JP6170558B2 - 装置内共存干渉を回避するための電力ヘッドルーム報告 - Google Patents

装置内共存干渉を回避するための電力ヘッドルーム報告 Download PDF

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Description

本発明は、移動通信システムにおいて移動端末によって最大出力電力レベルを報告する方法に関する。さらに、本発明は、本明細書に記載されている方法を実行する装置と、本明細書に記載されている方法を装置およびシステムに実行させる命令を格納しているコンピュータ可読媒体とを提供する。
ロングタームエボリューション(LTE)
WCDMA(登録商標)無線アクセス技術をベースとする第3世代の移動通信システム(3G)は、世界中で広範な規模で配備されつつある。この技術を機能強化または発展・進化させる上での最初のステップとして、高速ダウンリンクパケットアクセス(HSDPA)と、エンハンストアップリンク(高速アップリンクパケットアクセス(HSUPA)とも称する)とが導入され、これにより、極めて競争力の高い無線アクセス技術が提供されている。
ユーザからのますます増大する需要に対応し、新しい無線アクセス技術に対する競争力を確保する目的で、3GPPは、ロングタームエボリューション(LTE)と称される新しい移動通信システムを導入した。LTEは、今後10年間にわたり、データおよびメディアの高速伝送ならびに大容量の音声サポートに要求されるキャリアを提供するように設計されている。高いビットレートを提供する能力は、LTEにおける重要な方策である。
LTE(ロングタームエボリューション)に関する作業項目(WI)の仕様は、E−UTRA(Evolved UMTS Terrestrial Radio Access(UTRA):進化したUMTS地上無線アクセス)およびE−UTRAN(Evolved UMTS Terrestrial Radio Access Network(UTRAN):進化したUMTS地上無線アクセスネットワーク)と称され、最終的にリリース8(LTEリリース8)として公開される。LTEシステムは、パケットベースの効率的な無線アクセスおよび無線アクセスネットワークであり、IPベースの全機能を低遅延かつ低コストで提供する。LTEでは、与えられたスペクトルを用いてフレキシブルなシステム配備を達成するために、スケーラブルな複数の送信帯域幅(例えば、1.4MHz、3.0MHz、5.0MHz、10.0MHz、15.0MHz、および20.0MHz)が指定されている。ダウンリンクには、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing:直交周波数分割多重)をベースとする無線アクセスが採用されている。なぜなら、かかる無線アクセスは、低いシンボルレートのため本質的にマルチパス干渉(MPI)を受けにくく、また、サイクリックプレフィックス(CP)を使用しており、さらに、さまざまな送信帯域幅の構成に対応可能だからである。アップリンクには、SC−FDMA(Single-Carrier Frequency Division Multiple Access:シングルキャリア周波数分割多元接続)をベースとする無線アクセスが採用されている。なぜなら、ユーザ機器(UE)の送信出力が限られていることを考えれば、ピークデータレートを向上させるよりも広いカバレッジエリアを提供することが優先されるからである。LTEリリース8/9では、数多くの主要なパケット無線アクセス技術(例えば、MIMO(多入力多出力)チャネル伝送技術)が採用され、高効率の制御シグナリング構造が達成されている。
E−UTRANのアーキテクチャ
図1は、LTEの全体的なアーキテクチャを示し、図2は、E−UTRANのアーキテクチャをより詳細に示している。E−UTRANは、eNodeBから構成され、eNodeBは、UE向けの、E−UTRAのユーザプレーン(PDCP/RLC/MAC/PHY)および制御プレーン(RRC)のプロトコルを終端処理する。eNodeB(eNB)は、物理(PHY)レイヤ、メディアアクセス制御(MAC)レイヤ、無線リンク制御(RLC)レイヤ、およびパケットデータ制御プロトコル(PDCP)レイヤ(これらのレイヤはユーザプレーンのヘッダ圧縮および暗号化の機能を含む)をホストする。eNBは、制御プレーンに対応する無線リソース制御(RRC)機能も提供する。eNBは、無線リソース管理、アドミッション制御、スケジューリング、交渉によるアップリンクQoS(サービス品質)の実施、セル情報のブロードキャスト、ユーザプレーンデータおよび制御プレーンデータの暗号化/復号化、ダウンリンク/アップリンクのユーザプレーンパケットヘッダの圧縮/復元など、多くの機能を実行する。複数のeNodeBは、X2インタフェースによって互いに接続されている。
また、複数のeNodeBは、S1インタフェースによってEPC(Evolved Packet Core:進化したパケットコア)、より具体的には、S1−MMEによってMME(Mobility Management Entity:移動管理エンティティ)、S1−Uによってサービングゲートウェイ(SGW:Serving Gateway)に接続されている。S1インタフェースは、MME/サービングゲートウェイとeNodeBとの間の多対多関係をサポートする。SGWは、ユーザデータパケットをルーティングして転送する一方で、eNodeB間のハンドオーバー時におけるユーザプレーンのモビリティアンカーとして機能し、さらに、LTEと別の3GPP技術との間のモビリティのためのアンカー(S4インタフェースを終端させ、2G/3GシステムとPDN GWとの間でトラフィックを中継する)として機能する。SGWは、アイドル状態のユーザ機器に対しては、ダウンリンクデータ経路を終端させ、そのユーザ機器へのダウンリンクデータが到着したときにページングをトリガーする。SGWは、ユーザ機器のコンテキスト(例えばIPベアラサービスのパラメータ、ネットワーク内部ルーティング情報)を管理および格納する。さらに、SGWは、合法傍受(lawful interception)の場合にユーザトラフィックの複製を実行する。
MMEは、LTEのアクセスネットワークの主要な制御ノードである。MMEは、アイドルモードのユーザ機器の追跡およびページング手順(再送信を含む)の役割を担う。MMEは、ベアラの有効化/無効化プロセスに関与し、さらには、最初のアタッチ時と、コアネットワーク(CN)ノードの再配置を伴うLTE内ハンドオーバー時とに、ユーザ機器のSGWを選択する役割も担う。MMEは、(HSSと対話することによって)ユーザを認証する役割を担う。非アクセス層(NAS:Non-Access Stratum)シグナリングはMMEにおいて終端され、MMEは、一時的なIDを生成してユーザ機器に割り当てる役割も担う。MMEは、サービスプロバイダの公衆陸上移動網(PLMN:Public Land Mobile Network)に入るためのユーザ機器の認証をチェックし、ユーザ機器のローミング制約を実施する。MMEは、NASシグナリングの暗号化/整合性保護においてネットワーク内の終端点であり、セキュリティキーの管理を行う。シグナリングの合法傍受も、MMEによってサポートされる。さらに、MMEは、LTEのアクセスネットワークと2G/3Gのアクセスネットワークとの間のモビリティのための制御プレーン機能を提供し、SGSNからのS3インタフェースを終端させる。さらに、MMEは、ローミングするユーザ機器のためのホームHSSに向かうS6aインタフェースを終端させる。
LTEにおけるコンポーネントキャリアの構造
3GPP LTE(リリース8)のダウンリンクコンポーネントキャリアは、時間−周波数領域において、いわゆるサブフレームに分割されている。3GPP LTE(リリース8)では、図3に示したように、各サブフレームが2つのダウンリンクスロットに分割されており、第1のダウンリンクスロットは、最初のいくつかのOFDMシンボルにおける制御チャネル領域(PDCCH領域)を含んでいる。各サブフレームは、時間領域における特定の数のOFDMシンボルからなり(3GPP LTE(リリース8)では12個または14個のOFDMシンボル)、OFDMシンボルそれぞれが、コンポーネントキャリアの帯域幅全体を範囲としている。したがって、OFDMシンボルそれぞれは、図4にも示したように、NDL RB×NRB sc個のそれぞれのサブキャリア上で送信される複数の変調シンボルからなる。
例えば、3GPP LTE(ロングタームエボリューション)において使用される、例えばOFDMを採用するマルチキャリア通信システムを考えると、スケジューラによって割り当てることのできるリソースの最小単位は、1つの「リソースブロック」である。物理リソースブロックは、図4に例示的に示したように、時間領域におけるNDL symb個の連続するOFDMシンボルと、周波数領域におけるNRB sc個の連続するサブキャリアとして定義される。したがって、3GPP LTE(リリース8)においては、物理リソースブロックは、NDL symb×NRB sc個のリソース要素からなり、時間領域における1スロットと、周波数領域における180kHzに対応する(ダウンリンクリソースグリッドに関するさらなる詳細については、例えば非特許文献1の6.2節を参照)(3GPPのウェブサイトにおいて入手可能であり、参照によって本明細書に組み込まれている)。
用語「コンポーネントキャリア」は、周波数領域におけるいくつかのリソースブロックの組合せを意味する。LTEの将来のリリースにおいて、「コンポーネントキャリア」という用語はもはや使用されない。代わりに、この用語は「セル」に変更される。「セル」は、ダウンリンクリソースおよび任意でアップリンクリソースの組合せを意味する。ダウンリンクリソースのキャリア周波数とアップリンクリソースのキャリア周波数との連結(linking)は、ダウンリンクリソースで送信されるシステム情報に示される。
LTEにおけるアップリンクアクセス方式
アップリンク送信においては、カバレッジを最大にするため、ユーザ端末による電力効率の高い送信が必要である。E−UTRAのアップリンク送信方式としては、シングルキャリア伝送と、動的な帯域幅割当てのFDMAとを組み合わせた方式が選択されている。シングルキャリア伝送が選択された主たる理由は、マルチキャリア信号(OFDMA)と比較して、ピーク対平均電力比(PAPR)が低く、これに対応して電力増幅器の効率が改善され、カバレッジの向上が見込まれるためである(与えられる端末ピーク電力に対してデータレートが高い)。NodeBは、各時間間隔において、ユーザデータを送信するための固有の時間/周波数リソースをユーザに割り当て、これによってセル内の直交性が確保される。アップリンクにおける直交多元接続によって、セル内干渉が排除されることでスペクトル効率が高まる。マルチパス伝搬に起因する干渉については、送信信号にサイクリックプレフィックスを挿入することにより基地局(NodeB)において対処する。
データ送信に使用される基本的な物理リソースは、1つの時間間隔(例えば、0.5msのサブフレーム)にわたるサイズBWgrantの周波数リソースから構成される(符号化された情報ビットはこのリソースにマッピングされる)。なお、サブフレーム(送信時間間隔(TTI)とも称する)は、ユーザデータを送信するための最小の時間間隔である。しかしながら、サブフレームを連結することにより、1TTIよりも長い時間にわたる周波数リソースBWgrantをユーザに割り当てることも可能である。
LTEにおけるアップリンクのスケジューリング方式
アップリンクの方式として、スケジューリング制御式の(すなわちeNBによって制御される)アクセスと、コンテンションベースのアクセスの両方を使用することができる。
スケジューリング制御式アクセスの場合、アップリンクデータ送信用として、特定の時間長の特定の周波数リソース(すなわち時間/周波数リソース)が、ユーザ機器に割り当てられる。しかしながら、コンテンションベースのアクセス用に、いくらかの時間/周波数リソースを割り当てることができる。コンテンションベースの時間/周波数リソースの範囲内では、ユーザ機器は、最初にスケジューリングされることなく送信することができる。ユーザ機器がコンテンションベースのアクセスを行う1つのシナリオは、例えばランダムアクセスであり、すなわち、ユーザ機器があるセルへ最初のアクセスを行うとき、またはアップリンクリソースを要求するため最初のアクセスを行うときである。
スケジューリング制御式アクセスの場合、NodeBのスケジューラが、アップリンクデータ送信のための固有の周波数/時間リソースをユーザに割り当てる。より具体的には、スケジューラは以下を決定する。
・ 送信を許可する(1つまたは複数の)ユーザ機器
・ 物理チャネルリソース(周波数)
・ 移動端末が送信に使用するべきトランスポートフォーマット(変調・符号化方式(MCS))
割当て情報は、第1層/第2層制御チャネルで送られるスケジューリンググラントを介してユーザ機器にシグナリングされる。以下では、説明を簡潔にするため、このチャネルをアップリンクグラントチャネルと称する。スケジューリンググラントメッセージは、情報として、周波数帯域のうちユーザ機器による使用を許可する部分と、グラントの有効期間と、これから行うアップリンク送信にユーザ機器が使用しなければならないトランスポートフォーマットとを、少なくとも含んでいる。最も短い有効期間は、1サブフレームである。グラントメッセージには、選択される方式に応じて追加の情報も含めることができる。アップリンク共有チャネル(UL−SCH)で送信する権利を許可するグラントとしては、「各ユーザ機器に対する」グラントのみが使用される(すなわち、「各ユーザ機器における各無線ベアラに対する」グラントは存在しない)。したがってユーザ機器は、割り当てられたリソースを何らかの規則に従って無線ベアラの間で配分する必要があり、これについては次のセクションで詳しく説明する。トランスポートフォーマットは、HSUPAの場合とは異なり、ユーザ機器側では選択しない。eNBが、何らかの情報(例えば、報告されたスケジューリング情報およびQoS情報)に基づいてトランスポートフォーマットを決定し、ユーザ機器は、選択されたトランスポートフォーマットに従わなければならない。HSUPAでは、NodeBが最大限のアップリンクリソースを割り当てて、ユーザ機器は、それに応じてデータ送信用の実際のトランスポートフォーマットを選択する。
無線リソースのスケジューリングは、サービス品質を決めるうえで、共有チャネルアクセスネットワークにおいて最も重要な機能であるため、効率的なQoS管理を可能にする目的で、LTEにおけるアップリンクスケジューリング方式が満たしているべき要件がいくつかある。
・ 優先順位の低いサービスのリソース不足を避けるべきである。
・ 個々の無線ベアラ/サービスにおいてQoSが明確に区別されるべきである。
・ どの無線ベアラ/サービスのデータが送信されるのかをeNBのスケジューラが識別できるように、アップリンク報告において、きめ細かいバッファ報告(例えば、無線ベアラごとの報告、または無線ベアラグループごとの報告)を可能にするべきである。
・ 異なるユーザのサービスの間でQoSを明確に区別できるようにするべきである。
・ 無線ベアラごとに最小限のビットレートを提供できるようにするべきである。
上に挙げた条件から理解できるように、LTEのスケジューリング方式の1つの重要な側面は、事業者が、自身の総セル容量を、異なるQoSクラスの個々の無線ベアラの間で分配することを制御できるメカニズムを提供することである。無線ベアラのQoSクラスは、前述したようにサービングゲートウェイからeNBにシグナリングされる対応するSAEベアラのQoSプロファイルによって識別される。事業者は、自身の総セル容量のうちの特定の量を、特定のQoSクラスの無線ベアラに関連付けられる総トラフィックに割り当てることができる。クラスに基づくこの方法を採用する主たる目的は、パケットの処理を、パケットが属するQoSクラスに応じて区別できるようにすることである。
第1層/第2層(L1/L2)制御シグナリング
スケジューリング対象のユーザに、ユーザの割当てステータス、トランスポートフォーマット、およびその他のデータ関連情報(例:HARQ情報、送信電力制御(TPC)コマンド)を知らせる目的で、第1層/第2層制御シグナリングがデータと一緒にダウンリンクで送信される。第1層/第2層制御シグナリングは、サブフレーム内でダウンリンクデータと一緒に多重化される(ユーザ割当てがサブフレーム単位で変化しうるものと想定する)。なお、ユーザ割当てをTTI(送信時間間隔)ベースで実行することもでき、その場合、TTI長はサブフレームの倍数であることに留意されたい。TTI長は、サービスエリアにおいてすべてのユーザに対して一定とする、ユーザ毎に異なる、あるいはユーザ毎に動的とすることもできる。第1層/第2層制御シグナリングは、一般的にはTTIあたり1回送信するのみでよい。
第1層/第2層制御シグナリングは、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)で送信される。PDCCHは、ダウンリンク制御情報(DCI)としてメッセージを伝え、このメッセージには、移動端末またはユーザ機器のグループのリソース割当て情報およびその他の制御情報が含まれる。一般的には、いくつかのPDCCHを1つのサブフレーム内で送信することができる。
なお、3GPP LTEでは、アップリンクデータ送信のための割当て(アップリンクスケジューリンググラントまたはアップリンクリソース割当てとも称する)も、PDCCHで送信されることに留意されたい。
スケジューリンググラントに関して、第1層/第2層制御シグナリングで送られる情報は、次の2つのカテゴリ、すなわち、カテゴリ1の情報を伝える共有制御情報(SCI:Shared Control Information)と、カテゴリ2/3の情報を伝えるダウンリンク制御情報(DCI:Downlink Control Information)に分けることができる。
カテゴリ1の情報を伝える共有制御情報(SCI)
第1層/第2層制御シグナリングの共有制御情報部分は、リソース割当て(指示)に関連する情報を含む。共有制御情報は、一般には以下の情報を含んでいる。
− リソースが割り当てられるユーザを示すユーザ識別情報。
− ユーザに割り当てられるリソース(リソースブロック(RB))を示すリソースブロック(RB)割当て情報。割り当てられるリソースブロックの数は動的とすることができる。
− 割当ての持続時間(オプション)。複数のサブフレーム(またはTTI)にわたる割当てが可能である場合。
これらに加えて、共有制御情報は、他のチャネルの設定およびダウンリンク制御情報(DCI)の設定(以下を参照)に応じて、アップリンク送信に対するACK/NACK、アップリンクスケジューリング情報、DCIに関する情報(例:リソース、MCS)などの情報を含んでいることができる。
カテゴリ2/3の情報を伝える専用制御情報(DCI)
第1層/第2層制御シグナリングの専用制御情報部分は、カテゴリ1の情報によって示されるスケジューリング対象のユーザに送信されるデータの送信フォーマットに関連する情報(カテゴリ2の情報)を含んでいる。さらに、再送信プロトコルとして(ハイブリッド)ARQを使用する場合、カテゴリ2の情報は、HARQ(カテゴリ3)の情報を伝える。専用制御情報は、カテゴリ1に従ってスケジューリングされるユーザによって復号化されるのみでよい。専用制御情報は、一般には以下に関する情報を含んでいる。
− カテゴリ2の情報:変調方式、トランスポートブロック(ペイロード)サイズまたは符号化率、MIMO(多入力多出力)関連情報など。トランスポートブロック(もしくはペイロードサイズ)または符号化率のいずれかをシグナリングできる。いずれの場合も、これらのパラメータは、変調方式情報およびリソース情報(割り当てられたリソースブロックの数)を使用することによって相互に計算することができる。
− カテゴリ3情報:HARQ関連情報(例えば、ハイブリッドARQプロセス番号、冗長バージョン、再送信シーケンス番号)
ダウンリンクデータの送信
第1層/第2層制御シグナリングは、ダウンリンクデータ送信に関して、ダウンリンクパケットデータ送信と一緒に、個別の物理チャネル(PDCCH)で送信される。この第1層/第2層制御シグナリングは、一般には以下に関する情報を含む。
− データが送信される(1つまたは複数の)物理リソース(例えば、OFDMの場合のサブキャリアまたはサブキャリアブロック、CDMAの場合の符号)。移動端末(受信器)は、データが送信されるリソースをこの情報によって識別することができる。
