以下、本発明の第1の実施形態に係る燃料電池2及び燃料カートリッジ3、並びに、これら燃料電池2及び燃料カートリッジ3に用いられるカプラー1の構成を、図1乃至図5を用いて説明する。
図1は本発明の第1の実施形態に係る電子機器4に設けられた燃料電池2及び燃料カートリッジ3に設けられたカプラー1の構成を模式的に示す説明図、図2は燃料電池2及び燃料カートリッジ3に用いられるカプラー1の構成を示す断面図、図3は燃料電池2に用いられるカプラー1の受給体6の構成を示す断面図、図4は燃料カートリッジ3の構成を模式的に示す断面図、図5は燃料カートリッジ3に用いられるカプラー1の供給体7の構成を示す断面図である。なお、図2中、矢印F1,F2は燃料の流路及びその流れ方向を、矢印Gは空気の流路及びその流れ方向を、それぞれ示す。
図1及び図2に示すように、カプラー1は、電子機器4に用いられる燃料電池2、及び、燃料Rを貯留し、且つ、燃料電池2に供給する燃料カートリッジ3に設けられる。カプラー1は、燃料電池2及び燃料カートリッジ3を接続可能に形成されている。
具体的には、図1乃至図5に示すように、カプラー1は、燃料電池2に設けられた受給体6と、燃料カートリッジ3に設けられた供給体7と、から成る。カプラー1は、受給体6及び供給体7が接続することで、燃料カートリッジ3に貯留された燃料Rを燃料電池2に供給可能に形成されている。
受給体6及び供給体7は、一方が接続体を構成し、他方が被接続体を構成する。本実施形態においては、受給体6を接続体とし、供給体7を被接続体として説明する。
燃料電池2は、ノートパソコン等の電子機器4に設けられる。燃料電池2は、起電部である燃料電池セル2Aと、燃料ポンプ2Bと、燃料ポンプ2Bに接続され、燃料カートリッジ3に貯留する液体燃料を、供給体7を介して受給する受給体6と、を備えている。
燃料電池2は、燃料電池セル2Aでの起電に用いる燃料Rとして、液体燃料であるメタノールが用いられる。このメタノールは、電子機器4及び燃料電池2の性能等に応じて、その濃度及び種類等が異なるものが用いられる。
燃料カートリッジ3は、単体で持ち運び可能に形成されている。図4に示すように、燃料カートリッジ3は、燃料Rを貯留する貯留部であるカートリッジ本体3aと、カートリッジ本体3aに設けられ、受給体6に燃料Rを供給する供給体7と、を備えている。
燃料カートリッジ3は、燃料Rを加圧しないで貯留する非加圧式のカートリッジ本体3aが用いられる。カートリッジ本体3aは、例えば、10cc乃至100ccの容量を有する樹脂材料で形成されたタンクである。
カートリッジ本体3aは、円筒状の外郭体8と、外郭体8の一端に設けられ、一部に開口部9aが形成された開口蓋9と、外郭体8の他端を閉塞する閉塞蓋10と、を備えている。外郭体8は、接着、熱溶着又は嵌合により、開口蓋9及び閉塞蓋10が液密に固定される。外郭体8は、開口蓋9が設けられる一端側の内周面の一部に、開口蓋9の位置合わせを行う第1凸部8aを備えている。外郭体8は、閉塞蓋10が設けられる他端側の内周面の一部に、供給体7の後述するエアチューブ59を嵌合固定可能な孔部8cが形成された第2凸部8bを備えている。
開口蓋9は、開口部9aに供給体7を固定可能に形成されている。開口蓋9は、その外周面の一部に、第1凸部8aと係合する第1溝9bが形成されている。また、開口蓋9は、開口部9aの外面側の縁部の一部に設けられた、供給体7の一部と係合する第1突起部9cと、開口部9aの内面側の縁部の一部に設けられた、供給体7の一部と係合する第2突起部9dと、を備えている。閉塞蓋10は、円盤状に形成される。このようなカートリッジ本体3aは、例えば、供給体7が固定された開口蓋9を外郭体8に固定後、燃料Rを充填し、その後に、閉塞蓋10を外郭体8に固定することで形成される。
図2及び図3に示すように、受給体6は、第1外郭部材11と、第1可動体12と、第1支持体13と、第1付勢部材14と、第1密封部材15と、第1案内部材16と、第1燃料供給チューブ17と、を備えている。
受給体6は、弁体である第1可動体(第1弁体)12が往復動することで燃料の流路F1が開閉する開閉弁である。受給体6は、図2中矢印F1で示されるように、第1外郭部材11内に燃料の流路F1が形成され、当該流路が第1燃料供給チューブ17を介して燃料ポンプ2Bと連通する。受給体6は、供給体7から第1外郭部材11内に供給された燃料を第1外郭部材11内の流路F1及び燃料ポンプ2Bを介して燃料電池セル2Aに供給する。
受給体6は、第1外郭部材11、第1可動体12、第1支持体13、第1密封部材15及び第1案内部材16が、樹脂材料により形成されている。また、受給体6は、第1付勢部材14が、金属材料、例えばステンレス鋼材により形成されている。
