JP6161547B2 - 合成装置および反応モジュール - Google Patents

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本発明は、反応容器の内部で放射性標識化合物を合成する合成装置およびかかる合成装置に用いられる反応モジュールに関する。
放射性標識化合物は、放射性同位元素で標識した化合物であり放射性薬剤などの用途に用いられる。放射性標識化合物は、放射性同位元素(核種)を所定の標識前駆体化合物と化学反応させることにより合成される。核種はサイクロトロンで製造され、固有の半減期で減衰する。例えば、F−18では110分後に放射能が半分になる。このため、放射性標識化合物の合成は短時間で行うことが求められる。また、作業者の放射線被曝を防止し、異物の混入を防ぐため、放射性標識化合物の合成装置は、作業者から隔離された遮蔽体内に設置され、遠隔にて運転されたり、反応プロセスが自動制御された状態で運転されたりする。
放射性標識化合物の合成装置に関し、特許文献1にはC−11標識ヨウ化メチルの合成装置が記載されている。この合成装置は、原料ガスや原料溶液を導入してC−11標識ヨウ化メチルを生成するための反応容器であるバイアル瓶と、このバイアル瓶の底部に熱風を送出する送風部とを備えている。バイアル瓶は空洞状の筐部の内部に露出して設置され、送風部のノズル開口から筐部の内部に熱風が送出される。ノズル開口はバイアル瓶の底部よりも低い位置に配置されており、ノズル開口から送出された熱風はバイアル瓶の下方を通過して筐部の内部で拡散されたうえでバイアル瓶を回り込むように上昇する。これによりバイアル瓶は熱風により加熱される。
特許文献2には、放射性標識化合物の合成装置に接続して用いられる濃縮装置が記載されている。この濃縮装置は、放射性標識化合物の分離液を貯留する容器であるバイアル瓶と、このバイアル瓶を温風(熱風)で加熱するエアヒーターとを備えている。エアヒーターのノズル開口は、特許文献1と同様にバイアル瓶の底部よりも低い位置に配置されている。ノズル開口から吹き出された熱風は、バイアル瓶の底面に沿って空洞部の内部を流動して拡散されたうえでバイアル瓶の周囲を上昇してバイアル瓶を加熱する。
特開2013−147446号公報 特開2012−087098号公報
放射性標識化合物を安定に収率よく製造するためには、その製造プロセスのうち加熱または除熱を伴う工程においては、バイアル瓶などの反応容器の内部温度、特に放射性標識化合物が貯留される底部近傍における内部温度を均一にすることが求められる。
しかしながら、特許文献1や特許文献2の装置では、吹き出された熱風がバイアル瓶の下方を通過して空洞部の内部で拡散されたうえでバイアル瓶と接触するため、バイアル瓶が均一に加熱されないという問題が生じる。具体的には、ノズル開口から吹き出された熱風は、空洞部のうちノズル開口から遠い側に立設された壁面に吹き付けられてから拡散してバイアル瓶の周囲を上昇する。このため、バイアル瓶の底部のうちノズル開口から遠い側が良好に加熱される一方、ノズル開口に近接する側は加熱不良になり、バイアル瓶の底部近傍における内部温度は不均一になる傾向にあった。
本発明は上述のような課題に鑑みてなされたものであり、放射性標識化合物の製造プロセスのうち加熱または除熱を伴う工程において反応容器の内部温度を均一にすることが可能な合成装置、およびかかる合成装置に用いられる反応モジュールを提供するものである。
本発明によれば、反応容器の内部で放射性標識化合物を合成する合成装置であって、前記反応容器を保持する保持部と、前記反応容器の表面にノズル開口より気流を吹き付けて前記反応容器を加熱または除熱するガスブローノズルと、を備え、前記反応容器は、平底の底面を有するバイアル瓶、または下向きに湾曲する半球面の底面を有する丸底であり、
前記ガスブローノズルは、電熱線ヒーターで構成されて前記ノズル開口よりも上流側で前記気流を加熱する加熱部が、前記ノズル開口の径方向の一方側である第二の領域と他方側である第一の領域とのうち前記第二の領域に偏って配置されており、前記加熱部が作動している状態で、前記ノズル開口の前記第二の領域が、前記保持部に保持された前記反応容器の前記底面に向けて配置され、前記第一の領域が、該反応容器の外周面に向けて配置されていることを特徴とする合成装置が提供される。
また、本発明によれば、反応容器の内部で放射性標識化合物を合成する合成装置に用いられる反応モジュールであって、前記反応容器を保持する保持部と、前記反応容器の表面にノズル開口より気流を吹き付けて前記反応容器を加熱または除熱するガスブローノズルと、を備え、前記反応容器は、平底の底面を有するバイアル瓶、または下向きに湾曲する半球面の底面を有する丸底であり、前記ガスブローノズルは、電熱線ヒーターで構成される加熱部が、前記ノズル開口の径方向の一方側である第二の領域と他方側である第一の領域とのうち前記第二の領域に偏って配置されており、前記加熱部が作動している状態で、前記ノズル開口の前記第二の領域が、前記保持部に保持された前記反応容器の前記底面に向けて配置され、前記第一の領域が、該反応容器の外周面に向けて配置されていることを特徴とする反応モジュールが提供される。
上記発明によれば、ガスブローノズルのノズル開口が反応容器の底周縁部に臨んで配置されているため、ノズル開口から吹き付けられた気流が底周縁部で分流され、反応容器の外周面に沿う流れと底面に沿う流れとが形成される。このため、気流が反応容器の底部近傍に対して全体的に均一に接触して反応容器の内部温度が均一になる。
なお、上記発明において放射性標識化合物を合成するとは、放射性標識化合物の合成プロセスにおける複数の工程の少なくとも一部を行うことを意味し、放射性標識化合物またはその前駆体化合物が化学反応および/または物理反応することをいう。したがって、上記発明の合成装置は、核種および前駆体化合物から放射性標識化合物を製造する全反応プロセスを自動的に行う自動合成装置のほか、濃縮工程や精製工程など放射性標識化合物の合成プロセスの一部のみを行う装置を含む。
本発明の合成装置および反応モジュールによれば、放射性標識化合物の製造プロセスのうち加熱または除熱を伴う工程において反応容器の内部温度を均一にすることが可能である。
図1(a)は本発明の第一実施形態の反応モジュールの一部断面を示す側面図である。図1(b)は反応容器の斜視図である。 本発明の第一実施形態の合成装置の正面図である。 図3(a)は反応容器に気流を吹き付ける状態を模式的に示す側面図である。図3(b)はガスブローノズルのノズル開口と風防との位置関係を模式的に示す正面図である。 図4(a)は図3(a)のIV−IV線断面図である。図4(b)はガスブローノズルを軸回転させた状態を示す断面図である。 図5(a)は本発明の第二実施形態のガスブローノズルの配置位置を示す模式図である。図5(b)は本発明の第三実施形態のガスブローノズルの配置位置を示す模式図である。図5(c)は本発明の第四実施形態のガスブローノズルの配置位置を示す模式図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。尚、すべての図面において、同様の構成要素には同様の符号を付し、重複する説明は適宜省略する。
