JP6164472B2 - 表面状態計測方法 - Google Patents

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Description

この発明は、光ファイバケーブルを介して、計測対象物の表面状態を計測する表面状態計測方法に関する。
特許文献1には、多数本の赤外線ファイバーを束ねて構成される検出用ファイバー手段を介して被検査物体からの赤外線を導き、この導かれた赤外線を、赤外線画像センサからなる測定手段で計測することにより、被検査物体を非破壊検査する赤外線非破壊検査方法が開示されている。赤外線非破壊検査方法では、検出用ファイバー手段の先端部を、被検査物体の検査部位に対向配置し、そのときの検査部位における赤外線輻射量の変化を求め、これにより検査部位の温度差を検出することにより、被検査物体の内部欠陥を検出する。
特開平9−281058号公報
このような計測対象物の表面状態の計測に用いられる光ファイバケーブル(検出用ファイバー手段)の先端部には、通常、レンズ(凸レンズ)が取り付けられている。このような光ファイバケーブルにおいて、その先端部のレンズの焦点位置は、計測対象物面とレンズとの間の距離、およびレンズと光ファイバケーブルの受光面(先端面)との距離に依存している(レンズの法則)。そのため、計測対象物の表面に間隔を隔てて配置される光ファイバケーブルの先端部の位置(レンズの位置)の如何によっては、レンズの焦点位置が最適位置(光ファイバケーブルの受光面に鮮鋭な像が結ぶような位置)からずれる(ピントがぼける)おそれがある。
前述の特許文献1には、レンズの焦点位置の調節についての記載がないが、レンズの焦点位置の調節を行わないとすると、計測対象物の表面各所の赤外線が、個々の光ファイバに正確に入射せず、その結果、光ファイバケーブルの基端面に表れる赤外線輝度パターン(すなわち、赤外線カメラが撮像する放射パターン)は、複数の光ファイバ間の輝度の差(コントラスト)が小さくなり、計測対象物の表面の赤外線輻射量の分布を正確に表さない。その結果、計測対象物の表面の温度分布の計測精度が低下するおそれがある。計測対象物の表面温度の計測精度を向上させるべく、光ファイバケーブルの先端部の位置に応じてピント合わせ(レンズの焦点の位置を最適位置とすべく、レンズや光ファイバケーブルの先端部を移動させる)を行うことが求められている。
そこで、この発明の目的は、レンズの焦点位置を最適位置に設定された光ファイバケーブルを用いることにより、計測対象物の表面状態を精度良く検出できる表面状態計測方法を提供することである。
前記の目的を達成するための請求項1記載の発明は、光ファイバ(16)を複数本束ねて構成される光ファイバケーブル(2)の先端部(3)を、計測対象物(12)の表面(14)に対向配置させ、前記光ファイバケーブルの基端面(2A)をカメラ(4)により撮影し、その撮影結果に基づいて前記計測対象物の表面状態を計測する表面状態計測方法であって、前記表面状態の計測に先立って実行され、光の放射率の相対的に高い高放射セル(25)、および光の放射率の相対的に低い低放射セル(26)を含む多数の放射セル(27)を所定パターンで配列したピント確認板(24)を、前記計測対象物の表面の計測領域(15)に配置するピント確認板配置ステップ(S1)と、前記表面状態の計測に先立って実行され、前記光ファイバケーブルの前記先端部を、各光ファイバが各放射セルに対向するように、前記ピント確認板に対向配置させるケーブル配置ステップ(S2)と、前記表面状態の計測(S5〜S8)に先立って実行され、前記光ファイバケーブルの基端面に表れる前記多数の放射セルのパターンの複数光ファイバ間の光の輻射量の差が大きくなるように、前記計測対象物の表面と前記レンズとの間の距離(La)および/または前記レンズと前記先端面と間の距離(Lb)を調節して、前記レンズの焦点を所定の最適位置に合わせる焦点合わせステップ(S4)とを含む、表面状態計測方法を提供する。
