JP6167147B2 - リチウムイオン二次電池の作製方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電極の作製方法および蓄電装置に関する。
なお、本明細書における蓄電装置とは、蓄電機能を有する素子または装置全般を指すもの
である。
近年、リチウムイオン二次電池、リチウムイオンキャパシタおよび空気電池など、様々な
蓄電装置の開発が行われている。特に高出力および高エネルギー密度の二次電池として、
リチウムイオンを正極と負極との間で移動させて充放電を行う、リチウムイオン二次電池
が注目されている。
蓄電装置に用いられる電極は、集電体の一表面に活物質層を形成することにより作製され
る。活物質層は、炭素またはシリコンなどのキャリアとなるイオンの貯蔵および放出が可
能な活物質により形成される。例えば、シリコンまたはリンが添加されたシリコンにより
活物質層を形成すると、炭素により活物質層を形成するのに比べて理論容量が大きく、蓄
電装置の大容量化という点において優れている(特許文献1参照。)。
しかし、活物質であるシリコンは、リチウムを挿入または脱離する際に、シリコンの体積
が膨張または収縮することが知られている。そのため充放電に伴い、活物質層が微粉化し
、集電体から脱離するなどの問題が生じる。その結果、電極内の集電性が低下し、充放電
のサイクル特性が悪くなる。この対策として、活物質層表面への炭素、銅、ニッケルなど
のコーティングを行うことにより、シリコンの崩れを抑制する方法がある。しかし、これ
らコーティングを行うと、リチウムとシリコンの反応性を低下させてしまい、充放電容量
を低下させてしまう欠点がある。
特開2001−210115号公報
本発明の一態様は、サイクル特性およびレート特性を向上させることが可能な蓄電装置お
よび電極の作製方法を提供することを課題の一とする。
本発明は、集電体と、集電体上の第1の活物質層と、該第1の活物質層上の、酸化ニオブ
を有する粒子および粒状の活物質を含む第2の活物質層と、を有する電極を用いた蓄電装
置である。
本発明の一態様は、集電体と、集電体上の第1の活物質層と、該第1の活物質層上の、酸
化ニオブを有する粒子および粒状の活物質を含む第2の活物質層と、を有する負極と、該
負極と接して形成される電解質と、該電解質を介して、負極と対向する正極と、を有する
蓄電装置である。
本発明の一態様は、上記第1の活物質層および活物質はシリコン、スズ、アルミニウムま
たはゲルマニウムから選択された一種以上の材料を有する蓄電装置である。上記材料は、
リチウムと合金化することができ、さらに該材料にリンまたはボロンなどの不純物を添加
して、電気抵抗値を下げてもよい。
本発明の一態様は、第1の活物質層上に、バインダ、導電助剤、酸化ニオブを有する粒子
および粒状の活物質を有するスラリーを塗布した後に、焼成し、上記酸化ニオブを有する
粒子を、ゾルゲル法によって作製する電極の作製方法である。
本発明の一態様は、上記第1の活物質層および活物質はシリコン、スズ、アルミニウムま
たはゲルマニウムから選択された一種以上の材料を有する電極の作製方法である。上記材
料は、リチウムと合金化することができ、さらに該材料にリンまたはボロンなどの不純物
を添加して、電気抵抗値を下げてもよい。
また、上記第1の活物質層および活物質は、リチウムと合金を形成する材料であり、可逆
的にリチウムイオンを挿入・脱離することが可能である。また、従来多く用いられている
黒鉛を負極の活物質に用いたリチウム電池の理論容量372mAh/gに比べて、例えば
シリコンは約10倍もの値である4000mAh/gの理論容量を有しているため好まし
い。しかし、前述したようにリチウムイオンの挿入・脱離による充放電によって、活物質
であるシリコンの体積変化が非常に大きい。そのため、充放電によって活物質の微粉化、
集電体から剥がれる等の不良が発生し、充放電サイクルの劣化が大きくなる。
本発明の一態様では、粒状の活物質と酸化ニオブを有する粒子が接することによって、粒
状の活物質が物理的に固定されるため、蓄電装置の充放電に伴う活物質の膨張または収縮
による、微粉化などの劣化を抑制することができる。このことから、粒状の活物質の周り
に、酸化ニオブを有する粒子が多く接していることが好ましい。酸化ニオブはキャリアと
なるイオン(リチウムイオンなど)の伝導性に優れ、活物質を覆っていても電池として機
能する。しかし酸化ニオブは導電性が低いため、活物質を完全に囲んだ状態になると、集
電体と活物質との間に抵抗が挟まってしまうことになり、電池のレート特性が悪くなって
しまう。
そのため、集電体上に酸化ニオブを有する粒子および粒状の活物質を含む第2の活物質層
を形成する前に、集電体上に第1の活物質層を形成させておくことによって、集電体と活
物質との間に、酸化ニオブによる抵抗が挟まるのを防ぐことができる。
上記第1の活物質層、活物質および酸化ニオブの結晶性は特に限定されず、非晶質、微結
晶または単結晶のいずれの結晶性であってもよい。また、異なる結晶性が混在する材料で
あってもよい。
また、酸化ニオブを有する粒子には、ニオブリチウム酸化物を含んでいてもよく、例えば
LiNbを含んでいてもよい。
また、該LiNbは、電池の初回放電によってNbとLiが反応して形成
