JP6159954B2 - 連結部材の特性評価方法 - Google Patents

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本発明は、構造物と設備機器類等の2つの物を連結する部材の剛性および減衰性能を、上記構造物等に連結したままの状態で評価し得る連結部材の特性評価方法に関するものである。
周知のように、例えば構造物の躯体や床と、当該躯体や床に設置される設備や機器類との間に、地震発生時における制振や機器振動の防振のために、ゴムや粘弾性体等からなる連結部材を介装する構造が採用されている。
ところで、このような連結部材を設置する場合には、上記躯体等から上記設備等に伝搬する振動を予測して上記連結部材による所望の振動低減効果が得られるように、連結部材の使用条件(加振振動数、温度、静的歪、動的振幅など)における特性、具体的には剛性(弾性係数)や減衰性能(減衰係数)を把握する必要がある。
そこで、従来、この種の連結部材を用いる場合には、下記特許文献1、2にみられるように、予め専用の試験機を用いた試験方法によって、その特性を評価している。
特開平9−304268号公報 特開2006−177734号公報
しかしながら、上記従来の評価方法にあっては、専用の試験機を用いて連結部材の特性のみを評価しているために、2つの物の間に設置した状態における連結部材の上記使用条件を反映することができず、実際の使用状態での正確な特性を把握することが難しいという問題点があった。
また特に、上記連結部材として、粘弾性体等の振動特性が加振振動数や温度あるいは静的および動的な振幅などの条件に大きく依存する傾向があるものを用いたものである場合には、上記専用の試験機では試験可能な条件に制約があることから、実際の使用条件を再現した上記連結部材の特性の評価を行うことが難しいという問題点もあった。
加えて、上記連結部材を2つの物間に施工した後に、当該連結部材の特性を評価する必要性が生じた場合には、上記連結部材を一旦取り外して試験機に設置し、単体で試験した後に、再び上記物間に復旧する必要があり、その作業に多くの手間を要するという問題点があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、専用の試験機を使用することなく、施工後の実際の使用条件に基づいて、連結部材の剛性や減衰性能を評価することが可能になる連結部材の特性評価方法を提供することを課題とするものである。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、2つの物を連結する連結部材の弾性係数および減衰係数を評価するための連結部材の特性評価方法であって、一方の上記物に加振力を加えて、当該物に生じた応答および上記連結部材を介して伝達した他方の上記物の応答を計測するとともに、他方の上記物に加振力を加えて、当該物に生じた応答を計測し、上記加振力と上記計測された応答を用いて、上記連結部材の弾性係数および減衰係数を同定することを特徴とするものである。
また、請求項2に記載の発明は、2つの物を連結する連結部材の弾性係数(k)および減衰係数(c)を評価するための連結部材の特性評価方法であって、一方の上記物に加振力(F1)を加えて、当該物に生じた応答(R1)および上記連結部材を介して伝達した他方の上記物の応答(R2)を計測し、次いで他方の上記物に加振力(F2)を加えて、当該物に生じた応答(R2´)を計測し、上記加振力(F1、F2)を周波数(ω)の関数(F1(ω)、F2(ω))に変換するとともに上記応答(R1、R2、R2´)を加速度(A1、A2、A2´)の周波数関数(A1(ω)、A2(ω)、A2´(ω))に変換して、上記連結部材の複素剛性(k(ω)+c(ω)ωi)と近似する、ω×(A2(ω)/F1(ω))/{(A1(ω)/F1(ω))×(A2´(ω)/F2(ω))}の関係式を用いて、上記連結部材の弾性係数(k(ω))および減衰係数(c(ω))を同定することを特徴とするものである。
ここで、上記応答(R1、R2、R2´)とは、変位(D1、D2、D2´)、速度(V1、V2、V2´)または加速度(A1、A2、A2´)である。
