以下、添付図面を参照して、本発明に係る端末、情報提供要求システムおよび情報提供要求方法の実施形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一又は相当要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図1は、本発明の実施形態に係る端末および情報提供要求システムである携帯通信端末100を含むシステムを示す構成図である。携帯通信端末100は近距離無線通信等によりタグ10と接続する。また、携帯通信端末100は、ネットワーク30を介して情報を提供する情報提供サーバ40と接続する。携帯通信端末100はユーザによって所持および利用されるものである。そして、この携帯通信端末100は、スマートフォン、PDA(Personal Digital Assistants)、およびノート型のパーソナルコンピュータ等の端末である。
情報提供サーバ40は、携帯通信端末100からの要求に応じて、携帯通信端末100に対して情報の提供を行う。情報提供サーバ40が提供する情報は、例えば、ユーザが興味を有すると考えられる商品やサービスを示す情報(レコメンド情報)、あるいはその情報を取得するための情報である。以下、情報提供サーバ40が提供する情報を、コンテンツ情報と呼ぶ。コンテンツ情報は、具体的には、URL、アプリケーション、テキストファイルおよび画像等といった形式の情報である。情報提供サーバ40によるコンテンツ情報の提供は、携帯通信端末100がタグ10に記憶されているタグ情報を読み取ることをトリガとして行われる。
ネットワーク30は、携帯通信端末100と情報提供サーバ40とを接続する。携帯通信端末100が情報提供サーバ40へ情報を送信する際、および携帯通信端末100が情報提供サーバ40からコンテンツ情報を受信する際、ネットワーク30を介して通信が行われる。このネットワーク30は、有線および無線のいずれで構成されていてもよく、例えば、移動体通信網、インターネット、有線WAN(Wide Area Network)、無線WAN等のネットワークである。
本実施形態に係る携帯通信端末100を含むシステムによるコンテンツ情報の提供の枠組みは、例えば、携帯通信端末100を所有するユーザが契約している、移動体通信網の通信事業者によって提供される。当該枠組みの提供を行う者を、以下、システムの管理者という。
タグ10は、携帯通信端末100が情報提供サーバ40からコンテンツ情報の提供を受ける際に用いられる非接触ICタグである。タグ10は、コンテンツ情報に対応するタグ情報を記憶している。タグ10は、近距離無線通信機能を使用して携帯通信端末100と通信を行い、タグ情報を携帯通信端末100に送信する。タグ10は、例えば、ユーザが所有する物品に付される。物理的にはタグ10は、タグ10が付される物品に付しやすい形状を有し、FeliCa(フェリカ・登録商標)およびNFC等の方式に準拠した近距離無線通信機能を有する近距離無線通信モジュールと、タグ情報を格納したROM等の記憶デバイスと、を備えている。タグ情報は、例えば、タグ10が付されている物品に関する情報およびコンテンツ情報に関する情報の少なくともいずれかを含む。タグ情報は、例えば、システムの管理者によって予め設定されている。タグ10は、タグ情報に応じて提供されるコンテンツ情報によって、異なるものが用意されている。
タグ10が記憶するタグ情報は、互いに対応付けられたID種別とID情報とを含む情報である。ID種別は、例えば、商品ID、場所ID、および種類ID等のIDの種類を表す情報である。商品IDと場所IDは、物品に関する情報を表すID種別である。そして、種類IDは、コンテンツ情報に関する情報を表すID種別である。商品IDとは、物品である商品のカテゴリーを表すID種別である。例えば、商品IDに対応付けられるID情報は「日用品」、「服」、および「園芸品」である。場所IDとは、物品に関わる場所を表すID種別である。例えば、場所IDに対応付けられるID情報は「キッチン」、「クローゼット」、および「玄関」である。種類IDとは、ユーザが要求するコンテンツ情報に関わる情報を表すID種別である。例えば、種類IDに対応付けられるID情報は、「運動」、「家庭菜園」、「料理」、および「読書行動」である。携帯通信端末100は、ID情報に応じて、コンテクスト情報を取得する。コンテクスト情報とは、携帯通信端末100が自立的に取得可能な情報であって、携帯通信端末100を所有するユーザに関する情報である。詳しくは後述する。
なお、タグ情報には複数のID種別およびID情報が含まれていてもよい。タグ10に含まれるタグ情報の特定のID種別の有無によって、携帯通信端末100に提供されるコンテンツ情報の内容は異なっていてもよい。例えば、ID種別が複数ある場合に、種類IDの有無により、携帯通信端末100に提供されるコンテンツ情報の内容は異なる。ただし、タグ10が記憶するタグ情報は、これらの情報に限定されない。
タグ10の設置場所は、タグ10に登録された場所IDのID情報が示す場所あるいはタグ情報に登録された商品IDのID情報に関連する場所に設置されることが望ましい。例えば家電や日用雑貨に装着する形で設置する。商品IDのID情報により示される物品がキッチンで使用する物品である場合又は場所IDのID情報がキッチンを示す場合、タグ10はキッチン内に装着されることが望ましい。例えば、タグ10にマグネットをつけ、冷蔵庫に貼るように設置してもよい。商品IDのID情報により示される物品が玄関で使用をする物品である場合又は場所IDのID情報が示す場所が玄関である場合には、玄関に飾られているリースの飾りに装着するように設置してもよい。タグ10を、タグ10に登録された場所IDのID情報により示される場所に設置した場合には、例えば屋内の間取りのような、GPS測位では把握するのが難しい正確な位置情報をタグ情報から得ることができる。このような正確な位置情報をタグ10に含まれるタグ情報から得られれば、情報提供サーバ40は、正確な位置情報をもとにしたコンテクスト情報を利用して、コンテンツ情報の提供が可能となる。
ただし、ユーザがそれぞれのタグ10について、どのようなコンテンツ情報を要求するタグ10であるのかを認識できれば、ユーザが指定する任意の場所であってもよい。例えば、上述のようにキッチン内に装着されることが望ましいタグ10であったとしても、ユーザが外出する際にタグ10に携帯通信端末100をかざしたいと考えるような場合には、キッチンではなく玄関に設置してもよい。なお、タグ10の設置場所は、システムの管理者が決定してもよい。
図2に携帯通信端末100のハードウェア構成を示す。図2に示すように、携帯通信端末100は、CPU(Central Processing Unit)100A、RAM(RandomAccess Memory)100B、ROM(Read Only Memory)100C、操作部100D、無線通信部100E、ディスプレイ100F、アンテナ100Gおよびタグ10との間で情報を送受信するための近距離無線通信部100H等のハードウェアにより構成されている。また、携帯通信端末100は、無線通信プロトコルの構成要素として、HWC(Hard Ware Controller)、RLC(Radio LinkController)およびRRC(Radio Resource Controller)等を備えて構成されている。上述のハードウェアの構成要素が動作することにより、携帯通信端末100の以下に示す機能が実現される。
次に、携帯通信端末100の機能構成ついて詳細に説明する。図1に示されるように携帯通信端末100は、タグ情報取得部101と、種別決定部102と、コンテクスト情報取得部103と、コンテクスト情報送信部104と、情報受信部105と、情報表示部106と、を備えている。
