JP6173569B2 - 膜電極接合体及びそれを用いた固体高分子形燃料電池 - Google Patents

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Description

本発明は、膜電極接合体及びそれを用いた固体高分子形燃料電池に関する。
固体高分子形燃料電池は、固体高分子電解質膜の各面に触媒層を配し、該触媒層の外側にガス拡散層を配した構造を有している。触媒層は一般に、担体粒子の表面に、貴金属触媒が担持されてなる触媒担持担体から構成される多孔質層である。この多孔質層内に、水素やメタノール等の燃料ガス、又は酸素や空気等の酸化剤が流通し、三相界面で電極反応が起こり、触媒層内に水が生成する。
生成した水は触媒層から散逸していくが、場合によっては触媒層内に蓄積していき、それが進行すると触媒層が水を収容しきれなくなり、いわゆるフラッディング現象が起こる。特許文献1には、フラッディング現象を防止することを目的として、燃料電池のカソード触媒層に、酸素を還元する部分と、前記酸素を還元する部分に比較して高い撥水性を示す部分とを設けることが提案されている。この高い撥水性を示す部分は、カソード触媒層の面上を観察すると偏在している。
特許文献1に記載の燃料電池においては、触媒の担体として炭素材料が用いられている。炭素材料は、例えば短時間のうちに燃料電池の起動及び停止を繰り返すような使用のしかたをすると、電圧の変動時や供給ガスの停止中に酸化腐食されることが知られている。そこで、炭素材料が有するこのような問題を解決することを目的として、炭素材料以外の材料、例えば金属酸化物を触媒の担体として用いることが提案されている。
しかし、金属酸化物の表面は水に対する濡れ性が高いので、上述したフラッディング現象が、炭素材料の場合よりも起こりやすい。そこで特許文献2においては、無機物質からなる担体の表面上に撥水性表面保護物質を吸着させることで、担体に撥水性を付与している。撥水性表面保護物質としては、ステアリン酸のような長鎖有機酸、シリカ系材料及びフッ素系材料等が用いられている。
特開2004−171847号公報 特開2009−099486号公報
特許文献2に記載の技術によれば、担体に撥水性が付与されるので、フラッディング現象の防止には役立つ。しかし、担体に撥水性を付与することで、該担体に担持される触媒物質に影響を与えやすい。
したがって本発明の課題は、前述した従来技術が有する種々の欠点を解消し得る膜電極接合体及び固体高分子形燃料電池を提供することにある。
本発明は、無機酸化物からなる担体に、触媒が担持されてなる触媒担持担体と、該無機酸化物よりも疎水度の高い高疎水性物質とを含む触媒層が、固体高分子電解質膜の少なくとも一面に形成されてなる膜電極接合体を提供するものである。
図1は、本発明の一実施形態を示す斜視図である。 図2は、実施例1及び5ないし7並びに比較例2で得られた固体高分子形燃料電池における酸化剤が空気の場合の電流密度とセル電圧の関係を表すグラフである。 図3は、実施例1及び5ないし7並びに比較例2で得られた固体高分子形燃料電池におけるセル電圧と高疎水性物質の添加量との関係を示すグラフである。 図4は、実施例1及び5ないし7並びに比較例2で得られた固体高分子形燃料電池におけるセルオーム抵抗と高疎水性物質の添加量との関係を示すグラフである。 図5は、実施例1及び5ないし7並びに比較例2で得られた固体高分子形燃料電池におけるOゲインと高疎水性物質の添加量との関係を示すグラフである。
以下本発明を、その好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。図1には、本発明の一実施形態が示されている。同図に示す固体高分子形燃料電池1は膜電極接合体10を有する。膜電極接合体10は、固体高分子電解質膜4の各面にカソード2及びアノード3が配置されて構成されている。燃料電池1は更に、膜電極接合体10を挟持する一対のセパレータ5,5を備えている。この構成が単位セルをなしている。
