない。また、G・gグループから弱敵側キャラgが選択された場合と、F・fグループから弱敵側キャラfが選択された場合との間でも、正義キャラクタが勝利する期待度に差はない。
H・hグループでは、コンビを結成する敵キャラクタHと敵キャラクタhとが、その間で強さに差がなく、同一の強さに設定されている。すなわち、H・hグループでは、敵キャラクタHが選択される場合と、敵キャラクタhが選択される場合との間で、正義キャラクタが勝利する期待度に差がない。また、H・hグループの敵キャラクタH、hは、上記G・gグループの強敵側キャラGよりも相対的に弱く、弱敵側キャラgよりも相対的に強い設定である。そのため、H・hグループからいずれの敵キャラクタH、hが選択されたとしても、上記G・gグループから強敵側キャラGが選択される場合よりも、正義キャラクタが勝利する期待度は相対的に高い。また、H・hグループからいずれの敵キャラクタH、hが選択されたとしても、上記G・gグループから弱敵側キャラgが選択される場合よりも、正義キャラクタが勝利する期待度は相対的に低い。
M・mグループでは、コンビを結成する敵キャラクタ(強敵側キャラ)Mが、敵キャラクタ(弱敵側キャラ)mよりも相対的に強い設定である。すなわち、M・mグループでは、弱敵側キャラmが選択される場合の方が、強敵側キャラMが選択される場合よりも、正義キャラクタが勝利する期待度は相対的に高い。また、M・mグループの強敵側キャラMは、上記H・hグループの敵キャラクタH、hよりも相対的に強く、M・mグループの弱敵側キャラmは、上記H・hグループの敵キャラクタH、hよりも相対的に弱い設定である。そのため、M・mグループから強敵側キャラMが選択される場合の方が、上記H・hグループの敵キャラクタH、hのいずれかが選択される場合よりも、正義キャラクタが勝利する期待度は相対的に低い。また、M・mグループから弱敵側キャラmが選択される方が、上記H・hグループの敵キャラクタH、hのいずれかが選択される場合よりも、正義キャラクタが勝利する期待は相対的に高い。すなわち、M・mグループは、H・hグループよりも相対的に弱いグループである一方で、個々の敵キャラクタの比較では、強敵側キャラMの方が、敵キャラクタH、hよりも相対的に強く、正義キャラクタが勝利する期待度が相対的に低い設定である。
N・nグループでは、コンビを結成する敵キャラクタ(強敵側キャラ)Nが、敵キャラクタ(弱敵側キャラ)nよりも相対的に強い設定である。すなわち、N・nグループでは、弱敵側キャラnが選択される場合の方が、強敵側キャラNが選択される場合よりも、正義キャラクタが勝利する期待度は相対的に高い。また、N・nグループの強敵側キャラNは、上記M・mグループの強敵側キャラMよりも相対的に弱く、N・nグループの弱敵側キャラnは、上記M・mグループの弱敵側キャラmよりも相対的に弱い設定である。そのため、N・nグループから強敵側キャラNが選択される場合の方が、上記M・mグループから強敵側キャラMが選択される場合よりも、正義キャラクタが勝利する期待度は相対的に高い。また、N・nグループから弱敵側キャラnが選択される場合の方が、上記M・mグループから弱敵側キャラmが選択される場合よりも、正義キャラクタが勝利する期待度は相対的に高い。
Q・qグループでは、コンビを結成する敵キャラクタ(強敵側キャラ)Qが、敵キャラクタ(弱敵側キャラ)qよりも相対的に強い設定である。すなわち、Q・qグループでは、弱敵側キャラqが選択される場合の方が、強敵側キャラQが選択される場合よりも、正義キャラクタが勝利する期待度は相対的に高い。また、Q・qグループの強敵側キャラQは、上記N・nグループの強敵側キャラNとの間で、強さに差がなく、同一の強さに設定されている。同様に、Q・qグループの弱敵側キャラqは、上記N・nグループの弱敵側キャラnとの間で、強さに差がなく、同一の強さに設定されている。そのため、Q・qグループから強敵側キャラQが選択された場合と、上記N・nグループから強敵側キャラが選択された場合との間で、正義キャラクタが勝利する期待度に差はない。また、Q・qグループから弱敵側キャラqが選択された場合と、上記N・nグループから弱敵側キャラが選択された場合との間でも、正義キャラクタが勝利する期待度に差はない。
R・rグループでは、コンビを結成する敵キャラクタ(強敵側キャラ)Rが、敵キャラクタ(弱敵側キャラ)rよりも相対的に強い設定である。すなわち、R・rグループでは、弱敵側キャラrが選択される場合の方が、強敵側キャラrが選択される場合よりも、正義キャラクタが勝利する期待度は相対的に高い。また、R・rグループの強敵側キャラRは、上記Q・qグループの強敵側キャラQよりも相対的に強く、R・rグループの弱敵側キャラrは、上記Q・qグループの弱敵側キャラqよりも相対的に弱い設定である。そのため、R・rグループから強敵側キャラRが選択される場合の方が、上記Q・qグループから強敵側キャラQが選択される場合よりも、正義キャラクタが勝利する期待度は相対的に低い。また、R・rグループから弱敵側キャラrが選択される場合の方が、上記Q・qグループから弱敵側キャラqが選択される場合よりも、正義キャラクタが勝利する期待度は相対的に高い。すなわち、R・rグループは、Q・qグループよりも相対的に弱いグループである一方で、個々の敵キャラクタの比較では、強敵側キャラRの方が、強敵側キャラQよりも相対的に強く、正義キャラクタが勝利する期待度が相対的に低い設定である。
T・tグループでは、コンビを結成する敵キャラクタTと敵キャラクタtとの間で強さに差がなく、同一の強さに設定されている。すなわち、T・tグループでは、敵キャラクタTが選択される場合と、敵キャラクタtが選択される場合との間で、正義キャラクタが勝利する期待度に差がない。また、T・tグループの敵キャラクタT、tはいずれも、上記R・rグループの強敵側キャラRよりも相対的に弱く、上記R・rグループの弱敵側キャラrと同一の強さに設定されている。そのため、T・tグループからいずれの敵キャラクタT、tが選択されたとしても、上記R・rグループから強敵側キャラRが選択される場合よりも、正義キャラクタが勝利する期待度は相対的に高い。また、T・tグループから敵キャラクタT、tが選択される場合と、上記R・rグループから弱敵側キャラrが選択される場合との間で、正義キャラクタが勝利する期待度に差はない。
Y・yグループでは、コンビを結成する敵キャラクタYと敵キャラクタyが、その間で強さに差がなく、同一の強さに設定されている。すなわち、Y・yグループでは、敵キャラクタYが選択される場合と、敵キャラクタyが選択される場合との間で、正義キャラクタが勝利する期待度に差はない。また、Y・yグループの敵キャラクタY、yはいずれも、上記T・tグループの敵キャラクタT、tと同一の強さに設定されている。そのため、Y・yグループからいずれかの敵キャラクタY、yが選択された場合と、上記T・tグループからいずれかの敵キャラクタT、tが選択された場合との間で、正義キャラクタが勝利する期待度に差はない。
このように、本実施形態では、敵グループごとに強さを設定すると共に、敵キャラクタごとにも強さを設定している。そして、バトル演出が行われる高確時短遊技状態においては、遊技者が各敵グループの相対的な強さを認識できるように、液晶表示器5に強さ指標画像60が表示される。一方で、強さ指標画像60は、各敵グループの個々の敵キャラクタの相対的強さは示していないため、選択される敵キャラクタによっては、強さ指標画像60の情報に反して、正義キャラクタが勝利し易くなることもある。このようにすることで、遊技性に幅が生まれ、より高い興趣性を図ることができる。
(正義キャラクタの勝敗の決定方法)
本実施形態のパチンコ遊技機1では、上記高確時短遊技状態においてバトル演出が行われる場合、特別図柄判定において大当たりと判定されることを要する。また、バトル演出が行われた場合、正義キャラクタの勝敗は、特別図柄判定によって判定された大当たり図柄によって決定される。上記したように、高確時短遊技状態では、電動チューリップ17の羽根部材が開放し易くなるため、遊技領域10に打ち出された遊技球は、概ね第2始動口12へ入賞する。そのため、高確時短遊技状態では、主に第2始動口12への遊技球の入賞に起因して、第2特別図柄判定が行われる。そして、第2特別図柄判定において大当たりと判定された場合には、大当たり図柄として大当たり図柄Y1〜Y9のうちの何れかが選択される。したがって、本実施形態では、第2特別図柄判定によって大当たりと判定されると、演出制御部130によってバトル演出が実行され、そのバトル演出における正義キャラクタの勝敗は、当該第2特別図柄判定によって判定された大当たり図柄Y1〜Y9に基づいて、演出制御部130によって決定される。
具体的には、高確時短遊技状態において、第2特別図柄判定が行われ、当該判定において、大当たり且つ大当たり図柄Y1〜Y6の何れかが判定された場合に、演出制御部130が、バトル演出を実行し、当該バトル演出において、正義キャラクタが勝利する勝利演出を行う。また、バトル演出で勝利演出が行われた場合には、判定された上記何れの大当たり図柄Y1〜Y6であっても、大当たり遊技の終了後、高確時短遊技状態が継続する。
一方、第2特別図柄判定において、大当たり且つ大当たり図柄Y7〜Y9の何れかが判定された場合には、演出制御部130は、バトル演出を実行し、当該バトル演出において、正義キャラクタが敗北する敗北演出を行う。バトル演出において敗北演出が行われた場合には、判定された上記大当たり図柄Y7〜Y9によって、大当たり遊技後の遊技状態が異なる。具体的には、大当たり図柄Y9が判定された場合は、高確時短遊技状態は終了する。つまり、大当たり図柄Y9に対応する大当たり遊技が行われた場合は、当該大当たり遊技の終了後、低確率遊技状態且つ時短遊技状態(低確時短遊技状態)に移行する。また、大当たり図柄Y7が判定された場合は、バトル演出において敗北演出が行われるにも関わらず、高確時短遊技状態が継続する。また、大当たり図柄Y8が判定された場合は、高確時短遊技状態は終了するが、当該大当たり図柄Y8に対応する大当たり遊技の終了後、高確率遊技状態且つ非時短遊技状態(潜伏確変遊技状態)に移行する。
なお、本実施形態のパチンコ遊技機1では、高確時短遊技中でも、第1特別図柄判定が行われる場合もあるため、その場合は、第1特別図柄判定によって判定された大当たり図柄X1〜X10に基づいて、バトル演出における正義キャラクタの勝敗が決定される。すなわち、第1特別図柄判定によって、大当たりと判定され、さらに大当たり図柄X1〜X6の何れかが判定された場合は、勝利演出が行われて、その後、高確時短遊技状態が継続する。一方、第1特別図柄判定によって、大当たりと判定され、大当たり図柄X7〜X10の何れかが判定された場合は、敗北演出が行われる。第1特別図柄判定に基づいて、敗北演出が行われる場合も、上記第2特別図柄判定に基づいて敗北演出が行われる場合と同様、大当たり図柄によって、その後の遊技状態が変化する。すなわち、大当たり図柄X7,X9の何れかに対応する大当たり遊技が行われた場合は、高確時短遊技状態が終了し、潜伏確変遊技状態に移行する。また、大当たり図柄X8に対応する大当たり遊技が行われた場合は、バトル演出において敗北演出が行われているにも関わらず、高確時短遊技状態が継続する。また、大当たり図柄X10に対応する大当たり遊技が行われた場合は、高確時短遊技状態は終了し、通常遊技状態に移行する。
