JP6174747B2 - 電子内視鏡装置及び撮像素子の放熱方法 - Google Patents

電子内視鏡装置及び撮像素子の放熱方法 Download PDF

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本発明は、内視鏡スコープ先端部内に撮像素子を内蔵した電子内視鏡装置及び撮像素子放熱方法に関する。
電子内視鏡装置の内視鏡スコープは、患者の負担軽減のために細径化が進み、近年では9mm径のものが普通となり、更なる細径化が図られている。従来の内視鏡スコープは、外径が1cmを超えていたため、例えば下記の特許文献1,2に記載の様に、半導体製の撮像素子(イメージセンサチップ)全体を回路基板の上に載置したものを内視鏡スコープ先端部内に収納することができた。
しかし、回路基板の上に撮像素子チップを搭載したものをスコープ先端部内に収納しなければならないと、回路基板自体の厚さが細径化の妨げになってしまう。そこで、例えば特許文献3に記載の様に、撮像素子が検出した撮像画像信号をスコープ内に挿通された信号線ケーブルに接続するための回路基板を、撮像素子チップの側部に取り付ける構造が採用される様になってきている。
回路基板の上に撮像素子チップを載置した構造に比べて、回路基板を撮像素子チップの側部に接続した構造は、厚さが薄くなり、スコープ細径化に有利である。しかし、回路基板による撮像素子チップの放熱性能や補強性能が弱くなる。そこで、特許文献3の従来技術では、撮像素子チップの底面(裏面)と、これに連続する回路基板の底面に、撮像素子チップや回路基板より幅が狭い導電板を貼り付けている。
特開昭63―226334号公報 実開昭62―35313号公報 特開2006―141885号公報
内視鏡スコープの更なる細径化を図るために、撮像素子チップ自体の薄型化が進んでいる。つまり、撮像素子を形成する半導体基板自体の薄型化が図られている。しかし、半導体は材質的に脆いため、薄型化の進んだ撮像素子チップを内視鏡スコープ内に収納する場合、上記の導電板だけでは補強が足らず、何らかの別の補強部材を一緒に収納する必要がある。
しかしながら、内視鏡スコープ内には、撮像系の他に、照明光を導入するライトガイドや送気送水管、鉗子処置具や注射針等を挿入する鉗子パイプ等の種々の部材を収納しなければならない。このため、撮像素子チップの補強部材を別途収納するスペースが無い。
また、細径化を図った内視鏡スコープ先端部はそれだけ狭い空間となるため、発熱部品である撮像素子の放熱が問題となる。つまり、内視鏡スコープの更なる細径化を実現するには、撮像素子チップの補強と放熱の問題を解決する必要がある。
本発明の目的は、撮像素子チップの補強性能と放熱性能を高めることができる電子内視鏡装置及び撮像素子放熱方法を提供することにある。
本発明の電子内視鏡装置は、画像信号処理を行うプロセッサ装置に接続される撮像装置と、光源装置からの照明光を通し照明窓から被検体内に照射するライトガイドと、鉗子出口まで挿通される金属製の鉗子パイプとが先端部内に収納される内視鏡スコープとを備える電子内視鏡装置であって、前記撮像装置が、撮像面が半導体チップの表面に形成され、裏面が前記鉗子パイプに対し平行となるように、且つ、該裏面が前記鉗子パイプの外周面に接着材で密着固定された、ベアチップ状態の撮像素子と、前記ライトガイドを通して被検体内に照射される照明光の反射光を像光として取り込む対物光学系と、前記半導体チップと電気接続され、且つ、信号線により前記プロセッサ装置に接続される回路基板と、前記鉗子パイプの外周面と前記半導体チップの裏面との密着固定箇所から外れた位置であって、前記回路基板の裏面から前記半導体チップの裏面に渡って取り付けられた、前記半導体チップの幅より幅狭の補強板と、を備え、前記半導体チップの表面に前記撮像素子のうち最も発熱量が大きくなる回路が形成され、前記鉗子パイプと前記撮像素子の裏面とは、高熱伝導性フィラ入り接着材で密着固定されるものである。