カソード2、アノード3及び電解質膜4は、図1に示すように、例えば長方形の同一形状であり、かつ概ね同じ大きさになっている。各セパレータ5は、図1に示すように、いわゆるバイポーラ型であり、膜電極接合体10に対向する対向面に、一方向に延びる複数本のリブ状凸部5aが形成されている。各リブ状凸部5aは間隔をあけて配置されており、その間隔は略均一である。膜電極接合体10のカソード2に対向するセパレータ5の対向面においては、隣り合う凸部5aの間が、酸化剤をカソード2に供給する酸化剤供給部20となる。一方、膜電極接合体10のアノード3に対向するセパレータ5の対向面においては、隣り合う凸部5aの間が、燃料をアノード3に供給する燃料ガス供給部30となる。
カソード2は、電解質膜4の一面に隣接して位置する触媒層(図示せず)及び該触媒層に隣接して位置するガス拡散層(図示せず)を有している。触媒層は、触媒が担持された担体を有している。アノード3についても同様である。
カソード2の触媒層に含まれる担体は、無機酸化物の粒子からなる。また触媒層は、該担体に加えて、該担体を構成する無機酸化物よりも疎水度の高い高疎水性物質の粒子を含んでいる。本発明において「疎水度」とは、親水性・疎水性の尺度となる数値のことであり、粉体濡れ性試験機(株式会社レスカ製WET101P)を用いて次のように測定できる。あらかじめ解砕して250μm目開きのふるいを通した高疎水性物質50mgを、60ml(温度25℃)の水に添加し、撹拌羽根によって撹拌する。この状態下にメタノールを水中に滴下し、これとともにメタノール水溶液に波長780nmのレーザー光を照射し、その透過率を測定する。高疎水性物質が濡れて沈降、懸濁していき、透過率が80%となるところのメタノールの体積濃度を疎水度とする。この値が大きいほど疎水性の程度が高いと判断される。触媒層に高疎水性物質が含まれていることで、親水性が比較的高い物質である無機酸化物の粒子からなる担体が触媒層に含まれていても、該高疎水性物質の作用によって、触媒層内に生成した水が触媒層外に散逸しやすくなり、フラッディング現象が効果的に防止される。
また、前記の無機酸化物の親水性・疎水性の程度は、上述の定義による疎水度に加えて、以下に定義される親水度によって記述することで、一層精密なものとなることが、本発明者らの検討の結果判明した。本発明において「親水度」とは、親水性の尺度となる数値のことであり、水蒸気吸着量(cm/g)と、窒素ガス吸着から求めたBET比表面積(m/g)との比(水蒸気吸着量/BET比表面積)で定義される。
前記の親水度の算出のための比表面積は一般的に窒素ガスなどの物理吸着を用いて測定し、例えばBET法などで測定される。BET式は1/cv+(c−1)p/cvで表され、c及びvは定数である。この式において、p/pに対する切片と傾きと吸着質の密度から比表面積を見積もることができる。具体的なBET法による比表面積の測定には、例えばBechman Coulter社製のSA3100や、Micromeritics社製のflowsorb IIを使用することができる。具体的には、BETN2(m/g)は、例えば以下の方法で測定される。測定サンプル約0.3gをサンプルセルに入れ、前処理として窒素雰囲気中105℃で6時間の処理を行う。処理後のサンプルについてBET法を用いて比表面積を求める。
一方、水蒸気吸着量は、水蒸気を吸着質とした等温吸着線から求められる。具体的には、水蒸気吸着量の測定にはMicromeritics社製の3ΔFlexを使用することができる。具体的には、例えば測定サンプル約0.2gをサンプルセルに入れ、前処理として真空中105℃で6時間の処理を行う。処理後のサンプルについて25℃の恒温槽中で水蒸気分圧p/p0を0.001から0.9まで変化させて等温吸着線を作成する。得られた等温吸着線から、p/p0が0.9のときのサンプルの単位質量当たりの水蒸気吸着量を見積もる。
