JP6162638B2 - 演算装置および演算方法 - Google Patents

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Description

本発明は、入力された数値の組に対する問題の解を得る演算装置および演算方法に関するものである。
近年、NP困難あるいはNP完全などと呼ばれるカテゴリーの問題を、イジングモデルと呼ばれる力学系を用いて解く手法が提案されている。これまで与えられたバイナリ情報に対する問題の解を求める目的で汎用の論理演算装置が用いられていたが、NP困難あるいはNP完全と呼ばれるカテゴリーの問題は、ビット数をNとしたとき、汎用の論理演算装置ではNの多項式時間で解くことができない問題であるため、ビット数の増加に伴い極めて長時間にわたる計算が必要となる。一方、イジングモデルとは、イジングスピンと呼ばれる2値変数σi=±1を用いて、系のエネルギーが次式で与えられる力学系である。
Figure 0006162638
多くのNP困難あるいはNP完全と呼ばれる問題は、この系のエネルギー最小値を与えるσiの組を求めることで解くことができることが証明されている。
例えば、NP完全であることが知られている問題の1例である分割問題について考える。分割問題とは、与えられたN個の整数a1,・・・,aNを2つの集合に分け、各々の集合内の数の和が、もう一方の集合内の数の和と等しくなるようにできるかどうかを判定する問題である。容易に理解できるように、この問題は以下のイジングモデルにおいて、最低エネルギーが0になるかどうかを調べることによって解くことができる。
Figure 0006162638
すなわち、式(2)が0となるσiの組に対し、σi=1を与える組と、σi=−1を与える組とにaiを分類すれば、それぞれの組におけるaiの総和は、2つの組で等しくなる。このように、多くのNP困難あるいはNP完全と呼ばれる問題が、イジングモデルのエネルギー最小値を求めるという問題に帰着することが証明されており、イジングモデルを現実の物理系を用いた演算装置、すなわちイジングマシンとして実装することにより、汎用の論理演算装置よりにはるか高速に演算が行える可能性が指摘されている。
その1例は、非特許文献1において与えられている。非特許文献1の例においては、光パラメトリック発振器の2つの位相状態(0およびπ)を2つのイジングスピン状態、σi=+1,−1に対応させ、発振器をN個用意し、それらの間を結合させることにより相互作用Jijを構成する。
また、別の例は非特許文献2で与えられている。この非特許文献2の例においては、2つのイジングスピン状態を、マスターレーザによって励起されたスレーブレーザ発光の2つの円偏光状態に対応させることにより、イジングマシンの実装を提案している。
Z.Wang,A.Marandi,K Wen,R.L.Byer,Y.Yamamaoto,"A Coherent Ising Machine Based on Degenerate Optical Parametric Oscillators",arXiv:1311.2696v1,2013 S.Utsunomiya,K.Takata,Y.Yamamoto,"Mapping of Ising models onto injection-locked laser systems",Optics Express,Vol.19,pp.18091-18108 ,2011
このように、レーザを含む光学系によりイジングマシンが実装できることが示されているが、非特許文献1、非特許文献2の例ではレーザとN個の自由度に相当する光学系を必要とし、これまでの半導体集積回路を用いた論理演算装置の最大の特徴である小型化、集積化には不向きであるという問題点があった。また、上記の例で明らかなように、異なるイジングスピン間の相互作用の大きさJijは、解くべき問題によって値を調整する必要があるが、個々の結合を調整するには光学系の詳細な調整を必要とし、複数の異なる問題に適応する上での利便性が低いという問題点があった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、小型化、集積化が容易で、光学系の詳細な調整を必要としない演算装置および演算方法を提供することを目的とする。
本発明は、基板との間に空間をあけて配置された振動部を備える機械共振器を複数個結合させたイジングマシンを用いて、問題の解を得る演算装置であって、相互に結合された複数の機械共振器と、前記複数の機械共振器の振動部を同時にパラメトリック励振し、その励振振幅と励振位相を各機械共振器について個別に制御可能な励振手段と、前記複数の機械共振器の振動位相を個別に検出する検出手段と、前記複数の機械共振器の振動位相をイジングスピン状態に対応するものとみなし、このイジングスピン状態を表す値を所定の式に代入して問題の解を得る演算処理手段とを備えることを特徴とするものである。
