JP6156043B2 - トランス装置の製造方法 - Google Patents

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Description

本出願はトランス装置の製造方法に関する。
従来、平板状の磁性体コア(以後単にコアと記す)と、コアの周囲に巻回されたコイルと、コアの表面の両端部に形成され、コイルの両端に夫々電気的に接続された2つの端子とからなる電源回路用のチョークトランスが知られている(例えば、特許文献1参照)。このチョークコイルでは、リード線は高温半田により端子に接続され、リード線が端子とコアの間に介挿されるように、端子がコアの表面に導電性接着剤により接着される。
近年、インターネットやデジタルテレビ等の普及により、デジタル回路で扱われるパルス信号を効率良く伝達させるトランス装置としてパルストランスが実用化されている。特に、パーソナルコンピュータ等の情報機器や映像と音響を組み合わせたAV機器に搭載されるLANインタフェース装置には、絶縁、ノイズ除去を目的としてパルストランスが使用されている。パルストランスの構成は電圧変換を目的とする電源用トランスと同じであり、磁心(コア)に1次側及び2次側の巻線が巻かれ、それぞれが絶縁されていて電気的な導通はない。パルストランスにおける信号伝送は磁気結合によって行われ、巻線数に比例した電圧が誘起されることは電源用トランスと同じである。
図1(a)、(b)に示すように、トランス装置2の中には、ガルウイング状(L字状)に形成された外部端子30が2つの側面から取り出される形式のケース20の中に搭載されたトランス10がある。トランス10が搭載されたケース20のサイズは、縦10mm、横18mm、高さ2mm程度であり、内部に搭載されるトランス10のコア12のサイズは直径2〜4mm程度である。
ケース20内に搭載されたトランス10のコア12に巻かれた巻線14を外部端子30に接続する場合は、図1(b)に示すように、巻線14の端部(以後導線という)60を外部端子30の巻線部32に巻回してから半田等で接合することが一般に行われている。なお、図1(b)には、外部端子30の巻線部32に巻かれた巻線14の導線60を巻線部32に接合するための半田の図示は省略してある。巻線14の導線60を外部端子30の巻線部32に巻く場合、巻線14の導線60を引っ張った状態で巻線部32に巻くので、巻線14の導線60に弛みが無くなり張力が発生する。
特開平11−243021号公報
図1(b)に示したトランス装置2において、コア12に巻かれた巻線14の導線60に発生した張力が維持されたままトランス装置2が回路基板に実装されると、例えば、半田のリフロー工程において、巻線14の導線60が半田の熱で熱膨張熱して伸びる。ところが、トランス装置2が回路基板に実装された後に熱が冷めると、膨張した巻線14の導線60が熱収縮して縮み、これに起因して導線60が断線する虞があった。
1つの側面では、本出願は、トランスの巻線と外部端子との間の高い信頼性を維持しつつ、トランス巻線の断線を低減することができるトランス装置の製造方法を提供することを目的とする。
実施形態の一観点によれば、ケース内の部品設置面に、コアと一次巻線及び二次巻線を含むトランスが設置され、一次巻線と二次巻線の導線が、ケースに設けられた外部端子に接続されたトランス装置の製造方法であって、コアの底面にスペーサを挿入し、コアの底面を部品設置面から離間させて支持し、コアからの導線を外部端子に張設して電気的に接合し、接合後にスペーサを除去し、コアの底面を前記部品設置面に載置し、コアを部品設置面に固定するトランス装置の製造方法が提供される。
(a)は比較技術のトランス装置のパッケージを上面側から見た斜視図、(b)は(a)に示したトランス装置を裏面側から見た背面図である。 (a)から(c)は本出願のトランス装置の製造方法の第1の実施例を示す工程図の一部である。 (a)、(b)は本出願のトランス装置の製造方法の第1の実施例を示す工程図の一部である。 (a)から(c)は本出願のトランス装置の製造方法の第2の実施例を示す工程図の一部である。 (a)、(b)は本出願のトランス装置の製造方法の第2の実施例を示す工程図の一部である。 (a)から(c)は本出願のトランス装置の製造方法の第3の実施例を示す工程図である。 (a)から(c)は本出願のトランス装置の製造方法の第4の実施例を示す工程図の一部である。 (a)、(b)は本出願のトランス装置の製造方法の第5の実施例を示す工程図の一部である。 (a)、(b)は本出願のトランス装置の製造方法の第5の実施例を示す工程図の一部である。 本出願のトランス装置の製造方法によって製造されたトランス装置を裏面側から見た斜視図である。
以下、添付図面を用いて本出願の実施の形態を、具体的な実施例に基づいて詳細に説明する。なお、図1(a)、(b)において説明した比較技術のトランス装置2の内部にある部材で、本出願の実施の形態でも使用される同じ部材には同じ符号を付して説明する。即ち、トランス10、コア12、巻線14、ケース20、外部端子30、巻線部32及び導線60は符号を変更せずに記載する。