このように、本実施形態では、高確時短遊技状態において、バトル演出が行われ、正義キャラクタが勝利するか否かで、当該高確時短遊技状態が継続するか否かが概ね決定する。そのため、本実施形態では、高確時短遊技状態において、強さ指標画像60を表示することにより、遊技者に対して、高確時短遊技状態が継続するのかどうかといったことを常に意識させて遊技を行わせることができる。その結果、従来の遊技機よりも、高確時短遊技中において、遊技者の高揚感を高めることが可能となる。
(バトル演出が行われるまでの演出)
続いて、本実施形態のパチンコ遊技機1における、高確時短遊技中のバトル演出が行われるまでの演出の流れについて説明する。図22は、高確時短遊技状態において保留が順番に消化される際の画面図である。例えば、図22に示すように、高確時短遊技状態において、第1特別図柄判定を行う権利に係る保留がない状態で、第2始動口12へ4つの遊技球が入賞したとすると、まず、第2始動口12へ最初に入賞した遊技球、つまり変動中領域54に最初に表示された1つ目の保留アイコン520に対応する第2特別図柄判定を行う権利に基づいて、第2特別図柄判定が行われる。そして、第2特別図柄判定が行われることに伴って、図22(A)に示すように、第2特別図柄が変動すると共に、装飾図柄51が変動する。このとき、バトル演出の際に選択され得る敵グループの相対的強さを示す強さ指標画像60が、液晶表示器5に継続して表示される。
そして、保留アイコン520に対応する第2特別図柄判定の結果がハズレの場合、図22(B)に示すように、リーチ演出を行うことなく(バトル演出が行われることなく)、装飾図柄51は3つの異なる図柄で停止してハズレを報知する。このとき、強さ指標画像60は、液晶表示器5において非表示にされることなく、図柄変動時と同様に継続して表示される。なお、第2特別図柄判定の結果がハズレの場合、2つの同種の装飾図柄51が停止してリーチとなってから、バトル演出に発展せずにハズレを報知する演出が行われても良い。
1つ目の保留アイコン520に対応する保留が消化されると、2つ目の保留アイコン525が、変動中領域54に移動して、当該保留アイコン525に対応する特別図柄判定を行う権利に基づいて、第2特別図柄判定が行われる。そして、1つ目の保留アイコン520に対応する特別図柄判定の際と同様、第2特別図柄が変動すると共に、装飾図柄51が変動する(図22(C))。このときも、強さ指標画像60は、液晶表示器5において非表示にされることなく、図柄停止時と同様に継続して表示される。
そして、保留アイコン525に対応する第2特別図柄判定の結果が大当たりの場合、図22(D)に示すように、バトル演出が開始される。このとき、強さ指標画像60は、保留アイコン525に対応する第2特別図柄の変動の開始から所定のタイミング、具体的にはバトル演出が開始されるタイミングで、液晶表示器5において非表示にされる。なお、他の実施形態では、バトル演出が開始された後も、強さ指標画像60を表示し続けても構わない。また、他の実施形態では、強さ指標画像60が、特別図柄の変動の開始を契機に表示され、特別図柄が停止している間は一時的に非表示される制御が行われても構わない。
このように、本実施形態では、高確時短遊技状態においては、バトル演出が開始されるまで、図柄の変動・停止に関わらず、常に強さ指標画像60を表示する。そのため、遊技者は、高確時短遊技中、バトル演出に勝利することに期待を膨らませながら遊技ができるため、遊技の興趣性を高めることができる。
また、本実施形態では、上記したように、バトル演出が行われるまで、常に強さ指標画像60を表示するだけでなく、バトル演出が行われた場合、どの敵グループと対戦することになるのかといったことを示唆する演出が行われる。図23は、高確時短遊技状態においてバトル演出が行われる場合の指標示唆演出の一例を示す画面図である。
例えば、図22(C)〜(D)における状況を例に説明すると、高確時短遊技状態において、第2始動口12へ遊技球が入賞して、バトル演出が行われる場合は、まず第2特別図柄及び装飾図柄51の変動が開始する(図23(A))。そして、図23(B)に示すように、所定のタイミング(例えば、特別図柄の変動開始から4〜7秒後等)となれば、バトル演出において対戦する敵グループを示唆する示唆演出(以下、指標示唆演出ともいう)が行われる。指標示唆演出では、バトル演出において登場する敵グループに対応する敵グループ画像(図23では敵グループ画像609)を強調表示するべく、点灯表示させたり、点滅表示させたりする。また、バトル演出において登場しない敵グループを消灯して、バトル演出に登場する対戦相手を強調するように表示する指標示唆演出を行っても良い。なお、図23では、1つの敵グループのみを強調表示する指標示唆演出を示しているが、本実施形態では、2以上の敵グループを強調表示する指標示唆演出が行われる場合もある。
そして、指標示唆演出が行われた状態で、有効ライン上に、2つの装飾図柄51が同種の図柄で停止すると(図23(C))、リーチ演出としてバトル演出が開始される。このバトル演出では、指標示唆演出によって示唆された敵グループの敵キャラクタと正義キャラクタによるバトルが行われる。そして、バトル演出では、保留アイコン525に対応する第2特別図柄判定の結果に基づいて、正義キャラクタの勝敗が報知される。すなわち、第2特別図柄判定の結果、大当たり図柄Y1〜Y6と判定されていれば、正義キャラクタが勝利する報知演出が行われ、大当たり図柄Y7〜Y9と判定されていれば、正義キャラクタが敗北する報知演出が行われる。
また、本実施形態では、図22(A)〜(B)における状況(バトル演出が行われない図柄変動)においても、指標示唆演出が行われる場合がある。図24は、高確時短遊技状態においてバトル演出が行われない場合の指標示唆演出の一例を示す画面図である。この場合も、指標示唆演出が行われるタイミングは、上記バトル演出が行われる場合と同様であり、第2特別図柄及び装飾図柄51の変動が開始されてから(図24(A))、所定のタイミング(例えば、特別図柄の変動開始から4〜7秒後等)に至った時である(図24(B))。そして、この場合の指標示唆演出でも、バトル演出において登場する敵グループに対応する敵グループ画像(図24では敵グループ画像609)を点灯表示させたり、点滅表示させたり、あるいは、バトル演出において登場しない敵グループを消灯して、バトル演出で登場する対戦相手を強調するように表示する演出が行われる。その後、指標示唆演出が行われた状態で、有効ライン上に、3つの装飾図柄51が異なる図柄で停止(リーチとなった場合は、2つの同種の図柄と1つの異なる図柄が停止)して、ハズレが報知される(図24(C)〜(D))。こうして、ハズレが報知されると、当該ハズレが報知されるほぼ同時のタイミングで、指標示唆演出も終了する。
なお、他の実施形態では、バトル演出が行われる場合の指標示唆演出と、バトル演出が行われない場合の指標示唆演出とを、異なる演出態様となるようにしても良い。例えば、バトル演出が行われる場合は、対象となる敵グループ画像を点滅表示し、バトル演出が行われない場合は、対象となる敵グループ画像以外の敵グループ画像を消灯する演出態様としても良い。また、バトル演出が行われない場合には、指標示唆演出を行わないようにしても良い。
また、他の実施形態では、保留された特別図柄判定を行う権利に対する先読み演出によって、強さ指標画像60に対して強調表示するような演出を行っても構わない。すなわち、始動口への遊技球の入賞により取得情報が記憶されて特別図柄判定を行う権利として保留されると、遊技制御部から事前判定情報に基づいて、先読み演出を行うか否かの判定が行われる。この判定によって、先読み演出が実行されると判定されると、保留された特別図柄判定を行う権利に対して、当該権利に係る特別図柄の変動が行われる前に、上記した指標示唆演出と同様の演出(先読み指標示唆演出という)が行われる。この場合、先読み指標示唆演出は、当該権利に係る特別図柄の変動が開始されることを契機に終了しても良いし、当該権利に係る特別図柄の変動が開始されてから所定のタイミングに至るまで継続するようにしても良い。
本実施形態では、上記指標示唆演出に加えて、上記指標示唆演出が行われるタイミングからバトル演出が開始されるまでの間(図23(B)〜(C))、又は、ハズレ報知されるまでの間(図24(B)〜(C))に、遊技者の期待感をより高揚させるべく、煽り演出が行われる場合がある。この煽り演出は、バトル演出が行われた場合、どの敵グループと対戦することになるのかといったことを、指標示唆演出と共に示唆する演出である。
図25は、(A)、(B)はバトル演出の対戦相手を示唆する煽り演出の一例を示す画面図である。例えば、煽り演出には、図25(A)に示すように、指標示唆演出によって強調表示された敵グループ画像(図25では敵グループ画像609)と同一の敵グループ(図25では敵グループN・n)に対応する演出図柄58を用いて、当該演出図柄58が所定の配置となるかどうかを煽る演出がある。具体的には、この煽り演出では、複数の敵グループを示す演出図柄58を2列でスクロールさせ、そのスクロールさせた演出図柄58のうち、同一の敵グループを示す演出図柄58が所定の位置に停止するかどうかを煽る。そして、演出図柄58が所定の配置となれば、対戦相手が決定されてバトル演出が行われることが確定報知され、バトル演出が行われる。ここで言う「確定報知」は、液晶表示器5に演出図柄58が所定の態様で表示されたり、さらにその際の音響等を用いて報知される。また、「確定報知」では、さらに2つの同種の図柄の装飾図柄51がリーチの態様で停止することや、演出画像58に用いられた敵グループの画像が拡大表示されて報知される演出が行われても良い。なお、演出図柄58は、装飾図柄51であっても良いし、装飾図柄51とは異なる画像であっても良い。
より具体的には、本実施形態の煽り演出では、強さ指標画像60に示された相対的強さを基準として、相対的に強い敵グループから順番に対戦相手を煽る、煽り演出が行われる。例えば、最初に、敵グループ画像606に対応する演出図柄58が所定の配置となるかが煽られると、その後、相対的強さが弱い方向に向けて、敵グループ画像607、敵グループ画像608、敵グル―プ画像609に対応する演出図柄58を用いた煽りが行われ、最終的に敵グループ画像609に対応する演出図柄58が所定の配置となれば、その対戦相手とのバトル演出が行われる。また、この煽り演出では、敵グループ画像609に対応する演出図柄58の煽りが行われる以前に、対戦相手が決定される場合もある。すなわち、1回目の煽り(上記例では敵グループ画像606に対応する対戦相手)で対戦相手が決定される場合もあれば、2,3回目の煽りで対戦相手が決定される場合もある。かかる演出の場合には、指標示唆演出によって強調表示された敵グループとは異なる敵グループが対戦相手となる。また、指標示唆演出及び煽り演出が行われても、バトル演出に発展せずにハズレが報知される場合もある。この場合は、上記煽り演出の後、上記のようなバトル演出の確定報知は行われず、ハズレが報知される。なお、煽り演出において、3以上の敵グループが登場した場合は、リーチ演出として必ずバトル演出が行われ、2以下の敵グループが登場する場合には、所定の割合でバトル演出が行われるようにしても良い。