また、本発明の演算装置の1構成例において、前記演算処理手段は、前記複数の機械共振器の振動位相の組のうち最も頻繁に表れる振動位相の組を前記イジングスピン状態に対応するものとみなし、このイジングスピン状態を表す値を所定の式に代入して問題の解を得ることを特徴とするものである。
また、本発明の演算装置の1構成例は、さらに、前記複数の機械共振器が形成される前記基板との間に空間をあけて配置され、隣接する機械共振器の振動部同士を結合する結合手段を備え、前記機械共振器の機械振動に応じた前記結合手段の変形により、隣接する機械共振器間で機械振動を相互に伝搬させることで、前記複数の機械共振器を結合することを特徴とするものである。
また、本発明の演算装置の1構成例は、前記複数の機械共振器の振動部を構成する材料として圧電材料を用いることを特徴とするものである。
また、本発明の演算装置の1構成例は、さらに、隣接する機械共振器の振動部同士を電気的に結合する結合用配線を備え、前記機械共振器の機械振動に応じた圧電効果によって発生した電圧を、前記結合用配線を介して隣接する機械共振器間で相互に印加することで、前記複数の機械共振器を結合することを特徴とするものである。
また、本発明の演算装置の1構成例において、前記励振手段は、圧電効果による力、光照射による熱応力、静電力、あるいはローレンツ力のいずれかを用いて前記複数の機械共振器の振動部を励振し、前記検出手段は、圧電効果、光照射による熱応力効果、静電効果、磁気的相互作用のいずれかを用いて前記複数の機械共振器の機械振動を電気信号に変換し、前記複数の機械共振器の振動位相を検出することを特徴とするものである。
また、本発明の演算装置の1構成例において、前記問題は、N個(Nは2以上の整数)の整数を、集合内の数の和が互いに等しい2つの集合に分割可能かどうかを判定する分割問題である。
また、本発明は、基板との間に空間をあけて配置された振動部を備える機械共振器を複数個結合させたイジングマシンを用いて、問題の解を得る演算方法であって、前記複数の機械共振器を同時にパラメトリック励振し、その励振振幅と励振位相を各機械共振器について個別に制御する励振ステップと、前記複数の機械共振器の振動位相を個別に検出する検出ステップと、前記複数の機械共振器の振動位相をイジングスピン状態に対応するものとみなし、このイジングスピン状態を表す値を所定の式に代入して問題の解を得る演算処理ステップとを含むことを特徴とするものである。
本発明によれば、複数の機械共振器を相互に結合し、複数の機械共振器の振動部を同時にパラメトリック励振し、複数の機械共振器の振動位相を個別に検出し、複数の機械共振器の振動位相をイジングスピン状態に対応するものとみなし、このイジングスピン状態を表す値を所定の式に代入することにより、問題の解を得ることができる。その結果、本発明では、小型化、集積化が容易で、光学系の詳細な調整を必要としない演算装置を実現することができる。また、本発明では、励振振幅と励振位相を各機械共振器について個別に制御することにより、問題の設定を行うことができる。
パラメトリック機械共振器の構成を示す斜視図である。 本発明の第1の実施の形態に係る演算装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第2の実施の形態に係る演算装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第3の実施の形態に係る演算装置の構成を示すブロック図である。
[発明の原理]
本発明では、微細加工技術によって作製したパラメトリック機械共振器における2つの振動状態をイジングスピンに対応させることにより、微細化に優れ、かつスピン間の相互作用を電気的に容易に制御できるイジングマシンを提供する。
パラメトリック機械共振器はすでに多くの実現例があり、実際に微細加工技術を適用した集積化可能な素子が実現されている。その1例は国際公開WO2009/041362に開示されており、化合物半導体ヘテロ構造を用いて作製されている。このパラメトリック機械共振器を図1に示す。
図1に示すパラメトリック機械共振器は、面方位が(001)のGaAsからなる基板101の上に、単結晶のAl0.7Ga0.3Asからなる犠牲層121と、単結晶の絶縁性GaAsからなる絶縁層102と、シリコンがドープされた単結晶の導電性GaAsからなる導電層103と、単結晶の絶縁性AlGaAsからなる圧電体層104とからなる積層構造体を形成したものである。