本発明者の検討の結果、高疎水性物質はその親水性が低いほど、換言すれば疎水性が高いほど、フラッディング現象の防止に効果があるという訳ではないことが判明した。このこととは対照的に、比較的疎水性の高い材料である炭素材料を担体として用いた触媒層に高疎水性物質を含有させる場合には、該高疎水性物質の疎水性は高ければ高いほど好ましいことも判明した。このように、比較的親水性の高い材料である無機酸化物を担体として用いる場合には、該担体とともに触媒層に含有させる高疎水性物質の疎水性の程度は、適切な範囲に設定することが、フラッディング現象の効果的な防止の観点から有利である。この観点から、高疎水性物質の疎水度は0.5体積%以上45体積%以下であることが好ましく、0.5体積%以上39体積%以下であることが更に好ましく、0.7体積%以上35体積%以下であることが一層好ましく、1.0体積%以上30体積%以下であることが更に一層好ましい。
一方、親水度に関しては、高疎水性物質の親水度は0.002cm/m以上0.48cm/m以下であることが好ましく、0.002cm/m以上0.30cm/m以下であることが更に好ましく、0.002cm/m以上0.13cm/m以下であることが一層好ましい。
高疎水性物質に要求される疎水度は、触媒層に含有される担体の疎水度とも関連している。高疎水性物質の疎水度が担体の疎水度よりも高いことは上述のとおりであり、該高疎水性物質の疎水度は、担体の疎水度よりも0.5体積%以上39体積%以下の範囲で高いことが好ましく、1.0体積%以上30体積%以下の範囲で高いことが更に好ましい。このように高疎水性物質の疎水度を設定すると、フラッディング現象を更に効果的に防止できる。ここで言う担体の疎水度とは、担体に触媒を担持させていない状態での疎水度のことである。
同様に、親水度に関しても、高疎水性物質の親水度は、触媒層に含有される担体の親水度とも関連している。該高疎水性物質の親水度は、担体の親水度よりも0.35cm/m以上0.83cm/m以下の範囲で低いことが好ましく、0.53cm/m以上0.83cm/m以下の範囲で低いことが更に好ましい。このように高疎水性物質の親水度を設定すると、フラッディング現象を更に効果的に防止できる。ここで言う担体の親水度とは、担体に触媒を担持させていない状態での親水度のことである。
本発明者の検討の結果、カソード2の触媒層に高疎水性物質を含有させても、燃料電池の内部抵抗が変化しないことが判明した。このことは、高疎水性物質に導電補助剤としての機能はなく、高疎水性物質が、ガスの拡散性向上に起因するフラッディング現象の効果的な防止にのみ寄与していることを意味している。このこととは対照的に、担体に炭素材料を用いた触媒層に高疎水性物質を含有させると、触媒層におけるガス拡散経路が遮断される旨の記載が、先に述べた特許文献1にある。
高疎水性物質は、カソード2の電極反応に影響を及ぼさない物質から選択することが好ましい。また、カソード2が高電位に曝されたときでも化学的に安定である物質から選択することが好ましい。そのような高疎水性物質の例としては、グラファイトカーボンブラック(以下「GCB」とも言う。)、グラファイト化カーボン、グラファイト化アセチレンブラック、アセチレンブラック、などの炭素微粉末が挙げられる。これらの炭素微粉末は、粉末X線回折法で測定された(002)回折線(ICSDカード番号00−056−0159)から算出されるc軸方向の結晶子の大きさLc(002)が、1nm以上10nm以下であることが好ましい。特に炭素微粉末として、結晶性が高いことに起因して、電気化学的に安定な物質であるGCBを用いることが好ましい。
本発明においては、GCBに代えて、又はGCBに加えて、高疎水性物質として、担体として用いられる後述の無機酸化物の粉末の表面を疎水性材料で被覆したものを用いることもできる。そのような無機酸化物としては、例えばインジウム含有酸化物、スズ含有酸化物、チタン含有酸化物、ジルコニウム含有酸化物、セレン含有酸化物、タングステン含有酸化物、亜鉛含有酸化物、バナジウム含有酸化物、タンタル含有酸化物、ニオブ含有酸化物及びレニウム含有酸化物が挙げられる。更に好ましい無機酸化物としては、スズドープインジウム酸化物や、アンチモンドープスズ酸化物、フッ素ドープスズ酸化物、タンタルドープスズ酸化物及びニオブドープスズ酸化物のような金属ないし非金属ドープスズ酸化物などが挙げられる。