本発明の電子内視鏡装置の撮像素子放熱方法は、画像信号処理を行うプロセッサ装置に接続される撮像装置と、光源装置からの照明光を通し照明窓から被検体内に照射するライトガイドと、鉗子出口まで挿通される金属製の鉗子パイプとが先端部内に収納される内視鏡スコープとを備える電子内視鏡装置の撮像素子放熱方法であって、前記撮像装置が、撮像面が半導体チップの表面に形成され、裏面が前記鉗子パイプに対し平行となるように、且つ、該裏面が前記鉗子パイプの外周面に接着材で密着固定された、ベアチップ状態の撮像素子と、前記ライトガイドを通して被検体内に照射される照明光の反射光を像光として取り込む対物光学系と、前記半導体チップと電気接続され、且つ、信号線により前記プロセッサ装置に接続される回路基板と、前記鉗子パイプの外周面と前記半導体チップの裏面との密着固定箇所から外れた位置であって、前記回路基板の裏面から前記半導体チップの裏面に渡って取り付けられた、前記半導体チップの幅より幅狭の補強板と、を備え、前記半導体チップの表面に前記撮像素子のうち最も発熱量が大きくなる回路が形成されており、前記撮像素子の裏面を前記鉗子パイプの外周面に高熱伝導性フィラ入り接着材で密着固定し、該鉗子パイプを前記撮像素子の放熱経路としたものである。
本発明によれば、鉗子パイプを撮像素子裏面に接着固定することにより、鉗子パイプを撮像素子の放熱経路として利用可能となり、しかも、撮像素子の補強部材として鉗子パイプを利用可能となる。このため、撮像素子を形成する半導体チップの薄型化を図ることができ、スコープ細径化を更に進めることが可能となる。
本発明の一実施形態に係る電子内視鏡装置のシステム構成図である。 図1に示す内視鏡スコープの先端部の斜視図である。 図2のIII―III線断面模式図である。 図3の撮像素子,回路基板,スペーサ,カバーガラスの分解斜視図である。 図3のV―V線断面模式図である。 図5の実施形態の撮像素子,鉗子パイプ,導電板の配置を示した斜視図である。 図6の実施形態とは異なる位置にアンプ回路を形成した撮像素子を用いたときの撮像素子,鉗子パイプ,導電板の配置を示した斜視図である。
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る電子内視鏡装置のシステム構成図である。電子内視鏡装置1は、プロセッサ装置2と、光源装置3と、内視鏡スコープ10とを備えて構成される。
内視鏡スコープ10は、被検体内に挿入される挿入部12と、挿入部12の基端部分に連設された操作部13と、プロセッサ装置2や光源装置3に接続されるコード14とを備えている。
操作部13には、注射針や鉗子処置具等が挿入される鉗子入口15が設けられている。この鉗子入口15は、点線で示すように、挿入部12内に配設された鉗子パイプ16に接続される。また、挿入部12の先端に連設された先端部12aには、被検体内撮影用の撮像装置17(図3参照)が内蔵される。
先端部12aの後方には、複数の湾曲駒を連結した湾曲部18が設けられている。この湾曲部18は、操作部13に設けられたアングルノブ13aが操作されて、挿入部12内に挿設されたワイヤが押し引きされることにより、上下左右方向に湾曲動作し、先端部12aが被検体内で所望の方向に向けられる。
プロセッサ装置2は、撮像装置17が取得した被検体内の撮像信号に各種信号処理を施す信号処理回路などが設けられている。光源装置3には、コード14内および内視鏡スコープ10内に挿通されたライトガイドを通して内視鏡スコープ10に照明光を供給する光源が設けられている。撮像装置17で撮像された被検体内の観察画像は、プロセッサ装置2で画像処理され、モニタ19に表示される。