第1外郭部材11、第1可動体12、第1支持体13及び第1案内部材16は、熱硬化性樹脂材料、例えば、ポリプロピレン(PP)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリスチレン(PS)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリアセタール(POM)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート(PC)又はポリエーテルエーテルケトン(PEEK)等が用いられる。
第1密封部材15及び第1燃料供給チューブ17は、弾性変形可能な樹脂材料、例えば、エチレンプロピレンゴム(EPTE、PDM)、ニトリルゴム(NBR)、フッ素ゴム(FKM)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、シリコーンゴム(VMQ)若しくはクロロプレンゴム(CR)等のゴム系の樹脂材料、又は、低密度ポリエチレン(LDPE)、軟質塩化ビニル(PVC)、ナイロン(PA)、ポリウレタン(PU)若しくはテフロン(登録商標)等の合成樹脂系の樹脂材料が用いられる。
第1外郭部材11は、円筒状に形成される。第1外郭部材11は、燃料電池2の一部に固定され、燃料ポンプ2Bに接続されている。具体的には、第1外郭部材11は、第1シリンダ部18と、第1固定部19と、を備えている。第1外郭部材11は、第1シリンダ部18及び第1固定部19に、第1支持体13を固定可能に形成されている。
第1シリンダ部18は、円筒状であって、その内部に、往復動する第1可動体12を収納可能に形成されている。第1シリンダ部18は、第1支持体13の一部を挿通するとともに、第1支持体13を固定可能に形成されている。
具体的には、第1シリンダ部18は、供給体7の一部と係合可能な接続口である受給口(第1接続口)21と、その内部に第1可動体12、第1支持体13の一部、第1付勢部材14、及び、第1密封部材15を収納する第1収納部22と、を備えている。
第1シリンダ部18は、受給口21及び第1収納部22が一体に形成される。第1シリンダ部18は、受給口21及び第1収納部22間に、第1可動体12の一部が出没可能な開口である第1口部23が形成された仕切部24を備えている。
換言すると、第1シリンダ部18は、円筒状に形成されるとともに、その一方の端部側の内周面に、第1口部23を有する円環状の仕切部24が設けられる。第1シリンダ部18は、この仕切部24を挟んで一方に受給口21が、他方に第1収納部22が形成される。
受給口21は、その内径が後述する供給体7の供給口71の先端の外径と略同一に形成され、供給口71が仕切部24と当接するまで挿入可能に形成されている。
第1収納部22は、その内部に、第1可動体12及び第1密封部材15を配置可能に形成されている。また、第1収納部22は、その内周面の一部に、第1密封部材15と当接する第1当接部22aを備えている。
第1収納部22は、その内径が、第1可動体12の外径よりも大径に形成されている。第1収納部22は、その内周面と第1可動体12の外周面との隙間によって、液体燃料の流路F1を形成する。また、第1収納部22は、仕切部24が形成された端部とは他方の端部に、第1固定部19を固定する第1被固定部22bと、第1支持体13を固定する第2被固定部22cと、を備えている。
第1当接部22aは、例えば、第1収納部22の仕切部24に隣接する内周面が他部よりも小径に形成されることで構成された、第1収納部22の小径部である。第1当接部22aは、第1密封部材15が当接することで、第1収納部22及び第1可動体12間を密封するとともに、第1密封部材15が離間することで、第1収納部22及び第1可動体12間を非密封とする。より具体的には、第1当接部22aは、第1密封部材15の後述する第1シール部材48と離接することで、第1可動体12の外周面及び第1収納部22の内周面間の流路F1を開閉する。
第1被固定部22bは、例えば、第1収納部22の外周面に形成された雄ねじである。第2被固定部22cは、例えば、第1収納部22の内周面に形成された雌ねじである。
第1固定部19は、燃料電池2の一部、例えば、燃料ポンプ2Bの外郭体の一部に一体に設けられる。第1固定部19は、第1被固定部22bと係合可能に形成された雌ねじ19aがその内周面に形成された円筒状の凹部であって、その底面に、第1燃料供給チューブ17を挿入可能な孔部19bを備えている。
第1可動体12は、同軸上に異なる複数の径で形成された円柱状の部材であって、受給口21及び第1収納部22内に、その軸心方向に沿って往復動可能に配置される。具体的には、第1可動体12は、その一端側から他端側に向かって第1先端部31、第1中央部32及び第1後端部33を備えている。
第1先端部31は、その外径が第1口部23の内径よりも小さく形成されており、第1口部23に挿通可能に形成されている。第1先端部31は、受給口21に供給体7が接続されたときに、供給体7の後述する第2可動体52と当接し、且つ、互いに押圧可能な長さで、その先端が仕切部24の受給口21側の主面から突出する。
