(第1実施形態)
以下、図1〜図7を参照して、第1実施形態に係る包装部材、情報処理装置およびプログラムを詳細に説明する。第1実施形態では、包装部材として包装袋を用いて説明する。また、情報処理装置として商品情報読取装置を用いて説明する。なお、以下に説明する第1実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
図1は、包装袋1の表側の外観を示す図である。図1において、包装袋1は、本体部に商品2を収納する構成となっている。具体的には、包装袋1は、例えばポリエチレン素材やナイロン素材等の柔軟性を有する袋状の構成を有しており、本体部の内部に収納する商品2を入れて、口を閉止することで商品2を収納する。
また、包装袋1には、本体部の外面一部に印刷部3を有している。例えば、表側の印刷部3には、例えば収納する商品2の商品名5が印刷または印字されている。包装袋1には、商品2の産地や生産者、消費期限等が印刷または印字されていてもよい。
また、包装袋1の本体部の表側には、その中央部分に、マーカ6が印刷されて形成されている。マーカ6は、長方形状の2重線の枠で形成されている。マーカ6を構成する枠の、長方形の4箇所の90度折れ曲がる角部には、角部であることを示すポイント7a、7b、7c、7dを有している。ポイント7aとポイント7dは、長方形の角部の対角線上の位置を示している。またポイント7bとポイント7cは、長方形の角部の他の対角線上の位置を示している。
包装袋1に形成されたマーカ6は、マーカ6で囲まれる領域4を形成している。この領域4は、後述する物体認識における認識領域であって、ポイント7a〜7dで囲まれる領域である。包装袋1の領域4内は、光学的に透明に形成しており、文字や画像等一切印刷はされていない。そのため、この領域4内では、内部に収納された商品2は、包装袋1の外部から透過して見える。したがって、この包装袋1のマーカ6内の商品2について、後述する商品情報読取装置21は、物体認識をすることが可能である。なお、マーカ6で特定される領域の大きさは、物体認識を行う装置の光学系の大きさに依存して決められる。
なお、包装袋1のマーカ6の外側は、文字や画像等が印刷されていたり、不透明であってもよいし、透明であってもよい。
図2は、包装袋1の裏側の外観を示す図である。図2において、包装袋1の右上部には、収納された商品2を特定する商品コードを含むバーコード8が印刷されている。このバーコード8をコードリーダで読取ることで、商品コードを商品情報読取装置21(図3を参照)に入力する。また、包装袋1の裏側中央部には、収納する商品2のイメージ9等が印刷されている。また、包装袋1の裏側中央部には、収納した商品と産地が印刷されている。上述の説明では、包装袋1の表側にマーカ6を有し、包装袋1の裏側にバーコード8や商品2のイメージ9等を有しているが、この実施形態に限らない。例えば、包装袋1の表側にバーコード8を有し、包装袋1の裏側にマーカ6を有していてもよいし、同じ面にマーカ6とバーコード8を有していてもよい。さらに、包装袋1は、マーカ6を有していれば、バーコード8を有していなくてもよい。なお、マーカ6の位置は、POS端末11がマーカ6を認識できる位置であれば、どの位置に印刷してもよい。
図3は、チェックアウトシステムの外観構成を示す斜視図である。図3に示すように、チェックアウトシステムは、POS端末11と、情報処理装置としての商品情報読取装置21とを備える。
POS端末11は、チェックアウト台19上のドロワ13上面に載置する。ドロワ13は、POS端末11によって開放動作の制御を受ける。オペレータ(店員等)によって操作されるキーボード等から構成される操作部15は、POS端末11の上面に配置する。操作部15を操作するオペレータから見て操作部15よりも奥側には、オペレータに向けて情報を表示するオペレータ用表示部14を備える。オペレータ用表示部14は、商品情報や決済情報等の情報を表示する。タッチパネル18は、オペレータ用表示部14上に積層される。顧客用表示部16は、オペレータ用表示部14よりもさらに奥側に回転自在に立設される。顧客用表示部16は、商品情報や決済情報等の情報を表示する。
なお、図3に示す顧客用表示部16は、表示面を図3中手前側(オペレータ側)に向いた状態であるが、表示面が図3中奥側(顧客側)に向くように顧客用表示部16を回転させることによって、顧客用表示部16は顧客に向けて情報を表示する。
POS端末11が載置されるチェックアウト台19とL字を形成するようにして、横長テーブル状のカウンタ台31が配置されている。カウンタ台31の上面には、荷受け面32が形成される。荷受け面32には、商品2を収納する買物カゴ33が載置される。買物カゴ33は、顧客によって持ち込まれる第1の買物カゴ34と、第1の買物カゴ34から商品情報読取装置21を挟んだ位置に載置される第2の買物カゴ35とに分けて考えることができる。
