<<実施形態の全体構成>>
以下、図1乃至図36を用いて、本発明の一実施形態について説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る伝送システム1の概略図であり、まずは図1を用いて、本実施形態の概略を説明する。
伝送システムには、管理システムを介して一方の端末から他方の端末に一方向でコンテンツデータを伝送するデータ提供システムや、管理システムを介して複数の端末間で情報や感情等を相互に伝達するコミュニケーションシステムが含まれる。このコミュニケーションシステムは、コミュニケーション管理システム(「管理システム」に相当)を介して複数のコミュニケーション端末(「端末」に相当)間で情報や感情等を相互に伝達するためのシステムであり、テレビ会議システムやテレビ電話システム、音声会議システム、音声電話システム、PC(Personal Computer)画面共有システム等が例として挙げられる。
本実施形態では、コミュニケーションシステムの一例としてのテレビ会議システム、コミュニケーション管理システムの一例としてのテレビ会議管理システム、及びコミュニケーション端末の一例としてのテレビ会議端末を想定した上で、伝送システム、管理システム、及び端末について説明する。即ち、本発明の端末及び管理システムは、テレビ会議システムに適用されるだけでなく、コミュニケーションシステム、又は伝送システムにも適用される。
図1に示す伝送システム1は、複数の端末(10aa,10ab,…)、各端末(10aa,10ab,…)用のディスプレイ(120aa,120ab,…)、複数の中継装置(30a,30b,30c,30d,30e)、及び管理システム50、プログラム提供システム90、及びメンテナンスシステム100によって構築されている。
なお、本実施形態では、端末(10aa,10ab,…)のうち任意の端末を示す場合は単に「端末10」という。ディスプレイ(120aa,120ab,…)のうち任意のディスプレイを示す場合は単に「ディスプレイ120」という。中継装置(30a,30b,30c,30d,30e)のうち任意の中継装置を示す場合は単に「中継装置30」という。
端末10は、コンテンツデータの一例としての画像データ及び音声データの送受信を行う。即ち、本実施形態における通話には、音声データの送受信だけでなく、画像データの送受信も含まれる。即ち、本実施形態における端末10は、画像データ及び音声データの送受信を行う。但し、端末10は画像データの送受信を行わず、音声データの送受信を行うようにしてもよい。
本実施形態では、画像データの画像が動画の場合について説明するが、動画だけでなく静止画であってもよい。また、画像データの画像には、動画と静止画の両方が含まれてもよい。
中継装置30は、複数の端末10の間で、画像データ及び音声データの中継を行う。管理システム50は、コンテンツデータを送受信する複数の端末10の通信を管理する。端末10の通信に係る情報は、端末10に係る情報、端末10と端末10との間の通信を中継する中継装置30に係る情報、並びに、端末10及び中継装置30を使用した通信の設定に係る情報等である。より具体的には、管理システム50は、中継装置30の稼動状態、及びIPアドレス等の中継装置30毎の情報、並びに、端末10が使用する中継装置30を決定するための情報等を記憶する。また、管理システム50は、端末10が伝送システム1にログインするための認証情報(端末ID及びパスワード)、端末10毎に登録された通信の宛先となる端末の情報、並びに、端末10及び中継装置30を使用した通信(セッション)に係る情報等を記憶する。また、管理システム50は、指定された一以上の端末10が参加できる通信の設定に係る情報を記憶する。管理システム50が記憶する情報の詳細については後述する。
また、図1に示されている複数のルータ(70a,70b,70c,70d,70ab,70cd)は、画像データ及び音声データの最適な経路の選択を行う。なお、本実施形態では、ルータ(70a,70b,70c,70d,70ab,70cd)のうち任意のルータを示す場合には「ルータ70」を用いる。
プログラム提供システム90は、端末10に各種機能又は各種手段を実現させるための端末用プログラムが記憶された、不図示のHD(Hard Disk)を備えており、端末10に、端末用プログラムを送信することができる。また、プログラム提供システム90のHDには、中継装置30に各種機能又は各種手段を実現させるための中継装置用プログラムも記憶されており、中継装置30に、中継装置用プログラムを送信することができる。更に、プログラム提供システム90のHDには、管理システム50に各種機能又は各種手段を実現させるための伝送管理用プログラムも記憶されており、管理システム50に、伝送管理用プログラムを送信することができる。
メンテナンスシステム100は、端末10、中継装置30、管理システム50、及びプログラム提供システム90のうちの少なくとも1つの維持、管理、又は保守を行うためのコンピュータである。例えば、メンテナンスシステム100が国内に設置され、端末10、中継装置30、管理システム50、又はプログラム提供システム90が国外に設置されている場合、メンテナンスシステム100は、通信ネットワーク2を介して遠隔的に、端末10、中継装置30、管理システム50、及びプログラム提供システム90のうちの少なくとも1つの維持、管理、保守等のメンテナンスを行う。また、メンテナンスシステム100は、通信ネットワーク2を介さずに、端末10、中継装置30、管理システム50、及びプログラム提供システム90のうちの少なくとも1つにおける機種番号、製造番号、販売先、保守点検、又は故障履歴の管理等のメンテナンスを行う。
また、端末(10aa,10ab,10ac,10a…)、中継装置30a、及びルータ70aは、LAN2aによって通信可能に接続されている。端末(10ba,10bb,10bc,10b…)、中継装置30b、及びルータ70bは、LAN2bによって通信可能に接続されている。また、LAN2a及びLAN2bは、ルータ70abが含まれた専用線2abによって通信可能に接続されており、所定の地域A内で構築されている。例えば、地域Aは日本であり、LAN2aは東京の事業所内で構築されており、LAN2bは大阪の事業所内で構築されている。
一方、端末(10ca,10cb,10cc,10c…)、中継装置30c、及びルータ70cは、LAN2cによって通信可能に接続されている。端末(10da,10db,10dc,10d…)、中継装置30d、及びルータ70dは、LAN2dによって通信可能に接続されている。また、LAN2c及びLAN2dは、ルータ70cdが含まれた専用線2cdによって通信可能に接続されており、所定の地域B内で構築されている。例えば、地域Bはアメリカであり、LAN2cはニューヨークの事業所内で構築されており、LAN2dはワシントンD.C.の事業所内で構築されている。地域A及び地域Bは、それぞれルータ(70ab,70cd)からインターネット2iを介して通信可能に接続されている。
また、管理システム50、及びプログラム提供システム90は、インターネット2iを介して、端末10、及び中継装置30と通信可能に接続されている。管理システム50、及びプログラム提供システム90は、地域A又は地域Bに設置されていてもよいし、これら以外の地域に設置されていてもよい。
また、中継装置30eは、通信ネットワーク2を介して伝送システム1の全ての端末10と通信可能に接続されている。この中継装置30eは、常時稼動しており、地域A又は地域Bのローカルエリア内の通信量の影響を受けにくくするために、これら以外の地域に設置されている。これにより、端末10が他のローカルエリアに設置された端末と通話する場合に、通話データを中継するための中継装置として中継装置30eが用いられる。また、同一のローカルエリアの端末間で通話を行う際に、このローカルエリアに設置された中継装置が稼動していない場合にも、緊急用の中継装置として中継装置30eが用いられる。
なお、本実施形態では、LAN2a、LAN2b、専用線2ab、インターネット2i、専用線2cd、LAN2c、及びLAN2dによって、本実施形態の通信ネットワーク2が構築されている。この通信ネットワーク2には、有線だけでなく無線による通信が行われる箇所があってもよい。
また、図1において、各端末10、各中継装置30、管理システム50、各ルータ70、プログラム提供システム90、及びメンテナンスシステム100の下に示されている4組の数字は、一般的なIPv4におけるIPアドレスを簡易的に示している。例えば、端末10aaのIPアドレスは「1.2.1.3」である。また、IPv4ではなく、IPv6を用いてもよいが、説明を簡略化するため、IPv4を用いて説明する。
<<実施形態のハードウェア構成>>
次に、本実施形態のハードウェア構成を説明する。
図2は、本実施形態に係る端末10の外観図である。以下、端末10の長手方向をX軸方向、水平面内でX軸方向に直交する方向をY軸方向、X軸方向及びY軸方向に直交する方向(鉛直方向)をZ軸方向として説明する。
図2に示されているように、端末10は、筐体1100、アーム1200、及びカメラハウジング1300を備えている。このうち、筐体1100の前側壁面1110には、複数の吸気孔によって形成された不図示の吸気面が設けられており、筐体1100の後側壁面1120には、複数の排気孔が形成された排気面1121が設けられている。これにより、筐体1100に内蔵された冷却ファンの駆動によって、不図示の吸気面を介して端末10の後方の外気を取り込み、排気面1121を介して端末10の後方へ排気することができる。筐体1100の右側壁面1130には、収音用孔1131が形成され、後述する内蔵型のマイク114によって音声、物音、雑音等の音が収音可能となっている。
筐体1100の右側壁面1130側には、操作パネル1150が形成されている。この操作パネル1150には、後述の複数の操作ボタン(108a〜108e)、後述の電源スイッチ109、及び後述のアラームランプ119が設けられていると共に、後述の内蔵型のスピーカ115からの出力音を通すための複数の音声出力孔によって形成された音出面1151が形成されている。また、筐体1100の左側壁面1140側には、アーム1200及びカメラハウジング1300を収容するための凹部としての収容部1160が形成されている。筐体1100の右側壁面1130には、後述の外部機器接続I/F118に対して電気的にケーブルを接続するための複数の接続口(1132a〜1132c)が設けられている。一方、筐体1100の左側壁面1140には、後述の外部機器接続I/F118に対して電気的にディスプレイ120用のケーブル120cを接続するための不図示の接続口が設けられている。
なお、以下では、操作ボタン(108a〜108e)のうち任意の操作ボタンを示す場合には「操作ボタン108」を用い、接続口(1132a〜1132c)のうち任意の接続口を示す場合には「接続口1132」を用いて説明する。
次に、アーム1200は、トルクヒンジ1210を介して筐体1100に取り付けられており、アーム1200が筐体1100に対して、135度のチルト角θ1の範囲で、上下方向に回転可能に構成されている。図2は、チルト角θ1が90度の状態を示している。
カメラハウジング1300には、後述の内蔵型のカメラ1021が設けられており、利用者、書類、及び部屋等を撮像することができる。また、カメラハウジング1300には、トルクヒンジ1310が形成されている。カメラハウジング1300は、トルクヒンジ1310を介して、アーム1200に取り付けられている。そして、カメラハウジング1300は、トルクヒンジ1310を介してアーム1200に取り付けられており、カメラハウジング1300がアーム1200に対して、図2で示されている状態を0度として±180度のパン角θ2の範囲で、且つ、±45度のチルト角θ3の範囲で、上下左右方向に回転可能に構成されている。
なお、中継装置30、管理システム50、プログラム提供システム90、及びメンテナンスシステム100は、それぞれ一般のサーバ・コンピュータの外観と同じであるため、外観の説明を省略する。
図3は、本発明の一実施形態に係る端末10のハードウェア構成図である。図3に示されているように、本実施形態の端末10は、端末10全体の動作を制御するCPU(Central Processing Unit)101、端末用プログラムを記憶したROM(Read Only Memory)102、CPU101のワークエリアとして使用されるRAM(Random Access Memory)103、画像データや音声データ等の各種データを記憶するフラッシュメモリ104、CPU101の制御にしたがってフラッシュメモリ104に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御するSSD(Solid State Drive)105、フラッシュメモリ等の記録メディア106に対するデータの読み出し又は書き込み(記憶)を制御するメディアドライブ107、端末10の宛先を選択する場合などに操作される操作ボタン108、端末10の電源のON/OFFを切り換えるための電源スイッチ109、通信ネットワーク2を利用してデータ伝送をするためのネットワークI/F(Interface)111を備えている。
