以下、適宜図面を参照しつつ、本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機1について説明する。
[パチンコ遊技機1の概略構成例]
まず、図1及び図2を参照しつつ、パチンコ遊技機1の概略構成について説明する。ここで、図1は、パチンコ遊技機1の概略正面図である。図2は、パチンコ遊技機1の一部を示す概略平面図である。図1に例示されるように、パチンコ遊技機1は、入賞や判定(抽選)に関する役物等が設けられた遊技盤2と、遊技盤2を囲む枠部材3とを備えている。枠部材3は、遊技盤2と所定の間隔を隔てて平行配置された透明なガラス板を支持しており、このガラス板と遊技盤2とによって、遊技球が流下可能な遊技領域10が形成されている。
遊技者がハンドル20を握ってレバー21を時計方向に回転させると、上皿28に溜められた遊技球が発射装置(不図示)へと案内され、レバー21の回転角度に応じた打球力で遊技領域10へと発射される。この遊技領域10には、不図示の遊技クギや風車等が設けられており、発射された遊技球は、遊技領域10における上部位置へと案内され、遊技クギや風車等に接触することでその移動方向を変化させながら遊技盤2に沿って落下する。なお、遊技球の発射は、遊技者が停止ボタン22を操作することによって一時的に停止される。
上皿28は、発射装置へ供給される遊技球及び賞球を溜めるものである。この上皿28の下方には、賞球を溜める下皿29が設けられている。この下皿29と近接配置された取り出しボタン23を遊技者が操作すると、下皿29の下面の一部が開口されて、下皿29に溜まった遊技球が下皿29の下方に配置された不図示の箱に落下する。
遊技者がレバー21を小さい回転角で回転させた状態を維持するいわゆる「左打ち」を行うと、遊技球が相対的に弱い打球力で打ち出される。この場合、遊技球は、矢印31に例示されるように遊技領域10における左側領域を流下する。一方、遊技者がレバー21を大きい回転角で回転させた状態を維持するいわゆる「右打ち」を行うと、遊技球が相対的に強い打球力で打ち出される。この場合、遊技球は、矢印32に例示されるように遊技領域10における右側領域を流下する。
左打ちされた遊技球の通過経路には、入賞や判定に関する役物として、第1始動口11、第2始動口12、2つの普通入賞口14、第1ゲート15、及び電動チューリップ17が設けられている。また、右打ちされた遊技球の通過経路には、入賞や判定に関する役物として、上記第2始動口12、大入賞口13、2つの普通入賞口14、第2ゲート16、及び上記電動チューリップ17が設けられている。
遊技領域10に打ち出された遊技球は、遊技盤2に沿って流下する過程で、第1始動口11、第2始動口12、大入賞口13、及び普通入賞口14のいずれかに入球して入賞する。これにより、入賞した箇所に応じた所定数の賞球が上皿28又は下皿29に払い出される。なお、入賞しなかった遊技球は、排出口18を介して遊技領域10から排出される。
第1始動領域としての第1始動口11は、常時開放されている始動口であり、第2始動領域としての第2始動口12は、普通電動役物としての電動チューリップ17が作動しているときだけ開放される始動口である。パチンコ遊技機1では、遊技球が第1始動口11を通過して入賞した場合、又は遊技球が第2始動口12を通過して入賞した場合、遊技者にとって有利な大当たり遊技(特別遊技)を実行するか否かが判定され、その判定結果が後述する表示器4に表示される。
なお、以下の説明では、第1始動口11への遊技球の入賞を条件として実行される判定を「第1特別図柄判定」と呼び、第2始動口12への遊技球の入賞を条件として実行される判定を「第2特別図柄判定」と呼び、これらの判定(抽選)を総称して「特別図柄判定(特別図柄抽選)」と呼ぶものとする。
大入賞口13は、特別図柄判定の結果に応じて開放される特別入賞領域である。この大入賞口13の開口部には、大入賞口13を開閉するプレートが設けられている。大入賞口13は、通常はこのプレートによって閉塞されている。これに対して、特別図柄判定の判定結果が「大当たり」であることを示す所定の大当たり図柄が表示器4に停止表示された場合、上記プレートを作動させて大入賞口13を開放する大当たり遊技が実行される。このため、遊技者は、大当たり遊技中に右打ちを行うことで、大当たり遊技が行われていないときに比べてより多くの賞球を得ることができる。
電動チューリップ17は、第2始動口12に近接配置されており、一対の羽根部材を有している。この電動チューリップ17は、一対の羽根部材が第2始動口12を閉塞する閉姿勢(図1参照)と、第2始動口12を開放する開姿勢(不図示)とに姿勢変化可能に構成されている。
第2始動口12は、図1に例示されるように、通常は電動チューリップ17によって閉塞されている。これに対して、遊技球が第1ゲート15又は第2ゲート16を通過すると、賞球の払い出しは行われないものの、第2始動口12を開放するか否かが判定される。ここで、第2始動口12を開放すると判定された場合、電動チューリップ17の一対の羽根部材が規定時間開姿勢を維持した後に閉姿勢に戻る動作が規定回数行われる。このように、第2始動口12は、電動チューリップ17が作動していないときには遊技球が通過し難い状態であるのに対して、電動チューリップ17が作動することによって遊技球が通過し易い状態となる。なお、以下の説明では、第1ゲート15又は第2ゲート16に対する遊技球の通過を条件として実行される判定(抽選)を「普通図柄判定(抽選)」と呼ぶものとする。
普通入賞口14は、第1始動口11と同様に常時開放されており、遊技球の入賞によって所定個数の賞球が払い出される入賞口である。なお、第1始動口11等とは異なり、普通入賞口14に遊技球が入賞しても判定(抽選)が行われることはない。
[パチンコ遊技機1の演出手段の構成例]
図1に例示されるように、遊技盤2又は枠部材3には、各種の演出を行うものとして、液晶表示器5、可動役物7、スピーカ24、盤ランプ25、及び回転演出装置38,39が設けられている。また、枠部材3には、図1には示されていない枠ランプ37(図4参照)が内蔵されている。
液晶表示器5は、演出画像を表示する画像表示装置であり、遊技者によって視認され易い位置に設けられている。液晶表示器5には、例えば、特別図柄判定の判定結果を報知する装飾図柄、予告演出などを行うキャラクタやアイテム、特別図柄判定が保留されている数だけ表示される保留画像等の各種表示オブジェクトを含む演出画像が表示される。なお、画像表示装置は、EL表示装置等の他の画像表示装置によって構成されてもよい。
可動役物7は、遊技盤2に対して可動に構成されており、例えば、所定の方向に移動したり、内蔵された発光素子(例えばLED)を発光させたりすることによって各種の演出を行う。可動役物7は、第1始動口11又は第2始動口12への遊技球の入賞に応じて動作する。
盤ランプ25及び枠ランプ37は、点灯又は点滅のパターンの変更、発光色の変更等の光による各種の演出を行う。回転演出装置38,39は、内蔵された発光素子と発光素子の周辺を回転する回転体とによって各種の演出を行う。スピーカ24は、液晶表示器5で行われる表示演出と同期するように楽曲や音声、効果音等を出力して音による演出を行う。
[パチンコ遊技機1の操作手段の構成例]
図2に例示されるように、枠部材3には、遊技者が操作する操作手段として、演出ボタン26及び演出キー27が設けられている。演出ボタン26は、遊技者が押下することによって操作情報を入力するための押ボタンである。演出ボタン26は、図示しない駆動機構により上方に突出可能に構成され、演出ボタン26を用いた演出の実行時にその上面が通常よりも突出するように構成されている。演出キー27は、遊技者が選択操作を行うためのいわゆる十字キーである。パチンコ遊技機1では、演出ボタン26又は演出キー27の操作に応じた演出が行われる場合がある。
[表示器4の構成例]
図3は、図1における表示器4の拡大図である。表示器4は、主に特別図柄判定や普通図柄判定に関する情報を表示するものであり、図3に例示されるように、第1特別図柄表示器41、第2特別図柄表示器42、第1特別図柄保留表示器43、第2特別図柄保留表示器44、普通図柄表示器45、普通図柄保留表示器46、遊技状態表示器47、ラウンド表示器48等を有して構成されている。
第1特別図柄表示器41は、第1特別図柄判定が行われると、図柄を変動表示してから第1特別図柄判定の判定結果を示す判定図柄を停止表示することによって第1特別図柄判定の判定結果を報知する。第2特別図柄表示器42は、第2特別図柄判定が行われると、図柄を変動表示してから第2特別図柄判定の判定結果を示す判定図柄を停止表示することによって第2特別図柄判定の判定結果を報知する。第1特別図柄表示器41及び第2特別図柄表示器42には、判定図柄として、特別図柄判定の判定結果が「大当たり」であることを示す大当たり図柄、又は特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であることを示すハズレ図柄が停止表示される。
第1特別図柄保留表示器43は、第1特別図柄判定の保留数を表示する。第2特別図柄保留表示器44は、第2特別図柄判定の保留数を表示する。
普通図柄表示器45は、普通図柄判定が行われると、図柄を変動表示してから普通図柄判定の判定結果を示す判定図柄を停止表示することによって普通図柄判定の判定結果を報知する。普通図柄保留表示器46は、普通図柄判定の保留数を表示する。遊技状態表示器47は、パチンコ遊技機1の電源投入時点における遊技状態を表示する。ラウンド表示器48は、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に大当たり図柄が停止表示されると、大当たり遊技のラウンド数を表示する。
なお、以下の説明では、第1特別図柄表示器41に表示される図柄を「第1特別図柄」、第2特別図柄表示器42に表示される図柄を「第2特別図柄」と呼び、これらを総称して「特別図柄」と呼ぶ。また、普通図柄表示器45に表示される図柄を「普通図柄」と呼ぶものとする。
[パチンコ遊技機1の制御装置の構成]
遊技盤2の裏面側には、賞球として払い出される遊技球を溜めておく球タンクの他に、パチンコ遊技機1の動作を制御する制御装置が設けられている。
以下、図4を参照しつつ、パチンコ遊技機1の制御装置の構成について説明する。ここで、図4は、パチンコ遊技機1の制御装置の構成例を示すブロック図である。図4に示されるように、パチンコ遊技機1の制御装置は、判定(抽選)の実行や大当たり遊技の制御、演出制御部130へのコマンド送信処理等を制御する遊技制御部100、遊技制御部100から受信したコマンドに基づいて演出を統括的に制御する演出制御部130、画像や音による演出を制御する画像音響制御部140、および各種のランプや可動役物7による演出を制御するランプ制御部150を備えている。また、図4に示す他に、パチンコ遊技機1は、賞球の払い出しを制御する払出制御部(図示せず)も備えている。
[遊技制御部100の構成]
遊技制御部100は、CPU101、ROM102、およびRAM103を備えている。CPU101は、ROM102に記憶されたプログラムに基づいて、内部抽選や当選の判定等の払い出し賞球数に関連する各種の演算処理を行う。RAM103は、CPU101が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域またはデータ処理などの作業領域として使用される。
遊技制御部100には、第1始動口スイッチ(SW)111、第2始動口スイッチ(SW)112、電動チューリップ開閉部113、第1ゲートスイッチ(SW)114、第2ゲートスイッチ(SW)115、大入賞口スイッチ(SW)116、大入賞口制御部117、普通入賞口スイッチ(SW)118、および表示器4が接続されている。
第1始動口スイッチ111は、第1始動口11に遊技球が入賞したことを検知して、その検知信号を遊技制御部100に出力する。第2始動口スイッチ112は、第2始動口12に遊技球が入賞したことを検知して、その検知信号を遊技制御部100に出力する。電動チューリップ開閉部113は、遊技制御部100からの制御信号に応じて、電動チューリップ17の一対の羽根部材に駆動伝達可能に連結された電動ソレノイドを作動させることによって、第2始動口12を開閉する。第1ゲートスイッチ114は、遊技球がゲート15を通過したことを検知して、その検知信号を遊技制御部100に出力する。第2ゲートスイッチ115は、遊技球がゲート16を通過したことを検知して、その検知信号を遊技制御部100に出力する。大入賞口スイッチ116は、遊技球が大入賞口13に入賞したことを検知して、その検知信号を遊技制御部100に出力する。大入賞口制御部117は、遊技制御部100からの制御信号に応じて、大入賞口13を閉塞するプレートに駆動伝達可能に連結された電動ソレノイドを作動させることによって、大入賞口13を開閉する。普通入賞口スイッチ118は、遊技球が普通入賞口14に入賞したことを検知して、その検知信号を遊技制御部100に出力する。
遊技制御部100のCPU101は、第1始動口スイッチ111、第2始動口スイッチ112、大入賞口スイッチ116、または普通入賞口スイッチ118からの検知信号が入力されると、遊技球が入賞した場所に応じた所定数の賞球の払い出しを払出制御部に指示し、払出制御部からの情報に基づいて、払い出す賞球の個数を管理する。
CPU101は、第1始動口スイッチ111からの検知信号が入力されたタイミングで乱数を取得し、取得した乱数を用いて第1特別図柄判定を実行する。また、CPU101は、第2始動口スイッチ112からの検知信号が入力されたタイミングで乱数を取得し、取得した乱数を用いて第2特別図柄判定を実行する。そして、特別図柄判定の結果が大当たりになると、大入賞口制御部117を介して大入賞口13の開閉させることによって、特別遊技を実行する。また、CPU101は、ゲートスイッチ114又は115からの検知信号が入力されたタイミングで乱数を取得し、取得した乱数を用いて普通図柄判定を実行する。そして、普通図柄判定の結果が当たりになると、電動チューリップ開閉部113を介して電動チューリップ17を動作させることによって、第2始動口12を一時的に開放する。
また、CPU101は、特別図柄の変動開始や変動停止を示す情報を演出制御部130に送信する。また、CPU101は、特別図柄抽選の当選確率の変動設定や、普通図柄抽選の当選確率の変動設定に関する情報を演出制御部130に送信する。また、CPU101は、特別図柄の変動時間の短縮設定を示すデータ、第1始動口11または第2始動口12に遊技球が入賞したことを通知するための情報等を演出制御部130に送信する。
また、CPU101は、表示器4に対して、以下のような処理を実行する。すなわち、CPU101は、第1特別図柄判定を実行すると、第1特別図柄表示器41に特別図柄を変動表示させた後にその判定結果を示す特別図柄を停止表示させる。また、CPU101は、第2特別図柄判定を実行すると、第2特別図柄表示器42に特別図柄を変動表示させた後にその判定結果を示す特別図柄を停止表示させる。また、CPU101は、普通図柄判定を実行すると、普通図柄表示器45に普通図柄を変動表示させた後にその判定結果を示す普通図柄を停止表示させる。
また、CPU101は、第1特別図柄判定の保留数を第1特別図柄保留表示器43に表示させ、第2特別図柄判定の保留数を第2特別図柄保留表示器44に表示させ、普通図柄判定の保留数を普通図柄保留表示器46に表示させる。また、CPU101は、パチンコ遊技機1の遊技状態を遊技状態表示器47に表示させる。また、CPU101は、大当たり遊技のラウンド数をラウンド表示器48に表示させる。
[演出制御部130の構成]
演出制御部130は、CPU131、ROM132、RAM133、およびRTC(リアルタイムクロック)134を備えている。CPU131は、ROM132に記憶されたプログラムに基づいて、演出を制御する際の演算処理を行う。RAM133は、CPU131が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域またはデータ処理などの作業領域として使用される。RTC134は、現時点の日時を計測する。
