JP6175144B2 - 分子のプールの選択方法 - Google Patents

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Description

[0001] 本発明は分子のプールを選択する方法に関する。より詳細には、本発明は目的とする所定の生物学的マーカーに対して高い選択性を有する分子のプールの選択方法に関する。
[0002] 分子間相互作用はすべての生体反応で必要とされる。抗体と抗原、及びリガンドと受容体との相互作用は、外部刺激に対する一連の応答経路を開始するために重要である。相互作用に関与する具体的な分子を同定することは、研究と医薬開発にとって非常に重要である。
[0003] 例えば、ヒトゲノムプロジェクトの完了後、ヒト発現遺伝子のほとんどが同定された。しかしながら、新興のプロテオミクス時代においては、タンパク質が、これらの遺伝子の解明において重要な役割を果たす。これらのタンパク質に関する謎を効果的に読み解くためにヒトゲノム中のすべてのヒト遺伝子発現物に対して少なくとも1つの抗体を生成することに多くの努力が払われてきた。こうして、固有の感受性および特異性を備えた抗体は、標的タンパク質との1対1の関係を明らかにするための最も汎用性のあるツールとなっている。しかしながら、複雑な点の1つとして、これらのタンパク質は異なる細胞(例えば癌細胞)に置かれた時に常に同じように振る舞うわけではない。多くのタンパク質が異なる細胞環境で転移することが知られており、対応する抗体が所与の細胞において異なる位置で認識される。さらに、多くの場合に、タンパク質転移は、腫瘍細胞の活性化に関与している。それらの動きを検出することは、癌の種類およステージの分析に将来的に役立ち得る。細胞膜上の抗原を直接選択するハイスループットなアプローチは、強力な治療的標的および新たな疾患マーカーの発見を可能にし得る。
[0004] しかしながら、多数の有用な抗体は生成されているものの、主な制限が2つある。すなわち(1)所与の細胞における特定の抗原(例えば膜または表面マーカー)にどのように見出すか、および(2)これらの抗原を認識する有用な抗体をどのように迅速に同定するかである。
[0005] 一例として膜タンパク質を挙げると、多くの膜タンパク質が肺癌のような特別の疾病状態に関与しており、多くの場合、治療のための魅力的な標的である。膜タンパク質の系統的および量的プロファイリングにより、様々な疾患状態の生物学的プロセスの調節における膜タンパク質の役割の理解が促進され得る。配列が決定されたほとんどのゲノムのオープンリーディングフレームのおよそ20〜30%が、内在性膜タンパク質をコードしていると推定される(Blonder, J., et al., Enrichment of integral membrane proteins for proteomic analysis using liquid chromatography-tandem mass spectrometry. Journal of Proteome Research, 2002. 1(4): p. 351-360; Han, D.K., et al., Quantitative profiling of differentiation-induced microsomal proteins using isotope-coded affinity tags and mass spectrometry. Nature Biotechnology, 2001. 19(10): p. 946-951)。しかしながら、膜プロテオームは、未だマッピングされておらず、膜タンパク質の量が少ないために実験が難しい。さらに、ハイスループットなプロテオミクスおよびマイクロアレイに基づくスクリーニング試験を用いる場合、同定された新規標的がその位置および機能を特徴付ける抗体を欠くことも多く、研究者が潜在的な膜タンパク質を追跡することはさらに妨げられる。抗体を同定し、受容体(表面マーカーまたは膜関連タンパク質)を認識するための直接的発現プロファイリング方法が必要である。