図2は、内視鏡スコープ先端部12aの斜視図である。スコープ先端面12cには、撮像装置17の観察窓20が設けられている。観察窓20の両脇には、照明光学系の照明窓5a,5bが配置され、その近傍に、鉗子出口6が配置されている。更に、観察窓20に対して送気・送水するノズル7が噴出口を観察窓20に向けて配置されている。
図3は、図2のIII―III線断面図であり、内視鏡スコープ先端部12aに内蔵された撮像装置17の断面模式図を示している。図を見やすくするために、鉗子パイプ16やライトガイド等の他の部材の図示は省略している。
撮像装置(撮像モジュール)17は、鏡筒22内に収納された対物光学系(レンズ群)21と、鏡筒22の後端部に取り付けられ対物光学系21を通して入射してくる被写体の像光を略直角に反射するプリズム24とを備える。そして、プリズム24の光出射面に、枠体形状のスペーサ25及びカバーガラス26を介して、撮像素子23が貼り付けられる。
撮像素子23を構成する半導体基板の後端面には、半導体基板と略同等の厚さを持つ回路基板27が貼り付けられ、撮像素子23の電気端子29と回路基板27の電気端子30とがボンディングワイヤ31で電気接続される。この回路基板27に、内視鏡スコープ10内に挿通されている信号線ケーブルの配線32が接続され、撮像画像信号がプロセッサ装置2に出力される構成となっている。
内視鏡スコープ10の先端面12c(図2参照)に形成されている観察窓20には鏡筒22が配設される。この鏡筒22は、挿入部12の中心軸12bに対物光学系21の光軸21aが平行となるように取り付けられる。
鏡筒22の後端部に、プリズム24,カバーガラス26等を介して貼り付け固定される撮像素子23は、板状の半導体基板(半導体チップ)上に形成されたCCD型やCMOS型等の撮像素子が用いられる。プリズム24を用いることにより、対物光学系21の光軸21aと、撮像素子23の撮像面(像光の入射面)23aとが平行に配置される。
この撮像素子23は、半導体チップの表面23bに撮像面23aが形成されており、ベアチップ状態でスコープ先端部12aに取り付けられる。即ち、回路基板上やパッケージ内に収納された状態ではなく、半導体チップがむきだしとなっている状態で、先端部12aに内蔵される。これにより、撮像素子23の下面からカバーガラス26の上面までの距離d3を薄くでき、スコープ細径化を図ることができる。
撮像素子23の撮像面23a上には、四角枠状のスペーサ25を介して矩形板状のカバーガラス26が取り付けられる。撮像素子23と、スペーサ25と、カバーガラス26とは、接着材で互いに接着されて組み付けられる。
撮像素子23が形成された半導体基板の後端側面には、撮像素子23の半導体基板と略同等の厚さをもつ回路基板27が、接着剤により接着されている。また、撮像素子23の裏面23cから回路基板27の裏面27aに渡って、銀ペーストにより導電板28が取り付けられている。
導電板28は、図示しないスルーホールを介して撮像素子23と回路基板27とを電気的に接続している。この導電板28を介して、撮像素子23に電子シャッタの駆動制御信号、例えば、オーバーフロードレイン制御信号が入力される。なお、撮像素子の基板にオーバーフロードレイン制御信号等を印加する構成を採用していない撮像素子の場合には、導電板28が導電性を有する必要はなく、単に、補強板とすることも可能である。