演出制御部130は、遊技制御部100から送られる特別図柄判定の結果等を示すデータに基づいて、演出内容を設定する。その際、演出キー27からの操作情報の入力を受け付けて、その操作情報に応じた演出内容を設定する場合もある。演出制御部130は、設定した演出内容の演出の実行を指示するコマンドを画像音響制御部140およびランプ制御部150に送信する。
[画像音響制御部140の構成]
画像音響制御部140は、CPU141、ROM142、およびRAM143を備えている。CPU141は、ROM142に記憶されたプログラムに基づいて、演出内容を表現する画像を制御する際の演算処理を行う。図には示されていないが、画像音響制御部140は、液晶表示器5に表示される演出画像を生成するVDP(Video Display Processor)、およびスピーカ24から出力される音響データを生成する音響DSP(Digital Signal Processor)を備えている。CPU141は、演出制御部130からのコマンドおよびROM142に記憶されているプログラムに基づいて制御信号を生成してVDPおよび音響DSPに出力することによって、VDPおよび音響DSPの動作を制御する。
音響DSPには、楽曲や音声、効果音等に関する各種音響データを記憶する音響用ROMと、音響DSPによるデータ処理等の作業領域として使用されるSDRAMが接続されている。音響DSPは、CPU141からの制御信号に対応する音響データを音響用ROMからSDRAMに読み出してデータ処理を実行し、データ処理後の音響データをスピーカ24へ出力する。
VDPは、演出画像の生成に必要な素材データを記憶する画像用ROM、演出画像の描画処理を実行する描画エンジン、および描画エンジンによって描画された演出画像を液晶表示器5に出力する出力回路を有している。描画エンジンは、CPU141からの制御信号に基づいて、画像用ROMに記憶されている素材データを用いて、フレームバッファに演出画像を描画する。出力回路は、このフレームバッファに描画された演出画像を所定のタイミングで液晶表示器5に出力する。
[ランプ制御部150の構成]
ランプ制御部150は、CPU151、ROM152、およびRAM153を備えている。CPU151は、ROM152に記憶されたプログラムに基づいて、盤ランプ25や枠ランプ37、演出ボタン26、および可動役物7の動作を制御する際の演算処理を行う。RAM153は、CPU151が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域またはデータ処理などの作業領域として使用される。
ROM152には、発光パターンデータおよび動作パターンデータが記憶されている。ここで、発光パターンデータは、枠ランプ37、盤ランプ25、および可動役物7が備える発光素子のそれぞれの発光パターンを示すデータである。動作パターンデータは、可動役物7の動作パターンを示すデータである。
CPU151は、ROM152に記憶された発光パターンデータの中から、演出制御部130から受信したコマンドに対応する発光パターンデータをRAM153に読み出して、盤ランプ25、枠ランプ37、および可動役物7の発光素子の発光を制御する。また、CPU151は、ROM152に記憶された動作パターンデータの中から、演出制御部130から受信したコマンドに対応する動作パターンデータをRAM153に読み出して、可動役物7を動作させるためのモータの駆動を制御する。また、演出ボタン26は、上方に突出可能に構成されており、CPU151は、演出ボタン26を動作させるためのモータの駆動を制御して、演出ボタン26を動作させる。また、遊技者によって演出ボタン26が押下された場合、CPU151は、演出ボタン26が押下されたことを示す情報を演出制御部130に送信する。
[遊技状態の説明]
ここで、本実施形態のパチンコ遊技機1の遊技状態について説明する。遊技状態には、大当たりと判定される確率が第1の確率(例えば、1/320)である低確率遊技状態と、大当たりと判定される確率が当該第1の確率よりも高い第2の確率(例えば、1/32)である高確率遊技状態とがある。
また、本実施形態のパチンコ遊技機1の遊技状態には、時短無し遊技状態と、時短付き遊技状態とがある。時短付き遊技状態は、時短無し遊技状態と比べて、普通図柄判定における当たりと判定される確率が相対的に高い(例えば、1/1.1)。また、時短付き遊技状態では、当たりと判定された場合の電動チューリップ17の開放時間が相対的に長く(例えば、1.8秒×3回)、また普通図柄の変動時間が相対的に短い(例えば、2秒)状態である。すなわち、時短付き遊技状態では、遊技球がゲート15又はゲート16を通過すると普通図柄判定が行われて、比較的高い確率で当たりとなり、第2始動口12が1.8秒×3回開放して遊技球が入賞し易い状態となる。また、時短付き遊技状態では、時短無し遊技状態と比べて、特別図柄の変動時間が短縮される。
一方、時短無し遊技状態は、時短付き遊技状態と比べると、普通図柄判定における当たりと判定される確率が相対的に低く(例えば、1/20)、また当たりと判定された場合の電動チューリップ17の開放時間が相対的に短く(例えば、0.1秒×1回)、普通図柄の変動時間が相対的に長い(例えば、25秒)状態である。すなわち、時短無し遊技状態では、遊技球がゲート15又はゲート16を通過して普通図柄判定が行われても、当たりとなる確率は比較的低く、かつ、第2始動口12が0.1秒×1回しか開放しないため、遊技球は第2始動口12に入賞し難い。
本実施形態では、大当たり遊技の終了時に、遊技機1が高確率遊技状態又は低確率遊技状態に設定されるとともに、時短付き遊技状態又は時短無し遊技状態に設定される。なお、低確率遊技状態かつ時短無し遊技状態を「通常遊技状態」といい、パチンコ遊技機1は、初期的には通常遊技状態に設定される。また、高確率遊技状態かつ時短付き遊技状態を「確変遊技状態」、低確率遊技状態かつ時短付き遊技状態を「時短遊技状態」ということがある。
[大当たり図柄の説明]
次に、本実施形態のパチンコ遊技機1における大当たり図柄(大当たりの種類)について説明する。
図5は、各始動口への入賞に応じて選択される大当たり図柄および当該大当たり図柄に応じた大当たり遊技の一例を示す図である。
図5に示すように、第1始動口11に遊技球が入賞して大当たりと判定された場合は、大当たり図柄X1〜X5のうちの何れかが選択され、所定時間経過後に第1特別図柄表示器41に停止表示される。第1特別図柄表示器41に大当たり図柄が停止表示された後、それぞれの大当たり図柄に応じた大当たり遊技(特別遊技)が行われる。また、第2始動口12に遊技球が入賞して大当たりと判定された場合は、大当たり図柄Y1〜Y3のうちの何れかが選択され、所定時間経過後に第2特別図柄表示器42に停止表示される。第2特別図柄表示器42に大当たり図柄が停止表示された後、それぞれの大当たり図柄に応じた大当たり遊技(特別遊技)が行われる。
具体的には、第1始動口11への入賞に基づいて大当たりと判定された場合、10%の割合で大当たり図柄X1が選択され、40%の割合で大当たり図柄X2が選択され、10%の割合で大当たり図柄X3が選択され、10%の割合で大当たり図柄X4が選択され、30%の割合で大当たり図柄X5が選択される。
大当たり図柄X1が停止すると、大当たり遊技として、所定の条件を満たすまで(例えば、大入賞口13への遊技球の入賞数が10個に達するまで、又は、大入賞口13が開放されてから29.5秒が経過するまで)、大入賞口13が開放される長開放ラウンド遊技が16回(16ラウンド(「R」と表記する))行われる。また、大当たり図柄X2が停止すると、大当たり遊技として、4Rの長開放ラウンド遊技が行われる。大当たり図柄X1又は大当たり図柄X2が停止して大当たり遊技が行われた後、遊技機1は、次の大当たりまで高確率遊技状態かつ時短付き遊技状態(確変遊技状態)にて遊技が制御される。
なお、大当たり図柄X1又はX2が停止される大当たりを「確変大当たり」ということがある。
大当たり図柄X3が停止すると、例えば、8Rの短開放ラウンド遊技が行われる。大当たり図柄X3が停止して大当たり遊技が行われた後、遊技機1は、次の大当たりまで高確率遊技状態かつ時短付き遊技状態(確変遊技状態)にて遊技が制御される。ここで、1Rの短開放ラウンド遊技では、大入賞口13の開放時間が短い(例えば、0.01秒間だけ開放)ため、大当たり図柄X3による大当たり遊技では、遊技球は大入賞口13にほとんど入賞しない。このため、遊技者はほとんど賞球を獲得することができず、実質的なラウンド数は「0R」である。
なお、大当たり図柄X3が停止される大当たりを「突然確変大当たり」ということがある。
また、大当たり図柄X4が停止すると、4Rの上記長開放ラウンド遊技が行われた後、高確率遊技状態かつ時短無し遊技状態(潜伏確変遊技状態ともいう)に移行する。なお、大当たり図柄X4が停止される大当たりを「潜伏確変大当たり」ということがある。
また、大当たり図柄X5が停止すると、8Rの上記長開放ラウンド遊技が行われた後、低確率遊技状態かつ時短付き遊技状態(時短遊技状態)に移行する。時短遊技状態に移行してから特別図柄の変動が50回行われると、遊技機1は、通常遊技状態に戻る。
一方、第2始動口12への入賞に基づいて大当たりと判定された場合、40%の割合で大当たり図柄Y1が選択され、30%の割合で大当たり図柄Y2が選択され、30%の割合で大当たり図柄Y3が選択される。
大当たり図柄Y1が停止すると、大当たり遊技中に16Rの長開放ラウンド遊技が行われ、大当たり遊技後は、次の大当たりまで高確率遊技状態かつ時短付き遊技状態にて遊技が制御される。
また、大当たり図柄Y2が停止すると、大当たり遊技中に4Rの長開放ラウンド遊技が行われ、大当たり遊技後は、次の大当たりまで高確率遊技状態かつ時短付き遊技状態にて遊技が制御される。
また、大当たり図柄Y3が停止すると、8Rの上記長開放ラウンド遊技が行われた後、低確率遊技状態かつ時短付き遊技状態(時短遊技状態)に移行する。時短遊技状態に移行してから特別図柄の変動が50回行われると、遊技機1は、通常遊技状態に戻る。
[遊技制御部100によるメイン処理]
次に、図6を参照しつつ、遊技制御部100によって実行されるメイン処理について説明する。ここで、図6は、遊技制御部100によって実行されるメイン処理の一例を示すフローチャートである。遊技制御部100は、電源投入時や電源断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、図6に示されている一連の処理を割り込みにより一定時間(例えば4ミリ秒)毎に繰り返し実行する。なお、図6以降のフローチャートに基づいて説明する遊技制御部100の処理は、ROM102に記憶されているプログラムをCPU101が実行することによって行われる。
まず、遊技制御部100のCPU101は、大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、変動パターン乱数、および普通図柄乱数の各種乱数を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS1)。ここで、大当たり乱数は、特別図柄判定の結果が大当たりか、ハズレかを決定するための乱数である。図柄乱数は、特別図柄判定の結果が大当たりであった場合に、大当たり図柄(大当たりの種類)を決定するための乱数である。リーチ乱数は、特別図柄判定の結果がハズレの場合に、リーチ有りの演出を行うか或いはリーチ無しの演出を行うかを決定するための乱数である。変動パターン乱数は、特別図柄が変動表示される際の変動パターン(変動時間)を決定するための乱数である。普通図柄乱数は、普通図柄抽選の当選または落選を決定するための乱数である。大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、変動パターン乱数、および普通図柄乱数は、予め定められた範囲で変動し、このステップS1の処理が行われる毎に「1」ずつ加算される。なお、ステップS1において、上記各乱数が予め設定されている最大値に達した場合は、各乱数は初期値にリセットされる。
ステップS1に続いて、CPU101は、始動口スイッチ(SW)処理を実行する(ステップS2)。始動口スイッチ処理では、CPU101は、第1始動口スイッチ111又は第2始動口スイッチ112からの検知信号の入力の有無を監視して、ステップS1の処理によって適宜更新される各乱数(大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数)について、検知信号が入力された時点の値を取得して、RAM103に記憶する。この始動口スイッチ処理については、図7を参照して、後に詳述する。
ステップS2に続いて、CPU101は、ゲートスイッチ(SW)処理を実行する(ステップS3)。ゲートスイッチ処理では、CPU101は、ゲートスイッチ114又は115からの検知信号の入力の有無を監視し、検知信号の入力があった場合、ステップS1の処理で更新された普通図柄乱数の値を取得して、RAM103に記憶する。このゲートスイッチ処理については、図8を参照して、後に詳述する。
ステップS3に続いて、CPU101は、特別図柄処理を実行する(ステップS4)。詳細は後述するが、特別図柄処理では、特別図柄判定の結果が大当たりであったか否か、大当たりであった場合の大当たり図柄が判定される。また、CPU101は、ステップS2の始動口スイッチ処理で取得された乱数を用いて特別図柄判定を実行し、第1特別図柄表示器41または第2特別図柄表示器42に特別図柄を変動表示させてから特別図柄判定の結果を示す特別図柄を停止表示させる。特別図柄処理については、図9を参照して、後に詳述する。
ステップS4に続いて、CPU101は、普通図柄処理を実行する(ステップS5)。普通図柄処理では、CPU101は、ステップS3のゲートスイッチ処理で取得された普通図柄乱数を用いて普通図柄判定を実行し、普通図柄表示器45に普通図柄を変動表示させてから普通図柄判定の結果を示す普通図柄を停止表示させる。普通図柄処理については、図13を参照して、後に詳述する。
ステップS5に続いて、CPU101は、ステップS4の特別図柄処理における特別図柄判定で大当たりとなった場合に、大入賞口制御部117を介して大入賞口13を開閉する大入賞口処理を実行する(ステップS6)。大入賞口処理については、図14を参照して、後に詳述する。
ステップS6に続いて、CPU101は、電動チューリップ処理を実行する(ステップS7)。電動チューリップ処理では、CPU101は、ステップS5の普通図柄処理における普通図柄抽選に当選した場合に、電動チューリップ開閉部113を介して電動チューリップ17の一対の羽根部材を作動させる。電動チューリップ処理については、図16を参照して、後に詳述する。
ステップS7に続いて、CPU101は、遊技球の入賞個数の管理および入賞に応じた賞球の払い出しを制御する賞球処理を実行する(ステップS8)。具体的には、CPU101は、第1始動口11、第2始動口12、大入賞口13、および普通入賞口14の何れかに遊技球が入賞した場合、入賞した場所に応じた個数の賞球を払い出しする。例えば、CPU101は、第1始動口11または第2始動口12に遊技球が入賞した場合は、3個の賞球を払い出し、大入賞口13に遊技球が入賞した場合は15個の賞球を払い出す。
ステップS8に続いて、CPU101は、出力処理を実行する(ステップS9)。ステップS9の出力処理では、CPU101は、ステップS2の始動口スイッチ処理やステップS4の特別図柄処理、ステップS6の大入賞口処理等でRAM103にセットされた各種コマンドを演出制御部130に送信する。
[遊技制御部100による始動口スイッチ処理]
次に、図7を参照して、遊技制御部100において実行される始動口スイッチ処理の詳細について説明する。ここで、図7は、図6のステップS2における始動口スイッチ処理の詳細フローチャートである。
図7に示すように、ステップS201において、遊技制御部100のCPU101は、第1始動口スイッチ111が「ON」になったか否か(第1始動口11に遊技球が入賞したか否か)を判定する。ここで、第1始動口スイッチ111が「ON」になったと判定した場合(ステップS201:YES)、RAM103に記憶されている第1特別図柄判定の保留数U1が、予めROM102に記憶されている第1特別図柄判定の最大保留数Umax1(例えば、4)未満であるか否かを判定する(ステップS202)。