これらの無機酸化物のうち、特にスズ含有酸化物を用いることが、耐酸性や電子伝導性が高い点から好ましい。これらの無機酸化物の粉末の表面に被覆される疎水性材料としては、例えばフッ素含有高分子化合物が挙げられる。そのようなフッ素含有高分子化合物としては、例えば〔テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン〕(FEP)共重合体が挙げられる。また、疎水性材料としてケイ素含有化合物が挙げられる。ケイ素含有化合物の例としては、ヘキシルトリエトキシシラン、及びノナフルオロヘキシルメトキシシラン等のフルオロアルコキシシランなどのアルコキシシラン類、並びにヘキサメチルジシラザン等のシラザン類が挙げられる。
カソード2の触媒層に含有させ得る高疎水性物質の量は、広い範囲で設定可能である。具体的には、触媒を担持した担体と、高疎水性物質との合計体積に占める該高疎水性物質の割合は4体積%以上63体積%以下に設定することが好ましく、16体積%以上63体積%以下に設定することが更に好ましく、16体積%以上39体積%以下に設定することが一層好ましい。高疎水性物質の割合をこの範囲内に設定することで、フラッディング現象が効果的に防止されるとともに、燃料電池の低湿度運転時にドライアップが顕著に生じることを効果的に抑制できる。
高疎水性物質は、その表面に触媒が意図せず不可避的に存在していることは妨げられないが、高疎水性物質の表面に触媒を意図的に担持させないことが、高疎水性物質の劣化を抑制する観点から好ましい。
高疎水性物質は、上述したとおり粒子状の形態を有するものである。高疎水性物質の粒子は、その一次粒子径が、10nm以上500nm以下であることが好ましく、10nm以上300nm以下であることが更に好ましく、10nm以上100nm以下であることが一層好ましい。高疎水性物質の粒子は、一次粒子径がこの範囲内であれば、一次粒子が凝集した二次粒子の形態で触媒層中に存在していてもよい。高疎水性物質の一次粒子径は、触媒層の断面を電子顕微鏡像観察し、500個以上の粒子を対象として最大横断長を測定し、その平均値を算出することで求められる。
カソード2の触媒層に含有される担体としては、先に述べたとおり無機酸化物が用いられる。無機酸化物としては、例えば金属酸化物や非金属ないし半金属酸化物を用いることができる。無機酸化物は電子伝導性を有していてもよく、あるいは有していなくてもよい。カソード2の触媒層の電子伝導性を高める観点からは、無機酸化物は電子伝導性を有していることが好ましい。例えば体積抵抗率が1MΩcm以下の無機酸化物を用いることが好ましい。無機酸化物の例としては、インジウム系酸化物、スズ系酸化物、チタン系酸化物、ジルコニウム系酸化物、セレン系酸化物、タングステン系酸化物、亜鉛系酸化物、バナジウム系酸化物、タンタル系酸化物、ニオブ系酸化物及びレニウム系酸化物が挙げられる。更に好ましい無機酸化物としては、スズドープインジウム酸化物や、アンチモンドープスズ酸化物、フッ素ドープスズ酸化物、タンタルドープスズ酸化物及びニオブドープスズ酸化物のような金属ないし非金属ドープスズ酸化物などが挙げられる。これらの無機酸化物のうち、スズ酸化物又はそれにニオブ又はタンタル等の金属をドープしたものを用いる場合には、前記の高疎水性物質としてGCBを用いることが好ましい。スズ酸化物にニオブ又はタンタル等の金属Mをドープする場合、ドーパントの金属Mの量は、M(mol)/[M(mol)+Sn(mol)]×100で表して、0.01at%以上20at%以下であることが好ましく、0.1at%以上10at%以下であることが更に好ましい。
触媒を高比表面積に担持させる観点から、担体の一次粒子径は5nm以上200nm以下であることが好ましく、5nm以上100nm以下であることが更に好ましく、5nm以上50nm以下であることが一層好ましい。一次粒子径の測定方法は、高疎水性物質の粒子の一次粒子径の測定方法と同様とすることができる。また、担体のBET比表面積は20m/g以上1500m/g以下であることが好ましい。