カウンタ台31の荷受け面32には、POS端末11とデータ送受信可能に接続された商品情報読取装置21が設置される。商品情報読取装置21は、薄型矩形形状のハウジング22を備える。
ハウジング22の正面には、読取窓23が配置される。ハウジング22の上部には、オペレータ用表示部24が取り付けられる。オペレータ用表示部24の右隣にはキーボードで構成される操作部27が配設される。オペレータから見てオペレータ用表示部24の裏面左奥側には、顧客に情報を提供するための顧客用表示部29が設置される。
顧客によって持ち込まれた第1の買物カゴ34には、一取引に係る商品2が収納される。第1の買物カゴ34内の商品2は、商品情報読取装置21を操作するオペレータにより第2の買物カゴ35へと移動される。この移動過程で、商品2が商品情報読取装置21の読取窓23に向けられる。この際、読取窓23内に配置された撮像部47(図4参照)は商品2を撮像する。
次に、図4と図5を用いて、商品情報読取装置21のハードウェアについて説明する。図4は、商品情報読取装置21のハードウェア構成を示すブロック図である。図4において、商品情報読取装置21は、制御主体となるCPU(Central Processing Unit)41、各種プログラムを記憶するROM(Read Only Memory)42、各種データを展開するRAM(Random Access Memory)43、各種プログラムを記憶するメモリ部44等を備えており、CPU41、ROM42、RAM43、メモリ部44は、互いにデータバス45を介して接続されている。CPU41とROM42とRAM43が、制御部100を構成する。すなわち、制御部100は、CPU41がROM42やメモリ部44に記憶されRAM43に展開された制御プログラム441に従って動作することによって、後述する制御処理を実行する。
RAM43は、制御プログラム441を初めとする各種プログラムを展開する他、撮像部47で撮像され、後述する物体認識によって認識された商品2の商品情報を記憶する商品情報記憶部431を有する。
メモリ部44は、電源を切っても記憶情報が保持されるHDD(Hard Disc Drive)やフラッシュメモリ等の不揮発性メモリであって、制御プログラム441を含むプログラム等を記憶する。また、メモリ部44は、商品マスタ442(図5を参照)を記憶している。
また、データバス45には、操作部27、オペレータ用表示部24、顧客用表示部29、撮像部47が、コントローラ46を介して接続されている。
操作部27は、商品情報読取装置21での商品の読取操作を終了するための終了キー271を含む各種のキーを有している。
オペレータ用表示部24は、表示面を店員に向けて設置され、店員に対して情報を表示する。顧客用表示部29は、表示面を顧客に向けて設置され、顧客に対して情報を表示する。
撮像部47は、カラーCCDセンサやカラーCMOSセンサ等であり、読取窓23に翳された商品2の撮像を行う撮像手段である。例えば撮像部47では30fpsの動画像の撮像を行う。撮像部47が所定のフレームレートで順次撮像したフレーム画像(撮像画像)はRAM43に保存される。
また、データバス45は、POS端末11と電気的に接続する接続I/F(Interface)48を接続している。接続I/F48は、回線49と接続している。
商品マスタ442は、店舗内で販売される商品2と、その商品2の売上登録等に関する情報との関連付けが設定されたデータファイルである。図5は、商品マスタ442のデータ構成の一例を模式的に示す図である。同図に示すように、商品マスタ442は、商品2毎に、ユニークに割り当てられた商品IDを記憶する商品ID部51と、商品名を記憶する商品名部52、単価を記憶する単価部53と、その商品2を予め撮像した商品画像を記憶する商品画像部54とを有する。また、商品マスタ442は、予め商品2毎に、その商品2の特徴量(基準商品の特徴量データ)が関連付けられて記憶した特徴量部55を有する。
商品画像部54は、後述する類似度判定の際に、比較の対象とされる基準商品の各々を撮像した画像である。商品画像は、後述する商品候補の提示の際に、その商品候補を表す画像として提示される。また、特徴量部55には、各商品2の撮像画像(例えば、商品画像)から予め抽出された、その商品2の特徴量が、対応する商品IDに関連付けて記憶される。ここで、特徴量とは、商品2の表面の色合いや模様、凹凸状況等、商品2の特徴を表した情報である。