まず、図2と図3を用いて本出願のトランス装置3を製造する製造方法の第1の実施例を説明する。第1の実施例の製造方法では、まず、図2(a)に示すように、トランス装置3を作るためのケース20を用意する。トランス装置3のケース20には、図1(a)、(b)で説明したケース20とほぼ同じ形状、同じ材質を備えるものが使用できる。そして、ケース20の底面20Bが部品設置面となっている。
ケース20の、底面20Bの長手方向の2つの辺に沿って設けられた壁部20Wの頂面20Tには複数の外部端子30が設けられている。外部端子30は、頂面20Tに垂直な巻線部32と、巻線部32の先端部から頂面20Tに平行に延伸された取付部31を備える。即ち、外部端子30は、比較技術で説明したガルウイング状(L字状)に形成されている。取付部31はトランス装置3を基板に取り付ける時に使用される。
また、底面20Bにトランスの位置決め用の円環状の突条23が設けられている。突条23の断面は正三角形にしてある。突条23は底面20Bに実装可能なトランスの最大数と同数だけ設けられている。底面20Bに実装されるトランスの最大数は、外部端子30の数によって決定される。例えば、外部端子30の数が16であり、1つのトランスから引き出される導線の数が4本であり、1本の外部端子30には1本の導線が接続される場合は、底面20Bにトランスは最大4個実装できることになる。
このケース20の底面20Bに取り付けられるトランス10はトロイダル型であり、リング状のコア12を備えており、コア12には巻線14が巻き付けられている。トランス10の巻線14には一次側巻線と二次側巻線がある。そして、コア12の巻線14の巻始め部と巻終り部からは、外部端子30に接続するための導線60が引き出されている。導線60は、図1で説明した比較技術のトランス装置1A,2と同様に、夫々が外部端子30の巻線部32に巻き付けられる。
トランス10は、ケース20の底面20Bの二点鎖線で示す位置に実装されるが、本実施例では、トランス10を底面20Bに置く前に、底面20Bに設けられた突条23の内側に、取り外し可能な第1の支柱41が立てられる。第1の支柱41の頂面にはトランス10のコア12の底面の内側部分を支持する支持部43が形成されている。
そして、図2(b)に示すように、トランス10のコア12の底面の外側を突条23に係止させた状態で、反対側のコア12の底面の内側を第1の支柱41の支持部43に支持させて、コア12を底面20Bの上で傾斜させた状態とする。第1の支柱41の高さを、コア12が底面20Bに対して30°傾くようにすれば、突条23に係止させたコア12の外周面の底面20Bに対する傾斜角度が60°となり、突条23の側面の底面20Bに対する傾斜角度と同じになる。傾斜角度については後述する。この状態で、底面20Bから遠い側のコア12から引き出されている導線60を引っ張った状態で外部端子30の巻線部32に巻き付け、半田Sで電気的に接合する。半田の代わりに導電性接着剤を用いても良い。図2(b)には外部端子30に巻き付けない側の導線60の図示は省略してある。
この後、第1の支柱41を除去し、コア12の底面を第1の支柱41によって持ち上げられた状態から下降させて、突条23の内側のケース20の底面20Bに載置する。ここで、第1の支柱41によって持ち上げられたコア12の導線60の引出点をAとする。コア12の底面がケース20の底面20Bに載置された時のコア12の導線60の引出点Bと、外部端子30の巻線部32の導線の巻始め点Cの間にある導線60に余長を持たせるためには、A−C間の距離がB−C間の距離より余長分大きい必要がある。即ち、点Cを中心にして点Bを通る円弧R1を描いた時に、第1の支柱41によって持ち上げられた引出点Aがこの円弧R1より余長分離れていれば、コア12の底面をケース20の底面20Bに載置した時に、導線60に余長を持たせることが可能である。第1の支柱41の高さはこの条件を満たすように設定すれば良く、コア12の底面20Bに対する傾斜角度を30°にする第1の支柱41の高さはこの条件を満たす。
図2(c)は図2(b)に示した状態から第1の支柱41を除去し、上昇させていたコア12の底面を、突条23内の底面20Bに載置した状態を示すものである。図2(c)には外部端子30に巻き付けない側の導線60の図示は省略してある。前述のように、A−C間の距離がB−C間の距離より余長分大きいので、コア12の底面を突条23内の底面20Bに載置すると、導線60には余長が生じて撓んだ状態となる。
次に、図3(a)に示すように、導線60が外部端子30に接続された側のコア12の底面の外側を突条23に係止させた状態で、反対側のコア12の底面を持ち上げる。そして、突条23内の底面20Bに第2の支柱42を立て、コア12を下してその底面の内側を第2の支柱42の支持部44に支持させ、コア12を底面20Bの上で傾斜させた状態とする。コア12が底面20Bに対して30°傾くように第2の支柱42の高さを調整すれば、突条23に係止させたコア12の外周面の底面20Bに対する傾斜角度が60°となり、突条23の側面の底面20Bに対する傾斜角度と同じになる。この状態で、底面20Bから遠い側のコア12から引き出されている導線60を引っ張った状態で外部端子30の巻線部32に巻き付け、半田Sで電気的に接合する。
