JP6161848B2 - レーダ装置 - Google Patents

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Description

この発明は、複数の送信アンテナから空間に信号を送信するレーダ装置に関する。
複数のレーダ送信装置で電波を送信し、複数のレーダ受信装置で電波を受信し、受信した電波を用いて対象物の位置を検出するMIMO(Multiple-Input Multiple-Output)レーダシステムと呼ばれるレーダシステムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
従来のMIMOレーダシステムでは、複数の送信アンテナを、複数の受信アンテナのアレイの幅よりも大きい等間隔に配置して、仮想アレイを構成する技術が示されている(例えば、特許文献2の図3参照)。
特許第5631763号公報 特開2014−153142号公報
従来技術で用いられている仮想アレイによる送信ビームは、開口面積が広くなるが、送信電力の電界分布で正面方向にピークを持たない。MIMOレーダシステムを、例えば気象レーダに応用する場合には、鋭いビームが必要であり、サイドローブの抑圧が重要な課題である。
この発明に係るレーダ装置は、決められた形状の受信開口面を有する受信アンテナと、合同な形状の送信開口面を有し、平行移動することで送信開口面を重ねることができる、受信アンテナに対して決められたそれぞれ異なる複数の位置にそれぞれ配置され、互いに無相関である送信信号を空間に送信する複数の送信アンテナと、送信信号が空間で反射された反射信号を受信アンテナが受信した受信信号を処理する信号処理部とを備える。さらに、複数の送信アンテナの送信開口面が重なるように送信アンテナを仮想的に平行移動させた場合に、それぞれの送信アンテナと受信アンテナとの決められた位置関係により決まるそれぞれ異なる位置に仮想的に存在する受信アンテナである仮想受信アンテナを、反射信号ごとに受信アンテナを異なるものとして扱って生成し、生成した仮想受信アンテナの受信開口面をまとめた合成受信開口面を有する仮想的な合成アンテナを生成する合成アンテナ生成部とを備える。合成アンテナの合成受信開口面では、その中央部にまとめられる仮想受信アンテナの数が中央部でない部分よりも多い。
この発明に係るレーダ装置によれば、合成受信開口面の中央部にまとめられる仮想アンテナの数が中央部でない部分よりも多くすることができる。
この発明の実施の形態1に係るレーダ装置の構成を説明する図である。 実施の形態1に係るレーダ装置で、送信信号と反射信号の対応関係に応じて生成する仮想的な送信アンテナと受信アンテナのペアである仮想アンテナペアと、仮想アンテナペアを合成した合成アンテナおよびその電界分布とを説明する図である。 比較例として、合成アンテナの開口面積を大きくすることだけを考慮したレーダ装置のアンテナの配置を示す図である。 比較例のレーダ装置での仮想アンテナペアと、仮想アンテナペアを合成した合成アンテナおよびその電界分布とを説明する図である。 この発明の実施の形態1に係るレーダ装置の変形例で、合成アンテナの中央部での仮想受信アンテナの個数を中央部でない部分よりも大きくする条件の例を説明する図である。 この発明の実施の形態2に係るレーダ装置の構成を説明する図である。 実施の形態2に係るレーダ装置での仮想アンテナペアと、仮想アンテナペアを合成した合成アンテナおよびその電界分布とを説明する図である。 この発明の実施の形態3に係るレーダ装置の構成を説明する図である。 実施の形態3に係るレーダ装置での仮想アンテナペアと、仮想アンテナペアを合成アンテナに合成する過程とを説明する図である。 この発明の実施の形態4に係るレーダ装置の構成を説明する図である。 実施の形態4に係るレーダ装置で、仮想アンテナペアをサブ合成アンテナにまとめる例を説明する図である。 実施の形態4に係るレーダ装置で、3個のサブ合成アンテナをまとめて合成アンテナを生成する1例を説明する図である。 実施の形態4に係るレーダ装置で、合成アンテナを合成する他のいくつかの例を説明する図である。 この発明の実施の形態5に係るレーダ装置の構成を説明する図である。 実施の形態5に係るレーダ装置で、合成されるサブ合成アンテナおよびサブ合成アンテナをまとめた合成アンテナの1例を説明する図である。 実施の形態5に係るレーダ装置で、合成アンテナの他のいくつかの例を説明する図である。 この発明の実施の形態6に係るレーダ装置の構成を説明する図である。 実施の形態6に係るレーダ装置で、平行移動で重なる仮想送信アンテナを有する仮想アンテナペアをサブ合成アンテナにまとめる例を説明する図である。 実施の形態6に係るレーダ装置で、集約送信アンテナが近接するように異なる方向のサブ合成アンテナを配置してまとめて合成アンテナを生成する1例を説明する図である。 実施の形態6に係るレーダ装置で、集約送信アンテナが近接するように異なる方向のサブ合成アンテナを配置してまとめた合成アンテナの別の1例を示す図である。 実施の形態6に係るレーダ装置で、集約送信アンテナが1個の集約受信アンテナを囲むように異なる方向のサブ合成アンテナを配置してまとめて合成アンテナを生成する1例を説明する図である。 実施の形態6に係るレーダ装置で、開口面積ができるだけ広くなるように異なる方向のサブ合成アンテナを配置してまとめて合成アンテナを生成する1例を説明する図である。 この発明の実施の形態6に係るレーダ装置の構成を説明する図である。 実施の形態6に係るレーダ装置で、2個の集約送信アンテナがその間に1個の集約受信アンテナが入る位置になるように合成したサブ合成アンテナを説明する図である。 実施の形態6に係るレーダ装置で、集約送信アンテナが1個の集約受信アンテナを囲むように異なる方向の図24に示すサブ合成アンテナを配置してまとめた合成アンテナの1例を示す図である。 実施の形態6に係るレーダ装置で、隣接する集約送信アンテナが3組できるように異なる方向の図24に示すサブ合成アンテナを配置してまとめた合成アンテナの1例を示す図である。 実施の形態6に係るレーダ装置で、2個の集約送信アンテナがその間に2個の集約受信アンテナが入る位置になるように合成したサブ合成アンテナを説明する図である。 実施の形態6に係るレーダ装置で、集約送信アンテナが近接するように異なる方向の図27に示すサブ合成アンテナを配置してまとめた合成アンテナの1例を示す図である。 実施の形態6に係るレーダ装置で、集約送信アンテナが近接するように異なる方向の図27に示すサブ合成アンテナを配置してまとめた合成アンテナの別の1例を示す図である。 実施の形態6に係るレーダ装置で、2個の集約送信アンテナがその間に斜めに2個の集約受信アンテナが入る位置になるように合成したサブ合成アンテナを説明する図である。 実施の形態6に係るレーダ装置で、集約送信アンテナが近接するように異なる方向の図30に示すサブ合成アンテナを配置してまとめた合成アンテナの1例を示す図である。 実施の形態7に係るレーダ装置で、集約送信アンテナの開口面積ができるだけ大きくなるように異なる方向の図30に示すサブ合成アンテナを配置してまとめた合成アンテナの1例を示す図である。 この発明の実施の形態8に係るレーダ装置の構成を説明する図である。 実施の形態8に係るレーダ装置で、合成アンテナの1例を説明する図である。 この発明の実施の形態9に係るレーダ装置の構成を説明する図である。 実施の形態9に係るレーダ装置で、合成アンテナの1例を説明する図である。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1に係るレーダ装置の構成を説明する図である。実施の形態1に係るレーダ装置100は、長方形の開口面を有する受信アンテナ1を有する受信装置10と、合同な長方形の開口面を有する3つの送信アンテナ2M、2N、2Pをそれぞれ有する3つの送信装置20M、20N、20Pと、受信装置10が受信する受信信号を処理する信号処理装置30を有する。3つの送信アンテナ2M、2N、2Pのそれぞれの開口面は、受信アンテナ1の開口面の一辺に沿うように配置される。なお、受信アンテナの開口面を受信開口面と呼び、送信アンテナの開口面を送信開口面と呼ぶ場合がある。
送信アンテナ2M、2N、2Pは、受信アンテナ1に対して、送信アンテナ2M、2N、2Pの開口面のそれぞれの一辺と、受信アンテナ1の開口面の一辺とが接するように配置している。送信アンテナ2Mをその開口面の一辺の中点が受信アンテナ1の開口面の一辺の左側の角と接するように配置する。送信アンテナ2Nは、その開口面の一辺の中点が受信アンテナ1の一辺の中点と一致するように配置する。送信アンテナ2Pは、その開口面の一辺の中点が受信アンテナ1の開口面の一辺の右側の角と接するように配置する。このように配置できるように、送信アンテナ2M、2N、2Pの開口面の一辺の長さは、受信アンテナ1の開口面の一辺の長さの半分にしている。送信アンテナ2M、2N、2Pは、受信アンテナ1の開口面の一辺に沿うように配置しているので、平行移動することで送信開口面を重ねることができる。
送信装置20M、20N、20Pは、互いに無相関である送信信号3M、3N、3Pを、それぞれ送信アンテナ2M、2N、2Pから空間に送信する。なお、互いに無相関な信号を送信するために、時分割多重、周波数多重、符号多重のいずれか1種類または2種類以上を組合せて使用する。他の実施の形態でも同様である。
送信信号3M、3N、3Pが空間で反射された反射信号4M、4N、4Pは、受信アンテナ1で受信される。なお、送信信号3M、3N、3Pは互いに無相関なので、受信アンテナ1が受信する際に、反射信号4M、4N、4Pは別の信号として認識できる。信号処理装置30は、送信信号が空間で反射された反射信号を受信アンテナが受信した受信信号を処理する信号処理部である。
送信アンテナ2M、2N、2Pは、それぞれ1個の送信信号を送信する。1個の送信アンテナが複数の送信信号を送信する場合は、それぞれの送信信号に対して仮想的な送信アンテナである仮想送信アンテナが存在すると考える。また、受信アンテナも、受信するそれぞれの反射信号に対して仮想的な受信アンテナである仮想受信アンテナが存在すると考える。仮想受信アンテナが存在すると考えることは、反射信号ごとに受信アンテナを異なるものとして扱って仮想受信アンテナを生成するとも言える。送信信号と、送信信号が空間で反射された反射信号は1対1で対応する。送信信号を送信する仮想送信アンテナと、送信信号に対応する反射信号を受信する仮想受信アンテナとのペアを仮想アンテナペアと呼ぶ。なお、複数の受信アンテナが存在する場合には、仮想アンテナペアでは、仮想受信アンテナの集合と仮想送信アンテナとをペアにする。仮想送信アンテナと仮想受信アンテナの位置関係は、対応する送信アンテナと受信アンテナの位置関係と同じである。仮想送信アンテナを平行移動させて開口面を重ねる、すなわち同じ位置に配置することで、複数の仮想アンテナペアをまとめることができる。送信アンテナの実際の位置関係と同じ位置関係を仮想送信アンテナが持つように、仮想アンテナペアをまとめることもできる。
すべての仮想アンテナペアをまとめたものを、合成アンテナと呼ぶ。すべてではない複数の仮想アンテナペアをまとめたものを、サブ合成アンテナと呼ぶ。すべての仮想アンテナペアをまとめることにならない場合には、サブ合成アンテナをまとめたものもサブ合成アンテナと呼ぶ。合成アンテナまたはサブ合成アンテナで、平行移動させてまとめた仮想送信アンテナを集約送信アンテナと呼び、集約送信アンテナに対して同じ位置にある仮想受信アンテナをまとめたものを集約受信アンテナと呼ぶ。
合成アンテナまたはサブ合成アンテナでは、送信アンテナが重なるように仮想的に平行移動させると、送信アンテナと受信アンテナとの決められた位置関係により決まる位置に集約送信アンテナが存在する。合成アンテナまたはサブ合成アンテナは、合成する仮想受信アンテナの開口面をまとめた合成受信開口面を有する。信号処理装置は、送信アンテナを仮想的に移動させて合成受信開口面を有する仮想的な合成アンテナを生成する合成アンテナ生成部でもある。