[0006] ランダムなスクリーニングは、時間がかかり、様々な生理学的条件によって大抵、実行不能である。新しい受容体をスクリーニングするために個々の抗体を使用することは、全ゲノムをカバーするために25000種を超える抗体が必要となることから不可能である。さらに、癌細胞は、複数の過剰発現受容体と、同じ標的タンパク質が異なる位置プロファイルを有し得る独特の細胞型とを有していることも多い。したがって、これらの問題に同時に対処する迅速で有効な方法を開発することが必要である。
[0007] 本発明は、目的とする所定の生物学的マーカーに対して高い選択性を有する分子のプールを選択するための小型プール発現スクリーニング方法を提供するものである。
[0008] 本発明は、分子のプールが作用物質に対して結合特異性を有するかどうかを検出することを含む、分子のプールの選択方法を提供するものである。
[0009] さらに、本発明は、分子のプールが生物学的マーカーのプールである上記方法を含む、細胞内または細胞上の生物学的マーカーのプールの選択方法も提供するものである。
[0010] また本発明は、上記の方法により選択される分子のプールを含む組成物を提供するものである。
[0011] さらに、本発明は、上記組成物を細胞または対象に投与する工程を含む、治療剤の送達方法を提供するものである。
[0012] また、本発明は、生物学的試料を用意する工程と、上記組成物と生物学的試料とを接触させる工程と、組成物が生物学的試料に結合するかどうかを同定する工程を含む対象の疾患の診断方法であって、前記結合の存在は対象が疾患に罹患していることを示す、方法を提供するものである。
[0013] 本発明を、次節でさらに詳細に述べる。本発明の他の特徴、目的および利点は、以下の詳細な説明および特許請求の範囲において容易に見出すことができる。
[0014]癌細胞を標的とする抗体とLPPC(リポソーム/PEI/PEG複合体)の吸着の概要図である。抗体とDiO標識LPPCとを混合し、次いでPEG1500でブロッキングした。PEGブロッキングLPPC/抗体複合体を、細胞(例えば、A549)とインキュベートし、次いでFACScanフローサイトメトリーで分析して、細胞表面に対する結合効率を測定した。各サンプルの蛍光平均値を、陽性コントロール(細胞上の100%DiO標識LPPC)および陰性コントロール(未結合抗体)に対して正規化した。各サンプルの蛍光平均値を最初に陽性コントロールの蛍光平均値で割った。続いて正規化した値を陰性コントロールの蛍光平均値で割った。 [0015]薬物スクリーニングのための抗体結合リポソームの概要図である。合計で450個の抗体を50個のプールに分け、これらを使用してリポソーム−抗体(LPPC/抗体)複合体を形成した。細胞表面への抗体の結合効率をスクリーニングするために、50のLPPC/抗体複合体を、4℃で様々な癌細胞株とインキュベートした。その後、FACScanフローサイトメトリー分析を用いて、細胞表面に高効率で結合するLPPC/抗体複合体を優先した。その後、選択されたプール(例えば、プール3A)由来の個々の抗体を使用し、LPPCと共にインキュベーションし、次いでFACScan分析を行うことによって、細胞表面に対するそれらの結合効率を測定した。免疫蛍光法を第2スクリーニングとして使用し、選択された標的の細胞内局在を確認した。 [0016]様々な癌細胞株における特異的受容体を同定するためのリポソーム媒介抗体プールのスクリーニングを示す図である。50個の各抗体プールに、DiO標識LPPCを混合し、次いで3つの異なる細胞株(A549、HT29、およびMCF7)と共にインキュベートし、FACScanフローサイトメトリーで分析した。5つのプール(プール2G、2I、3A、3BおよびY1C)は、試験した他の抗体プールより高い結合効率を示した。図4〜7に示されるように、これらのプールを個々の抗体に分けて、LPPCとの結合効率を試験した。「細胞」は、DiOで識別していない細胞単独を指す。「NC抗体」は、LPPCに未結合の抗体を指す。 [0017]プール3Bの優先タンパク質の細胞内局在の確認を示す図である。(A)プール3B由来の個々の抗体を、LPPC/抗体複合体システムを使用して、3種の癌細胞で試験した。これらの抗体の多くを選択して、免疫蛍光法により、それらの細胞内局在についてさらに検証した。(B)3B−4(示される通りMAPK8)は、HT29細胞(結腸癌細胞株)では原形質膜に局在したが、A549細胞(肺腺癌細胞株)では原形質膜に局在しなかった。 [0018]プール2Gの優先タンパク質の細胞内局在の確認を示す図である。(A)プール2G由来の個々の抗体を、LPPC/抗体複合体システムを使用して、3種の癌細胞で試験した。これらの抗体の多くを選択して、免疫蛍光法により、それらの細胞内局在についてさらに検証した。(B)2G−4(示される通りNUP98)は、A549細胞では原形質膜に局在した。2G−7(示される通りMAG1A9)は、A549細胞とHT29細胞では原形質膜に局在した。 [0019]プール2Iの優先タンパク質の細胞内局在の確認を示す図である。(A)プール2I由来の個々の抗体を、LPPC/抗体複合体システムを使用して、3種の癌細胞で試験した。これらの抗体のうち2つ(2I−3と2I−6)を選択して、免疫蛍光法により、それらの細胞内局在についてさらに検証した。(B)2I−3(示される通りPIK3R4)および(C)2I−6(示される通りNPR2)は、MCF7細胞では原形質膜に局在した。 [0020]プールY1Cの優先タンパク質の細胞内局在の確認を示す図である。(A)プールY1C由来の個々の抗体を、LPPC/抗体複合体システムを使用して、6種の異なる細胞型で試験した。これらの抗体の多くを選択して、免疫蛍光法により、それらの細胞内局在についてさらに検証した。(B)Y1C−4(示される通りSPAG5)は、Mahlavu細胞(肝細胞癌細胞株)およびMCF7細胞(乳癌細胞株)において原形質膜に局在したが、A549細胞(肺腺癌細胞株)、肝細胞およびHuh7細胞(肝細胞癌細胞株)では原形質膜に局在しなかった。(C)Y1C−5(示される通りPOLR2A)は、A549細胞では原形質膜に局在した。
[0021] 本発明は、分子のプールが作用物質に対して結合特異性を有するかどうかを検出する工程を含む、分子のプールの選択方法を提供する。
[0022] 本明細書で使用するとき、用語「分子」は生化学反応に関与する小分子または巨大分子を指す。好ましくは、分子は、巨大分子、例えば、タンパク質、ペプチド、ヌクレオチド、オリゴヌクレオチドまたはポリヌクレオチドである。分子は天然物であっても人工物であってもよい。別の態様において、分子は精製されたものでも他の成分との混合されたものでもよい。本発明の1つの好ましい実施形態において、分子の発現パターンは通常の状態と疾患のような異常状態とで異なる。本発明の別の好ましい実施形態において、分子の発現パターンは異なる細胞型において異なる。本発明のさらに別の好ましい実施形態において、分子は、抗体、抗原、酵素、基質、リガンド、受容体、細胞膜関連タンパク質または細胞表面マーカーである。本発明のさらに好ましい一実施形態において、分子は抗体である。
[0023] 本明細書で使用されるとき、用語「分子のプール」は、一群の分子を指し、ここで分子は同一であっても異なっていてもよい。
[0024] 本明細書で使用するとき、用語「作用物質」は生化学反応に関与する小分子または巨大分子を指す。好ましくは、作用物質は、巨大分子、例えば、タンパク質、ペプチド、ヌクレオチド、オリゴヌクレオチドまたはポリヌクレオチドである。作用物質は天然物であっても人工物であってもよい。別の態様において、作用物質は、分子は精製されたものでも他の成分との混合されたものでもよい。好ましくは、作用物質は、細胞内または細胞上に位置している。本発明の一つの好ましい実施形態において、作用物質の発現パターンは、通常の状態と疾患のような異常状態とで異なる。本発明の別の好ましい実施形態において、作用物質の発現パターンは、異なる細胞型において異なる。本発明の別の好ましい実施形態において、作用物質は、抗体、抗原、酵素、基質、リガンド、受容体、細胞膜関連タンパク質または細胞表面マーカーである。本発明のさらに好ましい一実施形態において、作用物質は抗原である。