CPU101は、保留数U1が最大保留数Umax1未満であると判定した場合(ステップS202:YES)、保留数U1の値を「1」加算した値に更新する(ステップS203)。そして、CPU101は、ステップS1の処理によって更新した各種乱数(大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数)の値を取得して、RAM103に格納する(ステップS204)。
ここでは、第1始動口11に遊技球が入賞したことに応じて取得された各種乱数がRAM103に格納されることにより、ステップS203で保留数U1を増加させた保留玉に係る第1特別図柄判定の権利が、保留されることになる。詳細は後述するが、保留された第1特別図柄判定の権利は、ステップS4の特別図柄処理において消化されて、第1特別図柄が変動表示されて所定時間経過後に停止表示されることにより、当該第1特別図柄判定の結果が報知される。
続いて、CPU101は、ステップS204でRAM103に格納された各種乱数に基づいて事前判定処理を実行する(ステップS205)。ステップS205の事前判定処理は、保留された第1特別図柄判定の権利についての判定処理であり、大当たりか否かや大当たり図柄、変動パターン等を判定して当該判定結果を示す事前判定情報を生成する処理である。その後、CPU101は、事前判定情報を含む保留コマンドをRAM103にセットする(ステップS206)。ステップS206でセットされる保留コマンドは、第1特別図柄判定が保留されたことを通知するためのコマンドであって、図6のステップS9における出力処理において演出制御部130へと送信される。なお、ステップS205の事前判定処理では、ステップS204で取得された各種乱数がそのまま事前判定情報として生成されて、当該事前判定情報が保留コマンドに含められてもよい。
ステップS201で「NO」と判定した場合、ステップS202で「NO」と判定した場合、又はステップS206の処理を実行した場合、CPU101は、ステップS207の処理を実行する。ステップS207では、CPU101は、第2始動口スイッチ112が「ON」になったか否か(第2始動口12に遊技球が入賞したか否か)を判定する。ここで、第2始動口スイッチ112が「ON」になったと判定した場合(ステップS207:YES)、RAM103に記憶されている第2特別図柄判定の保留数U2が、予めROM102に記憶されている第2特別図柄判定の最大保留数Umax2(例えば、4)未満であるか否かを判定する(ステップS208)。
CPU101は、保留数U2が最大保留数Umax2未満であると判定した場合(ステップS208:YES)、保留数U2の値を「1」加算した値に更新する(ステップS209)。そして、CPU101は、ステップS1の処理で更新した各種乱数(大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数)を取得して、RAM103に格納する(ステップS210)。
そして、CPU101は、ステップS210の処理によってRAM103に格納された各種乱数を用いて、上記ステップS205の処理と同様に事前判定処理を実行し(ステップS211)、事前判定情報を含む保留コマンドをRAM103にセットする(ステップS212)。
ステップS207で「NO」と判定された場合、ステップS208で「NO」と判定された場合、又はステップS212の処理が行われた場合、CPU101は、始動口スイッチ処理を終了して、ゲートスイッチ処理に処理を進める。
[遊技制御部100によるゲートスイッチ処理]
図8は、図6のステップS3におけるゲートスイッチ処理の詳細フローチャートである。図8に示されるように、CPU101は、ゲートスイッチ114又は115からの検知信号(ゲートスイッチ114又は115が「ON」になったことを示すON信号)が入力されたか否かに基づいて、ゲートスイッチ114又は115が「ON」になったか否かを判定する(ステップS301)。
CPU101は、ゲートスイッチ114又は115が「ON」になったと判定した場合(ステップS301:YES)、RAM103に記憶されている普通図柄判定の保留数Gが、普通図柄判定の最大保留数Gmax(例えば、4)未満であるか否かを判定する(ステップS302)。
CPU101は、保留数Gが最大保留数Gmax未満であると判定した場合(ステップS302:YES)、保留数Gを「1」加算した値に更新し(ステップS303)、この処理によって保留された普通図柄判定に使用される普通図柄乱数を取得して、RAM103に格納する(ステップS304)。なお、ステップS304において格納された普通図柄乱数に対して上記ステップS205と同様に事前判定処理が行われ、当該事前判定処理の結果が普通図柄の保留コマンドとして演出制御部130に送信されてもよい。
[遊技制御部100による特別図柄処理]
次に、図9〜図12を参照しつつ、遊技制御部100によって実行される特別図柄処理の詳細について説明する。ここで、図9は、図6におけるステップS4の特別図柄処理を示す詳細フローチャートである。図10は、図9のステップS407の大当たり判定処理の詳細を示すフローチャートである。図11は、図9のステップS408の変動パターン設定処理の詳細を示すフローチャートである。
図9に示されるように、遊技制御部100のCPU101は、例えばRAM103に記憶されている情報に基づいて、特別遊技中(大当たり遊技中)であるか否かを判定する(ステップS401)。ここで、特別遊技中であると判定された場合(ステップS401:YES)、CPU101は、特別図柄処理を終了する。
CPU101は、特別遊技中ではないと判定した場合(ステップS401:NO)、特別図柄(第1特別図柄又は第2特別図柄)が変動表示中であるか否かを判定する(ステップS402)。ここで、特別図柄が変動表示中ではないと判定した場合(ステップS402:NO)、RAM103に記憶されている第2特別図柄判定の保留数U2が「1」以上であるか否かを判定し(ステップS403)、「1」以上であると判定した場合(ステップS403:YES)、保留数U2を「1」減算して保留玉を1だけ消化する(ステップS404)。
CPU101は、保留数U2が「1」以上ではない(第2特別図柄判定が保留されていない)と判定した場合(ステップS403:NO)、RAM103に記憶されている第1特別図柄判定の保留数U1が「1」以上であるか否かを判定し(ステップS405)、「1」以上であると判定した場合(ステップS405:YES)、保留数U1を「1」減算して保留玉を1だけ消化する(ステップS406)。一方、CPU101は、ステップS405で保留数U1が「1」以上でないと判定した場合(ステップS405:NO)、客待ちコマンドをRAM103に設定して、図9に示す特別図柄処理を終了する。
CPU101は、ステップS404またはステップS406の処理に続いて、大当たり判定処理を実行する(ステップS407)。以下、図10を参照して、大当たり判定処理について説明する。
図10に示すように、CPU101は、まず、大当たりか否かの判定を行う(ステップS431)。具体的には、CPU101は、図9のステップS404の処理に続いて大当たりか否かの判定を行う場合、ステップS404の処理で保留数U2を減算させた保留玉に係る大当たり乱数(ステップS2の処理でRAM103に格納された大当たり乱数)が、ROM102に予め記憶されている大当たり乱数の当選値と一致するか否かを判定する。これにより、CPU101は、第2特別図柄判定の結果が大当たりであるか否かを判定する。なお、遊技状態が高確率遊技状態である場合は、低確率遊技状態よりも大当たりと判定される確率が高い。一方、図9のステップS406の処理に続いて大当たりか否かの判定を行う場合、CPU101は、ステップS406の処理で保留数U1を減算させた保留玉に係る大当たり乱数(ステップS2の処理でRAM103に格納された大当たり乱数)が、ROM102に予め記憶されている大当たり乱数の当選値と一致するか否かを判定する。これにより、CPU101は、第1特別図柄判定の結果が大当たりであるか否かを判定する。
ここで、特別図柄判定の結果が大当たりである場合(ステップS431:YES)、CPU101は、上述した大当たり乱数と一緒にステップS2の処理でRAM103に格納された図柄乱数に基づいて、図柄乱数判定処理を行う(ステップS432)。具体的には、CPU101は、ステップS2の処理でRAM103に格納された図柄乱数が、ROM102に予め記憶されている各大当たり図柄のそれぞれに割り当てられた乱数値のいずれと一致するかを判定することにより、大当たり図柄を判定する。そして、CPU101は、判定した大当たり図柄を、設定情報としてRAM103に設定する(ステップS433)。
一方、ステップS431において大当たりでないと判定された場合(ステップS431:NO)、CPU101は、特別図柄判定の結果がハズレであることを表すハズレ図柄を、設定情報としてRAM103に設定する(ステップS434)。
ステップS433の処理、またはステップS434の処理の後、CPU101は、大当たり判定処理を終了して、図9の特別図柄処理に処理を戻す。
図9に戻り、ステップS407の大当たり判定処理に続いて、CPU101は、変動パターン設定処理を実行する(ステップS408)。以下、図11を参照して、変動パターン設定処理について説明する。
図11に示すように、CPU101は、後述する確変遊技フラグがOFFか否かに基づいて、低確率遊技状態か否かを判定する(ステップS461)。現在、低確率遊技状態と判定した場合(ステップS461:YES)、CPU101は、現在、後述する時短遊技フラグがOFFか否かに基づいて、時短無し遊技状態か否かを判定する(ステップS462)。時短無し遊技状態と判定した場合(ステップS462:YES)、CPU101は、変動パターンテーブルとして通常テーブルをRAM103にセットする(ステップS463)。時短付き遊技状態と判定した場合(ステップS462:NO)、CPU101は、変動パターンテーブルとして低確時短テーブルをRAM103にセットする(ステップS464)。
一方、低確率遊技状態ではない、すなわち、高確率遊技状態であると判定した場合(ステップS461:NO)、CPU101は、時短付き遊技状態か否かを判定する(ステップS465)。時短付き遊技状態と判定した場合(ステップS465:YES)、CPU101は、変動パターンテーブルとして高確時短テーブルをRAM103にセットし(ステップS466)、時短付き遊技状態でないと判定した場合(ステップS465:NO)、CPU101は、変動パターンテーブルとして潜確テーブルをRAM103にセットする(ステップS467)。
ここで、変動パターンテーブルは、特別図柄の変動パターン(変動時間)を決定するための条件を既定したテーブルである。各変動パターンテーブルには複数の変動パターンが含まれており、大当たり判定の結果が大当たりのときに選択される変動パターン、ハズレであってリーチ無しのときに選択される変動パターン、ハズレであってリーチ有りのときに選択される変動パターンが含まれる。
CPU101は、ステップS463、ステップS464、ステップS466、又は、ステップS467の処理に続いて、ステップS407の大当たり判定の結果がハズレであったか否かを判定する(ステップS468)。この大当たり判定の結果がハズレでない場合、すなわち、大当たりである場合(ステップS468:NO)は、CPU101は、次のステップ470に処理を進める。
ステップS407の大当たり判定の結果がハズレであると判定した場合(ステップS468:YES)、CPU101は、リーチ乱数判定処理を行う(ステップS469)。リーチ乱数判定処理では、CPU101は、取得したリーチ乱数に基づいてリーチの有無を判定する。そして、CPU101は、ステップS469の処理に続いて、ステップS470の処理を実行する。
ステップS470では、CPU101は、変動パターン乱数判定処理を行う。具体的には、CPU101は、セットした変動パターンテーブルを用いて、ステップS2の処理でRAM103に格納された変動パターン乱数に基づいて、変動パターンを選択する。より具体的には、CPU101は、大当たりか否か、大当たりである場合は大当たり図柄、ハズレである場合はリーチの有無、上記ステップS403又はステップS405で減算される前のU2又はU1の値等に基づいて、変動パターンテーブルに含まれる1つの変動パターンを決定する。
このようにして、CPU101は、ステップS2で取得された変動パターン乱数と、ステップS463、ステップS464,ステップS466、又は、ステップS467でセットした変動パターンテーブルとに基づいて、特別図柄の変動パターンを決定する。決定された変動パターンは、設定情報としてRAM103に設定される(ステップS471)。ステップS471の処理の後、CPU101は、図11に示す変動パターン設定処理を終了して、図9のステップS409以降の処理を進める。
図9に戻り、ステップS408の処理に続いて、CPU101は、ステップS407の処理で設定した図柄の設定情報、ステップS408の処理で設定した変動パターンの設定情報、パチンコ遊技機1の遊技状態を示す情報等を含む変動開始コマンドを生成してRAM103にセットする(ステップS409)。この変動開始コマンドは、特別図柄の変動表示に伴う演出の実行を指示するコマンドであって、図6のステップS9の出力処理が実行されることによって演出制御部130へ送信される。
ステップS409の処理に続いて、CPU101は、ステップS409の処理でセットした変動開始コマンドに含まれている設定情報に基づいて、特別図柄の変動表示を開始し(ステップS410)、変動時間の計測を開始する(ステップS411)。なお、特別図柄の変動表示は、ステップS407〜S409の処理がステップS404の処理に続いて行われた場合には第2特別図柄表示器42を用いて行われ、ステップS406の処理に続いて行われた場合には第1特別図柄表示器41を用いて行われる。
CPU101は、ステップS402の処理で「YES」と判定した場合、またはステップS411の処理を実行した場合、ステップS411における変動時間の計測開始から、ステップS408の処理で設定された変動パターンに対応する変動時間が経過したか否かを判定する(ステップS412)。
CPU101は、変動時間が経過したと判定した場合(ステップS412:YES)、特別図柄の変動表示が停止されることを通知する変動停止コマンドをRAM103にセットし(ステップS413)、ステップS410の処理で開始した特別図柄の変動表示を終了し(ステップS414)、計測した変動時間をリセットする(ステップS415)。これにより、第1特別図柄表示器41または第2特別図柄表示器42において、ステップS407の大当たり判定処理の判定結果に応じた図柄(大当たり図柄やハズレ図柄)が停止表示され、特別図柄判定の結果が報知される。なお、ステップS413の処理でセットされた変動停止コマンドは、図6のステップS9の出力処理が実行されることによって演出制御部130へ送信される。
CPU101は、ステップS415の処理の後、停止中処理を実行する(ステップS416)。停止中処理の詳細については後述する。
ステップS401で「YES」と判定された場合、ステップS405で「NO」と判定された場合、ステップS412で「NO」と判定された場合、またはステップS416の処理が行われた場合、CPU101は、特別図柄処理を終了して、図6のステップS5の普通図柄処理を実行する。
[遊技制御部100による停止中処理]
次に、図9のステップS416の停止中処理について説明する。図12は、図9のステップS416の停止中処理を示す詳細フローチャートである。
図12に示されるように、CPU101は、上記ステップS407の大当たり判定処理の結果に基づいて、特別図柄判定の結果が大当たりか否かを判定する(ステップS480)。そして、CPU101は、大当たりと判定した場合(ステップS480:YES)、RAM103に記憶されている大当たり遊技フラグを「ON」に設定する(ステップS481)。