圧電体層104は、例えばAl0.3Ga0.7Asから構成されている。また、本パラメトリック機械共振器では、上述した積層構造体により支持部105と、支持部106と、これら支持部105,106によって両端が支持された梁107とが形成されている。梁107は、その下面が基板101の表面より離間し、梁107と基板101との対向面の間に空間を形成している。このような梁107の構造は、梁107の周囲および直下の犠牲層121を選択的にエッチングすることで形成可能である。
また、一方の支持部105の上には、励振電極108が形成され、他方の支持部106の上には、振動検出電極110が形成されている。これら電極108,110は、半導体からなる圧電体層104に対してショットキー接合を形成する金属材料から構成され、例えば、Ti層とこの上に形成されたAu層との積層構造体から構成される。
また、支持部105の一部の圧電体層104を除去することで露出された導電層103の上には、共通電極109が形成されている。共通電極109は、導電層103にオーミック接続する金属材料から構成され、例えば、AuGeNi合金から構成されている。また、励振電極108には、パラメトリック励振のためなどの交流信号が供給される配線111が接続され、共通電極109には、接地配線112が接続され、振動検出電極110には、梁107の振動により発生する信号が出力される振動検出配線113が接続されている。この論理素子では、導電層103が、圧電体層104を挟んで励振電極108および検出電極110に対向する共通の電極として機能する。
ここで、弾性体である梁107の持つ共振角周波数をω0とする。ここで、接地配線112が接地に接続された状態とし、励振電極108にパラメトリック励振配線111を通じて電圧を印加すると、圧電体層104が持つ圧電効果により、梁107は、印加された電圧に比例した延在方向の歪みを受ける。この歪みは、梁107の共振周波数を変化させる。したがって、励振電極108に角周波数2ω0の交流電圧を印加すると、梁107は角周波数2ω0で周期的に歪みを受け、梁107の共振周波数は角周波数2ω0で変調され、梁107は角周波数ω0でパラメトリックに励振される。
このパラメトリック機械共振器の運動は、以下のハミルトニアンHで記述される。
Figure 0006162638
ここで、qはパラメトリック機械共振器の変位、pは変位qに正準共役な運動量、Γはパラメトリック励振の強度、βはパラメトリック機械共振器の持つ非線形性の強さである。時間に依存する正準変換の生成子Fを次式のように定義する。
Figure 0006162638
この正準変換の生成子Fを用いることにより、変数Q,Pは次式のように定義される。
Figure 0006162638
すなわち、式(7)、式(8)のように定義されるq,pと、生成子Fによって式(9)のように導出される有効ハミルトニアンH’を用いることにより、回転座標近似を用いて系を記述することができる。
Figure 0006162638
Figure 0006162638
このハミルトニアンH’は2つの極小値を持ち、これらの極小値は定常振動に対応する。この振動状態を与える変数P,Qならびに有効ハミルトニアンH’は、次式で与えられる。
Figure 0006162638
次に、これらのパラメトリック機械共振器を線形結合させる。系のハミルトニアンは、次式で与えられる。
Figure 0006162638
ここで、Hint i,jがi番目とj番目の2つのパラメトリック機械共振器の線形結合を与え、cijはその線形結合の強さを表している。単一共振器の場合と同様に、2つのパラメトリック機械共振器の線形結合した場合の回転座標系における有効ハミルトニアンH’を求めると、次式のようになる。
Figure 0006162638
すなわち、単一共振器の場合の有効ハミルトニアンH’0iに加え、2つのパラメトリック機械共振器の相互作用に起因する有効ハミルトニアンHint i,jが加わる。今、Hint i,jの寄与がH’0iに比較して十分小さいとすると、有効ハミルトニアンH’の極小値は、有効ハミルトニアンH’0iが極小をとるという条件の式(10)がすべてのパラメトリック機械共振器に対して成り立つという条件により近似的に求めることができる。すなわち、有効ハミルトニアンH’の極小値を与えるパラメトリック機械共振器の運動は次式で与えられる。
Figure 0006162638
式(17)の結果より、{σi}={σ1,σ2,・・・,σN}の振動状態に対する有効エネルギーは、次式で与えられる。
Figure 0006162638
式(18)に示すエネルギーは、イジングモデルのエネルギー(式(1))の第2項と定数を除いて一致しており、結合係数Jijは次式で与えられる。