される。さらにこのLiNbは、その後の充放電においても保持されていてもよ
く、LiNbからLiが脱離し、Nbとなってもよい。このように、Li
Nbが活物質上に形成されることにより、LiNbは有機SEI(So
lid Electrolyte Interface)の代わりに、安定な無機SEI
として作用し、それによって低抵抗化、リチウム拡散性の向上、活物質の体積膨張を緩和
させる、などの効果を奏する。
蓄電装置に用いる電極において、集電体上に、第1の活物質層と、該第1の活物質層上の
、酸化ニオブを有する粒子および粒状の活物質を含む第2の活物質層を形成して作製する
ことにより、蓄電装置のサイクル特性およびレート特性を改善することができる。
また、電極の作製に用いる導電助剤またはバインダに、上記酸化ニオブを有する粒子が含
まれていてもよい。
集電体の材料は、白金、アルミニウム、銅に代表される金属元素等の導電性の高い材料を
用いることができる。また、集電体は、シリコンと反応してシリサイドを形成する金属元
素で形成してもよい。
蓄電装置における負極と、該負極と対向する正極と、の間に形成される電解質は、液体ま
たは固体によって形成することができ、さらに該電解質に酸化ニオブを有する粒子を含ん
でいてもよい。
また、本発明の一態様では、集電体上の、第1の活物質層と、該第1の活物質層上の、酸
化ニオブを有する粒子および粒状の活物質を含む第2の活物質層と、を有する電極におい
て、さらに第2の活物質層上に炭素系皮膜を設けることができる。つまり、酸化ニオブを
有する粒子および粒状の活物質の周囲に炭素系皮膜を設けることができる。
該炭素系皮膜は膜状の炭素系材料からなり、黒鉛または層状に1枚以上100枚以下、好
ましくは10枚以上30枚以下に積層したグラフェンを有する。膜状の炭素系材料の膜厚
は、2枚から3枚のグラフェンが積層されると、1nmから2nmの膜厚となる。膜状の
炭素系材料は、非晶質であっても、結晶質であってもよい。
このような膜状の炭素系材料は、導電助剤として、広範囲に導電ネットワークを構築でき
る利点がある。
本発明の一態様により、活物質の剥がれ等による蓄電装置の劣化を低減することができ、
サイクル特性およびレート特性を向上させることが可能な蓄電装置を提供することができ
る。
本発明の一形態に係る蓄電装置の電極を示す断面図および上面図である。 本発明の一形態に係る電極の作製方法を説明する図である。 蓄電装置の一形態の平面図及び断面図である。 蓄電装置の応用の一形態の斜視図である。 無線給電システムの構成の例を示す図である。 無線給電システムの構成の例を示す図である。
本発明の実施の形態の一例について、図面を用いて以下に説明する。但し、本発明は以下
の説明に限定されず、本発明の趣旨およびその範囲から逸脱することなくその形態および
詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。従って、本発明は以下
に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではないとする。なお、説明中に
図面を参照するにあたり、同じものを指す符号は異なる図面間でも共通して用いる場合が
ある。また、同様のものを指す際には同じハッチパターンを使用し、特に符号を付さない
場合がある。
(実施の形態1)
本実施の形態では、本発明の一態様である蓄電装置の電極およびその作製方法について、
図1および図2を用いて説明する。
図1は、蓄電装置の電極の一形態を示す図である。図1(A)には電極の断面図、図1(
B)には電極の上面図を示す。図1に示す蓄電装置の電極は、集電体101と、集電体1
01の一表面上に設けられた第1の活物質層102と、該第1の活物質層102上の酸化
ニオブを有する粒子109および粒状の活物質103を含む第2の活物質層100と、を
有する。なお、ここでは煩雑になるため図示しないが、図1に示す粒状の活物質103お
よび酸化ニオブを有する粒子109の他に、粒子を固定するためのバインダ、導電性を向
上させるための導電助剤および粘性を調節するための粘度調整剤(Nメチル−2ピロリド
ン:NMP)が含まれていてもよい。
集電体101は、負極の集電体として用いることが可能な導電性を有し、かつ後の加熱処
理に対する耐熱性を有する材料を適宜用いて形成する。集電体として用いることが可能な
導電性材料としては、銅、白金、アルミニウム、ニッケル、タングステン、モリブデン、
チタン、鉄等があるが、これに限定されない。なお、集電体としてアルミニウムを用いる
場合は、シリコン、チタン、ネオジム、スカンジウム、モリブデンなどの耐熱性を向上さ
せる元素が添加されたアルミニウム合金を用いることが好ましい。また、上記導電性材料
の合金を用いてもよい。
また、集電体101として、シリコンと反応してシリサイドを形成する金属元素を用いて
もよい。シリコンと反応してシリサイドを形成する金属元素としては、ジルコニウム、チ
タン、ハフニウム、バナジウム、ニオブ、タンタル、クロム、モリブデン、タングステン
、コバルト、ニッケル等がある。
また、集電体101として、酸化物導電材料を用いることができ、酸化物導電材料の代表
例としては、酸化タングステンを含むインジウム酸化物、酸化タングステンを含むインジ