なお、他の実施形態では、煽り演出によって表示させる敵グループに対応する演出図柄58が、指標示唆演出によって強調表示された敵グループ画像とは無関係のものを用いても良い。また、他の実施形態では、相対的に強い敵キャラクタに対応する演出図柄58から順番に煽るのではなく、相対的に弱い敵キャラクタに対応する演出図柄58から順番に煽っても良く、また相対的強さに無関係にランダムで煽る演出を行っても良い。
また、敵グループを、強さを基準として、例えば、強タイプ群、中タイプ群、弱タイプ群の3つのタイプに区分し、各タイプ群から1つの敵グループが選択されて煽り演出を行っても良いし、1つ又は2つのタイプ群から選択された敵グループを用いて、煽り演出を行っても良い。例えば、後者の場合、2つのタイプ群から敵グループが選択される場合は、弱タイプ群と中タイプ群、中タイプ群と強タイプ群、あるいは、弱タイプ群と強タイプ群の何れかから所定数(例えば、3つの敵グループ)の敵グループが選択され、1つのタイプ群から敵グループが選択される場合は、弱タイプ群、中タイプ群、あるいは、強タイプ群の何れかから所定数(例えば、3つの敵グループ)の敵グループが選択される。かかる構成では、煽り演出において、弱タイプ群に属する敵グループが多く登場する方が、強タイプ群や中タイプ群に属する敵グループが多く登場する場合よりも、バトル演出において正義キャラクタが勝利する期待度を高くすることができる。例えば、弱タイプ群から2つの敵グループが選択されると共に、中タイプ群から1つの敵グループが選択された場合は、強タイプ群から2つの敵グループが選択されると共に、中タイプ群から1つの敵グループが選択された場合よりも、正義キャラクタが勝利する期待度は高い。
また、他の煽り演出の一例としては、図25(B)に示すように、指標示唆演出によって2つの敵グループ画像が強調表示された場合に、その強調表示された2つの敵グループに対応する演出画像59を背景表示して、どちらかの敵グループと対戦することになるかを煽る演出がある。具体的には、この煽り演出では、指標示唆演出に合せて、指標示唆演出で示唆されている2つの敵グループに対応する演出画像59が用いられ、最終的にどちらの演出画像59が強調表示されるかを煽る。そして、一方の演出画像59が所定の態様で強調表示(例えば、拡大表示)されると、対戦相手が決定されてバトル演出が行われることが確定報知され、バトル演出が行われる。なお、他の実施形態では、3以上の演出画像59を用いて煽り演出を行っても良いし、また指標示唆演出によって強調表示された敵グループ画像と異なる敵グループに対応する演出画像59を用いて煽り演出を行っても良い。なお、本実施形態では、いずれの煽り演出が行われる場合でも、変動中の装飾図柄51が、半透明に表示制御されたり、小さく表示制御されるため、煽り演出の視認性を阻害することはない。
このように、本実施形態では、バトル演出の対戦相手を決定するにあたって、指標示唆演出に加えて、演出図柄58や演出画像59を用いた煽り演出を行う場合があるため、高確時短遊技中において、遊技者の高揚感をさらに高めることが可能となり、さらに高い興趣性を図ることができる。
なお、本実施形態では、指標示唆演出が行われた後に、煽り演出が行われる例を示したが、他の実施形態では、指標示唆演出と同時に行われたり、指標示唆演出が行われるより先に、煽り演出が行われても良い。また、指標示唆演出を行うことなく、煽り演出を行っても構わない。
(バトル演出)
続いて、バトル演出における演出の流れについて説明する。図26は、バトル演出において正義キャラクタと敵キャラクタとが登場した際の正義キャラクタの体力と闘志の状態を示す画面図である。図26に示すように、バトル演出では、液晶表示器5において、正義キャラクタαとその対戦相手となる敵キャラクタβが登場して、双方が対決を行う。ここで、バトル演出で登場する敵キャラクタβは、上記強さ指標画像60で示された13の敵グループから選択された1つの敵グループに属する敵キャラクタである。また、正義キャラクタαと対決する敵キャラクタβは、選択された1つの敵グループのうちの1人又は2人の敵キャラクタである。また、正義キャラクタαも、異なる2人で正義グループを結成しており、バトル演出では、その正義グループから1人又は2人の正義キャラクタが選択される。
また、バトル演出では、正義キャラクタαと敵キャラクタβとの対決演出に並行して、当該対決における正義キャラクタαの状態の経時的変化を示す演出が行われる。すなわち、本実施形態のバトル演出では、単に対決の演出が行われるだけでなく、対決が行われている間の正義キャラクタαの状態、具体的には正義キャラクタαの体力の状態(体力メータ70)及び正義キャラクタαの敵キャラクタβに立ち向かう闘志の状態(闘志画像71)が表示される。以下に、バトル演出の進行に伴って変化する体力メータ70と闘志画像71に注目して説明する。
最初に、バトル演出で表示される体力メータ70と闘志画像71について説明しておくと、体力メータ70は、上記したように、経時的に変化し得る正義キャラクタαの現在残存する体力を示すものであり、敵キャラクタβからの攻撃を受けると、その攻撃を受けた前後で体力残量が変化する。具体的には、体力メータ70は、正義キャラクタαが敵キャラクタβから攻撃を受けることで減少する。正義キャラクタαは、体力メータ70に示される体力残量が少なくなれば、敵キャラクタβに敗北する危険度が高くなる。つまり、体力メータ70は、体力残量が減れば減るほど、高確時短状態が終了する可能性が高いことを示唆する。逆に、体力メータ70が変化しない、つまり正義キャラクタαが敵キャラクタβから攻撃を受けない場合は、正義キャラクタαが勝利する期待度が高いことを示唆する。
闘志画像71は、上記したように、経時的に変化し得る正義キャラクタαの現在における敵キャラクタβに立ち向かう闘志の状態を示すものであり、正義キャラクタαの闘志の変化に応じてその表示態様が変化する。具体的には、闘志画像71は、バトル演出の所定のタイミング(例えば敵キャラクタβから攻撃された後や、正義キャラクタαが攻撃する直前等)で、その色等の形態が変化する。闘志画像71は、その表示態様が変化するほど、正義キャラクタαによる派手な演出(例えば、必殺技を繰り出す演出)が行われる可能性が高いことを示唆する。逆に、闘志画像71は、その表示態様が変化しない場合は、正義キャラクタαによる通常の演出(例えば、必殺技ではなく単にパンチを繰り出す演出)が行われる可能性が高いことを示唆する。そして、本実施形態では、派手な演出が行われて正義キャラクタαが勝利した場合の方が、通常の演出が行われて正義キャラクタαが勝利した場合よりも、遊技者にとって有利な状態となる可能性が高い。具体的には、派手な演出が行われて正義キャラクタαが勝利した場合の方が、他の場合に比べて、16R大当たりが報知される可能性が高くなっている。したがって、闘志画像71は、その表示態様が変化するほど、遊技者にとって有利な状態となる期待度を示すものである。
図27は、バトル演出における演出の一例を示す画面図であり、(A)は正義キャラクタと敵キャラクタとが登場した際の体力メータと闘志画像の状態を示し、(B)は正義キャラクタが敵キャラクタから1回目の攻撃を受けた際の体力メータの変化の状態を示し、(C)は敵キャラクタから攻撃を受けた正義キャラクタの闘志画像の変化の状態を示す図である。図28は、バトル演出における演出の一例を示す画面図であり、(D)は正義キャラクタが敵キャラクタから2回目の攻撃を受けた際の体力メータの変化の状態を示し、(E)は敵キャラクタから攻撃を受けた正義キャラクタの闘志画像の変化の状態を示し、(F)は正義キャラクタが敵キャラクタから3回目の攻撃を受けた際の体力メータの変化の状態を示す図である。図29は、バトル演出における演出の一例を示す画面図であり、(G)は敵キャラクタから攻撃を受けた正義キャラクタの闘志画像の変化の状態を示し、(H)は正義キャラクタが必殺技で敵キャラクタを倒す際の体力メータの変化の状態を示し、(I)は正義キャラクタが勝利したことが報知されている状態を示す図である。
図27(A)に示すように、バトル演出が開始されると、まず、正義キャラクタと上記特別図柄判定に基づいて決定された敵キャラクタとが登場する。このとき、正義キャラクタの体力メータ70は、最大値(以下、初期値ともいう)を示すと共に、体力残量を示すメータ色が所定の色(例えば、緑色)を示している。また、バトル開始時の正義キャラクタの闘志画像71は、主に初期色(例えば、白色)に呈した最も闘志が低い状態を示している。
バトル演出が開始されて所定時間経過すると、1ターン目の攻撃シチュエーションが発生する。すなわち、正義キャラクタ又は敵キャラクタが、相手に対して攻撃を仕掛ける演出ステップである。例えば、図27(B)では、敵キャラクタが正義キャラクタに向けて1回目の攻撃を仕掛ける演出が行われる。このとき、攻撃を仕掛けられた正義キャラクタは、その敵キャラクタの攻撃に対して、防御姿勢や、非防御姿勢、またはその攻撃に対してかわす姿勢をとる演出が行われる。ここでは、正義キャラクタが非防御姿勢で攻撃を受けたとすると、図27(B)に示すように、体力メータ70が所定の値(例えば、初期値を基準に1/6〜2/3)減少した状態で表示される。このとき、体力メータ70は、体力残量が初期値の6割以上を維持しているので、緑色が維持された状態で表示される。また、正義キャラクタが防御姿勢をとった場合や、攻撃をかわす姿勢をとった場合は、正義キャラクタの体力メータ70は初期値から殆ど変化しない(例えば、初期値を基準に0〜1/7程度の減少)状態で表示される。すなわち、正義キャラクタの体力メータ70は、敵キャラクタからどのような姿勢で攻撃を受けた又はかわしたかで、減少する割合が変化する。
1ターン目の攻撃シチュエーションが終了すると、正義キャラクタの闘志が向上するかどうかの演出が行われる。例えば、攻撃を受けた正義キャラクタが倒れた状態から立ち上がるかどうかという演出が行われている場合には、正義キャラクタの闘志を示す闘志画像71を用いて、その立ち上がり演出を煽る演出が行われる。一方、攻撃シチュエーションにおいて、正義キャラクタが防御姿勢をとった場合や、攻撃をかわす姿勢をとった場合には、正義キャラクタが倒れている演出は行われないため、上記したような立ち上がり演出はなく、単に闘志が燃え上がるか否かを煽る演出が行われる。そして、正義キャラクタを立ち上がらせる場合、又は、単に正義キャラクタの闘志を燃え上がらせる場合に、正義キャラクタの闘志画像71の色を1段階上の闘志を示す色に変化させる。ここでは、敵キャラクタからの攻撃を受ける際の正義キャラクタの闘志画像71の色が、初期色を呈しているので、当該初期色よりも1段階上の闘志の色を示す中間色(例えば、緑色)に呈した状態に変化する演出が行われる。したがって、図27(C)では、1回目の攻撃を受けた正義キャラクタが立ち上がる演出が行われて、闘志画像71の色を初期色から中間色に変化する演出が行われる。
正義キャラクタが倒れた状態から立ち上がって闘志が向上すると、2ターン目の攻撃シチュエーションが発生する。図28(D)に示すように、2ターン目の攻撃シチュエーションでも、正義キャラクタが敵キャラクタから攻撃(2回目の攻撃)を仕掛けられる演出が行われる。そのため、正義キャラクタは、再び、防御姿勢、非防御姿勢、又は、攻撃をかわす姿勢をとる演出が行われる。図28(D)では、1回目の敵キャラクタからの攻撃の際と同様、非防御姿勢で攻撃を受ける演出が行われ、正義キャラクタの体力メータ70は、その残量が初期値の半分程度に減少した状態で表示される。そのため、体力メータ70は、そのメータ色が緑色から黄色に変化して表示される。