次に、図6と図7を用いて、第1実施形態の商品情報読取装置21の制御について説明する。図6は、商品情報読取装置21の機能構成を示す機能ブロック図である。制御部100が、ROM42やメモリ部44に記憶された制御プログラム441を含む各種プログラムに従うことで、マーカ認識手段101と商品特定手段102を機能させる。
マーカ認識手段101は、包装部材に収納された商品の画像が入力され、当該画像から前記包装部材に形成された所定の領域を示すマーカを認識する機能を有する。
商品特定手段102は、領域内の画像を後述する物体認識によって認識して、包装部材に収納される商品を特定する機能を有する。
上記のように画像中に含まれる物体を認識することは、一般物体認識(generic object recognition)と呼ばれている。このような一般物体認識については、下記の文献において各種認識技術が解説されている。
柳井 啓司,“一般物体認識の現状と今後”,情報処理学会論文誌,Vol.48,No.SIG16 [平成25年1月24日検索],インターネット<URL: http://mm.cs.uec.ac.jp/IPSJ-TCVIM-Yanai.pdf >
また、画像を物品(オブジェクト)毎に領域分割することによって一般物体認識を行う技術が、下記の文献において解説されている。
Jamie Shottonら,“Semantic Texton Forests for Image Categorization and Segmentation”,[平成25年1月24日検索],インターネット<URL: http://citeseerx.ist.psu.edu/viewdoc/download?doi=10.1.1.145.3036&rep=rep1&type=pdf >
図7は、商品情報読取装置21の制御処理の流れを示すフローチャートである。図7において、制御部100は、読取窓23に翳された商品画像を含む画像を撮像部47で読取った結果、画像が入力されたか否かを判断する(ステップS11)。入力されたと判断した場合は(ステップS11のYes)、次に制御部100は、入力された画像にバーコード8が含まれているか否かを判断する(ステップS12)。バーコードが含まれているか否かは、画像を解析して、予め記憶しているバーコードの画像を基にパターンマッチングにより判断される。
バーコード8が含まれていると判断した場合は(ステップS12のYes)、制御部100は、当該バーコード8から商品コードを取得する(ステップS13)。そして制御部100は、取得した商品コードに対応した商品情報を商品マスタ442から読み出して、商品情報記憶部431に記憶する(ステップS14)。そして制御部100は、商品マスタ442から読み出した商品情報にもとづいて、商品名や単価を、オペレータ用表示部24と顧客用表示部29に表示する(ステップS15)。そして制御部100は、ステップS11に戻って待機する。
一方、入力された画像にバーコード8を含まないと判断した場合は(ステップS12のNo)、制御部100(マーカ認識手段101)は、入力された画像に基づいて、包装袋1に印刷された、長方形状の枠で形成されるマーカ6を認識したか否かを判断する(ステップS21)。マーカ6の認識は、公知のパターン認識技術を用いて、入力した画像と予め記憶したマーカの画像とを対比させ、入力した画像に予め記憶したマーカの画像が含まれているか否かで行う。
マーカ6を認識したと判断した場合は(ステップS21のYes)、制御部100は、認識したマーカ6に基づいて、マーカ6で囲まれた領域4を物体認識する領域として特定する(ステップS22)。そして制御部100は、特定された領域4内の画像の物体認識を実行する(ステップS23)。
次に制御部100は、領域4の状態(表面の色合い、模様、凸凹状況等)を特徴量として抽出する。そして制御部100は、商品マスタ442の特徴量部55に記憶された各登録商品の特徴量と、抽出された特徴量とを比較し、その類似度をそれぞれ算出する。算出した類似度のうち、その値が所定の閾値以上となる登録商品(商品ID)を、撮像部47で撮像された商品2として認識する。認識された商品の画像情報は、商品情報の一部として商品画像部54から読み出される。
ここで、類似度は、商品2の特徴量と、商品マスタ442に記憶された商品2の基準の特徴量とを比較し、両特徴量がどの程度類似しているかを示す値(類似度)であればよい。なお、類似度の概念は、この例に限らず、商品マスタ442に登録された各登録商品の特徴量との一致度を示す値や、商品2の特徴量と商品マスタ442に登録された各登録商品の特徴量とがどの程度相関するかを示す値であってもよい。