第1中央部32は、その一方の端部が第1先端部31に一体に形成される。第1中央部32は、その外径が、第1先端部31よりも大径であって、且つ、第1収納部22及び第1当接部22aの内径よりも小径に形成される。第1中央部32は、その端面が仕切部24の第1収納部22側の主面に当接可能に形成される。第1中央部32は、その端面が仕切部24の主面に当接したときに、第1当接部22aの端面と当接する、第1密封部材15を配置可能に形成されたシール溝32aを、その外周面に備えている。
第1後端部33は、第1中央部32の他方の端部に一体に形成され、その端面が第1付勢部材14の座面を成す。第1後端部33は、その外径が、第1中央部32よりも大径であって、且つ、第1収納部22の内径よりも小径に形成されている。第1後端部33は、その中心に形成された第1支持体13の一部を挿通可能な円柱状の第1案内孔33aと、その外周面に形成され、第1案内孔33aと連通する第1連通孔33bと、を備えている。また、第1後端部33は、その外周面に第1密封部材15を配置するシール溝33cを備えている。
第1案内孔33aは、第1支持体13の一部を挿入可能に形成されている。第1案内孔33aは、その長さが、第1可動体12の移動距離及び挿入される第1支持体13の一部の長さの和と同等か、又は、当該和よりも若干長めに形成されている。第1連通孔33bは、シール溝33cよりも第1中央部32側に配置される。即ち、第1連通孔33bは、第1中央部32のシール溝32a及び第1後端部33のシール溝33c間に配置される。
第1支持体13は、同軸上に異なる径で形成された円柱状の部材であって、第2被固定部22cに固定可能に形成されている。具体的には、第1支持体13は、その一端側から他端側に向かって第1案内部41、第2固定部42及び第1規制部43を備えている。また、第1支持体13は、その内部に、第1案内孔33a及び第1連通孔33bと連通する第2連通孔45と、第1燃料供給チューブ17と嵌合可能な円筒状の挿入部46と、を備えている。
第1案内部41は、その外径が第1案内孔33aの内径と略同一径に形成されている。第1案内部41は、第1案内孔33aに挿通可能、且つ、第1案内孔33aと摺接可能に形成されている。第1案内部41は、第1案内孔33aに挿通されることで、第1可動体12を第1案内部41の軸心に沿って移動可能に案内する。
第2固定部42は、円柱状に形成されるとともに、その端面が第1付勢部材14の座面を成す。第2固定部42は、その外周面に雄ねじ部42aが形成されており、第2被固定部22cと螺合することで、第2被固定部22cに固定可能に形成されている。
第1規制部43は、その端面が、第1シリンダ部18の端面と当接することで、第2被固定部22cと螺合する第2固定部42の移動量を規制可能に形成されている。
第1付勢部材14は、第1案内部41が挿通されるとともに、第1後端部33の座面及び第2固定部42の座面に支持される、所謂コイルバネである。第1付勢部材14は、第1可動体12を、第1中央部32の端面が仕切部24の主面と当接する方向に常時付勢する。第1付勢部材14は、第1シリンダ部18の第1収納部22、第1可動体12及び第1支持体13により形成されるとともに、これらが密着することで液密に密封された空間に配置される。
第1密封部材15は、第1中央部32のシール溝32aに設けられる第1シール部材48と、第1後端部33のシール溝33cに設けられる第2シール部材49と、を備えている。第1シール部材48は、第1当接部22a及び第1中央部32のシール溝32aと当接することで、第1収納部22の内周面及び第1可動体12の外周面の隙間の流路F1を閉塞可能に形成されている。第2シール部材49は、第1収納部22及び第1後端部33のシール溝33cと当接することで、第1収納部22の内周面及び第1可動体12の外周面の隙間に形成される第1連通孔33bの二次側(第1支持体13側)の流路F1を常時閉塞可能に形成されている。
第1案内部材16は、所謂キーロックリングである。第1案内部材16は、受給口21の外周面に固定される。第1案内部材16は、円筒状に形成され、その内周面の一部であって、例えばその開口端側にキー16aを備えている。
このように構成された受給体6は、第1当接部22aから第1シール部材48が離間することで、仕切部24の第1口部23の内周面及び第1先端部31間の隙間、第1当接部22aの内周面及び第1中央部32の外周面の隙間、第1収納部22の内周面及び第1後端部33の外周面間の隙間、第1連通孔33b、第1案内孔33a、第1支持体13の第2連通孔45並びに挿入部46に固定された第1燃料供給チューブ17により順路が形成された液体燃料の流路F1が形成される。