なお、請求項1または2に記載の発明において、連結部材が連結する2つの物は、構造物における床、躯体、設備、機器、什器および非構造部材の1または2種の様々な組み合わせを対象とすることができる。また、特性を評価する対象の上記連結部材としては、ゴムや粘弾性体等の制振や防振に用いられるものの他、鋼材、木材、ガラス等の各種部材に適用することができる。
請求項1に記載の本発明に係る連結部材の特性評価方法によれば、一方の上記物に加振力を加えて、当該物に生じた応答および上記連結部材を介して伝達した他方の上記物の応答を計測するとともに、他方の上記物に加振力を加えて、当該物に生じた応答を計測し、上記加振力と上記計測された応答を用いて、上記連結部材の弾性係数および減衰係数を同定することができる。
特に、請求項2に記載の発明においては、連結部材を2つの物の間に設置した状態で、一方の物に加振力(F1)を加えて、これに生じた応答(R1)および伝達側の他方の物の応答(R2)を計測し、次いで他方の物に加振力(F2)を加えて、これに生じた応答(R2´)を計測するとともに、上記加振力(F1、F2)および応答(R1、R2、R2´)を、周波数関数(F1(ω)、F2(ω))および加速度(A1、A2、A2´)の周波数関数(A1(ω)、A2(ω)、A2´(ω))に変換する。
そして、得られた周波数関数(F1(ω)、F2(ω)、A1(ω)、A2(ω)、A2´(ω))から、近似式ω2×(A2(ω)/F1(ω))/{(A1(ω)/F1(ω))×(A2´(ω)/F2(ω))}を用いて、上記連結部材の複素剛性(k(ω)+c(ω)ωi)を求め、弾性係数(k(ω))および減衰係数(c(ω))を同定することができる。
また、同定された弾性係数(k(ω))および減衰係数(c(ω))から、損失係数(cω/k)、減衰比(cω/2k)等の振動特性や伝達特性も評価することができる。
この結果、専用の試験機を使用することなく、施工後の連結部材の剛性や減衰性能を評価することが可能になるために、上記連結部材を従来のように取り外して試験する必要がなく、評価に要する手間や時間を大幅に低減することができる。しかも、高価な専用機を必要とせず、汎用の加振機と変位センサーあるいは振動センサー等によって上記連結部材の特性等を評価することができるために、経済性にも優れる。
また、施工後の実際の使用に基づいて連結部材の上記特性等を評価することができるため、加振振動数、温度条件あるいは静的および動的な振幅などの条件の制約を受けることなく、実際の振動伝達性状および振動低減効果を評価することができる。特に、連結部材を床などに取り付ける際の取付部分は、実際の使用状態においては剛性が低くなっている場合も考えられ、その場合には連結部材の減衰性能に影響を与えるが、本発明によれば、このような影響も含めて実際の振動伝達性状および振動低減効果を評価することができる。
加えて、請求項1または2に記載の発明においては、上記連結部材の連結方向(X方向)、これと面内で直交するY方向、および面外方向に直交するZ方向のいずれの方向への振動に対しても適用することができる。
本発明の一実施形態を説明するための模式図である。 図1をモデル化した図である。 図2のモデルを用いて算出した本願発明における誤差を示すグラフである。 本発明の実施例1に用いたモデルを示す図である。 図4のモデルを用いた解析結果を示すもので、(a)は連結部材のばね定数を示すグラフ、(b)は同じく減衰係数を示すグラフである。 本発明の実施例2に用いたモデルを示す図である。 図6のモデルを用いた解析結果を示すもので、(a)は連結部材のばね定数を示すグラフ、(b)は同じく減衰係数を示すグラフである。 本発明の実施例3の実験結果を示すもので、(a)は連結部材のばね定数kを示すグラフ、(b)は同じく減衰係数cを示すグラフである。
以下、本発明に係る連結部材の特性評価方法の一実施形態について説明する。
図1は、本実施形態の特性評価方法を実施する際の状態を模式的に示すもので、床(一方の物)1と、床(他方の物)2との間に、粘弾性体(連結部材3)を用いた制振部材を介装した場合の上記粘弾性体の弾性係数(k)および減衰係数(c)を、床1、2に生じる加速度に基づいて評価しようとするものである。