2ターン目の攻撃シチュエーションが終了すると、再び、正義キャラクタの闘志が向上するかどうかの演出が行われる。図28(E)では、2回目の攻撃を受けた正義キャラクタが立ち上がる演出が行われて、正義キャラクタの闘志が向上する。ここでは、2ターン目の攻撃シチュエーションの際に闘志画像71の色が中間色を示していたので、さらに1段階上の闘志を示す最終色(例えば、赤色)に変化する演出が行われる。
正義キャラクタが倒れた状態から立ち上がって闘志が向上すると、3ターン目の攻撃シチュエーションが発生する。図28(F)に示すように、3ターン目の攻撃シチュエーションでも、正義キャラクタが敵キャラクタから攻撃(3回目の攻撃)を仕掛けられる演出が行われる。そのため、正義キャラクタは、再び、防御姿勢、非防御姿勢、又は、攻撃をかわす姿勢をとる演出が行われる。図28(F)では、1〜2回目の敵キャラクタからの攻撃の際と同様、非防御姿勢で攻撃を受ける演出が行われるため、正義キャラクタの体力メータ70は、その残量が初期値の1割程度の状態で表示される。そのため、体力メータ70は、そのメータ色が黄色から赤色に変化して表示される。ここで、体力メータ70が赤色を呈した状態は、正義キャラクタの体力が殆ど残っていない状態を示しており、正義キャラクタがかなり危険な状態、つまり敗北が近いことを示唆している。
こうして、3ターン目の攻撃シチュエーションが終了すると、再び、正義キャラクタの闘志が向上するかどうかの演出が行われる。ここで、正義キャラクタは、上記したように、かなり危険な状態であるため、立ち上がる期待度は低い。また、ここでは、正義キャラクタが立ち上がらなければ闘志が向上することがなく、当該正義キャラクタが敗北する演出が行われる。しかしながら、図29(G)では、3回目の攻撃を受けた正義キャラクタが立ち上がる演出が行われるため、正義キャラクタの闘志は向上し、闘志画像71の表示態様が変化する演出が行われる。本実施形態では、最終色まで変化した闘志画像71がさらにその表示態様を変化させる場合、所定の画像(例えば、「ファ」、「イ」、「ヤー」等の文字)を付加する演出を行ったり、予め表示されていた所定の画像(文字等)の表示態様を変化する演出が行われる。
その後、図29(H)に示すように、正義キャラクタの体力メータ70は最大値まで回復し、正義キャラクタが敵キャラクタに反撃する演出が行われる。具体的には、闘志画像71が最終色からさらに表示態様を変化させた場合には、正義キャラクタは、必殺技を繰り出して、敵キャラクタを倒す演出が行われる。正義キャラクタの必殺技により、敵キャラクタが倒されると、正義キャラクタが勝利したことが報知される。すなわち、図29(I)に示すように、3つの同種の装飾図柄51が有効ライン上に停止して、大当たりであることが報知される。また同時に、体力メータ70及び闘志画像71が非表示にされる。このように、正義キャラクタの闘志画像71の表示態様が最終色からさらに変化した表示態様(以下、最終態様ともいう)となってから勝利が報知された場合には、その後の大当たり遊技が、16R大当たり遊技である可能性が高い。逆を言えば、この場合は、8R、6R、又は、4Rの大当たり遊技が行われる可能性が低い。16R大当たりの具体的な種類は、図6に示すように、図柄揃いによる16R大当たり遊技(大当たり図柄Y1に対応する大当たり遊技)、ジャンプアップ大当たりによる16R大当たり遊技(大当たり図柄Y2に対応する大当たり遊技)、又は、ランクアップ大当たりによる16R大当たり遊技(大当たり図柄Y3に対応する大当たり遊技)である。また、8R、6R、又は、4Rの大当たりの具体的な種類は、図6に示すように、ランクアップ大当たりによる8R大当たり遊技(大当たり図柄Y4に対応する大当たり遊技)、ランクアップ大当たりによる6R大当たり遊技(大当たり図柄Y5に対応する大当たり遊技)、又は、ランクアップ大当たりによる4R大当たり遊技(大当たり図柄Y6に対応する大当たり遊技)である。
なお、バトル演出において敗北した場合も、大当たりであることは確定しているが、3つの同種の装飾図柄51が有効ライン上に停止して、大当たりであることが報知されることはない。そして、この場合は、その後の大当たり遊技が、出玉無しの大当たりとなる。具体的な大当たりの種類は、図6に示すように、2R確変大当たりによる出玉無し大当たり遊技(大当たり図柄Y7に対応する大当たり遊技)、2R確変大当たり(時短10)による出玉無し大当たり遊技(大当たり図柄Y8に対応する大当たり遊技)、又は、2R通常大当たりによる出玉無し大当たり遊技(大当たり図柄Y9に対応する大当たり遊技)である。また、正義キャラクタが敗北するタイミングは、上記したように、攻撃シチュエーションを3回経た後だけでなく、1回目又は2回目の攻撃シチュエーションの直後に到来する場合もある。この場合も、上記同様の出玉無し大当たり遊技が行われる。
また、本実施形態では、バトル演出において敗北した場合、所定のキャラクタを含むカットイン演出画像が、液晶表示器5に表示されてから、正義キャラクタが勝利する演出を行うようにしても良い。具体的には、バトル演出において正義キャラクタが敗北した様子が表示された後、カットイン演出画像が液晶表示器5の画面に割り込むようにして表示され、その後、正義キャラクタが復活して勝利する演出が行われる。また、カットイン演出画像が表示されてから、勝利演出が行われた場合は、闘志画像71が一気に最終形態まで変化しても良いし、カットイン演出画像を用いた演出が行わるか否かに関わらず、カットイン演出画像を用いた演出直前の闘志画像71の表示形態を維持するようにしても良い。すなわち、前者の場合は、カットイン演出画像は、敗北からの勝利を示唆すると共に、16R大当たりへの期待度を高めることができ、後者の場合は、敗北からの勝利を示唆する演出となる。また、特定のキャラクタを含むカットイン演出が行われた場合には、現在変動中の特別図柄に対する大当たりを示唆するだけでなく、現在保留されている特別図柄判定を行う権利にさらなる大当たりが含まれることを示唆するようにしても良い。つまり、バトル演出において、バトルに敗北した後に、特定のキャラクタを含むカットイン演出が行われることは、いわゆる保留連予告である。すなわち、カットイン演出は、現在の変動に係る特別図柄判定が大当たりであり、かつ、現在保留されている特別図柄判定が大当たりである場合に、行われる。例えば、現在の変動に係る特別図柄判定が特定の大当たり(例えば、16R大当たり)であり、かつ、現在の保留に特定の大当たりが含まれている場合にのみ、カットイン演出が行われてもよい。保留連予告を示すカットイン演出は、特別図柄の変動中に行われてもよいし、特別図柄が停止した後の大当たり遊技中(例えば、オープニング中やラウンド遊技中、エンディング中)に行われてもよい。
上記説明では、正義キャラクタの闘志を示す闘志画像71の状態が、遊技者の操作に関わらずに変化する場合を例にしたが、本実施形態では、遊技者の操作が、闘志画像71の表示態様の変化の契機となる場合もある。すなわち、攻撃シチュエーションの終了後、演出ボタン26の操作を遊技者に促す演出を行い、演出ボタン26の操作が促されてから一定期間の間(有効時間内)に、遊技者が演出ボタン26を操作した時を契機に、闘志画像71の表示態様を変化させる場合もある。また、有効時間内に遊技者が演出ボタン26を操作しなければ、有効時間が経過したことを契機に、闘志画像71の表示態様を変化させる。なお、演出ボタン26の操作を促す場合には、単に1回押させる演出が行われる場合と、複数回押させる(連打)演出が行われる場合等がある。
また、上記説明では、闘志画像71の表示態様が最終色からさらに変化した最終態様となってから、勝利する演出について説明したが、本実施形態では、闘志画像71が最終態様とならずとも、勝利する演出が行われる場合がある。例えば、1回目又は2回目の攻撃シチュエーションにおいて、正義キャラクタが先制攻撃したり、敵キャラクタが先制攻撃したが、その攻撃をかわし、正義キャラクタが攻撃を仕掛ける場合等である。この場合、攻撃シチュエーション自体少なくなるため、闘志画像71が最終態様まで変化しないまま、勝敗が報知される場合がある。すなわち、本実施形態では、闘志画像71の表示態様が最終態様まで変化しないにも関わらず、正義キャラクタが勝利する演出が行われる場合がある。しかしながら、闘志画像71の表示態様によらず正義キャラクタの勝利が報知されるとすると、闘志画像71を変化させる意味がはっきりせず、興趣性に欠けるという懸念がある。
そこで、本実施形態では、闘志画像71が最終形態まで変化せずに勝利が報知される場合には、闘志画像71が最終形態まで変化して勝利が報知される場合よりも、遊技者にとって有利な大当たり遊技が行われる割合が、相対的に低くなるように設定されている。つまり、闘志画像71が最終形態まで変化せずに勝利する場合は、闘志画像71が最終形態まで変化して勝利する場合よりも、16R大当たりが選択される割合が低くなっている。具体的には、闘志画像71が最終形態まで変化せずに勝利する場合、バトル演出の終了後、8R大当たり遊技(大当たり図柄Y4に対応する大当たり遊技)、ランクアップ大当たりによる6R大当たり遊技(大当たり図柄Y5に対応する大当たり遊技)、又は、ランクアップ大当たりによる4R大当たり遊技(大当たり図柄Y6に対応する大当たり遊技)が行われる可能性が高い。より詳細に言えば、闘志画像71が変化する機会は、攻撃シチュエーションが発生する前後であるため、攻撃シチュエーションの発生割合が高いほど当該機会が多くなる。そのため、図27〜図29を例に説明したように、攻撃シチュエーションでは、先制攻撃をして敵キャラクタに勝利する場合よりも、敵キャラクタからの攻撃を受け続けて、体力メータ70が減少する演出が行われる場合の方が、闘志画像71が最終形態まで変化する期待度が高い。つまり、本実施形態では、バトル演出において、体力メータ70が減るほど、またそれに伴い、闘志画像71が変化するほど、16R大当たりが選択される割合が高く設定されている。このように、本実施形態では、体力メータ70によって勝利への期待度が低いと示唆されるほど、闘志画像71によって、遊技者にとって有利な大当たり遊技が行われる期待度が高いと示唆される構成となっている。かかる構成により、本実施形態では、バトル演出が終了するまで、遊技者の高揚感を煽ることができる。
[演出制御部による演出制御処理]
次に上述した遊技制御部100から各種コマンドに基づいた演出制御の詳細について説明する。
図30は、演出制御部において行われるタイマ割り込み処理の一例を示すフローチャートである。以下では、図30〜図34に示す処理を演出制御部130が行うものとして説明するが、これらの処理の一部又は全部は、演出制御部130、画像音響制御部140、及び、ランプ制御部150の何れかにおいて実行されてもよい。また、パチンコ遊技機1の電源が投入されると、演出制御部130のCPU131は、図30に示す一連の処理を割り込みにより一定時間(例えば4ミリ秒)毎に繰り返し実行する。