図2、図4及び図5に示すように、供給体7は、第2外郭部材51と、第2可動体52と、第2支持体53と、第2付勢部材54と、第2密封部材55と、被覆部材56と、袋ナット57と、第2燃料供給チューブ58と、エアチューブ59と、を備えている。
供給体7は、弁体である第2可動体(第2弁体)52が往復動することで燃料の流路F2が開閉する開閉弁である。供給体7は、第2外郭部材51内に燃料の流路F2が形成され、当該流路F2がカートリッジ本体3aと連通する。供給体7は、カートリッジ本体3aの燃料を第2外郭部材51内の流路F2を介して受給体6に供給する。
供給体7は、第2外郭部材51、第2可動体52、第2支持体53、第2密封部材55、被覆部材56、袋ナット57、第2燃料供給チューブ58及びエアチューブ59が、樹脂材料により形成されている。また、供給体7は、第2付勢部材54が、金属材料、例えばステンレス鋼材により形成されている。
第2外郭部材51、第2可動体52、第2支持体53、被覆部材56、袋ナット57及び第2燃料供給チューブ58は、熱硬化性樹脂材料、例えば、ポリプロピレン(PP)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリスチレン(PS)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリアセタール(POM)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート(PC)又はポリエーテルエーテルケトン(PEEK)等が用いられる。
第2密封部材55及びエアチューブ59は、弾性変形可能な樹脂材料、例えば、エチレンプロピレンゴム(EPTE、PDM)、ニトリルゴム(NBR)、フッ素ゴム(FKM)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、シリコーンゴム(VMQ)若しくはクロロプレンゴム(CR)等のゴム系の樹脂材料、又は、低密度ポリエチレン(LDPE)、軟質塩化ビニル(PVC)、ナイロン(PA)、ポリウレタン(PU)若しくはテフロン(登録商標)等の合成樹脂系の樹脂材料が用いられる。
第2外郭部材51は、異なる複数の外径及び内径を有する円筒状に形成され、その一部が被覆部材56内に固定される。第2外郭部材51は、第2シリンダ部61及び第3被固定部62を備えている。第2外郭部材51は、第3被固定部62が第2支持体53及び被覆部材56に挟持されることによって、被覆部材56に固定可能に形成されている。
第2シリンダ部61は、円筒状であって、その内部に、往復動する第2可動体52の一部を収納可能に形成される。具体的には、第2シリンダ部61は、受給体6の受給口21と係合可能な接続口である供給口(第2接続口)71と、その内部に第2可動体52の一部を収納する第2収納部72と、を備えている。第2シリンダ部61は、供給口71及び第2収納部72が一体に形成されている。
供給口71は、第2収納部72と連通し、第2収納部72に収納された第2可動体52の一部を往復動可能にする開口である第2口部73を有している。供給口71は、受給口21に挿入可能に、その外径が受給口21の内径と略同一に形成されている。供給口71は、第1可動体12の第1先端部31及び第2可動体52の一部を挿通可能な第2口部73を有する円筒形状に形成されている。
具体的には、供給口71は、受給口21の外径よりも若干小径の円筒形状に形成されている。また、供給口71は、その外周面に設けられ、受給口21の内周面と当接するシール部71aを備えている。
シール部71aは、断面視で半円状の環状の突起であり、供給口71の外周面に円環状に一体に設けられる。シール部71aは、供給口71が受給口21に挿入された場合に、一部弾性変形することで、供給口71及び受給口21の隙間を密閉する。
第2収納部72は、その内部に、第2可動体52及び第2密封部材55を配置可能に形成されている。また、第2収納部72は、その内周面の一部に、第2密封部材55と当接する第2当接部72aを備えている。
また、第2収納部72は、その外周面の一部に、その軸心方向に延設され、キー16aを通過可能な第1溝部(キー溝)72bと、第2収納部72の第3被固定部62に隣接する外周面に形成され、キー16aを周方向に移動可能な、円弧状の第2溝部(キー溝)72cと、を備えている。第2溝部72cは、供給体7を回動することで、第1溝部72bから挿入されたキー16aが挿入されるとともに、キー16aと係合可能に形成されている。このような、第1溝部72b及び第2溝部72cは、第1案内部材16と係合する第2案内部材を構成する。
第2収納部72は、その内径が、第2可動体52の外径よりも大径に形成されている。第2収納部72は、その内周面と第2可動体52の外周面との隙間によって、液体燃料の流路F2を形成する。また、第2収納部72は、供給口71が形成された端部とは他方の端部に、第3被固定部62が一体に形成される。第2収納部72は、第3被固定部62と隣接する壁部の一部に、外部に露出する外気取入孔72dを有している。