また、端末10は、CPU101の制御に従って被写体を撮像して画像を得る内蔵型のカメラ112、このカメラ112の駆動を制御する撮像素子I/F113、音声を出力する内蔵型のスピーカ115、CPU101の制御に従ってマイク114及びスピーカ115との間で音声信号の入出力を処理する音声入出力I/F116、CPU101の制御に従って外付けのディスプレイ120に画像データを伝送するディスプレイI/F117、図2に示されている接続口1132a〜cに取り付けられ各種の外部機器を接続するための外部機器接続I/F118、端末10の各種機能の異常を知らせるアラームランプ119、及び上記各構成要素を図2に示されているように電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等のバスライン110を備えている。
ディスプレイ120は、被写体の画像や操作用アイコン等を表示する液晶や有機ELによって構成された表示部である。また、ディスプレイ120は、ケーブル120cによってディスプレイI/F117に接続される。このケーブル120cは、アナログRGB(VGA)信号用のケーブルであってもよいし、コンポーネントビデオ用のケーブルであってもよいし、HDMI(登録商標)(High−Definition Multimedia Interface)やDVI(Digital Video Interactive)信号用のケーブルであってもよい。
カメラ112は、レンズや、光を電荷に変換して被写体の画像(映像)を電子化する固体撮像素子を含み、固体撮像素子として、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)や、CCD(Charge Coupled Device)等が用いられる。
外部機器接続I/F118には、USB(Universal Serial Bus)ケーブル等によって、外付けカメラ、外付けマイク、及び外付けスピーカ等の外部機器がそれぞれ接続可能である。外付けカメラが接続された場合には、CPU101の制御に従って、内蔵型のカメラ112に優先して、外付けカメラが駆動する。同じく、外付けマイクが接続された場合や、外付けスピーカが接続された場合には、CPU101の制御に従って、それぞれが内蔵型のマイク114や内蔵型のスピーカ115に優先して、外付けマイクや外付けスピーカが駆動する。
なお、記録メディア106は、端末10に対して着脱自在な構成となっている。また、CPU101の制御にしたがってデータの読み出し又は書き込みを行う不揮発性メモリであれば、フラッシュメモリ104に限らず、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable ROM)等を用いてもよい。
更に、上記端末用プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルで、上記記録メディア106等の、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して流通させるようにしてもよい。
図4は、本発明の一実施形態に係る管理システムのハードウェア構成図である。管理システム50は、管理システム50全体の動作を制御するCPU201、伝送管理用プログラムを記憶したROM202、CPU201のワークエリアとして使用されるRAM203、各種データを記憶するHD(Hard Disk)204、CPU201の制御にしたがってHD204に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御するHDD(Hard Disk Drive)205、フラッシュメモリ等の記録メディア206に対するデータの読み出し又は書き込み(記憶)を制御するメディアドライブ207、カーソル、メニュー、ウィンドウ、文字、又は画像などの各種情報を表示するディスプレイ208、通信ネットワーク2を利用してデータ伝送をするためのネットワークI/F209、文字、数値、各種指示などの入力のための複数のキーを備えたキーボード211、各種指示の選択や実行、処理対象の選択、カーソルの移動などを行うマウス212、着脱可能な記録媒体の一例としてのCD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)213に対するデータの読み出し又は書き込みを制御するCD−ROMドライブ214、及び、上記各構成要素を図4に示されているように電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等のバスライン210を備えている。
なお、上記伝送管理用プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルで、上記記録メディア206やCD−ROM213等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して流通させるようにしてもよい。
また、中継装置30は、上記管理システム50と同様のハードウェア構成を有しているため、その説明を省略する。但し、ROM202には、中継装置30を制御するための中継装置用プログラムが記録されている。この場合も、中継装置用プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルで、上記記録メディア206やCD−ROM213等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して流通させるようにしてもよい。
更に、プログラム提供システム90は、上記管理システム50と同様のハードウェア構成を有しているため、その説明を省略する。但し、ROM202には、プログラム提供システム90を制御するためのプログラム提供用プログラムが記録されている。この場合も、プログラム提供用プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルで、上記記録メディア206やCD−ROM213等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して流通させるようにしてもよい。
また、メンテナンスシステム100は、上記管理システム50と同様のハードウェア構成を有しているため、その説明を省略する。但し、ROM202には、メンテナンスシステム100を制御するためのメンテナンス用プログラムが記録されている。この場合も、メンテナンス用プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルで、上記記録メディア206やCD−ROM213等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して流通させるようにしてもよい。
なお、上記着脱可能な記録媒体の他の例として、CD−R(Compact Disc Recordable)、DVD(Digital Versatile Disk)、ブルーレイディスク等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。
<<実施形態の機能構成>>
次に、本実施形態の機能構成について説明する。図5は、本実施形態の伝送システム1を構成する各端末、装置及びシステムの機能ブロック図である。図5では、端末10、中継装置30、及び管理システム50が、通信ネットワーク2を介してデータ通信することができるように接続されている。また、図1に示されているプログラム提供システム90、及びメンテナンスシステム100は、テレビ会議の通信において直接関係ないため、図5では省略されている。
<端末の機能構成>
端末10は、送受信部11、操作入力受付部12、ログイン要求部13、撮像部14、音声入力部15a、音声出力部15b、表示制御部16、記憶・読出処理部17、及び宛先リスト作成部18を有している。これら各部は、図3に示されている各構成要素のいずれかが、ROM102に記憶されているプログラムに従ったCPU101からの命令によって動作することで実現される機能又は手段である。また、端末10は、図3に示されているRAM103によって構築される揮発性記憶部1100、及び図3に示されているフラッシュメモリ104によって構築される不揮発性記憶部1000を有している。
<端末の各機能部>
次に、端末の各部を詳細に説明する。
送受信部11は、図3に示されているネットワークI/F111によって実現され、通信ネットワーク2を介して他の端末、装置又はシステムと各種データの送受信を行う。この送受信部11は、所望の宛先端末と通話を開始する前から、管理システム50より、宛先候補としての各端末の状態を示す各状態情報の受信を開始する。なお、この状態情報は、各端末10の稼動状態(ONラインかOFFラインかの状態)だけでなく、ONラインであっても更に通話中であるか、待受け中であるか等の詳細な状態を示す。また、この状態情報は、各端末10の稼動状態だけでなく、端末10でケーブルが端末10から外れていたり、音声を出力するが画像は出力させなかったり、音声を出力さないようにする(MUTE)等、様々な状態を示す。以下では、一例として、状態情報が稼動状態を示す場合について説明する。
送受信部11が、通信ネットワーク2を介して他の端末、装置又はシステムと送受信する各種データの例について説明する。例えば、送受信部11は、後述する宛先端末状態一覧画像(図18)からユーザーが宛先端末を指定して通信を開始するときに、開始要求情報を管理システム50に送信する。開始要求情報には、通常発信による開始要求情報、及び入室発信による開始要求情報がある。
通常発信による開始要求情報(「第1の通信の開始要求」に相当)は、任意の端末10が参加可能な通信(以下、「第1の通信」という。)の開始を要求する場合に送信する情報である。通常発信による開始要求情報は、要求元端末を識別するための端末ID、宛先端末を識別するための端末ID、及び第1の通信による通話の開始を要求する旨を示す情報「Invite」を含む。
入室発信による開始要求情報(「第2の通信の開始要求」に相当)は、予め指定された一以上の端末10が参加可能な通信(以下、「第2の通信」という。)により行う会議の開始を要求する場合に送信する情報である。入室発信による開始要求情報は、要求元端末を識別するための端末ID、宛先端末を識別するための端末ID、及び第2の通信による通話の開始を要求する旨を示す情報「Invite+Room」を含む。第2の通信により行う会議は、会議室IDによって識別される。なお、入室発信による開始要求情報に、端末IDではなく会議室IDを含めることにより、入室発信による開始要求情報から第2の通信を識別できるようにしてもよい。これにより、管理システム50の後述の会議管理部58が、宛先端末の端末IDを検索キーにして、後述の入室管理DB5007の端末IDを検索し、検索されたレコードの会議室IDを取得することにより通信に使用する会議室を特定する処理を省略できる。
送受信部11は、開始要求情報を管理システム50に送信した後に、通信を識別するためのセッションID及び中継装置接続情報を管理システム50から受信する。中継装置接続情報は、通信に使用する中継装置30に接続するために必要な情報(中継装置30のIPアドレス、ポート番号、及び中継装置30の接続に必要な認証情報等)である。
また、送受信部11は、管理システム50から開始応答情報を受信する。開始応答情報は、宛先端末と通信可能であるか否かを示す情報である。開始応答情報は、宛先端末の端末ID、当該通信の開始の許可(Accept)又は拒否(Reject)を示す情報、及び当該通信を識別するためのセッションIDを含む。送受信部11は、管理システム50から受信した開始応答情報が、宛先端末と通信可能であることを示す場合、当該通信のセッションID及び中継装置接続情報を中継装置30に送信する。
また、送受信部11は、後述する会議室一覧画像(図27参照)からユーザーが会議室(会議名)を選択して通信を開始するときに、入室要求を管理システム50に送信する。入室要求は、要求元端末の端末ID、第2の通信による通話の開始を要求する旨を示す情報「Invite+Room」、及び当該会議室の会議室IDを含む。
操作入力受付部12は、図3に示されている操作ボタン108、及び電源スイッチ109によって実現され、利用者による各種入力を受け付ける。例えば、利用者が、図3に示されている電源スイッチ109をONにすると、図5に示されている操作入力受付部12が電源ONを受け付けて、電源をONにする。また、操作入力受付部12は、後述する宛先端末状態一覧画像(図18参照)から宛先端末を選択する操作入力を受け付けた場合に、入室発信による開始要求情報、又は通常発信による開始要求情報を、管理システム50に送信することを送受信部11に依頼する。また、操作入力受付部12は、後述する会議室一覧画像(図27参照)から会議室を選択する操作入力を受け付けた場合に、入室要求を管理システム50に送信することを送受信部11に依頼する。
ログイン要求部13は、図3に示されているCPU101からの命令によって実現され、上記電源ONの受け付けを契機として、送受信部11から通信ネットワーク2を介して管理システム50に、認証(ログイン)を要求する旨を示すログイン要求情報、及び要求元としての端末10の現時点のIPアドレスを自動的に送信する。ログイン要求情報は、要求元としての自端末である端末10を識別するための端末ID、及び伝送システム1にログインするためのパスワードを含む。また、利用者が電源スイッチ109をONの状態からOFFにすると、送受信部11は、管理システム50へ、電源をOFFする旨の状態情報を送信してから、操作入力受付部12が電源を完全にOFFにする。これにより、管理システム50側では、端末10が電源ONから電源OFFになったことを把握することができる。