タグ情報取得部101は、携帯通信端末100をタグ10にかざした場合に、タグ10に記憶されているタグ情報を読み取るタグ情報取得手段である。タグ情報取得部101がタグ情報を取得するトリガとなるアクションは、携帯通信端末100をタグ10にかざすことである。このようなタグ情報取得部101は、FeliCa(フェリカ・登録商標)およびNFC等の方式に準拠した近距離無線通信等による非接触通信で実現される。タグ情報取得部101は、取得したタグ情報を種別決定部102に通知する。タグ10に携帯通信端末100を「かざす」とは、携帯通信端末100とタグ10とが近距離無線通信により相互に通信可能な距離に、携帯通信端末100を近づけることを意味する。この「かざす」という動作は「タッチする」と表現される場合もある。
種別決定部102は、タグ情報取得部101が取得したタグ情報および予め記憶されているコンテクスト情報種別決定テーブルを参照して、情報提供サーバ40に送信するコンテクスト情報の種別を決定する種別決定手段である。コンテクスト情報には様々な種別の情報があり、それらの種別の中から情報提供サーバ40に送信するコンテクスト情報種別を決定する。
図3を用いて、コンテクスト情報種別決定テーブルについて説明する。図3は、コンテクスト情報種別決定テーブルの一例を示す図である。コンテクスト情報種別決定テーブルとは、予め定められたID種別とID情報の条件とコンテクスト情報の種別と指定範囲を対応付けたテーブルであって、タグ情報を取得した場合に情報提供サーバ40に送るべきコンテクスト情報の種別を判断するための基準である。
種別決定部102は、タグ情報取得部101から通知されたタグ情報がコンテクスト情報種別決定テーブルにあるいずれかの条件に合致するか否かを判断(検索)する。より詳細には、タグ情報取得部101から通知されたタグ情報に含まれるID種別およびID情報の組合せが、コンテクスト情報種別決定テーブルのテーブルにある条件と一致しているかを判断する。タグ情報に複数のID種別およびID情報が含まれている場合には、タグ情報に含まれる全てのID種別およびID情報の条件が一致しているかを判断する。そして、条件に合致していると判断した場合、コンテクスト情報種別決定テーブルの中から、そのタグ情報に対応するコンテクスト情報の種別を情報提供サーバ40に送信すべきコンテクスト情報の種別として決定する。
このように情報提供サーバ40に送信すべきコンテクスト情報の種別をタグ情報と対応付けておくことで、送信すべきコンテクスト情報のみを情報提供サーバ40に送信し、該当のコンテクスト情報の種別以外の情報については、情報提供サーバ40に送信すべき情報から除外することができる。なお、コンテクスト情報種別決定テーブルはシステムの管理者によって決定されるものである。タグ情報の内容に対して、どのような情報を提供するかはシステムの管理者によって決められるためである。
種別決定部102により決定されるコンテクスト情報の種別は、コンテクスト情報取得部103により取得されるコンテクスト情報の種類を示す情報である。コンテクスト情報の種別は、例えば、加速度、位置情報、温度、家電の消費電力、携帯通信端末100の操作履歴である画面点灯、カメラの起動履歴、ワンセグの視聴履歴、設定変更の履歴、電話やメール等の通信の履歴、アプリケーションの起動履歴、携帯通信端末100の電池残量、スケジュール機能を有するアプリケーションの情報、およびWebサービスへのアクセス履歴を含むWebサービス情報等である。
加速度とは、携帯通信端末100を所有するユーザの加速度である。ユーザが携帯通信端末100を所持していることを想定し、携帯通信端末100の加速度をユーザの加速度とみなすことができる。位置情報とは、携帯通信端末100を所有するユーザの位置情報である。位置情報についても、加速度の場合と同様の理由により、携帯通信端末100の位置情報をユーザの位置情報とみなすことができる。位置情報は、例えば、携帯通信端末100の緯度および経度等の情報である。温度とは、携帯通信端末100を所有するユーザの位置における携帯通信端末100の外部の温度である。温度についても、加速度の場合と同様の理由により、携帯通信端末100の外部の温度をユーザの位置における温度とみなすことができる。
家電の消費電力は、ユーザが自宅で家電を使用した場合に、どの程度電力を使用したかという情報である。家電の消費電力は消費電力を計測する機能を持つ機器であるスマートタップ等を用いて、取得される。
画面点灯とは、ユーザが携帯通信端末100の画面を点灯させた頻度や、点灯した光の強度、点灯した時間等の情報である。カメラの起動履歴とは、ユーザが携帯通信端末100のカメラ機能を利用した回数や、利用時間等の情報である。ワンセグの視聴履歴とは、ユーザが携帯通信端末100のワンセグ機能を利用した回数や、利用時間等の情報である、設定変更の履歴とは、ユーザが携帯通信端末100の設定事項を変更した変更項目や変更内容の情報である。
電話やメール等の通信の履歴とは、例えばユーザが電話を利用した回数、時間および通信距離等の情報並びにユーザがメールを利用した回数、メール文書のサイズの情報である。アプリケーションの起動履歴とは、例えば携帯通信端末100にインストールされている個々のアプリケーションがユーザによってどの程度利用されているかといった利用回数や利用時間についての情報である。電池残量とは、ユーザの使用により携帯通信端末100の電池がどの程度残っているかといった情報である。
携帯通信端末100のスケジュール機能を有するアプリケーションの情報とは、該スケジュール機能を有するアプリケーションに記憶されているユーザのスケジュール情報である。具体的には、ユーザがアプリケーションに登録したスケジュール名、時間、および場所等に関する情報である。Webサービス情報とは、携帯通信端末100のユーザが閲覧したWebページに関する情報である。
続いて、コンテクスト情報種別決定テーブルに定められている指定範囲について説明する。指定範囲とは、コンテクスト情報の種別について、情報提供サーバ40に送信する対象となる範囲(例えば、時間的な範囲)である。
コンテクスト情報の指定範囲は、例えば「現在」を基準として定められる。「現在」は、例えば、タグ10から携帯通信端末100がタグ情報を読み取られた時点である。そして、指定範囲は、過去から未来を含む範囲である。
例えば、指定範囲が「現在」である場合には、現在の時点におけるコンテクスト情報を情報提供サーバ40へ送信することを意味する。例えば、コンテクスト情報の種別が「温度」である場合には、現在の時点の携帯通信端末100の外部の温度を意味する。
指定範囲が「過去1週間」である場合には、現在の時点からさかのぼって過去1週間分のコンテクスト情報であることを意味する。指定範囲が「現在から1週間後」である場合は、現在の時点から1週間後までのコンテクスト情報であることを意味する。
図3において、例えば、タグ情報としてID種別が商品ID、ID情報が「日用品」であった場合、対応するコンテクスト情報の種別は「位置情報」であって、コンテクスト情報の指定範囲は「現在」である。よって、情報提供サーバ40に送信するコンテクスト情報は、現在の時点における位置情報である。また、タグ情報としてID種別が商品IDと場所IDであって、商品IDのID情報が「服」、場所IDのID情報が「クローゼット」であった場合、対応するコンテクスト情報の種別は「天気」、「位置情報」、「加速度」、「スケジュール情報」であり、「位置情報」の指定範囲は「過去1週間」である。このように、同じコンテクスト情報種別であっても、タグ情報によって指定範囲は異なる場合がある。