図1(a)は第一実施形態の反応モジュール90の一部断面を示す側面図である。便宜上、前面プレート94よりも前方側(図1の左方)のみ断面を図示してある。図1(b)は反応モジュール90に装着して用いる反応容器10の斜視図である。図2は反応モジュール90が装着された合成装置100の正面図である。
はじめに、本実施形態の反応モジュール90の概要について説明する。
合成装置100は反応容器10の内部で放射性標識化合物RCを合成する装置であり、反応モジュール90はこの合成装置100に用いられる。反応モジュール90(合成装置100)は、反応容器10を保持する保持部(保持キャップ20)と、反応容器10の表面にノズル開口32より気流を吹き付けて反応容器10を加熱または除熱するガスブローノズル30と、を備えている。本実施形態のガスブローノズル30のノズル開口32は、保持部(保持キャップ20)に保持された反応容器10の外周面12と底面14との間の底周縁部16に臨んで配置されている。
次に、本実施形態について詳細に説明する。
図2に示す合成装置100は、原料または中間体から放射性標識化合物RCを合成する合成プロセスのうちの一部または全部の工程を実施する装置である。合成装置100で行われる工程は、標識反応や加水分解反応など標識前駆体化合物または標識中間体化合物に化学反応を付与する工程のほか、溶解、加熱、除熱、濃縮または精製など標識前駆体化合物または標識中間体化合物に物理反応を付与する工程でもよい。
ここで、除熱とは対象物の温度を低下させることをいい、除熱する前後の対象物の温度は特に限定されない。除熱後の対象物の温度は常温でもよく、または常温よりも高温もしくは低温でもよい。具体的には、常温よりも高温の対象物の温度を常温または常温よりも高い温度まで低下させる場合のほか、常温よりも高温の対象物の温度を常温よりも低温まで低下させる場合や、常温よりも低温の対象物の温度を更に低温まで低下させる場合を含む。本明細書においては除熱と冷却とを区別しない。
また、加熱とは対象物の温度を上昇させることをいい、加熱後の対象物の温度は常温より高温でもよく、または常温もしくは常温より低温でもよい。
また、放射性標識化合物RCの標識前駆体化合物と標識中間体化合物とをあわせて原料と呼称する場合がある。そして、放射性標識化合物RCの完成品と標識中間体化合物とを総称して放射性標識化合物RCと総称する場合がある。
本実施形態の合成装置100を用いて合成される放射性標識化合物RCは特に限定されず、核種としては18Fや11Cなどを例示することができる。放射性標識化合物RCを成分とする放射性薬剤としては、ポジトロン断層法(PET:positron emission tomography)による検査に用いられブドウ糖をフッ素同位体で置換した[18F]FDG(フルオロデオキシグルコース)のほか、[18F]フルオロミソニダゾール、3'−デオキシ−3'−[18F]フルオロチミジン、アミロイド造影剤である[18F]フルテメタモール(flutemetamol)、N−スクシンイミジル4−[18F]フルオロベンゾアート([18F]SFB)などを例示することができる。
反応モジュール90は合成装置100に着脱可能に装着して用いられる。合成装置100の筐体であるラック152には、反応モジュール90を装着するためのモジュール装着部154が開口形成されている。モジュール装着部154の内側には、常温ガス供給ポート130、圧縮空気供給ポート132および電気コネクタ156が設けられている。常温ガス供給ポート130、圧縮空気供給ポート132および電気コネクタ156はそれぞれ、反応モジュール90における給気ポート50、圧縮空気導入ポート56および入力ポート60(図1を参照)に接続される。常温ガス供給ポート130は、反応モジュール90のガスブローノズル30から反応容器10に向けて吹き出される加熱ガスまたは冷却ガスの気流の元になる空気などのガスを反応モジュール90に供給するポートである。常温ガス供給ポート130は、圧縮空気を供給するエアーコンプレッサまたはバッファータンク(図示せず)に接続されている。なお、本明細書においてエアーコンプレッサとブロアとは区別しない。
圧縮空気供給ポート132は、反応容器10を昇降駆動するための圧縮空気を反応モジュール90の圧縮空気導入ポート56に供給するポートである。圧縮空気供給ポート132は、反応モジュール90の圧縮空気導入ポート56の機外側に接続される。図1に示すように、圧縮空気導入ポート56の機内側には圧縮空気供給チューブ54の一端が接続されている。圧縮空気供給チューブ54の他端(図示せず)は、動作制御部64の内部に配置されたエアーシリンダーなどの昇降部材(図示せず)に接続されている。動作制御部64は放射性標識化合物RCの合成プロセスに応じて昇降部材を駆動する。昇降部材は、エア駆動式で容器固定部24を昇降駆動する手段であり、具体的には複数のエアーポートを有する複動型のエアーシリンダーを用いることができる。圧縮空気供給チューブ54の流路を複数のエアーポートのいずれかに一つに切り替えて選択的に圧縮空気を供給することでシリンダーが前進または後退する。エアーシリンダーの作動方向は上下方向であり、圧縮空気の空気圧により容器固定部24を前面プレート94に対して昇降方向に駆動する。容器固定部24が昇降することで、これに保持された反応容器10も前面プレート94に対して昇降する。これにより、チューブ110の下端と反応容器10とが昇降方向に相対的に移動する。また、反応容器10の底面14と、ガスブローノズル30のノズル開口32との上下方向の距離が可変に調整可能である。
電気コネクタ156は、反応モジュール90の入力ポート60との間で制御信号の授受を行うインタフェースである。このほか、モジュール装着部154には、反応モジュール90に電力を供給する電力供給ポート(図示せず)が設けられていてもよい。合成装置100において反応モジュール90を使用する具体的な方法は後述する。
反応モジュール90は、反応容器10を保持し、この反応容器10の内部に放射性標識化合物RCの原料を供給して各種の合成プロセスを実行して放射性標識化合物RCを合成するデバイスである。図1(a)に示すように、反応モジュール90は、反応容器10を保持する保持部(保持キャップ20)と、この保持キャップ20を反応モジュール90のモジュール筐体92に固定する容器固定部24とを備えている。保持部の形状および反応容器10を保持する構造は特に限定されないが、本実施形態では反応容器10の頸部13に装着される蓋状の保持キャップ20を例示する。
反応容器10には1本または複数本のチューブ110が挿入されている。チューブ110を通じて反応容器10に放射性標識化合物RCの原料が供給され、また放射性標識化合物RCが反応容器10から取り出される。チューブ110の材料は特に限定されないが、耐薬品性および耐熱性を有する熱可塑性樹脂材料を用いることができ、その一例としてポリエーテルエーテルケトン(PEEK:poly-ether-ether-ketone)が挙げられる。