この明細書において、アンテナが重なるとは、その開口面が重なることである。開口面が重なるとは、開口面が完全に重なり、重ならない部分が存在しないことである。
レーダ装置100では、送信アンテナ2M、2N、2Pと同数すなわち3個の仮想アンテナペアが存在する。仮想送信アンテナが同じ位置になるように仮想アンテナペアをまとめると、図2に示す合成アンテナが得られる。図2は、実施の形態1に係るレーダ装置で、送信信号と反射信号の対応関係に応じて生成する仮想的な送信アンテナと受信アンテナのペアである仮想アンテナペアと、仮想アンテナペアを合成した合成アンテナおよびその電界分布とを説明する図である。
図2(a)には実際のアンテナの配置を示す。図2(b)には、3つの仮想アンテナペア6M、6N、6Pを示す。図2(c)には、3つの仮想アンテナペアを合成した合成アンテナ7を示す。図2(b)の左側に示すように、信号処理装置30は、送信信号3Pを送信する仮想送信アンテナ2Pと送信信号3Pが空間で反射された反射信号4Pを受信する仮想受信アンテナとをペアにした仮想アンテナペア6Pを、生成する。ここでは、送信アンテナ2Pは1個の送信信号を送信するので、仮想送信アンテナの符号を送信アンテナの符号と同じにする。同様に、仮想送信アンテナ2Nと仮想受信アンテナとをペアにした仮想アンテナペア6Nと、仮想送信アンテナ2Mと仮想受信アンテナとをペアにした仮想アンテナペア6Mも生成する。信号処理装置30は、3個の仮想アンテナペア6M、6N、6Pを、仮想送信アンテナが同じ位置になるように配置して合成する。その結果、図2(c)に示す集約送信アンテナ5を有する合成アンテナ7が得られる。図2(c)では、仮想アンテナペア6Nの仮想受信アンテナが分かりやすいように、その外形線を破線で表示している。合成アンテナ7の電界強度は、中央部が強く、理想的な形に近くなっている。また、合成アンテナ7にまとめられる仮想受信アンテナの個数は、中央部が2個であり、中央部でない部分では1個になっている。
合成アンテナ7の中央部とは、合成した合成受信開口面の図形的な中心を含む決められた範囲である。図形的な中心とは、例えば、合成受信開口面の重心や、合成受信開口面を含むことができる最少の長方形または平行四辺形の2つの対角線の交点などである。決められた範囲は、例えば、合成受信開口面の幅などに対して決められた比率をかけるなどして決める。決められた範囲は、集約受信アンテナを単位として決めてもよい。
比較例として、合成アンテナの開口面積を大きくすることだけを考慮したレーダ装置のアンテナの配置について検討する。図3は、比較例として、合成アンテナの開口面積を大きくすることだけを考慮したレーダ装置のアンテナの配置を示す図である。図4は、比較例のレーダ装置での仮想アンテナペアと、仮想アンテナペアを合成した合成アンテナおよびその電界分布とを説明する図である。
図3から分かるように、比較例のレーダ装置100Xは、レーダ装置100と比較すると、送信アンテナ2Nを有しない。そのため、図4(c)に示すように、比較例の合成アンテナ7Xでは、電界強度のピークが中央部から少しずれた位置に2つできる。つまり、ピークが鈍っている。また、合成アンテナ7Xにまとめられる仮想受信アンテナの個数は、どの部分でも1個になっている。
レーダ装置100では、開口面積を大きくするために必要な送信アンテナ2M、2Pに加えて、合成アンテナ7Mにまとめられる仮想受信アンテナの個数を、中央部では中央部でない部分よりも大きくするために、送信アンテナ2M、2Pの間に配置した送信アンテナ2Nを有している。そうすることで、鋭いビームで空間を観測できる。
レーダ装置100では、長方形の開口面の送信アンテナと受信アンテナが接していたが、接していなくてもよい。送信アンテナの開口面は、長方形でなくてもよく、任意の形状でよい。受信アンテナの開口面は、移動前と移動後の開口面が接するように平行移動させた際に、接する線を長くできる長方形または平行四辺形などの平行な同じ長さの二辺を有する図形が望ましい。後で説明する条件を満足する第1の移動ベクトルV1および第2の移動ベクトルV2が存在することができれば、受信開口面の形状はどのようなものでもよい。
第1の移動ベクトルV1と第2の移動ベクトルV2とを、それらの終点が同じ位置になるように配置する。第1の移動ベクトルV1および移動ベクトルV2の終点の位置を、第1の位置とする。第1の移動ベクトルV1の始点を第2の位置とし、第2の移動ベクトルV2の始点を第3の位置とする。このような関係にある第1の位置、第2の位置および第3の位置に、平行移動して開口面が重なる送信アンテナを配置する。そのように3個の送信アンテナを配置することで、合成アンテナにまとめられる仮想受信アンテナの個数は、中央部が中央部でない部分よりも多くできる。
ここで、第2の移動ベクトルV2は、第1の移動ベクトルV1と同じ方向で大きさが半分であるベクトルが望ましい。以下の条件を満足できるならば、第2のベクトルV2の方向は第1のベクトルの方向と異なってもよい。第2の移動ベクトルV2は、大きさが第1の移動ベクトルと異なり方向の差が決められた範囲内のベクトルである。そして、第3の位置は、第1の移動ベクトルV1に相当する線分の中点から決められた範囲内に存在することになる。
第1の移動ベクトルV1および第2の移動ベクトルV2に対する条件を定義するために、以下の用語および変数を定義する。
第1の受信開口面:移動前の受信アンテナの開口面。
第2の受信開口面:第1の受信開口面を第1のベクトルV1で移動させたもの。
第3の受信開口面:第1の受信開口面を第2のベクトルV2で移動させたもの。
第1の非重複部分:第1の受信開口面の内部であり、かつ第2の受信開口面の外部であり、かつ第3の受信開口面の外部である部分。
第2の非重複部分:第1の受信開口面の外部であり、かつ第2の受信開口面の内部であり、かつ第3の受信開口面の外部である部分。
重複部分:第1の受信開口面または第2の受信開口面の内部であり、かつ第3の受信開口面の内部である部分。
第1の非重複面積S1:第1の非重複部分の面積。
第2の非重複面積S2:第2の非重複部分の面積。
重複面積Sr:重複部分の面積。
全体面積T:第1の受信開口面、第2の受信開口面および第3の受信開口面のどれかの内部である部分の面積。
第1の非重複率γ1:第1の非重複面積を全体面積で割った値。γ1=S1/T。
第2の非重複率γ2:第2の非重複面積を全体面積で割った値。γ2=S2/T。
重複率γr:重複面積を全体面積で割った値。γr=Sr/T。
非重複率閾値Kn:第1の非重複率γ1と第2の非重複率γ2に対する閾値。例えば、0.2とする。
重複率閾値Kr:重複率γrに対する閾値。例えば、0.4とする。
一般的に、図形Aと図形Bがあった場合に、図形Aの内部であり、かつ図形Bの内部である部分が、図形Aと図形Bの重複する部分である。図形Aの内部であり、かつ図形Bの内部である部分が存在しない場合は、図形Aと図形Bは重複しない。すなわち、重複する部分を有しない。図形Aの内部であり、かつ図形Bの外部である部分が、図形Aの図形Bとは重複しない部分である。
第1の移動ベクトルV1および第2の移動ベクトルV2に対する条件は、以下である。第1の移動ベクトルV1は、第1の受信開口面と第2の受信開口面が接するか重複する部分を有するものである必要がある。第2の移動ベクトルV2は、第1の受信開口面と第2の受信開口面が接するか重複する部分の少なくとも一部が第3の受信開口面の内部に入り、上に示すように定義した第1の非重複部分、重複部分および第2の非重複部分が存在するものである必要がある。
こうすることで、第1の受信開口面51と第2の受信開口面52とが分離することがない。そして、第1の移動ベクトルV1の方向に、第1の非重複部分、重複部分、第2の非重複部分がこの順番に並ぶことになる。つまり、仮想受信アンテナの個数が多くなる重複部分が中央部に配置されることになる。
第1の非重複部分、重複部分および第2の非重複部分が存在することに加えて、第1の非重複率γ1、第2の非重複率γ2および重複率γrが、以下の条件をすべて満足するようにすれば、中央部に対応する重複部分、中央部でない部分に対応する第1の非重複部分および第2の非重複部分の全体に対する割合を適切にすることができる。
γ1≧Kn (1)
γ2≧Kn (2)
γr≧Kr (3)
上記の条件を言葉で表現すると、第1の非重複率および第2の非重複率が非重複率閾値以上であり、かつ、重複率が重複率閾値であることである。
図5を使用して、第1の移動ベクトルV1と第2の移動ベクトルV2に対する条件を説明する。図5は、この発明の実施の形態1に係るレーダ装置の変形例で、合成アンテナの中央部での仮想受信アンテナの個数を中央部でない部分よりも大きくする条件の例を説明する図である。図5(a)は、実際の送信アンテナと受信アンテナの位置関係を示す。図5(b)は、合成アンテナを生成する過程を説明する図である。図5(c)は、生成した合成アンテナを示す。
図5(a)は、図1に示すものと似ているが、送信アンテナ2MA、2NA、2PAが受信アンテナ1に対して斜めになるように配置している。送信アンテナ2MAは、その上側の角が受信アンテナ1の左下の角と接する。送信アンテナ2PAは、その上側の角が受信アンテナ1の右下の角と接する。送信アンテナ2NAは、上側の角が受信アンテナ1から離れた位置に配置する。なお、受信アンテナ1の縦の長さを1とすると、横の長さは2である。送信アンテナ2NAと受信アンテナ1との間隔は、0.1である。
図5(b)に、移動前の受信開口面である第1の受信開口面51、第1の移動ベクトルV1、第1の受信開口面51を第1の移動ベクトルV1により平行移動させた第2の受信開口面52、第1の移動ベクトルV1とは異なる第2の移動ベクトルV2、第1の受信開口面51を第2の移動ベクトルV2により平行移動させた第3の受信開口面53を示す。第1の受信開口面51の外形線は、間隔がより狭い破線で示す。第2の受信開口面52の外形線は、間隔がより広い破線で示す。第3の受信開口面53の外形線は、一点鎖線で示す。第1の移動ベクトルV1は、送信アンテナ2MAを送信アンテナ2PAと重なるように平行移動させるベクトルである。第2の移動ベクトルV1は、送信アンテナ2NAを送信アンテナ2PAと重なるように平行移動させるベクトルである。図5(b)では、第1の非重複部分71に斜線を付け、第2の非重複部分72には横線を付け、重複部分73には縦線を付けている。
第1の受信開口面51と第2の受信開口面52とは、接している。第3の受信開口面53は、第1の受信開口面51と第2の受信開口面52とが接する部分の約90%を内部に有している。そのため、図5(b)に示されるように、第3の受信開口面53は、第1の受信開口面51または第2の受信開口面52と重複する部分を有する。
図5の場合には、以下のようになる。合成アンテナにまとめられる仮想受信アンテナの個数を、中央部では中央部でない部分よりも大きくした上で、中央部の全体に対する比率を適切にできている。
第1の非重複面積S1=1.1
第2の非重複面積S2=1.1
重複面積 Sr=1.8
全体面積 T =4.2
第1の非重複率 γ1=1.1/4.2≒0.26≧0.2
第2の非重複率 γ2=1.1/4.2≒0.26≧0.2
重複率 γr=1.8/4.2≒0.43≧0.4
図5(c)に示すように、合成アンテナ7Yの合成受信開口面の重複部分73に相当する部分では仮想受信アンテナが2重になり、他の部分は1重になる。
ここでは、全体面積に対する比率で、第1の非重複率、第2の非重複率および重複率を定義した。受信開口面の面積に対する比率で定義してもよい。どのような方法で定義しても、中央部に相当する重複部分、中央部でない部分に相当する第1の非重複部分および第2の非重複部分の面積についての比率に対して望ましい範囲を設定して、比率がその範囲に入るようにすればよい。
実施の形態2.