また、タグ情報としてID種別が商品ID、場所ID、および種類IDであって、商品IDのID情報が「日用品」、場所IDのID情報が「キッチン」、および種類IDのID情報が「運動」であった場合、対応するコンテクスト情報の種別は「加速度」および「スケジュール情報」である。それぞれコンテクスト情報を指定範囲は加速度については「過去1週間」、スケジュール情報については、「現在から1週間後」である。よって、情報提供サーバ40に送信するコンテクスト情報は、加速度については、現在の時点からさかのぼって過去1週間分の加速度である。また、スケジュール情報については、現在の時点から1週間後までのスケジュール情報である。
種別決定部102は決定したコンテクスト情報の種別およびタグ情報をコンテクスト情報取得部103に通知する。なお、タグ情報取得部101から通知されたタグ情報が、コンテクスト情報種別決定テーブルにあるいずれのタグ情報の条件にも合致していない場合には、合致していないことを示す情報をコンテクスト情報送信部104へ通知してもよい。この場合、コンテクスト情報は情報提供サーバ40へ送信されない。又は、合致していないことを示す情報をコンテクスト情報取得部103へ通知するようにしてもよい。この場合は、携帯通信端末100が取得し得る全てのコンテクスト情報を情報提供サーバ40に送信することとしてもよいし、予め決められたコンテクスト情報を情報提供サーバ40に送信することとしてもよい。
コンテクスト情報取得部103は、種別決定部102から通知されたコンテクスト情報種別のコンテクスト情報を取得するコンテクスト情報取得手段である。
コンテクスト情報取得部103は、種別決定部102から通知されたコンテクスト情報の種別について、指定範囲で指定された期間のコンテクスト情報を取得する。例えば、指定範囲が「現在」である場合は、種別決定部102からコンテクスト情報取得部103へ通知されたときに、コンテクスト情報を取得する。指定範囲が「過去1日分」や「過去1週間」の場合には、現在の時点からさかのぼって、それぞれ過去1日分又は過去1週間分のコンテクスト情報を取得する。
コンテクスト情報取得部103は、指定範囲が「過去1日分」や「過去1週間」の場合に備え、コンテクスト情報の種別によって、定期的にコンテクスト情報を取得して記憶しておく場合がある。例えば、加速度や位置情報の場合である。定期的とは、例えば1時間ごと、1日ごとといったものがある。定期的に取得する場合には、予めコンテクスト情報取得部103が定期的に機能するように設定されている。取得したコンテクスト情報は履歴として携帯通信端末100のメモリ等に記憶される。なお、定期的に限らず、コンテクスト情報が履歴としてメモリ等に記憶されればよい。例えば、ユーザによる操作等の携帯通信端末100に予め決められたアクションがあった場合に、コンテクスト情報を取得して記憶してもよい。また、コンテクスト情報が更新されたことを検出した場合に、取得して記憶しても良い。例えばアプリケーションの起動履歴やカメラの起動履歴、通信履歴等、不定期にコンテクスト情報が更新される場合が該当する。なお、履歴としてコンテクスト情報を取得するタイミングは、コンテクスト情報の種別に応じて予め設定されてコンテクスト情報取得部103に記憶されている。
続いて、コンテクスト情報の取得方法については次の通りである。加速度、温度といったようなコンテクスト情報の場合は、コンテクスト情報取得部103は、携帯通信端末100が備える、加速度センサ、および温度センサを用いて検出を行うことによりコンテクスト情報を取得する。上述の通り、定期的又は不定期に取得して、履歴として記憶する場合がある。
位置情報の場合には、コンテクスト情報取得部103は、携帯通信端末100が備えるGPS機能を用いてコンテクスト情報を取得する。上述の通り、定期的又は不定期に取得して、履歴として記憶する場合がある。
携帯通信端末100の画面点灯、携帯通信端末100のカメラの起動履歴、携帯通信端末100ワンセグの視聴履歴、携帯通信端末100設定変更の履歴、携帯通信端末100を使用した電話やメール等の通信の履歴、携帯通信端末100のアプリケーションの起動履歴といったようなコンテクスト情報の場合には、コンテクスト情報取得部103は携帯通信端末100の操作等のアクションがあった場合にコンテクスト情報として取得して履歴として記憶し、該履歴を読み出すことにより取得する。
携帯通信端末100の電池残量の場合には、コンテクスト情報取得部103は、電池残量を示す携帯通信端末100の情報をコンテクスト情報として読み出すことにより取得する。
家電の消費電力は、消費電力を計測する機能を持つ機器であるスマートタップ等を用いて、家電の消費電力は取得される。そして、スマートタップ等で取得された情報を、ネットワーク等を介して、コンテクスト情報取得部103が取得(受信)する。
スケジュール情報の場合には、コンテクスト情報取得部103は、スケジュール機能を有するアプリケーションに登録されたスケジュール情報をコンテクスト情報として読み出すことにより取得する。
携帯通信端末100から利用したWebサービス情報の場合には、コンテクスト情報取得部103はWebサービスのアクセス履歴をコンテクスト情報として読み出すことにより取得する。Webサービスのアクセス履歴は、携帯通信端末100が記憶しているWebサービスのアクセスに関するキャッシュから読みだしてもよいし、アクセスがあった都度、コンテクスト情報取得部103が履歴として記憶しておいてもよい。
コンテクスト情報取得部103が取得するコンテクスト情報は、上述した情報に限らず、携帯通信端末100を所有するユーザの行動の状態、ユーザの環境の状態、ユーザによる携帯通信端末100の操作の情報、ユーザによる携帯通信端末100を使用した通信の情報、ユーザの所有する携帯通信端末100の状態、およびユーザの所有する携帯通信端末100にインストールされたアプリケーションの情報等、携帯通信端末100が自立的に取得可能な情報であって、ユーザに関する情報であれば何でもよい。
また、コンテクスト情報を取得する各センサは上述のように直接携帯通信端末100に搭載されていてもよいし、携帯通信端末100が有する外部インタフェース等に接続されていてもよい。また、コンテクスト情報は、ネットワークやBluetooth(ブルートゥース・登録商標)等を介して携帯通信端末100が受信するものであってもよい。
例えば、種別決定部102から通知されたコンテクスト情報の種別が「位置情報」であって指定範囲が「現在」であった場合は、コンテクスト情報取得部103は、携帯通信端末100のGPS機能を使用して、現在の位置情報を取得する。
また、種別決定部102から通知されたコンテクスト情報の種別が「加速度」と「スケジュール情報」であり、それぞれ指定範囲は、加速度については「過去1週間」、スケジュールについては「現在から1週間後」である場合は、次のようにコンテクスト情報を取得する。コンテクスト情報取得部103は、履歴として記憶している加速度の情報の中から現在の時点を基準として過去1週間の加速度情報を抽出する。スケジュール情報については、コンテクスト情報取得部103は、例えば携帯通信端末100のスケジュール機能を有するアプリケーションに登録されたスケジュール情報の中から、現在の時点を基準として1週間後までのスケジュール情報を送信するコンテクスト情報として抽出する。
コンテクスト情報取得部103は、取得したコンテクスト情報をコンテクスト情報送信部104に出力する。なお、コンテクスト情報取得部103は、取得したコンテクスト情報について指定範囲がある場合は、取得したコンテクスト情報の中から指定範囲のコンテクスト情報を抽出し、抽出したコンテクスト情報をコンテクスト情報送信部104に出力する。また、コンテクスト情報取得部103は、タグ情報およびコンテクスト情報の種別もあわせてコンテクスト情報送信部104へ出力する。