撮像部14は、図3に示されているCPU101からの命令、並びに図3に示されているカメラ112、及び撮像素子I/F113によって実現され、被写体を撮像して、この撮像して得た画像データを出力する。音声入力部15aは、図3に示されている音声入出力I/F116によって実現され、マイク114によって利用者の音声が音声信号に変換された後、この音声信号に係る音声データを入力する。音声出力部15bは、図3に示されているCPU101からの命令、並びに図3に示されている音声入出力I/F116によって実現され、音声データに係る音声信号をスピーカ115に出力し、スピーカ115から音声を出力させる。
表示制御部16は、図3に示されているCPU101からの命令によって実現され、外付けのディスプレイ120に画像データを表示するための制御を行う。例えば、表示制御部16は、後述の宛先端末状態一覧画像(図18参照)や後述の会議室一覧画像(図27参照)などをディスプレイ120に表示する制御を行う。
また、記憶・読出処理部17は、図3に示されているCPU101からの命令、並びに一例として図3に示すSSD105によって実行され、不揮発性記憶部1000に各種データを記憶したり、不揮発性記憶部1000に記憶された各種データを読み出す処理を行う。この不揮発性記憶部1000には、端末10を識別するための端末ID(Identification)、及びパスワード等が記憶される。更に、記憶・読出処理部17は、揮発性記憶部1100に各種データを記憶したり、揮発性記憶部1100に記憶された各種データを読み出す処理も行う。この揮発性記憶部1100には、宛先端末との通話を行う際に受信される画像データ及び音声データが、受信される度に上書き記憶される。このうち、上書きされる前の画像データによってディスプレイ120に画像が表示され、上書きされる前の音声データによってスピーカ115から音声が出力される。
なお、本実施形態の端末ID、及び後述の中継装置IDは、それぞれ端末10、及び中継装置30を一意に識別するための識別情報である。識別情報は、言語、文字、記号、又は各種のしるし等である。また、端末ID、及び中継装置IDは、上記言語、文字、記号、及び各種のしるしのうち、少なくとも2つが組み合わされた識別情報であってもよい。なお、セッションID及び会議室IDについても同様である。
(中継装置の機能構成)
次に、中継装置30の機能又は手段について説明する。中継装置30は、送受信部31、状態検知部32及び記憶・読出処理部33を有している。これら各部は、図4に示されている各構成要素のいずれかが、ROM202に記憶されているプログラムに従ったCPU201からの命令によって動作することで実現される機能又は手段である。また、中継装置30は、図4に示されているHD204により構築され、中継装置30の電源をOFFにしても各種データや情報の記憶が維持される不揮発性記憶部3000を有している。
<中継装置の各機能部>
次に、中継装置30の各機能構成について詳細に説明する。なお、以下では、中継装置30の各部を説明するにあたって、図4に示されている各構成要素のうち、中継装置30の各部を実現させるための主な構成要素との関係も説明する。
図5に示されている中継装置30の送受信部31は、図4に示されているネットワークI/F209によって実現され、通信ネットワーク2を介して他の端末、装置、又はシステムと各種データ(または情報)の送受信を行う。例えば、送受信部31は、端末10からセッションID及び中継装置接続情報を受信する。
状態検知部32は、図4に示されているCPU201からの命令によって実現され、この状態検知部32を有する中継装置30の稼動状態を検知する。稼動状態としては、「ONライン」、「OFFライン」、又は「故障中」の状態がある。状態検知部32は、送受信部31を介して稼動状態を管理システム50に送信する。
記憶・読出処理部33は、不揮発性記憶部3000に各種データを記憶したり、不揮発性記憶部3000に記憶された各種データを読み出す処理を行う。
<管理システムの機能構成>
次に、管理システム50の機能又は手段について説明する。まず、管理システム50に記憶されている情報について説明する。管理システム50は、図4に示されているHD204により構築され、管理システム50の電源をOFFにしても各種データや情報の記憶が維持される不揮発性記憶部5000を有している。更に、管理システム50は、図4に示されているRAM203によって構築される揮発性記憶部5100を有している。
(中継装置管理テーブル)
不揮発性記憶部5000には、図8に示されているような中継装置管理テーブルによって構成されている中継装置管理DB5001が構築されている。この中継装置管理テーブルでは、各中継装置30の中継装置ID毎に、各中継装置30の稼動状態、稼動状態が示される状態情報が管理システム50で受信された受信日時、中継装置30のIPアドレス、及び中継装置30における最大データ伝送速度(Mbps)が関連付けられて管理される。例えば、図8に示されている中継装置管理テーブルにおいて、中継装置IDが「111a」の中継装置30aは、稼動状態が「ONライン」で、管理システム50で状態情報が受信された日時が「2009年11月10日の13時00分」で、この中継装置30aのIPアドレスが「1.2.1.2」で、この中継装置30aにおける最大データ伝送速度が100Mbpsであることが示されている。
(端末認証管理テーブル)
更に、不揮発性記憶部5000には、図9に示されているような端末認証管理テーブルによって構成されている端末認証管理DB5002が構築されている。この端末認証管理テーブルでは、管理システム50によって管理される全ての端末10の端末ID毎に、伝送システム1にログインするためのパスワードが関連付けられて管理される。例えば、図9に示されている端末認証管理テーブルにおいて、端末10aaの端末IDは「01aa」で、パスワードは「aaaa」であることが示されている。端末認証管理テーブルの情報は、ユーザーや管理システム50の管理者が予め登録しておく。
(端末管理テーブル)
また、不揮発性記憶部5000には、図10に示されているような端末管理テーブルによって構成されている端末管理DB5003が構築されている。この端末管理テーブルでは、各端末10の端末ID毎に、各端末10を宛先とした場合の端末名、各端末10の稼動状態、ログイン要求情報が管理システム50で受信された受信日時、及び端末10のIPアドレスが関連付けられて管理される。例えば、図10に示されている端末管理テーブルにおいて、端末IDが「01aa」の端末10aaは、端末名が「日本 東京事業所 AA端末」で、稼動状態が「ONライン(通話可能)」で、管理システム50でログイン要求情報が受信された日時が「2009年11月10日の13時40分」で、この端末10aaのIPアドレスが「1.2.1.3」であることが示されている。
(宛先リスト管理テーブル)
更に、不揮発性記憶部5000には、図11に示されているような宛先リスト管理テーブルによって構成されている宛先リスト管理DB5004が構築されている。この宛先リスト管理テーブルでは、要求元端末ID毎に宛先端末IDが関連付けられて管理される。要求元端末IDは、通話の開始を要求する要求元端末を識別するための情報である。宛先端末IDは、通話の開始を要求する要求元端末の通信の宛先端末の候補となる宛先端末を識別するための情報である。この宛先端末の候補は、要求元端末から管理システム50に対する追加又は削除の要請により、追加又は削除されることで更新される。例えば、図11に示されている宛先リスト管理テーブルにおいて、端末IDが「01aa」である要求元端末(端末10aa)からテレビ会議における通話の開始を要求することができる宛先端末の候補は、端末IDが「01ab」の端末10ab、端末IDが「01ba」の端末10ba、及び端末IDが「01bb」の端末10bb、端末IDが「01ca」の端末10ca及び端末IDが「01db」の端末10dbであることが示されている。
(セッション管理テーブル)
また、この不揮発性記憶部5000には、図12に示されているようなセッション管理テーブルによって構成されているセッション管理DB5005が構築されている。このセッション管理テーブルでは、端末間の通信を識別するためのセッションID毎に、画像データ及び音声データの中継に使用される中継装置30の中継装置ID、要求元端末の端末ID及び宛先端末の端末IDが関連付けられて管理される。例えば、図12に示されているセッション管理テーブルにおいて、セッションID「se1」を用いて実行されたセッションで選択された中継装置30e(中継装置ID「111e」)は、端末IDが「01aa」の要求元端末(端末10aa)と、端末IDが「01ab」の宛先端末(端末10ab)と、端末IDが「01db」の宛先端末(端末10db)との間で、画像データ及び音声データを中継していることが示されている。
(中継装置選択管理テーブル)
更に、不揮発性記憶部5000には、図13に示されているような中継装置選択管理テーブルによって構成されている中継装置選択管理DB5006が構築されている。この品質管理テーブルでは、管理システム50によって管理される全ての端末10の各端末IDに対して、画像データ及び音声データの中継に使用される中継装置30の中継装置IDが関連付けられて管理される。
(入室管理テーブル)
更に、不揮発性記憶部5000には、図14に示されているような入室管理テーブルによって構成されている入室管理DB5007が構築されている。この入室管理テーブルは、指定された一以上の端末10が参加できる第2の通信により行う会議毎に、会議を識別するための会議室IDと、指定された一以上の端末10の端末IDとが関連付けて記憶される。
(会議室管理テーブル)
更に、不揮発性記憶部5000には、図15に示されているような会議室管理テーブルによって構成されている会議室管理DB5008が構築されている。この会議室管理テーブルは、指定された一以上の端末10が参加できる第2の通信により行う会議毎に、会議を識別するための会議室IDと、会議名と、当該会議室IDにより識別される第2の通信のセッションIDとが関連付けて記憶される。会議室IDは、仮想的に作成された会議室又は開催される会議を識別するための会議識別情報である。
(管理システムの各機能部)
次に、管理システム50の各機能部について詳細に説明する。なお、以下では、管理システム50の各部を説明するにあたって、図4に示されている各構成要素のうち、管理システム50の各部を実現させるための主な構成要素との関係も説明する。管理システム50は、送受信部51、端末認証部52、状態管理部53、端末抽出部54、端末状態取得部55、中継装置選択部56、セッション管理部57、会議管理部58、判定部59及び記憶・読出処理部60を有している。これら各部は、図4に示されている各構成要素のいずれかが、ROM202に記憶されているプログラムに従ったCPU201からの命令によって動作することで実現される機能又は手段である。
送受信部51は、図4に示されているネットワークI/F209によって実行され、通信ネットワーク2を介して他の端末、装置又はシステムと各種データの送受信を行う。
例えば、送受信部51は、後述する宛先端末状態一覧画像(図18)から、端末10のユーザーが宛先端末を指定して通信を開始するときに、入室発信による開始要求情報又は通常発信による開始要求情報を端末10から受信する。
また、送受信部51は、端末10から開始要求情報を受信した後に、通信を識別するためのセッションID及び中継装置接続情報を当該端末10に送信する。
また、送受信部51は、通信の要求元の端末10から開始要求情報を受信した後に、当該通信の宛先の端末10に、当該開始要求情報、中継装置接続情報、及び管理システム50のIPアドレスを送信する。
また、送受信部51は、通信の宛先の端末10から開始応答情報を受信した後に、通信の要求元の端末10に当該開始応答情報を送信する。
端末認証部52は、送受信部51を介して受信されたログイン要求情報に含まれている端末ID及びパスワードを検索キーとし、不揮発性記憶部5000の端末認証管理テーブル(図9参照)を検索し、端末認証管理テーブルに同一の端末ID及びパスワードが管理されているかを判断することによって端末認証を行う。
状態管理部53は、ログイン要求してきた要求元端末の稼動状態を管理すべく、端末管理テーブル(図10参照)に、この要求元端末の端末ID、要求元端末の端末名、要求元端末の稼動状態、管理システム50がログイン要求情報を受信した受信日時、及び要求元端末のIPアドレスを関連付けて記憶して管理する。そのため、状態管理部53は、図4に示されているCPU201からの命令によって、図6に示される状態設定部53a及び状態取得部53bを実現する。
このうち、状態設定部53aは、端末10の状態が変更されたことを示す情報を端末10から受信した場合に、端末管理テーブル(図10参照)の当該端末10の状態情報を設定(変更)する。例えば、端末10の利用者が端末10の電源スイッチ109をOFFの状態からONにすると、当該端末10は、電源をONにする旨の状態情報を管理システム50に送信する。状態設定部53aは、送受信部51を介して当該状態情報を受信したときに、端末管理テーブル(図10参照)の当該端末10の稼動状態を「OFFライン」から「ONライン(通話可能)」に変更する。また、利用者が端末10の電源スイッチ109をONの状態からOFFにすると、当該端末10は、電源をOFFにする旨の状態情報を管理システム50に送信する。状態設定部53aは、送受信部51を介して当該状態情報を受信したときに、端末管理テーブル(図10参照)の当該端末10の稼動状態を「ONライン(通話可能)」から「OFFライン」に変更する。