この後、第2の支柱42を除去し、コア12の底面を第2の支柱42によって持ち上げられた状態から下降させて、突条23の内側のケース20の底面20Bに載置する。ここで、第2の支柱42によって持ち上げられたコア12の導線60の引出点をDとする。コア12の底面がケース20の底面20Bに載置された時のコア12の導線60の引出点Eと、外部端子30の巻線部32の導線の巻始め部Fの間にある導線60に余長を持たせるためには、D−F間の距離がE−F間の距離より十分大きい必要がある。即ち、点Fを中心にして点Eを通る円弧R2を描いた時に、第2の支柱42によって持ち上げられた引出点Dがこの円弧R2より余長分離れていれば、コア12の底面をケース20の底面20Bに載置した時に、導線60に余長を持たせることが可能である。第2の支柱42の高さはこの条件を満たすように設定すれば良く、コア12の底面20Bに対する傾斜角度を30°にする第2の支柱42の高さはこの条件を満たす。第2の支柱42を除去し、コア12の底面を、突条23内の底面20Bに載置すると、図3(b)に示すように、全ての導線60が余長を備えて撓んだ状態となる。
ケース20内に4つのトランス10を実装する場合、以上の工程を、4つのトランス10に対して行うと、図10に示すようなトランス装置3が製造される。このトランス装置3ではコア12と外部端子30との間にある全ての導線60が余長を備えるので、トランス装置3を回路基板に実装した後に、温度の低下で導線60が収縮しても導線60に断線の虞が無い。
なお、第1の支柱41と第2の支柱42には同じ形状の支柱を使用することができる。また、円環状の突条23はコア12の端部を係止できる突起であっても良い。更に、第1と第2の支柱41,42の材料を昇華材とすれば、コア12を傾けて導線60を外部端子30に電気接続した後に、時間の経過で第1と第2の支柱41,42がそれぞれ消滅するので、第1と第2の支柱41,42を除去する手間が省ける。昇華材の材料としては、例えば、ベンゼン系、ビレスロイド系の材料を使用することが可能である。なお、パラジクロロベンゼンは、昇華後に残留物があるので、昇華材を使用した形跡を確認することができる。
図4(a)から(c)は本出願のトランス装置の製造方法の第2の実施例を示す工程図の一部である。第2の実施例の製造方法では、まず、図4(a)に示すように、トランス装置3を作るためのケース20を用意し、これを第1のタイプの台座50Aの上に載置する。ケース20は、第1の実施例の製造方法において使用したケース20と殆ど同じ形状、同じ材質を備えるが、部品設置面20Bに1つのコア12に対して2つの孔(第1の孔24と第2の孔26)が穿設されている点が異なる。第1の孔24と第2の孔26は、円環状の突条23の内側に設けられている。また、第1のタイプの台座50Aは、第1の孔24に挿通できる第1の取付軸51を備えている。ケース20は第1の孔24に第1の取付軸51が挿入された状態で第1のタイプの台座50Aの上に載置される。
このケース20の底面20Bに取り付けられるトランス10も第1の実施例の製造方法で使用されるものと同じであり、リング状のコア12を備えており、コアには巻線14が巻き付けられている。トランス10の巻線14には一次側巻線と二次側巻線がある点及びコア12の巻線14の巻始め部と巻終り部からは、端子に接続するための導線60が引き出されている点も同じである。
トランス10は、ケース20の底面20Bの二点鎖線で示す位置に実装されるが、第2の実施例の製造方法では、図4(b)に示すように、トランス10のコア12の底面の外側を突条23に係止させた状態で、反対側のコア12の底面の内側を第1の取付軸51の支持部53に支持させて、トランス10を底面20Bの上で傾斜させた状態とする。ケース20の底面20Bから突出する第1の取付軸51の高さを、コア12が底面20Bに対して30°傾くようにすれば、突条23に係止させたコア12の外周面の底面20Bに対する傾斜角度が60°となる。この傾斜角度は、突条23の側面の底面20Bに対する傾斜角度と同じである。この状態で、底面20Bから遠い側のコア12から引き出されている導線60を引っ張った状態で外部端子30の巻線部32に巻き付け、半田Sで電気的に接合する。半田の代わりに導電性接着剤を用いても良い。図4(b)には外部端子30に巻き付けない側の導線60の図示は省略してある。
この後、ケース20を第1のタイプの台座51から引き抜くことにより、コア12の底面を突条23の内側の底面20Bに設置する。第2の実施例の製造方法でも、コア12の上昇時のコア12の導線60の引出点をA、コア12がケース20の底面20Bに載置された時のコア12の導線60の引出点をB、外部端子30の巻線部32の導線の巻始め点をCとする。この場合、コア12がケース20の底面20Bに載置された時のコア12の導線60の引出点Aと、外部端子30の巻線部32の導線の巻始め点Cの間にある導線60に余長を持たせるために、A−C間の距離をB−C間の距離より余長分大きくする。即ち、点Cを中心にして点Bを通る円弧R1を描いた時に、第1の取付軸51によって持ち上げられた引出点Aがこの円弧R1より余長分離れるように、第1の取付軸51の底面20Bからの高さが設定されている。コア12の底面20Bに対する傾斜角度を30°にする第1の取付軸51の高さはこの設定条件を満たす。
