JP6171215B2 - Ledランプ - Google Patents

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本発明は、発光ダイオード等の固体発光素子を用いた電球代替可能なLEDランプに関する。
近年、環境意識の高まりから、省電力化に優れたLED素子を光源に使用した照明装置が盛んに用いられるようになってきた。特に最近は、白熱電球を用いた一般照明装置においても、そのまま置き換え可能なLEDランプが急速に普及してきている。
特許第4755319号公報
特許文献1に記載のLEDランプは、ヒートシンク(ケース)の底壁を回路格納部材である筒体と、口金とで挟持するもので、ヒートシンクの底壁と口金の間に、絶縁性材料からなる環状部材が介在している。
特許文献1の形態では、組立て方法として、まず、ヒートシンクを回路格納部材である筒体と口金とで挟持する。口金は先端が丸みを帯びているので、組立てた時点で自立して置くことができなくなり、次工程以降の組立て作業では何らかの手段でヒートシンクを保持していなければならない。また、口金にはヒートシンクを挟持するために機械的負荷がかかっており、その歪みによる点灯回路に給電する給電線の接合部への影響が懸念される。
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、LEDランプの組立て工程において、ヒートシンクと回路格納部材を一体に組立てた状態において、自立して置くことができ、尚且つ、口金には前記ヒートシンクを挟持するための機械的負荷をかけないLEDランプを提供することを目的とする。
本発明に係るLEDランプは、LED素子が実装されたLED基板と、LED基板が一
端に配置され、内部に空間を有する筒状の放熱部材と、LED基板を覆う透光性カバーと
、LED基板に給電する点灯回路基板と、点灯回路基板を収納しかつ放熱部材の空間内に
配され、放熱部材から突出する突出筒部を有する絶縁筐体と、環状に形成されて中心付近
が開口されて当該開口内に絶縁筺体の突出筒部が位置し、放熱部材の前記LED基板が載
置された一端と反対側の他端を前記絶縁筺体とで挟持して前記放熱部材を固定する環状挟
持部材と、絶縁筺体の突出筒部の一端側に取付けられた口金部材と、を備え、前記環状挟持部材と前記口金部材が離間して位置する。
また、放熱部材は他端にて内側に突出して形成された底壁を有し、絶縁筐体は前記放熱 部材の空間に配された状態で当該放熱部材の底壁に当接する当接部を有し、突出筒部が外 周面に形成されたネジ部を含み、環状挟持部材は内周面にネジ部を有し、前記絶縁筺体の 突出筒部のネジ部と前記環状挟持部材のネジ部とが螺合されて前記絶縁筺体の当接部と前 記環状挟持部材とで前記放熱部材が挟持されて固定されてもよい。
さらに、前記環状挟持部材と前記口金部材が離間して位置してもよい
本発明によれば、放熱部材絶縁筺体を一体に組立てる際に、口金部材とは異なる環状 挟持部材を使用するので、口金部材を除いて組立てても分離することなく一体で安定し た状態となっており、次工程以降の組立てがし易く尚且つ、前記環状挟持部材と前記口金 部材は独立しているので、口金部材に前記放熱部材を挟持するための機械的負荷がかからない。これにより、口金部材の、この負荷による歪みをなくすことができ、歪みによる給電線の接合部への影響を排除して長期に亘り安定した給電が行えるLEDランプを提供することができる。
本実施形態のLEDランプを斜め上方から見た斜視図 本実施形態のLEDランプを斜め上方から見た分解斜視図 本実施形態の点灯回路基板と回路基板ホルダの組立て方を説明するためのもので、(a)は組立て前の状態を斜め下方から見た斜視図、(b)は組立て後の状態を斜め下方から見た斜視図 本実施形態の放熱部材を斜め下方から見た斜視図 本実施形態のLEDランプの組立て方法を説明する図であり、(a)〜(d)は、その組立て手順を示す斜め上方から見た斜視図 本実施形態のLEDランプで透光性カバーを組立てる前の状態を示す図で、(a)は平面図、(b)は(a)のA−A断面図 本実施形態の透光性カバーの組立て方法を説明する図であり(a)は、軸長方向の断面図、(b)は(a)のB部拡大図 本実施形態の放熱部材を絶縁部材とブッシュで挟持した状態と、ブッシュと口金部材の間隙を説明する軸長方向の断面図