状態取得部53bは、宛先端末の状態情報が必要な宛先リスト要求情報などを要求元端末から受信した場合に、要求元端末及び宛先端末の少なくとも一方の状態情報を端末管理テーブル(図10参照)から取得する。
端末抽出部54は、ログイン要求した要求元端末の端末IDを検索キーとして、宛先リスト管理テーブル(図11参照)の要求元端末IDを検索し、検索されたレコードの宛先端末IDを抽出する。端末抽出部54は、抽出した宛先端末IDにより識別される端末10を、要求元端末と通話することができる宛先端末の候補として抽出する。
端末状態取得部55は、上記端末抽出部54によって抽出された宛先端末の候補の端末ID毎に、当該端末IDを検索キーとして、端末管理テーブル(図10参照)の端末IDを検索し、検索されたレコードの稼動状態を読み出す。これにより、端末状態取得部55は、ログイン要求してきた要求元端末と通話することができる宛先端末の候補の稼動状態を取得することができる。
中継装置選択部56は、複数の中継装置30から最終的に1つの中継装置30に絞り込むための処理を行う。そのため、中継装置選択部56は、図4に示されているCPU201からの命令によって、図7に示されるセッションID生成部56a、中継装置抽出部56b及び選択部56cを実現する。
このうち、セッションID生成部56aは、端末間で通話データが通信されるセッションを識別するためのセッションIDを生成する。中継装置抽出部56bは、要求元端末から送られてきた開始要求情報に含まれている要求元端末の端末ID、及宛先端末の端末IDに基づいて、中継装置選択管理テーブル(図13参照)を検索することにより、対応するそれぞれの中継装置IDを抽出する。選択部56cは、中継装置管理テーブル(図8参照)で管理されている中継装置30のうち、稼動状態が「ONライン」となっている中継装置30の中継装置IDを選択することにより、中継装置30の選択を行う。
セッション管理部57は、不揮発性記憶部5000のセッション管理テーブル(図12参照)に、セッションID生成部56aで生成されたセッションID、要求元端末の端末ID、及び宛先端末の端末IDを関連付けて記憶して管理する。また、セッション管理部57は、セッション管理テーブルに対して、セッションID毎に、最終的に1つに選択された中継装置30の中継装置IDを記憶して管理する。また、セッション管理部57は、会議室IDにより識別される第2の通信のセッションIDを、会議室管理テーブルの当該会議室IDに関連付けて記憶する。
会議管理部58は、不揮発性記憶部5000の入室管理テーブル(図14参照)に、会議室ID、及び端末IDを関連付けて記憶して管理する。また、会議管理部58は、不揮発性記憶部5000の会議室管理テーブル(図15参照)に、会議室ID、会議名及びセッションIDを関連付けて記憶して管理する。
判定部59は、通信の要求元の端末10から、送受信部51を介して、会議室IDにより識別される第2の通信の開始を示す入室発信開始要求を受信する。入室発信開始要求は、要求元端末の端末ID及び入室する会議室を特定するための情報(会議室ID又は宛先端末の端末ID)を含む。判定部59は、入室発信開始要求に含まれる会議室を特定するための情報から、入室する会議室の会議室IDを特定し、入室発信開始要求に含まれる要求元の端末10の端末IDが当該会議室IDに関連付けられているか否かを判定する。判定部59は、関連付けられている場合、当該入室発信開始要求に係る第2の通信のセッション管理処理をセッション管理部57に依頼する。当該セッション管理処理は、セッションの生成(宛先端末の稼動状態が「ONライン(通話可能)」の場合)に係る処理、又は既存のセッションへの参加(宛先端末の稼動状態が「ONライン(通話中)」の場合)に係る処理である。
記憶・読出処理部60(宛先端末情報管理部に相当)は、不揮発性記憶部5000又は揮発性記憶部5100に各種データを記憶したり、不揮発性記憶部5000又は揮発性記憶部5100に記憶された各種データを読み出す処理を行う。
<<実施形態の処理または動作>>
以上が、本実施形態に係る伝送システム1の構成及び機能(又は手段)の説明であり、続いて、図16乃至図36を用いて、本実施形態に係る伝送システム1における処理方法を説明する。
まず、図16を用いて、各中継装置30から管理システム50に送信された各中継装置30の状態を示す状態情報を管理する処理を説明する。図16は、各中継装置30の稼動状態を示す状態情報を管理する処理を示したシーケンス図である。まず、各中継装置30では、図5に示されている状態検知部32が、自装置である中継装置30の稼動状態を定期的に検知している(ステップS1−1〜S1−4)。そして、管理システム50側で各中継装置30の稼動状態をリアルタイムで管理させるべく、各中継装置30の送受信部31は、定期的に通信ネットワーク2を介して管理システム50へ各状態情報を送信する(ステップS2−1〜S2−4)。これら各状態情報には、中継装置30毎の中継装置IDと、これら各中継装置IDに係る中継装置30の状態検知部32で検知された稼動状態とが含まれている。なお、本実施形態では、中継装置(30a,30b,30d)は、正常に稼動して「ONライン」となっている一方で、中継装置30cは稼働中ではあるが、中継装置30cの中継動作を実行するためのプログラムに何らかの不具合が生じて、「OFFライン」となっている場合が示されている。
次に、管理システム50では、各中継装置30から送られて来た各状態情報を送受信部51が受信し、記憶・読出処理部60を介して不揮発性記憶部5000の中継装置管理テーブル(図8参照)に、中継装置ID毎に状態情報を記憶して管理する(ステップS3−1〜S3−4)。これにより、図8に示されるような中継装置管理テーブルに対して、中継装置ID毎に「ONライン」、「OFFライン」、又は「故障中」のいずれかの稼動状態が記憶されて管理される。またこの際に、中継装置ID毎に、管理システム50で状態情報が受信された受信日時も記憶されて管理される。なお、中継装置30から状態情報が送られない場合には、図8に示されている中継装置管理テーブルの各レコードにおける稼動状態のフィールド部分及び受信日時のフィールド部分が空白になるか、又は、前回の受信時の稼動状態及び受信日時をそれぞれ示す。
次に、図17を用いて、伝送システム1における画像データ、音声データ、及び各種管理情報の送受信の状態を示した概念を説明する。図17は、伝送システム1における画像データ、音声データ、及び各種管理情報の送受信の状態を示した概念図である。図17に示されているように、伝送システム1では、端末10Aと端末10Bと端末10Cの間では、管理システム50を介して、各種の管理情報を送受信するための管理情報用セッションseiが確立される。また、端末10Aと端末10Bと端末10Cの間では、中継装置30を介して、高解像度の画像データ、中解像度の画像データ、低解像度の画像データ、及び音声データの4つの各データを送受信するための4つのセッションが確立される。ここでは、これら4つのセッションをまとめて、画像・音声データ用セッションsedとして示している。
次に、図18及び図19を用いて、宛先端末状態一覧情報を含む画像(宛先端末状態一覧画像)を、端末10aaに表示する処理について説明する。
図18は、宛先端末状態一覧情報を含む画像を示す図である。宛先端末状態一覧画像は、通信の要求元端末に関連付けられた宛先端末を示す情報と、宛先端末に会議室が関連付けられているか否かを示す情報(画像1504)とを含む宛先端末状態情報を一以上含む宛先端末状態一覧情報を示す画像である。画像1504がある宛先端末情報は、当該宛先端末が参加できる第2の通信(仮想的な会議室)が管理システム50に登録されていることを示す。また、図18の宛先端末状態一覧画像の例では、宛先端末の稼動状態を示す稼動状態情報(画像1501、画像1502又は画像1503)も示している。画像1501は、当該宛先端末が「ONライン(通話可能)」であることを示す。画像1502は、当該宛先端末が「ONライン(通話中)」であることを示す。画像1503は、当該宛先端末が「OFFライン」であることを示す。
図19は、宛先端末状態一覧情報を含む画像を、端末に表示する処理を示したシーケンス図である。なお、図19において、端末10と管理システム50との間の通信は、全て管理情報用セッションseiを使用して行われる。
まず、端末10aaの利用者が、図3に示されている電源スイッチ109をONにすると、図5に示されている操作入力受付部12が電源ONを受け付けて、電源をONにする(ステップS21)。そして、ログイン要求部13は、上記電源ONの受信を契機とし、送受信部11から通信ネットワーク2を介して管理システム50に、ログイン要求を示すログイン要求情報を自動的に送信する(ステップS22)。このログイン要求情報には、要求元としての自端末である端末10aaを識別するための端末ID、及びパスワードが含まれている。これら端末ID、及びパスワードは、記憶・読出処理部17を介して不揮発性記憶部1000から読み出されて、送受信部11に送られたデータである。なお、端末10aaから管理システム50へログイン要求情報が送信される際は、受信側である管理システム50は、送信側である端末10aaのIPアドレスを把握することができる。
次に、管理システム50の端末認証部52は、送受信部51を介して受信したログイン要求情報に含まれている端末ID及びパスワードを検索キーとして、不揮発性記憶部5000の端末認証管理テーブル(図9参照)を検索し、端末認証管理DB5002に検索キーと一致する端末ID及びパスワードがあるか否かをを判定することによって端末認証を行う(ステップS23)。
当該検索キーと一致する端末ID及びパスワードが、端末認証管理DB5002にある場合、状態管理部53は、当該検索キーの端末IDで端末管理テーブル(図10参照)の端末IDを検索し、検索されたレコードの受信日時フィールドにログイン要求情報を受信した日時を設定する。また、状態管理部53は、検索されたレコードの端末のIPアドレスフィールドに、ログイン要求情報に含まれるIPアドレスを記憶する(ステップS24−1)。これにより、図10に示されている端末管理テーブルには、端末ID「01aa」に、受信日時「2009.11.10.13:40」及び端末IPアドレス「1.2.1.3」が関連付けて管理されることになる。
続いて、状態管理部53の状態設定部53aが、検索されたレコードの稼動状態フィールドに端末10aaの稼動状態「ONライン(通話可能)」を設定する(ステップS24−2)。これにより、図10に示されている端末管理テーブルには、端末ID「01aa」に、稼動状態「ONライン(通話可能)」が関連付けて管理されることになる。
そして、管理システム50の送受信部51は、上記端末認証部52によって得られた認証結果が示された認証結果情報を、通信ネットワーク2を介して、上記ログイン要求してきた要求元端末(端末10aa)に送信する(ステップS25)。本実施形態では、端末認証部52によって正当な利用権限を有する端末であると判断された場合につき、以下続けて説明する。
端末10aaでは、正当な利用権限を有する端末であると判断されたことを示す認証結果情報を受信すると、送受信部11が通信ネットワーク2を介して管理システム50へ、宛先リストを要求する旨が示された宛先リスト要求情報を送信する(ステップS26)。これにより、管理システム50の送受信部51は、宛先リスト要求情報を受信する。
次に、端末抽出部54は、ログイン要求した要求元端末(端末10aa)の端末ID「01aa」を検索キーとして、宛先リスト管理テーブル(図11参照)を検索し、要求元端末(端末10aa)と通話することができる宛先端末の候補の端末IDを読み出すことによって抽出する(ステップS27)。また、端末抽出部54は、抽出された端末IDを検索キーとして、端末管理テーブル(図10参照)を検索し、この端末IDに対応する宛先名を読み出すことによって抽出する。ここでは、要求元端末(端末10aa)の端末ID「01aa」に対応する宛先端末(10ab,10ba,10bb,10ca及び10db)のそれぞれの端末ID(「01ab」、「01ba」、「01bb」、「01ca」及び「01db」)と、これらに対応する端末名(「日本 東京事業所 AB端末」、「日本 大阪事業所 BA端末」、「日本 大阪事業所 BB端末」、「アメリカ ニューヨーク事業所 CA端末」及び「アメリカ ワシントン事業所 DB端末」)が抽出される。
次に、管理システム50の記憶・読出処理部60は、不揮発性記憶部5000から宛先端末の一覧を示す画像の表示形式を表すレイアウト情報を読み出す(ステップS28)と共に、このレイアウト情報及び上記端末抽出部54によって抽出された端末ID及び宛先名を含めた「宛先リスト情報(レイアウト情報、端末ID、宛先名)」を、要求元端末(端末10aa)に送信する(ステップS29)。これにより、要求元端末(端末10aa)では、送受信部11が宛先リスト情報を受信し、記憶・読出処理部17が揮発性記憶部1100へ宛先リスト情報を記憶する(ステップS30)。