図4は、導電板28により一体化された撮像素子23及び回路基板27と、スペーサ25,カバーガラス26の分解斜視図である。導電板28は、撮像素子23と回路基板27との間の接着材による接着を機械的に補強するために設けられたものである。しかし、導電板28の横幅を撮像素子23と同じにしてしまうと、その分だけ厚みが増し、スコープ細径化に適さない。このため、図示する実施形態では、導電板28の横幅d1を、撮像素子23の横幅d2の1/4程度としている。導電板28は、本実施形態では、放熱性に優れた材質、例えば銅板で形成されるが、これに限るわけではない。導電板28は、例えば0.2mm程度の厚さに形成される。
撮像素子23の表面23bには、多数の入出力端子29が配置され、撮像素子23の裏面側には入出力端子は設けられていない。撮像素子23の表面23bに設けられる多数の入出力端子は、挿入部12の後端側の辺縁部23dに集中配置されている。
一方、回路基板27には、辺縁部23dに対向する挿入部12の先端側辺縁部27bに、接続端子30が集中配置されている。これにより、撮像素子23の後端側面に回路基板27を接着材で接合したとき、撮像素子23の入出力端子29と、回路基板27の接続端子30とは、近接することになる。そして、ボンディングワイヤ31により端子29,30間が電気的に接続される。回路基板27の端子30の後端側には入出力端子33が設けられ、コード14を介してプロセッサ装置2に各種信号を入出力するための信号線32が半田付けされる。
端子29,30及びボンディングワイヤ31は、図3に示す様に、封止剤34により封止されている。また、スペーサ25により形成される撮像素子23とカバーガラス26との間の空隙の気密性を確保するために、スペーサ25及びカバーガラス26の端面を覆うように封止剤35が塗布されている。封止剤34,35は、例えば一液硬化性のエポキシ樹脂からなる。
封止剤35は、スペーサ25を介してカバーガラス26が取り付けられた撮像素子23と回路基板27とを接着して、ボンディングワイヤ31により端子29と端子30とを接続し、封止剤34により端子29,30及びボンディングワイヤ31を封止した後に塗布される。
図5は、図3のV―V線断面模式図であり、スコープ先端部12a内を前方から後方に見た図である。先端部12aの外殻は、金属製の円筒8に樹脂製の円筒部材9が被覆されて構成されている。この内部に、撮像装置17の他に、鉗子パイプ16と、照明窓5a,5bに照明光を導く一対のライトガイド(光ファイバ束)40a,40bと、送気・送水パイプ39とが配設される。鉗子パイプ16は、図2の鉗子出口6に接続され、送気・送水パイプ39は、図2のノズル7に接続される。
本実施形態の鉗子パイプ16は、その外周面が、撮像素子23および回路基板27の裏面で、且つ、導電板28が貼り付けられた側と反対側に密着して配置される。そして更に、撮像素子23及び回路基板27は、接着材41により、鉗子パイプ16の外周面に固着される。
以上述べた様に、本実施形態の内視鏡スコープ10は、鉗子パイプ16と撮像素子23との間に何も存在しないため、細径化を図ることが可能となる。即ち、回路基板27を撮像素子23と同一面上に設け、更に、導電板28は、鉗子パイプ16が撮像素子23に接する位置まで延びる広い板材とはしていないためである。これにより、鉗子パイプ16の下端から撮像装置17の上端までの厚みd4を極めて小さくすることができ、スコープ細径化が実現できる。
また、本実施形態の内視鏡スコープ10は、導電板28だけではなく、鉗子パイプ16も、撮像素子23の補強に寄与する構造としたため、更なるスコープ細径化を図ることが可能となる。撮像素子23の半導体基板や回路基板27を更に薄くしても、鉗子パイプ16が補強することができるからである。
