JP6168592B2 - 移動装置及びプログラム - Google Patents
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Description
本発明によれば、駆動制御部の制御により、第一フレームの脚部と第二フレームの脚部との間に作用させる力が略一定となる条件を満たしながら、複数のアクチュエータの各々を伸縮させるので、第一フレームまたは第二フレームを相対移動させる場合において、各アクチュエータが互いに相反するような力を発生させることがない。したがって移動装置を、自装置に過剰な負荷を与えないように駆動させることができる。
本発明によれば、駆動制御部の制御により、各アクチュエータにおける伸縮量と、当該アクチュエータの各々が連結する脚部同士の離間距離の伸縮量と、が全てのアクチュエータについて常に等しくなる。したがって、第一フレームの脚部と第二フレームの脚部との間に作用させる力が略一定となる条件がより具体的に実現される。
本発明によれば、第一フレーム及び第二フレームにより、移動装置がその駆動中において常に三つの脚部で支持される。したがって、移動装置本体の傾倒を防止することができる。また移動装置を、当目的を達成する上で簡素な構成とすることができる。
本発明によれば、各アクチュエータのそれぞれが幾何学的な対称性をもって各脚部の間に配置される。したがって、アクチュエータごとの組立バラつきや伸縮特性のバラつき、熱膨張が相殺され、移動距離の減少、直進性、位置決め再現性、位置決め精度、振動の発生等を改善することができる。
本発明によれば、各アクチュエータが電気信号に応じて伸縮するので、各アクチュエータの伸縮を電気的に制御することができる。また各アクチュエータが弾性体であるので、アクチュエータごとの伸縮特性のバラつき、組立バラつき、熱膨張を弾性により吸収することができる。また電気信号のノイズ等に起因する異常動作が生じても、当該弾性により吸収することで外乱に対する静的・動的な位置決め性能のロバスト性を向上させ、さらに故障を防止し、耐久性を向上させることができる。
本発明によれば、コイルに電流を流すことで第一フレームまたは第二フレームの各脚部に磁力を発生させ、当該磁力により走行面に吸着固定させる。したがって、移動装置の駆動を電気的に制御することができる。
図1は、本発明の一実施形態による移動装置の斜視図である。また図2は、本発明の一実施形態による移動装置の上面図である。これらの図において、符号1は移動装置である。
また第一フレーム10は、放射状に三方向に伸びた脚部100a、100b、100cの各端部においてさらに−Z方向に延伸し、走行面と接地する接地部材20a、20b、20cを備えている。同様に第二フレームは、放射状に三方向に延伸する脚部110a、110b、110cの各端部においてさらに−Z方向に延伸し、走行面と接地する接地部材21a、21b、21cを備えている。なお以降の説明では、脚部100a、100b、100cを総称して単に「脚部100」と、脚部110a、110b、110cを総称して単に「脚部110」と表記する。また接地部材20a、20b、20cを総称して単に「接地部材20」と、接地部材21a、21b、21cを総称して単に「接地部材21」と表記する。
図3は、本発明の一実施形態による第一フレームの上面図及び正面図である。この図において、図3(a)は上面図、図3(b)は正面図である。
図3(a)に示すように、第一フレーム10は、平面視Y字型の部材であり、中心部104から脚部100a、100b、100cが棒状に、互いになす角度(120°)を等しくして放射状に延伸して形成される。なお、本実施形態による第一フレーム10の素材は、磁性材料として3%ケイ素鋼を選択している。これは、移動装置1の動作原理上、第一フレーム10が電磁石の鉄心として機能することを鑑みて、磁気ヒステリシスが小さい材料を選択するためである。ここで磁気ヒステリシスが大きい材料を選択すると、コイル40の電流を切断した際における鉄心(第一フレーム10)の残留磁化が大きくなり、移動装置1の運動を阻害してしまう。ただし、本発明の他の実施形態においては、同等の目的が達成することができれば、他の材料を選択しても構わない。なお、第一フレーム10の表面には腐食防止の目的で、例えばニッケルなどのめっき処理が施されてもよい。