実施の形態2は、受信アンテナの中央部を挟む位置に2つの送信アンテナを備えることで、合成アンテナにまとめられる仮想受信アンテナの個数を、合成アンテナの合成受信開口面の中央部では中央部でない部分よりも大きくする場合である。図6は、この発明の実施の形態2に係るレーダ装置の構成を説明する図である。
実施の形態2に係るレーダ装置100Yは、長方形の開口面を有する受信アンテナ1を有する受信装置10と、受信アンテナ1の開口面の一辺に沿うように配置された合同な長方形の開口面を有する2つの送信アンテナ2J、2Kをそれぞれ有する2つの送信装置20J、20Kと、受信装置10が受信する受信信号を処理する信号処理装置30Yを有する。
送信アンテナ2J、2Kは、受信アンテナ1に対して、送信アンテナ2J、2Kのそれぞれの開口面の一辺と、受信アンテナ1の開口面の一辺とが接するように配置している。送信アンテナ2J、2Kは、受信アンテナと接する一辺の中点が受信アンテナ1の一辺を3対4対3に分ける2点とそれぞれ接する位置に配置する。つまり、受信アンテナ1の開口面の中央部を挟む位置に2つの送信アンテナが存在する。
送信装置20J、20Kは、互いに無相関である送信信号3J、3Kを、それぞれ送信アンテナ2J、2Kから空間に送信する。送信信号3J、3Kが空間で反射された反射信号4J、4Kは、受信アンテナ1で受信される。なお、送信信号3J、3Kは互いに無相関なので、受信アンテナ1が受信する際に、反射信号4J、4Kは別の信号として認識できる。
仮想送信アンテナが同じ位置になるように仮想アンテナペアをまとめると、図7に示す合成アンテナが得られる。図7は、実施の形態2に係るレーダ装置での仮想アンテナペアと、仮想アンテナペアを合成した合成アンテナおよびその電界分布とを説明する図である。
図7(a)には実際のアンテナの配置を示す。図7(b)には、2つの仮想アンテナペア6J、6Kを示す。図7(c)には、2つの仮想アンテナペアを合成した合成アンテナ7Yを示す。図7(b)の左側に示すように、信号処理装置30Yは、送信信号3Jを送信する仮想送信アンテナ2Jと、送信信号3Jが空間で反射された反射信号4Jを受信する仮想受信アンテナとをペアにした仮想アンテナペア6Jを生成する。同様に、仮想送信アンテナ2Kと仮想受信アンテナとをペアにした仮想アンテナペア6Kを生成する。信号処理装置30Yは、2個の仮想アンテナペア6K、6Jを、仮想送信アンテナが同じ位置になるように配置して合成する。その結果、図7(c)に示す集約送信アンテナ5Yを有する合成アンテナ7Yになる。合成アンテナ7Yの電界強度は、中央部が強く、理想的な形に近くなっている。また、合成アンテナ7Yにまとめられる仮想受信アンテナの個数は、中央部が2個であり、中央部でない部分では1個になっている。
送信アンテナ2Kの位置を第1の位置とし、送信アンテナ2Jの位置を第2の位置とし、第1の位置を終点として第2の位置を始点とするベクトルを第1の移動ベクトルV1とする。そう考えると、仮想アンテナペア6Kに含まれる仮想受信アンテナの開口面が第1の受信開口面になり、仮想アンテナペア6Jに含まれる仮想受信アンテナの開口面が第2の受信開口面になる。第1の受信開口面と第2の受信開口面とが重複する部分を持つように第1の移動ベクトルを決めることで、合成受信開口面の中央部にまとめられる仮想受信アンテナの数が中央部でない部分よりも多くできる。第1の受信開口面と第2の受信開口面とが重複する部分の面積を合成受信開口面の面積で割った値が、例えば0.3以上で0.5以下などのような決められた範囲内とすることで、中央部の全体に対する割合を適切なものにできる。
実施の形態1と実施の形態2とを組み合わせることができる。具体的には、送信アンテナ2J、2Kに挟まれる位置に3個目の送信アンテナを配置する。そうすることで、最も中央部に存在する仮想受信アンテナが3重で、その両側に2重の部分、さらにその外側の部分が1重である合成アンテナを生成できる。
実施の形態3.
実施の形態3は、受信アンテナを挟む位置に配置された2つの送信アンテナがそれぞれ2つ以上の互いに無相関な送信信号を送信することで、合成アンテナにまとめられる仮想受信アンテナの個数を、中央部では中央部でない部分よりも大きくする場合である。図8は、この発明の実施の形態3に係るレーダ装置の構成を説明する図である。
実施の形態3に係るレーダ装置100Aは、長方形の開口面を有する受信アンテナ1Aを有する受信装置10Aと、受信アンテナ1Aの向かい合う二辺にそれぞれ接するように配置された長方形の開口面を有する2つの送信アンテナ2Q、2Rをそれぞれ有する2つの送信装置20Q、20Rと、受信装置10Aが受信する受信信号を処理する信号処理装置30Aを有する。
送信装置20Qは、互いに無相関である2つの送信信号3Q1、3Q2を生成して送信アンテナ2Qから空間に送信する。送信装置20Rは、互いに無相関である2つの送信信号3R1、3R2を生成して送信アンテナ2Rから空間に送信する。送信信号3Q1、3Q2と送信信号3R1、3R2は、どの2つをとっても無相関である。送信信号3Q1、3Q2、3R1、3R2が空間で反射された反射信号4Q1、4Q2、4R1、4R2は、受信アンテナ1Aで受信される。なお、送信信号3Q1、3Q2、3R1、3R2は互いに無相関なので、受信アンテナ1Aが受信する際に、反射信号4Q1、4Q2、4R1、4R2は別の信号として認識できる。
図9は、実施の形態3に係るレーダ装置での仮想アンテナペアと、仮想アンテナペアを合成アンテナに合成する過程とを説明する図である。図9(a)には実際のアンテナの配置を示す。図9(b)と図9(d)には、仮想アンテナペアを示す。図9(c)と図9(e)には、サブ合成アンテナを示す。図9(f)には、合成アンテナを示す。
図9(b)には、送信信号3Q1、3R1を送信する仮想送信アンテナ2Q1、2R1と受信アンテナ1Aとからそれぞれ生成される2個の仮想アンテナペア6Q1、6R1を示す。信号処理装置30Aは、図9(b)に示す2個の仮想アンテナペア6Q1、6R1を、仮想送信アンテナ2Q1、2R1が同じ位置になるように配置して合成する。その結果、図9(c)に示す集約送信アンテナ5Qを有するサブ合成アンテナ9A1が得られる。図9(d)には、送信信号3Q2、3R2を送信する仮想送信アンテナ2Q2、2R2と受信アンテナ1Aから生成される2個の仮想アンテナペア6Q2、6R2を示す。信号処理装置30Aは、図9(d)に示す2個の仮想アンテナペア6Q2、6R2を、仮想送信アンテナ2Q2、2R2が同じ位置になるように配置して合成する。その結果、図9(e)に示す集約送信アンテナ5Rを有するサブ合成アンテナ9A2が得られる。集約送信アンテナ5Q、5Rの位置関係が送信アンテナ2Q、2Rの位置関係と同じになるように、サブ合成アンテナ9A1、9A2を合成すると、図9(f)に示す合成アンテナ7Aが合成できる。
合成アンテナ7Aは、中央の集約受信アンテナでは2個の仮想アンテナペア6Q1、6R2の仮想受信アンテナがまとめられる。左側の集約受信アンテナでは仮想アンテナペア6R1の仮想受信アンテナだけであり、右側の集約受信アンテナでは仮想受信アンテナ6Q2だけである。
このように、受信アンテナを挟む位置に配置された複数の送信アンテナからそれぞれ2つ以上の互いに無相関な送信信号を送信することで、中央部の集約受信アンテナにまとめられる仮想受信アンテナの個数を中央部でない部分の集約受信アンテナでの個数よりも大きな合成アンテナを合成することができる。
受信アンテナを挟む位置でなくても、平行移動することで開口面を重ねることができる複数の送信アンテナが、互いに無相関な2つ以上の送信信号を送信することで、中央部の集約受信アンテナにまとめられる仮想受信アンテナの個数を中央部でない部分の集約受信アンテナでの個数よりも大きな合成アンテナを合成することができる。
実施の形態4.