CPU101は、ステップS481の処理に続いて、RAM103に記憶されている時短遊技フラグ及び確変遊技フラグを「OFF」に設定する(ステップS482)。CPU101は、ステップS482の処理に続いて、オープニングを開始し(ステップS483)、オープニングコマンドをRAM103にセットする(ステップS484)。このオープニングコマンドは、大当たり遊技が開始されることを示すオープニング演出および大当たり遊技中の大当たり演出を演出制御部130に行わせるためのコマンドであり、当該コマンドは、図6のステップS9の出力処理が実行されることによって演出制御部130へ送信される。
一方、CPU101は、大当たりでない(すなわち、ハズレ)と判定した場合(ステップS480:NO)、時短遊技フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS485)。ここで、時短遊技フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS485:YES)、RAM103に記憶されている時短遊技残余回数Jを「1」減算し、当該Jを更新する(ステップS486)。時短遊技残余回数Jは、時短付き遊技状態が維持される残りの特別図柄の変動回数(特別図柄判定の実行回数)を示し、大当たり遊技が行われた後に実行される遊技状態設定処理において設定される。遊技状態設定処理の詳細については後述する。
ステップS486の処理に続いて、CPU101は、時短遊技残余回数Jが「0」であるか否かを判定する(ステップS487)。ここで、時短遊技残余回数Jが「0」であると判定した場合(ステップS487:YES)、CPU101は、時短遊技フラグを「OFF」に設定する(ステップS488)。
ステップS488の処理を実行した場合、時短遊技フラグが「ON」ではないと判定した場合(ステップS485:NO)、又は時短遊技残余回数Jが「0」ではないと判定した場合(ステップS487:NO)、CPU101は、確変遊技フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS489)。
確変遊技フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS489:YES)、CPU101は、RAM103に記憶されている高確率遊技残余回数Xを「1」減算し、当該Xを更新する(ステップS490)。ここで、高確率遊技残余回数Xは、高確率遊技状態で特別図柄判定が行われる残りの回数を示し、大当たり遊技が行われた後に実行される遊技状態設定処理(後述する)において設定される。
ステップS490の処理に続いて、CPU101は、高確率遊技残余回数Xが「0」であるか否かを判定する(ステップS491)。ここで、高確率遊技残余回数Xが「0」であると判定した場合(ステップS491:YES)、RAM103に記憶されている確変遊技フラグを「OFF」に設定する(ステップS492)。
ステップS492の処理が実行された場合、ステップS484の処理が実行された場合、確変遊技フラグが「ON」ではないと判定された場合(ステップS489:NO)、又は高確率遊技残余回数Xが「0」ではないと判定された場合(ステップS491:NO)、CPU101は、図12の停止中処理を終了する。
[遊技制御部100による普通図柄処理]
次に、図13を参照しつつ、遊技制御部100によって実行される普通図柄処理の詳細について説明する。図13は、図6のステップS5の普通図柄処理を示す詳細フローチャートである。
まず、遊技制御部100のCPU101は、RAM103に記憶されている補助フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS501)。補助フラグは、普通図柄判定の結果が当りである場合に「ON」に設定されるフラグであり、電動チューリップ17を作動させる当たり遊技中であるか否かを示すフラグである。電動チューリップ17は、普通図柄判定の結果が当りである場合、所定のパターンで動作する。電動チューリップ17の動作パターンは、遊技機1が時短付き遊技状態か否か(時短遊技フラグがONか否か)によって異なる。また、当たりの種類が長開放当たりか短開放当たりかで、電動チューリップ17の動作パターンは異なる。ここで、補助フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS501:YES)、CPU101は、図13の普通図柄処理を終了する。
補助フラグが「ON」に設定されていないと判定した場合(ステップS501:NO)、CPU101は、普通図柄表示器45における普通図柄の変動表示中であるか否かを判定し(ステップS502)、普通図柄の変動表示中ではないと判定した場合(ステップS502:NO)、RAM103に記憶されている普通図柄判定の保留数Gが「1」以上であるか否かを判定する(ステップS503)。ここで、保留数Gが「1」以上ではないと判定した場合(ステップS503:NO)、CPU101は、図13の普通図柄処理を終了する。
CPU101は、保留数Gが「1」以上であると判定した場合(ステップS503:YES)、保留数Gを「1」減算した値に更新し(ステップS504)、普通図柄乱数判定処理を実行する(ステップS505)。具体的には、遊技球が第1ゲート15又は第2ゲート16を通過したことに応じて上記ステップS3の処理で取得された普通図柄乱数が、ROM102に記憶されている普通図柄乱数の当選値(時短付き遊技状態か否かにより異なる)と一致するか否かに基づいて、普通図柄判定の結果が当たりであるか否かを判定する(ステップS506)。なお、時短付き遊技状態である場合、普通図柄判定の結果が当たりとなる確率は時短無し遊技状態よりも高い。
CPU101は、普通図柄判定の結果が当たりではないと判定した場合(ステップS506:NO)、RAM103にハズレ図柄をセットする(ステップS507)。
一方、CPU101は、普通図柄判定の結果が当たりであると判定した場合(ステップS506:YES)、CPU101は、普通図柄判定の当たりの種類が長開放当たりか否かを判定する(ステップS508)。ROM102には、普通図柄乱数の当選値として、当選後に第2始動口12を長開放することとなる長開放当たりの当選値と、第2始動口12を短開放することとなる短開放当たりの当選値とが設定されている。CPU101は、取得された普通図柄乱数に基づいて、長開放当たりか否かを判定する。なお、普通図柄判定の当落を決定するための普通図柄乱数(第1普通図柄乱数)とは別に、普通図柄の当たりの種類を決定するための乱数(第2普通図柄乱数)が設けられてもよい。この場合、第1普通図柄乱数に基づいて当たりか否かが判定され、当たりである場合に、第2普通図柄乱数に基づいて当たりの種類(長開放当たり、又は短開放当たり)が決定されてもよい。
長開放当たりであると判定した場合(ステップS508:YES)、CPU101は、長開放当たり図柄をRAM103にセットする(ステップS509)。一方、長開放当たりでないと判定した場合(ステップS508:NO)、CPU101は、短開放当たり図柄をRAM103にセットする(ステップS510)。
ステップS507の処理、ステップS509の処理、又はステップS510の処理に続いて、CPU101は、RAM103に記憶されている時短遊技フラグがONか否かに基づいて、時短付き遊技状態か否かを判定する(ステップS511)。
CPU101は、時短付き遊技状態ではないと判定した場合(ステップS511:NO)、普通図柄表示器45において普通図柄を変動表示させる時間である普通図柄変動時間を例えば25秒にセットする(ステップS512)。逆に、時短付き遊技状態であると判定した場合(ステップS511:YES)、普通図柄変動時間を比較的短い値、例えば2秒にセットする(ステップS513)。このステップS512又はステップS513の処理によってセットされた普通図柄変動時間は、RAM103に一時的に記憶される。
ステップS512又はステップS513の処理に続いて、CPU101は、普通図柄表示器45において普通図柄の変動表示を開始させ(ステップS514)、その変動表示開始からの経過時間の計測を開始する(ステップS515)。
一方、CPU101は、普通図柄表示器45において普通図柄の変動表示中であると判定した場合(ステップS502:YES)、普通図柄の変動表示を終了させるか否かを判定する(ステップS516)。具体的には、ステップS513の処理によって計測を開始した経過時間が、上記ステップS512又はステップS513の処理で設定された普通図柄変動時間に達したか否かに基づいて、普通図柄の変動表示の終了タイミングになったか否かを判定する。ここで、終了タイミングになっていないと判定した場合(ステップS516:NO)、CPU101は、図13の普通図柄処理を終了する。
CPU101は、普通図柄の変動表示の終了タイミングになったと判定した場合(ステップS516:YES)、普通図柄表示器45による普通図柄の変動表示を終了させる(ステップS517)。具体的には、CPU101は、上記ステップS507、ステップS509、又はステップS510の処理でセットした図柄を普通図柄表示器45に停止表示させる。これにより、普通図柄判定の結果が遊技者に対して報知される。
ステップS517の処理に続いて、CPU101は、上記ステップS515の処理によって計測が開始された経過時間をリセットする(ステップS518)。そして、上記ステップS506と同様に、普通図柄判定の結果が当たりであるか否かを判定し(ステップS519)、当たりであると判定した場合(ステップS519:YES)、補助フラグを「ON」に設定する(ステップS520)。この補助フラグが「ON」に設定されて、後述する電動チューリップ処理が行われることで、電動チューリップ17が作動する。
ステップS520の処理を行った場合、ステップS516の処理でNOと判定した場合、またはステップS519の処理でNOと判定した場合、CPU101は、図13の普通図柄処理を終了する。
[遊技制御部100による大入賞口処理]
次に、図14を参照しつつ、遊技制御部100によって実行される大入賞口処理の詳細について説明する。図14は、図6のステップS6の大入賞口処理を示す詳細フローチャートである。図14に示されるように、遊技制御部100のCPU101は、大当たり遊技フラグがONであるか否かを判定する(ステップS601)。ここで、大当たり遊技フラグは、上記ステップS481でONに設定されるフラグである。大当たり遊技フラグがONの場合(ステップS601:YES)、CPU101は、オープニング中か否かを判定する(ステップS602)。
オープニング中であれば(ステップS602:YES)、CPU101は、オープニング時間が経過したか否かを判定する(ステップS603)。オープニング時間が経過していれば(ステップS603:YES)、CPU101は、大当たり判定処理の結果に応じて、R(大当たり遊技における現在のラウンド数を示す)に「0」を設定するとともに、Rmaxの値、大入賞口13の開放パターン(開放時間や開放回数等)等を設定する(ステップS604)。
ここで、大当たり図柄によって、Rmaxの値が異なる。例えば、大当たり図柄X1の場合、Rmaxに「16」が設定される。
ステップS604に続いて、CPU101は、Rに「1」を加算してRAM103に保存する(ステップS605)。次に、CPU101は、ステップS604で設定した開放パターンに基づいて大入賞口13の開放制御を開始し(ステップS606)、ラウンドの開始を示すラウンド開始コマンドをRAM103にセットする(ステップS607)。ステップS607の処理の後、CPU101は、次にステップS611の処理を実行する。
一方、オープニング中でなければ(ステップS602:NO)、CPU101は、エンディング中か否かを判定する(ステップS608)。エンディング中であれば(ステップS608:YES)、CPU101は、次にステップS617の処理を実行する。エンディング中でなければ(ステップS608:NO)、CPU101は、ラウンド遊技とラウンド遊技との間のインターバル中か否かを判定する(ステップS609)。インターバル中である場合(ステップS609:YES)、CPU101は、インターバル時間が経過したか否かを判定し(ステップS610)、経過していれば(ステップS610:YES)、次にステップS605の処理を実行する。インターバル時間が経過していない場合は(ステップS610:NO)、CPU101は、大入賞口処理を終了する。
一方、インターバル中でない場合(ステップS609:NO)、すなわち、ラウンド遊技中である場合、CPU101は、ラウンド終了条件が成立したか否かを判定する(ステップS611)。ラウンド終了条件が成立していない場合(ステップS611:NO)、CPU101は、大入賞口処理を終了する。
ここで、長開放ラウンド遊技のラウンド終了条件は、例えば、ステップS606でこのラウンドの大入賞口の開放制御を開始してから例えば29.5秒が経過したこと、又は、ステップS606でこのラウンドの大入賞口の開放制御を開始してからの遊技球の大入賞口への入賞数が所定値になったことである。CPU101は、この2つの条件のうちの何れかの条件が満たされた場合、ラウンド終了条件が成立したと判定する。また、短開放ラウンド遊技のラウンド終了条件は、このラウンドの大入賞口の開放制御を開始してから例えば0.01秒が経過したことである。
ラウンド終了条件が成立している場合(ステップS611:YES)、CPU101は、このラウンドにおける大入賞口の開放制御を終了する(ステップS612)。続いて、CPU101は、RがRmaxと等しいか否かを判定する(ステップS613)。すなわち、CPU101は、現在のラウンドがステップS604で設定した最大ラウンド数と等しいか否かを判定する。
RがRmaxと等しくないと判定した場合(ステップS613:NO)、CPU101は、インターバル時間の計測を開始し(ステップS614)、その後、大入賞口処理を終了する。
RがRmaxと等しいと判定した場合(ステップS613:YES)、CPU101は、エンディングを開始し(ステップS615)、エンディングコマンドをRAM103にセットする(ステップS616)。
CPU101は、ステップS616の処理を行った場合、またはステップS608の処理でYESと判定した場合、ステップS615でエンディングを開始してから予め設定されたエンディング時間が経過したか否かを判定する(ステップS617)。エンディング時間が経過していれば(ステップS617:YES)、CPU101は、遊技状態設定処理を実行する(ステップS618)。遊技状態設定処理の詳細については、後述する。ステップS618の遊技状態設定処理の後、CPU101は、大当たり遊技フラグをOFFに設定する(ステップS619)。
ステップS601の処理でNOと判定した場合、ステップS611の処理でNOと判定した場合、ステップS617の処理でNOと判定した場合、ステップS610の処理でNOと判定した場合、ステップS603の処理でNOと判定した場合、ステップS614の処理を実行した場合、または、ステップS619の処理を実行した場合、CPU101は、図14に示す大入賞口処理を終了する。
[遊技制御部100による遊技状態設定処理]
次に、図14のステップS618の遊技状態設定処理について説明する。図15は、図14のステップS618の遊技状態設定処理を示す詳細フローチャートである。
図15に示されるように、CPU101は、今回の大当たりの種類が高確率遊技状態への移行を伴う高確大当たりか否かを判定する(ステップS630)。具体的には、CPU101は、今回の大当たりが、大当たり図柄X1〜X4、Y1〜Y2のうちの何れかによる大当たりか否かを判定する。高確大当たりであった場合(ステップS630:YES)、CPU101は、確変遊技フラグをONに設定し(ステップS631)、高確率遊技残余回数XにXmaxを設定する(ステップS632)。ここで、Xmaxは予め定められた値であり、Xmaxとして非常に大きな値、例えば、10000が設定される。Xに非常に大きな値Xmaxが設定されるため、事実上、次の大当たりとなるまで高確率遊技状態にて遊技が制御される。
ステップS632の処理を行った場合、CPU101は、今回の大当たりが潜伏大当たり(大当たり図柄X4)か否かを判定する(ステップS633)。ステップS633でNOと判定した場合、CPU101は、時短遊技フラグをONに設定し(ステップS634)、時短遊技残余回数JにJmaxを設定する(ステップS635)。ここで、Jmaxは予め定められた値であり、Jmaxとして非常に大きな値、例えば、10000が設定される。また、Jに非常に大きな値Jmaxが設定されるため、事実上、次の大当たりとなるまで時短付き遊技状態にて遊技が制御される。