図4(c)は図4(b)に示した状態から、ケース20を第1のタイプの台座51から引き抜き、上昇させていたコア12の底面を、突条23内の底面20Bに載置した状態を示すものである。図4(c)には外部端子30に巻き付けない側の導線60の図示は省略してある。前述のように、A−C間の距離がB−C間の距離より大きいので、上昇させていたコア12の底面を、突条23内の底面20Bに載置すると、導線60は余長を備えて撓んだ状態となる。
次に、図4(c)に示した状態のコア12を、第2のタイプの台座50Bの上に載置する。第2のタイプの台座50Bには、ケース20の第2の孔25に挿通可能な第2の取付軸52が突設されているので、第2の孔25に第2の取付軸52を挿通させてケース20を第2のタイプの台座50Bの上に載置する。すると、第2の取付軸52が挿入によって第2の取付軸52の先端部54に、コア12の導線60が外部端子30に接続された側と反対側の底面の内側が第2の取付軸52の支持部54に支持され、コア12が底面20Bの上で傾斜した状態となる。
この時、コア12の上昇時のコア12の導線60の引出点をD、コア12がケース20の底面20Bに載置された時のコア12の導線60の引出点をE、外部端子30の巻線部32の導線の巻始め点をFとする。この場合、コア12がケース20の底面20Bに載置された時のコア12の導線60の引出点Dと、外部端子30の巻線部32の導線の巻始め点Fの間にある導線60に余長を持たせるために、D−F間の距離をE−F間の距離より余長分大きくする。即ち、点Fを中心にして点Eを通る円弧R2を描いた時に、第2の取付軸52によって持ち上げられた引出点Dがこの円弧R2より余長分離れるように、第2の取付軸52の底面20Bからの高さが設定されている。コア12の底面20Bに対する傾斜角度を30°にする第1の取付軸51の高さはこの設定条件を満たす。
そして、コア12が底面20Bに対して30°傾くように、底面20Bから突出する第2の取付軸52の高さを調整すれば、突条23に係止させたコア12の外周面の底面20Bに対する傾斜角度が60°となる。この傾斜角度は突条23の側面の底面20Bに対する傾斜角度と同じである。この状態で、底面20Bから遠い側のコア12から引き出されている導線60を引っ張った状態で外部端子30の巻線部32に巻き付け、半田Sで電気的に接合する。この後、ケース20を第2のタイプの台座52から引き抜き、上昇させていたコア12の底面を、突条23内の底面20Bに載置した状態が図5(b)に示される。前述のように、D−F間の距離がE−F間の距離より余長分大きいので、上昇させていたコア12の底面を、突条23内の底面20Bに載置すると、導線60は余長を備えて撓んだ状態となる。ケース20に設けられた第1と第2の孔24,25は、樹脂等で塞ぐことが可能である。
ケース20内に4つのトランス10を実装する場合、以上の工程を、4つのトランス10に対して同時に行うと、図10に示すようなトランス装置3が製造される。このトランス装置3ではコア12と外部端子30との間にある全ての導線60が余長を備えるので、トランス装置3を回路基板に実装した後に、温度低下で導線60が収縮しても導線60に断線の虞が無い。なお、ケース20を第1のタイプの台座50Aの上に載置して導線60を外部端子30に接続した後に第1のタイプの台座50Aから引き抜いた後に、ケース20の左右を逆にして第1のタイプの台座50Aに載置すれば、第2のタイプの台座60Bは不要である。
図6(a)から(c)は本出願のトランス装置の製造方法の第3の実施例を示す工程図である。第3の実施例の製造方法では、まず、図6(a)に示すように、トランス装置3を作るためのケース20を用意する。ケース20は、第1の実施例の製造方法において使用したケース20と同じ形状、同じ材質を備えるもので良く、底面20Bと、壁部20Wと、位置決め突条23及び外部端子30を備える。壁部20Wは底面20Bに隣接して設けられており、壁部20Wの頂面20Tには複数の外部端子30が設けられている。
このケース20の底面20Bに取り付けられるトランス10も第1の実施例の製造方法で使用されるものと同じであり、リング状のコア12を備えており、コアには巻線14が巻き付けられる。トランス10の巻線14には一次側巻線と二次側巻線がある点及びコア12の巻線14の巻始め部と巻終り部からは、端子に接続するための導線60が引き出されている点も同じである。
第3の実施例の製造方法では、まず、円環状の突条23の内側に同じ長さの少なくとも2つの支柱(ここでは第1の支柱41と第2の支柱42とする)が設置される。次に、前述のような構造を備えたトランス10のコア12が、第1と第2の支柱41,42の端部にある支持部43,44の上に載置される。コア12は、第1と第2の支柱41,42の支持部43,44の上に、コア12の外周部が円環状の突条23の内側になるように載置される。
図6(b)は図6(a)に示した状態からコア12が第1と第2の支柱41,42の支持部43,44の上に載置され、コア12から引き出された導線60が、外部端子30の巻線部32に巻き付けられて張設された状態を示している。外部端子30の巻線部32に巻き付けられた導線60は、半田Sまたは導電性接着剤によって外部端子30に電気的に接続される。