第2当接部72aは、例えば、第2収納部72の供給口71に隣接する内周面が他部よりも小径に形成されることで構成された、第2収納部72の小径部である。第2当接部72aは、第2密封部材55が当接することで、第2収納部72及び第2可動体52間を密封するとともに、第2密封部材55が離間することで、第2収納部72及び第2可動体52間を非密封とする。より具体的には、第2当接部72aは、第2密封部材55の後述する第3シール部材91と離接することで、第2可動体52の外周面及び第2収納部72の内周面間の流路F2を開閉する。
第3被固定部62は、その外径が、第2シリンダ部61の外径よりも大径に形成されている。第3被固定部62は、その一方の端部が第2シリンダ部61と一体に形成され、且つ、その他方の端部が開口する円筒状に形成される。第3被固定部62は、一方の端部が、被覆部材56の端部と軸心方向で当接可能に形成されている。
第3被固定部62は、その内部に、往復動する第2可動体52の他部及び第2付勢部材54を収納可能に形成されている。具体的には、第3被固定部62は、その内径が、第2可動体52及び第2付勢部材54の外径よりも大径に形成されている。第3被固定部62は、その端面が第2支持体53と当接可能に形成されている。
第3被固定部62は、その外周面の一部に、軸心方向に延設された第3溝部62aと、第3溝部62aと連通する第3連通孔62bと、その外周面の一部に設けられ、軸心方向に延設された、回転を規制する面部62cと、を備えている。
第3溝部62aは、第3被固定部62の第3連通孔62bから第3被固定部62の他方の端部まで形成される。第3連通孔62bは、第3被固定部62の一方の端部側に設けられる。即ち、第3連通孔62bは、第3被固定部62の一方の端部から若干離間する位置に配置され、且つ、第3被固定部62の内部空間及び第3溝部62a間を連通する。第3連通孔62bは、第2可動体52に設けられる第2密封部材55の後述する第4シール部材92及び第5シール部材93間に位置することで、第2収納部72の外気取入孔72dと連通する。面部62cは、被覆部材56の内周面の一部と係合することで、第3被固定部62の周方向の移動、換言すると第3被固定部62の回転が規制される。
第2可動体52は、同軸上に異なる径で形成された円柱状の部材であって、その軸心方向に往復動可能に、第2シリンダ部61の供給口71及び第2収納部72、第3被固定部62、並びに、第2支持体53に配置される。具体的には、第2可動体52は、一端側から他端側に向かって第2先端部81、第2中央部82及び第2後端部83を備えている。第2可動体52は、その中心に設けられ、第2中央部82の中途部及び第2後端部83の端部を連通する第4連通孔52aと、第4連通孔52a及び第2中央部82の外周面の一部を連通する第5連通孔52bと、を備えている。
第2先端部81は、その外径が第2口部73の内径よりも小さく形成されており、第2口部73に挿通可能に形成されている。第2先端部81は、供給口71に受給体6が接続されたときに、受給体6の第1先端部31と当接可能、且つ、互いに押圧可能な長さに形成されている。第2先端部81は、その先端が第2口部73内に位置する。
第2中央部82は、一方の端部が第2先端部81に一体に形成された第2中央前部84と、第2中央前部84の端部と一端に形成された第2中央後部85と、を備えている。
第2中央前部84は、その外径が、第2先端部81よりも大径であって、且つ、第2収納部72及び第2当接部72aの内径よりも小径に形成される。第2中央前部84は、その端面が第2収納部72の端面と当接可能に形成される。第2中央前部84は、その外周面に、その端面が第2収納部72の端面と当接したときに、第2当接部72aの端面と当接する第2密封部材55を配置するシール溝84aを備えている。
第2中央後部85は、第2中央前部84の他方の端部に一体に形成され、その端面が第2付勢部材54の座面を成す。第2中央後部85は、その外径が第2中央前部84よりも大径であって、且つ、その外径が第2収納部72の内径よりも小径に形成されている。
第2中央後部85は、その外周面に形成され第2密封部材55を配置する二つのシール溝85a,85bを備えている。
第2中央部82は、その軸心に第4連通孔52aが形成されるとともに、第2中央後部85の外周面の一部であって、且つ、第2中央前部84のシール溝84a及び当該シール溝84aと隣接する第2中央後部85のシール溝85a間に第5連通孔52bが形成される。