以下に本発明の好適な実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお本実施の形態は一例であり、これに限定されるものではない。
図1は、本実施形態に係るLEDランプ1を斜め上方から見た斜視図で、図2は本実施形態に係るLEDランプを斜め上方から見た分解斜視図である。
LEDランプ1は図2に示すように、複数のLED素子21と、当該LED素子21を実装するLED基板2と、該LED基板2を載置する熱伝導載置部材3と、前記熱伝導載置部材3を他端に備える放熱部材4(ヒートシンク)と、前記LED基板2を覆う透光性カバー5と、複数の電子部品61を実装した点灯回路基板6と、前記点灯回路基板6を収納し、且つ前記放熱部材4内に配された絶縁筐体7(回路格納部材)と、前記点灯回路基板6を保持して、前記絶縁筐体7内に点灯回路基板6を格納する回路基板ホルダ8と、前記放熱部材4を前記絶縁筐体7と挟持して固定するブッシュ9と、口金部材10とを備える。
LED基板2は基板22と当該基板22の主面に実装された複数のLED素子21で構成され、当該基板22は略円盤状のガラスエポキシ基板、金属基板、セラミック基板等のプリント基板であり、本実施形態では、電気絶縁樹脂で被覆された金属基板からなるプリント基板を用いた。LED素子21は本実施形態では照明用の白色光を発光する高輝度タイプを用いている。
熱伝導載置部材3は熱伝導率の高い、例えばアルミニウム等の金属材料を材料とし、LED基板2を装着すると共に、両端が開口した略椀形円筒形状の放熱部材4の他端に内嵌される。熱伝導載置部材3は筒部31と載置部32とを有する有底筒状をなし、前記LED基板2の基板下面23が面接触する状態で、載置部32に取付けられる。
熱伝導載置部材3は、厚み方向に貫通する複数のネジ止め用の貫通孔33と、点灯回路からの給電線を通すための貫通孔34が備えられている。また、筒部31には、透光性カバー5を係合するための位置決め用の切り欠き35が設けられ、筒部31の壁面には熱伝導載置部材4の軸心に向けて透光性カバー5の係合用の角孔36が穿設されている。
放熱部材4は、図2に示すように両端が開口した中空の椀形円筒形状に形成されており、外径が大きい他端に前記熱伝導載置部材4の筒部31外周面が内嵌され、一端は後述するように絶縁筐体7とブッシュ9(環状挟持部材)によって挟持固定される。放熱部材4は内部に絶縁筐体7を収納し、この絶縁筐体7内に点灯回路基板6が保持されている。
放熱部材4は筒壁41と筒壁41の下端(底面部)には環状の底壁42(図4)が形成されており、前記底壁42の中央部は開口している。
放熱部材4は、その円筒外殻に放射状に放熱フィン43が一体で複数形成され、LED素子21が点灯した際に発生する熱を、LED基板2の基板22から熱伝導載置部材3へ、熱伝導載置部材3からさらに放熱部材4に伝わり外気へと放熱する放熱機能を有する。
絶縁筐体7は放熱部材4よりも熱伝導性の小さな汎用樹脂を使用して、中空の略円筒状に形成されている。本実施形態ではPBT樹脂を用いたが、これに限定されるものではなく、PET,PC、ポリイミド樹脂等公知の樹脂材料が使用できる。
絶縁筐体7は図2に示すように、放熱部材4の内部から放熱部材の底壁42の開口部 を通って外部へと突出する突出筒部71と、放熱部材4の底壁42の内面に当接する当接部72(図6(b)) と、当接部72の外周縁から突出筒部の突出方向とは逆方向に延伸する円筒部73とを有し、円筒部73の開口が前記回路基板ホルダ8によって塞がれている。突出筒部71の外周面には、ブッシュ9の内径部に形成されたネジ部94と螺合する第一のネジ部74があり、先端側には口金部材10と螺合する第二のネジ部75が形成されている。
絶縁筐体7の円筒部内壁76には開口部側に向かって、ビス止め用の円筒形状のボス77を樹立しており、前記ボス77は回路基板ホルダ8、熱伝導載置部材3とLED基板2の組立ての際に位置決めになると共に、ネジを締めることによってLED基板2は熱伝導載置部材3の載置部32に固定される。