なお、類似度の算出方法は特に問わないものとする。例えば、類似度を絶対評価として算出してもよいし、相対評価として算出してもよい。類似度を絶対評価として算出する場合、撮像された商品2の画像と、登録商品とを1対1で比較し、この比較の結果導出される類似度をそのまま採用すればよい。また、類似度を相対評価として算出する場合、撮像された商品2と、各登録商品との類似度の総和が1.0(100%)となるよう算出すればよい。
次に制御部100(商品特定手段102)は、物体認識した結果、領域4内の画像から商品2を認識したか否かを判断する(ステップS24)。領域4内の画像から商品2を認識したと判断した場合は(ステップS24のYes)、制御部100は、ステップS14に移って、認識された商品2の、画像情報を含む商品情報を商品マスタ442から読み出して、商品情報記憶部431に記憶する。続いて制御部100は、ステップS15を実行する。そして制御部100は、ステップS11に戻って待機する。また、領域内4の画像から商品2を認識していないと判断した場合は(ステップS24のNo)、制御部100は、オペレータ用表示部24と顧客用表示部29に、商品2を認識できなかったため、操作をやり直すことを促すエラーメッセージを表示する(ステップS25)。そして制御部100は、ステップS11に戻って待機する。
一方、ステップS21において、マーカ6を認識していないと判断した場合は(ステップS21のNo)、制御部100は、入力された画像に対して物体認識を実行する(ステップS31)。そして制御部100は、商品2を認識したか否かを判断する(ステップS32)。商品2を認識したと判断した場合は(ステップS32のYes)、制御部100は、当該認識した商品2について、ステップS14の処理とステップS15の処理を実行する。そして制御部100は、ステップS11に戻って待機する。また、商品2を認識できなかったと判断した場合は(ステップS32のNo)、制御部100は、ステップS11に戻って待機する。
ステップS31において商品2を検出する方法としては、撮像画像から肌色領域が検出されたか否かを判定し、肌色領域が検出された場合、つまり店員の手の写り込みが検出された場合は、この肌色領域の近傍において上述した輪郭線の検出を行うことで、店員の手が把持していると想定される商品2の輪郭抽出を試みる。この時、手の形状を示す輪郭と、手の輪郭の近傍にそれ以外の物体の輪郭とが検出された場合には、この物体の輪郭から商品2を検出する。
またステップS11において、撮像部47から画像を入力していないと判断した場合は(ステップS11のNo)、制御部100は、操作部27の終了キー271が操作されたか否かを判断する(ステップS41)。操作されたと判断した場合は(ステップS41のYes)、制御部100は、商品情報記憶部431に記憶された商品情報を、接続I/F48から回線49を介して、POS端末11に送信する(ステップS42)。一方、終了キー271が操作されていないと判断した場合は(ステップS41のNo)、制御部100は、ステップS11に戻って待機する。
このような第1実施形態によると、包装部材である包装袋1にはマーカ6が形成されていて、マーカ6が特定する領域4は透明に形成されているため、包装袋1に収納された商品2は、領域4内において物体認識されるため、袋詰めされた商品2であっても精度良く商品2の認識を行える。
また、第1実施形態によれば、情報処理装置である商品情報読取装置21は、マーカ6を認識して、マーカ6で囲まれた領域4内の画像を物体認識して包装袋1に収納された商品2を特定するため、袋詰めされた商品2であっても精度良く商品2の認識を行える。
(第2実施形態)
次に、図8と図9を用いて、第2実施形態について説明する。第2実施形態では、情報処理装置としてPOS端末11を用いて説明する。なお、以下に説明する第2実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また第2実施形態において、包装部材は第1実施形態と同じ包装袋1である。
図8は、第2実施形態のチェックアウトシステムである、POS端末11と商品情報読取装置21のハードウェア構成を示すブロック図である。なお、図8において、商品情報読取装置21の構成は、すでに図4において説明しているため、説明を省略する。図8における商品情報読取装置21は、図4の商品情報読取装置21と比較して、商品情報記憶部431と商品マスタ442を具備しておらず、これらの構成は、POS端末11が備えている。