図30のフローチャートにしたがうと、演出制御部130は、まず、ステップS1001において、コマンド受信処理を実行する。コマンド受信処理は、遊技制御部100からの各種コマンドを受信したことに応じて、演出を制御する処理である。具体的には、演出制御部130は、遊技制御部100から遊技情報としてのコマンドを受信し、受信したコマンドに応じて、演出の内容を決定し、当該決定した演出を画像音響制御部140及びランプ制御部150に実行させるためのコマンドを生成する。このコマンド受信処理の詳細については、後に、図31を参照して詳述する。
ステップS1001の処理に続いて、演出制御部130は、操作受付処理を実行する(ステップS1002)。具体的には、CPU131は、演出ボタン26や演出キー27が操作された場合に、その操作に応じた操作コマンドを生成してRAM133に設定する。
そして、演出制御部130は、ステップS1001で生成したコマンドを画像音響制御部140及びランプ制御部150に送信する(ステップS1003)。また、演出制御部130は、画像音響制御部140及びランプ制御部150に対して、演出ボタン26や演出キー27に対する操作に応じたコマンド(ステップS1002)を送信する。このコマンドに応じて、画像音響制御部140及びランプ制御部150は、所定の演出を実行する。
[演出制御部によるコマンド受信処理]
図31は、図30のステップS1001におけるコマンド受信処理の詳細フローチャートである。図31に示すように、コマンド受信処理では、演出制御部130が、遊技制御部100において図8のステップS206又はステップS212の処理でセットされた保留コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS1301)。保留コマンドを受信したと判定した場合(ステップS1301:YES)、演出制御部130は、保留コマンド処理を実行する(ステップS1302)。
ステップS1302の保留コマンド処理では、演出制御部130は、保留コマンドを受信したことに応じて、当該保留コマンドに対応する保留アイコン52を液晶表示器5に表示させる。この場合において、演出制御部130は、第1始動口11に遊技球が入賞した場合は、液晶表示器5の左側領域にある特1アイコン表示領域55に保留アイコンを表示し、第2始動口12に遊技球が入賞した場合は、液晶表示器5の右側領域にある特2アイコン表示領域56に保留アイコンを表示する。また、保留アイコンの表示形態は、特1アイコン表示領域55に表示するものと、特2アイコン表示領域56に表示するものとで、区別できる態様であっても良いし、区別できない態様であっても良い。
また、保留コマンド処理では、演出制御部130が、保留コマンドに含まれる事前判定情報に基づいて、事前判定演出を行うかを判定し、当該判定の結果に基づいて、事前判定の演出の内容を決定して実行する。具体的には、演出制御部130は、受信した保留コマンドに係る特別図柄判定において大当たりとなるか否か等を判定し、判定結果に応じて、事前判定演出を実行する。例えば、演出制御部130は、事前判定演出として、保留アイコンを通常とは異なる態様で表示させる。
ステップS1302の処理を実行した場合、又は、保留コマンドを受信していないと判定した場合(ステップS1301:NO)、演出制御部130は、変動開始コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS1303)。
変動開始コマンドを受信した場合(ステップS1303:YES)、演出制御部130は、変動演出実行処理を実行する(ステップS1304)。具体的には、演出制御部130は、変動開始コマンドに含まれる変動パターン(図10のステップS408で設定される変動パターン)、図柄情報、現在の遊技状態等に基づいて、特別図柄の変動に伴って行われる変動演出の内容を決定し、当該変動演出を実行させるためのコマンドをセットする。
ここで、図10のステップS408の処理において変動パターンを決定するために用いられる高確時短遊技状態の変動パターンテーブルの一例について説明する。図35は、高確時短遊技状態の変動パターンテーブルの一例を示す図である。なお、図は省略するが、パチンコ遊技機1には、通常遊技状態や潜伏確変遊技状態、及び、時短遊技状態等の他の遊技状態のときに選択される別の変動パターンテーブルも用意されている。
図35に示すように、第1始動口11への遊技球の入賞に応じて大当たりと判定された場合、特別図柄の変動パターンとして、変動パターンPA101〜PA109の何れかが選択される。具体的には、大当たり図柄X1〜X6のうち、何れかが判定された場合、バトル演出において勝利演出を行う変動演出に対応する変動パターンPA101〜PA103のうちの何れかが選択される。例えば、変動パターンPA101は、変動演出S1に対応する変動パターンであり、変動時間は60秒である。変動パターンPA102は、変動演出S2に対応する変動パターンであり、変動時間は90秒である。変動パターンPA103は、変動演出S3に対応する変動パターンであり、変動時間は90秒である。また同様に、大当たり図柄X7,X9,X10のうち、何れかが判定された場合は、バトル演出において敗北演出を行う変動演出に対応する変動パターンPA104〜PA106のうちの何れかが選択され、大当たり図柄X8が判定された場合、変動パターンPA107〜PA109のうちの何れかが選択される。変動パターンPA104は、変動演出S4に対応する変動パターンであり、変動時間は60秒である。変動パターンPA105は、変動演出S5に対応する変動パターンであり、変動時間は90秒である。変動パターンPA106は、変動演出S6に対応する変動パターンであり、変動時間は90秒である。また、変動パターンPA107は、変動演出S7に対応する変動パターンであり、変動時間は60秒である。変動パターンPA108は、変動演出S8に対応する変動パターンであり、変動時間は90秒である。変動パターンPA109は、変動演出S9に対応する変動パターンであり、変動時間は90秒である。そして、選択された変動パターンに応じた変動時間だけ変動演出が行われる。
また、図35に示すように、第2始動口12への遊技球の入賞に応じて大当たりと判定された場合、特別図柄の変動パターンとして、変動パターンPA121〜PA129の何れかが選択される。具体的には、大当たり図柄Y1〜Y6のうち、いずれかが判定された場合、バトル演出において勝利演出を行う変動演出に対応する変動パターンPA121〜PA123のうちの何れかが選択される。例えば、変動パターンPA121は、変動演出T1に対応する変動パターンであり、変動時間は60秒である。また、変動パターンPA122は、変動演出T2に対応する変動パターンであり、変動時間は90秒である。また、変動パターンPA123は、変動演出T3に対応する変動パターンであり、変動時間は90秒である。また同様に、大当たり図柄Y7が判定された場合は、変動パターンPA124〜PA126のうちの何れかが選択され、大当たり図柄Y8,Y9のうちの何れかが判定された場合、バトル演出において敗北演出を行う変動演出に対応する変動パターンPA127〜PA129のうちの何れかが選択される。変動パターンPA124は、変動演出T4に対応する変動パターンであり、変動時間は60秒である。変動パターンPA125は、変動演出T5に対応する変動パターンであり、変動時間は90秒である。変動パターンPA126は、変動演出T6に対応する変動パターンであり、変動時間は90秒である。また、変動パターンPA127は、変動演出T7に対応する変動パターンであり、変動時間は60秒である。変動パターンPA128は、変動演出T8に対応する変動パターンであり、変動時間は90秒である。変動パターンPA129は、変動演出T9に対応する変動パターンであり、変動時間は90秒である。
一方、図35に示すように、第1始動口11への遊技球の入賞に応じてハズレと判定された場合、特別図柄の変動パターンとして、バトル演出を行わない変動演出に対応する変動パターンPA301,302又は変動パターンPA131,132の何れかが選択される。変動パターンPA301は、第1特別図柄又は第2特別図柄の変動に係る変動パターンであり、変動演出W1に対応する単純ハズレの変動パターンである。特に、この変動パターンPA301は、第2特別図柄判定に係る最後の保留を現在消化中の状態であるか、第2特別図柄判定に係る保留が0の状態且つ第1特別図柄に係る保留が1以上ある状態に選択される変動パターンであり、その変動時間は13秒である。変動パターン302は、第2特別図柄の変動に係る変動パターンであり、変動演出W2に対応する単純ハズレの変動パターンである。特に、この変動パターンPA302は、第2特別図柄判定に係る保留が現在消化中のものを含め2以上ある状態で選択される変動パターンであり、その変動時間は2秒である。なお、ここで言う「単純ハズレ」とは、装飾図柄51を用いて、上述のようなリーチ演出が行われない、単純にハズレを報知するための演出であり、3つの異なる種類の装飾図柄51が、例えば左、右、中の順に停止する演出である。また、変動パターンPA131は、第1特別図柄又は第2特別図柄の変動に係る変動パターンであり、変動演出Z1に対応する変動パターンである。また、変動パターンPA131は、上記した変動演出T2,5,8(S2,5,8)に対応する変動パターンであり、変動時間は20秒である。変動パターンPA132は、第1特別図柄又は第2特別図柄の変動に係る変動パターンであり、変動演出Z2に対応する変動パターンである。また、変動パターンPA132は、上記した変動演出T3,6,9(S3,6,9)に対応する変動パターンであり、変動時間は20秒である。
そして、このようにして設定された変動パターンを含むコマンドを、上記ステップS1003において画像音響制御部130やランプ制御部150に送信し、そのコマンドに応じて、画像音響制御部130やランプ制御部150が演出を実行する。この変動演出実行処理については、図32を参照して詳述する。
図32は、図31のステップS1304における変動演出実行処理を示す詳細フローチャートである。図32に示すように、変動演出実行処理では、演出制御部130が、まず変動開始コマンドに含まれる情報に基づいて、現在の遊技状態が高確時短遊技状態であるか否かを判定する(ステップS1321)。
現在の遊技状態が高確時短遊技状態であると判定した場合(ステップS1321:YES)、演出制御部130は、強さ指標画像60を表示するための高確時短中処理を実行する(ステップS1322)。この高確時短中処理については、図33を参照して詳述する。
図33は、図32のステップ1322における高確時短中処理を示す詳細フローチャートである。図33に示すように、高確時短中処理では、演出制御部130が、液晶表示器5において、強さ指標画像60が表示されているか否かが判定される(ステップS1341)。具体的には、強さ指標画像60を表示するための表示フラグがONであるか否かが判定される。
強さ指標画像60を表示するための表示フラグがONにされていない、つまり強さ指標画像60が表示されていないと判定した場合(ステップS1341:YES)、演出制御部130は、強さ指標画像表示処理を実行する(ステップS1342)。すなわち、強さ指標画像60を表示するための表示フラグをONにして、液晶表示器5に強さ指標画像60を表示する。また、演出制御部130は、高確時短遊技状態を示す背景画像を液晶表示器5に表示する。そして、演出制御部130は、この高確時短中処理を終了して、図32のステップS1323以降の処理を進める。