ここで、第1と第2の支柱41,42の支持部43,44の上に載置されたコア12からの導線60の引出点をA,底面20Bにトランス10が載置された時のコア12からの導線60の引出点をB、外部端子30の巻線部32への導線の巻始め点をCとする。第1と第2の支柱41,42を除去し、支持部43,44の上に載置されたコア12を底面20Bに降ろした場合、点Bと点Cの間にある導線60に余長を持たせるには、点Bと点Cの間の距離よりも、点Aと点Cの間の距離の方が余丁長分だけ長い必要がある。即ち、点Cを中心にして点Bを通る円弧Rを描いた時に、第1と第2の支柱41、42によって持ち上げられたコア12の導線60の引出点Aが、この円弧Rから余長分離れた外側になるように、第1と第2の支柱41、42の高さを設定すれば良い。
図6(b)に示す状態から、第1と第2の支柱41、42を底面20Bから取り外すと、第1と第2の支柱41、42の上に載置されたコア12がケース20の底面20Bまで移動する。コア12がケース20の底面20Bに載置された状態では、点Bと点Cの間の距離が点Aと点Cの間の距離より短いので、点Bと点Cの間の導線60は余長を備えるものとなり、導線60が撓んだ状態となる。
ケース20内に4つのトランス10を実装する場合、以上の工程を、4つのトランス10に対して同様に行うと、図10に示すようなトランス装置3が製造される。このトランス装置3ではコア12と外部端子30との間にある全ての導線60に余長があるので、トランス装置3を回路基板に実装した後に、温度の低下で導線60が収縮しても導線60に断線の虞が無い。
また、第1と第2の支柱41,42の材料として昇華材を用いることが可能である。この場合は、第1と第2の支柱41,42の上にコア12を載置して導線60を外部端子30に電気接続した後に、時間の経過で第1と第2の支柱41,42がそれぞれ消滅するので、第1と第2の支柱41,42を除去する手間が省ける。昇華材の材料としては、例えば、ベンゼン系、ビレスロイド系の材料を使用することが可能である。なお、パラジクロロベンゼンは、昇華後に残留物があるので、昇華材を使用した形跡を確認することができる。
図7(a)から(c)は本出願のトランス装置の製造方法の第4の実施例を示す工程図である。まず、図7(a)に示すように、トランス装置3を作るためのケース20を用意し、これを第3のタイプの台座50の上に載置する。ケース20は、第2の実施例の製造方法において使用したケース20と同じ形状、同じ材質を備えており、部品設置面20Bに1つのコア12に対して2つの孔(第1の孔24と第2の孔26)が穿設されている。第1の孔24と第2の孔26は、円環状の突条23の内側に設けられている。また、第3のタイプの台座50は、第1の孔24に挿通できる第1の取付軸51と、第2の孔25に挿通できる第2の取付軸52を備えている。ケース20は、第1の孔24に第1の取付軸51が挿入され、第2の孔25に第2の取付軸52が挿入された状態で第3のタイプの台座50の上に載置される。
このケース20の底面20Bに取り付けられるトランス10も第1から第3の実施例の製造方法で使用されるものと同じであり、リング状のコア12を備えており、コア12には巻線14が巻き付けられている。トランス10の巻線14には一次側巻線と二次側巻線がある点及びコア12の巻線14の巻始め部と巻終り部からは、端子に接続するための導線60が引き出されている点も同じである。以上のような構造を備えたトランス10は、コア12が第1と第2の取付軸51,52の端部に位置する支持部53,54の上に載置される。コア12は、第1と第2の取付軸51,52の支持部53,54の上に、その外周部が円環状の突条23の内側になるように載置される。
図7(b)は図7(a)に示した状態からコア12が第1と第2の取付軸51,52の支持部53,54の上に載置され、コア12から引き出された導線60が、外部端子30の巻線部32に巻き付けられて張設された状態を示している。外部端子30の巻線部32に巻き付けられた導線60は、半田Sまたは導電性接着剤によって外部端子30に電気的に接続される。
ここで、第1と第2の取付軸51,52の支持部53,54の上に載置されたコア12からの導線60の引出点をA,底面20Bにトランス10が載置された時のコア12からの導線60の引出点をB、外部端子30の巻線部32の導線の巻始め点をCとする。第1と第2の取付軸51,52の支持部53,54の上に載置されたコア12を底面20Bに降ろした場合、点Bと点Cの間にある導線60に余長を持たせるためには、点Bと点Cの間の距離よりも、点Aと点Cの間の距離の方が余長分だけ長い必要がある。即ち、点Cを中心にして点Bを通る円弧Rに対し、第1と第2の取付軸51,52に支持されたコア12の導線60の引出点Aが、円弧Rから余長分だけ外側になるように、第1と第2の取付軸51,52の底面20Bから突出する部分の高さを設定すれば良い。
図7(b)に示す状態から、ケース20を台座50の上から引き抜くと、第1と第2の取付軸51,52の上に載置されたコア12がケース20の底面20Bまで移動する。コア12がケース20の底面20Bに載置された状態では、点Bと点Cの間の距離が点Aと点Cの間の距離より短いので、点Bと点Cの間の導線60は余長を備えるものとなり、導線60が撓んだ状態となる。