[0025] 本明細書で使用するとき、用語「結合特異性」は、活性部位に相補的な特定の形状を有する分子のみが、異なる分子が存在する場合であっても作用物質の活性部位に結合できる特性を指す。
[0026] 操作を容易にするために、分子のプールは、ビヒクル上に位置していることが好ましい。分子のプールを位置づけるための方法は、自然発生的なものでもよく、分子のプールをビヒクルに人為的に結合させるものであってもよい。ビヒクルおよび分子の種類に関して、当該分野の技術者の能力によれば、結合を達成するために適切な様式を選択し得る。例えば、米国特許第7,780,882号には、抗体または抗体フラグメント標的化カチオン性免疫リポソームまたはポリマー複合体の調製方法が開示されている。そのような開示は、参照として本明細書に組込まれる。本発明の一実施形態において、ビヒクルは、リポソーム、ミセル、放出制御カプセル(timed released capsule)、小胞、ミクロスフェア、ナノ粒子、ポリプレックスまたは細胞であり、好ましくはリポソームである。
[0027] ほとんどの現在利用可能なリポソームが、標的分子をリポソーム成分(例えば、コレステロールまたはポリマー修飾脂質側鎖)に共有的に結合させることによって製造される。結合反応は、一定の標的分子の活性に著しい損傷を与え得る(Nobs, L., et al., Current methods for attaching targeting ligands to liposomes and nanoparticles. Journal of Pharmaceutical Sciences, 2004. 93(8): p. 1980-1992; Kocbek, P., et al., Targeting cancer cells using PLGA nanoparticles surface modified with monoclonal antibody. Journal of Controlled Release, 2007. 120(1-2): p. 18-26)。この問題を回避するための1つの方法として、標的分子をカチオンリポソームに非共有的に付着させることが挙げられる。しかしながら、標的分子のリポソームからの解離がリポソームの活性に影響するという別の問題が提起される(Nobs, L., et al.)。これは主として標的分子とリポソームとの間の弱い相互作用に起因する。近年、リポソームベクターのLPPC(リポソーム/PEI/PEG複合体)が開発されてきたが、このベクターは、抗腫瘍薬物を担持するのに都合がよいだけでなく、その表面で腫瘍特異的抗体に強く吸着でき、粒子を癌細胞に向かわせることを可能にする(Liu, Y.K., et al., A unique and potent protein binding nature of liposome containing polyethylenimine and polyethylene glycol: a nondisplaceable property. Biotechnology and Bioengineering, 2011. 108(6): p. 1318-1327)。さらに、LPPCは、遠心分離により単離することができ、LPPC/抗体複合体を、未結合抗体から容易に精製することができる。空のLPPCは、蛍光色素に容易に組み入れられて蛍光ナノ粒子を形成することができ、特異的抗体に吸着している蛍光性のLPPCと共に、特定のプローブを開発する可能性をもたらす。
[0028] 本明細書で使用するとき、細胞は、正常細胞、癌細胞、幹細胞または癌幹細胞であることが好ましい。分子と作用物質との間の特異的結合は、好ましくは、細胞内、生理学的状態、またはin vivoで生じる。