高確時短中処理が実行されると(ステップS1322)、演出制御部130は、変動開始コマンドに含まれる情報から、特別図柄判定によって大当たりと判定されたか否かを判定する(ステップS1323)。上記したように、高確時短遊技状態では、電動チューリップ17の羽根部材が開放し易くなるため、遊技球は主に第2始動口12へ入賞する。また、本実施形態では、第2特別図柄判定に係る保留を優先的に消化する特2優先消化機能が備えられている。そのため、高確時短遊技状態では、第1特別図柄判定に係る保留があったとしても、優先的に、第2特別図柄判定によって大当たり判定が行われる。なお、第2特別図柄判定に係る保留が全て消化された場合は、ステップS1323において、第1特別図柄判定に係る保留に基づいて大当たり判定が行われることがある。
ステップS1322の処理を実行した後、大当たりであると判定した場合(ステップS1323:YES)、演出制御部130は、対戦相手設定処理を実行する(ステップS1325)。すなわち、この対戦相手設定処理では、バトル演出に登場する正義キャラクタと敵キャラクタが、大当たり図柄に基づいて、所定の抽選により設定される。具体的には、正義キャラクタは、正義グループを結成する2人のうちの1人又は2人が選択されて設定される。敵キャラクタは、強さ指標画像60に表示された13の敵グループから1つの敵グループが選択され、さらに選択された敵グループのうち、1人又は2人の敵キャラクタが選択されて設定される。
ステップS1325で対戦相手が設定されると、演出制御部130は、変動開始コマンドに含まれる情報から、第2特別図柄判定によって判定された大当たり図柄が大当たり図柄Y1〜Y6の何れかに該当するか否を判定する(ステップS1326)。なお、上記したように、実際には、第1特別図柄判定が行われることもあるため、その場合は、大当たり図柄X1〜X6の何れかに該当するか否かを判定する。
大当たり図柄Y1〜Y6(あるいは大当たり図柄X1〜X6)の何れかであると判定した場合(ステップS1326:YES)、バトル演出において、正義キャラクタが勝利する変動演出をセットする(ステップS1328)。すなわち、図35に示す変動パターンに基づいて、変動演出T1〜T3(変動演出S1〜S3)の何れかが、変動演出としてセットされる。例えば、変動演出T1(S1)が選択された場合は、指標示唆演出を行ってバトル演出が開始される変動演出がセットされる。また、変動演出T2(S2)が選択された場合は、指標示唆演出を行うと共に、煽り演出(例えば、演出図柄58を用いる演出)を行い、バトル演出が開始される変動演出がセットされる。また、変動演出T3(S3)が選択された場合は、指標示唆演出を行うと共に、変動演出T2(S2)とは異なる煽り演出(例えば、演出画像59を用いる演出)を行い、バトル演出が開始される変動演出がセットされる。なお、他の実施形態では、変動パターンとは別に、上記した指標示唆演出や煽り演出を実行するか否かの判定が行われ、実行する場合には、何れの演出を行うかについて決定し、その決定内容に基づいて示唆演出がセットされるようにしても良い。
大当たり図柄Y1〜Y6(あるいは大当たり図柄X1〜X6)の何れでもないと判定した場合、つまり大当たり図柄Y7〜Y9(あるいは大当たり図柄X7〜X10)であると判定した場合(ステップS1326:NO)、演出制御部130は、バトル演出において、正義キャラクタが敗北する変動演出をセットする(ステップS1327)。すなわち、図35に示す変動パターンに基づいて、変動演出T4〜T9(変動演出S4〜S9)の何れかが、変動演出としてセットされる。例えば、変動演出T4,7(S4,7)が選択された場合は、指標示唆演出を行ってバトル演出が開始される変動演出がセットされる。また、変動演出T5,8(S5,8)が選択された場合は、指標示唆演出を行うと共に、煽り演出(例えば、演出図柄58を用いる演出)を行い、バトル演出が開始される変動演出がセットされる。また、変動演出T6,9(S6,9)が選択された場合は、指標示唆演出を行うと共に、変動演出T5,8(S5,8)とは異なる煽り演出(例えば、演出画像59を用いる演出)を行い、バトル演出が開始される変動演出がセットされる。上記同様、他の実施形態では、変動パターンとは別に、煽り演出等を行うか否かの判定をして、判定結果に基づいて変動演出をセットしても良い。
また、変動開始コマンドの情報に基づいて、大当たりでないと判定した場合(S1323:NO)、演出制御部130は、高確時短テーブルに基づいて決定された変動パターンに基づいて、ハズレを報知する変動演出をセットする(ステップS1324)。すなわち、図35に示す変動パターンに基づいて、変動演出W1,W2又は変動演出Z1,Z2の何れかが、変動演出としてセットされる。例えば、変動演出W1,W2の何れかが選択された場合は、装飾図柄51を用いたリーチ演出や指標示唆演出、並びに、煽り演出を行うことがない変動演出がセットされる。また、変動演出Z1が選択された場合は、装飾図柄51を用いたリーチ演出を行うと共に、指標示唆演出を行う一方で、バトル演出が開始されることのない変動演出がセットされる。変動演出Z2が選択された場合は、装飾図柄51を用いたリーチ演出は行うと共に、指標示唆演出及び変動演出Z1とは異なる煽り演出(例えば、演出図柄58を用いる演出)を行う一方で、バトル演出が開始されることのない変動演出がセットされる。上記同様、他の実施形態では、変動パターンとは別に、煽り演出等を行うか否かの判定をして、判定結果に基づいて変動演出をセットしても良い。
一方、変動開始コマンドの情報に基づいて、高確時短遊技状態ではないと判定した場合(ステップS1321:NO)、演出制御部130は、現在の遊技状態が通常遊技状態であるか否かを判定する(ステップS1330)。
通常遊技状態であると判定した場合、つまり低確率遊技状態且つ非時短遊技状態であると判定した場合(ステップS1331:YES)、演出制御部130は、通常テーブルに基づいて決定された変動パターンに基づいて、変動演出をセットする(ステップS1331)。
現在の遊技状態は通常遊技状態ではないと判定した場合(ステップS1331:NO)、演出制御部130は、現在の遊技状態が潜伏確変遊技状態であるか否かを判定する(ステップS1332)。
潜伏確変遊技状態であると判定した場合、つまり高確率遊技状態且つ非時短遊技状態であると判定した場合(ステップS1332:YES)、演出制御部130は、潜確テーブルに基づいて決定された変動パターンに基づいて、変動演出をセットする(ステップS1333)。
現在の遊技状態は通常遊技状態でも潜伏確変遊技状態でもないと判定した場合(ステップS1332:NO)、演出制御部130は、現在の遊技状態が時短遊技状態であると判定して、時短テーブルに基づいて決定された変動パターンに基づいて、変動演出をセットする(ステップS1334)。
ステップS1324の処理を実行した場合、ステップS1327の処理を実行した場合、ステップS1328の処理を実行した場合、ステップS1331の処理を実行した場合、ステップS1333の処理を実行した場合、又は、ステップS1334の処理を実行した場合、演出制御部130は、それぞれの処理でセットされた変動演出に基づいて、変動演出を開始する(ステップS1335)。そして、演出制御部130は、変動演出実行処理を終了して、図31のステップS1305以降の処理を進める。
なお、上記変動演出実行処理では、図示を省略するが、上記した処理の中途において、演出制御部130が、液晶表示器5に表示されている保留アイコンを消化方向に(本実施形態では、変動中領域54がある中央側に向けて)移動させる処理を実行する。
図31のステップS1304の処理を実行した場合、又は、変動開始コマンドを受信しなかった場合(図31のステップS1303:NO)、演出制御部130は、変動停止コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS1305)。
変動停止コマンドを受信した場合(ステップS1305:YES)、演出制御部130は、変動演出終了処理を実行する(ステップS1306)。具体的には、演出制御部130は、ステップS1304で開始した演出を終了させるためのコマンドをセットし、当該コマンドに応じて、画像音響制御部140が装飾図柄51を停止させる。
ステップS1306の処理を実行した場合、又は、変動停止コマンドを受信していないと判定した場合(ステップS1305:NO)、演出制御部130は、オープニングコマンドを受信したか否かを判定する(ステップS1307)。
オープニングコマンドを受信した場合(ステップS1307:YES)、演出制御部130は、オープニング処理を実行する(ステップS1308)。オープニング処理では、演出制御部130は、大当たり遊技が開始される際に行われるオープニング演出を決定して実行すると共に、ラウンド遊技中に行われるラウンド演出、及び、大当たり遊技が終了する際に行われるエンディング演出を決定する。すなわち、演出制御部130は、大当たりの種類等に応じて、オープニング演出やラウンド演出、エンディング演出の内容を決定する。
ステップS1308の処理を実行した場合、又は、オープニングコマンドを受信しなかった場合(ステップS1307:NO)、演出制御部130は、エンディングコマンドを受信したか否かを判定する(ステップS1309)。
エンディングコマンドを受信した場合(ステップS1310:YES)、演出制御部130は、大当たり遊技の終了を示すエンディング演出を行う(ステップS1312)。エンディング処理については、図34を参照して詳述する。
図34は、図31のステップS1312におけるエンディング処理を示す詳細フローチャートである。図34に示すように、エンディング処理では、演出制御部130が、まず、当該エンディングに係る大当たりが、高確時短遊技状態(図33では高確時短と称す)への移行を伴う大当たりであるか否かを判定する。すなわち、ステップS1351では、当該大当たりが第2特別図柄判定に基づくものであれば、大当たり図柄Y1〜Y7の何れかであるかを判定し、当該大当たりが第1特別図判定に基づくものであれば、大当たり図柄X1〜X6,X8の何れかであるかを判定する。
エンディングに係る大当たりが高確時短遊技状態への移行を伴う大当たりであると判定した場合(ステップS1351:YES)、演出制御部130は、上記した高確時短中処理を実行する(ステップS1352)。すなわち、ステップS1352では、強さ指標画像60を液晶表示器5上に表示させる処理が実行される。
エンディングに係る大当たりが高確時短遊技状態への移行を伴う大当たりではないと判定した場合(ステップS1351:NO)、演出制御部130は、強さ指標画像非表示処理を実行する(ステップS1353)。強さ指標画像非表示処理では、液晶表示器5において、強さ指標画像60を表示させないための処理が実行される。すなわち、ステップS1353では、高確時短中処理において表示フラグがONにされた場合であれば、その表示フラグがOFFにされることで、強さ指標画像60が非表示となる。
ステップS1352の処理を実行した場合、又は、ステップS1353の処理を実行した場合、演出制御部130は、エンディング処理を終了すると共に、図31のコマンド受信処理を終了する。