ウム亜鉛酸化物、酸化チタンを含むインジウム酸化物、酸化チタンを含むインジウム錫酸
化物、インジウム錫酸化物、インジウム亜鉛酸化物、または酸化シリコンを添加したイン
ジウム錫酸化物等がある。なお、集電体101は箔状、板状、網状であってもよい。この
ような形状の場合、集電体101単独で形状保持できるため、支持基板などを用いる必要
はない。
第1の活物質層102および粒状の活物質103は、電荷の授受を行うイオンと合金化す
る材料を用いることが好ましい。電荷の授受を行うイオンは、リチウム、ナトリウム等の
アルカリ金属イオン、カルシウム、ストロンチウム、バリウム等のアルカリ土類金属イオ
ン、ベリリウムイオン、またはマグネシウムイオンであればよく、好ましくはリチウムイ
オンを用いる。第1の活物質層102および活物質103は、例えばリチウムと合金化す
ることができる材料として、シリコン、スズ、アルミニウム、ゲルマニウムから選択され
た一種以上の材料などを用いることができる。
第1の活物質層102は、原料となる堆積性ガスを用いて加熱により成膜する熱CVD(
CVD:Chemical vapor deposition)法、低圧CVD(LP
CVD:Low pressure chemical vapor depositi
on)法、または堆積性ガスをプラズマによって分解して成膜するプラズマCVD法によ
り形成することができる。また、スパッタリング法、蒸着法、印刷法などを用いることが
できる。
例えば、第1の活物質層にシリコンを用いる場合、集電体101上にプラズマCVD法な
どによりシリコン層を形成することができる。このとき、シリコン層の形成に際し、材料
ガス中に水素が極力含まれないことが好ましい。それによって、シリコン中に形成される
ダングリングボンドなどの欠陥が増加し、電荷の授受を行うイオンの挿入・脱離反応を起
こりやすくすることができる。
第1の活物質層102上に、酸化ニオブを有する粒子109および粒状の活物質103を
含むスラリーを塗布し、焼成することによって、第1の活物質層102上に第2の活物質
層100を形成することができる。このとき、粒径が小さい活物質の粉末を用いることに
よって、単位体積あたりの蓄電容量を増加させることができるため好ましい。
酸化ニオブを有する粒子109は、ゾルゲル法または固相法などにより作製することがで
きる。また、酸化ニオブの代わりに、バナジウム、タンタル、タングステン、ジルコニウ
ム、モリブデン、ハフニウム、クロムもしくはチタンの酸化物を用いることができる。ま
た、結晶構造は、非晶質、多結晶または単結晶のいずれでもよい。
<酸化ニオブを有する粒子の作製方法>
ここで、酸化ニオブを有する粒子109の作製方法について説明する。まず、ニオブアル
コキシド(Nb(OCHCH)に対して、安定化剤のアセト酢酸エチルと溶媒の
トルエンを加えて撹拌して溶液を作製する。次に、該溶液中のニオブアルコキシドが大気
中の水分と徐々に反応し、化学式1に示す加水分解反応によって縮合してゲル化する。
Nb(OCHCH+5HO→Nb(OH)+5CHCHOH (
化1)
以上の工程によって得られたゲルに水を加えて希釈し、超音波洗浄器を用いて撹拌するこ
とによって、分散液を作製する。次に、該分散液を焼成(500〜600℃程度)するこ
とによって、化学式2に示す縮合反応により、Nb(OH)ゲルから酸化ニオブを有す
る粒子が生成できる。
2Nb(OH)→(Nb(OH)O+HO (化2)
以上のようにして酸化ニオブを有する粒子109を作製することができる。
また、化学式1に示す加水分解反応によって生成したゲルに、シリコン粒などの活物質粒
子を混合させることもできる。それによって、活物質の粒子に対して、均一に酸化ニオブ
を有する粒子109を付着させることができる。
(電極の作製方法)
次に、図1に示した電極の作製方法について、図2を参照して説明する。
まず、図2のステップS110に示すように、集電体上に第1の活物質層を形成する。例
えば、集電体としてチタンシートを用い、集電体上に第1の活物質層としてシリコン層を
プラズマCVD法により形成すればよい。該シリコン層には、リンまたはボロンなどのキ
ャリアを生成する不純物元素が含まれていてもよい。例えば、シリコン層にリンを含ませ
るためには、材料ガスにホスフィンを含ませればよい。なお、シリコン層の結晶性は特に
限定されず、シリコン層は、非晶質であってもよいし、結晶性を有していてもよい。例え
ば、非晶質シリコン、微結晶シリコンまたは多結晶シリコンを用いることができる。ここ
で、シリコン層に対して結晶化工程を行ってもよい。シリコン層に対して結晶化工程を行
う場合には、あらかじめシリコン層中の水素濃度を十分に低減させた後に、該シリコン層
に熱処理を行ってもよいし、該シリコン層にレーザ光を照射して結晶化させてもよい。
また、第1の活物質層102の厚さは1nm以上800nm以下とし、好ましくは50n
m以上200nm以下とする。第1の活物質層を厚く形成しすぎると、電池の充放電によ
って起こる活物質の膨張・収縮による膜剥がれが発生しやすくなるため、上記範囲の膜厚
に制御することが好ましい。
次に、図2のステップS111に示すように、第1の活物質層上にスラリーを塗布する。
スラリーには、粒状の活物質103および酸化ニオブを有する粒子109を含んでいる。