無機酸化物からなる担体に担持される触媒としては、当該技術分野においてこれまで用いられてきたものと同様のものを用いることができる。例えば白金、白金と白金以外の貴金属類(ルテニウム、ロジウム、イリジウムなど)との合金、白金と卑金属(バナジウム、クロム、コバルト、ニッケル、鉄、チタンなど)との合金等が挙げられる。これらの触媒は、担体の表面における平均粒径が1nm以上数十nm以下であることが、触媒能の効率的な発現の点から好ましい。
触媒を担体の表面に担持させる方法に特に制限はなく、当該技術分野においてこれまで知られている方法と同様の方法を採用することができる。例えば、触媒として白金を用いる場合には、白金源として塩化白金酸六水和物(H2PtCl6・6H2O)やジニトロジアンミン白金(Pt(NH32(NO22)等を用い、これらを液相化学還元法、気相化学還元法、含浸−還元熱分解法、コロイド法、表面修飾コロイド熱分解還元法等の公知の手法を用いて還元することで、担体に白金を担持させることができる。触媒の担持量は、担体の質量に対して1質量%以上70質量%以下とすることが好ましい。
カソード2の触媒層には、これまで説明してきた物質に加え、必要に応じて粒子どうしを結合する結着剤や、アイオノマーなど、当該技術分野においてこれまで知られている材料と同様の材料を含有させてもよい。
以上の説明は、膜電極接合体10におけるカソード2についてのものであるが、アノード3についても、カソード2と同様の構成とすることができる。尤も、アノード3の触媒層は、カソード2の触媒層よりもフラッディング現象が起こりにくいので、アノード3の触媒層に上述した高疎水性物質を含有させることは必須ではない。また、アノード3の触媒層は、燃料電池の運転中に高電位に曝されることはないので、触媒の担体として無機酸化物を用いることは必須でない。したがって、触媒の担体として例えば炭素材料を用いることもできる。
カソード2及びアノード3は、例えば触媒を担持した担体及び高疎水性物質(カソード2の場合)、アイオノマー、並びに該アイオノマーの溶解が可能な溶剤を含む合剤を、固体高分子膜4又はガス拡散層の表面に施すことで形成することができる。形成手段としては、当該技術分野において公知の方法を特に制限なく採用することができる。例えば、スクリーン印刷塗布、ドクターブレード塗布、スプレー塗布、スリットダイ塗布、リバースコート塗布、バーコート塗布など一般的な塗布手段を採用することができる。
固体高分子電解質膜4としては、燃料電池内の環境において化学的に安定であり、かつプロトン伝導性が高いものを用いることができる。また固体高分子電解質膜4は電子伝導性がなく、更にガスのクロスオーバーが起こりにくいものを用いることも好ましい。そのような材料としては例えばフルオロ系ポリエチレン主鎖にスルホン酸基が結合した高分子電解質膜が好適なものとして挙げられる。その他、ポリスルホン類、ポリエーテルスルホン類、ポリエーテルエーテルスルホン類、ポリエーテルエーテルケトン類、炭化水素系ポリマーをスルホン化した材料などを用いることもできる。
ガス拡散層としては、電子伝導性を有し、燃料ガス及び酸化剤を、酸化剤供給部20及び燃料ガス供給部30を通じてカソード2及びアノード3それぞれの触媒層へ拡散可能な構造を有する材料を用いることが好ましい。そのような材料としては、主に炭素含有材料からなる多孔質体を用いることができる。具体的には、カーボンペーパー、カーボンクロス、カーボン不織布等の炭素繊維で形成された多孔質カーボンが用いられる。また、これらの材料に撥水処理や親水性処理等の表面処理を施したものも用いることもできる。
セパレータ5としては、電子伝導性を有し、かつ酸化剤供給部20及び燃料ガス供給部30を形成可能なものであれば特に限定されない。そのような材料としては、ステンレス等の金属、カーボン、カーボンと樹脂との混合物等が挙げられる。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明する。しかしながら本発明の範囲は、かかる実施例に制限されない。特に断らない限り、「%」は「質量%」を意味する。
〔実施例1〕
(1)カソード触媒用のインクの調製