一方、ステップS630でNOと判定した場合、CPU101は、時短遊技フラグをONに設定する(ステップS636)し、時短遊技残余回数Jに「50」を設定する(ステップS637)。
ステップS635の処理を行った場合、ステップS637の処理を行った場合、又は、ステップS633でYESと判定した場合、CPU101は、図15に示す遊技状態設定処理を終了する。
[遊技制御部100による電動チューリップ処理]
次に、図6のステップS7の電動チューリップ処理の詳細について説明する。図16は、図6の電動チューリップ処理の詳細フローチャートである。
まず、遊技制御部100のCPU101は、補助フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS701)。ここで、補助フラグが「ON」に設定されていないと判定した場合(ステップS701:NO)、CPU101は、電動チューリップ処理を終了する。
CPU101は、補助フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS701:YES)、電動チューリップ17が動作中であるか否かを判定する(ステップS702)。ここで、電動チューリップ17が動作中ではないと判定した場合(ステップS702:NO)、CPU101は、上記ステップS509又はステップS510でセットした図柄に基づいて、長開放当たりか否かを判定する(ステップS703)。長開放当たりと判定した場合(ステップS703:YES)、CPU101は、電動チューリップ17の動作パターンとして、例えば第2始動口12を0.1秒開放した後に5.5秒開放する動作を1回行う動作パターンをRAM103にセットする(ステップS707)。
一方、長開放当たりでないと判定した場合(ステップS703:NO)、CPU101は、時短遊技フラグがONか否かを判定することにより、時短付き遊技状態か否かを判定する(ステップS704)。
CPU101は、時短付き遊技状態ではないと判定した場合(ステップS704:NO)、例えば第2始動口12を0.1秒間開放する動作を1回行う動作パターンをRAM103にセットする(ステップS705)。
一方、CPU101は、時短付き遊技状態であると判定した場合(ステップS704:YES)、電動チューリップ17の動作パターンとして、例えば第2始動口12を1.8秒間開放する動作を3回行う動作パターンをRAM103にセットする(ステップS706)。
CPU101は、ステップS705、ステップS706、又はステップS707の処理によって電動チューリップ17の動作パターンを設定した後、設定した動作パターンでの電動チューリップ17の動作を電動チューリップ開閉部113に開始させる(ステップS708)。
CPU101は、ステップS708の処理を実行した場合、または電動チューリップ17の動作中であると判定した場合(ステップS702:YES)、ステップS708の処理で開始された電動チューリップ17の動作が完了したか否かを判定する(ステップS709)。ここで、電動チューリップ17の動作が完了したと判定した場合(ステップS709:YES)、CPU101は、RAM103に記憶されている補助フラグを「OFF」に設定する(ステップS710)。
ステップS701の処理でNOと判定した場合、ステップS709の処理でNOと判定した場合、またはステップS710の処理を実行した場合、CPU101は、電動チューリップ処理を終了する。
[本実施形態の遊技機の演出概要]
次に、本実施形態のパチンコ遊技機1における特徴的な演出について説明する。図17は、特別図柄が変動している間の液晶表示器5に表示される画像の一例を示す図である。
図17に示すように、液晶表示器5には、装飾図柄51と、保留画像521と保留画像522とが表示され、画面には変動中領域53が設けられる。第1特別図柄判定の保留を示す保留画像は最大で4つ(521〜524)表示され、第2特別図柄判定の保留を示す保留画像も最大で4つ(525〜528)表示される。装飾図柄51は、特別図柄の変動に応じて変動し、特別図柄の変動に応じて停止する演出用の図柄であって、3つの領域(左領域、中領域、右領域)に表示される3つの装飾図柄によって構成される。以下では、左領域に表示される装飾図柄を左装飾図柄51a、中領域に表示される装飾図柄を中装飾図柄51b、右領域に表示される装飾図柄を右装飾図柄51cということがある。特別図柄が変動開始すると、最も先に入賞した保留に係る保留画像が変動中領域53に移動するとともに、装飾図柄51が変動開始する。変動中領域53に移動した保留画像は、当該保留画像として、例えば特別図柄の変動が終了するまで変動中領域53に表示される。
図18は、本実施形態のパチンコ遊技機1の演出の一例を示す図である。特別図柄の変動が開始すると、図18(A)に示すように、変動している各装飾図柄に重畳して、示唆画像54(54a〜54c)が表示される。示唆画像54は、各装飾図柄が停止する順番を示すものである。例えば、示唆画像54aには、1番目に左装飾図柄51aが停止することを示す「1」が書かれ、示唆画像54cには、2番目に右装飾図柄51cが停止することを示す「2」が書かれ、示唆画像54bには、3番目に中装飾図柄51bが停止することを示す「3」が書かれている。
図18(A)に示すような示唆画像54が表示された後、例えば、遊技者による演出ボタン26の押下に応じて、各装飾図柄が停止する。具体的には、図18(A)に示す状態において、演出ボタン26が1回押下されると、示唆画像54aが画面から消えるとともに、左装飾図柄51aが停止する(図18(B))。なお、示唆画像54aの近傍には、当該示唆画像54aに対応するボタン操作が有効な期間を示す画像55aが表示されてもよい。例えば、残りの有効期間の減少に応じて、当該画像が変化してもよい。また、ボタン操作が有効な期間を示す画像55aに加えて、遊技者にボタン操作を促す画像が表示されてもよい。
さらに演出ボタン26が押下されると(2回目の押下)、示唆画像54cが画面から消えるとともに、右装飾図柄51cが停止する(図18(C))。さらに演出ボタン26が押下されると(3回目の押下)、示唆画像54bが画面から消えるとともに、中装飾図柄51bが停止し(図18(D))、全ての装飾図柄51が停止する。なお、示唆画像54c、示唆画像54bの近傍にも、ボタン操作が有効な期間を示す画像55c、55bがそれぞれ表示される。
なお、図18では、装飾図柄が左、右、中の順で停止する例について説明したが、装飾図柄の停止順はこれに限らず、例えば、左、中、右の順に停止する場合があってもよいし、右、中、左の順に停止する場合があってもよい。また、演出ボタン26が押下されなくても、時間経過に応じて示唆画像54によって示唆された順に装飾図柄が停止してもよい。
次に、本実施形態のパチンコ遊技機1における上記示唆画像を用いた演出について説明する。本実施形態では、装飾図柄の停止パターンによって、その後に行われる演出や大当たりに対する期待度が異なる。図19は、本実施形態の演出の流れを示す図である。図20は、装飾図柄の停止パターンとその後の演出の関係を示す図である。
図19に示すように、装飾図柄51の変動開始後に示唆画像54が表示された場合、演出ボタン26の押下に応じて当該示唆画像54によって示唆された順に装飾図柄51が停止する。このとき、停止パターンA、特殊図柄を含む停止パターン、停止パターンB、ハズレ目での停止パターンのうちの何れかの停止パターンで装飾図柄51が停止する。
例えば、停止パターンAで装飾図柄51が停止すると、リーチ演出に発展する。具体的には、図20に示すように、装飾図柄51の停止パターンAには、停止パターンA1と、停止パターンA2とがある。停止パターンA1で装飾図柄51が停止すると、その後に弱リーチ演出が行われる。停止パターンA2で装飾図柄51が停止すると、その後に強リーチ演出が行われる。弱リーチ演出および強リーチ演出は、装飾図柄51のうちの2つの装飾図柄(例えば、左装飾図柄51aおよび右装飾図柄51c)が同種の図柄で停止し、1つの装飾図柄(中装飾図柄51b)が変動する演出であり、3つの装飾図柄が同種の図柄で揃って停止することを期待させる演出である。
強リーチ演出は、今回の特別図柄の変動において大当たりになる期待度が通常より高く、弱リーチ演出よりも期待度が高い演出である。例えば、弱リーチ演出が行われた場合、その変動において3つの装飾図柄が同種の図柄で揃って大当たりが報知される確率は、10%〜20%である。また、強リーチ演出が行われた場合、その変動において3つの装飾図柄が同種の図柄で揃って大当たりが報知される確率は、40%〜50%である。
ここで、停止パターンAで装飾図柄51が停止した状態は、3つの装飾図柄が完全に停止した状態ではなく、3つの装飾図柄のうちの少なくとも1つが変動している状態、又は、3つの装飾図柄が停止しているように見えて微変動している状態である。停止パターンAで装飾図柄51が停止してから上記リーチ演出が行われ、リーチ演出の結果として大当たりか否かが報知され、3つの装飾図柄51が完全に停止する。すなわち、特別図柄の1回の変動において、停止パターンAで装飾図柄51が停止した後にリーチ演出が行われ、リーチ演出の結果、3つの装飾図柄51が完全に停止する。
また、特殊図柄を含む停止パターンで装飾図柄51が停止すると、特殊リーチ演出に発展する。ここで、特殊図柄とは、演出用の図柄であって、数字図柄(例えば、「1」〜「9」の図柄)とは異なる図柄である。特殊リーチ演出とは、上述したリーチ演出の一種であって、特定の大当たりか否かを示唆する演出である。例えば、特殊リーチ演出は、大当たりが報知された場合は、大当たり遊技後に確変遊技状態に移行することを示す演出であり、第1特別遊技よりも遊技者に有利な第2特別遊技が行われることを示す演出である。具体的には、特殊リーチ演出は、特定の大当たり(例えば、大当たり図柄X1又はX2による大当たり)と判定された場合に選択されるのに対して、上記弱リーチ演出及び強リーチ演出は、特定の大当たり又は特定の大当たり以外の大当たり(例えば、大当たり図柄X5による大当たり)と判定された場合に選択される。
特殊図柄を含む停止パターンで装飾図柄51が停止した状態は、停止パターンAと同様に、3つの装飾図柄が完全に停止した状態ではなく、3つの装飾図柄のうちの少なくとも1つが変動している状態、又は、3つの装飾図柄が停止しているように見えて微変動している状態である。特殊図柄を含む停止パターンで装飾図柄51が停止してから特殊リーチ演出が行われ、当該特殊リーチ演出の結果として、3つの装飾図柄51が完全に停止する。すなわち、特別図柄の1回の変動において、特殊図柄を含む停止パターンで装飾図柄51が停止した後に特殊リーチ演出が行われ、当該特殊リーチ演出の結果、3つの装飾図柄51が完全に停止する。
また、停止パターンBで装飾図柄51が停止した場合は、先読み演出が行われる。ここで、先読み演出とは、保留されている特別図柄判定の権利に対する事前判定(始動条件の成立前に行われる大当たりか否か等の判定)の結果に基づいて行われる演出であって、大当たりに対する期待度が高い保留があることを示唆する演出である。
具体的には、装飾図柄51の停止パターンBには、停止パターンB1と、停止パターンB2とがある。停止パターンB1で装飾図柄51が停止すると、その後に弱ゾーン演出が行われる。停止パターンB2で装飾図柄51が停止すると、その後に強ゾーン演出が行われる。
ここで、弱ゾーン演出および強ゾーン演出は、1又は複数の特別図柄の変動にわたって行われる演出であって、大当たりに対する期待度が通常よりも高いことを示唆する演出である。弱ゾーン演出および強ゾーン演出は、事前判定の結果に基づいて行われる。以下では、弱ゾーン演出および強ゾーン演出を総称してゾーン演出ということがある。
強ゾーン演出は、今回又は次以降の特別図柄の変動において大当たりになる期待度が通常より高く、弱ゾーン演出よりも期待度が高い演出である。例えば、弱ゾーン演出が行われた場合、今回又は次以降の特別図柄の変動において大当たりが報知される確率は、10%〜20%である。また、強ゾーン演出が行われた場合、今回又は次以降の特別図柄の変動において大当たりが報知される確率は、40%〜50%である。
停止パターンBで装飾図柄51が停止した状態は、3つの装飾図柄が完全に停止(本停止)した状態である。すなわち、停止パターンBでの装飾図柄51の停止によって、今回の特別図柄の変動が終了したことが示される。そして、停止パターンBで装飾図柄51が完全に停止した後の次の特別図柄の変動に応じて、上記弱ゾーン演出または強ゾーン演出が開始される。あるいは、停止パターンBで装飾図柄51が完全に停止する際に、上記弱ゾーン演出または強ゾーン演出が開始されてもよい。なお、停止パターンBで装飾図柄51が本停止する際は、停止パターンBで装飾図柄51が仮停止(例えば上下方向に微変動している状態)した後に、特別図柄の変動停止に応じて、装飾図柄51が本停止(完全に停止)する。すなわち、特別図柄が停止するタイミングは遊技制御部100によって定められるが、装飾図柄51は遊技者によるボタン操作に応じて停止されるため、ボタン操作が行われてから特別図柄が停止するまでの間は、装飾図柄51を微変動させる。
また、装飾図柄51がハズレ目で停止すると、特別図柄判定の結果がハズレであったことが報知される。ハズレ目は、上述した停止パターンA、特殊図柄を含む停止パターン、および、停止パターンBの何れとも異なる態様での停止パターンであり、単純にハズレが報知される際の停止パターンである。ハズレ目での装飾図柄の停止は、その変動および次以降の特別図柄の変動に対する期待度が高いことを示唆しない。
以上のように、装飾図柄51が所定の停止パターンで停止すると、その後に停止パターンに応じた演出が行われる。本実施形態では、示唆画像54の表示態様によって、このような装飾図柄の停止パターンを示唆することができる。
具体的には、示唆画像54の表示態様には、表示態様Aと表示態様Bとがある。表示態様Bは、表示態様Aよりも期待度が高いことを示す。以下、示唆画像54の表示態様によって、装飾図柄の停止パターンを示唆することについて説明する。
図21は、示唆画像54の表示態様によって出現しやすい装飾図柄の停止パターンが異なることを示す図である。図21に示すように、示唆画像54が表示態様Aで表示された場合、大当たりに対する期待度が比較的低い、ハズレ目、停止パターンA1、停止パターンB1のうちの何れかの停止パターンがその後に出現しやすい。また、示唆画像54が表示態様Bで表示された場合は、大当たりに対する期待度が比較的高い、特殊図柄を含む停止パターン、停止パターンA2、停止パターンB2のうちの何れかの停止パターンがその後に出現しやすい。なお、図21では、あくまでも出現しやすい停止パターンを示しており、示唆画像54が表示態様Aで表示された場合でも、特殊図柄を含む停止パターン、停止パターンA2、停止パターンB2で装飾図柄が停止することもある。同様に、示唆画像54が表示態様Bで表示された場合でも、停止パターンA1、停止パターンB1で装飾図柄が停止することもある。
例えば、ハズレ目の停止パターンと特殊図柄を含む停止パターンとで比較すると、示唆画像54が表示態様Aで表示された場合、装飾図柄が特殊図柄を含む停止パターンで停止する場合よりも、装飾図柄はハズレ目で停止しやすい。また、示唆画像54が表示態様Bで表示された場合、装飾図柄がハズレ目で停止する場合よりも、装飾図柄は特殊図柄を含む停止パターンで停止しやすい。
すなわち、特殊図柄を含む特定の停止パターンで装飾図柄が停止すると特定の大当たりを示唆する特殊リーチ演出が行われる一方で、特定の停止パターンで停止しなければ特殊リーチ演出は行われない場合において、表示態様Bで示唆画像54が表示されたときは表示態様Aで表示されたときよりも特定の停止パターンで装飾図柄が停止しやすい。このため、示唆画像54が表示態様Bで表示された場合は、特定の停止パターンで装飾図柄が停止すること(すなわち、特殊リーチ演出が行われること)について、遊技者の期待を高めることができる。