塗布したスラリーの厚さは、20μm以上30μm以下が好ましいが、これに限定されず
、所望の電池特性によって適宜調整すればよい。
第1の活物質層上に上記スラリーを塗布して焼成することによって、図1に示すように、
酸化ニオブを有する粒子109および粒状の活物質103を有する第2の活物質層100
が形成されている。また、粒状の活物質103の表面に対して、酸化ニオブを有する粒子
109が接している割合が大きいほど好ましい。また、粒状の活物質103および酸化ニ
オブを有する粒子109が接する箇所において、ニオブおよび活物質による合金が形成さ
れていてもよい。
<スラリーの作製方法>
ここで、スラリーの作製方法について説明する。上述したように、ゾルゲル法などによっ
て作製された酸化ニオブを有する粒子、粒状の活物質、バインダ、導電助剤、粘度調整剤
を混合・撹拌して、粒状の活物質表面に酸化ニオブを有する粒子が付着したスラリーを作
製する。スラリーの調製は、バインダを含ませた溶媒に導電助剤を分散させ、そこに活物
質を混ぜる。このとき分散性向上のために、溶媒の量を抑え固練りを行うことが好ましい
。その後、溶媒を追加し、スラリーを作製する。活物質、導電助剤、バインダおよび溶媒
の割合は適宜調整することができるが、導電助剤とバインダの比率が高いほうが、活物質
量当たりの電池性能を上げることができる。
なお、粒状である活物質の粒径は小さいほうが容量、サイクル特性ともに良好であり、粒
径は10μm以下が好ましい。
導電助剤は、その材料自身が電子導電体であり、電池装置内で他の物質と化学変化を起こ
さないものであればよい。例えば、黒鉛、炭素繊維、カーボンブラック、アセチレンブラ
ック、ケェッチェンブラック、VGCF(商標登録)などの炭素系材料、銅、ニッケル、
アルミニウムもしくは銀など金属材料またはこれらの混合物の粉末や繊維などがそれに該
当する。導電助剤とは、活物質間の導電性を助ける物質であり、離れている活物質の間に
充填され、活物質同士の導通をとる材料である。
バインダとしては、澱粉、ポリイミド、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロ
ース、ヒドロキシプロピルセルロース、再生セルロース、ジアセチルセルロース、ポリビ
ニルクロリド、ポリビニルピロリドン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリ
デン、ポリエチレン、ポリプロピレン、EPDM(Ethylene Propylen
e Diene Monomer)、スルホン化EPDM、スチレンブタジエンゴム、ブ
タジエンゴム、フッ素ゴムもしくはポリエチレンオキシドなどの多糖類、熱可塑性樹脂ま
たはゴム弾性を有するポリマーなどがある。
溶媒としては、水、Nメチル−2ピロリドンまたは乳酸エステルなどがある。
次に、図2のステップS112に示すように、加熱処理を行ってスラリーに含まれる溶媒
を蒸発させる。ホットプレートまたはオーブンなどを用いることができ、処理条件は、例
えば窒素雰囲気、350℃で行えばよい。
次に、ステップS113に示すように、スラリー上からプレスすることによって集電体と
スラリーとの密着性を高めることが好ましい。さらに、プレスによって第2の活物質層も
平坦化される。
次に、ステップS114に示すように、集電体を所望の形状に打ち抜いてもよい。
最後に、ステップS115に示すように、再度加熱処理を行う。処理条件は、例えば減圧
雰囲気、100℃設定で行えばよい。
以上の工程によって、図1に示す電極を作製することができる。
以上のように、粒状の活物質と酸化ニオブを有する粒子が接することによって、粒状の活
物質が物理的に固定され、それによって電池の充放電に伴う活物質の膨張または収縮によ
る、微粉化などの劣化を抑制することができる。
また、酸化ニオブを有する粒子が活物質と接して形成されていることによって、活物質表
面に、有機SEI(Solid Electrolyte Interface)が形成
されるのを抑制することができる。それによって低抵抗化、リチウム拡散性の向上、活物
質の体積膨張を緩和させる、などの効果を奏する。
さらに、集電体上に酸化ニオブを有する粒子および粒状の活物質を含む第2の活物質層を
形成する前に、集電体上に第1の活物質層を形成させておくことによって、集電体と活物
質との間に、酸化ニオブが設けられることによる電気抵抗の増加を防ぐことができる。
このように、蓄電装置に用いる電極において、第1の活物質層と、該第1の活物質層上の
、酸化ニオブを有する粒子および粒状の活物質を含む第2の活物質層を形成することによ
り、蓄電装置のサイクル特性およびレート特性を改善することができる。
(実施の形態2)
本実施の形態では、蓄電装置の構造について、図3を用いて説明する。
はじめに、蓄電装置として、二次電池の構造について、以下に説明する。ここでは、二次
電池の代表例であるリチウムイオン電池の構造について、説明する。
図3(A)は、蓄電装置151の平面図であり、図3(A)の一点鎖線A−Bの断面図を
図3(B)に示す。本実施の形態では、蓄電装置151として、封止された薄型蓄電装置
を示す。
図3(A)に示す蓄電装置151は、外装部材153の内部に蓄電セル155を有する。