図4は、本発明の一実施形態による第二フレームの上面図及び正面図である。この図において、図4(a)は上面図、図4(b)は正面図である。
図4(a)に示すように、第二フレーム11は、平面視Y字型の部材であり、中心部114から脚部110a、110b、110cが棒状に、互いになす角度(120°)を等しくして放射状に延伸して形成される。図4(b)に示すように、第二フレーム11はその中心部114付近で−Z方向への若干の“窪み”が形成されている。ここで、第二フレーム11は、移動装置1として組み立てられた際、上述した第一フレーム10とお互いの中心部104、114において交差するように配置される。この“窪み”はその交差する中心部114付近において第一フレーム10と干渉しないための溝として機能する。このようにすることで、第一フレーム10の各脚部100の間に、第二フレーム11の各脚部110のそれぞれが配置される際に、計六個の各脚部100、110全てが走行面に対して同一の水平面上に配置されることとなる。このとき、第一フレーム10の各脚部100及び第二フレーム11の各脚部110のそれぞれは、互いに約60°の角度をもって配置されることとなる。なお本実施形態による第二フレーム11の素材は、上述した第一フレーム10と同等であるため、その詳細な説明を省略する。
図5は、本発明の一実施形態による接地部材の正面図である。
第一フレーム10に固定される接地部材20は、第一フレーム10の各脚部100と同様に電磁石の鉄心としての機能を有する。したがって、接地部材20は第一フレーム10と同じ磁性材料である3%ケイ素鋼で形成される。
接地部材20の−Z方向の先端に形成された接地部201は、表面が−Z方向、すなわち走行面に向かって凸となる曲面となっているのが望ましい。特に、接地部材20の長手方向の中心軸と曲面の−Z方向の極小点が一致するように曲面を選択すれば、走行面が粗い場合でも接地部201をその極小点近傍つまり中心軸付近に止めることができる。するとフレーム10の走行面との接触点は、走行面が粗い場合でもほぼ一定の正三角形を形成する。三つの接触点の幾何学的な位置関係がほぼ一定となることで、拘束されている二つの回転角度(X軸回りの回転方向、Y軸回りの回転方向)、及び、±Z方向の変位の変動を小さくできる。これにより、走行面の不均一性による、位置決め再現性への影響を小さくすることができる。
同様の理由により、接地部材21の−Z方向を同様な曲面とすることで、フレーム11の走行面との接地点は、常に一定の正三角形となり、フレーム11の二つの回転角度(X軸回りの回転方向、Y軸回りの回転方向)、及び、±Z方向の変位の変動を小さくできる。これにより、走行面の不均一性による、位置決め再現性への影響を小さくすることができる。
なお本実施形態においては、第二フレーム11に固定される接地部材21も、上述した接地部材20と同等の構造を有するものとして、その説明を省略する。
図6は、本発明の一実施形態によるアクチュエータの構造及び機能を説明する図である。
以下、本実施形態による移動装置1の各アクチュエータ30を構成する動力素子300の構造について説明する。動力素子300は、図6に示すように、圧電体を複数重ねた積層型圧電素子301を用いることで、電気信号により伸縮自在とする機能を有している。ここで積層型圧電素子301の変位量は約6μm/100V程度であるが、図6に示す変位増幅機構302により、約100μm/100V程度まで変位量を増幅している。ここで積層型圧電素子301は、その伸縮する方向を、アクチュエータ30として伸縮する方向である第一フレーム10の脚部100と第二フレーム11の脚部110とが近接離間する方向と直交する方向としている。変位増幅機構302は、図6に示すように、積層型圧電素子301の伸長力を、これに直交する方向に沿った圧縮力に変位量を反転増幅して変換する機構である。この変位増幅機構302によって増幅された変位量をもって変位する方向を動力素子300の「変位方向」、すなわち本実施形態によるアクチュエータ30の「変位方向」とする。したがってアクチュエータ30の変位方向は、第一フレーム10の脚部100と第二フレーム11の脚部110とが近接離間する方向となるように設定される。なお動力素子300は、以上のような変位増幅機構302を有する構成であることから、変位方向に弾性変形可能な「弾性体」として機能する。