[0029] 操作を容易にするためには、ビヒクルは検出マーカーを含むことが好ましい。ビヒクルおよび検出マーカーの種類について、当該分野の技術者の能力によれば、ビヒクルを検出マーカーに対してタグ付するために適切な様式を選択することが可能である。本発明の好ましい一実施形態において、検出マーカーは、蛍光または放射性同位体である。
[0030] 本発明に従って、薬物送達などの他の態様にも本発明を適用するために、ビヒクルは、さらに、薬物、細胞毒性薬、成長因子、サイトカイン、ワクチンおよびオリゴヌクレオチドのうちの少なくとも1つを含むことが好ましい。
[0031] 好ましくは、本発明による方法は、分子を識別することをさらに含む。当業者は、分子を同定するために、適切な化学的、物理的または生物学的分析を適用することができる。
[0032] 本発明の好ましい一実施形態において、方法は、
(a)候補分子のプールを用意する工程と、
(b)候補分子のプールを複数の小プールに分割する工程と、
(c)小プールをそれぞれビヒクル上に担持させて複合体を形成する工程と、
(d)(c)で得られた複合体と作用物質とを接触させて、小プールが作用物質に対して結合特異性を有する分子を含んでいるかどうかを検出し、それにより分子のプールが選択され得る工程と
を含む。
[0033] 本明細書で使用するとき、用語「候補分子」は、本発明が目的とする分子と考えられる一群の分子を指す。候補分子のプールは、天然の抽出物であっても人工的配合物であってもよく、例えば、抗体を発現するハイブリドーマのプールであってもよい。
[0034] 接触工程(d)の条件は、生理的な条件と同等であることが好ましい。当業者であれば適切な条件を選択することができる。
[0035] 本発明の好ましい一実施形態によれば、方法は、工程(b)の後に、小プールをさらなる小プールに分割する工程をさらに含む。この工程ならびに工程(b)、(c)および(d)を繰り返し行って、プール内の分子の数を低減することができる。
[0036] 好ましくは、工程(d)は、(c)で得られた複合体と細胞とを接触させて、複合体が細胞に結合するかどうかを検出する工程であって、作用物質が細胞内または細胞上に位置している工程をさらに含む。本明細書で使用するとき、細胞は、好ましくは、正常細胞、癌細胞、幹細胞または癌幹細胞である。分子と作用物質との間の特異的結合は、好ましくは、生理学的状態の細胞内で、またはin vivoで生じる。
[0037] 好ましくは、工程(d)は、(c)で得られた複合体と細胞とを接触させて、複合体が細胞を殺傷するかどうかを検出する工程であって、作用物質が細胞内または細胞上に位置している工程をさらに含む。本明細書で使用するとき、細胞は、好ましくは癌細胞である。
[0038] 本発明によれば、小型プールという概念が、「混合プール抗体」を同定し、所与の細胞(例えば癌細胞、幹細胞)で過剰発現した新しい受容体を明らかにするために提供される。基本的概念は、全抗体ライブラリーの小区分をより小さいプールにして、所与の癌細胞型に対する潜在的受容体(表面マーカーまたは膜関連タンパク質)を検出する確率を実質的に向上させることにある。この方法は、一旦候補となるプール抗体が同定されるとき、単一抗体を迅速に単離することを容易にする。さらに、他のプロテオミクスおよびマイクロアレイに基づくスクリーニング試験では同定された標的が膜における位置の実証に必要な抗体を欠くことが多いのに対し、本発明者らのアプローチは新規抗体認識受容体を同定し、様々な用途において直ぐに利用し得るものである。
[0039] さらに、本発明は、上記方法を含む、細胞内または細胞上に存在する生物学的マーカーのプールの選択方法であって、生物学的マーカーは腫瘍特異的抗原、細胞膜関連タンパク質または細胞表面マーカーである方法を提供するものである。
[0040] また本発明は、上記に記載した方法により選択される分子のプールを含む組成物を提供するものである。
[0041] さらに本発明は、上記の組成物を細胞または対象に投与する工程を含む、治療剤の送達方法を提供する。