Figure 0006162638
これより、2つ以上のパラメトリック機械共振器を線形結合することにより、イジングマシンが構成できるのみならず、それぞれのパラメトリック機械共振器の励振位相Δiならびにパラメトリック励振の強度Γiを制御することにより、イジングスピン間の結合の大きさも変えることができることが分かる。
なお、ここでは簡単のためにイジングモデル(式(1))の第2項のみの実装について述べたが、文献「I.Mahboob,C.Froitier,H.Yamaguchi,“A symmetry-breaking electromechanical detector”,Applied Physics Letters,96,213103,2010」に示されているように、角周波数ω0の電圧も同時に印可することにより、2つの位相状態にエネルギー差を与え、イジングモデル(式(1))の第1項を構成することも可能である。このように、N個(Nは2以上の整数)のパラメトリック機械共振器を線形結合することにより、集積化可能かつイジングスピン間の結合の大きさを外部制御できるイジングマシンを構築することができる。
[第1の実施の形態]
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。ここでは、最も簡単な例として、3つのパラメトリック機械共振器を用いて3個の整数ai={1,2,3}に対する分割問題を解いた結果を示す。この問題の答えは{1,2}と{3}に分割することである。すなわち{σ1,σ2,σ3}={+1,+1,−1}あるいは{−1,−1,+1}がゼロエネルギーを与える。対応するイジングハミルトニアンHは次式で与えられる。
H=(σ1+2σ2+3σ32=14+2(2σ1σ2+6σ2σ3+3σ3σ1
・・・(20)
{σ1,σ2,σ3}={+1,+1,−1}あるいは{−1,−1,+1}の時にH=0となるのは明らかである。3つのパラメトリック機械共振器のうちi番目とj番目の2つのパラメトリック機械共振器の線形結合の強さcij(i,jは1〜3のいずれかで、i≠j)がすべて等しいとした場合、式(19)より、次式が成立する。
Γ1cos(Δ2−Δ1):Γ2cos(Δ3−Δ2):Γ3cos(Δ1−Δ3
=2:6:3 ・・・(21)
したがって、最も単純には次式のようにすれば、本実施の形態の分割問題に対応するイジングハミルトニアン(式(20))を定数を除いて実現できる。
Δ1=Δ2=Δ3,Γ1:Γ2:Γ3=2:6:3 ・・・(22)
すなわち、3つのパラメトリック機械共振器の励振位相を同一とし、3つのパラメトリック機械共振器の励振強度を2:6:3に選んで励振した際、最も頻繁に表れる位相の組(σ1,σ2,σ3)を式(20)に代入し、その時のイジングハミルトニアンHの値が0かどうかを調べれば、分割可能かどうかが判定できる。
図2は本実施の形態の演算装置の構成を示すブロック図である。本実施の形態の演算装置は、N個(Nは2以上の整数で、本実施の形態ではN=3)のパラメトリック機械共振器1−1〜1−3と、パラメトリック機械共振器1−1〜1−3に励振用の交流電圧を印加する発振器2−1〜2−3(励振手段)と、パラメトリック機械共振器1−1〜1−3の振動振幅と振動位相を検出するロックインアンプ3−1〜3−3(検出手段)と、パラメトリック機械共振器1−1〜1−3の振動位相をイジングスピン状態に対応するものとみなし、このイジングスピン状態を表す値を所定の式に代入して問題の解を得る演算処理部4と、パラメトリック機械共振器1−1,1−2の振動部同士を電気的に結合する結合用配線5−12と、パラメトリック機械共振器1−2,1−3の振動部同士を電気的に結合する結合用配線5−23と、パラメトリック機械共振器1−1,1−3の振動部同士を電気的に結合する結合用配線5−13とから構成される。
図2の例は、図1と同様のパラメトリック機械共振器1−1〜1−3を3つ結合したものであり、パラメトリック機械共振器1−1〜1−3は、図1と同様に作製したGaAs/AlGaAsパラメトリック機械共振器である。パラメトリック機械共振器1−1〜1−3は、それぞれ図1の梁107と同様の梁10−1〜10−3(振動部)と、電極11−1〜11−3と、電極12−1〜12−3と、電極13−1〜13−3とを備えている。電極11−1〜11−3,12−1〜12−3,13−1〜13−3は、パラメトリック励振用の交流電圧Vicos(2ω0t+2Δi)(i=1〜3)の印加、振動検出、共振器間の結合を行うためのショットキー電極であり、図1の電極108,110に相当するものである。なお、図2では、簡略化のために共通電極109に相当する電極、および支持部を省略して記載してある。