第2後端部83は、第2中央後部85の端部に一体に形成され、その端部が第2支持体53の後述する第2案内孔53aに挿入可能に形成されている。第2後端部83は、その軸心に第4連通孔52aが形成される。第2後端部83は、その外径が第2中央部82及び第2付勢部材54よりも小径であって、且つ、その外径が第2支持体53の第2案内孔53aと同径又は第2案内孔53aよりも小径に形成されている。第2後端部83は、第2支持体53の第2案内孔53aに挿入される端部の外周面に、第2密封部材55を配置可能なシール溝83aを備えている。
第2支持体53は、同軸状に異なる径で形成された円筒状の部材であって、被覆部材56に挿入可能に形成されている。具体的には、第2支持体53は、その一端側から他端側に向かって第2規制部87及び段差部88を備えている。第2支持体53は、第2規制部87に設けられ、第2後端部83の端部が挿入される第2案内孔53aと、第2案内孔53aを介して第4連通孔52aと連通する第6連通孔53bと、を備えている。
第2支持体53は、その軸心方向に沿って第2規制部87の外周面の一部に形成され、第3被固定部62の第3溝部62aと連通する第4溝部53cと、段差部88の端面と第4溝部53cとを連通する第7連通孔53dを有する。
第2案内孔53aは、第2付勢部材54で付勢された第2可動体52の第2後端部83が挿入される端部の長さ及び第2可動体52の所定の移動距離の和と同一長さに形成されている。第2案内孔53aは、その底面が、所定の移動距離だけ移動した第2可動体52の第2後端部83の端面と当接可能に形成されている。
第2案内孔53aは、第2可動体52をその軸心に沿って移動可能に案内するとともに、その底面が第2後端部83の端面と当接することで、第2可動体52の移動量を規制可能に形成されている。第6連通孔53bは、その内径が、第2燃料供給チューブ58の外径と略同一、より具体的には第2燃料供給チューブ58の外径よりも若干小径に形成されている。
第7連通孔53dは、円柱状の開口であって、その内径がエアチューブ59の外径と略同一、又は、エアチューブ59の外径よりも若干小径に形成されている。
第2規制部87は、その外周面の一部に設けられ、軸心方向に延設された、回転を規制する面部87aを備えている。面部87aは、被覆部材56の内周面の一部と係合することで、第2支持体53の周方向の移動を規制する。
第2支持体53は、第2支持体53が被覆部材56及び袋ナット57に固定されたときに、第2規制部87の端面が、第2外郭部材51の第3被固定部62の端面と当接可能に形成されている。また、第3被固定部62及び第2支持体53は、面部62c,87aが被覆部材56の内周面の一部と係合して配置されることで、回動が規制されるとともに、互いの位置合わせがなされる。これにより、第3被固定部62及び第2支持体53は、第3溝部62a及び第4溝部53cが連通する。
被覆部材56は、同軸上に異なる複数の径で形成された円筒状の部材であって、その一部が開口蓋9に固定されるとともに、第2外郭部材51の第3被固定部62及び第2支持体53の一部を覆う。被覆部材56は、大径部56aと、大径部56aよりも小径に形成された小径部56bと、を備えている。被覆部材56は、大径部56aの開口する端部の内周面に円環状に突出する突起部56cを備えている。
被覆部材56は、その内周面の一部に、第3被固定部62及び第2規制部87の面部62c,87aと係合可能な平面状の面部56dを備えている。小径部56bは、その外周面に雄ねじ部56eが形成されている。
大径部56aは、その開口する突起部56cが第3被固定部62の端面と当接可能に形成されている。また、大径部56aは、小径部56bと隣接する端部に開口蓋9の第1突起部9cと係合する凹部56fが形成されるとともに、当該端部が開口蓋9の端面と当接可能に形成されている。
小径部56bは、開口部9aに挿入可能に、その外径が開口蓋9の開口部9aの内径と略同一に形成されている。
突起部56cは、その内径が被覆部材56の他の部位の内径及び第3被固定部62の外径よりも小径であって、且つ、第2シリンダ部61の外径と略同一又は若干大径に形成されている。
袋ナット57は、開口部57aが形成された端面57bを有する円筒状に形成され、その内周面に、被覆部材56の雄ねじ部56eと螺合する雌ねじ部57cが形成されている。端面57bに形成された開口部57aは、第2支持体53の段差部88を挿入可能に形成されている。雌ねじ部57cの長さは、開口蓋9の内面から端面57bと対向する第2規制部87の端面までの長さと略同一に形成されている。また、袋ナット57は、開口蓋9と対向する端部に、開口蓋9の第2突起部9dと係合することで、袋ナット57の回転を規制する複数の凹部57dが形成されている。
袋ナット57は、第2外郭部材51及び第2支持体53が挿入された被覆部材56と螺合することで、その端面57bと被覆部材56の突起部56cの開口する端部とによって、第3被固定部62及び第2規制部87を挟持可能に形成されている。