[0042] また、本発明は、生物学的試料を用意する工程と、上記組成物と生物学的試料とを接触させる工程と、組成物が生物学的試料に結合するかどうかを同定する工程であって、結合の存在は対象が状態に罹患していることを示す工程とを含む、対象における状態の診断方法を提供する。
[0043] 好ましくは、生物学的試料は、癌細胞、癌幹細胞、腫瘍生検検体または組織培養物である。
[0044] 好ましくは、対象はヒトである。
[0045] 本発明による方法は、多くの用途に適用可能である。本発明の一実施形態において、このスクリーニングは、正常細胞と疾患細胞とを比較することにより、様々に発現される疾患関連受容体を同定するものである。リポソームに1または複数の抗体を結合させることによって、腫瘍細胞に正常細胞と比較して相対的に高用量の作用物質を受けさせることが可能になり、代替的処置ストラテジーが提供される。同定された受容体は、例えばリポソームを介するドラッグデリバリーに使用することができる。
[0046] 本発明の別の実施形態においては、特定の細胞表面マーカーの同定は他の状況で実施される。例えば、この手法を使用して、幹細胞研究のための表面マーカー、例えば間葉系幹細胞(MSC)、神経幹細胞(NSC)、多能性幹細胞および癌幹細胞における表面マーカーを同定し、細胞型に特異的な分化マーカーを同定することができる。単一または複数の識別された表面マーカー(複数可)を使用して、異種混合プールから目的の細胞(または小集団)を同定および単離することができる。換言すると、同定された細胞表面マーカーは、細胞分析およびソーティング(例えばフローサイトメトリーを介したもの)に使用することができる。
[0047] さらに別の本発明の実施形態において、本方法は、ペプチドまたはファージディスプレイから生成されたモノクローナル抗体またはポリクローナル抗体の大量収集物から潜在的な受容体(表面マーカーまたは膜関連タンパク質)を迅速に特徴付けするものである。一般的にこれらの抗体インベントリから潜在的な受容体を明らかにする組織的分析方法は不足している。小型プールに基づく抗体発現スクリーニングを使用して、短期間に何千もの抗体を走査することが可能である。
[0048] 以下の実施例は、当業者が本発明を実施する際の助けとなるものである。
方法
LPPC/抗体複合体とインキュベートした細胞
[0049] 本実施例においては、LPPC(リポソーム/PEI/PEG複合体)を、緑色蛍光色素DiOを用いて30分間標識した。次に、DiO標識LPPC20μgを、9種の抗体の抗体プール1μgと30分間インキュベートした。その後、LPPC/抗体複合体を30分間PEG1500でブロッキングし、5,900×gで5分間遠心分離して過剰PEGを除去した。最後に、PEGブロッキングLPPC/抗体複合体を、3×10の細胞と30分間インキュベートして細胞表面の抗原に結合させた。結合効率は、FACScanフローサイトメトリーによって測定した。各サンプルの蛍光平均値を、陽性コントロール(細胞上の100%DiO標識LPPC)および陰性コントロール(未結合抗体)を使用して正規化した。各サンプルの蛍光平均値を最初に陽性コントロールの蛍光平均値で割った。続いて、正規化した値を陰性コントロールの蛍光平均値で割った。カットオフは陽性の結果の分類に対して3倍変化した。
免疫蛍光法
[0050] 選択されたタンパク質の局在を特徴付けるために、細胞を免疫蛍光法により抗体で標識付けした。細胞をリン酸塩緩衝食塩水(PBS)で洗浄し、3.7%ホルムアルデヒド含有PBSを用いて5分間25℃で固定化した後、PBSで3回、10分間洗浄した。細胞を、0.5%トリトンX−100を含有するPBSで5分間透過化処理(permeabilize)し、5%正常ヤギ血清で30分間ブロッキングした。固定した細胞を、1%標準ヤギ血清含有PBS中の一次抗体(例えば、SPAG5)で、4℃で一晩プロービングした。DNAを4,6−ジアミジノ−2−フェニルインドール(DAPI、2μg/ml)で染色した。免疫蛍光法による細胞画像を、オリンパスLSM Fluoview FV1000共焦点レーザー走査顕微鏡(オリンパス)を使用して取得した。