図1(b)に示すように、本実施形態に用いられる反応容器10は、蓋部(図示せず)とともに用いられて放射性標識化合物RC(図1(a)を参照)を封入する平底のバイアル瓶である。反応容器10は、耐食性に優れる透明なガラスまたは樹脂材料からなる。反応容器10の形状は特に限定されないが、本実施形態の反応容器10は、開口11が上端に形成された細径の頸部13と、この頸部13よりも太径の円筒状の本体部15とで構成されている。頸部13の周囲には雄ネジ部18が螺旋状に形成されている。雄ネジ部18は蓋部(図示せず)と螺合して反応容器10を密閉する。本体部15の外周面12は円筒面であり、下端は円形の底面14により封止されている。底周縁部16は、底面14と外周面12との境界にあたる円形の稜線部分である。
図1(a)に戻り、保持キャップ20の下面側には、反応容器10の頸部13を装着するための円筒状の装着凹部22が形成されている。装着凹部22の内面には、反応容器10の雄ネジ部18と螺合する雌ネジ部23が形成されている。保持キャップ20の上面側には、後述する容器固定部24からの落下防止のための鍔部が形成されている。保持キャップ20には、その上面と装着凹部22とを連通する通孔21が貫通形成されており、チューブ110は通孔21に挿通される。反応モジュール90は、反応容器10から上方に突出して延在するチューブ110を保持するチューブ固定部25を備えている。チューブ固定部25はチューブ保持溝26を有している。
モジュール筐体92は、反応モジュール90を構成する容器固定部24、ガスブローノズル30および動作制御部64などの各種機器を保持する構造体であり、具体的な形状は特に限定されない。本実施形態のモジュール筐体92は、反応モジュール90の設置面(図示せず)に対して起立して配置された前面プレート94および背面プレート96を備えている。前面プレート94には、容器固定部24およびチューブ固定部25が前面側(図1(a)の左方)に突出して設けられている。容器固定部24は前面プレート94に対して開閉可能であり、保持キャップ20の周囲を着脱可能に保持する。容器固定部24を開放することにより保持キャップ20が着脱可能となる。保持キャップ20を容器固定部24に装着した状態で容器固定部24を閉止して固定ネジ27を圧締することにより、保持キャップ20は前面プレート94(モジュール筐体92)に固定される。これにより、反応容器10は所定位置に保持される。チューブ固定部25もまた前面プレート94に対して開閉可能であり、チューブ固定部25を開放することでチューブ保持溝26に対してチューブ110が着脱可能となる。チューブ保持溝26にチューブ110を装着した状態でチューブ固定部25を閉止して固定ネジ28を圧締することにより、チューブ110は前面プレート94(モジュール筐体92)に対して固定される。チューブ固定部25を前面プレート94に対して昇降可能に構成することにより、チューブ固定部25に固定されたチューブ110を反応容器10に対して昇降方向に相対移動可能としてもよい。反応容器10に原料などの液体を供給する際には、容器固定部24またはチューブ固定部25の一方または両方を駆動して、チューブ110の下端が反応容器10の底面14よりも上方に離間した位置に調整するとよい。
保持部(保持キャップ20)により固定された反応容器10の周囲には風防部材70が非接触に設けられる。風防部材70の内部にはガスブローノズル30のノズル開口32が露出して設けられており、反応容器10を加熱または除熱(冷却)するための気流が吹き込まれる。風防部材70は、反応容器10の少なくとも底面14の周囲を取り囲むようにして設けられ、ガスブローノズル30から吹き出された気流が散逸することを抑制して気流と反応容器10との接触を促す部材である。本実施形態の風防部材70は円筒状をなしており、風防部材70の内径は反応容器10の外周面12よりも大径である。風防部材70は、反応容器10およびその内部の放射性標識化合物RCが視認可能な透明材料で作成されている。風防部材70の耐熱温度は、ガスブローノズル30から吹き出される気流の温度よりも高いことが好ましい。風防部材70は、具体的には、ガラスや樹脂、好ましくはガラスを用いて作成することができる。ここで、ガラスとしては、ホウケイ酸ガラスなどの耐熱ガラスや、石英ガラスが挙げられる。樹脂としてはエポキシ系樹脂などの熱硬化性樹脂が挙げられる。
風防部材70の上端または下端の少なくとも一方は開口しており、ガスブローノズル30から吹き込まれた気流が排出される。本実施形態の風防部材70の上端は開口している。これにより、チューブ110が挿入されて保持キャップ20が装着された反応容器10に対して、風防部材70を下方から装着することができる。風防部材70の下端は開口していてもよく、または有底でもよい。本実施形態の風防部材70の下端は開口しており、後述する風防設置部82により封止される。
風防部材70の周面にはガスブローノズル30の外径と略同径のノズル装着孔72が開口形成されている。ノズル装着孔72にはガスブローノズル30の先端部が装着されている。ノズル開口32は、風防部材70の内面と面一に設けられてもよく、または図1(a)に示すように風防部材70の内面よりも内側に突出して設けられてもよい。ノズル装着孔72の形成位置に関しては図3(a)および(b)を用いて後述する。なお、ノズル装着孔72に代えて、風防部材70の周面に上端または下端から軸方向に沿って延在するスリットを形成し、このスリットにガスブローノズル30の先端部を装着してもよい。
反応モジュール90には熱電対などの温度測定部74が設けられている。温度測定部74は、風防部材70に吹き込まれる気流Fa、Fbの温度または風防部材70の内部温度を測定する。本実施形態では、ガスブローノズル30の出口であるノズル開口32の中央近傍に温度測定部74(熱電対の先端の感熱部)を配置して気流Fa、Fbの温度を測定することを例示する。このほか、温度測定部74を風防部材70の壁面に配置してもよい。温度測定部74は、ガスブローノズル30の内部および風防部材70の内部の両方に設けてもよく、または風防部材70の内部の複数箇所に設けてもよい。温度測定部74の高さ位置は、保持キャップ20に固定された反応容器10の底面14と同高さまたはその近傍である。具体的には、反応容器10の底面14と同高さ、またはそれよりも高位置であってかつ放射性標識化合物RCの液面よりも低位置に温度測定部74は配置されている。
前面プレート94の下部の前面側にはステージ84が設けられている。ステージ84の上面には設置プレート80が固定されている。設置プレート80には風防部材70を嵌合させて保持するための凹部である風防設置部82が設けられている。
背面プレート96には、給気ポート50、圧縮空気導入ポート56および入力ポート60が背面側(図1(a)の右方)に突出して設けられている。