なお、この項において、括弧内の英数字は、後述の実施形態における対応構成要素の参照符合を表すものであるが、これらの参照符号により特許請求の範囲を実施形態に限定する趣旨ではない。
請求項2に記載のように、前記ピント確認板の前記多数の放射セルは、各放射セルの周囲を6つの放射セルで取り囲むように配置されていてもよい。より具体的には、請求項3に記載のように、前記ピント確認板の前記多数の放射セルはハニカム構造を有していてもよい。
請求項2または3に記載の場合には、請求項4に記載のように、前記ピント確認板の多数の放射セルは、高放射セルおよび低放射セルの一方の周囲を、高放射セルおよび低放射セルの他方で取り囲むように配置されていてもよい。
ピント合わせが行われた後に、光ファイバケーブルを介した計測対象物の表面状態が計測されるので、複数の光ファイバ間の光輻射量の差が大きく保たれ、その結果、計測対象物の表面の光輻射量の分布を正確に表わすことができる。これにより、計測対象物の表面状態を精度良く検出できる。
本発明の一実施形態に係る表面状態計測方法が適用された応力計測方法を説明するための図である。 光ファイバケーブルの基端面に表れる赤外線輝度パターンの一例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る表面状態計測方法が適用された応力計測方法の流れを示す工程図である。 ピント確認板の構成を示す図である。 光ファイバケーブルの先端部を、ピント確認板に対向配置した状態を説明するための図である。 光ファイバケーブルの先端部の構成を模式的に示す図である。 レンズの焦点位置の調節時における光ファイバケーブルの基端面に表れる赤外線輝度パターンを示す図である。 光ファイバケーブルの基端面の所定の径方向位置と、赤外線輝度との関係を示すグラフである。
以下、本発明について、図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る表面状態計測方法が適用された応力計測方法を説明するための図である。図1に示す応力計測方法では、たとえば遊星歯車装置10の太陽歯車(計測対象物)12の回転中に、太陽歯車12の歯面14(表面。図5参照)に生じる応力の応力分布を、応力計測装置1を用いて計測する。
応力計測装置1は、太陽歯車12の歯面14の所定の計測領域15に先端部3が対向配置される赤外線ファイバケーブル2と、赤外線ファイバケーブル(光ファイバケーブル)2の基端面2Aを撮影する、赤外線画像センサを含む赤外線カメラ(カメラ)4と、赤外線カメラ4の撮影結果に基づいて、太陽歯車12の計測領域15に生じる応力分布を演算するための処理装置5と、処理装置5の演算結果を表示するための表示装置6とを含む。
遊星歯車装置10は、内歯歯車11と、太陽歯車12と、遊星歯車13と、遊星歯車13を支持する接続部材としてのキャリア(図示しない)とを含んでいる。
内歯歯車11は、内周面に歯部が形成されたリング部材である。内歯歯車11は、回転駆動源(図示しない)に一体回転可能に連結されている。太陽歯車12は、内歯歯車11に取り囲まれている。太陽歯車12には、出力軸(図示しない)が一体回転可能に連結されている。遊星歯車13は、内歯歯車11と太陽歯車12との間に配置されており、内歯歯車11と太陽歯車12とを関連づけている。遊星歯車13は、例えば、複数(図1ではたとえば3つ)設けられており、内歯歯車11の周方向に沿って等間隔に配置されている。
各遊星歯車13は、内歯歯車11および太陽歯車12の双方に噛み合っている。各遊星歯車13は、内歯歯車11とは同じ回転方向に回転し、かつ太陽歯車12とは反対方向に回転するようになっている。なお、内歯歯車11に対する太陽歯車12の回転比(遊星歯車装置10の伝達比)は、各歯車11,12,13の歯数を適宜設定することにより、所定の値に設定されている。
図2は、赤外線ファイバケーブル2の基端面を示す図である。