また、蓄電セル155に接続する端子部157、159を有する。外装部材153は、ラ
ミネートフィルム、高分子フィルム、金属フィルム、金属ケース、プラスチックケース等
を用いることができる。
図3(B)に示すように、蓄電セル155は、負極163と、正極165と、負極163
および正極165の間に設けられるセパレータ167と、外装部材153、蓄電セル15
5および電解質169とで構成される。
負極163は、負極集電体171、第1の負極活物質層173および第2の負極活物質層
179で構成される。また、第1の負極活物質層173および第2の負極活物質層179
は、負極集電体171の一方または両方の面に形成される。
正極165は、正極集電体175および正極活物質層177で構成される。また、正極活
物質層177は、正極集電体175の一方または両方の面に形成される。
また、負極集電体171は、端子部159と接続する。正極集電体175は、端子部15
7と接続する。また、端子部157、159は、それぞれ一部が外装部材153の外側に
導出されている。
なお、本実施の形態では、蓄電装置151として、パウチされた薄型蓄電装置を示したが
、ボタン型蓄電装置、円筒型蓄電装置、角型蓄電装置等様々な形状の蓄電装置を用いるこ
とができる。また、本実施の形態では、正極、負極、およびセパレータが積層された構造
を示したが、正極、負極、およびセパレータが捲回された構造であってもよい。
負極集電体171としては、実施の形態1に示す集電体101を用いることができる。
第1の負極活物質層173としては、実施の形態1に示す第1の活物質層102を用いる
ことができる。また、活物質としては活物質として高容量であるシリコンを用いると好ま
しい。
第2の負極活物質層179としては、実施の形態1に示す第2の活物質層100を用いる
ことができる。
正極集電体175としては、アルミニウム、ステンレス等を用いる。正極集電体175は
、箔状、板状、網状、膜状等の形状を適宜用いることができる。
正極活物質層177としては、LiFeO、LiCoO、LiNiO、LiMn
、LiFePO、LiCoPO、LiNiPO、LiMnPO、V
、Cr、MnO、その他のリチウム化合物を材料として用いることができる。な
お、キャリアイオンが、リチウム以外のアルカリ金属イオンまたはアルカリ土類金属イオ
ンの場合、正極活物質層177として、上記リチウム化合物においてリチウムの代わりに
、アルカリ金属(例えば、ナトリウムやカリウム等)、またはアルカリ土類金属(例えば
カルシウム、ストロンチウム、バリウム等)を用いることもできる。
電解質169の溶質は、キャリアイオンであるリチウムイオンを移送可能で、且つリチウ
ムイオンが安定に存在する材料を用いる。電解質の溶質の代表例としては、LiClO
、LiAsF、LiBF、LiPF、Li(CSON等のリチウム塩
がある。なお、キャリアイオンが、リチウム以外のアルカリ金属イオンまたはアルカリ土
類金属イオンの場合、電解質169の溶質として、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカ
リ金属塩、カルシウム塩、ストロンチウム塩、バリウム塩等のアルカリ土類金属塩、ベリ
リウム塩、またはマグネシウム塩等を適宜用いることができる。
また、電解質169の溶媒としては、リチウムイオン(または他のキャリアイオン)の移
送が可能な材料を用いる。電解質169の溶媒としては、非プロトン性有機溶媒が好まし
い。非プロトン性有機溶媒の代表例としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボ
ネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、γーブチロラクトン、アセトニ
トリル、ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン等があり、これらの一つまたは複数を用
いることができる。また、電解質169の溶媒としてゲル化される高分子材料を用いるこ
とで、漏液性を含めた安全性が高まる。また、蓄電装置151の薄型化および軽量化が可
能である。ゲル化される高分子材料の代表例としては、シリコンゲル、アクリルゲル、ア
クリロニトリルゲル、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、フッ素系ポ
リマー等がある。
また、電解質169として、LiPO、LiPO(4−x)、LiPS
x、y:自然数)等の固体電解質を用いることができる。さらに、電解質169の中に、
ニオブを含んでいてもよい。また、ビニレンカーボネートなどを含んでいても良い。
セパレータ167は、絶縁性の多孔体を用いる。セパレータ167の代表例としては、セ
ルロース(紙)、ポリエチレン、ポリプロピレン、硝子繊維等がある。さらにこれら材料
の単層または積層させて、用いることができる。
リチウムイオン電池は、メモリー効果が小さく、エネルギー密度が高く、放電容量が大き
い。また、動作電圧が高い。これらのため、小型化および軽量化が可能である。また、充
放電の繰り返しによる劣化が少なく、長期間の使用が可能であり、蓄電装置のコスト削減
が可能である。