コンテクスト情報送信部104は、コンテクスト情報取得部103から入力したタグ情報、コンテクスト情報の種別およびコンテクスト情報を情報提供サーバ40へ送信する(制御を行う)コンテクスト情報送信手段である。コンテクスト情報送信部104は、サーバ決定テーブルを参照して、コンテンツ情報の要求先となる(接続先となる)と共にコンテクスト情報の送信先となる情報提供サーバ40を決定し、コンテンツ情報の提供を要求する。
図4は、サーバ決定テーブルの一例を示す図である。図4に示されるように、サーバ決定テーブルは、タグ情報、コンテクスト情報の種別、コンテクスト情報の条件、および接続先のサーバが対応付けられたテーブルであって、タグ情報、コンテクスト情報の種別およびコンテクスト情報に応じて接続する情報提供サーバ40を決定するための基準である。
具体的には、コンテクスト情報送信部104は、コンテクスト情報取得部103から入力したタグ情報、コンテクスト情報の種別およびコンテクスト情報が、サーバ決定テーブルにあるいずれかの条件に合致するか否かを判断(検索)する。より詳細には、コンテクスト情報取得部103から入力したタグ情報、コンテクスト情報の種別およびコンテクスト情報の組合せが、サーバ決定テーブルにある条件と一致しているかを判断する。コンテクスト情報取得部103から入力されたタグ情報に複数のID種別およびID情報が含まれている場合、並びにコンテクスト情報取得部103から入力したコンテクスト情報の種別およびコンテクスト情報が複数ある場合には、含まれる全ての条件が一致しているかを判断する。そして、条件に合致していると判断した場合、サーバ決定テーブルの中から、それらの条件に対応するサーバを情報提供サーバ40として決定する。例えば、コンテクスト情報取得部103から入力された情報が、ID種別は商品ID、ID情報は日用品、現在の位置情報は地域Aに含まれる位置を示す情報であった場合、コンテクスト情報送信部104は、図4のサーバ決定テーブルに従って、サーバAを情報提供サーバ40として決定する。コンテクスト情報送信部104は、決定した情報提供サーバ40へ、タグ情報、コンテクスト情報の種別およびコンテクスト情報を送信し、コンテンツ情報の提供を要求する。
サーバ決定テーブルは、システムの管理者が決定する。複数ある情報提供サーバ40を管理しているのはシステムの管理者であるためである。
コンテクスト情報送信部104は、コンテクスト情報を情報提供サーバ40に送る際に、コンテクスト情報の種別に応じて、コンテクスト情報を情報提供サーバ40に送信することについてユーザに許諾の確認を行う。コンテクスト情報の送信についてユーザに許諾の確認を行うことで、ユーザが意図しないコンテクスト情報が情報提供サーバ40に送信されることを事前に防止できる。具体的には、コンテクスト情報送信部104は、予めユーザ確認すべきコンテクスト情報の種別に対応付けてフラグを記憶する。コンテクスト情報送信部104は、情報提供サーバ40に送信するコンテクスト情報の種別についてユーザに確認すべき種別であるフラグを記憶していると判断した場合に、例えば、携帯通信端末100にポップアップによる表示等を行い、ユーザに、コンテクスト情報を情報提供サーバ40に送信してよいか確認を行う。
コンテクスト情報送信部104は、携帯通信端末100に対するユーザの操作等によって、ユーザから確認の結果(送信可否の選択)の入力を受けつける。コンテクスト情報送信部104は、ユーザにより送信可能という選択がなされた場合には、送信可能というフラグをさらに記憶する。コンテクスト情報送信部104は、送信可能というフラグを記憶している種別のコンテクスト情報のみを情報提供サーバ40に送信する。コンテクスト情報送信部104は、ユーザに許諾の確認を行う前にフラグを確認して、送信可能というフラグを記憶しているコンテクスト情報の種別については、ユーザに許諾の確認を行わずに情報提供サーバ40に送信するようにしてもよい。また、ユーザにより送信不可という選択がなされたコンテクスト情報については、コンテクスト情報送信部104は、送信不可という入力を受信する。コンテクスト情報送信部104は、ユーザにより送信可能という選択がなされた場合には、送信不可というフラグをさらに記憶する。コンテクスト情報送信部104は、送信不可というフラグを記憶している種別のコンテクスト情報のみを送信しないこととしてもよいし、種別決定部102によって決定した全てのコンテクスト情報の種別について送信しないこととしてもよい。
なお、ユーザに確認すべき種別であるかをコンテクスト情報送信部104が判断できればよく、判断方法は、コンテクスト情報送信部104がフラグを記憶するといった上記の方法に限られない。また、ユーザへの確認方法についても、携帯通信端末100へのポップアップ表示に限られず、ユーザに確認ができればよく、その他の例えば音等による確認であってもよい。同様に、ユーザからの入力(選択)を受信した場合も、上述のようにコンテクスト情報送信部104がユーザの選択を判断できればよい。よって、判断方法は、フラグを記憶するといった上記の方法に限られない。
ユーザに確認すべき種別であるコンテクスト情報は、例えば位置情報、加速度、および電話やメールの送受信履歴といったユーザの行動、ユーザによる携帯通信端末100の操作履歴、ユーザによる携帯通信端末100の通信履歴を特定可能とする情報を対象としたものが考えられる。なお、ユーザやシステムの管理者が、指定するコンテクスト情報の種別を追加してもよいし、編集を行ってもよい。
また、コンテクスト情報送信部104は、情報提供サーバ40に送信するコンテクスト情報の範囲を制限(限定)してもよい。具体的には、同じコンテクスト情報の種別の中で情報提供サーバ40に送信する情報と、送信しない情報とを分ける。送信する情報と送信しない情報とを分けることで、情報提供サーバ40に送信するコンテクスト情報を詳細に限定する。つまり、情報提供サーバ40に送信するコンテクスト情報をより詳細に限定して制限する。これは、ユーザが情報提供サーバ40に送信してもよいと考える情報であっても、情報の範囲を制限したい場合があるためである。
コンテクスト情報送信部104は、情報提供サーバ40に送信するコンテクスト情報の範囲を制限するか否かについて、例えば、携帯通信端末100にポップアップによる表示を行い、ユーザに確認を行う。そして、コンテクスト情報送信部104は、ユーザによる入力内容を受信する。具体的には、ユーザによるコンテクスト情報の範囲の制限を受信する。コンテクスト情報送信部104は、ユーザによるコンテクスト情報の範囲の制限に基づいて、情報提供サーバ40にコンテクスト情報を送信する。
例えば、コンテクスト情報種別決定テーブルに基づいて、情報提供サーバ40に送信すべきコンテクスト情報の種別が「位置情報(GPS)」、コンテクスト情報の指定範囲が「過去1週間」である場合には、次のように制限することができる。情報提供サーバ40に送信する際に、携帯通信端末100に「このサービスを利用するためには、過去一週間分のGPS情報を送信します。」のメッセージとともに「送信OK」と「送信する情報を絞りたい」という選択肢が表示される。そして、ユーザが「送信する情報を絞りたい」という選択をした場合には、例えば、「半径7km以内ならOK」、「半径3km以内ならOK」および「送信しない」というメッセージがさらに表示される。コンテクスト情報送信部104は、ユーザによる入力内容(コンテクスト情報の範囲の制限)を受信する。コンテクスト情報送信部104は、このようにして、情報提供サーバ40に送信するコンテクスト情報の範囲を制限する。