また、例えば、ハズレ目と停止パターンA2とで比較すると、示唆画像54が表示態様Aで表示された場合、停止パターンA2で停止する場合よりも、装飾図柄はハズレ目で停止しやすい。また、示唆画像54が表示態様Bで表示された場合、ハズレ目で停止する場合よりも、停止パターンA2で装飾図柄が停止しやすい。また、停止パターンA1と停止パターンA2とで比較すると、示唆画像54が表示態様Aで表示された場合、停止パターンA2で停止する場合よりも、装飾図柄は停止パターンA1で停止しやすい。また、示唆画像54が表示態様Bで表示された場合、停止パターンA1で停止する場合よりも、停止パターンA2で装飾図柄が停止しやすい。
すなわち、停止パターンA2で装飾図柄が停止すると大当たりに対する期待度の高い強リーチ演出が行われる一方で、停止パターンA2で停止しなければ強リーチ演出は行われない場合において、表示態様Bで示唆画像54が表示されたときは表示態様Aで表示されたときよりも停止パターンA2で装飾図柄が停止しやすい。このため、示唆画像54が表示態様Bで表示された場合は、停止パターンA2で装飾図柄が停止すること(すなわち、強リーチ演出が行われること)について、遊技者の期待を高めることができる。
また、停止パターンA1で装飾図柄が停止すると大当たりに対する期待度が比較的低い弱リーチ演出が行われ、停止パターンA2で装飾図柄が停止すると期待度が比較的高い強リーチ演出が行われる場合において、表示態様Bで示唆画像54が表示されたときは停止パターンA2で装飾図柄が停止しやすく、表示態様Aで示唆画像54が表示されたときは停止パターンA1で装飾図柄が停止しやすい。このため、示唆画像54の表示態様によって、装飾図柄の停止パターン(すなわち、強リーチ演出または弱リーチ演出が行われること)を示唆することができる。
また、例えば、ハズレ目と停止パターンB2とで比較すると、示唆画像54が表示態様Aで表示された場合、停止パターンB2で停止する場合よりも、装飾図柄はハズレ目で停止しやすい。また、示唆画像54が表示態様Bで表示された場合、ハズレ目で停止する場合よりも、停止パターンB2で装飾図柄が停止しやすい。また、停止パターンB1と停止パターンB2とで比較すると、示唆画像54が表示態様Aで表示された場合、停止パターンB2で停止する場合よりも、装飾図柄は停止パターンB1で停止しやすい。また、示唆画像54が表示態様Bで表示された場合、停止パターンB1で停止する場合よりも、停止パターンB2で装飾図柄が停止しやすい。
すなわち、停止パターンB2で装飾図柄が停止すると大当たりに対する期待度の高い強ゾーン演出(保留に対する事前判定に基づく演出)が行われる一方で、停止パターンB2で停止しなければ強ゾーン演出は行われない場合において、表示態様Bで示唆画像54が表示されたときは表示態様Aで表示されたときよりも停止パターンB2で装飾図柄が停止しやすい。このため、示唆画像54が表示態様Bで表示された場合は、停止パターンB2で装飾図柄が停止すること(すなわち、強ゾーン演出が行われること)について、遊技者の期待を高めることができる。
また、停止パターンB1で装飾図柄が停止すると期待度が比較的低い弱ゾーン演出が行われ、停止パターンB2で装飾図柄が停止すると期待度が比較的高い強ゾーン演出が行われる場合において、表示態様Bで示唆画像54が表示されたときは停止パターンB2で装飾図柄が停止しやすく、表示態様Aで示唆画像54が表示されたときは停止パターンB1で装飾図柄が停止しやすい。このため、示唆画像54の表示態様によって、装飾図柄の停止パターン(すなわち、強ゾーン演出または弱ゾーン演出が行われること)を示唆することができる。
なお、図21において、例えば、表示態様Bの場合は、ハズレ目で装飾図柄が停止する確率は「0」であってもよい。すなわち、表示態様Bで示唆画像54が表示された場合は、最も期待度が低くても停止パターンA1又は停止パターンB1で装飾図柄が停止することになる。
次に、上述した演出の一例について説明する。図22は、示唆画像54によって装飾図柄51の停止順が示唆された後に、強リーチ演出が行われる場合の演出の一例を示す図である。図22(A)〜図22(F)に示す演出は、1回の特別図柄の変動中に行われる。
特別図柄の変動開始に応じて3つの装飾図柄51が変動開始する(図22(A))。特別図柄の変動開始後、示唆画像54a〜54cが、期待度が高いことを示す表示態様Bで、装飾図柄51a〜51cにそれぞれ重畳して表示される(図22(B))。例えば、1番目に停止することを示す表示態様Bの示唆画像54aが左装飾図柄51aに重畳して表示され、2番目に停止することを示す表示態様Bの示唆画像54cが右装飾図柄51cに重畳して表示され、3番目に停止することを示す表示態様Bの示唆画像54bが中装飾図柄51bに重畳して表示される。
続いて、演出ボタン26が1回押下されると(1回目押下)、左装飾図柄51aが停止するとともに示唆画像54aが消える(図22(C))。次に、演出ボタン26が押下されると(2回目押下)、右装飾図柄51cが停止するとともに示唆画像54cが消え、さらに演出ボタン26が押下されると(3回目押下)、示唆画像54bが消える(図22(D))。
図22(D)の状態では、左右の装飾図柄として「7」図柄が停止し、中装飾図柄51bが変動した状態であり、これにより、強リーチ演出が行われることが報知される。すなわち、左右に「7」図柄が停止し、中領域に装飾図柄が変動している状態は、上記装飾図柄の停止パターンA2である。ここで、「7」図柄によるリーチは、大当たりに対する期待度が比較的高いこと(例えば、大当たりになる確率が40%〜50%)を示す。
そして、液晶表示器5において所定のキャラクタ等を用いた強リーチ演出が行われ(図22(E))、所定時間経過後に強リーチ演出の結果として、大当たりか否かが報知される(図22(F))。図22(F)では、3つの「7」図柄が揃って大当たりが報知されている。
図23は、示唆画像54によって装飾図柄51の停止順が示唆された後に、弱リーチ演出が行われる場合の演出の一例を示す図である。図23(A)〜図23(F)に示す演出は、1回の特別図柄の変動中に行われる。
特別図柄の変動開始に応じて3つの装飾図柄51が変動開始する(図23(A))。特別図柄の変動開始後、示唆画像54a〜54cが、装飾図柄51a〜51cに重畳して表示される(図23(B))。ここで、示唆画像54a〜54cの表示態様は表示態様Aであり、図22の場合とは異なる。
続いて、演出ボタン26が1回押下されると、左装飾図柄51aが停止するとともに示唆画像54aが消える(図23(C))。次に、演出ボタン26が押下されると、右装飾図柄51cが停止するとともに示唆画像54cが消え、さらに演出ボタン26が押下されると、示唆画像54bが消える(図23(D))。
図23(D)の状態では、左右の装飾図柄として「4」図柄が停止し、中装飾図柄51bが変動した状態であり、これにより、弱リーチ演出が行われることが報知される。すなわち、左右に「4」図柄が停止し、中領域に装飾図柄が変動している状態は、上記装飾図柄の停止パターンA1である。ここで、「4」図柄によるリーチは、大当たりに対する期待度が「7」図柄よりも低いこと(例えば、大当たりになる確率が10%〜20%)を示す。
そして、液晶表示器5において所定のキャラクタ等を用いた弱リーチ演出が行われ(図23(E))、所定時間経過後に弱リーチ演出の結果として、大当たりか否かが報知される(図23(F))。図23(F)では、3つの装飾図柄が揃わずにハズレが報知されている。
図24は、示唆画像54によって装飾図柄51の停止順が示唆された後に、特殊リーチ演出が行われる場合の演出の一例を示す図である。図24(A)〜図24(G)に示す演出は、1回の特別図柄の変動中に行われる。
特別図柄の変動開始に応じて3つの装飾図柄51が変動開始する(図24(A))。特別図柄の変動開始後、装飾図柄51a〜51cに重畳して、示唆画像54a〜54cが表示態様Bで表示される(図24(B))。
続いて、演出ボタン26が1回押下されると、左装飾図柄51aとして「4」図柄が停止するとともに示唆画像54aが消える(図24(C))。次に、演出ボタン26が押下されると、右装飾図柄51cとして「2」図柄が停止するとともに示唆画像54cが消え(図24(D))、さらに演出ボタン26が押下されると、中装飾図柄51bとして「S」図柄が停止するとともに示唆画像54bが消える(図24(E))。
図24(E)の状態は、「S」図柄を含む停止状態であり、これにより、特殊リーチ演出が行われることが報知される。すなわち、この状態は、装飾図柄が特殊図柄を含む停止パターンで停止した状態である。この図24(E)の状態では、3つの装飾図柄は完全には停止しておらず、例えば、上下方向に微変動している。すなわち、この時点では、特別図柄の変動は終了していない(保留画像521は変動中領域54に表示されたままである)。
図24(E)に続いて、液晶表示器5において所定のキャラクタ等を用いた特殊リーチ演出が行われ(図24(F))、所定時間経過後に特殊リーチ演出の結果として、大当たりか否かが報知される(図24(G))。図24(G)では、3つの「S」図柄が揃って大当たりが報知されている。なお、「S」図柄が3つ揃って大当たりとなると、大当たり遊技後に、遊技者に有利な遊技状態(確変遊技状態)に移行する。
図25は、示唆画像54によって装飾図柄51の停止順が示唆された後に、特殊リーチ演出が行われない場合の演出の一例を示す図である。図25(A)〜図25(F)に示す演出は、1回の特別図柄の変動中に行われる。
特別図柄の変動開始に応じて3つの装飾図柄51が変動開始する(図25(A))。特別図柄の変動開始後、装飾図柄51a〜51cに重畳して、示唆画像54a〜54cが表示態様Aでそれぞれ表示される(図25(B))。
続いて、演出ボタン26が1回押下されると、左装飾図柄51aとして「4」図柄が停止するとともに示唆画像54aが消える(図25(C))。次に、演出ボタン26が押下されると、右装飾図柄51cとして「2」図柄が停止するとともに示唆画像54cが消え(図25(D))、さらに演出ボタン26が押下されると、中装飾図柄51bとして「4」図柄が停止するとともに示唆画像54bが消える(図25(E))。
図25(E)の状態では、「S」図柄を含まない停止状態であり(ハズレ目での停止)、これにより、特殊リーチ演出には発展しないことが報知される。図25(E)の後、装飾図柄51は完全に停止し、特別図柄判定の結果がハズレであったことが報知される(図25(F))。
図26は、示唆画像54によって装飾図柄51の停止順が示唆された後に、強ゾーン演出が行われる場合の演出の一例を示す図である。図26(A)〜図26(H)に示す演出は、2回の特別図柄の変動において行われる。
特別図柄の変動開始に応じて3つの装飾図柄51が変動開始する(図26(A))。特別図柄の変動開始後、装飾図柄51a〜51cに重畳して、示唆画像54a〜54cが表示態様Bでそれぞれ表示される(図26(B))。
続いて、演出ボタン26が1回押下されると、左装飾図柄51aとして「are」図柄が停止するとともに示唆画像54aが消える(図26(C))。次に、演出ボタン26が押下されると、右装飾図柄51cとして「ready」図柄が停止するとともに示唆画像54cが消え、さらに演出ボタン26が押下されると、中装飾図柄51bとして「you」図柄が停止するとともに示唆画像54bが消える(図26(D))。
図26(D)の状態では、3つの装飾図柄として「are」、「you」、「ready」図柄が順に揃った状態であり、これにより、強ゾーン演出が行われることが報知される。すなわち、この状態は、装飾図柄が停止パターンB2で停止した状態である。この図26(D)の状態では、3つの装飾図柄は完全に停止する。すなわち、この時点で、特別図柄の変動は終了する(保留画像521は変動中領域54から消える)。
図26(D)に続いて、次の特別図柄の変動開始(保留画像522に対応する特別図柄の変動開始)に応じて、強ゾーン演出の開始を示す「強ゾーン突入」と書かれた表示画像54が液晶表示器5において表示される(図26(E))。なお、強ゾーン演出中を示す表示画像54は、強ゾーン演出が行われている間、継続的に表示される(図26(F))。例えば、強ゾーン演出は、複数の特別図柄の変動にわたって行われる場合もあり、その場合、表示画像54は、複数の特別図柄の変動にわたって表示される。そして、所定時間経過すると、リーチが成立し(図26(F))、リーチ演出が行われる(図26(G))。そして、リーチ演出の結果として、大当たりか否かが報知される(図26(H))。図26(H)では、3つの「7」図柄が揃って大当たりが報知されている。
図27は、示唆画像54によって装飾図柄51の停止順が示唆された後に、強ゾーン演出が行われない場合の演出の一例を示す図である。図27(A)〜図27(E)に示す演出は、1回の特別図柄の変動において行われる。
特別図柄の変動開始に応じて3つの装飾図柄51が変動開始する(図27(A))。特別図柄の変動開始後、装飾図柄51a〜51cに重畳して、示唆画像54a〜54cが表示態様Aでそれぞれ表示される(図27(B))。
続いて、演出ボタン26が1回押下されると、左装飾図柄51aとして「are」図柄が停止するとともに示唆画像54aが消える(図27(C))。次に、演出ボタン26が押下されると、中装飾図柄51bとして「you」図柄が停止するとともに示唆画像54bが消え、さらに演出ボタン26が押下されると、右装飾図柄51cとして「4」図柄が停止するとともに示唆画像54cが消える(図27(D))。
図27(D)の状態では、3つの装飾図柄として「are」、「you」、「ready」図柄が順に揃っていない状態であり(ハズレ目での停止)、これにより、強ゾーン演出が行われないことが報知される。そして、特別図柄の変動終了に応じて、3つの装飾図柄が完全に停止され、ハズレが報知される(図27(E))。
図28は、示唆画像54によって装飾図柄51の停止順が示唆された後に、弱ゾーン演出が行われる場合の演出の一例を示す図である。図28(A)〜図28(H)に示す演出は、2回の特別図柄の変動において行われる。
特別図柄の変動開始に応じて3つの装飾図柄51が変動開始する(図28(A))。特別図柄の変動開始後、装飾図柄51a〜51cに重畳して、示唆画像54a〜54cが表示態様Aでそれぞれ表示される(図28(B))。
続いて、演出ボタン26が1回押下されると、左装飾図柄51aとして「A」図柄が停止するとともに示唆画像54aが消える(図28(C))。次に、演出ボタン26が押下されると、右装飾図柄51cとして「C」図柄が停止するとともに示唆画像54cが消え、さらに演出ボタン26が押下されると、中装飾図柄51bとして「B」図柄が停止するとともに示唆画像54bが消える(図28(D))。
図28(D)の状態では、3つの装飾図柄として「A」、「B」、「C」図柄が順に揃った状態であり、これにより、弱ゾーン演出が行われることが報知される。すなわち、この状態は、装飾図柄が停止パターンB1で停止した状態である。この図28(D)の状態では、3つの装飾図柄は完全に停止する。すなわち、この時点で、特別図柄の変動は終了する(保留画像521は変動中領域54から消える)。
図28(D)に続いて、次の特別図柄の変動開始(保留画像522に対応する特別図柄の変動開始)に応じて、弱ゾーン演出の開始を示す「弱ゾーン突入」と書かれた表示画像54が液晶表示器5において表示される(図28(E))。なお、弱ゾーン演出中を示す表示画像54は、弱ゾーン演出が行われている間、継続的に表示される(図28(F))。例えば、弱ゾーン演出は、複数の特別図柄の変動にわたって行われる場合もあり、この場合、表示画像54は、複数の特別図柄の変動にわたって表示される。そして、所定時間経過すると、リーチが成立し(図28(F))、リーチ演出が行われる(図28(G))。そして、リーチ演出の結果として、大当たりか否かが報知される(図28(H))。図28(H)では、3つの同種の装飾図柄が揃わずにハズレが報知されている。
以上のように、本実施形態では、装飾図柄が特定の停止パターンで停止すると、当該特定の停止パターンに応じた演出が行われ、示唆画像によって示唆された順で装飾図柄が停止する。示唆画像の表示態様には、複数の表示態様があり、示唆画像の表示態様によって装飾図柄が特定の停止パターンで停止する期待度が示される。
具体的には、本実施形態では、停止パターンA2で装飾図柄が停止すると、大当たりに対する期待度の高い強リーチ演出が行われる。示唆画像が表示態様Bで表示された場合は、表示態様Aで表示される場合よりも、停止パターンA2で装飾図柄が停止しやすい。