次に、蓄電装置として、キャパシタについて、説明する。キャパシタの代表例としては、
二重層キャパシタ、リチウムイオンキャパシタ等がある。
キャパシタの場合は、図3(B)に示す二次電池の正極活物質層177として、代わりに
、リチウムイオン(または他のキャリアイオン)およびアニオンの少なくとも一つを可逆
的に挿入できる材料を用いればよい。正極活物質層177の代表例としては、活性炭、導
電性高分子、ポリアセン有機半導体(PAS)がある。
リチウムイオンキャパシタは、充放電の効率が高く、急速充放電が可能であり、繰り返し
利用による寿命も長い。
負極163に実施の形態1に示す負極を用いることで、サイクル特性およびレート特性を
向上させた蓄電装置を作製することができる。
また、蓄電装置の一形態である空気電池の負極に、実施の形態1に示す集電体、第1の活
物質層および第2の活物質層を用いることで、サイクル特性およびレート特性を向上させ
た蓄電装置を作製することができる。
以上のように、本発明の一態様では、集電体層、第1の活物質層および酸化ニオブを有す
る粒子および粒状の活物質を含む第2の活物質層を用いることができる。それによって、
サイクル特性およびレート特性を向上させた蓄電装置を提供することができる。また、活
物質の剥がれ等による蓄電装置の劣化を低減することができる蓄電装置を提供することが
できる。
(実施の形態3)
本実施の形態では、実施の形態2で説明した蓄電装置の応用形態について図4を用いて説
明する。
実施の形態2で説明した蓄電装置は、デジタルカメラやビデオカメラ等のカメラ、デジタ
ルフォトフレーム、携帯電話機(携帯電話、携帯電話装置ともいう)、携帯型ゲーム機、
携帯情報端末、音響再生装置等の電子機器に用いることができる。また、電気自動車、ハ
イブリッド自動車、鉄道用電気車両、作業車、カート、電動車椅子等の電気推進車両に用
いることができる。ここでは、電気推進車両の例を説明する。
図4(A)に、電気推進車両の一つである四輪の自動車300の構成を示す。自動車30
0は、電気自動車またはハイブリッド自動車である。自動車300は、その底部に蓄電装
置302が設けられている例を示している。自動車300における蓄電装置302の位置
を明確にするために、図4(B)に、輪郭だけ示した自動車300と、自動車300の底
部に設けられた蓄電装置302とを示す。実施の形態2で説明した蓄電装置を、蓄電装置
302に用いることができる。蓄電装置302は、プラグイン技術や無線給電システムに
よる外部からの電力供給により充電をすることができる。
図4(C)に、電気推進車両の一つであるモーターボート1301の構成を示す。図4(
C)では、モーターボート1301が、蓄電装置1302を、その船体の側部に備えてい
る場合を例示している。実施の形態2で説明した蓄電装置を、蓄電装置1302に用いる
ことができる。蓄電装置1302は、プラグイン技術や無線給電システムによる外部から
の電力供給により充電をすることができる。モーターボート1301の充電(すなわち、
蓄電装置1302の充電)を行うための給電装置は、例えば、港湾において船舶を係留さ
せるための係留施設に設けることができる。
図4(D)に、電気推進車両の一つである電動車椅子1311の構成を示す。図4(D)
では、電動車椅子1311が、蓄電装置1312を、その底部に備えている場合を例示し
ている。実施の形態2で説明した蓄電装置を、蓄電装置1312に用いることができる。
蓄電装置1312は、プラグイン技術や無線給電システムによる外部からの電力供給によ
り充電をすることができる。
(実施の形態4)
本実施の形態では、本発明の一態様に係る蓄電装置の一例である二次電池を、無線給電シ
ステム(以下、RF給電システムと呼ぶ。)に用いた場合の一例を、図5および図6のブ
ロック図を用いて説明する。なお、各ブロック図では、受電装置および給電装置内の構成
要素を機能ごとに分類し、互いに独立したブロックとして示しているが、実際の構成要素
は機能ごとに完全に切り分けることが困難であり、一つの構成要素が複数の機能に係わる
こともあり得る。
はじめに、図5を用いてRF給電システムについて説明する。
受電装置600は、給電装置700から供給された電力で駆動する電子機器または電気推
進車両であるが、この他電力で駆動する装置に適宜適用することができる。電子機器の代
表的としては、デジタルカメラやビデオカメラ等のカメラ、デジタルフォトフレーム、携
帯電話機(携帯電話、携帯電話装置ともいう)、携帯型ゲーム機、携帯情報端末、音響再
生装置、表示装置、コンピュータ等がある。また、電気推進車両の代表例としては、電気
自動車、ハイブリッド自動車、鉄道用電気車両、作業車、カート、電動車椅子等がある。
また、給電装置700は、受電装置600に電力を供給する機能を有する。
図5において、受電装置600は、受電装置部601と、電源負荷部610とを有する。
受電装置部601は、受電装置用アンテナ回路602と、信号処理回路603と、二次電
池604とを少なくとも有する。また、給電装置700は、給電装置用アンテナ回路70
1と、信号処理回路702とを少なくとも有する。
受電装置用アンテナ回路602は、給電装置用アンテナ回路701が発信する信号を受け
取る、あるいは、給電装置用アンテナ回路701に信号を発信する役割を有する。信号処