図1および図2に示すように、赤外線ファイバケーブル2は、赤外線ファイバ(光ファイバ)16を、複数本束ねて構成されており可撓性を有している。赤外線ファイバケーブル2全体の断面形状は略六角形である。各赤外線ファイバ16は断面円形をなしており、そのコア部分は、たとえば長波長の光を透過可能なカルコゲナイドガラスを用いて形成されている。赤外線ファイバケーブル2の断面は、図2(a)に示すように、1つの赤外線ファイバ16を、6つの他の赤外線ファイバ16で取り囲むように構成されている。
赤外線ファイバケーブル2の先端部3には、レンズ(凸レンズ)23(後述する)が取り付けられている。赤外線ファイバケーブル2の先端部3を、太陽歯車12の計測領域15に対向配置されることにより、太陽歯車12の計測領域15から輻射される赤外線が、赤外線ファイバケーブル2の個々の赤外線ファイバ16を介して、赤外線ファイバケーブル2内を導かれ、赤外線ファイバケーブル2の基端面2Aに、赤外線輝度パターン17となって表れる。そして、赤外線ファイバケーブル2の基端面2Aに対向配置された赤外線カメラ4によって赤外線輝度パターン17が撮影される。
具体的には、図2(a)に示すように、赤外線ファイバケーブル2の基端面2Aにおいて、赤外線ファイバ16毎に赤外線輻射量が異なる。つまり、高輝度状態の赤外線ファイバ16(図2において黒丸で示す。図7において同じ)もあれば、低輝度状態の赤外線ファイバ16(図2において黒丸で示す。図7において同じ)も存在する。個々の赤外線ファイバ16に伝達される赤外線輻射量の集合により、前述の赤外線輝度パターン17が形成される。
赤外線カメラ4による基端面2Aの撮影により、赤外線輝度パターン17が撮影データとして赤外線カメラ4に取得される。この赤外線輝度パターン17が太陽歯車12の計測領域15における赤外線輻射量の分布と一致しているので、赤外線輝度パターン17の撮影により、太陽歯車12の計測領域15における赤外線輻射量の分布を取得することができる。
図1に示すように、処理装置5は、赤外線カメラ4により出力された画像信号を処理するための画像処理部21と、画像処理部21の処理結果に基づいて、太陽歯車12の計測領域15に生じる応力分布を計測するための応力演算部22とを備えている。処理装置5は、たとえばパーソナルコンピュータを用いて構成されている。応力演算部22による演算結果は表示装置6に与えられ、そのモニタに表示される。
また、処理装置5には、赤外線カメラ4が制御対象として接続されている。処理装置5は、メモリ(図示しない)に記憶された制御プログラムに基づいて、赤外線カメラ4の撮影タイミングなどを制御するとともに、その撮影データ(すなわち、太陽歯車12の計測領域15における赤外線輻射量の分布のデータ)を取得する。
なお、このような応力計測装置1を用いた計測時(すなわち、赤外線ファイバケーブル2を用いた計測時)には、太陽歯車12は回転状態にある。そのため、赤外線ファイバ16の基端面2Aに表れる赤外線輝度パターン17も、基端面2Aの中心回りに回転する。このような赤外線輝度パターン17の回転を、図2(b)に示している。
図3は、本発明の一実施形態に係る表面状態計測方法が適用された応力計測方法の流れを示す工程図である。
応力計測装置1による、太陽歯車12の歯面14に生じる応力の応力分布の計測に先立って、レンズ23の焦点位置が最適位置に合わせられる(ピント合わせ)。具体的には、作業者は、次に述べるピント確認板(焦点板)24を太陽歯車12の歯面14の計測領域15に貼り付ける(ピント確認板配置ステップ。ステップS1)。
図4は、ピント確認板24の構成を示す図である。ピント確認板24は、ピント合わせのために用いられるたとえば矩形の板であり、放射率の高い(相対的に高い)高放射セル25、および放射率の低い(相対的に引く)低放射セル26を含む多数の放射セル27が所定パターンで配列されている。低放射セル26は、アルミニウムのような放射率の比較的低い材料を用いて形成されている。高放射セル25は、放射率の比較的高い材料(たとえば、黒体塗装用の塗料)を用いて形成されている。