給気ポート50の機外側(背面側)には、マスフローコントローラー(図示せず)を介して合成装置100の常温ガス供給ポート130が接続されて常温の圧縮ガス、具体的には空気が供給される。給気ポート50の機内側(前面側)にはコネクタ部38が設けられており、コネクタ部38の入力側(図1(a)の右側)と給気ポート50とは給気チューブ52で接続されている。コネクタ部38の出力側(図1(a)の左方)にはガスブローノズル30が接続されている。マスフローコントローラー(図示せず)およびコネクタ部38には加熱制御部44が接続されている。
反応モジュール90は、ノズル開口32よりも上流側で気流を加熱する加熱部40を有している。加熱部40の温度はヒーター制御部42により制御される。本実施形態の加熱部40はニクロム線などの電熱線が螺旋状に巻回された電熱線ヒーターであり、ガスブローノズル30の内側に配置されている。このほか、加熱部40はガスブローノズル30の外側に設けられていてもよく、またはガスブローノズル30と一体に構成されていてもよい。
入力ポート60の機外側には合成装置100の電気コネクタ156が接続される。入力ポート60の機内側には回路基板62が設けられている。回路基板62および前面プレート94の背面側には動作制御部64が設けられている。風防部材70の内部の温度を測定する温度測定部74は加熱制御部44に電気的に接続されており、温度測定部74で測定された気流温度を示す気流温度情報は加熱制御部44に送られる。加熱制御部44は、具体的にはPLC(プログラマブルロジックコントローラ)により構成される。加熱制御部44は、放射性標識化合物RCの合成プロセスごとの反応容器10の目標温度情報を記憶している。加熱制御部44は、温度測定部74から受信した気流温度情報と上記の目標温度情報に基づいて、PID制御(Proportional Integral Derivative Control)などのフィードバック制御により、ガスブローノズル30から吹き出される気流の温度および/または流量を制御する。具体的には、加熱制御部44は、コネクタ部38から出力される気流Fa、Fbの温度、および給気ポート50に接続されるマスフローコントローラー(図示せず)から排出される圧縮ガスの流量を制御する。コネクタ部38は、加熱制御部44からの制御信号を受信して、加熱部40の通電量(印加電圧)を増減調整する。これにより、放射性標識化合物RCの合成プロセスに応じて所定のタイミングで風防部材70の内部が所望の温度に制御される。すなわち、本実施形態の反応モジュール90を加熱制御部44と組み合わせて用いることにより、放射性標識化合物RCの合成プロセスに応じて反応容器10の内部温度を制御することができる。一例として、核種を含む原料をフッ素化反応する工程や、標識化合物の溶液を加水分解する工程などは常温よりも高温の加熱条件下で行われる。また、加水分解後の冷却工程は常温等の冷却条件下で行われる。加熱制御部44は、フッ素化反応工程や加水分解工程ではコネクタ部38を制御して加熱部40に所定の電流を通電してこれを発熱させ、高温の気流Fa、Fbを所定の流量で生成する。加水分解が終了したタイミングで、加熱制御部44はコネクタ部38による加熱部40への通電を遮断し、常温の気流Fa、Fbを所定の流量で生成する。これにより、加水分解工程で高温に加熱されていた反応容器10を、常温またはそれよりも高い温度まで除熱(冷却)することができる。
図3(a)は反応容器10に気流を吹き付ける状態を模式的に示す側面図である。図3(b)はガスブローノズル30のノズル開口32と風防部材70との位置関係を模式的に示す正面図である。図3(a)および(b)において、風防部材70、温度測定部74および反応容器10の上部は図示省略している。
保持キャップ20(図1(a)を参照)に保持された反応容器10の外周面12と風防部材70とは、互いの中心軸を一致させて配置されている。反応容器10の底面14は風防部材70の下端よりも上方に位置している。風防部材70の下端は設置プレート80の風防設置部82により閉止されている。
ガスブローノズル30のノズル開口32は、保持部(保持キャップ20)に保持された反応容器10の外周面12と底面14との間の底周縁部16に臨んで配置されている。ノズル開口32が底周縁部16に臨むとは、ノズル開口32をガスブローノズル30の中心軸AXの延長線上に投影した仮想投影面の内部に底周縁部16の少なくとも一部が位置していることをいう。
ノズル開口32は反応容器10の外周面12に正対している。また、ノズル開口32は、当該ノズル開口32からの気流F1、F2の吹出方向が反応容器10の底面14と平行するように配置されている。気流F1、F2の吹出方向とは、これらの気流がノズル開口32から流出した直後の流動方向をいい、本実施形態では図3(a)の左方である。
ガスブローノズル30のノズル開口32の中心軸AXは風防部材70に直交し、風防部材70および反応容器10の中心を向いている。言い換えると、ガスブローノズル30は反応容器10の底面14に平行に設置されている。これにより、ノズル開口32から吹き出された気流Fa、Fbの少なくとも一部は、反応容器10の外周面12のうちの近位領域12aに衝突して流動方向が転向される。外周面12の近位領域12aとは、外周面12のうちノズル開口32に対面して近接する側の一部領域をいう。これに対し、外周面12の遠位領域12bとは、外周面12のうちノズル開口32から見て反応容器10の背後側に位置する遠方側の一部領域をいう。
保持部(保持キャップ20)に保持された反応容器10の底周縁部16のうちノズル開口32に最も近接する最近接縁17は、ノズル開口32の略中央に対して気流F1またはF2の吹出方向の前方に配置されている。最近接縁17は、円形の底周縁部16における円弧状の部分領域であり、外周面12の近位領域12aの下端にあたる。
より具体的には、図3(b)に示すように、ノズル開口32の中心軸AXの高さ位置は反応容器10の底面14の下面の高さ位置と一致している。すなわち、保持部(保持キャップ20)は、風防部材70に設けられたノズル装着孔72の中央と反応容器10の底面14が一致する高さとなるように反応容器10を保持する。これにより、ガスブローノズル30のうち上方側を流動する気流Faは、ノズル開口32から吹き出されると反応容器10の外周面12の近位領域12aに衝突して上方に向きを変えられて気流F1となり、風防部材70と近位領域12aとの間を通って上昇する。更に気流F1は、近位領域12aから外周面12の周囲を背面側に回り込むようにして、反応容器10の外周面12に接触しながら上昇する。一方、ガスブローノズル30のうち下方側を流動する気流Fbは、ノズル開口32から吹き出されると反応容器10の底面14の下面に沿って直進する気流F2となる。気流F2の一部は、風防部材70の内部で反応容器10の底面14よりも下方に拡散する。気流F2は、底面14の下面に沿って流動したのち、風防部材70に衝突して上方に向きを変えられ、反応容器10の外周面12の遠位領域12bに沿って、風防部材70と遠位領域12bとの間を通って上昇する。更に気流F2は、遠位領域12bから外周面12の周囲を近位領域12aの側に回り込むようにして、反応容器10の外周面12に接触しながら上昇する。これにより、気流F1、F2は反応容器10の底面14および外周面12に対して全体的に均一に接触する。気流F1、F2は、風防部材70の上端の開口から排気される。