このように、本実施形態では、各端末10で宛先リスト情報を管理するのではなく、管理システム50が全ての端末の宛先リスト情報を一元管理している。よって、伝送システム1に新たな端末10が含まれるようになったり、既に含まれている端末10に替えて新機種の端末10を含めるようになったり、宛先一覧の表示の見栄え等を変更することになった場合でも、管理システム50側で一括して対応するため、各端末10側で宛先リスト情報の変更を行う手間を省くことができる。
また、管理システム50の端末状態取得部55は、上記端末抽出部54によって抽出された宛先端末の候補の端末ID(「01ab」、「01ba」、「01bb」、「01ca」及び「01db」)を検索キーとして、端末管理テーブル(図10参照)を検索し、上記端末抽出部54によって抽出された端末ID毎に、対応する稼動状態を読み出すことにより、宛先候補としての端末(10ab,10ba,10bb,10ca及び10db)の各稼動状態を取得する(ステップS31)。
次に、送受信部51は、上記ステップS31で検索キーとして使用された端末ID(「01ab」、「01ba」、「01bb」、「01ca」及び「01db」)と、対応する宛先端末(10ab,10ba,10bb,10ca及び10db)の稼動状態とが含まれた「端末の状態情報」を、通信ネットワーク2を介して要求元端末(端末10aa)に送信する(ステップS32)。
次に、要求元端末(端末10aa)の記憶・読出処理部17は、管理システム50から受信した端末の状態情報を揮発性記憶部1100に記憶する(ステップS33)。これにより、要求元端末(端末10aa)と通話することができる宛先端末の候補である端末10の現時点のそれぞれの稼動状態を取得することができる。
また、管理システム50の会議管理部58は、上記端末抽出部54によって抽出された宛先端末の候補の端末ID(「01ab」、「01ba」、「01bb」、「01ca」及び「01db」)を検索キーとして、入室管理テーブル(図14参照)を検索し、上記端末抽出部54によって抽出された端末ID毎に、当該端末IDと関連付けられた会議室IDがある場合には、当該会議室IDを読み出す(ステップS34)。
次に、管理システム50の会議管理部58は、送受信部51を介して、端末IDと、当該端末IDに関連付けられた会議室IDとを含む会議室存在情報を端末10aaに送信する(ステップS35)。次に、要求元端末(端末10aa)の記憶・読出処理部17は、送受信部11を介して、管理システム50から受信した会議室存在情報を揮発性記憶部1100に記憶する(ステップS36)。次に、端末10aaの宛先リスト作成部18は、宛先リスト情報、状態情報及び会議室存在情報に基づいて宛先リスト(宛先端末状態一覧情報)を作成する。次に、要求元端末(端末10aa)の表示制御部16は、当該宛先リストを宛先端末状態一覧画像(図18参照)として、図3に示されているディスプレイ120に表示する(ステップS37)。
以上の処理により、管理システム50は、図18の宛先端末状態一覧情報を含む画像を端末10aaのディスプレイ120aaに表示させる。本実施形態の宛先端末状態一覧画像では、宛先端末に関連付けられた会議室があるか否かを示す情報を、宛先端末状態情報毎に表示される会議室アイコンの有無(画像1504)により表現する。
なお、図19の説明では、管理システム50は、宛先リスト情報の送信(ステップS29)、端末の状態情報の送信(ステップS32)、及び会議室存在情報の送信(ステップS35)を別々に行っている。しかしながら、管理システム50は、これらの情報の送信を一度に行ってもよい。また、管理システム50は、上述のステップS37で端末10aaが作成した宛先リストを作成し、当該宛先リストを端末10aaに送信してもよい。すなわち、端末10aa側で宛先リストを作成せずに、管理システム50側で宛先リストを作成してもよい。
続いて、図20を用いて、端末が他の端末との通信(仮想的な会議室を使用しない第1の通信)の開始を要求する場合の処理を説明する。図20は、通信の開始を要求する処理を示したシーケンス図である。なお、図20において、端末10と管理システム50との間の通信は、全て管理情報用セッションseiを使用して行われる。また、本実施形態においては、要求元端末(端末10aa)は、宛先端末一覧画像(図18参照)に示された宛先の候補としての端末10のうち、稼動状態が「ONライン(通話可能)」である端末(端末10ab及び10db)の少なくとも一つと通信の開始を要求することができる。そこで、以下では、要求元端末(端末10aa)の利用者が、宛先端末(端末10ab及び10db)と通話を開始することを選択した場合について説明する。
まず、要求元端末(端末10aa)の利用者が図3に示されている操作ボタン108を押下して宛先端末(端末10ab)と宛先端末(端末10db)とを選択すると、図5に示されている操作入力受付部12は、端末10ab及び端末10dbとの通話を開始する要求を受け付ける(ステップS41)。そして、端末10aaの送受信部11は、要求元端末(端末10aa)の端末ID「01aa」、宛先端末(端末10ab)の端末ID「01ab」、宛先端末(端末10db)の端末ID「01db」、及び第1の通信による通話の開始を要求する旨を示す情報「Invite」が含まれる開始要求情報を、管理システム50へ送信する(ステップS42)。これにより、管理システム50の送受信部51は、上記開始要求情報を受信すると共に、送信元である要求元端末(端末10aa)のIPアドレス「1.2.1.3」を把握することになる。
次に、セッションID生成部56aは、要求元端末(端末10aa)によって要求された各宛先端末との間の通信(通話データ(画像・音声データ)用セッションsed)を識別するためのセッションID「se1」を生成する(ステップS43)。セッションIDが生成されると、セッション管理部57は、セッションID「se1」及び、宛先端末の数「2」を揮発性記憶部5100に記憶する。この宛先端末の数は、後に通信の開始を拒否する旨の変更要求情報「Reject」を受信した場合に、宛先端末のすべてからこの変更要求情報「Reject」を受信したか否かを判定するために用いられる。
続いて、管理システム50の中継装置選択部56は、中継装置管理DB5001、中継装置選択管理DB5006に基づいて、要求元端末(端末10aa)と、宛先端末(端末10ab及び10db)との通話を中継するための中継装置30の選択を行う(ステップS44)。この場合、まず、中継装置抽出部56bは、要求元端末(10aa)から送られてきた開始通信情報に含まれている要求元端末(端末10aa)の端末ID「01aa」、宛先端末(端末10ab)の端末ID「01ab」、宛先端末(端末10db)の端末ID「01db」に基づいて、中継装置選択管理テーブル(図13参照)を検索することにより、端末(10aa,10ab,10db)に対応する中継装置ID(「111a」,「111a」,「111d」)を抽出する。
抽出された各中継装置IDが全て同一であれば、選択部56cは、中継装置管理テーブル(図8参照)で管理されている中継装置30の稼動状態のうち、抽出された中継装置IDの稼動状態を参照する。ここで中継装置IDの稼動状態が「ONライン」である場合には、選択部56cは、抽出された中継装置を、通話を中継するための中継装置として選択する。抽出された各中継装置IDが同一でない場合、又は、上記の参照の結果、中継装置IDの稼動状態が「OFFライン」である場合には、中継装置ID「111e」の中継装置30eを、通話を中継するための中継装置として選択する。本実施形態では、選択部56cによって中継装置30eが選択された場合につき、以下続けて説明する。
中継装置30の選択処理が完了すると、セッション管理部57は、不揮発性記憶部5000のセッション管理テーブル(図12参照)において、セッションID「se1」が含まれるレコードの要求元端末ID、宛先端末ID、中継装置IDのフィールド部分に、要求元端末(端末10aa)の端末ID「01aa」、宛先端末(端末10ab)の端末ID「01ab」、及び宛先端末(端末10db)の端末ID「01db」、選択された中継装置30eの中継装置ID「111e」を記憶して管理する(ステップS45)。
次に、図5に示されている送受信部51は、通信ネットワーク2を介して、要求元端末(端末10aa)へ、セッションID生成部56aで生成されたセッションIDと、選択部56cで選択された中継装置30eに接続するために用いられる中継装置接続情報を送信する(ステップS46)。この中継装置接続情報には、中継装置30eのIPアドレス「1.1.1.3」、認証情報及びポート番号等を含めることができる。これにより、端末10aaは、セッションID「se1」におけるセッションの実行において、通話データの中継に用いられる中継装置30eに接続するために用いられる中継装置接続情報を把握することができる。
次に、送受信部51は、要求元端末(端末10aa)の端末ID「01aa」、宛先端末との通話の開始を要求する旨を示す変更要求情報「Invite」、セッションID「se1」が含まれる開始要求情報、中継装置30eに接続するために用いられる上記の中継装置接続情報、及び管理システム50のIPアドレスをすべての宛先端末(10ab,10db)へ送信する(ステップS47−1,S47−2)。これにより、宛先端末(端末10ab、10db)の送受信部51は、上記開始要求情報を受信すると共に、通話データの中継に用いられる中継装置30eに接続するために用いられる中継装置接続情報、及び送信元である管理システム50のIPアドレス「1.1.1.2」を把握することになる。
続いて、図21を用いて、上記の開始要求情報を受信した宛先端末(端末10db)の利用者が、図3に示されている操作ボタン108を押下することにより、要求元端末(端末10aa)との間の通信の開始を許可する旨の応答が受け付けられた場合の処理について説明する。図21は、通信の開始の要求を許可する処理を示したシーケンス図である。宛先端末(端末10db)の操作ボタン108によって、要求元端末(端末10aa)との間の通信の開始を許可する旨の応答が受け付けられる(ステップS48)。次に、宛先端末(端末10db)の送受信部11は、宛先端末(端末10db)の端末ID「01db」、要求元端末(端末10aa)の端末ID「01aa」、通信の開始を許可する旨を示す情報「Accept」、セッションID「se1」が含まれる開始応答情報を、管理システム50へ送信する(ステップS49)。
管理システム50の送受信部51がこの開始応答情報を受信すると、状態管理部53は、要求元端末(端末10aa)の端末ID「01aa」及び宛先端末(端末10db)の端末ID「01db」に基づき、端末管理テーブル(図10参照)において、上記端末ID「01aa」及び端末ID「01db」がそれぞれ含まれるレコードの稼動状態のフィールド部分を、「ONライン(通話可能)」から「ONライン(通話中)」に変更する(ステップS50)。
次に、送受信部51は、宛先端末(端末10db)の端末ID「01db」、宛先端末との通話の開始の要求を許可する旨を示す変更要求情報「Accept」、セッションID「se1」が含まれる開始応答情報を要求元端末(端末10aa)へ送信する(ステップS51)。この開始応答情報を受信すると、要求元端末(端末10aa)は、送受信部11によってセッションID「se1」と、ステップS46で取得した中継装置接続情報とを中継装置30eに送信することにより、中継装置30eと接続する(ステップS52)。一方、宛先端末(端末10db)は、送受信部11によってセッションID「se1」と、ステップS47−2で取得した中継装置接続情報とを中継装置30eに送信することにより、中継装置30eと接続する(ステップS53)。
続いて、図22を用いて、ステップS47−1で開始要求情報を受信した宛先端末(端末10ab)の利用者が図3に示されている操作ボタン108を押下することにより、要求元端末(端末10aa)との間の通信の開始を拒否する旨の応答が受け付けられた場合の処理について説明する。図22は、通信の開始の要求を拒否する処理を示したシーケンス図である。宛先端末(端末10ab)の操作ボタン108によって、要求元端末(端末10aa)との間の通信の開始を拒否する旨の応答が受け付けられると(ステップS54)、宛先端末(端末10ab)の送受信部11は、宛先端末(端末10ab)の端末ID「01ab」、通信の開始の要求を拒否する旨を示す変更要求情報「Reject」、セッションID「se1」が含まれる開始応答情報を、管理システム50へ送信する(ステップS55)。
次に、セッション管理部57は、不揮発性記憶部5000のセッション管理テーブル(図12参照)において、セッションID「se1」が含まれるレコードの宛先端末のフィールド部分から宛先端末(端末10ab)の端末ID「01ab」を削除する(ステップS56)。更に、送受信部51は、宛先端末(端末10ab)の端末ID「01ab」、通信の開始の要求を拒否する旨を示す応答情報「Reject」、セッションID「se1」が含まれる開始応答情報を、要求元端末(端末10aa)へ送信する(ステップS57)。これにより、要求元端末(端末10aa)は要求元端末(端末10bb)との間の通信の開始の要求が拒否されたことを把握する。
続いて、図23を用いて、中継装置30eが要求元端末(端末10aa)と宛先端末(端末10db)との間で通信される通話データの中継を開始する処理を説明する。なお、図23において、画像・音声通信セッションを確立させるまでの通信は、全て管理情報用セッションseiを使用して行われる。