具体的には、多数の放射セル27は、ハニカム構造を有している。すなわち、多数の放射セル27は、正六角形で同サイズの放射セル27を隙間なく並べた構造を有している。ピント確認板24における放射セル27の配列パターンは一様である。具体的には、多数の放射セル27では、1つの高放射セル25の周囲を6つの低放射セル26で取り囲むように構成されている。なお、各放射セル27の6角形の一辺Waは、レンズ23を介して赤外線ファイバケーブル2に与えられる放射セル27の像に、赤外線ファイバ16の円形断面(直径D。図2参照)がすっぽり入る程度の大きさに設定されている。
本実施形態では、ピント確認板24は、たとえば、アルミニウム板の一方面に所定パターンのマスキングをした状態で、アルミニウムよりも放射率の高い材料(たとえば、黒体塗料用の塗料)を塗布させて多数の高放射セル25を形成することにより設けられる。
図5は、赤外線ファイバケーブル2の先端部3を、ピント確認板24に対向配置した状態を説明するための図である。また、図6は、赤外線ファイバケーブル2の先端部3の構成を模式的に示す図である。
図3および図5に示すように、ピント確認板24の貼設の後、作業者は、光ファイバケーブルの先端部3を把持して、先端部3を、太陽歯車12の計測領域15に接近させて対向配置させる(ケーブル配置ステップ。ステップS2)。なお、図5では、図示の関係上、ピント確認板24を太陽歯車12の端面に配置されるように描かれているが、ピント確認板24は太陽歯車12の歯面14に配置されているものとする。
図6に示すように、赤外線ファイバケーブル2の先端部3の内部には、赤外線ファイバケーブル2の受光面として機能する先端面2Bと、レンズ23とが収容配置されている。レンズ23は凸レンズであり、その光軸が先端面2Bの中央に位置している。
この場合、レンズ23による倍率がb/aである場合、下記に示す式(1)(レンズの式)により、レンズ23の焦点位置は、太陽歯車12の歯面14とレンズ23の中心Oとの間の距離(計測対象物の表面とレンズとの間の距離)Laおよびレンズ23の中心Oと先端面2Bと間の距離(レンズと先端面と間の距離)Lbに依存している。
1/f=1/La+1/Lb
(但しfは、レンズの中心Oからの焦点距離、aは、太陽歯車12の歯面14とレンズ23の光軸方向中心位置Oとの間の距離を示し、レンズ23の中心Oと先端面2Bと間の距離を示す)…式(1)
図5および図6に示すように、赤外線ファイバケーブル2の先端部3(レンズ23)を、を、太陽歯車12の計測領域15に接近させて対向配置させる。この状態では、赤外線ファイバケーブル2の赤外線ファイバ16(図2参照)と、ピント確認板24の放射セル27(図4参照)とが1対1対応している。つまり、ピント確認板24の放射セル27からの赤外線が、赤外線ファイバケーブル2のうち対応する赤外線ファイバ16のみに入射する。
赤外線ファイバケーブル2の先端部3の配置が完了した後、赤外線ファイバケーブル2の基端面2Aが、赤外線カメラ4により撮影される(ステップS3)。
このとき、赤外線カメラ4により赤外線輝度パターン17(図2参照)が撮影され、その撮影データが、処理装置5に取得される。そして、表示装置6のモニタ(図示しない)に、赤外線輝度パターン17と同様の赤外線輻射量のパターンが表示される。作業者は、表示装置6のモニタを見ながら、赤外線ファイバケーブル2の先端部3を、太陽歯車12の歯面14の計測領域15に対して接近または離反させて、レンズ23の焦点位置を調節する(焦点合わせステップ。ステップS4)。
図7は、レンズ23の焦点位置の調節時における赤外線ファイバケーブル2の基端面2Aに表れる赤外線輝度パターンを示す図である。図(a)に焦点位置の調節前の状態(ピント不一致)を示し、図(b)に焦点位置の調節後の状態(ピント一致)を示す。図8は、赤外線ファイバケーブル2の基端面2Aの所定の径方向位置と、赤外線輻射量との関係を示すグラフである。