図3(a)に示すように、回路基板ホルダ8は、絶縁筐体7同様の熱伝導性の小さな汎用樹脂を使用して蓋部81と筒部82とを有する有底浅皿状に形成されており、底部83には点灯回路基板6を保持するための保持用爪部84と保持ガイドリブ85を備えている。
回路基板ホルダ8の筒部82の外周には絶縁筐体7の円筒部73に設けられた角孔78に係合する係合爪86が形成され、また、組立て時の円周方向の位置決めをする凸部88が径方向の外方に突設されている。
図3(b)に示すように、複数の電子部品61が実装されている点灯回路基板6は、回路基板ホルダ8の保持用爪部84と保持ガイドリブ85により保持される。点灯回路基板6の基板62の外周に設けた角切り欠き部63を回路基板ホルダ8の保持用爪部84に位置を合わせて底部83側に押し込むと保持用爪部84が外方に拡がり、基板62の厚み全てが通過すると拡がりが解除され係止される。回路基板ホルダ8と点灯回路基板6間の係止状態でのスペースは、保持ガイドリブ85に設けた段差89によって規制される。
複数の電子部品61が実装されている反対側の基板62の面からはLED基板2に給電する図示しない給電線が回路基板ホルダ8の給電線用貫通孔11を通りLED基板2に接続される。回路基板ホルダ8の給電線用貫通孔11の周縁全周には一体で形成したリブ12が立設されており、金属材料である熱伝導載置部材3に給電線が触れないように保護している。
ブッシュ9は絶縁筐体7同様の熱伝導性の小さな汎用樹脂を使用して成形され、筒部91と開口部92、開口部92の一端側から径方向の外方に延出する鍔部93を有しており、筒部内周には絶縁筐体7の突出筒部71外周面に形成された第一のネジ部74に螺合対応したネジ部94が形成されている。
口金部材10は照明器具のソケットにねじ込み、ソケットから給電を受けるためのもので、ネジ部101と先端部102とを有し絶縁筐体7の突出筒部71外周面に形成された第二のネジ部75と螺合する。
透光性カバー5は、拡散材を含有したポリカーボネイト樹脂を用いてドーム状に形成されている。この透光性カバー5の開口端部には環状延出部51が設けられており、前記環状延出部51には係合用の爪部52及び熱伝導載置部材3との係合位置決め用の凸部53を径方向外方へ突設している。熱伝導載置部材3に設けられた角孔36と、前記係合用の爪部52の係合と併せて、熱伝導載置部材3の筒部31内周と前記環状延出部51外周を接着剤によって固着する。
図2、図3、図5で、本実施形態に係るLED電球の組立て方法を説明する。
まず始めに、図5(a)に示すように絶縁筐体7の突出筒部71を放熱部材4の内部から底壁42の中央部にある開口を介して外部へと張り出させ、ブッシュ9を第一のネジ部74に螺合させて絶縁筐体7の当接部72とブッシュ9の鍔部93で放熱部材4の底部42を挟持する。これにより絶縁筐体7と放熱部材4とブッシュ9が一体に組立てられる。この状態で絶縁筐体7の突出筒部71の先端側を底面76として自立させて置くことができるので、次工程以降の組み立てが容易になる。先端の面積が小さい口金部材を絶縁筐体の突出部にある第2のネジ部75に螺合してしまうと、自立させて置くことができなくなる。
次に、点灯回路基板6を回路基板ホルダ8の保持用爪部84と保持ガイドリブ85により保持し(図3)、点灯回路基板6に実装されている複数の電子部品61側を下面として絶縁筐体7の円筒部73の開口側から挿入し、回路基板ホルダ8の筒部82の外周に形成した係合爪86が絶縁筐体7の円筒部73に設けられた角孔78に係合するまで押し込む。
回路基板ホルダ8の上部には、熱伝導載置部材3を組み込む。その際、絶縁筐体7のネジ止め用の円筒形状のボス77に熱伝導載置部材3のネジ止め用の貫通孔33を合わせて位置決めして押し込む。また、絶縁筐体7の円筒部73の開口側端面79(図5(a))がストッパとなっているので、熱伝導載置部材3が、その開口側端面79に当接するまで熱伝導載置部材3を放熱部材4の内部へ押し込む。
放熱部材4の開口側端部の内径と、熱伝導載置部材3の外径の寸法は、嵌合状態となる関係で接着剤等は一切使用しない。熱伝導載置部材3からの熱を放熱部材4に効率よく伝えるためである。