まず、要求元端末(端末10aa)は、中継装置30eと接続した後(ステップS52参照)の所定のタイミングで、送受信部11によって、要求元端末(端末10aa)の端末ID「01aa」、セッションID「se1」、及び中継の開始を要求する旨を示す情報「Join」が含まれる中継要求情報を管理システム50へ送信する(ステップS61−1)。
管理システム50の送受信部51が中継要求情報を受信すると、通信を確立するための接続制御を実行する。まず、管理システム50は、要求元端末(端末10aa)の端末ID「01aa」、及びセッションID「se1」が含まれる中継開始要求情報を中継装置30eへ送信する(ステップS62−1)。この中継開始要求情報を受け付けると、中継装置30eは、中継の開始を許可する旨を示す通知情報「OK」を含む中継開始許可情報を、管理システム50へ送信する(ステップS63−1)。この応答を受信すると管理システム50の送受信部51は、この中継開始許可情報を要求元端末(端末10aa)に送信する(ステップS64−1)。これにより、要求元端末(端末10aa)と中継装置30aとの間の通話データ用セッションsedが確立される(ステップS65−1)。
一方、宛先端末(端末10db)は、中継装置30eと接続した後(ステップS53参照)の所定のタイミングで、送受信部11によって、宛先端末(端末10db)の端末ID「01db」、セッションID「se1」、及び中継の開始を要求する旨を示す情報「Join」が含まれる中継要求情報を管理システム50へ送信する(ステップS61−2)。
続いて、管理システム50及び中継装置30eによってステップS62−1,S63−1,S64−1と同様の処理が実行されることにより、宛先端末(端末10db)と中継装置30eとの間の通話データ用セッションsedが確立される(ステップS62−2,S63−2,S64−2,S65−2)。要求元端末(端末10aa)と中継装置30eとの間の通話データ用セッションsed及び宛先端末(端末10aa)と中継装置30eとの間の通話データ用セッションsedが確立されると、中継装置30aは、端末(10aa,10db)の間で、低解像度、中解像度、及び高解像度の3つ画像データ、並びに、音声データを中継することができる。これにより、端末(10aa,10db)は、テレビ会議を開始することができる。
続いて、図24を用いて、要求元端末(端末10aa)と宛先端末(端末10ab)と宛先端末(端末10db)との間で通話データ用セッションが確立された後に、端末10cbがこの通話データ用セッションに参加する処理を説明する。図24は、通話データ用セッションへの参加を要求する処理を示したシーケンス図である。なお、図24のシーケンス図の全ての通信は、管理情報用セッションseiを使用して行われる。
端末10cbは、宛先端末一覧画像から、宛先端末の稼動状態が通話中である宛先端末(端末10aa、端末10ab又は端末10db)の選択を受け付けることにより、既存の通話データ用セッションへの参加要求を受け付ける(ステップS101)。ここでは、端末10cbの利用者が図3に示されている操作ボタン108を押下することにより、宛先端末(端末10aa)を選択して、この通話データ用セッションへの参加を要求する旨が受け付けられた場合を例にして説明する。これにより、端末10cbの送受信部11は、要求元端末(端末10cb)の端末ID「01cb」と、宛先端末(端末10aa)の端末ID「01aa」と、通話データ用セッションに参加することを要求する旨を示す変更要求情報「Call」とを含むセッション参加要求情報を管理システム50に送信する(ステップS102)。
次に、管理システム50のセッション管理部57は、セッション参加要求情報に含まれる宛先端末(端末10aa)の端末ID「01aa」が、不揮発性記憶部5000のセッション管理テーブル(図12参照)のレコードの要求元端末ID、又は宛先端末IDに含まれるレコードを検索し、検索された当該レコードのセッションID(「se1」)を抽出する。次に、管理システム50のセッション管理部57は、検索された当該レコードの宛先端末IDに、セッション参加要求情報に含まれる要求元端末(端末10cb)の端末ID「01cb」を追加する(ステップS103)。
次に、管理システム50の送受信部51は、通話データ用セッションsedに参加する端末10cbの端末ID「01cb」、及びセッションID「se1」が含まれる参加通知を、既に通話データ用セッションsedを開始している要求元端末(端末10aa)、宛先端末(端末10ab)及び宛先端末(端末10db)に送信する(ステップS104−1,S104−2及びステップS104−3)。これにより、要求元端末(端末10aa)、宛先端末(端末10ab)及び宛先端末(端末10db)は、宛先端末(端末10db)が通話データ用セッションに参加する旨を把握することができる。また、管理システム50の送受信部51は、通話データ用セッションsedに参加するセッションID「se1」、及び中継装置30eに接続するために用いられる中継装置接続情報が含まれる参加許可通知を、通話データ用セッションsedを開始する宛先端末(端末10cb)に送信する(ステップS104−4)。
端末10cbは、この参加許可通知を受信すると送受信部11によってセッションID「se1」と、参加許可通知に含まれる中継装置接続情報とを中継装置30eに送信することにより中継装置30eと接続する(ステップS105)。これにより、端末10cbと中継装置30eとの間の通話データ用セッションsedが確立される。この通話データ用セッションsedが確立されると、中継装置30eは、端末(10aa,10ab,10cb及び10db)の間で、画像データ、及び音声データを中継することができる。これにより、端末(10aa,10ab,10cb及び10db)は、テレビ会議を開始することができる。
続いて、図25を用いて、要求元端末(端末10aa)と宛先端末(端末10ab、端末10cb、10db)との間で通話データ用セッションが確立された後に、要求元端末(端末10aa)がこの通話データ用セッションから退出する処理を説明する。図25は、通話データ用セッションからの退出を要求する処理を示したシーケンス図である。なお、図25のシーケンス図の全ての通信は、管理情報用セッションseiを使用して行われる。
まず、要求元端末(端末10aa)の利用者が図3に示されている操作ボタン108を押下することにより、通話データ用セッションから退出する要求が受け付けられる(ステップS111)。そして、要求元端末(端末10aa)の送受信部11は、要求元端末(端末10aa)の端末ID「01aa」、通話データ用セッションから退出する要求を示す変更要求情報「Leave」、及びセッションID「se1」が含まれる、セッション退出要求情報を管理システム50へ送信する(ステップS112)。
次に、セッション管理部57は、不揮発性記憶部5000のセッション管理テーブル(図12参照)において、セッションID「se1」が含まれるレコードの要求元端末のフィールド部分から要求元端末(端末10aa)の端末ID「01aa」を削除する(ステップS113)。管理システム50は、要求元端末(端末10aa)の端末ID「01aa」、及びセッションID「se1」が含まれるセッションの退出を要求する旨の通知を、中継装置30eへ送信する(ステップS114)。これにより、中継装置30eは、要求元端末(端末10aa)との間の通話データ用セッションを停止するとともに、要求元端末(端末10aa)との間の接続を切断する。続いて、中継装置30eは、要求元端末(端末10aa)の端末ID「01aa」、セッションID「se1」が含まれる退出の要求を許可する旨の通知を、管理システム50へ送信する(ステップS115)。
管理システム50が退出の要求を許可する旨の通知を受信すると、送受信部51は、要求元端末(端末10aa)の端末ID「01aa」、変更要求情報「Leave」、セッションID「se1」、退出の要求を許可する旨の通知情報「OK」が含まれるセッション退出許可情報を要求元端末(端末10aa)に送信する(ステップS116)。管理システム50の状態管理部53は、セッション退出要求情報に含まれる要求元端末(端末10aa)の端末ID「01aa」に基づき、端末管理テーブル(図10参照)において、上記端末ID「01aa」が含まれるレコードの稼動状態を、「ONライン(通話中)」から「ONライン(通話可能)」に変更する(ステップS117)。
次に、端末10aaは、図3に示されている電源スイッチ109を押下することにより、電源OFFの要求を受け付ける(ステップS118)。電源OFFの要求が受け付けられると、送受信部11は端末10aaの端末ID「01aa」と管理システム50との間の接続を切断する旨の通知情報と含む切断要求情報を管理システム50へ送信する(ステップS119)。
管理システム50の送受信部51がこの切断要求情報を受信すると、状態管理部53は、切断要求情報に含まれる要求元端末(端末10aa)の端末ID「01aa」に基づき、端末管理テーブル(図10参照)において、上記端末ID「01aa」が含まれるレコードの稼動状態を、「ONライン(通話可能)」から「OFFライン」に変更する(ステップS120)。続いて、送受信部51は、切断の要求を許可する旨の切断許可情報を要求元端末(端末10aa)に送信する(ステップS121)。これにより、管理システム50は、要求元端末(端末10aa)との間の管理データ用セッションを停止するとともに、要求元端末(端末10aa)との間の接続を切断する。
切断許可情報を受け付けると、要求元端末(端末10aa)は、電源OFFを実行して処理を完了する(ステップS122)。端末10ab、端末10cb及び端末10dbも、端末10aaのステップS111乃至S121の処理と同様にして通話データ用セッションsedから退出して端末間の通話を完了することができる。
次に、本実施形態の伝送システム1の会議室機能について説明する。会議室機能は、要求元端末と宛先端末との間の参加が制限された第2の通信を、伝送システム1上の仮想的な会議室を使用して行う機能である。まず、会議室の一覧を示す会議室一覧画像について説明する。本実施形態の伝送システム1では、会議室一覧画像は、端末10の機能の一覧を示す機能一覧画像から、会議室アプリケーションをユーザーが選択することにより表示される。図26は、端末の機能一覧を示す画像を示す図である。図27は、会議室一覧を示す画像を示す図である。端末10の操作入力受付部12が、図26の機能一覧画像から会議室アプリケーションを選択する操作入力を受け付けると、端末10の表示制御部16が、図27の会議室一覧画像を表示する。
図27の会議室一覧画像は、2つの会議室(販売促進会議及びクレーム対応打ち合わせ)を示す情報を含む場合の例である。また、会議室一覧画像の右下には、新規作成ボタン及び戻るボタンが表示されている。新規作成ボタンは、会議室を新規に作成する場合に、ユーザーが押下するボタンである。戻るボタンは、機能一覧画像の表示に戻る場合に、ユーザーが押下するボタンである。
端末10の操作入力受付部12が、会議室一覧画像の新規作成ボタンの押下を示す操作入力をユーザーから受け付けると、端末10の表示制御部16が、会議室新規作成画像を端末10に表示する。図28は、会議室を新規に作成する時に表示する会議室新規作成画像を示す図である。
ここで、ユーザーが会議室アプリケーションを選択し、会議室を新規作成する場合の端末10及び管理システム50の処理の流れについて、端末10abのユーザーの場合を例にして説明する。図29は、会議室一覧の表示及び会議室の新規作成時の処理を示したシーケンス図である。
端末10abの操作入力受付部12は、図26の機能一覧画像から会議室アプリケーションを選択する操作入力を受け付ける(ステップS201)。次に、端末10abの送受信部11は、端末10abの端末ID「01ab」を含む会議名一覧取得要求を管理システム50に送信する(ステップS202)。
次に、管理システム50の会議管理部58は、送受信部51を介して会議名一覧取得要求を受信する。会議管理部58は、会議室一覧取得要求に含まれる端末10abの端末ID「01ab」に基づいて、端末10abの端末ID「01ab」に関連する会議室の会議室ID及び会議室名を取得する(ステップS203)。具体的には、会議管理部58は、まず、会議室一覧取得要求に含まれる端末10abの端末ID「01ab」を検索キーにして、入室管理DB5007のレコードを検索し、検索されたレコードの会議室ID(1及び3)を取得する。次に、会議管理部58は、会議室管理DB5008を参照して当該会議室ID(1及び3)の会議室名(販売促進会議及びクレーム対応会議)を取得する。
次に、会議管理部58は、送受信部51を介してステップS203で取得した会議室ID及び会議室名を含む会議室一覧情報を端末10abに送信する(ステップS204)。端末10abの表示制御部16は、送受信部11を介して会議室一覧情報を受信する。端末10abの表示制御部16は、会議室一覧情報の会議室名を含む会議室一覧画像を端末10abに表示する(ステップS205)。
次に、端末10abの操作入力受付部12は、会議室一覧画像の新規作成ボタンの押下を示す操作入力をユーザーから受け付ける(ステップS206)。端末10abの送受信部11は、端末10abの端末ID「01ab」を含む宛先端末情報取得要求を管理システム50に送信する(ステップS207)。