図1及び図2に示すように、第一フレーム10の各脚部100には走行面に接地部材20を固定するための磁力を発生させるコイル40が配置されている。コイル40は、表面が樹脂でコーティングされた銅線で構成されており、絶縁紙や樹脂等からなる不図示の絶縁体を介して、第一フレーム10の各脚部100に巻回されている。コイル40は、図2に示す駆動制御部2に接続されており、駆動制御部2からコイル40に電流を供給することにより、第一フレーム10及び接地部材20が電磁石として作用する。コイル40は、流れる電流に基づいて自身を励磁または消磁させることにより、強磁性材料で形成された走行面に、第一フレーム10及び接地部材20を一時的に吸着または離脱させる固定手段として機能する。
上述したとおり、第一フレーム10、第二フレーム11及びアクチュエータ30は、板部材50a、50bを介して接続されている。板部材50a、50bは、りん青銅やアルミ、樹脂等の非磁性材料からなる平板部材である。非磁性材料としたのは、前述の第一フレーム10および第二フレーム11は電磁石の鉄心として磁路を形成するので、当該第一フレーム10、第二フレーム11に接続される板部材50a、50bにより、磁気干渉や磁束漏れ等が発生するのを防止するためである。板部材50aの平板面の中央付近には、取付孔500aが複数個所形成されている(図2)。板部材50aは、当該取付孔500aにボルトを挿通させて第一フレーム10及び第二フレーム11に上面側(図2紙面手前側)から固定される。同様に、板部材50aと脚部100、110を挟んで対抗する板部材50bは、その平板面の中央付近に形成された取付孔500b(図示せず)にボルトを挿通させて第一フレーム10及び第二フレーム11に背面側(図2紙面奥手側)から固定される。
また板部材50aの平板面の両端部付近には、取付孔501aが複数箇所形成されている(図2)。同様に、板部材50bの平板面の両端部付近には、取付孔501bが複数箇所形成されている(図示せず)。
なお、板部材50a、50bは、Z方向に可撓性を有する素材を用いてもよい。このようにすることで、移動装置1の走行時に、走行面の凹凸による衝撃を吸収し、移動装置1の運動を安定化することができる。
図1及び図2に示すように、各アクチュエータ30は固定具60に連結されて各脚部100、110の間に固定される。固定具60は、磁気干渉や磁束漏れ等が発生するのを防止するため、板部材50a、50bと同等の材料が選択される。固定具60は上面(図2紙面手前側)及び下面(図2紙面奥手側)にボルトを通す孔が設けられており、上述したように板部材50aと板部材50bに挟持されるように上下から固定される。そして、固定具60は、その側面に設けられた孔を挿通するボルトにより、アクチュエータ30を、その変位方向が走行面と平行となるように固定する。
以上に説明したように、本実施形態による移動装置1は、第一フレーム10、第二フレーム11の各脚部100、110のそれぞれを計六個の駆動機構であるアクチュエータ30で連結する構成となっている。ここで移動装置1の実際の歩行動作においては、各アクチュエータ30(図6参照)が入力する電圧信号に応じて伸縮動作を繰り返すうちに、少しずつ発熱して熱を帯びていくこととなる。そうすると、熱膨張による各アクチュエータ30自身の大きさ及び伸縮の特性が発熱に応じて変化する。
移動装置1は、一方のY字型フレーム(第一フレーム10)を三点で走行面に固定しながら、他方のY字型フレーム(第二フレーム11)を当該アクチュエータ30の伸縮で相対移動させた後、走行面に固定する。移動装置1は、これを交互に繰り返しながら尺取虫のように移動することを特徴とする。以下、駆動制御部2による具体的な制御手段について図面を参照しながら説明する。