SnOにNbを4at%(対Sn及びNbのモル数)ドープしたSn0.96Nb0.04(これをSnO:Nbと表記する)の粒子を担体として用いた。この担体は、国際公開第2009/060582号に記載の方法で製造されたものであり、複数個の粒子が数珠状に連結した構造を有している。この担体の疎水度を上述の方法で測定すると、メタノール添加前に担体が水中に沈降してしまった。したがって、疎水度は0である。この担体に、特開平9−167622号公報に記載のコロイド法で白金を7%担持させた。白金を担持した粉体1.5gを、φ3mmのジルコニア製ビーズが入った容器に入れ、更にこの容器に所定量の水及びエタノールを添加してスラリーを得た。遊星ボールミルを用いて、このスラリーを、270rpmで30分混合した。次に5%Nafion(登録商標)溶液(デュポン社製)をNafion/担体の体積比が0.67になるように添加し、引き続き270rpmで30分混合し、インク化を行った。
この操作とは別に、比表面積が150m/gであり、平均粒径D50が12.3μmであるGCBを高疎水性物質として用い、0.063gのGCBを容器に採取し、更にこの容器に水及びエタノールを投入し、30分間超音波分散を行った。このようにして得られた分散液を、前記の方法で調製したインクに添加し、更に270rpmで30分混合し、カソード触媒用のインクを調製した。使用したGCBは、粉末X線回折法で測定された(002)回折線より算出されるc軸方向の結晶子の大きさLc(002)がシェラー定数0.89として2.95nmであった。
(2)アノード触媒用のインクの調製
触媒が担持された担体として、市販の白金担持カーボンブラック(TEC10E50E、田中貴金属社製)を用いた。また高疎水性物質は用いなかった。これら以外は(1)と同様にしてアノード触媒用のインクを調製した。
(3)触媒層の形成
カソード触媒用のインク及びアノード触媒用のインクを、ノードソン製パルススワールスプレー装置によって、Nafion(登録商標)電解質膜(デュポン社製、型番:NRE212)の各面に塗布した。白金の塗布量は、カソード面において0.1mg/cmとなるように、またアノード面において0.5mg/cmになるようにした。これを、ホットプレスを用いて140℃、10kgf/cmで3分間プレスした。これによって、触媒層被覆電解質膜(Catalyst Coated Membrane;CCM)を作製した。
(4)固体高分子形燃料電池の作製
前記で得られたCCMを一対のガス拡散層(SGLカーボン社製、型番:25BCH)で挟んだ。更にガス流路が形成された一対のカーボン板からなるセパレータで挟み、図1に示す構造の固体高分子形燃料電池を作製した。このようにして得られた燃料電池は、JARI標準セルに相当するものである。
〔実施例2〕
実施例1の(1)において、GCBに代えて、SiコートSnO:Taの粒子を用いた。SnO:Taは、TaをドープしたSnOを意味する。SnO:Taは、SnOにTaを2.5at%(対Sn及びTaのモル数)ドープしたものである。SnO:Taは、国際公開第2014/136908号に記載の方法で製造されたものである。このSnO:TaにSiをコートした。SiコートしたSnO:Taの粒子は以下の方法で製造した。SnO:Ta6gと、メチルトリメトキシシラン3mL(信越化学製、型番:KBM-13)とを容器に入れ室温で30分間手振盪をした。得られた混合液を120℃まで徐々に加熱し、150℃で2時間にわたり加熱縮合を行った。これによってSnO:Taの表面がSiでコートされた粒子を得た。Siのコート量は16.6mg/g-SnO:Taとした。
また実施例1の(3)において、カソード面における白金の塗布量を0.07mg/cmとした。
これら以外は実施例1と同様にして、固体高分子形燃料電池を作製した。
〔実施例3〕
実施例1の(1)において、GCBに代えて、FEPコートしたSnO:Nbの粒子を用いた。SnO:Nbは、SnOにNbを4at%(対Sn及びNbのモル数)ドープしたものである。これ以外は実施例1と同様にして、固体高分子形燃料電池を作製した。FEPは、テトラフルオロエチレンとヘキサフルオロプロピレンとの共重合体である。FEPコートしたSnO:Nbの粒子は以下の方法で製造した。