これらの範囲は、携帯通信端末100がタグ10からタグ情報を取得した時点のユーザの位置情報(GPS情報)を中心とした一定の半径内の距離を意味している。また、ここでいう位置情報は、コンテクスト情報取得部103が取得したコンテクスト情報の中から送信するコンテクスト情報として抽出した情報である。
コンテクスト情報の範囲は、例えば、コンテクスト情報取得部103が取得したコンテクスト情報ごとに、ユーザによる入力内容の範囲に含まれるか否かを判定することにより制限する。具体的には、コンテクスト情報取得部103が取得した1週間分の位置情報の個々のデータが、上述した中心から、例えば3km以内にあるか、あるいは7km以内にあるかを判定する。
なお、携帯通信端末100にメッセージを表示しユーザに選択させる場合に限定されない。予めユーザが送信してもよいと考えるコンテクスト情報を設定等することにより範囲を制限してもよいし、その他の方法であってもコンテクスト情報の範囲を制限できればよい。
さらに、コンテクスト情報送信部104は、コンテクスト情報の範囲を制限する場合には、過去の履歴を参照することとしてもよい。具体的には、同じコンテクスト情報の種別を情報提供サーバ40に送信する場合である。このような場合には、ユーザの選択の履歴がある場合、該当するコンテクスト情報について、範囲を制限した履歴を記憶しておく。記憶した履歴を参照して、情報提供サーバ40に送信するコンテクスト情報と、送信しないコンテクスト情報とを分ける。このようにすることで、例えば上述のように携帯通信端末100にユーザへのメッセージを表示し、ユーザへの確認を取る場合、ユーザが選択する負担を軽減することができる。
例えば、コンテクスト情報の種別として位置情報(GPS)を決定した場合には、上述のように「半径7km以内ならOK」、「半径3km以内ならOK」および「送信しない」というメッセージが表示される。ここで「半径3km以内ならOK」と、ユーザが選択した履歴がある場合には、コンテクスト情報の範囲を制限する選択肢ではなく、当該履歴を参照して「前回は半径3km以内の情報を送信しました。今回も3km以内の情報を送信しますか?」というメッセージとともに、「送信OK」と「送信する情報を絞り直す」という選択肢が表示される。ユーザが「送信OK」という選択をした場合には、コンテクスト情報を前回と同じ範囲のコンテクスト情報として情報提供サーバ40に送信する。なお、携帯通信端末100にメッセージを表示し、ユーザに確認させる場合に限定されない。情報提供サーバ40にはじめて送信するコンテクスト情報の種別である場合にはユーザに確認をし、2回目以降は情報提供サーバ40に1回目の履歴と同じ範囲のコンテクスト情報を送信するものとして予め設定してもよい。また、その他の方法であっても履歴を参照してコンテクスト情報の範囲を制限できればよい。
情報受信部105はコンテクスト情報送信部104からの要求に応じて情報提供サーバ40から送信されるコンテンツ情報を受信する情報受信手段である。コンテンツ情報はネットワーク30を介して受信する。受信するコンテンツ情報は、URL、アプリケーション、テキストファイルおよび画像等といった情報として受信できるものであればよい。受信したコンテンツ情報は、情報表示部106に通知する。
情報表示部106は、情報受信部105で受信した情報を受信した情報の形式にあわせて携帯通信端末100内のアプリケーション等を起動し、表示をする。
なお、情報表示部106でユーザに情報を提示するタイミングが、ユーザがタグ10に携帯通信端末100をかざして、タグ情報を取得した(読み込みを行った)タイミングでもよいし、その他のユーザの任意のタイミングであってもよい。
また、情報受信部105は、情報提供サーバ40から複数のコンテンツ情報を受信して、携帯通信端末100内に複数記憶してもよい。例えば、携帯通信端末100のデータベースに記憶する。情報受信部105が、コンテンツ情報を複数記憶した場合、情報の表示が順次更新される。「更新」とは、携帯通信端末100のディスプレイに表示される情報を更新することを意味する。即ち、携帯通信端末100のデータベースに記憶している複数のコンテンツ情報の中から順番に1つのコンテンツ情報で携帯通信端末100のディスプレイに表示される情報を更新することを意味する。このコンテンツ情報の表示を更新するタイミングは、サービスの提供元が設定したタイミングでもよいし、ユーザの任意のタイミングであってもよい。あるいは、ユーザが携帯通信端末100をタグ10にかざして、タグ情報を取得した(タグ情報の読み込みを行った)タイミングでもよいし、その他のユーザの任意のタイミングであってもよい。
例えば、携帯通信端末100から情報提供サーバ40にコンテクスト情報を送信するとともにコンテンツ情報の提供の要求を行い、情報提供サーバ40が5日分のコンテンツ情報を送信した場合、情報受信部105はその5日分のコンテンツ情報を受信してもよい。このような場合、携帯通信端末100のデータベースには、5日分のコンテンツ情報が記憶される。そして、コンテンツ情報が記憶されているデータベースから1日分ずつコンテンツ情報が読み出され、順次コンテンツ情報の表示が更新される。
このように複数のコンテンツ情報を一度に情報提供サーバ40から受信することで、ユーザがコンテクスト情報を携帯通信端末100から毎回送信することなくコンテンツ情報の表示を更新することができる。また、携帯通信端末100に記憶されているコンテンツ情報で、コンテンツ情報の表示を更新する場合は、情報提供サーバ40と携帯通信端末100とのやり取りは発生しないため、情報提供サーバ40がコンテンツ情報を検索することもない。
これは、ユーザがコンテクスト情報を毎回情報提供サーバ40に送信したくないと考える場合に、携帯通信端末100内で記憶しているコンテンツ情報を表示することが考えられるためである。つまり、このような場合には、上述したように、携帯通信端末100から送信されたコンテクスト情報に基づいて、情報提供サーバ40が提供するコンテンツ情報の検索を行う処理は、毎回は行われない。そして、携帯通信端末100内のデータベースで新しいコンテンツ情報を履歴として複数記憶し、まだ表示していない新しいコンテンツ情報が携帯通信端末100内に記憶されている場合に、記憶されている情報で携帯通信端末100に表示している情報を更新するというフローとなる。
情報提供サーバ40は、情報提供のために必要な情報を携帯通信端末100から受信し、受信した情報をもとに提供する情報を生成し、携帯通信端末100に送信する。
情報提供サーバ40は、携帯通信端末100からタグ情報、コンテクスト情報の種別およびコンテクスト情報を、ネットワーク30を介して受信する。情報提供サーバ40は、情報提供の要求に応じて受信したタグ情報、コンテクスト情報の種別およびコンテクスト情報を用いて、提供するコンテンツ情報を検索する。ここで、提供するコンテンツ情報を検索する先は情報提供サーバ40が備えるデータベースが考えられる。例えば、データベースは、コンテンツ情報を、タグ情報、コンテクスト情報の種別およびコンテクスト情報に対応付けて記憶している。情報提供サーバ40は、検索結果であるコンテンツ情報をネットワーク30を介して携帯通信端末100に送信する。