実施の形態4は、正六角形の開口面を有する受信アンテナを有する受信装置と、受信アンテナを囲む6つの送信アンテナをそれぞれ有する6つの送信装置が互いに無相関な送信信号を送信することで、合成アンテナにまとめられる仮想受信アンテナの個数を、合成アンテナの中央部では中央部でない部分よりも大きくする場合である。図10は、この発明の実施の形態4に係るレーダ装置の構成を説明する図である。
実施の形態4に係るレーダ装置100Bは、正六角形の開口面を有する受信アンテナ1Bを有する受信装置10Bと、受信アンテナ1Bの開口面の各辺に接するように配置された長方形の開口面を有する6つの送信アンテナ8A、8B、8C、8D、8E、8Fをそれぞれ有する6つの送信装置80A、80B、80C、80D、80E、80F(図示せず)と、受信装置10Bが受信する受信信号を処理する信号処理装置30Bを有する。送信アンテナ8A、8Dを正六角形の対向する2辺に配置し、送信アンテナ8B、8Eを対向する2辺に配置し、送信アンテナ8C、8Fを対向する2辺に配置する。そのため、開口面の合成に使用する仮想送信アンテナは、その長方形の開口面が互いに120度の角度を持つ3種類に分けられる。
送信アンテナの位置と受信開口面の六角形の辺との関係は、辺の垂直二等分線上に、長方形の送信開口面の重心が位置するように配置する。辺と送信開口面の距離は、すべての送信アンテナで同じにする。このことは、正六角形の受信開口面の辺に隣接する位置または挟まれる位置に、送信アンテナを配置する場合に、共通である。
なお、受信開口面の各辺に対して各送信開口面が同じ位置関係を持つように配置できれば、送信開口面の重心ではない位置例えば角を、辺との位置関係を決める位置として使用してもよい。その場合には、送信開口面の辺との位置関係を決める位置は、辺の垂直二等分線上に存在しなくてもよい。
送信装置80A〜80Fのそれぞれは、互いに無相関な送信信号3A〜3Fをそれぞれ生成して、アンテナ8A〜8Fからそれぞれ空間に送信する。図を見やすくするために、図10では、送信アンテナ8Dが送信する送信信号3Dだけを表示する。
送信信号3A〜3Fのそれぞれが空間で反射された反射信号4A〜4Fは、それぞれ別の信号として受信アンテナ1Bで受信される。図10には、送信信号3Dが空間で反射された反射信号4Dだけを表示する。
図11は、実施の形態4に係るレーダ装置で、仮想アンテナペアをサブ合成アンテナにまとめる例を説明する図である。図11の左上に実際のアンテナの配置を示す。図11では、向きが異なる送信アンテナの組ごとに仮想アンテナペアをまとめてサブ合成アンテナを生成する様子を示す。送信アンテナ8A、8Dに対応する仮想アンテナペア6A、6Dをまとめて、集約送信アンテナ5Uを有するサブ合成アンテナ9Uが作成できる。送信アンテナ8B、8Eに対応する仮想アンテナペア6B、6Fをまとめて、集約送信アンテナ5Vを有するサブ合成アンテナ9Vが作成できる。送信アンテナ8C、8Eに対応する仮想アンテナペア6C、6Fをまとめて、集約送信アンテナ5Wを有するサブ合成アンテナWが作成できる。
図12に、実施の形態4に係るレーダ装置で、3個のサブ合成アンテナをまとめて合成アンテナを生成する1例を説明する図を示す。共通の1個の集約受信アンテナに対して、集約送信アンテナ5Uが送信アンテナ8Dの位置にあり、集約送信アンテナ5Vが送信アンテナ8Bの位置にあり、集約送信アンテナ5Wが送信アンテナ8Fの位置にあるように、合成アンテナ7B1を合成する。合成アンテナ7B1では、集約送信アンテナ5U、5V、5Wが隣接する集約受信アンテナは3個の仮想受信アンテナをまとめたものとなる。他の集約受信アンテナは1個の仮想受信アンテナだけになる。合成アンテナ7B1では、中央部の集約受信アンテナにまとめられる仮想受信アンテナの個数が、中央部でない集約受信アンテナよりも大きくなる。
合成アンテナ7B1では、異なる3方向で仮想アンテナペアから3個のサブ合成アンテナを生成し、3個のサブ合成アンテナの中央部側の仮想受信アンテナが重なるように3個のサブ合成アンテナを合成アンテナに合成している。そうすることで、中央部の集約受信アンテナにまとめられる仮想受信アンテナの個数が、中央部でない集約受信アンテナよりも多くなる。なお、3方向でなく少なくとも2方向で仮想アンテナペアを生成し、中央部になる側の仮想受信アンテナが重なるようにサブ合成アンテナを合成アンテナに合成すればよい。
レーダ装置100Bでは、送信アンテナの開口面と受信アンテナの開口面が接していたが、接していなくてもよい。隣接する送信アンテナの開口面の辺と受信アンテナの開口面の辺が平行でなくてもよい。
より一般的に表現すると、第1の方向で受信アンテナを挟む複数の位置に平行移動して開口面が重なる送信アンテナを配置し、第1の方向とは異なる第2の方向で受信アンテナを挟む複数の位置に平行移動して開口面が重なる送信アンテナを配置すれば、中央部の集約受信アンテナにまとめられる仮想受信アンテナの個数が、中央部でない集約受信アンテナよりも多くすることができる。
なお、3個の仮想受信アンテナをまとめるとは、最大で3個の仮想受信アンテナをまとめることができるという意味であり、一部の仮想受信アンテナを使用しないことにより、2個または1個の仮想受信アンテナをまとめた集約受信アンテナにできる。集約受信アンテナがN重とは、集約受信アンテナにまとめることができる仮想受信アンテナの個数が最大でN個であるという意味である。
実施の形態4のレーダ装置で、合成アンテナを合成する他の例を説明する図を、図13に示す。図13(a)に示す合成アンテナ7B2は、図12に示す合成アンテナ7B1と比較して、集約送信アンテナ5Uの位置を変更している。合成アンテナ7B1では、集約送信アンテナ5Uが中央の集約受信アンテナに対して送信アンテナ8Dの位置である。合成アンテナ7B2では、集約送信アンテナ5Uが送信アンテナ8Aの位置である。図13(b)に示す合成アンテナ7B3は、合成アンテナ7B2に対して集約送信アンテナ5Wの位置が異なる。合成アンテナ7B3では、集約送信アンテナ5Wを上と左の集約受信アンテナの間に配置する。図13(c)に示す合成アンテナ7B4は、合成アンテナ7B3に対して集約送信アンテナ5Uの位置が異なる。合成アンテナ7B4では、合成アンテナ7B3では右下に来る集約受信アンテナに対して送信アンテナ8Dの位置に集約送信アンテナ5Uを配置する。このように、レーダ装置100Bは、合成アンテナとして何種類もの合成受信開口面のパターンを生成できる。
レーダ装置100Bは、3方向で受信アンテナ1Bを挟む2つの位置に送信アンテナを配置した。2方向または4方向以上で受信アンテナを挟む複数の位置に送信アンテナを配置してもよい。受信開口面の形状は、任意の形状でよい。
実施の形態5.
実施の形態5は、正六角形の開口面を有する受信アンテナを有する受信装置に対して、実施の形態3と同様に、少なくとも2つの送信アンテナがそれぞれ2つ以上の互いに無相関な送信信号を送信することで、合成アンテナにまとめられる仮想受信アンテナの個数を、中央部では中央部でない部分よりも大きくする場合である。図14は、この発明の実施の形態5に係るレーダ装置の構成を説明する図である。
実施の形態5に係るレーダ装置100Cの構成は、実施の形態4の場合と同様の構成である。送信装置80A〜80Fのそれぞれが、2つの互いに無相関な送信信号を送信する。受信装置10Cと、受信装置10Cが受信する受信信号を処理する信号処理装置30Cが、送信信号と同様に2倍になった反射信号を処理する。
送信装置80Aは、互いに無相関である2つの送信信号3A1、3A2を生成して送信アンテナ8Aから空間に送信する。送信装置80B、80C、80D、80E、80Fのそれぞれも同様に、互いに無相関である2つの送信信号3B1、3B2、3C1、3C2、3D1、3D2、3E1、3E2、3F1、3F2を生成して、それぞれ送信アンテナ8B、8C、8D、8E、8Fから空間に送信する。送信信号3A1、3A2、3B1、3B2、3C1、3C2、3D1、3D2、3E1、3E2、3F1、3F2は、どの2つをとっても無相関である。図を見やすくするために、図14には、送信アンテナ8Dが送信する送信信号3D1、3D2だけを表示する。
送信信号3A1、3A2、3B1、3B2、3C1、3C2、3D1、3D2、3E1、3E2、3F1、3F2が空間で反射された反射信号4A1、4A2、4B1、4B2、4C1、4C2、4D1、4D2、4E1、4E2、4F1、4F2は、それぞれ別の信号として受信アンテナ1Bで受信される。図を見やすくするために、図14には、送信信号3D1、3D2が空間で反射された反射信号4D1、4D2だけを表示する。
図15は、実施の形態5に係るレーダ装置で、合成されるサブ合成アンテナおよびサブ合成アンテナをまとめた合成アンテナを説明する図である。
図15(a)には実際のアンテナの配置を示す。送信アンテナ8A、8Dと受信アンテナ1Bの位置関係は、実施の形態3の送信アンテナ2Q、2Rと受信アンテナ1Aの位置関係と同じである。したがって、図15(b)に示すように、送信アンテナ8A、8Dから生成される集約送信アンテナ5U1、5U2を有するサブ合成アンテナ9Uは、図9(f)と同様な形になる。送信アンテナ8B、8Eから生成される集約送信アンテナ5V1、5V2を有するサブ合成アンテナ9Vを、図15(c)に示す。同様に、送信アンテナ8C、8Fから生成される集約送信アンテナ5W1、5W2を有するサブ合成アンテナ9Wは、図15(d)のようになる。サブ合成アンテナ9U、9V、9Wをまとめた合成アンテナ7Bは、図15(e)のようになる。合成アンテナ7C1は、中央部の1つの仮想受信アンテナが6重であり、その周辺の6つの仮想受信アンテナは1重になる。このように、仮想アンテナの中央部では中央部でない部分よりもまとめる仮想受信アンテナの個数が大きくなる。
図16に、レーダ装置100Cで、合成アンテナを合成する他の例を説明する図である。2個の仮想アンテナペアをまとめたサブ合成アンテナを個別に合成することで、図16(a)に示すように、合成アンテナ7C2に合成される。合成アンテナ7C2は、図15(e)に示す合成アンテナ7C1と同様な形状であるが、集約受信アンテナにまとめられる仮想受信アンテナの個数が異なる。図16(b)は、サブ合成アンテナ9U、9V、9Wを三角形になるように配置してまとめた場合で、合成アンテナ7C3が得られる。図16(c)は、合成アンテナ7C3に対して、サブ合成アンテナ9Uの位置を変更した場合である。図16(d)は、サブ合成アンテナ9U、9V、9Wを、1個の集約受信アンテナの回りに互いに120度だけ異なる方向に延びるように配置してまとめた場合である。図16(e)は、図16(d)に示す合成アンテナ7C5を、集約送信アンテナ5U1が中央の集約受信アンテナに対して送信アンテナ8Aの位置になるようにサブ合成アンテナを配置した場合である。このように、レーダ装置100Cでは、色々な形状の合成受信開口面を有する合成アンテナを得ることができる。
実施の形態6.