管理システム50の端末抽出部54は、送受信部51を介して宛先端末情報取得要求を受信する。端末抽出部54は、宛先端末情報取得要求に含まれる端末10abの端末ID「01ab」に基づいて、端末10abに関連付けられている宛先端末の宛先端末情報(端末ID、端末名及び稼動状態)を取得する(ステップS208)。具体的には、端末抽出部54は、まず、宛先端末情報取得要求に含まれる端末10abの端末ID「01ab」を検索キーにして、宛先リスト管理DB5004の要求元端末IDを検索し、検索されたレコードの宛先端末ID(「01aa」、「01ca」及び「01cb」)を取得する。次に、端末抽出部54は、当該宛先端末ID(「01aa」、「01ca」及び「01cb」)のそれぞれを検索キーにして、端末管理DB5003の端末IDを検索し、検索されたレコードの端末名及び稼動状態を取得する。例えば、端末抽出部54は、検索キーが「01aa」の場合は、端末名「日本 東京事業所 AA端末」と、稼動状態「ONライン(通話可能)」とを端末管理DB5003のレコードから取得する。
次に、端末抽出部54は、送受信部51を介してステップS208で取得した端末ID、端末名及び稼動状態を含む宛先端末情報を端末10abに送信する(ステップS209)。端末10abの表示制御部16は、送受信部11を介して宛先端末情報を受信する。表示制御部10abは、宛先端末情報の端末ID、端末名及び稼動状態を含む会議室新規作成画像(図28参照)を端末10abに表示する。端末10abの操作入力受付部12は、会議名、及び会議に参加可能な端末10の選択を示す操作入力を受け付ける(ステップS210)。端末10abの操作入力受付部12は、送受信部11を介して会議名及び会議に参加可能な端末10の端末IDを含む会議室新規作成情報を管理システム50に送信する(ステップS211)。
次に、管理システム50の会議管理部58は、送受信部51を介して会議室新規作成情報を受信する。会議管理部58は、会議室新規作成情報に含まれる会議名に対応する会議室IDを新規に作成する。会議管理部58は、当該会議室IDと当該会議名とを関連付けたレコードを、会議室管理DB5008に作成する。また、会議管理部58は、当該会議室IDと会議室新規作成情報に含まれる端末IDとを関連付けたレコードを、入室管理DB5007に作成する(ステップS212)。
会議管理部58は、送受信部51を介して会議室を新規作成したことを示す会議室情報登録通知を端末10abに送信する(ステップS213)。端末10abの表示制御部16は、送受信部11を介して会議室情報登録通知を受信すると、会議室の登録が完了したことを示す情報を含む登録完了画像を端末10abに表示する(ステップS214)。
次に、会議室の詳細情報の表示と、会議室情報(会議名及び参加可能な端末10)を編集する場合の端末10と管理システム50の処理の流れについて説明する。まず、会議室の詳細情報を示す会議室詳細画像について説明する。図30は、会議室の詳細情報を示す会議室詳細画像を示す図である。図30の会議室詳細画像は、会議名、参加可能な端末10の情報(端末ID、端末名及び稼動状態)、入室ボタン、編集ボタン及びキャンセルボタンを含む。会議名は、会議室の名称である。参加可能な端末10の情報(端末ID、端末名及び稼動状態)は、当該会議に関連付けられている端末10の情報である。入室ボタンは、当該会議名の会議室を使用して通信を開始するときにユーザーが押下するボタンである。編集ボタンは、当該会議名の会議室の会議室情報(会議名及び参加可能な端末10)を編集するときにユーザーが押下するボタンである。キャンセルボタンは、会議室一覧画像に戻るときにユーザーが押下するボタンである。
端末10の操作入力受付部12が、編集ボタンの押下を受け付けると、端末10の表示制御部16が、会議室編集画像を端末10に表示する。図31は、会議室情報を編集する時に表示する会議室編集画像を示す図である。会議室編集画像は、会議名、参加登録可能な端末10の情報(端末ID、端末名及び稼動状態)、参加登録可能な端末10のうち現在指定されている端末10を示す情報、更新ボタン及びキャンセルボタンを含む。会議名は、会議室の名称である。参加登録可能な端末10の情報(端末ID、端末名及び稼動状態)は、会議室情報を編集する端末10に関連付けられている宛先端末の情報である。参加登録可能な端末10のうち現在指定されている端末10を示す情報は、会議名に対応する会議室IDに関連付けられている端末IDにより特定される端末10を示す情報である。図31の例では、チェックが付いている端末情報が、参加登録可能な端末10のうち現在指定されている端末10を示す情報である。更新ボタンは、編集した会議室情報を確定するときにユーザーが押下するボタンである。キャンセルボタンは、会議室情報の編集をキャンセルし、会議室詳細画像に戻るときにユーザーが押下するボタンである。
ここで、ユーザーが会議室アプリケーションを選択し、会議室情報を編集する場合の端末10及び管理システム50の処理の流れについて、端末10aaのユーザーの場合を例にして説明する。図32は、会議室一覧の表示及び会議室の編集時の処理を示したシーケンス図である。
ステップS221〜ステップS225については、図29のステップS201〜ステップS205と同様であるため説明を省略する。
次に、端末10aaの操作入力受付部12は、会議室一覧画像に含まれる販売促進会議の選択を示す操作入力をユーザーから受け付ける(ステップS226)。端末10aaの送受信部11は、販売促進会議の会議室ID「1」を含む宛先端末情報取得要求を管理システム50に送信する(ステップS227)。
管理システム50の会議管理部58は、送受信部51を介して宛先端末情報取得要求を受信する。会議管理部58は、宛先端末情報取得要求に含まれる販売促進会議の会議室ID「1」に基づいて、会議室ID「1」に関連付けられている宛先端末の端末ID(「01ab」、「01ba」及び「01bb」)を取得する。次に、端末抽出部54は、当該宛先端末ID(「01ab」、「01ba」及び「01bb」)のそれぞれを検索キーにして、端末管理DB5003の端末IDを検索し、検索されたレコードの端末名及び稼動状態を取得する。例えば、端末抽出部54は、検索キーが「01ab」の場合は、端末名「日本 東京事業所 AB端末」と、稼動状態「OFFライン」とを端末管理DB5003のレコードから取得する(ステップS228)。
次に、端末抽出部54は、送受信部51を介してステップS228で取得した端末ID、端末名及び稼動状態を含む宛先端末情報を端末10aaに送信する(ステップS229)。端末10aaの表示制御部16は、送受信部11を介して宛先端末情報を受信する。表示制御部16は、宛先端末情報の端末ID、端末名及び稼動状態を含む会議室詳細画像(図30参照)を端末10aaに表示する(ステップS230)。次に、端末10aaの操作入力受付部12は、編集ボタンの押下を受け付ける(ステップS231)。次に、端末10aaの送受信部51は、端末10aaの端末ID「01aa」を含む編集候補宛先端末情報取得要求を管理システム50に送信する(ステップS232)。
管理システム50の端末抽出部54は、送受信部51を介して編集候補宛先端末情報取得要求を受信する。端末抽出部54は、編集候補宛先端末情報取得要求に含まれる端末10aaの端末ID「01aa」に基づいて、端末10aaに関連付けられている宛先端末の宛先端末情報(端末ID、端末名及び稼動状態)を取得する(ステップS233)。具体的には、端末抽出部54は、まず、編集宛先端末情報取得要求に含まれる端末10aaの端末ID「01aa」を検索キーにして、宛先リスト管理DB5004の要求元端末IDを検索し、検索されたレコードの宛先端末ID(「01ab」、「01ba」、「01bb」、「01ca」及び「01db」)を取得する。次に、端末抽出部54は、当該宛先端末ID(「01ab」、「01ba」、「01bb」、「01ca」及び「01db」)のそれぞれを検索キーにして、端末管理DB5003の端末IDを検索し、検索されたレコードの端末名及び稼動状態を取得する。例えば、端末抽出部54は、検索キーが「01ab」の場合は、端末名「日本 東京事業所 AB端末」と、稼動状態「OFFライン」とを端末管理DB5003のレコードから取得する。
次に、端末抽出部54は、送受信部51を介してステップS233で取得した端末ID、端末名及び稼動状態を含む編集候補宛先端末情報(宛先端末状態情報)を端末10aaに送信する(ステップS234)。端末10aaの表示制御部16は、送受信部11を介して編集候補宛先端末情報を受信すると、編集候補宛先端末情報を含む販売促進会議の会議室編集画像(図31参照)を端末10aaに表示する(ステップS235)。図31の会議室編集画像において、チェックの付いている宛先端末情報が、現在指定されている宛先端末の宛先端末情報であり、チェックの付いていない宛先端末情報が、端末10aaが指定可能な宛先端末の宛先端末情報である。
端末10aaの操作入力受付部12は、販売促進会議の会議室情報(会議名及び参加可能な端末10)の編集に係る操作入力を受け付ける(ステップS236)。端末10aaの操作入力受付部12が更新ボタンの押下を受け付けると、送受信部11は、会議室ID、会議名、端末ID、並びに当該端末IDの追加又は削除を示す情報を含む会議室編集情報を管理システム50に送信する(ステップS237)。
次に、管理システム50の会議管理部58は、送受信部51を介して会議室編集情報を受信する。会議管理部58は、会議室編集情報に含まれる会議室IDと端末IDとの組み合わせについて、当該端末IDの追加又は削除を示す情報に応じて、入室管理DB5007のレコードの追加又は削除を行う。また、会議管理部58は、会議室編集情報に含まれる会議室IDを検索キーにして、会議室管理DB5008の会議室IDを検索し、検索されたレコードの会議名を会議室編集情報に含まれる会議名により更新する(ステップS238)。
会議管理部58は、送受信部51を介して会議室情報の更新が終了したことを示す会議室情報更新通知を端末10aaに送信する(ステップS239)。端末10aaの表示制御部16は、送受信部11を介して会議室情報更新通知を受信すると、会議室の更新が完了したことを示す情報を含む更新完了画像を端末10aaに表示する(ステップS240)。
次に、会議室を使用した通信を開始する場合の端末10及び管理システム50の処理について説明する。まず、会議室一覧画像から会議名を選択して会議室に入室する(当該会議名の会議室を使用して通信を開始する)場合について説明する。
図33は、会議室一覧から、会議室に入室する時の処理を示したシーケンス図である。ステップS241〜ステップS250は、図32のステップS221〜ステップS230と同じであるため説明を省略する。
端末10(要求元端末)の操作入力受付部12は、会議室詳細画像(図30参照)の入室ボタンの押下を示す操作入力を受け付ける(ステップS251)。次に、端末10の送受信部11は、入室ボタンを押下した要求元端末の端末IDと、第2の通信による通話の開始を要求する旨を示す情報「Invite+Room」と、当該会議室の会議室IDとを含む入室要求を管理システム50に送信する(ステップS252)。管理システム50の会議管理部58は、送受信部51を介して入室要求を受信する。会議管理部58は、入室要求に含まれる会議室IDと端末IDとの組み合わせと一致するレコードが、入室管理DB5007にあるか否かを判定する(ステップS253)。
会議管理部58は、ステップS253の判定結果に応じた処理を行う(ステップS254)。図34は、入室判定の結果に応じた処理を示すフローチャートである。
入室要求に含まれる会議室IDと端末IDとの組み合わせと一致するレコードが、入室管理DB5007になく、管理システム50の判定部59の入室判定の結果が、入室OKでない場合(ステップS254−1、No)、送受信部51は、入室不可を示すエラー情報を、入室要求を送信した要求元端末に送信する(ステップS254−7)。
入室要求に含まれる会議室IDと端末IDとの組み合わせと一致するレコードが、入室管理DB5007にあり、管理システム50の判定部59の入室判定の結果が、入室OKである場合(ステップS254−1、Yes)、ステップS254−2の処理に進む。
セッション管理部57は、入室要求に含まれる会議室IDにより特定される会議室を使用した通信が既に行われているか否か(セッションが既に確立しているか否か)を判定する(ステップS254−2)。具体的には、セッション管理部57は、入室要求に含まれる会議室IDを検索キーにして、会議室管理DB5008を検索し、検索されたレコードのセッションIDフィールドに、セッションIDが設定されているか否かを判定する。すなわち、セッション管理部57は、検索されたレコードのセッションIDフィールドに、セッションIDが設定されている場合、セッションが既に確立していることを判定する。
セッションが既に確立している場合(ステップS254−2、Yes)、当該セッションIDを検索キーにして、セッション管理DB5005を検索し、検索されたレコードの宛先端末IDフィールドに、入室要求に含まれる要求元端末の端末IDを追加し(ステップS254−3)、ステップS254−6に進む。
セッションがまだ確立していない場合(ステップS254−2、No)、セッション管理部57は、セッションIDを新規に作成し、セッション管理DB5005にレコードを新規に作成する(ステップS254−4)。なお、セッションIDの新規作成に係る具体的な処理については、図20のステップS43〜ステップS45と同様であるが、ステップS45において、宛先端末IDフィールドに、要求元端末IDフィールドの値と同じ値を設定する点が異なる。