なお、上述した通り、図8、図10及び図12において、移動装置1が時刻T/4〜時刻5T/4の期間に行う一連の動作を「1ステップ動作」と定義している。また、以降の説明において時刻T/4〜時刻3T/4、若しくは、時刻3T/4〜時刻5T/4の期間における第一フレーム10、または、第二フレーム11いずれか一方のみの動作を「半ステップ動作」と呼ぶこととする。
本実施形態による駆動制御部2は、各アクチュエータ30が第一フレーム10と第二フレーム11との間に作用させる力を略一定とする条件を満たしながら各々を伸縮させることを特徴とする。すなわち駆動制御部2は、各アクチュエータ30の各々が作用させている力(各アクチュエータ30の発生力)を、それぞれのアクチュエータ30について常に一定に保ちながら相対移動の制御を行う。なお、図8〜図13を用いて示した各種制御方法はその一例である。以下、駆動制御部2が各アクチュエータ30に対して行う制御方法について具体的に説明する。
図14に示す動力学モデルでは、第二フレーム11を固定し、第一フレーム10を3自由度で振動させる動力学モデルを定義している。ここで、当該動力学モデルは、各アクチュエータ30を変位量d(dF、dB、dR1、dR2、dL1、dL2)及び圧縮とせん断の二つの線形バネ(それぞれのバネ定数をkL、kSとする。)によりモデル化している(図14)。この動力学モデルにおいて第一フレーム10は、これら計12個のバネにより各方向から吊られた剛体とみなされる。上述した6自由度(AF、AB、AR1、AR2、AL1、AL2)の入力と、3自由度(X、Y、θ)の出力との関係は、これらのバネの復元力、慣性力がつり合う条件から求めることができる。
ここで、第一フレーム10の挙動を並進移動及び回転移動に分離して説明する。
ここで、図14に示した動力学モデルにおいて、アクチュエータ30R2が第一フレーム10に作用させている力をベクトルFR2と定義する。同様に、他のアクチュエータ30F、30B、30L1、30L2、30R1が第一フレーム10に作用させる力をベクトルFF、FB、FL1、FL2、FR1で表す。なおベクトルFF〜FL2の反作用力(ベクトル−FF〜−FL)は第二フレーム11に作用することとなる。各力ベクトルFF〜FL2は、動力学モデルの運動方程式に基づいて、それぞれ以下に示す式(13)で与えられる。
導出した式(24)のパラメータを、f=100Hz、W=0μm、Θ=0.0925°と設定し、歩数を700として、その場回転の実験を行った。目標の回転中心は、図14の静止座標系である(xG1、yG1)座標で表現すると、原点OG1に相当する。時計回り、反時計回りともに五回ずつ実験を行った。図21、図22において、移動装置1の幾何学的中心点の軌跡、さらに(xG1、yG1)=(10000μm、0μm)、(−10000μm、0μm)をそれぞれ初期地点とする機構上の二点の軌跡を示した。同図に示すように最小二乗法により計算した近似円を用いて、実験時の平均の回転軸の座標、半径を算出することで、図23に示すように理論値との比較を行った。回転角度は、時計回りの場合で108.39±0.43°(平均±標準偏差:SD)、反時計回りの場合で、108.57±0.91°となった。平均に対する標準偏差の百分率(変動係数:CV)は、それぞれ0.39%、0.84%となり、開ループ制御においても、1%以下の再現性を得られることを確認した。回転角度は、実験値は理論値よりも16%程小さくなったが、目標とする回転軸と、実験時の平均の回転軸のずれは、時計回りで230±20μm(平均±標準偏差)、反時計回りで125±60μmと、電磁石の中心から端までの長さr(39mm)に対して0.59%、0.32%とわずかであった。以上をまとめると、移動装置1は、回転角度以外はほぼ(24)式の理論値通り、その場回転を行えることを確認した。
10・・・第一フレーム
11・・・第二フレーム
100、110・・・脚部
20、21・・・接地部材