発振器2−1〜2−3は、それぞれ交流電圧Vicos(2ω0t+2Δi)(i=1〜3)を生成し、電極11−1〜11−3に印加する。これらの交流電圧の振幅Viならびに位相Δiは、発振器ごとに個別に調整することが可能である。同時に、各発振器2−1〜2−3は、それぞれ角周波数がω0の交流電圧を基準信号としてロックインアンプ3−1〜3−3に入力する。また、各電極11−1〜11−3は、ロックインアンプ3−1〜3−3の入力とも接続されている。
図1で説明したとおり、電極11−1〜11−3に角周波数2ω0の交流電圧を印加すると、振動部となる梁10−1〜10−3の共振周波数は角周波数2ω0で変調され、梁10−1〜10−3は角周波数ω0でパラメトリックに励振される。この角周波数ω0の振動は、圧電効果によって電圧信号の形で電極11−1〜11−3に出力される。ロックインアンプ3−1〜3−3は、発振器2−1〜2−3からの基準信号を基に、電極11−1〜11−3から出力される角周波数ω0の電圧信号の振幅と位相を検出する。こうして、電極11−1〜11−3から出力される電圧信号の振幅と位相を検出することで、パラメトリック機械共振器1−1〜1−3のパラメトリック励振により引き起こされた角周波数ω0の機械振動の振幅と位相を検出することができる。
結合用配線5−12,5−23,5−13は、Auのショットキーゲートにより形成され、隣接する2つのパラメトリック機械共振器の結合を電気的に行うものである。結合用配線5−12は、パラメトリック機械共振器1−1の電極12−1とパラメトリック機械共振器1−2の電極12−2とに接続され、結合用配線5−23は、パラメトリック機械共振器1−2の電極13−2とパラメトリック機械共振器1−3の電極13−3とに接続され、結合用配線5−13は、パラメトリック機械共振器1−1の電極13−1とパラメトリック機械共振器1−3の電極12−3とに接続されている。
3つのパラメトリック機械共振器1−1〜1−3に対する3つの組み合わせのそれぞれに対して配線5−12,5−23,5−13を形成し、1つのパラメトリック機械共振器の変位により圧電的に発生した電圧を隣のパラメトリック機械共振器に伝搬させ、このパラメトリック機械共振器に圧電効果によって外力を与える。配線5−12,5−23,5−13の抵抗が十分小さければ力は共振器の変異が生じると同時に変位に比例して発生するため、式(13)にある線形結合Hint i,jを実現することができる。
今、パラメトリック機械共振器1−1,1−2の結合の強さとパラメトリック機械共振器1−2,1−3の結合の強さとパラメトリック機械共振器1−1,1−3の結合の強さがすべて等しいと仮定すると、c12=c23=c31であるから、電極11−1〜11−3に印加するパラメトリック励振用の交流電圧の振幅Viを式(15)に従い、V1:V2:V3=2:6:3と設定すれば、式(21)に対応する結合を実現することができる。このとき、パラメトリック励振用の交流電圧の位相Δ1〜Δ3はいずれも等しくする必要があることは言うまでもない。
Figure 0006162638
表1は、このような電圧振幅比と位相の交流電圧を用いて多数回のパラメトリック励振を行った際、それぞれのパラメトリック機械共振器1−1〜1−3の振動の位相(φ1,φ2,φ3)が0あるいはπのどちらであるかをロックインアンプ3−1〜3−3で検出し、その統計を取ったものである。
表1の結果からわかるように、パラメトリック機械共振器1−1〜1−3の振動位相(φ1,φ2,φ3)が(0,0,π)あるいは(π,π,0)の場合が最も発振しやすいことが分かる。位相0はイジングスピン状態σi=+1に対応し、位相πはイジングスピン状態σi=−1に対応する。したがって、パラメトリック機械共振器1−1〜1−3の振動位相(φ1,φ2,φ3)が(0,0,π)あるいは(π,π,0)の状態は、{σ1,σ2,σ3}={+1,+1,−1}あるいは{−1,−1,+1}のスピン状態に対応する。
演算処理部4は、ロックインアンプ3−1〜3−3による検出結果から、最も頻繁に表れる振動位相の組(0,0,π)あるいは(π,π,0)を認識し、振動位相の組(0,0,π)を{σ1,σ2,σ3}={+1,+1,−1}のスピン状態、振動位相の組(π,π,0)を{σ1,σ2,σ3}={−1,−1,+1}のスピン状態とみなし、{σ1,σ2,σ3}={+1,+1,−1}あるいは{σ1,σ2,σ3}={−1,−1,+1}を式(20)に代入し、その時のイジングハミルトニアンHの値が0かどうかを調べる。