実施の形態6は、互いに隣接するように配置した3つの正六角形の開口面を有する受信アンテナと、受信アンテナの各辺に接するように配置した15の長方形の送信アンテナを用いて、合成アンテナにまとめられる仮想受信アンテナの個数を、中央部では中央部でない部分よりも大きくする場合である。図17は、この発明の実施の形態6に係るレーダ装置の構成を説明する図である。
実施の形態6に係るレーダ装置100Dでは、正六角形の開口面を有する受信アンテナ1Bとその周囲を囲む送信アンテナ8A〜8Fに加えて、正六角形の開口面を有する受信アンテナ1Cとその周囲の送信アンテナ8G〜8Lを配置する。送信アンテナ8Dは、受信アンテナ1Bと受信アンテナ1Cとに挟まれる。さらに、レーダ装置100Dは、受信アンテナ1B、1Cに隣接して、正六角形の開口面を有する受信アンテナ1Dとその周囲の送信アンテナ8M〜8Qを有する。送信アンテナ8Cは、受信アンテナ1Bと受信アンテナ1Dとに挟まれる。送信アンテナ8Gは、受信アンテナ1Cと受信アンテナ1Dとに挟まれる。
レーダ装置100Dは、受信アンテナ1B、1C、1Dに対応して受信装置10B、10C、10Dを有する。さらに、送信アンテナ8A〜8Qに対応させて、送信装置80A〜80Q(図示せず)を有する。
送信アンテナ8A〜8Qは、互いに無相関である送信信号3A〜3Qを、それぞれ1つずつ空間に送信する。図を見やすくするために、図17では、送信アンテナ8Jが送信する送信信号3Jだけを表示する。送信信号3A〜3Qが空間で反射された反射信号4A〜4Qは、それぞれ別の信号として受信アンテナ1B、1C、1Dで受信される。図17には、送信信号3Jが空間で反射された反射信号4Jだけを表示する。
図18は、実施の形態6に係るレーダ装置で、平行移動で重なる送信アンテナを有する仮想アンテナペアをサブ合成アンテナにまとめる例を説明する図である。図18は、平行な向きに配置された5つの送信アンテナ8A、8D、8J、8M、8Qから生成される仮想アンテナペアをまとめたサブ合成アンテナ9Rを示す。図18(a)は、実際のアンテナの配置を示す。図18(b)は、送信アンテナごとに生成される仮想アンテナペアを示す。図18(c)は、送信アンテナを同じ位置にして生成される集約送信アンテナ5Rとサブ合成アンテナ9Rを示す。
サブ合成アンテナ9Rは、3個、4個、3個の3列で合計10個の集約受信アンテナを有する。集約送信アンテナ5Rの両側の集約受信アンテナは3個をまとめたものとなる。また、集約送信アンテナ5Rの両側の下側の集約受信アンテナでは2個の仮想アンテナをまとめたものとなる。
同様にして、5つの送信アンテナ8B、8E、8G、8K、8Nに関しては、集約送信アンテナ5Sとサブ合成アンテナ9Sが生成される。5つの送信アンテナ8C、8F、8H、8L、8Pに関しては、集約送信アンテナ5Tとサブ合成アンテナ9Tが生成される。図19は、実施の形態6に係るレーダ装置で、集約送信アンテナが近接するように異なる方向のサブ合成アンテナを配置してまとめて合成アンテナを生成する1例を説明する図である。集約送信アンテナ5R、5S、5Tが送信アンテナ8M、8B、8Cと同じ位置関係になるように、サブ合成アンテナ9R、9S、9Tを組み合わせると、図19の下部に示す合成アンテナ7D1が得られる。合成アンテナ7D1では、中央部の3個の集約受信アンテナで8重になる。
レーダ装置100Dでは、2つの受信アンテナ1B、1Cと、2つの受信アンテナの両方を挟む位置に配置された送信アンテナ8A、8Jと、2つの受信アンテナ1B、1Cに挟まれる位置に配置された送信アンテナ8Dとを備えている。そのため、中央部の集約受信アンテナにまとめられる仮想受信アンテナの個数が、中央部でない集約受信アンテナよりも大きくすることができる。開口面の形状が正六角形である3つの受信アンテナが互いに隣接するように配置しているので、3方向に同様な関係にある3つの受信アンテナと5つの送信アンテナで構成される3つの組を得ることができ、中央部の集約受信アンテナにまとめられる仮想受信アンテナの個数をより大きくすることができる。
受信開口面を正六角形にしているので、合成受信開口面の内部の開口面でない部分を小さくして合成アンテナを生成できる。これは、正六角形が互いに120度異なる3方向に並ぶことで平面を覆うことができるという性質があるからである。受信開口面の形状を、正方形、正八角形など平行な向かい合う辺を有する多角形にしてもよい。
送信アンテナを、送信信号を送信できかつ反射信号を受信できる送受信アンテナとしてもよい。送受信アンテナとすることで、合成受信開口面において正六角形の間の受信開口面でない部分を受信開口面にすることができる。長方形の送受信アンテナの集約受信アンテナに集約される仮想受信アンテナの個数は、両側の正六角形の集約受信アンテナに集約される仮想アンテナの個数の和になる。
集約送信アンテナ5R、5S、5Tの位置関係が送信アンテナ8D、8G、8Cと同じ位置関係になるように、サブ合成アンテナ9R、9S、9Tを組み合わせると、図20に示す合成アンテナ7D2が得られる。図20は、実施の形態6に係るレーダ装置で、集約送信アンテナが近接するように異なる方向のサブ合成アンテナを配置してまとめた合成アンテナの別の1例を示す図である。実施の形態6に係るレーダ装置で、異なる方向のサブ合成アンテナを集約送信アンテナが近接するように配置してまとめた合成アンテナの別の1例を示す図である。合成アンテナ7D2では、中央部の3個の集約受信アンテナで7重になる。合成アンテナ7D2の集約受信アンテナが3個の辺の中央の集約受信アンテナは、2重になる。
集約送信アンテナ5R、5S、5Tの位置関係が送信アンテナ8A、8E、8Cと同じ位置関係になるように、サブ合成アンテナ9R、9S、9Tを組み合わせると、図21に示す合成アンテナ7D3が得られる。図21は、実施の形態6に係るレーダ装置で、集約送信アンテナが1個の集約受信アンテナを囲むように異なる方向のサブ合成アンテナを配置してまとめて合成アンテナを生成する1例を説明する図である。合成アンテナ7D3では、中央部に9重の1個の集約受信アンテナの周囲の6個の集約受信アンテナが5重または4重になる。その周囲の9個の集約受信アンテナは1重になる。
図22は、レーダ装置100Dで合成受信開口の面積を大きくする場合である。図22は、実施の形態6に係るレーダ装置で、開口面積ができるだけ広くなるように異なる方向のサブ合成アンテナを配置してまとめて合成アンテナを生成する1例を説明する図である。図22に示す合成アンテナ7D4では、集約送信アンテナ5R、5S、5Tの間の位置関係を、送信アンテナ8A、8K、8Pの位置関係になるように配置する。合成アンテナ7D4では、集約受信アンテナの個数が18個である。図20に示す合成アンテナ7D1の集約受信アンテナの個数が12個なので、合成アンテナ7D4は、合成アンテナ7D1の1.5倍の個数の集約受信アンテナを有する。
この実施の形態6では、3つの正六角形の開口面を有する受信アンテナを有するので、合成アンテナを、さまざまなパターンで、その中央部でまとめる集約受信アンテナの個数が中央部でない部分よりも大きくなるように配置してまとめることができる。中央部でまとめる集約受信アンテナの個数が中央部でない部分よりも大きくすることを考慮しないで、合成アンテナを生成することもできる。
ここでは、異なる方向でそれぞれ1個のサブ合成アンテナを合成し、サブ合成アンテナを合成して合成アンテナを生成した。そうすることで、120度異なる方向での対称性を利用して、合成アンテナを生成できる。なお、合成アンテナを生成する過程で、異なる方向の仮想アンテナペアを含むサブ合成アンテナを生成してもよい。平行移動で重ねることができる仮想送信アンテナを1個の集約送信アンテナに合成する例を示したが、2個以上の集約送信アンテナに合成してもよい。
3つよりも多くの数の互いに隣接した正六角形の開口面を有する受信アンテナを使用することができる。そうすることで、より大きな合成受信開口面を持ち、中央部から周辺部に向けて、集約受信アンテナに集約される仮想受信アンテナの数の変化をより望ましいものとすることができる。受信アンテナの数が2個の場合でも、3個の場合と同様な効果がある。
受信開口面は正六角形でなくてもよく、任意の形状でよい。2つの受信アンテナを受信開口面が互いに隣接するように配置し、2つの受信アンテナの両方を挟む位置と2つの受信アンテナに挟まれる位置とに、平行移動して送信開口面が重なる送信アンテナを配置すればよい。3つ以上の受信アンテナが同じ方向に隣接する場合には、隣接する受信アンテナに挟まれる少なくとも1つの位置と、隣接するすべての受信アンテナを挟む位置に送信アンテナを配置すればよい。隣接する受信アンテナに挟まれるすべての位置に、送信アンテナを配置してもよい。つまり、複数の受信アンテナを受信開口面が互いに隣接するように配置し、複数の受信アンテナの両方を挟む位置と、隣接する受信アンテナに挟まれる位置とに、平行移動して送信開口面が重なる送信アンテナを配置すればよい。
この実施の形態では、正六角形の受信開口面のすべての辺に隣接するまたは挟まれる位置に送信アンテナを配置したが、必ずしもすべての辺に隣接するまたは挟まれる位置に送信アンテナを配置しなくてもよい。正六角形の受信開口面の辺に隣接するまたは挟まれる位置は、辺の方向により3種類の位置の集合に分類される。3種類の位置の集合それぞれで、複数の位置を選ぶ。すべての選んだ位置を同じ移動ベクトルで移動させた複数の位置に、平行移動して送信開口面が重なる送信アンテナを配置すればよい。そうすることで、3方向でサブ合成アンテナを生成でき、3方向のサブ合成アンテナを合成して合成アンテナが作成できる。その結果、合成受信開口面の中央部にまとめられる仮想受信アンテナの数が中央部でない部分よりも多くした上で、合成受信開口面を大きくすることができる。
以上のことは、他の実施の形態でもあてはまる。
実施の形態7.
実施の形態7は、各送信アンテナが2つの無相関な送信信号を送信するように、実施の形態6を変更した場合である。図23は、この発明の実施の形態7に係るレーダ装置の構成を説明する図である。実施の形態7に係るレーダ装置100Eでは、送信アンテナ8Aが、2つの互いに異なる送信信号3A1、3A2を送信する。送信アンテナ8B〜8Qのそれぞれも、2つの互いに無相関な送信信号3B1〜3Q1、3B2〜3Q2を送信する。送信信号3A1〜3Q1、3A2〜3Q2は、どの2つをとっても互いに無相関である。図を見やすくするために、図23では、送信アンテナ8Jが送信する送信信号3J1、3J2だけを表示する。
送信信号3A1〜3Q1、3A2〜3Q2が空間で反射された反射信号4A1〜4Q1、4A2〜4Q2は、それぞれ別の信号として受信アンテナ1B、1C、1Dで受信される。図23には、送信信号3J1、3J2が空間で反射された反射信号4J1、4J2だけを表示する。
反射信号4A1〜4Q1と受信アンテナ1B、1C、1Dにより、図18に示す仮想サブアンテナ9Rと同様な仮想サブアンテナ9A1が生成できる。反射信号4A2〜4Q2に関しても、同様なサブ合成アンテナ9A2が生成できる。2つのサブ合成アンテナを間に1個の集約受信アンテナが入るように配置してまとめると、図24に示すサブ合成アンテナ9Aが得られる。図24は、実施の形態7に係るレーダ装置で、2個の集約送信アンテナがその間に1個の集約受信アンテナが入る位置になるように合成したサブ合成アンテナを説明する図である。
図24では、サブ合成アンテナ9A1、9A2を集約送信アンテナ5A1、5A2がその間に1個の集約受信アンテナが入るように配置してまとめて、サブ合成アンテナ9AAを合成する。
図25は、実施の形態7に係るレーダ装置で、集約送信アンテナが1個の集約受信アンテナを囲むように異なる方向の図24に示すサブ合成アンテナを配置してまとめた合成アンテナの1例を示す図である。サブ合成アンテナ9AA、9AB、9ACを、集約送信アンテナ5A1、5A2、5B1、5B2、5C1、5C2が1個の集約受信アンテナを囲む位置になるように配置してまとめると、合成アンテナ7E1になる。
合成アンテナ7E1は、19個の集約受信アンテナを有する。19個の集約受信アンテナは、一辺に3個の集約受信アンテナを有する六角形をなすように配置される。中央の1個の集約受信アンテナは18重である。その周囲の6個の集約受信アンテナは6重である。合成アンテナの外周になる集約受信アンテナでは、六角形の各辺の中央の集約受信アンテナは2重であり、その他では1重である。
図26は、実施の形態7に係るレーダ装置で、隣接する集約送信アンテナが3組できるように異なる方向の図24に示すサブ合成アンテナを配置してまとめた合成アンテナの1例を示す図である。図26では、集約送信アンテナ5A1、5A2、5B1、5B2、5C1、5C2が送信アンテナ8M、8Q、8H、8L、8E、8Bの位置関係になるように、サブ合成アンテナ9AA、9AB、9ACを合成して、合成アンテナ7E2になる。