図6および図7に示すように、レンズ付きの赤外線ファイバケーブル2では、太陽歯車12の歯面14に間隔を隔てて配置される赤外線ファイバケーブル2の先端部3の位置の如何によっては、レンズ23の焦点位置が最適位置(赤外線ファイバケーブル2の先端面2Bに鮮鋭な像が結ぶような位置)からずれるおそれがある(ピント不一致)。レンズ23の焦点位置が最適位置からずれていると、赤外線ファイバケーブル2の各赤外線ファイバ16に、所期の放射セル27だけでなくその周囲の放射セル27からの赤外線も入射する。このとき、入射される赤外線の平均値が輝度(輻射量)として算出される結果、赤外線ファイバケーブル2の基端面2Aに表れる赤外線輝度パターン17における、複数の赤外線ファイバ16間の輝度(輻射量)の差は小さくなる(つまり、図7(a)および図8に示すように、複数の赤外線ファイバ16が、全体的に低い赤外線輻射量を呈する)。そのため、赤外線カメラ4が撮影する赤外線輝度パターン17が、太陽歯車12の歯面14における赤外線輻射量の分布を正確には表さない。
一方、レンズ23の焦点位置が最適位置にあると、赤外線ファイバケーブル2の各赤外線ファイバ16に、所期の放射セル27からの赤外線のみが入射する。この場合、図7(a)および図8に示すように、赤外線ファイバケーブル2の基端面2Aでは、低放射セル26に対応する赤外線ファイバ16は、低い赤外線輻射量を呈し、高放射セル25に対応する赤外線ファイバ16は、高い赤外線輻射量を呈する。
そのため、作業者は、表示装置6のモニタを見ながら、図7(b)に示すような輝度パターンが表示されるように(基端面15に表れる赤外線輝度パターン17において、複数の赤外線ファイバ16間の赤外線輻射量の差が大きくなるように)、レンズ23の焦点位置を調節する(ステップS4)。
図3に示すように、レンズ位置の焦点位置の調節後、応力計測装置1による、太陽歯車12の歯面14に生じる応力の応力分布の計測が実行される(ステップS5〜S8)。
すなわち、遊星歯車装置10の駆動状態で、すなわち、太陽歯車12の回転状態で、赤外線カメラ4によって基端面15が撮影され(ステップS5)、処理装置5によって、この撮影データが赤外線カメラ4から取得され、処理装置5のメモリ(図示しない)に記憶される(ステップS6)。また、前述のような赤外線輝度パターン17の回転が撮影データに与える影響を補正するための画像処理が施される(ステップS7)。
その後、処理装置5の応力演算部22は、補正後の赤外線輝度パターン17に基づいて、太陽歯車12の計測領域15における赤外線輻射量の分布を求め、これにより、太陽歯車12の計測領域15における応力分布を演算により求める(ステップS8)。
以上によりこの実施形態によれば、可撓性を有する赤外線ファイバケーブル2を介して、太陽歯車12の計測領域15における赤外線輝度の分布(すなわち温度分布)を計測するので、太陽歯車12が回転状態にある場合であっても、可撓性を有する赤外線ファイバケーブル2を用いて計測領域15を追跡することができ、これにより、計測領域15における温度分布を正確に計測できる。
また、太陽歯車12の計測領域15の計測に先立って、レンズ23の焦点位置が最適位置に合わせられる。そして、このようなピント合わせの実行後に、赤外線ファイバケーブル2を介して太陽歯車12の計測領域15の温度状態が計測されるので、複数の赤外線ファイバ16間の輝度の差が大きく保たれ、その結果、太陽歯車12の計測領域15の赤外線輻射量の分布を正確に表わすことができる。これにより、太陽歯車12の計測領域15の温度分布を精度良く計測することができる。
以上、この発明の一実施形態について説明したが、この発明は他の形態で実施することもできる。
たとえば、前述の説明において、ピント確認板24における放射セル27の配列パターンが一様であるとして説明したが、ピント確認板24の一領域における配列パターンが、他の領域と異なる配列パターンにされていてもよい。たとえば図4の破線で囲む放射セル27Aのみ、高放射セルから低放射セルに変更して設けることもできる。
また、各放射セル27は正六角形でなくてもその他の形状(たとえば円形)であってもよい。また、各放射セル27は密集しておらず、互いに隙間を隔てて配置されていてもよい。但し、このような場合であっても、多数の放射セル27は、1つの低放射セル26の周囲を6つの低放射セル26で取り囲むように構成されていることが望ましい。