情報提供サーバ40がコンテンツ情報を検索して携帯通信端末100に送信するするタイミングは、携帯通信端末100からタグ情報、コンテクスト情報の種別およびコンテクスト情報の送信とともに、コンテンツ情報の提供を要求されたタイミングでもよい。あるいは、システムの管理者が設定したタイミングであってもよいし、予め設定した、例えばシステムの管理者の操作によるアクションがあったタイミングであってもよい。システムの管理者が設定したタイミングや予め設定したアクションがあったタイミングである場合には、そのタイミングで携帯通信端末100から予め送信されたタグ情報、コンテクスト情報の種別およびコンテクスト情報を使用して情報提供サーバ40はコンテンツ情報を検索して携帯通信端末100に送信する。
続いて、図5を用いて、携帯通信端末100がタグ10から取得したタグ情報を利用して、情報提供サーバ40に送信すべきコンテクスト情報の種別を決定し、コンテクスト情報取得部103が情報提供サーバ40に送信するコンテクスト情報を取得し、コンテクスト情報送信部104がコンテクスト情報を情報提供サーバ40に送信する制御をすることにより情報提供サーバ40へコンテンツ情報の提供を要求する動作方法を説明する。
図5に示すように、最初に、ユーザが携帯通信端末100をタグ10にかざすことにより、タグ情報取得部101はタグ10からタグ情報を取得する(S101、タグ情報取得ステップ)。タグ情報取得部101はタグ10から取得したタグ情報を種別決定部102に通知する。続いて、種別決定部102は、コンテクスト情報種別決定テーブルを参照して、情報提供サーバ40に送信するべきコンテクスト情報の種別を決定する(S102、種別決定ステップ)。種別決定部102は、決定したコンテクスト情報の種別をコンテクスト情報取得部103に通知する。
次に、コンテクスト情報取得部103は、コンテクスト情報の種別に対応するコンテクスト情報を取得する(S103、コンテクスト情報取得ステップ)。なお、コンテクスト情報取得部103は、コンテクスト情報の種別によっては、種別決定部102からの通知に関わらず、定期的又は不定期にコンテクスト情報を取得している。コンテクスト情報取得部103は取得したコンテクスト情報をコンテクスト情報送信部104に通知する。コンテクスト情報送信部104は、コンテクスト情報を情報提供サーバ40に送信することについて、ユーザ許諾を要する種別の情報であるかどうか判断する(S104、コンテクスト情報送信ステップ)。コンテクスト情報送信部104による判断に基づいて、ユーザにコンテクスト情報を情報提供サーバ40に送信することについての確認がされる。ユーザにより送信が可能であると判断された場合に、コンテクスト情報送信部104は、情報提供サーバ40に送信するコンテクスト情報と判断する(S104、コンテクスト情報送信ステップ)。コンテクスト情報送信部104は、サーバ決定テーブルを参照して、タグ情報、コンテクスト情報の種別およびコンテクスト情報の組合せに適合するサーバを情報提供サーバ40として決定する(S105、コンテクスト情報送信ステップ)。さらに、コンテクスト情報送信部104は、送信するコンテクスト情報の範囲を制限する情報については、情報提供サーバ40に送信する情報が制限される(S106、コンテクスト情報送信ステップ)。そして、コンテクスト情報送信部104は、コンテクスト情報を情報提供サーバ40に送信する制御を行い、情報提供サーバ40にコンテンツ情報の提供を要求する(S107、コンテクスト情報送信ステップ)。情報提供サーバ40により、携帯通信端末100から送信したコンテクスト情報を元にコンテンツ情報が検索されて、送信される(S108)。情報受信部105は、情報提供サーバ40から送信されたコンテンツ情報を受信する(S109、情報受信ステップ)。情報表示部106は、情報提供サーバ40から受信したコンテンツ情報を携帯通信端末100のディスプレイ等に表示する(S110)。
続いて、図6のフローチャートを用いて、本実施形態に係るコンテクスト情報の種別を決定し、コンテクスト情報を情報提供サーバ40に送信する流れを説明する。
図6に示すように、最初に、携帯通信端末100のタグ情報取得部101によりタグ情報が取得される(S201)。次に、読み込まれたタグ情報に対応するコンテクスト情報種別決定テーブルのルールがあるか否かの判定が、種別決定部102によりなされる(S202)。その結果、コンテクスト情報種別決定テーブルに対応する条件があると判定された場合(S202;YES)、対応するコンテクスト情報の種別が、コンテクスト情報取得部103に通知される(S203)。そして、コンテクスト情報取得部103により、コンテクスト情報が取得される(S203)。なお、種別決定部102からの通知に関わらず、コンテクスト情報の種別によっては、コンテクスト情報取得部103により定期的にコンテクスト情報が取得されている。そして、コンテクスト情報取得部103により取得されたコンテクスト情報はコンテクスト情報送信部104に通知される(S203)。コンテクスト情報送信部104により、コンテクスト情報が情報提供サーバ40に送信される(S204)。一方、コンテクスト情報種別決定テーブルに対応する条件がないと判定された場合(S202;NO)、コンテクスト情報の送信は行われず終了する。
続いて、本実施形態の携帯通信端末100におけるユースケースと、当該ユースケースにおける携帯通信端末100のメリットについて図7を用いて説明する。
上述の説明では、システムの管理者からタグ10が配送される例を説明したが、タグ10は、ユーザが購入した商品や街頭で配られるサンプル商品に添付されていたり、タグ10自体がサンプルとして配布されていたり、店舗で販売されていてもよい。ユーザはタグ10を入手すると、タグ10を任意の場所に設置する。ユーザは必要なときに携帯通信端末100をタグ10にかざすことにより、情報提供サーバ40からコンテンツ情報の提供を受けることができる。
携帯通信端末100のユーザは、携帯通信端末100をタグ10にかざす。携帯通信端末100はタグ10に記憶されているタグ情報を取得する。例えば、ID種別として商品IDおよび場所IDを取得し、それぞれのID情報が商品IDとして「日用品」、場所IDとして「キッチン」であった場合、コンテンツ情報の提供を情報提供サーバ40に要求するにあたり、図3のコンテクスト情報種別決定テーブルを参照して、情報提供サーバ40に送信すべきコンテクスト情報は位置情報(GPS)であることを決定する。このようにコンテクスト情報種別決定テーブルにより決定したコンテクスト情報のみを情報提供サーバ40に提供する。情報提供サーバ40は位置情報(GPS)に基づき、最寄りのスーパーの場所およびお買い得情報のコンテンツ情報をユーザに提供する。
第一のユースケースとして、スーパーがコンテンツ情報を提供する場合について説明する。例えば、スーパー(コンテンツ情報を提供する会社)は、システムの管理者に対して、本システムによりコンテンツ情報の提供を行いたい旨の申請をする。システムの管理者は、申請を受け付けると、本システムに係る情報(例えば、コンテクスト情報種別決定テーブルやサーバ決定テーブルに格納される情報)を登録する。情報提供サーバ40は、コンテクスト情報の条件によって、複数登録される場合がある。
例えば、地域ごとに複数のスーパーがあり、地域ごとの各スーパーが異なる情報提供サーバ40を保有している場合は、スーパーとしては、ユーザの位置に合ったスーパーのコンテンツ情報を提供したい。そこで、サーバ決定テーブルには、タグ情報に応じて決定されるコンテクスト情報の種別が「位置情報」、指定範囲が「現在」の条件が登録され、各スーパーの地理的なカバー範囲(例えばスーパーの位置から徒歩圏内)を示す条件として、コンテクスト情報の条件(地域A、地域B、地域C)が登録される。タグ10に記憶されるタグ情報はスーパーが決めても良いし、システムの管理者が決めても良い。例えば、タグ情報は、スーパーと関連のあるID種別として商品ID、ID情報として日用品が記憶される。このように、コンテクスト情報種別決定テーブルには、ID種別「商品ID」、ID情報の条件「日用品」、コンテクスト情報の種別「位置情報(GPS)」、指定範囲「現在」が登録される。このようにコンテクスト情報種別決定テーブルとサーバ決定テーブルが登録されている場合の携帯通信端末100の動作について説明する。