以上のように、本実施形態では、高確時短遊技状態において、バトル演出が行われた場合、正義キャラクタが敵キャラクタに勝利するか否かで、大当たり遊技後、高確時短遊技状態が継続するか否かが概ね決定する。また、正義キャラクタが勝利する期待度は、バトル演出に登場する敵キャラクタによって異なる。そこで、本実施形態では、高確時短遊技状態が継続するのかしないのかといった遊技者の期待感を煽るべく、バトル演出において登場し得る敵キャラクタを13の敵グループに分けて示した強さ指標画像60によって表示する。これにより、高確時短遊技中に、バトル演出に登場する敵グループの相対的強さを遊技者に認識させることが可能となり、興趣性を高めることができる。
また、高確時短遊技状態においては、バトル演出が行われた場合に、強さ指標画像60に示された敵グループの何れの敵グループが対戦相手になるのかといったことを示唆するため、上記指標示唆演出や、上記煽り演出が行われる。これにより、本実施形態では、バトル演出が行われる以前に、どの敵グループが対戦相手になるのかといったことを遊技者に予測させることができ、より高い興趣性を図ることができる。
また、バトル演出においては、体力メータ70によって、正義キャラクタが勝利する期待度が示唆されると共に、闘志画像71によって、16R大当たりとなる期待度が示唆される。具体的には、体力メータ70は、敵キャラクタからの攻撃を受けると減少、つまり勝利に対する期待度を下げ、闘志画像71は、攻撃シチュエーションが多くなるほど、つまり敵キャラクタからの攻撃を受ける機会が多いほど変化する可能性が高くなり、16R大当たりへの期待度を高める。このように、バトル演出では、演出が進行し、攻撃シチュエーションが多くなれば16R大当たりへの期待度は高まるが、その一方で、敵キャラクタから攻撃を受ける機会が増加するため、勝利する期待度は低下する。そのため、体力メータ70と闘志画像71の変化が示す情報は、遊技者にもたらす利益の観点からすると、相反する関係となっている。このように、2つの指標を相反する関係で同時に表示することで、遊技性に幅が生まれ、さらに高い興趣性を期待することができる。
[変形例]
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、例えば以下の形態であってもよい。
上記実施形態では、強さ指標画像60に2人1組となった敵グループに対応する敵グループ画像を表示する構成としたが、本発明はこれに限定されない。例えば、強さ指標画像に表示される画像は、1人の敵キャラクタに対応する敵キャラクタ画像であっても良いし、3人以上の敵キャラクタが1組となった敵グループに対応する敵グループ画像であっても良い。また、2人以上の敵キャラクタが1組となった敵グループに対応する敵グループ画像を表示する場合には、上記したように、煽り演出において、敵グループに対応する演出図柄58や演出画像59を用いて煽るのではなく、その敵グループに属する何れかの敵キャラクタに対応する画像を用いて煽るようにしても良い。この場合、図21に示した敵キャラクタの相対的強さに基づいて、バトル演出における正義キャラクタの勝利への期待度が変化するようにしても良いし、あくまでその敵キャラクタが属する敵グループの相対的強さに基づいて、バトル演出における正義キャラクタの勝利への期待度が変化するようにしても良い。
上記実施形態では、高確時短遊技状態における特別図柄の変動中に、バトル演出が行われ、そのバトル演出において正義キャラクタとの対戦相手を強さ指標画像60を用いて表示する構成としたが、本発明はこれに限定されない。特別図柄の停止後、大当たり遊技中に行われる演出として、バトル演出を行い、そのバトル演出において、強さ指標画像60を表示しても良い。例えば、16Rの大当たり遊技を例に説明すると、1〜5Rの間の大当たり遊技演出において、強さ指標画像60を表示し、6〜16Rに掛けて強さ指標画像60で示した敵キャラクタとのバトル演出を行う。そして、バトル演出の結果が大当たり遊技中(エンディング中でもよい)に報知され、バトル演出に勝利すると、大当たり遊技後に高確時短状態が継続し、バトル演出に敗北すると高確時短状態が終了する。また、1〜5Rの間の大当たり遊技演出においては、上記した指標示唆演出や煽り演出を行い、何れの対戦相手が決定されるかを煽る演出を行っても良い。また、強さ示唆画像60は、バトル演出が開始されるまで表示するようにしても良いし、バトル演出が開始された後も継続して表示するようにしても良い。
また、上記実施形態では、バトル演出の対戦相手によって高確時短遊技状態を継続させる大当たり遊技が行われる期待度を示唆し、それぞれの対戦相手に対応して強さ示唆画像60が表示された。すなわち、上記実施形態では、高確時短遊技状態が継続する期待度が相対的に異なることが区別できる態様で、強さ示唆画像60を表示した。他の実施形態では、バトル演出の対戦相手によって大当たり遊技が行われる期待度を示唆し、それぞれの対戦相手に対応して強さ示唆画像60を表示してもよい。すなわち、他の実施形態では、大当たり遊技が行われる期待度が相対的に異なることが区別できる態様で、強さ示唆画像60を表示してもよい。この場合、弱い対戦相手とのバトル演出が行われると、正義キャラクタが勝利する可能性が高く、大当たり遊技が行われる可能性が高い一方、強い対戦相手とのバトル演出が行われると、正義キャラクタが敗北する可能性が高く、ハズレとなる可能性が高い。そして、強さ示唆画像60によって、各対戦相手の強さ(大当たり遊技が行われることに対する期待度)が、特別図柄の変動中も変動していない間も表示される。
他の実施形態では、大当たり遊技後の高確時短遊技状態が実質的に次回の大当たりまで継続するパチンコ遊技機1ではなく、大当たり遊技後の特別図柄の変動回数が所定回数(例えば、100回)となれば、高確時短遊技状態が終了するタイプのパチンコ遊技機であっても良い。
また同様に、他の実施形態では、正義キャラクタの体力メータ70や闘志画像71について、高確時短遊技状態における特別図柄の変動中のバトル演出において表示するのではなく、特別図柄の停止後、大当たり遊技演出に行われるバトル演出において表示するようにしても良い。かかる構成を採用する場合は、特に、上記した大当たり遊技後の特別図柄の変動回数が所定回数となれば、高確時短遊技状態が終了するタイプのパチンコ遊技機を用いることで、より高い興趣性を図ることができる。具体的には、この種のパチンコ遊技機には、大入賞口13の内部に、大入賞口13に入賞した遊技球を検知する大入賞口制御部116の他、図示しないが、この大入賞口制御部116を通過した遊技球を特別入賞領域としてのV領域、又はハズレ領域へと案内する振り分け羽根部材と、V領域への遊技球の進入を検知するV入賞口スイッチとが設けられたものがある(以下、Vタイプ遊技機ともいう)。このVタイプ遊技機は、大当たり遊技が行われていないときは、大入賞口13をプレートにより閉塞すると共に、振り分け羽根部材によってV領域を閉塞する。一方、所定の大当たり図柄(例えば、V領域を一定時間以上長開放する大当たり図柄。以下、この条件を前提に説明する。)に対応する大当たり遊技が行われると、当該大当たり遊技の所定のタイミングにおいて、大入賞口13を閉塞していたプレートが開放した姿勢になると共に、振り分け羽根部材がV領域を長開放した状態となる。つまり、上記所定の大当たり図柄が判定された場合は、大当たり遊技において、V領域は長開放し遊技球が入賞し易い状態となる。これに対して、その他の大当たり図柄(V領域を開放しない又は僅少期間だけ開放する短開放を行う大当たり図柄)が判定された場合は、大当たり遊技において、V領域は遊技球が入賞しにくい又は入賞できない状態(V領域が閉塞された状態又は僅少期間だけ開放)となる。そして、大当たり遊技中に、遊技球がV領域に入賞すれば、当該大当たり遊技の終了後、高確時短遊技状態に突入又は高確時短遊技状態が継続する。このような条件の下、Vタイプ遊技機においては、大当たり遊技演出としてバトル演出を行う場合、例えば、正義キャラクタの勝利が報知された場合にV領域を長開放し、正義キャラクタの敗北が報知された場合にはV領域を開放しない又は短開放するような制御を行うことができる。すなわち、Vタイプ遊技機においては、バトル演出で勝利すれば、大当たり遊技後における高確時短遊技状態に移行又は継続し、バトル演出で敗北すれば、大当たり遊技後における高確時短遊技状態に移行しない又は終了する。なお、敗北演出の後に、勝利を報知する演出を行い、V領域を開放しても構わない。
上記実施形態では、バトル演出において、体力メータ70は、減れば減るほど勝利への期待度が低下し、闘志画像71は、変化すればするほど16R大当たりへの期待度が高まるという、相反する関係の指標を表示する構成としたが、本発明はこれに限定されない。例えば、体力メータ及び闘志メータを表示し、双方において、メータ残量が減れば減るほど勝利あるいは16R大当たりへの期待度が低下するようにしても良い。また、他の異なる指標、例えば敵キャラクタの体力メータや闘志メータを表示して、そのメータ残量が減れば減るほど勝利あるいは16R大当たりへの期待度が高まるようにしても良い。また、体力メータ70や闘志画像71等の2以上の指標が、双方とも、正義キャラクタの勝利を示唆するものであっても構わない。
上記実施形態では、高確時短遊技中に行われるバトル演出に登場し得る敵グループを、強さ指標画像60によって、高確時短遊技中に表示する構成としたが、本発明はこれに限定されない。すなわち、通常遊技状態、潜伏確変遊技状態、又は、時短遊技状態にバトル演出が行われても良い。その場合には、それぞれの遊技状態におけるバトル演出に登場し得る敵グループを、強さ指標画像を用いて表示する。なお、通常遊技状態や時短遊技状態において強さ指標画像を表示する場合は、当該強さ指標画像の各敵グループの相対的強さは、大当たりへの期待度を示す指標となる。すなわち、この場合は、バトル演出が行われて、正義キャラクタが勝利すれば、大当たりが報知され、正義キャラクタが敗北すれば、ハズレが報知される。
上記実施形態では、バトル演出において、正義キャラクタが勝利すれば、高確時短遊技状態が継続し、正義キャラクタが敗北すれば、大当たり図柄によっては、高確時短遊技状態が終了したり、継続する構成を例に説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、他の実施形態では、バトル演出において、正義キャラクタが敗北すれば、何れの大当たり図柄であっても、高確時短遊技状態が終了する構成であっても良い。
また、他の実施形態では、大当たり遊技中に、バトル演出において大当たりか否かだけを報知する演出が行われ、その後(例えば、大当たり遊技中や大当たり遊技後の特別図柄変動時)に高確時短遊技状態が継続するか否かを報知する演出が行われても良い。また、他の実施形態では、特別図柄の変動中に、大当たりか否かだけを報知する演出と、高確時短遊技状態が継続するか否かを報知する演出とが行われてもよい。
また、上記実施形態において説明したパチンコ遊技機1の構成は単なる一例に過ぎず、他の構成であっても本発明を実現できることは言うまでもない。また、上述したフローチャートにおける処理の順序、設定値、判定に用いられる閾値等は単なる一例に過ぎず、本発明の範囲を逸脱しなければ他の順序や値であっても、本発明を実現できることは言うまでもない。
