JP6175533B1 - 路面加工機 - Google Patents

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Abstract

【課題】1台の加工機で路面切断とグルービングの両方が行える路面加工機を提供する。【解決手段】路面加工機Aは、車体内に回転駆動源を搭載し、車体に切断用駆動軸10とグルービング用駆動軸20を選択的に支持する一対の軸受7、7を取付けており、切断用駆動軸10は1枚のカッターブレードBを回転させる駆動軸であり、グルービング用駆動軸20は、複数枚のグルービングブレードCを回転させる駆動軸である。一対の軸受7に切断用駆動軸10を取付けた場合は、1枚のカッターブレードBで路面の縦切り切断ができ、一対の軸受7にグルービング用駆動軸20を取付けた場合は、複数枚のグルービングブレードCで路面に複数条の滑り止め用溝を形成することができる。このように、駆動軸を選択して取付けることで、1台の加工機でありながら路面の縦切り切断とグルービング加工の両方を行うことができる。【選択図】図1

Description

本発明は、路面加工機に関する。さらに詳しくは、路面の切削とグルーングを1台で行える路面加工機に関する。
道路や橋、空港の滑走路では古くなった舗装を剥がして新しく舗装をし直す補修工事が定期的に必要となる。古い舗装を取り除くには、いったん深さ20〜30cm位の縦切りを行い、ついで古い舗装を剥がし、新しい舗装を施工し、新路面が完成した後で、路面に滑り止めの浅溝を形成するグルーングを行う。
前記の縦切り工事には、円板状のブレードにダイヤモンドチップを固着したカッターブレードを1枚用いて深く切り目を入れる路面カッターが使用される。また、グルーングには複数枚のダイヤモンドブレードを並べて取付けたグルーングブレードを用いて浅く切り目を入れるグルーング加工機が用いられる。
路面カッターの代表的な構成は特許文献1にも示すとおりであり、車体の下面に走行用の車輪を備え、車体内に走行並びに切断用の駆動源としてのエンジンやモータ等を搭載している。車体下面にはカッター用の駆動軸が軸受によって取付けられ、その駆動軸の一端には1枚のカッターブレードを取付けている。このカッターブレードを回転させながら路面に深く切り込ませると、路面の縦切り切断が行える。
グルーング加工機の代表的な構成は特許文献2にも示すとおりであり、車体の下面に走行用の車輪を備え、車体内に走行並びに切断用の駆動源としてのエンジンやモータ等を搭載している。車体下面にはカッター用の駆動軸が軸受によって取付けられ、その駆動軸の一端には複数枚のグルーングブレードが取付けられている。このグルーングブレードを回転させながら路面に浅く切り込ませると、路面に複数条の滑り止め溝が形成される。
しかるに、これまで路面切断機もグルーング加工機も専用機しか存在しなかったので、舗装工事等を完成させるには、路面切断機の外にグルーング加工機も必要であった。規模が大きい舗装工事では二種の専用機を取り揃えることに支障はないが、規模が小さな舗装工事では専用機を二種揃えると施工費用が高くなったり、グルーング加工機を他の工事現場から搬送してくるのに時間がかかると工期が延びるという問題もあった。
しかるに、1台の加工機で路面の縦切り切削とグルーングが行えれば、施工費用も安く抑制でき、工期延長という問題もなくなる。
特開2001−295216号公報 特開平11−229318号公報
本発明は上記事情に鑑み、1台の加工機で路面の縦切り切断とグルーングの両方が行える路面加工機を提供することを目的とする。
第1発明の路面加工機は、路面の縦切り切断および路面のグルービング加工を行う路面加工機であって、該路面加工機は、その車体内に回転駆動源を搭載し、その車体に切断用駆動軸とグルービング用駆動軸を選択的に支持する軸受を取付けており、前記切断用駆動軸は1枚のカッターブレードを回転させる駆動軸であり、前記グルービング用駆動軸は、複数枚のグルービングブレードを回転させる駆動軸であり、前記切断用駆動軸は、車体に取付けられた前記軸受で支持される軸部と、該軸受に取付けられると共に前記回転駆動源からの駆動力を受けるプーリと、前記軸部の一端部において1枚のカッターブレードを挾持するよう構成された第1刃物取付部とを備えており、前記軸部、前記プーリ、および前記第1刃物取付部がこの順に配置されていることを特徴とする。