理回路603は、受電装置用アンテナ回路602が受信した信号を処理し、二次電池60
4の充電、二次電池604から電源負荷部610への電力の供給を制御する。また、信号
処理回路603は、受電装置用アンテナ回路602の動作を制御する。すなわち、受電装
置用アンテナ回路602から発信する信号の強度、周波数などを制御することができる。
電源負荷部610は、二次電池604から電力を受け取り、受電装置600を駆動する駆
動部である。電源負荷部610の代表例としては、モータ、駆動回路等があるが、その他
の電力を受け取って受電装置を駆動する装置を適宜用いることができる。また、給電装置
用アンテナ回路701は、受電装置用アンテナ回路602に信号を送る、あるいは、受電
装置用アンテナ回路602からの信号を受け取る役割を有する。信号処理回路702は、
給電装置用アンテナ回路701が受信した信号を処理する。また、信号処理回路702は
、給電装置用アンテナ回路701の動作を制御する。すなわち、給電装置用アンテナ回路
701から発信する信号の強度、周波数などを制御することができる。
本発明の一態様に係る二次電池は、図5で説明したRF給電システムにおける受電装置6
00が有する二次電池604として利用される。
RF給電システムに本発明の一態様に係る二次電池を利用することで、従来の二次電池に
比べて放電容量又は充電容量(蓄電量ともいう)を増やすことができ。よって、無線給電
の時間間隔を延ばすことができる(何度も給電する手間を省くことができる)。
また、RF給電システムに本発明の一態様に係る二次電池を利用することで、電源負荷部
610を駆動することができる放電容量又は充電容量が従来と同じであれば、受電装置6
00の小型化および軽量化が可能である。従って、トータルコストを減らすことができる
次に、RF給電システムの他の例について図6を用いて説明する。
図6において、受電装置600は、受電装置部601と、電源負荷部610とを有する。
受電装置部601は、受電装置用アンテナ回路602と、信号処理回路603と、二次電
池604と、整流回路605と、変調回路606と、電源回路607とを、少なくとも有
する。また、給電装置700は、給電装置用アンテナ回路701と、信号処理回路702
と、整流回路703と、変調回路704と、復調回路705と、発振回路706とを、少
なくとも有する。
受電装置用アンテナ回路602は、給電装置用アンテナ回路701が発信する信号を受け
取る、あるいは、給電装置用アンテナ回路701に信号を発信する役割を有する。給電装
置用アンテナ回路701が発信する信号を受け取る場合、整流回路605は受電装置用ア
ンテナ回路602が受信した信号から直流電圧を生成する役割を有する。信号処理回路6
03は受電装置用アンテナ回路602が受信した信号を処理し、二次電池604の充電、
二次電池604から電源回路607への電力の供給を制御する役割を有する。電源回路6
07は、二次電池604が蓄電している電圧を電源負荷部610に必要な電圧に変換する
役割を有する。変調回路606は受電装置600から給電装置700へ何らかの応答を送
信する場合に使用される。
電源回路607を有することで、電源負荷部610に供給する電力を制御することができ
る。このため、電源負荷部610に過電圧が印加されることを低減することが可能であり
、受電装置600の劣化や破壊を低減することができる。
また、変調回路606を有することで、受電装置600から給電装置700へ信号を送信
することが可能である。このため、受電装置600の充電量を判断し、一定量の充電が行
われた場合に、受電装置600から給電装置700に信号を送信し、給電装置700から
受電装置600への給電を停止させることができる。この結果、二次電池604の受電量
を100%としないことで、二次電池604の充電回数を増加させることが可能である。
また、給電装置用アンテナ回路701は、受電装置用アンテナ回路602に信号を送る、
あるいは、受電装置用アンテナ回路602から信号を受け取る役割を有する。受電装置用
アンテナ回路602に信号を送る場合、信号処理回路702は、受電装置に送信する信号
を生成する回路である。発振回路706は一定の周波数の信号を生成する回路である。変
調回路704は、信号処理回路702が生成した信号と発振回路706で生成された一定
の周波数の信号に従って、給電装置用アンテナ回路701に電圧を印加する役割を有する
。そうすることで、給電装置用アンテナ回路701から信号が出力される。一方、受電装
置用アンテナ回路602から信号を受け取る場合、整流回路703は受け取った信号を整
流する役割を有する。復調回路705は、整流回路703が整流した信号から受電装置6
00が給電装置700に送った信号を抽出する。信号処理回路702は復調回路705に
よって抽出された信号を解析する役割を有する。
なお、RF給電を行うことができれば、各回路の間にどんな回路を設けてもよい。例えば
、受電装置600が信号を受信し整流回路605で直流電圧を生成したあとに、後段に設
けられたDC−DCコンバータやレギュレータといった回路によって、定電圧を生成して
もよい。そうすることで、受電装置600内部に過電圧が印加されることを抑制すること
ができる。