ケース20内に4つのトランス10を実装する場合、以上の工程を、4つのトランス10に対して同様に行うと、図10に示すようなトランス装置3が製造される。このトランス装置3ではコア12と外部端子30との間にある全ての導線60が余長を備えるので、トランス装置3を回路基板に実装した後に、温度の低下で導線60が収縮しても導線60に断線の虞が無い。
図8(a)、(b)及び図9(a)、(b)は本出願のトランス装置の製造方法の第5の実施例を示す工程図を示すものである。図8(a)に示すように、第5の実施例の製造方法では、昇華材で形成されたシート(以後シート状昇華材という)17を使用する。シート状昇華材17の厚さは第3の実施例で使用した第1と第2の支柱41,42の高さと同じで良く、シート状昇華材17の外形寸法は、ケース20の底面20Bと同じ寸法とする。昇華材の材料としては、例えば、ベンゼン系、ビレスロイド系の材料を使用することが可能である。なお、パラジクロロベンゼンは、昇華後に残留物があるので、昇華材を使用した形跡を確認することができる。
また、第5の実施例では、ケース20の底面20Bと同じ面積、形状を備えたガイド板15を用意する。ガイド板15の板厚は特に限定されないが、高さは必要ない。ガイド板15には、トランス10のコア12の底面20Bにおける位置を定めるための位置決め孔16が、ケース20内に設置するトランス10の数に対応して設けられている。また、ガイド板15は、本実施例では左ガイド板15Lと右ガイド板15Rに分割できるようになっており、トランス10がシート状昇華材17の上に位置決めされた後に、分割してシート状昇華材17の上から除去することができる。
ケース20の底面20Bに取り付けられるトランス10も第1から第4の実施例の製造方法で使用されるものと同じであり、リング状のコア12を備えており、コアには巻線14が巻き付けられている。トランス10の巻線14には一次側巻線と二次側巻線がある点及びコア12の巻線14の巻始め部と巻終り部からは、端子に接続するための導線60が引き出されている点も同じである。
以上のような構造を備えたトランス10は、図8(b)に示すように、ガイド板15が設置されたシート状昇華材17の上の、位置決め孔16の位置に載置される。なお、図8(b)には各トランス10から引き出される導線60の図示は省略してある。シート状昇華材17の上にトランス10が位置決めされると、ガイド板15が左ガイド板15Lと右ガイド板15Rに分割されてシート状昇華材17の上から除去される。なお、ガイド板15のシート状昇華材17の上からの除去はもっと後の工程で行っても良い。
この後、図9(a)に示すように、トランス10が配置されたシート状昇華材17が、ケース20の底面20Bに載置される。第5の実施例に使用するケース20の底面20Bには、トランス10の位置決め用の突条は無くても良い。図9(a)にも各トランス10から引き出される導線60の図示は省略してある。トランス10が配置されたシート状昇華材17がケース20の底面20Bに載置された後、図9(b)に示すように、各トランス10から引き出される導線60が外部端子30に張設して半田付けが行われる。半田の代わりに導電性接着剤を用いて導線60を外部端子に電気的に接続しても良い。このとき、シート状昇華材17の上のトランス10の位置がずれないようにする。
この状態で時間が経過すると、昇華材で形成されたシート状昇華材17が消滅してゆき、各トランス10のコア12がケース20の底面20Bに載置され、図10に示すようなトランス装置3が製造される。このトランス装置3ではコア12と外部端子30との間にある全ての導線60に余長があるので、トランス装置3を回路基板に実装した後に、温度の低下で導線60が収縮しても導線60に断線の虞が無い。よって、トランス10の巻線14と外部端子30との間の接続部の高い信頼性が維持できる。
以上、本出願を特にその好ましい実施の形態を参照して詳細に説明した。本出願の容易な理解のために、本出願の具体的な形態を以下に付記する。
(付記1) ケース内の部品設置面に、コアと巻線を含むトランスが設置され、前記巻線の導線が、前記ケースに設けられた外部端子に接続されたトランス装置の製造方法であって、
前記コアの底面にスペーサを挿入し、前記コアの底面を前記部品設置面から離間させて支持し、
前記コアからの前記導線を前記外部端子に張設して電気的に接合し、
接合後に前記スペーサを除去し、前記コアの底面を前記部品設置面に載置し、
前記コアを前記部品設置面に固定するトランス装置の製造方法。
(付記2) 前記スペーサとして前記部品設置面に支柱を挿入し、前記巻線の導線の引出点近傍の前記コアの底面を、前記支柱に載せた状態で前記コアを前記部品設置面に載置し、
前記支柱に載った側の前記導線を前記外部端子に張設して電気的に接合し、
前記支柱を除去して前記コアの底面を前記部品設置面に載置する付記1に記載のトランス装置の製造方法。
(付記3) 前記コアの底面が前記部品設置面に載置された後に、反対側の前記コアの底面を前記部品設置面から引き上げて前記コアの底面と前記部品設置面の間に前記支柱を挿入し、
引き上げた前記コアの前記巻線の導線の引出点近傍の底面を、挿入した前記支柱に載置し、