演算処理部4は、イジングハミルトニアンHの値が0の場合は、3個の整数ai={1,2,3}を、集合内の数の和が互いに等しい2つの集合に分割可能と判定し、イジングハミルトニアンHの値が0でない場合は、分割不可能と判定する。この例では、H=0となることにより、分割可能と判定される。こうして、ai={1,2,3}に対する分割問題の解を得ることができる。
このような演算処理部4は、CPU(Central Processing Unit)、記憶装置及びインタフェースを備えたコンピュータと、これらのハードウェア資源を制御するプログラムによって実現することができる。CPUは、記憶装置に格納されたプログラムに従って演算処理を実行する。
以上のようにして、本実施の形態では、小型化、集積化が容易で、光学系の詳細な調整を必要としない演算装置を実現することができる。また、本実施の形態では、励振振幅と励振位相を各パラメトリック機械共振器について個別に制御することにより、問題の設定を行うことができる。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。図3は本実施の形態の演算装置の構成を示すブロック図であり、図2と同様の構成には同一の符号を付してある。第1の実施の形態では、機械的に独立した3つのパラメトリック機械共振器を電気的に結合したが、本実施の形態は、3つのパラメトリック機械共振器1a−1〜1a−3を機械的に結合したものである。簡略化のため、図2における発振器2−1〜2−3とロックインアンプ3−1〜3−3と演算処理部4は省略して記載してある。
パラメトリック機械共振器1a−1〜1a−3は、それぞれ梁10−1〜10−3と、ショットキー電極11−1〜11−3と、支持部14−1〜14−3,15−1〜15−3とを備えている。図3においても、図1の共通電極109に相当する電極を省略して記載してある。図3の7の領域は、犠牲層(図1の121)の深さまでヘテロ構造(図1の102〜104,121)をメサエッチングにより除去して、基板(図1の101)を露出させた領域である。
一方、絶縁層(図1の102)と導電層(図1の103)と圧電体層(図1の104)とから構成される梁10−1〜10−3は、犠牲層のエッチングにより直下の犠牲層が完全に除去されており、基板との間に空間をあけて配置されることで、電極11−1〜11−3から印加される交流電圧に応じた機械振動が可能なようになっている。梁10−1〜10−3の両端は、犠牲層と絶縁層と導電層と圧電体層とから構成される支持部14−1〜14−3,15−1〜15−3(図1の105,106)によって支持される。
結合部6−12,6−23,6−13は、絶縁層(図1の102)と導電層(図1の103)と圧電体層(図1の104)とから構成される。結合部6−12は、パラメトリック機械共振器1a−1の梁10−1の一端とパラメトリック機械共振器1a−2の梁10−2の一端とを機械的に結合し、結合部6−23は、パラメトリック機械共振器1a−2の梁10−2の他端とパラメトリック機械共振器1a−3の梁10−3の一端とを機械的に結合し、結合部6−13は、パラメトリック機械共振器1a−1の梁10−1の他端とパラメトリック機械共振器1a−3の梁10−3の他端とを機械的に結合する。
結合部6−12,6−23,6−13は、犠牲層の選択サイドエッチングにより直下の犠牲層の一部が除去されており、基板との間に空間をあけて配置され、犠牲層から庇状に張り出すように形成されている。このような構造により、結合部6−12,6−23,6−13は、1つのパラメトリック機械共振器で生じた機械振動を他のパラメトリック機械共振器に伝搬させることができる。
例えば、パラメトリック機械共振器1a−1の梁10−1が変位すると、結合部6−12も同様に変位し、この変位によってパラメトリック機械共振器1a−2の梁10−2に同じ方向の力が作用するようになっている。この力はパラメトリック機械共振器1a−1とパラメトリック機械共振器1a−2の変位差に比例するため、式(11)〜(13)における線形結合Hint 1,2を実現することができる。同様に、パラメトリック機械共振器1a−1とパラメトリック機械共振器1a−3との間、パラメトリック機械共振器1a−2とパラメトリック機械共振器1a−3との間の線形結合も形成され、結果として式(11)〜(13)におけるすべての相互作用が実現できる。
したがって、第1の実施の形態と同様に、電極11−1〜11−3にV1:V2:V3=2:6:3の振幅比で角周波数2ω0の交流電圧を印加すれば、式(20)に対応するイジングマシンが実現できる。
発振器2−1〜2−3、ロックインアンプ3−1〜3−3および演算処理部4の動作は第1の実施の形態で説明したとおりである。
[第3の実施の形態]