図8において、POS端末11は、制御主体となるCPU61、各種プログラムを記憶するROM62、各種データを展開するRAM63、各種プログラムを記憶するメモリ部64等を備えており、CPU61、ROM62、RAM63、メモリ部64は、互いにデータバス65を介して接続されている。CPU61とROM62とRAM63が、制御部200を構成する。すなわち、制御部200は、CPU61がROM62やメモリ部64に記憶されRAM63に展開された制御プログラム641に従って動作することによって、後述する制御処理を実行する。
RAM63は、制御プログラム641を初めとする各種プログラムを展開する他、撮像部47で撮像された商品2の商品情報を記憶する商品情報記憶部631を有する。
メモリ部64は、電源を切っても記憶情報が保持されるHDDやフラッシュメモリ等の不揮発性メモリであって、制御プログラム641を含むプログラム等を記憶する。また、メモリ部64は、商品マスタ642を記憶している。この商品マスタ642は、商品マスタ442(図5を参照)と同一構成である。
また、データバス65には、操作部15、オペレータ用表示部14、顧客用表示部16、印字部67が、コントローラ66を介して接続されている。
操作部15は、ファンクションキー、テンキー、締めキー等の各種キーを有している。
オペレータ用表示部14は、表示面を店員に向けて設置され、店員に対して情報を表示する。顧客用表示部16は、表示面を顧客に向けて設置され、顧客に対して情報を表示する。
また、データバス65は、接続I/F68を接続している。接続I/F68は、回線49と接続している。回線49によって、接続I/F48と接続I/F68とが電気的に接続している。
図9は、POS端末11の制御処理の流れを示すフローチャートである。図9において、制御部200が実行するステップS51〜ステップS54は、図7のステップS11〜ステップS14と同一の制御であるため、その説明を省略する。なお、第2実施形態では、商品情報読取装置21は、撮像部47で読取った画像を接続I/F48を介してPOS端末11に送信し、制御部200は、ステップS51において、商品情報読取装置21から画像情報を入力(受信)したか否かを判断する。また、制御部200は、ステップS54において、取得した商品コードに対応した商品情報を商品マスタ642から読み出して、商品情報記憶部631に記憶する。また、制御部200は、ステップS54で記憶した商品情報の全部または一部を、接続I/F68を介して商品情報読取装置21に送信する(ステップS55)。送信された商品情報は、制御部100が、商品情報読取装置21のオペレータ用表示部24と顧客用表示部29に表示する。
また、図9において、制御部200が実行するステップS61〜ステップS64は、図7のステップS21〜ステップS24と同一の制御であるため、その説明を省略する。なお、制御部200は、ステップS64において、一つの商品2を認識しなかった場合(ステップS64のNo)、制御部200は、エラー情報を、接続I/F68を介して商品情報読取装置21に送信する(ステップS65)。
また、図9において、制御部200が実行するステップS71〜ステップS72は、図7のステップS31〜ステップS32と同一の制御であるため、その説明を省略する。
制御部200がステップS51において、商品情報読取装置21から画像情報が入力されていないと判断した場合は(ステップS51のNo)、制御部200は、操作部15に設けられた決済キー(図示せず)が操作されたか否かを判断する(ステップS81)。操作されたと判断した場合は(ステップS81のYes)、制御部200は、商品情報記憶部631に記憶した商品情報および入力された金額情報等に基づいて、当該取引の決済処理を実行する(ステップS82)。そして制御部200は、処理を終了する。また、決済キーが操作されていないと判断した場合は(ステップS81のNo)、制御部200は、ステップS51に戻って待機する。
このような第2実施形態によれば、情報処理装置であるPOS端末11は、包装袋1に形成された物体認識する透明な領域4を特定するマーカ6を認識し、マーカ6内の画像を物体認識して、包装袋1に収納された商品2を特定するため、袋詰めされた商品や包装された商品であっても精度よく認識することができる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これらの実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、組み合わせを行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
例えば、実施形態では、包装袋1のマーカ6で囲まれた領域4を透明としたが、内部に収納された商品2が透過できる程度の略透明色であってもよい。