また、本実施形態では、特定図柄を含む停止パターンで装飾図柄が停止すると、特定の大当たりを示唆する特殊リーチ演出が行われる。示唆画像が表示態様Bで表示された場合は、表示態様Aで表示される場合よりも、特定図柄を含む停止パターンで装飾図柄が停止しやすい。
また、本実施形態では、停止パターンB2で装飾図柄が停止すると、事前判定の結果に基づく演出であって、大当たりに対する期待度の高い強ゾーン演出が行われる。示唆画像が表示態様Bで表示された場合は、表示態様Aで表示される場合よりも、停止パターンB2で装飾図柄が停止しやすい。
このように、本実施形態では、装飾図柄の停止順を示す示唆画像を異なる態様で表示することで、装飾図柄がどのような停止パターンで停止するかについて期待を持たせることができ、興趣性を向上させることができる。
[演出制御部130によるタイマ割込み処理]
次に、遊技制御部100からの各種コマンドに基づいた演出制御の詳細について図29〜図32を参照して説明する。
図29は、演出制御部130において行われるタイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。なお、以下では、図29〜図32に示す各処理を演出制御部130が行うものとして説明するが、これらの処理の一部または全部は、演出制御部130、画像音響制御部140、およびランプ制御部150の何れによって実行されてもよい。また、パチンコ遊技機1の電源が投入されると、演出制御部130のCPU131は、図29に示す一連の処理を割り込みにより一定時間(例えば4ミリ秒)毎に繰り返し実行する。
演出制御部130は、まず、コマンド受信処理を実行する(ステップS1001)。ステップS1001のコマンド受信処理は、遊技制御部100からの各種コマンドに応じて、演出を制御する処理である。具体的には、演出制御部130は、遊技制御部100からコマンドを受信し、受信したコマンドに応じて、演出の内容を決定し、当該決定した演出を画像音響制御部140及びランプ制御部150に実行させるためのコマンドを生成してRAM133に設定する。このステップS1001のコマンド受信処理の詳細については、図30を参照して後に詳述する。
ステップS1001の処理に続いて、演出制御部130は、操作受付処理を実行する(ステップS1002)。具体的には、CPU131は、演出キー27が操作された場合にその操作に応じた操作コマンドを生成してRAM133に設定する。
ステップS1002に続いて、演出制御部130は、RAM133に設定された各コマンドを画像音響制御部140及びランプ制御部150に送信するコマンド送信処理を行う(ステップS1003)。例えば、ステップS1001の処理で設定された変動演出を開始させるためのコマンドコマンドが、画像音響制御部140やランプ制御部150に送信される。これにより、画像音響制御部140によって画像表示や音声出力等による演出が行われ、ランプ制御部150によって可動役物の動作や各種ランプの点灯、演出ボタン26の動作が行われる。以上で、図29に示す処理は終了する。
[演出制御部130によるコマンド受信処理]
以下、図30を参照しつつ、演出制御部130において実行されるコマンド受信処理について説明する。ここで、図30は、図29のステップS1001におけるコマンド受信処理の一例を示すフローチャートである。
まず、演出制御部130は、遊技制御部100から送信された保留コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS1301)。保留コマンドを受信したと判定した場合(ステップS1301:YES)、演出制御部130は、保留コマンド処理を実行する(ステップS1302)。ステップS1302の保留コマンド処理の詳細については、後述する。
ステップS1302の処理を実行した場合、又は、保留コマンドを受信していないと判定した場合(ステップS1301:NO)、演出制御部130は、変動開始コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS1303)。
変動開始コマンドを受信した場合(ステップS1303:YES)、演出制御部130は、変動開始コマンド処理を実行する(ステップS1304)。ここでは、演出制御部130は、受信した変動開始コマンドに基づいて、特別図柄の変動に伴って行われる変動演出の内容を決定し、当該変動演出の実行を開始する。変動開始コマンド処理の詳細については後述する。
ステップS1304の処理を実行した場合、又は、変動開始コマンドを受信していないと判定した場合(ステップS1303:NO)、演出制御部130は、変動演出を制御するための変動中処理を実行する(ステップS1305)。変動中処理の詳細については後述する。
ステップS1305に続いて、演出制御部130は、変動停止コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS1306)。
変動停止コマンドを受信した場合(ステップS1306:YES)、演出制御部130は、変動停止コマンド処理を実行する(ステップS1307)。これにより、液晶表示器5において装飾図柄51が停止(本停止)され、変動演出が終了する。
ステップS1307の処理を実行した場合、又は、変動停止コマンドを受信していないと判定した場合(ステップS1306:NO)、演出制御部130は、オープニングコマンドを受信したか否かを判定する(ステップS1308)。
オープニングコマンドを受信した場合(ステップS1308:YES)、演出制御部130は、オープニング処理を実行する(ステップS1309)。オープニング処理では、大当たり遊技が開始される際に行われるオープニング演出、および大当たり遊技中に行われる大当たり演出が決定されて実行される。
ステップS1309の処理を実行した場合、又は、オープニングコマンドを受信していないと判定した場合(ステップS1308:NO)、演出制御部130は、エンディングコマンドを受信したか否かを判定する(ステップS1310)。
エンディングコマンドを受信した場合(ステップS1310:YES)、演出制御部130は、エンディング処理を実行する(ステップS1311)。エンディング処理では、大当たり遊技が終了する際に行われるエンディング演出が決定されて実行される。
ステップS1311の処理を実行した場合、又は、エンディングコマンドを受信していないと判定した場合(ステップS1310:NO)、演出制御部130は、図30に示す処理を終了する。
(保留コマンド処理)
図31は、ステップS1302の保留コマンド処理の一例を示すフローチャートである。
演出制御部130は、まず、現在の保留数に1を加算する(ステップS1321)。演出制御部130は、第1特別図柄判定および第2特別図柄判定のそれぞれの保留数をRAM133に記憶しており、保留コマンドの受信に応じて保留数を1だけ増加させる。
次に、演出制御部130は、受信した保留コマンドを解析する(ステップS1322)。具体的には、演出制御部130は、保留コマンドに含まれる情報に基づいて、この保留コマンドに係る特別図柄の変動において大当たりとなるか否か、大当たり図柄、特別図柄の変動パターン等を判定する。
ステップS1322に続いて、演出制御部130は、保留コマンドの解析結果に基づいて、事前判定演出処理を行う(ステップS1323)。具体的には、演出制御部130は、解析結果に基づいて、上記ゾーン演出を行うか否かや、保留画像を表示する際の表示態様等を決定する。例えば、保留コマンドに係る特別図柄の変動において大当たりとなる場合や、ハズレであっても特定の変動パターンである場合は、大当たりに対する期待度の高い保留画像の表示態様を決定する。また、保留コマンドに係る特別図柄の変動において大当たりとなる場合や、ハズレであっても特定の変動パターンである場合は、当該保留コマンドに係る特別図柄の変動を最終変動とするゾーン演出(複数の変動にわたる演出)を行うと決定する。
ステップS1323に続いて、演出制御部130は、保留画像を液晶表示器5に表示させる(ステップS1324)。例えば、ステップS1323において、通常とは異なる表示態様が決定されている場合は、当該決定された表示態様で保留画像が表示される。以上で、演出制御部130は、図31に示す処理を終了する。
(変動開始コマンド処理)
図32は、ステップS1304の変動開始コマンド処理の一例を示すフローチャートである。
演出制御部130は、受信した変動開始コマンドを解析するコマンド解析処理を行う(ステップS1331)。具体的には、演出制御部130は、変動開始コマンドに含まれる情報に基づいて、今回の特別図柄判定の結果が大当たりか否か、大当たりである場合の大当たり図柄、特別図柄の変動パターン、現在の遊技状態等を判定する。
次に、演出制御部130は、変動演出決定処理を行う(ステップS1332)。具体的には、演出制御部130は、大当たりか否かの情報、特別図柄の変動パターンに基づいて、上記弱リーチ演出、強リーチ演出、特殊リーチ演出を行うか否かを判定する。また、演出制御部130は、保留コマンド処理の結果に基づいてゾーン演出を行うか否かを判定する。そして、これらの判定結果に応じて、示唆画像54を用いた示唆演出を行うか否かを決定し、装飾図柄の停止順、停止パターン、および、示唆画像54の表示態様を決定する。
ステップS1332に続いて、演出制御部130は、決定した変動演出を開始する(ステップS1333)。これにより、装飾図柄51が変動開始するとともに、上述した示唆画像54を用いた示唆演出等が行われる。そして、演出制御部130は、保留数を減算し(ステップS1334)、図32に示す処理を終了する。
(変動中処理)
図33は、ステップS1305の変動中処理の一例を示すフローチャートである。
演出制御部130は、変動演出を実行中か否かを判定する(ステップS1341)。変動演出を実行中と判定した場合(ステップS1341:YES)、演出制御部130は、演出ボタン26に対するボタン操作の有効期間中か否かを判定する(ステップS1342)。装飾図柄51に重畳して示唆画像54が表示されている間、演出ボタン26に対するボタン操作が有効となる。
ボタン操作の有効期間中であると判定した場合(ステップS1342:YES)、演出制御部130は、演出ボタン26が押下されたか否かを判定する(ステップS1343)。演出ボタン26が押下されると、ランプ制御部150から当該ボタン押下に応じたコマンドが演出制御部130に送信される。ステップS1343の処理は、当該コマンドを受信したか否かを判定することで行われる。
演出ボタン26が押下された場合(ステップS1343:YES)、演出制御部130は、装飾図柄を停止する(ステップS1344)。具体的には、演出制御部130は、ステップS1332において決定した装飾図柄の停止順および停止パターンで各装飾図柄が停止するように、3つの装飾図柄のうちの1の装飾図柄を停止する。演出ボタン26が押下される毎にステップS1344の処理が行われることで、示唆画像54によって示唆された順に、3つの装飾図柄が停止する。
ステップS1341、S1342、S1343でNOと判定した場合、又は、ステップS1344の処理を実行した場合、演出制御部130は、図33に示す処理を終了する。
[変形例]
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、以下の形態であってもよい。
上記実施形態では、ボタンが押下される毎に装飾図柄が1つずつ停止されたが、1回のボタン押下によって3つの装飾図柄が所定の時間間隔で順に停止してもよい。また、ボタン操作によらずに、3つの装飾図柄が自動的に順に停止してもよい。
また、ボタン操作によって装飾図柄が停止される一方で、所定の操作有効期間内にボタン操作が行われなかった場合、同時に3つの装飾図柄が停止してもよい。また、ボタン操作毎に1つずつ装飾図柄が停止する場合において、例えば、1回目のボタン操作によって1つの装飾図柄が停止した後、所定期間内に2回目および3回目のボタン操作が行われなかった場合、所定期間経過後に残り2つの装飾図柄が同時に停止してもよい。また、演出ボタン26に対するボタン操作の有効期間が残り少ない場合は、1回のボタンの押下で3つの装飾図柄を同時に停止してもよい。
また、上記実施形態では、リーチになる場合においても左、中、右の3つの装飾図柄に対して示唆画像54をそれぞれ表示し、3つの装飾図柄の停止順を表示した。他の実施形態では、リーチになる場合において、3つ目の示唆画像54は表示しなくてもよい。この場合、示唆画像54は1つずつ表示される。例えば、3つの装飾図柄が変動している間に、3つの装飾図柄のうちの1の装飾図柄(例えば、左装飾図柄51a)に重畳して示唆画像54aが表示され、ボタン操作に応じて左装飾図柄51aが停止する。次に、右装飾図柄51cに重畳して示唆画像54cが表示され、ボタン操作に応じて右装飾図柄51cが停止する。このとき、左右の装飾図柄が同種の図柄である場合は、次に中装飾図柄51bに重畳して示唆画像54bを表示させずに、リーチが成立したことを示す表示を行う。そして、その後にリーチ演出が行われる。なお、このようにリーチになるときは3つ目の示唆画像54を表示せずにリーチの成立を示す表示を行うパターンの演出がある一方で、2つの装飾図柄が同種の図柄で停止した場合にも変動中の3つ目の装飾図柄に重畳して示唆画像54を表示し、ボタン操作に応じて3つ目の装飾図柄が同種の図柄で停止して(リーチ演出を行わずに)大当たりが報知されるパターンの演出があってもよい。
また、特別図柄の変動時間が所定時間よりも短い場合(例えば、3秒以内)は、上記示唆画像54を用いた演出を行わないようにしてもよい。
また、停止する装飾図柄の順に示唆画像54が1つずつ表示される場合において、途中で示唆画像54を用いた演出が行われなくてもよい。この場合は、装飾図柄は、特定演出への発展を示す態様で停止することはない。例えば、左、中、右の順に装飾図柄が停止する場合において、左装飾図柄51aに重畳して示唆画像54aを表示し、ボタン操作に応じて左装飾図柄51aを停止する。次に、右装飾図柄51cに重畳して示唆画像54cを表示し、ボタン操作に応じて右装飾図柄51cを停止する(例えば、特定演出に発展する停止パターンとはなり得ない図柄が右装飾図柄として停止する)。そして、中装飾図柄51bに重畳して示唆画像54bは表示されず、そのまま所定時間経過後に中装飾図柄51bが停止してハズレが報知される。
また、示唆画像によって示唆された順に装飾図柄が停止する場合において、3つの装飾図柄の停止順によって、大当たりに対する期待度が異なっていてもよい。例えば、左、中、右の順に装飾図柄が停止する場合と、左、右、中の順に装飾図柄が停止する場合とで期待度が異なっていてもよい。また、最初に停止する装飾図柄の場所によって、期待度が異なっていてもよい。
また、可動役物の動きに合わせて、装飾図柄が停止してもよい。例えば、示唆画像が表示されて、遊技者のボタン操作に応じて装飾図柄が停止する際に、可動役物が動作してもよい。
また、装飾図柄の停止パターンがハズレ目以外の特定の停止パターンが決定されている場合、ボタン操作が行われると特定の停止パターンで装飾図柄が停止する一方、ボタン操作が行われなかった場合は、特定の停止パターンで停止しないようにしてもよい。
例えば、特定の停止パターンおよび発展先の演出が決定されている場合において、発展先の演出が、事前判定の結果に基づく演出(例えば、ゾーン演出)である場合、ボタン操作が行われた場合は、特定の停止パターンで停止(本停止)する一方で、ボタン操作が行われなかった場合は、特定の停止パターンで停止(本停止)しないようにしてもよい。
また、特定の停止パターンおよび発展先の演出が決定されている場合において、発展先の演出が、現在の特別図柄の変動に基づく演出(特別図柄判定の結果に基づく演出。例えば、弱リーチ演出や強リーチ演出、特殊リーチ演出)である場合、ボタン操作が行われても行われなくても、発展先の演出に応じた停止パターンで装飾図柄が停止してもよい。
また、上記実施形態では、装飾図柄に重畳させて、示唆画像54を表示した。他の実施形態では、装飾図柄の停止順を示唆するものであれば、装飾図柄に重畳されなくてもよい。また、画像によらず、音声やLEDランプ、演出用の役物によって装飾図柄の停止順を示唆する示唆演出が行われてもよい。