前記支柱に載った側の前記導線を前記外部端子に張設して電気的に接合し、
前記支柱が除去されて前記コアの底面が前記部品設置面に載置された後に、前記コアを前記部品設置面に固定する付記2に記載のトランス装置の製造方法。
(付記4) 前記スペーサとして前記部品設置面に複数の支柱を挿入して起立させ、前記コアの底面を前記複数の支柱に載せて前記部品設置面から離間させて支持し、
この状態で前記コアの両側にある前記導線を、前記外部端子に張設して電気的に接合し、
接合後に前記複数の支柱を除去して前記コアの底面が前記部品設置面に載置した後に、前記コアを前記部品設置面に固定する付記1に記載のトランス装置の製造方法。
(付記5) 前記支柱は前記部品設置面から取り出した後に、再利用可能とした付記2から4の何れかに記載のトランス装置の製造方法。
(付記6) 前記支柱は、時間が経過すると消滅する昇華材で作った付記2から4の何れかに記載のトランス装置の製造方法。
(付記7) 前記支柱の前記部品取付面からの高さを、前記支柱によって支持された状態の前記導線の引出点と前記外部端子との距離が、前記コアが前記部品設置面に載置された時の前記導線の引出点と前記外部端子との距離よりも長くした付記2から6の何れかに記載のトランス装置の製造方法。
(付記8) 前記スペーサを、台座の上に設けられた取付軸とし、
前記部品設置面の前記トランスの設置部分に、前記巻線の導線の引出点近傍に位置する孔を設け、
前記ケースを、前記孔に前記取付軸を挿通して前記台座の上に載置し、
前記巻線の導線の引出点近傍の前記コアの底面を、前記取付軸の端面に載せた状態で前記コアを部品設置面に載置し、
前記取付軸の端面に載った側の前記導線を前記外部端子に張設して電気的に接合し、
前記ケースを前記台座の上から取り出して、前記コアの底面を前記部品設置面に固定する付記1に記載のトランス装置の製造方法。
(付記9) 前記取付軸の端面の前記部品取付面からの高さを、前記取付軸によって支持された状態の前記巻線の導線の引出点と前記外部端子との距離が、前記コアが前記部品設置面に載置された状態の前記巻線の導線の引出点と前記外部端子との距離よりも長くした付記8に記載のトランス装置の製造方法。
(付記10) 前記スペーサを、第1の台座の上に設けられた第1の取付軸と、第2の台座の上に設けられた第2の取付軸とし、
前記部品設置面の前記トランスの設置部分に、前記巻線の導線の引出点近傍に位置する第1の孔と、前記コアの反対側にある前記巻線の導線の引出点近傍に位置する第2の孔を設け、
前記ケースを、前記第1の孔に前記第1の取付軸を挿通して前記第1の台座の上に載置し、
前記巻線の導線の引出点近傍の前記コアの底面を、前記第1の取付軸の端面に載せた状態で前記コアを部品設置面に載置し、
前記第1の取付軸の端面に載った側の前記導線を前記外部端子に張設して電気的に接合し、
前記ケースを前記第1の台座の上から取り出して、前記コアの底面を前記部品設置面に載置し、
前記ケースを、前記第2の孔に前記第2の取付軸を挿通して前記第2の台座の上に載置し、
前記コアの反対側にある前記巻線の導線の引出点近傍の前記コアの底面を、前記第2の取付軸の端面に載せた状態で前記コアを部品設置面に載置し、
前記第2の取付軸の端面に載った側の前記導線を前記外部端子に張設して電気的に接合し、
前記ケースを前記第2の台座の上から取り出して、前記コアの底面が前記部品設置面に載置された後に、前記コアを前記部品設置面に固定する付記1に記載のトランス装置の製造方法。
(付記11) 前記スペーサを、台座の上に設けられた第1の取付軸と第2の取付軸とし、
前記部品設置面の前記トランスの設置部分に、前記コアからの前記巻線の導線の引出点近傍に位置する第1の孔と、前記コアの反対側にある前記巻線の導線の引出点近傍に位置する第2の孔を設け、
前記ケースを、前記第1の孔に前記第1の取付軸を挿通し、前記第2の孔に前記第2の取付軸を挿通して前記台座の上に載置し、
前記トランスの両側にある前記巻線の導線の引出点近傍の前記コアの底面を、前記部品設置面から突出する前記第1と第2の取付軸の端面に載せ、
この状態で前記コアの両側にある前記導線を、前記外部端子に張設して電気的に接合し、
前記ケースを前記台座の上から取り出して、前記コアの底面が前記部品設置面に載置された後に、前記コアを前記部品設置面に固定する付記1に記載のトランス装置の製造方法。
(付記12) 前記第1と第2の取付軸の端面の前記部品取付面からの高さを、前記第1と第2の取付軸によって支持された状態の前記巻線の導線の引出点と前記外部端子との距離が、前記コアが前記部品設置面に載置された状態の前記巻線の導線の引出点と前記外部端子との距離よりも長くした付記10又は11に記載のトランス装置の製造方法。
(付記13) 前記スペーサを、前記部品設置面の全面に敷設したシート状の昇華材とし、
前記部品設置面に平行な前記シート状の昇華材の上面に、前記部品設置面への配置と同様に前記トランスのコアを配置し、
この状態で前記コアの両側にある前記導線を、前記外部端子に張設して電気的に接合し、
接合後に前記シート状の昇華材が昇華によって消失して前記トランスのコアが前記部品設置面に載置されたら、前記コアを前記部品設置面に固定する付記1に記載のトランス装置の製造方法。