放熱部材4と熱伝導載置部材3の嵌合が完了すると、図5(b)に示すように、主面に複数のLED素子21を実装して構成されたLED基板2を熱伝導載置部材3の上に載置する。この際に絶縁筐体7のネジ止め用の円筒形状のボス77と、LED基板2の外周部に穿設されたネジ止め用の略半円状の切り欠き部24を位置合わせし、ネジ25を締め付けることによって、LED基板2の主面の反対側の基板下面23と熱伝導載置部材3を密着させて、LED素子21からの発熱を効率よく熱伝導載置部材3に伝えることができる。
LED基板2の取り付けが完了したら、熱伝導載置部材3の貫通孔34(図2)を通して上方へ導いた図示しない点灯回路からの給電線をLED基板2の端子部に電気的に接続する。
そして、図5(c)に示すように、口金部材10を絶縁筐体7の突出部71にある第二のネジ部75に螺合し、図示しない点灯回路へ給電するための給電線を半田付けにより口金部材10に接合し電気的に接続する。図8に示すように、絶縁筐体7の第二のネジ部75に螺合した口金部材10と第一のネジ部74に螺合されて絶縁筐体7の当接部72と共に放熱部材4を挟持するブッシュ9の間には、LEDランプ1の軸長方向に間隙eを設けている。これは、電気配線を伴う口金部材10に放熱部材4を挟持するための機械的な負荷がかからないようにするためであり、口金部材10のこの負荷による歪みをなくし、歪みによる給電線の接合部への影響を排除して長期に亘り安定した給電が行えるようにしている。
次に、図5(d)、図7に示すように、透光性カバー5の環状延出部51に設けた係合用の爪部52を熱伝導載置部材3に設けられた角孔36に上方より押し込んで係合させる。この係合と併せて、熱伝導載置部材3の筒部内周と前記環状延出部51の外周を接着剤によって固着する。
これにより、透光性カバー5の装着が完了しLEDランプ1が完成する。
1 LEDランプ
2 LED基板
21 LED素子
22 基板
23 基板下面
24 切り欠き部
25 ネジ
3 熱伝導載置部材
31 筒部
32 載置部
33 貫通孔
34 貫通孔
35 切り欠き
36 角孔
4 放熱部材
41 筒壁
42 底壁
43 放熱フィン
5 透光性カバー
51 環状延出部
52 爪部
53 凸部
6 点灯回路基板
61 電子部品
62 基板
63 角切り欠き部
7 絶縁筐体
71 突出筒部
72 当接部
73 円筒部
74 第一のネジ部
75 第二のネジ部
76 円筒部内壁
77 ボス
78 角孔
79 開口側端面
8 回路基板ホルダ
81 蓋部
82 筒部
83 底部
84 保持用爪部
85 保持ガイドリブ
86 係合爪
88 凸部
89 段差
9 ブッシュ
91 筒部
92 開口部
93 鍔部
94 ネジ部
10 口金部材
11 給電線用貫通孔
12 給電線保護リブ
101 ネジ部
102 先端部

Claims (2)

  1. LED素子が実装されたLED基板と、
    前記LED基板が一端に配置され、内部に空間を有する筒状の放熱部材と、
    前記LED基板を覆う透光性カバーと、
    前記LED基板に給電する点灯回路基板と、
    前記点灯回路基板を収納しかつ前記放熱部材の空間内に配され、前記放熱部材から突出
    する突出筒部を有する絶縁筐体と、
    環状に形成されて中心付近が開口されて当該開口内に前記絶縁筺体の突出筒部が位置し
    、前記放熱部材の前記LED基板が載置された一端と反対側の他端を前記絶縁筺体とで挟
    持して前記放熱部材を固定する環状挟持部材と、
    前記絶縁筺体の突出筒部の一端側に取付けられた口金部材と、
    を備え
    前記環状挟持部材と前記口金部材が離間して位置する、LEDランプ。
  2. 前記放熱部材は他端にて内側に突出して形成された底壁を有し、
    前記絶縁筐体は前記放熱部材の空間に配された状態で当該放熱部材の底壁に当接する当
    接部を有し、前記突出筒部が外周面に形成されたネジ部を含み、
    前記環状挟持部材は内周面にネジ部を有し、
    前記絶縁筺体の突出筒部のネジ部と前記環状挟持部材のネジ部とが螺合されて前記絶縁
    筺体の当接部と前記環状挟持部材とで前記放熱部材が挟持されて固定される、請求項1に
    記載のLEDランプ。
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