結果
新規受容体および膜関連タンパク質をスクリーニングするためのLPPC/抗体複合体の確立
[0051] LPPC/抗体複合体は、未結合抗体から容易に精製される。さらに、空のLPPCは蛍光色素を容易に取り込んで蛍光ナノ粒子を形成することができ、特定の抗体を吸着している蛍光LPPCと共に、特定のプローブの開発可能性をもたらす。抗体/蛍光LPPC複合体は、化学結合を伴わずに表面抗原を検出するための良好なツールとなる。結合効率は、FACScanフローサイトメトリーで測定し得る(図1)。これらのプロセスは、小さな試験管内で簡単に実行および完了することができ、この結果は本発明の手法が新しい受容体および/または膜関連タンパク質の同定に実行可能なものであることを実証するものである。
癌特異的受容体および/または膜関連タンパク質の同定のための小型プール抗体発現スクリーニング
[0052] 本発明者らが対処しようとする問題は、抗体スクリーニングを介して受容体(表面マーカーまたは膜関連タンパク質)を識別できるかどうかということである。この着想の実行可能性を実証するために、最初にこの試験のために450個の抗体を収集した。次に、1プール当たり9つの抗体をランダムに選択し、一緒に混合してから、蛍光LPPCに担持させた。合計50個のLPPC抗体プールを最初に3種の異なる細胞株(肺癌細胞(A549)、結腸癌細胞(HT29)および乳癌細胞(MCF7))とインキュベートした。次いで、抗体−LPPC複合体を、FACScan分析(図2)にかけた。一次スクリーニングの結果に基づいて、多くのプール(3A、3B、Y1C、2Iおよび2Gを含む)が、他の分析したプールよりも試験癌細胞における膜結合能力が相対的に高いことが明らかになった(図3)。これらの5つの選択されたプール由来の各抗体の細胞内位置をGO(細胞成分)およびPubMed検索を介して注意深く検討することによって、これらの5つの選択されたプールにそれぞれ既知の膜タンパク質(当然のことながら、より優れた膜結合効率を有する)が含有されていることを見出した。ただし、プール2Iは、試験された細胞株の中で異なる結合効率を有するようであった(例えば、結合効率は、A549細胞およびMCF7細胞におけるよりもHT29細胞における方が高かった)。そのことは、異なる抗体により、異なる細胞で試験されたタンパク質の別個の位置を認識し得ることの可能性を高めた。このことから、各プール由来の個々の抗体を使用することにより、さらなる研究のために選択した5つの選択されたプールから新規受容体および/または膜関連タンパク質を同定し得ると仮定した(図4〜7)。スクリーニングの最初の実行後、陽性プール(例えば3A)由来の9つの各抗体を試験して、蛍光性LPPC(図2)上に再び担持させることにより、どの抗体が癌細胞に対する有力な受容体(または膜関連タンパク質)であるか測定した。これらの5つのプール(例えば3A−9(またはPDGFRB)およびY1C−4(またはSPAG5)(表1))由来のいくつかの抗体は、周知の受容体を回収しただけでなく、癌細胞の強力な膜関連タンパク質を同定する可能性も実証した。
小型プールスクリーニングからの優先タンパク質の細胞内局在の特徴付け
[0053] いくつかの既知の受容体、例えば3A−9(またはPDGFRB、表1参照)および3B−7(またはKRAS2、表1参照)を、このスクリーニングで再発見した。さらに、多くの抗体が、種々の細胞株に対して別個の親和性を有するようであった。例えば、Y1C−5は、MCF7細胞よりもA549細胞およびHT29細胞に対して高い親和性を有し、一方で、Y1C−4はA549細胞およびHT29細胞よりもMCF7細胞に高い親和性を有した。これらの知見をさらに明らかにするために、第2の免疫蛍光スクリーニングを設定して、最初のLPPCスクリーニングから同定された優先タンパク質の膜局在を確認した。この手法の適用を拡大させるために、最初に試験した肺癌細胞(A549)、結腸癌細胞(HT29)および乳癌細胞(MCF7)だけでなく、肝細胞癌細胞(Mahlavu)を含む他の癌細胞株にも試験を拡大した。