第2発明の路面加工機は、路面の縦切り切断および路面のグルービング加工を行う路面加工機であって、該路面加工機は、その車体内に回転駆動源を搭載し、その車体に切断用駆動軸とグルービング用駆動軸を選択的に支持する軸受を取付けており、前記切断用駆動軸は1枚のカッターブレードを回転させる駆動軸であり、前記グルービング用駆動軸は、複数枚のグルービングブレードを回転させる駆動軸であり、前記グルービング用駆動軸は、車体に取付けられた前記一対の軸受で支持される軸部と、前記回転駆動源からの駆動力を受けるプーリと、前記軸部の一端部において複数枚のグルービングブレードを並列に挾持するよう構成された第2刃物取付部を備えており、前記軸部、前記プーリ、および前記第2刃物取付部がこの順に配置されていることを特徴とする。
第1発明によれば、一対の軸受に切断用駆動軸を取付けた場合は、1枚のカッターブレードを用いた縦切り切断ができ、一対の軸受にグルービング用駆動軸を取付けた場合は、複数枚のグルービングブレードで路面に複数条の滑り止め用溝を形成するグルービング加工ができる。このように、駆動軸を選択して取付けることで、1台の加工機でありながら路面切断加工とグルービング加工の両方を行うことができるので、比較的規模の小さな現場に便利であり、施工費用も安くできる。
また、カッターブレードを第1刃物取付部に取付けて、切断用駆動軸の軸部を一対の軸受で車体に取付けると、1台の路面加工機を路面カッターとして使うことができる。
第2発明によれば、一対の軸受に切断用駆動軸を取付けた場合は、1枚のカッターブレードを用いた縦切り切断ができ、一対の軸受にグルービング用駆動軸を取付けた場合は、複数枚のグルービングブレードで路面に複数条の滑り止め用溝を形成するグルービング加工ができる。このように、駆動軸を選択して取付けることで、1台の加工機でありながら路面切断加工とグルービング加工の両方を行うことができるので、比較的規模の小さな現場に便利であり、施工費用も安くできる。
また、複数枚のグルービングブレードを第2刃物取付部に取付けて、グルービング用駆動軸の軸部を一対の軸受で車体に取付けると、1台の路面加工機をグルービング加工機として使うことができる。
本発明の一実施形態に係る路面加工機の側面図である。 切断用駆動軸10を取付けた状態の路面加工機Aの正面図である。 (A)は切断用駆動軸10の斜視図、(B)はその正面図である。 カッターブレードBを取付けた状態の切断用駆動軸10の説明図である。 (A)はグルーング用駆動軸20の斜視図、(B)はその正面図である。 図1のグルーング用駆動軸20にボルト31を取付けた状態の斜視図である。 グルーングブレードCを取付けた状態のグルーング用駆動軸20の説明図である。 グルーング用駆動軸20を取付けた状態の路面加工機Aの正面図である。
つぎに、本発明の実施形態を図面に基づき説明する。
まず、図1および図2に基づき、路面加工機Aの基本構成を説明する。
1は車体であり、路面加工機に必要なエンジンや路面上を走行させる走行機構、路面加工時の粉塵を回収する集塵機構、切込み調整用の油圧機器などが搭載されている。これらの構造は公知の路面カッターと特に変ることはない。
車体1の下面には走行用の車輪2が取付けられている。また、切込み調整用の調整ローラ3がアーム4で支持され、車体1下面にピン5を介して取付けられている。
このアーム4がピン5を中心にして上げ下げすると、車体1の前方が上下するので、後述するカッターブレードBの切込み量を調整できる。アーム4の上下動は、図示しない油圧シリンダ等で行う。
図1および図2では、車体1の下面に取付けた切断用駆動軸10にカッターブレードBを取付けた状態を示している。また、カッターブレードBを囲むように集塵カバー6(点線図示)が取付けられるようになっている。集塵カバー6は路面切断により生じた粉塵の飛散を防止し、図示しないホースを介して、車体1内の集塵機構あるいは追随して走行する別体の集塵車に回収させるため設けられている。
車体1の下面には、図示の切断用駆動軸10や後述するグルーング用駆動軸20を支持するための軸受7が2個取付けられている。この軸受7、7は、ボルトまたはナット8の締め戻しによって軸受7、7を車体1下面に着脱できるものである。
つぎに、本発明の特徴部分を説明する。
本発明の特徴は、前記した2個一対の軸受7、7に1枚のカッターブレードを回転させる切断用駆動軸10と複数枚のグルーングブレードを回転させるグルーング用駆動軸20を選択的に支持させる構成とした点にある。