また、例えば送気・送水パイプ39を先端部12aに取り付ける作業や取り外す作業等を行うときに、鉗子パイプ16に当たっても、鉗子パイプ16が撮像素子23を保護するため、組み立て作業等が容易となる。仮に、鉗子パイプ16と撮像素子23との間に隙間が開いていると、鉗子パイプ16が衝突などで移動したとき、鉗子パイプ16が、脆く薄い半導体基板上に形成した撮像素子23に衝突し、破損する虞がある。しかし、本実施形態では、鉗子パイプ16を撮像素子23に接着材41で固着して両者間に隙間がないため、この虞はない。
従来の場合、鉗子パイプ16を撮像素子23に接着材41で固着することまではしていない。これは、撮像素子23を持つ撮像装置17と、鉗子パイプ16とを別々にメンテナンスする事態に対処するためである。
しかし、本実施形態では、鉗子パイプ16を撮像素子23の補強材とすることで、更なる撮像素子23の薄型化,スコープの細径化を図る方を優先することにしている。メンテナンスするときは、撮像装置17と鉗子パイプ16を同時にスコープ先端部12aから引き抜くことになる。
更に、本実施形態の内視鏡スコープ10は、導電板28だけでなく、鉗子パイプ16も、発熱部品である撮像素子23の放熱に寄与する構造とした。即ち、鉗子パイプ16を撮像素子23に接着材41で固着したため、撮像素子23の熱が鉗子パイプ16に伝達し易くなっている。鉗子パイプ16は、内視鏡スコープ10の内部に挿通された長手の構造部材のため、導電板28に比べて熱容量は大きく、撮像素子23の放熱に寄与する。
上述した様に、本実施形態の内視鏡スコープ10では、撮像素子23の補強材,放熱部材として、導電板28と鉗子パイプ16とを設けている。どちらに補強材としての機能を多く割り付け、どちらに放熱部材としての機能を多く割り付けるかを、撮像素子23の構造に依存させることができる。
図6は、図1〜図5の実施形態で説明した撮像素子23と鉗子パイプ16と導電板28の配置関係を示した斜視図である。撮像素子23の下面手前側に導電板28が貼り付けられており、撮像素子23の下面奥側に鉗子パイプ16が接着材41で固着されている。
撮像素子23が形成される半導体チップ上には、例えば、相関二重サンプリング処理回路やアナログデジタル変換回路、利得制御回路等の種々の回路が一緒に形成される。この撮像素子23が動作を開始すると、発熱することになるが、各回路素子の発熱量には差がある。
このうち、発熱量が大きい回路(例えばアンプ回路)42が、半導体チップ表面の導電板28側に形成されているか、鉗子パイプ16側に形成されているかにより、導電板28と鉗子パイプ16の材質を異ならせることができる。
例えば、図6に示す例では、アンプ回路42が導電板28の上に形成されているため、導電板28は、高い放熱性能が求められる。そこで、導電板28の材質として、熱伝導率の高い金属板(例えば、銅)を用いるのが良い。
アンプ回路42の発熱を主とする撮像素子23の発熱は、導電板28を通して回路基板27に伝達され、回路基板27の熱は、内視鏡スコープ10に挿通された信号線ケーブルの配線32を通して放熱されることになる。
これに対し、鉗子パイプ16は、放熱性能よりも補強性能が求められるため、鉗子パイプ16と撮像素子23及び回路基板27との間を接着する接着材41として、接着力の高い、例えばフィラ無しのエポキシ樹脂性接着材を使用する。鉗子パイプ16として、金属製のパイプを用いても良いが、補強性能の割合が高いため、非金属製の樹脂製パイプを用いても良い。勿論、樹脂製の鉗子パイプであっても、熱伝導はするため、放熱性能を持つことは勿論である。
図7は、図6に対し、アンプ回路42が鉗子パイプ16側に形成された例を示している。この場合には、鉗子パイプ16として銅管等の金属管を用いるのが良い。熱伝導性が高いためである。そして、接着材41として、熱伝導性の高いフィラ入り接着材を用いるのが良い。