30F、30B、30L1、30L2、30R1、30R2・・・アクチュエータ
40、41・・・コイル
50a、50b・・・板部材
60・・・固定具
2・・・駆動制御部
Claims (7)
- 走行面上に配される複数の脚部を有する第一フレームと、
前記走行面上に、前記第一フレームの前記脚部と隣り合うようにして配される複数の脚部を有する第二フレームと、
互いに隣り合う前記第一フレームの前記脚部と前記第二フレームの前記脚部を連結するとともに、伸縮して前記脚部同士の離間距離を変更可能とする複数の弾性を有するアクチュエータと、
前記第一フレームの前記脚部または前記第二フレームの前記脚部を一時的に走行面に固定する固定手段と、
前記アクチュエータのバネ係数及びオフセットによって入力電圧が決まる電圧制御に基づいて、前記入力電圧に応じた前記アクチュエータにおける伸縮量と、当該アクチュエータが連結する脚部どうしの離間距離の伸縮量と、を前記アクチュエータの全てについて常に等しくする条件を満たしながら、前記複数のアクチュエータの各々を伸縮させて、前記第一フレームと前記第二フレームとを相対移動させる駆動制御部と、
を備えることを特徴とする移動装置。 - 前記駆動制御部は、
前記複数のアクチュエータの各々における伸縮量と、当該複数のアクチュエータの各々が連結する前記脚部同士の離間距離の伸縮量と、を前記複数のアクチュエータの全てについて常に等しくするような制御に従って、前記第一フレームの前記脚部と前記第二フレームの前記脚部との間に作用させる力が略一定となる条件を満たす
ことを特徴とする請求項1に記載の移動装置。 - 前記第一フレームは、前記脚部を放射状に伸びるようにして少なくとも三つ有し、
前記第二フレームは、前記脚部を、それぞれが前記第一フレームの前記脚部の間に配置されるように、放射状に伸びるようにして少なくとも三つ有する
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の移動装置。 - 前記複数のアクチュエータは、
前記第一フレームの各脚部と、これと隣り合う前記第二フレームの各脚部と、の間の各々に一つずつ、計六個備えられている
ことを特徴とする請求項3に記載の移動装置。 - 前記複数のアクチュエータは、
入力する電気信号に応じて伸縮するとともに、自身に作用する力に対して弾性変形可能な弾性体であって、
前記駆動制御部は、
当該複数のアクチュエータが前記第一フレームの前記脚部と前記第二フレームの前記脚部との間に作用させる力を略一定とする条件を満たすように前記電気信号を前記アクチュエータの各々に出力する
ことを特徴とする請求項1から請求項4の何れか一項に記載の移動装置。 - 前記固定手段は、
前記第一フレームまたは前記第二フレームの各脚部に磁力を発生させ、当該脚部を一時的に走行面に固定するコイルである
ことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の移動装置。 - 走行面上に配される複数の脚部を有する第一フレームと、
前記走行面上に、前記第一フレームの前記脚部と隣り合うようにして配される複数の脚部を有する第二フレームと、
互いに隣り合う前記第一フレームの前記脚部と前記第二フレームの前記脚部を連結するとともに、伸縮して前記脚部同士の離間距離を変更可能とする複数の弾性を有するアクチュエータと、
前記第一フレームの前記脚部または前記第二フレームの前記脚部を一時的に走行面に固定する固定手段と、を備える移動装置のコンピュータを、
前記アクチュエータのバネ係数及びオフセットによって入力電圧が決まる電圧制御に基づいて、前記入力電圧に応じた前記アクチュエータにおける伸縮量と、当該アクチュエータが連結する脚部どうしの離間距離の伸縮量と、を前記アクチュエータの全てについて常に等しくする条件を満たしながら、前記複数のアクチュエータの各々を伸縮させて、前記第一フレームと前記第二フレームとを相対移動させる駆動制御手段、
として機能させることを特徴とするプログラム。
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