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。図4は本実施の形態の演算装置の構成を示すブロック図であり、図2と同様の構成には同一の符号を付してある。本実施の形態は、パラメトリック機械共振器としてメンブレン型のパラメトリック機械共振器1b−1〜1b−4を用いて、4つの要素からなるイジングマシンを実施した例を示すものである。図4では、簡略化のため、発振器とロックインアンプと演算処理部は省略して記載してある。
パラメトリック機械共振器1b−1〜1b−4は、それぞれ振動部16−1〜16−4と、ショットキー電極11−1〜11−4,12−1〜12−4,13−1〜13−4,17−1〜17−4とを備えている。このようなメンブレン型のパラメトリック機械共振器1b−1〜1b−4の作製法は、例えば特開2010−232983号公報に開示されているとおりであり、犠牲層を有する薄膜に貫通孔を形成し、そこから等方的に犠牲層エッチングを行うことで作製できる。
振動部16−1〜16−4は、犠牲層の選択エッチングにより直下の犠牲層の少なくとも一部が除去されており、基板との間に空間をあけて配置されるようになっている。このようなメンブレン型の振動部16−1〜16−4については、文献「D.Hatanaka,I.Mahboob,H.Okamoto,K.Onomitsu,H.Yamaguchi,“An electromechanical membrane resonator”,Applied Physics Letters,101,063102,2012」に記載があるように、両持ち梁構造の梁10−1〜10−3,107と同様に電気的な駆動ならびに振動検出が可能である。
電極11−1〜11−4,12−1〜12−4,13−1〜13−4,17−1〜17−4は、パラメトリック励振用の交流電圧の印加、振動検出、共振器間の結合を行うためのショットキー電極である。
結合用配線5−12,5−13,5−14,5−23,5−24,5−34は、Auのショットキーゲートにより形成され、隣接する2つのパラメトリック機械共振器の結合を電気的に行うものである。
結合用配線5−12は、パラメトリック機械共振器1b−1の電極12−1とパラメトリック機械共振器1b−2の電極12−2とに接続され、結合用配線5−13は、パラメトリック機械共振器1b−1の電極13−1とパラメトリック機械共振器1b−3の電極12−3とに接続され、結合用配線5−14は、パラメトリック機械共振器1b−1の電極17−1とパラメトリック機械共振器1b−4の電極13−4とに接続され、結合用配線5−23は、パラメトリック機械共振器1b−2の電極13−2とパラメトリック機械共振器1b−3の電極13−3とに接続され、結合用配線5−24は、パラメトリック機械共振器1b−2の電極17−2とパラメトリック機械共振器1b−4の電極12−4とに接続され、結合用配線5−34は、パラメトリック機械共振器1b−3の電極17−3とパラメトリック機械共振器1b−4の電極17−4とに接続されている。なお、結合用配線5−14と結合用配線5−23とが電気的に接触しないように、これらの結合用配線の間には絶縁層18が形成されている。
本実施の形態の構造においては、メンブレン型のパラメトリック機械共振器の等方的な形状により、面内の様々な方向のパラメトリック機械共振器を結合させることが可能であり、本発明におけるイジングマシンの構成に、よりふさわしい構造であるといえる。
なお、第1、第2の実施の形態ではパラメトリック機械共振器が3つの場合、第3の実施の形態ではパラメトリック機械共振器が4つの場合について説明したが、電極や結合部を必要数だけ形成することにより、任意数のパラメトリック機械共振器に対しても同様のイジングマシンが形成できることは言うまでもない。
また、第1〜第3の実施の形態では、圧電効果により周波数変調を引き起こすパラメトリック機械共振器を用いたが、静電的な相互作用や光照射によるものなど、あらゆる種類のパラメトリック機械共振器に対しても、同様に共振器間の線形結合を導入することにより、イジングマシンが形成できることは言うまでもない。
また、第1〜第3の実施の形態では、梁や振動部を構成する材料としてGaAs/AlGaAsのヘテロ構造材料を用いたが、電圧を印加することにより周波数変調が可能な、あらゆる固体材料を梁や振動部の材料として用いることができる。また、第1〜第3の実施の形態では、パラメトリック励振や信号検出の機構として圧電効果を用いたが、静電効果やローレンツ力(磁気的相互作用)を用いることもできる。
また、第1〜第3の実施の形態では、電気的に振動モードを混合させる例を示したが、例えば熱応力を用いると、光を照射することによっても同様の効果を得ることができる。これに限定されず、2つの機械共振の周波数を外部から制御できるあらゆる手法を用いることができることは言うまでもない。