本実施形態のノズル開口32から吹き出される気流F1、F2の温度は、ノズル開口32における領域ごとに異なる。ここでいう気流F1、F2の温度とは静温をいう。具体的には、反応容器10の外周面12に臨む第一の領域(低温領域34)から吹き出される気流F1の温度よりも、反応容器10の底面14に臨む第二の領域(高温領域36)から吹き出される気流F2の温度の方が高温である。
これにより、気流F1は、ノズル開口32から吹き出されて底周縁部16の最近接縁17で気流F2から分流したのち、反応容器10の外周面12の近位領域12aに直ちに接触する。すなわち気流F1は、ノズル開口32より吹き出されてから外周面12に接触するまでの流路長が短い。これに対し、気流F2は、ノズル開口32から吹き出されて底周縁部16の最近接縁17で気流F1から分流したのち、底面14に沿って流れ、また風防部材70の内部で拡散されてから反応容器10の外周面12の遠位領域12bに接触する。すなわち気流F2は、ノズル開口32より吹き出されてから外周面12に接触するまでの流路長が気流F1よりも長い。
そのうえで、本実施形態の反応モジュール90では、気流F2が気流F1よりも高温である。このため、外周面12の近位領域12aの単位面積あたりの気流F1による加熱率は、外周面12の底面14および遠位領域12bの単位面積あたりの気流F2による加熱率と均等化されている。よって、本実施形態の反応モジュール90において反応容器10を加熱プロセスに供した場合には放射性標識化合物RCの温度が均一化され、放射性標識化合物RCの製造品質が向上する。
低温領域34は、ノズル開口32の面積を略二等分した仮想領域のうち、加熱部40の作動時に気流の平均温度が他方よりも相対的に低くなる一方の領域をいい、高温領域36は当該他方をいう。低温領域34と高温領域36とは、熱電対による温度計測や赤外線カメラで撮像された赤外線画像などを用いてノズル開口32の内側の温度を測定することにより仮想的に画定される。
本実施形態の加熱部40は、ガスブローノズル30に対して径方向の一方側に偏って設けられている。本実施形態の加熱部40は上述のように電熱線が螺旋状に巻回された電熱線ヒーターであり、電熱線の巻回軸はノズル開口32の中心軸AXに対して片側、図3(a)に示す本実施形態では下方側、に偏心している。このため、加熱部40の電熱線の線密度は、ノズル開口32の高温領域36に対応する下方側に偏って高くなっている。このため、中心軸AXよりも下方側を通過する気流Fbは、上方側を通過する気流Faに比べて、電熱線(加熱部40)との接触効率が高くなり高温に加熱されるとともに気流速度が低速となる。したがって、ノズル開口32の下方側にあたる高温領域36から吹き出される気流F2は、上方側にあたる低温領域34から吹き出される気流F1よりも高温かつ低速となる。そして、高温領域36から吹き出された高温かつ低速の気流F2は、反応容器10の底面14および外周面12の遠位領域12bとの間で長い流路長かつ長時間に亘って熱交換してから風防部材70より排気される。一方、低温領域34から吹き出された低温かつ高速の気流F1は、反応容器10の外周面12の近位領域12aとの間で短い流路長かつ短時間で熱交換してから風防部材70より排気される。このため、反応容器10の底面14ならびに外周面12の近位領域12aおよび遠位領域12bは均等に加熱され、反応容器10の内部温度は均一化される。
このように、ノズル開口32から吹き出される気流F1、F2のうち、底周縁部16の最近接縁17で分流したのちに底面14に沿って流動する側の気流(気流F2)の温度を、他方側の気流(気流F1)よりも高温にするとよい。これにより、反応容器10の底面14と外周面12とが均一に加熱され、反応容器10の内部の温度むらが低減される。言い換えると、ノズル開口32のうち反応容器10の底面14に近接する側の部分領域(高温領域36)から吹き出される気流F2を相対的に高温にするとよい。逆に、ノズル開口32のうち反応容器10の底面14から離間していて外周面12の近位領域12aに近接する側の部分領域(低温領域34)から吹き出される気流F1を相対的に低温にするとよい。
すなわち、本実施形態の反応モジュール90を備える合成装置100は以下の技術思想を包含する。
反応容器の内部で放射性標識化合物を合成する合成装置であって、前記反応容器を保持する保持部と、前記反応容器の表面にノズル開口より気流を吹き付けて前記反応容器を加熱または除熱するガスブローノズルと、前記ノズル開口よりも上流側で前記気流を加熱する加熱部と、を備え、前記ノズル開口から吹き出される前記気流の温度が前記ノズル開口における領域ごとに異なるとともに、前記反応容器の底面に近接する側の前記領域から吹き出される前記気流の温度が、前記反応容器の前記底面から離間して外周面に近接する側の前記領域から吹き出される前記気流の温度よりも高温であることを特徴とする合成装置。
以上、反応容器10の加熱プロセスにおいてノズル開口32から常温よりも高温の気流F1、F2を吹き出すことを説明したが、本実施形態の反応モジュール90は反応容器10の冷却プロセスにも用いることができる。具体的には、加熱部40の作動を停止して常温の気流F1、F2を吹き出すことにより、加熱された反応容器10を除熱することができる。
上述のように、図3(a)に示すように加熱部40の螺旋状の電熱線が下方側に偏って配置されていることで、ノズル開口32から吹き出される気流F1、F2の速度は、ノズル開口32における領域ごとに異なる。具体的には、反応容器10の外周面12(近位領域12a)に臨む第一の領域(加熱プロセスにおける低温領域34)から吹き出される気流F1の速度は、反応容器10の底面14に臨む第二の領域(加熱プロセスにおける高温領域36)から吹き出される気流F2の速度よりも高速である。気流F1または気流F2の速度は、ノズル開口32において仮想的に画定される第一の領域または第二の領域の各中央部における流速をデジタル風速計により測定して求めることができる。
また、加熱部40の作動を停止した場合、ガスブローノズル30の内部を流動する気流Fa、Fbの温度は常温で等しくなる。すなわち、気流F1は常温かつ高速となり、気流F2は常温かつ気流F1よりも低速となる。よって、この状態で冷却プロセスを行った場合、気流F1と接触する外周面12の近位領域12aは、気流F2と接触する底面14や遠位領域12bに比べて冷却効率が高くなる。なお、低温領域34および高温領域36という呼称は、反応容器10の加熱プロセスにおいて気流F1、F2が常温よりも高温のガスである場合に、加熱されたノズル開口32のうち相対的に低温または高温になる領域をそれぞれいうものであるが、以下便宜上、加熱プロセスで低温領域34となる領域を冷却プロセスにおいても低温領域34と呼称し、同様に加熱プロセスで高温領域36となる領域を冷却プロセスにおいても高温領域36と呼称する。