FEPディスパージョン(三井・デュポンフロロケミカル社製、型番:120−JRB)0.177gを純水10mL中に添加し、マグネチックスターラーを用いて撹拌混合した。この分散液に1.5gのSnO:Nbの粒子を添加し、30分間撹拌混合した。引き続き、0.1N硝酸を用いてpHが2になるように調整し、FEPをSnO:Nbの粒子の表面に吸着させた。濾過・洗浄を行った後、管状炉を用いて窒素雰囲気中280℃で6時間にわたり焼成を行い、FEPコートしたSnO:Nbの粒子を得た。
〔実施例4〕
実施例1の(1)において、GCBに代えて、SiコートSnO:Nbの粒子を用いた。SnO:Nbは、SnにNbを4.0at%(対Sn及びNbのモル数)ドープしたものである。このSnO:NbにSiをコートした。SiコートしたSnO:Nbの粒子は以下の方法で製造した。エタノール120mLと、0.5vol%酢酸水5mLとの混合液に、ヘキシルトリエトキシシラン(信越化学製、型番:KBM-3063)を3.5mL添加し、マグネチックスターラーを用いて室温で60分間撹拌混合した。得られた混合液にSnO:Nb6gを加え、マグネチックスターラーを用いて室温で60分間撹拌混合した。その後濾過を行い、濾過物を120℃まで徐々に加熱し、150℃で2時間にわたり加熱縮合した。引き続き、得られた粉末1.5gとヘキシルトリエトキシシラン2.1mLを容器に入れ室温で30分間手振盪をした。混合液を120℃まで徐々に加熱し、150℃で2時間にわたり加熱縮合を行った。これによってSnO:Nbの表面がSiでコートされた粒子を得た。Siのコート量は5.1mg/g−SnO:Nbとした。
また実施例1の(3)において、カソード面における白金の塗布量を0.12mg/cmとした。
これら以外は実施例1と同様にして、固体高分子形燃料電池を作製した。
〔比較例1〕
実施例1の(1)において、GCBに代えて、SnO:Nbの粒子を用いた。これ以外は実施例1と同様にして、固体高分子形燃料電池を作製した。
〔比較例2〕
実施例1において、カソードの触媒層にGCBを添加しなかった。これ以外は実施例1と同様にして燃料電池を得た。
〔評価1〕
実施例及び比較例で得られた固体高分子形燃料電池におけるカソード触媒層に用いた高疎水性物質の疎水度を上述の方法で測定した。また、SnO:Nb及びGCBについて、親水度を上述の方法で測定した。それらの結果を以下の表1に示す。
また、実施例及び比較例で得られた固体高分子形燃料電池のアノード側に水素ガスを供給するとともに、カソード側に酸素ガス又は空気を供給した。水素ガスの利用率は70%に、酸素利用率は40%になるように流量を設定した。ガスはそれぞれ外部加湿器で加湿を行ってから燃料電池に供給した。また燃料電池の温度は80℃になるように温度調整を行い、供給ガスの湿度については、相対湿度が100%RHとなるように調整した。この燃料電池をセル電圧が0.3Vを下回らない印加電流範囲で発電を行った。そして、酸化剤が空気の場合のセル電圧が0.4Vのときの電流密度を測定した。その結果を以下の表1に示す。
〔実施例5ないし7〕
実施例1において、カソードの触媒層におけるGCBの添加量を変更して、Pt担持SnO:NbとGCBとの合計体積に占めるGCBの割合を4体積%(実施例5)、39体積%(実施例6)、及び63体積%(実施例7)とした。これら以外は実施例1と同様にして燃料電池を得た。
〔評価2〕
実施例1及び5ないし7並びに比較例2で得られた燃料電池を、前記の〔評価1〕と同様の条件で運転し、酸化剤が空気の時のセル電圧と電流密度との関係を求めた。その結果を図2に示す。また、セル電圧と電流密度との関係に基づき、電流密度が0.2A/cmのときのセル電圧、セルオーム抵抗、及びOゲインと、GCBの添加量との関係を求めた。これらの結果を図3ないし5に示す。Oゲインは酸素利用率40%で発電を行ったときに、酸化剤として酸素を使用した場合と、空気を使用した場合とのセル電圧の差である。このときのセル電圧は、燃料電池セルの内部抵抗(周波数10kHzのときの交流抵抗)による電圧降下を差し引いた電圧である。Oゲインは酸素の拡散のしやすさを表す指標であり、本発明においてはこの値が小さくなるほどフラッディングが軽減したと判断できる。