− 送信に使用されるトランスポートフォーマット。例えば、データのトランスポートブロックサイズ(ペイロードサイズ、情報ビットサイズ)、MCS(変調・符号化方式)レベル、スペクトル効率、符号化率などが挙げられる。ユーザ機器(受信器)は、復調、デ・レートマッチング(de-rate-matching)、および復号化のプロセスを開始する目的で、情報ビットサイズ、変調方式、および符号化率を、この情報(通常はリソース割当て(例:ユーザ機器に割り当てられるリソースブロックの数)と組み合わせる)によって識別することができる。変調方式は明示的にシグナリングすることができる。
− ハイブリッドARQ(HARQ)情報:
・ HARQプロセス番号:ユーザ機器は、データがマッピングされているハイブリッドARQプロセスを識別することができる。
・ シーケンス番号または新規データインジケータ(NDI):ユーザ機器は、送信が新しいパケットであるか再送信されたパケットであるかを識別することができる。HARQプロトコルにおいて軟合成が実施される場合、シーケンス番号または新規データインジケータとHARQプロセス番号とを組み合わせることで、復号化の前にPDUのための送信の軟合成が可能である。
・ 冗長バージョンもしくはコンステレーションバージョンまたはその両方:それぞれ、使用されているハイブリッドARQ冗長バージョン(デ・レートマッチングに必要である)、および、使用されている変調コンステレーションバージョン(復調に必要である)を、ユーザ機器に知らせる。
− ユーザ機器識別情報(UE ID):第1層/第2層制御シグナリングの対象であるユーザ機器を知らせる。一般的な実装においては、この情報は、制御情報が別のユーザ機器に読み取られることを防止する目的で、第1層/第2層制御シグナリングのCRCをマスクするために使用される。
アップリンクデータの送信
アップリンクパケットデータ送信を可能にする目的で、送信の詳細をユーザ機器に知らせるため、第1層/第2層制御シグナリングがダウンリンク(PDCCH)で送信される。この第1層/第2層制御シグナリングは、一般には以下に関する情報を含んでいる。
− ユーザ機器がデータ送信に使用するべき(1つまたは複数の)物理リソース(例えば、OFDMの場合のサブキャリアまたはサブキャリアブロック、CDMAの場合の符号)。
− ユーザ機器が送信に使用するべきトランスポートフォーマット。例えば、データのトランスポートブロックサイズ(ペイロードサイズ、情報ビットサイズ)、MCS(変調・符号化方式)レベル、スペクトル効率、符号化率などが挙げられる。ユーザ機器(送信器)は、変調、レートマッチング、および符号化のプロセスを開始する目的で、情報ビットサイズ、変調方式、および符号化率を、この情報(通常はリソース割当て(例:ユーザ機器に割り当てられるリソースブロックの数)と組み合わせる)によって取得することができる。場合によっては、変調方式を明示的にシグナリングすることができる。
− ハイブリッドARQ情報:
・ HARQプロセス番号:データの取得先のハイブリッドARQプロセスをユーザ機器に知らせる。
・ シーケンス番号または新規データインジケータ:新しいパケットを送信するのか、あるいはパケットを再送信するのかをユーザ機器に知らせる。HARQプロトコルにおいて軟合成が実施される場合、シーケンス番号または新規データインジケータとHARQプロセス番号とを組み合わせることで、復号化の前にプロトコルデータユニット(PDU)のための送信の軟合成が可能である。
・ 冗長バージョンもしくはコンステレーションバージョンまたはその両方:それぞれ、使用するハイブリッドARQ冗長バージョン(レートマッチングに必要である)、および、使用する変調コンステレーションバージョン(変調に必要である)を、ユーザ機器に知らせる。
− ユーザ機器識別情報(UE ID):データを送信するべきユーザ機器を知らせる。一般的な実装においては、この情報は、制御情報が別のユーザ機器に読み取られることを防止する目的で、第1層/第2層制御シグナリングのCRCをマスクするために使用される。
上述したさまざまな情報をアップリンクデータ送信およびダウンリンクデータ送信において実際に送信するとき、いくつかの異なる可能な方法が存在する。さらには、アップリンクおよびダウンリンクにおいて、第1層/第2層制御情報は、追加の情報を含んでいることもでき、あるいは、いくつかの情報を省くことができる。例えば以下のとおりである。
− 同期HARQプロトコルの場合、HARQプロセス番号が必要ないことがある(すなわちシグナリングされない)。
− チェイス合成(Chase Combining)を使用する(冗長バージョンもしくはコンステレーションバージョンまたはその両方がつねに同じである)場合、または、冗長バージョンのシーケンスもしくはコンステレーションバージョンのシーケンスまたはその両方が事前に定義されている場合、冗長バージョンもしくはコンステレーションバージョンまたはその両方が必要ないことがある。
− 電力制御情報を制御シグナリングにさらに含めることができる。
− MIMOに関連する制御情報(例えばプリコーディング情報)を制御シグナリングにさらに含めることができる。
− 複数の符号語によるMIMO送信の場合には、複数の符号語のためのトランスポートフォーマットもしくはHARQ情報またはその両方を含めることができる。
LTEにおいて(物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)を対象として)PDCCHでシグナリングされるアップリンクリソース割当てでは、第1層/第2層制御情報にHARQプロセス番号が含まれず、なぜなら、LTEのアップリンクには同期HARQプロトコルが採用されるためである。アップリンク送信に使用されるHARQプロセスは、タイミングによって認識される。さらには、冗長バージョン(RV)情報は、トランスポートフォーマット情報と一緒に符号化され、すなわち、RV情報はトランスポートフォーマット(TF)フィールドに埋め込まれることに留意されたい。トランスポートフォーマット(TF)/変調・符号化方式(MCS)フィールドは、例えば5ビットのサイズを有し、これは32個のエントリに対応する。TF/MCSテーブルの3個のエントリは、冗長バージョン(RV)1、RV2、またはRV3を示すために予約されている。MCSテーブルの残りのエントリは、RV0を暗黙的に示すMCSレベル(TBS)をシグナリングするために使用される。PDCCHのCRCフィールドのサイズは16ビットである。
LTEにおいてPDCCHでシグナリングされるダウンリンク割当て(PDSCH)では、冗長バージョン(RV)は、2ビットのフィールドにおいて個別にシグナリングされる。さらに、変調次数情報が、トランスポートフォーマット情報と一緒に符号化される。アップリンクの場合と同様に、5ビットのMCSフィールドがPDCCHでシグナリングされる。エントリのうち3個は、明示的な変調次数をシグナリングするために予約されており、トランスポートフォーマット(トランスポートブロック)情報は提供されない。残りの29個のエントリにおいては、変調次数およびトランスポートブロックサイズ情報がシグナリングされる。
DRX(不連続受信)
RRC_IDLEの場合にDRX機能を設定することができ、この場合、ユーザ機器は、自身に固有なDRX値またはデフォルトのDRX値(defaultPagingCycle)のいずれかを使用する。デフォルト値は、システム情報の中でブロードキャストされ、値として、32個、64個、128個、および256個の無線フレームを有することができる。固有な値とデフォルト値の両方が利用可能である場合、ユーザ機器は2つのうち短い方の値を選択する。ユーザ機器は、DRXサイクルあたり1回のページング機会においてウェイクアップする必要があり、ページング機会は1つのサブフレームである。
「RRC_CONNECTED」の場合にもDRX機能を設定することができ、したがって、ダウンリンクチャネルをつねに監視する必要はない。ユーザ機器のバッテリが過大に消費されないようにする目的で、3GPP LTE(リリース8/9)および3GPP LTE−A(リリース10)では、不連続受信(DRX)というコンセプトが提供される。技術規格書である非特許文献2の第5.7章にはDRXについて説明されており、この文書は参照によって本明細書に組み込まれている。
ユーザ機器のDRX挙動を定義するため以下のパラメータが利用可能であり、すなわち、移動ノードがアクティブであるオン期間と、移動ノードがDRXモードである期間である。
オン期間:ユーザ機器がDRXからウェイクアップした後、PDCCHを受信および監視する期間(単位:ダウンリンクサブフレーム)。ユーザ機器は、PDCCHを正常に復号化した場合、アウェイク状態を維持し、インアクティビティタイマー(inactivity timer)を起動する。[1〜200個のサブフレーム、16ステップ:1〜6、10〜60、80、100、200]
DRXインアクティビティタイマー:ユーザ機器が、PDCCHを最後に正常に復号化してから、さらなるPDCCHを正常に復号化するのを待機する期間(単位:ダウンリンクサブフレーム)。ユーザ機器は、この期間の間にPDCCHを正常に復号化できないとき、再びDRXに入る。ユーザ機器は、最初の送信(すなわち再送信ではない)のみについてPDCCHを1回正常に復号化した後に、インアクティビティタイマーを再起動する。[1〜2560個のサブフレーム、22ステップ、10予備:1〜6、8、10〜60、80、100〜300、500、750、1280、1920、2560]
DRX再送信タイマー:最初の利用可能な再送信時間の後にユーザ機器がダウンリンク再送信を予測する、連続するPDCCHサブフレームの数を指定する。[1〜33個のサブフレーム、8ステップ:1、2、4、6、8、16、24、33]
短DRXサイクル:短DRXサイクルにおいてオン期間の後に非アクティブ期間が続く周期的な反復を指定する。このパラメータはオプションである。[2〜640個のサブフレーム、16ステップ:2、5、8、10、16、20、32、40、64、80、128、160、256、320、512、640]
短DRXサイクルタイマー:DRXインアクティビティタイマーが切れた後にユーザ機器が短DRXサイクルに従う、連続するサブフレームの数を指定する。このパラメータはオプションである。[1〜16個のサブフレーム]
長DRXサイクル開始オフセット:長DRXサイクルにおいてオン期間の後に非アクティブ期間が続く周期的な反復と、オン期間が開始するときのオフセット(単位:サブフレーム)を指定する(非特許文献2の第5.7節に定義されている式によって求められる)。[サイクル長10〜2560個のサブフレーム、16ステップ:10、20、30、32、40、64、80、128、160、256、320、512、640、1024、1280、2048、2560。オフセットは[0〜選択されたサイクルのサブフレーム長]の間の整数]
ユーザ機器がアウェイクしている合計期間は、「アクティブ時間」と称される。アクティブ時間には、DRXサイクルのオン期間と、インアクティビティタイマーが切れていない間にユーザ機器が連続受信を行っている時間と、1 HRQ RTTの後にダウンリンク再送信を待機している間にユーザ機器が連続受信を行っている時間とが含まれる。同様に、アップリンクの場合、ユーザ機器は、アップリンク再送信グラントを受信できるサブフレーム(すなわち最初のアップリンク送信の後、再送信の最大回数に達するまでの8ms毎)においてアウェイクしている。上記に基づくと、最小アクティブ時間は、オン期間に等しい長さであり、最大アクティブ時間は未定義(無限大)である。
DRXの動作は、電力を節約する目的で、(その時点で有効なDRXサイクルに従って)反復的に無線回路を非アクティブにする機会を移動端末に提供する。DRX期間中にユーザ機器が実際にDRX(すなわちアクティブではない)状態のままであるかは、ユーザ機器によって決定することができる。例えば、ユーザ機器は通常では周波数間測定を実行するが、この測定はオン期間の間に実施することができず、したがって、DRX機会の間の他の何らかの時間に実行する必要がある。
DRXサイクルをパラメータ化するときには、バッテリの節約と遅延(レイテンシ)との間のトレードオフを伴う。例えば、ウェブブラウジングサービスの場合、ダウンロードされたウェブページをユーザが読んでいる間、ユーザ機器がダウンリンクチャネルを連続的に受信することは、通常ではリソースの無駄である。長いDRX期間は、ユーザ機器のバッテリの寿命を延ばすうえで有利である。これに対して、短いDRX期間は、データ伝送が再開されるときに(例えばユーザが別のウェブページを要求するときに)より高速に応答するうえで有利である。
これらの矛盾する要件を満たすため、各ユーザ機器に対して2つのDRXサイクル(短いサイクルと長いサイクル)を設定することができる。短DRXサイクルはオプションであり、すなわち長DRXサイクルのみが使用される。短DRXサイクル、長DRXサイクル、連続受信の間の遷移は、タイマーによって、またはeNodeBからの明示的なコマンドによって制御される。短DRXサイクルは、ある意味、パケットが遅れて到着する場合における、ユーザ機器が長DRXサイクルに入る前の確認期間とみなすことができる。ユーザ機器が短DRXサイクルにある間にeNodeBにデータが到着する場合、そのデータを送信するためのスケジューリングが次のオン期間において行われ、次いでユーザ機器は連続受信を再開する。これに対して、短DRXサイクルの間にeNodeBにデータが到着しない場合、ユーザ機器は、当面の間はパケット送信が終了したものと想定して長DRXサイクルに入る。
ユーザ機器は、アクティブ時間の間、PDCCHを監視し、SRS(サウンディング基準信号)を報告し(設定されているとき)、CQI(チャネル品質情報)/PMI(プリコーディングマトリクスインジケータ)/RI(ランクインジケータ)/PTI(プリコーダタイプ指示情報)をPUCCHで報告する。ユーザ機器がアクティブ時間にないときには、トリガータイプ0のSRS(type-0-triggered SRS)およびCQI/PMI/RI/PTIをPUCCHで報告することはできない。ユーザ機器に対してCQIマスキングが設定されている場合、PUCCHでのCQI/PMI/RI/PTIの報告は、オン期間に制限される。
利用可能なDRX値は、ネットワークによって制御され、非DRXから開始してx秒までである。値xは、RRC_IDLEにおいて使用されるページングDRXと同じ長さとすることができる。測定要件および報告基準は、DRX間隔の長さに従って異なることがあり、すなわち長いDRX間隔では、要件をより緩和することができる(後からさらに詳しく説明する)。DRXが設定されているとき、ユーザ機器は「アクティブ時間」の間にのみ周期的なCQI報告を送ることができる。RRCは、周期的なCQI報告がオン期間の間にのみ送られるように、周期的なCQI報告をさらに制約することができる。
図7は、DRXの例を開示している。ユーザ機器は、その時点で有効なサイクルに応じて長DRXサイクルまたは短DRXサイクルのいずれかの「オン期間」の間、スケジューリングメッセージ(PDCCH上のC−RNTI(セル無線ネットワーク一時識別子)によって示される)がないかチェックする。「オン期間」の間にスケジューリングメッセージが受信されたときには、ユーザ機器は、「インアクティビティタイマー」を起動し、インアクティビティタイマーが作動している間、各サブフレームにおいてPDCCHを監視する。この期間中、ユーザ機器は連続受信モードにあるものとみなすことができる。インアクティビティタイマーが作動している間にスケジューリングメッセージが受信されると、ユーザ機器はインアクティビティタイマーを再起動し、インアクティビティタイマーが切れたとき、ユーザ機器は短DRXサイクルに移行し、「短DRXサイクルタイマー」を起動する。短DRXサイクルは、MAC制御要素によって開始することもできる。短DRXサイクルタイマーが切れると、ユーザ機器は長DRXサイクルに移行する。
このDRX挙動に加えて、HARQ RTTの間にユーザ機器がスリープできるようにする目的で、「HARQラウンドトリップタイム(RTT)タイマー」が定義される。1つのHARQプロセスにおけるダウンリンクトランスポートブロックの復号化に失敗すると、ユーザ機器は、そのトランスポートブロックの次の再送信が、少なくとも「HARQ RTT」のサブフレームの後に行われるものと想定することができる。HARQ RTTタイマーが作動している間、ユーザ機器はPDCCHを監視する必要がない。HARQ RTTタイマーが切れると、ユーザ機器は通常どおりにPDCCHの受信を再開する。
ユーザ機器あたり1つのみのDRXサイクルが存在する。アグリゲートされたコンポーネントキャリアすべてがこのDRXパターンに従う。
アップリンク電力制御
移動通信システムにおけるアップリンク送信電力制御は、重要な目的を果たす。アップリンク送信電力制御は、要求されるサービス品質(QoS)が達成されるようにビットあたり十分なエネルギを送信する必要性と、システムの別のユーザとの干渉を最小限にし、かつ移動端末のバッテリ寿命を最大にする必要性との間で、バランスをとる。この目的を達成する中で、電力制御(PC)の役割は、要求されるSINRを提供すると同時に、隣接セルに引き起こされる干渉を制御するうえで極めて重要となる。アップリンクにおける古典的な電力制御方式の発想では、すべてのユーザが同じSINRで受信する(完全な補償(full compensation)として知られている)。3GPPでは、これに代えて、LTEにおいて部分電力制御(FPC:Fractional Power Control)の使用を採用した。この新しい機能では、経路損失の大きいユーザは低いSINR要件で動作し、したがって多くの場合、隣接セルに引き起こされる干渉が小さい。
LTEにおいては、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)、物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)、およびサウンディング基準信号(SRS)について、詳細な電力制御式が指定されている(電力制御式に関するさらなる詳細については、例えば非特許文献3の5.1節を参照)(3GPPのウェブサイトにおいて入手可能であり、参照によって本明細書に組み込まれている)。これらのアップリンク信号それぞれの電力制御式は、同じ基本原理に従う。いずれの場合も、電力制御式は、2つの主項、すなわちeNodeBによってシグナリングされる静的パラメータまたは半静的パラメータから導かれる、開ループの基本動作点と、サブフレームごとに更新される動的オフセット(補正)、の合計と考えることができる。
リソースブロックあたりの送信電力を決めるための、開ループの基本動作点は、セル間干渉やセル負荷など複数の要因に依存する。開ループの基本動作点は、さらに2つの要素として、半静的な基本レベルP(セル内のすべてのユーザ機器の共通電力レベル(測定単位:dBm)とユーザ機器に固有なオフセットとからなる)と、開ループの経路損失補償の要素とに、分解することができる。リソースブロックあたりの電力の動的オフセットの部分は、さらに2つの要素として、変調・符号化方式(MCS)に依存する要素と、明示的な送信電力制御(TPC:Transmitter Power Control)コマンドとに、分解することができる。
変調・符号化方式に依存する要素(LTE仕様ではΔTFと称し、TFは「トランスポートフォーマット」を表す)は、リソースブロックあたりの送信電力を、送信される情報のデータレートに従って適合させることができる。
動的オフセットのもう1つの要素は、ユーザ機器に固有な送信電力制御(TPC)コマンドである。このコマンドは、2種類のモード、すなわち、累積TPC(accumulative TPC)コマンド(PUSCH、PUCCH、およびSRSに対して利用できる)と、絶対TPCコマンド(PUSCHに対してのみ利用できる)とにおいて、動作することができる。PUSCHに対する、これら2つのモードの間の切替えは、ユーザ機器ごとにRRCシグナリングによって半静的に設定される(すなわち、モードを動的に変更することはできない)。累積TPCコマンドの場合、各TPCコマンドは、前のレベルを基準としたときの電力ステップをシグナリングする。
電力ヘッドルームの報告
eNodeBが複数のユーザ機器に対してアップリンク送信リソースを適切にスケジューリングすることを支援する目的で、ユーザ機器は、利用可能な電力ヘッドルームをeNodeBに報告できることが重要である。