また、上記実施形態では、特別図柄判定の結果を報知するための装飾図柄に重畳させて、示唆画像54を表示した。他の実施形態では、特別図柄判定の結果を報知するための装飾図柄とは異なる演出用の図柄を変動させ、当該図柄の停止順を示す示唆画像を表示してもよい。そして、示唆画像によって示唆された順に当該図柄が停止し、その後、図柄の停止パターンに応じた演出に発展する。
また、上記実施形態では、示唆画像54の表示態様が2種類の場合について説明したが、示唆画像54の表示態様は3種類以上あってもよい。
また、他の実施形態では、示唆画像54によって、何れの種類の停止パターンで装飾図柄が停止するかを示してもよい。例えば、示唆画像には、停止パターンA1およびA2に対応する第1示唆画像と、停止パターンB1およびB2に対応する第2示唆画像とがあってもよい。この場合、第1示唆画像の表示態様によって、停止パターンA1で停止しやすいか停止パターンA2で停止しやすいかが示されてもよい。同様に、第2示唆画像の表示態様によって、停止パターンB1で停止しやすいか停止パターンB2で停止しやすいかが示されてもよい。
また、装飾図柄の停止パターンには、大当たりの確定を示す停止パターンがあってもよい。例えば、大当たりの確定を示す停止パターンが決定された場合、示唆画像54は最も期待度の高い表示態様で表示され、示唆画像54によって示唆された順に装飾図柄が停止する。装飾図柄が大当たりの確定を示す停止パターンで停止された後は、例えば、大当たりの確定を示す演出が行われ、その後装飾図柄51を用いて大当たりが報知される。また、示唆画像54によって示唆された順に装飾図柄が停止する際に、大当たりを報知する態様で装飾図柄が停止してもよい(例えば、左、中、右の順に装飾図柄が停止した結果が大当たりを示す「777」であってもよい)。
また、上記実施形態では、先読み演出(事前判定の結果に基づく演出)として背景画像等を特殊な画像に切り替えるゾーン演出を行うこととしたが、先読み演出は、他の任意の演出であってもよい。例えば、示唆画像54が表示されている間にボタン操作に応じて3つの装飾図柄が先読み連続予告の開始を示す停止パターンで仮停止し、その後、3つの装飾図柄が本停止する。そして、次以降の複数の特別図柄の変動において、上記示唆画像54を用いた演出が継続してもよい。例えば、2つの保留がある場合において、2つ目の保留に対する事前判定の結果、示唆画像54を用いた先読み演出を行うと判定されたとする。この場合、現在の特別図柄の変動において、上記示唆画像54を表示し、ボタン操作に応じて先読み連続予告を示す停止パターンで装飾図柄を停止させる。次の1つ目の保留に係る特別図柄の変動においても、同様に示唆画像54を表示し、ボタン操作に応じて先読み連続予告を示す停止パターンで装飾図柄を停止させる。そして、2つ目の保留に係る特別図柄の変動において、大当たりに対する期待度の高い演出が行われる。このように、複数の特別図柄の変動にわたって、連続的に示唆画像54を用いた演出を行ってもよい。
また、上記実施形態では、各装飾図柄に対応する示唆画像がそれぞれ表示され、ボタン操作の有効期間を示す画像55がそれぞれの示唆画像に対応して表示された(図18参照)。すなわち、上記実施形態では、示唆画像54aに対応する1回のボタン操作の有効期間、示唆画像54bに対応する1回のボタン操作の有効期間、および、示唆画像54cに対応する1回のボタン操作の有効期間が、それぞれ設定された。他の実施形態では、3つの示唆画像に対応する3回のボタン操作の有効期間が1つだけ設定されてもよい。具体的には、ボタン操作の有効期間を示す画像が画面に表示され、当該画像が表示されている間、3回のボタン操作が何れのタイミングにおいて行われてもよい。
また、特別図柄の変動開始時から3つの示唆画像54を表示してもよいし、1つずつ示唆画像を表示してもよい。例えば、装飾図柄が停止する毎に示唆画像が出現し、当該示唆画像によって示唆された装飾図柄が次に停止するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、3つの示唆画像54が同じ表示態様で表示された。他の実施形態では、3つの示唆画像54が異なる表示態様で表示されてもよい。例えば、1番目に停止する装飾図柄に対応する示唆画像と、2番目に停止する装飾図柄に対応する示唆画像とを期待度の低い表示態様で表示し、3番目に停止する装飾図柄に対応する示唆画像を期待度の高い表示態様で表示してもよい。この場合、示唆画像は、3つ同時に表示されてもよいし、2つ表示した後に残り1つが表示されてもよい。また、示唆画像は、1つずつ順に表示されてもよい。例えば、「A」「B」「C」の3つの装飾図柄が停止した場合に特定の停止パターンとなって期待度の高い特定の演出に発展する場合において、2つの装飾図柄が停止した時点で「A」「B」の停止パターンであるとき、3つ目の装飾図柄が「C」図柄で停止する可能性が高いことを示す表示態様で示唆画像が表示されてもよい。また、段階的に期待度が高くなるように異なる表示態様の示唆画像を順に表示してもよい。例えば、1番目に停止する装飾図柄に対応する示唆画像を期待度が「低」を示す表示態様で表示し、2番目に停止する装飾図柄に対応する示唆画像を期待度が「中」を示す表示態様で表示し、3番目に停止する装飾図柄に対応する示唆画像を期待度が「高」を示す表示態様で表示してもよい。
また、上記実施形態では、特別図柄判定の結果が大当たりである場合において、所定の確率(70%)で大当たり遊技後に確変遊技状態に移行させ、次の大当たりまで確変遊技状態が継続する遊技機を想定したが、本発明は他の任意の遊技機に適用可能である。例えば、特別図柄判定の結果が大当たりである場合において、100%の確率で大当たり遊技後に確変遊技状態に移行させ、確変遊技状態において所定回数(例えば、100回)だけ特別図柄が変動すると通常遊技状態に戻る遊技機において、上述のような演出が行われてもよい。
また、他の実施形態では、1種2種混合タイプのパチンコ遊技機において上述した演出が行われてもよい。このような遊技機では、第1特別図柄判定の結果が大当たりである場合に、大当たり遊技後に時短遊技状態に移行して第2始動口が開放しやすくなり、第2始動口に遊技球が入賞すると特定入賞領域が開放する。特定入賞領域にはV領域が設けられ、当該V領域に遊技球が入賞すると、大当たりとなる。このタイプの遊技機では、遊技状態が時短遊技状態になると、遊技球がV領域を通過し易くなり、大当たりが発生しやすくなる。このような遊技機において、上記特殊リーチ演出は、時短遊技状態に移行する大当たりを示唆する演出であり、特殊リーチ演出の結果、大当たりが報知されると、大当たり遊技後に時短遊技状態に移行する。
また、他の実施形態では、第1特別図柄判定において大当たりと判定された場合に、大当たり遊技中に大入賞口内に設けられたV領域を遊技球が通過すると、大当たり遊技後に確変遊技状態に移行する遊技機において、上述した演出が行われてもよい。具体的には、第1特別図柄判定において特定の大当たりと判定された場合は、大当たり遊技中にV領域が長開放(例えば、最大で29.5秒開放)し、特定の大当たり以外の大当たりと判定された場合は、大当たり遊技中にV領域が短開放(例えば、0.01秒開放)する。このような遊技機において、上記特殊リーチ演出は、V領域が長開放する大当たりを示唆する演出である。
また、上記実施形態において説明したパチンコ遊技機1の構成は単なる一例に過ぎず、他の構成であっても本発明を実現できることは言うまでもない。また、上述したフローチャートにおける処理の順序、設定値、判定に用いられる閾値等は単なる一例に過ぎず、本発明の範囲を逸脱しなければ他の順序や値であっても、本発明を実現できることは言うまでもない。
また、上記実施形態では、本発明がパチンコ遊技機に適用された場合を例に説明したが、本発明は、例えばスロットマシン等の他の遊技機にも適用可能である。
[本発明に係る遊技機の構成とその作用効果]
以上説明したように、本発明に係る遊技機は以下のような構成であってもよい。なお、括弧書きは実施形態との対応付けを示したものであり、単なる例示にすぎない。
本発明の一実施形態に係る遊技機は、始動条件の成立に基づいて、特別遊技を行うか否かの判定を行う判定手段(S407)と、前記判定手段による判定結果に基づいて、演出を実行する演出制御手段(130)とを備え、前記演出制御手段は、複数の図柄(51a〜51c)を変動表示させる図柄変動手段と、前記複数の図柄の停止順を示唆する示唆演出(54)を実行する示唆演出実行手段と、前記示唆演出によって示唆された順に前記複数の図柄を停止させる図柄停止手段(S1344)と、前記図柄停止手段によって前記図柄が特定の停止パターン(停止パターンA2)で停止された場合に特別遊技が行われる期待度が通常より高い特定演出(強リーチ演出)を実行する一方で、前記図柄が特定の停止パターンで停止されなかった場合に前記特定演出を実行しない特定演出制御手段と、を含み、前記示唆演出実行手段は、第1の態様(表示態様A)と、当該第1の態様よりも前記図柄が前記特定の停止パターンで停止し易いことを示す第2の態様(表示態様B)とで、前記示唆演出を実行可能である。
この構成によれば、例えば、装飾図柄が特定の停止パターンで停止した場合に特定演出に発展する。示唆演出の演出態様によって特定の停止パターンで装飾図柄が停止しやすいか否かを示唆することができ、興趣性を向上させることができる。
また、他の構成では、前記特定演出制御手段は、前記図柄停止手段によって前記図柄が第1の停止パターン(停止パターンA1)で停止された場合に特別遊技が行われる期待度が通常より高い第1特定演出(弱リーチ演出)を実行する第1特定演出制御手段と、前記図柄停止手段によって前記図柄が第2の停止パターン(停止パターンA2)で停止された場合に前記期待度が前記第1特定演出より高い第2特定演出(強リーチ演出)を実行する第2特定演出制御手段とを有し、前記第2の態様は、前記図柄が前記第2の停止パターンで停止することを示唆してもよい。
この構成によれば、例えば装飾図柄が第1の停止パターンで停止した場合に第1特定演出を実行し、第2の停止パターンで停止した場合に第2特定演出を実行する。示唆演出の演出態様によって第2の停止パターンで停止しやすいかを示唆することができ、興趣性を向上させることができる。
本発明の一実施形態に係る遊技機は、始動条件の成立に基づいて、特別遊技を行うか否かの判定を行う判定手段(S407)と、前記判定手段によって特別遊技を行うと判定された場合、第1特別遊技(大当たり図柄X5による大当たり遊技)と当該第1特別遊技よりも遊技者に有利な第2特別遊技(大当たり図柄X1,X2による大当たり遊技)とを含む複数の特別遊技のうち何れかの特別遊技を選択して実行する特別遊技実行手段(S6)と、前記判定手段による判定結果に基づいて、演出を実行する演出制御手段(130)とを備え、前記演出制御手段は、複数の図柄(51a〜51c)を変動表示させる図柄変動手段と、前記複数の図柄の停止順を示唆する示唆演出(54)を実行する示唆演出実行手段と、前記示唆演出によって示唆された順に前記複数の図柄を停止させる図柄停止手段(S1344)と、前記図柄停止手段によって前記図柄が特定の停止パターン(特殊図柄を含む停止パターン)で停止された場合に前記第2特別遊技が行われることを示唆する特定演出(特殊リーチ演出)を実行する一方で、前記図柄が特定の停止パターンで停止されなかった場合に前記特定演出を実行しない特定演出制御手段と、を含み、前記示唆演出実行手段は、第1の態様(表示態様A)と、当該第1の態様よりも前記図柄が前記特定の停止パターンで停止し易いことを示す第2の態様(表示態様B)とで、前記示唆演出を実行可能である。
ここで、「第1特別遊技よりも遊技者に有利な第2特別遊技」とは、第1特別遊技と第2特別遊技とを比較して、特別遊技中に得られる利益(賞球)が第1特別遊技よりも第2特別遊技の方が有利である(賞球が多い)ことを意味してもよいし、特別遊技後の遊技状態が第1特別遊技よりも遊技者に有利な遊技状態に移行することを意味してもよい。例えば、第1特別遊技後は低確率遊技状態に移行する一方で、第2特別遊技後は高確率遊技状態に移行してもよいし、第1特別遊技後は時短無し遊技状態に移行する一方で、第2特別遊技後は時短付き遊技状態に移行してもよい。
この構成によれば、例えば、装飾図柄が特定の停止パターンで停止した場合に遊技者に有利な第2特別遊技が行われることを示唆する特定演出に発展する。示唆演出の演出態様によって特定の停止パターンで装飾図柄が停止しやすいか否かを示唆することができ、興趣性を向上させることができる。
また、他の構成では、前記特定演出制御手段は、前記図柄停止手段によって前記図柄が第1の停止パターンで停止された場合に、前記第1特別遊技および前記第2特別遊技の何れが選択されたときでも実行される第1特定演出を行い、前記図柄停止手段によって前記図柄が第2の停止パターンで停止された場合に、前記第2特別遊技が選択されたときに実行される第2特定演出を行い、前記第2の態様は、前記図柄が前記第2の停止パターンで停止することを示唆してもよい。
この構成によれば、例えば装飾図柄が第1の停止パターン(例えば、停止パターンA1や停止パターンA2)で停止した場合に第1特定演出(弱リーチ演出や強リーチ演出)を実行し、第2の停止パターン(特殊図柄を含む停止パターン)で停止した場合に第2特定演出(特殊リーチ演出)を実行する。示唆演出の演出態様によって第2の停止パターンで停止しやすいかを示唆することができ、興趣性を向上させることができる。
本発明の一実施形態に係る遊技機は、所定条件が成立すると、取得情報を取得する取得手段(S204)と、始動条件が成立すると、前記取得情報に基づいて、特別遊技を行うか否かの特別遊技判定を行う判定手段(S407)と、前記取得手段によって取得情報が取得されると、当該取得情報を所定数を上限に記憶する保留記憶手段(S204)と、前記始動条件が成立する前に、前記保留記憶手段に記憶された取得情報に基づいて、特別遊技を行うか否かの判定(以下、事前判定という)を行う事前判定手段(S205)と、前記判定手段、又は、前記事前判定手段による判定の結果に基づいて、演出を制御する演出制御手段(130)とを備え、前記演出制御手段は、前記事前判定手段による事前判定の結果に基づく第1特定演出(弱ゾーン演出)、又は、前記事前判定手段による事前判定の結果に基づく演出であって、特別遊技が行われる期待度が前記第1特定演出よりも高い第2特定演出(強ゾーン演出)、を制御する特定演出制御手段と、複数の図柄(51a〜51c)を変動表示させる図柄変動手段と、前記複数の図柄の停止順を示唆する示唆演出(54a〜54c)を実行する示唆演出実行手段と、前記示唆演出によって示唆された順に前記複数の図柄を停止させる図柄停止手段と、前記図柄停止手段によって前記図柄が特定の停止パターン(停止パターンB2)で停止された場合に前記第2特定演出を実行する一方で、前記図柄が特定の停止パターンで停止されなかった場合に前記第2特定演出を実行しない特定演出実行手段と、を含み、前記示唆演出実行手段は、第1の態様(表示態様A)と、当該第1の態様よりも前記図柄が前記特定の停止パターンで停止し易いことを示す第2の態様(表示態様B)とで、前記示唆演出を実行可能である。
この構成によれば、例えば、装飾図柄が特定の停止パターンで停止した場合に事前判定の結果に基づく第2特定演出に発展する。示唆演出の演出態様によって特定の停止パターンで装飾図柄が停止しやすいか否かを示唆することができ、興趣性を向上させることができる。
また、他の構成では、前記特定演出実行手段は、前記図柄停止手段によって前記図柄が第1の停止パターンで停止された場合に前記第1特定演出を実行する第1特定演出実行手段と、前記図柄停止手段によって前記図柄が第2の停止パターンで停止された場合に前記第2特定演出を実行する第2特定演出実行手段と、を有し、前記第2の態様は、前記図柄が前記第2の停止パターンで停止することを示唆してもよい。
この構成によれば、例えば装飾図柄が第1の停止パターン(例えば、停止パターンB1)で停止した場合に第1特定演出(弱ゾーン演出)を実行し、第2の停止パターン(停止パターンB2)で停止した場合に第2特定演出(強ゾーン演出)を実行する。示唆演出の演出態様によって第2の停止パターンで停止しやすいかを示唆することができ、興趣性を向上させることができる。