表1及び図2に示す結果から明らかなとおり、実施例1及び5ないし7の燃料電池は、各比較例の燃料電池に比べて高い電流密度が得られることが判る。また、図3からGCB添加量に対しセル電圧は16vol%以上で実質的に一定となることが判る。また、図4に示す結果から明らかなとおり、GCBの添加量を変えても、燃料電池のセルオーム抵抗に実質的な変化が生じないことが判る。更に図5に示す結果から明らかなとおり、GCBを添加しない比較例2に対して、4体積%以上のGCBを添加することで、Oゲインが急激に低下することが判る。
以上、詳述したとおり、本発明によれば、燃料電池の諸特性を損なうことなくフラッディング現象が効果的に防止された膜電極接合体及びそれを用いた固体高分子形燃料電池が提供される。

Claims (10)

  1. 無機酸化物からなる担体に、触媒が担持されてなる触媒担持担体と、該無機酸化物よりも疎水度の高い高疎水性物質とを含む触媒層が、固体高分子電解質膜の少なくとも一面に形成されてなる膜電極接合体であって、
    前記高疎水性物質を、水−メタノール混合液に分散させて、分散液の光透過率が80%となるときのメタノールの濃度(体積%)を疎水度と定義したとき、該高疎水性物質の疎水度が、25℃において0.5体積%以上45体積%以下である膜電極接合体
  2. 前記高疎水性物質の水蒸気吸着量(cm/g)と、窒素を用いて測定されたBET比表面積(m/g)との比率である水蒸気吸着量/BET比表面積の値が、0.002cm/m以上0.48cm/m以下である請求項に記載の膜電極接合体。
  3. 前記触媒担持担体と前記高疎水性物質との合計体積に占める該高疎水性物質の割合が4体積%以上63体積%以下である請求項1又は2に記載の膜電極接合体。
  4. 担体が、金属がドープされているか又はドープされていない酸化スズからなる請求項1ないしのいずれか一項に記載の膜電極接合体。
  5. 高疎水性物質が、粉末X線回折法で測定された(002)回折線より算出されるc軸方向の結晶子の大きさLc(002)が1nm以上10nm以下の炭素微粉末からなる請求項1ないしのいずれか一項に記載の膜電極接合体。
  6. 高疎水性物質が、表面が疎水性材料で被覆された無機酸化物粉末からなる請求項1ないしのいずれか一項に記載の膜電極接合体。
  7. 無機酸化物からなる担体に、触媒が担持されてなる触媒担持担体と、該無機酸化物よりも疎水度の高い高疎水性物質とを含む触媒層が、固体高分子電解質膜の少なくとも一面に形成されてなる膜電極接合体であって、
    前記高疎水性物質の水蒸気吸着量(cm /g)と、窒素を用いて測定されたBET比表面積(m /g)との比率である水蒸気吸着量/BET比表面積の値が、0.002cm /m 以上0.48cm /m 以下である膜電極接合体。
  8. 無機酸化物からなる担体に、触媒が担持されてなる触媒担持担体と、該無機酸化物よりも疎水度の高い高疎水性物質とを含む触媒層が、固体高分子電解質膜の少なくとも一面に形成されてなり、
    高疎水性物質が、粉末X線回折法で測定された(002)回折線より算出されるc軸方向の結晶子の大きさLc(002)が1nm以上10nm以下の炭素微粉末からなる膜電極接合体。
  9. 無機酸化物からなる担体に、触媒が担持されてなる触媒担持担体と、該無機酸化物よりも疎水度の高い高疎水性物質とを含む触媒層が、固体高分子電解質膜の少なくとも一面に形成されてなり、
    高疎水性物質が、表面が疎水性材料で被覆された無機酸化物粉末からなる膜電極接合体。
  10. 請求項1ないしのいずれか一項に記載の膜電極接合体を有し、前記触媒層をカソード触媒層として用いた固体高分子形燃料電池。
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