eNodeBは、ユーザ機器が使用することのできる、サブフレームあたりのさらなるアップリンク帯域幅を、電力ヘッドルーム報告を使用して求めることができる。これは、リソースの無駄を回避する目的で、アップリンク送信リソースを使用することができないユーザ機器にリソースが割り当てられることを避ける役割を果たす。
電力ヘッドルーム報告の範囲は、+40〜−23dBである(非特許文献4の9.1.8.4節を参照)(3GPPのウェブサイトにおいて入手可能であり、その全体が参照によって本明細書に組み込まれている)。範囲の負の部分は、ユーザ機器が受信したアップリンクグラントによって、自身が利用できるよりも多くの送信電力が要求される場合に、電力の不足の程度をeNodeBにシグナリングすることができる。これにより基地局は、次のグラントのサイズを小さくすることができ、送信リソースが解放されて別のユーザ機器に割り当てられる。
電力ヘッドルーム報告は、ユーザ機器がアップリンク送信グラントを有するサブフレームにおいてのみ送ることができる。報告は、送られるサブフレームに関連する。したがって、ヘッドルーム報告は、直接的な測定ではなく予測である。ユーザ機器は、報告が送信されるサブフレームの実際の送信電力ヘッドルームを直接測定することはできない。したがって、ヘッドルーム報告は、ユーザ機器の電力増幅器出力の較正が十分に正確であることに依存する。
電力ヘッドルーム報告をトリガーするための複数の基準として、以下が定義されている。
− 前回の電力ヘッドルーム報告以降に、推定される経路損失が大きく変化した。
− 前回の電力ヘッドルーム報告から、設定されている以上の時間が経過した。
− 設定されている数を超える閉ループTPCコマンドがユーザ機器によって実行された。
eNodeBは、これらのトリガーそれぞれを制御するパラメータを、システムの負荷状況と、スケジューリングアルゴリズムの要件とに応じて、設定することができる。具体的には、RRCが、2つのタイマー(電力ヘッドルーム報告の周期タイマー(periodicPHR-Timer)および電力ヘッドルーム報告の禁止タイマー(prohibitPHR-Timer))を設定し、測定されたダウンリンク経路損失の変化を示すdl−PathlossChangeをシグナリングして電力ヘッドルーム報告をトリガーすることによって、電力ヘッドルーム報告を制御する。
電力ヘッドルーム報告は、MAC制御要素として送られる。MAC制御要素は1オクテットからなり、上位の2ビットが予約されており、下位の6ビットが、上述した64dB値(1dB間隔)を表す。図8は、MAC制御要素の構造を示している。
サブフレームiにおけるユーザ機器の有効な電力ヘッドルームPH[dB]は、次式によって定義される(非特許文献3の5.1.1.2節を参照)。
電力ヘッドルームは、範囲[40;−23]dB(1dB間隔)の中の最も近い値に丸められる。PCMAXは、最大総UE送信電力(またはユーザ機器の最大総送信電力)であり、PCMAX_L〜PCMAX_Hの所定の範囲内で、以下の制約に基づいてユーザ機器によって選択される値である。
EMAXはネットワークによってシグナリングされる値であり、ΔT、MPR、およびA−MPR(追加最大電力低減:Additional Maximum Power Reduction、A−MPRとも表される)は、非特許文献5(3GPPのウェブサイトにおいて入手可能であり、参照によって本明細書に組み込まれている)の6.2節に定義されている。
MPRは電力低減値(いわゆる最大電力低減)であり、さまざまな変調方式および送信帯域幅に関連付けられるACLR(Adjacent Channel Leakage Power Ratio:隣接チャネル漏洩電力比)を制御するために使用される。
A−MPRは、追加最大電力低減である。この値は帯域に固有であり、ネットワークによって設定されるときに適用される。したがって、Pcmaxは、ユーザ機器の実装に固有であり、したがってeNBには認識されていない。
LTEのさらなる発展(LTE−A)
2008年11月の世界無線通信会議2007(WRC−07)において、IMT−Advancedの周波数スペクトルが決定された。IMT−Advancedのための全体的な周波数スペクトルは決定されたが、実際に利用可能な周波数帯域幅は、地域または国によって異なる。しかしながら、利用可能な周波数スペクトルのアウトラインの決定に続いて、3GPP(第3世代パートナーシッププロジェクト)において無線インタフェースの標準化が開始された。3GPP TSG RAN #39会合では、「Further Advancements for E-UTRA (LTE-Advanced)」に関する検討項目の記述が承認された。この検討項目は、E−UTRAを進化・発展させるうえで(例えば、IMT−Advancedの要求条件を満たすために)考慮すべき技術要素をカバーしている。以下では、2つの主要な技術要素について説明する。
より広い帯域幅をサポートするためのLTE−Aにおけるキャリアアグリゲーション
キャリアアグリゲーションにおいては、最大100MHzの広い送信帯域幅をサポートする目的で、2つ以上のコンポーネントキャリアがアグリゲートされる。LTE−Advancedシステムでは、LTEシステムにおけるいくつかのセルが、より広い1つのチャネルにアグリゲートされ、このチャネルは、たとえLTEにおけるこれらのセルが異なる周波数帯域である場合でも100MHzに対して十分に広い。
少なくとも、アグリゲートされるコンポーネントキャリアの数がアップリンクとダウンリンクとで同じであるとき、すべてのコンポーネントキャリアをLTEリリース8/9互換として設定することができる。ユーザ機器によってアグリゲートされるすべてのコンポーネントキャリアが必ずしもLTEリリース8/9互換でなくてよい。リリース8/9のユーザ機器がコンポーネントキャリアにキャンプオンする(camp on)ことを回避するため、既存のメカニズム(例:バーリング(barring))を使用することができる。
ユーザ機器は、自身の能力に応じて1つまたは複数のコンポーネントキャリア(複数のサービングセルに対応する)を同時に受信または送信することができる。キャリアアグリゲーションのための受信能力もしくは送信能力またはその両方を備えた、LTE−Aリリース10のユーザ機器は、複数のサービングセル上で同時に受信する、もしくは送信する、またはその両方を行うことができ、これに対して、LTEリリース8/9のユーザ機器は、コンポーネントキャリアの構造がリリース8/9の仕様に従う場合、1つのみのサービングセル上で受信および送信を行うことができる。
キャリアアグリゲーションは、連続するコンポーネントキャリアおよび不連続なコンポーネントキャリアの両方においてサポートされ、この場合、コンポーネントキャリアそれぞれは、3GPP LTE(リリース8/9)の計算方式を使用するとき周波数領域における最大110個のリソースブロックに制限される。
同じeNodeB(基地局)から送信される、場合によってはアップリンクおよびダウンリンクにおいて異なる帯域幅の異なる数のコンポーネントキャリアをアグリゲートするように、3GPP LTE−A(リリース10)互換のユーザ機器を構成することが可能である。設定することのできるダウンリンクコンポーネントキャリアの数は、ユーザ機器のダウンリンクのアグリゲーション能力に依存する。逆に、設定することのできるアップリンクコンポーネントキャリアの数は、ユーザ機器のアップリンクのアグリゲーション能力に依存する。ダウンリンクコンポーネントキャリアよりもアップリンクコンポーネントキャリアが多くなるように移動端末を構成することはできない。
一般的なTDD配備では、コンポーネントキャリアの数および各コンポーネントキャリアの帯域幅は、アップリンクとダウンリンクとで同じである。同じeNodeBから送信されるコンポーネントキャリアは、必ずしも同じカバレッジを提供する必要はない。
連続的にアグリゲートされるコンポーネントキャリアの中心周波数の間隔は、300kHzの倍数である。これは、3GPP LTE(リリース8/9)の100kHzの周波数ラスターとの互換性を保つと同時に、15kHz間隔のサブキャリアの直交性を維持するためである。アグリゲーションのシナリオによっては、連続するコンポーネントキャリアの間に少数の使用されないサブキャリアを挿入することによって、n×300kHzの間隔あけを容易にすることができる。
複数のキャリアをアグリゲートする影響は、MAC層に及ぶのみである。MAC層には、アップリンクおよびダウンリンクの両方において、アグリゲートされるコンポーネントキャリアごとに1つのHARQエンティティが要求される。コンポーネントキャリアあたりのトランスポートブロックは最大1個である(アップリンクにおけるSU−MIMOを使用しない場合)。トランスポートブロックおよびそのHARQ再送信(発生時)は、同じコンポーネントキャリアにマッピングする必要がある。
図5および図6は、それぞれ、ダウンリンクおよびアップリンクにおける、キャリアアグリゲーションが有効になっている第2層構造を示している。MACと第1層との間にトランスポートチャネルが記載されており、MACとRLCとの間に論理チャネルが記載されている。
キャリアアグリゲーションが設定されているとき、移動端末はネットワークとの1つのRRC接続のみを有する。RRC接続の確立/再確立時、1つのセルが、LTEリリース8/9と同様に、セキュリティ入力(1つのECGI、1つのPCI、および1つのARFCN)と、非アクセス層(NAS)モビリティ情報(例:TAI)とを提供する。RRC接続の確立/再確立の後、そのセルに対応するコンポーネントキャリアは、ダウンリンクプライマリセル(PCell)と称される。接続状態では、ユーザ機器あたりつねに1つのダウンリンクPCell(DL PCell)および1つのアップリンクPCell(UL PCell)が設定される。ダウンリンクでは、PCellに対応するキャリアはダウンリンクプライマリコンポーネントキャリア(DL PCC)であり、アップリンクでは、PCellに対応するキャリアはアップリンクプライマリコンポーネントキャリア(UL PCC)である。
ユーザ機器の能力に応じて、セカンダリセル(SCell)を、PCellとともにサービングセルのセットを形成するように構成することができる。ダウンリンクでは、SCellに対応するキャリアはダウンリンクセカンダリコンポーネントキャリア(DL SCC)であり、アップリンクでは、SCellに対応するキャリアはアップリンクセカンダリコンポーネントキャリア(UL SCC)である。
ダウンリンクPCellおよびアップリンクPCellの特徴は以下のとおりである。
− 各SCellごとに、ダウンリンクリソースに加えてアップリンクリソースのユーザ機器による使用を設定することができる(したがって、設定されるDL SCCの数はUL SCCの数よりもつねに大きいかまたは等しく、アップリンクリソースのみを使用するようにSCellを設定することはできない)。
− ダウンリンクPCellは、SCellとは異なり非アクティブ化することはできない。
− ダウンリンクPCellにおいてレイリーフェージング(RLF)が発生すると再確立がトリガーされるが、ダウンリンクSCellにRLFが発生しても再確立はトリガーされない。
− 非アクセス層情報はダウンリンクPCellから取得される。
− PCellは、ハンドオーバー手順(すなわちセキュリティキー変更およびRACH手順)によってのみ変更することができる。
− PCellは、PUCCHの送信に使用される。
− アップリンクPCellは、第1層のアップリンク制御情報の送信に使用される。
− ユーザ機器の観点からは、各アップリンクリソースは1つのサービングセルのみに属す。
コンポーネントキャリアの設定および再設定は、RRCによって行うことができる。アクティブ化および非アクティブ化は、MAC制御要素を介して行われる。LTE内ハンドオーバー時、RRCによって、ターゲットセルで使用するためのSCellを追加、削除、または再設定することもできる。新しいSCellを追加するときには、SCellのシステム情報(送信/受信に必要である)を送るために専用のRRCシグナリングが使用される(LTEリリース8/9におけるハンドオーバー時と同様)。言い換えれば、接続モードである間、ユーザ機器はブロードキャストシステム情報をSCellから直接取得する必要がない。
キャリアアグリゲーションを使用するようにユーザ機器が構成されているとき、アップリンクコンポーネントキャリアとダウンリンクコンポーネントキャリアの一対がつねにアクティブである。この対のうちのダウンリンクコンポーネントキャリアは、「ダウンリンクアンカーキャリア」と称されることもある。同じことはアップリンクについてもあてはまる。
キャリアアグリゲーションが設定されているとき、同時に複数のコンポーネントキャリアについてユーザ機器をスケジューリングすることができるが、一度に行うことのできるランダムアクセス手順は最大で1つである。クロスキャリアスケジューリング(cross-carrier scheduling)では、コンポーネントキャリアのPDCCHによって別のコンポーネントキャリアのリソースをスケジューリングすることができる。この目的のため、それぞれのDCIフォーマットにコンポーネントキャリア識別フィールド(「CIF」と称する)が導入されている。
クロスキャリアスケジューリングが行われていないときには、アップリンクコンポーネントキャリアとダウンリンクコンポーネントキャリアとをリンクすることによって、グラントが適用されるアップリンクコンポーネントキャリアを識別することができる。アップリンクコンポーネントキャリアへのダウンリンクコンポーネントキャリアのリンクは、必ずしも1対1である必要はない。言い換えれば、同じアップリンクコンポーネントキャリアに複数のダウンリンクコンポーネントキャリアをリンクすることができる。一方で、1つのダウンリンクコンポーネントキャリアは、1つのアップリンクコンポーネントキャリアのみにリンクすることができる。
キャリアアグリゲーションにおけるアップリンク電力制御
LTE−Advanceにおけるアップリンク電力制御の1つの主要ポイントは、コンポーネントキャリアに固有なアップリンク電力制御がサポートされることであり、すなわち、ユーザに設定されているアップリンクコンポーネントキャリアごとに1つの独立した電力制御ループが存在する。さらには、コンポーネントキャリアごとに電力ヘッドルームが報告される。
リリース10では、キャリアアグリゲーションの範囲内において、2種類の最大電力限度として、最大総UE送信電力と、コンポーネントキャリアに固有な最大送信電力とが存在する。RAN1は、#60bis会合において、コンポーネントキャリアごとに報告される電力ヘッドルーム報告が最大電力低減(MPR)を考慮することに合意した。言い換えれば、ユーザ機器によって適用される電力低減は、コンポーネントキャリアに固有な最大送信電力PCMAX,c(cはコンポーネントキャリアを表す)において考慮される。
リリース8/9とは異なり、LET−Aの場合、ユーザ機器は、PUSCHとPUCCHの同時送信、マルチクラスタスケジューリング、および複数のコンポーネントキャリアでの同時送信にも対処しなければならず、これらの処理では、リリース8/9と比較して大きなMPR値が要求され、さらに、適用されるMPR値の変動が大きい。
なお、eNBは、各コンポーネントキャリアに対してユーザ機器によって適用される電力低減を認識しておらず、なぜなら実際の電力低減は、割当てのタイプ、標準化されているMPR値、さらにはユーザ機器の実装に依存するためである。したがって、eNBは、ユーザ機器がPHRを計算するときの基準となるコンポーネントキャリアに固有な最大送信電力を認識していない。リリース8/9においては、例えばユーザ機器の最大送信電力Pcmaxは、上述したように何らかの特定の範囲内とすることができる。
コンポーネントキャリアの最大送信電力にユーザ機器によって適用される電力低減は、eNBによって認識されないため、リリース10においては、新規の電力ヘッドルームMAC制御要素(拡張電力ヘッドルームMAC制御要素とも称される)を導入することが合意された。リリース8/9における電力ヘッドルーム(PHR)MAC制御要素のフォーマットとの主たる違いとして、新規の電力ヘッドルームには、アクティブなアップリンクコンポーネントキャリアごとにリリース8/9の電力ヘッドルーム値が含まれ、したがって新規の電力ヘッドルームは可変サイズである。さらに、新規の電力ヘッドルームは、コンポーネントキャリアの電力ヘッドルーム値のみならず、対応するPcmax,c(インデックスcを有するコンポーネントキャリアの最大送信電力)も報告する。PUSCHおよびPUCCHの同時送信を考慮する目的で、ユーザ機器は、PCellについて、PUSCHのみの送信に関連するリリース8/9の電力ヘッドルーム値(タイプ1の電力ヘッドルームと称する)を報告し、ユーザ機器がPUSCHおよびPUCCHの同時送信に対応するように構成されている場合、PUCCHおよびPUSCHの送信を考慮するさらなる電力ヘッドルーム値(タイプ2の電力ヘッドルームとも称する)を報告する。
すでに前述したように、値MPR/A−MPRの目的は、信号の品質、スペクトル放射マスク、およびスプリアス放射に関する要件を満たすことができるように、移動端末が自身の最大送信電力を下げることを可能にすることである。
MPRおよびA−MPRに加えて、リリース10では、特に別のRAT(無線アクセス技術)での同時送信が行われるときに自身のLTE総出力電力を制限しなければならないマルチRAT端末を考慮する目的で、いわゆる電力管理MPR(P−MPRとも称する)が導入された。このような電力制限は、例えば、ユーザの身体中への無線エネルギの比吸収率(SAR)に関する規制や、同時無線送信の相互変調積(inter-modulation product)によって影響されうる帯域外放射要件から生じうる。P−MPRは、MPR/A−MPRと合計されず、なぜなら、後者の要因に対してユーザ機器の最大出力電力を低減することが、P−MPRを必要とする要件を満たすうえで役立つためである。
ユーザ機器は、追加の電力管理MPR(P−MPR)を考慮して、自身の公称最大送信電力PCMAXを以下の式に従って設定する。
キャリアアグリゲーションの場合、PcmaxはPcmax,c(コンポーネントキャリアに固有な最大送信電力)となる。
MPR/A−MPR電力低減によって、またはP−MPRを適用することに起因して、最大送信電力が低減されたかをeNB側で認識できるようにする目的で、拡張電力ヘッドルームMAC CEに1ビットのインジケータ(Pビットとも称する)が導入された。より詳細には、電力管理による電力バックオフ(P−MPR)が適用されていない場合に、対応する最大送信電力(PCMAX,c)が異なる値を持つならば、ユーザ機器はP=1を設定する。本質的に、このPビットは、P−MPRによって影響されるPHR報告を、eNBにおけるMPR学習アルゴリズム(MPR-learning algorithm)から削除する目的で、eNBによって使用され、すなわちeNBは、特定のリソース割当てに対してユーザ機器が使用するMPR値を内部テーブルに格納する。
図9に示した拡張電力ヘッドルームMAC制御要素に関するさらなる詳細については、例えば被特許文献6(3GPPのウェブサイトにおいて入手可能であり、参照によって本明細書に組み込まれている)の6.1.3.6a節を参照されたい。
装置内共存
ユビキタスネットワークアクセスの需要が高まるにつれて、携帯電話やタブレット、PDAなどの無線通信装置には複数の無線送受信器(すなわち、LTE、WiFi、およびBluetooth(登録商標)の送受信器)とGNSS受信器が装備されることが多くなっている。スペクトル規制のため、複数の異なる技術が、重なり合う無線スペクトルまたは隣接する無線スペクトルにおいて動作することがある。例えば、LTE TDDは、しばしば2.3〜2.4GHz周波数帯で動作するのに対して、WiFiの動作は2.4〜2.483GHzの範囲内であり、Bluetoothの周波数スペクトルも2.402〜2.480GHzである。結果として生じる1つの課題は、同一機器内に配置されるこれらの無線送受信器の間の共存干渉(coexistence interference)を回避することである。図10は、共存干渉の例を示している。