また、実施形態では、マーカ6として二重線の枠で領域4を形成したが、単線の枠で領域4を形成してもよいし、枠ではなく、4つのポイントであるポイント7a〜7dのみを印刷して、ポイント7a〜7dで囲まれる領域4を形成してもよい。また、例えば対角線上に形成された2つのポイントであるポイント7aとポイント7d、またはポイント7bとポイント7cで領域4を形成するようにしてもよい。また、例えば、ポイント7a、ポイント7b、ポイント7c等の、3つのポイントによって領域4を形成してもよい。この場合、ポイント7a〜7dは、角部であることを示し、領域4を形成することができる、ドット形状、または90度に屈曲した「く」字上の図形とするとよい。
また、実施形態では、マーカ6の認識にパターン認識技術を用いたが、マーカ6を物体であるとして、物体認識技術を用いてマーカ6を認識してもよい。
また、上記第1実施形態では情報処理装置としてPOS端末11を適用し、第2実施形態では情報処理装置として商品情報読取装置21を適用したが、これに限るものではなく、POS端末11及び商品読取装置21の機能を両方備えた1台構成の装置又は、例えば、図3に示す商品情報読取装置21及びPOS端末11が有線又は無線にて接続されて構成されるチェックアウトシステムに適用するようにしてもよい。POS端末11及び商品情報読取装置21の機能を両方備えた1台構成の装置としては、スーパーマーケット等の店舗に設置されて用いられるセルフチェックアウト装置(以降、単にセルフPOSと称する)が挙げられる。
ここで、図10は、セルフPOS80の外観構成を示す斜視図、図11は、セルフPOS80のハードウェア構成を示すブロック図である。なお、以下では、図10および/または図11の参照符号81〜86、87と88、90〜92、871、831、841、842は、図4の参照符号41〜46、27と29、47〜49、271、431、441、442と同一構成である。また、図11の参照符号89は、図8の参照符号67と同一構成である。そのため、これらの構成についての説明を省略する。
図10及び図11に示すように、セルフPOS80の本体91は、タッチパネル87が表面に配設された顧客用表示部88や、商品の種別等を認識(検出)するために商品画像を撮像する撮像部90を備える。
顧客用表示部88としては例えば液晶表示器が用いられる。顧客用表示部88は、客にセルフPOS80の操作方法を知らせるための案内画面や、各種の入力画面や、撮像部90で撮像した商品情報を表示する登録画面、商品の合計金額や預かり金額、釣銭額等を表示し、支払い方法の選択をする精算画面等を表示する。
撮像部90は、顧客が商品に付されたコードシンボルを撮像部90の読取窓901にかざすことで商品画像を撮像部90により撮像するものである。
また、本体91の右側には、かごに入った未精算の商品を置くための商品載置台92を設け、本体91の左側には、精算済みの商品を置くための商品載置台93を設ける。また、精算済みの商品を入れるための袋を掛けるための袋掛けフック95や、精算済みの商品を袋に入れる前に一時的に置いておくための一時置き台96を設ける。商品載置台92及び93の内部には、載置された商品を計量する計量器(図示せず)をそれぞれ備えており、精算の前後で商品の重量が同じであることを確認する機能を有する。
また、セルフPOS80の本体91には、精算用の紙幣の入金や釣り紙幣の受け取りを行うための釣り銭器94を設ける。
このような構成のセルフPOS80に本発明の実施形態を適用した場合、セルフPOS80が情報処理装置として機能する。なお、POS端末11と商品情報読取装置21との機能を備えた1台構成の装置は、上述した構成のセルフPOS80に限らず、計量器を含まない構成の装置であってもよい。
また、第1実施形態では商品情報読取装置21を情報処理装置とし、第2実施形態ではPOS端末11を情報処理装置としたが、本発明の構成の一部を具備した商品情報読取装置21と本発明の構成の一部を具備したPOS端末11の両方を、情報処理装置としてもよい。
なお、実施形態の情報処理装置で実行されるプログラムは、インストール可能な形式または実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供される。
また、実施形態の情報処理装置で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、実施形態の情報処理装置で実行されるプログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。
また、実施形態の情報処理装置で実行されるプログラムを、ROM等に予め組み込んで提供するように構成してもよい。