合成アンテナ7E2は、18個の集約受信アンテナを有する。18個の集約受信アンテナは、2個の集約受信アンテナを有する辺と4個の集約受信アンテナを有する辺とが交互に存在する六角形をなすように配置される。中央の3個の集約受信アンテナは12重である。中央の3個の集約受信アンテナで構成される三角形を囲む3辺の中央の位置に配置される3個の集約受信アンテナは8重である。合成アンテナの外周になる集約受信アンテナでは、2個の集約受信アンテナを有する辺の集約受信アンテナは2重である。外周にあるその他の集約受信アンテナ、すなわち4個の辺の中央の2個に位置する集約受信アンテナは3重である。
図27は、実施の形態7に係るレーダ装置で、2個の集約送信アンテナがその間に2個の集約受信アンテナが入る位置になるように合成したサブ合成アンテナを説明する図である。図27では、サブ合成アンテナ9A1、9A2を集約送信アンテナ5A1、5A2がその間に2個の集約受信アンテナが入るように配置してまとめて、サブ合成アンテナ9BAを合成する。
図28は、実施の形態7に係るレーダ装置で、集約送信アンテナが近接するように異なる方向の図27に示すサブ合成アンテナを配置してまとめた合成アンテナの1例を示す図である。合成アンテナ7E3は、サブ合成アンテナ9BA、9BB、9BCを、集約送信アンテナが以下の関係を満たすように配置した場合である。
集約送信アンテナ5A1、5A2は、送信アンテナ8A、8Jの位置関係になる。
集約送信アンテナ5B1、5B2は、送信アンテナ8K、8Nの位置関係になる。
集約送信アンテナ5C1、5C2は、送信アンテナ8P、8Fの位置関係になる。
集約送信アンテナ5A1、5B2は、送信アンテナ8A、8Bの位置関係になる。
集約送信アンテナ5B1、5C2は、送信アンテナ8K、8Lの位置関係になる。
集約送信アンテナ5C1、5A2は、送信アンテナ8J、8Hの位置関係になる。
合成アンテナ7E3は、26個の集約受信アンテナを有する。26個の集約受信アンテナは、3個の集約受信アンテナを有する辺と4個の集約受信アンテナを有する辺とが交互に存在する六角形をなすように配置される。中央の3個の集約受信アンテナは10重である。中央の3個の集約受信アンテナで構成される三角形を囲む3辺の中央の位置に配置される3個の集約受信アンテナは6重である。こうして6重以上の集約受信アンテナは、各辺が3個の集約受信アンテナを有する三角形状に配置される。三角形の各辺の外側にそれぞれ2個の4重の集約受信アンテナが存在する。合成アンテナの外周になる集約受信アンテナでは、3個の集約受信アンテナを有する辺の集約受信アンテナは2重である。外周にあるその他の集約受信アンテナ、すなわち4個の辺に存在する集約受信アンテナは1重である。
図29は、実施の形態7に係るレーダ装置で、集約送信アンテナが近接するように異なる方向の図27に示すサブ合成アンテナを配置してまとめた合成アンテナの別の1例を示す図である。合成アンテナ7E4は、サブ合成アンテナ9BA、9BB、9BCを、集約送信アンテナが以下の関係を満たすように配置した場合である。
集約送信アンテナ5A1、5A2は、送信アンテナ8A、8Jの位置関係になる。
集約送信アンテナ5B1、5B2は、送信アンテナ8K、8Nの位置関係になる。
集約送信アンテナ5C1、5C2は、送信アンテナ8P、8Fの位置関係になる。
集約送信アンテナ5A1、5B2は、送信アンテナ8J、8Kの位置関係になる。
集約送信アンテナ5B1、5C2は、送信アンテナ8N、8Pの位置関係になる。
集約送信アンテナ5C1、5A2は、送信アンテナ8F、8Aの位置関係になる。
合成アンテナ7E4は、25個の集約受信アンテナを有する。25個の集約受信アンテナは、2個の集約受信アンテナを有する辺と5個の集約受信アンテナを有する辺とが交互に存在する六角形をなすように配置される。外周の16個の集約受信アンテナは2重である。内部の一辺に4個の集約受信アンテナが存在する三角形になる集約受信アンテナは6重である。
図30は、実施の形態7に係るレーダ装置で、2個の集約送信アンテナがその間に斜めに2個の集約受信アンテナが入る位置になるように合成したサブ合成アンテナを説明する図である。図30では、サブ合成アンテナ9A1、9A2を集約送信アンテナ5A1、5A2が送信アンテナ8A、8Gの関係になり、その間に斜めに2個の集約受信アンテナが入るように配置してまとめて、サブ合成アンテナ9CAを合成する。
図31は、実施の形態7に係るレーダ装置で、集約送信アンテナが近接するように異なる方向の図30に示すサブ合成アンテナを配置してまとめた合成アンテナの1例を示す図である。合成アンテナ7E5は、サブ合成アンテナ9CA、9CB、9CCを、集約送信アンテナが以下の関係を満たすように配置した場合である。
集約送信アンテナ5A1、5A2は、送信アンテナ8A、8Qの位置関係になる。
集約送信アンテナ5B1、5B2は、送信アンテナ8K、8Bの位置関係になる。
集約送信アンテナ5C1、5C2は、送信アンテナ8P、8Lの位置関係になる。
集約送信アンテナ5A1、5C2は、送信アンテナ8A、8Fの位置関係になる。
集約送信アンテナ5B1、5A2は、送信アンテナ8K、8Jの位置関係になる。
集約送信アンテナ5C1、5B2は、送信アンテナ8P、8Nの位置関係になる。
合成アンテナ7E5は、24個の集約受信アンテナを有する。24個の集約受信アンテナは、3個の集約受信アンテナを有する辺と4個の集約受信アンテナを有する辺とが交互に存在する六角形から3個の角の集約受信アンテナを除いた形に配置される。中央の3個の集約受信アンテナは10重である。中央の3個の集約受信アンテナで構成される三角形を囲む3辺の3個の集約受信アンテナは、5重、7重、3重になる。3重の集約受信アンテナが外周になり、それ以外の部分での外周は、2重が3個で、1重が9個になる。
図32は、実施の形態7に係るレーダ装置で、集約送信アンテナの開口面積ができるだけ大きくなるように異なる方向の図30に示すサブ合成アンテナを配置してまとめた合成アンテナの1例を示す図である。合成アンテナ7E5は、サブ合成アンテナ9CA、9CB、9CCを、集約送信アンテナが以下の関係を満たすように配置した場合である。
集約送信アンテナ5A1、5A2は、送信アンテナ8A、8Qの位置関係になる。
集約送信アンテナ5B1、5B2は、送信アンテナ8K、8Bの位置関係になる。
集約送信アンテナ5C1、5C2は、送信アンテナ8P、8Lの位置関係になる。
集約送信アンテナ5A2、5B2、5C2は、送信アンテナ8A、8P、8Kの位置関係になる。
合成アンテナ7E6は、39個の集約受信アンテナを有する。中央の3個の集約受信アンテナは5重である。合成アンテナ7E6では、4重の集約受信アンテナが6個、3重の集約受信アンテナが9個、2重の集約受信アンテナが3個、1重の集約受信アンテナが18個になる。図25に示す合成アンテナ7E1の集約受信アンテナの個数は19個なので、合成アンテナ7E6は2倍以上の個数の集約受信アンテナを有する。
このように、レーダ装置100Eは、開口面積が大きいものから小さいものまで様々なパターンの合成アンテナを合成できる。
送信アンテナから2つ以上の互いに無相関な送信信号を送信することにより、受信アンテナおよび送信アンテナの数が同じでも、合成受信開口面が大きい合成アンテナが得られる。また、合成受信開口面の中央部から周辺部に向けて、集約受信アンテナに集約される仮想受信アンテナの数の変化をより望ましいものとすることができる。
以上のことは、他の実施の形態でもあてはまる。
実施の形態8.
実施の形態8は、複数の送信開口面を互いの位置関係をそのままに平行移動させて、受信開口面を大きくするように実施の形態4を変更した場合である。図33は、この発明の実施の形態8に係るレーダ装置の構成を説明する図である。
実施の形態8に係るレーダ装置100Pでは、正六角形の開口面を有する1つの受信アンテナ1BPを有する。送信アンテナ8AP、8BP、8CP、8DP、8EP、8FPは、受信アンテナ1BPの正六角形の開口面の6辺とそれぞれ対応する位置に、受信アンテナ1BPの図における右側に配置している。
送信アンテナ8AP、8DPの開口面は合同な長方形であり、平行移動で重ねることができる。送信アンテナ8BP、8EPの開口面は合同な形状であり、平行移動で重ねることができる。送信アンテナ8BP、8EPの開口面は、送信アンテナ8AP、8DPの開口面よりも長い方の辺が少し短い長方形である。送信アンテナ8FP、8CPの開口面は、さらに別の形状で合同な形状であり、平行移動で重ねることができる。送信アンテナ8FP、8CPの開口面は、送信アンテナ8BP、8EPの開口面よりも長い方の辺が少し短く短い方の辺が少し長い長方形である。送信アンテナ8AP〜8FPそれぞれの中心が受信アンテナ1BPの開口面を平行移動した正六角形21BPの6辺の上に配置されるように、送信アンテナ8AP〜8FPは配置している。正六角形21BPは仮想的なものなので、破線で示す。
レーダ装置100Pでは、送信アンテナを受信開口面の各辺に配置したものをすべて同じように平行移動して、受信アンテナから離れた別の場所に配置している。そのため、送信アンテナの開口面の形状に関して受信アンテナの間隔に対応した長方形にするという制約条件が無く、送信アンテナの開口面の形状を自由に決めることができる。なお、送信アンテナ8AP〜8FPのすべての開口面を、合同な形状にしてもよい。
レーダ装置100Pは、受信アンテナ1BPに対応して受信装置10Bを有する。さらに、送信アンテナ8AP〜8FPに対応させて、送信装置80A〜80F(図示せず)を有する。
送信アンテナ8AP〜8FPは、互いに無相関である送信信号3A〜3Fを、それぞれ1つずつ空間に送信する。図を見やすくするために、図33では、送信アンテナ8DPが送信する送信信号3Dだけを表示する。送信信号3A〜3Fが空間で反射された反射信号4A〜4Fは、それぞれ別の信号として受信アンテナ1BPで受信される。図33には、送信信号3Dが空間で反射された反射信号4Dだけを表示する。
図34は、実施の形態8に係るレーダ装置で、合成アンテナの1例を説明する図である。図34に示す合成アンテナ7Pは、図12に示す合成アンテナ7B1と似た形状の合成受信開口面を有する。送信アンテナ8AP〜8FPそれぞれの中心が受信アンテナ1BPの開口面を平行移動した正六角形21BPの6辺の上に配置されるように、送信アンテナ8AP〜8FPは配置している。そのため、合成アンテナ7Pでは、集約受信アンテナが隙間なしで配置される。合成アンテナ7Pの中央の3重の集約受信アンテナ22Pと集約送信アンテナ5UPの位置関係は、受信アンテナ1BPと送信アンテナ8DPと同じ位置関係である。集約送信アンテナ5VPと集約受信アンテナ22Pとの位置関係は、受信アンテナ1BPと送信アンテナ8FPとの位置関係と同じである。集約送信アンテナ5WPと集約受信アンテナ22Pとの位置関係は、受信アンテナ1BPと送信アンテナ8BPとの位置関係と同じである。集約送信アンテナ5UP、5VP、5WPは、合成アンテナ7Pと重なるので、破線で示している。
図には示さないが、レーダ装置100Pでも、レーダ装置100Bと同様な多くのさまざまなパターンで、合成アンテナにまとめられる仮想受信アンテナの個数を、中央部では中央部でない部分よりも大きくした合成アンテナを得ることができる。中央部でまとめる集約受信アンテナの個数が中央部でない部分よりも大きくすることを考慮しないで、合成アンテナを生成することもできる。
送信アンテナ8AP〜8FPを、その中心が受信アンテナ1BPの開口面を平行移動した正六角形21BPの6辺から同じ距離だけ離すようにしてもよい。そうすれば、合成アンテナでは、集約受信アンテナが等間隔に並ぶことになる。各送信アンテナが2つ以上の互いに無相関な送信信号を送信するようにしてもよい。
レーダ装置100Pでは、3方向で受信アンテナ1Bの開口面を挟むそれぞれ2つの位置を、同じ位置関係を保って平行移動させた複数の位置に、平行移動して送信開口面が重なる送信アンテナを配置した。以下のようにして、2方向または4方向で、平行移動して送信開口面が重なる送信アンテナを配置してもよい。2方向または4方向で、それぞれ受信開口面を挟む複数の位置を決める。決めたすべての位置を同じ移動ベクトルで平行移動させた位置を求める。それぞれの方向で受信アンテナを挟む複数の位置を移動させた複数の位置のそれぞれに、平行移動して開口面が重なる送信アンテナを配置する。つまり、例えば2方向の場合には、以下のようにすればよい。第1の方向で受信アンテナを挟む第1の位置および第2の位置と、第1の方向とは異なる第2の方向で受信アンテナを挟む第3の位置および第4の位置を決める。そして、第1の位置を決められた移動ベクトルで平行移動させた第5の位置および第2の位置を移動ベクトルで平行移動させた第6の位置に、平行移動して開口面が重なる送信アンテナを配置する。第3の位置を移動ベクトルで平行移動させた第7の位置および第4の位置を移動ベクトルで平行移動させた第8の位置に、平行移動して開口面が重なる送信アンテナを配置する。この実施の形態8のように、受信アンテナ1Bの開口面を挟む位置を開口面の辺の上にすれば、仮想受信アンテナを隙間なく並べた合成受信開口面を得ることができる。
以上のことは、以下の実施の形態にもあてはまる。
実施の形態9.