同じ物理装置内に位置している複数の無線送受信器が同時に動作すると、複数の異なる無線送受信器が極めて近接しており、スペクトルが隣接しているため、異なる技術の間で重大な性能低下が発生することがある。例えば、1つの無線送信器の送信電力が、別の受信器によって受信される電力レベルよりもずっと高いことがある。周波数分離が十分であり、適切なフィルタが使用されている場合、送信信号によって重大な干渉が発生しないかもしれないが、場合によっては(例えば同じユーザ機器の中で複数の異なる送受信器が近接する周波数で動作する)、現在の最新のフィルタ技術では、スプリアス放射に対する十分な保護を提供できないことがある。図11は、例示的な問題を図解している。
共存干渉のシナリオ
以下では、2.4GHz ISM帯域付近の3GPP周波数帯域に関連するLTEの無線技術と他の無線技術との間の共存干渉のシナリオを例示的に示す。図12は、帯域の配置を示している。
WiFiと共存するLTE
ISM帯域には、WiFi動作に使用される14個のチャネルが存在する(2401MHz〜2495MHz)。各チャネルは、隣接するチャネルから5MHz隔てられている(チャネル14を除く)。WiFi用に許可されているチャネルの数は、国ごとに異なる(ほとんどは1〜13チャネルが許可されている)。
LTE帯域40の中では、LTEの送信器がWiFiの受信器に影響し、逆も同様である。帯域7は、LTEにおけるアップリンク通信に使用されるのみであるため、WiFi受信器がLTEのアップリンク送信器によって影響される。
Bluetoothと共存するLTE
Bluetoothは、ISM帯域の中の2402MHz〜2480MHzの範囲内のそれぞれ1MHzの79個のチャネルにおいて動作する。WiFiの場合と同様に、LTE帯域40の送受信とBluetooth(BT)の送受信とが互いに影響し合い、さらに帯域7におけるLTEの送信がBluetoothの受信に影響する。
GNSSと共存するLTE
GNSSの例としては、GNSSシステム(GPS、近代化GPS、ガリレオ、GLONASS、静止衛星型衛星航法補強システム(SBAS)、準天頂衛星システム(QZSS))が挙げられ、これらは国ごとに固有なさまざまな周波数において地球規模で動作している。
同一機器内にLTEとGNSSが配置される場合に問題となるケースとして、帯域13(アップリンク:777〜787MHz)/14(アップリンク:788〜798MHz)に起因してGNSSのL1/E1周波数(1575.42MHz)との干渉が発生することがあり、なぜならL1/E1周波数は帯域13/14の第二高調波(帯域13では1554〜1574MHz、帯域14では1576〜1596MHz)に近いためである。さらに、ガリレオはGNSS用に2.5GHzをサポートすることがあり、これは帯域7のLTEによって影響され、インド地域航法衛星システム(Indian Regional Navigation Satellite System:IRNSS)は、IRNSSの標準位置と、L5(1164〜1215MHz)帯域およびS(2483.5〜2500MHz)帯域で送信される制約サービスを使用し、これらは帯域7のLTEによって影響される。
装置内共存(IDC)問題の解決策
3GPPにおいて(ほとんどがRAN作業部会2において)標準化が進められており、リリース11の標準規格に反映されることが予測される。以下のセクションでは、上記の作業部会で達した合意について説明する。
装置内干渉を回避/軽減するため、主として2つのメカニズム/解決策(TDM解決策およびFDM解決策と称される)が考慮されている。周波数分割多重(FDM)解決策の場合、eNBは、現在の周波数から、ISM干渉によって影響されない別のLTE周波数帯にユーザ機器を移動させる。TDM(時分割多重)方法は、基本的には、干渉する無線技術を同時に送信/受信することを回避する。より詳細には、この解決策の基本的なコンセプトは、設定/スケジューリングによって、無線信号の送信が別の無線信号の受信に一致しないようにすることである。IDC問題を解決するために時分割パターン(すなわちLTEスケジューリング期間および非スケジューリング期間)を設定する目的で、LTEリリース8/9/10のDRXメカニズムを使用する。DRXベースのTDM解決策は、予測可能な方法で使用するべきであり、すなわちeNBは、DRXメカニズムによって、スケジューリングされない期間の予測可能なパターンを確保するべきである。
TDM/FDM解決策とは別に、ユーザ機器は、別の解決策を使用できない場合にISMの希なケースを保護するためLTE送信を自発的に拒否することができる。IDC問題を解決するための必要な手順を実行するためeNBとの接続を確保する目的で、ユーザ機器がISM送信を拒否するものと想定する。
以下では、IDC手順(図14にも示してある)について概説する。ユーザ機器は、共存するLTE無線とISM無線との間の、あるLTE周波数において発生中のIDC問題を自身で解決できないとき、その周波数を使用不可能と判定する。
既存のLTE測定もしくはユーザ機器の内部調整(internal coordination)またはその両方を使用して、装置内共存問題を通知するステップをトリガーできるものと想定する。この通知ステップを実際に何によってトリガーするかは、ユーザ機器の実装に委ねられる。IDC問題の評価に関してネットワークはユーザ機器を信頼できるものと想定する。解決できないIDC問題をユーザ機器がネットワークに通知するメッセージを、「IDC問題通知」メッセージと称する。サービング周波数または非サービング周波数における発生中のIDC干渉のみが示され、すなわち、発生しうる干渉の想定または予測によってIDC問題がトリガーされることはない。
ユーザ機器は、「IDC問題通知」メッセージの中に、周波数分割多重(FDM)解決策およびTDM解決策の両方のためのすべての必要かつ利用可能な支援情報を含める。より詳細には、ユーザ機器は、例えば、IDC干渉に起因して使用できない周波数のリストを含める。さらに、ユーザ機器は、キャリアにおけるIDC問題を解決することのできるTDMパターンを示唆する。IDC問題の通知は、新規のUL−DCCHメッセージ(すなわちRRCシグナリング)において伝えられ、さらにこの通知を再び利用して、IDC問題がもはや存在しない場合を含めて、更新された支援情報を送ることもできる。ユーザ機器がIDC通知を送ることのできる間隔を制限するため、禁止メカニズムが使用される。
なお、ユーザ機器が「IDC問題通知」メッセージを送ることができるかを、ネットワークが専用シグナリング(IDC初期化メッセージとも称する)によって設定できることに留意されたい。このようなIDC初期化メッセージを導入する主たる目的は、eNBによっては、事業者のポリシのためIDC機能(すなわちIDC問題をTDM/FDM設定によって解決すること)をサポートしていないことがあるためである。したがって、不必要なシグナリングを回避する目的で、ユーザ機器側からのシグナリングを設定可能にしておくべきである。
eNBは、IDC問題通知メッセージを受信すると、そのIDC問題を解決するかと、IDC問題の解決方法、すなわちユーザ機器によって示唆されるDRX設定を適用することによって解決する(TDM解決策)、またはユーザ機器を別のLTE周波数に移動させることによって解決する(FDM解決策)、を決定する。
従来技術の欠点
IDCの範囲内で主として説明したTDM解決策およびFDM解決策に加えて、LTEからISM/GNSSへの装置内共存(IDC)干渉を低減/回避する目的で、いわゆる電力制御解決策(power control solution)を使用することも考えられる。
図15は、1つの例示的なシナリオを示しており、この場合、帯域7に位置するLTEアップリンク(攻撃側)によって、ISM帯域(例:WiFiやBluetooth)(犠牲側)への干渉が引き起こされる。LTEアップリンク送信によってWiFi受信側に引き起こされる干渉を制限する目的で、ユーザ機器は自身の最大送信電力を低減することができる。このような電力低減は例えばP−MPRの使用によってカバーすることができ、すなわちユーザ機器は、ISM帯域における受信品質が十分に良好であるように、自身の最大送信電力を特定のP−MPR値だけ自発的に低減する。
リリース10では、MAC層に拡張PHR手順が定義されているため、P−MPRバックオフの結果としての電力ヘッドルームおよび最大送信電力の変化を、eNBに知らせることができる。RAN2における現在の討議では、IDCの目的にも既存のPHR手順を適用することが示唆されている。しかしながら、以下の説明から明らかであるように、IDCの場合に現在のPHR手順を単純に使用するとき、特定の欠点が存在する。
既存のPHR手順における1つの問題として、IDCの理由でP−MPR電力低減が適用されるか否かの情報を必ずしも伝えることができないことがある。したがって、IDCの理由でユーザ機器によって実際に適用される必要のあるP−MPR電力低減についてeNBが認識できないことがある。さらには、既存のPHRトリガー条件(すなわちPビットの定義)も、この情報を示さない。
このような情報の不足によって、eNBが何らかの不適切なアップリンクスケジューリングを実行し、これによりアップリンク容量が犠牲になるという状況が起こりうる。より詳細には、IDCの理由のためにユーザ機器が電力低減を適用する状況をeNBが認識していないと、eNBはアップリンクグラントの発行時に過度な量のアップリンク電力をユーザ機器に割り当てることがある。最終的に、IDCの理由を反映していない電力スケーリングにつながりうる。
図16は、この欠点を明らかに示す例示的なシナリオを図解している。図16には、2つの異なる時点(すなわちTおよびTN+1)においてユーザ機器によって使用されるPUSCH送信電力レベルを示してある。さらには、ユーザ機器によって実行される電力管理の結果と、電力ヘッドルーム報告に必要なそれぞれの値を示してある。
において、P−MPRバックオフ値が何らかの事前定義されたしきい値より大きいため、PHRがトリガーされ、次いでユーザ機器によって送信される。しかしながら、MPR/A−MPR値の結果としての要求される電力低減が、P−MPRに関連する電力低減値を上回る。したがって、拡張PHR報告は、上回っているMPR/A−MPR値に基づく最大出力電力レベルPcmaxのみに関する情報を伝え、P−MPR値に関する情報は含まない。この場合、ユーザ機器は、拡張PHR MAC CEにおけるPビットを0にセットし、これは電力低減よりもMPR/A−MPRが上回ることを示す。
したがって、P−MPR電力低減が何らかのしきい値を超えていることによってPHRがトリガーされても、対応するPHR MAC CE自体が、電力管理による電力バックオフ(P−MPR)に関する情報を含んでいないことがある。
次の時点TN+1においては、MPR/A−MPR値による電力バックオフが減少しており、P−MPRに関連する電力低減値をもはや上回っていないものと想定する。この場合、eNBは、ユーザ機器に対してどの種類の最大出力電力レベルPcmax,cを想定するべきかを認識しない。具体的には、P−MPRに関連する電力低減値に関する情報を伝えうるさらなる拡張PHR報告を受信するまでは、eNBは、ユーザ機器に対して任意の(すなわち誤った)最大出力電力レベルPcmax,cであるものと結論することができる。結果として、以降のアップリンク送信の非効率的なスケジューリングにつながることがあり、したがってアップリンク容量が犠牲になる。
本発明は、上に挙げたさまざまな欠点を回避するように対策を講じる。
本発明の1つの目的は、改善された最大出力電力レベル報告メカニズムであって、この報告メカニズムによると、電力管理に関連する電力バックオフ値(P−MPR)が無視できない場合に、この電力管理に関連する電力バックオフ値(P−MPR)が、最大出力電力レベルを決定して報告するときのベースとして使用される、最大出力電力レベル報告メカニズム、を提案することである。別の目的は、装置内共存干渉を回避するために電力バックオフ値に関する情報を伝える改善された最大出力電力レベル報告メカニズムを可能にすることである。
上記の目的の少なくとも1つは、独立請求項の主題によって解決される。有利な実施形態は、従属請求項の主題である。
第1の態様によると、本発明は、移動端末(UE)によって計算される電力管理に関連する無視できない電力バックオフ値(P−MPR)を基地局(eNB)がつねに認識しているように、拡張電力ヘッドルーム報告を使用する、改善された最大出力電力レベル(PCMAX)報告メカニズムを提案する。
この目的のため、移動端末は、別の無線技術を介しての通信に対して設定されている受信品質レベルを参照することによって、電力管理に関連する電力バックオフ値(P−MPR)を計算すると、値を事前定義された電力バックオフしきい値と比較することによって、値が無視できるか否かを最初に判定し、次いで、設定した最大出力電力レベル(PCMAX)を拡張PHRを使用して報告する。
計算された電力管理に関連する電力バックオフ値(P−MPR)が事前定義された電力バックオフしきい値を超えている場合、移動端末は、計算された電力管理に関連するバックオフ値(P−MPR)のみに基づいて最大出力電力レベル(PCMAX)を設定することが有利であり、最大出力電力レベルの範囲を計算するときに、端末に固有な他の電力低減値、すなわち最大電力低減値(MPR)と、移動端末に固有な追加の最大電力低減値(A−MPR)を無視する。
言い換えれば、移動端末の最大出力レベルの下限は、MPR=0dBかつA−MPR=0dBと設定することによって計算される。さらに、この計算において、移動端末は、許容動作帯域端送信電力緩和値(allowed operating band edge transmission power relaxation value)(ΔT)またはΔT=0dBのいずれかを考慮することができる。
より詳細には、移動端末は、最大出力電力レベルPCMAXの上限および下限を、電力管理のためのあらかじめ指定される式に従って計算する。次いで、移動端末は、電力管理において計算された範囲内で最大出力電力レベルPCMAXを設定することができる。
電力管理の式の下限(PCMAX_L)は、端末に固有な電力低減値(すなわちMPRおよびA−MPR)と、移動端末によって計算された電力管理に関連するバックオフ値(P−MPR)のうちの大きい方を評価するステップを含んでいる。移動端末がMPR=0dBかつA−MPR=0dBと設定した場合、下限は、電力管理に関連するバックオフ値(P−MPR)のみを反映し、したがって端末に固有な電力低減値を反映しない。
結果として、移動端末がこの下限(PCMAX_L)を使用して最大出力レベルPCMAXを設定するとき、基地局には、移動端末によって計算された電力管理に関連する電力バックオフ値(P−MPR)に関する情報が提供される。
第2の態様によると、本発明は、装置内共存問題通知メッセージを使用する改善された最大出力電力レベル(PCMAX)を提案する。この場合も、移動端末(UE)によって計算される、電力管理に関連する無視できない電力バックオフ値(P−MPR)を基地局(eNB)が認識しているように、最大出力電力レベル(PCMAX)の報告が適合化される。
この目的のため、移動端末は、別の無線技術を介しての通信に対して設定されている受信品質レベルを参照することによって、電力管理に関連する電力バックオフ値(P−MPR)を計算する。具体的には、電力管理に関連する電力バックオフ値(P−MPR)は、その別の無線技術との装置内干渉を回避するように計算することができる。
次いで、移動端末は、計算された電力管理に関連するバックオフ値(P−MPR)に基づいて最大出力電力レベル(PCMAX)を設定することが有利である。最大出力電力レベル(PCMAX)を決定するため、移動端末は、最初に、電力管理のためのあらかじめ指定されている式に定義されているように上限および下限を計算し、計算した上限および下限の範囲内で最大出力電力レベル(PCMAX)を設定する。
より詳細には、電力管理のためのあらかじめ指定されている式に従って上限および下限を求めるためには、移動端末は、端末に固有な電力低減値(すなわちMPRおよびA−MPR)と、計算された電力管理に関連するバックオフ値(P−MPR)のうちの大きい方を評価することによって、最大出力レベルの下限を計算する必要がある。
しかしながら、この場合にも、移動端末は、MPR=0dBかつA−MPR=0dBと設定することによって、最大出力レベルの下限を計算する。移動端末は、電力管理において計算された範囲内で最大出力電力レベルPCMAXを設定することができる。
したがって、移動端末は、計算された電力管理に関連するバックオフ値(P−MPR)のみに基づいて上限および下限を計算し、端末に固有な他の電力低減値を無視する。
結果として、移動端末がこの計算された上限および下限を使用して最大出力レベルPCMAXを設定するとき、基地局には、移動端末によって計算された電力管理に関連する電力バックオフ値(P−MPR)に関する情報が提供される。
本発明は、基地局および無線通信装置を含む移動通信システムにおいて、移動端末によって最大出力電力レベル(PCMAX)を報告する方法を提供する。移動端末は、所定の公称移動端末電力(PPowerClass)を有し、1つの無線技術を介して基地局と通信するための最大許容移動端末出力電力(PEMAX)を有するように構成されており、かつ、別の無線技術を介して無線通信装置と通信するように構成されている。移動端末は、1つの無線技術のための電力管理に関連する電力バックオフ値(P−MPR)を、別の無線技術を介しての通信に対して設定されている受信品質レベルを参照することによって、計算する。移動端末は、1つの無線技術のための計算された電力管理に関連する電力バックオフ値(P−MPR)が、事前定義された電力バックオフしきい値を超えているか否かを判定する。さらに、移動端末は、1つの無線技術のための最大出力電力レベルの下限および上限(PCMAX_L;PCMAX_H)を、計算された電力管理に関連する電力バックオフ値(P−MPR)に基づいて計算し、この場合、下限(PCMAX_L)および上限(PCMAX_H)は、次式によって定義される。
移動端末は、1つの無線技術で通信するための最大出力電力レベル(PCMAX)を設定し、この最大出力電力レベル(PCMAX)は、条件PCMAX_L≦PCMAX≦PCMAX_Hを満たすように、求められた下限と上限の範囲内で設定される。移動端末は、設定された最大出力電力レベル(PCMAX)を、1つの無線技術のための拡張電力ヘッドルーム報告(ePHR)を使用して基地局に報告する。計算された電力管理に関連する電力バックオフ値(P−MPR)が、事前定義された電力バックオフしきい値を超えている場合、移動端末は、MPR=0dBと、A−MPR=0dBと、許容動作帯域端送信電力緩和値(ΔT)またはΔT=0dBのいずれかとを使用して、下限(PCMAX_L)を計算する。計算された電力管理に関連する電力バックオフ値(P−MPR)が、事前定義された電力バックオフしきい値を超えていない場合、移動端末は、移動端末に固有な許容最大電力低減値(MPR)と、移動端末に固有な追加の最大電力低減値(A−MPR)と、許容動作帯域端送信電力緩和値(ΔT)とを使用して、下限および上限(PCMAX_L;PCMAX_H)を計算する。
上の実施形態に加えて、または上の実施形態に代えて使用できる本発明の有利な実施形態によると、移動端末は、1つの無線技術について、設定された最大出力電力レベル(PCMAX)を、Pビットを含む拡張電力ヘッドルーム報告(ePHR)を使用して基地局に報告する。計算された電力管理に関連する電力バックオフ値(P−MPR)が、事前定義された電力バックオフしきい値を超えている場合、Pビットが1にセットされ、計算された電力管理に関連する電力バックオフ値(P−MPR)が、事前定義された電力バックオフしきい値を超えていない場合、MPR+A−MPR≦P−MPRである場合にはPビットが1にセットされ、MPR+A−MPR>P−MPRである場合にはPビットが0にセットされる。
上の実施形態に加えて、または上の実施形態に代えて使用できる本発明の有利な実施形態によると、移動端末は、設定された最大出力電力レベル(PCMAX)を、メディアアクセス制御(MAC)要素を採用する拡張電力ヘッドルーム報告(ePHR)を使用して基地局に報告する。
上の実施形態に加えて、または上の実施形態に代えて使用できる本発明の有利な実施形態によると、移動端末は、1つの無線技術および別の無線技術のための最大出力電力レベルが移動端末の比吸収率(SAR)要件を満たすように、1つの無線技術のための電力管理に関連する電力バックオフ値(P−MPR)を計算する、または、1つの無線技術と別の無線技術との間の装置内干渉が回避されるように、1つの無線技術のための電力管理に関連する電力バックオフ値(P−MPR)を計算する。