第2付勢部材54は、第2後端部83に挿通されるとともに、第2中央後部85及び第2規制部87に支持される、所謂コイルバネである。第2付勢部材54は、第2可動体52を、第2中央前部84の端面が第2収納部72の端面と当接する方向に常時付勢する。第2付勢部材54は、第2外郭部材51、第2可動体52、第2支持体53及び被覆部材56により形成される、燃料の流路F2から隔離された空間に配置される。第2付勢部材54は第1付勢部材14よりも弾性係数(ばね常数)が大きく形成されている。
第2密封部材55は、第2中央前部84のシール溝84aに設けられる第3シール部材91と、第2中央後部85のシール溝85aに設けられる第4シール部材92と、第2中央後部85のシール溝85bに設けられる第5シール部材93と、第2後端部83のシール溝83aに配置される第6シール部材94と、を備えている。
第3シール部材91は、第2当接部72aと当接することで、第2収納部72の内周面及び第2可動体52の外周面の隙間の流路F2を閉塞可能に形成されている。第4シール部材92は、第2収納部72と当接することで、第2収納部72の内周面及び第2可動体52の外周面の隙間に形成される流路F2であって、且つ、第5連通孔52bから第2可動体52の第2中央後部85側に向かう流路F2を常時閉塞可能に形成されている。また、第4シール部材92は、第2収納部72と当接することで、第2収納部72の内周面及び第2可動体52の外周面の隙間の流路Gであって、且つ、外気取入孔72dから第2中央前部84側に向かう流路Gを常時閉塞可能に形成されている。
第5シール部材93は、第2収納部72と当接することで、第2収納部72の内周面及び第2可動体52の外周面の隙間に形成される、外気取入孔72dから第2後端部83側に向かう流路Gを常時閉塞可能、且つ、第2収納部72の内周面及び第2可動体52の外周面の隙間から第3連通孔62bに向かう流路Gを開閉可能に形成されている。
このような第4シール部材92及び第5シール部材93は、第2付勢部材54が配置される空間を、燃料の流路F2から隔離可能に形成されている。第6シール部材94は、第2支持体53の第2案内孔53aと当接することで、第2付勢部材54が配置される空間を流路F2と隔離可能に形成されている。
第2燃料供給チューブ58は、一端が第2支持体53の第6連通孔53bに嵌合されることで第2支持体53に固定されるとともに、他端が、開口蓋9側に向かって配置される。
エアチューブ59は、第2支持体53の第7連通孔53d及び外郭体8の第2凸部8bに形成された孔部8cに嵌合固定される。エアチューブ59は、第7連通孔53dからカートリッジ本体3aの閉塞蓋10近辺へ流路Gを形成する。
このように構成された供給体7は、第2当接部72aから第3シール部材91が離間することで、第2支持体53に設けられた第2燃料供給チューブ58、第2支持体53の第2案内孔53a、第4連通孔52a、第5連通孔52b、第2収納部72の内周面及び第2中央後部85の外周面間の隙間、第2当接部72aの内周面及び第2中央前部84の外周面の隙間、並びに、供給口71の第2口部73の内周面及び第2先端部81の外周面の隙間により順路が形成された、カートリッジ本体3a内から供給口71への液体燃料の流路F2が形成される。
また、供給体7は、第2可動体52が移動し、第2中央後部85に設けられた第4シール部材92及び第5シール部材93の間に第3連通孔62bが位置することで、外気取入孔72d、第2収納部72の内周面及び第2可動体52の外周面の隙間の一部(第4シール部材92及び第5シール部材93間の隙間)、第3連通孔62b、第3溝部62a、第4溝部53c及び第7連通孔53dに挿入されたエアチューブ59により順路が形成された、外気からカートリッジ本体3a内への空気の流路Gが形成される。なお、燃料の流路F2及び空気の流路Gは、燃料R及び空気が混合することを防止するように、第4シール部材92、第5シール部材93及び第6シール部材94によって隔てられる。
次に、このように構成されたカプラー1を用いた受給体6及び供給体7の燃料の供給について説明する。
先ず、図2に示すように、受給体6の第1案内部材16のキー16a及び供給体7の第2収納部72の第1溝部72bを目視により位置合わせを行うとともに、受給体6の受給口21に供給体7の供給口71を挿入する。このとき、供給口71のシール部71aが受給口21の内周面と当接しながら移動して漸次変形することで、受給口21及び供給口71間が密閉される。さらに、受給口21に供給口71を挿入し、供給口71の端面に仕切部24の端面を当接させ、その後、受給体6を回動させて、キー16aを第2溝部72cに挿入する。これにより、キー16a及び第2溝部72cが係合する。この係合により、受給体6及び供給体7を固定させる。
このとき、図2に示すように、第1可動体12及び第2可動体52が当接し、第1可動体12及び第2可動体52が互いに押圧する。