本実施形態の反応モジュール90においては、冷却プロセスにおける反応容器10の冷却効率の偏りを解消するため、ガスブローノズル30がノズル開口32の中心軸AXまわりに可動になっている。ガスブローノズル30を中心軸AXまわりに回動させる駆動手段として、中心軸AXと平行に回転軸が配置されたローターを用いることができる。ガスブローノズル30は、反応容器10の外周面12(近位領域12a)に臨む位置に第二の領域(高温領域36)が配置され、反応容器10の底面14に臨む位置に第一の領域(低温領域34)を配置することが可能に構成されている。これにより、第一の領域(低温領域34)から吹き出される高速の気流F1を底面14に沿って流動させ、長い経路長で反応容器10と接触させることができる。一方、第二の領域(高温領域36)から吹き出される低速の気流F2を外周面12の近位領域12aに沿って流動させ、短い経路長で反応容器10と接触させることができる。よって、上記のように冷却プロセスにおいて反応容器10の冷却効率を均等化することができる。
図4(a)は図3(a)のIV−IV線断面図である。図4(b)はガスブローノズル30を軸回転させた状態を示す断面図である。
加熱部40はガスブローノズル30の内部に設置されており、反応容器10に対する加熱部40の設置位置がノズル開口32の中心軸AXまわりに可変である。本実施形態の反応モジュール90は、ガスブローノズル30および加熱部40を一体に軸回転することが可能である。これにより、図3(a)および図4(a)に示すようにノズル開口32の上方側が低温領域34である状態と、図4(b)に示すようにノズル開口32の下方側が低温領域34である状態と、を可換に設定することができる。
反応モジュール90において反応容器10の冷却プロセスを行う場合は、図4(b)に示すように低速の気流Fbが通過する高温領域36を上方側にして外周面12の近位領域12a(図3(a)を参照)に対向させるとよい。そして、高速の気流Faが通過する低温領域34を下方側にして、かかる高速の気流Faを反応容器10の底面14に沿って流動させるとよい。これにより、冷却プロセスにおいて反応容器10の底面14や外周面12の遠位領域12bを気流Faが冷却する冷却効率と、反応容器10の外周面12の近位領域12aを気流Fbが冷却する冷却効率と、を均等化し、反応容器10の内部の温度降下速度を均一化することができる。
図2に示す合成装置100において反応モジュール90を使用する方法を簡単に説明する。
合成装置100は、ラック152に多数のプロセスモジュール150が搭載されて構成されている。ラック152の下部には、反応モジュール90を装着するためのモジュール装着部154が開口形成されている。モジュール装着部154の奥部には、上述したように常温ガス供給ポート130、圧縮空気供給ポート132および電気コネクタ156が配置されている。反応モジュール90をモジュール装着部154に押し込んで装着することにより、常温ガス供給ポート130と給気ポート50、圧縮空気供給ポート132と圧縮空気導入ポート56、電気コネクタ156と入力ポート60がそれぞれ嵌合して接続される。
ラック152の上部には、不活性ガスを合成装置100の系内に供給する不活性ガス供給ポート136が設けられている。不活性ガス供給ポート136には、不活性ガスが貯留されたガスボンベ(図示せず)が接続される。不活性ガス供給ポート136に供給された不活性ガスは、ラック152の下部に設けられた駆動ガス導出ポート137から取り出される。反応容器10と駆動ガス導出ポート137とは、チューブ110を構成する複数本のチューブのうちの1本である駆動ガス供給チューブ(図示せず)により接続される。反応容器10に不活性ガスを導入することで、原料や放射性標識化合物RCなどの液体を反応容器10から取り出すための駆動力を得る。また、ラック152の上部には、反応容器10の内部に放射性標識化合物RCの原料である化合物原体を供給する手段として、原料ガス供給ポート134およびシリンジ140が設けられている。
プロセスモジュール150の前面には、三方活栓ホルダー120、シリンジ保持部122およびシリンジ駆動機構124が設けられている。三方活栓ホルダー120には三方活栓121が装着される。シリンジ保持部122にはシリンジ140が装着され、シリンジ140の先端と三方活栓121とはチューブで接続されている。シリンジ駆動機構124は、シリンジ保持部122に装着されたシリンジ140のピストンを進退操作する機構である。プロセスモジュール150の内部には、シリンジ140のピストンを押し込み方向または引き方向に自在に移動させる駆動モーター(図示せず)が設けられている。プロセスモジュール150は制御部(図示せず)を備え、制御部は駆動モーターによるピストンの駆動タイミングおよび押し込み長さを制御する。これにより、プロセスモジュール150に装着されたシリンジ140から三方活栓121に向けて、所定のタイミングおよび液量にて原料が送出される。
プロセスモジュール150は、三方活栓ホルダー120に装着された三方活栓121の操作レバー(図示せず)を切り替える切替モーター(図示せず)を更に備えている。プロセスモジュール150の制御部は切替モーターを適時に切り替える制御を行う。上下または左右に隣接するプロセスモジュール150における三方活栓121同士、または離間するプロセスモジュール150における三方活栓121同士は、コネクタチューブ128で接続されている。これにより、各複数個のシリンジ140、三方活栓121およびコネクタチューブ128により原料供給ライン129が構成される。
モジュール装着部154に装着された反応モジュール90には反応容器10が保持されている。反応容器10からチューブ110として、製品回収チューブ112、原料供給チューブ114、廃ガスチューブ116および駆動ガス供給チューブ(図示せず)が延出している。反応容器10は容器固定部24により反応モジュール90に固定され、固定ネジ27の操作により着脱される。チューブ110(製品回収チューブ112、原料供給チューブ114、廃ガスチューブ116)はチューブ固定部25に保持されて所定の方向に引き回されている。チューブ固定部25は固定ネジ28の操作により開閉されてチューブ110が着脱可能となる。
原料供給チューブ114は三方活栓121のいずれかに接続されて原料供給ライン129と連通している。これにより、放射性標識化合物RCの原料が合成プロセスに従って反応容器10の内部に供給される。
上述のように反応容器10は風防部材70で覆われており、風防部材70の内部にガスブローノズル30のノズル開口32から高温または常温の気流が吹き込まれて反応容器10が加熱または除熱される。これにより、反応容器10における放射性標識化合物RCの加熱プロセスまたは冷却プロセスが所定のタイミングで実行される。