上の実施形態に加えて、または上の実施形態に代えて使用できる本発明の有利な実施形態によると、移動端末は、1つの無線技術および別の無線技術のための最大出力電力レベルが移動端末の比吸収率(SAR)要件を満たすように、1つの無線技術のための電力管理に関連する電力バックオフ値(P−MPR)を計算し、1つの無線技術と別の無線技術との間の装置内干渉が回避されるように、1つの無線技術のための電力管理に関連する追加の電力バックオフ値(P−MPRIDC)を計算する。移動端末は、1つの無線技術のための最大出力電力レベルの下限および上限(PCMAX_L;PCMAX_H)を、2つの計算された電力管理に関連する電力バックオフ値(P−MPR,P−MPRIDC)に基づいて計算し、下限(PCMAX_L)および上限(PCMAX_H)は、次式、
によって定義され、下限(PCMAX_L)は、MPR=0dBと、A−MPR=0dBと、P−MPR=0dBと、許容動作帯域端送信電力緩和値(ΔT)またはΔT=0dBのいずれかとを使用して、計算される。
さらに、本発明は、基地局および無線通信装置を含む移動通信システムにおいて、移動端末によって最大出力電力レベル(PCMAX)を報告する方法を提供する。移動端末は、所定の公称移動端末電力(PPowerClass)を有し、1つの無線技術を介して基地局と通信するための最大許容移動端末出力電力(PEMAX)を有するように構成されており、かつ、別の無線技術を介して無線通信装置と通信するように構成されている。移動端末は、1つの無線技術と別の無線技術との間の装置内干渉が回避されるように、1つの無線技術のための電力管理に関連する電力バックオフ値(P−MPR)を、別の無線技術を介しての通信に対して設定されている受信品質レベルを参照することによって、計算する。移動端末は、1つの無線技術のための最大出力電力レベルの下限および上限(PCMAX_L;PCMAX_H)を、計算された電力管理に関連する電力バックオフ値(P−MPR)に基づいて計算し、この場合、下限(PCMAX_L)および上限(PCMAX_H)は、次式によって定義される。
移動端末は、1つの無線技術で通信するための最大出力電力レベル(PCMAX)を設定し、この設定される最大出力電力レベル(PCMAX)は、条件PCMAX_L≦PCMAX≦PCMAX_Hを満たすように、求められた下限と上限の範囲内で設定される。移動端末は、設定された最大出力電力レベル(PCMAX)を、1つの無線技術のための装置内共存(IDC)問題通知メッセージを使用して基地局に報告する。下限(PCMAX_L)は、MPR=0dBと、A−MPR=0dBと、許容動作帯域端送信電力緩和値(ΔT)またはΔT=0dBのいずれかとを使用して、計算される。
上の実施形態に加えて、または上の実施形態に代えて使用できる本発明の有利な実施形態によると、移動端末は、無線リソース制御(RRC)メッセージを採用する装置内共存(IDC)問題通知メッセージを使用して、アップリンク専用制御チャネル(UL−DCCH)を介して基地局に報告する。
上の実施形態に加えて、または上の実施形態に代えて使用できる本発明の有利な実施形態によると、設定された最大出力電力レベル(PCMAX)を1つの無線技術のための装置内共存(IDC)問題通知メッセージを使用して基地局に報告するステップは、移動端末の受信器が、1つの無線技術のための装置内共存(IDC)初期化メッセージを受信したときに可能となる。
上の実施形態に加えて、または上の実施形態に代えて使用できる本発明の有利な実施形態によると、移動端末は、1つの無線技術で通信するための設定された最大出力電力レベル(PCMAX)を、受信された装置内共存(IDC)初期化メッセージに含まれている情報に基づいて、求められた下限と上限の範囲内で低減する。移動端末の受信器が装置内共存(IDC)初期化メッセージを受信した場合、移動端末は、設定された最大出力電力レベル(PCMAX)を低減した後、送信器が、低減された最大出力電力レベル(PCMAX)を、1つの無線技術のための装置内共存(IDC)問題通知メッセージを使用して基地局に報告する。
上の実施形態に加えて、または上の実施形態に代えて使用できる本発明の有利な実施形態によると、移動端末は、移動端末に設定されているセルにおける複数のアップリンクキャリアの電力管理に関連する電力バックオフ値(P−MPR)を計算する。移動端末は、アップリンクキャリアそれぞれについて、
によって定義される、最大出力電力レベルの下限および上限(PCMAX_L,c;PCMAX_H,c)を計算する。
移動端末は、アップリンクキャリアそれぞれについて最大出力電力レベル(PCMAX,c)を設定し、これら最大出力電力レベル(PCMAX,c)は、条件PCMAX_L,c≦PCMAX,c≦PCMAX_H,cを満たすように、それぞれの求められた下限と上限の範囲内で設定される。移動端末は、アップリンクキャリアそれぞれに対して設定された最大出力電力レベル(PCMAX,c)を基地局に報告する。
上の実施形態に加えて、または上の実施形態に代えて使用できる本発明の有利な実施形態によると、複数のアップリンクキャリアは、それぞれの測定オブジェクト(measurement object)が設定されている周波数に対応する。
上の実施形態に加えて、または上の実施形態に代えて使用できる本発明の有利な実施形態によると、移動端末は、1つの無線技術のための電力管理に関連する電力バックオフ値(P−MPR)または電力管理に関連する複数の電力バックオフ値(P−MPR)を、1つの無線技術のための基準アップリンク割当てに基づいて、別の無線技術を介しての通信に対して設定されている受信品質レベルを参照することによって、計算する。
さらに、本発明は、基地局および無線通信装置を含む移動通信システムにおいて、最大出力電力レベル(PCMAX)を報告する移動端末を提供する。移動端末は、所定の公称移動端末電力(PPowerClass)を有し、1つの無線技術を介して基地局と通信するための最大許容移動端末出力電力(PEMAX)を有するように構成されており、かつ、別の無線技術を介して無線通信装置と通信するように構成されている。移動端末のプロセッサは、1つの無線技術のための電力管理に関連する電力バックオフ値(P−MPR)を、別の無線技術を介しての通信に対して設定されている受信品質レベルを参照することによって、計算する。移動端末のプロセッサは、1つの無線技術のための計算された電力管理に関連する電力バックオフ値(P−MPR)が、事前定義された電力バックオフしきい値を超えているか否かを判定する。移動端末のプロセッサは、1つの無線技術のための最大出力電力レベルの下限および上限(PCMAX_L;PCMAX_H)を、計算された電力管理に関連する電力バックオフ値(P−MPR)に基づいて計算し、この場合、下限(PCMAX_L)および上限(PCMAX_H)は、次式によって定義される。
移動端末のプロセッサは、1つの無線技術で通信するための最大出力電力レベル(PCMAX)を設定し、この最大出力電力レベル(PCMAX)は、条件PCMAX_L≦PCMAX≦PCMAX_Hを満たすように、求められた下限と上限の範囲内で設定される。移動端末の送信器は、設定された最大出力電力レベル(PCMAX)を、1つの無線技術のための拡張電力ヘッドルーム報告(ePHR)を使用して基地局に報告する。計算された電力管理に関連する電力バックオフ値(P−MPR)が、事前定義された電力バックオフしきい値を超えている場合、移動端末のプロセッサは、MPR=0dBと、A−MPR=0dBと、許容動作帯域端送信電力緩和値(ΔT)またはΔT=0dBのいずれかとを使用して、下限(PCMAX_L)を計算する。計算された電力管理に関連する電力バックオフ値(P−MPR)が、事前定義された電力バックオフしきい値を超えていない場合、移動端末のプロセッサは、移動端末に固有な許容最大電力低減値(MPR)と、移動端末に固有な追加の最大電力低減値(A−MPR)と、許容動作帯域端送信電力緩和値(ΔT)とを使用して、下限および上限(PCMAX_L;PCMAX_H)を計算する。
上の実施形態に加えて、または上の実施形態に代えて使用できる本発明の有利な実施形態によると、移動端末の送信器は、1つの無線技術について設定された最大出力電力レベル(PCMAX)を、Pビットを含む拡張電力ヘッドルーム報告(ePHR)を使用して基地局に報告する。計算された電力管理に関連する電力バックオフ値(P−MPR)が、事前定義された電力バックオフしきい値を超えている場合、Pビットが1にセットされ、計算された電力管理に関連する電力バックオフ値(P−MPR)が、事前定義された電力バックオフしきい値を超えていない場合、MPR+A−MPR≦P−MPRである場合にはPビットが1にセットされ、MPR+A−MPR>P−MPRである場合にはPビットが0にセットされる。
上の実施形態に加えて、または上の実施形態に代えて使用できる本発明の有利な実施形態によると、移動端末の送信器は、設定された最大出力電力レベル(PCMAX)を、メディアアクセス制御(MAC)要素を採用する拡張電力ヘッドルーム報告(ePHR)を使用して基地局に報告する。
上の実施形態に加えて、または上の実施形態に代えて使用できる本発明の有利な実施形態によると、移動端末のプロセッサは、1つの無線技術および別の無線技術のための最大出力電力レベルが移動端末の比吸収率(SAR)要件を満たすように、1つの無線技術のための電力管理に関連する電力バックオフ値(P−MPR)を計算する、または、1つの無線技術と別の無線技術との間の装置内干渉が回避されるように、1つの無線技術のための電力管理に関連する電力バックオフ値(P−MPR)を計算する。
上の実施形態に加えて、または上の実施形態に代えて使用できる本発明の有利な実施形態によると、移動端末のプロセッサは、1つの無線技術および別の無線技術のための最大出力電力レベルが移動端末の比吸収率(SAR)要件を満たすように、1つの無線技術のための電力管理に関連する電力バックオフ値(P−MPR)を計算し、1つの無線技術と別の無線技術との間の装置内干渉が回避されるように、1つの無線技術のための電力管理に関連する追加の電力バックオフ値(P−MPRIDC)を計算する。移動端末のプロセッサは、1つの無線技術のための最大出力電力レベルの下限および上限(PCMAX_L;PCMAX_H)を、2つの計算された電力管理に関連する電力バックオフ値(P−MPR,P−MPRIDC)に基づいて計算し、下限(PCMAX_L)および上限(PCMAX_H)は、次式、
によって定義され、下限(PCMAX_L)は、MPR=0dBと、A−MPR=0dBと、P−MPR=0dBと、許容動作帯域端送信電力緩和値(ΔT)またはΔT=0dBのいずれかとを使用して、計算される。
さらに、本発明は、基地局および無線通信装置を含む移動通信システムにおいて、最大出力電力レベル(PCMAX)を報告する移動端末を提供する。移動端末は、所定の公称移動端末電力(PPowerClass)を有し、1つの無線技術を介して基地局と通信するための最大許容移動端末出力電力(PEMAX)を有するように構成されており、かつ、別の無線技術を介して無線通信装置と通信するように構成されている。移動端末のプロセッサは、1つの無線技術と別の無線技術との間の装置内干渉が回避されるように、1つの無線技術のための電力管理に関連する電力バックオフ値(P−MPR)を、別の無線技術を介しての通信に対して設定されている受信品質レベルを参照することによって、計算する。移動端末のプロセッサは、1つの無線技術のための最大出力電力レベルの下限および上限(PCMAX_L;PCMAX_H)を、計算された電力管理に関連する電力バックオフ値(P−MPR)に基づいて計算し、この場合、下限(PCMAX_L)および上限(PCMAX_H)は、次式によって定義される。
移動端末のプロセッサは、1つの無線技術で通信するための最大出力電力レベル(PCMAX)を設定し、この設定される最大出力電力レベル(PCMAX)は、条件PCMAX_L≦PCMAX≦PCMAX_Hを満たすように、求められた下限と上限の範囲内で設定される。移動端末の送信器は、設定された最大出力電力レベル(PCMAX)を、1つの無線技術のための装置内共存(IDC)問題通知メッセージを使用して基地局に報告する。下限(PCMAX_L)は、MPR=0dBと、A−MPR=0dBと、許容動作帯域端送信電力緩和値(ΔT)またはΔT=0dBのいずれかとを使用して、計算される。
上の実施形態に加えて、または上の実施形態に代えて使用できる本発明の有利な実施形態によると、移動端末の送信器は、無線リソース制御(RRC)メッセージを採用する装置内共存(IDC)問題通知メッセージを使用して、アップリンク専用制御チャネル(UL−DCCH)を介して基地局に報告する。
上の実施形態に加えて、または上の実施形態に代えて使用できる本発明の有利な実施形態によると、設定された最大出力電力レベル(PCMAX)を1つの無線技術のための装置内共存(IDC)問題通知メッセージを使用して基地局に報告するステップは、移動端末の受信器が、1つの無線技術のための装置内共存(IDC)初期化メッセージを受信したときに可能となる。
上の実施形態に加えて、または上の実施形態に代えて使用できる本発明の有利な実施形態によると、移動端末のプロセッサは、1つの無線技術で通信するための設定された最大出力電力レベル(PCMAX)を、受信された装置内共存(IDC)初期化メッセージに含まれている情報に基づいて、求められた下限と上限の範囲内で低減する。移動端末の受信器が装置内共存(IDC)初期化メッセージを受信した場合、移動端末のプロセッサが、設定された最大出力電力レベル(PCMAX)を低減した後、送信器が、低減された最大出力電力レベル(PCMAX)を、1つの無線技術のための装置内共存(IDC)問題通知メッセージを使用して基地局に報告する。
上の実施形態に加えて、または上の実施形態に代えて使用できる本発明の有利な実施形態によると、移動端末のプロセッサは、移動端末に設定されているセルにおける複数のアップリンクキャリアの電力管理に関連する電力バックオフ値(P−MPR)を計算する。移動端末のプロセッサは、アップリンクキャリアそれぞれについて、
によって定義される、最大出力電力レベルの下限および上限(PCMAX_L,c;PCMAX_H,c)を計算する。
移動端末のプロセッサは、アップリンクキャリアそれぞれについて最大出力電力レベル(PCMAX,c)を設定し、これら最大出力電力レベル(PCMAX,c)は、条件PCMAX_L,c≦PCMAX,c≦PCMAX_H,cを満たすように、それぞれの求められた下限と上限の範囲内で設定される。移動端末の送信器は、アップリンクキャリアそれぞれについて設定された最大出力電力レベル(PCMAX,c)を基地局に報告する。
上の実施形態に加えて、または上の実施形態に代えて使用できる本発明の有利な実施形態によると、複数のアップリンクキャリアは、それぞれの測定オブジェクトが設定されている周波数に対応する。
上の実施形態に加えて、または上の実施形態に代えて使用できる本発明の有利な実施形態によると、移動端末のプロセッサは、1つの無線技術のための電力管理に関連する電力バックオフ値(P−MPR)または電力管理に関連する複数の電力バックオフ値(P−MPR)を、1つの無線技術のための基準アップリンク割当てに基づいて、別の無線技術を介しての通信に対して設定されている受信品質レベルを参照することによって、計算する。
さらに、本発明は、命令を格納しているコンピュータ可読媒体であって、命令が移動端末のプロセッサによって実行されたとき、それに起因して、移動端末が、最大出力電力レベル(PCMAX)を報告し、移動端末が、基地局および無線通信装置を含む移動通信システム内にあり、所定の公称移動端末電力(PPowerClass)を有し、1つの無線技術を介して基地局と通信するための最大許容移動端末出力電力(PEMAX)を有するように構成されており、かつ、別の無線技術を介して無線通信装置と通信するように構成されている、コンピュータ可読媒体、を提供する。移動端末は、1つの無線技術のための電力管理に関連する電力バックオフ値(P−MPR)を、別の無線技術を介しての通信に対して設定されている受信品質レベルを参照することによって、計算する。移動端末は、1つの無線技術のための計算された電力管理に関連する電力バックオフ値(P−MPR)が、事前定義された電力バックオフしきい値を超えているか否かを判定する。移動端末は、1つの無線技術のための最大出力電力レベルの下限および上限(PCMAX_L;PCMAX_H)を、計算された電力管理に関連する電力バックオフ値(P−MPR)に基づいて計算し、この場合、下限(PCMAX_L)および上限(PCMAX_H)は、次式によって定義される。
移動端末は、1つの無線技術で通信するための最大出力電力レベル(PCMAX)を設定し、この最大出力電力レベル(PCMAX)は、条件PCMAX_L≦PCMAX≦PCMAX_Hを満たすように、求められた下限と上限の範囲内で設定される。移動端末は、設定された最大出力電力レベル(PCMAX)を、1つの無線技術のための拡張電力ヘッドルーム報告(ePHR)を使用して基地局に報告する。計算された電力管理に関連する電力バックオフ値(P−MPR)が、事前定義された電力バックオフしきい値を超えている場合、MPR=0dBと、A−MPR=0dBと、許容動作帯域端送信電力緩和値(ΔT)またはΔT=0dBのいずれかとを使用して、下限(PCMAX_L)が計算される。計算された電力管理に関連する電力バックオフ値(P−MPR)が、事前定義された電力バックオフしきい値を超えていない場合、移動端末に固有な許容最大電力低減値(MPR)と、移動端末に固有な追加の最大電力低減値(A−MPR)と、許容動作帯域端送信電力緩和値(ΔT)とを使用して、下限および上限(PCMAX_L;PCMAX_H)が計算される。
さらに、本発明は、命令を格納しているコンピュータ可読媒体であって、命令が移動端末のプロセッサによって実行されたとき、それに起因して、移動端末が、最大出力電力レベル(PCMAX)を報告し、移動端末が、基地局および無線通信装置を含む移動通信システム内にあり、所定の公称移動端末電力(PPowerClass)を有し、1つの無線技術を介して基地局と通信するための最大許容移動端末出力電力(PEMAX)を有するように構成されており、かつ、別の無線技術を介して無線通信装置と通信するように構成されている、コンピュータ可読媒体、を提供する。移動端末は、1つの無線技術と別の無線技術との間の装置内干渉が回避されるように、1つの無線技術のための電力管理に関連する電力バックオフ値(P−MPR)を、別の無線技術を介しての通信に対して設定されている受信品質レベルを参照することによって、計算する。移動端末は、1つの無線技術のための最大出力電力レベルの下限および上限(PCMAX_L;PCMAX_H)を、計算された電力管理に関連する電力バックオフ値(P−MPR)に基づいて計算し、下限(PCMAX_L)および上限(PCMAX_H)は、次式によって定義される。
移動端末は、1つの無線技術での通信用の最大出力電力レベル(PCMAX)を設定し、この設定される最大出力電力レベル(PCMAX)は、条件PCMAX_L≦PCMAX≦PCMAX_Hを満たすように、求められた下限と上限の範囲内で設定される。移動端末は、設定された最大出力電力レベル(PCMAX)を、1つの無線技術のための装置内共存(IDC)問題通知メッセージを使用して基地局に報告する。下限(PCMAX_L)は、MPR=0dBと、A−MPR=0dBと、許容動作帯域端送信電力緩和値(ΔT)またはΔT=0dBのいずれかとを使用して、計算される。
本発明のさらなる実施形態によるコンピュータ可読媒体は、命令を格納しており、命令が移動端末のプロセッサによって実行されたとき、それに起因して、移動端末が、本明細書に記載されているさまざまな例示的な実施形態の1つによる、移動通信システムにおいて移動端末によって最大出力電力レベル(PCMAX)を報告する方法のステップ、を実行する。
以下、添付の図面を参照して本発明をより詳細に説明する。図面において類似または対応する箇所には同じ参照番号を付してある。