また、前述の説明では、ピント確認板24における放射セル27の配列パターンが、1つの高放射セル25の周囲を6つの低放射セル26で取り囲んで構成されているとして説明したが、逆に、1つの低放射セル26の周囲を6つの高放射セル25で取り囲んで構成されていてもよい。
この場合、低放射セル26が集中配置される領域を基準として、太陽歯車12の歯面14に沿う方向に関しする先端部3の位置決めを行うことも可能である。
また、図3のステップS4に示す工程において、レンズ23の焦点位置の調節のために、作業者が、赤外線ファイバケーブル2の先端部3(すなわち、先端面2Aおよびレンズ23の双方)を移動させるものとして説明したが、レンズ23が先端面2Aに対して接離可能な構成であれば、レンズ23のみを移動させるようにしてもよい。
なお、この実施形態では、計測対象物を太陽歯車12とする場合を例に挙げて説明したが、本発明は、等速ジョイント1等の軸受の軌道面に生じる応力など、計測対象物の表面に生じる応力の計測に広く適用できる。
また、本発明の表面状態計測方法は、応力計測方法への適用に限られず、計測対象物の表面の温度状態の計測に広く適用できる。
また、本発明は、赤外線ファイバケーブル2を用いた計測に限られず、可視光を伝導する可視光用の光ファイバケーブルを用いた計測にも適用できる。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
2…赤外線ファイバケーブル(光ファイバケーブル)、3…先端部、4…赤外線カメラ(カメラ)、15…計測領域、16…赤外線ファイバ(光ファイバ)、12…太陽歯車(計測対象物)、14…歯面(表面)、2A…基端面、25…高放射セル、26…低放射セル、27…放射セル、23…ピント確認板、La…太陽歯車の歯面とレンズの中心との間の距離(計測対象物の表面とレンズとの間の距離)、Lb…レンズの中心と先端面と間の距離(レンズと先端面と間の距離)

Claims (4)

  1. 光ファイバを複数本束ねて構成される光ファイバケーブルであって、先端面に対向配置されたレンズを有する光ファイバケーブルの先端部を、計測対象物の表面に対向配置させ、前記光ファイバケーブルの基端面をカメラにより撮影し、その撮影結果に基づいて前記計測対象物の表面状態を計測する表面状態計測方法であって、
    前記表面状態の計測に先立って実行され、光の放射率の相対的に高い高放射セル、および光の放射率の相対的に低い低放射セルを含む多数の放射セルを所定パターンで配列したピント確認板を、前記計測対象物の表面の計測領域に配置するピント確認板配置ステップと、
    前記表面状態の計測に先立って実行され、前記光ファイバケーブルの前記先端部を、各光ファイバが各放射セルに対向するように、前記ピント確認板に対向配置させるケーブル配置ステップと、
    前記表面状態の計測に先立って実行され、前記光ファイバケーブルの基端面に表れる前記多数の放射セルのパターンの複数光ファイバ間の光の輻射量の差が大きくなるように、前記計測対象物の表面と前記レンズとの間の距離および/または前記レンズと前記先端面と間の距離を調節して、前記レンズの焦点を所定の最適位置に合わせる焦点合わせステップとを含む、表面状態計測方法。
  2. 前記ピント確認板の前記多数の放射セルは、各放射セルの周囲を6つの放射セルで取り囲むように配置されていることを特徴とする、請求項1に記載の表面状態計測方法。
  3. 前記ピント確認板の前記多数の放射セルはハニカム構造を有していることを特徴とする、請求項2に記載の表面状態計測方法。
  4. 前記ピント確認板の多数の放射セルは、高放射セルおよび低放射セルの一方の周囲を、高放射セルおよび低放射セルの他方で取り囲むように配置されていることを特徴とする、請求項2または3に記載の表面状態計測方法。
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