原料供給ライン129には、放射性標識化合物RCの合成プロセスで生じる廃液を貯留するバイアル瓶VCが接続されている。駆動ガス導出ポート137と反応容器10とは駆動ガス供給チューブ(図示せず)で接続されており、反応容器10の内部に所定のタイミングで駆動ガスを吹き込んで加圧することにより、原料供給チューブ114または他のチューブ(図示せず)を通じて反応容器10からバイアル瓶VCに廃液が抽出される。廃ガスチューブ116は廃ガス処理部160と接続されている。放射性標識化合物RCの合成プロセスで生じる廃ガスは廃ガス処理部160で除害される。製品回収チューブ112はプロダクトバイアルPVに接続されており、反応容器10で合成された放射性標識化合物RCがプロダクトバイアルPVに取り出される。製品回収チューブ112および廃ガスチューブ116の流路は個別に開閉可能である。反応容器10から放射性標識化合物RCを取り出す際は、容器固定部24またはチューブ固定部25の一方または両方を駆動してチューブ110の下端を反応容器10の底面14に近接または当接させるとよい。この状態で駆動ガス供給チューブから反応容器10に駆動ガスを供給することにより、合成された放射性標識化合物RCの略全量が製品回収チューブ112を通じてプロダクトバイアルPVに取り出される。
なお、上記は反応モジュール90の使用方法の一例である。本実施形態の合成装置100のような放射性標識化合物RCの自動合成装置に組み込んで用いるほか、反応モジュール90を単独で使用してもよく、または濃縮装置などの他の装置と連結して用いてもよい。
本実施形態については種々の変形を許容する。
たとえば、反応容器10としてはバイアル瓶のほか、アンプルやフラスコなどの他の容器を用いてもよい。また、反応容器10を保持する保持部として、上記実施形態では反応容器10の開口11を閉止するとともに反応容器10を保持する保持キャップ20を例示したが、これに限られない。反応容器10の頸部13や本体部15の周面を保持するクランプを保持部としてもよい(図1(a)、(b)を参照)。
本実施形態の反応モジュール90は、設置プレート80に対して着脱可能な風防部材70により反応容器10の周囲を覆っているが、これに限られない。風防部材70を用いずに開放空間にて反応容器10にガスブローノズル30から気流を吹き付けてもよく、または反応モジュール90に固定的に形成された凹部に反応容器10を収容してガスブローノズル30から気流を吹き付けてもよい。また、風防部材70の形状も任意である。本実施形態の風防部材70は反応容器10の本体部15と同じく円筒状をなしているが、これに代えて、角筒状など、反応容器10の本体部15と異なる形状の筒状でもよい。
本実施形態ではガスブローノズル30の中心軸AXが直線状である態様を例示したが、本発明はこれに限られない。遠心送風機など気流を回転させて吹き出す送風機を用いる場合、ガスブローノズル30の中心軸AXは湾曲していてもよい。
ガスブローノズル30のノズル開口32は、反応容器10の底周縁部16に臨んで配置されていればよく、反応容器10に対する具体的な位置および向きは特に限定されない。以下、第二実施形態から第四実施形態にてガスブローノズル30の配置位置の変更例を説明する。
図5(a)は本発明の第二実施形態のガスブローノズル30の配置位置を示す模式図である。本実施形態のガスブローノズル30は、反応容器10の立設方向(同図の上下方向)に対してノズル開口32の中心軸AXが傾斜している。これにより、外周面12の近位領域12aと底面14が、ともにノズル開口32に臨んでいる。反応容器10の底周縁部16のうちノズル開口32に最も近接する最近接縁17は、ノズル開口32の正面に配置されている。ノズル開口32の低温領域34から吹き出された気流F1は、最近接縁17において気流F2と分流し外周面12の近位領域12aに沿って上昇する。ノズル開口32の高温領域36から吹き出された気流F2は、最近接縁17において気流F1と分流し底面14に沿って流動したのち上方に向きを変えられて、外周面12の遠位領域12bに沿って上昇する。このように、外周面12の近位領域12aのみならず底面14がノズル開口32に臨んでいることにより、ノズル開口32から吹き出された気流F1、F2が、外周面12の近位領域12aおよび底面14に対してそれぞれ好適に接触して熱交換する。
図5(b)は本発明の第三実施形態のガスブローノズル30の配置位置を示す模式図である。本実施形態のガスブローノズル30は、反応容器10の立設方向(同図の上下方向)とノズル開口32の中心軸AXとが平行である。これにより、反応容器10の底面14がノズル開口32に対向して臨んでいる。ノズル開口32の低温領域34から吹き出された気流F1は外周面12の近位領域12aに沿って上昇する。ノズル開口32の高温領域36から吹き出された気流F2は、反応容器10の底面14に衝突して向きを変えられ、底面14と平行に流動したのちに更に上向きに向きを変えられて上昇する。これにより、第一実施形態よりも反応容器10の底面14が高温の気流F2によって十分に加熱される。また、外周面12の近位領域12aと遠位領域12bとは気流F1、F2により均等に加熱されるため、反応容器10の内部の温度むらも抑制される。
図5(c)は本発明の第四実施形態のガスブローノズル30の配置位置を示す模式図である。本実施形態の反応容器10は丸底であり、底面14は下向きに湾曲する半球面である。反応容器10の外周面12は円筒状であり、外周面12から底面14にかけて滑らかに連接している。この連接部分が反応容器10の底周縁部16にあたる。本実施形態のガスブローノズル30のノズル開口32は底周縁部16に臨んでいる。ノズル開口32の低温領域34から吹き出された気流F1は、第一実施形態と同様に底周縁部16の最近接縁17で上方に向きを変えられて外周面12の近位領域12aに沿って上昇する。ノズル開口32の高温領域36から吹き出された気流F2は、半球状の底面14に対して側方または下方から回り込むようにして接触し、風防部材70で上方に向きを変えられて外周面12の遠位領域12bに沿って上昇する。このように、丸底の反応容器10に対しても、反応容器10の外周面12と底面14との間の底周縁部16に臨むようにしてガスブローノズル30のノズル開口32を配置することにより、近位領域12aの側と遠位領域12bの側とに気流を分流して反応容器10と均一に熱交換することができる。
本発明の反応モジュール90および合成装置100の各種の構成要素は、個々に独立した存在である必要はない。複数の構成要素が一個の部材として形成されていること、一つの構成要素が複数の部材で形成されていること、ある構成要素が他の構成要素の一部であること、ある構成要素の一部と他の構成要素の一部とが重複していること、等を許容する。
上記各実施形態の反応モジュール90および合成装置100は以下の技術思想を包含する。
(1)反応容器の内部で放射性標識化合物を合成する合成装置であって、前記反応容器を保持する保持部と、前記反応容器の表面にノズル開口より気流を吹き付けて前記反応容器を加熱または除熱するガスブローノズルと、を備え、前記ノズル開口が、前記保持部に保持された前記反応容器の外周面と底面との間の底周縁部に臨んで配置されていることを特徴とする合成装置。
(2)前記保持部に保持された前記反応容器の前記底周縁部のうち前記ノズル開口に最も近接する最近接縁が、前記ノズル開口の略中央に対して前記気流の吹出方向の前方に配置されている上記(1)に記載の合成装置。
(3)前記ノズル開口が前記反応容器の前記外周面に正対し、かつ前記ノズル開口からの前記気流の吹出方向が前記底面と平行するように配置されている上記(1)または(2)に記載の合成装置。