切断用駆動軸10とグルーング用駆動軸20のそれぞれの構成は、つぎのとおりである。
切断用駆動軸10を図3および図4に基づき説明する。
切断用駆動軸10は、一対の軸受7、7で支持される軸部11と、エンジンなどの回転駆動源からの駆動力を受けるプーリ12と、1枚のカッターブレードBを挾持する第1刃物取付部13を備えている。
軸部11は、軸受7、7で回転可能に支持される丸棒状の軸部材である。
プーリ12は、軸部11の適所に取付けられる。このプーリ12は、車体1内のエンジンの出力軸との間でベルト等が巻き掛けられて、回転トルクを軸部11に伝達するように構成されている。
第1刃物取付部13は、軸部11の一端部に形成されたカッターブレードBの取付部材である。
この第1刃物取付部13は、図3に示す軸部11の軸端に形成された小径軸部14と、この小径軸部14の先端部分に形成された雌ネジ部15と、小径軸部14に挿入される第1フランジ16を備えている。さらに図4に示す第2フランジ17と雌ネジ部15に螺合するナット18とを備えている。第1フランジ16は小径軸部14に対しロックピンやキー等の任意の手段で相互回転不能に拘束されている。
小径軸部14はカッターブレードBを1枚だけ取付けるものなので、短尺である。第1フランジ16の端面には、1本のピン19が植設されていて、第2フランジ17にはこのピン19を通す孔が形成されている。また、カッターブレードBには、小径軸部14に通す中心孔と、前記ピン19を通す孔(図示省略)が設けられている。
図4はカッターブレードBの取付状態を示している。
同図に示すように、小径軸部14に第1フランジ16を挿入し、ついでカッターブレードBを挿入し、最後に第2フランジ17を挿入してナット18で締め付けると、カッターブレードBが軸部11の第1刃物取付部13に取付けられる。
上記の状態で軸部11が回転すると、カッターブレードBはピン19によって第1フランジ16と共に回転するので、路面の縦切り切断が行える。
つぎに、グルーング用駆動軸20を図5から図7に基づき説明する。
前記グルーング用駆動軸20は、前記一対の軸受7、7で支持される軸部21と、エンジンからの駆動力を受けるプーリ22と、複数枚のグルーングブレードCを並列に挾持する第2刃物取付部23を備えている。
軸部21は、軸受7、7で回転可能に支持される丸棒状の軸部材である。
プーリ22は、軸部21の適所に取付けられる。このプーリ22は、車体1内のエンジンの出力軸との間でベルト等が巻き掛けられて、回転トルクを軸部21に伝達するように構成されている。
第2刃物取付部23は、軸部21の一端部に形成された複数枚のグルーングブレードCの取付部材である。この第2刃物取付部23は、図5に示す軸部21の軸端に形成された小径軸部24と、この小径軸部24の先端部分に形成された雌ネジ部25と、小径軸部24に挿入される第1フランジ26を備えている。さらに図6に示す第2フランジ27を備えている。第1フランジ26および第2フランジ27は小径軸部24に対しロックピンやキー等の任意の手段で相互回転不能に拘束されている。
小径軸部24は、グルーングブレードCを複数枚取付けるものなので、長尺に形成されている。第1フランジ26と第2フランジ27との間には複数本の長尺のボルト31が通され固定できるようになっている。
図示の実施形態では、第2フランジ27の孔(図示省略)を通して第1フランジ26の端面にねじ込んでいるが、固定方法はこれに限ることなく、長尺のボルト31の端部をナットで固定してもよく、固定方法は任意である。また、図示の実施形態ではボルト31の本数は4本であるが、この本数も任意である。ボルト31を用いる目的は、複数枚のグルーングブレードCを一体にたばねることと、軸部21と共に回転させることを保障する点にあるので、この目的を達成できる限り、本数や太さに制限はない。
図7に示すように、小径軸部24に第1フランジ26を挿入し、ついで複数枚のグルーングブレードCをカラー33を介在させて挿入し、最後に第2フランジ27を挿入してナット28で締め付けると、複数枚のグルーングブレードCが軸部21の第1刃物取付部23に強固に取付けられる。なお、グルーングブレードCとカラー33には、ボルト31を通す孔(図示省略)が形成されている。
上記の状態で軸部21が回転すると、グルーングブレードCはボルト31で拘束された状態で第1フランジ26と共に回転するので、路面上のグルーング加工が行える。