3GPP LTEシステムの例示的なアーキテクチャを示している。 3GPP LTEのE−UTRANアーキテクチャ全体の例示的な概要を示している。 3GPP LTE(リリース8/9)において定義されているダウンリンクコンポーネントキャリアの例示的なサブフレーム境界を示している。 3GPP LTE(リリース8/9)において定義されているダウンリンクスロットの例示的なダウンリンクリソースグリッドを示している。 ダウンリンクおよびアップリンクのキャリアアグリゲーションが有効になっている状態における3GPP LTE−A(リリース10)の第2層構造を示している。 ダウンリンクおよびアップリンクのキャリアアグリゲーションが有効になっている状態における3GPP LTE−A(リリース10)の第2層構造を示している。 移動端末のDRX動作と、特に、短DRXサイクルおよび長DRXサイクルによるDRX機会およびオン期間を示している。 3GPP LTE(リリース8/9)に定義されている電力ヘッドルーム報告(PHR)のMAC制御要素を示している。 3GPP LTE(リリース10)に定義されている拡張電力ヘッドルーム報告(ePHR)のMAC制御要素を示している。 ユーザ機器内に共存する送受信器の間の共存干渉の例を示している。 機器内のISM送信器とE−UTRA受信器との間の共存干渉を例示的に示している。 隣接して配置された3GPP周波数帯域とISM周波数帯域の例と、特定の通信技術におけるこれらの帯域の使用状況を示している。 TDM解決策に従って共存干渉を解決する場合の、移動端末のDRX動作を例示的に示している。 3GPP LTE(リリース10)に定義されている、装置内共存シナリオにおいて使用するための例示的なシグナリング図を示している。 ISM受信器とE−UTRAN送信器との間の共存干渉を例示するため、3GPP周波数帯域とISM帯域が隣接する状況を示している。 従来技術による例示的なシナリオにおける、ユーザ機器のシグナリングによって最大出力電力レベルを報告するときの問題を示している。 本発明の一実施形態による、ユーザ機器の改善された最大出力電力レベル報告メカニズムのシーケンス図を示している。 本発明の第2の実施形態による、ユーザ機器の改善された最大出力電力レベル報告メカニズムのシーケンス図を示している。 本発明の第2の実施形態による改善された最大出力電力レベル報告メカニズムの実装を示している。 本発明の第2の実施形態による、ユーザ機器と基地局との間の改善された最大出力電力レベル報告メカニズムの別の実装を示している。
以下の段落では、本発明のさまざまな実施形態について説明する。例示のみを目的として、実施形態のほとんどは、3GPP LTE(リリース8/9)およびLTE−A(リリース10)の移動通信システムによる直交シングルキャリアアップリンク無線アクセス方式に関連して概説してあり、これらの技術については上の背景技術のセクションに説明してある。なお、本発明は、例えば、上の背景技術のセクションに説明されている3GPP LTE(リリース8/9)および3GPP LTE−A(リリース10)の通信システムなどの移動通信システムにおいて有利に使用することができるが、本発明は、この特定の例示的な通信ネットワークにおける使用に限定されないことに留意されたい。本発明は、(異なる伝搬遅延を有する)複数のキャリアにおけるアップリンク送信の時間整列(time alignment)が望ましい通信システムにおいて、広く使用することができる。
上の背景技術のセクションにおける説明は、本明細書に記載されている、ほとんどが3GPP LTE(リリース8/9)およびLTE−A(リリース10)に固有な例示的な実施形態を深く理解することを目的としており、本発明は、移動通信ネットワークにおけるプロセスおよび機能の、説明した特定の実装に制限されないことを理解されたい。
以下の説明において使用されている用語「無線通信装置」は、本発明による移動端末と無線通信することのできる任意の種類の装置を意味する。本発明において中心的に説明してある特定の装置内共存シナリオにおいては、「無線通信装置」は、ISM/GSSN周波数帯を介して通信することのできる装置である。このような装置の例としては、WiFiアクセスポイントやWiFiルータ、Bluetoothヘッドセット、Bluetoothステレオシステム、さらにはGNSS衛星が挙げられる。
本発明は、移動端末(3GPPにおいてはユーザ機器)が、複数の異なる無線技術の複数の装置内送受信器モジュールを同じ送信時間間隔(例えば1つまたは複数のサブフレーム)において動作させることが想定されるシナリオにおいて、基地局(3GPPにおいてはeNodeBまたはNodeB)によってアップリンク送信の効率的な電力管理制御を提供することを目的とする。この目的のため、本発明は、改善された最大出力電力レベル報告メカニズムを利用して、すべての重要なタイミングにおいて、計算された電力管理に関連する電力バックオフ値(P−MPR)に関する情報を移動端末から基地局に伝える。さらに、本発明では、移動端末は、装置内共存干渉を回避する目的で、電力管理に関連する電力バックオフ値に関する情報を基地局に伝えることができる。
本発明の基礎をなす考察として、3GPP LTE(リリース8/9)および3GPP LTE−A(リリース10)において、移動端末のための電力管理制御はすでに指定されている。この場合、電力管理の式が定義されており、標準規格に準拠する移動端末に式を実装することが要求される。
しかしながら、背景技術のセクションに関連して説明したように、これらの式は、基地局による効率的な電力管理制御を近似するようにのみ設計されており、なぜならこれらの式では、装置内共存干渉が起こりうるシナリオを無視するためである。さらに、比吸収率(SAR)要件が移動端末に課されるシナリオにおいては、電力管理の式を適用することによって、移動端末における以降のアップリンク送信における非効率的な電力スケーリングにつながることがある。
言い換えれば、既存のPHR手順およびさらにはPビットの定義を使用しても、P−MPRの大きな変化のためにPHRがトリガーされる保証はなく、具体的には、対応するPHR MAC CEは、移動端末による以降のアップリンク送信の適切なスケジューリングに要求される使用されたP−MPR電力低減に関する情報が実際に含まれる。
この点において、本発明の一態様は、実際の電力管理に関連する電力バックオフが考慮され、すべての重要なタイミングにおいて適切な情報を基地局に伝えることができように、電力管理の式を適合させることである。このことは、P−MPRバックオフが事前定義されたしきい値を超えることによってPHRがトリガーされたときに、電力管理に関連する電力低減(P−MPR)情報が移動端末によって基地局に示されるようにすることにより、達成される。
別の態様は、装置内共存干渉の場合に、移動端末が、最大出力電力レベル(PCMAX)に関して、装置内共存問題通知メッセージを使用することによって報告することを可能にすることである。
図17を参照し、この図は、本発明の一実施形態による、ユーザ機器の改善された最大出力電力レベル報告メカニズムのシーケンス図を示している。この実施形態における主たる発想は、P−MPR電力低減が事前定義されたしきい値を超えることによってPHR報告がトリガーされた場合に、Pcmax,cの計算において、MPR値およびA−MPR値を0dBに設定することである。以下では、この発想についてさらに詳しく例示的に説明する。バリエーションにおいては、Pcmax,cの計算においてΔTも0dBに設定する。
ステップS1701に示したように、移動端末によって実行される電力管理手順として、電力管理に関連する電力バックオフ値(P−MPR)を計算する。電力管理に関連する電力バックオフ値(P−MPR)は、移動端末がセルにおけるPUSCH/PUCCH送信に利用できる許容最大出力電力の変化を反映する。さらに、計算される電力管理に関連するバックオフ値(P−MPR)は、適用される電子エネルギ吸収要件に準拠するために変化することができ、複数の無線技術における同時送信の場合に、近接する周波数帯への望ましくない放射や自己防衛要件に対処することができる。
次いで、ステップS1702aにおいて、移動端末は、計算された電力管理に関連する電力バックオフ値(P−MPR)が事前定義された電力バックオフしきい値を超えているか否かを評価する。具体的には、この評価は、電力ヘッドルーム報告のトリガー条件とみなすことができる。電力ヘッドルーム報告(PHR)をトリガーする条件は他にさまざまなものが存在するが、それらは本発明にはあまり関係しない。
特に、ステップ1702bにおいて示したように、移動端末は、別のトリガー条件が満たされているか否かを評価することができ、さらに、ステップ1705bに示したように、設定された最大出力電力レベル(Pcmax)の報告を拡張電力ヘッドルーム報告を使用して実行することもできる。しかしながら、このメカニズムは、完全性のために示してあるに過ぎず、本発明を制限するものではないことを理解されたい。
移動端末は、計算された電力管理に関連する電力バックオフ値(P−MPR)が事前定義された電力バックオフしきい値を超えているものと判定すると、ステップ1703aに進み、最大出力電力レベルの下限および上限を計算する。具体的には、背景技術の「電力ヘッドルームの報告」セクションにおいて、最大出力電力レベルの下限および上限を計算するための式は、以下のように記載した。
しかしながら、具体的な方法として、ステップS1703aにおいて、移動端末は、最大出力電力レベルの下限および上限を計算するときに、他の電力低減値、すなわち最大電力低減値(MPR)と、追加最大電力低減値(A−MPR)と、オプションとして許容動作帯域端送信電力緩和値(ΔT)とを無視する。
この点において、MPR、A−MPR、およびΔTの値を0dBに設定すると、式は以下のように単純なものとなる。
したがって、移動端末が、MPR=0dB、A−MPR=0dB、およびΔT=0dBと設定して最大出力電力レベルの上限および下限を計算することにより、これらの範囲は、特に下限(PCMAX_L)において、電力管理に関連する電力バックオフ値(P−MPR)を反映するのみである。
移動端末は、MPR=0dB、A−MPR=0dB、およびΔT=0dBと設定して最大出力電力レベルの上限および下限を計算すると、ステップ1704aにおいて、求めた範囲内で、すなわち条件PCMAX_L≦PCMAX≦PCMAX_Hが満たされるように、最大出力電力レベル(PCMAX)を設定する。移動端末によって最大出力レベル(PCMAX)を設定するステップは、実装に固有であり、移動端末の製造業者に関連する追加の値を反映することができる。
しかしながら、最大出力電力レベル(PCMAX)が、P−MPR以外の電力低減値(MPR、A−MPR、またはΔT)ではなく、計算された電力管理に関連する電力バックオフ値(P−MPR)に基づいて求められる範囲に主として従うことが容易に理解できる。言い換えれば、最大出力電力レベル(PCMAX)は、電力管理に関連する電力低減を考慮するのみである。
したがって、ステップ1705aにおいて移動端末が設定された最大出力電力レベル(PCMAX)を拡張電力ヘッドルーム報告を使用して報告すると、基地局には、電力管理に関連する電力バックオフ値(P−MPR)に関する情報が提供される。基地局は、受信したPCMAX値から、移動端末によって使用されるP−MPR値に関する情報を導くことができ、なぜなら、PCMAX値を設定するとき、P−MPRが移動端末によって考慮される唯一のタイプの電力低減であるためである。
一貫性の理由で述べておくが、報告ステップS1705aにおいて使用される拡張電力ヘッドルーム報告は、1にセットされたPビットをさらに含んでいることができ、なぜなら、ステップS1703aにおいて下限を計算するのに、計算されたP−MPR値が使用されているためである。しかしながら、このPビットの定義は本発明を制限するものではないことを理解されたい。
要約すると、P−MPRが何らかの事前定義されたしきい値を超えることによってトリガーされるPHRに対して、移動端末がMPR、A−MPR、およびΔTを0dBに設定することによって、使用されたP−MPR値に関する情報が基地局に提供される。
ステップS1702aでは、移動端末がΔT=0dBと設定して下限(PCMAX_L)を計算するものと想定している。この実施形態の別のバリエーションによると、ΔTとして許容動作帯域端送信電力緩和値を使用して下限を計算するときにも、PCMAX値を報告する同じ効果(P−MPRを唯一のタイプの電力低減とみなす)を達成できることが明らかである。
図17に関連する上の説明から明らかであるように、この第1の実施形態のバリエーションによると、アップリンクキャリアに固有な電力管理に関連する電力バックオフ値(P−MPR)を報告する場合、上に説明したすべての処理ステップおよび計算ステップS1701、S1702a、S1703a、S1704a、およびS1705aを、特定のアップリンクキャリアに対して個別に実行することができる。アップリンクキャリアは、インデックスcによって示される。
第1の実施形態の別のバリエーションによると、移動端末は、「従来の」電力管理に関連するバックオフ値(P−MPR)と、「追加の」IDCに関連する電力バックオフ値(P−MPRIDC)とを計算するように構成されている。このバリエーションでは、PCMAXの計算において、装置内共存干渉を回避するための電力低減のみが考慮される。
一例として、「従来の」電力バックオフ値(P−MPR)は、移動端末の比吸収率(SAR)要件を満たす目的で、LTEのアップリンク送信器の最大出力電力レベルを反映することができる。IDCに関連する追加の電力バックオフ値(P−MPRIDC)は、1つの無線技術と別の無線技術との間の装置内干渉を回避するために計算される。言い換えれば、P−MPRは、SAR要件に準拠する目的で移動端末(UE)によって使用することもでき、IDCに関連する追加のP−MPR値は、装置内共存干渉を回避するための電力低減を反映するように使用することができる。
このバリエーションによると、「従来の」電力バックオフ値(P−MPR)および「追加の」IDCに関連する電力バックオフ値(P−MPRIDC)を求めた後、移動端末は、最大出力電力レベルの上限および下限の計算に進む。この特定の場合、Pcmaxを設定するためのベースとしてのPCMAX_L,cおよびPCMAX_H,cを計算するための式は、以下のようになる。
しかしながら、この場合にも、計算されたIDCに関連する電力バックオフ値(P−MPRIDC)が事前定義された電力バックオフしきい値を超えているとき、移動端末は、拡張電力ヘッドルーム報告メッセージにおいて報告されるPcmaxを計算するため、MPR、A−MPR、ΔT、およびP−MPRを0dBに設定することによって、最大出力レベルの上限および下限を計算する。したがって、装置内共存(IDC)の理由で行われる電力低減のみが、Pcamx値において考慮される。
次に、装置内共存干渉が発生しているときに(IDCシナリオとも称する)移動端末が対処するためにP−MPRが計算された場合に焦点を当てると、移動端末(UE)は、E−UTRAN送信器とISM/GNSS受信器との間の干渉によって強く影響されないようにする目的で、自身の最大送信電力を自発的に低減することができる。P−MPR値が事前定義されたしきい値を超えていると想定すると、設定された最大出力電力レベル(PCMAX)を報告することによって、基地局はこの電力低減を認識し、したがってこの情報を使用して適切なアップリンクスケジューリングを行うことができる。
要約すると、第1の実施形態の1つの利点として、定期的なPHR報告はこの解決策によって影響されず、すなわち、P−MPRによってトリガーされるPHR報告のみが操作され、それ以外の「定期的な」PHR報告は影響されない。
上述した第1の実施形態においては、IDCの理由のために要求される電力低減に関する情報を基地局(eNB)に提供する目的で、現在のPHR報告手順が使用される。したがって、移動端末(UE)による以降のアップリンク送信のスケジューリングをより最適に行うことを可能にする電力バックオフ値に関する情報が、拡張PHR MAC CEによって伝えられる。
図18を参照し、この図は、本発明の別の実施形態による、移動端末の改善された最大出力電力レベル報告メカニズムのシーケンス図を示している。この実施形態においては、主たる発想として、以下でさらに詳しく例示的に説明するように、装置内共存問題通知メッセージを使用して報告する場合に、Pcmaxを計算するため、MPR、A−MPR、およびΔTを0dBに設定する。
ステップS1801に示したように、この場合にも、電力管理に関連する電力バックオフ値(P−MPR)の計算を含む電力管理手順が移動端末によって実行される。電力管理手順は、E−UTRAN送信器とISM/GNSS受信器との間の装置内共存干渉を最小化/回避するために移動端末が自身の最大送信電力を自発的に低減することによってトリガーされうる。
移動端末は、電力管理に関連する電力バックオフ値(P−MPR)を計算すると、ステップ1802に進み、最大出力電力レベルの上限および下限を計算する。
この実施形態においても、具体的な方法として、ステップ1802において移動端末が最大出力電力レベルの上限および下限を計算するとき、他の電力低減値、すなわち、最大電力低減値(MPR)、追加の最大電力低減値(A−MPR)、および許容動作帯域端送信電力緩和値(ΔT)を無視する。
この点において、MPR、A−MPR、およびΔTを0dBに設定すると、式は次のように単純なものとなる。
したがって、移動端末が、MPR=0dB、A−MPR=0dB、かつΔT=0dBと設定して最大出力電力レベルの上限および下限を計算することによって、これらの範囲は(特に、下限(PCMAX_L)を計算するとき)、電力管理に関連する電力バックオフ値(P−MPR)を反映するのみである。
移動端末は、MPR=0dB、A−MPR=0dB、かつΔT=0dBと設定して最大出力電力レベルの上限および下限を計算すると、ステップ1803において、求めた範囲内で、すなわち条件PCMAX_L≦PCMAX≦PCMAX_Hが満たされるように、最大出力電力レベル(PCMAX)を設定する。移動端末によって最大出力レベル(PCMAX)を設定するステップは、実装に固有であり、移動端末の製造業者に関連する追加の値を反映することができる。
しかしながら、最大出力電力レベル(PCMAX)が、P−MPR以外の電力低減値(MPR、A−MPR、またはΔT)ではなく、計算された電力管理に関連する電力バックオフ値(P−MPR)に基づいて求められる範囲に主として基づくことが容易に理解できる。言い換えれば、最大出力電力レベル(PCMAX)は、電力管理に関連する電力低減を考慮するのみである。
したがって、ステップS1804において、移動端末が設定された最大出力電力レベル(PCMAX)を装置内共存問題通知メッセージを使用して報告すると、電力管理に関連する電力バックオフ値(P−MPR)に関する情報が基地局に提供される。
言い換えれば、基地局は、受信したPCMAX値から、移動端末によって使用されるP−MPR値に関する情報を導くことができ、なぜなら、PCMAX値を設定するとき、P−MPRが移動端末によって考慮される唯一のタイプの電力低減であるためである。
要約すれば、装置内共存問題通知メッセージに含められるPcmax情報のために移動端末がMPR、A−MPR、およびΔTを0dBに設定することによって、使用されたP−MPR値に関する情報が基地局に提供され、基地局はこの情報を使用して適切なアップリンクスケジューリングを行うことができる。したがって、第2の実施形態の方法においても、P−MPRによる電力低減のみがPcmaxにおいて考慮されるように、Pcmaxを計算するためにMPR、A−MPR、およびΔTを0dBに設定する。
第2の実施形態の別のバリエーションによると、移動端末は、「従来の」電力管理に関連するバックオフ値(P−MPR)と「追加の」IDCに関連する電力バックオフ値(P−MPRIDC)を計算するように構成されている。このバリエーションでは、PCMAXの計算において、装置内共存干渉を回避するための電力低減のみが考慮される。
具体的には、移動端末は、第1の実施形態に関連して説明したものと同じ計算を実行して、最大出力電力レベルの上限および下限を求める。したがって、移動端末は、Pcmaxを設定するためのベースとして下限PCMAX_L,Cを次のように計算する。
次いで、移動端末は、IDC問題通知メッセージにおいて報告されるPcmaxを計算するため、MPR、A−MPR、ΔT、およびP−MPRを0dBに設定することによって、最大出力レベルの上限および下限を計算する。これにより、Pcmax値には、IDCの理由で行われる電力低減のみが考慮される。
図18に関連する上の説明から明らかであるように、第2の実施形態のバリエーションによると、アップリンクキャリアに固有な電力管理に関連する電力バックオフ値(P−MPR)を報告する場合、上に説明したすべての処理ステップおよび計算ステップS1801、S1802、S1803、S1804を、特定のアップリンクキャリアに対して個別に実行することができる。
この点において、移動端末(UE)は、設定された周波数それぞれについて、ISM/GNSSに関して許容可能な最大アップリンク送信電力(Pcmax)の情報を含めることができる。「設定された周波数それぞれについて」という表現をより具体的に説明すると、移動端末(UE)は、設定された測定オブジェクト(モビリティ測定)それぞれの対応するアップリンクキャリア/周波数について電力制御情報を含めることができ、例えばアップリンクとダウンリンクの連結はSIB2連結によって与えられる。