(4)前記ノズル開口よりも上流側で前記気流を加熱する加熱部を有する上記(1)から(3)のいずれか一項に記載の合成装置。
(5)前記ノズル開口から吹き出される前記気流の温度が前記ノズル開口における領域ごとに異なるとともに、前記反応容器の前記外周面に臨む第一の前記領域から吹き出される前記気流の温度よりも、前記反応容器の前記底面に臨む第二の前記領域から吹き出される前記気流の温度の方が高温であることを特徴とする上記(4)に記載の合成装置。
(6)前記加熱部が前記ガスブローノズルの内部に設置されており、前記反応容器に対する前記加熱部の設置位置が前記ノズル開口の中心軸まわりに可変である上記(5)に記載の合成装置。
(7)第一の前記領域から吹き出される前記気流の速度が、第二の前記領域から吹き出される前記気流の速度よりも高速であることを特徴とする上記(5)または(6)に記載の合成装置。
(8)前記ガスブローノズルが前記ノズル開口の中心軸まわりに可動であり、前記反応容器の前記外周面に臨む位置に第二の前記領域を配置し、前記反応容器の前記底面に臨む位置に第一の前記領域を配置することが可能に構成されている上記(7)に記載の合成装置。
(9)反応容器の内部で放射性標識化合物を合成する合成装置に用いられる反応モジュールであって、前記反応容器を保持する保持部と、前記反応容器の表面にノズル開口より気流を吹き付けて前記反応容器を加熱または除熱するガスブローノズルと、を備え、前記ノズル開口が、前記保持部に保持された前記反応容器の外周面と底面との間の底周縁部に臨んで配置されていることを特徴とする反応モジュール。
10:反応容器、11:開口、12:外周面、12a:近位領域、12b:遠位領域、13:頸部、14:底面、15:本体部、16:底周縁部、17:最近接縁、18:雄ネジ部、20:保持キャップ、21:通孔、22:装着凹部、23:雌ネジ部、24:容器固定部、25:チューブ固定部、26:チューブ保持溝、27・28:固定ネジ、30:ガスブローノズル、32:ノズル開口、34:低温領域、36:高温領域、38:コネクタ部、40:加熱部、44:加熱制御部、50:給気ポート、52:給気チューブ、54:排気チューブ、56:圧縮空気導入ポート、60:入力ポート、62:回路基板、64:動作制御部、70:風防部材、72:ノズル装着孔、74:温度測定部、80:設置プレート、82:風防設置部、84:ステージ、90:反応モジュール、92:モジュール筐体、94:前面プレート、96:背面プレート、100:合成装置、110:チューブ、112:製品回収チューブ、114:原料供給チューブ、116:廃ガスチューブ、120:三方活栓ホルダー、121:三方活栓、122:シリンジ保持部、124:シリンジ駆動機構、128:コネクタチューブ、129:原料供給ライン、130:常温ガス供給ポート、132:圧縮空気供給ポート、134:原料ガス供給ポート、136:不活性ガス供給ポート、137:駆動ガス導出ポート、140:シリンジ、150:プロセスモジュール、152:ラック、154:モジュール装着部、156:電気コネクタ、160:廃ガス処理部、AX:中心軸、F1・F2・Fa・Fb:気流、PV:プロダクトバイアル、RC:放射性標識化合物、VC:バイアル瓶

Claims (8)

  1. 反応容器の内部で放射性標識化合物を合成する合成装置であって、
    前記反応容器を保持する保持部と、前記反応容器の表面にノズル開口より気流を吹き付けて前記反応容器を加熱または除熱するガスブローノズルと、を備え、
    前記反応容器は、平底の底面を有するバイアル瓶、または下向きに湾曲する半球面の底面を有する丸底であり、
    前記ガスブローノズルは、電熱線ヒーターで構成されて前記ノズル開口よりも上流側で前記気流を加熱する加熱部が、前記ノズル開口の径方向の一方側である第二の領域と他方側である第一の領域とのうち前記第二の領域に偏って配置されており、
    前記加熱部が作動している状態で、前記ノズル開口の前記第二の領域が、前記保持部に保持された前記反応容器の前記底面に向けて配置され、前記第一の領域が、該反応容器の外周面に向けて配置されていることを特徴とする合成装置。
  2. 前記保持部に保持された前記反応容器の前記外周面と前記底面との間の底周縁部のうち前記ノズル開口に最も近接する最近接縁が、前記ノズル開口の略中央に向けて配置されている請求項1に記載の合成装置。
  3. 前記反応容器が平底の底面を有するバイアル瓶であって、
    前記ノズル開口が前記反応容器の前記外周面に正対し、かつ前記ノズル開口からの前記気流の吹出方向が前記底面と平行するように配置されている請求項1または2に記載の合成装置。
  4. 前記第一の領域から吹き出される前記気流の速度が、前記第二の領域から吹き出される前記気流の速度よりも高速であることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の合成装置。
  5. 前記加熱部が作動している状態で、前記ノズル開口から吹き出される前記気流の温度が前記ノズル開口における領域ごとに異なるとともに、
    前記反応容器の前記外周面に向けて前記第一の領域から吹き出される前記気流の温度よりも、前記反応容器の前記底面に向けて前記第二の領域から吹き出される前記気流の温度の方が高温であることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の合成装置。
  6. 前記加熱部が前記ガスブローノズルの内部に設置されており、前記反応容器に対する前記加熱部の設置位置が前記ノズル開口の中心軸まわりに可変である請求項5に記載の合成装置。
  7. 前記ガスブローノズルが前記ノズル開口の中心軸まわりに可動であり、前記ガスブローノズルを前記中心軸まわり軸回転させることで、前記加熱部の作動が停止した状態で、前記反応容器の前記外周面に向けて前記第二の領域を配置し、前記反応容器の前記底面に向けて前記第一の領域を配置することが可能に構成されている請求項6に記載の合成装置。
  8. 反応容器の内部で放射性標識化合物を合成する合成装置に用いられる反応モジュールであって、
    前記反応容器を保持する保持部と、前記反応容器の表面にノズル開口より気流を吹き付けて前記反応容器を加熱または除熱するガスブローノズルと、を備え、
    前記反応容器は、平底の底面を有するバイアル瓶、または下向きに湾曲する半球面の底面を有する丸底であり、
    前記ガスブローノズルは、電熱線ヒーターで構成される加熱部が、前記ノズル開口の径方向の一方側である第二の領域と他方側である第一の領域とのうち前記第二の領域に偏って配置されており、
    前記加熱部が作動している状態で、前記ノズル開口の前記第二の領域が、前記保持部に保持された前記反応容器の前記底面に向けて配置され、前記第一の領域が、該反応容器の外周面に向けて配置されていることを特徴とする反応モジュール。
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