また、第1〜第3の実施の形態では、複数のパラメトリック機械共振器の共振周波数がすべて一致している場合を示したが、共振周波数が異なる場合においても、文献「Hajime Okamoto,Adrien Gourgout,Chia-Yuan Chang,Koji Onomitsu,Imran Mahboob,Edward Yi Chang,Hiroshi Yamaguchi,“Coherent phonon manipulation in coupled mechanical resonators”,Nature Physics,9,598,2013」に示されているように、差周波や和周波を与えることによって異なる共振器間の結合を行う、パラメトリック結合を用いることも可能である。
本発明は、入力された数値の組に対する問題の解を得る技術に適用することができる。
1,1a,1b…パラメトリック機械共振器、2…発振器、3…ロックインアンプ、4…演算処理部、5…結合用配線、6…結合部、10…梁、11〜13,17…電極、14,15…支持部、16…振動部、18…絶縁層。

Claims (8)

  1. 基板との間に空間をあけて配置された振動部を備える機械共振器を複数個結合させたイジングマシンを用いて、問題の解を得る演算装置であって、
    相互に結合された複数の機械共振器と、
    前記複数の機械共振器の振動部を同時にパラメトリック励振し、その励振振幅と励振位相を各機械共振器について個別に制御可能な励振手段と、
    前記複数の機械共振器の振動位相を個別に検出する検出手段と、
    前記複数の機械共振器の振動位相をイジングスピン状態に対応するものとみなし、このイジングスピン状態を表す値を所定の式に代入して問題の解を得る演算処理手段とを備えることを特徴とする演算装置。
  2. 請求項1記載の演算装置において、
    前記演算処理手段は、前記複数の機械共振器の振動位相の組のうち最も頻繁に表れる振動位相の組を前記イジングスピン状態に対応するものとみなし、このイジングスピン状態を表す値を所定の式に代入して問題の解を得ることを特徴とする演算装置。
  3. 請求項1または2記載の演算装置において、
    さらに、前記複数の機械共振器が形成される前記基板との間に空間をあけて配置され、隣接する機械共振器の振動部同士を結合する結合手段を備え、
    前記機械共振器の機械振動に応じた前記結合手段の変形により、隣接する機械共振器間で機械振動を相互に伝搬させることで、前記複数の機械共振器を結合することを特徴とする演算装置。
  4. 請求項1または2記載の演算装置において、
    前記複数の機械共振器の振動部を構成する材料として圧電材料を用いることを特徴とする演算装置。
  5. 請求項4記載の演算装置において、
    さらに、隣接する機械共振器の振動部同士を電気的に結合する結合用配線を備え、
    前記機械共振器の機械振動に応じた圧電効果によって発生した電圧を、前記結合用配線を介して隣接する機械共振器間で相互に印加することで、前記複数の機械共振器を結合することを特徴とする演算装置。
  6. 請求項1または2記載の演算装置において、
    前記励振手段は、圧電効果による力、光照射による熱応力、静電力、あるいはローレンツ力のいずれかを用いて前記複数の機械共振器の振動部を励振し、
    前記検出手段は、圧電効果、光照射による熱応力効果、静電効果、磁気的相互作用のいずれかを用いて前記複数の機械共振器の機械振動を電気信号に変換し、前記複数の機械共振器の振動位相を検出することを特徴とする演算装置。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の演算装置において、
    前記問題は、N個(Nは2以上の整数)の整数を、集合内の数の和が互いに等しい2つの集合に分割可能かどうかを判定する分割問題であることを特徴とする演算装置。
  8. 基板との間に空間をあけて配置された振動部を備える機械共振器を複数個結合させたイジングマシンを用いて、問題の解を得る演算方法であって、
    前記複数の機械共振器を同時にパラメトリック励振し、その励振振幅と励振位相を各機械共振器について個別に制御する励振ステップと、
    前記複数の機械共振器の振動位相を個別に検出する検出ステップと、
    前記複数の機械共振器の振動位相をイジングスピン状態に対応するものとみなし、このイジングスピン状態を表す値を所定の式に代入して問題の解を得る演算処理ステップとを含むことを特徴とする演算方法。
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