試験にあたっては、まず加振機によって床1に加振力(F1)を加え、その際に加振側の床1に生じた加速度(A1)および連結部材3を介した伝達側の床2の加速度(A2)を計測する。次いで、逆に床2に加振力(F2)を加え、その際に加振側となる床2に生じた加速度(A2´)を計測する。
そして、得られた加振力(F1、F2)および加速度(A1、A2、A2´)の上記計測結果を、例えばFFT等の一般的な手法によって、周波数(ω)の関数(F1(ω)、F2(ω)、A1(ω)、A2(ω)、A2´(ω))に変換し、連結部材3の複素剛性(k(ω)+c(ω)ωi)と近似する、ω2×(A2(ω)/F1(ω))/{(A1(ω)/F1(ω))×(A2´(ω)/F2(ω))}の関係式を用いて、上記連結部材3の複素剛性(k(ω)+c(ω)ωi)を求め、弾性係数(k(ω))および減衰係数(c(ω))を同定する。
ここで、ω2×(A2(ω)/F1(ω))/{(A1(ω)/F1(ω))×(A2´(ω)/F2(ω))}が、連結部材3の複素剛性(k(ω)+c(ω)ωi)と近似する関係式であることを、より具体的に説明する。
先ず、図2に示すような2つの質点を複合ばね要素で接続したモデルを考え、質点1と質点2の質量をそれぞれm1、m2とし、ばね定数をそれぞれk1、k2とする。また、複素ばね要素の複素ばね定数をks(=k+cωi)とする。
上記モデルにおいて、質点1に加振力F1を加えた時の運動方程式および質点2に加振力F2を加えた時の運動方程式は、各々下式1、2であらわされる。
Figure 0006159954
Figure 0006159954
これらの運動式は、以下のように展開することができる。
Figure 0006159954
Figure 0006159954
ここで、簡単のために、
A=m1−(k1+ks)/ω2 、B=ks/ω2 、C=m2−(k2+ks)/ω2
とおくと、式4は以下の通りになる。
Figure 0006159954
(数6)
質点1を加振力F1によって加振する場合(F2=0の場合)の質点1の加速度を、質点2の加速度をとおくと、
Figure 0006159954
(数7)
質点2を加振力F2によって加振する場合(F1=0の場合)の質点1の加速度を、質点2の加速度をとおくと、
Figure 0006159954
質点1側のアクセレランス、質点2側のアクセレランス、伝達アクセレランスは、それぞれ下式8−1〜3で表すことができる。
Figure 0006159954
次いで、伝達アクセレランスを、両側の質点1および質点2のアクセレランスで除してω2を乗じると、下式9になる。
Figure 0006159954
質点1および質点2の角固有振動数を、それぞれω1=(k1/m11/2、ω2=(k2/m21/2、とおき、上記A、B、Cに元の式を代入すると下式10になる。
Figure 0006159954
ここで、上式10より算出される値と、複素剛性値ksには、下式11で示す誤差εがある。
Figure 0006159954
そこで、上記誤差εの大小の程度を検証するために、仮に質点1と質点2とが同じ振動特性(ω12、k1=k2)である場合に、上式10によって算出された値と実際の複素剛性値との誤差の大きさ(ε/ks)を、剛性比(ks/k1)、振動数比(ω/ω1=両側質点1、2の固有振動数に対する加振振動数の比)をパラメータとして求めた。なお、誤差の大きさ(ε/ks)は、下式12で表される。
Figure 0006159954
図3は、縦軸を剛性比(ks/k1)、横軸を振動数比(ω/ω1)として、誤差が5%未満となる範囲を示すものである。同図にみられるように、固有振動数付近を除いて、実用上、上記誤差が大きな影響を与えることがなく、特に接続部材3の剛性が両側部材1、2の剛性に対して低い場合、広い振動数範囲で正確な同定が可能であることが判る。
したがって、図1に示した床(一方の物)1と、床(他方の物)2との間に、粘弾性体(連結部材3)を用いた制振部材を介装した場合に、連結部材を2つの物の間に設置した状態で、一方の物に加振力(F1)を加えて、これに生じた加速度(A1)および伝達側の他方の物の加速度(A2)を計測し、次いで他方の物に加振力(F2)を加えて、これに生じた加速度(A2´)を計測し、得られた加振力(F1)、加速度(A1)、加振力(F2)および加速度(A´2)の周波数(ω)の関数から、近似式ω2×(A2(ω)/F1(ω))/{(A1(ω)/F1(ω))×(A2´(ω)/F2(ω))}を用いて、上記連結部材の複素剛性(k(ω)+c(ω)ωi)を求め、弾性係数(k(ω))および減衰係数(c(ω))を同定することができる。