本発明の一態様に係る二次電池は、図6で説明したRF給電システムにおける受電装置6
00が有する二次電池604として利用される。
RF給電システムに本発明の一態様に係る二次電池を利用することで、従来の二次電池に
比べて放電容量又は充電容量を増やすことができるので、無線給電の時間間隔を延ばすこ
とができる(何度も給電する手間を省くことができる)。
また、RF給電システムに本発明の一態様に係る二次電池を利用することで、電源負荷部
610を駆動することができる放電容量又は充電容量が従来と同じであれば、受電装置6
00の小型化および軽量化が可能である。従って、トータルコストを減らすことができる
なお、RF給電システムに本発明の一態様に係る二次電池を利用し、受電装置用アンテナ
回路602と二次電池604を重ねる場合は、二次電池604の充放電による二次電池6
04の変形と、当該変形に伴うアンテナの形状の変化によって、受電装置用アンテナ回路
602のインピーダンスが変化しないようにすることが好ましい。アンテナのインピーダ
ンスが変化してしまうと、十分な電力供給がなされない可能性があるためである。例えば
、二次電池604を金属製あるいはセラミックス製の電池パックに装填するようにすれば
よい。なお、その際、受電装置用アンテナ回路602と電池パックは数十μm以上離れて
いることが望ましい。
また、本実施の形態では、充電用の信号の周波数に特に限定はなく、電力が伝送できる周
波数であれば、どの帯域であっても構わない。充電用の信号は、例えば、135kHzの
LF帯(長波)でもよいし、13.56MHzのHF帯(短波)でもよいし、900MH
z〜1GHzのUHF帯(極超短波)でも良いし、2.45GHzのマイクロ波帯でもよ
い。
また、信号の伝送方式としては電磁結合方式、電磁誘導方式、共鳴方式、マイクロ波方式
など様々な種類があるが、適宜選択すればよい。ただし、雨や泥などの、水分を含んだ異
物によるエネルギーの損失を抑えるためには、周波数が低い帯域、具体的には、短波であ
る3MHz〜30MHz、中波である300kHz〜3MHz、長波である30kHz〜
300kHz、および超長波である3kHz〜30kHzの周波数を利用した電磁誘導方
式や共鳴方式を用いることが望ましい。
本実施の形態は、上記実施の形態と組み合わせて実施することが可能である。
100 第2の活物質層
101 集電体
102 第1の活物質層
103 活物質
109 酸化ニオブを有する粒子
151 蓄電装置
153 外装部材
155 蓄電セル
157 端子部
159 端子部
163 負極
165 正極
167 セパレータ
169 電解質
171 負極集電体
173 負極活物質層
175 正極集電体
177 正極活物質層
179 負極活物質層
300 自動車
302 蓄電装置
600 受電装置
601 受電装置部
602 受電装置用アンテナ回路
603 信号処理回路
604 二次電池
605 整流回路
606 変調回路
607 電源回路
610 電源負荷部
700 給電装置
701 給電装置用アンテナ回路
702 信号処理回路
703 整流回路
704 変調回路
705 復調回路
706 発振回路
1301 モーターボート
1302 蓄電装置
1311 電動車椅子
1312 蓄電装置

Claims (5)

  1. 集電体上に、プラズマCVD法により、第1の活物質層を形成し、
    前記第1の活物質層上に、酸化ニオブを有する粒子が付着したシリコンを有する粒状の活物質を有するスラリーを塗布し、加熱処理を行って前記スラリーに含まれる溶媒を蒸発させ、第2の活物質層を形成し、
    前記集電体を所望の形状に打ち抜くリチウムイオン二次電池の作製方法であって、
    ニオブアルコキシドに対してアセト酢酸エチルとトルエンを加えて撹拌し、前記ニオブアルコキシドを加水分解反応によって縮合させることでゲル化させて第1の溶液を作製し、シリコン粒を前記第1の溶液に混合させて第2の溶液を作製し、前記第2の溶液に水を加えて希釈し、超音波洗浄器を用いて撹拌することで分散液を作製し、前記該分散液を焼成することで前記酸化ニオブを有する粒子が付着した前記シリコンを有する粒状の活物質が生成され、
    前記第1の活物質層は、リチウムと合金化する材料を有することを特徴とするリチウムイオン二次電池の作製方法。
  2. 請求項1において、
    前記酸化ニオブは、前記集電体と接しないことを特徴とするリチウムイオン二次電池の作製方法。
  3. 請求項1または請求項2において、
    前記リチウムと合金化する材料は、シリコン、スズ、アルミニウム、またはゲルマニウムから選択された一種以上の材料であることを特徴とするリチウムイオン二次電池の作製方法。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか一において、
    前記集電体を所望の形状に打ち抜く前に、前記第2の活物質層上に炭素系皮膜を形成することを特徴とするリチウムイオン二次電池の作製方法。
  5. 請求項4において、
    前記炭素系皮膜は、黒鉛またはグラフェンであることを特徴とするリチウムイオン二次電池の作製方法。
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