また、上記実施形態では、本発明がパチンコ遊技機に適用された場合を例に説明したが、本発明は、例えばスロットマシン等の他の遊技機にも適用可能である。
[本発明に係るパチンコ遊技機の構成とその作用効果]
以上説明したように、本実施形態の遊技機は、以下のような構成であっても構わない。
一実施形態に係る遊技機は、始動条件の成立に基づいて、特別遊技を行うか否かの特別遊技判定を行う判定手段(S407)と、前記特別遊技が行われる期待度が相対的に異なる複数の演出のうち、何れの演出が実行されるかを示唆する示唆演出を行う示唆演出実行手段(S1304)と、前記示唆演出が行われた後、前記複数の演出のうち当該示唆演出によって示唆された演出を行う演出制御手段(S1335)と、前記複数の演出のそれぞれに対応する複数の表示(60)を、前記特別遊技が行われる期待度が相対的に異なることが区別できる態様で行う期待度表示手段(S1352,S1322)と、を備え、前記期待度表示手段は、少なくとも前記示唆演出実行手段が前記示唆演出を行っている間、当該示唆演出で示唆されている演出に対応する表示を行うと共に、当該示唆演出で示唆されていない他の演出に対応する表示を行う。
また上記発明と同様の知見に基づく他の構成に係る遊技機は、低確率遊技状態と、特別遊技を行うと判定される確率が前記低確率遊技状態よりも高い高確率遊技状態とに遊技状態を設定可能な遊技機であって、通常時よりも遊技球が所定の始動領域に入賞し易い時短遊技状態を制御する時短遊技状態制御手段(S618)と、始動条件の成立に基づいて、複数の特別遊技のうちの何れかの特別遊技を行うか否かの判定を行う判定手段(S407)と、前記低確率遊技状態において前記判定手段によって所定の特別遊技を行うと判定されると、当該所定の特別遊技を行い、特別遊技後の遊技状態を前記高確率遊技状態且つ前記時短遊技状態(以下、「高確時短状態」という)に設定する高確時短特別遊技実行手段(S618)と、前記高確時短状態において前記判定手段によって第1特別遊技を行うと判定されると、当該第1特別遊技を行い、特別遊技後の遊技状態を前記高確率遊技状態且つ前記時短遊技状態に設定して、前記高確時短状態を継続させる第1特別遊技実行手段(S618)と、前記高確時短状態において前記判定手段によって第2特別遊技を行うと判定されると、当該第2特別遊技を行い、特別遊技後の遊技状態を前記低確率遊技状態に設定して、前記高確時短状態を終了させる第2特別遊技実行手段(S618)と、前記高確時短状態において前記第1特別遊技が行われる期待度が相対的に異なる複数の演出のうち、何れの演出が実行されるかを示唆する示唆演出を行う示唆演出実行手段(S1304)と、前記示唆演出が行われた後、前記複数の演出のうち当該示唆演出によって示唆された演出を行う演出制御手段(S1335)と、前記複数の演出のそれぞれに対応する複数の表示を、前記第1特別遊技が行われる期待度が相対的に異なることが区別できる態様で行う期待度表示手段(S1352,S1322)と、を備え、前記期待度表示手段は、少なくとも前記示唆演出実行手段が前記示唆演出を行っている間、当該示唆演出で示唆されている演出に対応する表示を行うと共に、当該示唆演出で示唆されていない他の演出に対応する表示を行う。
かかる構成によれば、少なくとも示唆演出を行っている間は、期待度表示手段が、当該示唆演出で示唆されている演出に対応する表示を行うと共に、示唆されていない他の演出に対応する表示を行うため、実際に行われるであろう演出が、他の演出に対して相対的に期待が持てるのかどうかを判断することができる。そのため、本発明によれば、より高い興趣性を期待することができる。
他の構成では、前記示唆演出実行手段は、前記示唆演出を行った後、当該示唆演出によって示唆される演出が行われることを示す確定表示を行う第1パターンの演出と、前記示唆演出を行った後、前記確定表示を行わない第2パターンの演出と、のうちの何れかを実行可能であり、前記演出制御手段は、前記示唆演出実行手段によって前記第1パターンの演出が行われた場合、前記示唆演出によって示唆された演出を実行し、前記示唆演出実行手段によって前記第2パターンの演出が行われた場合、前記示唆演出によって示唆された演出を実行しない。
かかる構成によれば、示唆演出が行われたとしても、確定表示が行われなければ、その示唆演出に対応する演出が行われることがないため、遊技者の高揚感をより高める効果が期待できる。
また、他の一実施形態に係る遊技機は、低確率遊技状態と、特別遊技を行うと判定される確率が前記低確率遊技状態よりも高い高確率遊技状態とに遊技状態を設定可能な遊技機であって、通常時よりも遊技球が所定の始動領域に入賞し易い時短遊技状態を制御する時短遊技状態制御手段(S618)と、始動条件の成立に基づいて、複数の特別遊技のうちの何れかの特別遊技を行うか否かの判定を行う判定手段(S407)と、前記低確率遊技状態において前記判定手段によって所定の特別遊技を行うと判定されると、当該所定の特別遊技を行い、特別遊技後の遊技状態を前記高確率遊技状態且つ前記時短遊技状態(以下、「高確時短状態」という)に設定する高確時短特別遊技実行手段(S618)と、前記高確時短状態において前記判定手段によって第1特別遊技を行うと判定されると、当該第1特別遊技を行い、特別遊技後の遊技状態を前記高確率遊技状態且つ前記時短遊技状態に設定して、前記高確時短状態を継続させる第1特別遊技実行手段(S618)と、前記高確時短状態において前記判定手段によって第2特別遊技を行うと判定されると、当該第2特別遊技を行い、特別遊技後の遊技状態を前記低確率遊技状態に設定して、前記高確時短状態を終了させる第2特別遊技実行手段(S618)と、勝利が報知される期待度が相対的に異なる複数の対戦相手から何れかを選択する対戦相手選択手段(S1325)と、前記高確時短状態において、前記判定手段の判定結果に基づいて、前記対戦相手選択手段によって選択された対戦相手と対決する対決演出を行う対決演出制御手段(S1335)と、前記判定手段によって前記第1特別遊技を行うと判定されると、前記対決演出において勝利を報知する勝利報知手段(S1335)と、前記判定手段によって前記第2特別遊技を行うと判定されると、前記対決演出において敗北を報知する敗北報知手段(S1335)と、前記高確時短状態において、前記複数の対戦相手のそれぞれに対応する複数の表示を、勝利が報知される期待度が相対的に異なることが区別できる態様で行う期待度表示手段(S1352,S1322)と、を備え、前記期待度表示手段は、前記対決演出制御手段によって前記対決演出が行われる場合と前記対決演出が行われない場合の何れの場合であっても、前記対戦相手選択手段によって選択され得る前記複数の表示を行う。
かかる構成によれば、対決演出において、勝利が報知されれば高確時短状態が継続し、敗北が報知されれば高確時短状態が終了するという条件の下、高確時短状態において、対決演出で選択され得る複数の対戦相手を表示されるため、当該高確時短状態において、対決演出で勝利が報知されるかどうかの相対的な期待度を遊技者が判断し易く、遊技者の高揚感を向上させることができる。
また、他の一実施形態に係る遊技機は、始動条件の成立に基づいて、遊技者に有利な有利状態に移行するか否かを判定する判定手段(S407)と、前記判定の結果に基づいて演出を行う演出制御手段(S1335)と、を備え、前記演出制御手段は、経時的に変化可能な第1示唆演出(例えば、体力メータ70。画像に限らずLEDや可動役物による表示、音による演出でもよい)の変化に応じて、第1演出が行われることを示唆する第1演出実行手段と、経時的に変化可能な第2示唆演出(例えば、闘志画像71。画像に限らずLEDや可動役物による表示、音による演出でもよい)の変化に応じて、前記第1演出よりも前記有利状態に移行する期待度が高い第2演出が行われることを示唆する第2演出実行手段とを含み、前記第1示唆演出と前記第2示唆演出は、所定期間、並行して実行される。
かかる構成によれば、所定期間、並行して実行される第1示唆演出と第2示唆演出のそれぞれの変化に応じて、第1演出や第1演出よりも遊技者に有利な有利状態への移行期待度が高い第2演出が行われることが示唆されるため、遊技性に幅が生まれ、より高い興趣性を図ることができる。
また、他の一実施形態に係る遊技機は、始動条件の成立に基づいて、遊技者に有利な有利状態に移行するか否かを判定する判定手段(S407)と、前記判定手段によって前記有利状態に移行することが判定されている場合、遊技者に対する遊技利益が異なる複数種類の特別遊技の中から何れかを決定する特別遊技決定手段(S432)と、前記判定の結果に基づいて演出を行う演出制御手段(S1335)と、を備え、前記演出制御手段は、経時的に変化可能な第1示唆演出(例えば、体力メータ70。画像に限らずLEDや可動役物による表示、音による演出でもよい)の変化に応じて、前記有利状態に移行する期待度を示唆する第1演出実行手段と、経時的に変化可能な第2示唆演出(例えば、闘志画像71。画像に限らずLEDや可動役物による表示、音による演出でもよい)の変化に応じて、前記遊技利益を示唆する第2演出実行手段とを含み、前記第1示唆演出と前記第2示唆演出は、所定期間、並行して実行される。
かかる構成によれば、所定期間、並行して実行される第1示唆演出と第2示唆演出のそれぞれの変化に応じて、遊技者に有利な有利状態への移行の期待度が示唆されたり、遊技者に対する遊技利益が示唆されるため、遊技性に幅が生まれ、より高い興趣性を図ることができる。
他の構成では、前記判定手段は、特別遊技を行うか否かを判定し、前記特別遊技決定手段は、前記判定手段によって特別遊技を行うと判定されると、複数種類の特別遊技の中から何れかを決定し、前記判定手段によって特別遊技を行うと判定される確率が低確率遊技状態よりも高い高確率遊技状態を制御する高確率遊技状態制御手段と、通常時よりも遊技球が所定の始動領域に入賞し易い時短遊技状態を制御する時短遊技状態制御手段(S618)と、前記低確率遊技状態において前記特別遊技決定手段によって所定の特別遊技を行うと判定されると、当該所定の特別遊技を行い、特別遊技後の遊技状態を前記高確率遊技状態且つ前記時短遊技状態(以下、「高確時短状態」という)に設定する高確時短特別遊技実行手段(S618)と、前記高確時短状態において前記特別遊技決定手段によって第1特別遊技を行うと判定されると、当該第1特別遊技を行い、特別遊技後の遊技状態を前記高確率遊技状態且つ前記時短遊技状態に設定して、前記高確時短状態を継続させる第1特別遊技実行手段(S618)と、前記高確時短遊技状態において前記特別遊技決定手段によって第2特別遊技を行うと判定されると、当該第2特別遊技を行い、特別遊技後の遊技状態を前記低確率遊技状態に設定して、前記高確時短状態を終了させる第2特別遊技実行手段(S618)と、を備え、前記第1演出実行手段は、前記第1示唆演出の変化に応じて、前記第2特別遊技が行われる可能性を示唆し、前記第2演出実行手段は、前記第2示唆演出の変化に応じて、前記特別遊技決定手段によって決定される複数の特別遊技のうち遊技者に対する遊技利益が高い特別遊技が行われる可能性を示唆する。
かかる構成によれば、第1示唆演出の変化に応じて高確時短状態が終了する第2特別遊技が行われる可能性が示唆され、第2示唆演出の変化に応じて遊技者に対する遊技利益が高い特別遊技が行われる可能性が示唆されるため、遊技者に対して、より高い高揚感を与えることができる。