したがって、基地局(eNB)は、アクティブ化されているセル/キャリアのみならず、非アクティブ化されているセル/キャリアのPcmax情報を受信することができ、したがって、基地局(eNB)は、自身が接続モードモビリティ測定について設定したキャリアすべてについてPcmax情報を受信することができる。
(設定されている周波数のうち)IDC干渉のために使用できない周波数のリストとしてFDM支援情報を伝えるIDC問題通知メッセージと同様に、移動端末(UE)は、設定されているすべての周波数の電力制御関連情報(IE measObjectEUTRA)をIDC問題通知メッセージに含めることができる。したがって、移動端末(UE)は、移動端末側における周波数帯域幅の使用状況に関する詳細な情報を基地局(eNB)に提供することができ、これにより基地局(eNB)は、装置内共存干渉状況を解決するためにFDM解決策を適用するときに、より総合的な決定を行うことが可能となり、すなわち基地局(eNB)は、LTEアップリンクを移動させる先の周波数を決定するためのより多くの情報を有する。
第2の実施形態の改善された最大出力電力レベル報告手順では、アクティブ化されているサービングセルのみならず非アクティブ化されているサービングセルのPCMAXを、装置内共存問題通知メッセージを使用して報告することができ、これは有利である。拡張PHR報告は、アクティブ化されているコンポーネントキャリアに制約されているため、第1の実施形態の改善された最大出力レベル報告手順では、移動端末(UE)は、アクティブ化されているサービングセルの電力ヘッドルーム情報を報告できるのみである。したがって、第2の実施形態においては、移動端末は、アクティブ化されているサービングセルのみならず、非アクティブ化されているサービングセルについて、P−MPR電力低減情報を基地局に提供することができる。
電力制御関連情報をIDC問題通知メッセージにおいて報告するとき、第2の実施形態によると、IDCに関連するすべてのシグナリングが1レイヤにおいて移動端末(UE)と基地局(eNB)との間で伝えられ、したがって、eNB側における実装の複雑さを単純化することができ、これは有利である。
図19は、上述した利点を示している。具体的には、図19に示した例においては、移動端末(UE)は、2つのアップリンク周波数FおよびFN+1(これら2つの周波数は移動端末に設定されている)について、PCMAX情報(すなわち図ではPcmax_IDCとして示してある)をIDC問題通知メッセージに含める。Fは、アクティブ化されているサービングセル/コンポーネントキャリアであるのに対して、FN+1は、非アクティブ化されているサービングセル/コンポーネントキャリアである。
別の実施形態によると、本発明による移動端末は、(図17のステップS1704aまたは図18のステップ1803におけるように)最大出力電力レベル(PCMAX)を求めた時点で、その最大出力電力レベルPCMAXの代わりに電力低減値をIDC問題通知メッセージの中で報告する。具体的には、電力低減値は、前の電力低減値に対する電力低減の変化を示す相対的な値であり、各値をdBで示す最大出力電力レベルPCMAXとしての絶対値ではない。
上の別の実施形態のバリエーションとして、シグナリングオーバーヘッドを低減する目的で、電力低減値が0でない場合にのみ報告を行う。
さらには、第2の実施形態によると、移動端末(UE)がP−MPRバックオフを使用する理由(すなわちフラグや符号語などの形における補足的な情報)を、基地局(eNB)に提供することができる。特に、移動端末は、SAR要件への準拠や、IDC共存干渉の回避の通知を、装置内共存問題通知メッセージに含めることができる。移動端末(UE)がSAR要件に起因して最大送信電力を低減するのか、あるいはLTEとISM/GNSSとの間の装置内干渉に起因して最大送信電力を低減するのかに応じて、基地局による移動端末のアップリンク送信のスケジューリング方式/挙動を調整することができ、これは有利である。
第2の実施形態のさらなるバリエーションによると、最大出力電力レベル(Pcmax)の上限および下限を計算するのに使用されるあらかじめ指定される式では、下限(PCMAX_L)を計算するためにPPowerClass−P−MPRを計算することが要求される。次いで、移動端末(UE)は、PPowerClass−P−MPRとPEMAXのうち小さい方を評価する。第2の実施形態のこのバリエーションによると、移動端末は、値PEMAXを0に設定する。
なお、一般的に、P−MPRは、移動端末によって実際に使用される電力低減を表し、ユーザ機器が使用することを許可される、電力管理に関連する最大電力低減ではないことに留意されたい(このことはすべての実施形態にあてはまる)。
さらには、本発明の実施形態の1つに従って使用されるP−MPR電力低減値は、何らかの平均値であるべきである。電力管理に関連する電力バックオフ値(P−MPR)は、LTEアップリンクとISM/GNSSとの間の干渉を回避するために使用できるため、この電力管理に関連する電力バックオフ値(P−MPR)は、LTEにおけるアップリンクリソース割当て(PRBの数およびPRBの位置)にも依存し、したがって、サブフレーム単位で変化しうる。
第1および第2の実施形態の別のバリエーションによると、このようにサブフレーム単位で電力バックオフ値(P−MPR)が変動することを回避する目的で、移動端末は、Pcmax値を計算するときに基準アップリンク割当て(リソースブロック割当ておよび電力スペクトル密度)を想定することができる。基準LTEアップリンク割当ての一例として、仕様書に固定されている割当てパターンを使用することができる。Pcmax値を計算するために基準LTEアップリンク割当てを固定することによって、Pcmax値は、ISM干渉の観点から許容可能でありすべてのキャリアの間で同程度であるキャリアの最大アップリンク送信電力を表す。
上述したように、IDCシナリオにおいては、ISM/GNSSに対する干渉のレベルは、割り当てられているリソースブロックの位置および対応する電力スペクトル密度にも依存する。特定の周波数における最大許容可能アップリンクLTE送信電力は、フィルタ特性や、ISM/GNSS帯における許容可能な受信ノイズの増大などのさまざまな入力パラメータから移動端末(UE)において導かれる値である。実際には、装置内干渉量は、いわゆる受信器のブロッキング(blocking)係数および相互変調歪み係数(IMD:intermodulation distortion coefficient)によって主として決まる。受信器のブロッキングは、受信中の信号の近くの強い信号によって受信器の感度が低下するときに起こる。相互変調積が存在することにより、必要な信号を隠す望ましくない信号が発生し、したがって受信品質に影響する。
本発明の第2の実施形態の別のバリエーションによると、移動端末は、設定されているLTE帯域内のPRB領域のうち、アップリンク送信のための物理リソースブロック(PRB)を割り当てることによって発生するISM/GNSS干渉が許容可能である位置を報告する。具体的には、移動端末は、設定されているアップリンクサービングセルを個別のPRB領域に細分割し、PRB領域それぞれの電力管理に関連する電力バックオフ値を求める。次いで、移動端末は、各PRB領域の位置を含む最大出力電力レベル(PCMAX)を報告することによって、装置内共存干渉を回避するための支援情報を基地局に提供することができる。
一例として、移動端末(UE)には、2500MHz〜2520MHzに属する、帯域7の中の20MHzの1つのアップリンクサービングセルが設定されている。この例においては、移動端末(UE)は、サービングセルの帯域の上部(例:2510MHz〜2520MHz)におけるアップリンクリソースを割り当てることは、ISM帯域における受信品質の観点から許容可能(すなわち特定の最大出力電力レベルPCMAXを有する)であることを報告する。基地局(eNB)は、この情報を受信すると、周波数範囲に対応する示されたPRB領域内でのみ以降のアップリンク送信をスケジューリングし、したがって装置内干渉が回避される。これに代えて、移動端末(UE)は、ISM帯域における受信品質が十分に良好である、LTE帯域幅内のPRB開始位置とPRBの数とを示す。
別のバリエーションによると、移動端末(UE)は、キャリアのLTE帯域幅内の特定のPRB領域における要求される電力低減を報告する。上述した例示的なシナリオを想定すると、移動端末(UE)は、PRB領域2510MHz〜2520MHzにおける0dBの電力低減値と、2500MHz〜2510MHzのPRB領域における例えば3dBの要求される電力低減値(P−MPR)を示す。
すでに説明したように、本発明の一態様は、背景技術のセクションで説明したTDM/FDM解決策を使用せずに、改善された最大出力電力レベル報告メカニズムによってIDC問題を解決することである。言い換えれば、電力制御解決策が考慮され、LTEアップリンクの最大送信電力を下げることによって、別の無線に対するLTE干渉が軽減される。なお、この電力制御解決策は、基本的にはユーザ機器によって自発的に実行されるのに対して、TDM/FDM解決策は、純粋にネットワークによって制御されることに留意されたい。
さらには、現在のところP−MPR使用のテスト要件が存在せず、RAN4仕様にP−MPR値が明記されていないため、P−MPR値の計算は、多かれ少なかれユーザ機器の実装に固有である。したがって、ネットワークベンダー(すなわちネットワーク事業者)によっては、ユーザ機器が自身の最大送信電力を自発的に低減できるようにしないことがある。自発的な最大電力制御を防止することを支援する根拠として、事業者のポリシによると、eNBはIDC問題を解決するためにTDM解決策またはFDM解決策のみを使用して制御することができる。
したがって、第2の実施形態の別の実装によると、ネットワークすなわち基地局(eNB)は、IDCの理由の場合に電力低減(P−MPRの使用)を明示的に制御する/可能にする。このことは、IDCの理由の場合に移動端末(UE)がP−MPR電力低減を使用することが許可されるか否かを、基地局(eNB)がシグナリングすることによって達成することができる。
このようなシグナリングの例として、オン/オフシグナリング(ユーザ機器におけるこの機能を有効/無効にする)と、移動端末(UE)が使用することのできる最大P−MPR(すなわち電力低減値)のシグナリングが挙げられる。後者の最大P−MPR(すなわち電力低減値)は、キャリア周波数ごとに、または移動端末(UE)ごとに指定することができる。
次に図20を参照し、この図は、本発明の第2の実施形態による、ユーザ機器と基地局との間の改善された最大出力電力レベル干渉報告メカニズムの別の実装を示している。この別の実装によると、移動端末(UE)が最大送信電力を自発的に低減することが許可されるかの情報が、専用メッセージ(ステップS2001においてIDC初期化メッセージと称されている)に含められ、このメッセージは、移動端末(UE)が「IDC問題通知」メッセージをトリガーして送ることができるかを示すために、ネットワークによって送られる。
移動端末(UE)は、「IDC初期化メッセージ」において伝えられる情報に基づいて、IDCに対してP−MPRを使用するか否かを考慮する。移動端末(UE)の例示的な挙動として、移動端末がP−MPRを使用することが許可される場合、移動端末(UE)は、ステップS2002に示したように、最初にアップリンク送信電力を低減することを試みた後、ステップS2003において、IDC問題通知メッセージを送る。さらに、移動端末(UE)は、IDCの理由でP−MPRを使用することが許可されるとき、「IDC問題通知」メッセージに電力制御関連情報(Pcmax_IDC)のみを含める。
この特定の実装の別のバリエーションによると、移動端末(UE)は、TDMパターンを示唆するとき、例えばP−MPR値による電力低減を適用することを想定するかを基地局(eNB)に示す。
例えば、移動端末(UE)が、より長いLTEオン期間をeNBに示唆する場合があり、なぜなら移動端末は、自身の最大送信電力を低減し、これにより、移動端末(UE)が電力低減を適用しない場合と比較して、別の無線(ISM/GNSS)への強すぎる干渉を回避すること(すなわちTDMと電力制御解決策の組合せ)を考慮しているためである。
本発明のハードウェアおよびソフトウェア実装
本発明の他の実施形態は、ハードウェアおよびソフトウェアを用いて、上記したさまざまな実施形態を実施することに関する。これに関連して、本発明は、ユーザ機器(移動端末)およびeNodeB(基地局)を提供する。ユーザ機器は、本発明の方法を実行するようにされている。
本発明のさまざまな実施形態は、コンピューティングデバイス(プロセッサ)を使用して実施または実行され得るものとさらに認識される。コンピューティングデバイスまたはプロセッサは、例えば、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、または、その他プログラマブルロジックデバイスなどである。本発明のさまざまな実施形態は、これらのデバイスの組合せによっても実行または具体化され得る。
さらに、本発明のさまざまな実施形態は、ソフトウェアモジュールによっても実施され得る。これらのソフトウェアモジュールは、プロセッサによって実行され、または、ハードウェアにおいて直接実行される。また、ソフトウェアモジュールとハードウェア実装の組合せも可能である。ソフトウェアモジュールは、任意の種類のコンピュータ可読記憶媒体、例えば、RAMやEPROM、EEPROM、フラッシュメモリ、レジスタ、ハードディスク、CD−ROM、DVDなどに格納され得る。
さらには、本発明の複数の異なる実施形態の個々の特徴は、個々に、または任意の組合せにおいて、別の本発明の主題とすることができることに留意されたい。
具体的な実施形態に示した本発明には、広義に記載されている本発明の概念または範囲から逸脱することなく、さまざまな変更もしくは修正またはその両方を行うことができることが、当業者には理解されるであろう。したがって、本明細書に示した実施形態は、あらゆる点において例示的であり、本発明を制限するものではないものとみなされる。

Claims (26)

  1. 基地局および無線通信装置を含む移動通信システムにおいて、最大出力電力レベル(PCMAX)を報告する移動端末であって、前記移動端末が、所定の公称移動端末電力(PPowerClass)を有し、1つの無線技術を介して前記基地局と通信するための最大許容移動端末出力電力(PEMAX)を有するように構成されており、かつ、別の無線技術を介して前記無線通信装置と通信するように構成されており、前記移動端末が、
    前記1つの無線技術のための電力管理に関連する電力バックオフ値(P−MPR)を、前記別の無線技術を介しての通信に対して設定されている受信品質レベルを参照することによって計算するように構成されているプロセッサ、
    を備えており、
    前記プロセッサが、前記1つの無線技術のための前記計算された電力管理に関連する電力バックオフ値(P−MPR)が、事前定義された電力バックオフしきい値を超えているか否かを判定するようにさらに構成されており、
    前記プロセッサが、前記1つの無線技術のための最大出力電力レベルの下限および上限(PCMAX_L;PCMAX_H)を、前記計算された電力管理に関連する電力バックオフ値(P−MPR)に基づいて計算するようにさらに構成されており、前記下限(PCMAX_L)および前記上限(PCMAX_H)が、
    によって定義され、
    前記プロセッサが、前記1つの無線技術で通信するための前記最大出力電力レベル(PCMAX)を設定するようにさらに構成されており、前記最大出力電力レベル(PCMAX)が、条件PCMAX_L≦PCMAX≦PCMAX_Hを満たすように、前記求められた下限と上限の範囲内で設定され、
    前記移動端末が、
    前記設定された最大出力電力レベル(PCMAX)を、前記1つの無線技術のための拡張電力ヘッドルーム報告(ePHR)を使用して前記基地局に報告するように構成されている送信器、
    をさらに備えており、
    前記計算された電力管理に関連する電力バックオフ値(P−MPR)が、前記事前定義された電力バックオフしきい値を超えている場合、MPR=0dBと、A−MPR=0dBと、許容動作帯域端送信電力緩和値(ΔT)またはΔT=0dBのいずれかとを使用して、前記下限(PCMAX_L)が計算され、
    前記計算された電力管理に関連する電力バックオフ値(P−MPR)が、前記事前定義された電力バックオフしきい値を超えていない場合、移動端末に固有な許容最大電力低減値(MPR)と、移動端末に固有な追加の最大電力低減値(A−MPR)と、許容動作帯域端送信電力緩和値(ΔT)とを使用して、前記下限および前記上限(PCMAX_L;PCMAX_H)が計算される、
    移動端末。
  2. 前記送信器が、前記1つの無線技術について、前記設定された最大出力電力レベル(PCMAX)を、Pビットを含む前記拡張電力ヘッドルーム報告(ePHR)を使用して前記基地局に報告するようにさらに構成されており、
    前記計算された電力管理に関連する電力バックオフ値(P−MPR)が、前記事前定義された電力バックオフしきい値を超えている場合、前記Pビットが1にセットされ、前記計算された電力管理に関連する電力バックオフ値(P−MPR)が、前記事前定義された電力バックオフしきい値を超えていない場合、MPR+A−MPR≦P−MPRである場合には前記Pビットが1にセットされ、MPR+A−MPR>P−MPRである場合には前記Pビットが0にセットされる、
    請求項に記載の移動端末。
  3. 前記送信器が、前記設定された最大出力電力レベル(PCMAX)を、メディアアクセス制御(MAC)要素を採用する前記拡張電力ヘッドルーム報告(ePHR)を使用して前記基地局に報告するようにさらに構成されている、
    請求項または請求項に記載の移動端末。
  4. 前記プロセッサが、
    − 前記1つの無線技術および前記別の無線技術のための前記最大出力電力レベルが前記移動端末の比吸収率(SAR)要件を満たすように、前記1つの無線技術のための前記電力管理に関連する電力バックオフ値(P−MPR)を計算する、または、
    − 前記1つの無線技術と前記別の無線技術との間の装置内干渉が回避されるように、前記1つの無線技術のための前記電力管理に関連する電力バックオフ値(P−MPR)を計算する、
    ようにさらに構成されている、
    請求項から請求項のいずれかに記載の移動端末。
  5. 前記プロセッサが、前記1つの無線技術および前記別の無線技術のための前記最大出力電力レベルが前記移動端末の比吸収率(SAR)要件を満たすように、前記1つの無線技術のための前記電力管理に関連する電力バックオフ値(P−MPR)を計算し、前記1つの無線技術と前記別の無線技術との間の装置内干渉が回避されるように、前記1つの無線技術のための電力管理に関連する追加の電力バックオフ値(P−MPRIDC)を計算するように、さらに構成されており、
    前記プロセッサが、前記1つの無線技術のための最大出力電力レベルの下限および上限(PCMAX_L;PCMAX_H)を、2つの前記計算された電力管理に関連する電力バックオフ値(P−MPR,P−MPRIDC)に基づいて計算するようにさらに構成されており、前記下限(PCMAX_L)および上限(PCMAX_H)が、
    によって定義され、
    前記下限(PCMAX_L)が、MPR=0dBと、A−MPR=0dBと、P−MPR=0dBと、許容動作帯域端送信電力緩和値(ΔT)またはΔT=0dBのいずれかとを使用して、計算される、
    請求項から請求項のいずれかに記載の移動端末。
  6. 基地局および無線通信装置を含む移動通信システムにおいて、最大出力電力レベル(PCMAX)を報告する移動端末であって、前記移動端末が、所定の公称移動端末電力(PPowerClass)を有し、1つの無線技術を介して前記基地局と通信するための最大許容移動端末出力電力(PEMAX)を有するように構成されており、かつ、別の無線技術を介して前記無線通信装置と通信するように構成されており、前記移動端末が、
    前記1つの無線技術と前記別の無線技術との間の装置内干渉が回避されるように、前記1つの無線技術のための電力管理に関連する電力バックオフ値(P−MPR)を、前記別の無線技術を介しての通信に対して設定されている受信品質レベルを参照することによって計算するように構成されているプロセッサ、