次に、会議管理部58は、入室要求に含まれる会議室IDを検索キーにして、会議室管理DB5008を検索し、検索されたレコードのセッションIDフィールドに、ステップS254−4で新規に作成したセッションIDを設定する(ステップS254−5)。
次に、送受信部51は、セッションIDと中継装置接続情報(中継装置30のIPアドレス、認証情報、及びポート番号等)とを入室要求を送信した要求元端末に送信する(ステップS254−6)。以上の処理により、要求元端末が中継装置と接続する処理が終了する。次に、要求元端末が、中継要求情報を管理システム50に送信し、通話データの中継を要求する処理(図23、ステップS61−1〜ステップS65−1参照)を開始する。これにより、会議室一覧に含まれる会議名の選択をユーザーから受け付けることにより入室要求を送信した要求元端末が、当該会議室を使用した通信を開始する。
次に、宛先端末一覧画像(図18参照)から宛先端末を選択して会議室に入室する(当該会議名の会議室を使用して通信を開始する)場合について説明する。
まず、宛先端末一覧画像の宛先端末一覧情報から、稼動状態が「ONライン(通話中)」であり、かつ、会議室アイコン(図18、画像1504参照)が表示されている宛先端末情報の選択を受け付けた場合について説明する。
図35は、宛先一覧から、ONライン(通話中)の宛先端末を選択して通信を開始する時の処理を示したシーケンス図である。端末10の操作入力受付部12は、宛先端末一覧画像に示された宛先端末一覧情報から、稼動状態が「ONライン(通話中)」であり、かつ、会議室アイコン(図18、画像1504参照)が表示されている宛先端末情報の選択を受け付ける(ステップS261)。
次に、送受信部11は、選択された宛先端末の端末IDを含む通信方法確認要求を管理システム50に送信する(ステップS262)。管理システム50のセッション管理部57は、送受信部51を介して通信方法確認要求を受信する。セッション管理部57は、通信方法確認要求に含まれる端末IDを検索キーにして、セッション管理DB5005の要求元端末IDフィールド及び宛先端末IDフィールドを検索し、検索されたレコードからセッションIDを特定する(ステップS263)。
次に、会議管理部58は、当該セッションIDを検索キーにして、会議室管理DB5008のセッションIDフィールドを検索し、当該セッションIDが設定されているレコードがあるか否かを判定することにより、通信方法を特定する(ステップS264)。すなわち、会議管理部58は、当該セッションIDが設定されているレコードがある場合、当該セッションIDにより特定される通信が、会議室を使用した第2の通信であることを特定する。
送受信部51は、ステップS264で特定された通信方法を示す情報を含む通知を端末10に送信する(ステップS265)。次に、端末10の送受信部11は、通信方法の通知を管理システム50から受信する(ステップS266)と、送受信部11は、当該通知に応じて発信を行う(ステップS267)。すなわち、送受信部11は、通常発信による開始要求情報、又は入室発信による開始要求情報を管理システム50に送信する。通常発信による開始要求情報は、要求元端末を識別するための端末ID、宛先端末を識別するための端末ID、及び第1の通信による通話の開始を要求する旨を示す情報「Invite」を含む。入室発信による開始要求情報は、要求元端末を識別するための端末ID、宛先端末を識別するための端末ID、及び第2の通信による通話の開始を要求する旨を示す情報「Invite+Room」を含む。
次に、宛先端末一覧画像の宛先端末一覧情報から、稼動状態が「ONライン(通話可能)」であり、かつ、会議室アイコン(図18、画像1504参照)が表示されている宛先端末情報の選択を受け付けた場合について説明する。
図36は、宛先一覧から、ONライン(通話可能)の宛先端末を選択して会議室に入室する時の処理を示したフローチャートである。端末10の操作入力受付部12は、宛先端末一覧画像に示された宛先端末一覧情報から、稼動状態が「ONライン(通話可能)」であり、かつ、会議室アイコン(図18、画像1504参照)が表示されている宛先端末情報の選択を受け付ける(ステップS271)。次に、端末10の表示制御部16は、会議室を使用する参加の制限された通信方法による発信(入室発信)、又は会議室を使用しない発信(通常発信)をユーザーが選択するための画像を表示する(ステップS272)。
操作入力受付部12は、通信方法の選択を示す操作入力をユーザーから受け付けることにより通信(発信)方法を特定する(ステップS273)。
通信方法が会議室を使用した通信である場合(ステップS273、会議室使用)、送受信部11は、要求元端末の端末ID、第2の通信による通話の開始を要求する旨を示す情報「Invite+Room」、及び通信に使用する会議室を識別するための情報を含む入室発信による開始要求情報を送信する(ステップS274)。なお、通信に使用する会議室を識別するための情報は、会議室ID又は宛先端末の端末IDである。宛先端末の端末IDの場合は、管理システム50の会議管理部58が、宛先端末の端末IDを検索キーにして、入室管理DB5007の端末IDを検索し、検索されたレコードの会議室IDを取得することにより通信に使用する会議室を特定する。
通信方法が会議室を使用した通信でない場合(ステップS273、通常)、送受信部11は、要求元端末の端末ID及び宛先端末の端末IDを含む通常発信による開始要求情報を送信する(ステップS275)。
ここで、管理システム50側の開始要求情報の受信処理について説明する。通常発信による開始要求情報の場合は、図20(通信の開始を要求する処理)、図21(通信の開始の要求を許可する処理)及び図22(通信の開始の要求を拒否する処理)で説明したため省略する。
入室発信による開始要求情報の場合について説明する。入室発信の開始要求情報は、要求元端末の端末ID及び入室する会議室を特定するための情報(会議室ID又は宛先端末の端末ID)を含む。
まず、入室する会議室を特定するための情報が、会議室IDである場合について説明する。管理システム50の判定部59は、送受信部51を介して入室発信の開始要求情報を受信したときに、開始要求情報に含まれる会議室IDに、開始要求情報に含まれる要求元端末の端末IDが関連付けられているか否かを判定する。セッション管理部57は、関連付けられている場合、当該会議室IDにより識別される第2の通信の開始を許可する。具体的には、セッション管理部57は、当該会議室IDにより識別される第2の通信を開始するためのセッションの生成に係るセッション管理処理(図34のステップS254−4〜ステップS254−6参照)を行う。
次に、入室する会議室を特定するための情報が、宛先端末の端末IDである場合について説明する。管理システム50の判定部59は、送受信部51を介して入室発信の開始要求情報を受信したときに、開始要求情報に含まれる宛先端末の端末IDに関連付けられた会議室IDを特定し、特定された会議室IDに開始要求情報に含まれる要求元端末の端末IDが関連付けられているか否かを判定する。セッション管理部57は、関連付けられている場合、当該会議室IDにより識別される第2の通信の開始を許可する。具体的には、セッション管理部57は、当該会議室IDにより識別される第2の通信を開始するためのセッションの生成に係るセッション管理処理(図34のステップS254−4〜ステップS254−6参照)を行う。
なお、宛先端末側の処理は、入室発信による開始要求情報の場合についても、図21(通信の開始の要求を許可する処理)及び図22(通信の開始の要求を拒否する処理)と同様であるため、説明を省略する。
図36に戻り、送受信部11は、宛先端末と通信可能であるか否かを示す開始応答情報を管理システム50から受信する(ステップS276)。送受信部11は、開始応答情報を参照して宛先端末と通信可能であるか否かを判定する(ステップS277)。通信可能である場合(ステップS277、Yes)、送受信部11は、宛先端末との通信を開始する(ステップS278)。通信可能でない場合(ステップS277、No)、表示制御部16は、宛先端末と通信ができない理由を示すエラー情報を端末10に表示する(ステップS279)。
ここで、図36の説明において、入室発信の開始要求情報の入室する会議室を特定するための情報が、宛先端末の端末IDである場合について補足する。判定部59が、送受信部51を介して入室発信の開始要求情報を受信したときに、開始要求情報に含まれる要求元端末の端末IDが、複数の会議室IDと関連付けられている場合がある。このときは、判定部59は、送受信部51を介して、会議室IDにより識別される会議を示す情報(会議名など)を複数含む会議一覧情報を要求元端末に送信し、送受信部51が、会議一覧情報から選択された一の会議を示す情報を更に受信することにより、要求元端末が入室する一の会議室を特定する。
以上説明したように本実施形態によれば、管理システム50は、宛先端末と、当該宛先端末に、仮想的な会議室を使用して行われる第2の通信が関連付けられているか否かを示す情報とを含む宛先端末状態情報を一以上含む宛先端末状態一覧情報を、端末10に送信する。これにより、端末10のユーザーは、会議名などの情報を指定しなくても、当該仮想的な会議室を使用した第2の通信を、当該宛先端末のユーザーと行うことができる。
また、本実施形態によれば、宛先端末状態情報は、宛先端末の稼動状態情報を含むため、端末10のユーザーは、端末10に表示された宛先端末状態一覧情報を示す画像から、宛先端末の稼動状態を参照しながら通信を開始するか否かを判断することができる。
<<実施形態の補足>>
また、上記各実施形態における管理システム50、及びプログラム提供システム90は、単一のコンピュータによって構築されてもよいし、各部(機能又は手段)を分割して任意に割り当てられた複数のコンピュータによって構築されていてもよい。また、プログラム提供システム90が単一のコンピュータによって構築されている場合には、プログラム提供システム90によって送信されるプログラムは、複数のモジュールに分けて送信されるようにしてもよいし、分けないで送信されるようにしてもよい。更に、プログラム提供システム90が複数のコンピュータによって構築されている場合には、複数のモジュールが分けられた状態で、各コンピュータから送信されるようにしてもよい。
また、上記本実施形態の端末用プログラム、中継装置用プログラム、及び伝送管理用プログラムが記憶された記録媒体、並びに、これらプログラムが記憶されたHD204、及びこのHD204を備えたプログラム提供システム90は、いずれもプログラム製品(Program Product)として、国内又は国外へ、上記端末用プログラム、中継装置用プログラム、及び伝送管理用プログラムが利用者等に提供される場合に用いられる。
更に、上記実施形態では、図8で中継装置のIPアドレス、図10で端末のIPアドレスを管理することとしたが、これに限るものではなく、通信ネットワーク2上で中継装置30を特定するための中継装置特定情報、又は通信ネットワーク2上で端末10を特定するための端末特定情報であれば、それぞれのFQDN(Fully Qualified Domain Name)を管理してもよい。この場合、周知のDNS(Domain Name System)サーバによって、FQDNに対応するIPアドレスが取得されることになる。なお、「通信ネットワーク2で中継装置30を特定するための中継装置特定情報」だけでなく、「通信ネットワーク2上における中継装置30への接続先を示した中継装置接続先情報」、又は「通信ネットワーク2上における中継装置30への宛先を示した中継装置宛先情報」と表現してもよい。同じく、「通信ネットワーク2で端末10を特定するための端末特定情報」だけでなく、「通信ネットワーク2上における端末10への接続先を示した端末接続先情報」、又は「通信ネットワーク2上における端末10への宛先を示した端末宛先情報」と表現してもよい。
本実施形態において、「テレビ会議」は、「ビデオ会議」と置き換え可能な用語として用いられている。
また、上記実施形態では、伝送システム1の一例として、テレビ会議システムの場合について説明したが、これに限るものではなく、IP(Internet Protocol)電話や、インターネット電話等の電話システムであってもよい。また、伝送システム1は、カーナビゲーションシステムであってもよい。この場合、例えば、端末10の一方が自動車に搭載されたカーナビゲーション装置に相当し、端末10の他方が、カーナビゲーションを管理する管理センターの管理端末若しくは管理サーバ、又は他の自動車に搭載されているカーナビゲーション装置に相当する。更に、伝送システム1は、音声会議システム、又はPC(Personal Computer)画面共有システムであっても良い。
また、上記実施形態では、伝送システム1によってテレビ会議をする場合について説明したが、これに限るものではなく、打ち合わせ、家族間や友人間等の一般的な会話、又は、一方向での情報の提示に使用されても構わない。
また、上記実施形態では、端末10が、図2に示されるような専用端末である場合について説明したが、端末10は、PCなどの汎用端末であってもよい。すなわち、上述の端末用プログラムをPCなどの汎用端末にインストールして実行してもよい。