タグ10を入手したユーザが、携帯通信端末100をタグ10にかざすと、携帯通信端末100のタグ情報取得部101は、ID種別「商品ID」、ID情報「日用品」のタグ情報を取得する。種別決定部102は、図3のコンテクスト情報種別決定テーブルを参照して、取得すべきコンテクスト情報の種別は「位置情報(GPS)」であって、指定範囲は「現在」であることを決定する。コンテクスト情報取得部103は、現在の位置情報を取得し、コンテクスト情報送信部104は、図4のサーバ決定テーブルを参照して情報提供サーバ40を決定する。例えば、取得した位置情報が地域Bに含まれる場合、サーバBが決定される。コンテクスト情報送信部104は、サーバBに対してタグ情報、コンテクスト情報の種別およびコンテクスト情報を送信して、コンテンツ情報を要求する。なお、ここでサーバBにおいて、予めどの種類のコンテンツ情報を送信するか決まっていれば、後述するようにタグ情報およびコンテクスト情報の種別の送信は、必ずしも必要ない。このようにコンテクスト情報種別決定テーブルにより決定したコンテクスト情報のみを情報提供サーバ40に送信する。このようにして、スーパーはユーザに対して最寄りのスーパーの情報を提供することができ、ユーザは容易に最寄りのスーパーの情報(例えばスーパーの場所、お買い得情報)を入手することができる。
このようにユーザに対して、近くのスーパーで買い物をすることを促すコンテンツ情報の提供をすることは(行動変容を促すサービス)、スーパー(店舗)側にとって買い物を行う意思があるユーザをスーパーに集客できるというメリットがある。また、ユーザにとっては、タグ10に携帯通信端末100をかざすという簡単な動作で、ユーザの欲する近くのスーパーのコンテンツ情報を取得することができる。
また、このように、情報提供サーバ40が複数ある場合に、タグ情報、コンテクスト情報の種別およびコンテクスト情報を用いて情報提供サーバ40を決定することで、情報提供サーバ40が複数ある場合であっても、ユーザの要求に応じたコンテンツ情報を提供し得る。また、このように情報提供サーバ40がスーパーごとにわけられていても、携帯通信端末100のコンテクスト情報送信部104は、ユーザの位置情報を基準としてユーザに近い(最寄り)スーパーのサーバを情報提供サーバ40として決定してコンテンツ情報を要求することにより、ユーザにスーパーのお勧めのコンテンツ情報、例えばスーパーでの安売り情報を提供することが可能となる。
第二のユースケースとして、食品を扱う会社がコンテンツ情報を提供する場合について説明する。食品を扱う会社としては、自社の商品を紹介したいというニーズがある。例えば、食品を扱う会社が、ユーザの運動量に着目して商品を紹介する場合を想定する。ユーザの運動量を示すコンテクスト情報として、例えば、加速度が考えられる。また、ジムに行く、あるいは行った等、運動に関係するスケジュール情報が考えられる。そこで、サーバ決定テーブルには、例えば、コンテクスト情報の種別として「加速度」および「スケジュール情報」、指定範囲として加速度については「過去1週間分」、スケジュール情報については「現在から1週間後」が登録される。また、加速度とスケジュール情報の条件に基づいて紹介する商品とそれらの商品を扱う販売店に関するコンテンツ情報を提供する情報提供サーバ40が登録される。
タグ10に記憶されるタグ情報は、例えば、ID種別として商品ID、場所ID、および種類IDであり、食品に関連するID情報として、商品IDは「日用品」、場所IDは「キッチン」、および種類IDは「運動」が記憶される。このように、コンテクスト情報種別決定テーブルには、上述のタグ情報と、コンテクスト情報の種別、指定範囲が登録される。また、サーバ決定テーブルには、上述のタグ情報、コンテクスト情報の種別、指定範囲、コンテクスト情報の条件、紹介する商品とそれらの商品を扱う販売店に関するコンテンツ情報とを提供する情報提供サーバ40が登録される。
例えば、コンテクスト情報の条件は、以下のように設定する。運動量を判断するために加速度に閾値を設け、その閾値よりも加速度が上か下かという点で運動量を判断する。例えば、「取得したコンテクスト情報の加速度が閾値以上であったものが1週間あたり予め設定した所定の回数以上」、あるいは「取得したコンテクスト情報の加速度の平均が予め設定した閾値以上」というように判断をおこなう。また、運動に関連したジムに行った等の特定のスケジュールについて所定の回数を条件として設定し、運動の頻度を判断する。
ユーザの運動量によって、提供すべき情報の内容は異なることが考えられる。加速度とスケジュール情報から運動量を判断し、運動量に適した食品やそれらの食品を扱う販売店についての情報を保有する情報提供サーバ40が決定される。例えば、加速度が閾値以上かつスケジュールにA(ジムに行った等の特定のスケジュール)が3回以上ある場合には、運動量が多いと判断されて、比較的カロリーの高い食品やそれらの食品を扱う販売店についての情報を保有するサーバDを情報提供サーバ40として決定する。加速度が閾値以上かつスケジュールにAが3回未満である場合には、運動量相当のカロリーの食品やそれらの食品を扱う販売店についての情報を保有するサーバEを情報提供サーバ40として決定する。加速度が閾値未満である場合には運動量が充分でないため、低カロリーの食品やそれらの食品を扱う販売店に関する情報およびジムの情報等を保有するサーバFを情報提供サーバ40として決定する。このように、提供する情報に応じて情報提供サーバ40が異なった場合であっても、サーバ決定テーブルに基づいて情報提供サーバ40を決定することで、ユーザの要求に応じたコンテンツ情報の提供が可能となる。
このようにコンテクスト情報種別決定テーブルとサーバ決定テーブルが設定されている場合の携帯通信端末100の動作について説明する。ユーザが携帯通信端末100をタグ10にかざすと、タグ情報取得部101はタグ情報を取得する。
種別決定部102は、図3のコンテクスト情報種別決定テーブルを参照して、情報提供サーバ40に送信すべきコンテクスト情報は「加速度」および「スケジュール情報」であることを決定する。また、それぞれコンテクスト情報の指定範囲は加速度については「過去の1週間」、スケジュール情報については「現在から1週間後」であることも決定する。コンテクスト情報取得部103は、過去1週間分の加速度情報と、現在から1週間後までのスケジュール情報を取得し、コンテクスト情報送信部104は、図4のサーバ決定テーブルを参照して、接続先の情報提供サーバ40を決定する。コンテクスト情報送信部104は、このようにコンテクスト情報種別決定テーブルにより決定した種別のコンテクスト情報のみを情報提供サーバ40に送信する。携帯通信端末100から要求を受けた情報提供サーバ40は、加速度の情報から把握される過去1週間分の運動量およびスケジュール情報から把握される現在から1週間後までに想定される運動量から、例えば1週間分のおすすめ食品とそれらの食品を扱う販売店のコンテンツ情報をユーザに提供する。
また、本発明は上述した実施形態に限定されるものではない。
コンテクスト情報種別決定テーブルおよびサーバ決定テーブルは、携帯通信端末100に記憶されるのではなく、情報提供サーバ40とは別のサーバ上に記憶されていてもよい。情報提供サーバ40とは別のサーバ上に記憶されている場合には、該サーバ上で判断および決定がなされる。即ち、本実施形態に係る情報提供要求システムは、携帯通信端末100と、携帯通信端末100とは別の装置(別のサーバ)とを含んで構成されていてもよい。