    を備えており、
    前記プロセッサが、前記1つの無線技術のための最大出力電力レベルの下限および上限(PCMAX_L;PCMAX_H)を、前記計算された電力管理に関連する電力バックオフ値(P−MPR)に基づいて計算するようにさらに構成されており、前記下限(PCMAX_L)および前記上限(PCMAX_H)が、
    によって定義され、
    前記プロセッサが、前記1つの無線技術で通信するための最大出力電力レベル(PCMAX)を設定するようにさらに構成されており、前記設定される最大出力電力レベル(PCMAX)が、条件PCMAX_L≦PCMAX≦PCMAX_Hを満たすように、求められた前記下限と前記上限の範囲内で設定され、
    前記移動端末が、
    前記設定された最大出力電力レベル(PCMAX)を、前記1つの無線技術のための装置内共存(IDC)問題通知メッセージを使用して前記基地局に報告するように構成されている送信器、
    をさらに備えており、
    前記下限(PCMAX_L)が、MPR=0dBと、A−MPR=0dBと、許容動作帯域端送信電力緩和値(ΔT)またはΔT=0dBのいずれかとを使用して、計算される、
    移動端末。
  7. 前記送信器が、無線リソース制御(RRC)メッセージを採用する装置内共存(IDC)問題通知メッセージを使用して、アップリンク専用制御チャネル(UL−DCCH)を介して前記基地局に報告するようにさらに構成されている、
    請求項に記載の移動端末。
  8. 前記設定された最大出力電力レベル(PCMAX)を前記1つの無線技術のための装置内共存(IDC)問題通知メッセージを使用して前記基地局に報告する前記ステップが、前記移動端末の受信器が、前記1つの無線技術のための装置内共存(IDC)初期化メッセージを受信したときに可能となる、
    請求項または請求項に記載の移動端末。
  9. 前記プロセッサが、前記1つの無線技術で通信するための前記設定された最大出力電力レベル(PCMAX)を、受信された装置内共存(IDC)初期化メッセージに含まれている情報に基づいて、前記求められた下限と上限の範囲内で低減するようにさらにされており、
    前記移動端末の前記受信器が前記装置内共存(IDC)初期化メッセージを受信した場合、前記プロセッサが、前記設定された最大出力電力レベル(PCMAX)を低減した後、前記送信器が、前記低減された最大出力電力レベル(PCMAX)を、前記1つの無線技術のための装置内共存(IDC)問題通知メッセージを使用して前記基地局に報告する、
    請求項に記載の移動端末。
  10. 前記プロセッサが、前記移動端末に設定されているセルにおける複数のアップリンクキャリアの電力管理に関連する電力バックオフ値(P−MPR)を計算するようにされており、
    前記プロセッサが、前記アップリンクキャリアそれぞれについて、
    によって定義される、最大出力電力レベルの下限および上限(PCMAX_L,c;PCMAX_H,c)を計算するようにさらにされており、
    前記プロセッサが、前記アップリンクキャリアそれぞれについて最大出力電力レベル(PCMAX,c)を設定するようにさらにされており、前記最大出力電力レベル(PCMAX,c)が、条件PCMAX_L,c≦PCMAX,c≦PCMAX_H,cを満たすように、前記それぞれの求められた下限と上限の範囲内で設定され、
    前記送信器が、前記アップリンクキャリアそれぞれについて前記設定された最大出力電力レベル(PCMAX,c)を前記基地局に報告するようにさらにされている、
    請求項から請求項のいずれかに記載の移動端末。
  11. 前記複数のアップリンクキャリアが、それぞれの測定オブジェクトが設定されている周波数に対応する、
    請求項10に記載の移動端末。
  12. 前記プロセッサが、前記1つの無線技術のための電力管理に関連する電力バックオフ値(P−MPR)または電力管理に関連する複数の電力バックオフ値(P−MPR)を、前記1つの無線技術のための基準アップリンク割当てに基づいて、前記別の無線技術を介しての通信に対して設定されている受信品質レベルを参照することによって、計算するようにされている、
    請求項から請求項14のいずれかに記載の移動端末。
  13. 命令を格納しているコンピュータ可読媒体であって、前記命令が移動端末のプロセッサによって実行されたとき、それに起因して、前記移動端末が、最大出力電力レベル(PCMAX)を報告し、前記移動端末が、基地局および無線通信装置を含む移動通信システム内にあり、所定の公称移動端末電力(PPowerClass)を有し、1つの無線技術を介して前記基地局と通信するための最大許容移動端末出力電力(PEMAX)を有するように構成されており、かつ、別の無線技術を介して前記無線通信装置と通信するように構成されており、前記報告が、
    前記1つの無線技術のための電力管理に関連する電力バックオフ値(P−MPR)を、前記別の無線技術を介しての通信に対して設定されている受信品質レベルを参照することによって、計算するステップと、
    前記1つの無線技術のための前記計算された電力管理に関連する電力バックオフ値(P−MPR)が、事前定義された電力バックオフしきい値を超えているか否かを判定するステップと、
    前記1つの無線技術のための最大出力電力レベルの下限および上限(PCMAX_L;PCMAX_H)を、前記計算された電力管理に関連する電力バックオフ値(P−MPR)に基づいて計算するステップであって、前記下限(PCMAX_L)および前記上限(PCMAX_H)が、
    によって定義される、ステップと、
    前記1つの無線技術で通信するための前記最大出力電力レベル(PCMAX)を設定するステップであって、前記最大出力電力レベル(PCMAX)が、条件PCMAX_L≦PCMAX≦PCMAX_Hを満たすように、前記求められた下限と上限の範囲内で設定される、ステップと、
    前記設定された最大出力電力レベル(PCMAX)を、前記1つの無線技術のための拡張電力ヘッドルーム報告(ePHR)を使用して前記基地局に報告するステップと、
    によって行われ、
    前記計算された電力管理に関連する電力バックオフ値(P−MPR)が、前記事前定義された電力バックオフしきい値を超えている場合、MPR=0dBと、A−MPR=0dBと、許容動作帯域端送信電力緩和値(ΔT)またはΔT=0dBのいずれかとを使用して、前記下限(PCMAX_L)が計算され、
    前記計算された電力管理に関連する電力バックオフ値(P−MPR)が、前記事前定義された電力バックオフしきい値を超えていない場合、移動端末に固有な許容最大電力低減値(MPR)と、移動端末に固有な追加の最大電力低減値(A−MPR)と、許容動作帯域端送信電力緩和値(ΔT)とを使用して、前記下限および前記上限(PCMAX_L;PCMAX_H)が計算される、
    コンピュータ可読媒体。
  14. 命令を格納しているコンピュータ可読媒体であって、前記命令が移動端末のプロセッサによって実行されたとき、それに起因して、前記移動端末が、最大出力電力レベル(PCMAX)を報告し、前記移動端末が、基地局および無線通信装置を含む移動通信システム内にあり、所定の公称移動端末電力(PPowerClass)を有し、1つの無線技術を介して前記基地局と通信するための最大許容移動端末出力電力(PEMAX)を有するように構成されており、かつ、別の無線技術を介して前記無線通信装置と通信するように構成されており、前記報告が、
    前記1つの無線技術と前記別の無線技術との間の装置内干渉が回避されるように、前記1つの無線技術のための電力管理に関連する電力バックオフ値(P−MPR)を、前記別の無線技術を介しての通信に対して設定されている受信品質レベルを参照することによって、前記移動端末によって計算するステップと、
    前記1つの無線技術のための最大出力電力レベルの下限および上限(PCMAX_L;PCMAX_H)を、前記計算された電力管理に関連する電力バックオフ値(P−MPR)に基づいて、前記移動端末によって計算するステップであって、前記下限(PCMAX_L)および前記上限(PCMAX_H)が、
    によって定義される、ステップと、
    前記1つの無線技術で通信するための最大出力電力レベル(PCMAX)を、前記移動端末によって設定するステップであって、前記設定される最大出力電力レベル(PCMAX)が、条件PCMAX_L≦PCMAX≦PCMAX_Hを満たすように、前記求められた下限と上限の範囲内で設定される、ステップと、
    前記設定された最大出力電力レベル(PCMAX)を、前記1つの無線技術のための装置内共存(IDC)問題通知メッセージを使用して、前記移動端末によって前記基地局に報告するステップと、
    によって行われ、
    前記下限(PCMAX_L)が、MPR=0dBと、A−MPR=0dBと、許容動作帯域端送信電力緩和値(ΔT)またはΔT=0dBのいずれかとを使用して、計算される、
    コンピュータ可読媒体。
  15. 基地局および無線通信装置を含む移動通信システムにおいて、移動端末によって最大出力電力レベル(PCMAX)を報告する方法であって、前記移動端末が、所定の公称移動端末電力(PPowerClass)を有し、1つの無線技術を介して前記基地局と通信するための最大許容移動端末出力電力(PEMAX)を有するように構成されており、かつ、別の無線技術を介して前記無線通信装置と通信するように構成されており、前記方法が、
    前記1つの無線技術のための電力管理に関連する電力バックオフ値(P−MPR)を、前記別の無線技術を介しての通信に対して設定されている受信品質レベルを参照することによって、前記移動端末によって計算するステップと、
    前記1つの無線技術のための前記計算された電力管理に関連する電力バックオフ値(P−MPR)が、事前定義された電力バックオフしきい値を超えているか否かを、前記移動端末によって判定するステップと、
    前記1つの無線技術のための最大出力電力レベルの下限および上限(PCMAX_L;PCMAX_H)を、前記計算された電力管理に関連する電力バックオフ値(P−MPR)に基づいて、前記移動端末によって計算するステップであって、前記下限(PCMAX_L)および前記上限(PCMAX_H)が、
    によって定義される、ステップと、
    前記1つの無線技術で通信するための前記最大出力電力レベル(PCMAX)を、前記移動端末によって設定するステップであって、前記最大出力電力レベル(PCMAX)が、条件PCMAX_L≦PCMAX≦PCMAX_Hを満たすように、前記求められた下限と上限の範囲内で設定される、ステップと、
    前記設定された最大出力電力レベル(PCMAX)を、前記1つの無線技術のための拡張電力ヘッドルーム報告(ePHR)を使用して、前記移動端末によって前記基地局に報告するステップと、
    を含んでおり、
    前記計算された電力管理に関連する電力バックオフ値(P−MPR)が、前記事前定義された電力バックオフしきい値を超えている場合、MPR=0dBと、A−MPR=0dBと、許容動作帯域端送信電力緩和値(ΔT)またはΔT=0dBのいずれかとを使用して、下限(PCMAX_L)が計算され、
    前記計算された電力管理に関連する電力バックオフ値(P−MPR)が、前記事前定義された電力バックオフしきい値を超えていない場合、移動端末に固有な許容最大電力低減値(MPR)と、移動端末に固有な追加の最大電力低減値(A−MPR)と、許容動作帯域端送信電力緩和値(ΔT)とを使用して、前記下限および前記上限(PCMAX_L;PCMAX_H)が計算される、
    方法。
  16. 前記設定された最大出力電力レベル(PCMAX)を、前記1つの無線技術のための拡張電力ヘッドルーム報告(ePHR)を使用して、前記移動端末によって前記基地局に報告する前記ステップが、前記拡張電力ヘッドルーム報告(ePHR)に含まれるPビットをセットするステップを含んでおり、
    前記計算された電力管理に関連する電力バックオフ値(P−MPR)が、前記事前定義された電力バックオフしきい値を超えている場合、前記Pビットが1にセットされ、前記計算された電力管理に関連する電力バックオフ値(P−MPR)が、前記事前定義された電力バックオフしきい値を超えていない場合、MPR+A−MPR≦P−MPRである場合には前記Pビットが1にセットされ、MPR+A−MPR>P−MPRである場合には前記Pビットが0にセットされる、
    請求項15に記載の方法。
  17. 前記設定された最大出力電力レベル(PCMAX)を、拡張電力ヘッドルーム報告(ePHR)を使用して、前記移動端末によって報告する前記ステップが、メディアアクセス制御(MAC)要素を前記基地局に送信するステップを含んでいる、
    請求項15または請求項16に記載の方法。
  18. 前記電力管理に関連する電力バックオフ値(P−MPR)を前記移動端末によって計算する前記ステップが、
    − 前記1つの無線技術および前記別の無線技術のための前記最大出力電力レベルが前記移動端末の比吸収率(SAR)要件を満たすように、前記1つの無線技術のための前記電力管理に関連する電力バックオフ値(P−MPR)を計算するステップ、または、
    − 前記1つの無線技術と前記別の無線技術との間の装置内干渉が回避されるように、前記1つの無線技術のための前記電力管理に関連する電力バックオフ値(P−MPR)を計算するステップ、
    を含んでいる、
    請求項15から請求項17のいずれかに記載の方法。
  19. 前記電力管理に関連する電力バックオフ値(P−MPR)を前記移動端末によって計算する前記ステップが、
    前記1つの無線技術および前記別の無線技術のための前記最大出力電力レベルが前記移動端末の比吸収率(SAR)要件を満たすように、前記1つの無線技術のための前記電力管理に関連する電力バックオフ値(P−MPR)を計算するステップと、前記1つの無線技術と前記別の無線技術との間の装置内干渉が回避されるように、前記1つの無線技術のための前記電力管理に関連する追加の電力バックオフ値(P−MPRIDC)を計算するステップと、
    を含んでおり、
    下限および上限(PCMAX_L;PCMAX_H)を前記移動端末によって計算する前記ステップが、
    2つの計算された電力管理に関連する電力バックオフ値(P−MPR,P−MPRIDC)に基づいて、前記1つの無線技術のための最大出力電力レベルの下限および上限(PCMAX_L;PCMAX_H)を計算するステップであって、前記下限(PCMAX_L)および上限(PCMAX_H)が、
    によって定義され、前記下限(PCMAX_L)が、MPR=0dBと、A−MPR=0dBと、P−MPR=0dBと、許容動作帯域端送信電力緩和値(ΔT)またはΔT=0dBのいずれかとを使用して計算される、ステップ、
    を含んでいる、
    請求項15から請求項18のいずれかに記載の方法。
  20. 基地局および無線通信装置を含む移動通信システムにおいて、移動端末によって最大出力電力レベル(PCMAX)を報告する方法であって、前記移動端末が、所定の公称移動端末電力(PPowerClass)を有し、1つの無線技術を介して前記基地局と通信するための最大許容移動端末出力電力(PEMAX)を有するように構成されており、かつ、別の無線技術を介して前記無線通信装置と通信するように構成されており、前記方法が、
    前記1つの無線技術と前記別の無線技術との間の装置内干渉が回避されるように、前記1つの無線技術のための電力管理に関連する電力バックオフ値(P−MPR)を、前記別の無線技術を介しての通信に対して設定されている受信品質レベルを参照することによって、前記移動端末によって計算するステップと、
    前記1つの無線技術のための最大出力電力レベルの下限および上限(PCMAX_L;PCMAX_H)を、前記計算された電力管理に関連する電力バックオフ値(P−MPR)に基づいて、前記移動端末によって計算するステップであって、前記下限(PCMAX_L)および前記上限(PCMAX_H)が、
    によって定義される、ステップと、
    前記1つの無線技術で通信するための前記最大出力電力レベル(PCMAX)を前記移動端末によって設定するステップであって、前記設定される最大出力電力レベル(PCMAX)が、条件PCMAX_L≦PCMAX≦PCMAX_Hを満たすように、前記求められた下限と上限の範囲内で設定される、ステップと、
    前記設定された最大出力電力レベル(PCMAX)を、前記1つの無線技術のための装置内共存(IDC)問題通知メッセージを使用して、前記移動端末によって前記基地局に報告するステップと、
    を含んでおり、
    前記下限(PCMAX_L)が、MPR=0dBと、A−MPR=0dBと、許容動作帯域端送信電力緩和値(ΔT)またはΔT=0dBのいずれかとを使用して、計算される、
    方法。
  21. 装置内共存(IDC)問題通知メッセージを使用して前記移動端末によって報告する前記ステップが、無線リソース制御(RRC)メッセージをアップリンク専用制御チャネル(UL−DCCH)を介して前記基地局に報告するステップ、を含んでいる、
    請求項20に記載の方法。
  22. 前記設定された最大出力電力レベル(PCMAX)を前記1つの無線技術のための装置内共存(IDC)問題通知メッセージを使用して前記移動端末によって前記基地局に報告する前記ステップが、前記移動端末が前記1つの無線技術のための装置内共存(IDC)初期化メッセージを受信したときに可能となる、
    請求項20または請求項21に記載の方法。
  23. 前記移動端末が前記装置内共存(IDC)初期化メッセージを受信した場合、
    前記1つの無線技術で通信するための前記設定された最大出力電力レベル(PCMAX)を、前記受信された装置内共存(IDC)初期化メッセージに含まれている情報に基づいて、前記求められた下限と上限の範囲内で、前記移動端末によって低減するステップ、が実行され、次いで、前記低減された最大出力電力レベル(PCMAX)を、前記1つの無線技術のための装置内共存(IDC)問題通知メッセージを使用して前記基地局に報告するステップが実行される、
    請求項22に記載の方法。
  24. 前記1つの無線技術のための前記電力管理に関連する電力バックオフ値(P−MPR)を前記移動端末によって計算する前記ステップが、前記移動端末に設定されているセルにおける複数のアップリンクキャリアの電力管理に関連する電力バックオフ値(P−MPR)を計算するステップ、を含んでおり、
    前記最大出力電力レベルの下限および上限(PCMAX_L;PCMAX_H)を前記移動端末によって計算する前記ステップが、前記アップリンクキャリアそれぞれについて、
    によって定義される、前記最大出力電力レベルの下限および上限(PCMAX_L,c;PCMAX_H,c)を計算するステップ、を含んでおり、
    前記1つの無線技術で通信するための前記最大出力電力レベル(PCMAX)を前記移動端末によって設定する前記ステップが、前記アップリンクキャリアそれぞれについて最大出力電力レベル(PCMAX,c)を設定するステップであって、前記最大出力電力レベル(PCMAX,c)が、条件PCMAX_L,c≦PCMAX,c≦PCMAX_H,cを満たすように、前記それぞれの求められた下限と上限の範囲内で設定される、ステップ、を含んでおり、
    前記設定された最大出力電力レベル(PCMAX)を前記移動端末によって報告する前記ステップが、前記アップリンクキャリアそれぞれの前記設定された最大出力電力レベル(PCMAX,c)を前記基地局に報告するステップ、を含んでいる、
    請求項15から請求項23のいずれかに記載の方法。
  25. 前記複数のアップリンクキャリアが、それぞれの測定オブジェクトが設定されている周波数に対応する、
    請求項24に記載の方法。
  26. 前記1つの無線技術のための電力管理に関連する電力バックオフ値(P−MPR)または電力管理に関連する複数の電力バックオフ値(P−MPR)を、前記別の無線技術を介しての通信に対して設定されている受信品質レベルを参照することによって、前記移動端末によって計算する前記ステップが、前記1つの無線技術のための基準アップリンク割当てに基づいている、
    請求項15から請求項25のいずれかに記載の方法。

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