これに対し、導電板28としては、導電率が低くても良く、補強性能が求められるため、例えばステンレス製の板材を用いる。放熱性能が鉗子パイプ16側にあるため、導電板28の材質を選択するとき、熱伝導性を考慮しなくても良く、強度優先で選択することができる。補強用途としてのみ使用する材質を選択し、導電性がなく単なる補強板28とすることも可能である。導電性が必要な場合は、金メッキ等を施せば良い。
尚、上述した実施形態では、撮像素子23の中心に対して鉗子パイプの中心軸がずれた例を説明したが、撮像素子23の真下に鉗子パイプ16が来る構造が採用される場合もある。この様な場合には、撮像素子23の両サイドの裏面に夫々撮像素子23の幅の1/8程度の補強板28を取り付け、中央に鉗子パイプ16を接着材41で固着する構造としても良い。
なお、上述した実施形態では、補強板(導電板)28の横幅が撮像素子23の横幅の1/4程度として説明したが、これより広くして補強性能を高めても良い。しかし、この場合でも、鉗子パイプ16を撮像素子23の裏面に接着したとき、鉗子パイプ16の接着の邪魔にならない幅にすることが必要である。
以上述べた実施形態の電子内視鏡装置および撮像素子放熱方法は、画像信号処理を行うプロセッサ装置に接続される撮像装置と、光源装置からの照明光を通し照明窓から被検体内に照射するライトガイドと、鉗子出口まで挿通される鉗子パイプとが先端部内に収納される内視鏡スコープとを備える電子内視鏡装置であって、前記先端部内に収納される前記撮像装置の撮像素子裏面を、前記鉗子パイプの外周面に接着材で密着固定し、鉗子パイプを撮像素子の放熱経路したことを特徴とする。
また、実施形態の電子内視鏡装置は、前記撮像装置が、
撮像面が半導体チップの表面に形成されると共に、該表面の一辺縁部に接続端子が集中配置され、裏面が前記鉗子パイプに対し平行となるように、且つ、該裏面が前記鉗子パイプの外周面に接着材で密着固定された、ベアチップ状態の撮像素子と、
前記ライトガイドを通して被検体内に照射される照明光の反射光を像光として取り込む対物光学系と、
前記半導体チップの前記一辺縁部の側となる端面に接合されると共に、該一辺縁部の前記接続端子に電気接続され、且つ、信号線により前記プロセッサ装置に接続される、前記半導体チップと略同一厚さの回路基板と、
前記鉗子パイプの外周面と前記半導体チップの裏面との密着固定箇所から外れた位置であって、前記回路基板の裏面から前記半導体チップの裏面に渡って取り付けられた、前記半導体チップの幅より幅狭の補強板と
を備えることを特徴とする。
また、実施形態の電子内視鏡装置は、前記補強板が導電性を有することを特徴とする。
また、実施形態の電子内視鏡装置は、前記鉗子パイプが金属製であることを特徴とする。
また、実施形態の電子内視鏡装置は、前記半導体チップの表面のうち、前記鉗子パイプの前記密着固定箇所に対応する位置に、前記撮像素子のうち最も発熱量が大きくなる回路が形成されていることを特徴とする。
また、実施形態の電子内視鏡装置は、前記鉗子パイプと前記撮像素子の裏面とは、高熱伝導性フィラ入り接着材で密着固定されることを特徴とする。
また、実施形態の電子内視鏡装置は、前記補強板が金属製であることを特徴とする。
また、実施形態の電子内視鏡装置は、前記補強板が金属製であり、且つ、前記半導体チップの表面のうち、前記補強板の取り付け位置に対応する位置に、前記撮像素子のうち最も発熱量が大きくなる回路が形成されていることを特徴とする。
また、実施形態の電子内視鏡装置は、前記鉗子パイプは非金属製であり、該鉗子パイプと前記撮像素子の裏面とは、フィラ無し接着材で密着固定されることを特徴とする。
以上述べた実施形態によれば、鉗子パイプを撮像素子の放熱経路とするため、狭いスコープ先端部内の熱を効率的に逃がすことが可能となる。また、鉗子パイプに撮像素子裏面を接着固定するため、撮像素子チップを薄くしても撮像素子チップの補強を鉗子パイプが担うことが可能となる。