実施の形態9は、複数の送信開口面を互いの位置関係をそのままに平行移動させるように実施の形態6を変更した場合である。図35は、この発明の実施の形態9に係るレーダ装置の構成を説明する図である。
実施の形態9に係るレーダ装置100Qは、実施の形態6と同様な受信アンテナ1B、1C、1Dを有する。送信アンテナ8AQ〜8QQの間の位置関係は、実施の形態6の場合の図23に示す送信アンテナ8A〜8Qの間の位置関係と同じである。ただし、受信アンテナ1Cの右側の辺に接する位置に送信アンテナ8AQが配置されるように、送信アンテナ8AQ〜8QQを平行移動している。
具体的には、以下のように受信アンテナと送信アンテナを配置する。合同な正六角形の開口面を有する3つの受信アンテナ1B、1C、1Dは、2つずつが同じ間隔で互いに隣接するように配置する。受信アンテナ1B、1C、1Dの間隔は、送信アンテナ8AQ〜8QQの長方形の開口面の短辺の長さと同じである。
送信アンテナ8AQ、8BQ、8CQ、8DQ、8EQ、8FQは、受信アンテナ1Bの6辺とそれぞれ対応する位置関係で、受信アンテナ1Cの図における右側に配置している。送信アンテナ8DQ、8GQ、8HQ、8JQ、8KQ、8LQは、受信アンテナ1Cの6辺とそれぞれ対応する位置関係で配置している。さらに、送信アンテナ8MQ、8NQ、8PQ、8QQ、8GQ、8CQは、受信アンテナ1Dの6辺とそれぞれ対応する位置関係で配置している。
送信アンテナ8AQ、8DQ、8JQ、8MQ、8QQの開口面は合同な形状であり、平行移動で重ねることができる。送信アンテナ8BQ、8EQ、8NQ、8GQ、8KQの開口面は、互いに合同な形状であり、平行移動で重ねることができる。送信アンテナ8FQ、8CQ、8PQ、8LQ、8HQの開口面は、平行移動で重ねることができる。この実施の形態では、送信アンテナ8AQ〜8QQの開口面は、すべて合同な形状である。
レーダ装置100Qは、受信アンテナ1B、1C、1Dに対応して受信装置10B、10C、10Dを有する。さらに、送信アンテナ8AQ〜8QQに対応させて、送信装置80A〜80Q(図示せず)を有する。
送信アンテナ8AQ〜8QQは、互いに無相関である送信信号3A〜3Qを、それぞれ1つずつ空間に送信する。図を見やすくするために、図35では、送信アンテナ8JQが送信する送信信号3Jだけを表示する。送信信号3A〜3Qが空間で反射された反射信号4A〜4Qは、それぞれ別の信号として受信アンテナ1B、1C、1Dで受信される。図35には、送信信号3Jが空間で反射された反射信号4Jだけを表示する。
図36は、実施の形態9に係るレーダ装置で、合成アンテナの1例を説明する図である。図36に示す合成アンテナ7Qは、図21に示す合成アンテナ7D3と同じ形状の合成受信開口面を有する。合成アンテナ7Qでは、集約送信アンテナ5RQ、5SQ、5TQの位置が、合成アンテナ7D3での集約送信アンテナ5R、5S、5Tとは異なっている。図における右側の合成受信開口面がへこんでいる箇所の4重の集約受信アンテナ22Qの右側に、集約送信アンテナ5RQ、5SQ、5TQが存在する。集約受信アンテナ22Qと集約送信アンテナ5RQ、5SQ、5TQの位置関係は、受信アンテナ1Cと送信アンテナ8AP、8EP、8CPと同じ位置関係である。
図には示さないが、レーダ装置100Qでも、レーダ装置100Dと同様な多くのさまざまなパターンで、合成アンテナにまとめられる仮想受信アンテナの個数を、中央部では中央部でない部分よりも大きい合成アンテナを得ることができる。中央部でまとめる集約受信アンテナの個数が中央部でない部分よりも大きくすることを考慮しないで、合成アンテナを生成することもできる。
この実施の形態9のレーダ装置100Qでの送信アンテナの間の位置関係は、実施の形態6のレーダ装置100Eでの送信アンテナの間の位置関係と同じである。受信アンテナを囲む位置から平行移動している点だけが異なる。正六角形の6辺すべてに送信アンテナを配置しなくてもよい。つまり、例えば以下のように送信アンテナを配置してもよい。合同な正六角形の受信開口面を有する複数の受信アンテナを、間に同じ間隔を有して隣接するように配置する。辺の方向により分類される、受信開口面の辺に隣接するまたは挟まれる位置の3種類の位置の集合それぞれで、複数の位置を選ぶ。選んだ複数の位置を位置の種類によらない同じ移動ベクトルで移動させた複数の位置を求める。位置の種類ごとに、その種類の複数の位置に、平行移動して送信開口面が重なる送信アンテナを配置する。
正六角形の受信開口面を隣接する辺が重なるように配置してもよい。その場合には、以下のように送信アンテナを配置する。3種類の受信開口面の辺上の位置の集合それぞれで、複数の位置を選ぶ。選んだ複数の位置を位置の種類によらない同じ移動ベクトルで移動させた複数の位置を求める。位置の種類ごとに、その種類の複数の位置に、平行移動して開口面が重なる送信アンテナを配置する。
受信開口面が正六角形でない場合でも、受信開口面を隣接する辺が重なるように配置してもよい。つまり、例えば以下のように送信アンテナを配置してもよい。複数の受信アンテナの受信開口面の隣接する辺が重なる。この重なる辺の上に第3の位置を配置する。複数の受信開口面の両方を挟む第1の位置および第2の位置が受信開口面の辺の上に配置する。そうして、第1の位置、第2の位置および第3の位置を平行移動させた第4の位置、第5の位置および第6の位置に、平行移動して開口面が重なる送信アンテナを配置する。そうすることで、合成受信開口面が隙間を有しないようにできる。
受信開口面の辺が重ならないで隣接する場合も同様である。複数の受信アンテナを挟む第1の位置および第2の位置と隣接する受信アンテナに挟まれる第3の位置を平行移動させた第4の位置、第5の位置および第6の位置に、平行移動して開口面が重なる送信アンテナを配置する。そうすることで、隣接する複数の受信アンテナを用いて、合成受信開口面の中央部にまとめられる仮想受信アンテナの数が中央部でない部分よりも多くすることができる。
なお、本願発明はその発明の精神の範囲内において各実施の形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施の形態の変形や省略が可能である。
本出願は、2015年6月25日に出願された、日本国特許出願2015−127523号に基づくものであり、その明細書、特許請求の範囲、図面および要約書を含むものである。上記日本国特許出願における開示は、その全体が本明細書中に参照として含まれる。
100 レーダ装置(実施の形態1)
1 受信アンテナ
10 受信装置
2M、2N、2P 送信アンテナ
20M、20N、20P 送信装置
30 信号処理装置(信号処理部、合成アンテナ生成部)
3M、3N、3P 送信信号
4M、4N、4P 反射信号
5 集約送信アンテナ
6M、6N、6P 仮想アンテナペア
7 合成アンテナ

V1 第1の移動ベクトル
V2 第2の移動ベクトル
51 第1の受信開口面
52 第2の受信開口面
53 第3の受信開口面
71 第1の非重複部分
72 第2の非重複部分
73 重複部分

100X レーダ装置(比較例)
5X 集約送信アンテナ
7X 合成アンテナ

100Y レーダ装置(実施の形態2)
1 受信アンテナ
10 受信装置
2J、2K 送信アンテナ
20J、20K 送信装置
30Y 信号処理装置(信号処理部、合成アンテナ生成部)
3J、3K 送信信号
4J、4K 反射信号
5Y 集約送信アンテナ
6J、6K 仮想アンテナペア
7Y 合成アンテナ

100A レーダ装置(実施の形態3)
1A 受信アンテナ
10A 受信装置
2Q、2R 送信アンテナ
20Q、20R 送信装置
30A 信号処理装置(信号処理部、合成アンテナ生成部)
3Q1、3Q2、3R1、3R2 送信信号
4Q1、4Q2、4R1、4R2 反射信号
5Q、5R 集約送信アンテナ
6Q、6R 仮想アンテナペア
7A 合成アンテナ

100B レーダ装置(実施の形態4)
1B 受信アンテナ
10B 受信装置
8A、8B、8C、8D、8E、8F 送信アンテナ
80A、80B、80C、80D、80E、80F 送信装置
30B 信号処理装置(信号処理部、合成アンテナ生成部)
3A、3B、3C、3D、3E、3F 送信信号
4A、4B、4C、4D、4E、4F 反射信号
5U、5V、5W 集約送信アンテナ
9U、9V、9W サブ合成アンテナ
7B1、7B2、7B3 合成アンテナ

100C レーダ装置(実施の形態5)
30C 信号処理装置(信号処理部、合成アンテナ生成部)
3A1、3A2、3B1、3B2、3C1、3C2 送信信号
3D1、3D2、3E1、3E2、3F1、3F2 送信信号
4A1、4A2、4B1、4B2、4C1、4C2 反射信号
4D1、4D2、4E1、4E2、4F1、4F2 反射信号
5U1、5U2、5V1、5V2、5W1、5W2 集約送信アンテナ
7C1、7C2、7C3、7C4、’C5、7C6 合成アンテナ

100D レーダ装置(実施の形態6)
8G、8H、8J、8K、8L、8M、8N、8P、8Q 送信アンテナ
80G、80H、80J、80K、80L、80M、80N、80P、80Q 送信装置
30D 信号処理装置(信号処理部、合成アンテナ生成部)
3G、3H、3J、3K、3L、3M、3N、3P、3Q 送信信号
4G、4H、4J、4K、4L、4M、4N、4P、4Q 反射信号
5R、5S、5T 集約送信アンテナ
9R、9S、9T サブ合成アンテナ
7D1、7D2、7D3、7D4 合成アンテナ

100E レーダ装置(実施の形態7)
30E 信号処理装置(信号処理部、合成アンテナ生成部)
3G1、3G2、3H1、3H2、3J1、3J2、3K1、3K2、3L1 送信信号
3L2、3M1、3M2、3N1、3N2、3P1、3P2、3Q1、3Q2 送信信号
4G1、4G2、4H1、4H2、4J1、4J2、4K1、4K2、4L1 反射信号
4L2、4M1、4M2、4N1、4N2、4P1、4P2、4Q1、3Q2 反射信号
5A1、5A2、5B1、5B2、5C1、5C2 集約送信アンテナ
9A1、9A2、9AA、9BA、9CA サブ合成アンテナ
7E1、7E2、7E3、7E4、7E5、7E6 合成アンテナ

100P レーダ装置(実施の形態8)
1BP 受信アンテナ
8AP、8BP、8CP、8DP、8EP、8FP 送信アンテナ