(付記14) 前記シート状の昇華材の上面の前記部品取付面からの高さを、前記昇華材によって支持された状態の前記巻線の導線の引出点と前記外部端子との距離が、前記コアが前記部品設置面に載置された状態の前記巻線の導線の引出点と前記外部端子との距離よりも長くなるようにした付記13に記載のトランス装置の製造方法。
(付記15) 前記導線は、前記外部端子に巻き付けた後に、前記導電性部材によって前記外部端子に電気的に接合した付記1から14の何れかに記載のトランス装置の製造方法。
(付記16) 前記導電性部材を導電性接着剤及び半田の何れかとした付記15に記載のトランス装置の製造方法。
(付記17) 前記外部端子が前記ケースの前記部品設置面の対向する壁部に設けられている付記1から16の何れかに記載のトランス装置の製造方法。
(付記18) 前記部品設置面に前記トランスのコアの設置位置を定める位置決め用の突起が設けられている付記1から17の何れかに記載のトランス装置の製造方法。
(付記19) 前記突起が、前記コアの外周部の位置を規定する円環状の突条である付記18に記載のトランス装置の製造方法。
3 トランス装置
10 トランス
12 コア
14 巻線
15 ガイド板
16 位置決め孔
17 シート状昇華材
20 ケース
20B 底面(部品設置面)
23 位置決め突条
24,25 孔
30 外部端子
41,42 支柱
50、50A,50B 台座
51,52 取付軸
60 導線

Claims (6)

  1. ケース内の部品設置面に、コアと一次巻線及び二次巻線を含むトランスが設置され、前記一次巻線と二次巻線の導線が、前記ケースに設けられた外部端子に接続されたトランス装置の製造方法であって、
    前記コアの底面にスペーサを挿入し、前記コアの底面を前記部品設置面から離間させて支持し、
    前記コアからの前記導線を前記外部端子に張設して電気的に接合し、
    接合後に前記スペーサを除去し、前記コアの底面を前記部品設置面に載置し、
    前記コアを前記部品設置面に固定するトランス装置の製造方法。
  2. 前記スペーサとして前記部品設置面に支柱を挿入し、前記巻線の導線の引出点近傍の前記コアの底面を、前記支柱に載せた状態で前記コアを前記部品設置面に載置し、
    前記支柱に載った側の前記導線を前記外部端子に張設して電気的に接合し、
    前記支柱を除去して前記コアの底面を前記部品設置面に載置する請求項1に記載のトランス装置の製造方法。
  3. 前記コアの底面が前記部品設置面に載置された後に、反対側の前記コアの底面を前記部品設置面から引き上げて前記コアの底面と前記部品設置面の間に前記支柱を挿入し、
    引き上げた前記コアの前記巻線の導線の引出点近傍の底面を、挿入した前記支柱に載置し、
    前記支柱に載った側の前記導線を前記外部端子に張設して電気的に接合し、
    前記支柱が除去されて前記コアの底面が前記部品設置面に載置された後に、前記コアを前記部品設置面に固定する請求項2に記載のトランス装置の製造方法。
  4. 前記スペーサを、台座の上に設けられた取付軸とし、
    前記部品設置面の前記トランスの設置部分に、前記巻線の導線の引出点近傍に位置する孔を設け、
    前記ケースを、前記孔に前記取付軸を挿通して前記台座の上に載置し、
    前記巻線の導線の引出点近傍の前記コアの底面を、前記取付軸の端面に載せた状態で前記コアを部品設置面に載置し、
    前記取付軸の端面に載った側の前記導線を前記外部端子に張設して電気的に接合し、
    前記ケースを前記台座の上から取り出して、前記コアの底面を前記部品設置面に固定する請求項1に記載のトランス装置の製造方法。
  5. 前記スペーサを、台座の上に設けられた第1の取付軸と第2の取付軸とし、
    前記部品設置面の前記トランスの設置部分に、前記コアからの前記巻線の導線の引出点近傍に位置する第1の孔と、前記コアの反対側にある前記巻線の導線の引出点近傍に位置する第2の孔を設け、
    前記ケースを、前記第1の孔に前記第1の取付軸を挿通し、前記第2の孔に前記第2の取付軸を挿通して前記台座の上に載置し、
    前記トランスの両側にある前記巻線の導線の引出点近傍の前記コアの底面を、前記部品設置面から突出する前記第1と第2の取付軸の端面に載せ、
    この状態で前記コアの両側にある前記導線を、前記外部端子に張設して電気的に接合し、
    前記ケースを前記台座の上から取り出して、前記コアの底面が前記部品設置面に載置された後に、前記コアを前記部品設置面に固定する請求項1に記載のトランス装置の製造方法。
  6. 前記スペーサを、前記部品設置面の全面に敷設したシート状の昇華材とし、
    前記部品設置面に平行な前記シート状の昇華材の上面に、前記部品設置面への配置と同様に前記トランスのコアを配置し、
    この状態で前記コアの両側にある前記導線を、前記外部端子に張設して電気的に接合し、
    接合後に前記シート状の昇華材が昇華によって消失して前記トランスのコアが前記部品設置面に載置されたら、前記コアを前記部品設置面に固定する請求項1に記載のトランス装置の製造方法。
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