この結果、上記構成からなる連結部材の特性評価方法によれば、専用の試験機を使用することなく、施工後の連結部材3の特性を評価することが可能になるために、連結部材3を従来のように取り外して試験する必要がなく、評価に要する手間や時間を大幅に低減することができる。しかも、高価な専用機を必要とせず、汎用の加振機と振動センサー等によって連結部材3の特性を評価することができるために、経済性にも優れる。
また、施工後の実際の使用に基づいて連結部材3の上記特性を評価することができるため、加振振動数、温度条件あるいは静的および動的な振幅などの条件の制約を受けることなく、実際の振動伝達性状および振動低減効果を評価することができる。
なお、上記実施形態においては、連結部材が連結する2つの物として、構造物における床を用い、かつ連結部材として粘弾性体を用いた場合についてのみ説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、上記2つの物として、躯体、設備、機器、什器および非構造部材の1または2種等の様々な組み合わせを対象とすることができ、さらに上記連結部材として、ゴムの他の制振や防振に用いられるものや、鋼材、木材、ガラス等の各種部材を対象とすることができる。
また、本実施形態においては、加振力(F1、F2)を加えた際の床1、2の応答として、加速度(A1、A2、A2´)を計測し、これに基づいて弾性係数(k)および減衰係数(c)を同定する場合についてのみ説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、床1、2の応答として、変位(D)や速度(V)を計測しても、同様の効果を得ることができる。
すなわち、加速度(A)=速度(V)×ωであるから、床1、2の応答として速度(V1、V2、V2´)を用いた場合には、上述した式8〜式10において、上記実施形態における質点(床)1側のアクセレランス(A1/F1)、質点(床)2側のアクセレランス(A2´/F2)、伝達アクセレランス(A2/F1)に代えて、質点(床)1側のモビリティ(V1/F1)、質点(床)2側のモビリティ(V2´/F2)、伝達モビリティ(V2/F1)に、それぞれωを乗じたものを適用することにより、同様の結果を得ることが可能である。
また、加速度(A)=変位(D)×ω2であるから、床1、2の応答として変位(D1、D2、D2´)を用いた場合には、同じく上述した式8〜式10において、質点(床)1側のコンプライアンス(D1/F1)、質点(床)2側のコンプライアンス(D2´/F2)、伝達コンプライアンス(D2/F1)に、それぞれω2を乗じたものを用いることにより、同様の結果を得ることが可能である。
(実施例1)
図4に示すモデルのような2の質点1、2を、連結部材を模式化したばね要素と減衰要素で接続し、両質点1、2を加振する場合について、周波数応答解析を行い、解析結果から上記連結部材のばね定数、減衰係数を同定して本発明に係る連結部材の特性評価方法の効果を検証した。
解析条件は以下の通りである。
質点1:m1=10.0tf ばね定数k1=40.28tf/cm 減衰係数c1=0.0641tf/kine
(固有振動数10.0Hz、減衰定数5%)
質点2:質量m2=5.0tf ばね定数k2=80.57tf/cm 減衰係数c2=0.0641tf/kine
(固有振動数20.0Hz、減衰定数5%)
連結部材 ばね定数k=20.0tf/cm 減衰定数c=0.020tf/kine
図5は、その解析結果を示すもので、図中実線は、質点1、質点2をそれぞれ水平方向に加振し、各アクセレランスを求めて、得られた伝達アクセレランスを、両側の質点1および質点2のアクセレランスで除して、ω2を乗じたものであり、図中点線は、理論値を示すものである。図5に示す解析結果から、質点1の固有振動数(10Hz)付近と、質点2の固有振動数(20Hz)付近を除いて、連結部材のばね定数と減衰係数を同定できることが実証された。