21BP 受信アンテナ1BPの開口面を平行移動した正六角形
22P 集約受信アンテナ
5UP、5VP、5WP 集約送信アンテナ
7P 合成アンテナ

100Q レーダ装置(実施の形態9)
8AQ、8BQ、8CQ、8DQ、8EQ、8FQ 送信アンテナ
8GQ、8HQ、8JQ、8KQ、8LQ、8MQ、8NQ、8PQ、8QQ 送信アンテナ
22Q 集約受信アンテナ
5RQ、5SQ、5TQ 集約送信アンテナ
7Q 合成アンテナ

Claims (20)

  1. 決められた形状の受信開口面を有する受信アンテナと、
    合同な形状の送信開口面を有し、前記受信アンテナに対して決められたそれぞれ異なる複数の位置にそれぞれ配置され、互いに無相関である送信信号を空間に送信する複数の送信アンテナであって、平行移動することで前記送信開口面を重ねることができる送信アンテナを含む複数の送信アンテナと、
    前記送信信号が前記空間で反射された反射信号を前記受信アンテナが受信した受信信号を処理する信号処理部と、
    複数の前記送信アンテナの前記送信開口面が重なるように前記送信アンテナを仮想的に平行移動させた場合に、それぞれの前記送信アンテナと前記受信アンテナとの決められた位置関係により決まるそれぞれ異なる位置に仮想的に存在する前記受信アンテナである仮想受信アンテナを、前記反射信号ごとに前記受信アンテナを異なるものとして扱って生成し、生成した何れかの前記仮想受信アンテナの前記受信開口面が存在する範囲である合成受信開口面を有する仮想的な合成アンテナを生成する合成アンテナ生成部とを備え、
    前記合成受信開口面の中央部での前記仮想受信アンテナの重なる数が中央部でない部分での前記仮想受信アンテナの重なる数よりも多いことを特徴とするレーダ装置。
  2. 第1の方向で前記受信アンテナを挟む複数の位置に平行移動して前記送信開口面が重なる前記送信アンテナを配置し、前記第1の方向とは異なる第2の方向で前記受信アンテナを挟む複数の位置に平行移動して前記送信開口面が重なる前記送信アンテナを配置したことを特徴とする請求項1に記載のレーダ装置。
  3. 第1の方向で前記受信アンテナを挟む第1の位置および第2の位置と、前記第1の方向とは異なる第2の方向で前記受信アンテナを挟む第3の位置および第4の位置とが存在し、
    前記第1の位置を決められた移動ベクトルで平行移動させた第5の位置および前記第2の位置を前記移動ベクトルで平行移動させた第6の位置に、平行移動して前記送信開口面が重なる前記送信アンテナを配置し、
    前記第3の位置を前記移動ベクトルで平行移動させた第7の位置および前記第4の位置を前記移動ベクトルで平行移動させた第8の位置に、平行移動して前記送信開口面が重なる前記送信アンテナを配置したことを特徴とする請求項1に記載のレーダ装置。
  4. 前記第1の位置、前記第2の位置、前記第3の位置、および前記第4の位置が前記受信開口面の辺の上に存在することを特徴とする請求項3に記載のレーダ装置。
  5. 複数の前記受信アンテナを前記受信開口面が互いに隣接するように配置し、
    複数の前記受信アンテナを挟む位置と、隣接する前記受信アンテナに挟まれる位置とに、平行移動して前記送信開口面が重なる前記送信アンテナを配置したことを特徴とする請求項1に記載のレーダ装置。
  6. 複数の前記受信アンテナを前記受信開口面が互いに隣接するように配置し、
    前記第1の方向および前記第2の方向の少なくとも一方で、複数の前記受信アンテナを挟む位置と、隣接する前記受信アンテナに挟まれる位置とに、平行移動して前記送信開口面が重なる前記送信アンテナを配置したことを特徴とする請求項2に記載のレーダ装置。
  7. 複数の前記受信アンテナを前記受信開口面が互いに隣接するように配置し、
    複数の前記受信アンテナを挟む第1の位置および第2の位置と、隣接する前記受信アンテナに挟まれる第3の位置とが存在し、
    前記第1の位置を決められた移動ベクトルで平行移動させた第4の位置、前記第2の位置を前記移動ベクトルで平行移動させた第5の位置、および前記第3の位置を前記移動ベクトルで平行移動させた第6の位置に、平行移動して前記送信開口面が重なる前記送信アンテナを配置したことを特徴とする請求項1に記載のレーダ装置。
  8. 複数の前記受信アンテナを前記受信開口面が互いに隣接するように配置し、
    前記第1の位置および前記第2の位置は複数の前記受信アンテナを挟み、隣接する前記受信アンテナに挟まれる第9の位置が存在し、
    前記第9の位置を前記移動ベクトルで平行移動させた第10の位置、前記第5の位置および前記第6の位置に、平行移動して前記送信開口面が重なる前記送信アンテナを配置したことを特徴とする請求項3に記載のレーダ装置。
  9. 複数の前記受信アンテナの前記受信開口面の隣接する辺が重なり、
    この重なる辺の上に前記第9の位置が存在し、
    前記第1の位置および前記第2の位置が前記受信開口面の辺の上に存在することを特徴とする請求項8に記載のレーダ装置。
  10. 第1の位置、および第1の移動ベクトルにより平行移動させると前記第1の位置になる第2の位置に、平行移動して前記送信開口面が重なる前記送信アンテナを配置し、
    移動前の前記受信開口面である第1の受信開口面と、前記第1の受信開口面を第1の移動ベクトルにより平行移動させた第2の受信開口面とに関し、
    前記第1の移動ベクトルを、前記第1の受信開口面と前記第2の受信開口面とが重複する部分を持つように決めることを特徴とする請求項1に記載のレーダ装置。
  11. 前記第1の受信開口面と前記第2の受信開口面とが重複する部分の面積を前記第1の受信開口面または前記第2の受信開口面に含まれる面積で割った値が決められた範囲内にあることを特徴とする請求項10に記載のレーダ装置。
  12. 第1の位置、第1の移動ベクトルにより平行移動させると前記第1の位置になる第2の位置、および第2の移動ベクトルにより平行移動させると前記第1の位置になる第3の位置に、平行移動して前記送信開口面が重なる前記送信アンテナを配置し、
    移動前の前記受信開口面である第1の受信開口面と、前記第1の受信開口面を前記第1の移動ベクトルにより平行移動させた、前記第1の受信開口面と接するか重複する部分を有する第2の受信開口面と、前記第2の移動ベクトルにより前記第1の受信開口面を平行移動させた、前記第1の受信開口面と前記第2の受信開口面とが接するか重複する部分の少なくとも一部を内部に有する第3の受信開口面とに関し、
    前記第1の移動ベクトルと前記第2の移動ベクトルを、前記第1の受信開口面の内部であり、かつ前記第2の受信開口面の外部であり、かつ前記第3の受信開口面の外部である第1の非重複部分が存在し、前記第1の受信開口面または前記第2の受信開口面の内部であり、かつ前記第3の受信開口面の内部である重複部分が存在し、前記第1の受信開口面の外部であり、かつ前記第2の受信開口面の内部であり、かつ前記第3の受信開口面の外部である第2の非重複部分が存在するように決めることを特徴とする請求項1または請求項10または請求項11に記載のレーダ装置。
  13. 前記第1の非重複部分の面積を第1の非重複面積とし、
    前記第2の非重複部分の面積を第2の非重複面積とし、
    前記重複部分の面積を重複面積とし、
    前記第1の受信開口面、前記第2の受信開口面および前記第3の受信開口面のどれかの内部である部分の面積を全体面積とし、
    前記第1の移動ベクトル前記第2の移動ベクトルは、前記第1の非重複面積を前記全体面積で割った値および前記第2の非重複面積を前記全体面積で割った値が決められた非重複率閾値以上であり、前記重複面積を前記全体面積で割った値が決められた重複率閾値以上であるように決められることを特徴とする請求項12に記載のレーダ装置。
  14. 前記受信開口面が正六角形であることを特徴とする請求項1から請求項13までのいずれか1項に記載のレーダ装置。
  15. 前記送信開口面が長方形であることを特徴とする請求項1から請求項14までのいずれか1項に記載のレーダ装置。
  16. 合同な正六角形の前記受信開口面を有する複数の前記受信アンテナを間に同じ間隔を有して隣接するように配置し、
    前記受信アンテナの前記受信開口面の辺に隣接するまたは挟まれる位置は、辺の方向により3種類の位置の集合に分類され、
    3種類の位置の集合それぞれで、複数の位置を選び、選んだ複数の位置に、平行移動して前記送信開口面が重なる前記送信アンテナを配置したことを特徴とする請求項2または請求項6に記載のレーダ装置。
  17. 少なくとも1つの前記送信アンテナが、前記反射信号を受信する送受信アンテナであることを特徴とする請求項2または請求項6または請求項16に記載のレーダ装置。
  18. 合同な正六角形の前記受信開口面を有する複数の前記受信アンテナを間に同じ間隔を有して隣接するように配置し、
    前記受信アンテナの前記受信開口面の辺に隣接するまたは挟まれる位置は、辺の方向により3種類の位置の集合に分類され、
    3種類の位置の集合それぞれで、複数の位置を選び、選んだ複数の位置を位置の種類によらない同じ移動ベクトルで移動させた複数の位置に、平行移動して前記送信開口面が重なる前記送信アンテナを配置したことを特徴とする請求項3または請求項8に記載のレーダ装置。
  19. 合同な正六角形の前記受信開口面を有する複数の前記受信アンテナを前記受信開口面の隣接する辺が重なるように配置し、
    前記受信アンテナの前記受信開口面の辺上の位置は、辺の方向により3種類の位置の集合に分類され、
    3種類の位置の集合それぞれで、複数の位置を選び、選んだ複数の位置を位置の種類によらない同じ移動ベクトルで移動させた複数の位置に、平行移動して前記送信開口面が重なる前記送信アンテナを配置したことを特徴とする請求項3または請求項8に記載のレーダ装置。
  20. 平行移動することで前記送信開口面を重ねることができる複数の前記送信アンテナが、互いに無相関な2つ以上の前記送信信号を送信することを特徴とする請求項1から請求項19までのいずれか1項に記載のレーダ装置。
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