本発明に係る電子内視鏡装置は、撮像素子の放熱経路および撮像素子の補強部材として鉗子パイプを利用するため、細径化を図る電子内視鏡装置に適用すると有用である。
1 電子内視鏡装置
2 プロセッサ装置
3 光源装置
5a,5b 照明窓
6 鉗子出口
10 内視鏡スコープ
12 挿入部
12a 先端部
12c 先端面
15 鉗子入口
16 鉗子パイプ
17 撮像装置
21 対物光学系
23 撮像素子
23a 撮像面
23d 辺縁部
26 カバーガラス
27 回路基板
27b 辺縁部
28 導電板(補強板)
29,30 端子
31 ボンディングワイヤ
34,35 封止剤
40a,40b ライトガイド(光ファイバ束)
41 接着材
42 発熱量の大きい回路(例えばアンプ回路)

Claims (4)

  1. 画像信号処理を行うプロセッサ装置に接続される撮像装置と、光源装置からの照明光を通し照明窓から被検体内に照射するライトガイドと、鉗子出口まで挿通される金属製の鉗子パイプとが先端部内に収納される内視鏡スコープとを備える電子内視鏡装置であって、
    前記撮像装置が、
    撮像面が半導体チップの表面に形成され、裏面が前記鉗子パイプに対し平行となるように、且つ、該裏面が前記鉗子パイプの外周面に接着材で密着固定された、ベアチップ状態の撮像素子と、
    前記ライトガイドを通して被検体内に照射される照明光の反射光を像光として取り込む対物光学系と、
    前記半導体チップと電気接続され、且つ、信号線により前記プロセッサ装置に接続される回路基板と、
    前記鉗子パイプの外周面と前記半導体チップの裏面との密着固定箇所から外れた位置であって、前記回路基板の裏面から前記半導体チップの裏面に渡って取り付けられた、前記半導体チップの幅より幅狭の補強板と、を備え、
    前記半導体チップの表面に前記撮像素子のうち最も発熱量が大きくなる回路が形成され
    前記鉗子パイプと前記撮像素子の裏面とは、高熱伝導性フィラ入り接着材で密着固定される電子内視鏡装置。
  2. 請求項1に記載の電子内視鏡装置であって、前記補強板が導電性を有する電子内視鏡装置。
  3. 請求項1又は2に記載の電子内視鏡装置であって、前記補強板が金属製である電子内視鏡装置。
  4. 画像信号処理を行うプロセッサ装置に接続される撮像装置と、光源装置からの照明光を通し照明窓から被検体内に照射するライトガイドと、鉗子出口まで挿通される金属製の鉗子パイプとが先端部内に収納される内視鏡スコープとを備える電子内視鏡装置の撮像素子放熱方法であって、
    前記撮像装置が、
    撮像面が半導体チップの表面に形成され、裏面が前記鉗子パイプに対し平行となるように、且つ、該裏面が前記鉗子パイプの外周面に接着材で密着固定された、ベアチップ状態の撮像素子と、
    前記ライトガイドを通して被検体内に照射される照明光の反射光を像光として取り込む対物光学系と、
    前記半導体チップと電気接続され、且つ、信号線により前記プロセッサ装置に接続される回路基板と、
    前記鉗子パイプの外周面と前記半導体チップの裏面との密着固定箇所から外れた位置であって、前記回路基板の裏面から前記半導体チップの裏面に渡って取り付けられた、前記半導体チップの幅より幅狭の補強板と、を備え、
    前記半導体チップの表面に前記撮像素子のうち最も発熱量が大きくなる回路が形成されており、
    前記撮像素子の裏面を前記鉗子パイプの外周面に高熱伝導性フィラ入り接着材で密着固定し、該鉗子パイプを前記撮像素子の放熱経路とした電子内視鏡装置の撮像素子放熱方法。
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