コンテクスト情報種別決定テーブルが別のサーバ上に記憶されている場合(以下、該サーバを種別決定サーバという。)の処理は以下の通りである。タグ情報取得部101から種別決定部102にタグ情報が通知される。種別決定部102は、タグ情報取得部101から通知されたタグ情報を種別決定サーバに通知し、種別決定サーバ上でID情報の条件の検索を行い、情報提供サーバ40に送信するコンテクスト情報の種別を決定する。種別決定サーバは、決定したコンテクスト情報の種別を種別決定部102に通知する。種別決定部102は、種別決定サーバからコンテクスト情報の種別を受けとる。種別決定部102は種別決定サーバから受け取ったコンテクスト情報の種別をコンテクスト情報取得部103に通知し、以降の処理を行う。
サーバ決定テーブルが別のサーバ上に記憶されている場合(以下、情報提供元決定サーバという。)の処理は以下の通りである。コンテクスト情報送信部104は、コンテクスト情報取得部103からタグ情報、コンテクスト情報の種別、およびコンテクスト情報を受けとる。コンテクスト情報送信部104は、情報提供元決定サーバに、タグ情報、コンテクスト情報の種別、およびコンテクスト情報を通知し、情報提供元決定サーバ上で条件の検索を行い、複数存在する情報提供サーバ40のサーバのうち、コンテクスト情報を送信し、コンテンツ情報の提供を要求するサーバを決定する。情報提供元決定サーバは、決定した情報提供サーバ40をコンテクスト情報送信部104に通知する。コンテクスト情報送信部104は、情報提供元決定サーバから、決定した情報提供サーバ40の情報を受け取る。コンテクスト情報送信部104は、情報提供元決定サーバから受け取った情報に基づいて情報提供サーバ40にコンテクスト情報を送信し、以降の処理を行う。
また、コンテクスト情報は、携帯通信端末100に記憶されている情報に限られず、例えば、別のサーバ上の記憶媒体に記憶されていてもよい。具体的には、コンテクスト情報としてスケジュール情報が別のサーバ上に記憶されていることとしてもよい。その場合には、コンテクスト情報送信部104が、コンテクスト情報が記憶されているサーバに情報提供サーバ40へ情報の送信を行うよう通知をすることで送信の制御を行う。そして、コンテクスト情報が記憶されているサーバから情報提供サーバ40へコンテクスト情報が送信される。
また、コンテクスト情報を情報提供サーバ40に送信する際に、コンテクスト情報の種別に応じて、コンテクスト情報を情報提供サーバ40に送信することについてユーザに許諾の確認を行なわなくてもよい。情報提供サーバ40に送信するコンテクスト情報が、ユーザに確認すべき種別ではないコンテクスト情報のような場合にはユーザに許諾の確認を行わないことが考えられる。ユーザに確認すべき種別とは、例えば位置情報、加速度、および電話やメールの送受信履歴といったユーザの行動、ユーザによる携帯通信端末100の操作履歴、ユーザによる携帯通信端末100の通信履歴を特定可能とする情報を対象としたものが考えられる。よって、これらのコンテクスト情報の種別以外のコンテクストの種別である場合にはユーザに許諾の確認を行わなくてもよい。
また、コンテクスト情報を情報提供サーバ40に送信する際に、送信するコンテクスト情報の範囲を制限しなくてもよい。情報提供サーバ40に送信するコンテクスト情報の種別が、「天気」であって指定範囲が「現在」であるような場合には、コンテクスト情報に範囲が存在しない。このような場合には、送信するコンテクスト情報の範囲を制限しなくてもよい。
また、コンテクスト情報およびタグ情報の少なくともいずれかを用いて複数の情報提供サーバ40内の中から1つの情報提供サーバ40を決定してもよい。あるいは、コンテクスト情報およびタグ情報に基づいて情報提供サーバ40を決定しなくてもよい。情報提供サーバ40が1つのみの場合には、情報提供サーバ40を決定する必要がない。よって、このような場合には、情報提供サーバ40を決定しなくてもよい。
また、コンテクスト情報送信部104は、タグ情報、コンテクスト情報の種別、およびコンテクスト情報のうち、タグ情報およびコンテクスト情報の種別は送信しなくてもよい。例えば、情報提供サーバ40が複数存在する場合、各情報提供サーバ40が提供するコンテンツ情報の種類は1つであってもよい。例えば、ある情報提供サーバ40はスーパーの情報のみをコンテンツ情報として提供する。タグ10に含まれるタグ情報は、ユーザが欲するコンテンツ情報の種類に対応する。そのため、情報提供サーバ40が提供するコンテンツ情報の種類が1つである場合には、情報提供サーバ40はタグ情報をコンテンツ情報の検索のために使用しなくてもよい。情報提供サーバ40が受信するコンテクスト情報が決まっているのであれば、情報提供サーバ40はコンテクスト情報の種別をコンテンツ情報の検索のために使用しなくてもよい。このような場合には、例えば、情報提供サーバ40がコンテンツ情報の検索先とするデータベース等には、コンテンツ情報をコンテクスト情報のみに対応付けて記憶している。
一方、情報提供サーバ40が提供するコンテンツ情報の種類が複数ある場合には、タグ情報、コンテクスト情報の種別、およびコンテクスト情報のいずれも情報提供サーバ40へ送信する必要がある。情報提供サーバ40は、タグ情報、コンテクスト情報の種別、およびコンテクスト情報を用いて携帯通信端末100に提供するコンテンツ情報を検索および抽出するためである。具体的には、情報提供サーバ40は、コンテンツ情報を、タグ情報、コンテクスト情報の種別およびコンテクスト情報に対応付けて記憶しているデータベース等を検索し、提供するコンテンツ情報を抽出するためである。
また、情報受信部105により、情報提供サーバ40からのコンテンツ情報を受信するが、他の端末でコンテンツ情報を受信してもよい。コンテンツ情報の提供の要求が携帯通信端末100からなされた場合であっても、他の端末でコンテンツ情報を受信する場合も考えられるためである。
また、携帯通信端末100の各機能は、上述のように機能するアプリケーションとして提供されてもよい。ユーザは、サービスを利用するに際して、コンテクスト情報種別決定テーブルおよびサーバ決定テーブルを含むアプリケーションをダウンロードし、システムの管理者によって、適宜、各種テーブルが更新されるように実装してもよい。
コンテンツ情報を要求する場合に、携帯通信端末100から情報提供サーバ40に、情報提供を受けるために必要な情報のみを送信し、不要な情報は送信したくない、といった事情が存在する。また、情報提供サーバ40も、情報提供をするために必要な情報を取得できればコンテンツ情報を提供するのに問題はなく、不要な情報を取得したとしてもコンテンツ情報提供のためには意味はない、といった事情が存在する。そのため、上述したように、本実施形態に係る携帯通信端末100により、タグ情報に基づいて、情報提供サーバ40に送信するコンテクスト情報の種別を決定する。そして、決定したコンテクスト情報の種別に対応するコンテクスト情報のみを送信する。このように、提供を受けたいコンテンツ情報に応じて不要なコンテクスト情報を情報提供サーバ40に送信することを防止し、情報提供サーバ40が情報を提供するために必要な情報のみを情報提供サーバ40に送信することが可能となる。不要なコンテクスト情報を送ることを防止することは、ユーザに関する情報を保護することになり、ユーザのプライバシの保護することができる。また、個々のユーザごとの詳細なコンテクスト情報(利用者のいる環境、関心等)に基づきカスタマイズ(パーソナライズ)された推奨するコンテンツ情報等を送信するサービスを提供することができる。