結果により、3B−4(図4)、2G−4および2G−7(図5)、2I−3および2I−6(図6)、ならびにY1C−4およびY1C−5(図7)が細胞型特異的に原形質膜で局在したことが示された。例えば、Y1C−4(またはSPAG5、表1参照)は、肝細胞癌細胞(Mahlavu)では原形質膜に局在したが、肺癌細胞(A549、図7)では原形質膜に局在しなかった。SPAG5(有糸分裂紡錘体関連タンパク質)は、中期中に染色体の正確な配列を調節することが知られており、その発現は、乳癌と非小細胞肺癌に関与する。さらに、SPAG5の枯渇により、姉妹染色分体接着の消失が引き起こされた。一般にSPAG5の発現は、間期中は非常に低く、中期中は上方調節され、動原体および紡錘体極で局在化した。肝臓癌の細胞膜でのSPAG5によって媒介されるシグナル伝達経路を分析するためには、さらなる研究が必要である。免疫蛍光試験の結果の概要を表1に示した。
Figure 0006175144
[0054] 本発明を、上記の特定の実施形態と関連させて説明してきたが、それらの代替物ならびに変更および変形の多くは当業者にとって明らかであろう。すべてのそのような代替物、変更および変形は、本発明の範囲内にあるとみなされる。

Claims (13)

  1. 分子のプールをビヒクル上に担持させて、分子のプールが作用物質に対して結合特異性を有するかどうかを検出することを含む、分子のプールの選択方法であって、
    (a)候補分子のプールを用意する工程、
    (b)候補分子のプールを複数の小プールに分割する工程、
    (c)小プールをそれぞれビヒクル上に担持させて複合体を形成する工程、
    (d)(c)で得られた複合体と作用物質とを接触させて、小プールが作用物質に対して結合特異性を有する分子を含んでいるかどうかを検出する工程、及び
    (e)(d)で作用物質に対して結合特異性を有する小プールを、複数の小プールに分割し、工程(c)と(d)を繰り返して、それにより分子のプールが選択され得る工程、を含み、
    前記ビヒクルがリポソームである、分子のプールの選択方法
  2. 前記分子が、抗体、抗原、酵素、基質、リガンド、受容体、細胞膜関連タンパク質または細胞表面マーカーである、請求項1に記載の方法。
  3. 前記抗体が、モノクローナル抗体またはポリクローナル抗体である、請求項2に記載の方法。
  4. 前記作用物質が、細胞内または細胞上に位置している、請求項1に記載の方法。
  5. 前記作用物質が、抗体、抗原、酵素、基質、リガンド、受容体、細胞膜関連タンパク質または細胞表面マーカーである、請求項1に記載の方法。
  6. 前記細胞が、正常細胞、癌細胞、幹細胞または癌幹細胞である、請求項4に記載の方法。
  7. 前記ビヒクルが、検出可能なマーカーを含む、請求項に記載の方法。
  8. 前記検出可能なマーカーが、蛍光または放射性同位体である、請求項に記載の方法。
  9. 前記ビヒクルが、薬物、細胞毒性薬、成長因子、サイトカイン、ワクチンおよびオリゴヌクレオチドのうちの少なくとも1つをさらに含む、請求項に記載の方法。
  10. 前記分子を同定する工程をさらに含む、請求項1に記載の方法。
  11. 工程(d)が、(c)で得られた複合体と細胞とを接触させて、該複合体が細胞に結合するかどうかを検出する工程であって、前記作用物質が細胞内または細胞上に位置している工程をさらに含む、請求項に記載の方法。
  12. 工程(d)が、(c)で得られた複合体と細胞とを接触させて、該複合体が細胞を殺傷するかどうかを検出する工程であって、前記作用物質が細胞内または細胞上に位置している工程をさらに含む、請求項に記載の方法。
  13. 細胞内または細胞上の生物学的マーカーのプールの選択方法であって、
    請求項1〜12のいずれか一項に記載の方法を含み、前記生物学的マーカーが腫瘍特異的抗原、細胞膜関連タンパク質または細胞表面マーカーである、方法。
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