(実施例2)
次いで、図6にモデルを示すように、振動数依存のある粘弾性体を連結部材とした場合について、周波数応答解析結果から、そのばね定数と減衰係数を同定して本発明に係る連結部材の特性評価方法の効果を検証した。ここで、連結部材は、図6に示すように、振動数依存のある粘弾性体に対して0.1〜20Hzの範囲で適合させた6要素モデルとした。
また、同様に、解析条件は以下の通りである。
質点1:重量m1g=10.0tf ばね定数k1=1971.9tf/cm 減衰係数c1=0.4486tf/kine
(固有振動数70.0Hz、減衰定数5%)
質点2:重量m2g=5.0tf ばね定数k2=1287.8tf/cm 減衰係数c2=0.2563tf/kine
(固有振動数80.0Hz、減衰定数5%)
図7は、上記解析結果を示すもので、質点1、質点2をそれぞれ水平方向に加振し、各アクセレランスを求めて、伝達アクセレランスを両側の質点1および質点2のアクセレランスで除してω2を乗じたものを、横軸を振動数(=ω/2π)として実線で示したものである。は、同図中の黒丸は、連結部材の6要素モデルの1Hz、3Hz、10Hz、20Hzにおける理論値を示すものである。図7から、各振動数において、上記連結部材の剛性と減衰を精度よく同定できることが実証された。
(実施例3)
従来、粘弾性体の振動特性は、地震応答や風応答といった比較的大きい振幅に対する値については設計値として得られているものの、微小な振幅に対する特性は不明であった。そこで、本発明に係る特性評価方法を用いて、上記粘弾性体の微振動振幅レベル(最大で数μm程度)における剛性と減衰を評価した。
実験は、図1に示す連結部材3として粘弾性ダンパー(VEM試験体)を用い、床1を振動台または当該振動台に対して構造的に分離された反力床に設置するとともに、床2を逆に反力床または振動台に設置して、振動台と反力床それぞれに加速度計を設置し、起振機を用いて水平方向に、3Hz〜50Hzの加振を行った。
上記加振実験の結果として得られた各アクセレランスから、下式13を用いてVEM試験体の微振動振幅レベルにおける水平方向の剛性k(ω)と減衰c(ω)を求めた。
Figure 0006159954
図8は、上記加振実験の結果から算出した周波数に対する粘弾性ダンパーの剛性(弾性係数k)および減衰(減衰係数c)を示すものである。
図8に示すように、弾性係数kは、振動数によらずほぼ一定となり、減衰係数cは、振動数が増加するに連れて小さくなる傾向がみられた。
1 床(一方の物)
2 床(他方の物)
3 連結部材

Claims (2)

  1. 2つの物を連結する連結部材の弾性係数および減衰係数を評価するための連結部材の特性評価方法であって、
    一方の上記物に加振力を加えて、当該物に生じた応答および上記連結部材を介して伝達した他方の上記物の応答を計測するとともに、他方の上記物に加振力を加えて、当該物に生じた応答を計測し、上記加振力と上記計測された応答を用いて、
    上記連結部材の弾性係数および減衰係数を同定することを特徴とする連結部材の特性評価方法。
  2. 2つの物を連結する連結部材の弾性係数(k)および減衰係数(c)を評価するための連結部材の特性評価方法であって、
    一方の上記物に加振力(F1)を加えて、当該物に生じた応答(R1)および上記連結部材を介して伝達した他方の上記物の応答(R2)を計測するとともに、他方の上記物に加振力(F2)を加えて、当該物に生じた応答(R2´)を計測し、上記加振力(F1、F2)を周波数(ω)の関数(F1(ω)、F2(ω))に変換するとともに上記応答(R1、R2、R2´)を加速度(A1、A2、A2´)の周波数関数(A1(ω)、A2(ω)、A2´(ω))に変換して、
    上記連結部材の複素剛性(k(ω)+c(ω)ωi)と近似する、ω2×(A2(ω)/F1(ω))/{(A1(ω)/F1(ω))×(A2´(ω)/F2(ω))}の関係式を用いて、上記連結部材の弾性係数(k(ω))および減衰係数(c(ω))を同定することを特徴とする連結部材の特性評価方法。
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