グルーングブレードCの枚数は任意であり、図示の実施形態では8枚用いているが、7枚以下でもよく、9枚以上であってもよい。
グルーングブレードCの取付け枚数が多い場合、図8に示すような小径軸部24の一端(図中左端)を支持する構造を付加してもよい。図示の支持構造は、小径軸部24の端部を軸受35を用いて支持するボス33を取付け、このボス33を支柱34で車体1に連結した構造であるが、この例に限らずグルーング用駆動軸20をしっかり支えることができれば、どのような支持構造であってもよい。
上記切断用駆動軸10の軸部11とグルーング用駆動軸20の軸部21は、軸長と軸径は同一である。したがって、図1に示す一対の軸受7、7によって双方の駆動軸10、20を選択的に支持することができる。
図2は切断用駆動軸10を軸受7、7で支持している状態を示しているが、軸受7、7をいったん車体1から取り外し、軸部11から抜き、かつプーリ12に巻き掛けているベルトも外すと、切断用駆動軸10を車体1から取り外すことができる。そして、グルーング用駆動軸20の軸部21に軸受7、7を挿入し、プーリ22にベルトを巻き掛けて、軸受7、7を車体1下面に取付けると、図8に示すようにグルーング用駆動軸20を路面加工機Aに装備することができる。
上記組立分解を逆順で行うと、再び切断用駆動軸10を路面加工機Aに装備することができる。
上記実施形態によれば、一対の軸受7、7に切断用駆動軸10を取付けた場合は、1枚のカッターブレードBを用いた路面の縦切り切削ができ、一対の軸受7、7にグルーング用駆動軸20を取付けた場合は、複数枚のグルーングブレードCで路面に複数条の滑り止め用溝を形成するグルーング加工ができる。このように、駆動軸を選択して取付けることで、1台の加工機でありながら路面切断加工とグルーング加工の両方を行うことができるので、比較的規模の小さな現場に便利であり、施工費用も安くできる。
A 路面加工機
B カッターブレード
C グルーングブレード
1 車体
2 車輪
3 調整ローラ
4 アーム
5 ピン
6 集塵カバー
7 軸受
10 切断用駆動軸
11 軸部
12 プーリ
13 第1刃物取付部
14 小径軸部
15 雌ネジ部
16 第1フランジ
17 第2フランジ
18 ナット
19 ピン
20 グルーング用駆動軸
21 軸部
22 プーリ
23 第2刃物取付部
24 小径軸部
25 雌ネジ部
26 第1フランジ
27 第2フランジ
28 ナット
31 ボルト

Claims (2)

  1. 路面の縦切り切断および路面のグルービング加工を行う路面加工機であって、
    該路面加工機は、その車体内に回転駆動源を搭載し、その車体に切断用駆動軸とグルービング用駆動軸を選択的に支持する軸受を取付けており、
    前記切断用駆動軸は1枚のカッターブレードを回転させる駆動軸であり、
    前記グルービング用駆動軸は、複数枚のグルービングブレードを回転させる駆動軸であり、
    前記切断用駆動軸は、車体に取付けられた前記軸受で支持される軸部と、該軸受に取付けられると共に前記回転駆動源からの駆動力を受けるプーリと、前記軸部の一端部において1枚のカッターブレードを挾持するよう構成された第1刃物取付部とを備えており、
    前記軸部、前記プーリ、および前記第1刃物取付部がこの順に配置されている、
    ことを特徴とする路面加工機。
  2. 路面の縦切り切断および路面のグルービング加工を行う路面加工機であって、
    該路面加工機は、その車体内に回転駆動源を搭載し、その車体に切断用駆動軸とグルービング用駆動軸を選択的に支持する軸受を取付けており、
    前記切断用駆動軸は1枚のカッターブレードを回転させる駆動軸であり、
    前記グルービング用駆動軸は、複数枚のグルービングブレードを回転させる駆動軸であり、
    前記グルービング用駆動軸は、車体に取付けられた前記一対の軸受で支持される軸部と、前記回転駆動源からの駆動力を受けるプーリと、前記軸部の一端部において複数枚のグルービングブレードを並列に挾持するよう構成された第2刃物取付部を備えており、
    前記軸部、前記プーリ、および前記第2刃物取付部がこの順に配置されている、
    ことを特徴とする路面加工機。
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