具体的に説明すると、第1付勢部材14は第2付勢部材54よりも弾性係数が低く形成されている。このため、受給口21に供給口71が挿入され、第1先端部31及び第2先端部81が当接すると、先ず、第1可動体12が押し込まれる。第1可動体12が移動することで、第1シール部材48が第1当接部22aから離間し、燃料の流路F1が開放され、受給体6が開状態となる。
受給体6が開状態となり、第1可動体12の案内孔33aの端部に第1支持体13の第1案内部41の先端部が当接し、第1可動体12の移動が停止すると、第2可動体52が移動し、第3シール部材91が第2当接部72aから離間する。同時に、第2可動体52の移動により、第4シール部材92及び第5シール部材93間に外気取入孔72dが位置する。これにより、燃料の流路F2が開放されるとともに、空気の流路Gが開放され、供給体7が開状態となる。
受給体6及び供給体7が開状態となることで、燃料カートリッジ3のカートリッジ本体3aから燃料の流路F2及び流路F1を順次介して燃料電池2の燃料ポンプ2Bへ燃料Rが供給される。なお、このとき、例えば、燃料カートリッジ3は、供給体7が下方に位置し、且つ、カートリッジ本体3aが上方に位置するか又は水平に位置するように配置する。
これにより、燃料ポンプ2Bによって、燃料の流路F2及び流路F1を介して燃料Rが供給されると同時に、外気から空気の流路Gを介してカートリッジ本体3a内に供給され、カートリッジ本体3a内の内圧が、大気圧と同圧に維持される。カートリッジ本体3a内が大気圧となることで、カートリッジ本体3a内が陰圧となることによる燃料の滞りが発生することなく、燃料Rが燃料カートリッジ3から燃料電池2に供給される。
このように構成された燃料電池2及び燃料カートリッジ3に用いられるカプラー1によれば、受給体6及び供給体7を係合させることで、弁体である第1可動体12及び第2可動体52が開状態となり、受給体6及び供給体7の燃料の流路F1,F2を介してカートリッジ本体3aから燃料ポンプ2Bへ燃料Rを供給することが可能となる。また、燃料Rを供給するときに、外気からカートリッジ本体3a内へ空気を取り込む空気の流路Gが開放されることから、カートリッジ本体3aの内圧を一定、即ち大気圧とすることが可能となる。また、カプラー1は、第1可動体12及び第2可動体52を開状態とすることで、燃料の流路F1,F2及び空気の流路Gを開放する簡単な構成でよい。このため、燃料カートリッジ3に別途カートリッジ本体3a内を加圧可能な構成を設ける必要がないことから、カプラー1の製造コストを増加させることがなく、結果、カートリッジ本体3aの内圧を一定とする燃料カートリッジ3の製造コストを低減させることが可能となる。
また、第1付勢部材14は、第1可動体12、第1支持体13及び第1シリンダ部18の第1収納部22により形成されるとともに、これら部材が密着することで液密に密封された空間に配置される。また、第2付勢部材54は、第2外郭部材51、第2可動体52、第2支持体53により燃料の流路F2から隔離された空間に配置される。
このように、金属材料で形成された第1付勢部材14及び第2付勢部材54は、各構成によって形成される空間に配置されることで、燃料の流路F1,F2から隔離され、燃料Rに接触することがない。このため、カプラー1は、第1付勢部材14及び第2付勢部材54が燃料に接触して燃料内に金属イオンが溶出することを防止可能となる。
また、カプラー1は、開口端側にキー16aを備えたキーロックリングである第1案内部材16を受給体6に設け、その軸心方向に延設され、キー16aを通過可能な第1溝部72b及びキー16aを径方向に移動可能な第2溝部72cを具備する第2収納部72を供給体7に設ける構成とする。このような構成のカプラー1によれば、接続可能な受給体6及び供給体7同士をキーロックリングによって確実に接続することが可能となり、燃料電池2に誤った燃料カートリッジを接続することを防止可能となる。これにより、カプラー1は、燃料電池2に適切に液体燃料Rを供給可能となり、信頼性を向上することが可能となる。
上述したように本発明の一実施形態に係る燃料電池2及び燃料カートリッジ3に用いられるカプラー1によれば、供給体7に開閉可能な空気の流路Gを設けることで、非加圧式のカートリッジ本体3aを用いることが可能となり、簡単な構成で、液体燃料Rの移動を容易に行うことが可能となる。
なお、本発明は前記一実施形態に限定されるものではない。例えば、燃料カートリッジ3のカートリッジ本体3aは、円筒状の外郭体8の両端に開口蓋9及び閉塞蓋10を接着、熱溶着又は嵌合により液密に固定される構成を説明したがこれに限定されない。例えば、外郭体8の外周面に雄ねじ部を形成し、袋ナット等によって開口蓋9及び閉塞蓋10を外郭体8に密着させて固定させる構成であってもよい。この他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施可能である。